JPH0859681A - c−GMP PDE阻害物質FR901526 - Google Patents

c−GMP PDE阻害物質FR901526

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JPH0859681A
JPH0859681A JP6218325A JP21832594A JPH0859681A JP H0859681 A JPH0859681 A JP H0859681A JP 6218325 A JP6218325 A JP 6218325A JP 21832594 A JP21832594 A JP 21832594A JP H0859681 A JPH0859681 A JP H0859681A
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JP
Japan
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reaction
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pde
culture
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Application number
JP6218325A
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English (en)
Inventor
Takashi Fujita
隆 藤田
Yoshio Tanaka
美穂 田中
Shinji Shigematsu
伸治 重松
Sumio Kiyoto
純夫 清遠
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Fujisawa Pharmaceutical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 シュードモナス(Pseudomonas)
属に属するNo.907株を培養して、酸性淡黄色粉末
FR901526物質を製造する。 【効果】 この物質は、すぐれたサイクリックGMPホ
スホジエステラーゼ阻害作用を示す。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、FR901526物
質、その製法及び用途に関するものである。FR901
526物質は、シュードモナス属菌の培養物から分離採
取され、すぐれたc−GMP PDE阻害作用を示し、
ヒトや動物用の降圧利尿剤、気管支拡張剤等c−GMP
PDEに起因する各種疾患の予防、治療剤として有効
である。
【0002】
【従来の技術】循環器疾患には重篤なものが多く存在
し、その治療法の確立が強く求められている。そして近
年、c−GMP PDEが高血圧、アンギナ、うっ血性
心不全等に関与していることが明らかとなり、該酵素を
阻害すればこれらの疾患の予防、治療に大いに寄与する
ものと期待されている。
【0003】一方、本発明に係る物質は、各種の微生物
の発酵生産物を研究している過程でシュードモナス属菌
の培養物中に発見された新規な物質であって、本物質が
c−GMP PDE酵素を阻害する作用を有しているこ
とは全く知られていない。
【0004】
【発明が解決するべき課題】本発明は、循環器疾病の重
篤性に鑑み、そしてまたその有効な予防治療剤の開発が
強く業界において要望されている点に鑑み、すぐれた予
防治療剤を新規に創製する目的でなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するためになされたものである。
【0006】そこで本発明者らは、安全性の面から天然
物に着目し、微生物の発酵生産物に注目するに至り、各
種微生物を検索した結果、熊本県で採取された土壌から
新たに分離した細菌No.907株が培養液中に目的物
質を蓄積することを発見した。そして更にこの物質につ
いてその理化学的性質を詳細に研究したところ、従来未
知の新規物質であることを確認し、この物質を新たにF
R901526物質と命名し、そして更に研究の結果、
その工業的製法を確立し、本発明を完成するに至った。
【0007】本発明に係るFR901526物質は、下
記表2、表3、表4に示される理化学的性質を有する。
【0008】
【表2】
【0009】
【表3】
【0010】
【表4】
【0011】本発明に係るFR901526物質は、例
えば熊本県で採取した土壌サンプルから新たに分離した
No.907株によって生産される。以下にNo.90
7株の菌学的性質を示すが、分類学的研究は、主にBe
rgey’s Manualof Systemati
c Bacteriology(Volume 1)に
記載された方法に従った。
【0012】(1)形態的特徴 本菌をニュートリエント寒天培地上において30℃、2
4時間生育せしめた後、光学顕微鏡及び電子顕微鏡下で
形態の観察を行なった。その結果を下記の表5に示す。
その結果から明らかなように、本菌株は、グラム陰性、
運動性の桿菌である。細胞は、0.4〜0.45×1.
1〜1.3μmの大きさである。
【0013】
【表5】
【0014】(2)生理的特徴 本菌の生理的特徴を、下記表6、表7、表8に示す。
【0015】
【表6】
【0016】
【表7】
【0017】
【表8】
【0018】上記したように、本菌の生育温度範囲は、
3℃から36℃であった。オキシダーゼ、カタラーゼ
は、陽性であり、O−F試験は、酸化的であった。ゼラ
チン、カゼイン、Tween 80の分解は、陽性であ
った。ピオベルジン生成は陽性であった。デンプンの分
解は陰性であった。アルギニンジハイドラーゼは陽性で
あった。D−グルコース、D−キシロース、D−フラク
トース、D−ガラクトースから酸を産生した。D−グル
コース、D−マンノース、D−フラクトース、N−アセ
チル−D−グルコサミン、グルコン酸、カプリン酸、ア
ジピン酸、リンゴ酸、クエン酸、酢酸フェニル、グリセ
ロール、トレハロースを資化した。本菌のG+C含量は
63.4mol%であった。
【0019】(3)同定 以上の特徴をBergey’s Manual of
SystematicBacteriology(Vo
lume 1)より検索した結果、No.907株は、
シュードモナス(Pseudomonas)に属するも
のと考え、本菌株を、シュードモナス エスピー(Ps
eudomonas sp.)No.907として、通
産省工業技術院生命工学工業技術研究所にFERM P
−13714(寄託日:1993年6月30日)として
寄託した。
【0020】FR901526物質の生産は、単に説明
を目的として挙げただけの本明細書記載の特定の微生物
の使用に限定されるものではないことを理解するべきで
ある。この発明は、記載の微生物からX線照射、紫外線
照射、N−メチル−N′−ニトロ−N−ニトロソグアニ
ジン、2−アミノプリン等の変異処理により取得できる
人工変異株並びに自然変異株を含めてFR901526
物質を生産しうる全ての変異株の使用をも包含するもの
である。
【0021】本発明に係るFR901526物質は、細
菌に属する該物質生産菌(例えばNo.907株)を資
化しうる炭素及び窒素源を含む栄養培地中に接種し、好
気条件下で培養することにより(例えば、振とう培養、
通気攪拌培養等)、生産せしめることができる。
【0022】炭素源としては、グルコース、シュークロ
ース、澱粉、変性澱粉、フラクトース、グリセリンその
他の炭水化物を使用するのが好ましい。
【0023】窒素源としては、オートミール、酵母エキ
ス、ペプトン、グルテンミール、綿実粉、綿実油粕、大
豆粉、コーンスティープリカー、乾燥酵母、小麦胚芽、
落花生粉、チキン骨肉ミール等を使用するのが好ましい
が、アンモニウム塩(例えば、硝酸アンモニウム、硫酸
アンモニウム、リン酸アンモニウム等)、尿素、アミノ
酸等の無機及び有機の窒素化合物も有利に使用すること
ができる。
【0024】これらの炭素源及び窒素源は、併用するの
が有利であるが、純粋なものを必らずしも使用する必要
はない。不純なものには生長因子や微量要素が含まれて
いる場合などもあり、有利な場合があるからである。
【0025】必要ある場合には、例えば次のような無機
塩類を培地に添加してもよい:炭酸ナトリウム、炭酸カ
リウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、塩化ナト
リウム、塩化カリウム、ヨウ化ナトリウム、ヨウ化カリ
ウム、マグネシウム塩、銅塩、コバルト塩等。
【0026】特に、培地が強く発泡するのであれば、必
要あるときに、液体パラフィン、動物油、植物油、鉱物
油、シリコン等を添加してもよい。
【0027】目的物質を大量に工業生産するには、他の
発酵生産物の場合と同様に、通気攪拌培養するのが好ま
しい。少量生産の場合は、フラスコを用いる振とう培養
が好適である。
【0028】また、培養を大きなタンクで行う場合、F
R901526物質の生産工程において菌の生育遅延を
防止するため、はじめに比較的少量の培地に生産菌を接
種培養した後、次に培養物を大きな生産タンクに移して
そこで生産培養するのが好ましい。この場合、前培養に
使用する培地及び生産培養に使用する培地の組成は、両
者ともに同一であってもよいし必要あれば両者を変えて
もよい。
【0029】培養は通気攪拌条件で行うのが好ましく、
例えばプロペラやその他機械による攪拌、ファーメンタ
ーの回転または振とう、ポンプ処理、空気の吹込み等既
知の方法が適宜使用される。通気用の空気は滅菌したも
のを用いる。
【0030】培養温度はFR901526物質生産菌が
本物質を生産する範囲内で適宜変更しうるが、通常は1
〜40℃、好ましくは18〜32℃で培養するのがよ
い。培養時間は、培養条件や培養量によっても異なるが
通常は約1日〜1週間である。
【0031】発酵終了後、培養物から目的とするFR9
01526物質を回収する。すなわち、菌体は、直接水
及び/又は有機溶媒による抽出、あるいは、これを機械
的に又は超音波等既知の手段を用いて破壊した後、水及
び/又は有機溶媒で抽出した後、常法にしたがって回
収、精製する。培養液の場合は、直接、常法にしたがっ
て回収、精製すればよい。
【0032】回収、精製方法としては、例えば、水、有
機溶媒、これらの混合溶媒による溶媒抽出;クロマトグ
ラフィー;単一溶媒又は混合溶媒からの再結晶等常法が
適宜単独であるいは組合わせて使用できる。
【0033】FR901526物質の回収、精製は上記
のような既知の方法を適宜利用して行うが、例えば次の
ようにしてもよい。培養物をアセトンで抽出し、さらに
クロロホルムにとかした後、クロマトグラフィーで精製
する。FR901526物質は酸性物質であり、塩基と
反応して塩を形成することができる。FR901526
物質は遊離の状態(FR901526物質自体)でも回
収、精製することができるし、またそれらの塩としても
回収、精製できる。また、これは常法により相互に交換
することもできる。FR901526物質の塩基との塩
としてはナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属
塩、カルシウム塩、マグネシウム塩等のアルカリ土金属
塩などが挙げられる。
【0034】本発明に係る物質は、後記するところから
も明らかなように、すぐれたc−GMP PDE阻害作
用を有することが確認され、また、低毒性で安全性も高
いことが確認され、c−GMP PDE阻害剤として非
常に有効である。したがって、本発明に係る、FR90
1526物質を有効成分とする医薬製剤は、PDE阻害
剤として、例えば、ヒトあるいは動物用の降圧利尿剤、
気管支拡張剤等、高血圧症、狭心症、うっ血性心疾患、
慢性の可逆性閉塞肺(例えば、喘息や気管支炎)等の予
防、治療に有効な薬剤として使用することができる。
【0035】本発明に係るFR901526物質を予
防、治療目的に用いるに当っては、経口投与、非経口投
与および外用投与に適した有機もしくは無機固体状もし
くは液状賦形剤のような、医薬として許容される担体と
混合し前記化合物を有効成分として含有する常用の医薬
製剤の形として使用される。医薬製剤は錠剤、顆粒、粉
剤、カプセルのような固体状であってもよく、また溶
液、懸濁液、シロップ、エマルジョン、レモネード等の
ような液状であってもよい。
【0036】経口投与のための製剤としては、錠剤、丸
剤、顆粒剤、軟・硬カプセル剤、散剤、細粒剤、粉剤、
乳濁剤、懸濁剤、シロップ剤、ペレット剤、エリキシル
剤等が挙げられる。非経口投与のための製剤としては、
注射剤、点滴剤、輸液、軟膏、ローション、トニック、
スプレー、懸濁剤、油剤、乳剤、坐剤等が挙げられる。
本発明の有効成分を製剤化するには、常法にしたがえば
よく、界面活性剤、賦形剤、着色料、着香料、保存料、
安定剤、緩衝剤、懸濁剤、等張剤その他常用される佐薬
を適宜使用する。
【0037】本発明に係る薬剤組成物の投与量は、その
種類、治療のないし予防対象疾病の種類、投与方法、患
者の年令、患者の症状、処理時間等によって相違する
が、静脈投与の場合は成人ひとり当り1日に有効成分
(FR901526または/およびその塩)を0.01
〜1000mg/kg、好ましくは0.1〜100mg
/kg投与し、筋肉投与の場合は同じく0.01〜10
00mg/kg、好ましくは0.1〜100mg/kg
投与し、経口投与の場合も同じく0.5〜2000mg
/kg、好ましくは1〜1000mg/kgの範囲内で
投与する。
【0038】以下、本発明を実施例について更に詳しく
説明する。
【0039】
【実施例1】
【0040】(1)FR901526物質の発酵生産 No.907株(FERM P−13714)の斜面培
養物を、下記の表9に示した前培養培地(培地160m
l/500ml容コルベン)に、一白金耳ずつ接種し、
30℃で24時間、前培養した。
【0041】得られた前培養物を表9に示した本培養培
地(培地120L/200Lジャーファーメンター)
に、0.8%接種し、通気量0.8VVM、回転数20
0rpm、30℃で48時間培養した。発泡を防ぐた
め、培養開始後30時間に、滅菌したアデカノール0.
2%を添加した。
【0042】
【表9】
【0043】(2)FR901526物質の精製 上記の方法で得た発酵ブロス170Lに等量のアセトン
を加え、攪拌し、一昼夜放置した後、濾過した。濾液に
水を加えて400Lに希釈した後、水で充填した10L
のDiaion SP−207に付し、70%アセトン
40Lで溶出した。溶出液に等量の水を加え、再度、水
で充填した10LのDiaionSP−207に付し、
アセトン16Lで活性画分を溶出した。この活性画分を
減圧下で濃縮乾固した後、クロロホルム1Lに溶解し
た。
【0044】これをクロロホルムで充填した5Lのシリ
カゲル(Kieselgel 60、70〜230me
sh、E.Merck社製)に付し、クロロホルム26
L、クロロホルム:メタノール(100:1)15Lで
順次洗浄した後、活性画分をクロロホルム:メタノール
(50:1)27Lで溶出した。
【0045】この活性画分を減圧濃縮した後、メタノー
ルで充填した活性炭カラム500mlに付し、塩化メチ
レン1.5L、アセトン1.5Lで順次洗浄後、1Nの
アンモニア水を0.5%含むアセトンで溶出した。
【0046】活性画分を減圧下で濃縮乾固した後、メタ
ノール100mlに溶解し、このメタノール溶液の一部
(約1/3量)を0.1%リン酸を含む40%アセトニ
トリルで充填したYMC ODS AMカラム(1L、
YMC(株))に付し、0.1%リン酸を含む40%ア
セトニトリル溶液2L、次いで0.1%リン酸を含む5
0%アセトニトリル溶液4Lで洗浄した後、0.1%リ
ン酸を含む55%アセトニトリル溶液で溶出した。残り
のメタノール溶液についても2分して、上記の方法と同
様の操作を行なった。
【0047】得られた活性画分を集め、1N NaOH
でpH7.0に調整した後、これを減圧濃縮して、アセ
トニトリルを除去し、1N NaOHでpH8.0に調
整した後、酢酸エチル1Lで抽出した。抽出液を300
mlに濃縮し、1N HClでpH4.0に調整した水
300mlで洗浄した後、減圧下で濃縮乾固した。これ
にメタノールを加えてメタノール可溶画分を除去した
後、1N NaOHでpH8.0に調整した水1Lに溶
解し、再び酢酸エチルで抽出した。抽出液を硫酸ナトリ
ウムで脱水後、減圧下で濃縮乾固し、FR901526
物質の淡黄色粉末701mgを得た。
【0048】
【実施例2:FR901526物質の生物学的性質】
【0049】(1)in vitro c−GMP P
DE阻害作用 (方法)ヒト臍帯動脈を0.25Mシュークロース、1
mMエチレンジアミン四酢酸、2mMベンザミジン、
0.2mMフェニルメチルスルホニルフルオリドを含有
する10mMトリス−塩酸緩衝液(pH7.4)中で、
ガラスホモジナイザーを用いてホモジナイズし、回転数
40,000rpm、1時間遠心して得られた上澄を、
PDE酵素液として使用した。
【0050】酵素反応は次に示す組成で行なった。 0.2μM 基質 40mM トリス・塩酸緩衝液 pH7.5 1mM 塩化マグネシウム 0.1mM 塩化カルシウム 10u/ml カルモジュリン PDE酵素液 0.2mg/ml 蛇毒
【0051】基質として[3H]−c−GMPあるいは
3H]−c−AMPを使用した。PDE酵素液は、
0.2μMの基質を15〜20%加水分解する濃度を設
定し使用した。
【0052】PDE阻害活性の測定は、サンプルをジメ
チルスルホキサイドに溶解し、上記組成の反応液に添加
して行なった。30℃で30分反応後、未反応の基質を
DOWX 1−X8に吸着し、遠心した後、その上澄の
放射活性をcpmで測定し、下記数1に示す式より阻害
率を算出した。
【0053】
【数1】
【0054】(結果)酵素阻害活性は、酵素活性を50
%阻害する濃度(IC50)で示し、FR901526物
質のPDE阻害活性(IC50)については、下記の表1
0に示した。
【0055】
【表10】
【0056】上記結果から明らかなように、FR901
526物質は、ヒト臍帯動脈由来c−GMP PDEに
対して強い阻害作用を示した。また、c−AMP PD
Eに対する阻害作用より、IC50値で約40倍強かっ
た。
【0057】(2)in vivo 利尿作用 (方法)ラット(SDラット雄性、6〜9週令)に、ウ
レタン(1.2g/kg i.p.)麻酔した後、左右
大腿静脈にカニュレーションした。採尿のため、腹部よ
り膀胱にカテーテルを挿入した。
【0058】一方の大腿静脈より生理食塩液を1時間あ
たり2.4mlの割合で注入し、10分間の尿量を継続
的に測定した。尿量が安定した後、もう一方の大腿静脈
よりFR901526物質を、30分間、30mg/k
gの割合で注入した。FR901526物質は、1N−
水酸化ナトリウムで溶解し、塩酸で中和して使用した。
【0059】(結果)FR901526物質注入開始
後、3時間まで、10分間の尿量を継続的に測定したと
ころ、その最大尿量が、FR901526物質投与前1
0分間の尿量の4.5倍であった。
【0060】c−GMP PDEに持異的な阻害作用を
有するFR901526物質が、in vivoで利尿
を促進する作用を有することが明らかとなった。
【0061】(3)毒性試験 生後5週令のICR系雌マウス5匹に、FR90152
6物質を100mg/kgの投与量で毎日1回、3日間
連続腹腔内注射したが死亡例はなく、体重増加も無投与
マウス群と全く同じであり、FR901526物質の安
全性の高さが確認された。
【0062】
【発明の効果】本発明に係るFR901526物質は、
卓越したc−GMP PDE阻害作用を有するので、該
酵素に起因する循環器系その他の疾患の予防、治療薬と
して、非常に有用である。また、本発明によって、微生
物を利用する上記物質の工業的製法も確立された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12P 1/04 Z C12R 1:38)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記表1に示される理化学的性質を有す
    ることを特徴とするFR901526物質。 【表1】
  2. 【請求項2】 シュードモナス(Pseudomona
    s)属に属するFR901526物質生産菌を培養して
    FR901526物質を生成せしめ、これを採取するこ
    とを特徴とするFR901526物質の製造方法。
  3. 【請求項3】 FR901526物質生産菌がシュード
    モナス エスピーNo.907(Pseudomona
    s sp.No.907)であることを特徴とする請求
    項2に記載の方法。
  4. 【請求項4】 FR901526物質又は医薬として許
    容されるその塩、及び、医薬として許容され且つ実質的
    に無毒の担体又は賦形剤を含むものであることを特徴と
    する医薬製剤。
  5. 【請求項5】 c−GMP PDE(サイクリックGM
    Pホスホジエステラーゼ)阻害剤として使用されるもの
    である請求項4に記載の医薬製剤。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7781191B2 (en) 2005-04-12 2010-08-24 E. I. Du Pont De Nemours And Company Treatment of biomass to obtain a target chemical
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