JP2977290B2 - 繊維複合シートの製造方法 - Google Patents
繊維複合シートの製造方法Info
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- JP2977290B2 JP2977290B2 JP3010799A JP1079991A JP2977290B2 JP 2977290 B2 JP2977290 B2 JP 2977290B2 JP 3010799 A JP3010799 A JP 3010799A JP 1079991 A JP1079991 A JP 1079991A JP 2977290 B2 JP2977290 B2 JP 2977290B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、繊維複合シートの製
造方法に関する。
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、繊維複合シートの製造方法と
して、多数の連続強化繊維束を、粉体状熱可塑性樹脂の
流動床中を通過させ、繊維束をフイラメント状に開繊す
るとともにこれに粉体状熱可塑性樹脂を付着させた後、
繊維に付着した粉体状熱可塑性樹脂を加熱溶融するもの
はよく知られている(たとえば、特開昭46−454
5、特開昭52−3985)。
して、多数の連続強化繊維束を、粉体状熱可塑性樹脂の
流動床中を通過させ、繊維束をフイラメント状に開繊す
るとともにこれに粉体状熱可塑性樹脂を付着させた後、
繊維に付着した粉体状熱可塑性樹脂を加熱溶融するもの
はよく知られている(たとえば、特開昭46−454
5、特開昭52−3985)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の方法では、
繊維に対する粉体状熱可塑性樹脂の付着にむらがあるた
め、薄肉のシートを製造する場合、肉厚分布および繊維
分布の均一なものを得ることが困難であった。
繊維に対する粉体状熱可塑性樹脂の付着にむらがあるた
め、薄肉のシートを製造する場合、肉厚分布および繊維
分布の均一なものを得ることが困難であった。
【0004】この発明の目的は、上記の問題を解決した
繊維複合シートの製造方法を提供することにある。
繊維複合シートの製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明は、多数の連続
強化繊維束を、粉体状熱可塑性樹脂の流動床中を通過さ
せ、繊維束をフイラメント状に開繊するとともにこれに
粉体状熱可塑性樹脂を付着させた後、繊維に付着した粉
体状熱可塑性樹脂を加熱溶融する繊維複合シートの製造
方法において、上記の目的を達成するために、流動床を
順次通過して粉体状熱可塑性樹脂が付着してきた繊維に
対し繊維方向と直交状に配されたバーでほぼ面一に打撃
を加えることを特徴とするものである。
強化繊維束を、粉体状熱可塑性樹脂の流動床中を通過さ
せ、繊維束をフイラメント状に開繊するとともにこれに
粉体状熱可塑性樹脂を付着させた後、繊維に付着した粉
体状熱可塑性樹脂を加熱溶融する繊維複合シートの製造
方法において、上記の目的を達成するために、流動床を
順次通過して粉体状熱可塑性樹脂が付着してきた繊維に
対し繊維方向と直交状に配されたバーでほぼ面一に打撃
を加えることを特徴とするものである。
【0006】強化繊維としては、ガラス繊維、カーボン
ファイバー、セラミック長繊維等の無機繊維、アラミ
ド、ポリエステル等の有機繊維をあげることができる。
繊維径は、2〜20μmが適当であり、この範囲内で適
宜選択される。
ファイバー、セラミック長繊維等の無機繊維、アラミ
ド、ポリエステル等の有機繊維をあげることができる。
繊維径は、2〜20μmが適当であり、この範囲内で適
宜選択される。
【0007】熱可塑性樹脂としては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン等のオレフィン重合体、塩化ビニル樹脂お
よびその共重合体、PPS、PES等のエンジニアリン
グプラスチック等をあげることができるが、粒子径が1
0〜300μm程度の粉体状熱可塑性樹脂であればよ
い。
リプロピレン等のオレフィン重合体、塩化ビニル樹脂お
よびその共重合体、PPS、PES等のエンジニアリン
グプラスチック等をあげることができるが、粒子径が1
0〜300μm程度の粉体状熱可塑性樹脂であればよ
い。
【0008】なお、巻戻し時の繊維束のバックテンショ
ンは、次工程におけるバーによる打撃によって余剰の繊
維束が巻き出されない程度必要である。
ンは、次工程におけるバーによる打撃によって余剰の繊
維束が巻き出されない程度必要である。
【0009】加熱方法としては、ロール、熱風、遠赤外
線等の汎用加熱源が使用される。加熱温度は、粉体熱可
塑性樹脂の種類により適宜選択される。
線等の汎用加熱源が使用される。加熱温度は、粉体熱可
塑性樹脂の種類により適宜選択される。
【0010】打撃バーと繊維基材との距離は、1mm以上
が望ましく、1mm以上の距離で適宜設定せられる。打撃
回数は時間当たりの打撃数で管理され、この打撃数は成
形速度、必要肉厚により適宜選択される。打撃バーの材
料としては、金属、プラスチックが好ましいが、必ずし
もこれらに限定されない。打撃装置としては、モーター
カム、エアー弁、油圧弁を使用したものが用いられる。
が望ましく、1mm以上の距離で適宜設定せられる。打撃
回数は時間当たりの打撃数で管理され、この打撃数は成
形速度、必要肉厚により適宜選択される。打撃バーの材
料としては、金属、プラスチックが好ましいが、必ずし
もこれらに限定されない。打撃装置としては、モーター
カム、エアー弁、油圧弁を使用したものが用いられる。
【0011】
【作用】この発明による繊維複合シートの製造方法は、
流動床を順次通過して粉体状熱可塑性樹脂が付着してき
た繊維に対し繊維方向と直交状に配されたバーでほぼ面
一に打撃を加えるので、付着した粉体状熱可塑性樹脂を
多数のフィラメントの内側まで浸透させかつ過剰の熱可
塑性樹脂を除去する。
流動床を順次通過して粉体状熱可塑性樹脂が付着してき
た繊維に対し繊維方向と直交状に配されたバーでほぼ面
一に打撃を加えるので、付着した粉体状熱可塑性樹脂を
多数のフィラメントの内側まで浸透させかつ過剰の熱可
塑性樹脂を除去する。
【0012】
【実施例】実施例1 図1に示されているように、ボビン(1) から巻戻したロ
ービング状ガラス繊維束(F1)を20本横に並べてガ
イドローラの案内により流動床装置(3) 内の流動床
(R)を通過させる。流動床(R)には、粉体状塩化ビ
ニル樹脂(平均粒径200μm)100重量部に対して
安定剤2重量部および滑剤1.0重量部をスーパミキサ
で混合したものが用いられた。この流動床(R)におい
て、ロービング状ガラス繊維束(F1)の各々をフイラ
メント状に開繊するとともにこれに粉体状塩化ビニル樹
脂を付着させる。
ービング状ガラス繊維束(F1)を20本横に並べてガ
イドローラの案内により流動床装置(3) 内の流動床
(R)を通過させる。流動床(R)には、粉体状塩化ビ
ニル樹脂(平均粒径200μm)100重量部に対して
安定剤2重量部および滑剤1.0重量部をスーパミキサ
で混合したものが用いられた。この流動床(R)におい
て、ロービング状ガラス繊維束(F1)の各々をフイラ
メント状に開繊するとともにこれに粉体状塩化ビニル樹
脂を付着させる。
【0013】つぎに、流動床(R)の通過により粉体状
塩化ビニル樹脂を付着せしめられたガラス繊維(F2)
を、ガイドロール(2) により流動床装置(3) の上方に垂
直に導き、これに対し直交状に配された直径30mmの塩
化ビニル製打撃バー(4) により1秒間に13回ほぼ面一
に打撃を加える。打撃間距離も40mmに設定し、ライン
速度を2m /min とした。
塩化ビニル樹脂を付着せしめられたガラス繊維(F2)
を、ガイドロール(2) により流動床装置(3) の上方に垂
直に導き、これに対し直交状に配された直径30mmの塩
化ビニル製打撃バー(4) により1秒間に13回ほぼ面一
に打撃を加える。打撃間距離も40mmに設定し、ライン
速度を2m /min とした。
【0014】打撃後、粉体状塩化ビニル樹脂付着ガラス
繊維(F3)を加熱ピンチロール(5) で加熱加圧し、粉
体状塩化ビニル樹脂を溶融してガラス繊維複合シート
(S)となし、これを巻取りロール(6) により巻取り機
(7) に巻取る。
繊維(F3)を加熱ピンチロール(5) で加熱加圧し、粉
体状塩化ビニル樹脂を溶融してガラス繊維複合シート
(S)となし、これを巻取りロール(6) により巻取り機
(7) に巻取る。
【0015】図2には、ガラス繊維複合シート(S)の
横断面図が示されているが、同図において、(8) はガラ
ス繊維、(9) は塩化ビニル樹脂を示す。得られたガラス
繊維複合シート(S)の平均厚みは0.4mm、幅は40
0mm、ガラス繊維含有率は30vol %であった。
横断面図が示されているが、同図において、(8) はガラ
ス繊維、(9) は塩化ビニル樹脂を示す。得られたガラス
繊維複合シート(S)の平均厚みは0.4mm、幅は40
0mm、ガラス繊維含有率は30vol %であった。
【0016】実施例2 熱可塑性樹脂として、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体
(平均粒径150μm)を用いた以外は実施例1と同様
にして繊維複合シートを製造した。
(平均粒径150μm)を用いた以外は実施例1と同様
にして繊維複合シートを製造した。
【0017】実施例3 打撃回数を1秒当たり15回とした以外は実施例1と同
様にして繊維複合シートを製造した。得られたシートの
厚みは平均0.3mm、ガラス繊維含有率は40vol %で
あった。
様にして繊維複合シートを製造した。得られたシートの
厚みは平均0.3mm、ガラス繊維含有率は40vol %で
あった。
【0018】実施例4 ライン速度を0.45mmとした以外は実施例1と同様に
して繊維複合シートを製造した。得られたシートの厚み
は平均0.45mm、ガラス繊維含有率は27vol %であ
った。
して繊維複合シートを製造した。得られたシートの厚み
は平均0.45mm、ガラス繊維含有率は27vol %であ
った。
【0019】比較例1 打撃を加えなかった以外は実施例1と同様にして繊維複
合シートを製造した。 比較例2 打撃を加えなかった以外は実施例1と同様にして繊維複
合シートを製造した。得られたサンプルを以下のように
評価した。
合シートを製造した。 比較例2 打撃を加えなかった以外は実施例1と同様にして繊維複
合シートを製造した。得られたサンプルを以下のように
評価した。
【0020】肉厚測定 得られたサンプルを幅方向40点に分割し、マイクロメ
ーターを用いて厚みを測定し、CV値を算出した。
ーターを用いて厚みを測定し、CV値を算出した。
【0021】繊維目付重量測定 上記サンプルを40枚に裁断し、加熱炉で樹脂成分を燃
焼させることにより、幅方向の繊維目付重量のCV値を
算出した。
焼させることにより、幅方向の繊維目付重量のCV値を
算出した。
【0022】 肉厚CV値 繊維目付重量CV値 実施例1 7% 8% 実施例2 6% 8% 実施例3 4% 5% 実施例4 8% 10% 比較例1 20% 15% 比較例2 23% 17% 上記結果より明らかなように、この発明の方法で製造し
た繊維複合シートは、その肉厚分布および繊維分布にお
いて優れていた。
た繊維複合シートは、その肉厚分布および繊維分布にお
いて優れていた。
【0023】
【発明の効果】この発明の繊維複合シートの製造方法に
よれば、薄肉であっても肉厚分布および繊維分布が均一
なシートを得ることができる。
よれば、薄肉であっても肉厚分布および繊維分布が均一
なシートを得ることができる。
【図1】繊維複合シートの製造状態を示す斜視図であ
る。
る。
【図2】繊維複合シートの拡大横断面図である。
4 バー F1 連続強化繊維束 F2 粉体状熱可塑性樹脂が付着してきた繊維 R 流動床 S 繊維複合シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29L 7:00
Claims (1)
- 【請求項1】 多数の連続強化繊維束(F1)を、粉体
状熱可塑性樹脂の流動床(R)中を通過させ、繊維束を
フイラメント状に開繊するとともにこれに粉体状熱可塑
性樹脂を付着させた後、繊維に付着した粉体状熱可塑性
樹脂を加熱溶融する繊維複合シート(S)の製造方法に
おいて、流動床(R)を順次通過して粉体状熱可塑性樹
脂が付着してきた繊維(F2)に対し繊維方向と直交状
に配されたバー(4) でほぼ面一に打撃を加えることを特
徴とする繊維複合シートの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3010799A JP2977290B2 (ja) | 1991-01-31 | 1991-01-31 | 繊維複合シートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3010799A JP2977290B2 (ja) | 1991-01-31 | 1991-01-31 | 繊維複合シートの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04244812A JPH04244812A (ja) | 1992-09-01 |
JP2977290B2 true JP2977290B2 (ja) | 1999-11-15 |
Family
ID=11760386
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3010799A Expired - Fee Related JP2977290B2 (ja) | 1991-01-31 | 1991-01-31 | 繊維複合シートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2977290B2 (ja) |
-
1991
- 1991-01-31 JP JP3010799A patent/JP2977290B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04244812A (ja) | 1992-09-01 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |