【発明の詳細な説明】発明の名称
フィブリノーゲンレセプターアンタゴニスト発明の分野
本発明は、哺乳動物、特にヒトに投与したときにフィブリノーゲンの血小板へ
の結合を阻害すること及び血小板凝固を阻害することに使用される式Iのフィブ
リノーゲンレセプターアンタゴニストの発見に係わる。発明の背景
止血の保持の際の血小板と凝血系及び繊維素溶解系との相互作用が病的となり
、予防及び治療が必要となることがある。式Iのフィブリノーゲンレセプターア
ンタゴニストは、血小板凝集及びフィブリン形成に係わる種々の疾患を治療する
ことにおいて有用である。
不安定狭心症、急性心筋梗塞及び卒中を含む血管疾患の病因における血小板の
役割及び血栓症がより理解されるようになったことから血小板阻害物質の重要性
が見直されている。
血小板は、全ての哺乳動物に認められる血液凝固に関与する細胞様無核フラグ
メントである。フィブリノーゲンは、血漿中に正常成分として存在する糖タンパ
ク質である。フィ
ブリノーゲンは、血餅形成機構における血小板凝集及びフィブリン形成に関与す
る。血小板が血管損傷部位に集積されると、そこでは複数の生理的アゴニストが
作用して血小板凝集を開始し、血液の損失を最少限に抑えるべく血小板プラグ(
platelet plug)が形成される。しかしながら、血小板プラグが血管内腔中に生
じると正常な血流が損なわれる。
血小板膜レセプターは血小板の付着及び凝集の過程に不可欠である。フィブリ
ノーゲンと血小板膜複合体IIb/IIIa上のレセプターの相互作用は正常血小板
機能に不可欠であることが知られている。
Zimmermanらの米国特許第4,683,291号明細書は、フィブリノ
ーゲン−血小板、血小板−血小板及び細胞−細胞の相互作用の研究に有用性を有
するペプチドを記載している。該ペプチドは、血液中の血栓または血餅の形成を
遅延または防止するのが望ましい場合に有用性を有すると記載されている。該ペ
プチドの一般構造はArg−Gly−Asp配列を含む。
Tjoengらの欧州特許第352,249号明細書は、8−グアニド−オク
タノイル−Asp−2−(4−メトキ
シフェニル)エチルアミドを含む、フィブリノーゲン及び/または細胞外基質タ
ンパク質と血小板gpIIb/IIIaレセプターとの相互作用を拮抗する血小板凝
集阻害物質を記載している。
Aligらの欧州特許第372,486号明細書は、血小板フィブリノーゲン
レセプター(糖タンパク質IIb/IIIa)に対するフィブリノーゲン、フィブロ
ネクチン及びvon Willebrand因子を阻害するN−アリールβ−ア
ミノ酸を記載している。
Aligらの欧州特許第381,033号明細書は、フィブリノーゲンを含む
、細胞表面にある特異的レセプターに対するタンパク質の結合を阻害する、特定
の構造のジアリールまたはヘテロアリール置換アルカン酸誘導体を記載している
。
Aligらの欧州特許第384,362号明細書は、フィブリノーゲンの血小
板フィブリノーゲンレセプターへの結合を阻害する、アミジン基を含む特定の構
造のグリシンペプチドを記載している。
Horwellらの欧州特許第405,537号明細書は、肥満、腸における
胃酸分泌過多、ガストリン依存腫瘍
の治療に、または抗精神病剤として有用であるN置換シクロアルキル及びポリシ
クロアルキルα置換Trp−Phe−及びフェネチルアミン誘導体を記載してい
る。
本発明の目的は、フィブリノーゲンの血小板への結合を阻害すること及び血小
板凝集を阻害することに使用されるフィブリノーゲンレセプターアンタゴニスト
を提供することである。本発明の別の態様は、新規のフィブリノーゲンレセプタ
ーアンタゴニスト化合物を提供することである。本発明の他の目的は、新規のフ
ィブリノーゲンレセプターアンタゴニスト化合物を投与することにより、フィブ
リノーゲンの血小板への結合を阻害する方法及び血小板凝集を阻害する方法を提
供することである。上記及び他の目的は、以下に記載する本発明によって達成さ
れる。発明の要約
本発明は、フィブリノーゲンの血小板への結合を阻害すること及び血小板凝集
を阻害することに使用される、式:
〔式中、Gは、
である〕
のフィブリノーゲンレセプターアンタゴニスト化合物を提供する。上記化合物は
、治療上有効であるが無毒の量のかかる化合物を哺乳動物、好ましくはヒトに投
与することからなるフィブリノーゲンレセプターに作用する方法に使用し得る。
本発明の別の態様は、医薬上容認可能な担体と、その中に分散された有効である
が無毒の量のかかる化合物とを含む医薬組成物からなる。発明の詳細
式Iのフィブリノーゲンレセプターアンタゴニスト化合物は、フィブリノーゲ
ンの血小板への結合を阻害し、血小板凝集を阻害する方法に有用である。本発明
のフィブリノーゲンレセプターアンタゴニストは式:
〔式中、Gは、
であり;
A、B、C及びDは独立に炭素原子または窒素原子を表わし;
Xは、−NR1R2、−NR1C(=NR2)R1、−C(=NR3)NHR4、−
NR1C(=NR2)NR3R4、或いは、N、OまたはSから選択される0、1、
2、3または4個のヘテロ原子を含む、未置換またはR1、R2、R3もしくはR4
[ここでR1、R2、R3及びR4は、
水素、
C1-10アルキル、
アリールC0-8アルキル、
オキソ、
チオ、
アミノC0-8アルキル、
C1-3アシルアミノC0-8アルキル、
C1-6アルキルアミノC0-8アルキル、
C1-6ジアルキルアミノC0-8アルキル、
C1-4アルコキシC0-6アルキル、
カルボキシC0-6アルキル、
C1-3アルコキシカルボニルC0-6アルキル、
カルボキシC0-6アルキルオキシ、
ヒドロキシC0-6アルキル、及び
融合または非融合ヘテロアリールC0-8アルキル
[ここでヘテロアリール基は1、2、3または4個のヘテロ原子N、Oま
たはSを含む]
からなる群から独立に選択される]で置換された4〜10員単環式または多環式
芳香族または非芳香族環系であり;
Yは、C0-8アルキル、
C0-8アルキル−NR3−CO−C0-8アルキル、
C0-8アルキル−CONR3−C0-8アルキル、
C0-8アルキル−O−C0-8アルキル、
C0-8アルキル−S(On)−C0-8アルキル、
C0-8アルキル−SO2−NR3−C0-8アルキル、
C0-8アルキル−NR3−S02−C0-8アルキル、または
C1-8アルキル−CO−C0-8アルキル
であり;
Zは、−(CH2)m−、−C≡C−CH2−、または
−CH=CH(CH2)m−
[ここでmは1〜6である]
であり;
R5は、水素、
C1-6アルキル、
C0-6アルキルカルボキシC0-6アルキル、
C0-6アルキルオキシC0-6アルキル、
ヒドロキシC0-6アルキル、
アリールC0-6アルキル、または
ハロゲン
であり;
R6は、水素、
C1-8アルキル、
アリールC0-6アルキル、
C3-8シクロアルキルC0-6アルキル、
C0-6アルキルカルボキシC0-6アルキル、
カルボキシC0-6アルキル、
C1-4アルキルオキシC0-6アルキル、または
ヒドロキシC0-6アルキル
であるが、但しこれらの基はR1またはR2で独立に置換されていてもよいし未置
換でもよく、2つの基R6が同じ炭素に結合している場合、それらは同じでも異
なってもよく;
R7は、水素、フッ素、
C1-8アルキル、
C3-8シクロアルキル、
アリールC0-6アルキル、
C0-6アルキルアミノC0-6アルキル、
C0-6ジアルキルアミノC0-6アルキル、
C1-8アルキルスルホニルアミノC0-6アルキル、
アリールC0-6アルキルスルホニルアミノC0-6
アルキル、
C1-8アルキルオキシカルボニルアミノC0-8アルキル、
アリールC0-8アルキルオキシカルボニルアミノC0-8アルキル、
C1-8アルキルカルボニルアミノC0-6アルキル、
アリールC0-6アルキルカルボニルアミノC0-6アルキル、
C0-8アルキルアミノカルボニルアミノC0-6アルキル、
アリールC0-8アルキルアミノカルボニルアミノC0-6アルキル、
C1-6アルキルスルホニルC0-6アルキル、
アリールC0-6アルキルスルホニルC0-6アルキル、
C1-6アルキルカルボニルC0-6アルキル、
アリールC0-6アルキルカルボニルC0-6アルキル、
C1-6アルキルチオカルボニルアミノC0-6アルキル、または
アリールC0-6アルキルチオカルボニルアミノC0-6
アルキル
[ここで基は未置換でもよいし、R1及びR2から選択される1つ以上
の置換基で置換されていてもよく、2つのR7基が同じ炭素原子に結合している
場合、それらは同じでも異なってもよい]
であり;
R8は、ヒドロキシ、
C1-8アルキルオキシ、
アリールC0-6アルキルオキシ、
C1-8アルキルカルボニルオキシC1-4アルキルオキシ、
アリールC1-8アルキルカルボニルオキシC1-4アルキルオキシ、また
は
アミド結合によって結合されたL−もしくはD−アミノ酸[ここで該
アミノ酸のカルボン酸部分は遊離酸であるかまたはC1-6アルキルでエステル化
されている]
であり;
R9は、水素、C1-8アルキル、または−W−V[ここでWはC1-3アルキルで
あり、Vは、N、O及びSから選択
される0、1、2、3または4個のヘテロ原子を含む5〜7員単環式芳香族また
は非芳香族環系である]である〕
を有する化合物によって示される。
置換基R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8またはYが定義C0(例えば
アリールC0アルキル)を含む場合、置換基中にはC0によって定義される基は存
在しない。
「アリール」とは、N、OまたはSから選択される0、1、2、3または4個
のヘテロ原子を含む、未置換またはR1で置換された5及び6員芳香族環(複数
)からなる単環式または多環式系を意味する。
「アルキル」とは、直鎖または分枝鎖アルカン、アルケンまたはアルキンを意
味する。
「ハロゲン」にはフッ素、塩素、ヨウ素及び臭素が含まれる。
本発明の好ましい実施態様は、
〔式中、Xは、−NR1R2、または、NもしくはOから選択される0、1もしく
は2個のヘテロ原子を含む、未置換もしくはR1及びR2[ここでR1及びR2は、
水素、
C1-6アルキル、
アリールC0-6アルキル、
カルボキシC0-6アルキル、
ヒドロキシC0-6アルキル、
C1-3アルキルオキシC0-6アルキル、または
アミノC0-6アルキル
から独立に選択される]で置換された4〜10員単環式もしくは多環式芳香族も
しくは非芳香族環系であり;
Yは、C0-6アルキル、
C1-6アルキル−CO−C0-6アルキル、または
C0-6アルキル−NR3−CO−C0-6アルキル
[ここでR3は、
水素、
C1-6アルキル、
アリールC0-6アルキル、
カルボキシC0-6アルキル、
ヒドロキシC0-6アルキル、
C1-3アルキルオキシC0-6アルキル、または
アミノC0-6アルキル
である]
であり;
Zは、−(CH2)m−、または−C≡C−CH2−
[ここでmは0〜6である]
であり;
R7は、水素、フッ素、
C1-8アルキル、
C3-8シクロアルキル、
アリールC0-6アルキル、
C0-6アルキルアミノC0-6アルキル、
C0-6ジアルキルアミノC0-6アルキル、
C1-8アルキルスルホニルアミノC0-6アルキル、
アリールC0-6アルキルスルホニルアミノC0-6アルキル、
C1-8アルキルオキシカルボニルアミノC0-8アルキル、
アリールC0-8アルキルオキシカルボニルアミノC0-8アルキル、
C1-8アルキルカルボニルアミノC0-6アルキル、
アリールC0-6アルキルカルボニルアミノC0-6アルキル、
C0-8アルキルアミノカルボニルアミノC0-6アルキル、
アリールC0-8アルキルアミノカルボニルアミノC0-6アルキル、
C1-6アルキルスルホニルC0-6アルキル、
アリールC0-6アルキルスルホニルC0-6アルキル、
C1-6アルキルカルボニルC0-6アルキル、
アリールC0-6アルキルカルボニルC0-6アルキ
ル、
C1-6アルキルチオカルボニルアミノC0-6アルキル、または
アリールC0-6アルキルチオカルボニルアミノC0-6アルキル
[ここで基は未置換でもよいし、R1及びR2から選択される1つ以上
の置換基で置換されていてもよく、2つのR7基が同じ炭素原子に結合している
場合、それらは同じでも異なってもよい]
であり;
R8は、ヒドロキシ、
C1-6アルキルオキシ、
アリールC1-4アルキルオキシ、または
C1-6アルキルカルボニルオキシC1-4アルキルオキシ
であり;
R9は、C1-3アルキルまたは−W−V[ここでWはC1-3アルキルであり、V
は、N、O及びSから選択される0、1、2、3または4個のヘテロ原子を含む
6員単環式芳香族環系である]である〕
である。
より好ましい本発明の実施態様は、
〔式中、Xは、−NR1R2、または、NもしくはOから選択される0、1もしく
は2個のヘテロ原子を含む、未置換もしくはR1及びR2[ここでR1及びR2は、
水素、
C1-6アルキル、
アリールC0-6アルキル、
カルボキシC0-6アルキル、
ヒドロキシC0-6アルキル、
C1-3アルキルオキシC0-6アルキル、または
アミノC0-6アルキル
から独立に選択される]で置換された4〜10員単環式もしくは多環式芳香族も
しくは非芳香族環系であり;
Yは、C0-6アルキル、
C1-6アルキル−CO−C0-6アルキル、または
C0-6アルキル−NR3−CO−C0-6アルキル
[ここでR3は、
水素、
C1-6アルキル、
アリールC0-6アルキル、
カルボキシC0-6アルキル、
ヒドロキシC0-6アルキル、
C1-3アルキルオキシC0-6アルキル、または
アミノC0-6アルキル
である]
であり;
Zは、−(CH2)m−、または−C≡C−CH2−
[ここでmは0〜3である]
であり;
R7は、水素、フッ素、
C1-8アルキル、
C3-8シクロアルキル、
C0-6アルキルアミノC0-6アルキル、
C0-6ジアルキルアミノC0-6アルキル、
C1-8アルキルスルホニルアミノC0-6アルキル、または
C1-8アルキルカルボニルアミノC0-6アルキル
[ここで基は未置換でもよいし、R1及びR2から選択される1つ以上
の置換基で置換されていてもよく、2つのR7基が同じ炭素原子に結合している
場合、それらは同じでも異なってもよい]
であり;
R8は、ヒドロキシ、
C1-6アルキルオキシ、
アリールC1-4アルキルオキシ、または
C1-6アルキルカルボニルオキシC1-4アルキルオキシ
であり;
R9は、メチルまたはメチルフェニルである〕
である。
特に好ましい本発明の化合物は、
である。
上記及び本明細書に現れる所定の構造式の「−≡−」で表わされる部分は「−
C≡C−」を意味する。
ADP剌激血小板凝集アッセイを使用して本発明化合物に係わる阻害を測定し
た。
ヒト血小板を鮮血から単離し、分画遠心し、Sepharose2Bにおいて
2%ウシ血清アルブミンを補充した二価イオンを含まないタイロード緩衝液(p
H7.4)でゲル濾過することによって酸性クエン酸塩/デキストロース中に回
収した。Chronolog凝集検出計において37℃で血小板凝集を測定した
。反応混合物は、ゲル濾過されたヒト血小板(2×108/ml)、フィブリノ
ーゲン(100μg/ml)、Ca2+(1mM)及び試験すべき化合物を含んで
いた。他の成分を添加してから1分後に10μMのADPを添加することにより
凝集を開始させ、少なくとも2分間反応を進行させた。凝集阻害の程度を、阻害
物質不在下で認められる凝集率に対する割合(%)で表わした。IC50は、該化
合物を欠く対照に対して凝集を50%阻害する特定の化合物の用量である。
以下の略称は次の通り定義される:Bn,ベンジル;NMM,N−メチルモル
ホリン;HOBt,1−ヒドロキシベンゾトリアゾール:EDC,1−(3−ジ
メチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩;DMF,ジメチル
ホルムアミド;Pib,4−(4−ピペリジル)ブタノイル;pTSA,パラト
ルエンスルホン酸;DMS,
ジメチルスルフィド;TFA,トルフルオロ酢酸;THF,テトラヒドロフラン
;DIBAL,水素化ジイソブチルアルミニウム;Boc(またはBOC),te
rt−ブトキシカルボニル;Cbz,ベンジルオキシカルボニル;Suc,スクシ
ノイル;アルピンボラン,β−イソピノカンフェニル−9−ボラビシクロ[3.
3.1]−ノナン;TBDMS,tert−ブチルジメチルシリル;ジョーンズ試薬
,クロム酸;NBS,N−ブロモースクシンイミド;BPO,過酸化ベンゾイル
;PPh3,トリフェニルホスフィン;DMSO,ジメチルスルホキシド;Et3
N,トリエチルアミン;Tf2O,無水トリフリック;DMAP,4−ジメチル
アミノピリジン;BOP,ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチ
ルアミノ)−ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート;PhCHO,ベンズア
ルデヒド;BoC2O,ジ−t−ブチルジカーボネート;dppp,1,3−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)プロパン;EtOAc,酢酸エチル;CH2Cl2,
塩化メチレン;HOAc,酢酸;CH3OH,メタノール;及び、CHCl3,ク
ロロホルム。
特に記載のない限り、全ての度数値はセ氏(℃)である。
式Iの化合物の医薬上容認可能な塩には、式Iの化合物の慣用の無毒性塩また
は第四級アンモニウム塩、例えば無毒性無機もしくは有機酸から形成されるもの
が含まれる。例えばかかる慣用無毒性塩としては、塩酸、臭化水素酸、硫酸、ス
ルファミン酸、リン酸、硝酸などの無機酸から誘導されるもの、並びに、酢酸、
プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、ステアリン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石
酸、クエン酸、アスコルビン酸、パモ酸、マレイン酸、ヒドロキシマレイン酸、
フェニル酢酸、グルタミン酸、安息香酸サリチル酸、スルファニル酸、2−アセ
トキシ安息香酸、フマル酸、トルエンスルホン酸、メタンスルホン酸、エタンジ
スルホン酸、シュウ酸、イセチオン酸などの有機酸から製造される塩が挙げられ
る。
本発明の医薬上容認可能な塩は、塩基性または酸性部分を含む式Iの化合物か
ら慣用の化学的方法によって合成し得る。通常は、遊離塩基または酸を、化学量
論量または過剰量の所望の塩を形成する無機または有機の酸または塩基と、適当
な溶剤または種々の組合せの溶剤中で反応させることにより塩が形成される。
式Iの酸の医薬上容認可能な塩は、式Iの酸を適量の塩
基(例えばナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、またはマグネシウム
といったアルカリまたはアルカリ土類金属の水酸化物)もしくは有機塩基(例え
ばジベンジルエチレン−ジアミン、トリメチルアミン、ピペリジン、ピロリジン
、ベンジルアミンといったアミン)、または第四級水酸化アンモニウム(例えば
水酸化テトラメチルアンモニウム)などを用いて処理するといった慣用方法によ
って容易に製造される。
式Iの化合物は、フィブリノーゲンの血小板への結合を阻害すること、血小板
の凝集を阻害すること、血栓形成または塞栓形成を治療すること、及び血栓形成
または塞栓形成を予防することにおいて有用である。かかる化合物は哺乳動物、
特にヒトにおいて医薬剤として有用である。本発明化合物は、フィブリノーゲン
の血小板膜糖タンパク質複合体IIb/IIIaレセプターへの結合を阻害すること
により血栓症を予防することが所望される患者に投与することができる。本発明
化合物を使用し、急性または慢性の心筋梗塞、不安定狭心症及び血栓性卒中の進
行を予防または緩和することができる。更に本発明化合物は、末梢動脈の手術(
動脈移植、頚動脈内膜切除)や、動脈及び器官の処置並
びに/または血小板と人工表面の相互作用により血小板が凝集及び消費される心
血管手術に有用となり得る。凝集した血小板は血栓または血栓塞栓を形成し得る
。本発明化合物は、血栓及び血栓塞栓の形成を予防すべく外科手術後の患者に投
与することができる。
血液に酸素を供給するために心血管手術では体外循環がしばしば使用される。
血小板は体外回路の表面に付着する。この付着は、血小板膜上のGPIIb/III
aと回路表面に付着したフィブリノーゲンとの相互作用によるものである(Gl
uszkoら,Amer.J.Physiol.,1987,252:H,pp
615〜621)。人工表面から解放された血小板には止血機能の減損が見られ
る。本発明化合物を投与して付着を防止することができる。
本発明化合物の他の用途としては、血栓融解療法の間及び後の血小板性血栓症
、血栓塞栓症、再閉塞及び再発狭窄症の予防、並びに冠動脈及び他の動脈の血管
形成後や冠動脈バイパス処理後の血小板性血栓症、血栓塞栓症、再閉塞及び再発
狭窄症の予防が挙げられる。
式Iの化合物は、標準的な医薬慣行に従い、医薬上容認可能な担体または希釈
剤と一緒に、必要によってはアルミ
ナのごとき公知のアジュバントを伴い、無毒性の医薬組成物として治療上有効量
を哺乳動物に投与することができる。該化合物は、静脈内、筋肉内、腹腔内、経
皮、皮下、及び局所投与など、経口または非経口で投与することができる。
本発明のフィブリノーゲンレセプターアンタゴニストを経口使用するためには
、選択した化合物を例えば錠剤もしくはカプセルの形態で、または水性の溶液も
しくは懸濁液として投与することができる。経口使用の錠剤の場合、一般に使用
されている担体としてラクトース及びコーンスターチがあり、ステアリン酸マグ
ネシウムのごとき滑沢剤が一般に添加される。カプセル形態で経口投与するには
、有効な希釈剤としてラクトース及び乾燥コーンスターチが挙げられる。水性懸
濁液が経口使用に要求される場合、有効成分を乳化剤及び懸濁剤と併用する。所
望であれば、ある種の甘味料及び/または着香料を添加してもよい。
筋肉内、腹腔内、皮下及び静脈内使用に対しては、通常は有効成分の滅菌溶液
を調製するが、溶液のpHは適当に調整及び緩衝すべきである。静脈内使用に対
しては、調製物を等張にするように合計溶質濃度を調整すべきである。
本発明は更に、医薬上容認可能な担体または希釈剤を伴ってまたは伴わずに、
治療上有効であるが無毒の量の式Iの化合物を投与することからなる、血小板凝
集、フィブリン形成、並びに血栓及び塞栓形成に係わる疾患の治療及び予防に有
用な医薬組成物を含む。
本発明の組成物は、血小板凝集を阻害するのに適した、本発明のフィブリノー
ゲンレセプターアンタゴニスト化合物を例えばpH7.4の医薬上容認可能な担
体、例えば生理食塩水と一緒に含む。該組成物は、ヘパリンまたはワルファリン
といった抗凝血剤と併用してもよい。また本発明組成物は、より急性の血小板凝
集を阻害するためにプラスミノーゲン活性化因子またはストレプトキナーゼとい
った血栓融解剤と併用することもできる。本発明組成物は更に、アスピリンのご
とき抗血小板剤と併用してもよい。本発明組成物は水性溶媒に可溶性であり、従
って溶液で有効に投与し得る。
式Iの化合物をヒト被検体においてフィブリノーゲンレセプターアンタゴニス
トとして使用する場合、日用量は通常は処方担当医師によって決定されるが、一
般的には個々の患者の年齢、体重及び応答、並びに患者の症状の重さに
従って変えられる。
1つの適用例においては、血管形成後の心臓麻痺の患者に適量の化合物を経口
投与する。投与は血管形成のあと、血小板凝集を阻害するのに十分な量、例えば
約0.01〜50mM、好ましくは0.01〜10mMの定常状態血漿濃度を与
える量で行われる。
本発明は更に、組織中のプラスミノーゲン活性化因子またはストレプトキナー
ゼと一緒に本発明化合物を含む医薬組成物を含む。更に本発明は、患者に有効量
の本発明組成物を投与することからなる、患者において血栓融解を助成し再閉塞
を予防する方法を含む。
本発明は、医薬上容認可能な担体または希釈剤を伴ってまたは伴わずに、治療
上有効であるが無毒の量の本発明化合物を投与することからなる、哺乳動物にお
いてフィブリノーゲンの血小板への結合を阻害する、血小板凝集を阻害する、血
栓形成または塞栓形成を治療する、及び血栓形成または塞栓形成を予防する方法
を提供する。
本発明は更に、医薬上容認可能な担体または希釈剤を伴ってまたは伴わずに、
治療上有効であるが無毒の量の本発明化合物を、組織プラスミノーゲン活性化因
子もしくはスト
レプトキナーゼのごとき血栓融解剤、ヘパリンもしくはワルファリンのごとき抗
凝血剤、またはアスピリンのごとき抗血小板剤と一緒に投与することからなる、
哺乳動物においてフィブリノーゲンの血小板への結合を阻害する、血小板凝集を
阻害する、血栓形成または塞栓形成を治療する、及び血栓形成または塞栓形成を
予防する方法を提供する。
式Iの化合物は後述する反応図式に従って製造される。
実施例1 Boc−4−ピペリジン−2−エタノール(1−5)の製造
4−ピペリジン−2−エタノール(Aldrich)(130g,1.0mo
l)を700mLのジオキサン中に溶解し、0℃に冷却し、3N水酸化ナトリウ
ム(336mL,1.0mol)及びジ−t−ブチルジカーボネート(221.
8g,1.0mol)で処理した。氷浴を取り除き、反応物質を一晩撹拌した。
反応物質を濃縮し、水で希
釈し、エーテルで抽出した。エーテル層を合わせ、ブラインで洗浄し、硫酸ナト
リウム上で脱水し、濾過し、蒸発させて1−5を得た。1:1EtOAc/ヘキ
サン中ニンヒドリン染色 Rf=0.37。1
H NMR(300MHz,CDCl3)δ4.07(bs,2H),3.7(
bs,2H),2.7(t,J=12.5Hz,2H),1.8−1.6(m,
6H),1.51(s,9H),1.1(ddd,J=4.3,12.5,12
Hz,2H)。Boc−4−ピペリジン−2−エチル沃化物(1−6)
Boc−4−ピペリジン−2−エタノール(1−5)(10.42g,0.0
48mol)を400mLのベンゼン中に溶解し、イミダゾール(4.66g,
0.068mol)及びトリフェニルホスフィン(15.24g,0.05mo
l)を室温で添加した。6時間後、反応混合物を濾過し、濾液を蒸発させて暗色
残留物を得た。これを、シリカゲル上で10%EtOAc−ヘキサンで溶出する
クロマトグラフィーによって精製し、黄色油状の1−6を得た。
実施例2
4−(N−t−ブチルオキシカルボニルピペリジニル)メチルアミン(2−3)
トルエン(250mL)中に4−(ピペリジニル)メチルアミン(22.8g
,0.2mol)を含む溶液をベンズアルデヒド(21.2g,0.2mol)
を用いて室温で処理し、得られた混合物を水分除去のためにDean−Star
kトラップによって3時間還流加熱した。冷却した所望のシッフ塩基を含む反応
混合物をジ−t−ブチルニ炭酸塩(47.96g,0.22mol)を用いて少
しずつ処理し、得られた溶液を室温で16時間撹拌した。次いで溶剤を除去し、
残留物を0〜5℃に冷却し、撹拌しながら3時間1N硫酸水素カリウム(220
mL)で処理した。得られた反応混合物をエーテル(3×200mL)で抽出し
、1N水酸化カリウム溶液を用いて塩基性にし、クロロホルム(4×75mL)
で抽出した。合わせた有機抽出物をブラ
インで洗浄し、脱水し(硫酸ナトリウム)、セライトで濾過し、溶剤を除去し、
透明油状の純粋な2−3を得た。1
H NMR(300MHz,CDCl3)δ1.13(2H,m),1.45(
9H,s),1.60(1H,m),1.74(2H,d),2.68(4H,
m),4.15(2H,bd)。
実施例3
2−(ブタンスルホニルアミノ)ぺント−4−イン酸,エチルエステル(3−1 )
(2.0g(17.7mmol)のプロパルギルグリシンをEtOH/HCl
で還流処理して得られた)プロパルギルグリシンエチルエステル塩酸塩を塩化メ
チレン(30mL)及び10mL(57mmol)のジイソプロピルエチルアミ
ン中に溶解した溶液を0℃に冷却し、35mlの塩化ブタンスルホニルを滴下し
て加えた。30分後、反応混合物
を冷たい10%クエン酸溶液中に注ぎ込み、エーテルで抽出した。有機相を炭酸
水素ナトリウム溶液、ブラインで洗浄し、脱水した(硫酸マグネシウム)。粗生
成物をフラッシュカラムクロマトグラフィーによって精製し、2.6gの3−1
を得た。1
H NMR(300MHz,CDCl3):5.12(d,1H),4.27(
m,3H),3.06(m,2H),2.68(m,2H),2.09(t,1
H),1.83(m,2H),1.45(m,2H),1.31(t,3H),
0.95(t,1H)。
実施例4
N−ベンジル−2−[(N−Boc−ピペリジン−4−イル)エチル]−グリシ ン,エチルエステル(4−1)
100mLのTHF中にグリシンベンズアルデヒドイミン(10.2g,53
mmol)を含む溶液を、300mLのTHF中にカリウムt−ブトキシド(5
.8g,52
mmol)を含む溶液を冷却(−78℃)及び撹拌したものに20分間かけて滴
下して加えた。15分後、Boc−4−(2−ヨードエチル)ピペリジン(1− 6
)(18.2g,52mmol)溶液を添加し、−78℃で2時間撹拌を続け
、次いで−20℃で18時間放置した。室温で2時間撹拌した後、反応混合物を
容積50%に濃縮し、氷冷飽和塩化アンモニウム中に注ぎ込み、エーテルで抽出
した。有機相をブラインで洗浄し、脱水し(硫酸マグネシウム)、溶剤を蒸発さ
せた。得られた油1gを10mLのメタノール中に溶解し、0℃に冷却し、10
0mgのホウ水素化ナトリウムを5分間かけて少しずつ添加した。更に10分後
、反応物質を濃縮し、水中に注ぎ込み、エーテルで抽出した。有機抽出物をブラ
インで洗浄し、脱水し(硫酸マグネシウム)、溶剤を蒸発させ、粗生成物をフラ
ッシュカラムクロマトグラフィー(5:1→2:1 ヘキサン:EtOAc)に
よって精製し、410mgの4−1を得た。1
H NMR(300MHz,CDCl3)δ7.2−7.4(m,5H),4.
17(m,2H),4.05(brs,2H),3.80(d,ABの1/2,
1H),3及び2(d,ABの1/2,1H),3.22(t,1H),2.6
3(brt,2
H),0.95−1.9(m,22H)。
7−ヨード−4−ベンジル−3−[2−(N−Boc−ピペリジン−4−イル) エチル]−1H−1,4−ジオキソベンゾジアゼピン(4−2)
35mLのピリジン中の4−ヨードイサト酸無水物(3.5g,12.1mm
ol)(Ann.Chim.(Rome)vol.57,no6(1967)p
p,607−615)及びアミノエステル4−1(5.0g,12.3mmol
)の混合物を40時間還流加熱した。溶剤を蒸発させ、残留物をフラッシュクロ
マトグラフィー(EtOAc→20%EtOH/EtOAc)によって精製し、
4.0gのフォーム状の4−2を得た。1
H NMR(300MHz,CD3OD)8.4(brs,1H),7.85(
d,1H),6.95−7.5(m,6H),4.45−4.8(m,2H),
3.9−4.3(m,3H),2.
6(brs,2H),0.7−2.0(m,18H)。
2−ブタンスルホニルアミノ−5−[4−ベンジル−3−(2−[ピペリジン− 4−イル]エチル−1H−1,4−ジオキソベンゾジアゼピン−7−イル]ペン タン酸,トリフルオロ酢酸塩(4−3)
ジエチルアミン(12ml)中のヨウ化物(975mg,1.61mmol)
、アセチレン(3−1)(500mg,1.91mmol)、塩化ビス(トリフ
ェニルホスフィン)パラジウム(II)(80mg,0.11mmol)及びヨウ
化銅(I)(40mg,0.21mmol)の混合物を暗所において室温でアル
ゴン下に3時間撹拌した。揮発性物質を蒸発させ、残留物を10%クエン酸溶液
と酢酸エチルの間で分配した。有機相を水、飽和炭酸水素ナトリウム、ブライン
で洗浄し、脱水した(硫酸マグネシウム)。溶剤を蒸発させ、930mgの黄色
フォームを得た。
上記フォーム150mgをEtOAc25mL中に溶解し、木炭上10%パラ
ジウムにおいて50psiで18時間水素化し、濾過及び蒸発した後に150m
gのゴム質を得た。これをTHF(3mL)中に溶解し、1M水酸化ナトリウム
(3mL)を添加し、更に1mLのメタノールを添加した。反応混合物を18時
間撹拌し、濃縮し、EtOAcと水の間で分配した。有機相を水及びブラインで
洗浄し、脱水し(硫酸マグネシウム)、溶剤を蒸発させてフォームを得、これは
3mLの塩化メチレン中で部分溶解した。−10℃に冷却した後、トリフルオロ
酢酸(3mL)を添加し、15分間撹拌してから揮発性物質を蒸発させた。得ら
れたゴム質を逆相分取HPLCによって精製して4−3を得た。M.S.(PO
S FAB)657(M++CO2+1)。1
H NMR(300MHz),8.0(d,1H),7.57(d,1H),
7.2−7.46(m,6H),4.1−4.7(m,3H),4.02(dd
,1H),3.02(t,2H),2.7−2.95(m,4H),1.65−
2.0(m,10H),1.1−1.5(m,7H),0.94(t,3H)。
実施例5
2−ブタンスルホニルアミノ−5−[4−ベンジル−3−(2−[ピペリジン− 4−イル]エチル)−1H−1,4−ジオキソベンゾジアゼピン−7−イル]ペ ント−4−イン酸,トリフルオロ酢酸塩(5)
ヨウ化物4−2をアセチレン3−1と結合し、4−3に記載のごとく脱保護し
て5を得た。M.S.(POS FAB)653(M++CO2+1)。
1.8CF3CO2Hに対する元素分析
計算値 C 52.53;H 5.18;N 6.88
実測値 52.58; 5.14; 6.81
実施例6
N−ベンジル−N−メチル−[2−(N−Boc−ピペリジン−4−イル)エチ ル]グリシン,エチルエステル(6−1)
アミン4−1(1.3g,3.2mmol)を25mLのメタノール中に溶解
し、37%ホルムアルデヒド溶液(0.3mL)を添加し、次いで300mgの
シアノホウ水素化
ナトリウムを添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌し、水中に注ぎ込み、水及
びブラインで抽出し、脱水し(硫酸マグネシウム)、溶剤を蒸発させて6−1を
得た。1
H NMR(300MHz,CDCl3),7.2−7.35(m,5H),3
.9−4.3(m,4H),3.78(ABの1/2,1H),3.57(AB
の1/2,1H),3.23(t,2H),2.63(brt,2H),2.2
6(3s,3H),1.6−1.8(m,5H),1.44(s,9H),1.
31(t,3H),1.0−1.4(m,4H)。
N−メチル−[2−(N−Boc−ピペリジン−4−イル)エチル]グリシン, エチルエステル(6−2)
50mLのEtOH中にアミン6−1(1.2g,2.87mmol)を含む
溶液を、木炭上の10%水酸化パラジ
ウム100mg上で50psiで18時間水素化した。濾過によって触媒を除去
し、濾液を蒸発させ、メチルアミン6−2を得た。1
H NMR(300MHz,CDCl3)δ4.19(q,2H),4.04(
brs,2H),3.1(t,1H),2.69(brt,2H),2.37(
s,3H),1.0−1.7(m,21H)。
2−ブタンスルホニルアミノ−5−[4−メチル−3−(2−ピペリジン−4− イル]エチル)−1H−1,4−ジオキソベンゾジアゼピン−7−イル]ペンタ ン酸,トルフルオロ酢酸塩(6−3)
4の製造に対して記載したのと同じ方法を使用し、但しベンジルアミン4−1
をメチルアミン6−2に代え、6−3を得た。(飽和)。1
H NMR(300MHz,D2O)δ7.76(d,1H),7.40(d,
1H),7.23(m,1H),4.22(m,1H),3.82(m,1H)
,3.22(brd,2H),2.95(t,2H),2.83(s,3H),
2.76(m,2H),2.56(m,2H),1.0−2.0(m,17H)
,0.67(t,3H)。
実施例7
2−ブタンスルホニルアミノ−5−[4−メチル−3−(2−[ピペリジン−4 −イル]エチル)−1H−1,4−ジオキソベンゾジアゼピン−7−イル]ペン ト−4−イン酸,トルフルオロ酢酸塩(7)
5の製造に対して記載したのと同じ方法を使用し、但しベンジルアミン4−1
をメチルアミン6−2に代え、アセチレン7を得た。1
H NMR(300MHz,D2O)δ7.93(brs,
1H),7.58(d,1H),7.20(m,1H),4.23(brs,1
H),4.16(dd,1H),3.94(q,1H),3.23(brd,2
H),3.04(m,2H),2.6−2.9(m,8H),0.95−2(m
,17H),0.59(t,3H)。
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DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
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