JPH0852063A

JPH0852063A - 果実の皮切り具

Info

Publication number: JPH0852063A
Application number: JP7146897A
Authority: JP
Inventors: Shinsuke Nakao; 伸介中尾
Original assignee: Individual
Current assignee: Individual
Priority date: 1994-06-06
Filing date: 1995-05-23
Publication date: 1996-02-27

Abstract

(57)【要約】【目的】安全で、みかんの袋を切ることがなく、安定し
て切ることができて、衛生的であり、製造コストが安い
上に、たまねぎをむくのにも使用することができる果実
の皮切り具を提供する。【構成】多角形状をした胴（１）の各辺に、長さの異な
る半円形状の刃（２、３）、および長さの異なる方形の
一辺を円弧状にした刃（４）、および外側が開口した半
円筒状の刃（５）、および内側だけを鋭利に加工したか
ぎ状の刃（６）をそれぞれ一つずつ設けることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、特に厚皮みかんの皮
と中の袋の薄皮を容易にむくことができるように、多角
形状の胴の各辺に種類や長さが異なる刃を設けた果実の
皮切り具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の果実の皮切り具としては、（イ）簡単なものでは、図７のように一つの先がとがっ
た刃（７）でみかんの厚皮を切りヘラ部（８）で厚皮を
むくもの。（ロ）意匠８５９４４０のように、一つの先がとがった
刃でみかんの厚皮を切り、円筒部でへたを取り、金属の
刃で中の袋の薄皮を切るもの。があった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】これには次のような欠
点があった。（イ）図７の刃（７）は厚皮を切るための刃で先端がと
がっており触ると異物感があるばかりか使い方によって
は手を切る危険性があった。厚皮を切るときに深く切り
過ぎると中の袋まで切ってしまうことがあった。切る深
さを安定して保つことが難しかった。また袋の薄皮を切
る機能とへたを取る機能が特に無かった。（ロ）例えば登録意匠８５９４４０号の「オレンジ用カ
ッター」における厚皮を切る刃は図７の場合と同じよう
に刃先の危険性、袋を切る可能性、安定性の問題がある
とともに、へたを取る刃や袋を切る刃の部分の回りが円
筒状になっているため洗いにくく衛生的でなかった。ま
た、袋を切るための刃が鋭利な金属性のため安全性が考
慮されているといっても子供の細い指が入る可能性もあ
り危険であった。さらに構造が複雑なため製造コストが
高かった。（ハ）いずれにせよ、刃が長すぎてたまねぎをむくのに
は使えなかった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】多角形状をした胴の各辺
に、長さ（胴から刃の先端までの距離）の異なる半円形
状の刃、および長さの異なる方形の一辺を円弧状にした
刃、および外側が開口した半円筒状の刃、および内側だ
けを鋭利に加工したかぎ状の刃をそれぞれ一つずつ設け
る。本発明は以上のような構成よりなる果実の皮切り具
である。

【０００５】

【作用】

（イ）胴（１）を手で押さえ（例えば指ではさむ）、図
８のように刃（５）をへたの脇に刺して一周し、へたの
まわりに切り目を入れる。（ロ）厚皮の厚さに応じて刃（２、３）を選び、図９の
ように刃をみかんに押しつけながら切りたい方向にずら
すと皮が切れてゆく。（ハ）方形の一辺を円弧状にした刃は半円形状の刃
（２、３）と同じ長さのものが設けてあれば（ロ）と同
じように使うことができる。さらに長い刃（４）が設け
てあれば図１０のようにへたや厚皮をはがすのに使用す
ることができる。（ニ）みかんの袋の横に刃（６）の先端を刺し、図１１
のように横にスライドさせると薄皮が切れる。（ホ）たまねぎをむくときは刃（２）で切り、大きい刃
（４）でむけば良い。

【０００６】

【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。一
辺２５mmの正５角形の薄板状の胴（１）の各辺に以下の
刃をそれぞれ一つずつ設ける。なお、断面形状は図４の
ようになっており、刃（５）以外の刃は胴（１）の板厚
の方が刃（２、３、４、６）の厚さより厚くしてある。（イ）半円形状の刃。先端は手を切ったりすることがな
いよう鋭利にし過ぎない。みかんの皮は柔らかいのでそ
れでも十分切れるようである。半径５mm、６mmの２つが
刃（２、３）があればたいていの厚皮みかんの皮を切れ
る。５mmの刃が設けてあるのは、皮が薄い場合に６mmの
刃を使うよりも切るときの抵抗が小さく切り易いこと
と、たまねぎを切るのには５mmが適していることによ
る。（ロ）方形の一辺を円弧状にした刃。ここでは長さ１５
mmの刃（４）を設けており、この程度の大きさがあれば
皮をはぐときに使うことができる。また、（イ）でのべ
た半円形状の刃の代わりにこの形状の刃を用いることも
可能である。この刃も先端を鋭利にし過ぎない。（ハ）外側が開口した半円筒状の刃。図１、３、４、５
の刃（５）に示すとうりである。この刃も先端を鋭利に
し過ぎない。（ニ）かぎ状の刃。図１、２、３、５、６の刃（６）に
示すとうりであるが、刃の先端を図６のＣのようにＲを
付けるか、切っておくとさらに安全である。内側だけを
刃にするわけだがこれはなるべく鋭利にしておくと良
い。以上が実施例の構成であるが、胴は大きさを変えても角
数を変えても構わないし、刃も他の種類のものを追加し
ても良い。材質は金属、樹脂またはプラスチック等で十
分機能する。

【０００７】

【発明の効果】

（イ）刃（２、３、４、５）が丸いことと、構造上刃先
をそれほど鋭利にする必要性がないため安全である。図
１、６の刃（６）は鋭利であるが刃部が内側にあること
と先端にＲが付けてあるために安全である。（ロ）刃（２、３、４、５）は先端を鋭利にしていない
ために厚皮を切るときもみかんの袋をきることがない。（ハ）刃（２、３）を押しつけながら厚皮を切るとき、
刃に比べて皮が厚ければ胴で止まり、皮が薄ければ刃先
が袋に当たって止まるので安定した状態で皮を切ること
ができる。（ニ）構造上切りカスもたまりにくく、洗浄が容易なた
め衛生的である。（ホ）へたを取るための刃（５）を半円筒形にすること
で、実施例のような薄板状の胴（１）にも取り付けるこ
とが可能になった。（ヘ）袋の薄皮を切るための刃（６）をかぎ型にするこ
とによって、単純な構造のためにカバーなど付けなくて
も安全であるとともに、樹脂による一体成型が可能にな
った。（ト）構造が簡単で一体成型ができるので製造コストを
小さくできる。（チ）刃（２、３）は反対方向に動かしても容易に切る
ことができる。（リ）５mmの刃（２）を使えばたまねぎを切ることがで
き、大きな刃（４）によりむくこともできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例の正面図。

【図２】図１の平面図。

【図３】図１の下面図。

【図４】図１のＡ−Ａ断面図。

【図５】図１のＢより見た図。

【図６】図１の刃（６）の拡大図。

【図７】従来製品の一例の正面図。

【図８】本発明によりみかんの皮を切っている図。

【図９】本発明によりみかんの皮を切っている図。

【図１０】本発明によりみかんの皮をはいでいる図。

【図１１】本発明によりみかんの袋の皮を切っている
図。

【符号の説明】

１胴７刃２刃８ヘラ部３刃４刃５刃６刃

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】多角形状をした胴（１）の各辺に、長さ
の異なる半円形状の刃（２、３）、および長さの異なる
方形の一辺を円弧状にした刃（４）、および外側が開口
した半円筒状の刃（５）、および内側だけを鋭利に加工
したかぎ状の刃（６）をそれぞれ一つずつ設けた果実の
皮切り具。