JPH08509537A - タッピンねじ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 コンクリートやレンガ、あるいはこれらに類するものに直接ねじ込むためのタッピンねじは、ねじ頭部（１１）と、ねじ軸部（１２）と、このねじ軸部の長さ全体に少なくとも部分的に延びるねじ山（１４）とを備えている。本発明においては、ねじの谷径（ｄ_k）に対する外径（ｄ_a）の比率が約１．２５〜１．５であり、ピッチ（リード）（ｐ）に対する外径（ｄ_a）の比率が約１．５〜１．６であり、ねじ山（１４）のフランク角（ねじ山角）（α）は３５°以上５０°未満である。

Description

【発明の詳細な説明】 タッピンねじ 技術分野 本発明は、請求項１の前文にあるような特徴を含むタッピンねじに関する。 背景技術 この種の公知のねじ（ＣＨ‐Ａ‐651 115）は、リードに対する外径の比率が 略２．５で、ねじ山角（profile angle）αが５０°〜６５°である。その実施 形態には、外径と谷径との間の比率が約１．３であることが示されている。 本発明は、請求項１の前文に示されるような種類のタッピンねじであって、ダ ボや他の補助手段を用いることなく、コンクリートやレンガに構造物を簡単かつ 確実に固定できるようなタッピンねじを提供することを目的とする。 発明の開示 請求項１記載の発明によって、この目的を達成することができる。 本発明によるタッピンねじは、そのねじ山の寸法パラメータが次のように選択 されている。すなわち、コンクリートのような堅い材料に対するねじ込みトルク が過大とならないように、小さなねじ山が係合する状態にあり、ねじの２山間の 距離は、本質的にスラスト力とほんの小さな引張力しか伝達できないコンクリー トの特性を十分に考慮したものとなっている。 本発明の発展型によれば、ねじ軸部は、ねじ山の基部の両側に、削り取られた コンクリートや石の粉を受入れるための窪みを有している。このようなことは、 木ねじとの関連における本質的に異なる目的、すなわち保持力の改善のためのこ ととして知られている。 その他の寸法の詳細は、コンクリートやレンガに予め開けられた下穴の内径 ｄ_bとの関係におけるねじ山のリードｐ、谷径ｄ_k、および外径ｄ_aに関して、請 求項３乃至５に示されている。請求項３乃至５は、ねじがその範囲内でねじ込み トルクと保持力に関して最適の効果を得ることができるように定められたパラメ ータの範囲を詳細に示している。 ＥＰ 89 123 699.4は、そのねじ山の山頂が弓形の切歯を有するタッピンねじ を開示している。この公知のねじは、木やチップボード材にねじ込むために考案 されたものである。驚くべきことに、本発明によるねじの場合においても、この ような切歯を用いると、容易に破壊してしまう脆いコンクリートの他、レンガや 石へも極めて容易なねじ込みが可能となる。 ＥＰ 89 123 699.4に係る公知のねじを改良するため、本発明においては、上 記切歯を形成する溝部がねじ山の高さの５／７〜７／７の値の深さを有すること が好ましい。 コンクリートはクラックの発生しやすい材料である。そこで、たとえばねじの 負荷による局所的な引張応力のために万一クラックが発生した場合でも、ねじの 十分な耐加重性を確保するために、本発明の好適な改良例には請求項１２に列挙 された特徴が備えられている。ねじ山横断面の非対称形状をもたらすような請求 項記載の小さなアタック角が、ねじ頭部側のねじ山フランク面とコンクリートと の間の相対運動によるクラック部分におけるコンクリートの磨滅を防いでいる。 本発明によるねじは、請求項１３に記載されているように、コンクリート、石 、レンガ、あるいはこれらに類するものにねじ穴を形成するための工具としても 構成され得る。そして、そのような工具によって形成されたねじ穴には、請求項 １記載のねじ山を有するねじが容易にねじ込まれる。この場合、ねじには請求項 ６または７に記載のような切歯は必要ない。 図面の簡単な説明 図１は、本発明によるねじの側方立面図、 図２は、本発明によるねじの改良例を示す図、 図３は、図４のIII-III線方向の部分断面図、 図４は、ねじ山の一部において、ねじ山の山頂を通る平面で切った部分断面図 、 図５は、図４をＶ線方向から見た状態を引延ばして部分的に示す図、 図６は、本発明によるねじの改良例を、ねじ山の一部において、ねじ山の山頂 を通る平面で切った部分断面図、 図７は、図６をＶII線方向から見た状態を引延ばして部分的に示す図、 図８は、本発明による改良されたねじ山を有するねじ軸部を、切歯を省略して 部分的に示す図、 図９は、図８のねじ軸部の非対称のねじ山形状を有する状態を示した図１０に おける、ＩＸ−ＩＸ線方向の部分断面図、 図１０は、図８に示すねじ軸部を、ねじ山の山頂を通る平面で切った部分断面 図、 図１１は、図１０をＸＩ線方向から見た状態を引延ばして部分的に示す図、 図１２は、図８のねじ軸部の改良された切歯を有する状態を示した図１３にお ける、ＸII−ＸII線方向の部分断面図、 図１３は、図１０と同様の、ねじ山の山頂を通る平面で切った部分断面図、 図１４は、図１３ＸIV線方向から見た状態を引延ばして部分的に示す図、 図１５は、ねじ穴を作るためのドリル用工具として構成された本発明によるね じを示す図である。 発明を実施するための最良の形態 図１に示されるねじは、ねじ頭部１１と、円柱形状をなすねじ軸部１２と、ね じを下穴１０内に容易に挿入できるようにするための円錐台形状をなすねじ先１ ３とを備えている。 ねじ山１４は、ねじ軸部１２の全長に渡って、円錐台形ねじ先１３まで延びて いる。符号１５で示すのはねじ山の山頂、すなわちねじ山１４形状の連続する外 縁角部である。 次に掲げる定義が、以下の説明に適用される。すなわち、ｄ_aは、ねじ山の山 頂間で測った外径、ｄ_kは、ねじ軸部１２の谷径、ｄ_bは、下穴１０の内径、ｐは 、ねじの２山間のリード寸法、αは、ねじ山角である。 上に示された寸法は、互いに次の（１）式、（２）式、及び（３）式のような 関係にある。 １≧ｐ／ｄ_b≧０．６ （１） １≧ｄ_k／ｄ_b≧１−０．５／ｄ_b （２） ｄ_a＝−０．０２７７ｄ_b ²＋１．４９１ｄ_b−０．４４７ （３） これらの相互関係及び等価関係は各々、図２に示される変形例にも適用される 。なお、図２において、同様な構成部分は同一符号により示され、詳細な説明は 省略される。 図１に示される実施形態と比較した唯一の相違点は、ねじ山１４の両側に、削 り取られたコンクリートや石の粉を受入れるための連続した窪み８，９が設けら れていることである。このため、コンクリートやレンガへのねじのねじ込みが更 に容易となっている。 図３乃至図５に示される実施形態の場合は、ねじ山の山頂１５は複数の溝部１ ６によって間隔を置いて中断されている。このことにより、残されたねじ山の山 頂部分は、ねじのねじ込方向に向けられた切角部１７ａを有する切歯１７を構成 する。切歯１７のピッチは直径によって、例えば１周につき６〜３０歯となるよ うに選択される。ねじ山の山頂１５を中断する上記溝部１６は、その溝の底部に 、ねじを緩める方向に対してロックとして作用するような平面部１８が形成され るよう構成されている。上記切角部１７ａを形成する切刃斜面１９は、角部２２ において、ねじ山フランク面２１と好ましくは７５°〜１００°の角度２０で交 わ る。 図６及び図７は、上述した実施形態に対して溝部１６の底部形状においてのみ 異なる変形例を示している。この変形例においては、溝部１６の底部は、平面部 １８に代えて楔部２３をなすように形成されており、この楔部２３はねじ山の山 頂１５へと推移するように延びる楔角部２４を有している。楔部２３の楔面２５ は、角部２７において、ねじ山フランク面２１と好ましくは６０°〜１００°の 角度で交わる。その結果、ねじをねじ込む際、切角部１７ａによって切り離され た材料は、傾斜した楔面２５を越えてねじの谷方向に、より容易に除去される。 切歯１７を形成する溝部１６の深さは、ねじ山１４のねじ山高さｈの５／７〜 ７／７の値であることが好ましい。切角部１７ａは好ましくは、半径方向に対し て、ねじの半径（半径の値）３０によって２５°〜３５°の角度の負角２８をな すように配置されている。上記平面部１８または楔角部２４は、接線３１に対し て２０°〜３２°の角度の角２９をなすことが好ましい。ねじ山フランク面と交 わる全ての面の変り目は、材料の流れを妨げるようなシャープ・エッジができな いように構成されている。 図８乃至図１１の一方の実施形態と、図１２乃至図１４の他方の実施形態とは 、ねじ山形状の変形例を示すものである。この２つの実施形態においては、図８ に示すように、ねじ込み方向Ｅとは反対側すなわちねじ頭部側のねじ山フランク 面１４′の、ねじの縦軸に垂直な面に対するアタック角βは、ねじ込み方向側の ねじ山フランク面１４″のアタック角（図示せず）より小さい。このアタック角 βは、好ましくは２°〜５°の角度である。その結果、ねじ山フランク面１４′ とコンクリートとの間の相対運動は、万一コンクリートにねじ軸方向のクラック が発生した場合にはコンクリートを磨滅させるような作用を生ずることはない。 このことにより、負荷の下で、ねじを緩めるような、また、ことによるとコンク リートの穴からねじを抜き取るような、いかなる傾向も妨げられる。 異なる２つのねじ山フランク面１４′，１４″の傾斜角が非対称なねじ山形状 をなしている様子が、図９乃至図１２に明示されている。 同様に切歯の変更も、原則として図６および図７に示す形状に相当する図９乃 至図１１に示す形状に帰着する。一方、図１２乃至図１４に示す形状は、原則と して図３乃至図５に示す形状に相当する。このため、切歯の詳細な形状について 再度詳しく説明することはせず、それに代えて、図３乃至図７について加えられ たのと同様の説明を参照するとともに、簡単のため、図９乃至図１１の実施形態 と、図１２乃至図１４の実施形態との両実施形態について、図３乃至図７におけ る符号と同一の符号が用いられる。 ただ、上記両実施形態においてねじ山角αは４０°であり、図９乃至図１１の 実施形態の角γは８４°であるのに対し、図１２乃至図１４の実施形態の場合は 角γは６５°であることをに注目すべきである。これらの値は、図６および図７ について上記に示された６０°〜１００°の範囲内にある。図８乃至図１４に示 す実施形態の角２８および角２９もまた、図３乃至図７について上記に示された 範囲内にある。詳細には、角２８は３４°の値を有し、角２９は３１°の値を有 している。 最後に、角２０は、図９乃至図１１の実施形態において９８°の値を有し、図 １２乃至図１４の実施形態において７８°の値を有している。このため、この角 ２０もまた、図３乃至図７の実施形態について上記に示された７５°〜１００° の範囲内にある。 図１５に示されたねじは、コンクリートやレンガ、あるいはこれらに類するも のにねじ穴を作るためのドリル用工具として構成されたものである。この工具は 、四辺形または多角形の横断面を有し工具をドリル工具内に把持されるようにす るための把持部１と、円形の横断面を有する平滑な軸部２と、ねじ山４を有し軸 部２につながるガイド部３とを備えている。この工具はまた、わずかに円錐状を な し１．５°〜３°、好ましくは約２°の傾斜角δを有するとともに、その表面の ねじ山４が工具の端面６まで続くたねじ付き先端部５を備えている。 図示された上記工具において、ガイド部３の長さｋに対するねじ付き先端部５ の長さ１の比はおよそ４：５である。これは、ねじ付き先端部５の角δの好まし い値が２°と小さいことによるものである。コンクリートの穴７内に工具がくい こむとすぐにねじ切工程が開始されるためには、ねじ山４がコンクリートの穴７ と対面する工具の端面６から直接始まっていることが重要である。 簡単のため図１５には、既に図３乃至図１４を参照して説明した他の実施形態 にあるような、ねじ山の山頂部分に配置された切歯は示されていない。 ねじ穴開け用工具は通常、金属製である。従って、ねじ山の山頂に上記切歯を 形成するのは難しいと思われる。このため、その代わり、上述した切歯に代えて 、近軸形状の溝によって形成されるとともに約ねじ山４のねじ山高さｈの長さで 延びる切歯が備えられていてもよい。そのような切歯はまた、図３乃至図１４を 参照して説明した上記切歯とともに備えられていてもよい。 上記工具がコンクリートに予め開けられた穴７内にねじ込まれる際、ねじ山４ の楔状切歯は高圧でコンクリートに押付けられる。切歯の楔効果によって、コン クリートに局部的な過大応力が発生し、このことにより裂け目が形成され、つい にはコンクリートが削り取られる。このような切取り機構により、最終的にコン クリート内に所望の雌ねじが形成される。 そして、図１乃至図１４に示されるねじ山を備えたねじは、このようにして得 られた雌ねじ内に直接ねじ込まれ、ダボの考慮を全く要することなく、コンクリ ートやレンガに対して取付けられるべき部品を強力に固定するはずである。しか しながら、この場合のねじは、図３乃至図１４を参照して説明され符号１６で示 されたような、いかなる切歯も必要とするものではない。

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９５年３月２日 【補正内容】 請求の範囲 １． コンクリートやレンガ、あるいはこれらに類するものに直接ねじ込むた めのタッピンねじであって、そのねじ山（１４；４）がねじ軸部の長さ全体に渡 って少なくとも部分的に延びているタッピンねじにおいて、 ねじの谷径（ｄ_k）に対する外径（ｄ_a）の比率が１．２５〜１．５であり、 前記ねじ山（１４；４）のリード（ｐ）に対する前記外径（ｄ_a）の比率が１ ．５〜１．６であり、 前記ねじ山（１４；４）のねじ山角（α）は３５°以上５０°未満であること を特徴とするタッピンねじ。 ２． 前記ねじ軸部は、前記ねじ山の基部の両側に設けられ削り取られた石粉 を取込むための窪み（８，９）を有することを特徴とする請求項１記載のタッピ ンねじ。 ３． 下穴（１０）に入る前記タッピンねじは、前記下穴（１０）の内径（ｄ_b ）との関係において、前記リード（ｐ）が次の式で表されることを特徴とする 請求項１または２記載のタッピンねじ。 １≧ｐ／ｄ_b≧０．６ ４． 下穴（１０）に入る前記タッピンねじは、前記下穴（１０）の内径（ｄ_b ）との関係において、前記ねじの谷径（ｄ_k）が次の式で表されることを特徴と する請求項１乃至３のいずれかに記載のタッピンねじ。 １≧ｄ_k／ｄ_b≧１−０．５／ｄ_b ５． 下穴（１０）に入る前記タッピンねじは、前記下穴（１０）の内径（ｄ_b ）との関係において、前記外径（ｄ_a）が次の式で表されることを特徴とする請 求項１乃至４のいずれかに記載のタッピンねじ。 ｄ_a＝−０．０２７７ｄ_b ²＋１．４９１ｄ_b−０．４４７ ６． 前記ねじ山（１４；４）の山頂（１５）は、弓形の切歯（１７）を有す ることを特徴とする請求項１乃至５のいずれかに記載のタッピンねじ。 ７． 前記ねじ山（１４）の山頂（１５）は複数の溝部（１６）によって間隔 を置いて中断され、 前記複数の溝部（１６）同士の間に残されたねじ山の山頂部分が、前記弓形の 切歯（１７）を形成し、 この切歯（１７）の切角部（１７ａ）は、実質的に前記ねじ山（１４）のねじ 込方向に向けられるとともに、半径方向（３０）に対して負角（２８）をなすよ うに配置されていることを特徴とする請求項６記載のタッピンねじ。 ８． 前記切歯（１７）は、前記ねじ山（４；１４）の１周につき６〜３０歯 ずつ設けられていることを特徴とする請求項６または７記載のタッピンねじ。 ９． 前記切歯（１７）を形成する前記複数の溝部（１６）は、前記ねじ山の 高さ（ｈ）の５／７〜７／７の値の深さ（ｔ）を有することを特徴とする請求項 ６乃至９のいずれかに記載のタッピンねじ。 １０． 前記切歯（１７）の切角部（１７ａ）の負角（２８）は２５°〜３５ °の角度であることを特徴とする請求項７乃至９のいずれかに記載のタッピンね じ。 １１． 前記ねじ頭部（１１）に代えて、または前記ねじ頭部（１１）への延 長部として、延長部、特にメートルねじ付きのねじボルトを備えたことを特徴と する請求項１乃至１０のいずれかに記載のタッピンねじ。 １２． ねじ込み方向（Ｅ）とは反対側のねじ山フランク面（１４′）の、ね じの縦軸に垂直な面に対するアタック角（β）は、ねじ込み方向側のねじ山フラ ンク面（１４''）のアタック角より小さく、かつ、好ましくは２°〜５°の角度 であることを特徴とする請求項１乃至１１のいずれかに記載のタッピンねじ。 １３． コンクリートや石、あるいはこれらに類するものにねじ穴を作るため の工具としてとして構成され、 把持部（１）と、軸部（２）と、ねじ山（４）を有する半径一定のガイド部（ ３）と、わずかに円錐状をなすねじ付き先端部（５）と、を備えたことを特徴と する請求項１乃至１２のいずれかに記載のタッピンねじ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＡＵ，ＣＡ，ＪＰ，ＵＳ (72)発明者 ヘッティッヒ，ウルリッヒ ドイツ連邦共和国フルオルンビンツェル ン、ハウプトシュトラーセ、11

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． そのねじ山（１４；４）がねじ軸部の長さ全体に渡って少なくとも部分 的に延びており、コンクリートやレンガ、あるいはこれらに類するものに直接ね じ込むためのタッピンねじであって、 ねじの谷径（ｄ_k）に対する外径（ｄ_a）の比率が約１．２５〜１．５であり、 前記ねじ山（１４；４）のリード（ｐ）に対する前記外径（ｄ_a）の比率が約 １．５〜１．６であり、 前記ねじ山（１４；４）のねじ山角（α）は３５°以上５０°未満であること を特徴とするタッピンねじ。 ２． 前記ねじ軸部は、前記ねじ山の基部の両側に設けられ削り取られた石粉 を取込むための窪み（８，９）を有することを特徴とする請求項１記載のタッピ ンねじ。 ３． 前記ねじを受入れるための下穴（１０）の内径（ｄ_b）との関係におい て、前記リード（ｐ）は次の式で表されることを特徴とする請求項１または２記 載のタッピンねじ。 １≧ｐ／ｄ_b≧０．６ ４． 前記下穴の内径（ｄ_b）との関係において、前記谷径（ｄ_k）は次の式で 表されることを特徴とする請求項１乃至３のいずれかに記載のタッピンねじ。 １≧ｄ_k／ｄ_b≧１−０．５／ｄ_b ５． 前記下穴の内径（ｄ_b）との関係において、前記外径（ｄ_a）は次の式で 表されることを特徴とする請求項１乃至４のいずれかに記載のタッピンねじ。 ｄ_a＝−０．０２７７ｄ_b ²＋１．４９１ｄ_b−０．４４７ ６． 前記ねじ山（１４；４）の山頂（１５）は、弓形の切歯（１７）を有す ることを特徴とする請求項１乃至５のいずれかに記載のタッピンねじ。 ７． 前記ねじ山の山頂（１５）は複数の溝部（１６）によって間隔を置いて 中断され、 前記複数の溝部（１６）同士の間に残されたねじ山の山頂部分が、前記弓形の 切歯（１７）を形成し、 この切歯（１７）の切角部（１７ａ）は、実質的に前記ねじ山（１４）のねじ 込方向に向けられるとともに、半径方向（３０）に対して負角（２８）をなすよ うに配置されていることを特徴とする請求項６記載のタッピンねじ。 ８． 前記切歯（１７）は、前記ねじ山（１４；４）の１周につき６〜３０歯 ずつ設けられていることを特徴とする請求項６または７記載のタッピンねじ。 ９． 前記切歯（１７）を形成する前記複数の溝部（１６）は、前記ねじ山の 高さ（ｈ）の５／７〜７／７の値の深さ（ｔ）を有することを特徴とする請求項 ６乃至９のいずれかに記載のタッピンねじ。 １０． 前記切歯（１７）の切角部（１７ａ）の負角（２８）は２５°〜３５ °の角度であることを特徴とする請求項７乃至９のいずれかに記載のタッピンね じ。 １１． 前記ねじ頭部（１１）に代えて、または前記ねじ頭部（１１）への延 長部として、延長部、特にメートルねじ付きのねじボルトを備えたことを特徴と する請求項１乃至１０のいずれかに記載のタッピンねじ。 １２． ねじ込み方向（Ｅ）とは反対側のねじ山フランク面（１４′）の、ね じの縦軸に垂直な面に対するアタック角（β）は、ねじ込み方向側のねじ山フラ ンク面（１４''）のアタック角より小さく、かつ、好ましくは２°〜５°の角度 であることを特徴とする請求項１乃至１１のいずれかに記載のタッピンねじ。 １３． コンクリートや石、あるいはこれらに類するものにねじ穴を作るため の工具としてとして構成され、 把持部（１）と、軸部（２）と、ねじ山（４）を有する半径一定のガイド部 （３）と、わずかに円錐状をなすねじ付き先端部（５）と、を備えたことを特徴 とする請求項１乃至１２のいずれかに記載のタッピンねじ。