JPH0853521A - 水分散性のアクリル系グラフト共重合体、製造方法および水性塗料 - Google Patents
水分散性のアクリル系グラフト共重合体、製造方法および水性塗料Info
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- JPH0853521A JPH0853521A JP18939594A JP18939594A JPH0853521A JP H0853521 A JPH0853521 A JP H0853521A JP 18939594 A JP18939594 A JP 18939594A JP 18939594 A JP18939594 A JP 18939594A JP H0853521 A JPH0853521 A JP H0853521A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 耐水性、耐化学薬品性等の塗膜性能および仕
上り外観に優れた塗膜が得られ、しかも塗装作業性およ
び貯蔵安定性に優れた水性塗料を得る。 【構成】 酸価35〜120mgKOH/g、水酸基価50〜150mgKOH
/g、ガラス転移温度-20〜+50℃、数平均分子量4500〜90
00のアクリル系共重合体(a1)、および水酸基と反応可
能な官能基を有する不飽和単量体(a2)を、a2/a1=
0.4〜1.5のモル比で反応させて得られた不飽和結合含有
アクリル系共重合体(a)と、酸価15以下、水酸基価50
〜150となるように配合された単量体配合物(b)とを、
a/b=10/90〜60/40の重量比で反応させ、酸価10〜30、
水酸基価50〜150、ガラス転移温度-20〜+50℃、数平均
分子量10000〜100000を有し、前記aからなる主鎖に前
記bからなる側鎖がグラフト重合した水分散性アルリル
系グラフト共重合体を製造し、この共重合体を水性媒体
に分散させて水性塗料を得る。
上り外観に優れた塗膜が得られ、しかも塗装作業性およ
び貯蔵安定性に優れた水性塗料を得る。 【構成】 酸価35〜120mgKOH/g、水酸基価50〜150mgKOH
/g、ガラス転移温度-20〜+50℃、数平均分子量4500〜90
00のアクリル系共重合体(a1)、および水酸基と反応可
能な官能基を有する不飽和単量体(a2)を、a2/a1=
0.4〜1.5のモル比で反応させて得られた不飽和結合含有
アクリル系共重合体(a)と、酸価15以下、水酸基価50
〜150となるように配合された単量体配合物(b)とを、
a/b=10/90〜60/40の重量比で反応させ、酸価10〜30、
水酸基価50〜150、ガラス転移温度-20〜+50℃、数平均
分子量10000〜100000を有し、前記aからなる主鎖に前
記bからなる側鎖がグラフト重合した水分散性アルリル
系グラフト共重合体を製造し、この共重合体を水性媒体
に分散させて水性塗料を得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、安定化層となる主鎖お
よび分散層となる側鎖を有し、水性塗料の塗膜形成成分
として有用な新規な水分散性のアクリル系グラフト共重
合体、その製造方法、ならびに前記水分散性のアクリル
系グラフト共重合体を含む水性塗料に関するものであ
る。
よび分散層となる側鎖を有し、水性塗料の塗膜形成成分
として有用な新規な水分散性のアクリル系グラフト共重
合体、その製造方法、ならびに前記水分散性のアクリル
系グラフト共重合体を含む水性塗料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】水性塗料は、環境保全および労働安全性
の点において優れているため、溶剤型塗料に替って広く
採用されるようになっている。例えば自動車等の外板に
塗装されるメタリック塗料の分野においては、多量の有
機溶剤を用いた溶剤型メタリック塗料から、水を溶媒と
して用いた水性メタリック塗料への転換が進められてい
る。
の点において優れているため、溶剤型塗料に替って広く
採用されるようになっている。例えば自動車等の外板に
塗装されるメタリック塗料の分野においては、多量の有
機溶剤を用いた溶剤型メタリック塗料から、水を溶媒と
して用いた水性メタリック塗料への転換が進められてい
る。
【0003】一般の水性塗料または水性塗料組成物に使
用される水性樹脂として、水性化に必要な量のカルボキ
シル基を有するランダム重合体があり、この重合体を塩
基性物質で中和して水性媒体に分散させた水分散体が水
性塗料に用いられている。しかし、このような水分散体
からなる水性塗料、例えばアクリル系ランダム重合体の
水分散体からなる水性塗料は、顔料分散性および塗液の
流動性が良好であって、光沢および平滑性に優れた塗膜
を形成するので、美粧仕上げに適しているが、アクリル
系重合体の酸価が高いため、塗膜の耐水性が低い。また
水分散体の粘度が高くなるため、これから得られる水性
塗料を塗装に適した粘度に調整すると、その固形分濃度
が著しく低くなり、塗装時および乾燥時に塗膜にタレ、
ワキ、ムラ等の塗装欠陥が生じやすい。
用される水性樹脂として、水性化に必要な量のカルボキ
シル基を有するランダム重合体があり、この重合体を塩
基性物質で中和して水性媒体に分散させた水分散体が水
性塗料に用いられている。しかし、このような水分散体
からなる水性塗料、例えばアクリル系ランダム重合体の
水分散体からなる水性塗料は、顔料分散性および塗液の
流動性が良好であって、光沢および平滑性に優れた塗膜
を形成するので、美粧仕上げに適しているが、アクリル
系重合体の酸価が高いため、塗膜の耐水性が低い。また
水分散体の粘度が高くなるため、これから得られる水性
塗料を塗装に適した粘度に調整すると、その固形分濃度
が著しく低くなり、塗装時および乾燥時に塗膜にタレ、
ワキ、ムラ等の塗装欠陥が生じやすい。
【0004】このような点を改善するため、親水成分お
よび疎水成分からなるアクリル系グラフト共重合体を含
む水性塗料組成物が提供されている。例えば、特開昭5
6−49760号公報には、カルボキシ官能性アクリル
系重合体にグリシジル基含有不飽和単量体を反応させて
得た酸価40〜200の不飽和基含有アクリル系重合体
と、酸価が30以下になるようにα,β−エチレン性不
飽和カルボン酸および他の共重合性不飽和単量体を配合
した単量体配合物とを、両反応成分の組合せとして酸価
の差を25〜200として重合させ、これにより酸価1
5〜40およびガラス転移温度−10℃〜70℃を有す
るアクリル系グラフト共重合体を製造し、得られたアク
リル系グラフト共重合体の水分散体を樹脂成分として含
有する水性塗料組成物が記載されている。
よび疎水成分からなるアクリル系グラフト共重合体を含
む水性塗料組成物が提供されている。例えば、特開昭5
6−49760号公報には、カルボキシ官能性アクリル
系重合体にグリシジル基含有不飽和単量体を反応させて
得た酸価40〜200の不飽和基含有アクリル系重合体
と、酸価が30以下になるようにα,β−エチレン性不
飽和カルボン酸および他の共重合性不飽和単量体を配合
した単量体配合物とを、両反応成分の組合せとして酸価
の差を25〜200として重合させ、これにより酸価1
5〜40およびガラス転移温度−10℃〜70℃を有す
るアクリル系グラフト共重合体を製造し、得られたアク
リル系グラフト共重合体の水分散体を樹脂成分として含
有する水性塗料組成物が記載されている。
【0005】上記アクリル系グラフト共重合体の製造方
法では、まずカルボキシ官能性アクリル系共重合体にグ
リシジル基含有不飽和単量体を反応させて、カルボキシ
ル基にグリシジル基を開環付加させた後、単量体配合物
をグラフト重合させている。しかし、この方法では、グ
リシジル基はカルボキシル基と特異的に反応するだけな
ので、カルボキシル基を含まないアクリル系共重合体か
らはグラフト共重合体は得られず、従って水性塗料も得
られない。また上記アクリル系グラフト共重合体を含有
する水性塗料においては、塗装作業性の改善が望まれて
いる。
法では、まずカルボキシ官能性アクリル系共重合体にグ
リシジル基含有不飽和単量体を反応させて、カルボキシ
ル基にグリシジル基を開環付加させた後、単量体配合物
をグラフト重合させている。しかし、この方法では、グ
リシジル基はカルボキシル基と特異的に反応するだけな
ので、カルボキシル基を含まないアクリル系共重合体か
らはグラフト共重合体は得られず、従って水性塗料も得
られない。また上記アクリル系グラフト共重合体を含有
する水性塗料においては、塗装作業性の改善が望まれて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、水性
塗料の塗膜形成樹脂(主体樹脂)として利用でき、その
際耐水性、耐化学薬品性等の塗膜性能、および仕上り外
観に優れた塗膜を形成することが可能で、しかも塗装作
業性および貯蔵安定性に優れた水性塗料を得ることがで
きる新規かつ有用な水分散性のアクリル系グラフト共重
合体を提供することである。本発明の第2の目的は、上
記アクリル系グラフト共重合体を、水酸基を含有するア
クリル系共重合体を出発原料として簡単に効率よく製造
することができる製造方法を提案することである。本発
明の第3の目的は、上記アクリル系グラフト共重合体を
含有し、耐水性、耐化学薬品性等の塗膜性能、および仕
上り外観に優れた塗膜を形成することが可能で、しかも
塗装作業性および貯蔵安定性に優れた水性塗料を提供す
ることである。
塗料の塗膜形成樹脂(主体樹脂)として利用でき、その
際耐水性、耐化学薬品性等の塗膜性能、および仕上り外
観に優れた塗膜を形成することが可能で、しかも塗装作
業性および貯蔵安定性に優れた水性塗料を得ることがで
きる新規かつ有用な水分散性のアクリル系グラフト共重
合体を提供することである。本発明の第2の目的は、上
記アクリル系グラフト共重合体を、水酸基を含有するア
クリル系共重合体を出発原料として簡単に効率よく製造
することができる製造方法を提案することである。本発
明の第3の目的は、上記アクリル系グラフト共重合体を
含有し、耐水性、耐化学薬品性等の塗膜性能、および仕
上り外観に優れた塗膜を形成することが可能で、しかも
塗装作業性および貯蔵安定性に優れた水性塗料を提供す
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は次の水分散性の
アクリル系グラフト共重合体、その製造方法および水性
塗料である。 (1)α,β−エチレン性不飽和単量体の共重合体から
なり、酸価35〜120mgKOH/g、水酸基価50
〜150mgKOH/g、ガラス転移温度−20〜+5
0℃、数平均分子量4500〜9000のアクリル系共
重合体(a1)、および水酸基と反応可能な官能基を有
するα,β−エチレン性不飽和単量体(a2)を、(a
2)/(a1)〔モル比〕=0.4〜1.5の割合で反
応させて得られた不飽和結合含有アクリル系共重合体
(a)と、酸価15mgKOH/g以下、水酸基価50
〜150mgKOH/gとなるように、共重合性不飽和
単量体が配合された単量体配合物(b)とを、(a)/
(b)〔重量比〕=10/90〜60/40の割合で反
応させたグラフト共重合体であって、酸価10〜30m
gKOH/g、水酸基価50〜150mgKOH/g、
ガラス転移温度−20〜+50℃、数平均分子量100
00〜100000を有することを特徴とする水分散性
のアクリル系グラフト共重合体。 (2)α,β−エチレン性不飽和単量体の共重合体から
なり、酸価35〜120mgKOH/g、水酸基価50
〜150mgKOH/g、ガラス転移温度−20〜+5
0℃、数平均分子量4500〜9000のアクリル系共
重合体(a1)、および水酸基と反応可能な官能基を有
するα,β−エチレン性不飽和単量体(a2)を、(a
2)/(a1)〔モル比〕=0.4〜1.5の割合で反
応させて得られた不飽和結合含有アクリル系共重合体
(a)と、酸価15mgKOH/g以下、水酸基価50
〜150mgKOH/gとなるように、共重合性不飽和
単量体が配合された単量体配合物(b)とを、(a)/
(b)〔重量比〕=10/90〜60/40の割合で反
応させて酸価10〜30mgKOH/g、水酸基価50
〜150mgKOH/g、ガラス転移温度−20〜+5
0℃、数平均分子量10000〜100000を有する
水分散性のアクリル系グラフト共重合体を製造すること
を特徴とする水分散性のアクリル系グラフト共重合体の
製造方法。 (3)上記(1)記載のアクリル系グラフト共重合体を
含有することを特徴とする水性塗料。
アクリル系グラフト共重合体、その製造方法および水性
塗料である。 (1)α,β−エチレン性不飽和単量体の共重合体から
なり、酸価35〜120mgKOH/g、水酸基価50
〜150mgKOH/g、ガラス転移温度−20〜+5
0℃、数平均分子量4500〜9000のアクリル系共
重合体(a1)、および水酸基と反応可能な官能基を有
するα,β−エチレン性不飽和単量体(a2)を、(a
2)/(a1)〔モル比〕=0.4〜1.5の割合で反
応させて得られた不飽和結合含有アクリル系共重合体
(a)と、酸価15mgKOH/g以下、水酸基価50
〜150mgKOH/gとなるように、共重合性不飽和
単量体が配合された単量体配合物(b)とを、(a)/
(b)〔重量比〕=10/90〜60/40の割合で反
応させたグラフト共重合体であって、酸価10〜30m
gKOH/g、水酸基価50〜150mgKOH/g、
ガラス転移温度−20〜+50℃、数平均分子量100
00〜100000を有することを特徴とする水分散性
のアクリル系グラフト共重合体。 (2)α,β−エチレン性不飽和単量体の共重合体から
なり、酸価35〜120mgKOH/g、水酸基価50
〜150mgKOH/g、ガラス転移温度−20〜+5
0℃、数平均分子量4500〜9000のアクリル系共
重合体(a1)、および水酸基と反応可能な官能基を有
するα,β−エチレン性不飽和単量体(a2)を、(a
2)/(a1)〔モル比〕=0.4〜1.5の割合で反
応させて得られた不飽和結合含有アクリル系共重合体
(a)と、酸価15mgKOH/g以下、水酸基価50
〜150mgKOH/gとなるように、共重合性不飽和
単量体が配合された単量体配合物(b)とを、(a)/
(b)〔重量比〕=10/90〜60/40の割合で反
応させて酸価10〜30mgKOH/g、水酸基価50
〜150mgKOH/g、ガラス転移温度−20〜+5
0℃、数平均分子量10000〜100000を有する
水分散性のアクリル系グラフト共重合体を製造すること
を特徴とする水分散性のアクリル系グラフト共重合体の
製造方法。 (3)上記(1)記載のアクリル系グラフト共重合体を
含有することを特徴とする水性塗料。
【0008】本発明の水分散性のアクリル系グラフト共
重合体(以下、単にアクリル系グラフト共重合体という
場合がある)は、水媒体中で分散させたときに水和して
安定化層となる親水性の不飽和結合含有アクリル系共重
合体(a)を主鎖とし、この主鎖に単量体配合物(b)
が重合して、分散したときに分散層となる疎水性の側鎖
がウレタン結合などの結合を介してグラフト重合したグ
ラフト共重合体である。本発明において、「(メタ)ア
クリル酸」ならびに「(メタ)アクリレート」の表現は
「アクリル酸および/またはメタクリル酸」ならびに
「アクリレートおよび/またはメタクリレート」を表わ
す。
重合体(以下、単にアクリル系グラフト共重合体という
場合がある)は、水媒体中で分散させたときに水和して
安定化層となる親水性の不飽和結合含有アクリル系共重
合体(a)を主鎖とし、この主鎖に単量体配合物(b)
が重合して、分散したときに分散層となる疎水性の側鎖
がウレタン結合などの結合を介してグラフト重合したグ
ラフト共重合体である。本発明において、「(メタ)ア
クリル酸」ならびに「(メタ)アクリレート」の表現は
「アクリル酸および/またはメタクリル酸」ならびに
「アクリレートおよび/またはメタクリレート」を表わ
す。
【0009】まず不飽和結合含有アクリル系共重合体
(a)を構成するアクリル系共重合体(a1)について
説明する。アクリル系共重合体(a1)は、水酸基含有
α,β−エチレン性不飽和単量体およびカルボキシル基
含有α,β−エチレン性不飽和単量体を必須成分とし、
これらのα,β−エチレン性不飽和単量体と必要に応じ
て用いられる他の共重合性不飽和単量体とから、公知の
溶液重合法により適当な重合開始剤の存在下に製造され
る。反応媒体としては、トルエン、メチルイソブチルケ
トン、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチル
セロソルブ)、プロピレングリコールモノプロピルエー
テル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどを
使用することができる。
(a)を構成するアクリル系共重合体(a1)について
説明する。アクリル系共重合体(a1)は、水酸基含有
α,β−エチレン性不飽和単量体およびカルボキシル基
含有α,β−エチレン性不飽和単量体を必須成分とし、
これらのα,β−エチレン性不飽和単量体と必要に応じ
て用いられる他の共重合性不飽和単量体とから、公知の
溶液重合法により適当な重合開始剤の存在下に製造され
る。反応媒体としては、トルエン、メチルイソブチルケ
トン、エチレングリコールモノブチルエーテル(ブチル
セロソルブ)、プロピレングリコールモノプロピルエー
テル、プロピレングリコールモノエチルエーテルなどを
使用することができる。
【0010】水酸基含有α,β−エチレン性不飽和単量
体の例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の
(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル;ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の
ポリエーテルポリオールと、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート等の水酸基含有α,β−エチレン性不
飽和単量体とのモノエーテル;(メタ)アクリル酸のヒ
ドロキシアルキルエステルに、ε−カプロラクトン、γ
−ブチロラクトン等のラクトン類が1〜10モル付加し
たラクトン変性α,β−エチレン性不飽和単量体などを
あげることができる。これらはそれぞれ単独で、または
2種類以上を組合せて使用することができる。カルボキ
シル基含有α,β−エチレン性不飽和単量体としては、
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、
マレイン酸等があげられる。これらはそれぞれ単独で、
または2種以上を組合せて使用することができる。
体の例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリ
レート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の
(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル;ポ
リエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等の
ポリエーテルポリオールと、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート等の水酸基含有α,β−エチレン性不
飽和単量体とのモノエーテル;(メタ)アクリル酸のヒ
ドロキシアルキルエステルに、ε−カプロラクトン、γ
−ブチロラクトン等のラクトン類が1〜10モル付加し
たラクトン変性α,β−エチレン性不飽和単量体などを
あげることができる。これらはそれぞれ単独で、または
2種類以上を組合せて使用することができる。カルボキ
シル基含有α,β−エチレン性不飽和単量体としては、
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、
マレイン酸等があげられる。これらはそれぞれ単独で、
または2種以上を組合せて使用することができる。
【0011】必要に応じて用いられる他の共重合性不飽
和単量体としては、エステル:例えば、(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アク
リル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸
ラウリル等の、(メタ)アクリル酸のC1〜C18アルキ
ルエステル;(メタ)アクリル酸メトキシブチル、(メ
タ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エ
トキシブチル等の、(メタ)アクリル酸のアルコキシア
ルキルエステル;アクリル酸またはメタクリル酸のアミ
ド:N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−イソ
ブトキシメチロール(メタ)アクリルアミド等の、(メ
タ)アクリル酸のアミド;スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン等のビニル芳香族化合物などがあげ
られる。
和単量体としては、エステル:例えば、(メタ)アクリ
ル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アク
リル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、
(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシ
ル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸
ラウリル等の、(メタ)アクリル酸のC1〜C18アルキ
ルエステル;(メタ)アクリル酸メトキシブチル、(メ
タ)アクリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸エ
トキシブチル等の、(メタ)アクリル酸のアルコキシア
ルキルエステル;アクリル酸またはメタクリル酸のアミ
ド:N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N−イソ
ブトキシメチロール(メタ)アクリルアミド等の、(メ
タ)アクリル酸のアミド;スチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン等のビニル芳香族化合物などがあげ
られる。
【0012】アクリル系共重合体(a1)は、これらの
単量体を用いて公知の重合開始剤、例えばアゾビスイソ
ブチロニトリル、ベンジルペルオキシド、t−ブチルペ
ルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシド、t−
ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート等の存在
下、常法に従い溶液重合を行うことにより得られる。こ
の反応は、生成するアクリル系共重合体(a1)が酸価
35〜120mgKOH/g、好ましくは60〜120
mgKOH/g、水酸基価50〜150mgKOH/
g、好ましくは60〜120mgKOH/g、ガラス転
移温度−20〜+50℃、好ましくは−20〜+25
℃、数平均分子量4500〜9000、好ましくは48
00〜8500となるように反応を行う。
単量体を用いて公知の重合開始剤、例えばアゾビスイソ
ブチロニトリル、ベンジルペルオキシド、t−ブチルペ
ルオキシベンゾエート、t−ブチルペルオキシド、t−
ブチルペルオキシ−2−エチルヘキサノエート等の存在
下、常法に従い溶液重合を行うことにより得られる。こ
の反応は、生成するアクリル系共重合体(a1)が酸価
35〜120mgKOH/g、好ましくは60〜120
mgKOH/g、水酸基価50〜150mgKOH/
g、好ましくは60〜120mgKOH/g、ガラス転
移温度−20〜+50℃、好ましくは−20〜+25
℃、数平均分子量4500〜9000、好ましくは48
00〜8500となるように反応を行う。
【0013】アクリル系共重合体(a1)の酸価が35
mgKOH/g未満の場合は、安定化層としての作用が
十分でなく、得られるアクリル系グラフト共重合体が水
性媒体中で凝集しやすく、貯蔵安定性に劣り、また12
0mgKOH/gを超える場合は、親水性が高くなり、
得られるアクリル系グラフト共重合体を含有する水性塗
料から形成される塗膜の耐水性に劣る。アクリル系共重
合体(a1)の水酸基価が50mgKOH/g未満の場
合は、得られるアクリル系グラフト共重合体と硬化剤と
して用いられるアミノ樹脂との架橋点が不足するため、
得られる塗膜の耐化学薬品性に劣り、また150mgK
OH/gを超える場合は、得られるアクリル系グラフト
共重合体に親水性が付与されるため、これを含む水性塗
料から形成される塗膜の耐水性に劣る。
mgKOH/g未満の場合は、安定化層としての作用が
十分でなく、得られるアクリル系グラフト共重合体が水
性媒体中で凝集しやすく、貯蔵安定性に劣り、また12
0mgKOH/gを超える場合は、親水性が高くなり、
得られるアクリル系グラフト共重合体を含有する水性塗
料から形成される塗膜の耐水性に劣る。アクリル系共重
合体(a1)の水酸基価が50mgKOH/g未満の場
合は、得られるアクリル系グラフト共重合体と硬化剤と
して用いられるアミノ樹脂との架橋点が不足するため、
得られる塗膜の耐化学薬品性に劣り、また150mgK
OH/gを超える場合は、得られるアクリル系グラフト
共重合体に親水性が付与されるため、これを含む水性塗
料から形成される塗膜の耐水性に劣る。
【0014】アクリル系共重合体(a1)のガラス転移
温度が−20℃未満の場合は、得られるアクリル系グラ
フト共重合体が水性媒体中で融着しやすく、水分散体の
貯蔵安定性に劣り、またガラス転移温度が+50℃を超
える場合は、得られるアクリル系グラフト共重合体の軟
化温度が高くなるため、これを含む水性塗料が塗膜にな
る際の平滑性に劣る。アクリル系共重合体(a1)の数
平均分子量が4500未満の場合は、十分な安定化層を
形成できず、得られるアクリル系グラフト共重合体の水
分散体の貯蔵安定性に劣り、また9000を超える場合
は、得られるアクリル系グラフト共重合体の水分散体の
粘度が高くなり、これより調製した水性塗料の塗装固形
分が低下し、タレ性に劣る。
温度が−20℃未満の場合は、得られるアクリル系グラ
フト共重合体が水性媒体中で融着しやすく、水分散体の
貯蔵安定性に劣り、またガラス転移温度が+50℃を超
える場合は、得られるアクリル系グラフト共重合体の軟
化温度が高くなるため、これを含む水性塗料が塗膜にな
る際の平滑性に劣る。アクリル系共重合体(a1)の数
平均分子量が4500未満の場合は、十分な安定化層を
形成できず、得られるアクリル系グラフト共重合体の水
分散体の貯蔵安定性に劣り、また9000を超える場合
は、得られるアクリル系グラフト共重合体の水分散体の
粘度が高くなり、これより調製した水性塗料の塗装固形
分が低下し、タレ性に劣る。
【0015】不飽和結合含有アクリル系共重合体(a)
は、上記アクリル系共重合体(a1)に水酸基と反応可
能な官能基を有するα,β−エチレン性不飽和単量体
(a2)を反応させることにより得られる。この成分
(a2)の具体的なものとしては、α,α−ジメチルイ
ソプロペニルベンジルイソシアネート、メタクリロイル
イソシアネートなどがあげられる。
は、上記アクリル系共重合体(a1)に水酸基と反応可
能な官能基を有するα,β−エチレン性不飽和単量体
(a2)を反応させることにより得られる。この成分
(a2)の具体的なものとしては、α,α−ジメチルイ
ソプロペニルベンジルイソシアネート、メタクリロイル
イソシアネートなどがあげられる。
【0016】(a1)と(a2)との反応は、(a2)
/(a1)のモル比が0.4〜1.5、好ましくは0.
8〜1.2の条件で行われる。なおアクリル系共重合体
(a1)のモル数は、ゲルパーミュエーションクロマト
グラフィーにより常法で測定されたポリスチレン換算数
平均分子量から計算して決定される。(a2)の配合量
がアクリル系共重合体(a1)に対して、モル比で0.
4未満の場合は、成分(b)とのグラフト化反応が不十
分となり、得られるアクリル系グラフト共重合体の水性
媒体中への分散が困難となるか、あるいは得られる水分
散体の貯蔵安定性に劣り、また1.5を超える場合はゲ
ル化を生じ、アクリル系グラフト共重合体の製造ができ
ない。
/(a1)のモル比が0.4〜1.5、好ましくは0.
8〜1.2の条件で行われる。なおアクリル系共重合体
(a1)のモル数は、ゲルパーミュエーションクロマト
グラフィーにより常法で測定されたポリスチレン換算数
平均分子量から計算して決定される。(a2)の配合量
がアクリル系共重合体(a1)に対して、モル比で0.
4未満の場合は、成分(b)とのグラフト化反応が不十
分となり、得られるアクリル系グラフト共重合体の水性
媒体中への分散が困難となるか、あるいは得られる水分
散体の貯蔵安定性に劣り、また1.5を超える場合はゲ
ル化を生じ、アクリル系グラフト共重合体の製造ができ
ない。
【0017】(a1)と(a2)との反応は、ジブチル
チンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチ
ルチンジアセトネートなどの触媒の存在下に行うのが好
ましい。(a1)と(a2)との反応は、別途製造した
アクリル系共重合体(a1)と成分(a2)とを適当な
反応媒体中で反応させることにより行うこともできる
し、アクリル系共重合体(a1)を製造した反応液に成
分(a2)を添加し、(a1)の製造に引続いて行うこ
ともできる。反応媒体としては、(a1)の製造に用い
た反応媒体と同じものが使用できる。
チンジアセテート、ジブチルチンジラウレート、ジブチ
ルチンジアセトネートなどの触媒の存在下に行うのが好
ましい。(a1)と(a2)との反応は、別途製造した
アクリル系共重合体(a1)と成分(a2)とを適当な
反応媒体中で反応させることにより行うこともできる
し、アクリル系共重合体(a1)を製造した反応液に成
分(a2)を添加し、(a1)の製造に引続いて行うこ
ともできる。反応媒体としては、(a1)の製造に用い
た反応媒体と同じものが使用できる。
【0018】反応液中の成分(a1)および成分(a
2)の合計濃度は30〜90重量%、好ましくは50〜
80重量%、触媒の反応液中での濃度は0.1〜5重量
%、好ましくは0.1〜2重量%とするのが望ましい。
また反応温度は20〜160℃、好ましくは40〜14
0℃、反応時間は0.5〜5時間とするのが望ましい。
2)の合計濃度は30〜90重量%、好ましくは50〜
80重量%、触媒の反応液中での濃度は0.1〜5重量
%、好ましくは0.1〜2重量%とするのが望ましい。
また反応温度は20〜160℃、好ましくは40〜14
0℃、反応時間は0.5〜5時間とするのが望ましい。
【0019】上記の反応では、アクリル系共重合体(a
1)の水酸基と、成分(a2)の水酸基と反応する官能
基、例えばイソシアネート基とが反応してウレタン結合
が形成され、これによりアクリル系共重合体(a1)に
成分(a2)が付加し、不飽和結合含有アクリル系共重
合体(a)が製造される。
1)の水酸基と、成分(a2)の水酸基と反応する官能
基、例えばイソシアネート基とが反応してウレタン結合
が形成され、これによりアクリル系共重合体(a1)に
成分(a2)が付加し、不飽和結合含有アクリル系共重
合体(a)が製造される。
【0020】このようにして得られた不飽和結合含有ア
クリル系共重合体(a)と反応させる単量体配合物
(b)は、共重合性不飽和単量体を、酸価15mgKO
H/g以下、好ましくは10mgKOH/g以下、水酸
基価50〜150mgKOH/g、好ましくは60〜1
20mgKOH/gになるように配合したものである。
共重合性不飽和単量体としては、前記アクリル系共重合
体(a1)について例示した水酸基含有α,β−エチレ
ン性不飽和単量体、カルボキシル基含有α,β−エチレ
ン性不飽和単量体および他の共重合性単量体などがあげ
られる。
クリル系共重合体(a)と反応させる単量体配合物
(b)は、共重合性不飽和単量体を、酸価15mgKO
H/g以下、好ましくは10mgKOH/g以下、水酸
基価50〜150mgKOH/g、好ましくは60〜1
20mgKOH/gになるように配合したものである。
共重合性不飽和単量体としては、前記アクリル系共重合
体(a1)について例示した水酸基含有α,β−エチレ
ン性不飽和単量体、カルボキシル基含有α,β−エチレ
ン性不飽和単量体および他の共重合性単量体などがあげ
られる。
【0021】単量体配合物(b)の酸価が15mgKO
H/gを超える場合は、得られるアクリル系グラフト共
重合体が水溶性になって粘度が高くなり、これを含む水
性塗料の塗装性が悪くなる。また耐水性にも劣る。単量
体配合物(b)の水酸基価が50mgKOH/g未満の
場合は、得られるアクリル系グラフト共重合体と硬化剤
として用いられるアミノ樹脂との架橋点が不足するた
め、得られる塗膜の耐化学薬品性に劣り、また150m
gKOH/gを超える場合は、親水性が高くなり、得ら
れる塗膜の耐水性に劣る。
H/gを超える場合は、得られるアクリル系グラフト共
重合体が水溶性になって粘度が高くなり、これを含む水
性塗料の塗装性が悪くなる。また耐水性にも劣る。単量
体配合物(b)の水酸基価が50mgKOH/g未満の
場合は、得られるアクリル系グラフト共重合体と硬化剤
として用いられるアミノ樹脂との架橋点が不足するた
め、得られる塗膜の耐化学薬品性に劣り、また150m
gKOH/gを超える場合は、親水性が高くなり、得ら
れる塗膜の耐水性に劣る。
【0022】本発明のアクリル系グラフト共重合体は、
前記不飽和結合含有アクリル系共重合体(a)と単量体
配合物(b)とを反応させることにより得られる。この
反応は不飽和結合含有アクリル系共重合体(a)と単量
体配合物(b)との比が、(a)/(b)〔重量比〕で
10/90〜60/40、好ましくは20/80〜40
/60の条件で行われる。
前記不飽和結合含有アクリル系共重合体(a)と単量体
配合物(b)とを反応させることにより得られる。この
反応は不飽和結合含有アクリル系共重合体(a)と単量
体配合物(b)との比が、(a)/(b)〔重量比〕で
10/90〜60/40、好ましくは20/80〜40
/60の条件で行われる。
【0023】(a)/(b)〔重量比〕が10/90未
満の場合は十分な安定化層が形成されず、得られるアク
リル系グラフト共重合体の水分散体の貯蔵安定性に劣
り、また60/40を超える場合は得られるアクリル系
グラフト共重合体の水分散体の粘度が著しく高くなり、
このアクリル系グラフト共重合体を含有する水性塗料の
塗装固形分が低下し、タレ性に劣る。
満の場合は十分な安定化層が形成されず、得られるアク
リル系グラフト共重合体の水分散体の貯蔵安定性に劣
り、また60/40を超える場合は得られるアクリル系
グラフト共重合体の水分散体の粘度が著しく高くなり、
このアクリル系グラフト共重合体を含有する水性塗料の
塗装固形分が低下し、タレ性に劣る。
【0024】不飽和結合含有アクリル系共重合体(a)
と単量体配合物(b)との反応は、別途製造した成分
(a)と単量体配合物(b)とを、適当な反応媒体中で
公知の溶液重合法により製造することもできるし、成分
(a)を製造した反応液に単量体配合物(b)を添加
し、成分(a)の製造に引続いて、適当な反応媒体中で
公知の溶液重合法により製造することもできる。反応媒
体としては、成分(a)の製造に用いた反応媒体と同じ
ものが使用できる。成分(a)と成分(b)との反応は
重合開始剤の存在下に行うのが好ましい。重合開始剤と
しては、アクリル系共重合体(a1)の製造の際に例示
したものと同様の重合開始剤が使用できる。
と単量体配合物(b)との反応は、別途製造した成分
(a)と単量体配合物(b)とを、適当な反応媒体中で
公知の溶液重合法により製造することもできるし、成分
(a)を製造した反応液に単量体配合物(b)を添加
し、成分(a)の製造に引続いて、適当な反応媒体中で
公知の溶液重合法により製造することもできる。反応媒
体としては、成分(a)の製造に用いた反応媒体と同じ
ものが使用できる。成分(a)と成分(b)との反応は
重合開始剤の存在下に行うのが好ましい。重合開始剤と
しては、アクリル系共重合体(a1)の製造の際に例示
したものと同様の重合開始剤が使用できる。
【0025】反応液中の成分(a)および単量体配合物
(b)の合計濃度は30〜90重量%、好ましくは50
〜80重量%、重合開始剤の濃度は単量体の総重量に対
して0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%
とするのが望ましい。また反応温度は20〜160℃、
好ましくは40〜160℃、反応時間は1〜10時間と
するのが望ましい。
(b)の合計濃度は30〜90重量%、好ましくは50
〜80重量%、重合開始剤の濃度は単量体の総重量に対
して0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5重量%
とするのが望ましい。また反応温度は20〜160℃、
好ましくは40〜160℃、反応時間は1〜10時間と
するのが望ましい。
【0026】得られるアクリル系グラフト共重合体の酸
価、水酸基価、ガラス転移温度、数平均分子量は、使用
する成分(a)および単量体配合物(b)の種類および
使用量、反応温度、反応時間、ならびに重合開始剤の種
類および使用量等の反応条件を選択することにより調節
することができる。
価、水酸基価、ガラス転移温度、数平均分子量は、使用
する成分(a)および単量体配合物(b)の種類および
使用量、反応温度、反応時間、ならびに重合開始剤の種
類および使用量等の反応条件を選択することにより調節
することができる。
【0027】上記の反応では、成分(a)中の不飽和結
合に、単量体配合物(b)がラジカル重合してグラフト
共重合が行われ、アクリル系グラフト共重合体が製造さ
れる。
合に、単量体配合物(b)がラジカル重合してグラフト
共重合が行われ、アクリル系グラフト共重合体が製造さ
れる。
【0028】本発明のアクリル系グラフト共重合体は、
上記のようにして製造されるグラフト共重合体であっ
て、酸価10〜30mgKOH/g、好ましくは15〜
30mgKOH/g、水酸基価50〜150mgKOH
/g、好ましくは60〜120mgKOH/g、ガラス
転移温度−20〜+50℃、好ましくは−10〜+25
℃、数平均分子量10000〜100000、好ましく
は10000〜50000を有する水分散性のアクリル
系グラフト共重合体である。
上記のようにして製造されるグラフト共重合体であっ
て、酸価10〜30mgKOH/g、好ましくは15〜
30mgKOH/g、水酸基価50〜150mgKOH
/g、好ましくは60〜120mgKOH/g、ガラス
転移温度−20〜+50℃、好ましくは−10〜+25
℃、数平均分子量10000〜100000、好ましく
は10000〜50000を有する水分散性のアクリル
系グラフト共重合体である。
【0029】アクリル系グラフト共重合体の酸価が10
mgKOH/g未満の場合は、水性媒体中への分散が困
難となり、かつ貯蔵安定性に劣る。また30mgKOH
/gを超える場合は、得られる水分散体の粘度が著しく
高くなり、これを含有する水性塗料の塗装固形分が低下
し、タレ性に劣るので塗膜外観に劣る。また塗膜の耐水
性に劣る。アクリル系グラフト共重合体の水酸基価が5
0mgKOH/g未満の場合は、アクリル系グラフト共
重合体と硬化剤として用いられるアミノ樹脂との架橋点
が不足するため、得られる塗膜の耐水性、耐化学薬品性
に劣り、また150mgKOH/gを超える場合は、親
水性が大きくなるため、得られる塗膜の耐水性に劣る。
mgKOH/g未満の場合は、水性媒体中への分散が困
難となり、かつ貯蔵安定性に劣る。また30mgKOH
/gを超える場合は、得られる水分散体の粘度が著しく
高くなり、これを含有する水性塗料の塗装固形分が低下
し、タレ性に劣るので塗膜外観に劣る。また塗膜の耐水
性に劣る。アクリル系グラフト共重合体の水酸基価が5
0mgKOH/g未満の場合は、アクリル系グラフト共
重合体と硬化剤として用いられるアミノ樹脂との架橋点
が不足するため、得られる塗膜の耐水性、耐化学薬品性
に劣り、また150mgKOH/gを超える場合は、親
水性が大きくなるため、得られる塗膜の耐水性に劣る。
【0030】アクリル系グラフト共重合体のガラス転移
温度が−20℃未満の場合は、水性媒体中でアクリル系
グラフト共重合体が融着しやすく、得られる水分散体の
貯蔵安定性に劣り、また+50℃を超える場合は、この
アクリル系グラフト共重合体を含有する水性塗料が塗膜
になる際の平滑性に劣る。アクリル系グラフト共重合体
の数平均分子量が10000未満の場合は、このアクリ
ル系グラフト共重合体を含有する水性塗料から形成され
る塗膜の耐水性、耐化学薬品性に劣る。また10000
0を超える場合は、水性塗料を製造する際ゲル化する可
能性があり好ましくない。また得られる塗膜の平滑性に
劣る。
温度が−20℃未満の場合は、水性媒体中でアクリル系
グラフト共重合体が融着しやすく、得られる水分散体の
貯蔵安定性に劣り、また+50℃を超える場合は、この
アクリル系グラフト共重合体を含有する水性塗料が塗膜
になる際の平滑性に劣る。アクリル系グラフト共重合体
の数平均分子量が10000未満の場合は、このアクリ
ル系グラフト共重合体を含有する水性塗料から形成され
る塗膜の耐水性、耐化学薬品性に劣る。また10000
0を超える場合は、水性塗料を製造する際ゲル化する可
能性があり好ましくない。また得られる塗膜の平滑性に
劣る。
【0031】本発明のアクリル系グラフト共重合体は上
記のようにして製造した後、脱溶媒し、さらに塩基性物
質で中和して水性分散媒体に分散させることにより、水
分散体とすることができる。水性分散媒体への分散は常
法により行うことができ、例えばジメチルエタノールア
ミン等のアミンを用いてアクリル系グラフト共重合体中
に存在するカルボキシル基の少なくとも40%を中和す
ることにより行うことができる。水性分散媒体として
は、水が40〜80重量%を占めるものが好ましい。
記のようにして製造した後、脱溶媒し、さらに塩基性物
質で中和して水性分散媒体に分散させることにより、水
分散体とすることができる。水性分散媒体への分散は常
法により行うことができ、例えばジメチルエタノールア
ミン等のアミンを用いてアクリル系グラフト共重合体中
に存在するカルボキシル基の少なくとも40%を中和す
ることにより行うことができる。水性分散媒体として
は、水が40〜80重量%を占めるものが好ましい。
【0032】こうして得られる水分散体はそのまま水性
塗料に利用できるが、濃縮または希釈したり、あるいは
粉末化後再分散させて水性塗料とすることもできる。ア
クリル系グラフト共重合体はそれ単独でも水性塗料の塗
膜形成成分として利用できるが、これを主体樹脂成分と
し、さらに硬化剤成分と組合せて水性塗料(水性塗料組
成物)を調製すると、さらに塗膜性能が向上するので好
ましい。
塗料に利用できるが、濃縮または希釈したり、あるいは
粉末化後再分散させて水性塗料とすることもできる。ア
クリル系グラフト共重合体はそれ単独でも水性塗料の塗
膜形成成分として利用できるが、これを主体樹脂成分と
し、さらに硬化剤成分と組合せて水性塗料(水性塗料組
成物)を調製すると、さらに塗膜性能が向上するので好
ましい。
【0033】硬化剤としては、アミノ樹脂、特に数平均
分子量1000以下のアミノ樹脂を使用するのが望まし
い。このようなアミノ樹脂としては、例えば市販品とし
てサイメル301、サイメル303、サイメル325、
サイメル327(三井サイテック(株)製、商品名)、
ニカラックMW−30、ニカラックMX43(三和ケミ
カル(株)製、商品名)、ユーバン120(三井東圧化
学(株)製、商品名)等があげられる。なお、アミノ樹
脂の数平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマト
グラフィーにより常法に従って測定されたポリスチレン
換算数平均分子量である。
分子量1000以下のアミノ樹脂を使用するのが望まし
い。このようなアミノ樹脂としては、例えば市販品とし
てサイメル301、サイメル303、サイメル325、
サイメル327(三井サイテック(株)製、商品名)、
ニカラックMW−30、ニカラックMX43(三和ケミ
カル(株)製、商品名)、ユーバン120(三井東圧化
学(株)製、商品名)等があげられる。なお、アミノ樹
脂の数平均分子量は、ゲルパーミュエーションクロマト
グラフィーにより常法に従って測定されたポリスチレン
換算数平均分子量である。
【0034】本発明の水性塗料には、必要に応じて各種
の親水性有機溶剤を加えることができる。この親水性有
機溶剤としては、例えばエチレングリコールモノエチル
エーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリ
コールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等が
あげられる。また必要に応じて、メタリック顔料、無機
顔料、有機顔料などを加えることができる。顔料を添加
する方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法で
行うことができる。さらにまた必要に応じて、酸触媒、
表面調整剤など、従来から水性塗料に添加されている添
加剤を配合することができる。
の親水性有機溶剤を加えることができる。この親水性有
機溶剤としては、例えばエチレングリコールモノエチル
エーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリ
コールモノヘキシルエーテル、プロピレングリコールモ
ノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエ
ーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル等が
あげられる。また必要に応じて、メタリック顔料、無機
顔料、有機顔料などを加えることができる。顔料を添加
する方法としては、特に制限はなく、従来公知の方法で
行うことができる。さらにまた必要に応じて、酸触媒、
表面調整剤など、従来から水性塗料に添加されている添
加剤を配合することができる。
【0035】本発明の水性塗料は、極めて優れた貯蔵安
定性を有し、また塗装作業性に優れ、かつそれより得ら
れる塗膜は耐水性、耐化学薬品性、耐久性、平滑性など
の塗膜性能に優れている。本発明の水性塗料はベースコ
ートとして使用でき、この場合通常の水性ベースコート
と同様な処方が実施可能であり、特にウェットオンウエ
ット方式によりベースコートおよびトップコートを塗布
し、両方を同時に焼付ける従来公知の2コート1ベーク
塗装系に対して好適に使用することができる。塗装方法
はロールコータ、はけ塗り、スプレー塗装など、任意の
塗装方法を採用することができる。焼付は60〜180
℃で10〜60分間、好ましくは110〜150℃で1
5〜30分間とすることができる。
定性を有し、また塗装作業性に優れ、かつそれより得ら
れる塗膜は耐水性、耐化学薬品性、耐久性、平滑性など
の塗膜性能に優れている。本発明の水性塗料はベースコ
ートとして使用でき、この場合通常の水性ベースコート
と同様な処方が実施可能であり、特にウェットオンウエ
ット方式によりベースコートおよびトップコートを塗布
し、両方を同時に焼付ける従来公知の2コート1ベーク
塗装系に対して好適に使用することができる。塗装方法
はロールコータ、はけ塗り、スプレー塗装など、任意の
塗装方法を採用することができる。焼付は60〜180
℃で10〜60分間、好ましくは110〜150℃で1
5〜30分間とすることができる。
【0036】本発明においては、これまでに説明した種
々の数値範囲、例えばアクリル系共重合体(a1)およ
び単量体配合物(b)の物性値、反応割合、反応条件、
ならびにアクリル系グラフト共重合体の物性値などは、
記載した数値範囲にある場合に、それぞれについて記載
したような効果が得られるが、それぞれの数値範囲につ
いて好ましい範囲と記載された範囲の数値範囲とした場
合には、特に優れた効果が得られる。
々の数値範囲、例えばアクリル系共重合体(a1)およ
び単量体配合物(b)の物性値、反応割合、反応条件、
ならびにアクリル系グラフト共重合体の物性値などは、
記載した数値範囲にある場合に、それぞれについて記載
したような効果が得られるが、それぞれの数値範囲につ
いて好ましい範囲と記載された範囲の数値範囲とした場
合には、特に優れた効果が得られる。
【0037】
【発明の効果】本発明の水分散性のアクリル系グラフト
共重合体は、新規であり、水性塗料の塗膜形成樹脂とし
て有用である。本発明のアクリル系グラフト共重合体
は、安定化層となる主鎖および分散層となる側鎖から構
成されているので水分散性に優れており、このためこの
ようなアクリル系グラフト共重合体を水性塗料の塗膜形
成樹脂として用いた場合、得られる水性塗料は凝集を生
じることなく貯蔵安定性に優れたものとなる。また本発
明のアクリル系グラフト共重合体は、特定の不飽和結合
含有アクリル系共重合体(a)と単量体配合物(b)と
を特定の割合で反応させたものであって、しかも特定の
物性値を有しているので、このようなアクリル系グラフ
ト共重合体を水性塗料の塗膜形成樹脂として用いた場
合、得られる水性塗料は塗装作業性に優れ、またこれか
ら形成される塗膜は耐水性、耐化学薬品性等の塗膜性
能、および仕上り外観に優れたものとなる。
共重合体は、新規であり、水性塗料の塗膜形成樹脂とし
て有用である。本発明のアクリル系グラフト共重合体
は、安定化層となる主鎖および分散層となる側鎖から構
成されているので水分散性に優れており、このためこの
ようなアクリル系グラフト共重合体を水性塗料の塗膜形
成樹脂として用いた場合、得られる水性塗料は凝集を生
じることなく貯蔵安定性に優れたものとなる。また本発
明のアクリル系グラフト共重合体は、特定の不飽和結合
含有アクリル系共重合体(a)と単量体配合物(b)と
を特定の割合で反応させたものであって、しかも特定の
物性値を有しているので、このようなアクリル系グラフ
ト共重合体を水性塗料の塗膜形成樹脂として用いた場
合、得られる水性塗料は塗装作業性に優れ、またこれか
ら形成される塗膜は耐水性、耐化学薬品性等の塗膜性
能、および仕上り外観に優れたものとなる。
【0038】本発明の水分散性のアクリル系グラフト共
重合体の製造方法は、特定の不飽和結合含有アクリル系
共重合体(a)と単量体配合物(b)とを特定の割合で
反応させているので、上記アクリル系グラフト共重合体
を、水酸基を含有するアクリル系共重合体(a)から簡
単に効率よく製造することができる。
重合体の製造方法は、特定の不飽和結合含有アクリル系
共重合体(a)と単量体配合物(b)とを特定の割合で
反応させているので、上記アクリル系グラフト共重合体
を、水酸基を含有するアクリル系共重合体(a)から簡
単に効率よく製造することができる。
【0039】本発明の水性塗料は、上記アクリル系グラ
フト共重合体を塗膜形成樹脂として含んでいるので、塗
装作業性および貯蔵安定性に優れ、しかも形成される塗
膜は耐水性、耐化学薬品性等の塗膜性能、および仕上り
外観に優れている。
フト共重合体を塗膜形成樹脂として含んでいるので、塗
装作業性および貯蔵安定性に優れ、しかも形成される塗
膜は耐水性、耐化学薬品性等の塗膜性能、および仕上り
外観に優れている。
【0040】
【実施例】次に、実施例により本発明をさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定される
ものではない。各例中、「部」は特に断らない限り「重
量部」を示す。各例中の塗装方法ならびに塗膜外観、塗
膜性能および貯蔵安定性の評価方法は次の通りである。
明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定される
ものではない。各例中、「部」は特に断らない限り「重
量部」を示す。各例中の塗装方法ならびに塗膜外観、塗
膜性能および貯蔵安定性の評価方法は次の通りである。
【0041】〔塗装方法〕被塗物の試験板としては次の
ものを用いた。すなわち、リン酸亜鉛処理鋼板にカチオ
ン電着塗料〔アクアNo.4200、日本油脂(株)
製、商品名〕を乾燥膜厚20μmとなるように電着塗装
し、185℃で20分間焼付け、さらに中塗り塗料〔ハ
イエピコNo.100CPシーラー、日本油脂(株)
製、商品名〕を乾燥膜厚40μmとなるようにエアスプ
レーし、140℃で20分間焼付けたものを用いた。こ
の試験板に各例で調製した水性塗料組成物を塗装するに
あたっては、公知の2コート1ベーク方式に従った。す
なわち、水性塗料組成物を25℃の温度、75%相対湿
度の塗装環境で乾燥膜厚約15μmになるようにスプレ
ー塗装した後、80℃の温度で10分間加熱乾燥し、そ
の後室温まで冷却した後、市販の上塗りクリヤー塗料
〔ベルコートNo.6000、日本油脂(株)製、商品
名〕を乾燥膜厚約40μmになるようにスプレー塗装
し、10分間のセッティング後、140℃で30分間焼
付けた。被塗物の位置は全工程を通じて垂直に保った。
ものを用いた。すなわち、リン酸亜鉛処理鋼板にカチオ
ン電着塗料〔アクアNo.4200、日本油脂(株)
製、商品名〕を乾燥膜厚20μmとなるように電着塗装
し、185℃で20分間焼付け、さらに中塗り塗料〔ハ
イエピコNo.100CPシーラー、日本油脂(株)
製、商品名〕を乾燥膜厚40μmとなるようにエアスプ
レーし、140℃で20分間焼付けたものを用いた。こ
の試験板に各例で調製した水性塗料組成物を塗装するに
あたっては、公知の2コート1ベーク方式に従った。す
なわち、水性塗料組成物を25℃の温度、75%相対湿
度の塗装環境で乾燥膜厚約15μmになるようにスプレ
ー塗装した後、80℃の温度で10分間加熱乾燥し、そ
の後室温まで冷却した後、市販の上塗りクリヤー塗料
〔ベルコートNo.6000、日本油脂(株)製、商品
名〕を乾燥膜厚約40μmになるようにスプレー塗装
し、10分間のセッティング後、140℃で30分間焼
付けた。被塗物の位置は全工程を通じて垂直に保った。
【0042】〔塗膜外観〕 1)60°光沢 JIS K5400(1990)7.6鏡面光沢度によ
る。 2)平滑性 塗膜を目視で観察し、次の判定基準に従って評価した。 ○:良好 ×:劣る 3)タレ性 被塗物に直径10mmの穴を開け、乾燥膜厚30μmに
なるように塗装した時の穴の下のタレの長さにより、次
の判定基準に従って評価した。 ○:2mm未満 ×:2mm以上
る。 2)平滑性 塗膜を目視で観察し、次の判定基準に従って評価した。 ○:良好 ×:劣る 3)タレ性 被塗物に直径10mmの穴を開け、乾燥膜厚30μmに
なるように塗装した時の穴の下のタレの長さにより、次
の判定基準に従って評価した。 ○:2mm未満 ×:2mm以上
【0043】〔塗膜性能〕 1)耐水性 90℃以上の熱水に4時間浸漬後の塗面状態を目視で観
察し、次の判定基準に従って評価した。 ○:異常なし ×:フクレがある 2)耐化学薬品性 40℃でレギュラーガソリンに1時間浸漬後の塗面状態
を目視で観察し、次の判定基準に従って評価した。 ○:異常なし ×:チヂミがある
察し、次の判定基準に従って評価した。 ○:異常なし ×:フクレがある 2)耐化学薬品性 40℃でレギュラーガソリンに1時間浸漬後の塗面状態
を目視で観察し、次の判定基準に従って評価した。 ○:異常なし ×:チヂミがある
【0044】〔貯蔵安定性〕水性塗料組成物を40℃で
20日間貯蔵した後の粘度を、初期の粘度〔ps/6r
pm(B型粘度計)〕に対する変化率(%)で評価し、
次の判定基準に従って評価した。 ○:±15%未満 ×:±15%以上
20日間貯蔵した後の粘度を、初期の粘度〔ps/6r
pm(B型粘度計)〕に対する変化率(%)で評価し、
次の判定基準に従って評価した。 ○:±15%未満 ×:±15%以上
【0045】実施例1〜5 1)アクリル系グラフト共重合体の製造 攪拌機、温度調節機、冷却管、滴下装置を備えた反応容
器にトルエン116.4部を仕込み、攪拌下に昇温し、
還流させた。次に2−ヒドロキシエチルメタクリレート
41.8部、アクリル酸18.5部、n−ブチルアクリ
レート64.3部、n−ブチルメタクリレート55.4
部およびアゾビスイソブチロニトリル3.6部の混合物
を2時間を要して滴下した。さらに還流下に攪拌を2時
間継続し、重合を終結させた(以下、この反応工程を
「工程1」という)。得られた樹脂は酸価80mgKO
H/g、水酸基価100mgKOH/g、ガラス転移温
度0℃、数平均分子量4900を有するアクリル系共重
合体であった。
器にトルエン116.4部を仕込み、攪拌下に昇温し、
還流させた。次に2−ヒドロキシエチルメタクリレート
41.8部、アクリル酸18.5部、n−ブチルアクリ
レート64.3部、n−ブチルメタクリレート55.4
部およびアゾビスイソブチロニトリル3.6部の混合物
を2時間を要して滴下した。さらに還流下に攪拌を2時
間継続し、重合を終結させた(以下、この反応工程を
「工程1」という)。得られた樹脂は酸価80mgKO
H/g、水酸基価100mgKOH/g、ガラス転移温
度0℃、数平均分子量4900を有するアクリル系共重
合体であった。
【0046】次に、この樹脂溶液にジブチルチンジラウ
レート0.1部を仕込み、80℃に冷却後、攪拌下に
α,α−ジメチルイソプロペニルベンジルイソシアネー
ト7.4部を仕込み、1時間攪拌を継続して反応を終結
させた(以下、この反応工程を「工程2」という)。
レート0.1部を仕込み、80℃に冷却後、攪拌下に
α,α−ジメチルイソプロペニルベンジルイソシアネー
ト7.4部を仕込み、1時間攪拌を継続して反応を終結
させた(以下、この反応工程を「工程2」という)。
【0047】次に、この樹脂溶液にトルエン266.2
部を仕込み、攪拌下に再び還流させた。次に2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート97.4部、メチルメタクリ
レート149.2部、n−ブチルアクリレート173.
4部およびアゾビスイソブチロニトリル6.3部の混合
物を2時間を要して滴下した。さらに5時間攪拌を継続
することにより、重合を終結させた(以下、この反応工
程を「工程3」という)。
部を仕込み、攪拌下に再び還流させた。次に2−ヒドロ
キシエチルメタクリレート97.4部、メチルメタクリ
レート149.2部、n−ブチルアクリレート173.
4部およびアゾビスイソブチロニトリル6.3部の混合
物を2時間を要して滴下した。さらに5時間攪拌を継続
することにより、重合を終結させた(以下、この反応工
程を「工程3」という)。
【0048】得られたアクリル系グラフト共重合体A−
1は、酸価24mgKOH/g、水酸基価96mgKO
H/g、ガラス転移温度+7℃、数平均分子量3200
0を有する樹脂溶液であった。また表1〜表3の処方に
より上記と同様な方法で、アクリル系グラフト共重合体
A−2〜A−5を製造した。物性値などを表3に示す。
1は、酸価24mgKOH/g、水酸基価96mgKO
H/g、ガラス転移温度+7℃、数平均分子量3200
0を有する樹脂溶液であった。また表1〜表3の処方に
より上記と同様な方法で、アクリル系グラフト共重合体
A−2〜A−5を製造した。物性値などを表3に示す。
【0049】
【表1】
【0050】
【表2】
【0051】
【表3】
【0052】2)水分散体の製造 上記1)で得られたアクリル系グラフト共重合体A−1
の533.0部にエチレングリコールモノブチルエーテ
ル80.0部を加えた後、トルエン207.3部を減圧
蒸留によって留去した。このポリマー溶液にジメチルエ
タノールアミン6.1部(カルボキシル基に対して0.
5当量)を加えて攪拌した後、脱イオン水588.2部
を加えて均一になるまで攪拌を行い、アクリル系グラフ
ト共重合体A−1の乳白色低粘度の水分散体B−1を得
た。また表4に示す配合で上記と同様な方法により、ア
クリル系グラフト共重合体A−2〜A−5の水分散体B
−2〜B−5を得た。得られた水分散体の性状を表4に
示す。
の533.0部にエチレングリコールモノブチルエーテ
ル80.0部を加えた後、トルエン207.3部を減圧
蒸留によって留去した。このポリマー溶液にジメチルエ
タノールアミン6.1部(カルボキシル基に対して0.
5当量)を加えて攪拌した後、脱イオン水588.2部
を加えて均一になるまで攪拌を行い、アクリル系グラフ
ト共重合体A−1の乳白色低粘度の水分散体B−1を得
た。また表4に示す配合で上記と同様な方法により、ア
クリル系グラフト共重合体A−2〜A−5の水分散体B
−2〜B−5を得た。得られた水分散体の性状を表4に
示す。
【0053】
【表4】
【0054】3)水性塗料組成物の調製および性能試験 表5に示した配合に基づき水性塗料組成物を調製した。
すなわち、上記2)で得た水分散体B−1〜B−5、ア
ミノ樹脂〔サイメル327(三井サイテック(株)製、
商品名)〕、二酸化チタン〔テイカルチル形二酸化チタ
ンJR602、テイカ(株)製、商品名)〕、ジメチル
エタノールアミン、脱イオン水を加え、固形分65重量
%の水性塗料組成物を調製した。これらの水性塗料組成
物に脱イオン水を加え、B型粘度計を用いて6rpm回
転粘度で、3±1psに調整し、前記塗装方法に従い評
価した。得られた塗膜の外観および性能試験結果、なら
びに貯蔵安定性結果を表6に示す。
すなわち、上記2)で得た水分散体B−1〜B−5、ア
ミノ樹脂〔サイメル327(三井サイテック(株)製、
商品名)〕、二酸化チタン〔テイカルチル形二酸化チタ
ンJR602、テイカ(株)製、商品名)〕、ジメチル
エタノールアミン、脱イオン水を加え、固形分65重量
%の水性塗料組成物を調製した。これらの水性塗料組成
物に脱イオン水を加え、B型粘度計を用いて6rpm回
転粘度で、3±1psに調整し、前記塗装方法に従い評
価した。得られた塗膜の外観および性能試験結果、なら
びに貯蔵安定性結果を表6に示す。
【0055】
【表5】
【0056】
【表6】
【0057】比較例1〜7 1)アクリル系グラフト共重合体の製造 表7〜表8の処方により、実施例1〜5の1)と同様な
方法でアクリル系グラフト共重合体a−1〜a−7を製
造した。物性値などを表9に示す。
方法でアクリル系グラフト共重合体a−1〜a−7を製
造した。物性値などを表9に示す。
【0058】
【表7】
【0059】
【表8】
【0060】
【表9】
【0061】2)水分散体の製造 上記1)で得られたアクリル系グラフト共重合体a−1
〜a−7を用いて、表10に示す配合で、実施例1〜5
の2)と同様な方法によりアクリル系グラフト共重合体
a−1〜a−7の水分散体b−1〜b−7を製造した。
なお、アクリル系グラフト共重合体a−1を用いた場合
は、最終的に脱イオン水588.6部を加えて攪拌を行
ったが、成分(a1)の酸価が低すぎるため、沈殿を生
じ、安定な水分散体は得られなかった(比較例1)。
〜a−7を用いて、表10に示す配合で、実施例1〜5
の2)と同様な方法によりアクリル系グラフト共重合体
a−1〜a−7の水分散体b−1〜b−7を製造した。
なお、アクリル系グラフト共重合体a−1を用いた場合
は、最終的に脱イオン水588.6部を加えて攪拌を行
ったが、成分(a1)の酸価が低すぎるため、沈殿を生
じ、安定な水分散体は得られなかった(比較例1)。
【0062】
【表10】
【0063】3)水性塗料組成物の調製および性能試験 表11に示した配合に基づき、実施例1〜5の3)と同
様にして水性塗料組成物を調製し、実施例1〜5と同様
にして評価した。結果を表12に示す。
様にして水性塗料組成物を調製し、実施例1〜5と同様
にして評価した。結果を表12に示す。
【0064】
【表11】
【0065】
【表12】
【0066】表12の結果からわかるように、比較例2
は、アクリル系グラフト共重合体の数平均分子量が低す
ぎるため、得られた塗膜の耐水性、耐化学薬品性に劣っ
た。比較例3は、アクリル系グラフト共重合体の水酸基
価が低すぎるため、アミノ樹脂との架橋点が不足し、得
られた塗膜の耐化学薬品性に劣った。比較例4は、アク
リル系グラフト共重合体のガラス転移温度が低すぎるた
め、水性塗料組成物の貯蔵安定性に劣った。比較例5
は、アクリル系グラフト共重合体の酸価が高すぎるた
め、得られた水性塗料組成物の塗装固形分が下がり、タ
レが生じ、塗膜外観が劣った。また、得られた塗膜の耐
水性に劣った。比較例6は、アクリル系グラフト共重合
体の水酸基価が高すぎるため、得られた塗膜の耐水性に
劣った。比較例7は、アクリル系グラフト共重合体のガ
ラス転移温度が高すぎるため、得られた塗膜の平滑性に
劣った。これに対して実施例1〜5の水性塗料組成物
は、表6からわかるように、仕上り外観、塗装作業性、
塗膜性能および貯蔵安定性に優れている。
は、アクリル系グラフト共重合体の数平均分子量が低す
ぎるため、得られた塗膜の耐水性、耐化学薬品性に劣っ
た。比較例3は、アクリル系グラフト共重合体の水酸基
価が低すぎるため、アミノ樹脂との架橋点が不足し、得
られた塗膜の耐化学薬品性に劣った。比較例4は、アク
リル系グラフト共重合体のガラス転移温度が低すぎるた
め、水性塗料組成物の貯蔵安定性に劣った。比較例5
は、アクリル系グラフト共重合体の酸価が高すぎるた
め、得られた水性塗料組成物の塗装固形分が下がり、タ
レが生じ、塗膜外観が劣った。また、得られた塗膜の耐
水性に劣った。比較例6は、アクリル系グラフト共重合
体の水酸基価が高すぎるため、得られた塗膜の耐水性に
劣った。比較例7は、アクリル系グラフト共重合体のガ
ラス転移温度が高すぎるため、得られた塗膜の平滑性に
劣った。これに対して実施例1〜5の水性塗料組成物
は、表6からわかるように、仕上り外観、塗装作業性、
塗膜性能および貯蔵安定性に優れている。
【0067】比較例8 攪拌機、温度調節機、冷却管、滴下装置を備えた反応容
器に、メチルイソブチルケトン76.4部を仕込み、攪
拌下に昇温し、還流させた。次に2−ヒドロキシエチル
メタクリレート27.9部、アクリル酸12.3部、n
−ブチルアクリレート16.9部、n−ブチルメタクリ
レート62.9部およびt−ブチルペルオキシベンゾエ
ート3.6部の混合物を、2時間を要して滴下した。さ
らに還流下に攪拌を2時間継続し、重合を終結させた。
得られた樹脂は、酸価80mgKOH/g、水酸基価1
00mgKOH/g、ガラス転移温度+20℃、数平均
分子量4900のアクリル系共重合体であった。
器に、メチルイソブチルケトン76.4部を仕込み、攪
拌下に昇温し、還流させた。次に2−ヒドロキシエチル
メタクリレート27.9部、アクリル酸12.3部、n
−ブチルアクリレート16.9部、n−ブチルメタクリ
レート62.9部およびt−ブチルペルオキシベンゾエ
ート3.6部の混合物を、2時間を要して滴下した。さ
らに還流下に攪拌を2時間継続し、重合を終結させた。
得られた樹脂は、酸価80mgKOH/g、水酸基価1
00mgKOH/g、ガラス転移温度+20℃、数平均
分子量4900のアクリル系共重合体であった。
【0068】次に、この樹脂溶液にジブチルチンジラウ
レート0.1部を仕込み、80℃に冷却後、攪拌下に
α,α−ジメチルイソプロペニルベンジルイソシアネー
ト4.9部を仕込み、1時間攪拌を継続して反応を終結
させた。次に、この樹脂溶液にメチルイソブチルケトン
310.2部を仕込み、攪拌下に還流させた。次に、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート111.4部、メチ
ルメタクリレート228.8部、n−ブチルアクリレー
ト139.8部およびt−ブチルペルオキシベンゾエー
ト4.8部の混合物を2時間を要して滴下した。この滴
下した混合物の酸価は0mgKOH/g、水酸基価10
0mgKOH/g、成分(a)/成分(b)の重量比は
20/80である。滴下後さらに攪拌したが、アクリル
系グラフト共重合体の設計分子量が高すぎるため、ゲル
化を生じ、グラフト共重合体は製造できなかった。
レート0.1部を仕込み、80℃に冷却後、攪拌下に
α,α−ジメチルイソプロペニルベンジルイソシアネー
ト4.9部を仕込み、1時間攪拌を継続して反応を終結
させた。次に、この樹脂溶液にメチルイソブチルケトン
310.2部を仕込み、攪拌下に還流させた。次に、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート111.4部、メチ
ルメタクリレート228.8部、n−ブチルアクリレー
ト139.8部およびt−ブチルペルオキシベンゾエー
ト4.8部の混合物を2時間を要して滴下した。この滴
下した混合物の酸価は0mgKOH/g、水酸基価10
0mgKOH/g、成分(a)/成分(b)の重量比は
20/80である。滴下後さらに攪拌したが、アクリル
系グラフト共重合体の設計分子量が高すぎるため、ゲル
化を生じ、グラフト共重合体は製造できなかった。
【0069】比較例9 攪拌機、温度調節機、冷却管、滴下装置を備えた反応容
器に、メチルイソブチルケトン76.4部を仕込み、攪
拌下に昇温し、還流させた。次に2−ヒドロキシエチル
メタクリレート27.9部、アクリル酸12.3部、n
−ブチルアクリレート16.9部、n−ブチルメタクリ
レート62.9部およびt−ブチルペルオキシベンゾエ
ート3.6部の混合物を、2時間を要して滴下した。さ
らに還流下に攪拌を2時間継続し、重合を終結させた。
得られた樹脂は、酸価80mgKOH/g、水酸基価1
00mgKOH/g、ガラス転移温度+20℃、数平均
分子量4900のアクリル系共重合体であった。
器に、メチルイソブチルケトン76.4部を仕込み、攪
拌下に昇温し、還流させた。次に2−ヒドロキシエチル
メタクリレート27.9部、アクリル酸12.3部、n
−ブチルアクリレート16.9部、n−ブチルメタクリ
レート62.9部およびt−ブチルペルオキシベンゾエ
ート3.6部の混合物を、2時間を要して滴下した。さ
らに還流下に攪拌を2時間継続し、重合を終結させた。
得られた樹脂は、酸価80mgKOH/g、水酸基価1
00mgKOH/g、ガラス転移温度+20℃、数平均
分子量4900のアクリル系共重合体であった。
【0070】次に、この樹脂溶液にジブチルチンジラウ
レート0.1部を仕込み、80℃に冷却後、攪拌下に
α,α−ジメチルイソプロペニルベンジルイソシアネー
ト8.9部を仕込み、1時間攪拌を継続して反応を終結
させた。次に、この樹脂溶液にメチルイソブチルケトン
299.0部を仕込み、攪拌下に還流させた。次に、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート111.4部、メチ
ルメタクリレート228.8部、n−ブチルアクリレー
ト139.8部およびt−ブチルペルオキシベンゾエー
ト12.0部の混合物を2時間を要して滴下した。この
滴下した混合物の酸価は0mgKOH/g、水酸基価1
00mgKOH/g、成分(a)/成分(b)の重量比
は20/80である。滴下後さらに攪拌したが、α,α
−ジメチルイソプロペニルベンジルイソシアネート(a
2)/(a1)のモル比が1.5を越えるため、ゲル化
を生じ、グラフト共重合体は製造できなかった。
レート0.1部を仕込み、80℃に冷却後、攪拌下に
α,α−ジメチルイソプロペニルベンジルイソシアネー
ト8.9部を仕込み、1時間攪拌を継続して反応を終結
させた。次に、この樹脂溶液にメチルイソブチルケトン
299.0部を仕込み、攪拌下に還流させた。次に、2
−ヒドロキシエチルメタクリレート111.4部、メチ
ルメタクリレート228.8部、n−ブチルアクリレー
ト139.8部およびt−ブチルペルオキシベンゾエー
ト12.0部の混合物を2時間を要して滴下した。この
滴下した混合物の酸価は0mgKOH/g、水酸基価1
00mgKOH/g、成分(a)/成分(b)の重量比
は20/80である。滴下後さらに攪拌したが、α,α
−ジメチルイソプロペニルベンジルイソシアネート(a
2)/(a1)のモル比が1.5を越えるため、ゲル化
を生じ、グラフト共重合体は製造できなかった。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松倉 慶明 神奈川県横浜市戸塚区下倉田町296 ニチ ユ ビーエーエスエフ コーテイング ア ールアンドデイ 株式会社内 (72)発明者 谷口 仁 神奈川県横浜市戸塚区下倉田町296 ニチ ユ ビーエーエスエフ コーテイング ア ールアンドデイ 株式会社内 (72)発明者 酒井 淳啓 神奈川県横浜市戸塚区下倉田町296 ニチ ユ ビーエーエスエフ コーテイング ア ールアンドデイ 株式会社内 (72)発明者 川村 義明 神奈川県横浜市戸塚区下倉田町296 ニチ ユ ビーエーエスエフ コーテイング ア ールアンドデイ 株式会社内
Claims (3)
- 【請求項1】 α,β−エチレン性不飽和単量体の共重
合体からなり、酸価35〜120mgKOH/g、水酸
基価50〜150mgKOH/g、ガラス転移温度−2
0〜+50℃、数平均分子量4500〜9000のアク
リル系共重合体(a1)、および水酸基と反応可能な官
能基を有するα,β−エチレン性不飽和単量体(a2)
を、(a2)/(a1)〔モル比〕=0.4〜1.5の
割合で反応させて得られた不飽和結合含有アクリル系共
重合体(a)と、 酸価15mgKOH/g以下、水酸基価50〜150m
gKOH/gとなるように、共重合性不飽和単量体が配
合された単量体配合物(b)とを、 (a)/(b)〔重量比〕=10/90〜60/40の
割合で反応させたグラフト共重合体であって、 酸価10〜30mgKOH/g、水酸基価50〜150
mgKOH/g、ガラス転移温度−20〜+50℃、数
平均分子量10000〜100000を有することを特
徴とする水分散性のアクリル系グラフト共重合体。 - 【請求項2】 α,β−エチレン性不飽和単量体の共重
合体からなり、酸価35〜120mgKOH/g、水酸
基価50〜150mgKOH/g、ガラス転移温度−2
0〜+50℃、数平均分子量4500〜9000のアク
リル系共重合体(a1)、および水酸基と反応可能な官
能基を有するα,β−エチレン性不飽和単量体(a2)
を、(a2)/(a1)〔モル比〕=0.4〜1.5の
割合で反応させて得られた不飽和結合含有アクリル系共
重合体(a)と、 酸価15mgKOH/g以下、水酸基価50〜150m
gKOH/gとなるように、共重合性不飽和単量体が配
合された単量体配合物(b)とを、 (a)/(b)〔重量比〕=10/90〜60/40の
割合で反応させて、 酸価10〜30mgKOH/g、水酸基価50〜150
mgKOH/g、ガラス転移温度−20〜+50℃、数
平均分子量10000〜100000を有する水分散性
のアクリル系グラフト共重合体を製造することを特徴と
する水分散性のアクリル系グラフト共重合体の製造方
法。 - 【請求項3】 請求項1記載のアクリル系グラフト共重
合体を含有することを特徴とする水性塗料。
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