JPH08510320A - 容器の壁にパイプを接続するためのパイプ接続具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 液体天然ガスの容器の壁（１）に該容器壁（１）を貫通してパイプ（１０）を接続するためのパイプ接続具。この接続具は、パイプ（１０）の外周を同軸的に囲包し、一端において該パイプに結合された筒状のスリーブ（５）から成る。スリーブは、その一端から離れた部位で容器壁（１）に連結されており、スリーブの一端は、パイプ（１０）のリング状フランジ（１１）に圧接して解放自在に連結することができるようになされたリング状フランジ（５）を有する。

Description

【発明の詳細な説明】 容器の壁にパイプを接続するためのパイプ接続具技術分野 本発明は、容器又はタンクの壁にパイプを貫通接続するためのパイプ接続具に 関する。技術背景 容器又はタンクの壁にパイプを接続するためのパイプ接続具は、例えば液体天 然ガス（ＬＮＧ）の容器等に使用されるものとして従来から周知である。そのよ うなパイプ接続具は、容器の壁に結合されたパイプに溶接される接続具であり、 該パイプと同じ内径を有する第１パイプ分節体と、第一パイプ分節体から半径方 向外方へ延長したパイプ部分と、該パイプ部分に接続され、パイプ部分に同軸的 に延長した、第１パイプ分節体より直径の大きい第２パイプ分節体から成る。第 １パイプ分節体と、半径方向のパイプ部分と、第２パイプ分節体とは単一部片と して例えば鋳造によって形成されている。 この従来のパイプ接続具の目的は、パイプが直接容器壁に溶接されており、そ の接続部が熱又は低温の影響にさらされるような構造であるとすれば及ぼされる であろう機械的応力を減少させることであったが、大きな遷移応力が生じること が判明した。 この従来のパイプ接続具においては、応力を十分に滅少させるために第２パイ プ分節体に延長パイプが溶接され、その延長パイプが容器壁に溶接される。第１ パイプ 分節体内に同軸にケーシングが設けられ、第１パイプ分節体に溶接された端部フ ランジに溶接される。 しかしながら、鋳造部品の製造は、複雑な工程を必要とし、鋳造部品を結合す るために多くの溶接作業を必要とする。従って、鋳造部品、及びそれに連結する 各部品の品質管理、及びそれらの部品の取り付けに精巧な工程が必要とされる。 従って、パイプを容器壁に接続する作業は、時間と費用のかかる作業であった。発明の開示 本発明の目的は、上述した従来技術に随伴する欠点を克服することである。 その目的を達成するために、本発明は、液体天然ガスの容器の壁に該容器壁を 貫通してパイプを接続するためのパイプ接続具であって、前記パイプの外周を同 軸的に囲包し、一端において該パイプに結合された筒状のスリーブから成り、該 スリーブは、該一端から離れた部位で前記容器壁に連結されており、該スリーブ の該一端は、該パイプのリング状フランジに圧接して解放自在に連結することが できるようになされたリング状フランジを有することを特徴とするパイプ接続具 を提供する。図面の簡単な説明 図１は、本発明によるパイプ接続具の第１実施形態の一部断面による部分側面 図であり、容器又はタンクの一部とそれに接続されたパイプシステムの一部を破 除して示す。 図２は、本発明によるパイプ接続具の第２実施形態の一部断面による部分側面 図であり、容器又はタンクの一部とそれに接続されたパイプシステムの一部を破 除して示す。好ましい実施形態の説明 図１を参照すると、本発明によるパイプ接続具の第１実施形態が示されている 。容器２の壁１に穿設された穴にそれを貫通して壁１の平面に対してほぼ垂直に 筒状スリーブ３が挿通され、壁１に溶接されている。スリーブ３の、容器２の外 部に位置する外端に、スリーブの長手軸線に垂直に延長した、即ち半径方向の第 １リング状フランジ５が溶接されている。フランジ５は、多数のボルト穴６を有 している。 容器２の内外へ流体を通すためのパイプ１０が、スリーブ５内にスリーブと同 軸関係をなして挿通されている。パイプ１０の外端に、該パイプの長手軸線に垂 直に延長した、即ち半径方向の第２リング状フランジ１１が溶接されている。第 ２フランジ１１も、第１フランジ５と同様に、多数のボルト穴を有している。第 １フランジ５と第２フランジ１１とは、互いに密封状態に圧接され、それらの互 いに整列したボルト穴をに通されたボルト１２とナット（図示せず）によって互 いに締め付けられる。 パイプ１０を含むパイプシステムの隣接するパイプ分節体１４（破線で示され ている）のフランジ１６を第２ フランジ１１に連結するために、第２フランジ１１に多数のねじ付き盲穴１５を 形成しておくことができ、それらの穴にねじ１７をねじ込むことによってフラン ジ１１と１６を結合することができる。 本発明のパイプ接続具によれば、特殊な鋳造部品の使用が回避され、従来のパ イプ接続具に比べて溶接継目の数が少なくされる。 図２は、本発明によるパイプ接続具の第２実施形態を示す。第１実施形態との 相違は、容器２の内外へ流体を通すためのパイプ２１に溶接されたフランジ２０ がパイプ２１の端部にではなく、端部から離れた部位で該パイプに取り付けられ ていることである。パイプ２１の、容器２の外部に位置する外端には第３フラン ジ２２が溶接されており、この第３フランジに、パイプシステムの隣接するパイ プ分節体のフランジを連結することができるようになされている。 本発明のパイプ接続具によれば、パイプ接続具が及ぼす熱又は低温の作用に基 因する機械的応力を許容し得る範囲に抑制することができる。 更に、本発明のパイプ接続具によれば、鋳造や金属物体の機械加工によって製 造される特製の部品を必要とせず、規格品のパイプ及びフランジを用いることが できる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．液体天然ガスの容器の壁（１）に該容器壁（１）を貫通してパイプ（１ ０）を接続するためのパイプ接続具であって、 前記パイプ（１０）の外周を同軸的に囲包し、一端において該パイプに結合さ れた筒状のスリーブ（５）から成り、該スリーブは、該一端から離れた部位で前 記容器壁（１）に連結されており、該スリーブの該一端は、該パイプ（１０）の リング状フランジ（１１）に圧接して解放自在に連結することができるようにな されたリング状フランジ（５）を有することを特徴とするパイプ接続具。 ２．前記パイプ（１０）のリング状フランジ（１１）は、該パイプ（１０） の一端に配置されており、該パイプ（１０）を含むパイプシステムの他のパイプ 分節体（１４）に連結することができるようになされていることを特徴とする請 求の範囲第１項に記載のパイプ接続具。