JPH0859421A - 木酢液の固形化物およびその製造方法 - Google Patents

木酢液の固形化物およびその製造方法

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JPH0859421A
JPH0859421A JP6223945A JP22394594A JPH0859421A JP H0859421 A JPH0859421 A JP H0859421A JP 6223945 A JP6223945 A JP 6223945A JP 22394594 A JP22394594 A JP 22394594A JP H0859421 A JPH0859421 A JP H0859421A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 取扱が容易で、木酢液の有する土壌の殺菌、
植物の活性化、害虫の忌避等の効果を長期間継続させる
木酢液の固形化物及びその製造方法を提供する。 【構成】 木酢液1〜20wt%、海藻類等から製造さ
れる天然ゲル化剤1〜4wt%、グリセリン、プロピレ
ングリコールなどの多価アルコール1〜6wt%、必要
に応じてクエン酸サイクルに関与する有機酸又はその有
機酸塩から選ばれた2種以上の化合物0〜4wt%、有
機肥料0〜10wt%および水60〜90wt%を含有
する木酢液の固形化物及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、木酢液の固形化物およ
びその製造方法に関し、特に農業、林業、園芸、生鮮食
品の鮮度保持、一般家庭用等に利用できる木酢液の固形
化物およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、木酢液は、有機農法を行う農家に
とって、木酢液の希釈液を土壌散布、葉面散布などする
ことにより、土壌の殺菌、植物の活性化、害虫の忌避等
の効果を有することは知られていた。(例えば、岸本定
吉「木酢・炭で減農薬−使い方とつくり方−」、199
1年2月28日、社団法人農山漁文化協会発行)
【0003】さらに、近代農業においては、化学肥料、
農薬等が用いられているが、これらは反面において、公
害がもたらされた事実も見のがせない。又、花、野菜類
等のパッケージのなかには、エチレンガスを吸着して鮮
度保持をはかるために、大谷石、活性炭、その他の吸着
剤が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の様に、従来の始
どの農家が農薬、化学肥料を田畑や果樹等に使用してお
り、又ゴルフ場等でも農薬散布がなされていた。農薬
は、直接扱う農家の人々に障害をもたらすのみならず、
地下水等に浸透するなどの公害を与え、また化学肥料等
も本来土壌中に必要な微生物類をすみにくくしており、
農作物に影響をあたえ良質な農作物が出来にくくなって
おり、および富裕栄養素として農薬同様に地下水に浸透
し公害をもたらしている。そして、農作物の残留農薬が
少量ずつ体内に入り障害をもたらすケースが多くなって
いる。低農薬有機農法で生産された農作物の購入希望者
がふえているにもかかわらず、その作業性の悪さのため
に大多数の農家が農薬、化学肥料に頼っているのが現状
である。
【0005】この様な農薬、化学肥料のもたらす公害を
低下または無くすために有機農法が注目され、実際に農
家で行なわれている。その有機農法の一つとして、木材
の乾留により得られる木酢液を用いることが一部で行わ
れている。しかしながら、従来の木酢液の使用方法は、
使用目的に応じて木酢液を適当に水で希釈した溶液を土
壌や葉面などに散布しているために、木酢液によりもた
らされる土壌の殺菌、植物の活性化、害虫の忌避等の効
果は持続することができず、また水の補給や雨などによ
り流されてしまう問題があった。
【0006】本発明は、この様な従来の問題を解決する
ためになされたものであり、有機農法の一環として木酢
液を使用し、安全性の高い美味な農作物を得るために、
従来の木酢液の使用方法を改善し、木酢液を固形化物と
することにより、取扱が容易で、木酢液の有する土壌の
殺菌、植物の活性化、害虫の忌避等の効果を長期間継続
させ、完全無農薬有機農法の省力化へ脱皮しうるシステ
ムを確立することを可能とするものである。
【0007】また、本発明は、木酢液の固形化物の新規
な用途として、花や野菜その他の農産物の鮮度を保持で
きることを見出したものであり、従来の活性炭や大谷石
等に変わって使用することができ、安全性の高い農産物
の鮮度を保持したまま、遠距離まで拡販可能とし、又一
般家庭においても、例えば冷蔵庫の野菜等をいれるグリ
ーンボックスの中に置くことにより、鮮度保持の向上を
可能とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、木酢液
1〜20wt%、天然ゲル化剤1〜4wt%、多価アル
コール1〜6wt%、クエン酸サイクルに関与する有機
酸又はその有機酸塩から選ばれた2種以上の化合物0〜
4wt%、有機肥料0〜10wt%および水60〜90
wt%を含有することを特徴とする木酢液の固形化物で
ある。
【0009】また、本発明は、常温の水に天然ゲル化剤
1〜4wt%を添加し加熱して溶解した後、木酢液1〜
20wt%、多価アルコール1〜6wt%、予め水に溶
解したクエン酸サイクルに関与する有機酸又はその有機
酸塩から選ばれた2種以上の化合物0〜4wt%、有機
肥料0〜10wt%を添加して加熱撹拌した後、型また
は容器に流し込み冷却して固化することを特徴とする木
酢液の固形化物の製造方法である。
【0010】さらに、本発明は、上記の木酢液の固形化
物を土壌分解性を有する基材に含浸またはラミネートし
てなることを特徴とする木酢液保持材である。前記土壌
分解性を有する基材には、紙、布、不織布或いはプラス
チックフィルムまたはプラスチックシートが用いられ
る。
【0011】以下、本発明を詳細に説明する。本発明
は、従来からある木酢液の効果を継続させ、またその効
果をあげるために、液状の木酢液をゲル状の固形化物と
し、またその形態を粒状その他の形状にすることによ
り、その目的を達成したものである。
【0012】本発明の木酢液の固形化物の一実施態様と
しては、木酢液1〜20wt%、天然ゲル化剤1〜4w
t%、多価アルコール1〜6wt%および水60〜90
wt%を含有することを特徴とする。
【0013】また、本発明の木酢液の固形化物の他の実
施態様としては、木酢液1〜20wt%、天然ゲル化剤
1〜4wt%、多価アルコール1〜6wt%、クエン酸
サイクルに関与する有機酸又はその有機酸塩から選ばれ
た2種以上の化合物0〜4wt%、好ましくは0.5〜
4wt%、有機肥料0〜10wt%、好ましくは0.5
〜10wt%および水60〜90wt%を含有すること
を特徴とする。
【0014】本発明において、木酢液は木材の乾留によ
り得られる一般の木酢液であれば、特に制限することな
く使用することができる。木酢液の含有量は、木酢液の
固形化物全体に対して通常1〜20wt%、好ましくは
3〜10wt%、さらに好ましくは4〜8wt%であ
り、1wt%未満では、土壌の殺菌、植物の活性化、害
虫の忌避等の効果、または花や野菜その他の農産物の鮮
度の保持効果がなく、20wt%を越えて使用しても木
酢液の効果は上がらず経済的に不利となる。
【0015】天然ゲル化剤は、植物から得られる土壌分
解性を有する天然ゲル化剤であればよく、例えば海藻等
を原料とした天然ゲル化剤は土壌分解性がよく、またカ
リウム塩などの無機成分を含有しているために肥料効果
があるので好ましい。天然ゲル化剤の含有量は、木酢液
の固形化物全体に対して通常1〜4wt%、好ましくは
2〜3wt%であり、1wt%未満では、ゲル化して固
形化する効果がなく、4wt%を越えると固形化物が固
くなり、木酢液の溶出が悪くなる。
【0016】多価アルコールは2価以上のアルコールで
あればよく、例えばエチレングリコール、プロピレング
リコール、グリセリン等が挙げられるが、特にグリセリ
ンが好ましい。多価アルコールの含有量は、木酢液の固
形化物全体に対して通常1〜6wt%、好ましくは3〜
5wt%であり、1wt%未満では、冬期の不凍効果お
よび土壌中の未完熟堆肥の醗酵ガスを吸着する効果がな
くなり、6wt%を越えて使用しても多価アルコールの
効果は上がらず経済的に不利となる。
【0017】また、本発明の木酢液の固形化物には、用
途に応じてクエン酸サイクルに関与する有機酸又はその
有機酸塩から選ばれた2種以上の化合物および有機肥料
の必要量を添加することができる。
【0018】クエン酸サイクルに関与する有機酸又はそ
の有機酸塩としては、例えばクエン酸、イソクエン酸、
リンゴ酸、コハク酸、オキサルコハク酸、フマル酸、グ
ルタミン酸、アスパラギン酸、プロピオン酸、2−ケト
フタル酸およびそれらの有機酸塩などが挙げられるが、
それらは2種以上の化合物が用いられる。これらの化合
物の含有量は木酢液の固形化物全体に対して0〜4wt
%、好ましくは0.5〜4wt%の範囲であり、この範
囲で添加するとガス吸着効果を促進し、窒素過剰の是正
や養分の蓄積などの効果がある。
【0019】有機肥料は、木酢液の固形化物全体に対し
て0〜10wt%、好ましくは0.5〜10wt%を添
加すると、木酢液単独では補えない、さらにバランスの
良い肥料としての効果が得られる。
【0020】本発明の木酢液の固形化物は、上記の様に
木酢液を1〜20wt%に希釈した水溶液(但し、固形
化物中の全水分の含有量60〜90wt%)に、海藻ま
たは陸上植物を原料とした天然ゲル化剤を1〜4wt%
添加し、不凍効果及びガスの吸着効果を増加するために
多価アルコールを1〜6wt%添加し、用途に応じてク
エン酸サイクルに関与する有機酸又はその有機酸塩から
選ばれた2種以上の化合物を0.5〜4wt%になるよ
うに添加し、及び有機肥料の粉末または液体を0.5〜
10wt%添加し、加熱冷却して得られるゲル状の固形
化物である。
【0021】次に、本発明の木酢液の固形化物の製造方
法について説明する。本発明の木酢液の固形化物の製造
方法は、常温の水に天然ゲル化剤1〜4wt%を添加し
加熱して溶解した後、木酢液1〜20wt%、多価アル
コール1〜6wt%、予め水に溶解したクエン酸サイク
ルに関与する有機酸又はその有機酸塩から選ばれた2種
以上の化合物0〜4wt%、有機肥料0〜10wt%を
添加して加熱撹拌した後、型または容器に流し込み冷却
して固化する。必要に応じて切断して各種の形状にする
ことができる。但し、固形化物中の水の含有量60〜9
0wt%になる様に調製する。
【0022】さらに、具体的な木酢液の固形化物の製造
方法としては、常温の溶解水60〜90wt%中に海藻
または陸上植物から得られた天然ゲル化剤1〜4wt%
を撹拌しながら添加し、80〜90℃に加熱し天然ゲル
化剤を溶解した後、木酢液を1〜20wt%添加し、多
価アルコールを1〜6wt%添加し、必要に応じて予め
水に溶解したクエン酸サイクルに関与する有機酸又はそ
の有機酸塩から選ばれた2種以上の化合物を0.5〜4
wt%添加し、さらに用途に応じて有機肥料の粉末また
は液体を0.5〜10wt%を添加し、温度を80〜9
0℃に保ちながら良く撹拌し熱いまま、型または容器に
流し込み冷却して固化する。
【0023】本発明の木酢液の固形化物の形状は特に制
限することはなく各種のものでよいが、例えば粒状、円
柱状、角状などが挙げられる。
【0024】次に、本発明の木酢液保持材は、上記の木
酢液の固形化物を土壌分解性を有する基材、例えば紙、
布、不織布或いはプラスチックフィルムまたはプラスチ
ックシートに含浸またはラミネートしてなるものであ
る。前記土壌分解性を有する基材の具体例としては、和
紙、ダンボールなどの紙類、布、不織布或いはプラスチ
ックのフィルムまたはシートが用いられる。
【0025】本発明の木酢液保持材を製造する方法は、
上記の木酢液の固形化物の製造方法において、水に天然
ゲル化剤、木酢液、多価アルコール、必要に応じてクエ
ン酸サイクルに関与する有機酸又はその有機酸塩から選
ばれた2種以上の化合物および有機肥料を添加して加熱
撹拌して得られた溶液を、土壌分解性を有する基材上に
ラミネートして冷却して固化するか、または上記の溶液
の中に基材を浸漬して引上げて冷却して固化する。
【0026】本発明の木酢液の固形化物は、天然ゲル化
剤に天然の海草類からの生産物を使用することにより肥
料効果を増し、又有機肥料の粉末を添加すれば肥料効果
を増大し、多価のアルコールを添加することにより、不
凍効果とガスの吸着効果を増し、クエン酸サイクルにあ
る複数個の有機酸又はその有機酸塩を添加することによ
り、花、野菜などの鮮度保持を増大する効果が得られ
る。
【0027】また、6ヶ月程度で土壌中に同化する紙に
木酢液の固形化物を浸漬させるか、ラミネートすること
により、その紙を農作物の周囲に施すことにより、雑草
類の発芽防止ができ、又害虫などの忌避効果を持続して
得ることができ、また紙は時間が経過すると腐敗して消
失することが確認された。
【0028】
【作用】本発明は液体である木酢液を固形化したもので
あるから、土壌への木酢液の溶出を長期間継続させるこ
とができ、常に木酢液のベーパを発生することにより、
害虫の忌避効果を継続できる。
【0029】また、水に接することにより、少量の木酢
液が溶出する。植物の根から蟻酸や酢酸が排出されるた
め、溶出した木酢液中には天然の酢酸や蟻酸が希釈され
た状態でバランスよく混合されているので、根の細胞か
ら浸透圧により酢酸や蟻酸の排出が促進され、このため
発根促進が行なわれ、根からの水分や栄養分の吸収が盛
んになる。このために新陳代謝が促進されている状態に
なっているために、植物の活性が非常によい状態で行わ
れる。この様に木酢液を固形にしたために継続して木酢
液の効果が継続される。
【0030】木酢液の主成分である酢酸は酸化防止効果
があるが、さらにクエン酸サイクルに関与する有機酸又
はその有機酸塩も酸化防止効果があり、木酢液の効果と
あわせて相乗効果が期待できる。
【0031】多価のアルコールを添加したことにより、
土壌中の未完熟堆肥の醗酵ガスを吸着することもでき、
根の土壌中の環境をよくする。また、海草類の天然のゲ
ル化剤にはカリウム塩の状態で15%も含有されている
ため肥料効果もある。
【0032】本発明の木酢液の固形化物自体が有効微生
物の栄養素になるため一層の効果が期待できる。又他の
有機肥料の粉末を適宜配合する事により、木酢液のみで
は従来肥料効果がありえなかったものがさらにバランス
の良い肥料としての効果がある。
【0033】また、本発明の木酢液の固形化物をパッケ
ージのなかに入れておくと、木酢液のベーパーが発生し
てその積極的に作用する酸化防止効果とエチレンガスが
吸着される効果とから、花、野菜等の鮮度保持に非常に
有効である。
【0034】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
【0035】実施例1 下記の成分を含有する木酢液の固形化物を作製した。 木酢液 5wt% グリセリン 3wt% 天然ゲル化剤(海藻) 2.5wt% 水 89.5wt%
【0036】常温の水に海藻から得られた天然ゲル化剤
を撹拌しながら添加し、80〜90℃に加熱し天然ゲル
化剤を溶解した後、木酢液およびグリセリンを添加し、
温度を80〜90℃に保ちながら良く撹拌し熱いまま、
型に流し込み冷却してゲル状の固形化物を得た。固形化
物の形状は直径10mm、長さ15mmの円柱状のもの
であった。
【0037】得られた木酢液の固形化物を根の周りに施
して、葉菜(春菊、こまつな)の成育試験を行ったとこ
ろ、木酢液の固形化物を用いないものに比較して、葉菜
は成育状態が早く、2/3位の期間で成育した。また、
収穫量も1.5〜2倍増加した。春菊は一度つんだあと
も芽がでて二度つむことができた。また、葉が柔らか
く、美味なものが育成できた。
【0038】実施例2 実施例1と同様の方法で、下記の成分を含有する木酢液
の固形化物を作製した。 木酢液 5wt% グリセリン 3wt% 天然ゲル化剤(海藻) 2.5wt% 水 86.5wt% 魚粉 3wt% 得られた固形化物の形状は直径15mm、長さ20mm
の円柱状のものであった。
【0039】得られた木酢液の固形化物を用いて、果菜
(トマト、キュウリ)の成育試験を行ったところ、木酢
液の固形化物を用いないものに比較して、収穫量は1.
5〜2倍増加した。また、同時期に植えた比較のトマト
やキュウリが枯れかかっている時期にも、青々としてお
り収穫が続けられた。
【0040】実施例3 実施例1と同様の方法で、下記の成分を含有する木酢液
の固形化物を作製した。 木酢液 5wt% グリセリン 3wt% 天然ゲル化剤(海藻) 2.5wt% 水 84.5wt% 有機液肥 5wt% 得られた固形化物の形状は直径30mm、長さ25mm
の円柱状のものであった。
【0041】得られた木酢液の固形化物を用いて、トウ
モロコシの成育試験を行ったところ、木酢液の固形化物
を用いないものに比較して、実の付き方が異なり、しっ
かり大きな実を付けており、味覚も美味である。
【0042】実施例4 実施例1と同様の方法で、下記の成分を含有する木酢液
の固形化物を作製した。 木酢液 2wt% グリセリン 4wt% 天然ゲル化剤(海藻) 3wt% クエン酸 0.5wt% リンゴ酸 1wt% コハク酸 0.3wt% 水 89.2wt% 得られた固形化物の形状は直径10mm、長さ15mm
の円柱状のものであった。
【0043】得られた木酢液の固形化物を用いて、鉢植
えの朝顔の成育試験を行ったところ、木酢液の固形化物
を用いないものに比較して、芽をつんでも次から次へ芽
がでて茎が太くのびてゆき花が多く付いた。
【0044】実施例5 実施例1と同様の方法で、下記の成分を含有する木酢液
の固形化物を作製した。 木酢液 10wt% プロピレングリコール 3wt% 天然ゲル化剤(海藻) 3wt% 水 84wt% 得られた固形化物の形状は直径10mm、長さ15mm
の円柱状のものであった。
【0045】得られた木酢液の固形化物を鉢上の洋しゃ
くなげの根本に埋めると若葉のでる時期に、木酢液の固
形化物を用いないものに比較して、若葉の勢いが違い活
性があった。
【0046】実施例6 下記の成分を含有する木酢液の固形化物を和紙にラミネ
ートした。 木酢液 5wt% グリセリン 3wt% 天然ゲル化剤(海藻) 2.5wt% 水 84.5wt% 有機液肥 5wt% 和紙
【0047】常温の水に海藻から得られた天然ゲル化剤
を撹拌しながら添加し、80〜90℃に加熱し天然ゲル
化剤を溶解した後、木酢液、有機液肥およびグリセリン
を添加し、温度を80〜90℃に保ちながら良く撹拌し
熱い状態で和紙の上に薄く塗布し冷却して固化した。固
形化物の厚さは約1.5mmであった。
【0048】得られた木酢液を塗布した和紙を植林用に
植えた苗木(ひのき)の周りに敷いた。和紙を施した部
分には雑草の発生防止効果および害虫の忌避効果が認め
られた。苗木の成育状態も良好であった。また、上記の
和紙を茶畑のお茶の木の周りに敷いたところ、雑草及び
害虫の被害を防止することができた。
【0049】実施例7 いちごを積めたパッケージの中に実施例4の木酢液の固
形化物を入れて出荷したところ、木酢液の固形化物を使
用しないものに比較していたみが少なかった。
【0050】さらに、本発明は、使用目的によって次の
効果が得られる。 1)木酢液の効果の持続 ・害虫の忌避効果 ・灌水したときに木酢液が溶出し、植物への活性効果 2)ガスの吸着 3)肥料効果 4)鮮度保持効果 5)雑草の発芽防止 6)有効微生物の栄養素 7)保水効果
【0051】さらに、本発明は、農業、林業、園芸、物
流関係において使用することにより以下の有効な効果が
ある。 1.農業 ・土壌中に本発明の木酢液の固形化物があるため、ネキ
リムシや他の害虫がよりつかない。 ・本発明の木酢液の固形化物から土壌中の水分へ少しず
つ木酢液が溶出されるので、常に植物の活性効果をあた
える。 ・土壌中に本発明の木酢液の固形化物があるため、未完
熟堆肥などから発生する有毒ガスが吸着される。 ・ゲル化剤の成分はカリ塩、ミネラル分、硫黄分等から
構成されているため、それ自身が肥料になりうる。
【0052】・畝に本発明の木酢液の固形化物を紙にコ
ーティングしたものをビニールのかわりに置くと雑草の
発芽防止ができる。この点はビニールと同じであるが、
地上においてあるため作物に害虫がよりつかず、3〜6
ヶ月で土壌に溶け込むためビニールの撤去の必要がなく
大きな省力化につながる。 ・土壌中に本発明の木酢液の固形化物があるため、有効
微生物の栄養素になり効果が期待できる。 ・本発明の木酢液の固形化物が90%前後の水分を持っ
た状態で使用されるので保水効果がある。
【0053】2.林業 ・木の根本の土壌中に本発明の木酢液の固形化物を置く
と害虫及び幼虫がよりつかなくなる。 ・本発明の木酢液の固形化物から土壌中の水分へ少しず
つ木酢液が溶出されるので、常に植物の活性効果をあた
える。 ・幹の部分に害虫に食われて穴があいている部分に注射
器状のもので充填すると害虫は死に、他の害虫も再び穴
の中にはいらない。 ・植樹する場合、本発明の木酢液の固形化物を紙にコー
ティングしたものを苗木の周りにおくと、雑草の発芽防
止ができ、害虫の忌避効果があり苗木が成育しやすい。
紙は6ヶ月程度で土壌に同化する。
【0054】3.園芸 ・農業や林業と重複する同様の効果がある。
【0055】4.物流関係 ・本発明の木酢液の固形化物をパッケージのなかに入れ
ておくと、木酢液のベーパーが発生してその積極的に作
用する酸化防止効果とエチレンガスが吸着される効果と
から、鮮度保持に非常に有効であり、また害虫等の忌避
効果があり、それらを併せ持つ効果から活性炭や大谷石
よりも効果的である。 ・パッケージに本発明の木酢液の固形化物をコーティン
グしたものを使用することは全体的にその効果が一層効
果が高まり、鮮度保持を必要とするものに最適である。
【0056】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明は、木酢液を
固形化物、および基材に含浸またラミネートして木酢液
保持材とすることにより、取扱が容易で、木酢液の有す
る土壌の殺菌、植物の活性化、害虫の忌避等の効果を長
期間継続させ、完全無農薬有機農法の省力化への脱皮し
うるシステムとすることを可能とする。また、本発明の
製造方法によれば、上記の木酢液の固形化物を容易に得
ることができる。
【0057】また、本発明の木酢液の固形化物は、花や
野菜その他の農産物の鮮度を保持でき、従来の活性炭や
大谷石等にかわり使用することができ、安全性の高い農
産物の鮮度を保持したまま、遠距離まで拡販可能とし、
又一般家庭においても冷蔵庫の野菜等をいれるグリーン
ボックスの中に置くことにより、鮮度保持の向上を可能
とする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 A01N 25/22 25/34 A C05F 5/00 7537−4H C05G 3/02 7537−4H

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 木酢液1〜20wt%、天然ゲル化剤1
    〜4wt%、多価アルコール1〜6wt%、クエン酸サ
    イクルに関与する有機酸又はその有機酸塩から選ばれた
    2種以上の化合物0〜4wt%、有機肥料0〜10wt
    %および水60〜90wt%を含有することを特徴とす
    る木酢液の固形化物。
  2. 【請求項2】 常温の水に天然ゲル化剤1〜4wt%を
    添加し加熱して溶解した後、木酢液1〜20wt%、多
    価アルコール1〜6wt%、予め水に溶解したクエン酸
    サイクルに関与する有機酸又はその有機酸塩から選ばれ
    た2種以上の化合物0〜4wt%、有機肥料0〜10w
    t%を添加して加熱撹拌した後、型または容器に流し込
    み冷却して固化することを特徴とする木酢液の固形化物
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の木酢液の固形化物を土壌
    分解性を有する基材に含浸またはラミネートしてなるこ
    とを特徴とする木酢液保持材。
  4. 【請求項4】 前記土壌分解性を有する基材が紙、布、
    不織布或いはプラスチックフィルムまたはシートからな
    る請求項3記載の木酢液保持材。
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