JPH085075B2 - 耐擦傷性メタクリル系樹脂成形品 - Google Patents

耐擦傷性メタクリル系樹脂成形品

Info

Publication number
JPH085075B2
JPH085075B2 JP6779588A JP6779588A JPH085075B2 JP H085075 B2 JPH085075 B2 JP H085075B2 JP 6779588 A JP6779588 A JP 6779588A JP 6779588 A JP6779588 A JP 6779588A JP H085075 B2 JPH085075 B2 JP H085075B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
weight
resin molded
methacrylic resin
parts
scratch
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP6779588A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01238911A (ja
Inventor
道夫 茶谷
勝 島崎
真二 江部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP6779588A priority Critical patent/JPH085075B2/ja
Publication of JPH01238911A publication Critical patent/JPH01238911A/ja
Publication of JPH085075B2 publication Critical patent/JPH085075B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Casting Or Compression Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Paints Or Removers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、耐擦傷性メタクリル系樹脂成形品に関する
ものである。詳しく述べると、本発明は、耐擦傷性、耐
候性に優れた表面被膜を密着性良好に形成させた耐熱性
に優れたメタクリル系樹脂成形品に関するものである。
(従来の技術) 現在、種々の合成樹脂成形品が市販され、なかでも
(メタ)アクリル系樹脂、特にメチルメタクリレートを
主成分とする(メタ)アクリル系樹脂は、美観、透明性
および耐候性に優れているため、グレージング(はめ込
み窓)、灯光用カバー、装飾品等、屋内外を問わず広い
分野で使用されているが、無機ガラスに比べると耐熱性
が劣るだけでなく耐擦傷性に難点があり、これらの点が
改良されれば、さらに多くの発展が期待される。そのた
めこのような欠点を改良する方法が種々検討されてい
る。
(1)耐擦傷性改良に関する従来技術 一般には合成樹脂成形材料から任意の手段で得た成形
品の表面に耐擦傷性皮膜形成原料をスプレー法、浸漬方
法等により塗装したのち電子線又は熱により塗装膜を重
合固化させ耐擦傷性皮膜を形成する方法、または鋳型に
塗布した耐擦傷性皮膜形成原料を予備重合したのち基材
樹脂原料を注入して重合する方法が採用されている。し
かしながら、上記の従来の方法では基材樹脂と耐擦傷性
皮膜との接着性が十分でなく、工程が煩雑となる問題が
ある。(特公昭53−9876号、特公昭54−14617号、特公
昭54−14618号) (2)耐熱性改良に関する従来技術 メタクリル系樹脂の耐熱性向上を目的として、アルキ
ルメタクリレート単量体またはシラップと架橋剤とから
なる架橋樹脂板を製造すること(特開昭61−108630号)
が提案されている。これによれば透明性、耐熱性に優れ
た架橋されたメタクリル樹脂板が得られるが、該成形品
は耐擦傷性皮膜との接着性が低いので、成形物表面に耐
擦傷性皮膜を形成するには、溶剤処理または紫外線照射
等の煩雑な予備処理を行なって該皮膜に対する成形物表
面の接着性を高める必要がある。
(発明が解決しようとする課題) 従って本発明の目的は新規な耐擦傷性メタクリル系樹
脂成形品を提供することである。詳しく述べると本発明
は、簡便な処理により耐擦傷性、耐候性および外観性等
に優れた表面を有しかつ耐熱性に優れたメタクリル系樹
脂成形品を提供することを目的とする。本発明はさら
に、耐擦傷性、耐候性に優れた表面被膜を密着性良好に
形成させかつ架橋することにより耐熱性を向上させたメ
タクリル系樹脂成形品を提供することを目的とする。
(課題を解決するための手段) 上記諸目的は、(メタ)アクリロキシ基含有アルコキ
シシランの加水分解物、その他のアルコキシシランの加
水分解物およびそのシリカゾルからなる固形分原料と溶
剤とからなり、溶剤としてカルビトールアセテート、ジ
アセトンアルコールまたはメタクリル酸の少なくとも1
つを含有するコーティング組成物を鋳型の少なくとも一
内面に塗布し、あらかじめ加熱乾燥して薄膜を形成した
のち、(a)アルキルメタクリレート単量体、アルキル
メタクリレートを主成分とするα,β−エチレン性不飽
和単量体混合物およびこれらの重合体を含有するシラッ
プ群から選ばれた樹脂原料と(b)該樹脂原料100重量
部当り2〜50重量部の架橋剤からなる基材原料を鋳型に
注入し、重合を行なって成形される、少なくとも一表面
が上記コーティング組成物由来の硬化膜により被覆され
た架橋基材からなることを特徴とする耐擦傷性メタクリ
ル系樹脂成形品により達成される。
(作用) 以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明の耐擦傷性メタクリル系樹脂成形品は、鋳込重
合により成形されるものであり、新規なコーティング組
成物を、基材原料を注入する前に鋳型内面に塗布しあら
かじめ加熱乾燥させて薄膜を鋳型内面に形成し、その
後、基材原料を注入し重合を行なうことによって優れた
表面特性を付与されるものである。一方、同時に基材原
料として、(a)アルキルメタクリレート単量体、アル
キルメタクリレートを主成分とするα,β−エチレン性
不飽和単量体混合物およびこれらの重合体を含有するシ
ラップ群から選ばれた樹脂原料と(b)該樹脂原料100
重量部当り2〜50重量部の架橋剤からなるものを用い、
鋳込重合することによって架橋された基材が形成され基
材樹脂の耐熱性、耐溶剤性、耐衝撃性等の性能が向上さ
れるものである。
本発明の耐擦傷性メタクリル系樹脂成形品を製造する
ために用いられるコーティング組成物中に含まれる(メ
タ)アクリロキシ基含有アルコキシシランの加水分解物
とは、一般式I、 (但し、式中R1はアクリロキシ基またはメタクリロキシ
基で置換された炭素数1〜4、好ましくは3〜4の同じ
または異なるアルキルであり、R2は炭素数1〜8、好ま
しくは1〜6の同じまたは異なるアルキル、アルケニ
ル、フェニルであり、R3は炭素数1〜5、好ましくは1
〜4の同じまたは異なるアルキル、アルコキシアルキル
であり、またnは0〜2、好ましくは0〜1の整数、m
は1〜3、好ましくは1〜2の整数でありかつm+n≦
3である。)で表される化合物の加水分解物などであ
る。一般式(I)で表される化合物としては、メタクリ
ロキシメチルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチ
ル(メチル)ジメトキシシラン、β−メタクリロキシエ
チルトリメトキシシラン、β−メタクリロキシエチル
(メチル)ジメトキシシラン、β−メタクリロキシエチ
ル(エチル)ジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピ
ル(メチル)ジメトキシシラン、γ−メタクリロキシプ
ロピル(ビニル)ジメトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルトリ(メトキシエトキシ)シラン、δ−メタ
クリロキシブチルトリメトキシシラン、δ−メタクリロ
キシブチル(ジメチル)メトキシシラン、並びに「メタ
クリロキシ基」がアクリロキシ基である上記化合物など
があげられる。これらの化合物のうち次の一般式(II)
で示される化合物が本発明において好ましく使用され
る。
(但し、式中Xは水素またはメチル基であり、R3は炭素
数1〜5、好ましくは1〜4の同じまたは異なるアルキ
ル基またはアルコキシアルキル基である。) (メタ)アクリロキシ基含有アルコキシシランの加水
分解物は、上記のような(メタ)アクリロキシ基含有ア
ルコキシシランのアルコキシ基あるいはアルコキシアル
コキシ基の一部または全部が水酸基に置換されたものお
よび置換された水酸基同志が一部結合したものを含んで
いる。これらの加水分解物は、公知のように、例えば、
純水または塩酸などの酸性水溶液を添加、攪拌すること
によって製造される。
このような(メタ)アクリロキシ基含有アルコキシシ
ランの加水分解物は、単独であるいは2種以上を組合せ
て用いてもよい。この(メタ)アクリロキシ基含有アル
コキシシランは、通常コーティング組成物中に固形分換
算で2〜40重量%、好ましくは3〜35重量%含まれる。
すなわち2重量%未満であると、得られる樹脂成形品に
おいて硬化膜と基材樹脂との密着性が十分とならず、一
方、40重量%を超える場合には、製造時に基材樹脂と鋳
型との剥離不良が発生し外観の良好な樹脂成形品が得ら
れない虞れがあるためである。
その他のアルコキシシランの加水分解物としては、例
えば一般式(III) ▲R4 l▼−Si−(OR54-l (III) (但し、式中R4は、炭素数1〜6の同じまたは異なるア
ルキル、シクロアルキル、アルケニル、フェニルあるい
はこれらのハロゲン、アミノ、エポキシ、グリシド、グ
リシジル、メルカプトなどの置換体であり、R5は炭素数
1〜5、好ましくは1〜4の同じまたは異なるアルキ
ル、アルコキシアルキルであり、またlは0〜3の整数
である。)で表わされる化合物の加水分解物がある。一
般式(III)で表わされる化合物としては、具体的に
は、トリメチルメトキシシラン、ジメチルジメトキシシ
ラン、メチルトリメトキシシラン、テトラメトキシシラ
ン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、
テトラブトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジ
メチルジエトキシシラン、トリメチルエトキシシラン、
フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシ
ラン、フェニル(メチル)ジエトキシシラン、ビニルト
リエトキシシラン、ビニル(メチル)トリエトキシシラ
ン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、γ
−クロロプロピルトリメトキシシラン、γ,γ,γ−ト
リフルオロプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルト
リエトキシシラン、N−β−(アミノエチル)−γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビス(β−ホド
ロキシエチル)−γ−アミノプロピルトリエトキシシラ
ン、N−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピル
(メチル)ジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピ
ルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリ
エトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル(メトキシ
エトキシ)シラン、γ−グリシジルプロピルトリエトキ
シシラン、3,4−エポキシシクロヘキシルプロピルトリ
メトキシシランなどが含まれる。
その他のアルコキシシランの加水分解物は(メタ)ア
クリロキシ基含有アルコキシシランの加水分解物の場合
と同様、上記のごとき有機基含有アルコキシシランのア
ルコキシ基あるいはアルコキシアルコキシ基の一部また
は全部が水酸基に置換されたものおよび置換された水酸
基同志が一部縮合したものを含んでいる。これらの加水
分解物は公知のように、例えば純水または塩酸などの酸
性水溶液を添加、攪拌することによって製造される。
このようなその他のアルコキシシランの加水分解物
は、単独であるいは2種以上を組合せて用いてもよい。
その他のアルコキシシランの加水分解物は、固形分換算
で通常コーティング組成物中に10〜88重量%、好ましく
は15〜70重量%含まれる。この範囲から外れるといずれ
もコーティング組成物中の(メタ)アクリロキシ基含有
アルコキシシランの加水分解物の作用を阻害してしまう
虞れがあるためである。
またコーティング組成物中に含まれるシリカゾルと
は、分散媒、たとえば水またはアルコールなどの有機分
散媒に、無水ケイ酸の微粒子、好ましくは粒径1〜100
ミリミクロンの微粒子を分散させたコロイド溶液であ
り、周知の方法で製造され市販されているものである。
なおシリカゾルにおける固形分は全重量の20〜40%程度
である。このシリカゾルは通常コーティング組成物中に
固形分換算で10〜70重量%、好ましくは20〜65重量%含
有される。すなわち10重量%未満であると、得られる樹
脂成形品の耐摩耗性(特にテーバー摩耗)の向上が十分
なものとはならずまた耐候性もよくなく、一方70重量%
を超える場合には、製造時における成膜が十分になされ
ない虞れがあるためである。しかして(メタ)アクリロ
キシ基含有のアルコキシシランの加水分解物、その他の
アルコキシシランの加水分解物およびシリカゾルの合計
量は、コーティング組成物の固形分換算で100重量%と
なる。
本発明に使用されるコーティング組成物は、上記のよ
うな(メタ)アクリロキシ基含有のアルコキシシランの
加水分解物、その他のアルコキシシランの加水分解物、
およびシリカゾルをそれぞれ所定量ずつ混合し、溶剤で
稀釈して得ることができるが、(メタ)アクリロキシ基
含有のアルコキシシラン、その他のアルコキシシランお
よびシリカゾルとを混合した後、同時に共加水分解し、
さらに溶剤で稀釈して得ることもできる。また溶剤は、
上記のいずれの場合も加水分解に先立って、反応物の中
にあらかじめ添加しておくことも可能である。
本発明における溶剤は、コーティング組成物を加熱乾
燥して得られる固形分に対し0.25〜1.5重量倍量好まし
くは0.35〜1.4重量倍量のカルビトールアセテート若し
くはジアセトンアルコール、または0.015〜0.6重量倍量
好ましくは0.025〜0.5重量倍量のメタクリル酸の少なく
とも1つを含有することが必要である。すなわちカルビ
トールアセテート、ジアセトンアルコール、メタクリル
酸の少なくとも1つを含有しない場合は、鋳型と表面薄
膜との密着性が十分でなく、塗膜の乾燥条件が狭い範囲
に制限されるばかりでなく、成形品にヒケあるいは成形
品の表面にあるべき擦傷性表面薄膜が基材樹脂内部にと
り込まれる等の外観欠点が発生しやすい。特に鋳型を途
中で洗浄することなく繰り返し使用する場合には、上記
欠点は顕著にあらわれ鋳型の繰り返し使用回数が制限さ
れる。一方カルビトールアセテートまたはジアセトンア
ルコールの使用量が固形分に対して1.5重量倍量を超え
る場合には、コーティング組成物の固化反応が遅れ成形
品の表面薄膜の耐擦傷性不良、耐候性試験における表面
薄膜と基材との密着性低下のおそれがある。またメタク
リル酸の使用量が固形分に対して0.6重量倍量を超える
場合には、鋳型と薄膜との密着力が過剰となり、鋳型に
基材樹脂原料を注入して重合し、得られた成形品を鋳型
より取り出す際に、成形品取り出しが困難になり、膜が
破壊したり成形品が破壊するおそれがあるばかりでな
く、上記と同様、成形品表面薄膜の耐候性低下のおそれ
がある。ここで「固形分に対する重量倍量」は次の様に
定義される。
上記のカルビトールアセテート、ジアセトンアルコー
ル、メタクリル酸の少なくとも1つを含有する溶剤は単
独または他の溶剤の1種若しくは2種以上との混合物と
して用いることができる。これらの溶剤としては、アル
コール類、ケトン類、エーテル類、セロソルブ類、エス
テル類、ハロゲン化物、カルボン酸類、芳香族化合物
類、脂肪族炭化水素類などを挙げることができるが、特
に好ましくはメタノール、エタノール、n−プロパノー
ル、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノ
ール、tert−ブタノール、シクロヘキサノール、イソブ
チルメチルケトン、ジプロピルケトン、メチルセロソル
ブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、酢酸メチル
セロソルブ、酢酸セロソルブ、メチルジアセトンエーテ
ル、シクロヘキサノン、ギ酸、酢酸、酪酸、トルエン、
キシレン、酢酸エチル、酢酸正ブチル、酢酸アミル、ペ
ンタアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル等である。
上記のコーティング組成物の硬化にあっては、硬化を
促進する目的で各種の硬化剤が使用できる。これらの硬
化剤としては、例えば、過塩素酸アンモニウム、過塩素
酸、塩酸、硝酸、リン酸、硫酸、スルホン酸、パラトル
エンスルホン酸、三フッ化ホウ素及びその電子供与体と
の錯体、SnCl4、ZnCl3、FeCl3、AlCl3、SbCl5、TiCl4
どのルイス酸およびその錯体、酢酸ナトリウム、ナフテ
ン酸亜鉛、ナフテン酸コバルト、オクチル酸亜鉛、オク
チル酸スズ等の有機酸金属塩、ホウフッ化亜鉛、ホウフ
ッ化スズ等のホウフッ化金属塩類、ホウ酸エチル、ホウ
酸メチル等のホウ酸有機エステル類、水酸化ナトリウ
ム、水酸化カリウム等のアルカリ類、テトラブトキシチ
タン、テトライソプロポキシチタン等のチタネートエス
テル類、ブロムアセチルアセトネート、チタニルアセチ
ルアセトネート、アルミニウムアセチルアセトネート、
コバルトアセチルアセトネート、ニッケルアセトアセト
ネート、銅アセチルアセトネート、マンガンアセチルア
セトネート等の金属アセチルアセトネート類、n−ブチ
ルアミン、ジ−n−ブチルアミン、トリ−n−ブチルア
ミン、グアニジン、ピグアニド、イミダゾール等のアミ
ン類等が挙げられる。これらの硬化剤のうち好ましく
は、トリ−n−ブチルアミンなどのようなアミン系硬化
剤であり、型の温度が高い場合には、アミン系硬化剤と
金属アセチルアセトネート類との組み合せが特に好まし
い。
さらに本発明に用いるコーティング組成物中には、必
要に応じて、塗膜表面の摩擦係数向上のためにレベリン
グ剤を添加することができる。レベリング剤としては、
市販の、例えば住友スリーエム製FC−431(商品名)の
ようなフッ素系界面活性剤や、トーレシリコーン社製SH
−28(商品名)のようなシリコーン系界面活性剤などを
用いることができる。これらのレベリング剤の添加量は
少量で十分であり、組成物全体に対して0.01〜5重量%
程度でよい。
また、コーティング組成物中に、紫外線吸収剤や酸化
防止剤などの劣化防止剤、顔料や染料などの着色剤、ア
ルミナゾル、グラファイト、ガラス繊維、炭素繊維など
の充填材、アルコール可溶性アクリル樹脂を含有させる
ことは任意である。
一方、本発明の耐擦傷性メタクリル系樹脂成形品の製
造において用いられる基材原料に含まれる(a)樹脂原
料として使用される単量体は、アルキルメタクリレート
単独あるいはアルキルメタクリレートを主成分としこれ
と共重合し得るα,β−エチレン性不飽和単量体との混
合物である。単量体混合物中、アルキルメタクリレート
の割合は50モル%以上、好ましくは60モル%以上であ
る。アルキルメタクリレートは、メチルメタクリレー
ト、エチルメタクリレート、n−プロピルメタクリレー
ト、イソプロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリ
レート、sec−ブチルメタクリレート、tert−ブチルメ
タクリレート、ラウリルメタクリレート、シクロヘキシ
ルメタクリレート等の単独または混合物であるが低級ア
ルキルメタクリレート、特にメチルメタクリレートが好
ましい。
共重合性単量体の例は、メチルアクリレート、エチル
アクリレート、プロピルアクリレート、n−ブチルアク
リレート、2−エチルヘキシルアクリレート、シクロヘ
キシルアクリレート、ラウリルアクリレート等のアルキ
ルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、
2−ヒドロキシプロピルアクリレート、3−ヒドロキシ
プロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレ
ート、2−ヒドロキシ−3−クロロプロピルアクリレー
ト等のヒドロキシアルキルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタ
クリレート、3−ヒドロキシプロピルメタクリレート、
4−ヒドロキシブチルメタクリレート、2−ヒドロキシ
−3−クロロプロピルメタクリレート等のヒドロキシア
ルキルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、ア
クリル酸ネオジム、アクリル酸鉛、アクリル酸ホウ素等
のアクリル酸塩、メタクリル酸ネオジム、メタクリル酸
鉛、メタクリル酸ホウ素等のメタクリル酸塩、塩化ビニ
ル、酢酸ビニル、アクリロニリル、メタクリロニトリ
ル、アクリルアミド、メタクリルアミド、スチレン、α
−メチルスチレン、ビニルトルエン、無水マレイン酸等
である。
また、前記アルキルメタクリレートまたはアルキルメ
タクリレートを主成分とする単量体混合物の重合体を含
有するシラップとしては、一般に25℃で1〜20,000セン
チポイズの粘度を有し、かつ3〜40重量%、好ましくは
6〜20重量%の重合体を含有する単量体溶液である。
基材原料中に含まれる(b)架橋材は分子内に少なく
とも2個の(メタ)アクリロイル基を有し、前記(メ
タ)アクリロイル基の間に10個以下の原子を有すること
が好ましく例えば下式(1)〜(3) MA−O−(CH2n−O−MA……(1) 〔ここでnは3〜6の整数であり、MAはメタクリロイル
基を表わす。〕 〔ここでR1はH,CH3,C2H5またはCH2OHの基を、R2はH,CH
3(R4はH,CH3の基を表わす)またはCH2OHの基を、R3はH,
CH3の基をそれぞれ表わし、R1,R2およびR3は同時に水
素ではなく、(M)Aはメタクリロイル基またはアクリ
ロイル基を表わす。〕 (M)AOCH2CH2On(M)A…(3) 〔ここでnは1または2である。〕 で表わされる単量体である。
これらの単量体の具体的な例示としては、1,3−プロ
ピレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチルグリ
コールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメ
タクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレ
ート、ジメチロールエタンジメタクリレート、1,1−ジ
メチロールプロパンジメタクリレート、2,2−ジメチロ
ールプロパンジメタクリレート、トリメチロールエタン
トリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパント
リ(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタントリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンジメタ
クリレート、エチレングリコールジ(メタ)アクリレー
トおよびジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート
等を挙げることができる。
これらの(b)架橋剤の配合量は、前記(a)樹脂原
料100重量部に対して2〜50重量部、好ましくは2.5〜30
重量部である。すなわち、2重量部未満では、最終的に
得られる樹脂成形品の耐熱性の向上が十分ではなく、ま
た50重量部を超えると樹脂成形品中に未架橋の2重結合
を有する側鎖が残存することとなり耐候性を劣化させて
しまうからである。
このような(a)樹脂原料と(b)架橋剤からなる基
材原料の重合開始剤としては、油溶性の過酸化物、アゾ
化合物のような公知のラジカル重合開始剤が一般に使用
可能であり、例えば、ラウロイルパーオキサイド、ベン
ゾイルパーオキサイド、プロピオノイルパーオキサイ
ド、ターシャリーブチルパーオキシラウレート、ジクミ
ルパーオキサイド、ジターシャリーブチルパーオキサイ
ド、キュメンハイドロパーオキサイド等の過酸化物、2,
2′−アゾビスイソブチロニトリル、1,1′−アゾビス−
1−シクロペタンタノニトリル、ジメチル−2,2′−ア
ゾビスイソブチレート、1,1′−アゾビスシクロヘキサ
ンカルボニトリル、4,4′−アゾビス−4−シアノバレ
イックアシッド、2,2′−アゾビス−2−ベンジルプロ
ピオニル等のアゾ化物などが用いられる。これらの重合
開始剤の使用量は基材原料に対して0.03〜0.3重量%程
度配合される。また、必要に応じて、紫外線吸収剤、着
色剤、難燃化剤あるいは重合調節剤などの助剤または添
加剤を基剤原料中に添加することも可能である。
本発明の耐擦傷性メタクリル系樹脂成形品は、上記の
ごときコーティング組成物および基材原料を用いて、例
えば以下のようにして製造される。
まず上記のごときコーティング組成物が、例えばステ
ンレス鋼、無機ガラス板などにより組立てられる通常用
いられる鋳型の内面となる部位へ刷毛塗り、スプレー、
ロールコーターなどの適当な手段で、泡やムラのないよ
うに均一に塗布される。この際、コーティング組成物の
鋳型の内面となる部位への塗布は、かならずしも内面全
体に対して行なう必要はなく、例えば片面のみ高い耐摩
耗性を有する樹脂成形品を得ようとする場合には、相当
する鋳型の一内面にコーティング組成物を塗布すれば足
りる。次に100〜140℃で2〜15分間程度加熱乾燥させ鋳
型の内面となる部位に0.003〜0.1mm、好ましくは0.005
〜0.03mmの厚さの薄膜を形成する。次に、少なくとも一
内面に薄膜を形成させた該鋳型を組立て、その間に上記
のごとき(a)樹脂原料および(b)架橋剤からなる基
材原料と重合開始剤との混合物を注入する。基材原料を
50℃〜80℃の温度で2〜10時間および125〜130℃の温度
で2〜4時間重合架橋させた後、鋳型から成形品を剥離
すると、鋳型から移行した硬化膜がその表面に付着した
耐擦傷性メタクリル系樹脂成形品が得られる。
このようにして製造される本発明の耐擦傷性メタクリ
ル系樹脂成形品は、上記のごときコーティング組成物由
来の硬化膜、望ましくは0.003〜0.1mm厚さの硬化膜が基
材樹脂表面に強く密着しており、この硬化膜によりその
表面の耐擦傷性は著しく改善されており、長時間曝露後
においても耐擦傷性、密着性等にほとんど変化は見られ
ず耐候性も良好なものである。またこの表面は、小皺、
凹凸などの外観不良もなく、鋳型の表面を完全に写しと
ることができ、鋳型からの取外しも容易である。また、
このような硬化膜が被覆されるところの素材樹脂は、前
記したように基材原料中に含まれていた架橋剤により架
橋された構造となっているために、本発明の耐擦傷性メ
タクリル系樹脂成形品は耐熱性、耐衝撃性等の性能も優
れたものである。
(実施例) 以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明す
る。
なお実施例および比較例により得られた耐擦傷性メタ
クリ系樹脂成形品の性能は以下の方法によって調べられ
た。
密着性 密着性は碁盤目試験により行ない、剥離しない部分の
割合を%で示した。
耐擦傷性 耐擦傷性は、試験片の表面に#000のスチールウール
の治具を一定荷重(100g/cm2)下で押し付け一定速度で
50回往復させ擦傷前後の曇価の差を摩耗値とした。なお
曇価は次の式によって表される。
耐候性 耐候性試験は紫外線曝露試験機(東洋精機製、ALTAS
−UVCON)湿潤50℃4時間→70℃紫外線曝露のみ8時間
のサイクルで700時間実施し、外観、密着性、耐擦傷性
を試験した。
実施例1 γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン14重
量部(固形分換算5重量部)、メチルトリエトキシシラ
ン233重量部(固形分換算45重量部)、メタノールシリ
カゾル325重量部(固形分換算50重量部)およびイソプ
ロピルアルコール130重量部を混合し、20〜25℃の温度
下に攪拌しながら0.02N−塩酸150重量部を加えて1時間
室温に放置熟成する。これにメタクリル酸6重量部(固
形分の0.03重量倍量)、カルビトールアセテート70部
(固形分の0.35重量倍量)、ジアセトンアルコール70部
(固形分の0.35重量倍量)シリコーン系界面活性剤(ト
ーレシリコーン製:SH−28)1.5重量部、1,8−ジアザビ
シクロ〔5,4,0〕ウンデセン−70.5重量部を加えてコー
ティング組成物を調製した。
このコーティング組成物を300×400×5mm厚のガラス
板の片面にアプリケーターで表面薄膜の厚みが0.005mm
になるように均一に塗布し、オーブン中で120℃で5分
間加熱乾燥の後、2枚のガラスを表面薄膜が内側となる
ように対向させ、間隔が5mmになるように塩化ビニルガ
スケットで組み立てられたセルにt−ブチルパーオキシ
イソブチレート(パーブチルIB、日本油脂製)0.1重量
部を含むメタクリル酸メチル部分重量体90重量部、2,2
−ジメチロールプロパンジメタクリレート10重量部、テ
ルピノレン0.002重量部の混合物を注入し、60℃で4時
間、次いで130℃で2.5時間加熱重合させた。冷却後ガラ
ス板から得られた重合樹脂板を剥離すると、表面薄膜は
完全にメタクリル樹脂板の方に移行し、かつ表面に凹凸
がなく光学歪のないきれいな表面を有する樹脂板が得ら
れた。この樹脂板の密着性を測定したところ100%密着
しており、また耐摩耗性を測定した結果、このようなコ
ーティングを行なっていない架橋メタクリル樹脂板の摩
耗値が16%であるのに対し、本実施例の樹脂板の摩耗値
は0〜0.1%であり、ほとんど傷のつかない状態であっ
た。また耐候性試験の結果、外観に異常はなく、密着性
100%、摩耗値0%と密着性、耐擦傷性共に性能低下は
見られなかった。
実施例2 実施例1で成形品を剥離した後のガラス板を、洗浄す
ることなく鋳型として用いる以外は実施例1と同様にし
て架橋メタクリル樹脂板を成形し、ガラス板より剥離し
た。このガラス板を洗浄することなく再度鋳型として使
用し、上記と同様な方法で樹脂板を成形するという操作
を繰り返し、実施例1と合わせて合計5回成形した。こ
の様にして得られた樹脂板は全て表面薄膜が完全に樹脂
板の方に移行し、かつ表面に凹凸がなく光学歪みのない
きれいな表面を有するものであった。これらの樹脂板の
密着性を測定したところ全て100%密着しており、また
耐摩耗性を測定した結果、全ての樹脂板の摩耗値は0〜
0.1%であり、ほとんど傷のつかない状態であった。ま
た耐候性試験の結果、全ての樹脂板で外観に異常はな
く、密着性100%、摩耗値0%と密着性、耐擦傷性共に
性能低下は見られなかった。
比較例1 γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン14重
量部(固形分換算5重量部)、メチルトリエトキシシラ
ン233重量部(固形分換算45重量部)、メタノールシリ
カゾル325重量部(固形分換算50重量部)およびイソプ
ロピルアルコール130重量部を混合し、20〜25℃の温度
下に攪拌しながら0.02N−塩酸150重量部を加えて1時間
室温に放置熟成する。これに酢酸2重量部、ブチルセロ
ソルブ140重量部、シリコーン系界面活性剤(トーレシ
リコーン製:SH−28)1.5重量部、1,8−ジアザビシクロ
〔5,4,0〕ウンデセン−70.5重量部を加えてコーティン
グ組成物を調製した。
このコーティング組成物を用いる以外は実施例1と同
様にして架橋メタクリル樹脂板を成形した。その後、上
記コーティング組成物を用いる以外は実施例2と同様に
して上記の成形と合わせて合計3回、成形を繰り返し
た。1回目および2回目に成形した樹脂板では、表面薄
膜は完全に樹脂板の方に移行し、かつ表面に凹凸がなく
光学歪のないきれいな表面を有するものであったが、3
回目に成形した樹脂板では、表面薄膜が部分的に基材樹
脂内部および基材樹脂表面に移行し、これをスチールウ
ールで軽く摩擦したころ、傷つく部分と傷のつかない部
分とがまだら模様状に分布し、均一な耐擦傷性をもつ樹
脂板が得られなかった。
実施例3 実施例1のコーティング組成物を350×400×10mm厚の
ガラス板に乾燥後の膜厚が0.005mm程度になるようにス
プレー塗装し、出力3Kwの遠赤外線乾燥機でヒーター面
板温度380℃、雰囲気温度130℃、照射距離70mmおよび加
熱時間10分の条件下で加熱後、実施例1と同様に製板し
たところ、表面薄膜は完全に架橋メタクリル樹脂板の方
に移行し、かつ表面に凹凸がなく光学歪のないきれいな
表面を有する樹脂板が得られた。このコーティング物は
スチールウールで強く摩擦しても傷がつかないものであ
った。
比較例2 実施例2と同様の組成および方法で調製したコーティ
ング組成物を使用し、実施例3と同様の方法で製板した
ところ、表面薄膜は部分的に基材樹脂内部および基材樹
脂表面に移行し、これをスチールウールで軽く摩擦した
ときには、傷つく部分と傷のつかない部分とがまだら模
様状に分布し均一な耐擦傷性をもつ樹脂板が得られなか
った。
実施例4〜9 コーティング組成物の組成および基材原料中の架橋剤
量を第1表に示すように変える以外は実施例1と同様に
して架橋メタクリル樹脂板を成形した。得られた架橋メ
タクリル樹脂板の性能について調べた結果を第1表に示
す。いずれの場合も表面に凹凸がなく光学歪のないきれ
いな面を有する樹脂板が得られ、いずれも密着性100
%、摩耗値0〜0.1%であった。
比較例3〜5 コーティング組成物の組成を第1表に示すように変え
る以外は実施例1と同様にして架橋メタクリル樹脂板を
成形した。得られた架橋メタクリル樹脂板の性能につい
て調べた結果を第1表に示す。比較例3においては薄膜
と基材樹脂との密着性が得られず、比較例4ではガラス
板上に表面薄膜を形成できず、また比較例5では表面薄
膜は樹脂板に移行するもののテーバー摩耗値が高いばか
りでなく耐候性試験において塗膜のクラックが発生し
た。
(発明の効果) 以上述べたように本発明は、(メタ)アクリロキシ基
含有アルコキシシランの加水分解物、その他のアルコキ
シシランの加水分解物およびそのシリカゾルより構成さ
れる固形分原料と溶剤とよりなり、該溶剤の中にカルビ
トールアセテート、ジアセトンアルコール、またはメタ
クリル酸の少くとも1つを含有するコーティング組成物
を、鋳型の少なくとも一内面に塗布し、あらかじめ加熱
乾燥して薄膜を形成したのち、(a)アルキルメタクリ
レート単量体、アルキルメタクリレートを主成分とする
α、β−エチレン性不飽和単量体混合物およびこれらの
重合体を含有するシラップ群から選ばれた樹脂原料と
(b)該樹脂原料100重量部当り2〜50重量部の架橋剤
からなる基材原料を鋳型に注入し、重合を行って成形さ
れる、少なくとも一表面が上記コーティング組成物由来
の硬化膜により被覆された架橋基材からなることを特徴
とする耐擦傷性メタクリル系樹脂成形品であるから、曝
露後の耐擦傷性、密着性の低下もなく、耐擦傷性、外観
性および耐候性に優れた表面特性を有するとともに、そ
の耐熱性、耐衝撃性などの性質も極めて良好なものであ
る。またコーティング組成物を構成する溶剤の中に少な
くとも1つ含まれるカルビトールアセテート、ジアセト
ンアルコール、メタクリル酸の働きによって、鋳型内表
面に形成される薄膜と鋳型との密着性が向上し、膜形成
条件を広範囲にとることができるため、本発明に使用す
るコーティング組成物は生産条件の安定化およびヒケあ
るいは表面薄膜の部分的な基材樹脂内部への取り込まれ
などの製品欠点の減少に大きな硬化を発揮する。特に鋳
型を途中で洗浄することなく繰り返し使用して成形する
場合に上記の効果は顕著であり、鋳型の繰り返し使用回
数が大巾に増えるなど、生産合理化に大きな効果を発揮
する。従って本発明により耐候性、耐擦傷性、および耐
熱性等の性能が要求される分野、例えば自動車用グレー
ジングおよび外装部品、屋外各種カバー類、建築用グレ
ージングおよびドームなどに対し、粉塵などの衝突によ
るキズの発生あるいは清掃ないし洗車時などのモップ、
ワイパー等によるキズの発生を抑え、さらに、ライト、
輻射体などのような近接熱源による熱変形を抑え長期間
透明性あるいは光沢を維持した樹脂成形品を提供でき
る。また本発明の耐擦傷性メタクリル系樹脂成形品は、
何ら繁雑な処理工程を必要とせず、一般的な鋳込重合法
に若干の変更を加えるのみで成形と同時に被覆形成され
るために製造面においても有利である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B29L 9:00

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(メタ)アクリロキシ基含有アルコキシシ
    ランの加水分解物、その他のアルコキシシランの加水分
    解物およびシリカゾルからなる固形分原料と溶剤とから
    なり、溶剤としてカルビトールアセテート、ジアセトン
    アルコールまたはメタクリル酸の少なくとも1つを含有
    するコーティング組成物を鋳型の少なくとも一内面に塗
    布し、あらかじめ加熱乾燥して薄膜を形成したのち、
    (a)アルキルメタクリレート単量体、アルキルメタク
    リレートを主成分とするα,β−エチレン性不飽和単量
    体混合物およびこれらの重合体を含有するシラップ群か
    ら選ばれた樹脂原料と(b)該樹脂原料100重量部当り
    2〜50重量部の架橋剤からなる基材原料を鋳型に注入
    し、重合を行なって成形される、少なくとも一表面が上
    記コーティング組成物由来の硬化膜により被覆された架
    橋基材からなることを特徴とする耐擦傷性メタクリル系
    樹脂成形品。
  2. 【請求項2】アルキルメタクリレートのアルキル基の炭
    素原子数が1〜4である特許請求の範囲第1項に記載の
    メタクリル系樹脂成形品。
  3. 【請求項3】アルキルメタクリレートがメチルメタクリ
    レートである特許請求の範囲第2項に記載のメタクリル
    系樹脂成形品。
  4. 【請求項4】硬化膜は、0.003〜0.1mmの厚さを有するも
    のである特許請求の範囲第1項〜第3項のいずれかに記
    載のメタクリル系樹脂成形品。
JP6779588A 1988-03-22 1988-03-22 耐擦傷性メタクリル系樹脂成形品 Expired - Fee Related JPH085075B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6779588A JPH085075B2 (ja) 1988-03-22 1988-03-22 耐擦傷性メタクリル系樹脂成形品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6779588A JPH085075B2 (ja) 1988-03-22 1988-03-22 耐擦傷性メタクリル系樹脂成形品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01238911A JPH01238911A (ja) 1989-09-25
JPH085075B2 true JPH085075B2 (ja) 1996-01-24

Family

ID=13355244

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6779588A Expired - Fee Related JPH085075B2 (ja) 1988-03-22 1988-03-22 耐擦傷性メタクリル系樹脂成形品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH085075B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4673038B2 (ja) * 2004-11-02 2011-04-20 三菱レイヨン株式会社 アクリル系樹脂積層体、透明電極板およびタッチパネルの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01238911A (ja) 1989-09-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5679458A (en) Antifogging abrasion resistant coating composition and synthetic resin article coated therewith
JP3956043B2 (ja) コーティング組成物およびその製造方法ならびに耐擦傷性プラスチックレンズ
JPH0555538B2 (ja)
JP2537877B2 (ja) メタクリル系樹脂成形物品の製造方法
JP2873855B2 (ja) 被覆材組成物及びそれを用いた耐摩耗性合成樹脂成形品の製造方法
JP3197918B2 (ja) 被覆用組成物及び合成樹脂成形品の表面改質方法
JPH0546394B2 (ja)
JPS6310640A (ja) 眼鏡プラスチックレンズ用コーティング組成物
JP4372268B2 (ja) コーティング剤、および被覆層を有する樹脂成形品
US4783347A (en) Method for primerless coating of plastics
US4990376A (en) Flexible silicone coatings for plastic substrates and methods for making thermoformable, abrasion-resistant thermoplastic articles
JPS6154066B2 (ja)
JPS5938262A (ja) コ−ティング組成物
JPH085075B2 (ja) 耐擦傷性メタクリル系樹脂成形品
JP2591645B2 (ja) コーティング組成物および耐擦傷性合成樹脂成形品
JP3096862B2 (ja) 活性エネルギ−線硬化性塗料組成物
JP2532479B2 (ja) コ−ティング組成物
JPH09194760A (ja) 被覆材組成物、それを用いてなる機能性に優れた物品、及びプラスチックレンズ
JPS6216147B2 (ja)
JPS624060B2 (ja)
JPH069829B2 (ja) 合成樹脂成形品
JPS62153325A (ja) コ−テイング組成物
JPH05320289A (ja) 活性エネルギ−線硬化性被覆材組成物
JPS58222160A (ja) コ−テイング用組成物
JPS62152820A (ja) メタクリル系樹脂成形品

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees