JPH085669B2 - 硫酸塩法による高品位二酸化チタンの製造方法 - Google Patents

硫酸塩法による高品位二酸化チタンの製造方法

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JPH085669B2
JPH085669B2 JP61156379A JP15637986A JPH085669B2 JP H085669 B2 JPH085669 B2 JP H085669B2 JP 61156379 A JP61156379 A JP 61156379A JP 15637986 A JP15637986 A JP 15637986A JP H085669 B2 JPH085669 B2 JP H085669B2
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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明はチタン鉄鉱(ilmenite)及び/又はチタン含
有スラグを高度に濃厚な硫酸と反応させ、固体反応生成
物を水及び/又は希硫酸を用いて溶解し、そして不溶性
の原材料部分を分離して異種金属塩に富む硫酸含有硫酸
チタニル溶液(以下“黒色溶液”という)を得ることに
よる、硫酸消化法(Sulfuric acid degestion metho
d)を用いる二酸化チタンの製造方法における改良に関
する。
任意の段階において、三価の鉄を還元することができ
且つ硫酸鉄七水和物の結晶化後に、その物質を分離する
ことができる。その後に、黒色溶液を加水分解に付した
のち、沈澱した二酸化チタン水和物を分離し、水で十分
に洗浄し、乾燥しそして適宜焼する。
従来の方法 チタン鉄鉱及び/又はチタン含有スラグを高度に濃厚
な硫酸と反応させ、固体反応生成物を水及び/又は希硫
酸で溶解し且つ不溶解の原材料画分を分離することによ
る硫酸塩法を用いる通常のTiO2の製造方法においては、
一般に異種金属イオンによって著しく汚染された硫酸含
有TiOSO4溶液(黒色溶液)が得られる。ここで問題とな
る異種金属イオンは、主として鉄、アルミニウム及びマ
グネシウム並びに、比較的低濃度のたとえばマンガン、
バナジウム、クロム及びニオブのような重金属である。
さらにまた、溶解工程中又はその後に、鉄スクラップ
の添加により、全Fe IIIをFe(II)に且つ僅かな部分の
Ti(IV)をTi(III)に還元して、鉄含量をさらに増大
させることができる。
チタン鉄鉱を用いる消化プロセスにおいては、Ti(II
I)含有消化溶液(黒色溶液)から加水分解前に鉄イオ
ンの一部を除去しなけりばならない。これは一般に冷
却、結晶化及び「緑色塩」(FeSO4・7H2O)の分離によ
って達成される。しかしながら、他の異種金属の大部分
は黒色溶液中にそのまま残留する。それに対して、スラ
グの消化においては、比較的低い鉄含量のために、鉄化
合物は一般に分離されない。
ドイツ特許第2,620,065号は黒色溶液からのCr(III)
及びNb(V)の除去のための抽出方法を記載しているけ
れども、この方法においては、黒色溶液を長い接触時間
と高濃度の遊離酸を用いて50〜80℃の温度に加熱するこ
とによって始めてCr(III)イオンの良好な抽出が達成
されるに過ぎない。
加水分解すべき黒色溶液から全部の異種金属を除去す
るための公知の精製方法は存在しない。それ故、酸化チ
タン水和物の沈澱を伴なって硫酸チタニルを加水分解す
るための方法は、常に比較的高濃度の、たとえば、鉄、
マンガン、バナジウム、クロム、ニオブ、アルミニウム
及びマグネシウムのような、異種金属の存在において行
なわれる。
ここに問題としている種類の沈澱反応においては、少
量の上記の色を生じる異種金属が水酸化物又は水和酸化
物として酸化チタン水和物と共沈澱し且つ/又は沈澱し
た酸化チタン水和物上に吸着される。その結果として、
異種金属を伴ない且つ一般に約20〜30%の硫酸を含有す
る加水分解反応の母液(以下、「希薄酸」という)を除
去するための過後に、固体をきわめて念入りな洗浄工
程に付さねばならない。これは一般に、いくつもの段階
において且つ発生状態下の異種金属を含有する不純物を
溶解除去するための中間的な漂白を伴なって、きわめて
大量の水を使用して行なわれる。
かくして、本発明の目的は、工業的な規模で経済的に
行なうことができ且つ公知の方法の上記の欠点の何れを
も有していない、硫酸塩法を使用する二酸化チタンの製
造方法を提供することにある。さらに詳細には、異種金
属で著しく汚染された黒色溶液を、実質的に異種金属塩
を含有していない加水分解可能なTiOSO4溶液に転化し、
それによって酸化チタン水和物の沈澱をほとんど異種金
属イオンの不在下において行なうことができる。
ヨーロッパ特許第90,692号により、硫酸を含有する水
溶液から、さらに特定的には希薄酸から、抽出によって
Ti(IV)イオンを回収することができるということは公
知である。使用する有機抽出剤は、りん酸ジエステル、
ホスフイン酸モノエステル及びホスフインオキシドから
成るグループからの化合物を含有する。チタンの良好な
抽出可能性を確保するためには、抽出すべき溶液を、抽
出前に、水の留去によって高度に濃縮しなければならな
い。黒色溶液の場合には、しかしながら、恐らく自然の
加水分解のために、さらに加えて、濃縮物の著しく粘稠
なシロップ状の性質のために、これは容易に達成できる
ことではない。この濃縮物から抽出を行なう場合に、大
量の硫酸が共抽出され、その結果として、水による有機
抽出物のストリッピングの間に、きわめて高い硫酸の二
酸化チタンに対する比(以下、「酸価」という)を有す
る硫酸含有硫酸チタニル溶液が生じる。既に知られてい
るように、このような高い酸価を有する溶液から標準的
な方法によって高級なTiO2白色顔料を取得することは不
可能である[ウルマンズ エンチクロペデイ・デル・テ
クニツシエン・ヘミー(Ullmanns Enzyklopdie der
technischenchemie)、第4版、第18巻、576頁参
照]。
その上、ドイツ特許第2,620,065号によって、りん酸
モノエステル及び/又はりん酸ジエステルを含有する有
機溶剤混合物を用いて、TiO2希薄酸からTi(IV)イオン
を抽出することができるということもまた公知である。
残念ながら、このような抽出方法は、水及び/又は硫酸
を用いてそれからチタンを取り出すことができない抽出
物相を与える。再抽出は、有機りん酸の部分的に水溶性
のNH4 +イオンへの転化を伴なうアンモニア性水溶液を用
いる沈澱によってのみ達成される。しかしながら、大量
の有機成分の存在において行なわれる沈澱反応は、しば
しば過が困難であり且つそれから高級のTiO2生成物を
取得することが不可能な、高度に有機物で汚染された固
体を与える。
発明の詳細な説明 今回、異種金属を伴なう黒色溶液の成分を、有機抽出
剤を用いる抽出及び生成する有機抽出物相の水及び/又
は希硫酸による再抽出によって、i)実質的にチタンを
含有していない異種金属塩に富む希薄含水硫酸及びii)
実質的に異種金属を含有していない、加水分解に適する
濃厚な硫酸含有硫酸チタニル溶液とに分離することを可
能とする方法が見出された。
黒色溶液からの実質的に定量的な硫酸チタニルの抽出
を容易に達成することができること及び硫酸による硫酸
チタニルの抽出の選択性は、適当な有機りん化合物を含
有する適当な抽出剤を、黒色溶液の抽出前及び/又は抽
出中に、かなりの高濃度及び/又は高濃度の硫酸(場合
によっては金属塩を含有していてもよい)と、硫酸チタ
ニルの抽出を著しく低い酸水準で行なうことができるよ
うな具合に接触させるならば、顕著に増大させることが
できるということが見出された。
詳細な説明 かくして、本発明は硫酸消化法を使用する高品位二酸
化チタンの製造のための方法に関する。この方法はチタ
ン鉄鉱及び/又はチタン含有スラグを濃硫酸と反応さ
せ、固体反応生成物を水及び/又は含水硫酸で溶解し、
そして不溶解原材料部分を分離することによって、異種
金属に富む硫酸含有硫酸チタニル溶液(黒色溶液)を得
ることから出発する。任意の段階において、三価の鉄を
還元し且つ結晶化後に、硫酸鉄・七水和物を分離するこ
とができる。その後に、黒色溶液を加水分解し、酸化チ
タン水和物の沈澱を行なったのちに、水による十分な洗
浄、乾燥及び場合によっては焼を行なう。この改良方
法においては、黒色溶液を、加水分解前に、有機溶媒
(以下、「抽出剤」という)と接触させる。黒色溶液か
ら、硫酸チタニルと硫酸が有機抽出剤に移り異種金属が
残る。生成する有機相を被抽出黒色溶液から分離するこ
とができ、それによって望ましくない異種金属塩からの
硫酸チタニルの分離が達成される。望ましくない異種金
属のそれ以上の除去は、分離した有機抽出物を水又は希
硫酸で「スクラッピング」することによって達成するこ
とができる。そののちに、有機抽出物から水及び/又は
硫酸及び/又は硫酸チタニル含有水溶液による再抽出
(以下「ストリッピング」という)によって硫酸チタニ
ルを回収することができ、得られる有機抽出剤材料は抽
出段階に再循環させる。
異種金属からのチタンの分離のために使用する抽出剤
は、3〜15重量%の水と共に、式 Rm(R′O)nP=O 式中、 Rは線状又は分枝状アルキル基を表わし、 R′はRにおけると同じアルキル基又はアリール基、あ
るいはアルキル置換アリール基を表わし、 R及び/又はR′は、場合によっては、たとえば酸素、
ハロゲン、りんのようなヘテロ原子を含有していてもよ
く、 mは1,2又は3の整数であり、 nは1又は2の整数あるいはゼロであり、 mとnの合計は3であり、そしてR及びR′は合計で少
なくとも12個の炭素原子を含有する、 に相当する1種又はそれ以上の有機りん化合物を含有す
る。
当該タイプの代表的な有機りん化合物は、たとえば、
トリブチルホスフインオキシド、トリオクチルホスフイ
ンオキシド、ジブチルホスフイン酸ブチル、ブチルホス
ホン酸ジブチル、イソブチルホスホン酸ジブチル、ブチ
ルホスホン酸ジイソブチル、イソブチルホスホン酸ジブ
チル、ブチルホスホン酸ジイソブチル、イソブチルホス
ホン酸ジイソブチル及び2−エチルヘキシルホスホン酸
ジ−(2−エチルヘキシル)である。
有機抽出剤は希釈剤を含有していてもよい。適当な希
釈剤は、場合によっては、たとえば、酸素、ハロゲン、
りんのようなヘテロ原子を含有している、芳香族、脂肪
族及びナフテン族炭化水素である。使用する希釈剤は化
学的に不活性で且つ実質的に水に不溶性でなければなら
ず、且つ抽出剤が硫酸チタニル及び/又は硫酸を含有す
るようになったときに、有機抽出物の分離及び/又は乳
濁液の生成をもたらしてはならない。
最後に、黒色溶液からの硫酸チタニルの抽出のために
使用する抽出剤は、たとえば、硫酸チタニル及び硫酸を
含有する有機抽出相の、場合によっては後続する後処理
を伴なう、再抽出後の残留物又は抽出剤の硫酸及び、場
合によっては、金属塩を含有する水溶液による前処理後
の残留物としての、硫酸及び/又は硫酸チタニルをも含
有することができる。
本発明に従って使用する有機りん化合物は溶解した状
態で用いることが好ましい。すなわち、上式に相当する
トリアルキルホスフインオキシドは一般に比較的低融点
の固体であり、従って、一般に、上記の一般式に相当す
る液状の有機りん化合物及び/又は有機希釈剤中に可溶
である。それとは異なって、ホスフイン酸アルキル及び
ホスホン酸ジアルキルの大部分が多かれ少なかれ粘稠な
液体であり、それ故、他の上記の有機りん化合物及び/
又は有機希釈剤と組合わせて使用することができるばか
りでなく、その粘度によっては、未希釈の状態でも使用
することができる。
抽出剤中における上式に相当する有機りん化合物の濃
度は、広い範囲内で、より特定的には重量で5〜95%の
範囲で、変えることができる。しかしながら、実用上は
重量で約35〜90%の濃度が好適である。希釈剤含量の増
大と共に、有機抽出物相のTiSO4及び/又は硫酸の含量
は一般に低下する。場合によっては、有機抽出物は希釈
剤に富んだ上相と希釈剤の乏しい下相に分離することす
らある。少なくとも重量で35%の1種以上のホスホン酸
ジアルキルを含有する抽出剤が特に適当であることが認
められている。
TiSO4の定量的な抽出のために必要な抽出剤の黒色溶
液に対する比は、いうまでもなく、抽出剤中における、
上式に相当する、有機りん化合物の濃度及び抽出を受け
る溶液のTiSO4含量の両方に依存する。使用する抽出剤
は、抽出を受けるべき溶液中のTiSO4のモル当りに1〜
5モルの有機りん化合物を含有していることが好まし
い。
本発明の方法の重要な特色は、良好なチタンの抽出性
のために必要な硫酸の濃度を、適度に高濃度及び/又は
高濃度の場合によっては金属塩を含有する硫酸溶液を処
理すべき黒色溶液に単に加えることによって確立するの
ではなくて、黒色溶液の抽出前及び/又は抽出の間に抽
出剤を硫酸で部分的に飽和されることによって確立し、
それによって、チタンの抽出性且つまた選択性を増大さ
せることにある。
一具体例においては、抽出剤を、好ましくは適度に高
濃度又は高濃度の、場合によっては金属塩を含有する硫
酸と接触させることによって、硫酸で部分的に飽和した
有機相及び希釈酸溶液又はかなり高濃度の硫酸溶液を取
得する。この有機相を、次いで、黒色溶液からの硫酸チ
タニル及び場合によっては硫酸の溶剤抽出のための抽出
剤のとして使用する。
場合によっては上記の具体例と組合わせる、別の具体
例は、適度に高濃度又は高濃度の、場合によっては金属
塩を含有する硫酸を、硫酸チタニルと硫酸の多段抽出の
間に導入することを特徴としている。これは最初と最後
の段階の欄、好ましくは複数の段階にわたって、たとえ
ば、いくつかの混合−沈降段階中で、行なわれる。
抽出剤を硫酸で部分的に飽和させるために必要な硫酸
の量は、いうまでもなく、必要な硫酸の抽出能力によっ
て決定されるが、それは抽出すべき溶液中の遊離硫酸の
濃度の増大と共に上昇する。従って、本発明によって使
用する、場合によって金属塩を含有する硫酸溶液に対し
ては、重量で40〜96%のH2SO4の濃度が実用的に好適で
ある。
この酸の含量に依存して、抽出剤中の有機りん化合物
1モル当りに0.1〜1モル、好ましくは0.2〜0.8モルの
硫酸を使用するような具合に、その量を選択する。
黒色溶液の抽出前及び/又は抽出中における硫酸によ
る抽出剤の部分的飽和は、種々の利点を有している。す
なわち、硫酸チタニルの実質的に定量的な抽出のために
必要な硫酸の量を、この方法によって著しく低下させる
ことができる、 別の利点は、上記の必要な硫酸量の低下と平行して、
特に硫酸とバナジウムに関しての、チタンの抽出の選択
率が増大して、のちの著るしく低い酸価とバナジウム含
量を有するTiOSO4溶液への再抽出をもたらすということ
である。
最後に、抽出すべき黒色溶液が重量で約8%を超える
硫酸鉄(II)を含有していない限りは、もはや硫酸鉄
(II)が析出するおそれがない。
硫酸チタニルと硫酸に加えて、上記の抽出プロセスに
より生じる抽出物相は重量で4〜15%の溶解した水をも
含有し、且つ、一般に、重量で約0.1%に至るまでの塩
の形態にある異種金属、主としてFe、且つまた、ppm濃
度においての、Al、Mg、Mn、V、Crをも含有する。それ
故、本発明のもう一つの特色は、黒色溶液の抽出の間に
得られた抽出物相に対して、ストリッピング前に、直ち
に水及び/又は硫酸及び/又は硫酸チタニル含有水溶液
による洗浄(以下“スクラッビング”と記す)を施すこ
とにある。
スクラッビング工程は、一方において、実質的に異種
金属を含有していない、硫酸チタニルと硫酸を含有する
有機相と、他方において、異種金属及び、場合によって
チタンを含有する水性硫酸溶液を与え、後者はチタン分
の回収のために黒色溶液の抽出へ再循環させることが好
ましい。
スクラッビングは、1:50乃至1:5、さらに特に1:30乃
至1:10の洗浄液の抽出物に対する量的比率に対して及び
重量で0〜40%、好ましくは重量で0〜25%の使用する
洗浄液の硫酸濃度に対して、きわめて良好な洗浄効果を
有している。抽出工程とスクラッビング工程の両方にお
いて、使用する硫酸溶液の量と濃度を、スクラッビング
において得られる水溶液が重量で40%未満の遊離硫酸を
含有するような具合に選ぶならば、硫酸チタニルの一部
も、異種金属及び場合によって硫酸の一部と共に水溶液
へと移行し、黒色溶液の抽出に再循環させることによっ
て、それからチタンを回収することができる。
スクラッビング工程において得た異種金属塩を除去し
た有機相に対して、次いで、水及び/又は硫酸及び/又
は硫酸チタニルを含有する水溶液によって洗浄すること
による再抽出(ストリッピング)を施す。このようにし
て、実質的に異種金属を含有していない硫酸含有TiOSO4
水溶液及び硫酸チタニルをほとんど含まない有機相を取
得する。
取得した水相中の硫酸チタニル濃度は、水性ストリッ
ピング液と有機相の量的比率に依存する。この比を1:10
乃至1:1に調節するときは、水相中のTiOSO4の濃度は一
般に重量で10〜45%に達する。
高度に濃縮した(たとえば重量で30〜45%)TiOSO4
溶液を取得することを所望する場合には、ストリップし
た有機相は一般に重量で0.3〜3%の濃度の残留TiOSO4
を含有する。残留チタンを含有するこのような有機相を
抽出工程に再循環させるときは、チタン分を、それが接
触するに至る水相へと、さらに完全に又は部分的に移行
させることができる。
かくして、ストリップした有機相から残留チタンを回
収することができることもまた利点の一つであり、その
ためにはストリップした有機相を付加的に、1:20乃至1:
1の洗浄液の有機相に対する量的比率において、水及び
/又は場合によっては金属塩を含有する希硫酸によって
洗浄する。それによって一般に重量で0.2%未満のTiOSO
4を含有する有機抽出剤が得られ、それは抽出工程にも
どすことができる。硫酸チタニル及び、一般に、硫酸を
含有する希釈洗浄水は、スクラッビング工程において且
つまた再抽出工程においての両方で、洗浄液として有利
に使用することができる。
かくして、本発明は、相互に組合わせた複数の溶剤抽
出、すなわち、:i)硫酸チタニルと硫酸を有機媒体に移
行させる、一段階又は複数の段階における抽出、ii)任
意的に同伴異種金属塩及び共抽出した硫酸の一部を除去
するためのスクラッビング工程、iii)有機媒体から硫
酸チタニルと硫酸の大部分をストリップする再抽出工
程、及びiv)任意的にチタン分を完全に回収するための
ストリップした有機相の後処理を包含する。
チタン溶媒抽出による黒色溶液の精製により、本発明
の方法は、一方において、引き続く加水分解と焼によ
ってTiO2顔料へと処理することができる実質的に異種金
属塩を含有していないTiOSO4溶液及び、他方において、
使用する黒色溶液中の最大限の異種金属塩含量を含有す
る実質的にチタンを含有していない硫酸溶液を与える。
かくして、加水分解中に蓄積する希硫酸溶液(希薄酸)
は、異種金属イオンをほとんど含有していない。この溶
液のチタン分は、濃縮によって、たとえば、消化工程に
再循環させる硫酸と共に、完全に回収することができ
る。
TiO2を顔料として使用することを意図しない場合に
は、焼段階はいうまでもなく省略することができる。
本発明による方法は連続的な操作に対して特に適して
い。かくして、向流方式に基づいて組立てた抽出装置、
特に抽出塔及び多段混合−沈降組合わせ装置、を使用す
ることが可能である。経済的に最適な条件下に、理論段
数は、硫酸チタニルと硫酸の抽出に対しては約5〜10
段、スクラッビングに対しては2〜4段、再抽出に対し
ては2〜6段且つ後処理に対しては1〜4段である。
前記の成分工程は何れも約15乃至約70℃の範囲の温度
で行なうことができる。それよりも高い温度において
は、硫酸チタニルの自動的加水分解の危険が増大する。
チタン鉄鉱に基づく消化方法においては、実際的な理由
によって、硫酸チタニル及び場合によっては、硫酸の抽
出を、少なくとも35℃の温度において行なうことによ
り、黒色溶液から及びプロセス中に得られる硫酸鉄に富
んだ種々の液相からの結晶性硫酸鉄の分離を回避するこ
とが望ましい。
TiO2顔料の製造においては、本発明による方法は従来
の方法に比較して多くの利点を提供する。本発明の方法
の使用によって、工業的な規模において、99.5%に至る
までのチタン収率に対して、実質的に異種金属塩を含有
しておらず且つ2.3以下、さらには1.9以下の酸価を有す
る、高チタン含量のTiOSO4溶液を与えることが可能であ
る。
TiOSO4溶液の分析組成 TiOSO4 30 〜45 重量% 遊離H2SO4 10 〜20 重量% 酸価 1.7〜2.3 Fe <10ppm Al <5ppm Mg <5ppm Mn <5ppm V <30ppm Cr <15ppm このようなTiOSO4溶液は加水分解可能であり且つ酸化
チタン水和物の焼後に、使用するチタン原材料の異種
金属含量に関わりなく、特に高品質のTiO2を与える。
別の利点は加水分解の間に蓄積する希薄酸が実質的に
異種金属を含有していないことである。かくして、この
希薄酸の硫酸分は濃縮によつて取得できる高濃度の硫酸
の、たとえば、消化プロセスへの再循環によつて、完全
に回収することができる。
最後に、チタン鉄鉱に基づく消化方法においては、黒
色溶液の抽出を懸濁物に対して特に適する抽出装置中で
行なう限りは、七水和物の形態にある硫酸鉄を分離する
ための黒色溶液の冷却結晶化を排除することすら可能で
ある。このようにして遂行するならば、抽出工程は、特
に著るしく異種金属で汚染された水性の硫酸溶液中のFe
SO4・7H2Oの懸濁液を与える。硫酸鉄を包含する、結晶
性であるこれらの塩のような金属硫酸塩含有硫酸溶液は
何れにしても硫酸の回収のための濃縮の間に晶出する。
図面は本質的に連続的な本発明の方法の一具体例の概
念図である。
参照番号は下記の意味を有する: 1=抽出のための向流装置 2=スクラツビ グのための向流装置 3=ストリツピングのための向流装置 4=後処理のための向流装置 5=黒色溶液のための導管 6=適度に高濃度又は高濃度の硫酸のための導管 7=異種金属塩を含有する抽出された硫酸溶液のための
導管 8=スクラツビング液体のための導管 9=スクラツビングの間に得た水相のための導管 10=ストリツピング液体のための導管 11、12=水導管 13=ストリツピングの間に得たTiOSO4溶液のための導管 14=後処理の間に得た洗浄水のための導管 15=循環抽出剤のための導管 16=抽出相のための導管 17=有機スクラツビング相のための導管 18=有機ストリツピング相のための導管 この具体例の方法は以下のようにして行なわれる: 抽出すべき黒色溶液5及びスクラツビングの間に取得
される水性のチタン含有相9を、多段向流装置1中で、
一緒に有機抽出剤15と接触させる。抽出の間に適度に高
濃度又は高濃度の硫酸6を複数の成分流として導入し、
それによつて抽出剤を、選択的且つ同時に定量的な抽出
を確実にするために、数段階にわたつて、十分に高度に
硫酸で飽和させる。異種金属塩を含有する実質的にチタ
ンを含有しない硫酸溶液7が得られる。別の多段向流装
置においては、抽出の間に取得される有機抽出物16に対
して水性の液体8によるスクラツビングを施こし、それ
によつて実質的に異種金属塩を含有しない有機相17を取
得する。
多段階向流装置3中で水性液体10によつて有機相から
硫酸チタニルと硫酸をストリツプする。
かくして生じる水性硫酸−硫酸チタニル溶液13により
回収し、ほとんど硫酸チタニルと硫酸を含まない有機相
を残す。有機相18を多段向流装置4中で水12によつて後
処理する。後処理装置を出る洗浄水14をストリツピング
液及び/又はスクラツビング液として使用し、また後処
理した有機相を15を経て抽出工程1にもどす。
以下の実施例は、本発明による方法を何ら制限するこ
となしに例証するものである。
各実施例において使用する黒色溶液は下記第1表に示
す組成を有している。
実施例1 重量で1000部の黒色溶液Aと重量で1500部の65%H2SO
4の混合物を、50℃において、重量で2095部の水で飽和
させたブチルホスホン酸ジブチル(DBBP)と、4混合機
−沈降機段階中で、向流的に接触させた。下記の組成を
有する重量で1684部の被抽出水相と重量で2911部の抽出
物相を取得した: チタン抽出の収率は99.0%である。
実施例2 この実施例は、硫酸と異種金属に対するチタンの抽出
の選択率を、抽出すべき溶液のH2SO4濃度の低下によつ
て、向上させることができるということを示す。
重量で1000部の黒色溶液Bと重量で1216部の52%硫酸
の混合物を、8混合機−沈降機段階中で、40℃におい
て、重量で2097部の水飽和DBBPによつて向流的に抽出し
た。重量で1574部の被抽出水相と重量で2739部の抽出物
相を得た。
下記に示す組成から、抽出物相は実施例1の抽出物相
よりもいくらか低い硫酸(酸価:4.5に対して3.8)及び
異種金属の濃度を有していることが明らかである。
実施例3 チタンの抽出の選択率は、抽出物相のスクラツビング
によつても向上させることができる。
重量で1000部の黒色溶液Cを、スクラツビング段階か
らの重量で480部の水相II及び重量で519部の80%硫酸と
混合した。この混合物を、6混合機−沈降器段階中で、
40℃において、重量で2014部の水飽和DBBPと接触させ
た。一方において重量で1240部の被抽出水相Iと、他方
において、重量で2773部の抽出物相を得た。
重量で325部の水を用いる4段階の向流抽出によるス
クラツビングを抽出物相に対して施して、重量で480部
の水相IIを取得し、それを黒色溶液の抽出に使用し、同
時に重量で2618部の有機相IIIを得た。
相I及びIIIは下記の分析値を示した: 抽出工程をスクラツビング工程と組合わせることによ
つて、実施例2と比較して低い硫酸と異種金属の濃度に
よつて特徴的な、Ti含有有機相を取得することが可能で
ある。
チタン抽出の収率は著るしく低下したH2SO4の投入に
かかわらず、実質的に定量的(99.2%)である。しかし
ながら、80%硫酸の量をさらに低下させるときは、硫酸
に対する選択率の顕著な増大なしに収率が低下する: 実施例4 硫酸を、抽出すべき黒色溶液と混合せずに、抽出工程
中に導入する。このようにして、硫酸とバナジウムに関
する選択率のかなりの増大を達成することができる。
重量で1000部の黒色溶液Dとスクラツビング工程から
の重量で447部の水相IIを、9段階混合機−沈降器装置
中で、40℃において、下記の組成を有する重量で2745部
の抽出剤と向流的に接触させた: BBBP:重量で60.8% 芳香族を含有しない希釈剤:重量で34.5% TiO2:重量で0.16% H2O:重量で約4.5% 抽出の間に、重量で66部の80%H2SO4を段階4に、重
量で83部を段階6に、重量で189部を段階8に投入し
た。重量で1116部の被抽出水相Iと重量で3414部の抽出
物相を得た。次いで重量で1.5%のTiO2と重量で7.6%の
遊離硫酸を含有する重量で265部の水溶液を用いて、抽
出物相に4段階のスクラツビングを施して、黒色溶液の
抽出において用いる重量で447部の水相II、及び重量で3
232部の有機相IIIを得た。
相I及びIIは下記の分析値を有している: 被抽出水相Iの残留TiO2含量は、かくして、黒色溶液
に基づいて、98.7%の収率に相当する、重量で0.29%で
ある。
この実施例において使用する抽出剤のチタン含量を、
洗浄によつて500ppm以下に低下させるときは、同様な試
験は、99%を超える収率に相当する、重量で約0.10%の
水相I中の残留TiO2値を与える。
実施例5 チタン鉄鉱黒色溶液Eの抽出とその後のスクラツビン
グによつて生じる下記組成: DBBP:重量で約49% 芳香族を含有しない希釈剤:重量で約28% H2O:重量で約7% H2SO4、遊離:重量で4.7% TiO2:重量で5.46% 酸価:2.1 Fe:<15ppm Al:<5ppm Mg:<5ppm V:3ppm Cr:4ppm Mn:<1ppm を有する、重量で3353部の有機相IIIを、4段階混合機
−沈降器装置中で、40℃において、重量で343部の水に
より向流的にストリツプすることによつて、一方におい
て重量で819部のTiOSO4溶液IV及び他方において重量で2
877部の有機相を得た。次いで有機相を、同じく40℃に
おいて、重量で263部の水によつて3段階で洗浄するこ
とによつて、重量で378部の洗浄水Vと重量で2762部の
有機相VIを得た。
かくして、有機相IVは黒色溶液の抽出における抽出剤
として容易に使用することができるのに対して、洗浄水
5はチタン分の回収のためにスクラツビング液とストリ
ツピング液の両方として用いることができる。
最後に、上記のTiOSO4溶液IVを加水分解、過、洗
浄、乾燥及び焼によつて仕上げ処理をすることによ
り、下記の異種金属含量を有するのみの特に高品質のTi
O2顔料を取得する: Fe:3ppm V:3ppm Al:<4ppm Cr:2ppm Mg:<1ppm Mn:<1ppm このようなTiOSO4溶液は、引続いて無機チタネート類
の製造のための出発材料として用いることができる高純
度酸化チタン水和物又は二酸化チタン製品の製造に対し
て使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
図面は本質的に連続的な本発明の方法の一具体例の概念
図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ドミエン・スルイツ ベルギー国ベー2091スタブレツク・エルゼ ンラー 4 (56)参考文献 欧州特許公開90692(EP,A) 独国特許1192632(DE,A)

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a) チタン鉄鉱又はチタン含有スラグ
    を濃硫酸と反応させ、 (b) (a)からの反応生成物を水又は水性硫酸中に
    溶解し、 (c) 不溶解原料部分を(b)からの溶液から分離し
    て、異種金属塩に富む硫酸含有硫酸チタニル黒色溶液を
    回収し、そして (d) 硫酸チタニルを加水分解し、次いで沈澱した酸
    化チタン水和物を分離したのち水で洗浄し且つ乾燥する ことから成り、 段階(d)の前に、式 Rm(R′O)nP=O 式中、 Rは線状又は分枝状アルキル基を表わし、 R′はRにおけると同じアルキル基あるいはアリール基
    又はアルキル置換アリール基を表わし、 mは1,2又は3の整数であり、そして nは1又は2の整数であるかあるいはゼロであり、 但しm及びnの合計は3であり且つ有機りん化合物は全
    体で少なくとも12個の炭素原子を含有する、 で示される有機りん化合物を含有する有機媒体を用いて
    該黒色溶液から硫酸チタニルを抽出し、そして 該抽出の前又は抽出の間に、該有機媒体を硫酸溶液又は
    金属塩含有硫酸溶液と接触させて、硫酸チタニルに富む
    有機相と異種金属に富む水性相とを生成せしめ、該水性
    相から該有機相を分離しそして水又は希硫酸あるいは硫
    酸チタニル含有溶液を用いて該有機相から硫酸チタニル
    を再抽出する ことを特徴とする高品位二酸化チタニルの製造方法。
  2. 【請求項2】該有機媒体が3〜15重量%の水及び式 Rm(R′O)nP=O 式中、 Rは線状又は分枝状アルキル基を表わし、 R′はRにおけると同じアルキル基あるいはアリール基
    又はアルキル置換アリール基を表わし、 mは1,2又は3の整数であり、そして nは1又は2の整数であるかあるいはゼロであり、 但しm及びnの合計は3であり且つ有機りん化合物は全
    体で少なくとも12個の炭素原子を含有する、 に相当する1種又はそれ以上の有機りん化合物を含有す
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。
  3. 【請求項3】該有機媒体がさらに、希釈剤として、場合
    により酸素、ハロゲン及びりんのようなヘテロ原子を含
    有していてもよい、芳香族、脂肪族又はナフテン系炭化
    水素を含有する特許請求の範囲第2項記載の方法。
  4. 【請求項4】該有機媒体が、抽出すべき硫酸チタニル1
    モル当り1〜5モルの有機りん化合物を含有する特許請
    求の範囲第1〜3項のいずれかに記載の方法。
  5. 【請求項5】該有機媒体中の有機りん化合物の濃度が5
    〜95重量%である特許請求の範囲第1〜4項のいずれか
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】該有機媒体中の有機りん化合物の濃度が35
    〜90重量%である特許請求の範囲第5項記載の方法。
  7. 【請求項7】該有機媒体と接触させる硫酸溶液又は金属
    塩含有硫酸溶液が少なくとも40重量%の硫酸濃度を有す
    る特許請求の範囲第1〜6項のいずれかに記載の方法。
  8. 【請求項8】抽出において使用する硫酸の量が、有機り
    ん化合物1モル当り0.2〜0.8モルである特許請求の範囲
    第7項記載の方法。
  9. 【請求項9】分離した硫酸チタニルに富む有機抽出物相
    を、再抽出の前に、水又は硫酸含有水溶液又は硫酸チタ
    ニル含有水溶液による中間洗浄に付す特許請求の範囲第
    1〜8項のいずれかに記載の方法。
  10. 【請求項10】該中間洗浄により生じる水溶液を黒色溶
    液の抽出に再循環させる特許請求の範囲第9項記載の方
    法。
  11. 【請求項11】再抽出段階から得られる有機相を、水又
    は硫酸を含有する希薄水溶液又は金属塩を含有する希薄
    水溶液を用いる洗浄による後処理に付し、次いで黒色溶
    液の抽出に再循環させる特許請求の範囲第1〜10項のい
    ずれかに記載の方法。
  12. 【請求項12】抽出において有機りん化合物1モル当り
    0.1〜1モルの硫酸を使用する特許請求の範囲第7項記
    載の方法。
  13. 【請求項13】該有機媒体がトリブチルホスフインオキ
    シド、トリオクチルホスフインオキシド、ジブチルホス
    フイン酸ブチル、ブチルホスホン酸ジブチル、イソブチ
    ルホスホン酸ジブチル、ブチルホスホン酸ジイソブチ
    ル、イソブチルホスホン酸ジイソブチル又は2−エチル
    ヘキシルホスホン酸ジ−(2−エチルヘキシル)を含有
    する特許請求の範囲第1〜12項のいずれかに記載の方
    法。
  14. 【請求項14】該有機媒体が水で飽和したブチルホスホ
    ン酸ジブチルから本質的になる特許請求の範囲第1〜13
    項のいずれかに記載の方法。
  15. 【請求項15】抽出の前又は抽出の間に有機媒体と接触
    せしめる硫酸が40〜96重量%の濃度を有する特許請求の
    範囲第1〜14項記載の方法。
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