JPH0855030A - 制約推論処理方法及び制約推論装置 - Google Patents

制約推論処理方法及び制約推論装置

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JPH0855030A
JPH0855030A JP6187511A JP18751194A JPH0855030A JP H0855030 A JPH0855030 A JP H0855030A JP 6187511 A JP6187511 A JP 6187511A JP 18751194 A JP18751194 A JP 18751194A JP H0855030 A JPH0855030 A JP H0855030A
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JP
Japan
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constraint
inference
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solution
changed
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Application number
JP6187511A
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English (en)
Inventor
Yoshitaka Kuwata
喜隆 桑田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
N T T DATA TSUSHIN KK
NTT Data Corp
Original Assignee
N T T DATA TSUSHIN KK
NTT Data Communications Systems Corp
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Publication date
Application filed by N T T DATA TSUSHIN KK, NTT Data Communications Systems Corp filed Critical N T T DATA TSUSHIN KK
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Publication of JPH0855030A publication Critical patent/JPH0855030A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 制約条件を変更して制約推論を繰返す場合で
も高いプログラム管理効率が得られ、推論を迅速に行う
ことができる制約推論装置を提供する。 【構成】 制約推論処理部3では事実データ格納部1及
び制約条件格納部2を参照し、制約条件を段階的に適用
して制約推論プログラムを実行するとともに、各段階に
おける途中解を途中解格納部7に格納する。制約条件が
変更された際には、途中解を途中解格納部7から読み出
し、変更された制約条件に対応する制約推論プログラム
を実行すると同時に変更内容に対応する途中解を変更前
のものと入れ換える。終了判定部4では、制約推論処理
部3から入力された解が終了条件を満たすかどうかを判
定し、終了条件を満たす場合には、その解をそのまま出
力する。終了条件が満たされない場合には、制約変更処
理部5に解を出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、制約問題解決や種々の
スケジュール作成処理等に用いられる制約推論処理方法
及びこの方法を実施するための制約推論装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、変数間の種々の制約条件を満足す
る変数の組み合わせ(解)を導出する制約推論装置が情
報科学の多くの分野で使用されている。この種の制約推
論装置では、なるべく望ましい解を導出するために、第
1段階の制約推論処理を行った後に当該制約推論の結果
を評価し、その評価結果に応じて次段階の制約条件の変
更処理を行い、これを最終解が得られるまで繰り返して
いる。
【0003】このような制約推論処理を行う制約推論装
置の一例を図8に示す。図8において、符号1は事実デ
ータ格納部、2は制約条件格納部、3は制約推論処理
部、4は終了判定部、5は制約変更処理部、6は制約変
更知識データ格納部である。制約推論処理部3では、事
実データ格納部1及び制約条件格納部2を参照し、制約
条件に対応する制約推論プログラムを実行して制約推論
を行う。その結果得られる、制約を満たす解を終了判定
部4に出力する。終了判定部4では、入力された解が予
め定めた終了条件を満たすかどうかを判定し、終了条件
を満たす場合には、その解をそのまま出力する。他方、
終了条件が満たされない場合には、制約変更処理部5に
解を出力する。制約変更処理部5では、制約変更知識デ
ータ格納部6を参照して、制約条件を変更し、制約条件
格納部2内の制約条件の変更を行う。この制約条件の変
更によって制約条件の緩和および強化が行われた後、新
たに設定された制約条件と事実データとに基づいて再度
制約推論処理がなされる。そして、望ましい解が得られ
るまで、これらの制約推論処理及び制約緩和処理が繰り
返し実行される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ような従来の制約推論処理においては、制約条件のごく
一部を変更した場合であっても最初から推論処理を行っ
ており、本来ならば変更のない制約条件に対応する制約
推論プログラムについてはそれを実行する必要がないに
も拘わらず、これを何回も繰り返し実行していた。特
に、制約条件を細かく変更して繰り返し推論処理を行う
ような問題では、制約条件の変更を行う度に、前回と同
じ制約推論プログラムを何度も実行しなければならず、
推論に要する時間が膨大となり、しかもプログラム管理
の効率が非常に悪くなっていた。
【0005】本発明の課題は、上記背景に鑑み、制約条
件を変更して制約推論を繰り返す場合でも高いプログラ
ム管理効率が得られ、推論を迅速に行うことができる制
約推論処理方法及びこの方法の実施に用いる制約推論装
置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決する本発
明の制約推論処理方法は、推論処理対象に対する複数の
制約条件を段階的に適用して制約推論プログラムを実行
し、各段階において得られる途中解をメモリに保存する
ステップと、制約推論プログラムの実行結果に応じて前
記制約条件の一部又は全部を変更するステップと、前記
メモリに保存された途中解のうち変更された制約条件に
関与する途中解を検出するとともに、検出された途中解
に対して変更された制約条件に対応する制約推論プログ
ラムを実行するステップと、を有し、所定の終了条件を
満たす最終解が得られるまで前記各ステップを順次繰り
返すことを特徴とする。なお、前記変更された制約条件
に対応する制約推論プログラムの実行と共に、変更内容
に対応する途中解を変更前のものと入れ換えるようにし
ても良い。
【0007】また、上記課題を解決する本発明の制約推
論装置は、制約推論に用いる事実データを格納する事実
データ格納部と、推論処理対象に対する複数の制約条件
を格納する制約条件格納部と、前記事実データ格納部か
ら得られる事実データに対して前記制約条件格納部から
得られる各制約条件に対応する制約推論プログラムを段
階的に実行する制約推論処理部と、各段階の制約推論プ
ログラムの実行により得られる制約推論の途中解を格納
する途中解格納部と、所定の終了判定条件に基づいて終
了判定を行う終了判定部と、前記終了判定条件が満たさ
れない場合に前記制約条件格納部に格納された当該段階
の制約条件の一部又は全部を変更する制約変更処理部
と、を有し、前記制約推論処理部は、制約条件が変更さ
れた際に、前記途中解格納部に格納された途中解のうち
変更された制約条件に関与する途中解を検出し、検出し
た途中解に対して前記変更された制約条件に対応する制
約推論プログラムを実行する構成、あるいは、前記変更
された制約条件に対応する制約推論プログラムを実行
し、且つ、変更内容に対応する途中解を変更前のものと
入れ換える構成であることを特徴とする。
【0008】なお、前記制約条件を緩和し、あるいは厳
しくするための制約変更知識データを格納した制約変更
知識データ格納部を設け、前記制約変更処理部が制約条
件を変更する際に、この制約変更知識データ格納部から
該当する制約変更知識データを読み出すように構成して
も良い。制約条件の変更は任意の手法によって行うこと
が可能であり、例えば制約条件格納部に格納されている
制約条件の一部の少なくとも1つに対して条件を厳しく
(又は緩和)する、制約条件を削除する、新たな制約条
件を追加する等の方法があり、いずれの手法を用いても
良い。
【0009】
【作用】本発明では、各制約条件に基づき推論して得た
途中解を途中解格納部に保存し、制約条件が変更された
際には、途中解格納部から必要な途中解を読み出して変
更のない制約条件に対応する制約推論プログラムを実行
した状態を再現する。このため、変更のない制約条件に
対応する制約推論プログラムを再度実行する必要がなく
なり、変更された制約条件に対応する制約推論プログラ
ムが即座に実行可能となる。このように、変更のない制
約条件に対応する制約推論プログラムについてはこれを
再度実行する必要がないので、従来手法に比べてプログ
ラム管理効率が高まり、推論処理に要する時間も短縮さ
れる。なお、制約変更処理部で、制約条件が厳しすぎる
場合にはこれを緩和し、他方、制約条件が緩すぎる場合
にはこれを厳しく変更することで、解の絞り込みを任意
に行うことができる。また、制約条件の変更に際して
は、対応する途中解を途中解格納部に格納されているも
の(変更前の途中解)と入れ換えることで、常に直前の
変更結果を利用して次の変更結果を導出することがで
き、制約推論に要する処理時間が短縮される。制約条件
を逐次緩和あるいは厳しくする場合にも直前の制約条件
を使用することができるので、解の絞り込みが容易とな
る。
【0010】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に
説明する。図1は、本実施例に係る制約推論処理方法の
フローチャートであり、Sは各処理ステップを表す。本
実施例においては、まず与えられた事実データに対して
制約条件を段階的に適用して制約推論プログラムを実行
し、各段階の途中解を得る(S1)。その際、途中解を
逐次保存しておく。次に、推論結果を所定の終了条件と
比較して判断処理を行い(S2)、終了条件を満たして
いるかを判定する(S3)。終了条件が満たされていな
い場合には、適用する制約条件を変更し(S4)、各制
約条件に対応する途中解を読み出す(S5)。そして、
変更した制約条件については制約推論プログラムを実行
して(S6)、S2に戻る。このとき、変更した途中解
を、S1で得られた変更前の途中解と入れ換えるように
しても良い。このようにすれば、常に直前の変更結果を
利用して次の変更結果を導出することが可能になる。こ
れらの処理ステップを繰り返し、終了条件が満たされた
時点で一連の処理を終える。以下、この推論方法を木探
索法と併合法とに分けて説明する。
【0011】[1]木探索法 制約充足処理の一方法である木探索法においては、変数
に割り当てる値は、一般に探索木のノードのラベル付け
として表現され、制約充足処理は、探索木の根のノード
から変数に値を割り当てることで進められる。
【0012】図2は、この木探索法を図式化したもので
あり、推論対象に対して段階的に変数1、変数2・・・
というように、各変数に値を割り当てていく様子を示す
ものである。この方法では、1つの変数に値を割り当て
る段階で、既に割り当てた変数との関連を調べ、制約条
件を満たしている値のみを、そのノードの後継のノード
として生成する。全ての変数に値が割り付けられた段階
では、探索木の根のノードから探索木の葉までの経路上
の変数のラベルは、制約条件を満たす値の組となってい
る。
【0013】従来の制約推論方法においては、変数間の
制約条件を満足しなかったノードはそれ以上処理を行う
ことがない。従ってそのノードにおける途中解を保存す
ることもない。また、制約条件を満足するノードにおけ
る途中解を保存することもない。これに対し、本実施例
においては、このような変数間の制約条件を満足するノ
ードにおける途中解を保存するとともに、制約条件を満
たさないノードに関しても探索木の中にマーク付けした
後継ノードとして残しておき、その情報を保存する。制
約条件を変更して再度木探索を行うためである。
【0014】具体的には、図2(a)の例では、変数1
を用いて制約推論を行った後に、その途中解、即ちノー
ド21、22及びその内容を保存する。変数2について
も同様に途中解であるノード23〜26を保存してお
く。ノード24は制約条件を満たさないノードである
が、このようなノードに関しても途中解として保存す
る。このように、段階的に制約推論プログラムを実行す
る毎に、その途中解を保存しておく。後段の処理で制約
条件を変更した場合には、変更した制約条件に関連する
変数のうち、木構造の一番上にある変数の値から順に、
保存された途中解に対して変更に対応する制約推論プロ
グラムを実行するだけで良い。変更しない条件に対して
は、保存された途中解を読み出すことで再度の制約推論
プログラムの実行に代えることができる。
【0015】以下、制約条件を厳しくするように変更し
た場合と、制約条件を緩和するように変更した場合の処
理について説明する。 (1)制約条件を厳しくするように変更した場合 前回の木探索においてマーク付けされたノードは、もと
の制約条件を満たさない。当然、このノードは強化され
た新たな制約条件を満たすことはないので、新たな処理
は行わない。結局この場合は、図2(b)において黒丸
で示される、マーク付けされていないノードについての
み、新たな制約条件を適用して推論プログラムを実行す
ることになる。なお、図2(b)の状態は、メモリ(後
述の途中解格納部7、以下同じ)に格納され、次回の処
理はこの状態から行われる。 (2)制約条件を緩和するように変更した場合 前回の木探索においてマーク付けされていないノード
は、もとの制約条件を満たす。従って、より緩和された
新たな制約条件も当然満たすので、新たな処理は行わな
い。この場合は、図2(c)において黒丸で示される、
マーク付けされたノードについてだけ、新たな制約条件
を適用して制約推論プログラムを実行する。その結果、
制約条件を満たすと判断された解集合は、前回の木探索
の解に加えた新たな解集合となる。なお、図2(c)の
状態は、メモリに格納され、次回の処理はこの状態から
行われる。
【0016】[2]併合法 制約充足処理の一方法である併合法による処理では、併
合前の変数の組を記録しておくことで、制約変更の際の
重複した処理を省くことができる。この併合法では、一
般に制約条件を変数をノードとし変数間の制約条件をア
ークとしたグラフとして表される。制約充足処理は、ノ
ードを併合し、複数の変数を持つ複合ノードとすること
で進められる。ノード併合の際に、併合するノードに含
まれる変数間の制約条件をチェックし、この制約条件を
満たす変数の組だけが併合したノードに記録される。
【0017】図3は、この併合法の説明図であり、図上
段のS31〜S34は、従来法の処理ステップであり、
併合に伴い制約条件を満たさない変数の組み合わせは削
除され、記録されない様子が示されている。このように
従来は、制約条件の変更がおこる場合には、もう一度最
初の条件から全ての制約推論プログラムを実行しなおす
必要があった。これに対し、本実施例に係る推論方法で
は、図下段のS35〜S38の処理ステップに示される
ように、制約条件を満たす変数の組み合わせと満たさな
い変数の組み合わせの両方を分けて記録しておく。この
ような方法では、制約条件を変更した場合には、変更で
影響を受ける制約条件に対応する制約推論プログラムの
みを実行することで推論処理が完了する。その詳細な例
を図4に示す。
【0018】図4上段のS401〜S408は、従来法
に係る推論過程であり、S401〜S403の推論を行
ってS404に示される結果を得た後に制約条件を変更
した場合は、S405〜407のような3段階の推論が
再度行われる。このようにしてS408のような解が得
られる。しかし、図から明らかなように、S405、S
406は、S401、S402と全く同じ推論である。
また、これらS405,S406のプログラムを実行し
た後でないとS407に対応する制約推論プログラムの
実行はできない。このように、実質的に必要とされるの
は、今回変更された制約条件に関する制約推論プログラ
ムの実行(S407)だけであるにも拘わらず、前回の
推論処理と全く同じ制約条件に対応するプログラムを再
度実行した後でなければ変更された制約条件に関する制
約推論プログラムを実行することができない。また、S
407での推論は、条件変更前において対応する推論S
403の推論とは全く独立になされている。
【0019】これに対し、図4下段のS409〜S41
4に示される本実施例による推論過程では、段階的に制
約推論プログラムを実行して得た途中解を保存し、これ
を必要に応じて読み出して制約推論プログラムの実行に
代える。図示の例ではS411にて適用する制約を変更
しているので、保存された途中解を読み出してS413
の制約推論プログラムを行うだけで良い。なお、制約条
件の変更後に行われる制約推論処理においては、S41
1で得た途中解をS413で得た途中解と入れ換え、同
様に、S412で得た途中解をS414で得た途中解と
入れ換えるようにしても良い。このようにすれば次回以
降の制約条件の変更は、直前の変更結果を利用して行う
ことができ、処理時間が大幅に短縮される。
【0020】上記本実施例の推論方法を実際に行う制約
推論装置の機能ブロック図を図5に示す。なお、図8と
同符号を付した部分の動作は、図8の制約推論装置にお
ける動作に従うものとする。図5において、符号7は図
示を省略したメモリ内に設けられる途中解格納部を表
す。制約推論処理部3は、制約条件格納部2から読み出
した制約条件を段階的に適用して制約推論プログラムを
実行するとともに、各段階における途中解をこの途中解
格納部7に格納(保存、以下同じ)する。また、制約条
件が変更された際には、その制約条件に対応する途中解
を途中解格納部7から読み出し、変更された制約条件に
対応する制約推論プログラムを実行する。
【0021】以下、この制約推論装置における具体的な
動作を、有限領域での連立不等式を含む問題を解決する
場合の例を示して説明する。
【0022】1.木探索法 この例では、四つの変数w、x、y、zとその定義域
w:{−1、−2、−3}、x:{1、2、3、4、
5}、y:{1、2、3、4}、z:{5、15}が与
えられる。これらの各データ(事実データ、以下同じ)
は、事実データ格納部1に格納される。また、満たすべ
き制約条件(この例では制約条件式)として、
【0023】
【数1】 制約条件1 w=−x [制約:(w、x)] 制約条件2 x−w≦y [制約:(w、x、
y)] 制約条件3 z>y×y+w [制約:(w、y、
z)]
【0024】が与えられているものとする。これらの制
約条件は、制約条件格納部2に格納される。この問題を
上述の変数の出現順に解く過程を図式化すると図6のよ
うになる。
【0025】本実施例の制約推論処理部3では、事実デ
ータ格納部1及び制約条件格納部2に格納された上記各
データ及び制約条件を参照して制約推論を行う。まず、
wをその値毎に分けて第1段のノードを生成し、各ノー
ドを途中解として途中解格納部7に格納する。次に、制
約条件1に対応する制約推論プログラムを実行して第2
段のノードを生成し、各ノードを途中解とし途中解格納
部7に格納する。同様の動作を制約条件2、3について
も繰り返し、図6(a)に示す探索木が生成される。本
発明では、木探索の過程において生成されたノードは全
て、それまでの制約を満足したかどうかの情報を含めて
格納される。このように制約推論処理部3で制約推論を
行った後に、終了判定部4で終了条件が満たされるかど
うかを判断する。この例では1回目の制約推論では終了
条件が満たされなかったので、制約変更処理部5では制
約条件3を変更し、その結果を制約条件格納部2に出力
して再度制約推論を行っている。
【0026】なお、制約推論処理部3から出力される解
(組み合わせの数)は、設定した制約条件と、推論に用
いられる事実データに依存する。適当な数の組み合わせ
を得るためには、予め設定した制約条件が厳しすぎる場
合は制約条件を緩和し、再度制約推論処理を行う。ま
た、予め設定した制約条件が緩すぎる場合は必要以上の
組み合わせが出力されるので、これを防止するため、新
たな制約条件を加えて制約推論処理を行う。制約変更知
識データ格納部6にはこのような知識が格納されてお
り、制約変更処理部5は、制約変更知識データ格納部6
から得られる知識データに基づいて制約条件を随時変更
する。
【0027】制約条件変更時には、変更した制約を含む
最も下のレベルから探索木を直す必要がある。二度目の
制約充足で制約条件3(制約:(w、y、z))を緩和
し、z≧y×y+wとした場合の探索では、w、x、y
相互の全ての制約条件に変更がないため、探索木のw、
x、yレベルの制約については再度対応する制約推論プ
ログラムを実行する必要はない。このように、制約条件
1、2は変更する必要がないので、制約推論処理部3で
は、制約条件1、2までの探索木を途中解格納部7から
読み出す。
【0028】今回の変更は制約条件の緩和なので、前回
の探索木を途中解格納部7から読み出し、zレベルで制
約条件を満足しなかったノードについてだけ再度制約条
件を満たすかどうかを検出し、検出されたノードに対し
て変更された制約条件に対応する制約推論プログラムを
実行する。このように、本例題では、再度推論を行う場
合には二重丸で示したノード(3個)のみに関して再検
索を行い、変更された制約条件に対応する制約推論プロ
グラムを実行する。なお、変更前の途中解に代え、この
処理において得た推論の途中解を途中解格納部7に格納
し、次回以降の制約推論処理にはこの格納された途中解
を使うようにすることもできる。このように、全ての制
約条件に対応する制約推論プログラムを最初から順に実
行する必要はなく、変更された制約条件に対応する制約
推論プログラムを即座に実行することができるので、従
来手法に比べてプログラムの管理効率が非常に高くな
る。
【0029】2.併合法 次に、木探索法と同じ例題を用いて、併合法による場合
について説明する。木探索法と同様に、各事実データ及
び制約条件は、それぞれ事実データ格納部1及び制約条
件格納部2に格納され、これら事実データ及び制約条件
に基づく推論処理は制約推論処理部3にて行われる。
【0030】図7は、変数ノードの併合順序をw、x、
y、zの順で解いた場合の制約充足過程で生成されるグ
ラフを示したものであり、ステップ71で制約条件1に
対応する制約推論プログラムが実行され、wとxの変数
ノードが併合される。制約条件1を満たす変数の組が集
合71に、満たさない組が集合72に割り当てられ、こ
の結果が途中解格納部7に格納される。同様に、ステッ
プ72として制約条件2に対応する制約推論プログラム
が実行され、変数(w、x)のノードとyのノードが併
合され、制約条件2を満たす変数の組が集合73に、満
たさない変数の組が集合74にそれぞれ割り当てられ、
途中解格納部7に格納される。ステップ73では、制約
条件3に対応する制約推論プログラムが実行され、変数
(w、x、y)のノードと変数zのノードが併合され、
制約条件3を満たす変数の組が集合5に、満たさない変
数の組が集合6に割り当てられ、途中解格納部7に格納
される。
【0031】木探索法と同様に、1回目の推論処理で終
了条件が満たされないことが終了判定部4で判断された
場合には、制約変更処理部5で制約条件を変更する。木
探索法と同様に、制約変更処理部5では、制約緩和知識
データ格納部6から得られる制約緩和知識データに基づ
いて制約条件3を変更する。その結果を制約条件格納部
2に出力して再度制約推論を行う。
【0032】制約条件3をz≧y×y+wとした場合に
は、w、x、yに関わる変数間の制約条件に変更がない
ので、ステップ72までの推論処理を行う必要はなく、
途中解格納部7に格納された途中解を読み出した後に、
変更された制約条件に対応する制約推論プログラムを実
行するだけで良い。この場合の変更は、制約条件の緩和
なので、1回目の推論処理におけるステップ73の段階
で記録されている変数の組の集合78に含まれる変数の
組が変更後の制約条件を満足するようになったかどうか
だけをチェックするだけで良い。また、この段階で、前
述のように変更後の途中解を変更前の途中解と入れ換え
ることで、以後の変更の内容は今回の内容との差分を計
算するだけで足りるようになり、推論処理の迅速化が図
れる。
【0033】以上、木探索法及び併合法を用いて本発明
の実施例を説明したが、上記構成の制約推論装置では、
波及効果として望ましい品質の解を効率良く導出するこ
とが可能となり、また、制約推論を使ったスケジュール
処理等の処理速度が高まる。制約推論装置は、上記例題
の他、広く組み合わせ問題を解く手段として利用可能な
ので、工場のスケジュール立案、時間割りの計画や列車
ダイヤのスケジュール処理を初めとしたスケジュール作
成処理に応用することができる。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、各制
約条件に対して対応する途中解を保存し、制約条件が変
更された際には、必要な途中解を読み出すことで、変更
のない制約条件に対応するプログラムを実行した状態が
再現されるため、変更のない制約条件に対応するプログ
ラムを再度実行する必要が無くなる。また、制約条件の
変更に際して変更後の途中解と変更前のものと入れ換え
ることで、常に直前の変更結果を利用することが可能と
なる。従って、変更された制約条件に対応する制約推論
プログラムを即座に実行することができ、プログラムの
管理効率が格段に向上する効果がある。しかも、プログ
ラムの実行回数を少なくすることができるので、推論処
理を高速に行うこともできる。特に、組み合わせ最適化
問題においては、制約条件を変更して繰り返し制約推論
を実行することから、本発明によって無駄な処理を省く
ようにすれば高速に推論を行うことが可能となり、特に
有効な手法となり得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る制約推論処理方法の手
順を示すフローチャート。
【図2】木探索法を図式化した説明図。
【図3】併合法を図式化した説明図。
【図4】併合法における本発明の一実施例に係る制約推
論処理の詳細説明図。
【図5】本発明の一実施例に係る制約推論装置の機能ブ
ロック図。
【図6】木探索法における本発明の一実施例に係る制約
推論処理の説明図。
【図7】併合法における本発明の一実施例に係る制約推
論処理の説明図。
【図8】従来例に係る制約推論装置の機能ブロック図。
【符号の説明】
1 事実データ格納部 2 制約条件格納部 3 制約推論処理部 4 終了判定部 5 制約変更処理部 6 制約変更知識データ格納部 7 途中解格納部

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 推論処理対象に対する複数の制約条件を
    段階的に適用して制約推論プログラムを実行し、各段階
    において得られる途中解をメモリに保存するステップ
    と、 制約推論プログラムの実行結果に応じて前記制約条件の
    一部又は全部を変更するステップと、 前記メモリに保存された途中解のうち変更された制約条
    件に関与する途中解を検出するとともに、検出された途
    中解に対して変更された制約条件に対応する制約推論プ
    ログラムを実行するステップと、を有し、 所定の終了条件を満たす最終解が得られるまで前記各ス
    テップを順次繰り返すことを特徴とする制約推論処理方
    法。
  2. 【請求項2】 推論処理対象に対する複数の制約条件を
    段階的に適用して制約推論プログラムを実行し、各段階
    において得られる途中解をメモリに保存するステップ
    と、 制約推論プログラムの実行結果に応じて前記制約条件の
    一部又は全部を変更するステップと、 前記メモリに保存された途中解のうち変更された制約条
    件に関与する途中解を検出するとともに、検出された途
    中解に対して変更された制約条件に対応する制約推論プ
    ログラムを実行し、且つ、変更内容に対応する途中解を
    変更前のものと入れ換えるステップと、を有し、 所定の終了条件を満たす最終解が得られるまで前記各ス
    テップを順次繰り返すことを特徴とする制約推論処理方
    法。
  3. 【請求項3】 制約推論に用いる事実データを格納する
    事実データ格納部と、 推論処理対象に対する複数の制約条件を格納する制約条
    件格納部と、 前記事実データ格納部から得られる事実データに対して
    前記制約条件格納部から得られる各制約条件に対応する
    制約推論プログラムを段階的に実行する制約推論処理部
    と、 各段階の制約推論プログラムの実行により得られる制約
    推論の途中解を格納する途中解格納部と、 所定の終了判定条件に基づいて終了判定を行う終了判定
    部と、 前記終了判定条件が満たされない場合に前記制約条件格
    納部に格納された当該段階の制約条件の一部又は全部を
    変更する制約変更処理部と、を有し、 前記制約推論処理部は、制約条件が変更された際に、前
    記途中解格納部に格納された途中解のうち変更された制
    約条件に関与する途中解を検出し、検出した途中解に対
    して前記変更された制約条件に対応する制約推論プログ
    ラムを実行する構成であることを特徴とする制約推論装
    置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の制約推論装置において、 前記制約推論処理部は、制約条件が変更された際に、前
    記途中解格納部に格納された途中解のうち変更された制
    約条件に関与する途中解を検出し、検出した途中解に対
    して前記変更された制約条件に対応する制約推論プログ
    ラムを実行し、且つ、変更内容に対応する途中解を変更
    前のものと入れ換える構成であることを特徴とする制約
    推論装置。
  5. 【請求項5】 請求項3又は4記載の制約推論装置にお
    いて、 前記制約条件を緩和し、あるいは厳しくするための制約
    変更知識データを格納した制約変更知識データ格納部を
    設け、前記制約変更処理部が制約条件を変更する際に、
    前記制約変更知識データ格納部から該当する制約変更知
    識データを読み出すように構成したことを特徴とする制
    約推論装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008217050A (ja) * 2007-02-28 2008-09-18 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> 設備選定方法、その装置およびプログラム
JP2013041321A (ja) * 2011-08-11 2013-02-28 Kobe Steel Ltd 最適解探索装置及び最適解探索方法
JP2022527534A (ja) * 2019-04-09 2022-06-02 インターナショナル・ビジネス・マシーンズ・コーポレーション 量子コンピューティングにおける困難な変分量子問題を解くための中間再最適化を伴う断熱的進行

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US12001921B2 (en) 2019-04-09 2024-06-04 International Business Machines Corporation Adiabatic progression with intermediate re-optimization to solve hard variational quantum problems in quantum computing
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