JPH0859430A - 油性固形化粧料 - Google Patents

油性固形化粧料

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JPH0859430A
JPH0859430A JP6203350A JP20335094A JPH0859430A JP H0859430 A JPH0859430 A JP H0859430A JP 6203350 A JP6203350 A JP 6203350A JP 20335094 A JP20335094 A JP 20335094A JP H0859430 A JPH0859430 A JP H0859430A
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JP
Japan
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oily solid
solid cosmetic
oily
weight
perfluoroalkyl
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JP6203350A
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English (en)
Inventor
Yuko Yago
祐子 矢後
Takeo Imai
健雄 今井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 (A)次の一般式(1); 【化1】 (式中、Rf1 及びRf2 は炭素数3〜21のパーフル
オロアルキル基又はパーフルオロオキシアルキル基を示
し、D1 及びD2 は2価の架橋基を示し、k及びpは0
又は1を示し、m及びqは1〜12の整数を示し、Aは
水素原子、アルカリ土類金属原子又は2価以上の遷移金
属原子を示し、nはAの原子価を示す)で表されるパー
フルオロアルキル基又はパーフルオロアルキル鎖を含む
官能基を有するリン酸又はその塩10〜80重量%(た
だし、10重量%は含まない)及び(B)油状のパーフ
ルオロポリエーテル1〜99重量%を含有する油性固形
化粧料。 【効果】 色移りがなく、化粧持続性が良い。また、使
用感、安定性、保形性等も良好である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、紙、食器等への色移り
が防止され、化粧持続性に優れ、使用感、安定性等も良
好な油性固形化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】口紅等のメイクアップ化粧料において、
他の物体(紙、布、食器、食品等)との接触によるそれ
らへの付着(色移り)を防止することは、化粧持ち(化
粧持続性)と並んで重要な機能となってきている。
【0003】このうち化粧持続性については、パーフル
オロアルキル基又はパーフルオロアルキル鎖を含む官能
基を有する液状油を配合した化粧料が知られている(例
えば、特開平5−331019号公報)。しかし、この
技術においては化粧料の色移りについては考慮されてい
ない。一方、色移りを防止せんとしたものとして、口紅
用オーバーコート(特開平5−221829号公報)が
知られている。しかし、これは配合物の性質に起因し
て、形状や粘度のコントロールが制約され、その結果、
安定性が低い(分離する場合がある)という問題があ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来のメ
イクアップ化粧料等においては、色移りの防止と化粧持
続性の両性質を満足するものは未だ見出されていない。
従って、本発明は、これらの両特性を具備し、更に使用
感、安定性が良好で、利便性の良い油性固形化粧料を提
供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる実情において、本
発明者らは鋭意研究の結果、油状のパーフルオロポリエ
ーテルとともに、パーフルオロアルキル基又はパーフル
オロアルキル鎖を含む官能基を有するリン酸又はその塩
を配合することにより、化粧持続性と色移りの防止の両
性質に優れた油性固形化粧料を得ることができ、更に、
化粧料としての使用感や安定性等も優れていることを見
出し、本発明を完成した。
【0006】すなわち、本発明は、(A)次の一般式
(1);
【0007】
【化3】
【0008】(式中、Rf1 及びRf2 は炭素数3〜2
1のパーフルオロアルキル基又はパーフルオロオキシア
ルキル基を示し、D1 及びD2 は2価の架橋基を示し、
k及びpは0又は1を示し、m及びqは1〜12の整数
を示し、Aは水素原子、アルカリ土類金属原子又は2価
以上の遷移金属原子を示し、nはAの原子価を示す)で
表されるパーフルオロアルキル基又はパーフルオロアル
キル鎖を含む官能基を有するリン酸又はその塩10〜8
0重量%(ただし、10重量%は含まない)及び(B)
油状のパーフルオロポリエーテル1〜99重量%を含有
することを特徴とする油性固形化粧料を提供するもので
ある。
【0009】また、本発明は、前記(A)及び(B)成
分に加えて、更に(C)粉体を0.01〜40重量%含
有する油性固形化粧料を提供するものである。
【0010】本発明で用いられる(A)成分は前記一般
式(1)で表されるリン酸又はその塩である。一般式
(1)中、Rf1 及びRf2 で示されるパーフルオロア
ルキル基又はパーフルオロオキシアルキル基としては、
直鎖状、分岐鎖状、環状又はこれらを組み合わせた構造
のいずれであってもよく、パーフルオロオキシアルキル
基の場合は酸素原子の結合位置は特に制限されず、例え
ば、(CF32CFOCF2CF2−のように炭素原子の
間に酸素原子が挿入されていてもよい。
【0011】D1 及びD 2で示される2価の架橋基とし
ては、例えば−CO2−、−SO2−、−O−、−(CH
23−O−、−S−、−(CH2k−NR−、−CO−
NR−、−SO2−NR−(ここで、kは1〜6の整数
を示し、Rは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基を
示す)等を挙げることができる。Aのうち、アルカリ土
類金属原子としては、Mg、Ca、Ba等を挙げること
ができ、2価以上の遷移金属原子としては、Mn、F
e、Co、Al、Ni、Cu、V、Mo、Nb等を挙げ
ることができる。
【0012】(A)成分である一般式(1)で表される
リン酸又はその塩としては、Rf1及びRf2 が炭素数
4〜16のパーフルオロアルキル基で、k及びpが0
で、m及びqが1〜5であるジパーフルオロアルキルリ
ン酸又はその多価金属塩が好ましく、特にこの多価金属
がCa、Fe又はAlであるものが好ましい。この場合
のジパーフルオロアルキルリン酸又はその多価金属塩は
純度の高いものでなくてもよく、パーフルオロアルキル
リン酸又はその塩を含んだセスキ体等であってもよい。
【0013】(A)成分の配合量は、油性固形化粧料中
において、10〜80重量%(ただし、10重量%は含
まない)であり、好ましくは10〜40重量%である。
この配合量が10重量%以下の場合は色移り防止性及び
使用感が劣り、80重量%を超える場合は化粧持続性及
び塗布性能に劣るので好ましくない。なお、この(A)
成分を粉体の処理剤として用い、その複合体のみを配合
したのでは、十分な色移り防止効果が得られない。従っ
て、複合粉体中の(A)成分の配合量は、前記配合量と
して換算されるものではない。
【0014】本発明で用いる(B)成分の油状のパーフ
ルオロポリエーテルとしては、例えば次の一般式
(2);
【0015】
【化4】
【0016】(式中、R1 、R3 、R4 及びR5 は、同
一又は異なっていてもよく、フッ素原子、パーフルオロ
アルキル基又はパーフルオロアルキルオキシ基を示し、
2 はフッ素原子又はパーフルオロアルキル基を示し、
r、s及びtは分子量が500〜100,000となる
0以上の数を示す。ただし、r=s=t=0となること
はない)で表されるものを挙げることができる。なお、
一般式(2)中、カッコ内に示される各パーフルオロ基
はこの順序で並んでいる必要はなく、ランダムでもブロ
ック重合でもよい。また、パーフルオロアルキル基及び
パーフルオロアルキルオキシ基のアルキル基は、直鎖又
は分岐鎖状の炭素数1〜30のものが好ましい。
【0017】(B)成分の油状のパーフルオロポリエー
テルとしては、一般式(2)で示されるもののうち、特
に25℃における粘度が5〜5,000cStのものが
好ましく、例えば、次の一般式(3);
【0018】
【化5】
【0019】(式中、u及びvは平均分子量が500〜
100,000となる0以上の数を示し、u/vは0.
2〜2である)で表されるFOMBLIN HC−04
(平均分子量1,500)、同HC−25(同3,20
0)、同HC−R(同6,600)(以上、モンテフロ
ス社製)、次の一般式(4);
【0020】
【化6】
【0021】(式中、wは4〜500の数を示す)で表
されるデムナムS−20(重量平均分子量2,50
0)、同S−65(同4,500)、同S−100(同
5,600)、S−200(同8,400)(以上、ダ
イキン工業社製)等を挙げることができる。
【0022】(B)成分の配合量は、油性固形化粧料中
において1〜99重量%であり、好ましくは10〜90
重量%である。
【0023】本発明の油性固形化粧料には、色移り防止
効果をより向上させるため、更に(C)成分の粉体を配
合することができる。この(C)成分の粉体としては通
常化粧料に配合される公知のもの、例えば、シリカ、タ
ルク、マイカ、カオリン、セリサイト、ベントナイト、
ゼオライト、硫酸バリウム、窒化ホウ素、アルミナ、酸
化チタン等の無機粉体;ナイロンパウダー、ポリエチレ
ンパウダー、セルロース、シリコーン樹脂粉末、ポリメ
チルメタクリレート粉末等の有機粉体;カーボンブラッ
ク、酸化鉄、酸化亜鉛、群青、紺青、酸化クロム等の着
色粉体;有機タール系色素、レーキ色素等の着色剤;雲
母チタン、酸化鉄コーティッド雲母等のパール顔料;こ
れらの粉体を、シリコーン、高級脂肪酸、高級アルコー
ル、脂肪酸エステル、金属石鹸、アミノ酸又はアルキル
フォスフェートで表面処理した粉体;更に、これらの粉
体を、フッ素化合物、例えば、一般式(1)で表される
リン酸又はその塩、フルオロアルキルリン酸エステルジ
エタノールアミン塩のモノエステル体及びジエステル体
(特開昭62−250074号公報参照)、パーフルオ
ロアルキル基を有する樹脂(特開昭55−167209
号公報参照)、四弗化エチレン樹脂、パーフルオロアル
コール、パーフルオロエポキシ化合物、スルホアミド型
フルオロリン酸、パーフルオロ硫酸塩、パーフルオロカ
ルボン酸塩及びパーフルオロアルキルシラン(特開平2
−218603号公報参照)等で表面処理された粉体等
を挙げることができる。これらのうち、特にシリコーン
樹脂粉末、ポリメチルメタクリレート粉末等の樹脂粉
末、シリカ、酸化亜鉛等の金属酸化物が好ましい。ま
た、これらの粉体は、球状、板状、不定形、多孔質等の
いずれの形状のものでもよく、粒径も特に制限されずに
使用することができる。
【0024】(C)成分は1種又は2種以上を配合する
ことができる。(C)成分の配合量は、油性固形化粧料
中において、0.01〜40重量%であるのが好まし
く、特に0.1〜20重量%であるのが好ましい。この
配合量が0.01重量%未満の場合はややべたつき感が
生じ、40重量%を超える場合は保形性が低下する傾向
がある。
【0025】本発明の油性固形化粧料には上記成分に加
えて、必要に応じて通常の化粧料に配合される成分を配
合することができる。例えば、パラフィンワックス、ポ
リエチレンワックス、マイクロクリスタリンワックス、
セレシン、オゾケライト、カルナウバロウ、キャンデリ
ラロウ等のワックス;高級脂肪酸、高級アルコール、デ
キストリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、コ
レステロール誘導体、ワセリン、ラノリン、ラノリン誘
導体、セラミド等の固体脂又は半固体脂;スクワラン、
流動パラフィン、ヒマシ油、ホホバ油、マカデミアンナ
ッツ油、月見草油、エステル油、ジグリセリド、トリグ
リセリド、シリコーン油等の液体油;ポリオキシエチレ
ンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、グ
リセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポ
リオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンソ
ルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン変性
シリコーン、アルキルグリセリルエーテル変性シリコー
ン等の非イオン界面活性剤;アニオン界面活性剤、カチ
オン界面活性剤、両性界面活性剤、レシチン等の界面活
性剤;カルボキシメチルセルロース、メチルセルロー
ス、ヒドロキシメチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、カラギーナン、デキストラ
ン、デキストリン脂肪酸エステル、カルボキシビニルポ
リマー、キサンタンガム、ゼラチン、ヒアルロン酸、ア
ルギン酸ナトリウム、水溶性コラーゲン等の水溶性高分
子(増粘剤高分子);ソルビトール、キシリトール、グ
リセリン、マルチトール、プロピレングリコール、1,
3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコー
ル、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、ポリエチレング
リコール、パンテノール、アミノ酸等の保湿剤;紫外線
吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、消炎剤、ビタミン、血行
促進剤、各種薬効剤、香料、水等を、本発明の目的及び
効果を損なわない質的及び量的範囲内で配合することが
できる。
【0026】本発明の油性固形化粧料の剤型としては液
状を除くものが含まれ、例えば、固体状、ペースト状、
ゲル状等にすることができる。また、本発明の油性固形
化粧料は、常法に従って製造することができ、口紅、フ
ァンデーション、おしろい、コンシーラー、アイシャド
ウ、ほお紅、アイライナー、アイブロウ等のメイクアッ
プ化粧料;リップクリーム、口紅オーバーコート、リン
クルケア剤等のその他の化粧料にすることができる。
【0027】
【発明の効果】本発明の油性固形化粧料は、色移り防止
効果と化粧持続性の両性質に優れ、しかも安定性、使用
感、保形性等も良好である。
【0028】
【実施例】以下、実施例等により本発明を更に詳しく説
明するが、本発明はこれらにより限定されるものではな
い。
【0029】製造例1 丸底フラスコ(又は、ニーダー)に顔料150gを入
れ、混合しながら60℃まで加熱した。これに、(C6
13CH2CH2O)P(O)OHの13gをイソプロピ
ルエーテル1500gに溶解加温(50℃)しておいた
ものを加え、60℃で4時間混合した。その後、50〜
60℃でイソプロピルエーテルを減圧留去し、乾燥して
フッ素化合物処理顔料157gを得た。
【0030】実施例1(口紅オーバーコート)
【表1】 (組成) (重量%) (1)ジヘプタデカフルオロデシルリン酸 20.0 (2)パーフルオロポリエーテル(FOMBLIN HC-04、モンテフロス社製) 78.9 (3)パール顔料 1.0 (4)赤色202号 0.1 (5)香料 微量
【0031】(製法)成分(1)及び(2)を130℃
に加熱し、混合溶解させた。次に、この混合物に成分
(3)〜(5)を加え、均一になるまで混合した。その
後、成型用型に流し込み、冷却固化して、スティック状
の口紅オーバーコートを得た。
【0032】実施例2(口紅オーバーコート)
【表2】 (組成) (重量%) (1)セスキヘプタデカフルオロデシルリン酸 20.0 (2)パーフルオロポリエーテル(FOMBLIN HC-25、モンテフロス社製) 78.9 (3)パラフィンワックス 1.0 (4)赤色202号 0.1 (5)香料 微量
【0033】(製法)成分(1)〜(3)を130℃に
加熱し、混合溶解させた。次に、この混合物に成分
(4)及び(5)を加え、均一になるまで混合した。そ
の後、成型用型に流し込み、冷却固化して、スティック
状の口紅オーバーコートを得た。
【0034】実施例3(口紅オーバーコート)
【表3】 (組成) (重量%) (1)ジヘプタデカフルオロデシルリン酸 10.4 (2)パーフルオロポリエーテル(FOMBLIN HC-R、モンテフロス社製) 88.0 (3)グリセリン 1.0 (4)赤色202号 0.1 (5)シリカ 0.5 (6)香料 微量
【0035】(製法)成分(1)及び(2)を130℃
に加熱し、混合溶解させた。次に、この混合物に成分
(3)〜(6)を加え、均一になるまで混合して、ペー
スト状の口紅オーバーコートを得た。
【0036】比較例1(口紅オーバーコート)
【表4】 (組成) (重量%) (1)カルナウバワックス 20.0 (2)スクワラン 69.9 (3)パーフルオロポリエーテル(FOMBLIN HC-04、モンテフロス社製) 10.0 (4)赤色202号 0.1
【0037】(製法)成分(1)〜(3)を130℃に
加熱し、混合溶解させた。次に、この混合物に成分
(4)を加え、均一になるまで混合した。その後、成型
用型に流し込み、冷却固化して、スティック状の口紅オ
ーバーコートを得た。
【0038】比較例2(口紅オーバーコート)
【表5】 (組成) (重量%) (1)ジヘプタデカフルオロデシルリン酸 20.0 (2)スクワラン 79.5 (3)シリカ 0.5
【0039】(製法)成分(1)〜(3)を130℃に
加熱し、混合溶解させ、液状の口紅オーバーコートを得
た。
【0040】比較例3(口紅オーバーコート)
【表6】 (組成) (重量%) (1)パーフルオロポリエーテル(FOMBLIN HC-04、モンテフロス社製) 99.5 (2)シリカ 0.5
【0041】(製法)成分(1)及び(2)を均一にな
るまで混合し、ペースト状の口紅オーバーコートを得
た。
【0042】比較例4(口紅オーバーコート)
【表7】 (組成) (重量%) (1)パーフルオロポリエーテル(FOMBLIN HC-04、モンテフロス社製) 99.0 (2)フッ素化合物処理マイカ (製造例1と同様にして製造) 1.0
【0043】成分(1)及び(2)を均一になるまで混
合し、液状の口紅オーバーコートを得た。
【0044】試験例1 実施例1〜3及び比較例1〜4の口紅オーバーコートを
用い、これらの色移り防止、化粧持ち、安定性、保形
性、使用感及び使用利便性を下記方法で試験した。結果
を表8に示す。
【0045】(色移り防止)ヒト前腕部に直径3cmの大
きさに一定量の市販の口紅を塗り、その上に各口紅オー
バーコートを塗布した。その後、ティッシュを一定の圧
力(荷重1kg)及び時間(30秒)で押しつけた場合に
ティッシュに移った口紅の色と元のティッシュとの色差
を目視により観察し、次の基準により評価した。 ○:色移り防止効果が優れている(色差が小。即ち、殆
ど色移りがない)。 ×:色移り防止効果が見られない(色差が大。即ち、色
移りが激しい)。
【0046】(化粧持ち)ヒト前腕部に直径3cmの大き
さに一定量の市販の口紅を塗り、その上に各口紅オーバ
ーコートを塗布した。その後、更に食用油を塗布し、馴
染ませた場合の色落ちの程度を目視により観察し、次の
基準により評価した。 ○:色落ちがない。 △:やや色落ちがある。 ×:色落ちが大きい。
【0047】(保存安定性)各口紅オーバーコートを常
温で1か月間保存し、その場合の状態を目視により観察
し、次の基準により評価した。 ○:分離が認められない。 ×:分離が認められる。
【0048】(保形性)各口紅オーバーコートを常温で
1か月間保存し、その場合の保形性を目視により観察
し、次の基準により評価した。 ○:保形性が優れている。 ×:保形性が劣っている。
【0049】(使用感)10名の専門パネラーが実際に
各口紅オーバーコートを使用した場合の使用感を次の基
準により評価した。 ○:7名以上が良好と評価した。 △:4〜6名が良好と評価した。 ×:3名以下が良好と評価した。
【0050】
【表8】
【0051】表8から明らかなとおり、各実施例の本発
明品は、いずれも各試験項目において優れた結果を示し
た。これに対して、(B)成分のみを含む比較例1と、
(B)成分に加えて(C)成分を含む比較例2及び比較
例4は、実質的にすべての項目において劣っていた。ま
た、(B)成分と(C)成分とからなる比較例3は、色
移り防止効果が優れており、化粧持続性もやや劣る程度
であったが、安定性、保形性が低く、製品としては不良
であった。
【0052】実施例4(口紅)
【表9】 (組成) (重量%) (1)セスキヘプタデカフルオロデシルリン酸 15.0 (2)パーフルオロポリエーテル(FOMBLIN HC-25、モンテフロス社製) 45.0 (3)ジカプリン酸ネオペンチルグリコール 5.0 (4)キャンデリラワックス 10.0 (5)スクワラン 10.0 (6)水添ラノリン 10.0 (7)フッ素化合物処理顔料(赤色201号) (製造例1と同様にして製造) 5.0 (8)フッ素化合物処理顔料(赤色104号) (製造例1と同様にして製造) 5.0
【0053】(製法)成分(6)〜(8)を混練したも
の及び成分(1)〜(5)を、130℃に加熱し、混合
溶解させた。次に、これを成型用型に流し込み、冷却固
化して、口紅を得た。
【0054】実施例5(口紅)
【表10】 (組成) (重量%) (1)セスキヘプタデカフルオロデシルリン酸 15.0 (2)ポリオキシアルキレン変性シリコーン (ポリオキシエチレン含有率17%、平均分子量8000) 5.0 (3)パーフルオロポリエーテル(FOMBLIN HC-25、モンテフロス社製) 10.0 (4)ポリエチレンワックス 10.0 (5)イソノナン酸イソノニル 30.0 (6)スクワラン 10.0 (7)水添ラノリン 10.0 (8)フッ素化合物処理顔料(赤色104号) (製造例1と同様にして製造) 8.0 (9)酸化チタン 2.0
【0055】(製法)成分(7)〜(9)を混練したも
の及び成分(1)〜(6)を、130℃に加熱し、混合
溶解させた。次に、これを成型用型に流し込み、冷却固
化して、口紅を得た。
【0056】実施例6(アイシャドウ)
【表11】 (組成) (重量%) (1)セスキヘプタデカフルオロデシルリン酸 27.0 (2)パーフルオロポリエーテル(FOMBLIN HC-25、モンテフロス社製) 9.0 (3)パラフィンワックス 1.0 (4)雲母チタン 5.0 (5)群青 7.0 (6)ナイロンパウダー 30.0 (7)タルク 20.0 (8)黒酸化鉄 1.0
【0057】(製法)成分(1)〜(3)を130に加
熱し、混合溶解させた。次に、成分(5)〜(8)を粉
砕して混合機に入れ、溶解させておいた成分(1)〜
(3)及び成分(4)を添加混合した。更にし上げ粉砕
をしたのち、プレス機で金皿にプレスして、アイシャド
ウを得た。
【0058】実施例7(アイブロウ)
【表12】 (組成) (重量%) (1)ジヘプタデカフルオロデシルリン酸 20.0 (2)パーフルオロポリエーテル(FOMBLIN HC-25、モンテフロス社製) 9.0 (3)ライスワックス 20.0 (4)イソカカオ脂 10.0 (5)酸化鉄(赤、黒) 40.0 (6)酸化チタン 1.0
【0059】(製法)成分(1)〜(4)を130℃に
加熱し、混合溶解させた。次に、この混合物に成分
(5)及び(6)を加え、均一になるまで混合した。そ
の後、成型用型に流し込み、冷却固化して、アイブロウ
を得た。
【0060】実施例8(コンシーラー)
【表13】 (組成) (重量%) (1)セスキヘプタデカフルオロデシルリン酸 15.0 (2)パーフルオロポリエーテル(FOMBLIN HC-25、モンテフロス社製) 46.8 (3)分岐脂肪酸コレステリルエステル 1.0 (4)デカメチルシクロペンタシロキサン 15.0 (5)ポリオキシアルキレン変性シリコーン (ポリオキシエチレン含有率17%、平均分子量8000) 5.0 (6)フッ素化合物処理酸化鉄(赤、黄、黒) (製造例1と同様にして製造) 1.2 (7)フッ素化合物処理セリサイト (製造例1と同様にして製造) 8.0 (8)フッ素化合物処理酸化チタン (製造例1と同様にして製造) 8.0
【0061】成分(6)〜(8)を混練したもの及び成
分(1)〜(5)を、130℃に加熱し、混合溶解させ
た。次に、成型用型に流し込み、冷却固化して、コンシ
ーラーを得た。
【0062】実施例9(リンクルケア剤)
【表14】 (組成) (重量%) (1)セスキヘプタデカフルオロデシルリン酸 15.0 (2)パーフルオロポリエーテル(FOMBLIN HC-25、モンテフロス社製) 49.0 (3)リンゴ酸ジイソステアリル 1.0 (4)キャンデリラワックス 10.0 (5)コラーゲン 2.0 (6)ヒアルロン酸 2.0 (7)硫酸バリウム 5.0 (8)酸化チタン 5.0
【0063】(製法)成分(1)〜(3)を130℃に
加熱し、混合溶解させた。次に、この混合物に成分
(4)〜(8)を加え、均一になるまで混合して、リン
クルケア剤を得た。
【0064】試験例2 実施例4〜9の各化粧料を用い、試験例1と同様の試験
をした。その結果、いずれも色移りがなく、化粧持続性
も優れていた。また、安定性、使用感等も良好であっ
た。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)次の一般式(1); 【化1】 (式中、Rf1 及びRf2 は炭素数3〜21のパーフル
    オロアルキル基又はパーフルオロオキシアルキル基を示
    し、D1 及びD2 は2価の架橋基を示し、k及びpは0
    又は1を示し、m及びqは1〜12の整数を示し、Aは
    水素原子、アルカリ土類金属原子又は2価以上の遷移金
    属原子を示し、nはAの原子価を示す)で表されるパー
    フルオロアルキル基又はパーフルオロアルキル鎖を含む
    官能基を有するリン酸又はその塩10〜80重量%(た
    だし、10重量%は含まない)及び(B)油状のパーフ
    ルオロポリエーテル1〜99重量%を含有することを特
    徴とする油性固形化粧料。
  2. 【請求項2】 (A)成分が、前記一般式(1)中にお
    いて、Rf1 及びRf2 が炭素数4〜16のパーフルオ
    ロアルキル基で、k及びpが0で、m及びqが1〜5で
    あるジパーフルオロアルキルリン酸又はその多価金属塩
    である請求項1記載の油性固形化粧料。
  3. 【請求項3】 多価金属塩が、カルシウム塩、アルミニ
    ウム塩又は鉄塩である請求項2記載の油性固形化粧料。
  4. 【請求項4】 (B)成分の油状のパーフルオロポリエ
    ーテルが、次の一般式(2); 【化2】 (式中、R1 、R3 、R4 及びR5 は、同一又は異なっ
    ていてもよく、フッ素原子、パーフルオロアルキル基又
    はパーフルオロアルキルオキシ基を示し、R2 はフッ素
    原子又はパーフルオロアルキル基を示し、r、s及びt
    は分子量が500〜100,000となる0以上の数を
    示す。ただし、r=s=t=0となることはない)で表
    されるものである請求項1記載の油性固形化粧料。
  5. 【請求項5】 (B)成分の油状のパーフルオロポリエ
    ーテルの25℃における粘度が5〜5,000cStの
    ものである請求項4記載の油性固形化粧料。
  6. 【請求項6】 更に、(C)粉体を0.01〜40重量
    %含有する請求項1記載の油性固形化粧料。
  7. 【請求項7】 (C)成分の粉体が、フッ素化合物で表
    面処理されたものである請求項6記載の油性固形化粧
    料。
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