JPH0861728A

JPH0861728A - 油分除去装置におけるフィルター動作確認方法およびフィルター動作確認手段付き油分除去装置

Info

Publication number: JPH0861728A
Application number: JP6217991A
Authority: JP
Inventors: Seiichi Yabuki; 征一箭吹
Original assignee: Glory Kiki Co Ltd
Current assignee: Glory Kiki Co Ltd
Priority date: 1994-08-19
Filing date: 1994-08-19
Publication date: 1996-03-08

Abstract

(57)【要約】【目的】グリスフィルターの動作状況を目視によって
確認し、それにより、モニターテストによって最適なフ
ィルター交換周期を設定し、あるいは、通常稼働時にフ
ィルターの正常動作を確認して、使用環境等に応じて最
適な時期にフィルター交換を行えるようにする。【構成】グリスフィルター９の下流側に位置する例え
ばＶバンク４内の垂直壁面に、アルミ箔等の難燃性箔体
からなるチェックシール１０を貼付し、モニターテスト
によってチェックシール１０の汚れ具合からフィルター
交換周期を設定する。また、チェックシール１０は、通
常稼働時におけるグリスフィルター９の正常動作を確認
するために使用してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、排気ダクトに連通する
フィルター取り付け窓を備えたＶバンク等の枠体にグリ
スフィルターを取り付けてなる、排気ダクトに入る前の
オイルミストから油分を分離除去するための油分除去装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】厨房における排気ダクト入口のＶバンク
等に設置するグリスフィルターとして、ステンレス鋼板
等で形成されたバッフル型グリスフィルターが従来から
あり、そのほか、最近では、セラミックとか、アルミニ
ウム，ステンレス等を素材とする繊維状あるいは三次元
網状骨格構造を有する多孔体の濾材を枠体に固定したも
のが開発されている。

【０００３】ところで、排気ダクト入口のＶバンク等に
設置したグリスフィルターは、排気ダクトにオイルミス
トを吸引し、油分を分離除去する過程で、例えばグリス
フィルターの濾材が目詰まりすることによって徐々に性
能が低下するものであり、そのため、適当な時期に交換
する必要がある。従来、このフィルター交換時期は、例
えば交換業者が経験から適当な周期に設定するようにし
ていた。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】グリスフィルターの性
能低下状況は、厨房の稼働率とか、オイルミストの発生
状況とか、排気ダクトの数や、吸引力等によってバラツ
キがある。そのため、従来のように経験から交換周期を
設定するのでは、使用環境等に応じた最適な交換周期の
把握が困難で、実際にはそれほど性能が低下していない
段階で交換してしまって不経済であったり、交換が遅す
ぎて除去率が悪化したまま使用を続けることになる場合
も多かった。

【０００５】フィルター濾材の目詰まりによる性能低下
は、濾材を見ただけでは判断できない。また、フィルタ
ー性能の低下はバンク内壁の汚れとなって現われるが、
バンク内壁は必ずしもフィルター交換周期に合わせて清
掃するわけではないので、その汚れ具合によってフィル
ター濾材の性能低下など動作状況を判断することはでき
ない。

【０００６】本発明はこのような問題点を解決するため
のものであって、グリスフィルターの動作状況を目視に
よって容易に確認できるようにすることを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するため下記の方法および装置を提供するものであ
る。

【０００８】すなわち、本発明は、排気ダクトに連通す
るフィルター取り付け窓を備えた枠体と、この枠体に取
り付けられ前記排気ダクトにより排気されるオイルミス
ト中の油分を分離除去するグリスフィルターとからなる
油分除去装置のフィルター動作確認方法に係り、油分除
去装置のグリスフィルター下流側に油分の付着を目視に
て確認可能な難燃性薄体を貼付し、この難燃性薄体への
油分の付着度合を目視することによりグリスフィルター
の動作状況を確認することを特徴とする。難燃性薄体と
しては、例えば、アルミ箔，銀箔，スレンレス箔等の金
属箔を用いる。

【０００９】また、本発明は、フィルター動作確認手段
付き油分除去装置に係り、排気ダクトに連通するフィル
ター取り付け窓を備えた枠体と、この枠体に取り付けら
れ排気ダクトにより排気されるオイルミスト中の油分を
分離除去するグリスフィルターとからなり、かつ、フィ
ルター動作確認手段として、油分除去装置のグリスフィ
ルター下流側に油分の付着を目視にて確認可能な難燃性
薄体を貼付したことを特徴とする。ここで、難燃性薄体
は、例えば排気ダクトの内壁，枠体の内壁および枠体の
排気ダクトへの連通部に設けたシャッターを含む複数部
位の少なくとも１箇所に貼付する。また、難燃性薄体
は、例えば、アルミ箔，銀箔，スレンレス箔等の金属箔
とする。

【００１０】

【作用】本発明によれば、例えばテスト稼働が行われ、
油分除去装置のグリスフィルター下流側に貼付した難燃
性薄体の汚れ具合が目視により観察されて、グリスフィ
ルターの動作状況が確認され、その動作状況を基に最適
なフィルター交換周期が計算される。あるいは、通常稼
働時に、難燃性薄体の汚れ具合から目視によってフィル
ターの動作状況が確認され、その動作状況を基に交換時
期が判断される。その際、難燃性薄体の貼付位置が適宜
選定され、また、複数箇所に貼付されることによって、
排気流の偏りの影響を受けることのないフィルター動作
状況の確認が可能となる。このとき、薄体を金属箔のよ
うな難燃性薄体とすることにより、高温のオイルミスト
雰囲気中であっても薄体が燃焼するのを防止できる。

【００１１】

【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。

【００１２】図１は本発明の一実施例に係る装置の断面
図、図２は同実施例に使用するチェックシールの表面図
である。

【００１３】図において、１は厨房の天井パネルであ
り、２は排気ダクト、３はフードである。フード３は天
井パネル１に固定され、その上部中央に排気ダクト２が
連設されている。そして、フード３の内部には、左右に
排気ダクト２に連通するフィルター取り付け窓５を備え
たＶバンク４が設けられ、また、Ｖバンク４の排気ダク
ト２への連通部にはシャッター６が設けられている。ま
た、フード３の下端には油溜７が取り付けられ、Ｖバン
ク４の底部と油溜７とがパイプ８で接続されている。

【００１４】上記Ｖバンク４の左右フィルター取り付け
窓５には、グリスフィルター９が取り付けられる。この
グリスフィルター９は、例えば、セラミックやニッケ
ル，アルミニウム，ステンレス等の繊維状あるいは多孔
質状の濾材をステンレス製の枠体によって保持したもの
である。

【００１５】図１において、１０はグリスフィルターの
動作状況を目視にて確認するためのチェックシールであ
って、図示のように例えばＶバンク４内の垂直壁面に貼
付される。このチェックシール１０は、例えば数センチ
四方の方形のアルミ箔の裏面に粘着剤を塗布したもの
で、表面には図２に示すようにシール貼付日記入欄１１
等が設けられ、また、四隅の１カ所に、チェックシール
１０を剥がす時のために粘着剤を塗布しない部分（斜線
部分）１２が設けられいる。このチェックシール１０
は、難燃性（好ましくは不燃性）で、油分による汚れが
目立つものであればよく、アルミ箔以外に、銀箔やステ
ンレス箔等が利用できる。また、その大きさは特に限定
されるものではなく、貼付可能で、かつ、汚れを目視で
きる大きさであればよい。また、形も方形に限定されな
い。

【００１６】上記チェックシール１０は、例えばグリス
フィルター９の交換周期を設定するためのモニターテス
トに用いる。その場合、チェックシール１０は、グリス
フィルター９を取り付ける前に、例えば上記のようにＶ
バンク４内の垂直壁面に貼付する。そして、グリスフィ
ルター９を取り付け、通常の稼働状況に近い環境で厨房
設備をテスト稼働させる。そして、一定期間毎（例えば
１週間毎）にグリスフィルター９を取り外してチェック
シール１０の汚れ具合を点検し、ある程度の汚れが確認
された時点で、それまでの稼働時間から、フィルター交
換をすべき時点までの時間を算出する。そして、こうし
て算出した時間を目安に通常稼働時のフィルター交換周
期を設定する。

【００１７】上記チェックシール１０は、また、通常稼
働時においてフィルターの動作状況を確認するために使
用することもできる。この場合、チェックシール１０の
汚れ具合を見てグリスフィルター９が正常に動作してい
るかどうかを判断し、目詰まりのため正常に動作してい
ないと判断したときは交換する。

【００１８】なお、チェックシール１０は、１枚だけ貼
るのではなくて、図３に示すようにＶバンク４内の垂直
壁面４ａに１枚あるいは複数枚貼り、さらに、傾斜壁面
４ｂに１枚あるいは複数枚貼るようにしてもよく、そう
することで、排気流の偏りに影響されない確実なチェッ
クが可能となる。また、チェックシール１０は、Ｖバン
ク４以外に、排気ダクト２の内壁やシャッター６に貼付
してもよい。

【００１９】

【発明の効果】本発明は以上のように構成されているの
で、グリスフィルターの動作状況を難燃性薄体の汚れを
目視することによって確認することができ、それによ
り、モニターテストによって最適なフィルター交換周期
を設定し、あるいは、通常稼働時にフィルターの正常動
作を確認して、使用環境等に応じて最適な時期にフィル
ター交換を行うようにできる。また、難燃性薄体を金属
箔とすることにより、燃焼防止可能な薄体を安価かつ容
易に提供できる。

【００２０】また、難燃性薄体の貼付位置を適宜選定
し、また、複数箇所に貼付することによって、排気流の
偏りの影響を受けることのないフィルター動作状況の確
認を可能とすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例に係る装置の断面図。

【図２】本発明の一実施例に使用するチェックシールの
表面図。

【図３】本発明の他の実施例を示すチェックシール貼付
位置の説明図。

【符号の説明】

２排気ダクト４Ｖバンク（枠体）５フィルター取り付け窓６シャッター９グリスフィルター１０チェックシール（難燃性薄体）

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】排気ダクトに連通するフィルター取り付
け窓を備えた枠体と該枠体に取り付けられ前記排気ダク
トにより排気されるオイルミスト中の油分を分離除去す
るグリスフィルターとからなる油分除去装置のフィルタ
ー動作確認方法であって、前記油分除去装置のグリスフ
ィルター下流側に油分の付着を目視にて確認可能な難燃
性薄体を貼付し、該難燃性薄体への油分の付着度合を目
視することにより前記グリスフィルターの動作状況を確
認することを特徴とする油分除去装置におけるフィルタ
ー動作確認方法。
【請求項２】前記難燃性薄体として金属箔を用いる請
求項１記載の油分除去装置におけるフィルター動作確認
方法。
【請求項３】排気ダクトに連通するフィルター取り付
け窓を備えた枠体と該枠体に取り付けられ前記排気ダク
トにより排気されるオイルミスト中の油分を分離除去す
るグリスフィルターとからなる油分除去装置であって、
フィルター動作確認手段として前記油分除去装置のグリ
スフィルター下流側に油分の付着を目視にて確認可能な
難燃性薄体を貼付したことを特徴とするフィルター動作
確認手段付き油分除去装置。
【請求項４】前記難燃性薄体を前記排気ダクトの内
壁，前記枠体の内壁および前記枠体の前記排気ダクトへ
の連通部に設けたシャッターを含む複数部位の少なくと
も１箇所に貼付した請求項３記載のフィルター動作確認
手段付き油分除去装置。
【請求項５】前記難燃性薄体が金属箔である請求項３
または４記載の油分除去装置。