JPH085902B2 - メチル−テキシル−ジメトキシシラン - Google Patents

メチル−テキシル−ジメトキシシラン

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JPH085902B2
JPH085902B2 JP11241591A JP11241591A JPH085902B2 JP H085902 B2 JPH085902 B2 JP H085902B2 JP 11241591 A JP11241591 A JP 11241591A JP 11241591 A JP11241591 A JP 11241591A JP H085902 B2 JPH085902 B2 JP H085902B2
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紀夫 篠原
宗夫 工藤
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  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
  • Transition And Organic Metals Composition Catalysts For Addition Polymerization (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は文献未載の新規なメチル
−テキシル−ジメトキシシラン、特にはメトキシシリル
基の制御された加水分解性とテキシル基の嵩高い有機基
の特性をもつことから、木材、コンクリ−ト、大理石な
どの建築物の表面撥水剤として、また金属、Mg、 Tiおよ
びAlなどと配位化合物を作り易いことからオレフィン重
合用触媒の添加剤として有用とされるメチル−テキシル
−ジメトキシシランに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、各種基材表面を撥水性とする目的
においては撥水性を発現させる基として直鎖状の炭化水
素基を含有するオルガノシラン、オルガノシロキサンが
公知とされており、このものは鎖長を長くすれば撥水性
が高まるとされており、またある種のオルガノシランは
オレフイン重合触媒用添加剤となることが知られてお
り、このものも鎖長を長くすれば嵩高い炭化水素基を有
することになるのでその有効性が高まるものとされてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、鎖長を長くす
るとその鎖長の増加に伴なって撥水性が向上するもの
の、鎖長が長くなると沸点、融点が上昇するので、これ
にはその製造、使用の面からその鎖長に限界がある。ま
た、オレフイン重合触媒用シランについても鎖長を延長
すると嵩高となるけれども、この嵩高上の増加の割合が
鎖長が長くなるにしたがって低下してゆくので、これに
も性能面に限界がある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は前記の課題を解
決したものであり、これは下記式(1)
【0005】
【化2】
【0006】で示される、文献未載の新規なメチル−テ
キシル−ジメトキシシランに関するものである。すなわ
ち、本発明者らは建築用撥水剤、オレフイン重合用触媒
として有用とされるオルガノシランを開発すべく種々検
討した結果、上記した一般式(1) で示されるメチル−テ
キシル−ジメトキシシランがこの種の用途にすぐれた性
質を示すものであることを見出し、この製造方法、使用
方法などについての研究を進めて本発明を完成させた。
以下にこれをさらに詳述する。
【0007】
【作用】本発明は前記した式(1) で示されたメチル−テ
キシル−ジメトキシシランに関するものであるが、この
ものはハイドロサイレ−シヨンを含むつぎの3段階反応
により合成することができる。
【0008】すなわち、この第1段階はメチルフェニル
クロロシランからテキシル−メチルフェニルクロロシラ
ンを得るものであり、これはメチルフェニルクロロシラ
ンまたはこのシラン濃度が0.01〜10モル%の炭化水素系
溶媒溶液に、この原料シランに対し0.001 〜50モル%の
アルミニウムトリクロライドを加え、これに原料シラン
に対し100 〜110 モル%の2,3−ジメチル−2−ブテ
ンを-20 〜40℃、好ましくは10〜30℃で0.1〜5時間か
けて滴下し、 20℃で1〜5時間熱成したのち、吸引ろ過
によってアルミニウムトリクロライドを除去し、さらに
このろ液から溶媒および未反応物を除去し、ついでこの
濃縮物を103 ℃/3mmHg で減圧蒸留すればテキシル−メ
チルフェニルクロロシランを得ることができる。
【0009】この第2段階はこのようにして得たテキシ
ル−メチルフェニルクロロシランからテキシル−メチル
ジクロロシランを得るものであり、これは上記で得たテ
キシル−メチルフェニルクロロシランに炭化水素系溶媒
溶液、好ましくはベンゼンを加えて濃度0.01〜10
モル%の溶媒溶液を調製し、これに乾燥塩化水素ガスを
−20〜40℃でこのテキシル−メチルフェニルクロロ
シラン1モルに対し乾燥塩化水素ガスを毎分0.001
〜0.1モルの速度で0.5〜5時間バブリングしたの
ち、吸引ろ過してアルミニウムトリクロライドを除去
し、ろ液から溶媒および塩化水素を減圧蒸留し、この濃
縮物を75℃/3mmHgで減圧蒸留すればテキシル−
メチルジクロロシランを得ることができる。
【0010】この第3段階はこのようにして得たテキシ
ル−メチルジクロロシランから目的とするメチル−テキ
シル−ジメトキシシランを得るものであるが、これは上
記で得たテキシル−メチルジクロロシランに対し220
モル%のメタノールと220モル%の尿素または1,5
−ジアザビシクロ[5,4,0]ウンデ7−5−エン
(DBU)を含むメタノール濃度が0.1〜10モルの
ヘキサン溶液を10〜45℃、好ましくは20〜30℃
で0.1〜3時間かけて滴下し、20℃で1〜5時間熟
成したのち、尿素塩酸塩である下層を分離し、上層のヘ
キサン溶液にプロビレンオキシドを加えてpHを7に調
整し、ついで常圧下にヘキサンを留去してからこの濃縮
物を82℃/30mmHgで減圧蒸留すればよく、これ
によれば目的とするメチル−キシル−ジメトキシシラ
ンを得ることができる。
【0011】この上記した第1〜第3工程で使用される
炭化水素系溶媒は炭素数が5〜10の直鎖状または枝分れ
状の飽和炭化水素もしくはそれらの水素原子の任意のも
のを塩素原子で置換した炭化水素とすればよく、これに
はベンゼンまたはその水素原子の任意のものを飽和炭化
水素もしくは塩素で置換したものとすればよい。また、
上記した第1〜第2工程で使用される溶媒またはアルミ
ニウムトリクロライドは留去あるいは吸引ろ過で除去せ
ずに、そのままで次の段階での反応において使用するよ
うにしてもよい。
【0012】このようにして得られた本発明のメチル−
キシル−ジメトキシシランは無色 テキシル基が嵩高い有機基であることから木材、コンク
リート、大理石などから作られる建築物の表面撥水処理
剤として有用とされるほか、このものはまた金属Mg,
TiおよびAl化合物との配位化合物を作り易いので、
従来オレフイン重合用錯体触媒の添加剤として用いられ
てきたジフェニル−ジメトキシ−シランの替りに利用で
き、これによって調製された触媒は高活性であるため脱
灰工程が事実上不用であり、また選択的にアイソタクチ
ックポリマーを生成するため精製工程が省略できる。
【0013】
【実施例】つぎに本発明の実施例および応用例を示す。 実施例1 メチルフェニルクロロシラン149g(0.952 モル) にアル
ミニウムトリクロライド12.7g(0.095 モル)を加え、こ
れに2,3−ジメチル−2−ブテン85.3g(1.015モル)を
20℃で撹拌しながら1.5 時間かけて滴下し、20℃で5時
間熟成したのち、未反応のメチルフェニルクロロシラン
と2,3−ジメチル−2−ブテンを減圧留去した。
【0014】ついで、この濃縮物にベンゼンを200
加え、20℃で乾燥塩化水素ガスを0.005モル/
分の速度で3時間バブリングし、低沸点化合物を20℃
/100mmHgで減圧留去し、この残留物をメタノー
ル25g(0.70モル)、尿素42g(0.70モ
ル)およびへキサン200mlの混合物中に20℃で1
時間かけて滴下し、20℃で3時間熟成した。
【0015】この反応後、尿素塩酸塩を分離し、得られ
たヘキサン溶液にプロピレンオキサイドを10g 加え、こ
の操作で溶液のpHを7としてから常圧下でヘキサンを留
去し、濃縮物を82℃/30mmHgで減圧留去したところ、室
温において無色透明の液体60.3g が収率33%で得られ
た。
【0016】この液体についてガスクロマトグラフィ−
で分析したところ、このものは単一成分であることを示
したが、これについて1H-NMR分析をしたところ、下記の
結果が得られ、赤外線吸収スペクトル分析で図1に示し
た結果が得られたことから、これは式
【0017】
【化3】
【0018】で示されたものであることが確認された。
【0019】1H-NMR分析値 (ppmδ:CDCl3) 3.55 (s, 6H, -OCH3) 1.9 〜1.1 (m, 1H, -CH) 1.1 −0.8 (m, 12H, -CH3) 0.13 (S, 3H, -SiCH3)
【0020】応用例 窒素雰囲気下1リットルの4口フラスコに乾燥したノル
マルヘプタン400ml を入れ、これに塩化マグネシウム7
6.2g (0.8mol)、 テトラブタノキシチタン271.9g(0.8mo
l)を加え、95℃で2時間撹拌した。放冷後室温下で固体
成分をろ過分取し、乾燥したノルマルヘプタンで洗浄し
た。これを窒素雰囲気下1リットルの4口フラスコに入
れ、ノルマルヘプタン167 mlを加えた。これに25℃下テ
トラクロロシラン226.7g(1.3mol)のノルマルヘプタン溶
液(83ml)を1時間かけて滴下し、この後95℃下で3時間
反応させた。これにフタル酸クロライド10.8g(0.05mol)
のノルマルヘプタン溶液(83ml)を0.5 時間かけて滴下
し、1時間熟成した。放冷後室温下で固体成分をろ過分
取し、乾燥したノルマルヘプタンで洗浄した。これを窒
素雰囲気下1リットルの4口フラスコに入れ、これにテ
トラクロロシラン136g(0.8mol)を加え、95℃で1時間反
応させた。放冷後室温下で固体成分をろ過分取し、乾燥
したノルマルヘプタンで洗浄した。このうちの10gを窒
素雰囲気下0.5 リットルの4口フラスコに入れ、ノルマ
ルヘプタン100ml を加えた。これに25℃下テキシル−メ
チル−ジメトキシシランを1.9g(0.01mol) 加え、25℃下
で2時間熟成し、固体成分をろ過分取し、乾燥ノルマル
ヘプタンで洗浄した。
【0021】つぎに、1リットルのステンレス製オ−ト
クレ−ブに乾燥させたノルマルヘプタン0.5 リットル、
トリエチルアルミニウム0.25g(2.2mmol)を導入し、70℃
下で0.5 時間反応させ、これにプロピレンを0.2 リット
ル導入した。これに先に合成した触媒成分を6mg導入
し、3時間反応させた。単位触媒量あたりのポリプロピ
レン収量は反応条件により多少異なるが、13,000〜14,0
00(g・PP/g・Cat.) の間にあり、また25℃のキシレンへの
可溶成分量を結晶性の悪いアタクチックポリマ−量の指
標とすると、これは0.5 〜1.5(重量%)と極めて低いもの
であった。
【0022】
【発明の効果】本発明は文献未載な新規なメチル−テキ
シル−ジメトキシシランに関するものであり、これは式
【0023】
【化4】
【0024】 シル基の嵩高い有機性とから、木材、コンクリート、大
理石などの建築物の表面撥水剤として有用とされるほ
か、金属Mg、TiまたAl化合物との配位化合物を作
り易いことからこの混合物はオレフイン重合用錯体触媒
の添加剤として有用とされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られたテキシル−メチル−ジメト
キシシランの赤外線吸収スペクトル分析図である。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】式 【化1】 で示されるメチル−テキシル−ジメトキシシラン
JP11241591A 1990-11-30 1991-04-17 メチル−テキシル−ジメトキシシラン Expired - Fee Related JPH085902B2 (ja)

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EP91311071A EP0488759B1 (en) 1990-11-30 1991-11-29 Thexyl (C1-C4)alkyl dialkoxy silanes; methods of preparation; and uses thereof
DE69103388T DE69103388T2 (de) 1990-11-30 1991-11-29 Thexyl-(C1-C4)alkyl-dialkoxysilane, Verfahren zur Herstellung und deren Verwendung.

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