JPH0852346A - 水質浄化セラミック - Google Patents

水質浄化セラミック

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JPH0852346A
JPH0852346A JP20939994A JP20939994A JPH0852346A JP H0852346 A JPH0852346 A JP H0852346A JP 20939994 A JP20939994 A JP 20939994A JP 20939994 A JP20939994 A JP 20939994A JP H0852346 A JPH0852346 A JP H0852346A
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ceramic
water
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particles
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Takayasu Ookubo
貴泰 大久保
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Abstract

(57)【要約】 【目的】活性炭のもつ高い吸着性能を利用し、かつ破損
し難く、取扱いが容易な水質浄化セラミックを提供す
る。 【構成】セピオライト系の多孔質セラミック1に活性炭
粉末3が、0.5重量%以上、4重量%以下の割合で分
散混合されて焼結されている。 【作用】セピオライトのもつ吸着能と、活性炭のもつ吸
着能が相乗的に機能して水に含まれている不純物や臭い
の成分を良好に吸着し、しかも活性炭の剥がれがなく、
破損し難い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水等に含まれている臭
の成分や有害成分、その他の不純物を吸着するのに優れ
た水質浄化セラミックに関する。
【0002】
【従来の技術】水道水には殺菌剤としてカルキ(さらし
粉)が混入されているが、その混合量が多いと、カルキ
臭さが強く感じられる。このため吸臭剤や脱臭剤のよう
な臭を取り去る吸着剤を用いることがある。この種の臭
吸着剤としては活性炭が有効であることは広く良く知ら
れている。椰子殻活性炭や木炭などは、組織の中に多数
の微細な気孔が形成されており、よって多孔質構造をな
しているため、この気孔内に臭の原因となるカルキ等の
薬品やその他の不純物を吸着し、したがって臭を低減す
るのに有効である。また、この種の活性炭は、臭ばかり
でなく、その他の有害物質などを吸着する性質もある。
【0003】一方、最近、国産米が不足して外国産の米
が輸入されており、さらに各国との間の貿易事情によ
り、外国産米の輸入が一部自由化されることが決まって
おり、今後外国産米の輸入量が増えることが見込まれて
いる。しかし、日本人は外国産の米を食べる機会が少な
かったため、外国産の米に馴染みが少なく、外国産米の
臭に対して不慣れである。ゆえに外国産米の炊飯の臭を
消したいという要請がある。
【0004】このような臭を消す方法として、備長炭を
使用すればよい効果が得られることが知られている。備
長炭は木炭のなかでも臭の吸着性能に優れているといわ
れている。しかし、備長炭は欠け易いという欠点がある
ため、備長炭を直接米に入れて炊飯すると、備長炭が欠
けてそのかけらや粉が米飯に混ざる心配がある。
【0005】また、臭を吸い取る物質として、多孔質セ
ラミックも知られている。多孔質セラミックは結晶粒子
の間に連続気孔をもつ構造であるから、上記活性炭と同
様に、気孔内に臭の成分や不純物成分を取り込む性質が
あり、脱臭材や濾過材、吸着材などとして使用されてい
る。しかも、セラミックは焼結体であるので、通常の取
扱いであれば破損や欠損することがない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、セラミ
ックと活性炭とを比べた場合、臭を吸着する性能は活性
炭の方がはるかに勝っている。このため、臭を吸着する
材料としては活性炭の吸着性能を活用するのが有効であ
る。
【0007】このようなことから本発明者は、セラミッ
ク粒子と活性炭粉末とを混ぜてこれを焼結することによ
り多孔質構造のセラミックを作ることに着目した。この
ような焼結体であれば、セラミックのもつ吸着性能と活
性炭のもつ吸着性能がともに機能し、特に活性炭のもつ
高い吸着性能によって臭を良好に吸着するようになる。
また、臭ばかりでなく、水等の含まれている有害物質な
どの混合物も吸着する。しかも、活性炭粉末はセラミッ
ク粒子と焼結されているから、これらの結合形態を保
ち、備長炭などに比べて欠けたり破損する割合が少な
く、炊飯米や水の中に入れて用いても活性炭の粉が剥が
れて炊飯米や水に混ざることがなく、かつ取扱いも容易
になる。
【0008】しかしながら、本発明者の実験によると、
セラミック粒子と活性炭粉末とを混合した焼結体からな
るセラミックを水に漬けた場合、活性炭粉末の混合量が
多いと、活性炭が水を含んで膨らみ、このため形状を維
持することができず、ぼろぼろに崩れることがあった。
【0009】本発明はこのような要請にもとづきなされ
たもので、その目的とするのは、活性炭のもつ高い吸着
性能を有効に利用し、かつ破損し難く、取扱いが容易な
水質浄化セラミックを提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、セピ
オライト系の多孔質セラミックに活性炭粉末が、0.5
重量%以上、4重量%以下の割合で分散混合されて焼結
されていることを特徴とする。
【0011】請求項2の発明は、上記活性炭粉末の平均
粒径は5μm以上、500μm以下であり、上記セラミ
ック結晶粒子の平均粒径は上記活性炭粉末の平均粒径よ
りも小さいことを特徴とする。
【0012】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2に記載の水質浄化セラミックに、0.5重量%以上、
5重量%以下の割合で銀を分散混合してあることを特徴
とする。
【0013】請求項4の発明は、請求項1ないし請求項
3のいずれか1に記載の水質浄化セラミックが、通水性
の包囲体に収容されていることを特徴とする。
【0014】
【作用】請求項1の発明によれば、セピオライト系の多
孔質セラミックに活性炭粉末が分散混合されているから
活性炭のもつ吸着能と、セピオライト系セラミックのも
つ吸着能がともに機能して、臭を始めとする種々の不純
物を良好に吸着する。特にセピオライト系の多孔質セラ
ミックは、セラミックの中でも吸着性が高く、よって活
性炭のもつ吸着能とセピオライト系セラミックのもつ吸
着能が協同して良好な吸着作用を奏する。
【0015】しかも、活性炭は粉末の形態で多孔質セラ
ミックに焼結されているから、活性炭の粉末がセラミッ
クから離れることはなく、水の中に入れて用いても活性
炭が分離して水に混ざることがなく、取扱いが容易であ
る。
【0016】加えて、セピオライト系セラミックは、酸
化マグネシウムMgO、酸化カルシウムCaO、酸化ナ
トリウムNa2 O、酸化カリウムK2 Oなどを含んでい
るから、水をイオン化し、水等の味をまろやかにする等
の作用を奏する。
【0017】この場合、活性炭が0.5重量%未満であ
ると、活性炭の使用量が少なくて活性炭のもつ吸着能を
有効に活用できず、したがって活性炭を混ぜないセラミ
ックと同等の吸着能しか期待できない。また、活性炭が
4重量%を越えて混合されていると、水に漬かった場合
に活性炭が湿潤してふやけることになり、ぼろぼろに崩
れてしまう心配がある。
【0018】請求項2の発明によれば、上記活性炭粉末
の平均粒径を5μm以上、500μm以下とし、上記セ
ラミック粒子の平均粒径を上記活性炭粉末の平均粒径よ
りも小さくしたから、焼結体に連続気孔が確実に形成さ
れるようになり、吸着性能を維持することができる。
【0019】活性炭粉末の平均粒径が5μm未満である
と、活性炭粉末が細かくなり過ぎ、セラミックに形成さ
れる連続気孔を埋めて空隙を無くし、これにより吸着能
が低下する。また、活性炭粉末の平均粒径が500μm
を越えると、水を吸ったときに湿潤してふやけ、セラミ
ックから外れて崩れる心配がある。
【0020】さらに、セラミック粒子が活性炭粉末より
大きくなると、セラミック粒子が活性炭粉末を掴めてお
く機能が低下して焼結形態を保つことができなくなり、
破損し易くなる。
【0021】請求項3の発明によれば、請求項1または
請求項2に記載の水質浄化セラミックに、銀が分散混合
されているので、銀の殺菌作用により、連続気孔内に吸
着した有害成分を殺菌もしくは滅菌するようになり、雑
菌の繁殖を防止する。
【0022】この場合、銀の混合量が0.5重量%未満
であると、殺菌能力が低くて雑菌の繁殖を防止できず、
また5重量%を越えると銀の使用量が多すぎて、食品へ
の利用が不適合になる。
【0023】請求項4の発明によれば、請求項1ないし
請求項3のいずれか1に記載の水質浄化セラミックが、
通水性の包囲体に収容されているから、万が一セラミッ
クが欠けたり、破損したり、活性炭が剥がれた場合に
は、包囲体により外に出るのが防止される。
【0024】
【実施例】以下本発明について、図1および図2に示す
第1の実施例にもとづき説明する。 図1は、米と一緒
に炊飯器に入れて炊飯することにより、米の臭を削減す
る臭吸着作用を有する水質浄化セラミックの成形品を示
す外観図であり、図2はその焼結体の結晶構造を模式的
に示す構造図である。
【0025】本例のセラミック成形品1は、図1に示す
ように、備長炭と同等の大きさを有する円柱形をなして
おり、このセラミック成形品1にはヤシ殻活性炭の粉末
3が分散されて混合されている。このセラミック成形品
1は、図2に示すように、セラミック粒子2と、ヤシ殻
活性炭の粉末3を混合した状態で焼結されたものであ
る。
【0026】セラミック粒子2は、ケイ酸マグネシウム
を主成分とするセピオライトからなり、このセピオライ
トは、一般式(OH2 4 (OH)4 Mg8 Si1230
・6〜8H2 Oで表され、その主成分の組成比の一例を
下記に示す。
【0027】 SiO2 52.5wt% MgO 22.8wt% Al2 3 1.7wt% Fe2 3 0.8wt% CaO 0.8wt% K2 O 0.4wt% Na2 O 0.3wt% H2 O 10.0%(110℃) 上記セピオライト系セラミックは、その結晶構造がレン
ガ積み構造をなすことから隙間が多く、よって吸着能力
に優れている。このセピオライト系セラミックの比表面
積は230〜260m2 /g、細孔の分布は0.001
μmおよび0.02μm付近にあり、自重の100〜1
20%の水分を吸収して保有する力をもつ。
【0028】一方、活性炭は、備長炭でもよいが、入手
の容易なヤシ殻活性炭が用いられており、ヤシ殻活性炭
はヤシ殻繊維の中に含まれている水分が飛散されること
により、この水分の抜けた跡に多数の気孔が生じた多孔
質構造をなしているものであり、空隙率が30〜70
%、比表面積が800〜1500m2 /gの範囲にあ
り、非常に優れた吸着性を有している。
【0029】上記の成分からなるセラミックの粒子2
は、セラミック成形品1全体に対し、99.5〜96重
量%を占めており、言い換えるとセラミック粒子2に対
し椰子殻活性炭の粉末3は0.5〜4.0重量%の割合
で混合されている。好ましくは、活性炭の粉末3は、
3.0〜4.0重量%の割合で混合されている。
【0030】この場合、活性炭粉末の平均粒径は5μm
以上、500μm以下とし、好ましくは150〜250
μmの範囲がよく、これに対しセラミックの粒子2は活
性炭の粉末よりも小さな粒であり、活性炭粉末3の平均
粒径の1〜50%とされている。
【0031】このような構成の多孔質セラミック成形品
1を製造する方法を説明する。セラミック結晶粒子2の
原料となる原石、すなわちSiO2 、MgO、Al2
3 、Fe2 3 、CaO、K2 OおよびNa2 Oを主成
分とする原石を粉砕して所定の大きさの粒に造粒する。
一方、椰子殻活性炭を砕いて、この粉末の平均粒径を5
μm以上、500μm以下の細かな粉に整える。
【0032】上記セラミック原料の粒子2と椰子殻活性
炭の粉3を秤量し、これらの混合比がセラミック原料に
対し椰子殻活性炭の粉末が0.5〜4.0重量%の割合
となるように混合する。
【0033】このような混合粉末に水を加えてこれを練
り、ある程度の固さを保つ粘土状態にする。この粘土状
混合物を、延ばす、切断する、型にはめる、または押し
出すなどの成形方法により、図1に示すような造形物に
成形する。
【0034】この成形物を焼成炉で焼く。この焼成温度
は、セラミック原料の粒子が結晶化し、しかしながら椰
子殻活性炭が灰化しない程度の温度であり、さらにこれ
ら混合物が焼結により相互に付着するような条件の温度
で焼き上げるものである。
【0035】このような方法により製造されたセラミッ
ク成形品1は、混合したときに用いた水分が焼成工程に
より飛散されて除去されるから、この水分が存在してい
た跡に粒間気孔、すなわち連続気孔4が形成されること
になる。
【0036】したがって、このような構造のセラミック
成形品1は、セラミック粒子2…の間に連続気孔4が形
成されているので、従来のセラミックと同様に、見掛け
の容積に比べて表面積が大きく、この連続気孔4に臭の
成分や不純物を取り込み、したがって臭を吸着し、また
は水に含まれている不純物を取り込んで濾過する作用を
奏する。
【0037】この場合、セラミック成形品1はケイ酸マ
グネシウムを主成分とするセピオライトからなり、セピ
オライトはセラミックの中でも特に吸着性が高く、良好
な吸着作用を奏する。つまり、セピオライトからなるセ
ラミック粒子2…は、1つ1つの粒子に微細なレンガ積
み構造の隙間を有し、この隙間が臭成分や不純物の吸着
作用を奏し、良好な吸着作用を奏する。
【0038】しかも、上記のセラミック成形品1は、セ
ラミック粒子2…の表面および連続気孔4内に、椰子殻
活性炭の粉末3が存在しているから、この椰子殻活性炭
の粉末3も臭や不純物を吸着する。椰子殻活性炭は、図
示しないが、本質的に1つ1つの粉末3内に微細な連続
気孔をもっており、これらの連続気孔内に臭成分を吸収
する。
【0039】このことから、本例のセラミック成形品1
は、セピオライト系セラミック本来のもつ優れた吸着作
用に加えて、椰子殻活性炭のもつ高い吸着機能が相乗作
用となり、水に含まれた不純物や、臭成分の吸着に優れ
た性能を発揮する。したがって、このセラミック成形品
1を、例えば研いだ米に入れて一緒に炊くと、米の臭を
吸い取り、臭の少ない飯を炊くことができる。
【0040】そして、上記セラミック成形品1は、活性
炭粉末3がセラミック粒子2に焼結されているから、活
性炭粉末3がセラミック粒子2から剥がれることはな
く、取扱い中に活性炭が剥がれたり、欠けることがな
く、米や水に入れて用いても活性炭の粉が米や水に混ざ
ることがない。
【0041】加えて、本発明のセラミックの成分は、M
gO、CaO、Na2 OおよびK2Oを含んでいるか
ら、これらの成分が水をイオン化する性質があり、炊飯
米や水の味をまろやかにする等の作用を奏する。
【0042】また、活性炭粉末3は、セラミック粒子2
に対し、0.5〜4.0重量%の割合で混合されている
から、活性炭の吸着能を保ち、かつセラミック結晶体と
しての形態を維持することができる。すなわち、活性炭
粉末3の混合比が0.5重量%未満の場合は、活性炭の
使用量が少なく、活性炭を用いる初期の効果を生かすこ
とができず、活性炭を混ぜないセラミックと同等の吸着
能しか期待できない。また活性炭粉末の混合比が4.0
重量%を越えると、セラミックの粒子2相互の結合が活
性炭粉末に阻害されるようになり、セラミックの形態を
保つことができず、欠けたり、粉々になり易い。このよ
うなことから、活性炭粉末3は、セラミック結晶粒子2
に対し0.5〜4.0重量%、好ましくは3〜4重量%
の割合で混合されるのがよい。
【0043】さらに、活性炭粉末の平均粒径を5μm以
上、500μm以下とし、上記セラミック粒子の平均粒
径を上記活性炭粉末の平均粒径よりも小さくしたから、
焼結体に連続気孔が確実に形成されるようになり、吸着
性能を維持することができる。すなわち、活性炭粉末の
平均粒径が5μm未満であると、活性炭粉末が細かくな
り過ぎ、セラミック粒子が活性炭粉末の間に形成される
気孔を埋めて空隙を無くし、これにより吸着能が低下す
る。また、活性炭粉末の平均粒径が500μmを越える
と、水を吸ったときに湿潤してふやけ、セラミック晶粒
子から外れて崩れる心配がある。よって、活性炭粉末の
平均粒径は5μm以上、500μm以下がよく、好まし
くは100〜250μmの範囲がよい。
【0044】また、セラミック粒子が活性炭粉末より大
きくなると、セラミック粒子が活性炭粉末を掴まえてお
く機能が低下して焼結形態を保つことができなくなり、
破損し易くなる。
【0045】性炭粉末3の平均粒径は、5μm未満であ
ると、活性炭粉末が細かくなり過ぎ、セラミック粒子が
活性炭粉末の間に形成される気孔を埋めて空隙を無く
し、これにより吸着能が低下する。また、活性炭粉末の
平均粒径が500μmを越えると、水を吸ったときに湿
潤してふやけ、セラミック粒子から外れて崩れる心配が
ある。
【0046】そして、上記したセラミック成形品1の製
造方法によると、セラミック原料の粒子と活性炭粉末と
を水で練って粘土質の混合物にするから、所望の形の成
形し易く、しかも焼成により水分を飛ばして気孔4を作
るから、連続気孔4が容易に形成されるようになり、品
質に優れたセラミック成形品1を容易に製造することが
できる。
【0047】次に、第2の実施例について、図3にもと
づき説明する。第2の実施例は、第1の実施例のセラミ
ック成形品1に抗菌材を混合したものである。すなわ
ち、上記セラミック成形品1は、連続気孔4内に不純物
や雑菌などを取り込むから、この取り込まれた不純物や
雑菌が連続気孔4で腐敗したり、雑菌が繁殖するなどの
心配がある。そこで、滅菌作用や殺菌作用を有する抗菌
材を混合しておくことにより、不純物や雑菌の繁殖を抑
えるようにしたものである。 このため、本例では、セ
ラミック成形品1に殺菌作用を有する金属としての銀の
粒5を分散して混合してある。
【0048】銀の粒5は、全体に対して0.5重量%以
上、5重量%以下の割合で混合されている。この混合比
が0.5重量%未満であると、殺菌能力が低くて雑菌の
繁殖を阻止できず、また5重量%を越えると使用量が多
すぎて、食品への利用が不適合になる。
【0049】このような構成によれば、セラミック成形
品1の連続気孔4や、セラミック粒子2…および活性炭
の粉末3…に吸着された不純物は、分散混合されている
銀の粒5…に接触し、これにより殺菌や滅菌される。
【0050】よって、不純物や雑菌の繁殖を抑えること
ができ、長期に亘り衛生的に優れた状態を保つことがで
きる。
【0051】なお、上記実施例の場合、セラミック成形
品1を図1に示すような、備長炭と同等の大きさを有す
る円柱形に形成した例を示したが、セラミック成形品1
の形状は任意に形成することができる。
【0052】例えば、図4に示すセラミック成形品10
のように、筒形にすれば、水との接触面積が増えるので
吸着性が良くなる。
【0053】また、図示を省略するが、多角形の棒や多
角形の筒形にすれば表面積が増すから一層吸着能が高く
なる。
【0054】さらに、上記のようなセラミック成形品
1、10の用途は、上記したように研いだ米と一緒に炊
くことには限らず、炊飯後の釜に入れて飯の臭を脱臭し
たり、水の中に入れて水の臭を吸着したり、ポットに入
れて水に含まれているカルキなどの不純物を取り込んで
濾過する作用も奏する。
【0055】また、例えば風呂の中に入れて、使用した
湯の臭や不純物を吸着させることもでき、この場合は使
用した湯を繰り返し再使用することができる。
【0056】そしてまた、図5に示す通り、上記のよう
な活性炭入りのセラミック成形品1を通水性の包囲体2
0に収容してもよい。すなわち、図5に示す包囲体20
は、ステンレス容器であり、側壁に多数の通水用孔21
…が形成されている。上記セラミック成形品1は焼結構
造をなしているから本質的に破損し難いが、大きな衝撃
が与えられたり、乱暴に取り扱われた場合に欠損するこ
とが心配される。このため、セラミック成形品1を上記
のような通水性の包囲体20に収容しておけば、万が一
セラミック成形品1が欠けたり、破損したり、活性炭3
がふやけて剥離した場合でも、これらかけらや活性炭の
粒が包囲体20の外に出ることがなく、水や飯に混ざる
ことがない。
【0057】なお、包囲体としては、ステンレス製容器
に限らず、セラミック成形品を通水用孔を形成したプラ
スチック製容器に収容する、通水性布、通水性シート等
で包むようにしてもよい。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よれば、セピオライト系の多孔質セラミックに活性炭粉
末が分散混合されているから活性炭のもつ吸着能と、セ
ピオライト系セラミックのもつ吸着能がともに機能し
て、臭を始めとする種々の不純物を良好に吸着する。特
にセピオライト系の多孔質セラミックは、セラミックの
中でも吸着性が高く、よって活性炭のもつ吸着能とセピ
オライト系セラミックのもつ吸着能にて良好な吸着作用
を奏する。しかも、活性炭は粉末の形態でセラミック結
晶粒子に焼結されているから、活性炭の粉末がセラミッ
クから離れることはなく、水の中に入れて用いても活性
炭が分離して水に混ざることがなく、取扱いが容易であ
る。加えて、セピオライト系セラミックは、酸化マグネ
シウムMgO、酸化カルシウムCaO、酸化ナトリウム
Na2 O、酸化カリウムK2 Oなどを含んでいるから、
水をイオン化し、水等の味をまろやかにする等の作用を
奏する。
【0059】請求項2の発明によれば、活性炭粉末の平
均粒径を5μm以上、500μm以下とし、上記セラミ
ック結晶粒子の平均粒径を上記活性炭粉末の平均粒径よ
りも小さくしたから、焼結体に連続気孔が確実に形成さ
れるようになり、吸着性能を維持することができる。
【0060】請求項3の発明によれば、活性炭を含む水
質浄化セラミックに銀が分散混合されているので、銀の
殺菌作用により、連続気孔内に吸着した有害成分を滅菌
し、雑菌の繁殖を防止する。
【0061】請求項4の発明によれば、活性炭を含む水
質浄化セラミックが、通水性の包囲体に収容されている
から、万が一セラミックが欠けたり、破損したり、活性
炭が剥がれた場合には、包囲体から外に出るのが防止さ
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す水質浄化セラミッ
ク成形品の斜視図。
【図2】同実施例の焼結構造を示す模式的な構造図。
【図3】本発明の第2の実施例を示す水質浄化セラミッ
ク成形品の焼結構造を示す模式的な構造図。
【図4】本発明の第3の実施例を示し、他のセラミック
成形構造を示す水質浄化セラミック成形品の斜視図。
【図5】本発明の第4の実施例を示し、セラミック成形
品を包囲体に収容した場合の断面図。
【図6】同実施例の包囲体の側面図。
【符号の説明】
1、10…多孔質セラミック成形品 2…セラミック粒子 3…活性炭粉末 4…連続気孔 5…銀の粒 20…包囲体 21…通水用孔。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セピオライト系の多孔質セラミックに活
    性炭粉末が、0.5重量%以上、4重量%以下の割合で
    分散混合されて焼結されていることを特徴とする水質浄
    化セラミック。
  2. 【請求項2】 上記活性炭粉末の平均粒径は5μm以
    上、500μm以下であり、上記セラミック粒子の平均
    粒径は上記活性炭粉末の平均粒径よりも小さいことを特
    徴とする請求項1または請求項2に記載の水質浄化セラ
    ミック。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の水質浄
    化セラミックに、0.5重量%以上、5重量%以下の割
    合で銀を分散混合してあることを特徴とする水質浄化セ
    ラミック。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3のいずれか1に
    記載の水質浄化セラミックが、通水性の包囲体に収容さ
    れていることを特徴とする水質浄化セラミック。
JP20939994A 1994-08-11 1994-08-11 水質浄化セラミック Pending JPH0852346A (ja)

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JP20939994A JPH0852346A (ja) 1994-08-11 1994-08-11 水質浄化セラミック

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012242143A (ja) * 2011-05-17 2012-12-10 Nihon Technical Development Center Co Ltd 放射性汚染物質の除去装置及び除去方法

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JP2012242143A (ja) * 2011-05-17 2012-12-10 Nihon Technical Development Center Co Ltd 放射性汚染物質の除去装置及び除去方法

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