JPH085471Y2

JPH085471Y2 - トリミングスケール

Info

Publication number: JPH085471Y2
Application number: JP8088489U
Authority: JP
Inventors: 敬一峰広
Original assignee: 敬一峰広
Priority date: 1989-07-10
Filing date: 1989-07-10
Publication date: 1996-02-14
Anticipated expiration: 2004-07-10
Also published as: JPH0320341U

Description

【考案の詳細な説明】［産業上の利用分野］本考案はトリミングスケールに係り、特に各種サイズ
のトリミングを一つのスケールで行なうことができるト
リミングスケールに関する。

［従来の技術］例えば、風景をバックに人物が写っている写真におい
て、風景はカットし、人物のみを引伸してプリントする
ところのトリミングが一般に行なわれている。このトリ
ミングにおいて構図を決める操作は比較的面倒であり、
従来このトリミングを簡単に行なうことのできるトリミ
ングスケールがいくつか知られている。

第４図は従来の最も簡易なトリミングスケール１を示
す。同図において、2aは固定フレーム、2bは可動フレー
ムである。固定フレーム2aには少なくとも直角な２つの
縁3,4が形成されるように板面を開設して孔５が形成さ
れている。一方、可動フレーム2bには、その一側に直角
の配置で２つの縁6,7が形成されている。これら可動フ
レーム2bの２つの縁6,7と固定フレーム2aの２つの縁3,4
はそれぞれ平行に配設されており、かつこれら４つの縁
3,4,6,7で囲まれる内側にトリミング空間８が形成され
る。

可動フレーム2bの上下側縁、10,10は固定フレーム2a
の上下側縁部に形成した凹溝11にスライド自在に嵌合さ
れている。したがって、可動フレーム2bを左右にスライ
ドさせることにより、可動フレーム2bと固定フレーム2a
の４つの縁3,4,6,7で形成されるトリミング用空間８が
拡大又は縮小し、任意サイズのトリミング空間を決める
ことができる。また、可動フレーム2bの縁6,7に目盛12
を付してあり、その目盛12によってサイズの大きさを決
めることができる。なお、このトリミングスケール1,2
は、トリミング用空間８のたてとよこのサイズの比率を
自由に変えることはできない。

第５図のトリミングスケール13は第４図のトリミング
スケール１より少し改良されている。図について説明す
ると、14は固定フレーム、15は可動フレームである。固
定フレーム14には直角な２つの縁16,17と18,19が左右に
２組形成されるように四角形の孔20が設けられている。
一方、可動フレーム15の両側には直角の配置で２つの縁
21,22と23,24が２組形成されている。

そして、可動フレーム15の左側の２つの縁21,22と固
定フレーム14の左側の２つの縁16,17はそれぞれ平行に
配置され、これら４つの縁16,17,21,22で囲まれる内側
に左側のトリミング用空間25が形成される。また、可動
フレーム15の右側の２つの縁23,24と固定フレーム14の
右側の２つの縁18,19は平行に配置され、これら４つの
縁18,19,23,24で囲まれる内側に右側のトリミング用空
間26が形成される。

また、可動フレーム15の上下側縁27,27は固定フレー
ム14の上下側縁に形成した凹溝28にスライド自在に嵌合
されている。したがって、可動フレーム15を左右にスラ
イドさせることにより、左右の各トリミング用空間25,2
6はそれぞれ拡大、縮小され、任意サイズのトリミング
用空間を決めることができる。また、左右のトリミング
用空間25,26はそれぞれたて、よこの辺の比率が異なる
ように形成されており、左側のトリミング用空間25では
例えば四切、半切サイズのトリミングを、右側のトリミ
ング用空間26では例えば六切全紙サイズのトリミングを
行なうことができる。しかし、このトリミングスケール
13では、トリミング用空間のたてとよこのサイズの比率
は、左右のトリミング用空間25,26による２種類に限定
される。

前記の問題点を解決するものとして、実用新案登録第
1,420,676号のトリミングスケールが知られている。こ
れは、四角形の固定枠の内側に、直角方向に配置され、
且つ直角方向にスライド自在な２つの可動枠を設け、こ
れら２つの可動枠により形成される直角な２つの縁と、
固定枠の２つの縁とで囲まれる内側をトリミング用空間
とするものである。

このトリミングスケールでは、トリミング用空間を拡
大、縮小でき、且つたて、よこの寸法比率も任意に選定
できるフリーサイズ方式ではあるが、各サイズの寸法を
決める基準として、トリミング用空間の対角線方向にゴ
ムひもを配設しているため、トリミングスケールをプリ
ント写真の上においてトリミング空間の縁に沿ってマー
カー等で縁どりをするとき、前記ゴムひもやその先端の
つまみがマーカー等の邪魔になり、使用上不便である。
また、直角に配した２つの可動枠は個別に可動するか
ら、例えば、トリミング用空間のたて、よこの比率を同
じにしたまま、全体の大きさだけを種種変えて構図を決
める場合の操作が不便である。さらに構造も複雑であ
る。

［考案が解決しようとする問題点］前述のように従来のトリミングスケールは構造が簡易
なものは、トリミングのたて、よこのサイズを任意に選
定できないという欠点がある。一方、トリミングのた
て、よこのサイズを任意に選定できるフリーサイズのト
リミングスケールは、使用上不便であったり、構造が複
雑であるという欠点がある。

本考案は前記の欠点を改良し、構造が簡易で、しかも
使用上便利のよいフリーサイズ方式のトリミングスケー
ルを提供することを目的とする。

［問題点を解決するための手段］前記目的を達成するため、本考案に係るトリミングス
ケールは、固定フレームに形成した直角な２つの縁と前
記固定フレームの側面に沿って摺動自在であり、且つ固
定フレームの前記１つの縁と平行に近接、離間自在な１
つの縁を有する第１スライドフレームと、第１スライド
フレームと一体に前記固定フレームに対して摺動すると
共に、第１スライドフレームに対しても摺動自在であ
り、且つ固定フレームの前記１つの縁と平行に近接離間
自在な１つの縁を有する第２スライドフレームとからな
り、前記固定フレームの２つの縁と、第１スライドフレ
ームの１つの縁と第２スライドフレームの１つの縁とで
囲まれる内部に拡大縮小自在なトリミング用空間を形成
したことを特徴とする。

また、前記第２スライドフレームに比率指標を設ける
と共に、第２スライドフレームの縁と直角配置にある固
定フレームの１つの縁から指示線を引出して設け、この
指示線と前記比率指標とが一致するように設けてもよ
い。

［作用］第１スライドフレームを固定して第２スライドフレー
ムを移動させると、トリミング用空間のたて、よこの比
率を任意に変更することができる。このとき第２スライ
ドフレームの比率指標を固定フレームの所望の指示線に
合致させることにより、指示線が指示するたて、よこの
比率のトリミング空間を決めることができる。また、第
１スライドフレームを移動させつつ、第２スライドフレ
ームを移動させて、その比率指標を固定フレームの所望
の指示線に合致させることにより、所望のたて、よこの
比率を保持して、その大きさも任意に変更できる。

［実施例］以下本考案の実施例を図を参照して説明する。

第１図は本考案一実施例に係るトリミングスケール31
の斜視図、第２図は第１図Ａ−Ａ線の断面図、第３図は
同Ｂ−Ｂ線断面図である。各図で32は固定フレーム、33
は固定フレーム32の側面に設けられた第１スライドフレ
ーム、39は第１スライドフレーム33と一体に固定フレー
ム32に対してスライド自在で、且つ第１スライドフレー
ム33に対してもスライド自在に設けられた第２スライド
フレームである。

固定フレーム32の板面を一部を切抜いた空間48により
２つの直角な縁34,35が形成されている。一方、第１ス
ライドフレーム33には前記固定フレーム32の１つの縁35
と平行を保ってこの縁35に近接、離間自在な１つの縁36
を有している。また第２スライドフレーム39は前記固定
フレーム32の他の１つの縁34と平行を保ってこの縁34に
近接、離間自在な１つの縁37を有している。そして、前
記固定された直角な２つの縁34,35及び可動自在な２つ
の縁36,37とにより囲まれる内側に拡大縮小自在なトリ
ミング用空間38が形成される。

さらに説明すると、第１スライドフレーム33の上下縁
42,42は、固定フレーム32の上下縁に設けた凹溝40,40に
沿ってスライド自在に設けられている。また第２スライ
ドフレーム39は、第１スライドフレーム33の縁36と平行
に設けた凹溝41にスライド自在に且つこれから脱出しな
いように設けられている。つまり、第２スライドフレー
ム39は、第１スライドフレーム33に支持されて必ずこれ
と一体に固定フレーム32に対して移動し、且つ第１スラ
イドフレーム33に対しては単独で移動できる。

固定フレーム32の２つの縁34,35には目盛43が付され
ており、さらに、１つの縁35の目盛43からはそれぞれ異
なる所定の比率を指示する数本の指示線45が所定方向に
引出されている。一方、第２スライドフレーム39の先端
鋭角部46に比率指標47が表示されている。

次に本考案のトリミングスケールの使用方法を説明す
る。

第１スライドフレーム33を固定し、第２スライドフレ
ーム39を移動させ、比率指標47を所望の指示線45に合わ
せることで、この指示線45が示すたて、よこの寸法比率
のトリミング用空間38を形成することができる。一方、
第１スライドフレーム33を移動させつつ、第２スライド
フレーム39を移動させて、その比率指標47を所望の指示
線45に合わせることにより、トリミング用空間38のた
て、よこの所望の寸法比率を保持して、全体の大きさも
任意に変えることができる。本実施例では、所望の寸法
比率を指示する指示線45を設けておくことにより、４×
５、キャビネ、八切、六切、四切、半切、全紙等のあら
ゆるトリミング用空間を１台のスケールで自在に形成で
きる。

［考案の効果］以上説明したように、本考案は固定フレームと第１ス
ライドフレームと、第２スライドフレームとの組合せに
よる簡単な構成であり、しかも簡単な操作で所望とする
トリミング用空間を形成することができる。しかも、ト
リミングの罫書き線を入れる時にも従来のようなマーカ
ー等がゴムひもにぶつかるなどの不便さがないというす
ぐれた効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係るトリミングスケールの一実施例の
斜視図、第２図は第１図Ａ−Ａ線断面図、第３図は第１
図Ｂ−Ｂ線断面図、第４図と第５図は従来のトリミング
スケールの２例を示す斜視図である。 32……固定フレーム 33……第１スライドフレーム 34,35,36,37……縁 38……トリミング用空間 39……第２スライドフレーム 45……指示線 47……比率指標

Claims

【実用新案登録請求の範囲】

【請求項１】固定フレームに形成した直角な２つの縁
と、前記固定フレームの側面に沿って摺動自在であり、
且つ固定フレームの前記１つの縁と平行に近接離間自在
な１つの縁を有する第１スライドフレームと、第１スラ
イドフレームと一体に前記固定フレームに対して摺動す
ると共に、第１スライドフレームに対しても摺動自在で
あり、且つ固定フレームの前記１つの縁と平行に近接離
間自在な１つの縁を有する第２スライドフレームとから
なり、前記固定フレームの２つの縁と、第１スライドフ
レームの１つの縁と第２スライドフレームの１つの縁と
で囲まれる内部に拡大縮小自在なトリミング用空間が形
成されてなる構成を特徴とするトリミングスケール。
【請求項２】第２スライドフレームに比率指標を設ける
と共に、第２スライドフレームの縁と直角配置にある固
定フレームの１つの縁から指示線を引出して設け、この
指示線と前記比率指標とを合致させてなる構成を特徴と
する請求項１記載のトリミングスケール。