JPH08512300A - ニューロン損傷、変性及び細胞壊死の予防及び/又は治療、並びに腫瘍の治療を目的とするアンチセンス核酸を含む医薬用組成物 - Google Patents

ニューロン損傷、変性及び細胞壊死の予防及び/又は治療、並びに腫瘍の治療を目的とするアンチセンス核酸を含む医薬用組成物

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JPH08512300A JP7503825A JP50382594A JPH08512300A JP H08512300 A JPH08512300 A JP H08512300A JP 7503825 A JP7503825 A JP 7503825A JP 50382594 A JP50382594 A JP 50382594A JP H08512300 A JPH08512300 A JP H08512300A
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Abstract

(57)【要約】 c-jun、c-fos又はjun-Bの発現が原因として働くニューロン損傷、変性、細胞壊死及び/又は腫瘍を予防及び治療することができる化合物を有効量含む医薬用組成物であって、当該化合物がアンチセンス核酸又はその有効な誘導体であり、前記アンチセンス核酸がc-ju 、c-fos又はjun-BをコードするメッセンジャーRNA(mRNA)及び/又はDNAの領域にハイブリダイズする医薬用組成物。

Description

【発明の詳細な説明】ニューロン損傷、変性及び細胞壊死の予防及び/又は治療、並びに腫瘍の治療を 目的とするアンチセンス核酸を含む医薬用組成物 本発明は、c-jun、c-fos又はjun-Bの発現が原因として働くニューロ ン損傷、細胞壊死及び/又は腫瘍を予防及び治療することができる化合物、特に 、c-jun、c-fos又はjun-Bに対する遺伝子を含むメッセンジャーRNA(mR NA)及び/又はDNAの領域にハイブリダイズするアンチセンス核酸又はアンチセン スオリゴヌクレオチド類を有効量含む医薬用組成物及び診断薬;腫瘍の治療並び に/又はc-jun、c-fos又はjun-Bの発現が関与するニューロン損傷及び 変性の予防及び/若しくは治療に用いられる医薬用組成物を製造するための上記 化合物の使用に関する。 シュリンゲンジーペンら(Schlingensiepen et al.)は、第82回米国癌研究学 会(ヒューストン、USA、1991年)、米国癌研究学会会報、32巻、303頁、要約No .1799に、c-jun及びjun-B遺伝子がv-jun遺伝子に対して高い配列相同 性を共有することを報告している。それらは直接初期遺伝子群に属す。c-jun はc-fosと共にDNA結合因子AP-1を構成する。c-jun及びjun-Bの発現は 種々の細胞株においてホスホロチオエートオリゴデオキシヌクレオチドを用いて 阻害された。c-jun阻害は2種の乳癌細胞株、ラット褐色細胞腫細胞株PC-12 及びNH 3T3マウス線維芽細胞において3H-チミジンの取り込みを著しく減少させ た。c-jun発現及びc-fos発現の阻害は同じ細胞株において非常に類似した 効果を示した。jun-B発現の阻害は3H-チミジンの取り込みを10倍より多く強 烈に増加させる。10-junはガン原遺伝子(proto-oncogene)の特徴を持つこと を意味しているが、jun-Bはp53のものと同様の強い抗増殖作用を持つガン抑 制遺伝子らしい。この結果は、jun-B及びc-junが細胞成長に対する作用に おいては機能的アンタゴニストであることを示唆している。この研究はそれぞれ の遺伝子及び蛋白の機能を解明することを目的として行われた。この要旨からは 治療に向けた考え方は何も示されていない。 ザ・ジャーナル・オブ・セルラー・バイオケミストリー、分子細胞生物学キー ストーン・シンポジウム(1993年)要約B 977でシュリンゲンジーペンら(Schli ngensiepen et al.)は哺乳動物で同定されているガン原遺伝子c-junの2個 の相同物を報告している。この要約でjun-Bは細胞分化において役割を演じる らしいと推測されている。jun-B遺伝子の機能上の疑問点を調べることを目的 として、ラット海馬から取った一次ニューロン細胞培養でのニューロン分化PC-1 2腫瘍細胞におけるc-jun及びjun-Bの発現を特異的に阻害するためにアン チセンス ホスホロチオエート オリゴデオキシヌクレオチド(S-ODN)が使用さ れた。ウェスタン・ブロット分析から2μM S-ODNを用いた後のそれぞれのJun蛋 白レベルに90%を超える特異的減少が明らかになった。ニューロン細胞培養では 神経突起伸長がjun-B発現阻害の後に強く阻害されたが、抗c-jun-S-ODNを 用いた後には促進された。ニューロン分化PC-12腫瘍細胞では、より強烈な変化 が観察された。この結果は、c-junは分化を阻害するようであるがjun-Bは 細胞分化における決定的な役割を演じていることを示唆している。この開示から も治療へ向けた考え方は与えられていない。 第5回国際分化治療会議におけるバイオメディスン・アンド・ファーマコセラ ピー、要約38で、シュリンゲンジーペンら(Schlingensiepen et al.)はジャー ナル・オブ・セルラー・バイオケミストリーに発表した結果について再び報告し ている。 デベロップメンタル・ジェネティクス、14巻、305-312頁、1993年で、シュリ ンゲンジーペンら(Schlingensiepen et al.)はjun-B及び/又はc-jun転 写因子の誘導について報告している。この誘導は細胞プログラムに変化をもたら す種々の刺激に対する直接初期反応の一部である。jun-B及び/又はc-jun 転写の機能上の重要性を調べることを目的として、増殖細胞及びニューロン分化 細胞における遺伝子の発現を阻害するためにアンチセンス ホスホロチオエート オリゴデオキシヌクレオチドが使用された。細胞培養試験で、jun-B発現の 阻害により形態学的分化が著しく抑えられることが見出された。逆に、c-jun 蛋白合成の阻害により一次ニューロン及びPC-12腫瘍細胞の両方の形態学的分化 が促進された。 EP-A-0 305 929は膜上に直接結合した結合オリゴヌクレオチド及びペプチドを 伴う膜を扱っている。膜上に直接結合したオリゴヌクレオチドを合成する方法は 膜アフィニティ支持体を作る手段を提供する。直接合成法用に改良された膜も提 供されている。 WO 92/15680は遺伝子発現を選択的に阻害する方法及び組成物を扱っている。 アンチセンスRNA技術を用いて遺伝子発現を選択的に阻害するための方法及び組 成物が開示されている。アンチセンスRNA構築には、その発現が下方調節を目標 とする遺伝子の明確なイントロン領域に対応するアンチセンス イントロンDNA を利用している。具体例として、ホモ接合体自発性K-ras変異を持つヒト肺癌細 胞株(NCI-H460a)を、K-rasのゲノミック セグメントをアンチセンス配向に合成 する組み換えプラスミドでトランスフェクトした。H-ras及びN-rasの発現に変化 がなかった一方で、変異K-rasm RNAの翻訳は特異的に阻害された。変異ras p21 蛋白の発現がアンチセンスRNAにより下方調節された場合、3倍の成長阻害がH46 0a細胞に起きたが、細胞は生存能力を保っていた。nu/nuマウスにおけるH460a腫 瘍の成長は、発現されたK-rasアンチセンスRNAにより実質的に減少された。 ダン・マーコーラ(Dan Mercola)は“癌及びエイズのアンチセンス核酸治療の 展望”(83-114頁、1991年)でアンチセンスfosRNA及び、程度は低いがアン チセンスjunRNAの利用を扱っている。このようなアンチセンスRNAは、細胞周 期調節、分化などにおける遺伝子産物の役割を理解する上で役立ってきた。診断 及び治療の手掛かりとなるこれらの話題や関連事項へのアンチセンスRNA及びオ リゴヌクレオチドの応用における発展が考察されている。 S.ヴァン・デン・ベルグ(S.van den Berg)は“癌及びエイズのアンチセンス 核酸治療の展望”(63-70頁、1991年)で染色体異常の発生を抑制するアンチセ ンスfosオリゴデオキシリボヌクレオチドを扱っている。飢餓状態にある細胞 の血清処理による発現産物FOS核ガン蛋白の急速誘導がアンチセンス オリゴデ オキシリボヌクレオチドの機能的安定性を試験するために使用された。非修飾オ リゴデオキシリボヌクレオチドは約2時間を半減期としてその阻止作用を失った が、チオエステルによる主鎖の修飾により半減期が約4時間に延長された。修飾 されたオリゴデオキシリボヌクレオチドは、複雑な生理的事象:すなわち、ras やmosのようなガン遺伝子の過剰発現及び繊維芽細胞への紫外線照射に因る染色 体異常の誘導におけるFOSの決定的な役割を解明するために使用された。 c-Fos、Jun-B及び/又はc-Jun転写因子の誘導は、細胞プログラムに変化をも たらす種々の刺激に対する直接初期反応の一部である。c-jun及びc-fosは その発現が細胞増殖の誘導に必要なガン原遺伝子であるが、Jun-B転写因子の機 能は依然として明らかでない。 例えば低酸素又は低血糖に因るニューロン細胞損傷及び細胞壊死は、細胞プロ グラムに変化をもたらす種々の刺激に対する細胞の反応として起きるらしい。 ニューロン損傷及び/又は細胞壊死を予防及び/又は治療するための医薬用組 成物を提供することが本発明の目的である。驚くべきことに、c-fos及びc- un 遺伝子の発現は、例えば低酸素又は低血糖に因るニューロン細胞損傷及び細 胞壊死において原因として働く。 さらに驚くべきことに、Jun-B蛋白の発現が正常細胞及び腫瘍細胞の分化に必 要であり、c-Jun蛋白発現の阻害によりそのような細胞の分化が促進される。そ の結果に基づいて、本発明はjun-B発現の促進及び/又はc-jun発現の阻害 による腫瘍治療のための医薬用組成物を提供する。 c-jun、c-fos又はjun-Bに対する遺伝子を含むmRNA又はDNAの領域に ハイブリダイズするアンチセンス核酸又はその有効な誘導体を含む医薬用組成物 は上記の問題を解決することができる。このアンチセンス核酸はc-junju -B又はc-fos mRNAの領域にハイブリダイズすることができる。このアンチ センス核酸の断片及びこれらの配列を含むアンチセンス核酸は、c-Jun及び/又 はc-Fos及び/又はJun-B蛋白の生成が減少又は阻害される限り本発明に従って機 能することは当業者に理解されるものである。 本発明によれば、アンチセンス−オリゴヌクレオチド類は、固相に共有結合し た最初のヌクレオチドに各ヌクレオチドが結合してヌクレオチド鎖が3'-5'方向 に成長することによる亜リン酸3エステル化学を用いた固相合成によって得るこ とができ、この合成は以下の工程を含む: − 先のヌクレオチドの5'DMT保護基の開裂、 − 鎖を増殖させるための各ヌクレオチドの付加、 − 亜リン酸基の修飾、次いで未反応5'-水酸基の封鎖、及び − 固体支持体からのオリゴヌクレオチドの開裂、 − それに続く合成生成物の処理。 オリゴデオキシ−リボヌクレオチド類の化学構造を図1に示し、同様に、アン チセンス オリゴ−リボヌクレオチド類のそれぞれの構造を図2に示す。オリゴ ヌクレオチド鎖は、ヌクレオチド長鎖からの細部として理解されるべきものであ る。 図1において、BはN9(A,G)又はN1(D,T)を介してデオキシリボースに結合して いるアデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)及びチミン(T)等の有機塩基を意味 する。これらの塩基配列は対象遺伝子配列(mRNA-配列)の逆相補物である。使用 する修飾により以下に示すものが得られる: 1. 全てのR1が 1.1 R1 = O 1.2 R1 = S 1.3 R1 = F 1.4 R1 = CH3 1.5 R1 = OEt で置換されたオリゴデオキシ−リボヌクレオチド類、 2. 一つのオリゴヌクレオチド; (式中、 B = 遺伝子配列に依存するデオキシ−リボヌクレオチドdA、dC、dG又はdT p = ヌクレオチド内リン酸エステル n = 6〜20塩基の長さのオリゴデオキシ−リボヌクレオチドの範囲) の中のヌクレオチド内リン酸エステルにおいて、R1が 2.1 R1a = S; R1b = O 2.2 R1a = CH3; R1b = O 2.3 R1a = S; R1b = CH3 2.4 R1a = CH3; R1b = S に変わっているオリゴデオキシ−リボヌクレオチド類、 3. 一つのオリゴヌクレオチド; (式中、 B = 遺伝子配列に依存するデオキシ−リボヌクレオチドdA、dC、dG又はdT p = ヌクレオチド内リン酸エステル n = 4〜12ジヌクレオチドの長さのオリゴデオキシ−リボジヌクレオチドの範 囲) の中のヌクレオチド内リン酸エステルにおいて、R1が 3.1 R1a = S; R1b = O 3.2 R1a = CH3; R1b = O 3.3 R1a = S; R1b = CH3 に変わっているオリゴデオキシ−リボヌクレオチド類、 4. 共有結合して細胞の取り込みを促進する以下の化合物 4.1 コレステロール 4.2 ポリ(L)リジン 4.3 トランスフェリン 4.4 葉酸 とR2において結合している化合物1.1〜1.5;2.1〜2.4; 3.1〜3.3のいずれか、 5. 共有結合して細胞の取り込みを促進する以下の化合物 5.1 コレステロール 5.2 ポリ(L)リジン 5.3 トランスフェリン 5.4 葉酸 とR3において結合している化合物1.1〜1.5;2.1〜2.4;3.1〜3.3のいずれか。 RNA-オリゴヌクレオチド類の場合は(図2)、塩基(アデニン(A)、グアニン(G )、シトシン(C)、ウラシル(U))はN9(A,G)又はN1(C,U)を介してリボースに結合し ている。これらの塩基配列は対象遺伝子配列(mRNA-配列)の逆相補物である。オ リゴヌクレオチド配列中に使用する修飾により、以下に示すものが得られる: 6. 全てのR1が 6.1 R1 = O 6.2 R1 = S 6.3 R1 = F 6.4 R1 = CH3 6.5 R1 = OEt で置換されたオリゴ−リボヌクレオチド類、 7. 一つのオリゴヌクレオチド; (式中、 B = 遺伝子配列に依存するリボヌクレオチドA、C、G又はT p = ヌクレオチド内リン酸エステル n = 4〜20塩基の長さのオリゴ−リボヌクレオチドの範囲) の中のヌクレオチド内リン酸エステルにおいて、R1が 7.1 R1a = S; R1b = O 7.2 R1a = CH3; R1b = O 7.3 R1a = S; R1b = CH3 7.4 R1a = CH3; R1b = S に変わっているオリゴ−リボヌクレオチド類、 8. 一つのオリゴヌクレオチド; (式中、 B = 遺伝子配列に依存するリボヌクレオチドA、C、G又はT p = ヌクレオチド内リン酸エステル n = 4〜12ジヌクレオチドの長さのオリゴ−リボジヌクレオチドの範囲) の中のヌクレオチド内リン酸エステルにおいて、R1が 8.1 R1a = S; R1b = O 8.2 R1a = CH3; R1b = O 8.3 R1a = S; R1b = CH3 に変わっているオリゴ−リボヌクレオチド類、 9. 共有結合して細胞の取り込みを促進する以下の化合物 9.1 コレステロール 9.2 ポリ(L)リジン 9.3 トランスフェリン とR2において結合している化合物6.1〜6.5;7.1〜7.4;8.1〜8.3のいずれか、 10.共有結合して細胞の取り込みを促進する以下の化合物 10.1 コレステロール 10.2 ポリ(L)リジン 10.3 トランスフェリン とR3において結合している化合物6.1〜6.5;7.1〜7.4;8.1〜8.3のいずれか、 11.全てのR4が 11.1 R4 = O 11.2 R4 = F 11.3 R4 = CH3 で置換された化合物6.1〜6.5;7.1〜7.4;8.1〜8.3;9.1〜9.3;10.1〜10.3のい ずれか。 好ましい態様において、c-junアンチセンス核酸は配列表中SEQ ID NO.1〜 55及び174〜177に規定された配列を含む。 好ましい態様において、jun-Bアンチセンス核酸は配列表中SEQ ID NO.56〜 97及び178、179に規定された配列を含む。 好ましい態様において、c-fosアンチセンス核酸は配列表中SEQ ID NO.98〜 173及び180〜185に規定された配列を含む。 上記の独立のただ一つの配列が本発明のアンチセンス核酸又はオリゴヌクレオ チド構造として機能することができる。しかしながら一本のヌクレオチド鎖が、 直接共有結合しているか又は他のヌクレオチドと中間的に共有結合している2個 以上の上記配列を含むこともできる。好ましくは、配列表中に掲げた配列を持つ 個々のオリゴヌクレオチド類が挙げられる。 配列 を無作為対照配列として使用した。 これらのオリゴ−ヌクレオチド類の好ましい態様において、それらはホスホロ チオエート誘導体である。 アンチセンス−オリゴヌクレオチド類を修飾することは、それらが応用された 場合に自然に存在するヌクレオチド配列に確認されている程速く内因性の因子に よって破壊されることがないために、有利である。しかしながら、開示されてい る配列を持つ自然に存在するヌクレオチドもまた本発明に使用しうることが当業 者には理解される。特に好ましい態様において、上記修飾はホスホロチオエート 修飾である。 本発明のオリゴデオキシ−ヌクレオチドの合成を、以下により詳しく具体例と して述べる。 オリゴデオキシ−ヌクレオチド類は亜リン酸3エステル化学を用いて、保護さ れたヌクレオチドの段階的5'-付加により合成した。ヌクレオチドAは5'-ジメト キシ−トリチル−デオキシアデノシン(N-ベンゾイル)-N,N'-ジイソプロピル-2 -シアノエチル ホスホルアミダイト(0.1M)として導入し;ヌクレオチドCは5'- ジメトキシトリチル−デオキシシチジン(N4-ベンゾイル)-N,N'-ジイソプロピ ル-2-シアノエチル ホスホルアミダイトとして導入し;ヌクレオチドG は5'-ジメトキシトリチル−デオキシグアノシン(N8-イソブチリル)-N,N'-ジイ ソプロピル-2-シアノエチル ホスホルアミダイトとして導入し、ヌクレオチドT は5'-ジメトキシトリチル−デオキシチミジン-N,N'-ジイソプロピル-2-シアノエ チル ホスホルアミダイトとして導入した。ヌクレオチド類は好ましくはアセト ニトリル中に0.1M濃度に溶解して使用した。 合成は、殆どの3'ヌクレオチドが長鎖アルキルアミンリンカーを介して共有結 合する(平均担持30μmol/g固体支持体)、直径が約150μmに調節された細孔ガ ラス粒子(細孔直径500Å)上で行った。 固体支持体は円筒状の合成カラムに充填し、試薬類は十分流出できるが固体合 成支持体は保持するフィルターで両末端をキャップした。試薬類は、不活性ガス による加圧を利用して合成カラムに供給し、回収した。ヌクレオチド類は3'→5' 方向に伸長するオリゴヌクレオチド鎖に付加した。各ヌクレオチドは以下の合成 サイクルを一巡して結合した: 先のヌクレオチドの5'DMT(ジメトキシトリチル)保護基をジクロロメタン中 で3-クロロ酢酸を用いて開裂し、次いで無水アセトニトリルでカラムを洗浄した 。そして同時に、配列に応じて、保護された誘導体の形態にある塩基の一つをア セトニトリル中のテトラゾールと共に添加した。反応後、反応混合液を回収して 、亜リン酸を二硫化炭素/ピリジン/トリエチルアミン中の硫黄(S8)の混合物 で酸化した。酸化反応の後、混合液を回収し、カラムをアセトニトリルで洗浄し た。1-メチルイミダゾール及び無水酢酸/ルチジン/テトラヒドロフランを同時 に添加して未反応の5'-水酸基を封鎖した。その後、反応カラムをアセトニトリ ルで洗浄し、次のサイクルを開始した。 合成生成物の処理及び精製は以下のように行った。 最後のヌクレオチドを付加した後に、デオキシヌクレオチドをアンモニア溶液 中でインキュベートすることにより固体支持体から開裂した。環外塩基保護基は アンモニア中でさらにインキュベートすることにより除去した。その後アンモニ アを減圧留去した。依然として5'DMT保護基を有する全長合成生成物を、シリカC18 固定相上で逆相高速液体クロマトグラフィーを用いて短い破損不純物から分離 した。生成物のピーク溶離液を回収し、減圧乾燥し、5'DMT保護基を酢酸中で インキュベートすることにより開裂し、その後酢酸を減圧留去した。合成生成物 を脱イオン水中に溶解し、ジエチルエーテルで3回抽出した。その後、生成物を 減圧乾燥した。再度HPLC-AXクロマトグラフィーを行い、生成物のピーク溶離液 を過剰のトリスバッファーに対して透析し、同様に二度目の透折を脱イオン水に 対して行った。最終生成物は凍結乾燥し、乾燥貯蔵した。 本発明のアンチセンス核酸は、本発明の医薬用組成物又は薬剤の中間生成物で ある。この薬剤は、ニューロン細胞壊死の治療及び/又は予防、並びにc-jun 及び/又はjun-B又はc-fosの発現が病原性に関連している腫瘍の治療に使 用することができる。この医薬用組成物は上記有効な化合物(類)の他に、適当 な担体試薬、溶媒及び薬剤を製造するために当技術分野において公知の他の成分 を含んでもよい。好ましくは、これらの試薬は本発明の医薬用組成物の投与を容 易にする。典型的には、この医薬用組成物は静脈内注入又は静脈内ボーラス注射 として投与される。投与される活性成分の量は典型的には、1日当たり体重1kg について0.2‐50mg、とりわけ1‐12mgの範囲のオリゴヌクレオチドである。 ニューロン細胞壊死に対する保護作用における、c-junjun-B及びc- os に特異的なアンチセンス オリゴ−ヌクレオチド類の効果が研究された。c-jun と同様にc-fosもニューロン細胞壊死の原因として働くことが示された 。腫瘍細胞の分化及び増殖におけるこれらの遺伝子の役割も研究された。c-Ju 蛋白合成の阻害により腫瘍細胞の分化が促進されることが示された。c-junjun-B及びc-fosのmRNA類に相補的なホスホロチオエート修飾核酸と同様 にアンチセンス オリゴデオキシヌクレオチド類もそれぞれの蛋白の発現を特異 的に阻害することが示された。 主に、この医薬用組成物における活性化合物として使用できる化合物は各遺伝 子が発現されるかどうかを評価するための診断手段として用いることができる。 典型的には、検査されるサンプルに放射性ラベルヌクレオチドが、当技術分野に おいて周知のノーザン・ブロッティング法により又は生体内でそのままハイブリ ダイズされる。ハイブリダイゼーションの度合いが各遺伝子の発現度についての 測定値となる。 図3 ラットPC-12セル ライセート(lysate)のウェスタン・ブロット分析。c-Fo s蛋白発現における種々のホスホロチオエート オリゴデオキシヌクレオチドの 作用。オリゴデオキシヌクレオチドとのインキュベーション時間は6時間であっ た。レーン1:無作為対照S-ODN;レーン2:抗c-fos S-ODN-180;レーン3 :抗c-fos S-ODN-182。各レーンについて全量10μgの蛋白を使用した。 図4 c-Jun及びJun-B蛋白発現における種々のホスホロチオエート オリゴデ オキシヌクレオチドの作用。A:抗c-jun抗体をプローブに用いたNIH 3T3セ ル ライセートのウェスタン・ブロット。B:抗jun-B抗体をプローブに用い たSK-BR3セル ライセート。 オリゴデオキシヌクレオチドとのインキュベーション時間は:レーン1〜3が 6時間;レーン4〜6が24時間であった。レーン1及び4:無作為対照S-ODN; レーン2及び5:抗jun-B S-ODN-62;レーン3及び6:抗c-jun S-ODN-13 。各レーンについて全量10μgの蛋白を使用した。 図5 c-Jun、Jun-B及びc-Fos蛋白発現における種々のホスホロチオエート オリゴデオキシヌクレオチドの作用。 A:c-jun(ラット特異的)アンチセンス オリゴデオキシヌクレオチド17 4、175、176、177とインキュベートしたラットPC-12セル ライセートの酵素結 合免疫吸着剤検定。 B:c-jun(ヒト特異的)アンチセンス オリゴデオキシヌクレオチド1、 7、13、17、20、23、26、31、31、39、45、51又は54とインキュベートしたヒト SK-Br-3セル ライセートの酵素結合免疫吸着剤検定。 C:jun-B(ラット特異的)アンチセンス オリゴデオキシヌクレオチド17 8又は179とインキュベートしたラットPC-12セル ライセートの酵素結合免疫吸 着剤検定。 D:jun-B(ヒト特異的)アンチセンス オリゴデオキシヌクレオチド57、 62、64、69、80、85、89、92、95又は97とインキュベートしたヒトSK-Br-3セル ライセートの酵素結合免疫吸着剤検定。 E:c-fos(ラット特異的)アンチセンス オリゴデオキシヌクレオチド18 0、181、182、183、184又は185とインキュベートしたラットPC-12セルライセー トの酵素結合免疫吸着剤検定。 F:c-fos(ヒト特異的)アンチセンス オリゴヌクレオチド98、99、102 、103、108、116、121、130、139、144、152、158、165、170又は173とインキュ ベートしたヒトSK-Br-3セル ライセートの酵素結合免疫吸着剤検定。 ホスホロチオエート−オリゴデオキシヌクレオチド類は2μM濃度で使用した 。対照細胞は、未処理で置く(白色棒)か又は2μMの無作為対照ホスホロチオ エート オリゴヌクレオチド類で処理した(灰色棒)。 図6 低酸素処理後のラット小脳ニューロンの生存率。ホスホロチオエート オリゴ ヌクレオチド類は1μM濃度で使用した。対照細胞には低酸素処理をしなかった (白色棒)。低酸素処理対照細胞は、オリゴヌクレオチドで処理しなかったもの (黒色棒、C)又は同じ濃度の無作為対照ホスホロチオエート オリゴデオキシ ヌクレオチドで処理したもの(灰色棒)のいずれかであった。誤差を示す棒は1 SDに対応する。 図7 NGF処理PC-12細胞におけるc-Jun蛋白合成の抑制後に見られる増殖抑止強化 及びJun-B蛋白合成の抑制後に見られる増殖抑止欠如。PC-12細胞数はNGF処理 の8日後に計数した。各棒は4回の測定の平均値を表わす。灰色棒:2μMの無 作為対照S-ODN;白色棒:2μMの抗c-jun S-ODN-174;黒色棒:2μMの抗 un -B S-ODN-179。誤差を示す棒は1SDに対応する。 図8 c-jun又はjun-B蛋白合成の阻害後のNGF処理PC-12細胞の形態的分化。 A:ホスホロチオエート オリゴデオキシヌクレオチド類で処理していない対 照細胞。 B:2μM抗jun-B S-ODN-179とインキュベートした細胞。 C:2μM抗c-jun S-ODN-174とインキュベートした細胞。 以下の非限定的な実施例により本発明をさらに説明する。実施例1 細胞株及び増殖アッセイ NIH 3T3マウス線維芽細胞及びSK-Br-3ヒト乳癌細胞を100U/mlペニシリン、100 μg/mlストレプトマイシン、5% FCSを添加したRPMI培地(ギブコ)中で培養した 。PC-12ラット褐色細胞腫細胞は100U/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイ シン、5% FCSを添加したダルベッコの(Dulbecco's)改良イーグル培地(DMEM培地 セロメド)中で培養した。実施例2 ウェスタン・ブロット 細胞をRPMI/ 2% FCS中で3日間、低血清条件下に置き、トリプシン処理してRP MI/ 5% FCS/ 2μM S-ODN中で5分間プレインキュベートした。3×106細胞を260 ml培養フラスコ中に接種し、RPMI/5% FCS/2μM S-ODN中で指定時間培養し、トリ プシン処理して、遠心して回収し、凍結により細胞分解した。SDS-ポリアクリル アミドゲル電気泳動、ブロッティング及び化学ルミネセンス検出を標準的手法に より行った。ブロットは、二次抗体としてヤギ抗ウサギIgG-アルカリホスファタ ーゼ共役体(ベーリンガー・マンハイム)及び化学ルミネセンス検出用にCSPD( トロピクス)を使用して、ウサギ抗マウスc-jun抗体(オンコジーン・サイエ ンス)又はウサギ抗ヒトjun-B抗体(オンコジーン・サイエンス)又はウサギ 抗c-fos抗体(オンコジーン・サイエンス)をプローブに用いて検出した。実施例3 酵素結合免疫吸着剤検定(ELISA) セル ライセートをpH9.0の50mM炭酸塩バッファー中に希釈し、一晩かけてイ ムノンIIプレート(ダイナテク・ラボラトリーズ社)上に固定した。抗原溶液を 除去し、200μl/ウェルのリン酸緩衝化食塩水(PBS)/1% BSA/0.02%アジドを加え て非特異的蛋白結合を阻止した。室温で2時間インキュベートした後、溶液を除 去した。PBSで洗浄した後、プレートを3時間風乾した。c-junjun-B又 はc-fosに対する特異的抗体(オンコジーン、サンタクルス、バイオテクノロ ジー社)を50μl/ウェルずつ加え、阻止バッファーで希釈した。室温で1時間イ ンキュベートした後、サンプルを除去し、続いてウェルをPBS/0.05% Tween20で 4回洗浄した。その後、50μlの二次抗体−ホスファターゼ共役体を加え1時間 後に除去した。ウェルをジエタノールアミンバッファー(10mMジエタノールアミ ン、0.5mM MgCl2、pH9.5)で洗浄した。1錠のシグマ104ホスファターゼ基質を 5mlのジエタノールアミンバッファーに溶解した。1ウェル当たり50μlの基質 溶液を加えた。反応は50μlの0.1M EDTA(pH7.5)を加えて停止し、プレートを 微量滴定プレートリーダーで読み取った。実施例4 ニューロン生存率 小脳を無菌条件下で8日齢ラットの脳から取り出し、リン酸緩衝化食塩水/グ ルコース中の0.1%トリプシン、0.1% DNase溶液中に移し、20℃で15分間処理した 後、1.5%大豆トリプシン阻害剤(シグマ)で5分間処理した。細胞を、25mM KCl 、5U/mlペニシリン、5μg/mlゲンタマイシン及び30mMグルコースを添加したダ ルベッコの(Dulbecco's)改良イーグル培地及びハム(Ham's)のF-12培地の混合液 (50%/50%、v/v;DMEM F-12、ギブコ)中で分離した。細胞を300xgで3分間遠心 し、10%ウシ胎児血清(ギブコ)を添加した同じ培地中に再懸濁した。細胞(1ウ ェル当たり0.5ml)をポリL-リジン(10μg/ml、シグマ)でコートした3cmディッ シュに1x105細胞/ウェルの密度で接種し、95% O2/5% CO2の加湿環境下のインキュベーターに移した。シトシン アラビノシド(40μM) を24時間後に加えてグリア細胞増殖を阻害した。接種後16日目に、細胞を95% N2 /5% CO2の加湿ガスを含む密封チャンバー棒中に置くことによって無酸素条件に1 6時間さらした。このチャンバーを37℃のインキュベーター中に移した。ホスホ ロチオエート オリゴデオキシヌクレオチド類は、無酸素条件を開始する8時間 前に1μMの濃度で加えた。ニューロン細胞損傷は26時間後にトリパンブルー染 料排除で染色(0.4%トリパンブルーと共に5分間インキュベート)することによ り測定した。実施例5 NGF及び種々のホスホロチオエート オリゴデオキシヌクレオチド類で処理した 後のPC-12細胞の増殖 PC-12細胞を100U/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシン、5% FCS/2μM S-ODNを添加したDMEM(セロメド)中に2,500細胞/ウェルの密度で接種した。 2μM S-ODNは接種の6時間後に加えた。接種の24時間後から、細胞を10ng/mlの 神経成長因子(NGF)の2.5 Sサブフラクション(ベーリンガー・マンハイム)と共 に8日間インキュベートした。細胞数はトリパンブルー染料排除(0.4%トリパン ブルーと共に5分間インキュベート)を用いて、ヌーバウア計数チャンバー中で 細胞計数することにより測定した。実施例6 PC-12腫瘍細胞分化 PC-12細胞をポリL-リジン(10μg/ml、シグマ)でコートした96ウェルの微量 滴定プレート中の100U/mlペニシリン、100μg/mlストレプトマイシン、5% FCSを 添加した100μl DMEM(セロメド)中に2,500細胞/ウェルの密度で接種した。S- ODNは接種の2時間後に2μMの濃度で加えた。接種の6時間後から、細胞を40ng /mlの神経成長因子(NGF)の2.5 Sサブフラクション(ベーリンガー・マンハイム )と共に11日間インキュベートした。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 シュリンゲンジーペン・レイマール ドイツ連邦共和国、ゲッチンゲン D― 37073、アム ゴルドグラーベン 13 (72)発明者 シュリンゲンジーペン・カール−ヘルマン ドイツ連邦共和国、ゲッチンゲン D― 37120、ボーベンデル シュトラーセ 5 (72)発明者 ブリッシュ・ウォルフガング ドイツ連邦共和国、ゲッチンゲン D― 37073、アム ゴルドグラーベン 20

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.c-jun、c-fos又はjun-Bの発現が原因として働くニューロン損傷、 変性、細胞壊死及び/又は腫瘍を予防及び治療することができる化合物を有効量 含む医薬用組成物であって、当該化合物がアンチセンス核酸又はその有効な誘導 体であり、前記アンチセンス核酸が遺伝子 c-jun、c-fos又はjun-Bを 含むメッセンジャーRNA(mRNA)及び/又はDNAの領域にハイブリダイズする医薬用 組成物。 2.c-junアンチセンス核酸又はヌクレオチドが配列表中SEQ ID NO.1〜55及 び174〜177に規定された配列を含み、 jun-Bアンチセンス核酸が配列表中SEQ ID NO.56〜97及び178〜179に規定さ れた配列を含み、且つ c-fosアンチセンス核酸が配列表中SEQ ID NO.98〜173及び180〜185に規定 された配列を含み、 上記の配列がいずれも、ただ一つのオリゴヌクレオチドを表わすか又は、核酸 中で結合しているヌクレオチドの断片及び/又は直接共有結合しているか若しく は上記のヌクレオチド配列を隔てている他のヌクレオチドと結合している少なく とも一つの上記のヌクレオチド配列を含む核酸を表わす請求項1に記載の医薬用 組成物。 3.オリゴヌクレオチド類がホスホロチオエート誘導体のような修飾されたオリ ゴヌクレオチド類である請求項1及び/又は2に記載の医薬用組成物。 4.請求項2及び/又は3に記載の医薬用組成物を製造するための中間生成物と しての、請求項3及び4に記載の医薬用組成物のアンチセンス オリゴヌクレオ チド類。 5.固相に共有結合した最初のヌクレオチドに各ヌクレオチドが結合してヌクレ オチド鎖が3'-5'方向に成長することによる亜リン酸3エステル化学を用いた固 相合成によって得ることができ、この合成が以下の工程 − 先のヌクレオチドの5'DMT保護基の開裂、 − 鎖を増殖させるための各ヌクレオチドの付加、 − 亜リン酸基の修飾、次いで未反応5'-水酸基の封鎖、及び − 固体支持体からのオリゴヌクレオチドの開裂、 − それに続く合成生成物の処理 を含む、請求項2〜4のいずれかに記載のアンチセンス核酸又はアンチセンス− オリゴヌクレオチド類。 6.腫瘍の治療並びに/又はc-jun、c-fos若しくはjun-Bの発現が関与 するニューロン損傷及び変性の予防及び治療に用いられる医薬用組成物を製造す るための、請求項1〜5のいずれかに記載の化合物の使用。 7.請求項1〜5のいずれかに記載の有効量の医薬用組成物又は化合物を、c- un 、c-fos又はjun-Bの発現が関与する疾患の患者に投与することにより 腫瘍を治療し、並びに/又はニューロン損傷及び/若しくは変性を予防及び治療 する方法。 8.請求項1〜5に記載の化合物を含む診断薬。
JP7503825A 1993-07-10 1994-07-06 ニューロン損傷、変性及び細胞壊死の予防及び/又は治療、並びに腫瘍の治療を目的とするアンチセンス核酸を含む医薬用組成物 Pending JPH08512300A (ja)

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