JPH085973B2 - 意匠性シート - Google Patents

意匠性シート

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JPH085973B2
JPH085973B2 JP3165845A JP16584591A JPH085973B2 JP H085973 B2 JPH085973 B2 JP H085973B2 JP 3165845 A JP3165845 A JP 3165845A JP 16584591 A JP16584591 A JP 16584591A JP H085973 B2 JPH085973 B2 JP H085973B2
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JP
Japan
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titanium
titanium dioxide
mica
coated
color
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JP3165845A
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JPH058342A (ja
Inventor
一雄 中西
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Sumitomo Bakelite Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Bakelite Co Ltd
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Moulding By Coating Moulds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、色の変化するプラスチ
ックシートであり、反射光と透過光の色彩が各々補色の
関係を持った意匠性シートに関するものであり、各種用
途に於いて基材として有用なものである。
【0002】
【従来の技術】従来、プラスチックの色彩については、
無機系、有機系の着色剤を樹脂中に均一に分散させて色
をつける手法が、最も基本的であり、広く用いられてい
る。この方法だと、顔料は照射された白色光の一部を吸
収し、その他の部分は透過するか、反射するといった選
択的吸収による色が得られるので、プラスチック表面の
色は、人工的で平板な色で単調な感じしか与えない。ま
た、印刷、例えばグラビア印刷やオフセット印刷等の手
法により、文字や写真を多色でプラスチックの表面に付
与することで表示や意匠を持たせることも一般的で多く
用いられている。この印刷技術を用いれば、プラスチッ
クの表面の意匠は、自由につけることが可能となり、そ
の表示の情報は膨大な量となる。しかしながら、その意
匠については色に深みが無く、立体感の乏しいものとな
る。そこで、最近ではこの立体感を出す為に、光をコン
トロールして意匠性を高める方法が用いられ、例えば、
表面に細かく、かつ、一定方向に凹凸をもうけることに
より、光の反射する部分、影になる部分を意識的に作り
出し、効果をもたせている。あるいは、アルミニウム、
金、銀等の金属類を表面に蒸着したり、粒子として、適
当なベヒクルとともに印刷することで、部分的に光沢を
もたせたり、ホログラムのように光の干渉を使って立体
的に見せる手法も盛んになりつつある。
【0003】こうした中で、チタン被覆マイカを用い
て、虹彩色或いは干渉色を出し、光沢を持たせて金属
感、高級感といった装飾効果を持たせる技術に於いて塗
料、印刷といった手法では模造真珠用ラッカー等塗料自
体のもつ特性によって一定方向に配向させて、その効果
を十分に発現させる方法がある。更に、チタン被覆マイ
カを樹脂中に練り込んだシートも知られている。しかし
ながら、チタン被覆マイカは、二酸化チタン被覆層の厚
みを調整することによって、発色するため、色相が限ら
れてくる。また、チタン被覆マイカを無機系、有機系の
着色剤と混合して任意に色を作り出すこともできるが、
この場合、チタン被覆マイカの特徴である光輝性或いは
干渉色が損われてしまう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的とすると
ころは意匠性、特に素材そのものに色彩面での意匠効果
を高めたプラスチックシートを提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、微薄片
状の雲母の表面に、二酸化チタンを被覆した層を有する
チタン被覆マイカであって該二酸化チタン被覆層の厚み
が異なるチタン被覆マイカを二種以上透明プラスチック
に分散させたことを特徴とする意匠性シートであって、
チタン被覆マイカの二酸化チタン被覆層が二酸化チタン
のみの層(チタンマイカ)、二酸化チタンの表面を還元
して低次酸化チタンとした層(還元チタンマイカ)、又
は、二酸化チタンの表面を還元し、低次酸化チタンとし
た後再度その表面に二酸化チタンを再被覆した層(チタ
ン被覆還元チタンマイカ)であることを特徴とし、特定
の色の光線を反射させ、かつ、該特定色の補色の光線を
透過させることを特徴とする意匠性シートである。
【0006】本発明における透明プラスチックは結晶
性、非晶性を問わず、フィルムシート加工可能ならなん
でも良い。例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプ
ロピレン、ポリエチレン等のオレフィン系樹脂、ポリエ
ステル(PET、PETG)、ポリカーボネート(P
C)、ポリアクリロニトリル(PAN)又は、ポリメチ
ルメタクリレート(PMMA)等のアクリル系樹脂、又
はポリスチレン(PS)等の透明樹脂をあげることがで
きる。
【0007】この樹脂をベヒクルとし、チタン被覆マイ
カを分散させる。ここで言う二酸化チタンはルチル型で
もアナターゼ型でも良く、被覆層の厚みは、好ましく
は、30〜500mμである。
【0008】鱗片雲母は、最も無色透明に近い白雲母
で、表面が平滑なものが得られる湿式法によって得られ
たものが好ましいが、本発明で規定するものではなく、
又その厚みは0.05〜2.0μmが、大きさは10〜
20μmが好ましい。二酸化チタンの被覆手法について
は、ここでは規定しないが、一般には、二酸化チタン水
和物で被覆を行ない、800〜900℃で焙焼し、結晶
化させ、チタンマイカを得る(図2−A)。
【0009】一般には二酸化チタンは代表的な白色顔料
として、知られているが、これを還元すると表1に示し
たような青色から黒色の外観色をもつ安定な低次酸化チ
タンが得られる。二酸化チタンの還元には幾つかの方法
があり、方法によって低次酸化チタンの種類、色調が若
干異なるため、用途に応じて、還元方法を使いわけるこ
とも可能である。即ち、二酸化チタンを金属チタンと混
合し、混合物を真空中900〜1000℃で焼成する方
法、二酸化チタンをアンモニア気流中600℃で加熱し
て黒色の酸化窒化チタンを合成する方法、又は二酸化チ
タンを1000℃以上の高温下、水素ガスで還元する方
法などにより、二酸化チタン被覆層の表面を還元し、還
元チタンマイカを得る(図2−B)。又、再度、その表
面に、二酸化チタンを再被覆し、チタン被覆還元チタン
マイカを得る(図2−C)。
【0010】
【表1】
【0011】チタン被覆マイカを分散させたプラスチッ
クシートが各種の色相を発色する原因としてはシート内
に、入ってくる光線のうち、チタン被覆マイカにおい
て、ベヒクルもしくは低次酸化チタンと二酸化チタンの
境界で反射する光と、二酸化チタンと雲母との境界で反
射する光とが干渉して発現する。その為、二酸化チタン
層、もしくは、低次酸化チタン層の膜厚により、その発
色する色が決まる(表2)とともに、シートを透過する
光については、チタン被覆マイカで反射されずに透過し
てくる波長の光についてのみ見える。このため、シート
を反射光で見る場合の色相と透過光で見る場合の色相が
それぞれ互いに補色の関係を持つことになる。この発色
の強さ、即ち、色の濃度についてはチタン被覆マイカの
ベヒクルに対する添加量がきいてくるとともに、ベヒク
ル中のチタン被覆マイカの並び方についても変化する。
添加量はベヒクル100重量部に対し、フィルムの厚
み、用途によって種々に変えることができるが、全体と
して、0.03〜3.0重量部が好ましい。並び方につ
いては重要で、図1に示すように、鱗片状雲母の板状面
の向きが、それぞれの粒子に於いて、一定方向に配列し
ていることが好ましい。配列していなくとも色相は示す
が、色の強さとしては、弱いものとなる。
【0012】
【表2】
【0013】プラスチックシートの製造方法としては、
押出し法、プレス法、カレンダーロール法、延伸法等が
掲げられるが、この場合、どのような手法を用いても良
い。但し、チタン被覆マイカ粒子を製造工程中にこなご
なに細かく砕いてしまったり、成膜工程中に該粒子の配
向、分散が不均一であると発色しなかったり、あるいは
しても弱かったりするので注意が必要である。組成とし
ては、透明プラスチック以外にシート製造工程に於いて
必要な安定剤、酸化防止剤、滑剤、補強剤、可塑剤、紫
外線吸収剤等の添加剤を加えることがあるが、透明性を
著しく損なわないものならば良い。
【0014】
【実施例】 組成物 平均分子量、重合度=700のストレートPVC(住友化学製SX−7G) 100重量部 Sn系安定剤(共同薬品製KS−2000GS) 1重量部 エポキシ化大豆油(アデカアーガス製0−130P) 2重量部 可塑剤(大日本インキ化学製ATBC) 4重量部 滑剤(チバガイギー製ワックスOP) 0.2重量部 滑剤(花王製カオーワックス#220) 0.4重量部 補強剤(鐘淵化学製カネエースB−22) 7重量部 チタン被覆マイカの配合は、表3のとおりである。
【0015】
【表3】
【0016】上記のような組成で、カレンダーロールを
用いて、厚み0.3mmでシートを作成したところ、実施例
1〜6のものはチタン被覆マイカの特徴である光輝性或
いは干渉色を損なうことなく、比較例1〜3とは異なる
色調をもち、かつ、見る角度により、その色調が変化す
るシートが得られた。
【0017】
【発明の効果】本発明の意匠性シートは、反射光がパー
ル調であって、透過光がその色相の補色に見えるという
機能的な意匠性をもち、かつ、その色調が淡い色調、い
わゆるパステルカラー調のプラスチックシートとなり、
また、チタン被覆マイカの量、混合比を変えることによ
り、パール感を損なわず、色調を無限に変化させること
ができ、主に装飾用に、例えば、壁材、床材、家具表層
材等の建材用、公告、看板、案内板等のディスプレイ
用、雑貨、文具、スポーツ用品、あるいは、カートン、
ボックス、ラッピング等のギフト用等、各種用途に用い
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案意匠性シートの断面図である。
【図2】(A)はチタンマイカの概念図、(B)は還元
チタンマイカの概念図及び(C)はチタン被覆還元チタ
ンマイカの概念図である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微薄片状の雲母の表面に二酸化チタンを
    被覆した層を有するチタン被覆マイカであって、該二酸
    化チタン被覆層の厚みが異なるチタン被覆マイカを二種
    以上透明プラスチックに分散させたことを特徴とする意
    匠性シート。
  2. 【請求項2】 チタン被覆マイカの二酸化チタン被覆層
    が二酸化チタンのみの層、二酸化チタンの表面を還元し
    て低次酸化チタンとした層、又は二酸化チタンの表面を
    還元し低次酸化チタンとした後、再度その表面に二酸化
    チタンを再被覆した層であることを特徴とする請求項1
    記載の意匠性シート。
JP3165845A 1991-07-05 1991-07-05 意匠性シート Expired - Lifetime JPH085973B2 (ja)

Priority Applications (1)

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JP3165845A JPH085973B2 (ja) 1991-07-05 1991-07-05 意匠性シート

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JPH058342A JPH058342A (ja) 1993-01-19
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JP3165845A Expired - Lifetime JPH085973B2 (ja) 1991-07-05 1991-07-05 意匠性シート

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WO2019022192A1 (ja) 2017-07-28 2019-01-31 大日本印刷株式会社 熱転写受像シート、及び印画物の製造方法

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