JPH0860037A - 防錆用水分散性組成物及び防錆被膜 - Google Patents

防錆用水分散性組成物及び防錆被膜

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JPH0860037A
JPH0860037A JP20234694A JP20234694A JPH0860037A JP H0860037 A JPH0860037 A JP H0860037A JP 20234694 A JP20234694 A JP 20234694A JP 20234694 A JP20234694 A JP 20234694A JP H0860037 A JPH0860037 A JP H0860037A
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JP20234694A
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Hiroyuki Sakayama
裕之 坂山
Yoshio Kikuta
佳男 菊田
Takahiro Shiguma
孝弘 志熊
Tadashi Ishida
忠 石田
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Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 貯蔵安定性に優れる防錆用水分散性組成物、
および防錆力、金属面への密着性に優れる防錆被膜を提
供すること。 【構成】 分子内に水酸基を有するエチレン系不飽和単
量体とその他のエチレン系不飽和単量体を、コロイダル
シリカの存在下に、水分散媒中で重合して得られる防錆
用水分散性組成物、およびそれより得られる塗膜。 【効果】 本発明の防錆用水分散性組成物は貯蔵安定性
に優れ、またその塗膜は防錆力、金属面への密着性に優
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防錆用水分散性組成物
及び防錆被膜に関する。さらに詳しくは、貯蔵安定性に
優れた防錆用水分散性組成物、およびそれから得られる
防錆力、金属面への密着性、耐水性等に優れた防錆被膜
に関する。
【0002】
【従来の技術】防錆用塗料としては、その殆どが有機溶
剤可溶系の樹脂、いわゆる溶剤系塗料が主流である。し
かしながら、昨今の酸性雨やオゾン層の破壊に代表され
る地球規模の環境汚染問題に対して防錆用塗料の分野で
も水系塗料への転換が要望され多くの研究がなされてい
る。例えば、金属面との密着性、造膜性の向上により防
錆力を向上させるために、官能基、例えばカルボキシル
基、アミド基等親水性基を多く含む樹脂塗料が検討され
ている。しかしながら、この方法では、より一層の密着
性の向上のために親水性基を多く導入すると塗膜の耐水
性が劣ってしまうので、密着性は向上するが防錆力は低
下してしまい、防錆力に限界が生じる。
【0003】さらに、錆の促進剤として作用する硫酸根
を含まない有機過酸化物または過酸化水素を重合開始剤
として用い、不飽和カルボン酸を3〜10重量部含有す
る乳化重合体とアルカリ膨潤により造膜性を良くするた
めに不飽和カルボン酸を25重量部以上含有する乳化重
合体とを混合する水性防錆被覆組成物(特開平5ー22
2324)が提案されている。しかし、この技術におい
ても不飽和カルボン酸を多量に含むために耐水性が劣
り、防錆力に限界があった。また、水分散性シリカとア
ルコキシシラン基を含むアクリル系樹脂を特定量必須成
分として混合する金属表面処理組成物(特開昭60ー2
21450)が提案されているが、これもアルコキシシ
ラン基を含有しているので貯蔵安定性が悪く、また、防
錆力も不十分である等の欠点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は貯蔵安
定性に優れる防錆用水分散性組成物、およびそれから得
られる耐水性が低下することなく防錆力、金属面への密
着性に優れる防錆被膜を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記本発明の課題は、分
子内に水酸基を有するエチレン系不飽和単量体(a)
0.1〜5重量部とその他のエチレン系不飽和単量体
(b)95〜99.9重量部を、(a)+(b)100
重量部に対して固形分で0.01〜5重量部のコロイダ
ルシリカ(c)の存在下に、水分散媒中で重合して得ら
れる防錆用水分散性組成物およびそれより得られる塗膜
により達成される。
【0006】本発明において分子内に水酸基を有するエ
チレン性不飽和単量体(a)としては、2−ヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシプロピル
(メタ)アクリレ−ト、3−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレ−ト、2−ヒドロキシブチル(メタ)アク
リレ−ト、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ−
ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレ−ト等のヒ
ドロキシアルキル(メタ)アクリレ−トや、ポリエチレ
ングリコ−ルモノ(メタ)アクリレ−ト等がある。これ
らは単独または2種以上を混合して使用してもよい。
【0007】その他のエチレン系不飽和単量体(b)と
しては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)
アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n
−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)ア
クリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソア
ミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、
オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリ
レート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル類、フ
ェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)クリレ
ート等の(メタ)アクリル酸アリールエステル類、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル等のアクリロニトリ
ル類、スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエ
ン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニ
ソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等の芳香
族ビニル類、アクリルアミド、メタクリルアミド、N−
メチロ−ルアクリルアミド、N−メチロールメタクリル
アミド、ジアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド
類、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン
酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸等のエチレン系
不飽和カルボン酸類等がある。これらは単独または2種
以上を混合して使用してもよい。
【0008】(a)と(b)の割合は重量部で(a):
(b)が0.1〜5:99.9〜95、好ましくは、
0.5〜3:99.5〜97、更に好ましくは、1〜
2:99〜98である。(a)が0.1重量部未満で
は、エチレン性不飽和単量体とコロイダルシリカの複合
化が不十分であり貯蔵安定性が悪く、塗膜にしたときに
防錆力も劣り易くなってしまい、5重量部を越えると、
塗膜にしたときに耐水性が劣り、防錆力も低下し易い。
【0009】分子内に水酸基を有するエチレン性不飽和
単量体の役割としては、水酸基がコロイダルシリカ表面
のSiOH基と水素結合を形成することによってエチレ
ン性不飽和単量体とコロイダルシリカとを複合化する役
割を果たしていると考えられ、アルコキシシラン基を有
する単量体と比較し貯蔵安定性に優れる。その他のエチ
レン系不飽和単量体(b)の役割としては、金属面上を
塗膜として覆い、錆の原因である水と金属面を遮断し、
防錆力、耐水性等を向上させる。また、(a)、(b)
より重合される共重合物のガラス転移点(Tg)は、−
10〜85℃が好ましい。−10℃未満では、塗膜表面
にタックが発生し易くなり、85℃を越えると、塗膜と
したときに造膜性が悪くなり易く防錆力が低下する。
【0010】コロイダルシリカとしては、平均粒子径が
5〜100nmを有し負に帯電した無定形シリカ粒子で
あって、通常水中に分散してコロイド状をなしている。
分散液は酸性または塩基性であり、その何れも使用で
き、重合時の諸条件によって適したものを選択して使用
できる。代表例としては、塩基性コロイダルシリカとし
ては、スノ−テックスXS、XL、20、30、40、
50、C、N、S、20L(日産化学工業株式会社製)
等があり、他方、酸性コロイダルシリカとしては、O、
OL(日産化学工業株式会社製)等がある。その他、触
媒化成工業社製、米国のデュポン社製、ナルコケミカル
社製等の物もある。
【0011】コロイダルシリカの平均粒子径は、5〜1
00nm、好ましくは、10〜50nm、更に好ましく
は、15〜25nmである。5nm未満では、重合時に
増粘してしまい重合安定性が悪くなり、更に貯蔵安定性
等も劣り易く、100nmを越えると塗膜がコロイダル
シリカの影響により透湿性が増し易くなり防錆力が劣る
ようになる。また、その量としては、(a)+(b)1
00重量部に対して(c)0.01〜5重量部、好まし
くは、0.1〜4.0重量部、更に好ましくは、1.0
〜3.0重量部である。0.01重量未満では防錆力向
上効果が不十分になり易く、5重量部を越えると塗膜が
透湿性の塗膜となり易く耐水性が低下し錆が発生しやす
くなる。コロイダルシリカの役割は、防錆被膜中におい
て、水分存在下でSiO2が微量に溶解しSiO3 2ーイオ
ンが形成され、これが金属面上で不動態等を形成し防錆
力を向上させるものと考えられる。又、金属面との密着
性、耐水性の向上に寄与することも等も考えられ、これ
らが絡み合いながら防錆力が飛躍的に向上するものと考
えられる。
【0012】本発明の防錆被膜形成型水分散性組成物
は、容器内にコロイダルシリカ、水を所定量入れ、次い
で界面活性剤を全固形分に対して0.01〜10重量
部、好ましくは、0.1〜3重量部入れて、所定量の分
子内に水酸基を有するエチレン系不飽和単量体とその他
のエチレン系不飽和単量体の混合液を一括または連続で
滴下する。この場合、予め単量体を水及び乳化剤と混合
して乳化物としてもよい。ここで用いられる界面活性剤
としては、例えば、ドデシルベンゼンンスルホン酸ナト
リウム、ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルジフェニル
エーテルジスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレン
スルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナト
リウム、ステアリン酸ナトリウム、オレイン酸カリウ
ム、ナトリウムジオクチルスルホサクシネート、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンアルキルエ−テル硫酸ナトリウム、ポリオ
キシエチレンアルキルフェニルエ−テル硫酸ナトリウ
ム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム、ステアリン
酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム等のアニオン性界
面活性剤、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリ
オキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシ
エチレンオレイルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ
ンノニルフェニルエーテル、オキシエチレン・オキシプ
ロピレンブロックコポリマー等の非イオン性界面活性
剤、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステ
アリルトリメチルアンモニウムクロライド等のカチオン
性界面活性剤等である。界面活性剤等の量が0.1重量
部未満では、重合安定性が低下してしまい、また、粒子
径が大きくなり過ぎてしまい造膜性が悪くなり易く、1
0重量部を越えると塗膜としての耐水性、防錆力等諸物
性が低下してしまう。
【0013】重合温度は、使用する単量体の種類、重合
開始剤の種類などによって異なるが、通常は30〜90
℃の温度範囲が適当である。重合開始剤としては、例え
ば、過酸化水素、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム
等の過硫酸塩、アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ系
開始剤、クメンハイドロパ−オキサイド、tert−ブ
チルハイドロパ−オキサイド等の有機過酸化物、これら
の過硫酸塩または、過酸化物と鉄イオン等の金属イオン
および、ナトリウムスルホキシレ−ト、ピロ亜硫酸ナト
リウム、L−アルコルビン酸等の還元剤との組合せによ
るレドックス開始剤等が上げられる。これらの開始剤が
全固形分に対して0.1〜4重量部使用される。
【0014】得られた水分散組成物は、塩基物質で中和
を行なう。pHの値としては、7.0以上にすることが
好ましい。pHが低いと水分散性組成物の貯蔵安定性等
が低下してしまう。使用する塩基物質としては、アンモ
ニア、モノメチルアミン、モノエチルアミン、ジメチル
アミン、ジエチルアミン、モノエタノールアミン、トリ
メチルアミン、トリエチルアミン、ジメチルエタノール
アミン、ジエチルエタノールアミン、トリエタノールア
ミン等がある。
【0015】また、得られた水分散性組成物は、平均粒
子径が30〜200nmが好ましい。30nm未満で
は、重合時増粘してゲル化してしまう等重合安定性が悪
くなりやすいので30nm以上が好ましい。200nm
を越えると塗膜としたときに造膜性が悪くなり防錆力が
劣り易くなってしまうので200nm以下が好ましい。
粒子径は例えば重合時に用いる海面活性剤の量や種類を
調節すること等により調節することができる。
【0016】本発明においては、必要に応じて造膜助剤
(d)を加えることができる。造膜助剤としては、高沸
点、低揮発性のものが好ましく、例えばブチルセロソル
ブ、イソブチルセロソルブ、フェニルセロソルブ、ブチ
ルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、カル
ビトールアセテート、2、2、4ートリメチルペンタン
ジオールー1、3ーモノイソブチレート、ベンジルアル
コール等がある。これらは、単独または2種以上を混合
して使用してもよい。その量は、(a)+(b)100
重量部に対して10重量部以下、好ましくは、5.0重
量部以下、更に好ましくは、2.5重量部以下が好まし
い。10重量部を越えると、塗膜の乾燥性が遅くなり性
能発現に時間がかかり、また、環境汚染問題等からも好
ましくない。造膜助剤の役割は、高沸点、低揮発性であ
るため防錆被膜形成型水分散性組成物の造膜過程におい
て水の蒸発後数日間塗膜中に残存し粒子間の融着を促進
することである。このため、造膜助剤を加え造膜した塗
膜は、非常に密な塗膜となり耐水性、防錆力に優れる。
【0017】本発明においてはさらに必要に応じて無機
防錆顔料(e)を使用できる。無機防錆顔料としては、
Ba、Zn,Cr,Mo及びAlの1種または、2種以
上の酸化物を主体とする化合物であり、例えば、ストロ
ンチウムクロメート、クロム酸バリウム(BaCr
4)、リンモリブデン酸アルミニウム(MoO3・P2
5・Al23)、リン酸亜鉛(3ZnO・P25・n
2O、mZnO・P25)、リン酸カルシウム系、リ
ン酸アルミニウム(AlH2310・H2O)メタホウ
酸バリウム等がある。また、その量としては、(a)+
(b)+(c)100重量部に対して100重量部以
下、好ましくは、50重量部以下、更に好ましくは、2
0重量部以下が好ましい。100重量部を越えると、水
に溶解する無機防錆顔料の絶対量が多くなり防錆力が低
下し易くなってしまう。無機防錆顔料(e)の役割は、
塗膜の防錆力、隠ぺい性、基材付着性の向上、着色等で
ある。
【0018】造膜助剤および無機防錆顔料は、通常重合
によって得られた水分散性組成物に常法により添加混合
すればよい。本発明の防錆用水分散性組成物は、その固
形分が20〜55重量%であることが好ましい。固形分
が20%未満では、乾燥性に劣り充分な防錆力が得られ
にくく、また、十分な防錆力を得るには、薄膜とし数回
塗り重ねないといけないので20%以上が好ましい。5
5%を越えると水分散性組成物の重合安定性、貯蔵安定
性等に問題を生じ易くなる。また、本発明の防錆用水分
散性組成物では、所望の効果を阻害しない限り、通常の
水分散組成物に添加される添加剤、例えば消泡剤、分散
剤、増粘剤、顔料、有機溶剤、可塑剤、防腐剤、防菌
剤、防錆剤等を添加しても何等差し支えない。
【0019】この様にして得られる本発明の防錆用水分
散性組成物は貯蔵安定性に優れたものであり、またこの
組成物を塗布して得られる塗膜は、防錆力、金属面への
密着性、耐水性等に極めて優れたものである。
【0020】
【実施例】以下に実施例で本発明を詳細に説明するが、
本発明は何らこれによって限定されるものではない。部
及び%は、それぞれ重量部及び重量%を示す。 実施例1 まず、攪拌機、還流コンデンサー、滴下装置および温度
計を備えた反応容器に、純水150部、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム(以下、DBSと略す)0.5
部、スノ−テックス30(日産化学工業株式会社社製
平均粒子径20nm)を6.7部(固形分換算で2.0
部)を仕込み、窒素雰囲気中、攪拌下、温度70℃で過
硫酸カリウム0.5部を添加した。次に、スチレン4
5.8部、アクリル酸2−エチルヘキシル45.7部、
メタクリル酸5.0部、メタクリル酸2−ヒドロキシエ
チル1.0部、アクリルアミド2.5部を、3時間にわ
たって連続的に反応容器中に滴下した。滴下終了後、2
時間熟成を行なった。その後、常温まで冷却し中和剤と
して28%アンモニア水を1.0部添加しpHを7.5
に調整し、樹脂固形分40%の防錆被膜形成型水分散性
組成物を得た。
【0021】実施例2 実施例1において初期仕込水、モノマ−組成を表1に示
した以外は、実施例1と同じ方法により重合を行い、p
H調整後攪拌を行いながらイソブチルセロソルブ20
部、ブチルカルビトール5.0部を添加し2時間に渡っ
て常温で攪拌を行い防錆被膜形成型水分散性組成物を得
た。
【0022】実施例3 実施例1においてモノマ−組成を表1に示した以外は、
実施例1と同じ方法により重合を行い、pH調整後攪拌
を行いながらリン酸亜鉛系防錆顔料(LFボウセイ P
W−2(菊池色素工業社製))を加え表3に示した防錆
被膜を得た。
【0023】実施例4〜8 実施例1、2において初期仕込水、コロイダルシリカの
量、モノマ−組成、造膜助剤を表1に示した以外は、実
施例1、2と同じ方法により重合を行い防錆被膜として
の性能を表3に示す防錆被膜形成型水分散性組成物を得
た。
【0024】比較例1 まず、攪拌機、還流コンデンサー、滴下装置および温度
計を備えた反応容器に、純水152部、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸ナトリウム(以下、DBSと略す)0.5
部を仕込み、窒素雰囲気中、攪拌下、温度70℃で過硫
酸アンモニウム0.5部を添加した。次に、スチレン4
5.8部、アクリル酸2−エチルヘキシル45.7部、
メタクリル酸5.0部、メタクリル酸2−ヒドロキシエ
チル1.0部、アクリルアミド2.5部を、3時間にわ
たって連続的に反応容器中に滴下した。滴下終了後、2
時間熟成を行なった。その後、常温まで冷却し中和剤と
して28%アンモニア水を1.0部添加しpHを7.5
に調整し、水分散組成物を得た。
【0025】比較例2 比較例1で得た水分散組成物100部(固形分換算)に
対してスノ−テックス30 2.0部(固形分換算)を
混合し2時間に渡って常温で攪拌を行い水分散組成物を
得た。
【0026】比較例3 比較例1で得た水分散組成物においてγーメタアクリロ
キシプロピルトリメトキシシランを加えた以外は、比較
例1と同じ方法により重合を行い水分散組成物を得た。
【0027】比較例4 比較例3で得た水分散組成物100部(固形分換算)に
対してスノ−テックス30 2.0部(固形分換算)を
混合し2時間に渡って常温で攪拌を行い水分散組成物を
得た。
【0028】比較例5〜8 比較例1において初期仕込水、コロイダルシリカの量、
モノマ−組成、造膜助剤を表2に示した以外は、比較例
1と同じ方法により重合を行い防錆被膜としての性能を
表4に示す水分散組成物を得た。
【0029】試験方法 試験片作成方法;実施例、比較例で得た防錆被膜形成型
水分散性組成物、水分散性組成物をトルエンにて脱脂洗
浄を行ったSPCC−SB鋼板(JIS.G.314
1)にバーコーター(No.60)を用いて塗布を行い
20℃、65%RHにて24時間乾燥後バックシールを
施し試験を行った。乾燥膜厚は、24±2μとした。
【0030】耐水性;試験片作成方法にて作成した試験
片を20℃水道水に72時間浸漬後、24時間20℃、
65%RHにて乾燥を行い、塗膜の状態(ブリスター、
白化、錆等)を目視により観察した。 ○;発生せず △;一部発生 ×;全面発生
【0031】防錆力;試験片作成方法にて作成した試験
片にJISーZー2371に従いカットを入れ塩水噴霧
試験を200時間行い、ブリスター、発錆、密着性の状
態を観察した。
【0032】ブリスター;塗膜表面のブリスターの発生
状態を目視により観察した。 ○;発生せず △;一部発生 ×;全面発生
【0033】発錆;カット部の錆幅を観察した。 ◎;2mm未満 ○;2〜5mm未満 △;5〜10mm未満 ×;10mm以上
【0034】密着性;幅20mmのテープによってカッ
ト部のテープ剥離試験を行い剥離幅を測定した。 ◎;2mm未満 ○;2〜5mm未満 △;5〜10mm未満 ×;10mm以上
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【発明の効果】本発明は、従来の技術では、達成されな
かった防錆被膜形成型水分散性組成物及び防錆被膜に関
するもので、防錆力、金属面への密着性、耐水性等に優
れるので金属防錆用被膜として多くの分野での応用が期
待される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 201/06 PDJ // C08F 2/44 MCQ (72)発明者 石田 忠 神奈川県横浜市栄区笠間町1190番地 三井 東圧化学株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 分子内に水酸基を有するエチレン系不飽
    和単量体(a)0.1〜5重量部とその他のエチレン系
    不飽和単量体(b)95〜99.9重量部(を、(a)
    +(b)100重量部に対して固形分で0.01〜5重
    量部のコロイダルシリカ(c)の存在下に、水分散媒中
    で重合して得られる防錆用水分散性組成物。
  2. 【請求項2】 分子内に水酸基を有するエチレン系不飽
    和単量体(a)が(メタ)アクリル酸のヒドロキシアル
    キルエステルまたはポエチレングリコールエステルであ
    ることを特徴とする請求項1記載の防錆用水分散性組成
    物。
  3. 【請求項3】 その他のエチレン系不飽和単量体(b)
    が、芳香族ビニル系単量体または(メタ)アクリル酸も
    しくはそのエステル類であることを特徴とする請求項1
    記載の防錆用水分散性組成物。
  4. 【請求項4】 コロイダルシリカ(c)の平均粒子径が
    5〜100nmの範囲にあることを特徴とする請求項1
    記載の防錆用水分散性組成物。
  5. 【請求項5】 造膜助剤(d)を含有してなる請求項1
    記載の防錆用水分散性組成物。
  6. 【請求項6】 無機防錆顔料(e)を含有してなる請求
    項1または5記載の防錆用水分散性組成物。
  7. 【請求項7】固形分が20〜55重量%である請求項1
    から6のいずれか1項記載の防錆用水分散性組成物。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれか1項に記載さ
    れた防錆用水分散性組成物を塗布、乾燥して得られる防
    錆被膜。
JP20234694A 1994-08-26 1994-08-26 防錆用水分散性組成物及び防錆被膜 Pending JPH0860037A (ja)

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