JPH0857970A - 繊維複合シート及びその製造方法 - Google Patents

繊維複合シート及びその製造方法

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JPH0857970A
JPH0857970A JP6202031A JP20203194A JPH0857970A JP H0857970 A JPH0857970 A JP H0857970A JP 6202031 A JP6202031 A JP 6202031A JP 20203194 A JP20203194 A JP 20203194A JP H0857970 A JPH0857970 A JP H0857970A
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JP
Japan
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thermoplastic resin
continuous reinforcing
reinforcing fiber
low heat
powdery
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Pending
Application number
JP6202031A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Sugawara
宏 菅原
Yoshitaka Nakatani
好孝 中谷
Koji Yamaguchi
公二 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 スタンピング成形等によって再加工する際に
も表面の凹凸状の木質感が失われることのない繊維複合
シートを得る。 【構成】 一方向に揃えられた連続強化繊維を含む繊維
強化熱可塑性樹脂シートS1において、シート表面に前
記熱可塑性樹脂に比べて熱収縮率が5×10-5/℃以上
小さい低熱収縮物含有突条B1が縦縞状に備わってい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、繊維複合シート及びそ
の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、繊維複合シートの製造方法とし
て、特開昭46−4545号公報には、多数の連続モノ
フィラメントよりなる繊維束を、粉体状熱可塑性樹脂の
流動する槽中を通過させ、開繊しながら粉体樹脂を付着
させ、加熱溶融してシート化する方法が開示されてい
る。また、特公昭63−67446号公報には、並列か
つ均一に緊張された複数の繊維を粉体状熱可塑性樹脂槽
を通過させることにより、繊維に粉体樹脂を付着させ、
過剰の付着樹脂を繊維に振動を与えることにより取り除
いた後、加熱溶融してシート化する方法が開示されてい
る。
【0003】しかしながら、これらの製造方法により得
られた繊維複合シートは、単色であるから、木目調の外
観を有する繊維複合シートを得るのには、別途、得られ
た繊維複合シートに直接、木目模様を印刷するか、カレ
ンダー成形等により得られた木目模様を有するシートを
繊維複合シートに積層し、さらに木目模様を有するシー
ト表面に木質感を付与するため、ロール等により微細な
凹凸を形成する方法が採用される。
【0004】しかしながら、連続強化繊維に熱可塑性樹
脂が含浸された繊維強化熱可塑性樹脂シートは、一般的
に、再び加熱され、スタンピング成形等により再加工さ
れ、シートの熱可塑性樹脂成分がまだ溶融状態にある間
に金型により形状が決められ、その後金型内で冷却固化
される。その結果、上記シートでは、平面的な木目模様
を保持するように成形することはできても、木目の凹凸
までは保持させることができない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、スタンピン
グ成形等によって再加工する際にも表面の凹凸状の木質
感が失われることのない繊維複合シート及びその製造方
法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の繊維複合シー
トは、一方向に揃えられた連続強化繊維を含む繊維強化
熱可塑性樹脂シートにおいて、シート表面に前記熱可塑
性樹脂に比べて熱収縮率が5×10-5/℃以上小さい低
熱収縮物含有突条が縦縞状に備わっていることを特徴と
するものである。
【0007】請求項2の繊維複合シートの製造方法は、
並列状の多数の連続強化繊維束を開繊し、平均粒径が3
00μm以下の粉体状熱可塑性樹脂を繊維に付着させて
帯状物となす工程と、帯状物の表面に前記熱可塑性樹脂
に比べて熱収縮率が5×10 -5/℃以上小さくかつ平均
粒径が300μm以下の粉体状低熱収縮物を供給付着さ
せる工程と、粉体状低熱収縮物付着面を曲面状圧接部材
に圧接させつつ帯状物を通過させるとともに、並列状の
多数の連続強化繊維束の張力を調整し、粉体状低熱収縮
物の付着量が、張力の小さいものには多く、張力の大き
いものには少なくなるようにする工程と、低熱収縮物付
着帯状物を加熱し、前記熱可塑性樹脂を溶融して全体を
一体化し、ついで冷却して表面に低熱収縮物含有突条が
縦縞状に備わっているシートを得る工程とを含むことを
特徴とするものである。
【0008】請求項3の繊維複合シートの製造方法は、
上下いずれか一方において、並列状の多数の連続強化繊
維束を開繊しつつ、平均粒径が300μm以下の粉体状
熱可塑性樹脂を繊維に付着させて帯状物となすととも
に、他方において、並列状の多数の連続強化繊維束を開
繊しつつ前記熱可塑性樹脂に比べて熱収縮率が5×10
-5/℃以上小さくかつ平均粒径が300μm以下の粉体
状低熱収縮物を繊維に付着させる工程と、低熱収縮物付
着連続強化繊維束の開繊幅を規制し、相互間隔保持状態
で帯状物の表面に合わせて合体帯状物を得る工程と、合
体帯状物を加熱し、前記熱可塑性樹脂を溶融して全体を
一体化し、ついで冷却して表面に低熱収縮物含有突条が
縦縞状に備わっているシートを得る工程とを含むことを
特徴とするものである。
【0009】請求項4の繊維複合シートの製造方法は、
上下いずれか一方において、並列状の多数の連続強化繊
維束を開繊しつつ、平均粒径が300μm以下の粉体状
熱可塑性樹脂を繊維に付着させるとともに、他方におい
て、並列状の多数の連続強化繊維束を開繊しつつ前記熱
可塑性樹脂に比べて熱収縮率が5×10-5/℃以上小さ
くかつ平均粒径が300μm以下の粉体状低熱収縮物を
繊維に付着させる工程と、熱可塑性樹脂付着連続強化繊
維束及び低熱収縮物付着連続強化繊維束の開繊幅をとも
に規制し、それぞれの相互間隔保持状態で移送した後、
両者を合流させ、熱可塑性樹脂付着連続強化繊維束相互
の各間隙に各低熱収縮物付着連続強化繊維束をはめ入れ
て帯状体となし、前記熱可塑性樹脂を溶融して全体を一
体化し、ついで冷却して表面に低熱収縮物含有突条が縦
縞状に備わっているシートを得る工程とを含むことを特
徴とするものである。
【0010】ここでいう熱収縮率とは、線熱収縮率のこ
とを指し、被測定物をASTM 696に準じた測定法
により、測定温度範囲80℃から20℃までの範囲にお
いて測定した熱収縮率をいう。
【0011】縦縞は、長手方向に平行に幅1mm〜5m
m、間隔0.5mm〜10mm、長さ10mm以上の連
続或いは不連続に形成され、各種木目に似せた形状とさ
れる。
【0012】連続強化繊維としては、粉体状熱可塑性樹
脂の溶融温度より高い軟化温度を有するものであればよ
く、例えば、ガラス繊維、カーボン繊維、セラミック繊
維、ポリアミド繊維、ポリエステル繊維等があげられ
る。
【0013】連続強化繊維の直径は、小さいと、曲面状
圧接部材に対する圧接時や張力の調整時において、連続
強化繊維が切れたり、得られる繊維複合シートの強度の
低下を招くことがあり、また、大きいと、連続強化繊維
束の開繊が困難となることがあるので、1〜50μmが
好ましく、特に7〜30μmが好ましい。
【0014】繊維束には、単一の種類のものを用いても
よいし、異種類のものを併用してもよい。また、束を構
成する連続強化繊維は、必ずしも単一種類でなくてもよ
く、異種類でもよい。
【0015】繊維束を形成する際、集束剤が用いられる
が、繊維束の開繊が困難となることがあるので、一般に
は、酢酸ビニル、デンプン、ポリエステル等が用いら
れ、繊維束中に通常よりやや少量の0.1〜5重量%程
度含有させるのがよい。
【0016】熱可塑性樹脂の具体例としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン等のオレフィン重合体、ポリ塩化
ビニル、塩素化ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、
ナイロン、ポリスチレン、ポリイミド、ポリオキシメチ
レン、ポリブチレンテレフタレート、フッ素樹脂、ポリ
カーボネート、ポリフェニレンサルファイド、ポリスル
ホン、ポリエーテルエーテルケトン等があげられる。
【0017】上記熱可塑性樹脂は、単独で用いても、併
用してもよい。熱可塑性樹脂の平均径は、大きくても小
さくても繊維への良好な付着が困難となるので、10〜
300μmが好ましい。
【0018】熱可塑性樹脂には、必要に応じ、物性を損
なわない範囲内で、顔料、熱安定剤、可塑剤、滑剤、酸
化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、加工助剤(改質
剤)、無機充填剤、補強繊維等を添加してもよい。
【0019】上記顔料は、熱可塑性樹脂との混合の際の
加熱等により、熱可塑性樹脂に付着して発色するものが
好適に用いられ、有機顔料としては、アゾ系、フタロシ
アニン系、建染染料系、染付レーキ系、キナクリドン
系、ジオキサジン系があげられ、無機顔料としては、ク
ロム酸塩、フェロシアン化物、硫化物、酸化物、硫酸
塩、珪酸塩、炭酸塩、リン酸塩、炭素(カーボンブラッ
ク)があげられる。一般的に用いられるものとして、例
えば、酸化チタン、カーボンブラック、カドミウムエロ
ー、ベンジンエロー、カドミウムオレンジ、ベンガラ、
カドミウムレッド、アンスラキノンバイオレット、コバ
ルトブルー、クロムグリーン等がある。また、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン系樹脂を使用する場合には、熱安定
剤が必須の配合剤であり、一般的には、例えば、鉛白、
三塩基性マレイン酸鉛等の鉛塩安定剤、ステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸カルシウム等の金属石鹸類、
ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫マレエート、ビス
(メルカプトカルボン酸エステル)塩等の有機錫安定
剤、トリスノニルフェニルホスファイト等のホスファイ
トエステル安定剤があげられる。可塑剤としては、フタ
ル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル等のフタル酸エステ
ル可塑剤、トリフェニルホスフェート等のリン酸エステ
ル可塑剤、エポキシ化大豆油等のエポキシ系可塑剤があ
げられる。滑剤としては、特に硬質塩化ビニル樹脂に用
いられ、流動パラフィン等の炭化水素系、ステアリン酸
等の脂肪酸系、ステアリルアミドパルミチルアミド等の
脂肪酸アミド系、ブチルステアレート、エチレングリコ
ールモノステアレート等のエステル系、ステアリルアル
コール等のアルコール系滑り剤があげられる。酸化防止
剤としては、2,6−ジ−ターシャリブチル−P−クレ
ゾール、2,4,6−トリ−第3ブチルフェノール等の
フェノール系、フェニル−α−ナフチルアミン等のアミ
ン系、2−メルカプトベンズイミダゾール、ジラウリル
チオジプロピオネート等の硫黄系、トリフェニルホスフ
ァイト、トリ(ノニルフェニル)ホスファイト等のリン
酸系酸化防止剤があげられ、各種熱可塑性樹脂100重
量部に対して0.01〜2重量部添加される。紫外線吸
収剤としては、例えばポリエチレンに対しては2,4ジ
ヒドロオキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、ポ
リプロピレンに対してはビス(2,2,6,6テトラメ
チルピペリジニル4)セバケート等のヒンダートアミン
系、塩化ビニルに対しては(2' −ヒドロオキシフェニ
ル)ベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外
線吸収剤がそれぞれ好適に用いられる。添加量は熱可塑
性樹脂100重量部に対して0.01〜1重量部であ
る。難燃剤としては、トリクレジルホスフェート、トリ
ス(2,3ジブロモプロピル)ホスフェート等の有機系
難燃剤、三酸化アンチモン、メタホウ酸バリウム、水酸
化アルミニウム、赤リン等の無機系難燃剤があげられ
る。加工助剤は、特に塩化ビニルの加工性やゲル化促進
のために使用されるものとして、アクリロニトリル−ス
チレンコポリマー、メタクリル酸メチルスチレンコポリ
マー、ポリメチルメタクリレートコポリマー、アクリロ
ニトリル−ブタジエンラバー、クロロプレン、エチレン
−酢酸ビニルコポリマー等、熱可塑性樹脂100重量部
に対して10重量部以下で他の物性を著しく損ねること
なく、加工性、ゲル化特性を改善しうるものが好適に用
いられる。また、衝撃性を改善するために使用されるも
のとしては、メタクリル酸メチル−ブタジエン−スチレ
ングラフトコポリマー、低モジュラスのアクリロニトリ
ル−ブタジエン−スチレングラフトコポリマー、塩素化
ポリエチレン等があげられる。
【0020】請求項2の発明において、繊維束の張力の
調整は、熱可塑性樹脂を繊維に付着させる前に行なう。
繊維束の張力の調整方法としては、例えば、各繊維束を
適宜異なる摩擦抵抗を有する部材に押し当て、その摩擦
抵抗の違いにより繊維束の張力を調整する方法、各繊維
束を滑車にめぐらせるとともに、滑車の回転を調整する
ことにより、繊維束の張力を調整する方法等があげられ
る。繊維束の張力は、繊維束の材質、繊維の平均径によ
っても異なるが、大きいと、繊維束が切れることがあ
り、また、小さいと、繊維束の開繊が困難となることが
あるので、4〜30Nが好ましい。
【0021】各々の連続強化繊維束の張力は、任意に調
整されてよいが、1または複数おきの連続強化繊維の張
力と、残りの連続強化繊維束の張力との間に差を生ずる
ように調整することは、美麗な縦縞状が形成され好適で
ある。
【0022】繊維束を開繊する方法としては、例えば、
横架されたバーに繊維束を押圧する方法等があげられ
る。繊維束を押圧する際の圧力は、小さいと、粉体の付
着が不十分となり、また、大きいと、連続強化繊維が破
断することとなるので、10〜50Nが好ましい。
【0023】粉体状熱可塑性樹脂を繊維束に付着させる
方法としては、例えば繊維束を、粉体状熱可塑性樹脂の
流動床中を通す方法や、粉体状熱可塑性樹脂を一定量繊
維束上に供給する方法等があげられる。粉体状熱可塑性
樹脂の流動床を形成させる方法には、粉体状熱可塑性樹
脂の充填された槽の床面よりガスを吹き上げて形成させ
る方法や、槽全体または槽底を振動させて流動床を形成
させる方法がある。なお、ガスを吹き上げる場合、用い
られるガスは、空気等の中性のガスが好ましく、粉体状
熱可塑性樹脂に吸水性があるものを用いた場合は、乾燥
したガスを用いるのが好ましい。
【0024】流動床中へ繊維束を通す前に、繊維束に振
動を与えたり、直接ガスを吹きつけることは、粉体状熱
可塑性樹脂の繊維束への付着向上のうえで好適である。
繊維束に振動を与える具体例としては、例えば、バーで
繊維束に打撃を与える方法があげられる。振動の調整
は、振幅や打撃数により行なわれる。振幅は、小さい
と、打撃数が多くなりすぎることがあり、また、大きい
と、既に付着した粉体状熱可塑性樹脂が落下することが
あるので、1〜20mmが好ましい。打撃数は、少ない
と、粉体状熱可塑性樹脂の繊維への付着が不十分とな
り、また、多いと、逆に付着した粉体状熱可塑性樹脂が
落下するので、毎秒100〜2000回が適当である。
【0025】粉体状低熱収縮物は、本発明で用いられる
熱可塑性樹脂に比べて熱収縮率が5×10-5/℃以上小
さくかつ平均粒径が300μm以下であれば特に限定さ
れないが、より明確な木目模様を形成するためには、熱
可塑性樹脂とは異色であることが好ましい。熱収縮率が
5×10-5/℃以上小さくないと、明確な突条が形成さ
れにくい。使用する熱可塑性樹脂に比べて熱収縮率を小
さく抑えるために、熱可塑性樹脂と熱融着可能な平均粒
径300μm以下の粉体状熱可塑性樹脂に、これより熱
収縮率の小さい平均粒径300μm以下の粉体、例え
ば、カオリナイト、ハロサイト、タルク、炭酸カルシウ
ム、ケイ酸、アルミナ、バライト粉、クレー、マイカ、
フライアッシュ(バルーン)、シラス(バルーン)、長
さ500μm以下無機系繊維等の無機粉体、パルプ、籾
殻、パーティクルボードの研摩粉等の木質系粉体等から
選ばれる粉体を添加したものが通常使用される。
【0026】上記粉体状熱可塑性樹脂及び粉体状低熱収
縮物の着色用顔料としては、ドライブレンド時に単一色
を発色するように調合されたものが好ましく、二酸化チ
タン、酸化亜鉛、黄鉛、チタンエロー、酸化鉄、群青、
酸化クロム等の無機顔料;β−ナフトール系アゾ顔料、
ピラゾロン系アゾ顔料、アセト酢酸アリリド系アゾ顔料
等のアゾ顔料、キナクリドン、チオインジゴ、イソイン
ドリノン、ジオキサジン、ペレリン、フタロペリノン、
キノフタロン等の有機顔料を所望の色を発色するように
調合した後、小量の熱可塑性樹脂とともに溶融混練して
固化したものを、ドライブレンド時に配合し易いよう
に、平均粒径300μm以下に粉砕したものが好適に用
いられる。これらの顔料は、粉体状熱可塑性樹脂及び粉
体状低熱収縮物が溶融せずに顔料のみ溶融する温度領域
において混合される。顔料を100μm以下に粉砕する
のは、粉体状熱可塑性樹脂及び粉体状低熱収縮物の表面
に均一に顔料を付着させるためである。
【0027】粉体状低熱収縮物としては、無機粉体と木
質系粉体それぞれ単独で用いても、併用してもよい。粉
体状低熱収縮物の平均粒径は、大きいと、なめらかな木
目模様が形成されず、斑点状に色がつく場合があった
り、突条が形成されずに鮫肌状になったりすることがあ
るので、300μm以下に限定される。
【0028】粉体状低熱収縮物に熱可塑性樹脂を混合す
る場合には、必要に応じ、物性を損なわない範囲内で、
顔料、熱安定剤、可塑剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸
収剤、無機充填剤、補強繊維等を添加してもよい。
【0029】請求項第2の発明における粉体状低熱収縮
物の供給方法の具体例としては、ベルトフィーダー、ス
クリューフィーダー(オーガーフィーダー)、振動フィ
ーダー等を用いる方法があげられる。
【0030】粉体状低熱収縮物の供給量は、多いと、明
瞭な突条または色の濃淡を有する繊維複合シートが得ら
れないことがあり、また、少ないと、熱可塑性樹脂中に
粉体状低熱収縮物が紛れ込み、明瞭な突条または色の濃
淡を有する繊維複合シートが得られないことがあるの
で、全体として熱可塑性樹脂100重量部に対して、1
0〜35重量部が好ましい。
【0031】粉体状低熱収縮物は、常に一定の割合で供
給する必要はなく、むしろ経時的に変化させると、得ら
れる繊維複合シートに形成される木目模様に変化をもた
せることができる。
【0032】請求項2の発明における曲面状圧接部材
は、繊維束を圧接することによって変形しないものであ
れば特に限定されない。圧接時の圧力は、小さいと、粉
体状低熱収縮物の付着が不十分となり、木目模様が形成
されないことがあり、また、大きいと、曲面状圧接部材
との摩擦により、繊維束が破断することがあるので、各
繊維束に対して10〜50Nが好ましい。
【0033】一体化するための加熱は、熱可塑性樹脂の
溶融温度以上に、また、粉体状低熱収縮物に熱可塑性樹
脂を配合している場合には、熱可塑性樹脂及び粉体状低
熱収縮物に配合の熱可塑性樹脂の溶融温度以上に加熱す
る必要がある。
【0034】さらに、より木目模様らしく筋状に着色す
るために、粉体状熱可塑性樹脂を付着させる繊維束の連
続強化繊維本数と、粉体状低熱収縮物を付着させる繊維
束の連続強化繊維本数とを異にせられるが(単位長さ当
たりの重量はそのままで、繊維径を変えて本数が異なる
ようにしてもよい)、前者の繊維束に対して後者の繊維
束の本数は、5%〜50%の範囲、さらに好適には10
%〜25%の範囲で設定される。5%未満であると明確
な木目模様が得られず、繊維束自体が破断してしまうお
それがあり、50%を超えると木目模様らしい風合いが
でにくい。
【0035】
【作用】請求項1の発明による繊維強化熱可塑性樹脂シ
ートは、シート表面に前記熱可塑性樹脂に比べて熱収縮
率が5×10-5/℃以上小さい低熱収縮物含有突条が縦
縞状に備わっているから、このシートをスタンピング成
形等によって再加熱しても冷却していくに従って繊維強
化熱可塑性樹脂シートを構成する熱可塑性樹脂は、突条
を構成する低熱収縮物よりも大きく収縮するため凹凸が
保持され、木質感が保持される。
【0036】請求項2の発明による繊維複合シートの製
造方法は、並列状の多数の連続強化繊維束を開繊し、平
均粒径が300μm以下の粉体状熱可塑性樹脂を繊維に
付着させて帯状物となし、帯状物の表面に前記熱可塑性
樹脂に比べて熱収縮率が5×10-5/℃以上小さくかつ
平均粒径が300μm以下の粉体状低熱収縮物を供給付
着させ、粉体状低熱収縮物付着面を曲面状圧接部材に圧
接させつつ帯状物を通過させるとともに、並列状の多数
の連続強化繊維束の張力を調整し、粉体状低熱収縮物の
付着量が、張力の小さいものには多く、張力の大きいも
のには少なくなるようにし、低熱収縮物付着帯状物を加
熱し、前記熱可塑性樹脂を溶融して全体を一体化し、つ
いで冷却するものであるから、シート表面全体に低熱収
縮物層が形成せられるが、粉体状低熱収縮物の付着量が
多く連続強化繊維束相当部分は突条となり、同付着量が
少なく連続強化繊維束相当部分は溝となるので、シート
の横断面が凹凸状となる。
【0037】請求項3の発明による繊維複合シートの製
造方法は、上下いずれか一方において、並列状の多数の
連続強化繊維束を開繊しつつ、平均粒径が300μm以
下の粉体状熱可塑性樹脂を繊維に付着させて帯状物とな
すとともに、他方において、並列状の多数の連続強化繊
維束を開繊しつつ前記熱可塑性樹脂に比べて熱収縮率が
5×10-5/℃以上小さくかつ平均粒径が300μm以
下の粉体状低熱収縮物を繊維に付着させ、低熱収縮物付
着連続強化繊維束の開繊幅を規制し、相互間隔保持状態
で帯状物の表面に合わせて合体帯状物を得、合体帯状物
を加熱し、前記熱可塑性樹脂を溶融して全体を一体化
し、ついで冷却するものであるから、シート表面におい
て、粉体状低熱収縮物付着連続強化繊維束相当部分が突
条となるので、シートの横断面が凹凸状となる。
【0038】請求項4の発明による繊維複合シートの製
造方法は、上下いずれか一方において、並列状の多数の
連続強化繊維束を開繊しつつ、平均粒径が300μm以
下の粉体状熱可塑性樹脂を繊維に付着させるとともに、
他方において、並列状の多数の連続強化繊維束を開繊し
つつ前記熱可塑性樹脂に比べて熱収縮率が5×10-5
℃以上小さくかつ平均粒径が300μm以下の粉体状低
熱収縮物を繊維に付着させ、熱可塑性樹脂付着連続強化
繊維束及び低熱収縮物付着連続強化繊維束開繊幅をとも
に規制し、それぞれの相互間隔保持状態で移送した後、
両者を合流させ、熱可塑性樹脂付着連続強化繊維束相互
の各間隙に各低熱収縮物付着連続強化繊維束をはめ入れ
て帯状体となし、前記熱可塑性樹脂を溶融して全体を一
体化し、ついで冷却するものであるから、シート全体に
おいて、粉体状低熱収縮物付着連続強化繊維束相当部分
が突条となるので、シートの横断面が凹凸状となる。
【0039】
【実施例】本発明の実施例を比較例と対比して以下に説
明する。 実施例1 図1ないし図4は、この実施例に用いられる繊維強化熱
可塑性樹脂シートの製造装置の一例を示す。以下の説明
において、「前」とは図1ないし図5、図7及び図10
の右方向をいうものとする。
【0040】図1の装置は、流動床装置(1) と、流動床
装置(1) の後方に繊維張力調整装置(2) を介して配置せ
られた32の強化繊維束巻き出しロール(3) と、流動床
装置(1) 内に設けられた振動装置(4) と、流動床装置
(1) の前方に、後側より順次配置せられた粉体状低熱収
縮物供給ホッパ(5) 、直径25mmのステンレスパイプ
製曲面状圧接部材(6) 、第1加熱ロール(7) 、第2加熱
ロール(8) 、冷風装置(9) 及び引き取りロール(10)及び
巻き取りロール(11)とを備えている。
【0041】複数の強化繊維束巻き出しロール(3) は、
便宜上上下に分けて図示したが、実際は横方向一列に並
列状に存在する。図中(12)は、所定位置に配置せられた
ガイドバー、(12A)(12B)は曲面状圧接部材(6) の前後に
配置せられかつガイドバーを兼ねた直径25mmのステ
ンレス製圧接バーである。
【0042】図2は、繊維束張力調整装置(2) の詳細を
示す。同装置(2) は、前後同レベルに配置せられた一対
の前滑車(13)及び後滑車(14)と、両滑車(13)(14)の中間
でかつこれらより下方に上下動自在に配置せられた中間
滑車(15)と、頂壁を有し下端が開口せられた筒(16)に下
方突出状に収められかつ中間滑車(15)の上部に接し、圧
接ばね(17)により下方に付勢せられている略逆T状滑車
押し下げ部材(18)とよりなるものである。
【0043】張力調整装置(2) は、各繊維強化繊維束巻
き出しロール(3) に対応して存在しており、張力が10
Nに調整されたものと、25Nに調整されたものが1つ
おきに交互に配置せられている。圧力の調整は、圧縮ば
ね(17)のばね力を加減することにより行なわれる。
【0044】流動床装置(1) の槽に充填せられる粉体状
熱可塑性樹脂(A)は、つぎのようにして用意した。す
なわち、ポリ塩化ビニル(信越化学社製 商品名TK−
800)100重量部、錫系安定剤(三共有機合成社製
商品名STANN BM(N))1重量部、ポリエチ
レンWAX(三井油化社製 商品名HIWAX 420
2E)0.5重量部、白色の顔料(住友化学社製 商品
名SP−764)0.89重量部、赤色の顔料(住友化
学社製 商品名SP−115)0.01重量部、黄色の
顔料(住友化学社製 商品名SP−354)0.10重
量部、黒色の顔料(住友化学社製 商品名SP−81
7)0.005重量部を、スーパーミキサー(KAWA
TA MFG(株)、形式:SMG−100)に供給
し、130℃で加熱混合し、平均粒径100μmの粉体
状熱可塑性樹脂(A)を得た。
【0045】また、粉体状低熱収縮物(B)は、つぎの
ようにして得た。すなわち、ポリ塩化ビニル(信越化学
社製 商品名TK800)100重量部、錫系安定剤
(三共有機合成社製 商品名STANN ONZ142
F)2.5重量部、滑剤(花王社製 商品名カルコール
86)0.3重量部、滑剤(三井油化社製 商品名HI
WAX220RTK)0.2重量部、アクリル加工助剤
(三菱レイヨン社製 商品名メタプレンP−570)8
重量部、茶色の顔料(住友化学社製 商品名LP−9T
884)3重量部を、直径30mmの2軸押出機に供給
し、190℃で混練し、ペレット化した後、粉砕機を用
いて得られたものを平均粒径50μmに粉砕し、粉体状
熱可塑性樹脂を得た。この粉体状熱可塑性樹脂100重
量部に対して、乾燥したシラス(シラックスウ社製 商
品名SILAX PB−02)を400重量部配合し、
スーパーミキサー(KAWATA MFG(株)、形
式:SMG−100)に供給混合し、平均粒径30μm
の粉体状低熱収縮物(B)を得た。
【0046】粉体状熱可塑性樹脂(A)及び粉体状低熱
収縮物(B)をそれぞれミキシングロールにて200℃
の温度で混練し、得られた個体の熱収縮率を測定した。
粉体状熱可塑性樹脂(A)からなる個体の熱収縮率は
8.2×10-5/℃、粉体状低熱収縮物(B)からなる
個体の熱収縮率は1.9×10-5/℃であり、後者は前
者に比べて熱収縮率が6.3×10-5/℃小さかった。
【0047】また、連続強化繊維束(F1)として、直
径23μmのガラス繊維からなるロービング状のガラス
繊維束(日東紡績(株)社製、280g/km)を用い
た。上記装置において、各巻き出しロール(3) から合計
32本の連続強化繊維束(F1)を巻き戻し、これらを
2mm間隔で揃えた状態で張力調整装置(2) により1本
おきに10Nと25Nの張力に調整したうえ流動床装置
(1) に導き、粉体状熱可塑性樹脂(A)の流動床を通過
させる。その際、振動装置(4) により、連続強化繊維束
(F1)に毎分800回打撃を与えて、振幅1cm振動
させ、粉体状熱可塑性樹脂(A)を付着させるとともに
連続強化繊維束(F1)を開繊させることにより幅方向
に隙間のない帯状物(F2)を得た。
【0048】つぎに、移動する帯状物(F2)の表面に
ホッパ(5) から粉体状低熱収縮物(B)を、粉体状熱可
塑性樹脂(A)100重量部に対して、25重量部とな
るように供給し、粉体状低熱収縮物被覆層を有する帯状
物(F3)となし、これを後部圧接バー(12B) 、曲面状
圧接部材(6) 及び前部圧接バー(12A) の順にめぐらせ、
前後圧接バー(12A)(12B)では30Nの圧力を、曲面状圧
接バー(6) では35Nの圧力を加え、曲面状圧接バー
(6) を通過する際、張力10Nの連続強化繊維束の部分
ではバー(6) に対する圧接力が弱いので、図4に示され
ているように、帯状物(F3)表面における低熱収縮物
の付着量は多くなり、張力の25Nの連続強化繊維束の
部分ではバー(6) に対する圧接力が大きいので、図5に
示されているように、帯状物(F3)表面における低熱
収縮物の付着量は少なくなり、その結果、横断面が凹凸
状となる。得られた凹凸状帯状物(F4)を、第1加熱
ロール(7) 、第2加熱ロール(8) を通過させ、熱可塑性
樹脂を溶融させて全体を一体化し、ついで上下一対の冷
風装置(9) 間を通過させて冷却し、図6に示すような低
熱収縮物含有突条(B1)を縦縞状に有する繊維複合シ
ート(S1)を得、これを引き取りロール(10)で1.3
3m/分の速度で引き取り、巻き取りロール(11)に巻き
取った。
【0049】繊維複合シート(S1)の突条(B1)の
高さは100μm、幅は2mm、各突条(B1)間の谷
の幅は4mmであり、表面全体に木目模様のような外観
を呈していた。
【0050】実施例2 図7は、この実施例に用いられる繊維複合シート製造装
置を示す。この装置は、実施例1で用いた装置の粉体状
低熱収縮物供給ホッパ(5) を除いたこと、第1加熱ロー
ル(7) の後のバーを合流用ガイドバー(12C) としたこ
と、合流用ガイドバー(12C) の後方の各部品を上下1対
としたこと、上の流動床装置(1) を粉体状低熱収縮物
(B)の流動床としたこと、ガイドバー兼用圧接バー(1
2A)(12B)及び曲面状圧接部材(6) に一定間隔すなわち2
mm間隔おきに環状の開繊幅規制部材(19)を設けたこと
以外は、実施例1の装置と同じであり、同一のものには
図面に同一符号を付し、その説明を省略した。
【0051】上記装置において、上の連続強化繊維束
(f1)の張力を10N、下の連続強化繊維束(F1)
の張力を25Nとしたこと、上の連続強化繊維束(f
1)の本数を15本、相互間隔を4mmとし、これらの
連続強化繊維束(f1)を2mm幅に開繊しつつ粉体状
低熱収縮物(B)を繊維に付着させ、低熱収縮物付着連
続強化繊維束(f2)を、相互間隔保持状態で樹脂付着
帯状物(F2)の表面に合流バー(12C) で合わせ、合体
帯状物(S1)を加熱し、熱可塑性樹脂を溶融して全体
を一体化し、ついで冷却して表面に低熱収縮物含有突条
(B2)が縦縞状に備わっている図9に示すような繊維
複合シート(S2)を得ること以外は、実施例1と同様
の方法で繊維複合シートを製造した。
【0052】繊維複合シート(S2)の突条(B2)の
高さは160μm、幅は2mm、各突条(B2)間の谷
の幅は3mmであり、突条(B2)は茶色であった。
【0053】実施例3 図10は、この実施例に用いられる繊維強化熱可塑性樹
脂シートの製造装置の一例を示す。
【0054】この装置は、下の前後のガイドバー兼用圧
接バー(12A)(12B)及び曲面状圧接部材(6) にも上のもの
と同様に開繊幅規制部材(19)を用いた以外は、実施例2
の装置と同様である。
【0055】上記装置において、熱可塑性樹脂付着連続
強化繊維束(f2)及び低熱収縮物付着連続強化繊維束
(F2)の開繊幅をともに規制し、それぞれの相互間隔
保持状態で移送した後、両者を合流させ、熱可塑性樹脂
付着連続強化繊維束(F2)相互の各間隙に各低熱収縮
物付着連続強化繊維束(f2)をはめ入れて帯状体(C
2)となし、熱可塑性樹脂を溶融して全体を一体化し、
ついで冷却して表面に低熱収縮物含有突条(B3)が縦
縞状に備わっている繊維複合シート(S3)を得ること
以外は実施例3と同様にして繊維複合シートを製造し
た。
【0056】繊維複合シート(S3)の突条(B3)の
高さは200μm、幅は2mm、各突条(B3)間の谷
の幅は3mmであり、突条(B3)は茶色であった。
【0057】比較例 粒状低熱収縮物を帯状体に供給しなかった以外は、実施
例1と同様にして、繊維複合シートを得た。得られた繊
維複合シートの表面は、木目模様はなくて黄土色の単一
色であり、かつ突条の縦縞はみられなかった。
【0058】
【発明の効果】請求項1の発明の繊維強化熱可塑性樹脂
シートによれば、スタンピング成形等によって再加熱し
ても縦縞状の突条がなくなることはなく、成形品に木目
模様の風合いを得ることができる。
【0059】請求項2ないし4の発明の繊維複合シート
の製造方法によれば、請求項1の発明による繊維強化熱
可塑性樹脂シートを容易かつ能率的にうることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1に用いられる繊維複合シートの製造装
置の側面略図である。
【図2】連続強化繊維束の張力調整装置の一部を切り欠
いた側面拡大詳細図である。
【図3】帯状物にホッパより粉体状低熱収縮物を供給す
る状態を示す拡大斜視図である。
【図4】粉体状低熱収縮物付着面を曲面状圧接部材に圧
接させつつ帯状物を通過させる際、連続強化繊維束の張
力の小さいものには、粉体状低熱収縮物の付着量が多く
なる状態を示す部分拡大側面図である。
【図5】粉体状低熱収縮物付着面を曲面状圧接部材に圧
接させつつ帯状物を通過させる際、連続強化繊維束の張
力の大きいものには、粉体状低熱収縮物の付着量が少な
くなる状態を示す部分拡大側面図である。
【図6】実施例1で得られた繊維複合シートの部分斜視
断面図である。
【図7】実施例2に用いられる繊維複合シートの製造装
置の側面略図である。
【図8】帯状物に並列状の粉体状低熱収縮物付着連続強
化繊維束を合わせ合体帯状物となす状態を示す部分拡大
斜視図である。
【図9】実施例2で得られた繊維複合シートの部分斜視
断面図である。
【図10】実施例3に用いられる繊維複合シートの製造
装置の側面略図である。
【図11】並列状の熱可塑性樹脂付着連続強化繊維束及
び並列状の低熱収縮物付着連続強化繊維束を合流させ、
熱可塑性樹脂付着連続強化繊維束相互の各間隙に各低熱
収縮物付着連続強化繊維束をはめ入れて帯状体となす状
態を示す部分斜視拡大図である。
【図12】実施例3で得られた繊維複合シートの部分斜
視断面図である。
【符号の説明】
(B1):低熱収縮物含有突条 (S1):繊維強化熱可塑性樹脂シート (6) :曲面状圧接部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // B29K 101:12 105:08 B29L 7:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一方向に揃えられた連続強化繊維を含む
    繊維強化熱可塑性樹脂シートにおいて、シート表面に前
    記熱可塑性樹脂に比べて熱収縮率が5×10 -5/℃以上
    小さい低熱収縮物含有突条が縦縞状に備わっていること
    を特徴とする繊維複合シート。
  2. 【請求項2】 並列状の多数の連続強化繊維束を開繊
    し、平均粒径が300μm以下の粉体状熱可塑性樹脂を
    繊維に付着させて帯状物となす工程と、帯状物の表面に
    前記熱可塑性樹脂に比べて熱収縮率が5×10-5/℃以
    上小さくかつ平均粒径が300μm以下の粉体状低熱収
    縮物を供給付着させる工程と、粉体状低熱収縮物付着面
    を曲面状圧接部材に圧接させつつ帯状物を通過させると
    ともに、並列状の多数の連続強化繊維束の張力を調整
    し、粉体状低熱収縮物の付着量が、張力の小さいものに
    は多く、張力の大きいものには少なくなるようにする工
    程と、低熱収縮物付着帯状物を加熱し、前記熱可塑性樹
    脂を溶融して全体を一体化し、ついで冷却して表面に低
    熱収縮物含有突条が縦縞状に備わっているシートを得る
    工程とを含むことを特徴とする繊維複合シートの製造方
    法。
  3. 【請求項3】 上下いずれか一方において、並列状の多
    数の連続強化繊維束を開繊しつつ、平均粒径が300μ
    m以下の粉体状熱可塑性樹脂を繊維に付着させて帯状物
    となすとともに、他方において、並列状の多数の連続強
    化繊維束を開繊しつつ前記熱可塑性樹脂に比べて熱収縮
    率が5×10-5/℃以上小さくかつ平均粒径が300μ
    m以下の粉体状低熱収縮物を繊維に付着させる工程と、
    低熱収縮物付着連続強化繊維束の開繊幅を規制し、相互
    間隔保持状態で帯状物の表面に合わせて合体帯状物を得
    る工程と、合体帯状物を加熱し、前記熱可塑性樹脂を溶
    融して全体を一体化し、ついで冷却して表面に低熱収縮
    物含有突条が縦縞状に備わっているシートを得る工程と
    を含むことを特徴とする繊維複合シートの製造方法。
  4. 【請求項4】 上下いずれか一方において、並列状の多
    数の連続強化繊維束を開繊しつつ、平均粒径が300μ
    m以下の粉体状熱可塑性樹脂を繊維に付着させるととも
    に、他方において、並列状の多数の連続強化繊維束を開
    繊しつつ前記熱可塑性樹脂に比べて熱収縮率が5×10
    -5/℃以上小さくかつ平均粒径が300μm以下の粉体
    状低熱収縮物を繊維に付着させる工程と、熱可塑性樹脂
    付着連続強化繊維束及び低熱収縮物付着連続強化繊維束
    の開繊幅をともに規制し、それぞれの相互間隔保持状態
    で移送した後、両者を合流させ、熱可塑性樹脂付着連続
    強化繊維束相互の各間隙に各低熱収縮物付着連続強化繊
    維束をはめ入れて帯状体となし、前記熱可塑性樹脂を溶
    融して全体を一体化し、ついで冷却して表面に低熱収縮
    物含有突条が縦縞状に備わっているシートを得る工程と
    を含むことを特徴とする繊維複合シートの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011516654A (ja) * 2008-03-30 2011-05-26 アイキュー テック スウィツァランド ゲーエムベーハー 反応性ポリマープリプレグを作成するための装置及び方法
JP2019202427A (ja) * 2018-05-21 2019-11-28 株式会社水田製作所 木目柄成形建材、木目柄炭素繊維複合材薄体及びその製造方法

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