JPH08510918A - 単純ヘルペスウィルス2型プロテアーゼ - Google Patents

単純ヘルペスウィルス2型プロテアーゼ

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JPH08510918A JP7501849A JP50184995A JPH08510918A JP H08510918 A JPH08510918 A JP H08510918A JP 7501849 A JP7501849 A JP 7501849A JP 50184995 A JP50184995 A JP 50184995A JP H08510918 A JPH08510918 A JP H08510918A
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Abstract

(57)【要約】 単純ヘルペスウィルス(HSV)2型に関連するプロテアーゼ活性が確認された。該プロテアーゼの完全な核酸およびアミノ酸配列が決定された。プロテアーゼ基質ICP35をコードするHSV−2核酸セグメントの配列も決定された。プロテアーゼを発現する組換えベクターおよび宿主細胞も記載する。

Description

【発明の詳細な説明】 単純ヘルペスウィルス2型プロテアーゼ 発明の詳細な説明 本発明は、本出願と同じ出願人による米国特許出願No.08/073,81 9(1993年6月8日出願)(参考文献として本明細書に取込む。)の一部継 続出願である。技術分野 本発明は、単純ヘルペスウィルス学分野における新規酵素の同定に関する。特 に、本発明は、単純ヘルペスウィルス2型(HSV−2)プロテアーゼに関連す るプロテアーゼの同定、該プロテアーゼをコードする核酸配列、および宿主細胞 による該プロテアーゼの発現に関する。本発明はまた、蛋白分解活性の抗ウィル ス治療標的としての使用に関する。背景 ヒトの単純ヘルペスウィルス(HSV)による感染は世界中の至るところで見 られる。HSV感染の臨床上の経過は極めて変わりやすく、一次感染は無症状で あるか充分に穏和であり、大部分の場合、認識できない。HSV感染に関係する 主な症状は、口内炎、角膜炎、結膜炎、皮膚の小疱出現、髄膜炎、脳炎、 生殖管感染および新生児疱疹である。 HSVは2種類の血清型に分けられ、1型および2型(各々、HSV−1およ びHSV−2)と命名されている。HSV−1ゲノムは、多くのキャプシド蛋白 を特定するが(Gibson et al.,J.Virol.13:155-165(1974))、遺伝子的およ び免疫的に関連する1組のウィルスキャプシド蛋白が同定され、感染細胞蛋白3 5(ICP35)と命名された(Braun et al.,J.Virol.49:142-153(1984)) 。 HSV−2はヘルペスウィルス科のα−ヘルペスウィルス亜科の一つであり、 宿主範囲が変わりやすく、生殖サイクルが短く、仙骨神経節に潜在性感染を生じ させる可能性がある(Roizman et al,,Virology,2nd Ed.New York:Raven Pr ess 65:1795-1841(1990))。HSV−2ビリオンは、キャプシドによって囲まれ た核蛋白コア、外被および脂質膜で構成される。これらの構造上の特徴は、全て のヘルペスウィルスの特性である。HSV−2ゲノムは、約150kbの大きさ であり、二つの成分、すなわちユニークな長領域(UL)およびユニークな短領 域(Us)から成る(Braun et al.,J.Virol 49:142-153(1984))。そのゲノム は、増殖的感染中に発現される少なくと も70個の蛋白をコードするが、2、3個のみが生物学的に理解されている(Ro izman et a1.,前出)。HSV−2感染の獲得は、通常、生殖器経由による伝染 の結果である。これらの場合、ウィルスは、膣管中または陰茎皮膚上で複製する とともに仙骨神経節に潜伏する(Whitley,Virology,2nd Ed.New York:Raven Press 66:1843-1887(1990))。HSV−1により誘発される口の病巣の場合と 同様に、再発性の生殖器感染が単純ヘルペスウィルス2型の最大の貯蔵庫である 。 HSV−1およびHSV−2に対する効果的な治療の開発における主な障害は 、抗ウィルス剤によって阻害することができるウィルスに特異的な複製機構を見 出すことができないことである。理想的な抗ウィルス剤は、宿主細胞の代謝をあ まり変化させることなくライフサイクルの重要工程でウィルスの複製を阻害すべ きである。5−フルオロデオキシウリジンおよびアシクロビルなどの薬物の使用 により、HSV感染のコントロールにおいて何らかの発展があったが、HSV感 染に対する充分な治療は見出されていない。従って、この分野において、抗ウィ ルス治療に対する改善が必要である。 ヘルペスウィルス粒子の成熟は、DNAおよびエンベロープ を獲得して感染性ビリオンになるプロキャプシド構造の形成により生じると考え られる(Whitley,前出,1990;Roizman,前出,1990)。プロテアーゼは、ウィ ルスのキャプシドの発生に不可欠であると考えられる。従って、プロテアーゼの 作用を阻害することは、ウィルスの細胞溶解サイクルを破壊することになる。す なわち、プロテアーゼ作用の阻害剤が抗ウィルス治療に望ましい標的である。 最近、HSV−1に対するプロテアーゼがRoizman et al.によって確認され (EP514830、1992年11月25日公開;参考文献として本明細書に 取込む)、サイトメガロウィルス(CMV)に対するプロテアーゼがGibson et al.(WO93/01291、1993年1月21日公開;参考文献として本明 細書に取込む)によって確認された。これら二つのプロテアーゼの間にはいくら か相同性があるが、酵素においてたった1個のアミノ酸残基が変化しても、任意 の物質による阻害に対する感受性に大いに影響があることが確立されている。従 って、個々のヘルペスプロテアーゼの一次構造の確立は、特定のウィルスに対し て阻害活性を有する物質の発見において極めて重要な工程である。 今日まで、HSV2型に対するプロテアーゼは確認されていなかった。発明の要旨 本発明は、HSV2型プロテアーゼを提供する。該プロテアーゼのアミノ酸配 列および該プロテアーゼをコードするDNA配列またはその縮退等価物を図1に 示す。 本発明はさらに、宿主細胞でHSV2型プロテアーゼを発現することができる 発現ベクターを提供する。特に、HSV2型プロテアーゼまたはその一部をコー ドするDNAセグメントは、ベクター中の適する調節領域に操作可能に連結され 、それによってベクターが宿主細胞により複製され、運搬される。該ベクターを 有する組換え宿主細胞も提供する。 図面の簡単な説明 図1は、プロテアーゼ遺伝子およびICP35蛋白質のコード配列を含むHS V−2ゲノム領域のヌクレオチドおよび予想されるアミノ酸配列を示す。HSV −2遺伝子は、ヌクレオチド211で始まり、ヌクレオチド951〜1120ま で伸びるDNA配列を含む。この範囲は変わりうるものであり、プロテアーゼ活 性をコードする配列部分全部を示すものである。プロ テアーゼの基質であるICP35の読み取り枠は、図1のヌクレオチド1124 〜2119に表されるアミノ酸配列を含む。 図2は、実施例で使用する発現カセットを示すHSV遺伝子を図式的に表した 図である。 図3は、HSV−2プロテアーゼ−CKS融合蛋白質の大腸菌における発現お よびセルフプロセッシングに対するSDS−PAGE電気泳動を示す写真である 。 図4は、CKSに翻訳的に結合したHSV−2プロテアーゼの大腸菌における 発現およびセルフプロセッシングに対するSDS−PAGE電気泳動を示す写真 である。 図5は、HSV−2プロテアーゼの大腸菌における発現およびセルフプロセッ シングのウェスタンブロット電気泳動の写真である。 図6は、実施例13に記載するプラスミドpSSPI1の構成を図式的に説明 した図である。 図7は、CKSに翻訳的に結合したHSV−2プロテアーゼ/ICP35の大 腸菌における発現およびセルフプロセッシングに対するSDS−PAGE電気泳 動を示す写真である。 図8は、HSV−2プロテアーゼのS.cerevisiaeにおける 発現およびセルフプロセッシングのウェスタンブロット電気泳動写真である。 図9は、HSV−2プロテアーゼのSf9細胞における発現およびセルフプロ セッシングに対するSDS−PAGE電気泳動を示す写真である。 図10は、HSV−2プロテアーゼのSf9細胞における発現およびセルフプ ロセッシングのウェスタンブロット電気泳動写真である。 図11は、HSV−2プロテアーゼのバキュロウィルス感染したTrichoplusia ni幼虫における発現およびセルフプロセッシングに対するSDS−PAGE電 気泳動を示す写真である。 図12は、HSV−2プロテアーゼのバキュロウィルス感染したTrichoplusia ni幼虫における発現およびセルフプロセッシングのウェスタンブロット電気泳 動写真である。詳細な説明 定義 本明細書で使用する下記用語の定義を行う。 「CKS」は、CTP:CMP−3−デオキシ−D−マンノ−オクツロソネー トシチジルイルトランスフェラーゼを意味し、 CMP−KDOシンセターゼすなわちCKSとしても知られ、公知方法により大 腸菌(E.coli)から得られる酵素である。 「DNA発現ベクター」は自律要素であり、DNAの別の配列がその自律要素 のゲノムに挿入された後、宿主中で、その宿主の染色体とは無関係に複製できる 。 「遺伝子」は、DNAセグメントであり、その一部は、特定のポリペプチドま たはRNA分子をコードする。 「ICP35」は、HSV−1および−2ゲノムと関連して確認された遺伝子 的および免疫学的に関連する1組のウィルスキャプシド蛋白質を意味する。 「プロモーター」は、一般に遺伝子の5’領域として記載されるDNA配列で あり、開始コドンのすぐ近くに位置する。プロモーター領域では、隣接する遺伝 子の転写または発現が開始される。これを転写開始部位と言う。プロモータ領域 は、操作可能に連結した構造遺伝子の発現に対するコントロールとして相互作用 するヌクレオチドの配列であると考えられる。 「操作可能に連結した」というのは、構造遺伝子によってコードされるポリペ プチドの発現の開始に対してプロモーターが 及ぼすコントロールに対する用語である。 「読み取り枠」(ORF)は、アミノ酸をコードする一連のトリプレットを含 むDNA配列で、終結コドンは含まない。この種の配列は、蛋白質に翻訳するこ とが可能である。 「プロテアーゼ」は、蛋白分解活性物質を意味し、ヘルペスウィルスアッセン ブリー蛋白質前駆体を分解することができる対応コーティング核酸配列を意味す る。本発明のHSV−2プロテアーゼ遺伝子は、ヌクレオチド211で始まり、 ヌクレオチド951〜1120まで伸びるDNA配列を含む。この範囲は変更可 能であり、プロテアーゼ活性をコードする配列の全ての部分を表す。 「転写開始部位」は、RNAポリメラーゼが結合したプロモーターのDNA配 列であり、それによって続くコドンの転写が5’→3’の方向に開始される。 「転写ターミネーター」は、転写の最後に、転写を終結させるためにRNAポ リメラーゼに作用するDNA配列である。 「UL26」は、プロテアーゼおよび隣接するICP35遺伝子をコードする と考えられるHSV−2ゲノムの部分を意味する。HSV−2プロテアーゼの確認および分子クローンニング 本発明は、HSV2型によってコードされる新規ウィルスプロテアーゼの発見 に関する。HSV−2のゲノムは、約150kbの大きさである。HSV−1と 違って、HSV−2のゲノムDNAの多くは配列が決定されていない。また、今 日までに、HSV−1に関連するほんの2、3の類似遺伝子がHSV−2ゲノム 内で確認されているだけである。今日までに確認されているこれらの遺伝子によ って発現された蛋白は、チミジンキナーゼ、糖蛋白質C&D、DNAポリメラー ゼおよびアルカリ性エキソヌクレアーゼである。HSV−1のUL26遺伝子に よってコードされるプロテアーゼと類似の新規プロテアーゼをHSV−2ゲノム 内に確認することができるかどうかを調べるために、HSV−2ゲノム内で相同 性のある配列を検出するための道具として、HSV−1プロテアーゼ遺伝子をコ ードする核酸セグメントを使用する方法を工夫した。HSV−2 DNAは、St raus et al.j.Virol.40:516-525(1981)の方法を使用して、HSV−2菌株 Gで感染させたVero細胞から単離した。約10μgのDNAをBamHI酵 素で消化し、1%TBEゲル上で分離した。ハイブリダイゼーションおよびサザ ン ブロット分析に対しては、ゲルを臭化エチジウムで染色して写真を撮り、サザン ブロット装置に置いてニトロセルロースに移動させた。ニックトランスレーショ ンしたHSV−1プロテアーゼ遺伝子の32P−標識プローブをブロットに添加し 、一夜ハイブリダイゼーションを行った。充分洗浄した後、ブロットを30分間 オートラジオグラフィーにかけた。約4.0kbの大きさに対応する単一バンド を可視化した。このDNAセグメントは、推定上のHSV−2プロテアーゼをコ ードする配列を含んでいた。HSV−2ゲノムからプロテアーゼ遺伝子をクロー ン化するために、ショットガンクローン化法を使用した。この方法では、プラス ミドベクターpUC19でランダムにクローン化したBamHI消化HSV−2 ゲノムを使用した。連結したpUC19ベクターからの形質転換された細菌コロ ニーをDNA−DNAコロニーハイブリダイゼーションによってスクリーニング した。プロテアーゼ遺伝子を含む5個のHSV−2に特異的なDNAクローンを 、ニックトランスレーションしたHSV−1プロテアーゼDNAプローブをハイ ブリダイゼーションしてニトロセルロースに移すことにより確認した。pUC1 9内に含まれるHSV−2DNA配列の確認に対しては、陽 性の細菌コロニーを複製プレートから拾い上げて増殖させ、それからプラスミド DNAを抽出した。DNAをBamHIで消化すると、各クローンは、HSV− 2プロテアーゼ遺伝子をコードする4.0kbのDNA断片を含むことが実証さ れた。HSV−2プロテアーゼをコードする断片をさらに限定するために、4. 0kbの断片をいくつかの異なる制限酵素で消化し、サザンブロット分析にかけ た。プロテアーゼ遺伝子を含む1.5kbの1個のBamHI−SalI断片が サザンブロットハイブリダイゼーションにより確認され、pUC19でサブクロ ーン化した。このプラスミドは、全HSV−2プロテアーゼをコードする配列を 含み、pH2Proと命名した。HSV−2プロテアーゼをコードする配列のDNA配列 HSV−2プロテアーゼをコードする配列のDNA配列を決定するために、B amHI−SalI断片を、一本鎖DNA配列分析用のM13mp18およびM 13mp19ファージRFベクターでクローン化した。形質転換されたmp18 およびmp19プレートからいくつかのファージクローンを拾い上げ、最初の1 00塩基までの配列決定を行って、配列分析のための正しい方向を決定した。1 個のmp19クローンを正しく方向 づけし、DNA配列分析の的とした。プロテアーゼ遺伝子の約1900塩基の配 列を、BamHI−SalImp19クローンから決定した。 HSV−2プロテアーゼを完全にコードする配列を図1のヌクレオチド211 〜951に示す。HSV−2プロテアーゼのプロモーター領域も単離され、図1 に示すヌクレオチド1〜210に位置する。ICP35をコードする配列は、ヌ クレオチド1126〜2119である。 配列は、プラスミドpH2proA(全HSV−2プロテアーゼをコードする 配列をフランキングプロモーター/調節配列およびICP35を部分的にコード する配列とともに含む)またはpH2proB(アッセンブリー蛋白ICP35 の残りをコードする配列を含む)から誘導することができる。プラスミドpH2 proAおよびpH2proBは、1993年4月26日、Agricultural Resea rch Service Patent Culture Collection,Peoria,Illinoisに寄託され、各々 の受理番号は、NRRLB−21185およびNRRLB−21186である。 本発明の核酸配列は、図1に示す配列またはその一部を含む と考えられる。例えば、その配列は、核酸セグメントがプロテアーゼと機能上等 価なものをコードする限り、図1に示す配列より小さくても大きくてもよい。HSV−2プロテアーゼの蛋白質配列 HSV−2プロテアーゼをコードする領域は、図1のヌクレオチド211〜9 51に示されるアミノ酸配列を有する約247個のアミノ酸のポリペプチドをコ ードする。プロテアーゼの大きさは、蛋白質断片が生物学的活性または機能的活 性を保持する限り、この範囲より小さくても大きくてもよいと理解される。さら に、ここに示す隣接して伸びる10個以上のアミノ酸に対して少なくとも70% 、好ましくは90%の相同性を含む、HSV−2源から単離されるヘルペスプロ テアーゼも本発明の範囲内であるとする。この相同性は、利用できる配列分析ソ フトウェアパッケージ、例えばDNA star,Intelligenetics,the Genetics C omputer Group of the University of Wisconsin製のものにより求められる。 好ましいHSV−2プロテアーゼおよびICP35のDNAおよび推定上のア ミノ酸配列を図1に示す。示したアミノ酸配列の他に、蛋白質の活性を破壊しな い程度の蛋白質の変形も特 定的に含まれる。これらの変形としては、それらに限定されないが、酸化、還元 などが挙げられる。さらに、翻訳中に配列に組み込まれる、アミノ酸の欠失、付 加または交代による一次構造自体の変形も、酵素の活性を破壊することなく行わ れるならば、本発明の範囲内である。組換えHSV−2プロテアーゼの発現 一般的に、HSV−2の組換え体の産生は、典型的に、(a)成熟酵素をコー ドするDNAを単離し、(b)回収したコード配列を、複製可能な発現系で、適 切なコントロール配列と操作可能に連結し、(c)適切な宿主をベクターにより 形質転換し、(d)形質転換された宿主を組換えHSV−2プロテアーゼの産生 が行われる条件下で培養することを含む。 コントロール配列、発現系および形質転換法は、遺伝子の発現に使用される宿 主細胞の種類に依存する。 原核生物の最も代表的なものは種々の大腸菌株(Escherichia coli)である。 しかし、他の微生物株も使用することができ、例えば、枯草菌(Bacillus subti lis)、種々のシュードモナス(Pseudomonas)菌株または他の細菌株が挙げられ る。そのような原核生物系では、宿主と相容性のある種に由来する複製部位 およびコントロール配列を含むプラスミドベクターが使用される。例えば、大腸 菌は、典型的には、Bolivar,et al.,Gene 2:95(1977)に記載された大腸菌種由 来のプラスミドであるpBR322の誘導体によって形質転換される。また、多 くの組換え蛋白質は、多角体(polyhedrin)プロモーターのコントロール下で問 題の遺伝子を含むバキュロウィルスベクターを使用することにより、培養した昆 虫細胞で発現されている(検討には、Luckow,V.A.& Summers,M.D.(1988)B ioTechnology 6,47-55参照)。多角体プロモーターの活性は昆虫細胞でかなり 高いが、幼虫ではさらに高いように思われる(Shieh,T.R.& Bohmfalk,G.T. (1980)Biotechnol.Bioeng.22,1357-1375)。幼虫の発現系は、しばしば、 外来蛋白質のミリグラムの量の発現に対して、細胞培養発現系に代わる安価な系 である(Price,P.M.,Reichelderfer,C.F.,Johansson,B.F.,Kilbourne,E. D.,& Acs,G.(1989)Proc.Natl.Acad,Sci.86,1453-1456;Medin,J.A. ,Hunt,L.,Gathy,K.,Evans,R.k.,& Coleman,M.S.(1990)Proc.Natl .Acad.Sci.87,2760-2764)。というのは、幼虫の発現系では、特別に大規模 な組織培養設備および高価な組織培養媒体の必要性が回避されるから である。幼虫のバキュロウィルスによる感染は、ウィルスを幼虫の血リンパに注 入するか(Medin,et al.,1990,前出)、口からの摂取(Price,et al.,1989 ,前出)により達成できる。多角体蛋白質に欠けた組換えウィルスによる経口ル ートでの幼虫の感染は、野生型核多角体病ウィルスとの同時感染により改善する ことができる(Price,et al.,1989,前出)。下記に記載する実施例のいくつ かにおいては、イラクサキンウワバの幼虫の感染を、組換えウィルス単独ならび に組換え体および野生型のバキュロウィルス混合物により達成した。 本発明はまた、HSV−2プロテアーゼの発現に適するベクターも提供する。 所望のコード配列およびコントロール配列を含む適するベクターの構成は、周知 の標準的な連結および制限法を使用する。部位特異的DNA切断は、DNAを、 一般に周知の条件下で適切な制限酵素により処理することにより行う。 本発明のベクターに関しては、大腸菌または他の選択した宿主において機能し 、本発明のベクターによって形質転換された細胞をそのように形質転換されてい ない細胞と区別することができる選択マーカーを使用することができる。大腸菌 において、抗生物質耐性に対する優勢な選択マーカーを提供する遺伝子は、 そのような選択マーカーである。アンピシリン耐性に対する遺伝子が特に好まし い。アプラマイシン、チロシン、ピクロマイシン、オレアンドマイシン、ビオマ イシン、ネオマイシン、テトラサイクリン、クロラムフェニコール、ヒグロマイ シンなどの他の抗生物質に対する耐性を与える他のDNAセグメントは、本明細 書に記載する薬物耐性セグメントの代わりとして、またはそれに加えて使用する ことができる。 本発明に係る形質転換DNAは、細菌、特に大腸菌での選択および複製に対す る要素を含むことができ、それによって、細菌での複製による大量のDNAの産 生が容易になる。これに関して、本発明の好ましいDNAは、プラスミドpBR 322の複製起点およびアンピシリン耐性遺伝子またはそのフラグメントを含む セグメントを含むプラスミドである。 酵母は、大腸菌に代わる好ましい宿主系となる。例えば、典型的な酵母発現ベ クターは、(i)酵母選択マーカー、(ii)酵母複製起点および(iii)HSV −2プロテアーゼの発現が得られるようにユニークな制限部位に関して位置する 酵母プロモーターおよびターミネーター配列を含む。例えば、1992年12月 30日出願の米国特許出願No.07/998,226 「酵母ソルビトールデヒドロゲナーゼ遺伝子由来の調節コントロール配列の使用 により高められた酵母発現」(参考文献として本明細書に取込む。)に記載され たソルビトールデヒドロゲナーゼ(SDH)ポリペプチドの中のアミノ末端の1 1個のアミノ酸を含む非融合ベクターカセットおよび融合ベクターカセットを使 用することができる。両方のカセットは、酵母TRP1遺伝子を含む30コピー 酵母プラスミドに選択マーカーおよび2ミクロンの複製起点として挿入すること ができる。 周知のどの酵母複製起点もベクターの構成に使用することができる。例えば、 天然酵母プラスミド2ミクロンの複製起点を使用することができる。このプラス ミドは、容易に検出できる表現型を与えないという点で謎めいており、細胞1個 につき約100コピー存在する。 例えば、毒性が低く、遺伝子的特徴がよく知られていることから実験室で一般 的に使用される酵母菌株であるS.cerevisiaeを使用することができる。この菌 株は容易に大規模培養される。本発明のHSV−2プロテアーゼをコードする組 換え体DNAをアルコールデヒドロゲナーゼI遺伝子(実施例に記載)の転写お よび翻訳の開始および終結調節配列のコントロール下 におき、形質転換可能な酵母細胞(調節遺伝子を変える酵母突然変異体などを含 むが、これらに限定されない。)でのHSV−2の発現に使用する。 酵母の大部分は、実験室で一般的に使用される周知の培地および方法を使用し て、比較的均一な条件下で培養することができる。当業者であれば理解されるよ うに、酵母の典型的な成長必要条件は、炭素およびエネルギーのための有機炭素 化合物、ポリペプチドおよび核酸合成のための有機または無機窒素、種々の鉱物 、ならびにビタミン混合物を含む。そのような成長必要条件は、化学的に規定さ れた培地である酵母窒素ベース(YNB)によって満たされ、それは、多数の微 量元素、ビタミン、成長を刺激するための痕跡量のアミノ酸、ならびに主要鉱物 であるリン酸カリウム、硫酸マグネシウム、塩化ナトリウムおよび塩化カルシウ ムを含む。窒素源は硫酸アンモニウムである。所望の炭素源は、約0.5%〜約 3%の濃度で添加する。培地のpH範囲は、通常、約3.0〜約8.0、好まし くは約4.5〜約6.5である。 下記の実施例では、プロテアーゼおよび隣接するICP35遺伝子をコードす ると考えられるUL26遺伝子の全部または 一部を含むHSV−2ウィルスゲノムのセグメントを、大腸菌、S.cerevisiae または昆虫細胞で効率的に発現を行うように設計された一連のベクターでクロー ン化する。各々の場合、クローン化すべきセグメントは、USP4,883,1 95および4,883,202(参考文献として本明細書に取込む。)に記載の PCR法を用いてウィルスゲノムから増幅する。PCR法は増幅配列に変化を導 入することが多いので、増幅されたUL26のセグメントは、各々のベクターに 組み入れてクローン化した後に配列分析を行って、それらが、ゲノムHSV−2 DNA由来の未増幅UL26遺伝子を有するpH2proAおよびpH2pro Bから得られる配列に匹敵することを調べる。クローン化されたUL26のセグ メントは、N末端からHSV−2プロテアーゼによって分解できると考えられる 部位までの最初の247アミノ酸またはN末端からICP35遺伝子の開始に相 当すると考えられるメチオニン残基までの最初の306アミノ酸を含む。オペロ ンの一部としてのプロテアーゼ(プロテアーゼ遺伝子は、高度に発現された遺伝 子の下流である。)の発現も記載する。別の実施例では、プロテアーゼおよび隣 接するICP35セグメントを含む酵母でのUL26遺伝 子全体の発現を記載する。HSV−2プロテアーゼを使用した抗ウィルス阻害剤候補化合物のスクリーニン グ方法 本発明のプロテアーゼは、「抗ウィルス阻害剤候補化合物」としても知られる ヘルペスウィルスプロテアーゼ阻害剤として可能性のある化合物を同定するため のスクリーニング法に有用である。このスクリーニング法は、HSV−2プロテ アーゼ阻害の目的に役立つ化合物の一般的な同定に有用であろうと予想される。 さらに、これに関して有用な化合物は、蛋白質またはペプチド化合物に限定され るのではなく、事実、非ペプチドであり、プロテアーゼによって認識され、結合 し、強力な結合または他の化学的相互作用によって酵素の阻害に役立つ合成有機 化合物を含むことができると予想される。プロテアーゼの作用を阻害するための 該阻害剤の使用は、HSV−2感染の治療または緩和に役立つであろう。HSV −2プロテアーゼの阻害剤は、単独で、または他のヘルペス治療との組み合わせ により有用である。 すなわち、これらの態様において、本発明は、HSV−2プロテアーゼを阻害 する候補化合物の能力の測定法に関し、該方 法は、反応混合物中で適切な基質を分解することができるHSV−2プロテアー ゼを含む組成物を得て、候補化合物をプロテアーゼおよび適切な基質と混合し、 候補化合物がプロテアーゼの基質分解を阻害するかどうかを測定することを含む 。 候補化合物のスクリーニングアッセイで重要な点は、プロテアーゼ組成物が比 較的純粋な形状で調製できることである。これは、少なくとも比較的純粋に調製 することができないならば、HSV−2プロテアーゼ阻害に対するアッセイを、 そのアッセイにおける外来物質による阻害に対立するものとして、特異的に行う ことができないという点で、候補化合物のスクリーニングアッセイの重要な問題 である。とにかく、現在は、組換えHSV−2プロテアーゼの発現の成功により 初めて、このヘルペス関連蛋白質の阻害に使用できる新規化合物を同定すること ができる。 アッセイを行うために、アッセイされた候補化合物を存在させない場合の比較 的精製したHSV−2プロテアーゼの活性を候補化合物の存在下での活性に対し て測定して、候補化合物の相対的阻害能力を評価することが必要である。 実施例材料および方法 制限エンドヌクレアーゼ消化、DNA連結反応、プラスミドの調製、大腸菌の 形質転換および他のDNA操作法、ならびにManiatis et al.,Molecular Cloni ng,A Laboratory Manual,(2nd Ed.)Cold Spring Harbor,N.Y.(1989)に 記載のSDS−PAGEおよびウェスタンブロット法に対しては、標準的方法を 使用した。昆虫細胞培養物の同時形質導入に使用するプラスミドDNAは、Mani atis et al.(前出)に従って、塩化セシウム平衡密度勾配遠心法により調製し た。DNAフラグメントは、低融点アガロース(SeaPlaque Agarose,FMC,Rock land,ME.)より回収した。プラスミドの調製は、マジックDNA調製システム (Promega)を使用して行った。DNAフラグメントのpUC18またはその誘 導体(pKB130、pJO201など)への挿入では、しばしば、着色試薬と してX−galを使用して挿入物の有無のスクリーニングを行った。 標準的なPCR混合物は、次の成分、すなわち、50μlの反応物中に50n gのHSV−2ゲノムDNA、20mMのトリス−HCl(pH8.3)、1. 5mMのMgCl2、50 mMのKCl、0.2mMのdATP、dCTP、dTTPおよびdGTP、0 .4pmol/mlの各プライマー、10%のホルムアミド、2%のグリセロー ルならびに1UのTaqDNAポリメラーゼを含む。標準的なPCR条件は、5 0ngのHSV−2ゲノムDNA、20mMのトリス−HCl(pH8.8)、 10mMのKCl、10mMの硫酸アンモニウム、6mMの硫酸マグネシウム、 0.1%のトリトンX−100、0.2mMのdATP、dCTP、dTTPお よびdGTP、0.4pmol/mlの各プライマーを含むように変えることが できる。また、0.1mg/mlのアセチル化BSA、10%のホルムアミドお よび2%のグリセロールを含むように変えることもできる。市販の熱安定ポリメ ラーゼ、例えばTaqDNAポリメラーゼ(Thermus aquaticus)、VentD NAポリメラーゼまたはTthDNAポリメラーゼ(Thermus thermophilus)も 添加しなければならい。サイクルの温度および時間は、適用ごとに記載する。大 腸菌のL培地での増殖およびプラスミドDNAの大腸菌での形質転換は、Maniat is et al.(前出)の記載に従って行う。 酵母の操作で使用する一般的方法は、Sherman et al.,Meth ods in Yeast Genetics;A Laboratory Maunal,Cold Spring Harbor,N.Y.(1 983)に記載されている。最少培地は0.67%の酵母窒素ベースおよび2%の グルコースを含む。アミノ酸の添加は、Sherman et al.(前出)に従って行う 。酵母の形質転換は、Percival et al.,Anal.Biochem.163:39(1987)に記載 されている。pVT100−Uおよびその誘導体に由来するプラスミドを含む形 質転換体を、炭素源として2%のグルコースを含む最少液体培地で、30℃、4 8時間、選択的に増殖させた。SDS−PAGEに対しては、10ml培養液の 細胞ペレットをまず3mlのガラス蒸留水で洗浄し、1mlのトリス(pH7. 4)、2mMのEDTAおよび1mMのPMSFに再懸濁し、2分間攪拌するこ とによりガラスビーズで粉砕した。1アリコートの溶解物を同量の2xサンプル 緩衝液(125mMのトリス(pH6.8)、4%のSDS、20%のグリセロ ール、1.4Mのβ−メルカプトエタノールおよび0.004%のブロモフェノ ールブルー)と混合した。20μlのアリコートをSAS−PAGEで分析した 。HSV−2プロテアーゼの発現は、ウェスタンブロット分析により測定した。 Sf9昆虫細胞の可溶蛋白質抽出物を調製するために、2×106個の細胞を 25cm2フラスコにプレーティングし、組換えウィルスを含む1mlの培養液 および4mlの新しい培地を感染させた。感染を3日間行った後、経時細胞を低 速度遠心により採取し、リン酸塩緩衝食塩水で1回洗浄した。次いで、細胞を1 00mlの低張溶菌緩衝液(10mMのトリス(pH7.4)、10mMのNa Cl、1.5mMのMgCl2)に再懸濁し、時折攪拌しながら、20分間、氷 上でインキュベートした。次いで、抽出物をmicrofugeで2分間ペレッ ト化して不溶物質を除去し、SDS−PAGEに使用した。 イラクサキンウワバおよび幼虫(Trichoplusia ni)をGuy,R.,Leppla,N., Rye,J,,Green,C.,Barrette,S.& Hollien,K.(1985)in ′Handbook of Insect Rearing,Vol.II′,edited by P.Singh and R.Moore,Elsevier,Am sterdamの方法に従って飼育した。成虫は、28℃、80%相対湿度の飼育箱で 、光を当てる時間を14時間とする環境下で維持し、餌として10%ショ糖溶液 を与えた。金網かごの周囲を覆っているペーパータオル上に産卵が見られた。卵 のついたタオルの表面を希ホルマリンで消毒し、水で充分洗浄した。卵を、密閉 し た2l容のプラスチック製容器中、27℃、50%相対湿度で2日間インキュベ ートした。新たに野化した幼虫を、30ml容のプラスチック製ふた付コップに 入れた、新しく作って固化した昆虫の餌(小麦麦芽/大豆粉をベースとする寒天 飼料)の表面上に移した。イラクサキンウワバ幼虫の半合成飼料の組成および調 製に関する詳細は、Guy,et al.,1985およびMedin,et al.,1990に見ることが できる。試薬および酵素 細菌および酵母の成長培地は、Difco,Detroit,Michiganから購入した。酵素 は全て、New England BioLabs,Beverley,Massachusetts;Bethesda Research Laboratories(BRL),Gaithersburg Marylandから購入した。Zymolyase 60Tは 、Miles Laboratory,Elkhart,Indianaから購入した。ニックトランスレーショ ンキットおよびニックトランスレーション用の他の試薬は、Amersham Corporati on,Arlington Heights,Illinoisから得た。熱安定ポリメラーゼは、New Engla nd BioLabs,Beverley,MA,Epicentre Technologies,Madison,WI,Pharmacia P-L Biochemicals,Milwaukee,WI,and Promega,Inc.から購入した。Factor Xaは、Boehringer-Mannheim,Indianapoli s,INから購入し、製造者の取扱説明書に従って使用した。発現用の宿主細胞培養物およびベクター Vero細胞を、10%牛胎児血清を補充したダルベッコの改良イーグル培地(D MEM)で増殖させた。HSV−2菌株Gは、ATCCから得た(ACT VR −734)。ウィルスストックは増殖させ、Vero細胞上で力価を測定した。 形質転換用の大腸菌株XL1−BlueおよびDH5αコンピテント細胞は、 各々、StratageneおよびBRLから購入した。Saccharomyces cerevisiae菌株Y JO(ura3〜52、leu2〜3、112、gal4Δ、gal80Δ)は 、Dr.B.Kohorn,Duke University,Durham,NCから得た。酵母ベクターpVT 100−U(酵母アルコールデヒドロゲナーゼ1〔ADH1〕発現カセット、酵 母URA3選択マーカーおよび酵母2μ複製起点を含む。Gene52、225 〜233、1987)は、Dr.D.Thomas,Biotechnology Research Institute ,National Research Council of Canada,Montreal,Que.,Canadaから得た。 バキュロウィルス発現系(バキュロゴールド昆虫ウィルスを含む)、発現ベクタ ーpVL1392、Sf9昆虫細胞およびTMN−FH血清補充培養培地は、 Pharmingen,San Diego,Californiaから得た。組織培養細胞の取扱および組換 えウィルスの増殖は、Gruenwald et al.,Baculovirus Expression Vector Syst em:Procedures and Methods Manual,2nd Ed.に指示されているように、供給 者の取扱説明書に従って行った。Sf9昆虫細胞培養物は、75cm2組織培養 フラスコで27℃に保持した。細胞には、2〜3日ごとに新しいTMN−FH培 地を与え、1週間に1回、1:5に分けた。細胞は、正常な対数増殖期を確保す るために、トランスフェクションまたは感染に使用する1〜2日前に、新しい培 養液に分けた。ウィルスストックは全て4℃で保存し、日光に当てないようにし た。オリゴヌクレオチドの合成および精製 全てのオリゴヌクレオチドは、Applied Biosystems model 380A DNAシンセサ イザー(the Molecular Biology Services Facility,Abbott laboratories)で 合成した。粗オリゴヌクレオチド調製物は、HPLCによって精製した。DNA配列分析 推定上のHSV−2プロテアーゼおよびICP35遺伝子を含む陽性コロニー のDNA配列に対しては、BamHI−Sa lI、BamHIおよびSalIフラグメントをM13mp18およびM13m p19ファージRFベクターに組み込んでクローン化し、一本鎖DNA配列分析 を行った。一本鎖DNA配列分析は、United Biochemical Sequenaseキット(登 録商標)を使用して行った。DNA配列分析は、アルカリ変性、USB Sequena seキットおよびプロトコール、ならびに33P−dATP(DuPont-NEN,Wilmingt on,DE)を使用するプライマーウォーキングによりプラスミドDNAから行った 。G−C DNAが多いことによる配列分析の困難性を解決するために、デアザ ヌクレオチドおよび変化反応条件を使用した。標識化反応は氷上で5〜10分行 い、終結反応は42℃で行った。 実施例1HSV−2ヌクレオキャプシドおよびウィルスDNAの調製 HSV−2DNAをStraus et al.前出(1981)の方法を使用して、細胞1個 につき0.001プラーク形成単位の多重度でHSV−2(G)で感染させたV ero細胞から単離した。細胞を採取し、低速(3000rpm)で遠心降下さ せ、1×溶菌緩衝液〔0.5%NP−40、3.6mMのCaCl2、5mMの 酢酸マグネシウム、125mMのKCl、0.5mM のEDTA(pH7.5)、6mMのβ−メルカプトエタノール、0.5%のデ オキシコール酸塩〕に再懸濁した。細胞溶解物を、1分攪拌して、4℃、100 0rpmで10分遠心することにより、フレオンで1回抽出した。水相を除去し 、5%及び40%の不連続勾配のグリセロール/1x溶菌緩衝液上で層にし、3 3,000rpmで45分遠心した。遠心後、細胞ペレットを2×STE〔0. 1Mトリス−HCl(pH7.5)、20mMのEDTA、2%のSDS〕に取 り、プロテイナーゼKを添加して最終濃度を200mg/mlとし、50℃で3 0分間インキュベートした。ウィルスDNAを、フェノールで1回、フェノール /クロロホルム混合物で1回、およびクロロホルム/イソアミルアルコール混合 物で1回洗浄することにより穏やかに抽出した。HSV−2DNAを含む上方の 水相を、広径ピペットにより注意深く取り除き、−20℃で3容のエタノールに 沈澱させた。 実施例2HSV−2DNAのサザンブロット分析 サザンブロットおよびハイブリダイゼーションを、本質的に、Maniatis et al .前出(1982)の記載に従って行った。約10 μgのHSV−2DNAを制限酵素BamHIで消化し、ゲル電気泳動(1%T BEアガロースゲル、100V、3時間)により分離した。電気泳動を行った後 、ゲルを臭化エチジウムで染色し、写真を撮り、サザンブロット装置に置いてニ トロセルロースに移した。DNAは、0.25NのHCl溶液中で5分間脱プリ ンを行い、1.5MのNaClおよび0.5MのNaOHの溶液中で変性し、中 和した。HSV−1プロテアーゼ配列由来のニックトランスレーションしたプロ ーブを使用してハイブリダイゼーションを行った。ハイブリダイゼーションを一 夜行った後、2×SSC〔300mMのNaCl、0.90mMのクエン酸ナト リウム、3mMのEDTA、pH7.0〕/0.1%SDSで合計30分間洗浄 し、脱水してX−線フィルムにさらした。同様のブロットに対して、BamHI −SalI制限酵素消化を使用して、種々の制限酵素消化パターンを作った。HSV−2 DNAゲノムライブラリーの作製 HSV−2 DNAゲノムフラグメントの大腸菌由来ライブラリーの作製に対 しては、Straus et al.前出(1981)の記載と同様に、HSV−2 DNAをB amHI、SalIおよび BamHI−SalIで消化し、得られた消化DNAを酵素制限したpUC19 ベクターでクローン化した。連結DNAを使用してコンピテントJM109細胞 を形質転換し、コロニーを拾い上げてHSV−2由来のゲノムライブラリーを作 製した。DNA−DNAコロニーハイブリダイゼーション どの場合も、コロニーハイブリダイゼーションを使用してpUC19でHSV −2プロテアーゼ特異的クローンを同定した。ゲノムライブラリーに由来するコ ロニーをニトロセルロース上でレプリカプレーティングを行った。細菌コロニー を溶解し、Maniatis et al.前出(1982)の記載と同様に調製した。中和した後 、コロニーブロットを3MMペーパーに移し、80℃で2時間熱処理した。コロ ニーブロットの予備ハイブリダイゼーションを4時間行った後、ニックトランス レーションしたHSV−1プロテアーゼ菌株F由来のプローブを変性して予備ハ イブリダイゼーション溶液に添加し、ハイブリダイゼーションを一夜行った。洗 浄後、ブロットを乾燥し、オートラジオグラフを行った。陽性コロニーを拾い上 げ、増殖させて、制限消化分析を行った。 実施例3HSV−2プロテアーゼの同定および分子クローニング HSV−2 DNAを、上記実施例1に記載したように、HSV−2菌株Gで 感染させたVero細胞から単離した。約10μgのDNAをBamHI酵素で 消化し、1%TBEゲル上で分離した。ハイブリダイゼーションおよびサザンブ ロット分析のために、ゲルを臭化エチジウムで染色して写真を撮り、サザンブロ ット装置に入れてニトロセルロースに移した。ニックトランスレーションしたH SV−1(F)プロテアーゼ遺伝子の32P−標識プローブをブロットに加えて、 一夜ハイブリダイゼーションを行った。充分洗浄した後、ブロットのオートラジ オグラフィーを30分行った。約4.0kbの大きさに対応する単一のバンドを 可視化した。このDNAセグメントには、推定上のHSV−2プロテアーゼ遺伝 子が含まれていた。 プロテアーゼ遺伝子を、プラスミドベクターpUC19でランダムにクローン 化したBamHI消化HSV−2ゲノムを利用するショットガンクローニング法 を用いてHSV−2ゲノムからクローン化した。連結したpUC19ベクターか らの形質転換された細菌コロニーをDNA−DNAコロニーハイブリダ イゼーションによりスクリーニングした。プロテアーゼ遺伝子を含む5個のHS V−2特異的DNAクローンを、ニックトランスレーションしたHSV−1プロ テアーゼDNAプローブとハイブリダイゼーションしてニトロセルロースに移す ことにより同定した。pUC19に含まれるHSV−2 DNA配列の確認に対 しては、陽性の細菌コロニーをレプリカプレートから拾い上げて増殖させ、プラ スミドDNAを抽出した。DNAのBamHI消化から、各クローンは、HSV −2プロテアーゼ遺伝子をコードする4.0kbのDNAフラグメントを含むこ とがわかった。HSV−2プロテアーゼをコードするフラグメントをさらに限定 するために、4.0kbフラグメントをいくつかの異なる制限酵素で消化し、サ ザンブロット分析を行った。プロテアーゼ遺伝子を含む1個の1.5kbBam HI−SalIフラグメントをサザンブロットハイブリダイゼーションによって 同定し、pUC19でサブクローン化した。また、さらに制限分析を行うと、1 .9kbのSalIフラグメントを別のコード配列とともに含むpUC19由来 のクローンが示された。このプラスミドをpH2ProAと命名した。これは、 HSV−2プロテアーゼ全体をコードする配列を、フランキン グプロモーター/調節配列およびICP35の一部をコードする配列とともに含 む。 ICP35アッセンブリー蛋白質のコード配列の3’端を同定するために、プ ローブとして既存のICP35配列を使用して同様のDNA−DNAコロニーハ イブリダイゼーションを行い、全長のICP35遺伝子を同定した。HSV−2 BamHIライブラリー由来のいくつかの陽性クローンを同定し、配列分析を 行った。このプラスミドをpH2ProBと命名した。これは、アッセンブリー 蛋白質ICP35の残りのコード配列を含む。プラスミドpH2ProAおよび pH2ProBを一緒にすると、HSV−2プロテアーゼおよびアッセンブリー 蛋白質ICP35の全長が含まれる。 実施例4HSV−2プロテアーゼ遺伝子のDNA配列 HSV−2プロテアーゼ遺伝子のDNA配列を決定するために、BamHI− SalIフラグメントをM13mp18およびM13mp19ファージRFベク ターでクローン化して、一本鎖DNA配列分析を行った。形質転換したmp18 およびmp19プレートからいくつかのファージクローンを拾い上げ、 最初の100個の塩基の配列分析を行って、配列分析のための正しい方向を決定 した。1個のmp19クローンを正しく方向づけして、DNA配列分析の的とし た。さらに、pH2ProA由来の1.9kbのSalIフラグメントおよびp H2ProB由来のBamHIフラグメントの両方をM13mp19でクローン 化して配列分析を行った。 実施例5CKS融合蛋白質としてのHSV−2プロテアーゼ(1〜247)の発現 図2に示すように、プロテアーゼ遺伝子の大腸菌での発現のために、カセット 系を使用してUL26遺伝子部分をクローン化した。カセット系は、非相同末端 およびクローン化に適する制限部位を有するプライマーを使用してHSV−2ゲ ノムDNAからPCR増幅した。部分Aは、プロテアーゼの5’MET ATG からヌクレオチド177のユニークなAccI部位までを含む。部分Bは、ヌク レオチド177のAccI部位からヌクレオチド741までを含み、アミノ酸2 47の切断部位までのプロテアーゼ遺伝子をコードする。部分Cは、ヌクレオチ ド725からヌクレオチド921を含み、ユニークなAfl III部位からその分子のICP35部分の開始までのプロテアーゼの3’端をコ ードする。 プラスミドpA1B6の構築は、部分AおよびBのPCR増幅によって達成さ れ、発現ベクターpJO201でクローン化されて、C−末端融合HSV−2プ ロテアーゼ(1〜247)の発現が得られる。 PCRは、50μlの反応物中に50ngのHSV−2ゲノムDNA、20m Mのトリス−HCl(pH8.8)、2mMのMgSO4、10mMのKCl、 10mMの(NH42SO4、0.2mMのdATP、0.2mMのdCTP、 0.2mMのdTTP、0.2mMのdGTP、0.4μMの各オリゴヌクレオ チドプライマー、10%のホルムアミド、2%のグリセロールおよび1U Ve ntDNAポリメラーゼを含む混合物を使用して行った。混合物を95℃で1時 間加熱した後、Ventを添加した。95℃で30秒の変性、44℃で30秒の アニーリング、72℃で45秒の伸長を5回繰り返した後、95℃で30秒の変 性、54℃で30秒のアニーリング、72℃で45秒の伸長を25回繰り返した 。最後に72℃で10分の伸長を行って反応を完了した。全PCR産物は、 DNA配列分析によって確認した。 部分Aの5’(上流)PCRプライマーは、5’−TAGATGAATTCA TAGAAGGTCGTATGGCATCAGCAGAAATGCGTGAAC GTTTAGAGGCGCCTCTGCCCGACCGG−3’であった。それ は、クローニングのためのEcoRI部位およびCKS/HSV−2結合でのX a因子切断部位を有する。最初の10個のアミノ酸に対するコドンは、第3位置 (third position)で最適化された。続く21個のヌクレオチド は、PCRプライミングに対して完全に相同性を有する。部分Aの3’プライマ ーは、5’−AGTAGTCTAGAGTCTACGTTGATCGGCAGG GGGTTCTCCGG−3’であった。それは、クローニングのためのXba I部位およびAccI部位で終わる28ヌクレオチドの相同配列を有する。PC R産物は213ヌクレオチドであった。 部分Bの5’プライマーは、5’−AGTAGTCTAGAGTAGACCA CCGCGCTCGGTGCGAGGTGG−3’であった。それは、クローニ ングのためのXbaI部位およびAccI部位から始まる相同配列の22ヌクレ オチドを 有する。部分Bの3’プライマーは、5’−AGATGCTGCAGTTACG CCTGAAGGTACGTGTGTCCGGCGAT−3’であった。それは 、クローニングのためのPstI部位、TAA停止コドンおよび27ヌクレオチ ドの相同配列を有する。PCR産物は591ヌクレオチドであった。 発現ベクターはpJO201であった。それは、アンピシリン耐性遺伝子およ び、CKSをコードする遺伝子であり、修飾lacプロモーターによって作用す るkdsBを有する。CKS(CMP−KDOシンセターゼ)は細胞壁の生合成 に関与する大腸菌酵素である。該酵素は、修飾lacプロモーターを使用して大 腸菌で過発現されており、多くの遺伝子の過発現のための融合相手として使用さ れている(BioTechniques,Vol.8,No.5(1990))。 多重クローニング部位をkdsBの3’端で作った。カセットは、EcoRI /PstI制限フラグメントとしてクローン化した。部分AおよびBは、pJO 201(4.0kb)でクローン化して、4.8kbのプラスミドpA1B6と した。そのプラスミドを大腸菌株XL1−Blueで形質転換して菌株SSHP 1とした。 その菌株をL−培地で0.5〜1.0のOD600に増殖させ、1mMのIPT Gで誘発してさらに4〜16時間増殖させた。CKS/HSV−2プロテアーゼ の発現は、SDS−PAGEによって評価した。CKSに融合したHSV−2プ ロテアーゼの予想される分子量(55キロダルトン)に対応するバンドが図3に 示すように得られた。融合蛋白質は、1:200(w/w)の酵素:基質比で、 12時間、Xa因子による消化によって切断した。切断は、SDS−PAGEお よびCKS蛋白質に対する抗体を使用するウェスタンブロットにより評価した。 HSV−2プロテアーゼ(26.6kDa)およびCKS(28.8kDa)の 予想分子量に対応するバンドが得られた。 実施例6HSV−2プロテアーゼに対する抗体の産生 CKS/HSV−2プロテアーゼ(1〜247)をコードするプラスミドpA 1B6を含む菌株SSHP1(上記と同様に調製)を、実施例5に記載したよう に増殖して発現させた。分取用のSDS−PAGEを全細胞溶解物のアリコート に対して行った。蛋白質を0.25MのKCl/1mMのジチオトレイトールで 可視化した後、1mMのジチオトレイトールで着色を 取り除いた。CKS/HSV−2プロテアーゼ(1〜247)の予想分子量(5 5kDa)に対応するバンドを切り取り、抗体産生の免疫原として使用した。そ の蛋白質をフロイント完全アジュバントに懸濁して約0.1mg/mlとし、動 物の注射に使用した。2匹のウサギに最初の注射および約1か月間隔で3回の追 加免疫を行った。最後の追加免疫の2週間後に動物を犠牲にし、大量の血を抗体 源として得た。その抗体に大腸菌XL1−Blue溶解物を48時間予備吸収さ せ、1:1000の希釈度でウェスタンブロットに使用した。 実施例7pA1B6Cの構築およびCKS融合蛋白質としてのHSV−2プロテアーゼ1 〜307の発現 実施例5および図2に記載のカセット系を使用してHSV−2プロテアーゼ( 1〜307)のCKS溶融物を構成した。部分Cは新しいPCR産物であり、部 分AおよびBは実施例5に記載のものと同一であった。PCR条件は実施例5に 記載した通りであった。部分Cの5’プライマーは、5’−TAGATCTAG AATCGCCGGACACACGTACCTTCAGGC−3’であった。そ れは、クローニングのためのXba I部位、AflIII部位および26ヌクレオチドの相同配列を含む。3’プライ マーは、5’−AGAACTGCAGTTAATCGGCCGGTGCCGGA AAAGAA−3’であった。それは、クローニングのためのPstI部位、T AA停止コドンおよび28ヌクレオチドの相同配列を含む。PCR産物は223 ヌクレオチドであった。 部分A、BおよびCをpJO201でクローン化すると5.0kbのプラスミ ドpA1B6C3が得られ、これを大腸菌株XL1−Blueで形質転換すると 、菌株SSHP2が得られた。その菌株を増殖させ、実施例1に記載の発現に対 して評価した。図4に示すように、融合蛋白質の予想分子量(61kDa)に対 応するバンドがSDS−PAGE上で認められた。さらに、アミノ酸247切断 部位でセルフプロセッシングされたCKS/HSV−2プロテアーゼの分子量( 55kDa)に対応するバンドも認められた。 実施例8pA1B6Cmutの構築および247突然変異を有するCKS/HSV−2の 発現 HSV−2プロテアーゼの247番目のアミノ酸で突然変異 を誘発してプロテアーゼクリップ部位でアラニン残基をグリシン残基に変換し、 それによって、アミノ酸247でのセルフプロセッシングを取り除いた。カセッ ト系は実施例5に記載した通りであった。 部分Cmutは新しいPCR産物であり、部分AおよびBは実施例1と同一であ った。突然変異を部分Cmutの5’PCRプライマーに導入した。部分Cmutの5 ’プライマーは、5’−TAGATCTAGAATCGCGGACACACGT ACCTTCAGGGGAGCGAAA−3’であった。それは、クローニング のためのXbaI、AflIII、Ala−Gly突然変異および33ヌクレオチ ドの相同配列を含む。3’プライマーは、実施例7に記載の部分Cに対して使用 した3’プライマーと同一であった。PCRは実施例5の記載と同様に行い、2 23ヌクレオチドのPCR産物を得た。 部分A、BおよびCmutをpJO201でクローン化すると、5.0kbのプ ラスミドpA1B6Cmut、が得られ、これをXL1−Blueで形質転換する と、菌株SSHP3が得られた。その菌株を増殖させ、実施例5に記載したよう に発現に対する評価を行った。融合蛋白質の予想分子量(61kDa)に 対応するバンドが、図3に示すように、SDS−PAGEで確認された。セルフ プロセッシングされたCKS/HSV−2プロテアーゼに対応すると思われる5 5kDaのバンドは認められなかった。 実施例9pA2B6の構築および翻訳上CKSに結合したHSV−2プロテアーゼ(1〜 247)の発現 HSV−2プロテアーゼ(1〜247)を、翻訳上CKSに結合して発現させ た。非融合HSV−2プロテアーゼを産生するために、リボソーム結合部位を、 kdsB(実施例5に記載)の40ヌクレオチドの5’フラグメントとHSV− 2プロテアーゼの遺伝子との間に挿入した。カセット系は実施例5に記載した通 りであった。部分A2は新しいPCR産物であり、部分Bは実施例5と同一であ った。部分A2に対する5’プライマーは、5’−TAGATGTCGACTA AGGAGGTGATCTAATGGCATCAGCAGAAATGCGTGA ACGTTTAGAGGCGCCTCTGCCCGACCGG−3’であった。 それは、クローニングのためのSalI部位、共通リボソーム結合部位およびC KSのTAA停止コドン(HSV−2プロテアーゼのATG開始部位と重複する )を含む。 HSV−2プロテアーゼの最初の10個のアミノ酸のコドンを、大腸菌に対して third positionで最適化した。続く21個のヌクレオチドはPC Rプライミングに対して完全な相同性を有していた。3’プライマーは実施例5 の部分Aに対する3’プライマーと同一であった。PCRを実施例5の記載と同 様に行うと、216ヌクレオチドPCR産物が得られた。 発現ベクターはpJO201であった。kdsB ATG開始コドンの40ヌ クレオチド下流にあるユニークなSalI部位および多重クローニング部位のP stI部位を使用してPCR産物をクローニングした。翻訳上の結合により、k dsBおよびHSV−2プロテアーゼ(1〜247)から19アミノ酸産物が得 られた。部分A2およびBをpJO201でクローン化すると、4.1kbのプ ラスミドpA2B6が得られた。プラスミドを大腸菌株XL1−Blueで形質 転換すると、菌株SSHP4が得られた。その菌株を増殖させ、実施例5に記載 したように、発現に対する評価を行った。HSV−2プロテアーゼの予想分子量 (27kDa)に対応するバンドがSDS−PAGE(図4)およびウェスタン ブロット(図5)で得られた。 実施例10pA2B6C3の構築および翻訳上CKSに結合したHSV−2プロテアーゼ( 1〜307)の発現 HSV−2プロテアーゼ(1〜307)を、翻訳上CKSに結合して発現させ た。この実施例でも、実施例5および図2に記載のカセット系を使用した。部分 A2は実施例9に記載され、部分BおよCは実施例5および7に記載されたもの であった。部分A2、BおよびCをpJO201でクローン化すると、4.3k bのプラスミドpA2B6C3が得られた。そのプラスミドを大腸菌株XL1− Blueで形質転換すると、菌株SSHP5が得られた。その菌株を増殖させ、 実施例5に記載したように発現に対する評価を行った。図4に示すように、HS V−2プロテアーゼ(1〜307)の予想分子量(33kDa)に対応するバン ドが確認された。さらに、セルフプロセッシングされたHSV−2プロテアーゼ の分子量(27kDa)に対応するバンドも確認された。 実施例11pA2B6Cmutの構築およびアミノ酸247突然変異を有するHSV−2プロ テアーゼの発現 実施例8に記載したアミノ酸247のプロテアーゼセルフプロセッシング部位 での突然変異を翻訳上結合した非融合プロテアーゼに導入した。ここでも、実施 例5のカセット系を使用した。部分A2は実施例9に記載した通りであり、部分 Bは実施例9に記載した通りであり、部分Cmutは実施例8に記載した通りであ り、これらをpJO201でクローン化すると、4.3kbのプラスミドpA2 B6Cmutが得られた。そのプラスミドを大腸菌株XL1−Blueで形質転換 すると、菌株SSHP6が得られた。その菌株を増殖させ、実施例5に記載した ように発現に対する評価を行った。図3に示すように、HSV−2プロテアーゼ (1〜307)の予想分子量(33kDa)に対応するバンドが確認された。セ ルフプロセッシングされたHSV−2プロテアーゼの分子量(27kDa)に対 応するバンドは認められなかった。 実施例12pHPB−1の構築 この実施例では、アッセンブリー蛋白質ICP35の残りの配列をコードする 0.7kbのBamHIフラグメントのみを含むpH2ProB(実施例3の記 載に従って調製)のサブク ローンを構築した。pH2ProBの0.7kbのBamHIフラグメントをp UC18でサブクローン化した。この構築は、その後のHSV−2プロテアーゼ およびICP35を含むUL26クローンの全長の構築に必要であった。 実施例13pSSPI1−11の構築およびHSV−2プロテアーゼ/ICP35の発現 図6に概説するように、CKS融合を、HSV−2プロテアーゼおよびICP 35をコードするUL26全体に対して構築した。実施例7に記載のプラスミド pA1B6CをNcoI/PstIで消化し、それを、pH2ProAのNco I/SalIフラグメント(557bp)および実施例12に記載のpHPB− 1のSalI/PstIフラグメント(81bp)に連結した(トリプル連結) 。次いで、得られた中間体クローンpITL−6を、RsrII/HindIIIで 消化し、pHPB−1のRsrII/HindIIIフラグメント(610bp)と 連結して、5.9kbの最終プラスミドpSSPI1−11を得た。そのプラス ミドを大腸菌株XL1−Blueで形質転換すると、菌株SSHP7が得られた 。その菌株を増殖させ、実 施例5に記載したように発現に対する評価を行った。CKS/HSV−2プロテ アーゼ/ICP35融合体の予想分子量(95kDa)に対応するバンドが認め られた。 実施例14His−148突然変異を含むpALTHM−4の構築 HSV−2プロテアーゼの148番目のヒスチジン残基を突然変異誘発してア ラニン残基にした。変化部位突然変異誘発キット(Promega製)を製造者のプロ トコールに従って使用した。pSSPI1−11のKpnI/SphIフラグメ ントをそのキットに入っているpALTER−1突然変異誘発ベクターでサブク ローン化した。HSV−2プロテアーゼのヌクレオチド442〜443の突然変 異誘発を行った。すなわち、CACがGCCに変化することによりHis−14 8がAlaに変換され、突然変異体の分析のためのEagI部位が作られた。p ALTHM−4が所望の突然変異を含むことが、DNA配列分析により確認され た。 実施例15pSSPI2の構築ならびに翻訳上CKSに結合したHSV−2プロテアーゼお よびICP35の発現 この実施例では、HSV−2プロテアーゼおよびICP35をコードするUL 26遺伝子を翻訳上CKSに結合した。プラスミドpA2B6Cは、この構成体 の親ベクターであった。HSV−2プロテアーゼの3’部分およびICP35遺 伝子を含むpSSPI1−11のNcoI/HindIIIフラグメント(144 1bp)をpA2B6Cでクローン化すると、5.2kbのプラスミドpSSP I2が得られた。そのプラスミドを大腸菌株XL1−Blueで形質転換すると 、菌株SSHP8が得られた。その菌株を増殖させ、実施例5に記載したように 発現に対する評価を行った。図7に示すように、HSV−2プロテアーゼ/IC P35融合体の予想分子量(67kDa)に対応するバンドが、HSV−2プロ テアーゼ(1〜247)の分子量に対応する27kDaのセルフプロセッシング された蛋白質とともに確認された。 実施例16pSSPI2Mの構築ならびに翻訳上CKSに結合した突然変異体HSV−2プ ロテアーゼおよびICP35の発現 実施例8に記載したアミノ酸247が欠失したHSV−2プロテアーゼおよび ICP35をコードするUL26遺伝子を翻 訳的にCKSに結合させた。プラスミドpA2B6Cmutは、この構成体の親ベ クターであった。HSV−2プロテアーゼの3’部分およびICP35遺伝子を 含むpSSPI1−11のNcoI/HindIIIフラグメント(1441bp )をpA2B6Cmutでクローン化すると、プラスミドpSSI2Mが得られた 。そのプラスミドを大腸菌株XL1−Blueで形質転換すると、菌株SSHP 9が得られた。その菌株を増殖させ、実施例5に記載したように発現に対する評 価を行った。HSV−2プロテアーゼ/ICP35の予想分子量(67kDa) に対応するバンドが、図7に示すように認められた。HSV−2プロテアーゼ( 1〜247)の分子量に対応する27kDaのセルフプロセッシングされた蛋白 質は、SDS−PAGEでもウェスタンブロットでも認められなかった。 実施例17L26のS.cerevisiaeでの発現 実施例13の記載に従って調製したプラスミドpSSPI1−11をEcoR Iで消化し、付着末端を製造者の指示に従ってDNAポリメラーゼの大きいフラ グメントにより平滑末端にした。次いで、そのDNAをXbaIで消化し、1% 低融点ア ガロースゲルによる電気泳動にかけた。UL26遺伝子を含む2.3kbのフラ グメントをゲルから切り取り、PvuII/XbaI部位でpVT100−Uに連 結した。連結混合物を大腸菌DH5αで形質転換した。UL26遺伝子を含むプ ラスミドpVT100−U UL26を、HindIII/XbaIで消化する(2 .3kbのフラグメントが放出される)ことにより確認した。 酵母菌株YJOは、ウラシル原栄養に対する選択を用いて、pVT100−U またはpVT100−U UL26により形質転換した。形質転換体は、ウラシ ルが欠失し、2%グルコースを含む液体培地中、30℃で増殖させ、実施例5に 記載したように発現に対する評価を行った。27kDaの免疫反応性バンドが検 出され(図8、レーン5、6)、これは、UL26遺伝子産物(HSV−2プロ テアーゼ)がS.cerevisiaeで活性であることを示す。 実施例18野生型および突然変異体のHSV−2プロテアーゼのバキュロウィルス系での発 現およびin vivo活性の実証 高レベルのHSV−2プロテアーゼ発現を得るために、その 遺伝子を、バキュロウィルスであるAutographa californica核多角体病ウィルス の強力な多角体プロモーターのコントロール下においたトランスファーベクター pVL1392でクローン化した。次いで、その遺伝子を、昆虫細胞宿主におい て、相同的組換えにより、線状化したBaculogoldウイルスに組み込んだ。次いで 、組換え体ウィルスを使用して組織培養の昆虫細胞を感染させ、プロテアーゼを 産生した。HSV−2プロテアーゼUL26遺伝子をコードするDNAフラグメ ントを次の方法でプラスミドpSSPI1−11(実施例13に記載)から切り 出した。まず、プラスミドをXbaIで消化した後、DNAポリメラーゼのクレ ノウフラグメントで処理して平滑端を作り、EcoRIで消化した。得られた約 2kbのDNAラグメントをアガロースゲルにより精製し、予めEcoRIおよ びSmaIで消化したトランスファーベクターpVL1392に連結してプラス ミドpAcUL26を作った。同様に、活性部位His−148の突然変異を有 するHSV−2UL26遺伝子を含むプラスミドpALTHM−4(実施例13 に記載)をHindIIIで消化し、クレノウポリメラーゼで平滑端にしてEco RIで切断し、得られた2kbのDNAフラグメントを ゲル精製して、EcoRIおよびSmaIで切断したpVL1392に連結する と、プラスミドpAcH148が得られた。 キットに入っているリン酸カルシウム沈澱用試薬を使用して、5μgのpAc UL26またはpAcH148を0.5μgの線状化したBaculogold DNAとと もに同時トランスフェクションすることにより、組換え体ウィルスを誘導した。 Baculogold DNAは、ORF1629の致死欠失を含み、ORF1629お よび発現すべき遺伝子を含むトランスファーベクターとの組換えによる救援がな ければ、生長できない。すなわち、組換え体ウィルスが選択される。トランスフ ェクションの後、Sf9細胞を4mlのTMN−FH培地で5日間インキュベー トし、感染のサイン、すなわち細胞の拡大、細胞の生存能力の減少または細胞溶 解をモニターした。上清を採取し、細胞を低速遠心により除去し、この低タイタ ーウィルスストックの1mlを使用して2×106個のSf9細胞を含む新しい フラスコを感染させた。もう一度、細胞を、感染のサインが現れるまで、すなわ ち高タイターウィルスストックの産生を示すまで、3〜5日間インキュベートし た。 UL26またはHis−148突然変異体遺伝子の発現をア ッセイするために、新しいSf9細胞に、上記のように作製したvAcUL26 またはvAcH148の高タイターストックを感染させ、可溶抽出物を調製した 。図9に、未感染細胞(レーン3)、野生型バキュロウィルス感染溶解物(レー ン4)、vAcUL26感染溶解物(レーン5)、およびvAcH148感染溶 解物(レーン6)の20μlアリコートのSDS−PAGE分析の結果を、クー マシーブルーで染色して示す。予想されたように、vAcUL26感染細胞で作 られたUL26遺伝子由来のポリ蛋白質は、オート蛋白質分解を受けて27kD aプロテアーゼおよび40kDaのICP35蛋白質を産生する。これは、HS V−2プロテアーゼがこれらの細胞で活性であることを示す。vAcH148感 染細胞では、プロテアーゼの活性部位の突然変異により、オート蛋白質分解がか なり減少し、67kdのポリ蛋白質が主な形態として認められる。このことは、 ポリ蛋白質のプロセッシングがウィルスまたは細胞起源の内因性プロテアーゼに よるのではなく、活性HSV−2プロテアーゼ自体の固有の機能によることを示 す。図10に示すウェスタンブロットから、ウィルス感染細胞で産生した蛋白質 は、HSV−2プロテアーゼの成熟前および成熟 した形であることが確認される。 実施例19HSV−2プロテアーゼの236〜247領域に対する抗体の調製 Gln−Ala−Gly−Ile−Ala−Gly−His−Thr−Tyr −Leu−Gln−Alaの配列のペプチドを、標準的方法を使用して商業的に 合成した。この配列は、UL26遺伝子産物の残基236〜247およびHSV −2プロテアーゼの成熟形のカルボキシ末端の12個のアミノ酸に対応する。そ のペプチドを市販キット(Pierce)を使用してkeyhole笠貝ヘモシアニン とコンジュゲートした。次いで、コンジュゲートしたペプチドをフロイントのア ジュバントで乳化し、ニュージーランドの白色ウサギのいくつかの皮下投与部位 に注入した(1回の免疫感作につき約0.5mgのペプチド)。追加免疫感作も 、2週間および6週間後に投与した。その動物は、最初の免疫感作の前ならびに 最初の免疫感作の4週、8週および10週間後に採血した。凝固血液から遠心に より血清を採取し、56℃で30分加熱した後、−20℃で保存した。 実施例20組換えバキュロウィルスベクターを使用する幼虫でのUL26遺伝子の発現 イラクサキンウワバの幼虫を、27℃、50%相対湿度で、半合成の餌により 第4齢まで成長させた。脱皮の少し後に、昆虫を餌の所から移し、個々にプラス チック製ペトリ皿に入れて、18時間飢餓状態においた。次いで、昆虫を10μ lの昆虫細胞培養液(実施例18参照)と接触させた。該培養液は、1)野生型 核多角体病ウィルス(Autographa californica)、2)HSV−2のUL26遺 伝子を有する組換えバキュロウィルス(vAcUL26)、3)10:1の組換 えバキュロウィルスおよび野生型核多角体病ウィルス、または4)バキュロウィ ルスなしのいずれかを感染させた。各々の細胞培養液は、飲を刺激するために1 0%のショ糖を含んでいた。幼虫が培養液の一部を飲むまで観察を行い、その後 、さらに3時間、各々の培養液に接触させたままにした。この期間の後、幼虫を 新しい半合成の餌の表面上に置き(<6匹の幼虫/1カップ)、28℃、70% の相対湿度で保持した。感染の3〜5日後に、死んだ幼虫および死にかけた幼虫 を集めて−70℃で凍結した。 凍結した幼虫を解凍し、抽出緩衝液(50mMのリン酸カリウム(pH7.5 )、150mMのNaCl、1mMのEDTA、0.4mMのβ−メルカプトエ タノール、0.5%のトリトンX−100および10%グリセロール)に、10 μl緩衝液/mg幼虫の割合で入れた。幼虫懸濁物を乳鉢および乳棒を使用して ホモジェネートした。アリコートを取り出し、高速で3分間、microfug eで遠心した。上清フラクションからのアリコートを変性し、12.5%SDS −ポリアクリルアミドゲルによる電気泳動にかけた。ゲルは、クーマシーブリリ アントブルーR−250を使用して蛋白質の染色を行うか、ウェスタンブロット 分析用のPVDFメンブランに電気泳動的に移した。一次の抗体溶液は、0.7 5%牛血清アルブミンおよび236〜247HSV−2プロテアーゼペプチド( 実施例19)またはCKS−HSV−2プロテアーゼ融合蛋白質(実施例6)か ら得られる抗体を含むTBST緩衝液中で調製した。 図11に示すように、クーマシーで染色されたゲルは、野生型バキュロウィル スのみが感染した幼虫またはウィルスの感染がない幼虫には存在しない27kD aの存在を示す。これらのデータは、組換えvAcUL26バキュロウィルス感 染した幼 虫が約27kDaの蛋白質を発現したことを示唆する。この解釈は、HSV−2 プロテアーゼの236〜247ペプチドフラグメントに対する一次抗体が、vA cUL26で処理した幼虫における27kDaのバンドおよびいくつかの少量分 解産物とのみ正に反応することを示すウェスタンブロットにより確認される。こ れらの結果は、Trichoplusia niで産生されたUL26蛋白質が活性で、27kD aの成熟した形にセルフプロセッシングできることを示す。 当業者であれば明らかなように、本発明の特定の態様は、本発明の範囲または 精神を逸脱することなく、修正または変形することができる。例えば、コドンの 縮退により、下線部のDNA配列は、蛋白質配列に影響を及ぼさないならば変え ることができる。さらに、生物学的機能の同等性という考えにより、蛋白質構造 を変化させ、さらに有用なプロテアーゼを達成することができる。そのような修 正は全て、請求の範囲内に含まれるものとする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12R 1:865) (C12N 9/50 C12R 1:19) (C12N 1/19 C12R 1:865) (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12N 15/09 C12R 1:92) (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),CA,JP (72)発明者 カツツ,レオナード アメリカ合衆国、イリノイ・60090、ホイ ーリング、プラム・クリーク・ドライブ・ 375 (72)発明者 マクゴニガル,トマス・ピー アメリカ合衆国、イリノイ・60087、ウオ キーガン、ラグビー・コート・3211 (72)発明者 サースイー,アパーナ・ブイ アメリカ合衆国、イリノイ・60087、ウオ キーガン、ドロシー・コート・4836 (72)発明者 シヨーン,シヤロン・イー アメリカ合衆国、イリノイ・60626、シカ ゴ、ジユーンウエイ・テラス・1505

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 単純ヘルペスウィルス2型由来のヘルペスプロテアーゼ。 2. さらにヘルペスウィルスアッセンブリー蛋白質前駆体を切断する能力を有 することを特徴とする請求項1に記載のヘルペスプロテアーゼ。 3. さらに単純ヘルペスウィルス2型のヘルペスウィルスアッセンブリー蛋白 質前駆体を切断する能力を有することを特徴とする請求項1に記載のヘルペスプ ロテアーゼ。 4. さらに図1のアミノ酸配列を含むことにより確認されることを特徴とする 請求項1に記載のヘルペスプロテアーゼ。 5. 図1のアミノ酸配列に対する相同性が少なくとも約70%であるアミノ酸 配列。 6. 図1のアミノ酸配列に対する相同性が少なくとも約90%であるアミノ酸 配列。 7. 単純ヘルペスウィルス2型プロテアーゼまたはその一部をコードする単離 された核酸配列。 8. ヘルペスウィルスアッセンブリー蛋白質前駆体を切断する能力を有するプ ロテアーゼをコードすることを特徴とする請 求項7に記載の核酸配列。 9. 単純ヘルペスウィルス2型のヘルペスウィルスアッセンブリー蛋白質前駆 体を切断する能力を有するプロテアーゼをコードすることを特徴とする請求項7 に記載の核酸配列。 10. 図1に示すヘルペスプロテアーゼをコードする核酸配列。 11. 図1の核酸配列に対する相同性が少なくとも約70%である核酸配列を 含む核酸セグメント。 12. 図1の核酸配列に対する相同性が少なくとも約90%である核酸配列を 含む核酸セグメント。 13. 単純ヘルペスウィルス2型プロテアーゼまたはその一部をコードする核 酸配列を含む組換えベクター。 14. さらに発現ベクターとして確認されることを特徴とする請求項13に記 載のベクター。 15. させにプロモーターを含むことにより確認されることを特徴とする請求 項14に記載のベクター。 16. 単純ヘルペスウィルス2型プロテアーゼまたはその一部をコードする核 酸配列を含む組換えベクターで形質転換された組換え宿主細胞。 17. 宿主が細菌、酵母または昆虫細胞から選択されることを特徴とする請求 項16に記載の組換え宿主細胞。 18. 宿主が、大腸菌、Saccharomyces cerevisiaeまたはTrichoplusia niで あることを特徴とする請求項17に記載の宿主細胞。
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