JPH0851999A - 単純ヘルペスウイルスの検出方法およびそのための試薬 - Google Patents

単純ヘルペスウイルスの検出方法およびそのための試薬

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JPH0851999A
JPH0851999A JP7117378A JP11737895A JPH0851999A JP H0851999 A JPH0851999 A JP H0851999A JP 7117378 A JP7117378 A JP 7117378A JP 11737895 A JP11737895 A JP 11737895A JP H0851999 A JPH0851999 A JP H0851999A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、生殖器潰瘍形成の四つの原因因子
である単純ヘルペスウイルス1型と2型、トレポネーマ
・パリダムおよびヘモフィルス・デュクレイイを検出し
同定する方法およびその方法に用いる試薬の提供。 【構成】 本発明の方法では、HSV1型と2型、ティ
ー・パリダムおよびエイチ・デュクレイイ由来のゲノム
核酸配列をポリメラーゼ連鎖反応で同時に増幅できる配
列特異的プライマーを使用する。増幅に続いて、配列特
異的オリゴヌクレオチドのプローブを用い、HSV1型
と2型、ティー・パリダムおよびエイチ・デュクレイイ
の核酸を検出し識別する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は分子生物学と核酸化学の
技術分野に関する。さらに具体的には、本発明は単純ヘ
ルペスウイルス(HSV)1型および2型、トレポネー
マ・パリダム(Treponema pallidum)およびヘモフィル
ス・デュクレイイ(Haemophilus ducreyi) を検出し識別
する方法およびその方法に用いる試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】HSV、梅毒の原因因子であるティー・
パリダム、および軟性下疳の原因因子であるエイチ・デ
ュクレイイは、米国における生殖器潰瘍性疾患の三つの
主要原因因子である。現在、生殖器潰瘍性疾患の診断は
主として潰瘍自体の臨床所見に基づいて行われている。
しかし生殖器ヘルペス、梅毒、または軟性下疳の診断
は、臨床所見のパターンがオーバラップしかつ多重感染
もしくは混合感染が起こっていると困難になる(Strum
ら、Microbiol. Rev.,63巻、98〜101頁、198
7年参照)。これらの各因子による感染症を治療するに
は特異的でかつ明確な治療法が必要であるから、これら
生殖器潰瘍の原因因子を正確に同定し識別する診断試験
が必要である。
【0003】HSVは通常はウイルスの培養で検出され
る。しかし、検出感度は、傷害の段階と期間に左右され
る。疱疹損傷部由来のウイルス培養による検出の感度は
100%に近いが、結痂した損傷部または回復中の損傷
部からの検出の感度は30%まで降下する。
【0004】ティー・パリダムは通常二つの方法のうち
の一つによって検出される。標準の即時試験法は、損傷
部の物質を暗視野顕微鏡で検査する方法である。あるい
はティー・パリダムの感染は特異的な抗体の存在によっ
て同定される。暗視野検査法にはいくつもの欠点があ
る。暗視野検査法は特殊な装置と経験を積んだ専門技術
者を必要とし、しかも検出感度は75%未満にすぎな
い。同様に、血清学的な検出法は実用するには制限があ
る。検出可能な抗体は損傷が出現してから1週間は現わ
れず、また既往感染から根強く持続することがある。さ
らにこの検定法は患者が多数回通院する必要がある。
【0005】エイチ・デュクレイイは通常、培養で検出
される。この検定法は一般的には利用できずまた感度は
70%未満にすぎない。
【0006】ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)すなわち
特定の配列の核酸を増幅する方法が発明されて、以前は
検出できなかった少量で試料中に存在する特定の核酸配
列を迅速に検出することが可能になっている(米国特許
第4,683,195号;同第4,683,202号お
よび同第4,965,188号参照)。配列特異的オリ
ゴヌクレオチドのプローブとハイブリッドを形成させる
ことによって、増幅された核酸配列を直接検出して、試
料に含有されている発症因子の検出が可能になりその結
果、迅速かつ鋭敏な診断法が可能になっている。
【0007】HSV、ティー・パリダムおよびエイチ・
デュクレイイに関する現在のPCRに基づいた検定法は
単一の標的のみを検出するよう設計されている。多重感
染している可能性がある試料中のHSV1型および2
型、ティー・パリダムおよびエイチ・デュクレイイを検
出し同定することができる迅速かつ鋭敏な診断試験検定
法は報告されていない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明はHSV1型と
2型、ティー・パリダムおよびエイチ・デュクレイイを
検出し同定する方法およびその方法に用いる試薬を提供
するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の一態様は、試料
中のHSV1型と2型、ティー・パリダムおよびエイチ
・デュクレイイの核酸を検出する方法であって、PCR
を用いて試料中に存在している標的核酸配列を増幅し、
次いで配列特異的オリゴヌクレオチドプローブとハイブ
リッドを形成させることによって、増幅された核酸を検
出し同定することを含んでなる方法に関する。各プロー
ブは、目標標的を独得に識別する配列に対して充分に相
補的である。プローブのハイブリッド形成領域が核酸に
対して充分に相補的である場合にのみプローブが核酸に
結合して安定なハイブリッド二重らせんを形成するよう
な条件下でハイブリッド形成は行われる。
【0010】本発明の他の態様は、HSV1型と2型、
ティー・パリダムおよびエイチ・デュクレイイを同時に
増幅し次いで特異的な検出を行うことができるオリゴヌ
クレオチドのプライマーおよびプローブに関する。
【0011】本発明の他の態様は、HSV1型と2型、
ティー・パリダムおよびエイチ・デュクレイイを同時に
増幅し次いで特異的な検出を行うのに有用なキットに関
する。これらのキットは、各種の形態をとり、一つの実
施態様では、HSV1型と2型、ティー・パリダムおよ
びエイチ・デュクレイイを同時に増幅するのに用いる3
対のプライマーのセットならびにHSV1型と2型、テ
ィー・パリダムおよびエイチ・デュクレイイ由来の増幅
された産物を特異的に検出し同定するのに充分なプロー
ブのパネルを含んでいる。またこれらのキットには、一
つ以上の増幅試薬、例えばプライマー類、ポリメラー
ゼ、緩衝剤類およびヌクレオシド三リン酸類も含まれて
いる。
【0012】本発明の理解を助けるため、いくつかの用
語を以下に定義する。用語 "核酸" および "オリゴヌク
レオチド" は、プライマー類、プローブ類および検出す
べきオリゴマーのフラグメント類を意味し、ポリデオキ
シリボヌクレオチド類(2−デオキシ−D−リボースを
含有)、ポリリボヌクレオチド類(D−リボースを含
有)、およびプリンもしくはピリミジンの塩基または修
飾されたプリンもしくはピリミジンの塩基のN−グリコ
シドである他のタイプのポリヌクレオチドに対する包括
的な用語とする。これらの用語 "核酸" と "オリゴヌク
レオチド" 間に長さの区別は指定されておらず、これら
の用語は互換的に使用できる。これらの用語は分子の一
次構造のみを意味する。したがってこれらの用語には、
二本鎖と一本鎖のDNAおよび二本鎖と一本鎖のRNA
が含まれている。
【0013】オリゴヌクレオチドの正確な大きさは、多
数の要因およびそのオリゴヌクレオチドの最終の機能も
しくは用途によって左右される。オリゴヌクレオチド類
は、例えば適切な配列をクローン化し制限する方法およ
び直接化学的に合成する方法を含む適切な方法のいずれ
かで製造することができる。そしてその直接化学合成法
としては例えば、Narangら、Meth. Enzymol., 68巻、
90〜99頁、1979年のホスホトリエステル法;Br
own ら、Meth. Enzymol., 68巻、109〜151頁、
1979年のホスホジエステル法;Beaucageら、Tetrah
edron Lett.,22巻、1859〜1862頁、1981
年のジエチルホスホルアミダイト法;および米国特許第
4,458,066号の固体支持体法がある。これら合
成法の概説はGoodchild, Bioconjugate Chemistry,1
(3)巻、165〜187頁、1990年に記載されて
いる。
【0014】"ハイブリッド形成" という用語は、相補
的塩基が対合することによって、二つの一本鎖核酸で二
重らせん構造が形成することを意味する。ハイブリッド
形成は、相補的核酸ストランド間に起こるか、または少
量のミスマッチ領域を含有する核酸ストランド間に起こ
る。充分に相補的な核酸ストランドのみがハイブリッド
を形成する条件は、 "ストリンジェントハイブリッド形
成条件 (stringent hybridization condition)" と呼称
する。少量のミスマッチ領域を除いて相補的な二つの一
本鎖核酸は "実質的に相補的である" と呼称する。実質
的に相補的な配列の安定な二重らせんは比較的ストリン
ジェントでないハイブリッド形成条件下で達成すること
ができる。核酸技術の技術分野の当業者は、例えばオリ
ゴヌクレオチド類の長さと組成、イオン強度およびミス
マッチの塩基対の発生率とタイプを含むいくつかの変数
を経験に基づいて考慮して二重らせんの安定性を決定す
ることができる。
【0015】"プローブ" という用語は、相補的塩基の
対合によって、標的核酸の配列と二重らせん構造を形成
するオリゴヌクレオチドを意味する。プローブは、好ま
しくは10〜50個のヌクレオチド一層好ましくは15
〜30個のヌクレオチドで構成されかつ標的配列の領域
に対応するオリゴヌクレオチドの領域である "ハイブリ
ッド形成領域" で構成されている。 "対応する" という
用語は、指定された核酸と同一もしくは該核酸に相補的
であることを意味する。オリゴヌクレオチドのプローブ
は、プローブの検出または固定化を行うことができるが
プローブのハイブリッド形成特性を変えない追加の分子
に任意に結合させることができる。当該技術分野の当業
者は一般にオリゴヌクレオチドのプローブの相補体もプ
ローブとして適切であることが分かるであろう。
【0016】"配列特異的オリゴヌクレオチド" および
"SSO" という用語は、そのハイブリッド形成領域が
検出すべき配列に対して正確に(充分に)相補的である
オリゴヌクレオチドのプローブまたはプライマーを意味
する。オリゴヌクレオチドが正確に相補的な標的配列と
のみハイブリッドを形成するハイブリッド形成条件とし
て定義されているストリンジェントハイブリッド形成条
件を使用すると特定の標的配列を検出できる。ストリン
ジェントハイブリッド形成条件は当該技術分野では公知
である(例えばSambrookら、 "Molecular Cloning-A La
boratory Manual", 1985年、Cold Spring Harbor L
aboratory 、米国、ニューヨーク州、コールドスプリン
グハーバー参照)。ストリンジェント条件は配列依存性
であり、異なる環境内では異なっている。一般に、スト
リンジェント条件として、所定のイオン強度とpH下での
特定の配列の熱溶融点(Tm)より約5℃低い温度が選
択される。このTmは、塩基対の50%が開離する温度
(所定のイオン強度とpH下)である。一般にストリンジ
ェント条件は、塩の濃度がpH7で少なくとも約0.2モ
ルで温度が少なくとも約60℃の条件である。ハイブリ
ッド形成条件のストリンジェンシーを緩和すると、配列
のミスマッチが許容され、許容されるミスマッチの度合
はハイブリッド形成条件を適切に調節することによって
制御することができる。
【0017】特定の種に特徴的なヌクレオチド配列とハ
イブリッドを形成する配列特異的オリゴヌクレオチドの
プローブもしくはプライマーは本願では "種特異的な"
と呼ぶ。試料の核酸と種特異的プローブとのストリンジ
ェントハイブリッド形成条件下でのハイブリッド形成
は、その種のメンバーが原因であるから試料の核酸を同
定するのに使用できる。
【0018】用語 "プライマー" は、核酸ストランドに
相補的なプライマー延長産物(primer extension produ
ct)の合成が誘導される条件下、すなわち適切な緩衝液
中に適切な温度で四つの異なるヌクレオシド三リン酸お
よび重合試薬(すなわちDNAポリメラーゼまたは逆転
写酵素)が存在している条件下、天然もしくは合成であ
るにもかかわらずDNA合成の開始点として作動できる
オリゴヌクレオチドを意味する。プライマーとしては一
本鎖のオリゴデオキシリボヌクレオチドが好ましい。プ
ライマーの適切な長さはプライマーの目的とする用途に
よって決まるが一般に15〜35個のヌクレオチドの範
囲の長さである。短いプライマー分子は一般に、鋳型と
充分に安定なハイブリッド複合体を形成するには比較的
低い温度を必要とする。プライマーは、鋳型の正確な配
列を反映する必要はないが、鋳型とハイブリッドを形成
するのに充分に相補的でなければならない。プライマー
は、プライマーの検出もしくは固定化を可能にする追加
の特徴を組込むことができるが、プライマーの基本的な
特性すなわちDNA合成の開始点として作動する特性を
変えない。
【0019】用語 "標的領域" は分析される核酸の領域
を意味する。
【0020】用語 "熱安定ポリメラーゼ酵素" は、熱に
対して比較的安定であり、そして標的配列の核酸ストラ
ンドの一つに相補的なプライマー延長産物を形成するヌ
クレオシド三リン酸の重合反応を触媒する酵素を意味す
る。この酵素はプライマーの3′末端で合成を開始し、
合成が終了するまで鋳型の5′末端の方向へ進む。精製
された熱安定ポリメラーゼ酵素については米国特許第
4,889,818号に一層充分に記載されている。
【0021】用語 "増幅反応混合物" および "ポリメラ
ーゼ連鎖反応混合物" は、ポリメラーゼ連鎖反応を行う
のに適した試薬の混合物を意味する。この反応混合物は
一般に、適切な緩衝液中に含有されているオリゴヌクレ
オチドプライマー、ヌクレオシド三リン酸およびDNA
ポリメラーゼで構成されている。増幅反応混合物の例は
本願の実施例に示す。
【0022】分子生物学および核酸化学の通常の技術
は、当該技術分野の技術の範囲内にあるが、文献に充分
説明されている〔例えばSambrookら1985年の前記文
献; "Oligonucleotide Synthesis" (M. J. Gait編集、
1984年); "Nucleic AcidHybridization" (B. D.
HamesおよびS. J. Higgins 編集、1984年);およ
びシリーズ "Methods in Enzymology" (Academic Pres
s, Inc.社)参照〕。
【0023】本発明は、HSV1型と2型、ティー・パ
リダムおよびエイチ・デュクレイイを検出し同定するこ
とができる診断検定法とその方法に用いる試薬を提供す
るものである。単一のPCRで機能して、種のいずれか
またはすべてから標的配列を増幅できるプライマー対を
提供する。次いで、増幅された核酸の同定が、増幅産物
を配列特異的オリゴヌクレオチドプローブとハイブリッ
ドを形成させ次いでハイブリッド二重らせんの形成を検
出することによって行われる。
【0024】HSV1型と2型を検出するため、gBア
ルカリ性エキソヌクレアーゼ遺伝子の領域と、プライマ
ーのKS30(配列番号:1)とKS31(配列番号:
2)を用いて増幅させる。HSV1型と2型由来のgB
アルカリ性エキソヌクレアーゼ遺伝子は互いに高度に相
同性であるが、ヘルペスウイルスの科の他のいずれの公
知の遺伝子配列とは相同性ではない。これらプライマー
は、HSV1型と2型にとって独得の保存配列とハイブ
リッドを形成するので、単一対のプライマーを用いてH
SV1型と2型の両者の特異的増幅を行うことができ
る。増幅されたDNAの同定は、HSV1型に対して特
異的なプローブKS38(配列番号:3);HSV2型
に対して特異的なプローブKS47(配列番号:4);
およびHSV1型とHSV2型の両者とハイブリッドを
形成するプローブKS54(配列番号:5)から選択さ
れた配列特異的プローブとハイブリッドを形成させるこ
とによって行われる。本発明のプローブは、HSV1型
と2型を識別するかまたはタイプにかかわらずHSV配
列を検出する選択肢を提供する。これらのプライマーお
よびプローブのヌクレオチド配列は、5′から3′への
方向で示して以下に列挙する。
【0025】
【表1】
【0026】ティー・パリダムを検出するため、プライ
マーのKO3A(配列番号:6)とKO4(配列番号:
7)を用いて、47キロダルトンの膜免疫原遺伝子の領
域を増幅する。この47キロダルトンの免疫原遺伝子は
ティー・パリダムにとって独得のものであり、そしてそ
の遺伝子配列はティー・パリダムの分離株間では変らな
い。したがって、これらのプライマーは、ティー・パリ
ダムに対して特異的であり、ティー・パリダムのすべて
の菌株を増幅するのに使用できる。増幅された産物の同
定は、プローブKO17(配列番号:8)またはプロー
ブKO18(配列番号:9)の配列特異的プローブとハ
イブリッドを形成させることによって実施する。これら
のプライマーとプローブのヌクレオチド配列を5′から
3′への方向で示して以下に列挙する。
【0027】
【表2】
【0028】エイチ・デュクレイイを検出するため、種
特異的プライマーのKO7A(配列番号:10)とKO
8A(配列番号:11)を用いて、16S小サブユニッ
トリボソームRNA(rRNA)遺伝子の領域を増幅す
る。その増幅された産物の検出と同定は、種特異的プロ
ーブのKO15(配列番号:12)とハイブリッドを形
成させることによって実施する。これらのプライマーと
プローブのヌクレオチド配列を5′から3′への方向で
示して以下に列挙する。
【0029】
【表3】
【0030】上記の三つの検出系は、単一の種を検出し
たい場合には別個に使用することができる。しかし、こ
れら本発明の増幅プライマーの対の大きな利点は、これ
らのプライマーの三つの対を同じ反応混合物中で同時に
使用して四つの種のいずれかまたはすべて由来の核酸を
増幅できることである。これらのプライマーは、それぞ
れの標的を同一条件下で増幅するのみならず、交差ハイ
ブリッド形成または他のプライマーとのプライマー2量
体の形成を回避するよう設計されている。別個に増幅反
応を行う必要がなくなるので、生殖器潰瘍が生成する原
因因子の同定が非常に簡単になる。
【0031】上記3対のプライマーで増幅を行ってか
ら、種特異的プローブとハイブリッドを形成させること
によって、増幅された産物を検出し同定する。多重感染
が起こっているので、二種以上の増幅配列が増幅後に存
在している。各プローブは、1種のプライマーの対を用
いて増幅された配列を特異的に検出するのみならず、他
の2種のプライマーの対を用いて増幅された配列と交差
ハイブリッド形成を行わない。その上に、各プローブの
長さと配列の組成とは、同じ条件下でハイブリッドを形
成できるよう選択した。したがってこれらのプローブ
は、均一なハイブリッド形成条件を要する検出検定法、
例えば微小ウエルプレート検出検定法で単一プレート上
で使用するときとかまたは逆ドット−ブロットフォーマ
ット(reversedot-blot format) で単一の膜に結合させ
るときに便利に使用できる。
【0032】上記のプライマーとプローブは、1種以上
の各種感染性生物由来の核酸を含有する臨床試料中のH
SV、ティー・パリダムおよびエイチ・デュクレイイの
核酸を検出するよう設計した。同時増幅して検出する本
発明の検定法の特異性を、下記実施例に記載されている
ように実験によって評価した。泌尿生殖器路または正常
な皮膚の微生物叢中にもみられる共生病原微生物、およ
びHSV、ティー・パリダムおよびエイチ・デュクレイ
イに近縁の生物を含む多数の生物由来の核酸を含有する
試料を検定した。HSV、ティー・パリダムおよびエイ
チ・デュクレイイ由来の核酸配列だけが本発明のプライ
マーの対を用いて増幅された。その増幅産物は、配列特
異的プローブとハイブリッドを形成させることによって
検出し正しく同定された。
【0033】ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)による増
幅法は当該技術分野では公知であり、米国特許第4,6
83,195号;同第4,683,202号;および同
第4,965,188号に記載されている。本発明が提
供する利点を容易に理解するためPCRを要約する。
【0034】PCRによる増幅の各サイクルでは、二本
鎖標的配列を変性し、その変性された標的の各ストラン
ドに対してプライマーをアニールし、次いでそのプライ
マーをDNAポリメラーゼの作用によって延長させる。
このプロセスを一般に25〜40回繰返す。二つのプラ
イマーが、標的核酸配列の両端に、各プライマーの延長
産物が標的配列の相補的コピーであるような配向でアニ
ールし、そしてその相補体から分離されると他のプライ
マーとハイブリッドを形成できる。各サイクルは、10
0%有効であるならば、存在している標的配列の数は2
倍になるであろう。
【0035】PCR法によって莫大な増幅が起こる可能
性があるので、高いDNAレベルの試料、正の対照の鋳
型または以前の増幅からの小レベルのDNAのもちこみ
によって、目的をもって添加した鋳型DNAがなくても
PCR産物が生成することがある。できれば、すべての
反応混合物はPCR産物の分析および試料の調製を行う
場所から離れた場所に置く。RNA/DNAの調製、反
応液の混合および試料の分析を行うのに、専用もしくは
使い捨ての容器、溶液およびピペット(好ましくは容積
式ピペット)を使うと交差汚染が最少になる(Higuchi
およびKwok, Nature, 339巻、237〜238頁、1
989年;およびInnis ら編集、1990年 "PCR Prot
ocols : A Guide to Methods and Applications"、米
国、カリフォルニア州、サン・ディエゴ所在のAcademic
Press, Inc.社出版の書籍中のKwokとOrregoの論文参
照)。
【0036】以前の反応由来の増幅された核酸によって
PCRが汚染される問題を減らす酵素的方法が、PCT
特許願公開第WO92/01814号および米国特許第
5,035,996号に記載されている。この方法によ
れば以前の反応に由来する増幅DNAを酵素で分解する
ことができる。PCRによる増幅はdTTPの代わりに
dUTPの存在下で行われる。生成した、ウラシルを含
有する二本鎖増幅産物はウラシル−N−グリコシラーゼ
(UNG)によって分解されるが、通常のチミン含有D
NAはUNGによって分解されない。増幅反応混合物は
増幅を行う前にUNGで処理して、標的として作用する
ことがあるすべてのウラシル含有DNAを分解する。ウ
ラシル含有DNA源だけが以前の反応の増幅産物である
から、この方法は、以前の反応由来の汚染の問題(もち
こみ)を有効に除去する。UNGは熱によって一時的に
不活性になるので、増幅法における変性のステップもU
NGを不活性化する働きがある。それ故、新しい増幅産
物はウラシルを含有しているけれども、UNGを不活性
化する環境内で形成されるので分解されない。
【0037】標的ゲノム配列の増幅および配列特異的プ
ローブとのハイブリッド形成による検出の両者は、充分
な感度と特異性を得るのに重要である。本発明の配列特
異的オリゴヌクレオチドのプローブは、検出すべき種の
中にのみ存在していることが知られているヌクレオチド
配列に相補的であるように設計されている。SSOプロ
ーブは、プローブが充分に相補的な配列とのみハイブリ
ッドを形成するストリンジェントハイブリッド形成条件
下で使用すると、HSVウイルス1型と2型、ティー・
パリダムおよびエイチ・デュクレイイの検出および識別
を行うことができる。
【0038】SSOプローブと標的核酸配列とで形成さ
れたハイブリッドを検出する検定法は、プローブの検出
または固定化を容易にする追加の化合物にプローブを結
合させることが必要な場合がある。検出と固定化ができ
るようにプローブに結合させるこのような追加の化合物
は、HSV1型と2型、ティー・パリダムおよびエイチ
・デュクレイイの検出と識別を行うことができるプロー
ブのハイブリッド形成特性に影響してはならない。
【0039】プローブには、分光学的、光化学的、生化
学的、免疫化学的または化学的な手段によって検出可能
な標識を結合させてもよい。有用な標識としては、
32P、蛍光染料類、電子密度の高い試薬類、酵素類(例
えば通常ELISASに用いられるもの)、ビオチン、
または抗血清もしくはモノクローラル抗体を利用できる
ハプテン類とタンパク質類がある。またプローブは、プ
ローブと固体支持体上に固定化するのに用いる追加の化
合物に結合させてもよい。
【0040】本発明の標識を付けたプローブは、オリゴ
ヌクレオチドの上記合成法を用いて合成し標識をつける
ことができる。例えばプローブを32P−ATPとキナー
ゼとともにインキュベートすることによって、プローブ
は5′末端に32Pの標識を付けることができる。SSO
プローブに用いる適切な非放射性標識は西洋ワサビペル
オキシダーゼ(HRP)である。この標識を結合させた
プローブの製造法と検出法は、以下の実施例および米国
特許第4,914,210号と同第4,962,029
号に記載されている。またかような標識を付けたプロー
ブの使用は、米国特許第4,789,630号;Saiki
ら、N. Eng. J. Med.,319巻、537〜541頁、1
988年;およびBugawan ら、Bio/Technology, 6巻、
943〜947頁、1988年に記載されている。HR
Pで標識を付けたプローブを検出するのに用いる有用な
色素原としては、赤色ロイコ色素および3,3′,5,
5′−テトラメチルベンジジン(TMB)が挙げられ
る。
【0041】プローブを固定化できるようにするためプ
ローブに結合させる追加の化合物の例としては、照射に
よってナイロン製支持体に固定することができる長いポ
リdT "テール" があるがこの技術はPCT特許願公開
第89/11548号に一層詳細に記載されている。
【0042】本発明のプローブは、試料中に存在する核
酸配列とどのプローブがハイブリッドを形成するかを決
定することによって、試料中に存在するヌクレオチド配
列を検出し同定するのに用いられる。プローブおよび試
料中の標的核酸配列で形成されたハイブリッドを検出す
るのに適切な検定法は当該技術分野では公知である(Sa
mbrookら1985年の前記文献)。実施例には、ドット
ブロットおよび逆ドットブロットの検定フォーマットが
含まれている。
【0043】ドットブロットフォーマットでは、未標識
化増幅標的DNAをナイロン製膜のような固体支持体上
に固定化する。得られた膜−標的複合体を、適切なハイ
ブリッド形成条件下で標識を付けたプローブとともにイ
ンキュベートし、適切なストリンジェント条件下で洗浄
することによって、ハイブリッドを形成していないプロ
ーブを除去し、次いでその膜を結合したプローブの存在
について監視する。
【0044】別のフォーマットは "逆" ドットブロット
フォーマットであるが、この場合、増幅された標的DN
Aに標識を付け、そしてプローブをナイロン製膜のよう
な固体支持体上に固定化する。標的DNAは一般に、増
殖中に、標識を付けたプライマーを組込むことによって
標識を付ける。膜−プローブの複合体を、適切なハイブ
リッド形成条件下、標識を付けた試料とともにインキュ
ベートし、適切なストリンジェント条件下で洗浄するこ
とによって、ハイブリッドを形成していない試料を除
き、次いでフィルターを結合した標的DNAの存在につ
いて調べる。
【0045】あるいは逆ドットブロット検定法を、複数
のプローブのハイブリッドを形成する部位またはウエル
を有する固体支持体を使用して実施することができる。
本発明の方法を大規模な臨床用途に用いるのに特に有用
な本発明の好ましい実施態様では、ハイブリッド形成は
微小ウエルプレートで行われる。微小ウエルプレートを
利用する逆ドットブロット検定法は米国特許第5,23
2,829号に記載されている。プローブは、受動結合
させるか、またはまずプローブをウシ血清アルブミン
(BSA)に接合させ次いで微小ウエルプレートに粘着
させることによって、微小ウエルプレートに固定化する
ことができる。
【0046】検出を行うのに用いるハイブリッド形成二
重らせんを固定化する別の方法では、BSAを接合した
種特異的プローブを磁性微小粒子に結合させる。そのプ
ローブを溶液中で、標識付き増幅産物とハイブリッドを
形成させる。次にハイブリッド形成二重らせんを磁気に
よって溶液から取り出し、その磁気で固定化したハイブ
リッド形二重らせんを上記の方法と同様にして検出す
る。
【0047】他の適切な検定法のシステムが米国特許第
5,210,015号に記載されているが、その方法で
は標識を付けたプローブをPCR増幅工程中に添加す
る。これらのプローブは、DNA合成のためのプライマ
ーとして作用しないように修飾されている。各合成ステ
ップ中に、標的DNAとハイブリッドを形成するいずれ
のプローブも、DNAポリメラーゼ例えばTaqDNA
ポリメラーゼの5′から3′への方向のエキソヌクレア
ーゼ活性によって分解される。次いでプローブ由来の分
解産物が検出される。したがってプローブの分解産物が
存在することは、プローブと標的DNAの間にハイブリ
ッド形成が起こったことを示す。
【0048】異なる検出検定標識もしくは固定化法を用
いる場合は、条件および/またはプローブの配列につい
て小さな最適化を行う必要があることは当該技術分野の
当業者であれば分かるであろう。本発明のどのSSOプ
ローブが試料中の標的核酸配列とハイブリッドを形成し
ているかを決定する方法がどんな方法であろうとも、そ
のタイプ分け法の重要な特徴は、オリゴヌクレオチドの
プローブが増幅された標的DNAとハイブリッドを形成
するのを検出することによって、試料中に存在する核酸
を同定することである。その特定の用途によって、どの
プローブを用いるかが決まる。例えば、種のうちの1種
だけが存在しているか存在していないかが問題の場合、
単一の配列特異的プローブが適切である。
【0049】また本発明は、本発明の方法を実施するの
に有用な要素が入っているキットすなわち多数容器の器
具に関する。有用なキットには、HSV1型と2型、テ
ィー・パリダムおよびエイチ・デュクレイイを増幅する
3対のプライマーを含有するPCR試薬混合物が入って
いる。さらにキットにはHSV1型と2型、ティー・パ
リダムおよびエイチ・デュクレイイの核酸に対して特異
的な一組のプローブが入っている。場合によっては、S
SOプローブが、微小ウエルプレートのような適切な支
持体の膜に固定されている。キットの他の任意の要素と
しては例えば、プライマー延長産物の合成反応を触媒す
る試薬、基質のヌクレオシド三リン酸、標識を付けるの
に使用する手段(例えばアビジン酵素接合体および酵素
の基質、ならびに標識がビオチンの場合は色素原)、P
CRまたはハイブリッド形成の反応に用いる適正な緩衝
液、および本発明の方法を実施する場合の説明書があ
る。
【0050】
【実施例】本発明を以下の実施例によってさらに説明す
る。実施例1 プロトコル 好ましい増幅と検出のプロトコルを以下に述べる。増幅
は存在する3対のプライマーを用い単一のPCRを利用
して実施する。検出は微小ウエルプレート検定フォーマ
ットで実施するが、このフォーマットでは配列特異的プ
ローブが該プレート上に固定化され、増幅された標的に
は増幅中に標識が付けられる。増幅された標的とハイブ
リッドを形成させてから、ハイブリッド二重らせんを比
色検定法を利用して検出する。
【0051】試料の調製 生殖器潰瘍のスワブがHSV1型と2型、ティー・パリ
ダムおよびエイチ・デュクレイイを検出するのに好まし
い臨床試料であるが、広範囲の体液を用いることができ
る。生殖器潰瘍をスワブでぬぐい、次いでそのスワブ
を、0.4%ドデシル硫酸ナトリウムおよび10mMトリ
ス−HCl,pH8.0で構成された試料移行媒体(ST
M)中に入れる。そのスワブをSTM中で15秒間激し
く振盪し、その液体を試験管の方に対してにじみ出させ
次いでスワブを取り出す。このとき、試料中に存在する
過剰の粘液はスワブに集めて除かねばならない。集めた
試料は室温下24時間安定である。試料は2〜8℃で保
管できるが収集してから10日以内に処理して試験すべ
きである。
【0052】増幅する前に、集めた試料を、20% T
ween−20,0.1%アジ化ナトリウム、10mMト
リス−HCl,pH8.0で構成されている試料希釈液
(SD)1mlと混合する。その試料を5〜10秒間撹拌
し次いで室温にて10分間インキュベートする。
【0053】増幅 PCR増幅を、3対のプライマーすなわち、KS30
(配列番号:1)とKS31(配列番号:2)、KO3
A(配列番号:6)とKO4(配列番号:7)、および
KO7A(配列番号:10)とKO8A(配列番号:1
1)を用いて実施する。そしてこれらのプライマーの対
によって、HSV1型と2型、ティー・パリダムおよび
エイチ・デュクレイイ由来の核酸を同時に増幅すること
ができる。PCR増幅は、反応混合物50μlに添加し
たDNA試料50μlで構成されている全反応容積10
0μl中で実施する。最終反応濃度は次のとおりであ
る。 25pmol 各プライマー 200μM dATP,dCTP,dGTPおよびdU
TP各々 50mM KCl 10mM トリス−HCl,pH8.3 3.0mM MgCl2 12.5% グリセリン 2.5UTaq DNAポリメラーゼ* 1U UNG* * Hoffmann-La Roche 社が開発して製造し、米国、コネ
ティカット州、ノーウォーク所在のPerkin Elmer社が市
販している。
【0054】増幅反応は、米国、コネティカット州、ノ
ーウォーク所在のPerkin Elmer社が市販しているGeneAm
p PCR System 9600 で実施する。その熱サイクラー(th
ermal cycler)は下記の熱プロフィル(thermal profil
e) を提供するようプログラムされている。
【0055】 ステップ 時間 インキュベート 2分間、50℃ 5分間、95℃ 35サイクル 変性 20秒間、95℃ アニール 20秒間、62℃ 延長 20秒間、72℃ 保持 ≧10分間、72℃
【0056】最初の2分間のインキュベーションは、以
前の反応由来の汚染DNAを分解する時間を与える。最
後の10分間の保管は数時間にまで延長できるが、すべ
ての残留UNGを不活性化して全産物の合成反応を確実
に完了させる。長時間の最後のインキュベーション(例
えば一夜)によって増幅された標的は分解される。
【0057】ゲル電気泳動法による検出 増幅された産物の存在と量はゲル電気泳動法を用いて評
価することができる。ゲル電気泳動法による増幅産物の
検出は文献で公知である(例えばSambrookら1989年
の前記文献参照)。アガロースゲル(100mlの2% N
uSieveおよび5% Sea Chem)および1×TE(0.08
9Mトリス、0.089Mホウ酸、0.0025M E
DTA二ナトリウム)のランニング緩衝液を使用するこ
とが好ましい。電気泳動は100ボルトで約1時間行
う。電気泳動を行った後、臭化エチジウム(0.5μg
/ml)を添加する。得られたゲルを水で簡単に脱染し、
次いで臭化エチジウムで染色されたDNAのバンドに、
UVを照射して可視化する。
【0058】微小ウエルプレート検定 この検定法では、プローブを微小ウエルプレートのウエ
ルに固定化し、増幅された標的DNAをその結合された
プローブとハイブリッドを形成させる。上記の結合され
たプローブとハイブリッドを形成する増幅DNAを検出
できるように、ビオチニル化プライマーを用いて増幅を
実施する。プライマーは、Innis ら編集"PCR Protocols
: A Guide to Methods and Applications"、米国、サ
ンディエゴ所在のAcademic Press社発行92〜112
頁、1989年のLevensonとChangの報告に記載されて
いるようにしてビオチニル化される(これらのプライマ
ーの一方もしくは両者をビオチニル化してもよいことに
留意)。
【0059】種特異的プローブを微小ウエルプレート上
に固定化するため、BSAに接合させたプローブを微小
ウエルプレートの個々のウエルのプラスチック面に吸着
させる。Corning 社(米国、ニューヨーク州、コーニン
グ所在)が市販している96ウエルプレートを使用する
ことが好ましい。プローブは、25〜100ng/ウエル
好ましくは50ng/ウエルの濃度で微小ウエルプレート
上に固定化する。あるいは、プローブは、微小ウエルプ
レートのプラスチック面上に、次のように受動的に固定
化してもよい。0.025〜3ng/μlの濃度のプロー
ブを含有する1M CH3 COONH4 の溶液100μ
lを微小ウエルプレートの各ウエルに添加する。そのプ
レートを37℃で10〜20時間(一夜)インキュベー
トし、次いでPBS/EDTAですすぐ(PBSは2.
68mM KCl,137mM NaCl,1.47mM K
2 PO4 および8.03mM Na2 HPO4 であ
る)。
【0060】増幅に続いて、100μlの変性溶液
(0.4M NaOH;80mM EDTAおよび0.0
05%チモールブルー)を各PCR試験管に加える。各
試験管には新しいピペットチップを使用する。検出を直
ちに行わない場合、PCR試験管は−20℃で保管し、
そして開く前には25℃〜30℃で短時間加温すべきで
ある。
【0061】8ウエルの微小ウエルプレートのストリッ
プの適切な数(最少2ストリップ)を取り出して微小ウ
エルプレートフレーム中に設定する。ハイブリッド形成
/中和緩衝液(2.5M NaSCN,80mM NaH
2 PO4 ,10mM NaH2PO4 および0.125%
Tween20;pH5.0±0.2)100μlをピ
ペットで微小ウエルプレートの各ウエルに入れる。多チ
ャネルピペッターのプラグドチップ(plugged tip) を用
いて、トレイ中の各PCR試験管から変性増幅反応液2
5μlをピペットでとって微小ウエルプレートの対応す
るウエル位置に入れる。そのプレートを微小ウエルプレ
ートの蓋で覆い次いで側部を10〜15回ゆるやかにた
たく。適正な試薬をピペットで入れたウエルは色が淡黄
色に変わる。色の変化がないかまたはごくわずか青色に
変化するのは、過剰の増幅産物が添加されたことを示
す。しかしこの現象は検定結果には影響しない。過剰の
増幅産物を添加すると正のOD値は増大するが、負のO
D値は影響されない。そのプレートを37℃で60分間
インキュベートしてハイブリッドを形成させる。
【0062】インキュベーションに続いて、プレート
を、1×PCR洗浄緩衝液で5回洗浄する。PCR洗浄
緩衝液の10×濃縮物は、1L当り9.94gの二塩基
性リン酸ナトリウム、1L当り4.41gの一塩基性リ
ン酸ナトリウム、1L当り3.722gのEDTA、1
L当り87.66gの塩化ナトリウム、1L当り13.
7gのTween20、および1L当り10gのPro Cl
in 300(米国、ペンシルベニア州、フィラデルフィア所
在のRohm and Haas 社)を含有している。この溶液のpH
はリン酸で調節する(6.5〜7.1のpHが好まし
い)。プレートの洗浄は、手動でまたは適当にプログラ
ムされた自動微小ウエルプレート洗浄機で行われる。
【0063】手動洗浄の場合は、プレート内容物を空に
してからタップ乾燥を行う。洗浄溶液300μlを、試
験されるプレートの各ウエルに添加してプレートを15
〜30秒間浸漬する。プレートを再び空にしてタップ乾
燥を行う。この洗浄工程をさらに4回繰り返す。
【0064】自動微小プレート洗浄機の場合は以下の手
順を利用する。ウエルの内容物を吸引する。洗浄機は、
試験されるプレートの各ウエルに使用洗浄液350μl
を添加し、30秒間浸漬して吸引するようプログラムさ
れている。このステップをさらに4回繰返す。次にプレ
ートをタップ乾燥する。
【0065】アビジン−HRP接合体は以下のようにし
て製造する。0.1モル0.25%Emulsit25
(日本国、東京所在のDKS International, Inc. 社);
1.0% Kathon CG(米国、ペンシルベニア
州、フィラデルフィア所在のRohm and Haas 社);0.
1%フェノール;1.0ウシγグロブリンを含有する希
釈液を製造する。希釈溶液のpHは濃塩酸で7.3に調節
する。この希釈液に、10nMの接合アビジン(米国、カ
リフォルニア州、バーリンゲーム所在のVector Labs
社)を添加する。アビジン−HRP接合体100μl
を、被検プレートの各ウエルに添加する。次のこのプレ
ートを覆って37℃で15分間インキュベートし次に再
び上記のようにして洗浄する。
【0066】使用基質は、8ウエル微小ウエルプレート
の2ストリップ(16の試験)の各マルチプルに対し
て、2.0mlの基質A(3mM過酸化水素、6.5mMクエ
ン酸塩および0.1%Kathon CG)と0.5ml
の基質B(4.2mM 3,3′,5,5′−テトラメチ
ルベンジジンおよび40%ジメチルホルムアミド)を混
合して調製する。この使用基質は使用するわずか3時間
前に調製して直射日光を避けて保管する。使用基質(基
質AとBの混合物)10μlを被検プレートの各ウエル
に添加する。次にプレートを覆い、室温(20℃〜25
℃)で10分間暗所でインキュベートする。
【0067】100μlの停止試薬(5% H2
4 )を各被検ウエルに添加する。450nmの各ウエル
の吸光度を、停止試薬を添加してから1時間以内に読み
取る。一般に、DNAを含有していない試料をPCRで
増幅した後に測定したバックグランドの少なくとも3倍
の吸光度を陽性シグナルとみなす。
【0068】実施例2 検出感度 本発明の検出検定法の感度を評価するため、HSV2
型、ティー・パリダムおよびエイチ・デュクレイイ由来
の精製標的DNAの既知量を増幅し、実施例1に記載し
た微小ウエルプレートハイブリッド形成検定法を用いて
検定した。
【0069】一つの標的配列を含有するよう構築したプ
ラスミドDNAを含有する試料から増幅を行った。その
プラスミドDNAを、精製し定量して、個々の反応液に
既知数のコピーを添加した。増幅する前に、プラスミド
を1箇所で切断する制限酵素を用いて線状にした。各増
幅は、増幅される標的細胞には関係なしに、3対のプラ
イマーすべてを含有する反応混合物内で実施した。検出
感度は、各標的が単独で存在している場合の増幅および
三つの標的がすべて等しい濃度で存在している場合の増
幅の両者について評価した。増幅は、10-2〜107
ピーの濃度に希釈された線状化プラスミドを用いて行っ
た。別の増幅を実施して、他の二つの標的が各々107
コピー/反応液の濃度で存在している場合に増幅したと
きの各標的に対する検定感度を測定した。
【0070】各標的が単独で存在していた場合の増幅で
は、各標的配列を、1〜10コピー/反応液の初期濃度
から増幅し検出するのに成功した。同様に、同じコピー
数の三つの各標的配列を各反応液に添加した場合の増幅
では、各標的の増幅と検出は、1〜10コピー/反応液
の初期濃度から成功した。他の二つの各生物由来のDN
A 107 コピーを含有する反応液に一つの標的10コ
ピーを添加した場合の増幅では、検出されたシグナルの
強度は低かったが、各々の場合に、10コピーの標的を
増幅し検出することに成功した。
【0071】実施例3 特異性 実施例1に記載されている検出検定法の特異性を、実施
例1に記載されているのと同様にして調製された多数の
生物由来の試料を用いて評価した。試験するために選択
された生物には、尿生殖器路にみられる共生微生物と病
原微生物、正常な皮膚の微生物叢を含む生物、および目
的とする標的の種に近縁の生物が含まれている。その上
に、10種の公知の16S rRNAリボタイプを示す
エイチ・デュクレイイの10種の菌株を、米国伝染病予
防本部(Center for Disease Control)から入手して、
試験してこの検定法がすべての公知のリボタイプを検出
することを確認した。
【0072】試験される酵母と細菌の試料は、少なくと
も106 の細胞を含有する細胞のペレットで構成されて
いた。ウイルスを増幅する場合、使用される試料は細胞
培養物由来のウイルス単離株であった。試験される酵母
と細菌の試料は、遠心分離によってペレット化し次いで
1mlのPBSで一回洗浄した。その試料を0.5mlST
M中に再懸濁し、次いで0.1mlづつ凍結した。増幅す
る場合、これらの凍結物を各々解凍し0.1mlのSDで
希釈し次いで50μlを反応混合物に添加した。すべて
の試料について、生物のDNAを少なくとも104 コピ
ーPCR反応液に添加した。
【0073】増幅された試料は、ゲル電気泳動法、およ
び上記のように配列特異的プローブを用いるハイブリッ
ド形成法の両方で検定した。検定結果を以下に示す。ゲ
ル電気泳動法で検出したときに増幅産物が存在している
かまたは存在していないことを示す "+" または "−"
を "増幅" と表示した欄に示す。同様に、プローブとの
ハイブリッド形成による検定結果は、先に使用したプロ
ーブの名称を表示した欄に示す。エイチ・デュクレイイ
の10種のリボタイプを示す菌株は米国伝染病予防本部
が命名したのと同様に表示する。本発明の検定法が増幅
し検出するように設計された生物は太字で示してある。
【0074】
【表4】
【0075】
【表5】
【0076】
【表6】
【0077】
【表7】
【0078】
【表8】
【0079】
【表9】
【0080】非特異的増幅は全く観察されなかった。目
的とする標的のHSV、ティー・パリダム、およびエイ
チ・デュクレイイ由来のDNAだけが増幅された。さら
に目的とする標的生物のすべての菌株の増幅に成功し
た。増幅された産物の検出と同定はプローブハイブリッ
ド形成法によって実施して成功した。上記の同時増幅
(co-amplification)とハイブリッド形成検出検定法
は、各種の生物のどれかと同時感染している試料中でも
HSV、ティー・パリダムおよびエイチ・デュクレイイ
を正確に検出し同定する方法を提供する。
【0081】
【配列表】
配列番号:1 配列の長さ:29 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (genomic) 配列: TTCAAGGCCA CCATGTACTA CAAAGACGT 29
【0082】配列番号:2 配列の長さ:29 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (genomic) 配列: GCCGTAAAAC GGGGACATGT ACACAAAGT 29
【0083】配列番号:3 配列の長さ:20 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (genomic) 配列: GCCAACGCCG CGACCCGCAC 20
【0084】配列番号:4 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (genomic) 配列: CAAGCCGGCG AAGGTCGCCA CG 22
【0085】配列番号:5 配列の長さ:24 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (genomic) 配列: GGTCTCGTGG TCGTCCCGT GAAA 24
【0086】配列番号:6 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (genomic) 配列: GAAGTTTGTC CCAGTTGCGG TT 22
【0087】配列番号:7 配列の長さ:21 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (genomic) 配列: CAGAGCCATC AGCCCTTTTC A 21
【0088】配列番号:8 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (genomic) 配列: CGGGCTCTCC ATGCTGCTTA CCTTA 25
【0089】配列番号:9 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (genomic) 配列: TCGTGCGGGC TCTCCATGCT GCTTA 25
【0090】配列番号:10 配列の長さ:22 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (genomic) 配列: CAAGTCGAAC GGTAGCACGA AG 22
【0091】配列番号:11 配列の長さ:27 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (genomic) 配列: TTCTGTGACT AACGTCAATC AATTTTG 27
【0092】配列番号:12 配列の長さ:25 配列の型:核酸 鎖の数:一本鎖 トポロジー:直鎖状 配列の種類:DNA (genomic) 配列: CCGAAGGTCC CACCCTTTAA TCCGA 25
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C12Q 1/70 9453−4B G01N 33/566 33/571 (72)発明者 ジュディス バーバラ ウェイス アメリカ合衆国,カリフォルニア 94618, オークランド,オーバーン アベニュ 6012

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トレポネーマ・パリダム(Treponema pa
    llidum)の47キロダルトンの膜免疫原遺伝子の領域を
    ポリメラーゼ連鎖反応で増幅することができて、KO3
    A(配列番号:6)およびKO4(配列番号:7)の対
    からなる、トレポネーマ・パリダム由来の核酸を増幅す
    るのに用いる1対のオリゴヌクレオチドプライマー。
  2. 【請求項2】 ヘモフィルス・デュクレイイ(Haemophil
    us ducreyi) の16SリボソームRNA遺伝子の領域を
    ポリメラーゼ連鎖反応で増幅することができて、KO7
    A(配列番号:10)およびKO8A(配列番号:1
    1)の対からなる、ヘモフィルス・デュクレイイ由来の
    核酸を増幅するのに用いる1対のオリゴヌクレオチドプ
    ライマー。
  3. 【請求項3】 トレポネーマ・パリダムおよびヘモフィ
    ルス・デュクレイイ由来の核酸を単一のポリメラーゼ連
    鎖反応を利用して増幅するのに用いる1組のオリゴヌク
    レオチドプライマーであって; (a)KO3A(配列番号:6)およびKO4(配列番
    号:7)の対からなり、トレポネーマ・パリダムの47
    キロダルトンの膜免疫原遺伝子の領域をポリメラーゼ連
    鎖反応で増幅するのに用いる1対のプライマー;ならび
    に (b)KO7A(配列番号:10)およびKO8A(配
    列番号:11)の対からなり、ヘモフィルス・デュクレ
    イイの16SリボソームRNA遺伝子の領域をポリメラ
    ーゼ連鎖反応で増幅するのに用いる1対のプライマー;
    を含んでなる1組のオリゴヌクレオチドプライマー。
  4. 【請求項4】 配列特異的ハイブリッド形成条件下で、
    トレポネーマ・パリダムの47キロダルトンの膜免疫原
    遺伝子の領域とハイブリッドを形成し、KO17(配列
    番号:8)、KO18(配列番号:9)、およびその相
    補体からなる群から選択される、トレポネーマ・パリダ
    ム由来の核酸を検出し同定するのに用いるオリゴヌクレ
    オチドプローブ。
  5. 【請求項5】 配列特異的ハイブリッド形成条件下で、
    ヘモフィルス・デュクレイイの16SリボソームRNA
    遺伝子の領域とハイブリッドを形成し、KO15(配列
    番号:12)またはその相補体である、ヘモフィルス・
    デュクレイイ由来の核酸を検出し同定するのに用いるオ
    リゴヌクレオチドプローブ。
  6. 【請求項6】 トレポネーマ・パリダム由来の核酸を増
    幅し検出し次いで同定するのに用いる1組のオリゴヌク
    レオチドであって; (a)KO3A(配列番号:6)およびKO4(配列番
    号:7)の対からなり、トレポネーマ・パリダムの47
    キロダルトンの膜免疫原遺伝子の領域をポリメラーゼ連
    鎖反応で増幅するのに用いる1対のプライマー;ならび
    に (b)配列特異的ハイブリッド形成条件下で、トレポネ
    ーマ・パリダムの47キロダルトンの膜免疫原遺伝子の
    領域とハイブリッドを形成し、KO17(配列番号:
    8)、KO18(配列番号:9)、およびその相補体か
    らなる群から選択される、トレポネーマ・パリダム由来
    の核酸を検出し同定するのに用いるオリゴヌクレオチド
    プローブを含んでなる1組のオリゴヌクレオチド。
  7. 【請求項7】 ヘモフィルス・デュクレイイ由来の核酸
    を増幅し、検出し次いで同定するのに用いる1組のオリ
    ゴヌクレオチドであって; (a)KO7A(配列番号:10)およびKO8A(配
    列番号:11)の対からなり、ヘモフィルス・デュクレ
    イイの16SリボソームRNA遺伝子の領域をポリメラ
    ーゼ連鎖反応で増幅するのに用いる1対のプライマー;
    ならびに (b)配列特異的ハイブリッド形成条件下で、ヘモフィ
    ルス・デュクレイイの16SリボソームRNA遺伝子の
    領域とハイブリッドを形成し、KO15(配列番号:1
    2)またはその相補体である、ヘモフィルス・デュクレ
    イイ由来の核酸を検出し同定するのに用いるオリゴヌク
    レオチドプローブ;を含んでなる1組のオリゴヌクレオ
    チド。
  8. 【請求項8】 単一のポリメラーゼ連鎖反応を用いてト
    レポネーマ・パリダムおよびヘモフィルス・デュクレイ
    イ由来の核酸を増幅し、検出し次いで同定するのに用い
    る1組のオリゴヌクレオチドであって; (a)KO3A(配列番号:6)およびKO4(配列番
    号:7)の対からなり、トレポネーマ・パリダムの47
    キロダルトンの膜免疫原遺伝子の領域をポリメラーゼ連
    鎖反応で増幅するのに用いる1対のプライマー; (b)配列特異的ハイブリッド形成条件下で、トレポネ
    ーマ・パリダムの47キロダルトンの膜免疫原遺伝子の
    領域とハイブリッドを形成し、KO17(配列番号:
    8)、KO18(配列番号:9)、およびその相補体か
    らなる群から選択される、トレポネーマ・パリダム由来
    の核酸を検出し同定するのに用いるオリゴヌクレオチド
    プローブ; (c)KO7A(配列番号:10)およびKO8A(配
    列番号:11)の対からなり、ヘモフィルス・デュクレ
    イイの16SリボソームRNA遺伝子の領域をポリメラ
    ーゼ連鎖反応で増幅するのに用いる1対のプライマー;
    ならびに (d)配列特異的ハイブリッド形成条件下で、ヘモフィ
    ルス・デュクレイイの16SリボソームRNA遺伝子の
    領域とハイブリッドを形成し、KO15(配列番号:1
    2)またはその相補体である、ヘモフィルス・デュクレ
    イイ由来の核酸を検出し同定するのに用いるオリゴヌク
    レオチドプローブ;を含んでなる1組のオリゴヌクレオ
    チド。
  9. 【請求項9】 試料が含有しているトレポネーマ・パリ
    ダム由来の核酸を検出し同定する方法であって; (a)前記試料を、請求項1記載のプライマーを含有す
    るポリメラーゼ連鎖反応混合物と混合し; (b)前記のポリメラーゼ連鎖反応混合物を、トレポネ
    ーマ・パリダム由来の核酸が増幅される条件下におき;
    次いで (c)増幅された核酸配列の存在を検出する;ステップ
    を含んでいる方法。
  10. 【請求項10】 前記ステップ(c)が、前記ポリメラ
    ーゼ連鎖反応混合物を、配列特異的ハイブリッド形成条
    件下で、KO17(配列番号:8)、KO18(配列番
    号:9)、およびその相補体からなる群から選択される
    オリゴヌクレオチドプローブと混合し、次いで前記の増
    幅された核酸とハイブリッドを形成した前記プローブの
    存在を検出することを含んでいる請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 試料が含有しているヘモフィルス・デ
    ュクレイイ由来の核酸を検出し同定する方法であって; (a)前記試料を、請求項2記載のプライマーを含有す
    るポリメラーゼ連鎖反応混合物と混合し; (b)前記のポリメラーゼ連鎖反応混合物を、ヘモフィ
    ルス・デュクレイイ由来の核酸が増幅される条件下にお
    き;次いで (c)増幅された核酸配列の存在を検出する;ステップ
    を含んでいる方法。
  12. 【請求項12】 前記ステップ(c)が、前記ポリメラ
    ーゼ連鎖反応混合物を、配列特異的ハイブリッド形成条
    件下で、KO15(配列番号:12)またはその相補体
    であるオリゴヌクレオチドプローブと混合し、次いで前
    記の増幅された核酸とハイブリッドを形成した前記プロ
    ーブの存在を検出することを含んでいる請求項11記載
    の方法。
  13. 【請求項13】 試料が含有しているトレポネーマ・パ
    リダムおよびヘモフィルス・デュクレイイ由来の核酸を
    検出し同定する方法であって; (a)前記試料を、請求項3記載の前記プライマーを含
    有するポリメラーゼ連鎖反応混合物と混合し; (b)前記のポリメラーゼ連鎖反応混合物を、トレポネ
    ーマ・パリダムおよびヘモフィルス・デュクレイイ由来
    の核酸が増幅される条件下に置き;次いで (c)増幅された核酸配列の存在を検出する;ステップ
    を含んでいる方法。
  14. 【請求項14】 前記ステップ(c)が、前記ポリメラ
    ーゼ連鎖反応混合物の一部を、配列特異的ハイブリッド
    形成条件下で、KO17(配列番号:8)、KO18
    (配列番号:9)およびその相補体からなる群から選択
    されるオリゴヌクレオチドプローブと混合し、次いで前
    記の増幅された核酸とハイブリッドを形成した前記プロ
    ーブの存在を検出し;および別個に、前記ポリメラーゼ
    連鎖反応混合物の一部を、配列特異的ハイブリッド形成
    条件下で、KO15(配列番号:12)またはその相補
    体である第二のオリゴヌクレオチドプローブと混合し、
    次いで前記増幅された核酸とハイブリッドを形成した前
    記プローブの存在を検出することを含んでいる請求項1
    3記載の方法。
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