JPH0859344A - 誘電体磁器組成物 - Google Patents
誘電体磁器組成物Info
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- JPH0859344A JPH0859344A JP6224203A JP22420394A JPH0859344A JP H0859344 A JPH0859344 A JP H0859344A JP 6224203 A JP6224203 A JP 6224203A JP 22420394 A JP22420394 A JP 22420394A JP H0859344 A JPH0859344 A JP H0859344A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 誘電率、Q値が高く、高温にも安定でしかも
比較的低温で焼結可能な誘電体磁器組成物を提供する。 【構成】 BaO−TiO2−NdO3/2系磁器組成物を
主成分として、17重量%以下のBi2O3と10重量%
以下のPbOを含有した高周波用磁器組成物に、5重量
%以上60重量%以下のSiO2と40重量%以上80
重量%以下のBaOと5重量%以上20重量%以下のB
2O3とAl2O3、ZrO2、TiO2の少なくとも1種を
10重量%以下とSrO、CaO、MgO、ZnO、P
bOのうち少なくとも1種を15重量%以下を含むガラ
ス組成物を混合し、さらに副成分として、これらの混合
物100重量部に対し3重量部以下のCuO並びにSr
TiO3,CaTiO3,MgTiO3の少なくとも1種
を20重量部以下を添加する。
比較的低温で焼結可能な誘電体磁器組成物を提供する。 【構成】 BaO−TiO2−NdO3/2系磁器組成物を
主成分として、17重量%以下のBi2O3と10重量%
以下のPbOを含有した高周波用磁器組成物に、5重量
%以上60重量%以下のSiO2と40重量%以上80
重量%以下のBaOと5重量%以上20重量%以下のB
2O3とAl2O3、ZrO2、TiO2の少なくとも1種を
10重量%以下とSrO、CaO、MgO、ZnO、P
bOのうち少なくとも1種を15重量%以下を含むガラ
ス組成物を混合し、さらに副成分として、これらの混合
物100重量部に対し3重量部以下のCuO並びにSr
TiO3,CaTiO3,MgTiO3の少なくとも1種
を20重量部以下を添加する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は誘電体磁器組成物に関す
る。具体的にいうと、マイクロ波用共振器、フィルタ、
積層コンデンサ等に用いられる誘電体や多層回路基板用
セラミック素材として用いられる誘電体磁器組成物に関
する。
る。具体的にいうと、マイクロ波用共振器、フィルタ、
積層コンデンサ等に用いられる誘電体や多層回路基板用
セラミック素材として用いられる誘電体磁器組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、マイクロ波用の共振器やフィルタ
等の電子部品の小型化を図るため、空胴共振器を高い比
誘電率を有するセラミック誘電体に置き換える努力がな
されてきた。これは誘電体の比誘電率をεとすると、誘
電体内部では電磁波の持つ波長が自由空間の波長の1/
εに短縮される効果を利用し、共振器やフィルタ等の小
型化を図るものである。
等の電子部品の小型化を図るため、空胴共振器を高い比
誘電率を有するセラミック誘電体に置き換える努力がな
されてきた。これは誘電体の比誘電率をεとすると、誘
電体内部では電磁波の持つ波長が自由空間の波長の1/
εに短縮される効果を利用し、共振器やフィルタ等の小
型化を図るものである。
【0003】ところが、空胴共振器として使用できる温
度係数を持つセラミック誘電体材料の比誘電率εはこれ
までのところ100以下に限定されていて、最近のさら
なる小型化の要求には応えられなくなってきた。
度係数を持つセラミック誘電体材料の比誘電率εはこれ
までのところ100以下に限定されていて、最近のさら
なる小型化の要求には応えられなくなってきた。
【0004】セラミック誘電体材料の比誘電率εの値の
制約の下でこの要求に応えるために、従来よりマイクロ
波回路で知られているLC共振器を用いる方法は有効で
あり、積層コンデンサや多層回路基板などで実用化され
ている積層工法をLC回路の構成に応用すれば、よりい
っそうの小型化と高い信頼性を合わせ持つ電子部品を作
製することができる。
制約の下でこの要求に応えるために、従来よりマイクロ
波回路で知られているLC共振器を用いる方法は有効で
あり、積層コンデンサや多層回路基板などで実用化され
ている積層工法をLC回路の構成に応用すれば、よりい
っそうの小型化と高い信頼性を合わせ持つ電子部品を作
製することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、積層工
法によってマイクロ波帯域で高いQ値を持つLC共振器
を得るためには、積層コンデンサや多層回路基板に内蔵
する内部電極の導電率が高いことが必要とされる。すな
わち誘電体や多層回路基板と同時焼成される内部電極に
は金、銀又は銅などの導電率の高い金属材料を使用する
ことが必要となる。このため、誘電体材料は、高誘電
率、高Q値、高温度安定性に加えて融点の低い金属材料
からなる内部電極と同時に焼成できる低温焼結材料であ
ることが必要となるが、このような要求をすべて満たす
誘電体材料は見出されていない。
法によってマイクロ波帯域で高いQ値を持つLC共振器
を得るためには、積層コンデンサや多層回路基板に内蔵
する内部電極の導電率が高いことが必要とされる。すな
わち誘電体や多層回路基板と同時焼成される内部電極に
は金、銀又は銅などの導電率の高い金属材料を使用する
ことが必要となる。このため、誘電体材料は、高誘電
率、高Q値、高温度安定性に加えて融点の低い金属材料
からなる内部電極と同時に焼成できる低温焼結材料であ
ることが必要となるが、このような要求をすべて満たす
誘電体材料は見出されていない。
【0006】本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、誘電率やQ
値が高く、また温度安定性がよくて、しかも比較的低温
で焼結可能な誘電体磁器組成物を提供することにある。
れたものであり、その目的とするところは、誘電率やQ
値が高く、また温度安定性がよくて、しかも比較的低温
で焼結可能な誘電体磁器組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の誘電体磁器組成
物は、BaO−TiO2−NdO3/2系磁器組成物を主成
分とする高周波用磁器組成物にガラス組成物を混合した
ことを特徴としている。
物は、BaO−TiO2−NdO3/2系磁器組成物を主成
分とする高周波用磁器組成物にガラス組成物を混合した
ことを特徴としている。
【0008】また、副成分としてCuOを添加したり、
SrTiO3,CaTiO3,MgTiO3の少なくとも
1種を添加することにしてもよい。
SrTiO3,CaTiO3,MgTiO3の少なくとも
1種を添加することにしてもよい。
【0009】前記高周波用磁器組成物は、xBaO−yT
iO2−zNdO3/2系磁器組成物(2.5≦x≦15,5
2.5≦y≦70,15≦z≦45,x+y+z=100)
を主成分として、17重量%以下のBi2O3と10重量
%以下のPbOを含有していることが好ましい。
iO2−zNdO3/2系磁器組成物(2.5≦x≦15,5
2.5≦y≦70,15≦z≦45,x+y+z=100)
を主成分として、17重量%以下のBi2O3と10重量
%以下のPbOを含有していることが好ましい。
【0010】また、前記ガラス組成物は、5重量%以上
60重量%以下のSiO2と、40重量%以上80重量
%以下のBaOと、5重量%以上20重量%以下のB2
O3と、Al2O3,ZrO2,TiO2の少なくとも1種
を10重量%以下と、SrO,CaO,MgO,Zn
O,PbOのうち少なくとも1種を15重量%以下を含
むことが好ましい。
60重量%以下のSiO2と、40重量%以上80重量
%以下のBaOと、5重量%以上20重量%以下のB2
O3と、Al2O3,ZrO2,TiO2の少なくとも1種
を10重量%以下と、SrO,CaO,MgO,Zn
O,PbOのうち少なくとも1種を15重量%以下を含
むことが好ましい。
【0011】さらに、前記高周波用磁器組成物を30重
量%以上95重量%以下と前記ガラス組成物を5重量%
以上70重量%以下とを混合し、これらの混合物100
重量部に対し、CuOを3重量部以下と、SrTi
O3,CaTiO3,MgTiO3の少なくとも1種を2
0重量部以下とを含むことが好ましい。
量%以上95重量%以下と前記ガラス組成物を5重量%
以上70重量%以下とを混合し、これらの混合物100
重量部に対し、CuOを3重量部以下と、SrTi
O3,CaTiO3,MgTiO3の少なくとも1種を2
0重量部以下とを含むことが好ましい。
【0012】
【作用】BaOとTiO2とNdO3/2を主成分とする高
周波用磁器組成物とガラス組成物との混合物から誘電体
磁器組成物を構成すると、比抵抗の小さい銀や金あるい
は銅のいずれかを主成分とする導体の融点より低い温度
で焼結することができる。しかも、高周波域特にマイク
ロ波、ミリ波領域において比誘電率が高く、温度安定性
に優れた誘電体磁器組成物を得ることができる。
周波用磁器組成物とガラス組成物との混合物から誘電体
磁器組成物を構成すると、比抵抗の小さい銀や金あるい
は銅のいずれかを主成分とする導体の融点より低い温度
で焼結することができる。しかも、高周波域特にマイク
ロ波、ミリ波領域において比誘電率が高く、温度安定性
に優れた誘電体磁器組成物を得ることができる。
【0013】また、高周波用磁器組成物とガラス組成物
との混合物に副成分としてCuOを添加すれば、さらに
焼結温度を下げることができ、Q値や誘電率を高くする
ことができる。
との混合物に副成分としてCuOを添加すれば、さらに
焼結温度を下げることができ、Q値や誘電率を高くする
ことができる。
【0014】さらに、SrTiO3,CaTiO3,Mg
TiO3の少なくとも1種を添加すれば、回路パターン
によって内部にキャパシタが形成された多層回路基板等
における当該キャパシタの静電容量の温度変化率を小さ
くすることができる。
TiO3の少なくとも1種を添加すれば、回路パターン
によって内部にキャパシタが形成された多層回路基板等
における当該キャパシタの静電容量の温度変化率を小さ
くすることができる。
【0015】したがって、このような誘電体磁器組成物
を用いることにより、金や銀、銅などの比抵抗の低い内
部電極との同時焼成が可能となり、これらの内部電極を
内蔵化した高周波特性に優れた誘電体や多層回路基板な
どを得ることが可能になる。また、この誘電体磁器組成
物を用いれば、積層工法により高Q値を持つLC共振器
やLCフィルターなどの電子部品をさらに小型化するこ
とが可能になる。
を用いることにより、金や銀、銅などの比抵抗の低い内
部電極との同時焼成が可能となり、これらの内部電極を
内蔵化した高周波特性に優れた誘電体や多層回路基板な
どを得ることが可能になる。また、この誘電体磁器組成
物を用いれば、積層工法により高Q値を持つLC共振器
やLCフィルターなどの電子部品をさらに小型化するこ
とが可能になる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。本
発明の誘電体磁器組成物は、xBaO−yTiO2−zNd
O3/2系磁器組成物を主成分とする高周波用磁器組成物
にガラス組成物を混合したものであって、さらにその混
合物に副成分として、CuOならびにSrTiO3,C
aTiO3,MgTiO3の少なくとも1種を添加したも
のである。以下、本発明の誘電体磁器組成物について詳
しく述べる。
発明の誘電体磁器組成物は、xBaO−yTiO2−zNd
O3/2系磁器組成物を主成分とする高周波用磁器組成物
にガラス組成物を混合したものであって、さらにその混
合物に副成分として、CuOならびにSrTiO3,C
aTiO3,MgTiO3の少なくとも1種を添加したも
のである。以下、本発明の誘電体磁器組成物について詳
しく述べる。
【0017】図1に示すものは、本発明に係る誘電体磁
器組成物に用いる高周波用磁器組成物の主成分であるB
aO−TiO2−NdO3/2系磁器組成物の組成範囲を表
わした組成図である。このBaO−TiO2−NdO3/2
系磁器組成物の組成比は、xBaO−yTiO2−zNdO
3/2と表わしたとき、各組成のモル比x,y,zが、 2.5≦ x ≦15 52.5≦ y ≦70 15≦ z ≦45 x + y + z =100 となる範囲であって、図1の斜線を施した領域内にあ
る。図1に示すA領域にあっては焼結が困難となって、
通常焼結に必要な温度である1400℃になると多孔質
の磁器しか得られなくなる。B領域にあっては温度特
性、すなわち多層回路基板の内部に形成されたキャパシ
タの静電容量の温度変化率がプラス側で大きくなりすぎ
る。C領域においてもB領域と同様に温度変化率がプラ
ス側で大きくなりすぎるとともに、焼結も不安定にな
る。また、D領域にあっては温度変化率がマイナス側で
大きくなってくるとともに焼結が進まなくなる。ここ
で、静電容量の温度変化率とは、基準温度T0(例え
ば、20℃)における例えば多層回路基板に設けたキャ
パシタの静電容量をC0、温度Tにおける静電容量をC
=C0+ΔCとするとき、次の式中のA(ppm/℃)及
びB(ppm/℃2)で表わされるものである。 ΔC/C0×106=A×(T−T0)+B×(T−T0)2 ……
器組成物に用いる高周波用磁器組成物の主成分であるB
aO−TiO2−NdO3/2系磁器組成物の組成範囲を表
わした組成図である。このBaO−TiO2−NdO3/2
系磁器組成物の組成比は、xBaO−yTiO2−zNdO
3/2と表わしたとき、各組成のモル比x,y,zが、 2.5≦ x ≦15 52.5≦ y ≦70 15≦ z ≦45 x + y + z =100 となる範囲であって、図1の斜線を施した領域内にあ
る。図1に示すA領域にあっては焼結が困難となって、
通常焼結に必要な温度である1400℃になると多孔質
の磁器しか得られなくなる。B領域にあっては温度特
性、すなわち多層回路基板の内部に形成されたキャパシ
タの静電容量の温度変化率がプラス側で大きくなりすぎ
る。C領域においてもB領域と同様に温度変化率がプラ
ス側で大きくなりすぎるとともに、焼結も不安定にな
る。また、D領域にあっては温度変化率がマイナス側で
大きくなってくるとともに焼結が進まなくなる。ここ
で、静電容量の温度変化率とは、基準温度T0(例え
ば、20℃)における例えば多層回路基板に設けたキャ
パシタの静電容量をC0、温度Tにおける静電容量をC
=C0+ΔCとするとき、次の式中のA(ppm/℃)及
びB(ppm/℃2)で表わされるものである。 ΔC/C0×106=A×(T−T0)+B×(T−T0)2 ……
【0018】ここで、BaO−TiO2−NdO3/2系磁
器組成物においては、1次の温度変化率Aは0に近似す
るので、次の式のようにその温度変化率は2次の温度
変化率Bによって表わされる。 ΔC/C0×106=B×(T−T0)2 ……
器組成物においては、1次の温度変化率Aは0に近似す
るので、次の式のようにその温度変化率は2次の温度
変化率Bによって表わされる。 ΔC/C0×106=B×(T−T0)2 ……
【0019】誘電体磁器組成物に用いる高周波用磁器組
成物は、図1の斜線で施した組成範囲内にあるBaO−
TiO2−NdO3/2系磁器組成物に、17重量%以下の
Bi2O3と10重量%以下のPbOが含まれるようにし
たものである。Bi2O3及びPbOを添加することによ
って、より安定した特性を有する高周波用磁器組成物が
得られるが、Bi2O3を17重量%以下を越えて、ある
いは、PbOを10重量%を越えて添加すると高周波用
磁器組成物が焼結せず、溶解する。
成物は、図1の斜線で施した組成範囲内にあるBaO−
TiO2−NdO3/2系磁器組成物に、17重量%以下の
Bi2O3と10重量%以下のPbOが含まれるようにし
たものである。Bi2O3及びPbOを添加することによ
って、より安定した特性を有する高周波用磁器組成物が
得られるが、Bi2O3を17重量%以下を越えて、ある
いは、PbOを10重量%を越えて添加すると高周波用
磁器組成物が焼結せず、溶解する。
【0020】次に、ガラス組成物について述べる。ガラ
ス組成物は、5重量%以上60重量%以下のSiO
2と、40重量%以上80重量%以下のBaOと、5重
量%以上20重量%以下のB2O3と、Al2O3,ZrO
2,TiO2の少なくとも1種を10重量%以下と、Sr
O,CaO,MgO,ZnO,PbOのうち少なくとも
1種を15重量%以下含むものが好ましい。
ス組成物は、5重量%以上60重量%以下のSiO
2と、40重量%以上80重量%以下のBaOと、5重
量%以上20重量%以下のB2O3と、Al2O3,ZrO
2,TiO2の少なくとも1種を10重量%以下と、Sr
O,CaO,MgO,ZnO,PbOのうち少なくとも
1種を15重量%以下含むものが好ましい。
【0021】ガラス組成物中B2O3はガラス粘度を低下
させる働きを有し、誘電体磁器組成物の焼結を促進させ
ることができる。しかし、ガラス組成物中ホウ素成分が
B2O3として20重量%を越えると作製されたセラミッ
クグリーンシート上にホウ酸結晶として析出し、5重量
%未満であれば1000℃以下での焼結が困難になる。
させる働きを有し、誘電体磁器組成物の焼結を促進させ
ることができる。しかし、ガラス組成物中ホウ素成分が
B2O3として20重量%を越えると作製されたセラミッ
クグリーンシート上にホウ酸結晶として析出し、5重量
%未満であれば1000℃以下での焼結が困難になる。
【0022】BaOはBaO−TiO2−NdO3/2系磁
器組成物とガラス組成物との反応を促進させ、ガラス組
成物の軟化点を下げる働きがある。BaOがガラス組成
物中40重量%未満であればBaO−TiO2−NdO
3/2系磁器組成物との反応が進まず、1000℃以下で
の焼結が困難になる。しかし、BaOは作製された多層
回路基板等のQ値に悪影響を及ぼし、ガラス組成物中8
0重量%を越えるとQ値が著しく悪化してしまう。
器組成物とガラス組成物との反応を促進させ、ガラス組
成物の軟化点を下げる働きがある。BaOがガラス組成
物中40重量%未満であればBaO−TiO2−NdO
3/2系磁器組成物との反応が進まず、1000℃以下で
の焼結が困難になる。しかし、BaOは作製された多層
回路基板等のQ値に悪影響を及ぼし、ガラス組成物中8
0重量%を越えるとQ値が著しく悪化してしまう。
【0023】SiO2がガラス組成物中60重量%を越
えるとガラス化温度が高くなりすぎ、1500℃以下で
はガラス化しない。また5重量%未満であると焼結体の
収縮率のばらつきが大きくなって、多層回路基板として
の実用に耐えない。
えるとガラス化温度が高くなりすぎ、1500℃以下で
はガラス化しない。また5重量%未満であると焼結体の
収縮率のばらつきが大きくなって、多層回路基板として
の実用に耐えない。
【0024】Al2O3,TiO2,ZrO2はガラス組成
物及び多層回路基板の化学的耐久性を高める働きをする
が、ガラス組成中10重量%を越えるとガラス組成物の
溶融温度が高くなり、基板の焼結温度も高くなる。
物及び多層回路基板の化学的耐久性を高める働きをする
が、ガラス組成中10重量%を越えるとガラス組成物の
溶融温度が高くなり、基板の焼結温度も高くなる。
【0025】SrO,CaO,MgO,ZnO,PbO
の添加量がガラス組成中15重量%を越えると多層回路
基板の収縮率が不安定になる。なお、Na2O,K2O,
Li2Oのアルカリ成分が0.01重量%未満だとガラ
ス化温度及び焼結温度が高くなりすぎ、7重量%を越え
ると基板の化学的耐久性及びQ値が悪くなる。
の添加量がガラス組成中15重量%を越えると多層回路
基板の収縮率が不安定になる。なお、Na2O,K2O,
Li2Oのアルカリ成分が0.01重量%未満だとガラ
ス化温度及び焼結温度が高くなりすぎ、7重量%を越え
ると基板の化学的耐久性及びQ値が悪くなる。
【0026】次に副成分としてのCuOについてである
が、CuOは誘電体磁器組成物の焼結温度を下げるとと
もに、Q値、誘電率を高める。しかし、高周波用磁器組
成物とガラス組成物との混合物100重量部に対し3重
量部を越えると誘電率が低下して、Q値が劣化する。な
お、CuOの添加はガラス組成物の一部としてガラス組
成物を合成する際に添加してもよく、またBaO−Ti
O2−NdO3/2系磁器組成物の一部としてBaO−Ti
O2−NdO3/2系磁器組成物の合成時に添加することと
しても差し支えない。
が、CuOは誘電体磁器組成物の焼結温度を下げるとと
もに、Q値、誘電率を高める。しかし、高周波用磁器組
成物とガラス組成物との混合物100重量部に対し3重
量部を越えると誘電率が低下して、Q値が劣化する。な
お、CuOの添加はガラス組成物の一部としてガラス組
成物を合成する際に添加してもよく、またBaO−Ti
O2−NdO3/2系磁器組成物の一部としてBaO−Ti
O2−NdO3/2系磁器組成物の合成時に添加することと
しても差し支えない。
【0027】最後にSrTiO3,CaTiO3,MgT
iO3の添加は温度安定性をコントロールする効果があ
るが、高周波用磁器組成物とガラス組成物との混合物1
00重量部に対し20重量部を越えると誘電体磁器組成
物の焼結性が悪くなる。
iO3の添加は温度安定性をコントロールする効果があ
るが、高周波用磁器組成物とガラス組成物との混合物1
00重量部に対し20重量部を越えると誘電体磁器組成
物の焼結性が悪くなる。
【0028】このように、本発明の誘電体磁器組成物に
あっては、比抵抗の小さい銀、金又は銅の何れかを主成
分とする導体の融点より低い温度で焼結することがで
き、これらの導体を内蔵化した高周波特性に優れたセラ
ミック多層回路基板を得ることができる。また、磁性体
と同時に焼結して得られる集中定数用のLCフィルター
等の誘電体材料としても用いることができる。
あっては、比抵抗の小さい銀、金又は銅の何れかを主成
分とする導体の融点より低い温度で焼結することがで
き、これらの導体を内蔵化した高周波特性に優れたセラ
ミック多層回路基板を得ることができる。また、磁性体
と同時に焼結して得られる集中定数用のLCフィルター
等の誘電体材料としても用いることができる。
【0029】以下、本発明について具体的実施例に基づ
いて説明する。
いて説明する。
【0030】具体的実施例1 〔高周波用磁器組成物の調整〕最初に誘電体磁器組成物
中の高周波用磁器組成物を作製した。まず、BaOとT
iO2とNdO3/2のモル比が表1の主成分の欄に示すよ
うな組成比となるように、BaCO3,TiO2,NdO
3/2を秤量混合した。次に、Bi2O3及びPbOの粉末
を表1の副成分の欄に示す組成比(主成分100モルに
対するモル比)となるように、BaCO3,TiO2,N
dO3/2混合物中に添加し、十分に混合したのち、11
50℃で1時間仮焼した。ついで、この仮焼物を粉砕し
て混合したのち1300〜1400℃で焼成した。この
焼成物を再び粉砕して、表1に示す高周波用磁器組成物
S1,S2,S3,S4,S5,S6,S7,S8,S
9を作製した。
中の高周波用磁器組成物を作製した。まず、BaOとT
iO2とNdO3/2のモル比が表1の主成分の欄に示すよ
うな組成比となるように、BaCO3,TiO2,NdO
3/2を秤量混合した。次に、Bi2O3及びPbOの粉末
を表1の副成分の欄に示す組成比(主成分100モルに
対するモル比)となるように、BaCO3,TiO2,N
dO3/2混合物中に添加し、十分に混合したのち、11
50℃で1時間仮焼した。ついで、この仮焼物を粉砕し
て混合したのち1300〜1400℃で焼成した。この
焼成物を再び粉砕して、表1に示す高周波用磁器組成物
S1,S2,S3,S4,S5,S6,S7,S8,S
9を作製した。
【0031】
【表1】
【0032】ついで、S1〜S9までの各高周波用磁器
組成物の比誘電率、Q値及び静電容量の温度変化率B
(ppm/℃2)を測定した。この測定結果を表1に示す。
このようにして作製した高周波用磁器組成物S1〜S9
のうち、静電容量の温度変化率Bの小さかった(−97
ppm/℃2)試料S2と、静電容量の温度変化率が最も大
きかった(−9ppm/℃2)試料S6を選択し、以下に示
す誘電体磁器組成物の調整に用いた。
組成物の比誘電率、Q値及び静電容量の温度変化率B
(ppm/℃2)を測定した。この測定結果を表1に示す。
このようにして作製した高周波用磁器組成物S1〜S9
のうち、静電容量の温度変化率Bの小さかった(−97
ppm/℃2)試料S2と、静電容量の温度変化率が最も大
きかった(−9ppm/℃2)試料S6を選択し、以下に示
す誘電体磁器組成物の調整に用いた。
【0033】〔ガラス組成物の調整〕ガラス組成物につ
いては、表2に示す組成比(重量比)となるように、B
2O3,BaO,SiO2,Al2O3,Li2O,Na
2O,K2O,CaOをそれぞれ秤量し十分混合したの
ち、1100℃〜1400℃の温度で溶融し、水中に投
入して急冷後、湿式粉砕してガラス組成物G1,G2,
G3,G4をそれぞれ作製した。
いては、表2に示す組成比(重量比)となるように、B
2O3,BaO,SiO2,Al2O3,Li2O,Na
2O,K2O,CaOをそれぞれ秤量し十分混合したの
ち、1100℃〜1400℃の温度で溶融し、水中に投
入して急冷後、湿式粉砕してガラス組成物G1,G2,
G3,G4をそれぞれ作製した。
【0034】
【表2】
【0035】〔誘電体磁器組成物の調整〕実施例1〜8の作製 上述のようにして得られた高周波用磁器組成物S2に、
表3に示す組成比となるようにそれぞれG1〜G4のガ
ラス組成物を加え、この高周波用磁器組成物とガラス組
成物との混合物100重量部に対し、副成分として表3
に示す割合となるようにCuO粉末を加えて十分に混合
したのち調合原料とした。さらに、これらの調合原料に
対して適当量のバインダ、可塑剤、溶剤を加え、混練し
てスラリーを得た。
表3に示す組成比となるようにそれぞれG1〜G4のガ
ラス組成物を加え、この高周波用磁器組成物とガラス組
成物との混合物100重量部に対し、副成分として表3
に示す割合となるようにCuO粉末を加えて十分に混合
したのち調合原料とした。さらに、これらの調合原料に
対して適当量のバインダ、可塑剤、溶剤を加え、混練し
てスラリーを得た。
【0036】こうして得たスラリーをドクターブレード
法により厚さ1mmのシート状に成形し、成形されたセ
ラミックグリーンシートを縦30mm横10mmの大き
さにカットして、0.5mmの厚さに圧着した。この
後、気中、1000℃以下の温度で1時間焼成し、実施
例1〜8の板状の誘電体磁器組成物(実施例試料)を得
た。
法により厚さ1mmのシート状に成形し、成形されたセ
ラミックグリーンシートを縦30mm横10mmの大き
さにカットして、0.5mmの厚さに圧着した。この
後、気中、1000℃以下の温度で1時間焼成し、実施
例1〜8の板状の誘電体磁器組成物(実施例試料)を得
た。
【0037】実施例9〜16の作製 また、高周波用磁器組成物S6についても同様にして、
CuOが添加された実施例9〜16の板状の誘電体磁器
組成物(実施例試料)を得た。
CuOが添加された実施例9〜16の板状の誘電体磁器
組成物(実施例試料)を得た。
【0038】
【表3】
【0039】〔特性の測定〕上述のようにして得られた
実施例1〜16の実施例試料について、比誘電率、Q
値、静電容量の温度変化率Bの各特性について測定し
た。なお、比誘電率εは、周波数1MHzで測定した。
また、静電容量の温度変化率Bは、上記の誘電体磁器組
成物の両面に電極膜を設けて静電容量がCのキャパシタ
を形成し、雰囲気温度Tを変化させたときに静電容量の
変化ΔC/C0を上述の式でトレースし、その係数か
ら温度変化率B(ppm/℃2)を求めた。但し、C0はT=
20℃のときの静電容量である。
実施例1〜16の実施例試料について、比誘電率、Q
値、静電容量の温度変化率Bの各特性について測定し
た。なお、比誘電率εは、周波数1MHzで測定した。
また、静電容量の温度変化率Bは、上記の誘電体磁器組
成物の両面に電極膜を設けて静電容量がCのキャパシタ
を形成し、雰囲気温度Tを変化させたときに静電容量の
変化ΔC/C0を上述の式でトレースし、その係数か
ら温度変化率B(ppm/℃2)を求めた。但し、C0はT=
20℃のときの静電容量である。
【0040】このように、高周波用磁器組成物にガラス
組成物を加え、さらにCuOを添加することにより、焼
成温度を1000℃以下にすることができた。また、比
誘電率も高いものが得られ、Q値も高くすることができ
た。
組成物を加え、さらにCuOを添加することにより、焼
成温度を1000℃以下にすることができた。また、比
誘電率も高いものが得られ、Q値も高くすることができ
た。
【0041】なお、表4に示す割合となるようにあらか
じめCuOを混合した〜のガラス組成物を作成して
おき、最終的に高周波用磁器組成物とガラス組成物並び
にCuOの量がそれぞれ表3の割合となるように誘電体
磁器組成物を作成することとしてもよい。
じめCuOを混合した〜のガラス組成物を作成して
おき、最終的に高周波用磁器組成物とガラス組成物並び
にCuOの量がそれぞれ表3の割合となるように誘電体
磁器組成物を作成することとしてもよい。
【0042】
【表4】
【0043】具体的実施例2 次に副成分としてSrTiO3の効果を確かめるため
に、次の実施例21から52までの実施例試料を作成し
た。 〔高周波用磁器組成物の調整〕具体的実施例1と同様に
してS2及びS6の高周波用磁器組成物を作成した。 〔ガラス組成物の調整〕ガラス組成物についても、具体
的実施例1と同様にしてG1〜G4のガラス組成物を作
成した。実施例21〜36の作製 高周波用磁器組成物S2に、表5に示す組成比となるよ
うにそれぞれG1〜G4のガラス組成物を加え、高周波
用磁器組成物とガラス組成物との混合物100重量部に
対し、副成分としてCuO粉末0.06重量部及びSr
TiO3粉末10重量部又は20重量部を加えて調合原
料とした。さらに、これらの調合原料に対して適当量の
バインダ、可塑剤、溶剤を加え、混練してスラリーを得
た。
に、次の実施例21から52までの実施例試料を作成し
た。 〔高周波用磁器組成物の調整〕具体的実施例1と同様に
してS2及びS6の高周波用磁器組成物を作成した。 〔ガラス組成物の調整〕ガラス組成物についても、具体
的実施例1と同様にしてG1〜G4のガラス組成物を作
成した。実施例21〜36の作製 高周波用磁器組成物S2に、表5に示す組成比となるよ
うにそれぞれG1〜G4のガラス組成物を加え、高周波
用磁器組成物とガラス組成物との混合物100重量部に
対し、副成分としてCuO粉末0.06重量部及びSr
TiO3粉末10重量部又は20重量部を加えて調合原
料とした。さらに、これらの調合原料に対して適当量の
バインダ、可塑剤、溶剤を加え、混練してスラリーを得
た。
【0044】こうして得たスラリーをドクターブレード
法により厚さ1mmのシート状に成形し、成形されたセ
ラミックグリーンシートを縦30mm横10mmの大き
さにカットして、0.5mmの厚さに圧着した。この
後、気中、1000℃以下の温度で1時間焼成し、実施
例21〜36の板状の誘電体磁器組成物(実施例試料)
を得た。
法により厚さ1mmのシート状に成形し、成形されたセ
ラミックグリーンシートを縦30mm横10mmの大き
さにカットして、0.5mmの厚さに圧着した。この
後、気中、1000℃以下の温度で1時間焼成し、実施
例21〜36の板状の誘電体磁器組成物(実施例試料)
を得た。
【0045】
【表5】
【0046】実施例37〜52の作製 また、高周波用磁器組成物S6についても表6の組成比
となるように同様にして、実施例37〜52の板状の誘
電体磁器組成物(実施例試料)を得た。
となるように同様にして、実施例37〜52の板状の誘
電体磁器組成物(実施例試料)を得た。
【0047】
【表6】
【0048】〔特性の測定〕上述のようにして得られた
実施例21〜52の実施例試料について、比誘電率、Q
値、静電容量の温度変化率Bの各特性について測定し
た。なお、測定は具体的実施例1で測定したのと同様な
方法で行った。
実施例21〜52の実施例試料について、比誘電率、Q
値、静電容量の温度変化率Bの各特性について測定し
た。なお、測定は具体的実施例1で測定したのと同様な
方法で行った。
【0049】その測定結果を表5及び表6に示す。この
結果から明らかなように、実施例21〜52の誘電体磁
器組成物によれば約900℃程度の低い温度で焼結させ
ることができた。また、その比誘電率も1MHzの高周
波領域において高い値を示し、Q値も良好な値を示して
いる。また、温度変化率Bも小さなものとすることがで
き、温度特性も優れたものであった。
結果から明らかなように、実施例21〜52の誘電体磁
器組成物によれば約900℃程度の低い温度で焼結させ
ることができた。また、その比誘電率も1MHzの高周
波領域において高い値を示し、Q値も良好な値を示して
いる。また、温度変化率Bも小さなものとすることがで
き、温度特性も優れたものであった。
【0050】以上のように、BaO−TiO2−NdO
3/2系磁器組成物を主成分とする高周波用磁器組成物と
ガラス組成物とを混合し、さらにCuOあるいはCuO
及びSrTiO3を混合することにより、低温焼結材料
にもかかわらず、高い比誘電率、Q値を持ち、また、そ
の組成を適宜選ぶことにより、静電容量の温度変化率が
±10ppm/℃2以下の高温度安定性に優れた誘電体
磁器組成物を提供することが可能になる。
3/2系磁器組成物を主成分とする高周波用磁器組成物と
ガラス組成物とを混合し、さらにCuOあるいはCuO
及びSrTiO3を混合することにより、低温焼結材料
にもかかわらず、高い比誘電率、Q値を持ち、また、そ
の組成を適宜選ぶことにより、静電容量の温度変化率が
±10ppm/℃2以下の高温度安定性に優れた誘電体
磁器組成物を提供することが可能になる。
【0051】
【発明の効果】本発明の誘電体磁器組成物によれば、比
抵抗の小さい銀や金あるいは銅のいずれかを主成分とす
る導体の融点より低い温度で焼結することができる。し
かも、高周波域特にマイクロ波、ミリ波領域において比
誘電率が高く、温度安定性に優れた誘電体磁器組成物を
得ることができる。
抵抗の小さい銀や金あるいは銅のいずれかを主成分とす
る導体の融点より低い温度で焼結することができる。し
かも、高周波域特にマイクロ波、ミリ波領域において比
誘電率が高く、温度安定性に優れた誘電体磁器組成物を
得ることができる。
【0052】また、高周波用磁器組成物とガラス組成物
との混合物に副成分としてCuOを添加すれば、さらに
焼結温度を下げることができ、Q値や誘電率を高くする
ことができる。
との混合物に副成分としてCuOを添加すれば、さらに
焼結温度を下げることができ、Q値や誘電率を高くする
ことができる。
【0053】さらに、SrTiO3,CaTiO3,Mg
TiO3の少なくとも1種を添加すれば、回路パターン
によって内部にキャパシタが形成された多層回路基板に
おける当該キャパシタの静電容量の温度変化率を小さく
することができる。
TiO3の少なくとも1種を添加すれば、回路パターン
によって内部にキャパシタが形成された多層回路基板に
おける当該キャパシタの静電容量の温度変化率を小さく
することができる。
【0054】したがって、このような誘電体磁器組成物
を用いることにより、金や銀、銅などの比抵抗の低い内
部電極との同時焼成が可能となり、これらの内部電極を
内蔵化した高周波特性に優れた誘電体や多層回路基板を
得ることが可能になる。また、この誘電体磁器組成物を
用いれば、積層工法により高誘電率、高Q値を持つLC
共振器やLCフィルターなどの電子部品をさらに小型化
することが可能になる。
を用いることにより、金や銀、銅などの比抵抗の低い内
部電極との同時焼成が可能となり、これらの内部電極を
内蔵化した高周波特性に優れた誘電体や多層回路基板を
得ることが可能になる。また、この誘電体磁器組成物を
用いれば、積層工法により高誘電率、高Q値を持つLC
共振器やLCフィルターなどの電子部品をさらに小型化
することが可能になる。
【図1】本発明の誘電体磁器組成物に用いたBaO−T
iO2−NdO3/2系磁器組成物の組成範囲を示す組成図
である。
iO2−NdO3/2系磁器組成物の組成範囲を示す組成図
である。
Claims (6)
- 【請求項1】 BaO−TiO2−NdO3/2系磁器組成
物を主成分とする高周波用磁器組成物にガラス組成物を
混合したことを特徴とする誘電体磁器組成物。 - 【請求項2】 副成分としてCuOを添加したことを特
徴とする請求項1に記載の誘電体磁器組成物。 - 【請求項3】 副成分としてSrTiO3,CaTi
O3,MgTiO3の少なくとも1種を添加したことを特
徴とする請求項1又は2に記載の誘電体磁器組成物。 - 【請求項4】 前記高周波用磁器組成物はxBaO−yT
iO2−zNdO3/2系磁器組成物(2.5≦x≦15,5
2.5≦y≦70,15≦z≦45,x+y+z=100)
を主成分として、17重量%以下のBi2O3と10重量
%以下のPbOを含有していることを特徴とする請求項
1,2又は3に記載の誘電体磁器組成物。 - 【請求項5】 前記ガラス組成物は、5重量%以上60
重量%以下のSiO2と、40重量%以上80重量%以
下のBaOと、5重量%以上20重量%以下のB2O
3と、Al2O3,ZrO2,TiO2の少なくとも1種を
10重量%以下と、SrO,CaO,MgO,ZnO,
PbOのうち少なくとも1種を15重量%以下とを含む
ことを特徴とする請求項1,2,3又は4に記載の誘電
体磁器組成物。 - 【請求項6】 前記高周波用磁器組成物を30重量%以
上95重量%以下と前記ガラス組成物を5重量%以上7
0重量%以下とを混合し、さらに、これらの混合物10
0重量部に対し、CuOを3重量部以下と、SrTiO
3,CaTiO3,MgTiO3の少なくとも1種を20
重量部以下とを含むことを特徴とする請求項4又は5に
記載の誘電体磁器組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6224203A JPH0859344A (ja) | 1994-08-24 | 1994-08-24 | 誘電体磁器組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6224203A JPH0859344A (ja) | 1994-08-24 | 1994-08-24 | 誘電体磁器組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0859344A true JPH0859344A (ja) | 1996-03-05 |
Family
ID=16810145
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6224203A Pending JPH0859344A (ja) | 1994-08-24 | 1994-08-24 | 誘電体磁器組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0859344A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0973173A2 (en) * | 1998-07-15 | 2000-01-19 | TDK Corporation | Dielectric porcelain composition |
KR100406351B1 (ko) * | 2000-07-27 | 2003-11-19 | 삼성전기주식회사 | 유전체 자기 조성물과 이를 이용한 자기커패시터 및 그제조방법 |
US8455381B2 (en) | 2004-10-26 | 2013-06-04 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Ceramic material composition, ceramic substrate, and nonreciprocal circuit device |
CN107675177A (zh) * | 2017-09-26 | 2018-02-09 | 天津城建大学 | 一种CaBi6O10‑Cu2O‑NiOOH三元复合薄膜的制备方法 |
-
1994
- 1994-08-24 JP JP6224203A patent/JPH0859344A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP0973173A2 (en) * | 1998-07-15 | 2000-01-19 | TDK Corporation | Dielectric porcelain composition |
EP0973173A3 (en) * | 1998-07-15 | 2000-08-02 | TDK Corporation | Dielectric porcelain composition |
KR100406351B1 (ko) * | 2000-07-27 | 2003-11-19 | 삼성전기주식회사 | 유전체 자기 조성물과 이를 이용한 자기커패시터 및 그제조방법 |
US8455381B2 (en) | 2004-10-26 | 2013-06-04 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Ceramic material composition, ceramic substrate, and nonreciprocal circuit device |
CN107675177A (zh) * | 2017-09-26 | 2018-02-09 | 天津城建大学 | 一种CaBi6O10‑Cu2O‑NiOOH三元复合薄膜的制备方法 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20040330 |