JPH1113726A - 緩み止め機能付き軟質材用タッピンねじ - Google Patents

緩み止め機能付き軟質材用タッピンねじ

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Publication number
JPH1113726A
JPH1113726A JP20825097A JP20825097A JPH1113726A JP H1113726 A JPH1113726 A JP H1113726A JP 20825097 A JP20825097 A JP 20825097A JP 20825097 A JP20825097 A JP 20825097A JP H1113726 A JPH1113726 A JP H1113726A
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JP
Japan
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slope
leg
tapping screw
head
screw
Prior art date
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Application number
JP20825097A
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English (en)
Inventor
Shinichi Hamano
真一 濱野
Yoshimitsu Ueno
美光 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Seiko Co Ltd
Original Assignee
Nitto Seiko Co Ltd
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Publication date
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  • Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】軟質ワークの下穴にねじ込まれたタッピンねじ
の緩み止め効果を得る。 【解決手段】 ドライバビット5の穂先の羽根6の傾き
に等しい角度(α)だけ頭部2の頂面に向かって傾斜さ
せた係合壁12を形成し且つねじの緩め方向側回転時に
はドライバビット5が係合しないで滑るよう傾斜したス
ロープ13を有する駆動部10を形成し、脚部3の中心
線上の頭部2に有底孔11を穿設した緩み止め機能付き
軟質材用タッピンねじ1であるので、ドライバビットの
穂先が−あるいは+形状のどちらであってもねじ込み作
業時に使用することができる。また、頭部はねじの緩め
方向側回転時にドライバビットが係合しにくくなり、座
面、ねじ山は夫々緩め方向側回転時に抵抗が高くなるの
で、これらの相乗効果により確実な緩み止め効果が得ら
れる。更に、樹脂の材質及び温度等の使用環境によって
そのねじ込みトルクが影響されることなく、完全な緩み
止めが得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はあらかじめワークに
あけられた下穴に雌ねじを成形しながらねじ込まれるタ
ッピンねじで、特に、ドライバビットと係合する頭部形
状の改良とともにワークに接触する部分を変更すること
でワークの材質が比較的軟質な樹脂、アルミ等の軟質材
料に対して簡単に緩めることのできない緩み止め機能付
き軟質材用タッピンねじに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から比較的軟質な樹脂、アルミ板、
アルミダイキャスト、亜鉛ダイキャスト等の軟質材料製
のワークにタッピンねじをねじ込む場合、主にこれらワ
ークにあらかじめドリル(図示せず)で下穴をあけ、こ
の下穴にタッピンねじを使用してねじ山を形成しながら
ねじ込んでいる。これは図9に示すようなもので、互い
に軟質な樹脂材料のワーク130を重ね、これにタッピ
ンねじ101をねじ込んで互いのワーク130を締結す
るようになっている。このタッピンねじ101はこれで
ワーク130の下穴133に雌ねじ131を形成しなが
らねじ込まれるため、ねじ101の脚部103の先端部
は比較的ねじ山120が低く、徐々にねじ山120を大
きくしたテーパ形状とし、最終的には下穴133に所望
寸法の雌ねじ131が形成されるようになっている。
【0003】しかしながら、このような形状のタッピン
ねじ101を比較的硬質な樹脂材料あるいは金属材料か
らなるワーク130に対して使用した場合は、何らの障
害もなくねじ込み作業ができるが、反対にこれを緩める
ことも簡単にでき、一般ユーザにおいて交換又は修理を
されると故障したり、危険な箇所にはこのねじの使用は
制限されている。そこで最近では、このタッピンねじ1
01の頭部102にねじの緩め方向側回転時においてド
ライバビットが係合しないようにした所謂、ねじ込み方
向側回転時においてはドライバビットが係合する係合壁
112を形成し、緩め方向側回転時においてはドライバ
ビットが係合しないでドライバビットが滑るスロープ1
13を形成した駆動部110が形成されたタッピンねじ
101が使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、頭部に
このような形状の駆動部を有するタッピンねじは、主に
穂先が−形状のドライバビットの使用を可能にした−溝
の頭部を有するねじであり、これに+形状のドライバビ
ットを使用しても、穂先の羽根がスロープに乗り上げ係
合壁への係合ができず、−、+どちらででもこのねじを
ねじ込むことが可能とはならず、−形状のドライバビッ
トを使用する必要があった。そのような中において現
在、市場に多く普及している頭部の駆動部が+穴形状の
ねじにはあまり普及していなかった。この原因は+穴形
状とすると、ドライバビットの羽根との係合部が円周方
向に四ヶ所であるため、スロープが−形状の場合よりも
必然的にきつくなり、ねじの緩め方向側回転時にドライ
バビットに軸方向に高い推力を与えて回転させても先端
が滑らず緩められることに起因している。
【0005】また、このように緩め方向側回転の駆動力
がねじに伝わらないように係合壁を斜面とした場合、傾
斜がきついとともに隣接する係合壁との間の肉が薄くな
り、大きなねじ込みトルクが加わると頭部に破損が生じ
易い。更に、このねじを樹脂材料のワークに使用した場
合、簡単には緩めることができないように、高いねじ込
みトルクでねじ込むと、ワークの雌ねじがつぶれること
があり、締結機能も損なわれていた。しかも、樹脂の材
質及び温度等の使用環境によってそのねじ込みトルクが
影響され、完全な緩み防止ができない等の課題がある。
【0006】本発明の第1の目的は、このような課題を
解決するとともに−あるいは+形状のいずれのドライバ
ビットも使用することが可能となる緩み止めタッピンね
じの頭部形状を得ることであり、本発明の第2の目的
は、緩み止め機能付き軟質材用タッピンねじにおいて、
+形状のドライバビットでの確実なねじ込み作業を得る
ことであり、本発明の第3の目的は、軟質材料からなる
ワークにねじ込まれたタッピンねじの故意による緩め作
業を確実に防止することであり、本発明の第4の目的
は、ワークにねじ込まれた脚部のねじ山にワークの雌ね
じの肉を嵌まり込ませ、ねじの緩み止め抵抗を増大させ
ることである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の第1の目的は、
ねじ山20を形成した脚部3とこの脚部3の一端に脚部
径より大きい直径で一体に成形された頭部2とからなる
タッピンねじにおいて、頭部2にねじ込み方向側回転時
にはドライバビット5が係合するとともにドライバビッ
ト5の穂先の羽根6に面接触可能なようにこの羽根6の
幅方向の角度(α)と等しい角度だけ頭部2の頂面に向
かって傾斜させた係合壁12を形成し且つねじの緩め方
向側回転時にはこのドライバビット5が係合しないで滑
るよう傾斜したスロープ13を有する駆動部10を形成
し、前記脚部3の中心線上の頭部2に有底孔11を穿設
した緩み止め機能付き軟質材用タッピンねじ1を提供す
ることで達成される。
【0008】本発明の第2の目的は、係合壁12の近く
では傾斜が緩い緩斜面14となり、係合壁12から遠い
位置では傾斜がきつい急斜面15となった二段斜面形状
のスロープ13を設けた緩み止め機能付き軟質材用タッ
ピンねじ1を提供することで達成される。
【0009】本発明の第3の目的は、ねじ山20を形成
した脚部3とこの脚部3の一端に脚部径より大きい直径
で一体に成形された頭部2とからなるタッピンねじにお
いて、頭部2にねじ込み方向側回転時にはドライバビッ
ト5が係合するとともにドライバビット5の穂先の羽根
6に面接触可能なようにこの羽根6の幅方向の角度
(α)と等しい角度だけ頭部2の頂面に向かって傾斜さ
せた係合壁12を形成し且つねじの緩め方向側回転時に
はドライバビット5が係合しないで滑るよう傾斜したス
ロープ13を有する駆動部10を形成し、前記脚部3の
中心線上の頭部2に有底孔11を穿設し、一方、前記頭
部2の座面に脚部3の中心から外周方向へ放射状に延び
ているとともにねじのねじ込み方向側の傾斜が緩く、ね
じの緩め方向側の傾斜がきつい斜面からなる断面鋸歯形
状の複数条の突条16を形成し、脚部3のねじ山20に
円周方向に等間隔をおいて複数の逃げ溝23を削設した
緩み止め機能付き軟質材用タッピンねじ1を提供するこ
とで達成される。
【0010】本発明の第4の目的は、ねじ山20の逃げ
溝23をねじ山20のリード角に対して直角方向に形成
した緩み止め機能付き軟質材用タッピンねじ1を提供す
ることで達成される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図1
乃至図8に基づき説明する。図1において、1は頭部2
と脚部3とからなるタッピンねじであり、脚部3の一端
にはこの脚部径より大きい直径の頭部2が一体成形され
ている。この頭部2にはこれより更に大きい直径の鍔部
4が一体に成形してあり、この頭部2にはタッピンねじ
1の中心位置にこれに係合する穂先が+形状のドライバ
ビットあるいは先端に突起(図示せず)が形成された−
形状のドライバビット(図示せず)の突起が突入するだ
けの円形状の有底孔11が穿設されている。
【0012】図2に示すように、この有底孔11を中心
としてこれに直交する中心線上には、穂先の羽根6の幅
だけこの中心線を挟んで両側に間隔をあけて且つこの中
心線に平行な半径方向を頭部2の外周方向へ延びる係合
壁12が形成してあり、この係合壁12は頭部2の頂面
に達するに従って脚部3の中心線を含む延長面に対して
徐々に間隔が広がる平面となっている。この係合壁12
は図4に示すように、ドライバビット5の羽根6の幅方
向の角度(α)と等しい角度だけ傾斜しており、通常、
羽根6の面と係合壁12とがねじ込み方向側に回転する
時、面接触して係合するようになっている。そして、こ
の係合壁12はタッピンねじ1の駆動部10の一部を構
成している。
【0013】この駆動部10の前記中心線を挟んで前記
係合壁12の反対側、即ち、ねじの緩み方向側には有底
孔11を中心にドライバビット5が回転するにつれて面
が傾斜上昇する直線状のスロープ13が形成してあり、
このスロープ13もまた前記駆動部10を構成してい
る。このため、ドライバビット5の穂先の羽根6はねじ
の緩め方向側回転時にはこのスロープ13上を滑ること
になり、ドライバビット5の駆動力が伝達されないよう
になっている。しかも、このスロープ13は前記係合壁
12に接近した部分即ち、前記頭部2の中心線に直交且
つ係合壁12の反対円周方向において80゜〜90゜の
位置までは図3に示すように、傾斜が緩い緩斜面14と
なっており、係合壁12より離れた部分即ち、前記頭部
2の中心線に直交且つ係合壁12の反対円周方向におい
て80゜〜90゜の位置からは傾斜がきつい急斜面15
の連続した二段斜面形状となっている。この形状によ
り、+形状のドライバビット5の穂先が前記有底孔11
に深く入り、ねじ込み時に羽根6が係合壁12に確実に
係合することができるとともに、スロープ13と隣り合
う係合壁12との間の肉が厚くなり、ねじ込み時に高い
ねじ込みトルクが加わっても頭部2が破損することが減
少する。
【0014】また、頭部2の座面には図5に示すよう
に、脚部3の中心から放射状に頭部2と一体の鍔部4の
外周方向へ延びる突条16が設けてあり、この突条16
のねじ込み方向回転側は傾斜の緩い斜面となっており、
他方のねじの緩め方向回転側は前記斜面より傾斜のきつ
い斜面となっている。これにより、この突条16がワー
ク30に接した時、ねじ込み時の抵抗は比較的低く、ね
じ緩め時にはワーク30に対する緩め抵抗が高くなるよ
うになっている。この頭部2の座面から一体となって延
びる脚部3にはねじ山20が形成してあり、図6に示す
ように、このねじ山20を構成する上部フランク面21
及び下部フランク面22はほぼ同一角度で傾斜してねじ
山20の先端から脚部3の中心線に直交する断面とのな
す夫々のフランク角1よほぼ同一で対称となっている。
尚、このフランク角は非対称であってもよく、非対称と
することでねじ込み時のワーク30の割れが減少する。
また、脚部3の先端のねじ山20は図1に示すように、
ワーク30に形成された下穴(図示せず)に初期ねじ込
みが容易なようにねじ山20の高さが低くなっている。
これらねじ山20は一条あるいは二条のどちらであって
もよい。
【0015】更に、これらねじ山20には脚部3の軸線
に対して僅か傾斜した即ち、ねじ山20のリード角に対
して直角方向に切除された逃げ溝23が形成してあり、
この逃げ溝23は多くてもその深さがねじ山20の稜線
からねじ山20の谷までの高さの70%程度になってい
る。この逃げ溝23のねじ山20に沿う両端は端面の延
長線が脚部3の中心と交叉する線上にあり、この逃げ溝
23は脚部3の外周上を軸方向に一条でもその機能を発
揮するが、図5及び図8に示すように、より確実な機能
を得るために通常は二条〜四条となっており、これらは
円周方向に等間隔をおいて形成されている。尚、この逃
げ溝23は脚部3の軸線に沿い所定角度だけ傾斜して形
成されているが、これに代え、逃げ溝23は脚部3の軸
線に対して平行に形成してもよく、また、この逃げ溝2
3を脚部3の長さの半分程度に形成したり、必要に応じ
て脚部3の全長に渡って形成してあってもあるいは1/
3程度に形成してあってもよい。更に、この逃げ溝23
のねじ込み方向側の端面は緩やかな傾斜面即ち、この端
面の延長線が脚部3の中心に交叉しない線上にあっても
よく、これによりねじ込み時の抵抗が減り、ねじ込みト
ルクは低減される。
【0016】このようなタッピンねじ1を使用し、樹脂
材料のワーク30にあらかじめあけられた下穴に対して
タッピンねじ1をドライバビット5で駆動力を与えてね
じ込むと、ねじ込み初期においては、脚部先端に案内さ
れて下穴に入る。この時、下穴は脚部3のねじ山直径よ
り僅か小さい穴径となっているので、雌ねじ31が最初
に筋状に形成される。この後、続いてこの筋状の雌ねじ
31にねじ山20がねじ込まれ、頂角が60゜のねじ山
20による雌ねじ31が形成される。このねじ込み作業
中、タツピンねじ1に駆動力を伝達するドライバビット
5は通常、穂先が+形状であるが、−形状のものであっ
てもねじ込むことが可能である。
【0017】このようにしてタッピンねじ1はワーク3
0の下穴に雌ねじ31を形成しながらねじ込まれること
になる。一方、このタッピンねじ1が図6に示すよう
に、ねじ込まれると、ねじ1の頭部2の鍔部4の座面は
ワーク30の表面に着座することになり、タッピンねじ
1はこの軸力によりワーク30の雌ねじ31に対して頭
部2側へ移動することになる。これによりタッピンねじ
1のねじ山20の上部フランク面21に対して雌ねじ3
1のフランク面32が押圧されるから、図7に示すよう
に、所定の締付けトルクに達すると、これと同時に雌ね
じ31のフランク面32はタッピンねじ1の逃げ溝23
内にその肉が嵌り込む。これにより、ワーク30が振動
してタッピンねじ1に緩み作用が働いても、この逃げ溝
23とこれに嵌り込んだ肉との間で緩み止め作用が生じ
るとともに故意に緩めようとしても高い抵抗が発生す
る。
【0018】次の表1は、従来のタッピンねじ101と
本件のタッピンねじ1の性能を示しており、この緩み止
め効果を示すために、ねじ込まれているタッピンねじを
緩めるための戻しトルク及びその時の推力を夫々示す実
験データである。
【0019】
【表1】
【0020】この実験条件は、ねじ込みトルク:8Kg
f・cm、ねじの呼び寸法:3mm、ワーク:樹脂板、
下穴径:2.6mm、ねじ込み深さ:12mmで実験を
行ったもので、この結果、従来のタッピンねじは、推力
6.8Kgfを加えて緩み方向側へ回転すると、6.5
Kgf・cmの戻しトルクで緩められるが、本件のタッ
ピンねじは、推力31.7Kgfを加えて緩み方向側へ
回転させると、7.3Kgf・cmの戻しトルクに達し
て初めて緩められるものであり、本件のタッピンねじを
緩めるためには従来の約5倍の推力が必要となり、しか
も、高い戻しトルクが必要で、緩み止め効果が高いこと
を実証している。
【0021】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、頭部2
にねじ込み方向側回転時にはドライバビット5が係合す
るとともにドライバビット5の穂先の羽根6に面接触可
能なようにこの羽根6の幅方向の角度(α)と等しい角
度だけ頭部2の頂面に向かって傾斜させた係合壁12を
形成し且つねじの緩め方向側回転時にはこのドライバビ
ット5が係合しないで滑るよう傾斜したスロープ13を
有する駆動部10を形成し、この駆動部10の脚部3の
中心線上に有底孔11を穿設した緩み止め機能付き軟質
材用タッピンねじ1であるので、ドライバビットの穂先
が−あるいは+形状のどちらであってもねじ込み作業時
に使用することができ、特に、−形状のドライバビット
において、穂先の先端中央に突起を設けておけば、この
ドライバビットが作業時に滑って外れることがなくな
り、駆動力の伝達が安定する。一方、+形状の穂先は先
端が有底孔に没入することで羽根と係合壁との係合面積
が広くなることで同様に駆動力の伝達が安定する。
【0022】また、係合壁12の近くでは傾斜が緩く係
合壁12から遠い位置では傾斜がきつい二段斜面形状の
スロープ13を設けているので、+ドライバビットによ
るねじ込み時に確実に羽根が係合壁に係合することがで
き、ねじ込み時の駆動力が十分に伝達できるとともに頭
部の破損も減少する。
【0023】更に、前記構成に加えて頭部2の座面に脚
部3の中心から外周方向へ放射状に延びているとともに
断面鋸歯形状の複数条の突条16を形成し、しかも、脚
部3のねじ山20に円周方向に等間隔をおいて複数の逃
げ溝23を削設した緩み止め機能付き軟質材用タッピン
ねじ1であるので、頭部形状においてはねじの緩め方向
側回転時にドライバビットが係合しにくくなり、座面、
ねじ山はねじ込み時にねじ込みトルクを増加させること
がないとともに夫々緩め方向側回転時に抵抗が高くなる
ので、これら形状のもたらす相乗効果により緩み止めト
ルクが増大し、確実な緩み止め効果が得られる。更に、
このタッピンねじを樹脂材料のワークに使用した場合で
も、比較的低いねじ込みトルクでよく、ねじ込み時にワ
ークの雌ねじがつぶれることもなくなる。しかも、樹脂
の材質及び温度等の使用環境によってそのねじ込みトル
クが影響されることなく、完全な緩み止めが得られる。
【0024】しかも、ねじ山20に逃げ溝23を形成す
ることで、特にワークが樹脂材料である場合、ねじ込み
終了時において、軸力が加わると、脚部の逃げ溝に雌ね
じの圧力側のフランク面の肉が僅かではあるが嵌まり込
むので、絶えず振動を受けるワークに対してねじが緩む
ことがなく、製品の信頼性が向上する等の特有の効果が
得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す正面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】本発明に係るスロープの展開図である。
【図4】本発明に係る頭部とドライバビットとの係合状
態を示す要部拡大図である。
【図5】図1のA−A線断面図である。
【図6】ワークへねじ込んだ状態を示す脚部の要部拡大
断面図である。
【図7】図6のねじ締め完了状態を示す要部断面図であ
る。
【図8】本発明のもう一つ他の実施の形態を示す図5と
同様の断面図である。
【図9】本発明の従来例を示す要部断面正面図である。
【符号の説明】
1 タッピンねじ 2 頭部 3 脚部 4 鍔部 5 ドライバビット 6 羽根 10 駆動部 11 有底孔 12 係合壁 13 スロープ 14 緩斜面 15 急斜面 16 突条 20 ねじ山 21 上部フランク面 22 下部フランク面 23 逃げ溝 30 ワーク 31 雌ねじ 32 フランク面

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ねじ山20を形成した脚部3とこの脚部
    3の一端に脚部径より大きい直径で一体に成形された頭
    部2とからなるタッピンねじにおいて、 前記頭部2にねじ込み方向側回転時にはドライバビット
    5が係合するとともにドライバビット5の穂先の羽根6
    に面接触可能なようにこの羽根6の幅方向の角度(α)
    と等しい角度だけ頭部2の頂面に向かって傾斜させた係
    合壁12を形成し且つねじの緩め方向側回転時にはドラ
    イバビット5が係合しないで滑るよう傾斜したスロープ
    13を有する駆動部10を形成し、前記脚部3の中心線
    上の頭部2に有底孔11を穿設したことを特徴とする緩
    み止め機能付き軟質材用タッピンねじ。
  2. 【請求項2】 スロープは係合壁12の近くでは傾斜が
    緩い緩斜面14となり、係合壁12から遠い位置では傾
    斜がきつい急斜面15となった二段斜面形状であること
    を特徴とする請求項1記載の緩み止め機能付き軟質材用
    タッピンねじ。
  3. 【請求項3】 ねじ山20を形成した脚部3とこの脚部
    3の一端に脚部径より大きい直径で一体に成形された頭
    部2とからなるタッピンねじにおいて、 前記頭部2にねじ込み方向側回転時にはドライバビット
    5が係合するとともにドライバビット5の穂先の羽根6
    に面接触可能なようにこの羽根6の幅方向の角度(α)
    と等しい角度だけ頭部2の頂面に向かって傾斜させた係
    合壁12を形成し且つねじの緩め方向側回転時にはドラ
    イバビット5が係合しないで滑るよう傾斜したスロープ
    13を有する駆動部10を形成し、前記脚部3の中心線
    上の頭部2に有底孔11を穿設し、一方、前記頭部2の
    座面に脚部3の中心から外周方向へ放射状に延びている
    とともにねじのねじ込み方向側の傾斜が緩く、ねじの緩
    め方向側の傾斜がきつい斜面からなる断面鋸歯形状の複
    数条の突条16を形成し、脚部3のねじ山20に円周方
    向に等間隔をおいて複数の逃げ溝23を削設したことを
    特徴とする緩み止め機能付き軟質材用タッピンねじ。
  4. 【請求項4】 スロープは係合壁12の近くでは傾斜が
    緩い緩斜面14となり、係合壁12から遠い位置では傾
    斜がきつい急斜面15となった二段斜面形状であること
    を特徴とする請求項3記載の緩み止め機能付き軟質材用
    タッピンねじ。
  5. 【請求項5】 ねじ山の逃げ溝はねじ山20のリード角
    に対して直角方向に形成されていることを特徴とする請
    求項3又は4記載の緩み止め機能付き軟質材用タッピン
    ねじ。
JP20825097A 1997-06-27 1997-06-27 緩み止め機能付き軟質材用タッピンねじ Pending JPH1113726A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7052414B2 (en) 2000-06-30 2006-05-30 Bridgestone Sports Co., Ltd. Multi-piece solid golf ball
CN114483747A (zh) * 2022-01-19 2022-05-13 慈溪市振成机械有限公司 一种防松特种结构螺丝及其加工工艺

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