JPH0852204A - 手術後のゆ着の防止用コラーゲン膜 - Google Patents

手術後のゆ着の防止用コラーゲン膜

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JPH0852204A
JPH0852204A JP7164483A JP16448395A JPH0852204A JP H0852204 A JPH0852204 A JP H0852204A JP 7164483 A JP7164483 A JP 7164483A JP 16448395 A JP16448395 A JP 16448395A JP H0852204 A JPH0852204 A JP H0852204A
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collagen
gelatin
membrane
freeze
solution
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JP7164483A
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Wassim Khoury
ヴァッシ・クーリー
Nabil Abdul-Malak
ナビル・アブドゥール−マラク
Alain Huc
ウック・アラン
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BASF Beauty Care Solutions France SAS
Original Assignee
KORUTEIKA
Coletica SA
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 外科手術の際に組織とのゆ着が起きない生体
適合材料としての膜を提供する。本発明の応用の一つ
は、特に外科手術における、特にゆ着防止性手当用品の
形の生体適合材料である。 【構成】 この膜は、ゼラチンの層で完全に被覆された
コラーゲンを基部とする基体からなり、ゼラチンの層は
コラーゲン基体と本質的に混合されず、ゼラチンの層と
コラーゲン系保持体からなる集成体は好ましくは凍結乾
燥された状態にある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は本質的に、外科手術後の
ゆ着の防止のためのコラーゲン膜に関する。
【0002】
【従来の技術】フランス特許第2628634号明細書
は、重ねられて親密に連合された2層のコラーゲン、す
なわちその中へコラーゲンの溶液が少なくとも部分的に
浸透された繊維状コラーゲンの第1の多孔性結合層、前
記溶液が第1の層の繊維中へ深く浸透することにより第
1の層へ親密に結合されたコラーゲンフィルムを形成す
ることを意図されていることにより形成された生体適合
材料から製造された内臓の外科手術の傷あてを開示して
いる。
【0003】変形においては、コラーゲンはゼラチンに
よって少なくとも部分的に置換えできる(特許請求の範
囲、3頁6〜30行目および4頁22〜24行目参
照)。2頁1〜34行目には、この傷あては内臓につい
て良好な瘢痕形成を可能にし、それは容易に結合して再
構成された壁を一時的に置換えることにより優れた閉じ
込めおよび止血効果を生じ、乾燥形および生理学的流体
中での再水和後の両方において機械的強度を有し、そし
てそれはまた化学的毒性がなく、同時に生物体の細胞に
より容易にコロニー化できることが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
明細書に記載された傷あては、コラーゲンまたはゼラチ
ンフィルムが繊維状コラーゲンへの溶液の結合により得
られるから比較的低い機械的強度を有することが明白で
ある。これはこの繊維状コラーゲンの部分的な再溶解を
もたらし、そのためコラーゲンまたはゼラチンの溶液は
コラーゲン繊維と広範囲に混合し、これは繊維状コラー
ゲン中へのコラーゲンまたはゼラチンの溶液の少なくと
も部分的な深い含浸を達成するような望ましい目標であ
る。
【0005】本発明者等はまた、これは比較的減少され
た機械的強度、ある特定の場合には器官との親密な接触
の損失をもたらしうる器官への傷あての低い接着性、お
よび依然として不十分である止血性のようなさまざまな
不利益を引き起こすことも発見した。その上、本発明者
等はまた前記の特許に記載された傷あてが、フランス特
許公開第2597499号および同第2586703号
公報(4頁、6〜10行目および実施例1および2参
照)に記載された方法により得られるアテロコラーゲン
から生成されることも見出した。さて、フランス特許公
開2597499号明細書に明瞭に記載されているよう
に、アテロコラーゲンはペプシンによるコラーゲンの消
化の生成物であり、その結果、得られた繊維状コラーゲ
ンが非常に可溶性となり、コラーゲンまたはゼラチンの
溶液となおさら容易に混合し、前記の混合は前記の特許
の望ましい本質的な目標である。その結果、繊維状コラ
ーゲンの中央層の部分的な破壊である。全体として、最
終生成物は限定されたバリヤー効果を有する。
【0006】別の関係において、前記の文献はゆ着の防
止の問題について何も言及していなく、そのため当業者
はこの生成物がゆ着を防止するために使用できるかもし
れないことを考えることができなかった。
【0007】手術後のゆ着は、多かれ少なかれ厳格さの
込み入った関係について責任がある。腹部の外科手術に
おいて、腹膜内のゆ着は腸の閉塞の危険を4倍にし、そ
して系状帯上の腸の閉塞を引き起こしうる。
【0008】婦人科医学において、ゆ着は不妊の原因に
なり得、時には骨盤の痛みや腸の閉塞の原因となること
もある。それらの発生は反覆介在(Repeat in
tervention)の数に比例する。
【0009】心臓の外科手術における手術後の心膜のゆ
着は、反覆介在が行なわれるとき死亡数を増加する主な
問題を表わす。反覆胸骨切開術は心臓および大きな管ま
たは心臓外の組織移植の損傷の潜在的な危険を約2〜6
%生じ、そして反覆胸骨切開術が行なわれるときに実質
的な出血をする場合には、外科手術後の死亡数は37%
から50%にかなり増加する。
【0010】反覆外科手術の介在の発生が、特に冠状動
脈の心臓患者において増加し、そしてゆ着もまた他の型
の手術における合併症の主要な原因でもあるので、外科
手術後のゆ着の防止を改善することは重要である。
【0011】事実、この分野で、特に心臓および腹膜の
外科において行なった多数の研究は、限られた成功を経
験しただけであった。
【0012】ゆ着の形成のいろいろな段階に影響する実
験が行なわれたり試みられた。3種類の型の試験が認め
られた: −コルチコイド、例えば活性素としてベラマミルやヒド
ロコルチゾンを含有する医薬の助けによる一般的に管理
された薬理学的治療。これらの方法の欠点は、感染、遅
延はん痕化、混乱止血および動脈性高血圧症の危険の増
加にある。CLIN-MIDY社製Dextran 70(登録商標)型の
溶液によって行なわれた灌注排液法。効果的であるため
には、この技術は、不十分な排液法による心臓タンポン
挿入様急性圧迫の危険とともに、多数の瓶を取扱うこと
による感染の危険について集中的な注意を長期間必要と
する。 −Gore社製Goretex(登録商標)傷あて:このポリテ
トラフルオロエチレン傷あては、非常に限定された効果
のものであって感染、圧縮および血腫形成の危険を伴な
う。
【0013】本発明の一つの目的は、外科手術に関わる
器官の組織と生体適合材料の間のゆ着の出現の危険の実
質的な著しい減少を与える生体適合材料の製造に存在す
る新しい技術問題を解決することである。
【0014】本発明の別の目的は、次の判定基準を同時
に満足させる生体適合材料を提供することにより上文に
言及した新しい技術的問題を解決することである: −外科的手術に関わる器官と生体適合材料の間のゆ着を
防止する能力、 −向上した機械的性質、好ましくは非常に良好な引張り
強度 −ゆっくりであるが全体的な生分解性、 −それと接触させられる組織での最小の起りうる刺激、
および生物体への非毒性、 −問題の器官と親密な接触に保たれ、そしてそれにより
止血性を高めることによって安全を向上することを可能
にする改善された接着性、それは外科手術された器官が
平らでない場合に特に重要であり、これは一般に事実で
あって、くぼんだ肝臓表面を有する肝臓にとって特に真
実である、 −バリヤーとして作用するようにかなり緻密化した構
造、 −単一の製造工程、好ましくは単一の凍結乾燥だけを必
要とする、そして可能ならば、単純化された抽出工程に
より得られた天然の状態のコラーゲンを使用する工程の
使用、 −使用の容易、および −ほどよい価格。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明は、上文に言及し
た新しい技術的な問題を、完全に、工業的および医学的
規模で使用できる信頼できて再現可能な方法で、そして
ほどよい価格で、特に単一の製造工程、好ましくは単一
の凍結乾燥だけを必要として天然の状態のコラーゲンお
よび単純化された抽出方法を可能にする方法によって、
解決することを可能にする。
【0016】本発明の機構の範囲内で、ゼラチンの別個
の層がコラーゲン基体の少なくとも1表面上に付着され
るとき、上記の技術的問題が解決されて、ゼラチンが、
親密な接触を可能にする高い結合力とともにその緻密化
した構造によってバリヤー効果を発揮するという決定的
な利点があり、ゼラチンの別個の層を形成すると同時に
コラーゲン基体が変性されないという事実によって良好
な機械的な性質を与えるということが発見された。
【0017】したがって、第1の特徴によれば、本発明
は、コラーゲンを基部とする基体であって、その少なく
とも1面がゼラチン層によって完全に被覆され、該ゼラ
チンの層が本質的にコラーゲン基体と混合されず、ゼラ
チンの層とコラーゲンを基部とする基体からなる集成体
が好ましくは凍結乾燥された状態にあるコラーゲン膜を
提供する。
【0018】好都合な一実施態様によれば、本発明に係
る膜は、特に熱圧縮された、緻密化した形である。
【0019】本発明の別の好都合な実施態様において
は、上記の膜は、溶液と非混和性で非流体であるように
あらかじめ処理されたコラーゲンゲルの少なくとも1面
上にゼラチンの溶液を付着させることにより、好ましく
は集成体の凍結乾燥に先立って凍結することにより得ら
れるが、これはゼラチンのコラーゲンとの混合を防止す
ることを可能にし、そしてゼラチンがコラーゲンの表面
上に残りそしてコラーゲン基体の表面を完全に被覆し、
同時に集成体が凍結乾燥されるときコラーゲンとの別個
の接着性被覆層を形成するという決定的な利点を与え
る。このゼラチンの被覆層は、コラーゲン基体が如何な
る混合も防止する凍結状態にある時に、コラーゲン保持
体の少なくとも1面上に注がれ、ゼラチン自身が凍結し
たコラーゲン上に注がれるとき、少なくとも界面で凍結
するという事実によってコラーゲン基体と分離されて本
質的に混合されず、ゼラチンの層とコラーゲン基体から
なる集成体は次いで如何なる混合も防止する条件下に乾
燥され、好ましい条件は集成体の凍結乾燥であることに
注意すべきである。
【0020】本発明によれば、上文に言及した技術的な
問題は連合した技術的な利点の集合によって解決され
る。更に、少なくとも1面上のコラーゲンを被覆する別
個の層としてゼラチンの存在は外科手術に含まれる器官
に対するゼラチンの接着性の改善によって特に向上した
止血性を与え、ゼラチンの層は器官に対して適用されて
いることに気付くであろう。これはまたゼラチンの非常
に高い接着性から利益を得ることを可能にする。本発明
は外科手術に関わる器官と膜との間のゆ着の成長を避け
ることを可能にし、これは本発明の記載の序論において
指摘したように、外科手術後のゆ着は、死亡数の割合を
増大する、多かれ少なかれ厳しい合併症の原因となると
いう事実のために決定的な技術的な進歩を構成する。
【0021】別の好都合な実施態様において、本発明に
係る膜は、先ずコラーゲンゲルの凍結乾燥によりコラー
ゲンスポンジを調製する工程、続いて、例えばジフェニ
ルホスホリルアジド(DPPA)でありうる架橋剤によ
ってもたらされるコラーゲンの架橋工程により得られ、
凍結乾燥および架橋後に、本質的に非浸透性の明らかな
表面を生成するために、ゼラチンの溶液が、ゼラチンの
連続被覆層によってコラーゲン基体の少なくとも1面上
を完全に被覆するために十分な量で、再水和されて凍結
状態の前記架橋したスポンジの少なくとも1面上に注が
れる前に、再水和され次いで凍結される架橋したスポン
ジを与えるように構成される。得られた集成体は次いで
乾燥され、好ましくは凍結乾燥により乾燥される。
【0022】その時得られる膜形成性凍結乾燥体は熱圧
縮されて本発明に係る圧縮された膜を得ることができ、
このようにしてゆ着の防止のための本発明に係る好まし
い膜を構成し、前記の膜は2枚の別個の層、すなわち、
内部の層を形成するコラーゲン基体と本質的に混合され
ず、その少なくとも1面上に被覆フィルムを形成するゼ
ラチンの外部の層を有する。
【0023】一つの特定の変形において、選ばれるコラ
ーゲンは本質的にタイプIであって好ましくは子牛の皮
膚に由来する。事実、本質的にタイプIコラーゲンは、
完全に天然の形、すなわちそのらせん構造およびテロペ
プチドを保存して抽出できるから、好ましいコラーゲン
である。本発明の構成の範囲内で、コラーゲンの天然の
特性は、治療的応用のために、特に外科手術後のゆ着の
防止のための手当用品の形においては重要である。本質
的にタイプIの天然のコラーゲンはより良い力学的性質
および酵素消化に対する低い感受率を持つ生体適合材料
を得ることを可能にする。本発明の構成の範囲内で、天
然のコラーゲンはそのテロペプチドおよびらせん構造を
保持するコラーゲンを意味するものとして理解される。
【0024】これに関連して、本発明の構成の範囲内で
本質的にタイプIコラーゲンを基部とする基体に関して
天然の状態で本質的にタイプIのコラーゲンゲルの凍結
乾燥により得られたウエブの形であることが好ましい。
【0025】その上、好都合な一実施態様において、最
終の膜の機械的強度を向上して消化の速度を低下させる
ことを可能にする、コラーゲン基体の物理的架橋を、特
に真空下少なくとも80℃、好ましくは少なくとも10
0℃の温度で乾燥することにより達成できる。
【0026】その上、凍結乾燥後に得られた膜を、高圧
下、例えば100kg/cm2以上、特に200kg/cm2の程度
の高圧下に熱圧縮することにより前記材料の緻密性を増
大することおよびその生分解速度を低下させることが可
能である。コラーゲンそれ自身だけでは接着性の問題に
対し満足な解答を提供しないことに注目するべきであ
る。
【0027】本発明の構成の範囲内で、予想外に、コラ
ーゲン基体の少なくとも1面上に別個の層を形成するゼ
ラチンの層は、隣接した組織から単離されるように被覆
されるべき器官に対する生体適合材料のゆ着を改善する
ことによりこの問題を解決することを可能にすることを
見出した。
【0028】したがって、本発明は、工業的および医学
的規模で使用できる信頼できて再現性のある方法で、上
文に言及した技術的な問題に対する完全な解答を本当に
提供する。
【0029】第2の特徴によれば、本発明は、また次の
必須の工程: a)コラーゲン、好ましくはタイプIのコラーゲンのゲ
ルが先ず生成され; b)コラーゲンゲルが、コラーゲンを非流体にし、溶液
と非混和性にできない条件下で処理され; c)ゼラチンの溶液が調製されてゼラチンのこの溶液が
ゼラチンの前記溶液と非混和性になるように処理された
コラーゲンの少なくとも1面上に注がれ;および d)コラーゲンの少なくとも1つの面を完全に被覆する
ゼラチンの層を有する集成体が乾燥され、好ましくは凍
結乾燥されて生成されて前記の膜を生じる。を含む、コ
ラーゲンを基部とする膜の製造方法も提供する。
【0030】特定の一実施態様において、乾燥、好まし
くは凍結乾燥後に、膜の物理的架橋が、特に膜が減圧下
に、特に80℃以上、好ましくは100℃以上の温度で
熱処理を施されて達成することができる。好都合に、こ
の減圧は1ミリバール以下、好ましくは0.5ミリバー
ル以下でありうる。しかしながら、現時点で、膜のこの
物理的架橋は、それがゼラチンの架橋を生じ、それによ
りそのゆ着防止性を低下させるから、如何なる特定の利
点も与えるとは思えない。
【0031】本発明に係る方法の別の好都合な実施態様
において、コラーゲンゲルを非流体にしそして非混和性
にする処理は凍結工程を含む。
【0032】別の実施態様において、コラーゲンゲルの
この処理は凍結乾燥を含む。コラーゲンゲルの凍結乾燥
は、コラーゲンの物理的な架橋を達成することが望まれ
るならば、特に後者が本発明により好まれるような天然
のコラーゲンである時は、特に興味を引くものである。
膜の物理的な架橋のための工程は、上文に言及された条
件下、すなわち凍結乾燥したコラーゲンに減圧下の、特
に80℃以上、好ましくは100℃以上の温度で熱処理
を施すことにより行なうことができる。この減圧もまた
1ミリバール以下、好ましくは0.5ミリバール以下で
ありうる。
【0033】別の好都合な実施態様において、本発明に
係る方法は、先ず第1にコラーゲンゲルの凍結乾燥によ
りコラーゲンスポンジを調製する工程、続いて、例えば
ジフェニルホスホリルアジド(DPPA)でありうる架
橋剤によってもたらされるコラーゲンの架橋工程を含
み、凍結乾燥および架橋後に、本質的に非透過性の明白
な表面を有するように、次いで再水和されて凍結される
架橋したスポンジを与え、更にゼラチンの溶液を、ゼラ
チンの連続被覆層によってコラーゲン基体の少なくとも
1面を完全に被覆するために十分な量で、再水和されて
凍結状態の、前記架橋したスポンジの少なくとも1面上
に注がれることからなる。得られた集成体は次いで乾燥
され、好ましくは凍結乾燥される。
【0034】本発明の方法の別の好都合の実施態様にお
いて、ゼラチンの溶液とコラーゲンからなる集成体の凍
結乾燥後に得られた膜は、特に熱の作用下に、好都合に
は少なくとも100kg/cm2の、特に約200kg/cm2の圧
力で緻密化される。
【0035】したがって、ここで記載された製造方法に
よって、本発明に係る膜は、柔軟で、ゆっくり生分解で
きて取扱いが容易であり、そして外科手術後のゆ着を防
止する、実施することが容易である工業的技術により調
製できる。
【0036】酵素分解がかなりあるであろう生物体の諸
点における、特に外科手術で、生体適合材料として膜が
使用される場合には、最初にコラーゲンゲルを凍結乾燥
してスポンジを生成し、前記スポンジが次いで、特にジ
フェニルホスホリルアジドを使用して架橋またはタンニ
ン処理を施され、ゼラチンの溶液で少なくとも1面を塗
布または被覆され、再水和および凍結後に、次いで集成
体が再度凍結乾燥されて、調製された膜を使用すること
が好ましい。
【0037】得られた凍結乾燥体は、次いで熱圧縮され
て、膜を著しいゆ着防止性を有し、したがってゆ着防止
性手当用品を生成することを可能にする外科の生体適合
材料として直接使用できるその最終の形にする。
【0038】したがって、第3の特徴によれば、本発明
はまた、特に外科手術での、特にゆ着防止作用を持つ手
当用品の形の生体適合材料として上記の膜の使用も含
む。
【0039】本発明はまた、特に、上文に定義したよう
な少なくとも1枚の膜を含むゆ着防止作用を持つ手当用
品も含む。
【0040】これに関連して、本発明の一つの特別の応
用は、腸の閉塞の危険を4倍にしたり、そして糸状帯上
の腸の閉塞を引き起こしうる腹膜内のゆ着を防止するた
めに腹部の外科手術に、またそのほかに、ゆ着が不妊の
そしてまた骨盤の痛みのまたは腸の閉塞の原因になりう
る婦人科医学に、またそのほかに、外科手術後の心膜の
ゆ着が死亡数を増加する主要な問題を構成する心臓の外
科手術にある。
【0041】上記の特徴のどの一つに対する本発明の構
成の範囲内でも、コラーゲン基体を形成するためのコラ
ーゲンの出発溶液中のコラーゲンの割合は、通例の制限
内、すなわち、一般に0.3〜2重量%の範囲内で変化
し得て、現在好ましい割合はコラーゲンの溶液中のコラ
ーゲンとして約0.75重量%であることが観察される
であろう。
【0042】コラーゲン基体上の少なくとも1面上の連
続被覆層を形成することを意図したゼラチンの溶液中の
ゼラチンの割合は、好ましくは0.5〜4重量%であ
り、好ましい割合は1.5%程度である。
【0043】さらに、コラーゲン基体の少なくとも1面
上の連続的な被覆を形成することを意図するゼラチンの
溶液の層の厚さは、もしそれが連続的であるならば臨界
的でない。一般に、その層の厚さは0.1〜5mmまたは
例外的にきわめて厚く10mmでありうる。もちろん、そ
れは基体の2つの対向する面または基体の全ての面上に
ゼラチンの層を付着すること、あるいは本発明の構成か
ら離れることなく、いくつかの層を適用することさえ可
能である。
【0044】また、コラーゲン基体の厚さは広い範囲内
に変化しうる。例えば、それは2〜25mmであり、特に
10〜20mmである。
【0045】
【実施例】本発明の別の目的、特徴および利点は、本発
明のいくつかの実施例を参照して次の説明的な記述から
明らかになるであろうが、実施例は単に説明のために示
すものであって、したがって本発明の範囲をいかなるや
り方でも限定するものではない。百分率は、格別の指示
がない限り、実施例においては重量%により示される。
本発明はまた、比較例に関しても添付の図面を参照して
説明する。
【0046】実施例1 ゆ着防止性手当用品の形で使用できる、非架橋または非
なめしコラーゲンから、ゆ着防止性を持つ、本発明に係
る膜の調製。
【0047】a)少量のタイプIII有する本質的にタイ
プIの天然のコラーゲンのゲルの調製 タイプIの天然のコラーゲンゲルは、あらかじめ洗浄し
て皮膚100kg当り次のもの:250mlの水、2.5g
の60%硫化ナトリウム(最終濃度約0.2モル)およ
び3.5gの消石灰(約0.15モル)を含有する浴で
脱毛した子牛の皮膚から調製した。脱毛浴は250mlの
水で3回洗浄して除去した。
【0048】脱毛した皮膚を削って新鮮な面を除去し、
次いで皮膚100g当り次のもの:50mlの水、3gの
塩化アンモニウム(最終モル濃度約0.5モル)および
0.5gのメタ重亜硫酸ナトリウム(最終濃度0.02
モル)を含有する浴中で脱石灰した。次いで中和し、そ
の後塩を水で2回洗浄して除去した。
【0049】この方法で処理した真皮は次いで磨砕し引
き続いて水5l当り1kgの磨砕材料の割合で無発熱性純
水中で洗浄した。次いでpH7.8のリン酸緩衝液:リ
ン酸二水素カリウム0.78g/l(最終モル濃度0.
005モル)およびリン酸−水素二ナトリウム21.7
g/l(最終モル濃度0.12モル)で洗浄した。リン
酸塩は次いで無発熱性純水で2回続けて洗浄して除去し
た。
【0050】磨砕した材料は次いで酢酸の10%溶液で
酸性化した。酸の量は固体基準で5%w/wであり、酢
酸のモル濃度は約0.08モルであった。全体を次いで
混合し、そして得られたペーストは無発熱性純水で希釈
して約0.75%の天然のコラーゲン濃度を有するゲル
を得た。
【0051】b)本発明に係る実際の膜の調製 1.5%の濃度を有するゼラチンの薬局方級溶液の24
mlを、上記の工程a)で得た本質的にタイプIの固有の
コラーゲンを0.75%含有するゲルをあらかじめ凍結
した、1kgの重量および1.8cmの厚さを有する層の
上に注いだ。これにより基体の一面上に厚さ4mmの、ゼ
ラチンの連続層を得た。その集成体は続いて凍結乾燥
し、次いで450マイクロバールの圧力下に110℃で
6時間で物理的に架橋した。
【0052】得られた膜は、例えば200kg/cm2の圧力
下に55℃で15秒間熱圧縮により緻密化できる圧迫包
帯を構成する。
【0053】この方法で得た緻密化した膜は、実施例3
に記載されるように、ゆ着防止手当用品の形でそのまま
使用できる。
【0054】本発明に係る実施例2 ゆ着防止手当用品として使用できる、架橋またはなめし
たコラーゲンから調製した膜 本質的にタイプIのコラーゲンを0.75%含有するコ
ラーゲンゲルの1kgを実施例1a)に記載したように調
製した。
【0055】この本質的にタイプIのコラーゲンゲルを
次いで厚さ1.8cmまで注いで凍結乾燥した。これで、
シフェニルホスホリルアジド(DPPA)を0.1%
(v/v)含有するジメチルホルムアミド(DMF)3
75ml中で24時間インキュベートされて圧迫包帯を得
た。この圧迫包帯は、次いで15.256g/lの四ホ
ウ酸ナトリウムおよび2.474g/lのホウ酸を含有
するpH8.9のホウ酸緩衝液1l中を2回通過させて
すすいだ。圧迫包帯は別の1lの同じ緩衝液中で12時
間最終的にインキュベートした。次いで軟水で6時間連
続的にすすいだ。
【0056】1.5%の濃度を有するゼラチンの214
mlの薬局方級溶液を次いであらかじめ凍結した圧迫包帯
の1面上に注いで、1面上にゼラチンの厚さ4mmの連続
被覆層を得た。得られた集成体は次いで凍結乾燥した。
【0057】得られた本発明に係る膜は、そのまま使用
でき、または例えば200kg/cm2の圧力下に55℃で1
5秒間熱圧縮により好都合に緻密化できる。変形とし
て、ゼラチンの層はコラーゲン保持体の2面または全て
の面上に注ぐことができる。
【0058】本発明に係る実施例3 本発明に係る膜のゆ着防止効果 例えば実施例1で得られたような、本発明に係る膜は、
特に外科手術で、ゆ着防止性手当用品の形で、生体適合
材料として使用できる。
【0059】本発明に係る膜のゆ着防止性を豚について
生体内で実験的に試験した。実験的な工程方法および得
た結果を以下に示す。
【0060】8頭の豚に外科手術を施し、生成物を手術
した器官と組織の間に置き、ゆ着の出現を防止するため
に、少なくともゼラチン層を有する面を器官に対して適
用し、また7頭の対照の豚に同じ外科手術を施した。動
物の種族および体重は全被験体について同一であった。
【0061】動物当り3枚の膜:1枚を心膜部位にそし
て2枚を肝臓に対して移植した。反覆介在が2ヶ月半後
に生じた。
【0062】この研究の目的は、如何なる外科手術後の
ゆ着の巨視的および微視的な特徴も解析することおよび
移植の2ヶ月半後の生成物の耐性を試験することであっ
た。
【0063】ゆ着の巨視的な観察は、それらを4等級に
順位をつけることを可能にした: 等級0:ゆ着の完全な不在 等級I:最小のゆ着。指で分離できる。 等級II:適度のゆ着。切開がはさみで可能であって、分
裂面の同定が容易である。 等級III:激しいゆ着。分裂面なし。
【0064】微視的な評価は、視覚的観察および写真に
基づいて行った。微視的な観察の目的は、いかなる炎症
反応も見つけることおよび器官のゆ着の出現を証明する
ことである。観察は、第1に生成物が吸収された時に、
そして第2に生体適合材料が全体的に消化された後に行
なった。
【0065】実験の結果は次のようであった:1頭の死
が対照群中に、そして生成物を受け取った群中にも8日
後に起きた。第1の死は麻酔による事故によるものであ
り、そして第2の死は生体適合材料の使用に無関係の大
出血の壊死的大腸炎によるものであった。この出来事は
解剖学上の観察を行なうことを可能にし、8日後に手当
用品は如何なる炎症もなく、しっかり固着されて吸収さ
れないことを示した。
【0066】2ヶ月半後に成し遂げられた反覆介在は、
次のことを示すことを可能にした: −6頭の対照動物は全て激しい等級IIIのゆ着を示し
た。 −第2群の7頭の豚では、ゆ着は等級0またはIであっ
た。ある特定の場合には、生体適合材料の吸収は完全で
はなかった。特に、生成物は肝臓にゆ着するフィルムに
形質変換され、したがってこの器官を腹膜からはずすこ
とを容易にする。
【0067】組織学的研究は、炎症反応の不在および生
体適合材料の多少の完全な吸収を示した。この実験は、
この生体適合材料の高い有効性(21事例に関して10
0%の)およびその完全な耐性を証明した。
【0068】本発明に係る実施例4 フランス特許第2628634号明細書の教示を使用し
て得た内臓の外科手術の傷あてと、本発明に係る2枚の
別個の層を含む膜の間の機械的強度の比較
【0069】調製および機械的強度の試験の条件は次の
ようである: 1.フランス特許第2628634号明細書の教示に基
づく内臓の外科手術の傷あての調製 5lの無発熱性の純水を、本発明の実施例1aに記載し
た方法により得た1kgのタイプIおよびタイプIIIの天
然の子牛のコラーゲンゲルに添加した。得られた新規の
ゲルは、0.125%の固体含量を有していた。
【0070】この製法においてコラーゲンを660mlの
Na2HPO4溶液(0.2モル、pH7.5)を使用して沈
澱させた。沈澱は20℃で15時間行なった。
【0071】沈澱物は遠心分離により回収して、フラン
ス特許第2628634号明細書に記載されているよう
に、0.76%のコラーゲンおよび0.76%のグリセ
ロールを含有するゲルを生成するために使用し、次いで
凍結および凍結乾燥した。
【0072】この比較試験を達成するために、得られた
スポンジは次いで、本発明の方法の構成の範囲内で推奨
されているように、200kg/cm2の圧力下に55度で1
5分間圧縮した。圧縮条件は前記の先行技術文献には記
載されていなかった。
【0073】1.5重量%の濃度を有するゼラチンの溶
液164mlを次いで緻密化したスポンジの1面上に注
ぎ、この面上に4mmの連続的な層を形成した。この集成
体は次いで室温で風乾した。
【0074】得られた内臓の外科手術の傷あては、約6
00μm(0.6mm)の厚さを有していた。切片はこの
傷あての一部から調製して電子顕微鏡によって写真撮影
を行って図1の写真を得た。
【0075】この傷あてはまた巾が15mmで厚さが60
0μmの試験片を10枚作製するためにも使用した。そ
れらは蒸留水中で1分間水和した。先行技術に係る内臓
の外科手術の傷あてについて得た結果を表1に示す。
【0076】
【表1】
【0077】2.本発明に係る膜の調製 使用した膜は、実施例1で得たものである。10個の試
験片は、フランス特許第2628634号明細書に係る
傷あてについて機械的強度の試験を行うために使用した
試験片と同一であるように15mmの巾および600μm
(0.6mm)の厚さを持って作製した。
【0078】再度先行技術と同一条件下に電子顕微鏡に
よって写真を撮影したが、この写真が図2である。本発
明に係る試験片の破壊試験での引張り強度および伸度の
結果を表2に示す。
【0079】
【表2】
【0080】引張り強度試験は全て、当業者によく知ら
れている、インストロン型式6022装置を使用して行
ったことに注意すべきである。
【0081】
【発明の効果】上記に示した表1と2の比較は、本発明
に係る膜の試験片のニュートン表示の平均引張り強度が
2.76±0.87であるが、一方フランス特許第26
28634号明細書に係る傷あてについては僅か0.4
5±0.26にすぎなく、機械的強度の約500%とい
う著しい向上を表わすことを明瞭に示した。したがっ
て、本発明はかなりの技術的進歩を与えることがわか
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】0014と番号を付した写真は、実施例4に記
載した手順に従って、フランス特許第2628634号
明細書に記載された技術により作製された傷あての断面
を表わし、全厚にわたって均質性を表わす生体適合材料
の構造における単一層の生成を証明することを可能に
し、これは15kVで操作する電子顕微鏡によって倍率1
20倍で得た薄膜の写真である。
【図2】本発明に従って作製された膜の、同一条件下の
電子顕微鏡によって同一倍率で得た、0006と番号を
付した、同様の薄膜の写真であり、特別のスケールの存
在により明らかにされたように2個の別個の層、ゼラチ
ンからなる1面上の上層を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07K 14/78 8318−4H C08H 1/00 NVD C08J 5/18 (72)発明者 ウック・アラン フランス国 サン・フォワ・ル・リヨン、 シェマン・ド・サントン 26

Claims (23)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コラーゲンを基部とする基体であって、
    その少なくとも1面がゼラチンの層によって完全に被覆
    され、該ゼラチンの層が本質的にコラーゲンと混合され
    ず、ゼラチンの層とコラーゲンを基部とする基体からな
    る集成体が好ましくは凍結乾燥された状態にあることを
    特徴とするコラーゲン膜。
  2. 【請求項2】 特に熱圧縮された、緻密化した形にある
    請求項1記載の膜。
  3. 【請求項3】 集成体の凍結乾燥に先立って、あらかじ
    め凍結されたコラーゲンのゲル上にゼラチンの溶液を付
    着させることにより得られる請求項1または2記載の
    膜。
  4. 【請求項4】 先ずコラーゲンゲルの凍結乾燥によりコ
    ラーゲンスポンジを調製し、続いて、例えばジフェニル
    ホスホリルアジド(DPPA)でありうる架橋剤によっ
    てもたらされるコラーゲンを架橋する工程、その凍結乾
    燥および架橋後に、架橋されたスポンジを再水和し次い
    で凍結して、その後ゼラチンの溶液が注がれて、ゼラチ
    ンの連続被覆層でコラーゲン基体の少なくとも1面を完
    全に被覆された請求項1または2記載の膜。
  5. 【請求項5】 得られた集成体が凍結乾燥されてなる請
    求項4記載の膜。
  6. 【請求項6】 得られた凍結乾燥体が熱圧縮されて緻密
    化した膜を生じてなる請求項5記載の膜。
  7. 【請求項7】 コラーゲンが本質的にタイプIであっ
    て、好ましくは子牛の皮膚に由来する請求項1〜6のい
    ずれか1項記載の膜。
  8. 【請求項8】 前記のコラーゲンが完全に天然の形、す
    なわちそのらせん構造およびテロペプチドが保存されて
    いる本質的にタイプIである請求項1〜7のいずれか1
    項記載の膜。
  9. 【請求項9】 前記の基体が、本質的にタイプIのコラ
    ーゲンゲルの凍結乾燥により得られたウエブの形の本質
    的にタイプIのコラーゲンに基づくものである請求項1
    〜8のいずれか1項記載の膜。
  10. 【請求項10】 コラーゲン基体が、特に少なくとも8
    0℃、好ましくは少なくとも100℃の温度で真空下で
    乾燥することにより、物理的な架橋を受けてなる請求項
    1〜3および7〜9のいずれか1項記載の膜。
  11. 【請求項11】 凍結乾燥後に得られた膜が、高圧下、
    例えば100kg/cm2以上、特に200kg/cm2の程度の高
    圧下で熱圧縮されてなる前記の請求項1〜10のいずれ
    か1項記載の膜。
  12. 【請求項12】 次の必須の工程: a)コラーゲン、好ましくはタイプIのコラーゲンのゲ
    ルが先ず調製され; b)コラーゲンゲルが、コラーゲンを非流体にして、溶
    液と非混和性にできない条件下で処理され; c)ゼラチンの溶液が調製されて、このゼラチンの溶液
    がゼラチンの前記溶液と非混和性になるように処理され
    たコラーゲンの少なくとも1面上に注がれ;および d)コラーゲンの少なくとも前記の面を完全に被覆する
    ゼラチンの層により形成された集成体が乾燥され、好ま
    しくは凍結乾燥されて前記の膜を生じるを含んでなるコ
    ラーゲン膜の製造方法。
  13. 【請求項13】 凍結乾燥後に、膜の物理的架橋が、特
    に膜が減圧下に、特に80℃以上、好ましくは100℃
    以上の温度で熱処理を施されて達成される請求項12記
    載の方法。
  14. 【請求項14】 前記の減圧が1ミリバール以下、好ま
    しくは0.5ミリバール以下である請求項13記載の方
    法。
  15. 【請求項15】 非流体にしかつ非混和性にするコラー
    ゲンゲルの処理が凍結工程を含む請求項12〜14のい
    ずれか1項記載の方法。
  16. 【請求項16】 コラーゲンゲルの処理が、ゼラチンの
    溶液が注がれる前に凍結乾燥次いで再水和、続いて凍結
    を含む請求項15記載の方法。
  17. 【請求項17】 コラーゲンスポンジを生成する凍結乾
    燥されたコラーゲンゲルが、例えばジフェニルホスホリ
    ルアジド(DPPA)でありうる架橋剤を使用するコラ
    ーゲン架橋工程を施されて、架橋した凍結乾燥されたス
    ポンジを生じ、次いで前記のゼラチン溶液が少なくとも
    1面上に注がれる前に再水和および凍結される請求項1
    6記載の方法。
  18. 【請求項18】 ゼラチンの溶液およびコラーゲンから
    なる集成体の凍結乾燥後に得られた膜が、特に熱の作用
    下に、好都合には少なくとも100kg/cm2、特に約20
    0kg/cm2の圧力で圧縮される請求項12〜17のいずれ
    か1項記載の方法。
  19. 【請求項19】 酵素分解がかなりあるであろう生物体
    の諸点における、特に外科手術で、生体適合材料として
    前記膜が使用され、その使用される膜が、最初に凍結乾
    燥されてスポンジを生成し、該スポンジが、特にジフェ
    ニルホスホリルアジドを使用して架橋またはタンニング
    (tanning )処理、続いてゼラチンの溶液で少なくとも
    1面上を塗布または被覆される前に再水和および凍結を
    施され、次いで集成体が再び凍結乾燥されるコラーゲン
    ゲルから調製される、請求項12〜18のいずれか1項
    記載の方法。
  20. 【請求項20】 得られた凍結乾燥体が次いで熱圧され
    て外科手術の生体適合材料として直接使用することがで
    きる最終的な形の膜を得る請求項19記載の方法。
  21. 【請求項21】 特に外科手術におけるそして特にゆ着
    防止手当用品の形の生体適合材料として、請求項1〜1
    1のいずれか1項記載の、または請求項12〜20のい
    ずれか1項記載の方法により得られた膜の使用。
  22. 【請求項22】 請求項1〜11のいずれか1項記載
    の、または請求項12〜20のいずれか1項記載の方法
    により得られた少なくとも1枚の膜を含んでなるゆ着防
    止手当用品。
  23. 【請求項23】 腹部の外科手術、婦人科医学または心
    臓の外科手術におけるゆ着の防止のための手当用品であ
    る請求項22記載のゆ着防止手当用品。
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