JPH086095Y2 - 魚礁用護岸壁 - Google Patents

魚礁用護岸壁

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JPH086095Y2
JPH086095Y2 JP1990070701U JP7070190U JPH086095Y2 JP H086095 Y2 JPH086095 Y2 JP H086095Y2 JP 1990070701 U JP1990070701 U JP 1990070701U JP 7070190 U JP7070190 U JP 7070190U JP H086095 Y2 JPH086095 Y2 JP H086095Y2
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concrete block
reef
groove
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concrete
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JP1990070701U
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JPH0430122U (ja
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富司 小山
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山富産業株式会社
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Description

【考案の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本考案は、河川や湖、海などの川岸を保護して水害な
どを防ぐとともに、魚礁として利用することのできる魚
礁用護岸壁に関するものである。
〈従来の技術〉 最近、わが国の国土開発に伴う河川の護岸、道路の法
止め、宅地造成等の土木建設工事におけるコンクリート
ブロックによる擁壁構築は、自然環境破壊防止の面から
重要な役割を占めるようになり、その規制も厳しくなっ
てきている。
特に厳地震、豪雨等の災害による擁壁の破壊が問題と
なり、強度及び安全性の高い擁壁が要望されるようにな
った。しかしながら、現実には専門工や一般工の人手不
足、人件費や資材高騰等の厳しい経済事情のもとに、工
事の早期完成をはからねばならない実情である。
上記したような経済事情や施工性に鑑み、河川や用水
路、海、湖などにおける水害を防ぐための護岸工事は、
コンクリートブロックを敷設して擁壁を構築するものが
一般的になってきている。
上記した護岸工事に使用される従来のコンクリートブ
ロックは、通常は流水抵抗が増加しないように表面が平
坦状に形成されているが、このようなコンクリートブロ
ックを敷設した場合、藻や水草の付着や生息が阻害さ
れ、魚類が生息せず、自然破壊が進行する原因となって
いる。
したがって、上記した藻や水草、魚類が生息したり繁
茂することが可能となる方法として、コンクリートブロ
ックの表面に凹部を設け、水流を減速させるようにした
魚礁用コンクリートブロックとして、本出願人が提案し
た実開昭63-14624号公報に記載のものがある。
上記した魚礁用コンクリートブロックは、表面に特殊
な形状の凹部を形成するものであり、凹部は上流側に位
置する内側面が表面部に対してほゞ直角に形成され、下
流側に位置する内側面が表面部に対して穏やかに連続す
る構成である。そして、この凹部の構成により、水流を
減速することができ、藻や水草が付着・生息し易くなる
ので、魚礁用となるものである。
〈考案が解決しようとする課題〉 しかしながら、上記したコンクリートブロックは、コ
ンクリートブロック形状としては複雑な構成であるた
め、生産性が悪いものであった。
また、上記したコンクリートブロックにより構築され
るブロック擁壁は、ブロック壁の全長に溝部が存在しな
いので土砂等が溜りがたく、魚礁として十分な環境では
ないため、藻や水草の付着及び生息がより良好な環境を
提供するコンクリートブロックによる護岸壁が要望され
ていた。
〈課題を解決するための手段〉 本考案は上記に鑑み提案されたもので、厚さ方向の途
中に、縦方向の鉄筋挿通孔を左右に穿設するとともに表
面部に複数の溝部を上下若しくは左右の端部にまで達し
て開放するようにして平行に形成し、また表面を粗面状
にしたコンクリートブロック本体を下から上に布積み
し、上下若しくは左右に隣り合うブロック本体の前面部
の溝部を端部において連通させて、全長に形成した一連
の連通する溝部と前記粗面状の部分とにより、各コンク
リートブロック本体の表面部に魚礁としての環境を与え
る様にしたことを特徴とする魚礁用護岸壁に関するもの
である。
〈実施例〉 以下、本考案の実施例を図面にもとづいて詳細に説明
する。
本考案の魚礁用護岸壁は、略直方体状のコンクリート
ブロック本体1を布積みして構成するもので、前記コン
クリートブロック本体1の上面部2の厚さ方向の途中
に、断面が半円状の隆起部3を横方向に形成し、下面部
4には上記隆起部3に位置が一致して断面が半円弧状の
嵌合溝部5を形成し、さらに左右の側面部6、6には上
記隆起部3と嵌合溝部5とを連絡する断面が半円状の縦
溝7を形成する。
そして、コンクリートブロック本体1の厚さ方向の途
中の前方側に、上面部2から下面部4まで貫通する縦方
向の鉄筋挿通孔8、8を左右に穿設するが、図示した実
施例では、上記鉄筋挿通孔8が上面部2の隆起部3から
下面部4の嵌合溝部5にまで貫通するように穿設されて
いる。上記した左右の鉄筋挿通孔8は横断面が楕円形状
で、上端から下端に向かって次第に横幅が狭くなるテー
パー状である。
そして、第1図から第4図に示す第一実施例であるコ
ンクリートブロック本体1の表面部9には、ブロック本
体1の上下の各端部にまで達して開放する複数の縦方向
の溝部10を並列状に形成するとともに、溝部10を形成し
ていない表面部9の表面を粗面状に形成するものであ
る。
上記した表面部9の粗面状は、成形したコンクリート
ブロックを前後に割り、その割肌により構成することが
できる。
以下に、上記したコンクリートブロック本体1を使用
して護岸壁を構築する方法を以下に説明する。
まず、一定長さの縦鉄筋11を上方に延在させた根固め
コンクリートブロック12を川底に形成し、該根固めコン
クリートブロック12の上面には敷コンクリートブロック
13を縦鉄筋11に挿通させて設置する。
次に、上記した敷コンクリートブロック13の上面に縦
鉄筋11を鉄筋挿通孔8に挿通するようにコンクリートブ
ロック本体1を横方向に並列して設置し、隣り合うコン
クリートブロック本体1、1の側面部6を衝接させて縦
溝7、7間に間詰めコンクリートを充填して固定する。
そして、設置したコンクリートブロック本体1の横方
向の列の上面に布積み状にコンクリートブロック本体1
を設置する。その際、コンクリートブロック本体1は、
前記と同様に縦鉄筋11を鉄筋挿通孔8に挿通させて設置
し、隣り合うコンクリートブロック本体1、1の縦溝
7、7間に間詰めコンクリートを充填して固定する。
上記のようにしてコンクリートブロック本体1を順次
上方に布積み状に設置・固定した後、最上端に設置した
コンクリートブロック本体1の各鉄筋挿通孔8から間詰
めコンクリートを注入・充満し、連通する各コンクリー
トブロック本体1…の鉄筋挿通孔8内に充満させて、高
い強度を有する護岸用のコンクリートブロック壁を構築
することができる。
しかし、縦鉄筋11をブロック本体1の1個分の高さ若
しくは数個分の高さ分の長さとし、ブロック本体を積み
上げるにしたがって継ぎ足すとともに、適宜の状態にお
いて各鉄筋挿通孔8に間詰めコンクリートを充満するよ
うにしてもよい。
上記したように、本考案の第一実施例であるコンクリ
ートブロック本体1により構築された魚礁用の護岸壁の
上下方向の全長には、第3図に示すように、各コンクリ
ートブロックの溝部10による縦方向に一連の溝が形成さ
れる。
上記した溝は、河川の水面下においては水流と垂直方
向に位置することになるので、水流を減速して保温効果
をも有する魚巣となり、また、水流により運搬される砂
や土などと共に草や木の種子などを溝部10内に捕捉し易
く、河川の水面上においても、風雨により運搬される
砂、土、草や木の種子などを捕捉し易いので、捕捉した
砂、土、草や木の種子が溝部10内を落下して河川下の溝
部10の下部に堆積し、自然の岸辺に近い環境を形成す
る。
また、コンクリートブロック壁の表面部9は粗面状に
形成されているので、表面部9のその微細な凹凸に体長
の小さな藻や水草、苔などが付着し易く、この藻などが
魚類の栄養となるので、上記した溝部10を魚礁としてよ
り一層好適な環境とすることができる。
尚、本考案は、第二実施例として第5図から第7図に
示したように、上端から下端に向かって次第に深くなる
とともに、ブロック本体1′の上下の各端部にまで達し
て開放する縦方向の溝部10′を表面部9に複数形成した
コンクリートブロック本体1′としてもよい。
上記した第二実施例のコンクリートブロック本体1′
を使用してコンクリートブロック壁を構築した場合、護
岸壁の上下全長に縦方向に一連となった溝部10′が形成
されることになり、該一連の溝部10′内において上下に
隣接するコンクリートブロック本体1′、1′間で段差
14を生じる。
上記した第二実施例における段差14を有する縦方向に
一連の溝部10′は、前記した第一実施例における溝部10
と同様に、河川の水流を減速する効果、水流により運搬
される砂や土などを捕捉する効果を有し、魚礁として好
適な環境を形成することができる。さらに、このコンク
リートブロック壁の溝部10′の段差14は、コンクリート
ブロック壁の上方から草や木の種子を混合した砂や土を
落下した場合、砂や土を保持することができるので、上
段から下段へと次々に砂や土が溝部10′に充満し、河川
の水面上においては草花畑を形成し、美観的に優れた擁
壁とすることができ、河川の水面下においては魚礁環境
を人工的に形成することができる。
さらに、本考案は、第三実施例として第8図に示した
ように、表面部9に、ブロック本体1″の左右の各端部
にまで達して開放する複数の横方向の溝部10″を形成し
たコンクリートブロック本体1″としてもよい。
上記したコンクリートブロック本体1″を使用してコ
ンクリートブロック壁を構築した場合、並設された隣り
合うコンクリートブロック本体1″、1″において溝部
10″が横方向に連設するので、コンクリートブロック壁
には、横方向に一連の溝部10″が形成されることにな
る。
上記した第三実施例における横方向に一連の溝部10″
は、前記した第一実施例、第二実施例における縦方向に
一連の溝部10、10′と比較して、河川の水流を減速する
効果においては劣るものであるが、水流が比較的緩やか
な河川においては水流により運搬される砂や土などを堆
積し易いので、魚礁として好適な環境を確実に形成する
ことができる。
なお、上記した第5図から第8図において、説明して
いない符号は前記した第1実施例の同一符号と同一の構
成であるから説明を省略する。
〈考案の効果〉 以上説明したように、本考案は、厚さ方向の途中に、
縦方向の鉄筋挿通孔を左右に穿設するとともに表面部に
複数の溝部を上下若しくは左右の端部にまで達して開放
するようにして平行に形成し、また表面を粗面状にした
コンクリートブロック本体を下から上に布積みし、上下
若しくは左右に隣り合うブロック本体の前面部の溝部を
端部において連通させて、全長に形成した一連の連通す
る溝部と前記粗面状の部分とにより、各コンクリートブ
ロック本体の表面部に魚礁としての環境を与える様にし
たことを特徴とする。したがって、通常のコンクリート
ブロックと同様に、極めて簡易な施工作業により、強固
な魚礁用の護岸壁を構築することができる。
また、本考案のコンクリートブロック本体を布積みし
て構築された護岸壁には縦方向若しくは横方向に一連の
溝部が護岸壁の全長に形成されるので、水流が穏やか
で、且つ澱むことがなく、保温効果をも有する環境を形
成し、水流もしくは風雨により運搬される砂、土、草や
木の種子を確実に捕捉して堆積することができる。そし
て、特に、縦方向に一連の溝部が複数並列状に形成され
ていると、捕獲された土砂等が一連の溝部の内部を落下
して河川の下部に堆積し、自然の岸辺に近い環境を形成
することができるし、横方向に一連の溝部が複数並列状
に形成されていると、水流が比較的緩やかな河川におい
ては水流により運搬される砂や土などを堆積し、また堆
積した土砂等が落下して河川の下部に堆積し、自然の岸
辺に近い環境を形成することができ、しかも前記一連の
溝部内に人工的に砂や土を充填することができるので、
魚礁として極めて好適な環境を提供するものである。さ
らに、本考案の魚礁用護岸の略全面に粗面状に形成され
るので、前記全長の溝部に堆積する土砂等とともに藻や
水草の付着及び生息が良好になり、魚類の生育を著しく
促進することができる。
したがって、本考案の魚礁用護岸壁は、極めて簡易な
構成で生産性が高く、施工性も優れたものであり、構築
される護岸壁は、強度が高く、極めて自然の岸辺に近い
環境を提供することができるものである。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の護岸壁を構築するコンクリートブロッ
ク本体の一実施例を示す斜視図、第2図はそれにより構
築された護岸壁の一部を欠截した平面図、第3図はそれ
により構築された護岸壁の一部を欠截した正面図、第4
図は第3図のIV-IV線における縦断面図、第5図はコン
クリートブロック本体の第二実施例の側断面図、第6図
はその平面図、第7図はそれにより構築された護岸壁の
一部を欠截した縦断面図、第8図はコンクリートブロッ
ク本体の第三実施例を示す斜視図である。 1はコンクリートブロック本体、8は鉄筋挿通孔、9は
表面部、10は溝部。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】厚さ方向の途中に、縦方向の鉄筋挿通孔を
    左右に穿設するとともに表面部に複数の溝部を上下若し
    くは左右の端部にまで達して開放するようにして平行に
    形成し、また表面を粗面状にしたコンクリートブロック
    本体を下から上に布積みし、上下若しくは左右に隣り合
    うブロック本体の前面部の溝部を端部において連通させ
    て、全長に形成した一連の連通する溝部と前記粗面状の
    部分とにより、各コンクリートブロック本体の表面部に
    魚礁としての環境を与える様にしたことを特徴とする魚
    礁用護岸壁。
JP1990070701U 1990-07-04 1990-07-04 魚礁用護岸壁 Expired - Lifetime JPH086095Y2 (ja)

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JP1990070701U JPH086095Y2 (ja) 1990-07-04 1990-07-04 魚礁用護岸壁

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JPH0430122U JPH0430122U (ja) 1992-03-11
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS569698Y2 (ja) * 1978-02-06 1981-03-04
JPS5863223U (ja) * 1981-10-22 1983-04-28 石川島建材工業株式会社 河川用護岸ブロツク
JPH047223Y2 (ja) * 1986-07-16 1992-02-26

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