JPH08507308A - 新規硫酸化リゾ−ガングリオシド誘導体 - Google Patents

新規硫酸化リゾ−ガングリオシド誘導体

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JPH08507308A
JPH08507308A JP6520042A JP52004294A JPH08507308A JP H08507308 A JPH08507308 A JP H08507308A JP 6520042 A JP6520042 A JP 6520042A JP 52004294 A JP52004294 A JP 52004294A JP H08507308 A JPH08507308 A JP H08507308A
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ロメオ,アウレリオ
キルシュナー,ギュンター
キッツォリーニ,カルロ
マネブ,ハリ
ファッチ,ラウラ
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フィディーア・ソシエタ・ペル・アチオニ
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Abstract

(57)【要約】 N−スルホ−、N−ヒドロカルビルスルホニル−、及びN−ヒドロカルビルオキシ−スルホニル−N,N'−ジリゾ−ガングリオシド及びそのN'−アシル誘導体、N'−スルホ−、N'−ヒドロカルビルスルホニル−及びN'−ヒドロカルビルオキシ−スルホニル−N,N'−ジリゾ−ガングリオシド及びそのN−アシル誘導体、N,N'−ジ又はポリスルホ−N,N'−ジ−又はポリ−リゾ−ガングリオシド、N,N'−ジ−又はポリヒドロカルビルスルホニル−N,N'−ジ−又はポリ−リゾ−ガングリオシド及びN,N'−ジ−又はポリヒドロカルビルオキシ−N,N'−ジ又はポリ−リゾ−ガングリオシド,及びその官能基誘導体、及びこれらの化合物の塩からなる群から選択されるガングリオシドの半合成アナログは、興奮性アミノ酸により誘発される神経毒性に対する保護活性を有し、神経系における治療において、及び免疫系においてヒト細胞の表面上に存在するCD4のような決定因子の発現の調節において使用されると予見される。

Description

【発明の詳細な説明】 新規硫酸化リゾ−ガングリオシド誘導体 発明の目的 本発明は、新規の半合成ガングリオシドアナログに関し、さらに正確には、N −スルホ−、N−ヒドロカルビルスルホニル−、及びN−ヒドロカルビルオキシ スルホニル−N,N'−ジリゾ−ガングリオシド及びそのN'−アシル誘導体、N '−スルホ−、N'−ヒドロカルビルスルホニル−及びN'−ヒドロカルビルオキ シスルホニル−N,N'−ジリゾ−ガングリオシド及びそのN−アシル誘導体、 N,N'−ジ又はポリスルホ−N,N'−ジ−又はポリ−リゾ−ガングリオシド、 N,N'−ジ又はポリヒドロカルビルスルホニル−N,N'−ジ又はポリ−リゾ− ガングリオシド及びN,N'−ジ−又はポリヒドロカルビルオキシスルホニル− N,N'−ジ又はポリリゾ−ガングリオシド及びその官能基誘導体、及びこれら すべての化合物の塩に関する。 新規誘導体は、興味深い薬学的性質を有し、特にグルタミン酸のような興奮性 アミノ酸によって誘発される神経毒性に対する保護活性を有し、従って次のよう な変性又は病変の状態のような神経系の治療に使用することができ、例えば、虚 血、低酸素症、てんかん、外傷及び圧迫症、代謝機能障害、老化、有毒感染疾患 、及びアルツハイマー病、パーキンソン病又はハンチントン舞踏病などの慢性の 神経変性の治療に使用することができる。 本発明の新規化合物は、神経突起伸長(neuritogenic)活性により、末梢神経 障害及び神経の損傷に関連する病状などにおける神経機能の回復に関する治療に おいて有利に用いることができる。 さらに、本発明の主題である新規化合物は、免疫系に属するヒト細胞の表面に 存在するCD4のような特異的な決定因子の発現の調節のための有効な性質を有 する。 胸腺細胞、リンパ球、単球及びマクロファージなどの種々の細胞のタイプにお いて発現する膜糖タンパクであるCD4分子の発現を調節する上記化合物の能力 は、ヒトの病理学の広い範囲における大きな適用可能性を有する。 本発明の化合物は、CD4+細胞に関わる感染、即ちヒト免疫不全(HIV)ウ イルスの科に属する微生物が病因の因子であるような感染を予防及び/又は治療 することが必要なすべての状況における治療用途を有する。さらに、CD4の調 節は、多発性硬化症、リウマチ関節炎、慢性多発性関節炎、紅斑性狼瘡、真性糖 尿などの全身的又は組織特異的な自己免疫疾患において有用であり、また骨髄移 植の場合のような移植された材料による宿主に対する拒絶反応と同様、器官移植 の拒絶反応を予防するのにも有用であり、「自己」及び「非自己」抗原に対して 耐性を獲得しなければならない全ての場合において有用である。 上述の半合成ガングリオシドアナログの官能基誘導体は、例えば、シアル酸残 基のカルボキシル基のエステル及びアミドであり、また、ガングリオシドの場合 に既知であるものに類似するシアル酸のカルボキシル基とオリゴ糖の水酸基との 間のラクトン結合による分子内エステルでもよく、及びこれらすべての化合物の 誘導体で水酸基が有機酸又は硫酸によってエステル化されているものであってよ い。 特に興味深いのは、有機酸とのエステルであって、すべての水酸基、すなわち 糖成分とシアル酸の遊離基の両方の水酸基、及びセラミド残基の水酸基がエステ ル化された、即ち「ペルアシル化」誘導体であり、またペル硫酸化誘導体、即ち すべての水酸基が硫酸でエステル化されている誘導体である。 前述の「N,N'−ジリゾ−ガングリオシド」なる用語は、セラミド残基中の アミノ基とシアル酸残基のアシル基が取り除かれたガングリオシドを意味する。 本発明の新規化合物においては、セラミドアミノ基(N部分)又はシアル酸のす べてのアミノ基(正確にはN'と総称されている部分)、又はN,N−ジリゾ− ガングリオシドの両方の遊離のアミノ官能基は、上記の基でアシル化される。 「−ジ−」なる用語は、上記で定義した意味でのNとN'の部分を意味し、脱 アシル化されたアミノ官能基の実際の数を意味するものではない。 N'−スルホ、N'−ヒドロカルビルオキシ−スルホニル、及びN'−ヒドロカ ルビルスルホニル−N,N'−ジリゾ−ガングリオシドなる表記において、N'部 分の置換基は、ガングリオシド中に存在するノイラミン酸と同数である。したが って、「−ジ−」又は「ポリ−」の定義は、この位置での可能な置換基について 選択されたものである。 以下に示すように、N及びN'アミノ基を置換する2つの基は異なっていても よい、したがって「非対称な」化合物が生じ得る。 N及びN'の部分の内の1つが、前に示した硫酸化された基で置換された誘導 体において、他方のアミノ基が有機酸のアシル基で置換されていてもよい。 実施例中及びまた別の箇所でも、位置の表示のない「−リゾ」なる表記は、セ ラミドアミノ基の位置を意味するものとする。 塩は遊離のカルボキシル基、例えば、シアル酸のカルボキシル基又はアシルア ミド基のアシル残基に存在する可能性のあるカルボキシル基(例えばアシル基が コハク酸のような多塩基酸から誘導される場合のように)の金属塩であってもよ い。さらにその塩は有機塩基から、特に薬学的に許容できる有機塩基から誘導し てもよい。さらに、存在し得る硫酸基上の金属塩又は有機塩基との塩が挙げられ よう。 本発明のさらなる態様は、存在し得るアミノ基酸、例えばN−ヒドロカルビル スルホニル−N,N'−ジリゾ−ガングリオシドのアミノ基での酸との塩に関す るものである。この場合も治療に使用することができる酸の塩は好ましいもので ある。また本発明には、治療において通常使用されない金属、塩基又は酸から誘 導する塩も含まれ、このような塩は本新規化合物の精製のために可能ならば使用 してもよい。 前述の半合成ガングリオシドアナログは新規のものである。 本発明のもう1つの態様は、特に中枢又は末梢神経系又は免疫系が冒される前 述の疾患を治療するための、これら新規化合物の治療における使用に関するもの である。さらに本発明は、場合により医薬品添加物又は賦形剤とともに、1つ又 はそれ以上の本新規化合物を含有する医薬製剤に関するものである。 単独で用いられるか、又はヒドロカルビルオキシ部分の一部として、前述の新 規化合物の定義において用いられる「ヒドロカルビル」なる用語は、置換された 又は置換されていない、飽和された又は不飽和の炭化水素の1価の残基、即ち1 つの水素原子の脱離によって炭化水素の構造式から得られた基を示し、したがっ てこのような基は、例えばアルキル、アリール、アラルキル又はシクロアルキル である。アルキル基は、好ましくは最大で24の炭素原子を有し、C1-6アルキ ル基が好ましく、特にメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、 イソブチル又はn−ペンチル又はトリメチルメチルが好ましい。アリール基は、 好ましくは最大で12の炭素原子を有し、フェニル基が好ましく、場合により、 1〜3個のC1-4アルキル基又はC1-4アルコキシ基、特にメチル又はメトキシ基 で置換されている。アラルキル基は、好ましくは最大で12の炭素原子を有し、 脂肪族部分がC2-4アルキレン基であって、芳香族部分が芳香族基として好まし いと、すでに示した基と同一の基であることが好ましい。 シクロアルキル基は、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン又はシ クロヘキサンから誘導される基、又はC1-4アルキル基、例えばメチル基で置換 された、それらの同族体の内の1つから誘導される基が好ましい。 ヒドロカルビル基もまた、官能基で置換することができ、特に水酸基又はアミ ノ基、又は例えば塩素又は臭素原子のようなハロゲンで置換され得る。さらに、 ヒドロカルビル基はまた、特に窒素原子又は−NH−基等のヘテロ原子によって 炭素鎖がそれぞれ中断されていてもよい。不飽和のヒドロカルビル基は、特に長 鎖のアルキル基、例えばC14-22アルケニルから誘導されるものである。同数の 炭素原子数を有する飽和アルキル基もまた興味深い。 芳香族のヒドロカルビル基の中で特に言及されるものは、最大で12の炭素原 子数を有するフェニルの種類のものであり、例えば不飽和のフェニル基又は1〜 3の置換基で置換されたフェニル基であって、置換基は、特にメチル及びメトキ シであるC1-4アルキル基及びC1-4アルコキシ基、アミノ基、又はクロロ又はブ ロモなどのハロゲンからなる群から選択される。 アリール脂肪族(araliphatic)基、即ちアラルキル基は、好ましくは芳香族 に関して上記に示したものと同じ芳香族基及び脂肪族部分にC2-4アルキレン基 を有するものである。 シクロアルキルヒドロカルビル基は、好ましくは最大で10の炭素原子を有し 、且つ1つの単環を有するもの、特にシクロプロピル、シクロブチル、シクロペ ンチル、シクロヘキシル、及び1〜3のC1-4アルキル基、特にメチル基で置換 されたそれらの誘導体である。 炭素鎖はヘテロ原子の連結により中断されていてもよく、従ってピリジルのよ うな複素環基となっていてもよい。 N又はN'の部分の内の一方の硫化された基の外に、他方においてアシル基 を有する本発明の新規化合物においては、そのアシル基は、例えば天然のガング リオシドに存在する基の内の1つ、すなわち、セラミド残基のアミノ基に関して は、16〜22の炭素を有する飽和又は不飽和の脂肪酸から誘導されるか、若し くは対応するオキシ酸から誘導されているアシル、及びアミノ基又はノイラミン 酸残基のアミノ基に関して酢酸又はグリコール酸から誘導されるアシルである。 また、前述の化合物、特に神経系組織からの抽出、又は酵素反応によって得る ことができる天然のガングリオシドの誘導体の混合物も本発明の範囲内であって 、この場合はアシル基がスフィンゴシンの窒素原子上に存在する高級脂肪族の酸 由来のアシル基の混合物であり、ノイラミン酸の窒素上の酢酸又はグリコール酸 由来のアシル基の混合物であって、場合によってシアル酸の水酸基がエステル型 である。 N又はN'位に存在するアシル基は、脂肪族の酸、好ましくは最大で24の炭 素原子を有し、特に12〜16の炭素原子を有する直鎖の脂肪族の酸か、あるい は1〜11の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖の脂肪族の酸、例えばギ酸、酢酸 、プロピオン酸、酪酸、バレリアン酸、特にn−バレリアン酸、イソバレリアン 酸、トリメチル酢酸、カプロン酸、イソカプロン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、 ペルアルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ジ−第三級酢酸、及び2−プロピ ル−バレリアン酸、同様にラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン 酸、エライジン酸、及びステアリン酸から誘導できる。 アシル基はまた、1またはそれ以上の極性置換基で置換されている脂肪族の酸 から誘導してもよく、このような置換基は特に塩素、臭素、フッ素などのハロゲ ン、遊離の又はエステル化された水酸基、ケトン、低級脂肪族又はアリール脂肪 族アルコールから誘導されたケタール及びアセタール基、ケトキシ又はアルドキ シ又はヒドラゾン基、遊離の又は低級脂肪族又はアリール脂肪族の酸でエステル 化、又は低級脂肪族又はアリール脂肪族のアルコールでエステル化されたメルカ プト基、遊離の又はエステル化されたカルボキシル基、遊離の、又は低級脂肪族 又はアリール脂肪族のアルコールでエステル化されたスルホン基、スルファミド 又は低級アルキル又はアラルキル基で置換されたスルファミド、又は低級のアル キル基、低級アルキル又はアラルキル基から誘導されるスルホキシド基又はスル ホン基、又は低級アルキレン基、ニトリル基、遊離の又は置換されたアミノ基、 及びこのようなアミノ基のアンモニウム誘導体などである。 新規誘導体のノイラミン又はスフィンゴシンのアミノ基の1つを置換している アシル基はまた、芳香族、アリール脂肪族、環式脂肪族、脂肪族−環式脂肪族又 は複素環の酸の基でもよい。 芳香族アシル基はおもに、安息香酸又は、フェニル残基が例えば1〜3のC1- 4 アルキル又はC1-4アルコキシ基、特にメチル及びメトキシ基及び/又は前記の 極性基、例えば遊離の又はアルキル化されたアミノ基で置換されている安息香酸 の同族体から誘導されるものである。 アリール脂肪族のアシル基は、好ましくは脂肪族の部分としてC2-4アルキレ ン鎖を有し、芳香族の部分は前述の芳香族の基が好ましい。環式脂肪族アシル基 は好ましくは、環の中に3〜6の炭素原子を有する脂環式炭化水素、例えばシク ロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン及びシクロヘキサンから誘導される 。 複素環基は、好ましくは−O−、−N=、−NH−、−S−などの1つのヘテ ロ原子の結合を有する単環式複素環化合物から誘導されるものであって、性質と して芳香族又は脂肪族酸であってよく、例えばニコチン酸又はイソニコチン酸な どのピリジン族の酸、2−フラン酸のようなフラン族、又は2−チオフェン−酢 酸のようなチオフェン族、4−イミダゾール−酢酸のようなイミダゾール族、又 は1−メチル−2−ピロール−カルボン酸のようなピロール族の酸でもよい。 本発明による新規半合成ガングリオシド誘導体の官能基誘導体は、シアル酸の カルボキシル基のエステル、分子内のエステル及びアミドである。エステル基は 特に脂肪族アルコール、特に最大で12、好ましくは6の炭素原子を有する脂肪 族アルコールから誘導するか、又は好ましくは、場合により1〜3のC1-4アル キル基、例えばメチル基で置換された単独のベンゼン環を有し、脂肪族鎖中に最 大で4の炭素原子を有するアリール脂肪族アルコールから誘導するか、若しくは 1つの単独の環式脂肪族の環及び最大で14の炭素原子を有する脂環式又は脂肪 族−脂環式アルコールから誘導するか、又は最大で12、好ましくは6の炭素原 子を有し、−N=、−NH−、−O−、−S−からなる群から選択されるヘテロ 原子結合を含む1つの単独の複素環を有する複素環式アルコールから誘導する。 カルボキシル官能基のアミド基は、アンモニア、又は種々の種類の好ましくは 最大で12の炭素原子を有するアミンから誘導する。メチルアミン、エチルアミ ン、プロピルアミン、及びブチルアミンなどの低級脂肪族アミンについて特に記 述する。 前記アルコール及びアミンは、特にヒドロキシル、アミノ、アルキル部分に最 大で4の炭素原子を有するアルコキシ基、カルボキシル若しくはアルキル部分に 最大で4の炭素原子を有するカルバルコキシ、アルキル基が最大で4の炭素原子 を有するアルキルアミノ若しくはジアルキルアミノ基からなる群から選択される 官能基によって置換でき、それらは飽和でも、特に1個の二重結合を有する不飽 和でもよい。アルコールは1価でも多価でもよく、特に2価がよい。脂肪族アル コールに関して、最大で6の炭素原子を有する低級アルコールについては特に記 述し、これらのアルコールは、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピル アルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアル コール、tert−ブチルアルコールなどであり、2価アルコールであるエチレング リコール及びプロピレングリコールについても記述する。アリール脂肪族につい て、ベンジルアルコール及びフェネチルアルコールなどのベンゼン残基をちょう ど1つ有するものについて特に記述し、脂環式アルコールについては、シクロヘ キシルアルコール(シクロヘキサノール)又はテルペンアルコールなどのちょう ど1つの環式脂肪族の環を有するものが好ましい。複素環式アルコールのうち、 テトラフラノール及びテトラピラノールについては特に記述する。 本発明による新規半合成アナログの官能基誘導体については、シアル酸及びセ ラミドの糖部分の水酸基のペルアシル化誘導体が特に重要である。 このような誘導体においては、アシル基は脂肪族、芳香族、アリール脂肪族、 脂環式の又は複素環の酸、例えば前記のN又はN'アシルアミノ基のアシル化で 挙げたものなどの酸から誘導する。これらは、最大で10の炭素原子、好ましく は6の炭素原子を有する脂肪族の酸、例えばギ酸、プロピオン酸、酪酸、カプロ ン酸又はヘキサン酸から好ましく誘導される。これらはまた酸、好ましくは同数 の炭素原子を有し、ヒドロキシ、アミノ、又はカルボキシル基で好ましく誘導さ れる、乳酸、グリシン、マロン酸、マレイン酸又はコハク酸のような置換された 酸からも誘導される。 芳香族の酸から誘導されるアシル基のうち、安息香酸、又はメチル、ヒドロキ シル、アミノ、又はカルボキシル基で置換された安息香酸誘導体から誘導される もの、例えばp−アミノ−安息香酸、サリチル酸又はフタル酸について特に記述 する。 ガングリオシド水酸基に対応するエステルのうち、硫酸のエステル、特に、す べてのOH基、すなわち糖部分、セラミド残基及びシアル酸の残基におけるOH 基が硫酸化されている硫酸のエステルに関して特に記述する。このようなO−ペ ル硫酸化誘導体は、前記半合成アナログから、例えばジメチルホルムアミド中の 、無水硫酸−トリメチルアミン複合体で長時間及び高温で処理することにより製 造し得る。 しかし、より短い時間及び/又はより少ない試薬を用いて塩基のガングリオシ ドの部分的エステルを得ることも可能であり、これらも本発明の一部をなす。こ のような部分的エステルは通常、ガングリオシド分子の様々な部分におけるO− 硫酸化基を有する混合物に相当する。 硫酸化化合物は、塩基又は塩基の塩で処理することによって、容易にこれらの 金属又は有機塩基の塩に変換され、例えばこれらのアルキル金属塩、特にナトリ ウム塩に変換され、ナトリウム塩の場合には、炭酸ナトリウムで処理することに よって変換される。特に治療に使用するために、硫酸化エステルはこのような塩 の形、特にナトリウム塩の形にされる。 新規誘導体の製造に使用する最も重要な基本的なガングリオシドは、例えばオ リゴ糖が最大で4の糖残基によって形成されているものであり、糖の部分がユニ タリー(unitary)であるものである。N−アセチルグルコサミン及びN−アセ チルガラクトサミンによって形成される群から、六炭糖が選択されることが好ま しい。該群のガングリオシドは、例えば脊椎動物の脳から抽出され、リロイド( Lloyd),A.,ウィッティング(Witting)Fd.,「糖脂質の方法論(Glycol ipid Methodology)」の中の論文「神経系のガングリオシド(Gangliosides of the Nervous System)」,アメリカン・オイル・ケミスツ・ソサエティー(Amer ican Oil Chemists Society),シャンペイン(Champaign),III,187〜2 14頁(1976年)(特に図1を参照されたい)に記載されているようなガン グリオシドであって、例えばガングリオシドGM4,GM3,GM2,GM1−Gl cNAC,GD2,GD1a−GalNAC,GT1c,GQ,GT1であり、特にオ リゴ糖が少なくとも1つのグルコース残基又はガラクトース残基及び1つのN− アセチルグルコサミン残基又はN−アセチルガラクトサミン残基を含んでいるガ ングリオシドであって、とりわけ次式: [式中、Glcはグルコースを表し、GalNACはN−アセチルガラクトース アミンを表し、Galはガラクトースを表し、NANAはN−アセチルノイラミ ン酸を表す]ものである。 本発明による新規誘導体の1群は、次の式[式中、R3置換基の1つのみがア シルを意味する]で表される。 式中、R=H又はSO3H、 2=−(CH2n−CH3、但しn=12〜14 R3=H、アシル又はSO25、但し少なくとも1つはSO25 5=アルキル、アリール又はOX(X=H、アルキル、アリール)。 特に興味のある具体的な化合物のうち、次のN−リゾGM1の誘導体(セラミ ド残基中にアシル基を有しないガングリオシドGM1): N−エチル−スルホニル−リゾ−GM1 N−プロピル−スルホニル−リゾ−GM1 N−n−ブチル−スルホニル−リゾ−GM1 N−n−ペンチル−スルホニル−リゾ−GM1 N−n−ヘキシル−スルホニル−リゾ−GM1 N−n−ヘプチル−スルホニル−リゾ−GM1 N−n−オクチル−スルホニル−リゾ−GM1 N−n−デシル−スルホニル−リゾ−GM1 N−2−ブロモエチル−スルホニル−リゾ−GM1 N−ヘキサデシル−スルホニル−リゾ−GM1 N−3−クロロプロピル−スルホニル−リゾ−GM1 N−6−ブロモヘキシル−スルホニル−リゾ−GM1 N−ベンジル−スルホニル−リゾ−GM1 N−4−クロロベンジル−スルホニル−リゾ−GM1 N−4−アミノベンジル−スルホニル−リゾ−GM1 N−3,4,5−トリメトキシベンジル−スルホニル−リゾ−GM1 N−スルホ−リゾ−GM1 を特別に記述する。 さらに、特に記述する興味のある化合物は、それぞれの化合物の水酸基が硫酸 化された誘導体であり、この誘導体は例えば糖の水酸基の1つが、ちょうど1つ 硫酸化された基(スルホ)を含む部分的に硫酸化された誘導体であって、種々の 位置の異性体の混合物であるか、又はペル硫酸化された誘導体であって、ガング リオシド分子のすべての水酸基が硫酸のエステルに変換されている。 次のガングリオシド、GM4,GM3,GM2,GD2,GD1a,GT1のうちの 1つから誘導される、前述のリストにある化合物に対応する誘導体もまた重要で ある。 N'−リゾ−GM1の誘導体(即ち、ノイラミン酸残基におけるアシル基を有し ないガングリオシドGM1)に関しては、そのアルキルが、N−リゾ−GM1誘導 体について前記に挙げられているアルキル基のいずれか1つであるN'アルキル −スルホニル−N'−リゾ−GM1、そのアリール基が前記のこのタイプの特定の 基のいずれか1つであるN'アリール−スルホニル−N'−リゾ−GM1、及びN' −スルホ−N'−リゾ−GM1及び前記のN−アルキル又はアリール−スルホニル −GM1誘導体において取り上げたアルキル又はアリールのうちのいずれか1つ から誘導されるアルコールとのそれらのエステル、及び水酸基が部分的又は全体 に硫酸化されたそれらの誘導体を特に記述する。N,N'−ジリゾ−GM1の誘導 体(即ち、セラミド及びノイラミン酸の基からアシル基が両方とも取り除かれた ガングリオシドGM1)に関して、N,N'−ジ−アルキル−及びN,N'−ジ− アリール−スルホニル−N,N'−ジ−リゾ−GM1を特に記述し、これらは前記 で報告したN−アルキル−又はN−アリール−スルホニル−リゾ−GM1のリス トに取り上げているタイプの特定の基に対応するアルキル又はアリールを有する 。ガングリオシドGM1のアミノ基の1つがアルキル又はアリールスルホン酸で アシル化されており、そのアルキル又はアリールが、N−リゾ−GM1の誘導体 について前記で報告したリストの中の前述の特定の基のうちの1つであり、他の アミノ基は酢酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、プロピオン酸、n−バレリアン酸 、、トリメチル酢酸、カプリン酸、ヘキサン酸、カプリル酸、及びウンデシル酸 からなる群から選択される酸でアシル化されたもの、特にN,N'−ジ−リゾ− GM1のジ−スルホ誘導体、及び前記のN−アルキル−又はN−アリール−スル ホニル−リゾ−GM1のリストに取り上げているアルキル又はアリール基のうち のいずれか1つから誘導されるアルコールとのそれらのエステルを特に記述する 。 従って、具体的な化合物は、 N'−エチル−スルホニル−N'−リゾ−GM1 N'−プロピル−スルホニル−N'−リゾ−GM1 N'−n−ブチル−スルホニル−N'−リゾ−GM1 N'−n−ペンチル−スルホニル−N'−リゾ−GM1 N'−n−ヘキシル−スルホニル−N'−リゾ−GM1 N'−n−ヘプチル−スルホニル−N'−リゾ−GM1 N'−n−オクチル−スルホニル−N'−リゾ−GM1 N'−n−デシル−スルホニル−N'−リゾ−GM1 N'−2−ブロモエチル−スルホニル−N'−リゾ−GM1 N'−ヘキサデシル−スルホニル−N'−リゾ−GM1 N'−3−クロロプロピル−スルホニル−N'−リゾ−GM1 N'−6−ブロモヘキシル−スルホニル−N'−リゾ−GM1 N'−ベンジル−スルホニル−N'−リゾ−GM1 N'−4−クロロベンジル−スルホニル−N'−リゾ−GM1 N'−4−アミノベンジル−スルホニル−N'−リゾ−GM1 N'−3,4,5−トリメトキシベンジル−スルホニル−N'−リゾ−GM1 N'−スルホ−N'−リゾ−GM1 N,N'−ジ(エチル−スルホニル)−N,N'−ジリゾ−GM1 N,N'−ジ(プロピル−スルホニル)−N,N'−ジリゾ−GM1 N,N'−ジ−(n−ブチル−スルホニル)−N,N'−ジリゾ−GM1 N,N'−ジ−(n−ペンチル−スルホニル)−N,N'−ジリゾ−GM1 N,N'−ジ−(n−ヘキシル−スルホニル)−N,N'−ジリゾ−GM1 N,N'−ジ−(n−ヘプチル−スルホニル)−N,N'−ジリゾ−GM1 N,N'−ジ−(n−オクチル−スルホニル)−N,N'−ジリゾ−GM1 N,N'−ジ−(n−デシル−スルホニル)−N,N'−ジリゾ−GM1 N,N'−ジ−(2−ブロモエチル−スルホニル)−N,N'−ジリゾ−GM1 N,N'−ジ−ヘキサデシル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1 N,N'−ジ−(3−クロロプロピル−スルホニル)−N,N'−ジリゾ−GM1 N,N'−ジ−(6−ブロモヘキシル−スルホニル)−N,N'−ジリゾ−GM1 N,N'−ジ−ベンジル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1: N,N'−ジ−(4−クロロベンジル−スルホニル)−N,N'−ジリゾ−GM1 N,N'−ジ−(4−アミノベンジル−スルホニル)−N,N'−ジリゾ−GM1 N,N'−ジ−(3,4,5−トリメトキシベンジル−スルホニル)−N,N'− ジリゾ−GM1 N,N'−ジ−スルホ−N,N'−ジリゾ−GM1 N−エチル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−プロピル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−n−ブチル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−n−ペンチル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−n−ヘキシル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−n−ヘプチル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−n−オクチル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−n−デシル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−2−ブロモエチル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−ヘキサデシル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−3−クロロプロピル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジ'リゾ−GM1 N−6−ブロモヘキシル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−ベンジル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−4−クロロベンジル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−4−アミノベンジル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−3,4,5−トリメトキシベンジル−スルホニル−N'−アシル−N,N'− ジリゾ−GM1 N−スルホ−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1 及び N−アシル−N'−エチルスルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−アシル−N'−プロピル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−アシル−N'−n−ブチル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−アシル−N'−n−ペンチル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−アシル−N'−n−ヘキシル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−アシル−N'−n−ヘプチル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−アシル−N'−n−オクチル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−アシル−N'−n−デシル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−アシル−N'−2−ブロモエチル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−アシル−N'−ヘキサデシル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−アシル−N'−3−クロロプロピル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−アシル−N'−6−ブロモヘキシル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−アシル−N'−ベンジル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−アシル−N'−4−クロロベンジル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−アシル−N'−4−アミノベンジル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1 N−アシル−N'−3,4,5−トリメトキシベンジル−スルホニル−N,N'− ジリゾ−GM1 N−アシル−N'−スルホ−N,N'−ジリゾ−GM1 但し、「アシル」は酢酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、プロピオン酸、n−バレ リアン酸、、トリメチル酢酸、カプロン酸、ヘキサン酸、カプリル酸、及びウン デシル酸並びにエチルアルコール、プロピルアルコール、n−ブチルアルコール 、n−ペンチルアルコール、n−ヘキシルアルコール、n−ヘプチルアルコール 、n−オクチルアルコール、n−デシルアルコール、2−ブロモエチルアルコー ル、ヘキサデシルアルコール、3−クロロプロピルアルコール、6−ブロモヘキ シルアルコール、ベンジルアルコール、4−クロロベンジルアルコール、4−ア ミノベンジルアルコール、3,4,5−トリメトキシベンジルアルコールからな る群から選択されたアルコールとのそれらのエステルのアシル基を意味する。 これらの誘導体について、水酸基での対応する硫酸のエステル、即ち部分的又 は全体的に硫酸化された誘導体を製造することが可能である。 治療上の活性 ガングリオシドは、セラミドに結合する塩基性の糖の構造を有するシアル酸と 1つ又はそれ以上のシアル酸分子を含有するスフィンゴ糖脂質であるということ はよく知られている。糖の部分は、少なくとも1つのガラクトース又はグルコー スの単位、及びN−アセチルグルコサミン又はN−アセチルガラクトサミンを表 す。 ガングリオシドの一般的な構造は次のように表され: すべての構成要素はグルコシド結合によって結合している。 多数のガングリオシドが同定され、それらは神経組織に特に豊富に存在し、特 に大脳組織に豊富に存在する(アンドー(Ando)S.:神経系のガングリオシド (Gangliosides in the nervous system).Neurochem.Int.5, 507537,1983年)。 ガングリオシドは、特定の膜の機構に深くかかわり合い、栄養因子と相互作用 することによって、損傷を受けた末梢神経系(PNS)及び中枢神経系(CNS )の両方における機能的回復を増強することが可能であるということが広く実証 されており、神経培養細胞におけるインビトロでの研究から指摘されている(フ ェラーリ(Ferrari)F.ら:Dev.Brain Res.,8巻:215〜 221頁,1983年;ドハーティー(Doherty)P.ら,J.Neuroch em.44巻:1259〜1265頁,1985年;スケイパー(Skaper)S. D.ら,Mol.Neurobiol.3巻:173〜199頁,1989年) 。 さらに、ガングリオシドは、神経毒性の原因となる機構が活性化されている場 所に選択的に作用することが可能であり、したがって興奮性アミノ酸受容体の発 作性の又は持続する剌激作用を拮抗化するということが示されている(ファバロ ン(Favaron)M.ら:ガングリオシドは新生ラットの小脳及び皮質の初期の神 経培養細胞においてグルタミン酸塩及びカイニン酸塩の神経毒性を防止する(Ga ngliosides prevent glutamate and kainate neurotoxicity in primary neuron al cultures of neonatal rat cerebellum and cortex),Proc.Natl .Acad.Sci.85巻.7351〜7355頁,1988年)。 PNSに関してガングリオシド混合物の効果は外傷性神経障害モデル(ゴリオ (Gorio)A.ら,Brain Res.197巻:236241,1980年 )、代謝性神経障害モデル(ノリド(Norido)F.ら,Exp.Neurol. 83巻:221〜232頁,1984年)、毒性神経障害モデル(ディグレゴリ オ(Di Gregorio)F.ら,Cancer Chemother.Pharma col.26巻:3136頁,1990年)において報告されてきた。CNSに 関してモノシアル酸含有ガングリオシドGM1によって誘発された回復の明らか な効果が、虚血モデル(カーピアック(Karpiak)S.E.ら,CRC Cri ticalRev.in Neurobiology,vol.5.Issue 3,221〜 237頁,1990年)同じく外傷性病変(トファノ(Toffano)G.ら,Br ain Res.296巻:233〜239頁,1984年)及び神経毒性病変 (シュナイダー(Schneider)ら,Science 256巻:843〜846 頁,1992年)において広く記載されている。このような結果は、虚血の脳損 傷の状態(アルゼンティノ(Argentino)C.ら,Stroke 20巻:11 43〜1149頁,1989年)及び脊髄の外傷性損傷の状態(ガイスラー(Ge isler)F.H.,N.Engl.J.Med.324巻:1829〜1838 頁,1991年)におけるGM1の臨床的応用へと導いた。 さらに近年、ガングリオシドが数種のリンパ球の膜上に存在しているCD4と 命名された受容体の発現の調節に深くかかわっいることが証明され、さらにこの ような調節がHIVウイルスの増殖の阻害に関連していることが証明された(オ ファー(Offer)H.ら:ガングリオシドはヘルパーT細胞からCD4の選択的な 調節を誘発する(Gangliosides induceselective modulation of CD4 from he lper T lymphocytes).J.Immunol.139巻:3295〜3305 頁,1987年;グラッシ(Grassi)F.ら,:CD4のマスキングとミトゲン の増殖の阻害を誘導するリンパ球表面の標的との相互作用に関わるガングリオシ ド分子の残基(Chemical residues of ganglioside molecules involved in int eractions with lymphocyte surface targets leading to CD4 masking and i nhibition of mitogenic proliferation).Eur.J.Immunol.20巻:1 45〜150頁,1990年;チエコービアンキ(Chieco−Bianchi)ら,イン ビトロのモノシアル酸含有ガングリオシドGM1によって誘発されるHIV−1 の感染力のCD4調節及び阻害(CD4 modulation and inhibition of HIV-1 i nfectivity induced by monosialoganglioside GM1 in vitro).AIDS 3巻:501〜507頁,1989年)。 CD4と命名された分子は、55kDaの膜糖タンパクであり、胸腺細胞、T リンパ球の「サブセット」及び低密度で単球/マクロファージによって発現する 。この分子は、3つの部分に分けられる:4つの領域に分けられる細胞外のもの (そのうちの3つは、それらを免疫グロブリンの超科(superfamily)に結合す る構造を有する)、21アミノ酸(aa)よりなる膜内部分、及び40塩基性a aよ りなるサイトゾル内部分。 Tリンパ球CD4は、少なくとも2つの機能を有する。1方では、CD4はクラ スIIHLA分子の非多形の領域と相互作用し、従って、T細胞と抗原(二次的 役割)を発現する細胞との間の結合を安定化する。他方、CD4とそれ自身のリ ガンドとの相互作用がCD4のサイトゾル内部分と接触している細胞質チロシン キナーゼ(p56lck)の活性化をどのように誘発するかを最近の証拠が示し ている。チロシンキナーゼの活性化及びその後の別の基質、特にCD3のガンマ 鎖のリン酸化は、抗原受容体と抗原自身の間の相互作用に続く信号変換を促進す る役割を有する。従って、CD4はTリンパ球の活性化を調節する機構において 積極的な役割を有する。 T細胞の生理学のこれらの適切な機能に加えてCD4はまた、標的細胞に入る ためにHIVウイルスにより利用される受容体でもある。 CD4+Tリンパ球は免疫系の機能において大きい役割をしている。大部分の場 合では、抗原との接触に続いて適応応答に最初に関与する第一の細胞はCD4+T 細胞であり、これは次に活性化の後、応答のエフェクターになる。若しくは、活 性化されたCD4+細胞は、サイトカインの放出によって、応答のエフェクターに なる他の細胞(B細胞、CD8+T細胞)を助けることができる。このことは異種 の抗原(非自己)及び体の抗原(自己)に対する応答の両方に有効である。従っ て、CD4+T細胞は数種の自己免疫疾患において根本的に深くかかわっている。 CD4+T細胞機能調節の可能性はヒトの病理学の広い範囲にわたって適切なも のである。 インビトロ及びインビボの別のモデルにおいて、CD4分子をモノクローナル 抗体で遮断することによって、CD4+T細胞の機能が阻害されるということが示 されている。このような阻害は、サイトカインの増殖、産生がうまくいかず、抗 体の産生がうまくいかず、及び自己免疫病理学の実験モデルにおける自己免疫症 状の臨床的発現を抑制又は低下させる結果を導く。 本発明による新規硫酸化誘導体の薬学的性質は、次の化合物について行った実 験研究によって強調されよう。 −N−4−クロロベンゼンスルホニル−リゾ GM1 (Liga123) −N−ベンゼンスルホニル−リゾ GM1 (Liga125) −N'−O−スルホ−リゾ GM1 (Liga179) 本発明のいくつかの代表的な化合物による実験モデル及び得られた結果を以下 に記載する。 1.小脳顆粒細胞におけるインビトロでのLiga123の抗神経毒性効果:外 因性グルタミン酸塩によって誘発された神経毒性に対する保護効果 材料及び方法培養細胞 小脳顆粒細胞の一次培養細胞は8日齢のSprague−Dawleyラット から調製した。 神経を35mm皿にて11〜13日間培養し、湿潤環境下(空気95%、CO2 5%)37℃に維持した。培養細胞(2.5×106個の細胞/皿)は主に顆粒 細胞(95%以上)と低いパーセント(5%以下)グリア細胞からなる(ガリオ (Gallo)V.ら:培養において分化している小脳顆粒細胞からのグルタミン酸 塩の選択的放出(Selective release of glutamate from cerebellar granule c ell sdifferentiating in culuture).Proc.Natl.Acad.Sci .USA 79巻,7919〜7923頁,1982年)。グリア増殖はサイト カインアラビノフラノシドによって防止する。 Liga123誘導体は、クロロホルム/メタノール(2/1)に可溶化し、 次いで窒素流気下で乾燥し、種々の濃度のLocke溶液(154mM NaC l、5.6mM KCl、3.6mM NaHCO3、2.3mM CaCl2、1 mM MgCl2、5.6mM グルコース、4.6mM Hepes、pH7.4 )で希釈する。 100μMから5μMまでの濃度を試験した。外因性グルタミン酸塩によって誘発された神経毒性モデルの記載:共処理例にお ける化合物 細胞培養培地を皿から吸い出した(及び適切に保存した)。皿をLocke溶 液で洗浄(3×2ml)し、次いで試験する化合物を含んでいる溶液(1.5m l)を加え、インキュベーター中、37℃(CO25%)で2時間インキュベー トした。 被験細胞を10%の熱不活性化させたウシ胎児血清を加えたLocke溶液( グルタミン酸を除く)で洗浄(3×2ml)し、次いでMg2+を除いたLock e溶液中(3×2ml)で洗浄した。グルタミン酸塩をLocke溶液(−Mg2+ )中の100μM(1.5ml)の溶液として加えるか、又はLocke溶液 (Mg2+)単独で用いた(対照)。グルタミン酸塩又はLocke溶液(−Mg2+ )とのインキュベーションを室温(27℃)で60分間行った。グルタミン酸 塩を除去し、皿をLocke溶液(+Mg2+)で洗浄(2×2ml)し、次いで 始めの(適切に保存した)培地の存在下で、インキュベーター中(CO25%) 、24時間、37℃でインキュベートした。 インキュベーションの最後に、MTT比色定量試験を用いて測定した細胞の成 育力を評価した(モスマン(Mosmann)T.,細胞の成育及び生存に関する高速 比色定量分析:増殖及び細胞毒性の分析への応用(Rapid colorimetric assey f or cellular growth and survival:application to proliferation and cytotox icity asseys).J.Immunol.Meth.65巻,55〜63頁,19 83年及びスケイパー(Skaper)S.D.ら:N−メチル−デスパルテート受容 体の病理学的活性化によって誘発された海馬錯体神経の培養細胞の死はモノシア ル酸含有ガングリオシドによって減少する(Death of cultured hippocampal py ramidal neurons induced by pathological activation of N-methyl-Daspartat e receptors is reduced by monosialogangliosides).J.Pharm.an d Exp.Ther.259巻,1,452〜457頁,1991年に従った 改良法)。データはED50(μM)として表される。 結果 得られた結果(表1)は、Liga123化合物が顕著な抗神経毒性活性(E D50=6μM)を有することを示し、25μMの濃度でのLiga123の神経 保護効果は約74%である。 2.インビトロにおける小脳顆粒細胞でのLiga179の抗神経毒効果:グル タミン酸との共処理例における化合物 材料及び方法細胞培養 上記試験(1)の材料及び方法で記載されている方法により、小脳顆粒細胞の 一次培養を行った。Liga179誘導体は滅菌水に50mMの濃度で溶解した 。そして、Lockeの溶液(154mM NaCl,5.6mM KCl,3.6 mMNaHCO3,2.3mM CaCl2,5.6mMグルコース,4.6mM He pes,pH 7.4)中、種々の濃度に希釈した。 100μM〜5μMの濃度で試験した。グルタミン酸との共処理例における化合物 細胞培養培地を皿から吸い出した(また適当に保存した)。Mg2+を含んでい ないLocke溶液で(3×2ml)その皿を洗浄した。次いで、グルタミン酸塩 100μMを加えた、又は加えていない、および試験化合物を加えた、又は加え てい ないLocke溶液(−Mg2+)1.5mlを添加した。インキュベーションを3 0分間(37℃)続けた。次いで、グルタミン酸塩および試験化合物を取り除い た。Mg2+を含んでいるLocke溶液で(2×2ml)その皿を洗浄した後、イ ンキュベーター(5% CO2)中、初めの培地(適当に保存した)の存在下に3 7℃で24時間インキュベートした。 インキュベーションが終わった時点で、MTT 比色試験法により測定した細 胞生存率を評価した[モスマン(Mosmann)T.:ラピッド・カラーリメトリッ ク・アッセイ・フォー・セルラー・グロウス・アンド・サバイバル(Rapid colo rimetric assay for cellular growth and survival):増殖および細胞毒性ア ッセイへの応用。ジャーナル・オブ・イムノロジカル・メソッズ(J.Immunol .Meth.),65巻,55−63頁,1983年、およびスケーパー(Skaper )S.D.らにより変更された:N−メチル−D−アスパルテート受容体の異常 活性化により誘発される培養した海馬錯体ニューロンの死は、モノシアル酸含有 ガングリオシドにより減少する。ジャーナル・オブ・ファーマコロジー・アンド ・イクスペリメンタル・セラピューティクス(J.Pharm.and.Exp.Ther.) ,259,1,452−457,1991]。データはED50として表した。 結果 得られたデータ(表2)は、グルタミン酸塩と同時に投与する場合(共治療) でも、Liga179化合物が著しい抗神経毒性(ED50=15μM)を有する ことを示す:Liga179の神経保護効果は、10μMですでに明らかになり 、50μMでその最大効果に達する。 3.Liga 123およびLiga 125化合物の神経突起伸長活性(neurit ogenic activity) 物質および方法 ダルベッコの修飾イーグル培地[DMEM,ジブコ(Gibco)]、10%の加 熱不活性化したウシ胎児血清[FCS,ロット 7201 セロムド(Seromed) ]、ペニシリン[100単位/ml,アービン(Irvine)]およびL−グルタミン [2mM,シグマ(Sigma)]を含む組織培養培地に、マウスの神経芽腫細胞 C 1300、ニューロ(Neuro)−2Aクローン[米国細胞型培養収集物−ベゼス ダ(Bethesda),MDから得られる]を10,000細胞/ウエル[24−ファ ルコン(Falcon)]の密度で播種した。細胞を37℃で24時間インキュベート した後、培地を取り除いて、試験化合物を加えた、または加えていない新しい培 地350μlで置き換えた。試験を受ける化合物およびそれらの溶解性 該誘導体をクロロホルム/メタノール(2/1)に溶解した後、窒素気流下で 乾燥した。 種々の化合物に関し、組織培養培地で連続希釈を行った(50μM〜5μMの 濃度)。パラメーター 神経突起伸長活性(Neuritogenic activity)(光学顕微鏡下の神経突起(neu rite)を有する細胞の%)。 試験化合物でインキュベートした培養皿を位相差顕微鏡(250×)下に分析 した。9つの光学視野をあらかじめ決めておいた基準(coordinates)で選び、 写真をとった。次いで、全ての細胞の数を数え、さらにまた、全ての写真のブラ インドにある神経突起を有する細胞(少なくとも細胞直径の2倍の長さ)の数を 数えた。少なくとも100細胞を数えた後、神経突起を有する細胞のパーセンテ ージを測定して、そのデータを各々ED50で表した[ファッシー(Facci)L. ら:プロモーション・オブ・ニューリトゲネシス・イン・マウス・ニューロブラ ストマ・セルズ・バイ・エキソジーニアス・ガングリオシド(Promotion of neu ritogenesis in mouse neuroblastoma cells by exogenous ganglioside)GM1 .ジャーナル・オブ・ニューロケミストリー(J.Neurochem.)229−30 5頁,1984年]。 結果 得られた結果(表3)は、Liga 123および125誘導体がインビトロ において神経突起発生(neuritogenesis)を促進することを示す。特に、試験し た試験条件で、以下のことが分かった: ・Liga123誘導体については神経発生効果は顕著であった:25μMの 用量で細胞の48%に長く分枝した神経が存在する。 ・Liga126に対する効果は、用量50μMで最高であった(神経−産生 細胞 56%)。 4.モルト(Molt)3細胞におけるCD4分子の発現に対するLiga 179の 効果 急性リンパ芽球性白血病から誘導されて、それらの表面上にCD4を発現する Tリンパ球により形成されるヒトの腫瘍細胞系である、モルト 3細胞[米国型 培養収集物−ロックビル(Rockville),MD,USA]を利用した。そのよう な細胞系は、CD4分子の発現に関して、末梢血液から得られるヒトのTリンパ 球と一致するという事実により選択した。モルト3細胞の100%がCD4を発 現するが、末梢血液から得られるヒトのTリンパ球は、対象物から対象物まで色 々変わる割合でごく一部しかCD4を発現しない。従って、モルト3細胞には、 より良好な実験信頼性を与えるという有利点がある。 物質および方法 種々の濃度のLiga 179(1μg/ml〜500μg/ml)を用い、ウシ胎 児血清(FCS)と加え、または加えないで、緩衝化食塩水(PBS)中、モル ト3細胞(1×106)を37℃で60分間インキュベートした。利用する場合 は、FCSを5〜10部/パーセンテージの濃度(体積/体積)で添加した。イ ンキュベーションし、続いて洗浄した後、CD4を発現する細胞のパーセンテー ジを、蛍光性にした(mAb)、CD4に特異的なモノクローナル[DAKO T4 ,ダコパッツ(Dakopatts),グロストラップ(Glostrup),デンマーク]、お よび細胞蛍光計[EPICS V,コールター・エレクトロニクス(Coulter Ele ctronics),ヒアレス(Hialeah),フロリダ,米国]を用いるフロー細胞蛍光 定量法により測定した。 表4では、用いる様々な濃度での試験下の該化合物と共インキュベートした後 、CD4を発現するモルト3細胞のパーセンテージに関するデータを報告する。 表4に報告された結果は、Liga 179の調節効果が用量/反応曲線にお いてどのように表されるか、また血清の用量が増大するにつれて、どの程度Li ga 179の濃度を増大する必要があるのかを示している。 Liga 179化合物が、最も高い血清濃度で、CD4の発現を完全に抑制で きることを指摘することが重要である。 結論 先に記載した結果は、本発明の目的である、新規化合物の非常に興味深い薬理 学的プロフィールの増大を示す。CNS細胞に対する抗神経毒効果、および免疫 系細胞におけるCD4分子の発現に対する調節効果について、特別に記述する。 抗神経毒効果を考慮して、ノイラミン酸の新規誘導体は、興奮性アミノ酸の興 奮性活性に伴う障害においてうまく使用することができる。そのようなアミノ酸 、例えば、グルタミン酸またはアスパラギン酸は、様々な生理的過程、例えば、 シ ナプス発生およびニューロン形成性における、それらの主要な役割の他に、ニュ ーロンの機能不全および/または死に伴う、様々な疾病の原因および/または進 行にかかわりあうことが実証されている。たとえニューロン損傷に様々な原因が あり得ても、ニューロンの機能不全は、Ca2+イオンに依存する酵素反応の活性 化、Ca2+イオンの影響、第2メッセンジャーの活性化といったような細胞の事 象のカスケードのきっかけとなり、このことがニューロンの機能不全をもたらす 結果となる。したがって、本発明のさらなる態様は、薬学的に許容し得る賦形剤 とともに本発明による化合物の、必要とする患者への投与を含む、興奮性アミノ 酸によって誘発された神経毒性に関連する状態を治療する方法に関する。興奮性 アミノ酸により引き起こされるCNSに対する損傷は、例えば、虚血、てんかん 、外傷、圧迫、代謝機能不全、老化、毒性-感染傷害、さらにはアルツハイマー 病またはハンチントン舞踏病といったような慢性神経変性疾患を現す[エンゲル セン(Engelsen)B.,アクタ・ニューロジカ・スカンジナビカ(Acta Neurol .Scand.),「ニューロトランスミッター・グルタメート(Neurotransmitter glutamate):イッツ・クリニカル・インポータンス(its clinical importance )」,186,4,337−355;オルネイ(Olney)J.W.,アニュ・レ ブ・ファーマコル・トキシコル(Annu.Rev.Pharmacol.Toxicol.),「エキ サイタトトキシック・アミノ・アシッズ・アンド・ニューロサイキアトリック・ ディソルジャーズ(Exctatotoxic amino acids and neuropsychiatric disorder s)」,1990,30,47−71]。 さらに、本発明の目的である新規化合物は、それらの神経−促進(neurite-pr omoting)活性を考慮して、末梢神経障害のような神経損傷にかかわる、それら の病理学的状態の神経機能回復を目的とする治療において有利に使用することが できる。 そのうえ、このような化合物が免疫細胞表面上でのCD4分子の発現を調節す る能力は、ヒトの病理学、例えば、CD4細胞がかかわりあう感染(特に、その 病因因子がHIVウィルス科に属する微生物である感染)を予防するおよび/ま たは治療する必要があるような状況の広い範囲にわたって大いに関連するもので あ ろう。さらに、CD4調節は、多発性硬化症、慢性関節リウマチ、慢性多発関節 炎、紅斑性狼瘡、若年型−発病真性糖尿病といったような、全身または臓器−特 異的自己免疫疾患において、また骨髄移植の場合、また所望の効果が「自己」お よび「非自己」抗原に対して耐性を得るであろう全ての場合におけるような、臓 器移植拒絶反応、さらにはまた宿主に対する移植物質による拒絶反応の徴候を予 防するために有用である。 本発明はまた、新規化合物の製造法も含む。このような方法には、アミノ基の 、そのアシル化誘導体への変換、又はアシル誘導体のアミノ基の選択的加水分解 、及び場合により官能基、特にカルボキシル基のエステル化、又は水酸基のエス テル化についての常法及び十分に文書にされた方法が含まれる。したがって、新 規化合物の製造法は、N,N'−ジ−リゾ−ガングリオシド又はそのN−又はN' −アシル誘導体の1つを、硫酸、ヒドロカルボキシル−硫酸又はヒドロカルビル スルホン酸又はそれらの反応性誘導体で処理することからなり、所望ならN−又 はN'−部分のアミノ基をアシル化し、また所望なら、得られた化合物の2つの アシル化されたアミノ基の1つを加水分解し、それでもって遊離のアミノ基に変 換し、場合により遊離のカルボキシル基又は遊離の水酸基をそれらの官能基誘導 体に変換し、また場合により得られた化合物をそれらの金属塩又は有機塩基から 誘導する塩、又はそれらの酸の付加塩に変換することからなる。 該方法はまた、該方法をある工程で中断し、所望ならば、残りの工程を行うか 、または該方法を中間体から出発して、残りの工程を行うか、もしくは「系中の 」中間体を形成させるという、改良も含める。 リゾ−ガングリオシドは、例えば、テトラアルキルアンモニウム水酸化物、水 酸化ナトリウムまたは同様の試薬を用いてのアルカリ加水分解により、ガングリ オシド又はN−リゾ−ガングリオシドから製造することができる。 N,N'−ジリゾ−ガングリオシドからのN−またはN'−モノまたはポリ−ア シル−誘導体の製造は、文献に記載されている。 ノイラミン酸の窒素上にアシル基を有する化合物は、様々な方法により製造す ることができる。例えば、ジリゾ−ガングリオシドで開始した後、スフィンゴシ ンのアミノ基の中間仮保護を行うことが可能であり、これは、例えば、ホスファ チジルコリンを用いて疎水性相互作用させるか、または適当な保護基を用いてア シル化し、続いて、この位置へ導入すべき酸の誘導体を用いてノイラミン酸の窒 素をアシル化した後、スフィンゴシンの窒素を脱保護することにより行うことが できる。若しくは、ジリゾ−ガングリオシドは、同じ酸を用いて2つのアミノ基 をアシル化することができ、またそのジアシル化合物は、アシルアミノ基をスフ ィンゴシンの窒素から選択的に取り除くことのできる酵素、例えば、グリコスフ ィンゴリピド−セラミド−デアシラーゼ酵素のようなガングリオシドからリゾ− ガングリオシドを得るために使用する酵素の作用を受けさせることができる(図 1を参照)。しかし、N−モノアシル−N,N'−ジリゾ−ガングリオシドはま た、例えば、0.1モルのアルコール性水酸化カリウムを用いる選択的化学加水 分解により、ノイラミン酸の窒素上でN,N'−ジアシル−N,N'−ジリゾ−ガ ングリオシドを脱アシル化することによっても得られる。 N−アシル−N,N'−ジリゾ−ガングリオシドの製造方法は、導入すべきア シル基に対応する酸を用いてN,N'−ジリゾ−ガングリオシドをアシル化する か、又はノイラミン酸の窒素上で適当なN,N'−ジアシル−N,N'−ジリゾ− ガングリオシドを選択的に脱アシル化することからなる。 前述の手順によるN−アシル化は、従来の方法で、例えば、出発物をアシル化 剤、特にその残基を導入されるべき酸の官能誘導体と反応させることにより行う ことができる。従って、ハライドまたは無水物を酸の官能誘導体として使用する ことが可能であり、またアシル化は、ピリジンまたはコリジンといったような第 三級塩基の存在下に行うのが好ましい。無水条件は、室温で、または高温で用い ることができ、また有機塩基の存在下に水性条件で操作するショッテン−バウマ ン法もまた、有利に用いることができる。ある場合には、酸のエステルを反応性 官能誘導体として使用することもまた可能である。全ての製造法のうち、以下の ものが最も適当である: 1.酸のアジ化物とリゾ−ガングリオシド誘導体の反応; 2.N,N'−カルボニルジイミダゾールと酸から得られる酸のアシルイミダ ゾ ールとリゾ−ガングリオシド誘導体の反応; 3.酸およびトリフルオロ酢酸の混合無水物とリゾ−ガングリオシド誘導体の 反応; 4.酸の塩化物とリゾ−ガングリオシド誘導体の反応; 5.(ジシクロヘキシルカルボジイミドのような)カルボジイミドおよび場合 により1−ヒドロキシベンゾトリアゾールのような物質の存在下における、酸と リゾ−ガングリオシド誘導体の反応; 6.加熱することによる、酸とリゾ−ガングリオシド誘導体の反応; 7.高温での、酸のメチルエステルとリゾ−ガングリオシド誘導体の反応; 8.酸のフェノールエステル、例えば、パラ−ニトロフェノールとのエステル とリゾ−ガングリオシド誘導体の反応; 9.酸の塩と1−メチル−2−クロロピリジニウムヨージドとの間での交換か ら誘導されるエステルとリゾ−ガングリオシド誘導体の反応。 スフィンゴシンとノイラミン酸の両方の窒素上で選択的部分アシル化を得るこ とがどのようにして可能となるかは、既に説明されている。これらの手順を反応 式(1)で説明する。 前に報告したような、スフィンゴノシンの窒素上でのN,N'−ジアシル−N ,N'−ジリゾ−ガングリオシドの酵素的脱アシル化は、例えば、ジャーナル・ オブ・バイオケミストリー[(J.Biochem.),103,1(1988)]に 記載されているような、ガングリオシドの部分脱アシル化に利用されるものと同 じ条件下に行うことができる。 N,N'−ジリゾ−ガングリオシドとするN,N'−ジアシル−N,N'−ジリ ゾ−ガングリオシドの二重脱アシル化は、例えば、バイオケミストリー[(Bioc hemistry),24,525(1985)];ジャーナル・オブ・バイオケミスト リー[255,7657(1980)];バイオル・ケム・ホップ・セイラー[ (Biol.Chem.Hoppe Seyler),367,241(1986);カーボハイドレ ート・リサーチ[(Carbohydr.Research),179,393(1988)]; バイオケミカル・アンド・バイオフィジカル・リサーチ・コミュニケーションズ [147, 127(1987)]に記載されているような、脱−N−アシル−リゾ−ガング リオシドの製造と同じ方法で行うことができる。 前述のカルボハイドレート・リサーチ179における刊行物ではまた、90% 標準ブタノール中のKOH(0.1M)をガングリオシドGM3と作用させるこ とによる、ノイラミン酸の窒素上での選択的脱アシル化のための方法も記載して いる。このタイプの脱アシル化反応をN,N'−ジアシル−N,N'−ジリゾ−ガ ングリオシドに適用すると、N−アシル−N,N'−ジリゾ−ガングリオシドを 得ることができる。 N,N'−ジリゾ−ガングリオシドの、硫酸、そのエステル又はヒドロカルビ ルスルホン酸の前記ジ−又はポリ誘導体への変換は部分的に行ってもよく、スフ ィンゴシンアミノ基はノイラミン酸アミノ基より反応性が高い。したがって、対 応する酸で変換されたアミノ基を有するN−誘導体を得ることが可能であり、ま た所望なら、第二工程でノイラミン酸アミノ基を同じ方法で変換することも可能 である。 スルホ(SO2OH)基の前記N,N'−ジリゾ−ガングリオシドの1つのアミ ノ基(又は両方、すべてのアミノ基それぞれに)への挿入は、硫酸及びその三酸 化物の反応性誘導体でそれぞれ好ましく行われ、通常は、室温で、適切な溶媒、 例えば水であれば三酸化硫黄−ピリジン錯体が使用される。 ヒドロカルビルスルホニル基の挿入は、炭化水素−スルホン酸の塩化物のよう なハライド、例えばメタンスルホン酸又はp−トルエン−スルホン酸の塩化物又 は臭化物を用い、ピリジン、コリジン、トリエチルアミンなどの第三級塩基の存 在下で好ましく行う。 ヒドロカルビルオキシスルホニル基の挿入は、前記の塩基のうち1つのような 第三級塩基の存在下、クロロスルホン酸の対応するエステルとの反応によって起 こる。 前記の硫化基の1つのみを含んでいる化合物のN−又はN'−部分のアミノ基 の場合によるアシル化は、アシル化剤、好ましくはアシル基がそれから挿入され る酸の型の反応性官能基誘導体を用いて好ましく行われる。従って、ハライド又 は無水物を官能基誘導体として使用することが可能であり、ピリジン又はコリジ ンなどの第三級塩基の存在下でアシル化が好ましく行われる。また、無水の環境 下、室温又は加熱して、あるいは、水性環境下で無機塩基の存在下でショッテン −バウマン(Schotten−Baumann)法にうまく従って行うことも可能である。 アシル化については、ペプチド化学において使用されるような活性化したカル ボキシル誘導体を含む方法、例えば混合無水物又はカーボジイミド誘導体又はイ ソキサゾール塩により入手可能な誘導体の方法を用いることも可能である。 所望ならば、当該硫酸(Sulfured acid)誘導体又は有機酸を用いての変換か ら 得られる化合物に対して最終的に行う官能基変更はまた、酸薬剤を大いに必要と するようなガングリオシドの基本構造に影響を及ぼし得る方法、またはいずれに しろアルカリ性もしくは酸性の臨界条件で行われるであろう方法、またさらには 糖、シアル酸またはセラミドの部分の水酸基の望ましくないアルキル化を起こす 方法を除き、周知の方法によっても行われる。 シアル酸カルボキシル基のエステル化、またはそれらのアミドへの変換は、例 えば、1987年12月12日の米国特許第4,713,374号で記載されて いるように行うことができる。 アミドは、例えば、以下の方法により製造することができる: a)アンモニアまたはアミンとカルボキシルエステルの反応; b)アンモニアまたはアミンで活性化されたカルボキシル基と本発明の誘導体 の反応。 糖、シアル酸およびセラミド部分の水酸基のアシル化は、例えば、好ましくは 第三級塩基の存在下、アシルハライドまたは酸無水物により行うことができる。 水酸基の硫酸エステルへの変換は本発明中で強調されるべきものであり、よく 知られた方法、例えば、好ましくはトリエチルアミンのような塩基の存在下、三 酸化硫黄/ジメチルホルムアミド錯体で行うか、又はジメチルホルムアミド錯体 中の三酸化硫黄/トリエチルアミンで行い、次いでジクロロメタン中のトリフル オロ酢酸で行うことができる。(参照:バイオケミカル・アンド・バイオフィジ カル・リサーチ・コミュニケイションズ(Biochemical and Biophysical Resear ch Communications),Vol.175,No.1,1991年2月28日)。 このような方法に関しては、温度条件、使用する溶媒、反応時間に従って変え ることができ、水酸基の部分的硫酸エステルを得ることが可能であり、又は全エ ステル、従ってペル硫酸エステル化合物を得ることも可能である。 本発明はまた、1つまたはそれ以上の新規化合物、また特に、先に強調したも のを活性成分として含む医薬品製剤に関する。そのような製剤は、経口、直腸、 非経口、局所または経皮投与に対応し得ることができることから、固体、半固体 の形態、例えば、丸剤、錠剤、ゼラチンカプセル剤、カプセル剤、坐剤、軟ゼラ チンカプセル剤となり得る。非経口的用途には、筋肉内または経皮投与のための 、または注入もしくは静脈内注射に適当な、あらかじめ決められた剤型が考えら れ、したがってそれらは、活性成分の溶液として、またはこれらの用途に適当な 、また生理的流体と容量オスモル濃度−相溶性の、1つまたはそれ以上の賦形剤 もしくは製薬的に許容し得る溶媒と使用前に混合すべき活性成分の凍結乾燥形態 として調製することができる。 局所投与製剤には、局所的用途のための、スプレー剤、例えば、鼻腔スプレー 剤、クリーム剤および軟膏剤、または経皮投与のために適切に製造される包帯剤 (bandages)の形態が考えられる。 本発明の製剤は、それを必要とするヒトと動物の両方に投与することができる 。該製剤は、溶液剤、スプレー剤、軟膏剤およびクリーム剤の場合、活性成分を 0.01%〜0.1%含有するのが好ましく、また固体製剤の場合、活性成分を 1〜100%、好ましくは5〜50%含有する。用量は、治療される患者の体重 及び状態と同様に適応症、望ましい効果、および好ましい投与経路に依存する。 本発明はまた、上述の適応症に対する新規半合成類似化合物の治療上の用途に も関する。非経口経路(皮下または筋肉内)で、または皮下もしくは経口経路で ヒトに投与すべき1日量は、通例、体重1kgにつき活性成分を0.5〜5mg である。以下に報告されている該製剤では、1単位につき150mgの用量が到 達し得る。 以下の実施例は、本発明の目的である新規半合成類似化合物の製剤、さらには それらを活性成分として含む製剤を説明する。 実施例 1:N−スルホ−リゾ GM1 N−デアシル−リゾ GM1(N−リゾGM1)500mg(0.39mM)を 水中の0.2MのNa2CO350mlに溶解する。次いで三酸化硫黄−ピリジン 錯体248.3ml(1.56mM)を加え、室温で15分間反応を続ける。反 応が完了したら、水で透析し、100mg/mlに濃縮し、10倍量のアセトン で沈殿させる。 得られた化合物:470mg(87% 理論値)。化合物名はN−スルホ−N '−アセチル−N,N'−ジリゾGM1である。 クロロホルム/メタノール/CaCl20.3% 60/35/8を用いるシ リカゲルプレート上のクロマトグラフィーにより、Rf=0.14(GM1=0 .40、N−デアシル−リゾGM1=0.17)の単一の化合物を得る。 実施例 2:N−スルホーリゾ GM2 GM2 100mg(0.071mM)を3M KOH 2ml中に溶解し90℃ で60分間反応を続ける。反応が完了したら、溶液を冷却し、塩酸でpHを6. 5にする。4℃で18時間保ち、次いで濾過して脂肪酸を分離する。H2Oに対 して透析し、濃縮して5倍量のアセトンで沈殿させる。 得られた化合物、デアシル−デアセチル−GM2(N,N'−ジリゾ GM2)は 、高真空乾燥し、ジメチルホルムアミド1mlに再溶解する。 テトラヒドロフラン0.5mlに溶解した9−フルオレニルメチロキシカルボ ニル−N−ヒドロキシサクシンイミド30mgをゆっくりと加え室温で1時間反 応を続ける。反応が完了したら、無水酢酸50μlを加え、30分間反応させる 。保護化合物を除去するためにピリジン150μlを補い、室温で18時間反応 させ、10倍量のアセトン中で沈殿させ、乾燥する。 次いで、得られた化合物を1M Na2CO3中に溶解し、1時間60℃に保つ 。透析し、0.5mlに濃縮して5倍量のアセトンで沈殿させる。 次に化合物をメタノールで平衡させたS−セファロースカラム(H+型)に通 す。メタノールで洗い、メタノール中の10nM NH4ClでN−リゾ−GM2 を溶解する。化合物を乾燥し、再び水に溶解し、0.01N NaOHでpHを 10にして 再び透析し、凍結乾燥する。 次いで、三酸化硫黄−ピリジン錯体 20mgを加え、反応を室温で15分間 続ける。反応が完了したら、水で透析し、0.5mlに濃縮し、10倍量のアセ トンで沈殿させる。 得られた化合物:48mg クロロホルム/メタノール/CaCl2 0.3%60/35/8を用いるシリ カゲルプレート上のクロマトグラフィーにより、Rf=0.18(GM2=0. 52)の単一の化合物を得る。 実施例 3:N−スルホ−リゾGM3 GM3 100mg(0.084mM)を3M KOH 2ml中に溶解し90℃ で60分間反応を続ける。反応が完了したら、冷却し、塩酸でpHを6.5にす る。4℃で18時間保ち、次いで濾過して脂肪酸を分離する。H2Oに対して透 析し、濃縮して5倍量のアセトンで沈殿させる。 得られた化合物、デアシル−デアセチル−GM3(N,N'−ジリゾ GM3)は 、高真空乾燥し、ジメチルホルムアミド1mlに再溶解する。 テトラヒドロフラン 0.5mlに溶解した9−フルオレニルメチロキシカル ボニル−N−ヒドロキシサクシンイミド30mgをゆっくりと加え、室温で1時 間反応を続ける。終了したら、無水酢酸50μlを補い、30分間反応させる。 次いで、保護化合物を除去するためにピペリジン150μlを加え、室温で18 時間反応させ、10倍量のアセトン中で沈殿させ、乾燥する。 次いで、得られた化合物を1M Na2CO3中に溶解し、1時間60℃に保つ 。透析し、0.5mlに濃縮して5倍量のアセトンで沈殿させる。 次に化合物をメタノールで平衡させたS−セファロースカラム(H+型)に通 す。メタノールで洗い、次いでメタノール中の10nM NH4ClでN−リゾ− GM3を溶解する。化合物を乾燥し、再び水に溶解し、0.01N NaOHでp Hを10にして再び透析した後、凍結乾燥する。 三酸化硫黄−ピリジン錯体 20mgを加え、室温で15分間反応させる。反 応が完了したら、H2Oで透析し、0.5mlに濃縮し、10倍量のアセトンで 沈殿させる。 得られた化合物:45mg クロロホルム/メタノール/CaCl20.3% 60/35/8を用いるシリ カゲルプレート上のクロマトグラフィーにより、Rf=0.23(GM3=0. 6 7)の単一の化合物を得る。 実施例 4:N'−スルホ−GM1 デアセチル GM1(N'−リゾ GM1)500mg(0.33mM)を水中の 0.2MのNa2CO3 50mlに溶解する。三酸化硫黄−ピリジン錯体210 .1mg(1.32mM)を加え、室温で15分間反応させる。反応が完了した ら、H2Oで透析し、100mg/mlに濃縮し、10倍量のアセトン中で沈殿 させる。 得られた化合物:460mg(86% 理論値)。 クロロホルム/メタノール/CaCl2 0.3% 60/35/8を用いるシ リカゲルプレート上のクロマトグラフィーにより、Rf=0.18(GM1=0 .40、N'−デアセチル GM1=0.20)の単一の化合物を得る。 実施例 5:N−スルホ−リゾ GD1a GD1a 500mg(0.26mM)を3M KOH 10ml中に溶解し、9 0℃で60分間反応を続ける。反応が完了したら、冷却し、塩酸でpHを6.5 にする。4℃で18時間保ち、次いで濾過して脂肪酸を分離する。H2Oに対し て透析し、濃縮して5倍量のアセトンで沈殿させる。 得られた化合物、デアシル−デアセチル−GD1a(N,N'−ジリゾ GD1a) は、高真空乾燥し、ジメチルホルムアミド5m1に再溶解する。 テトラヒドロフラン 2.5mlに溶解した9−フルオレニルメチロキシカル ボニル−N−ヒドロキシサクシンイミド 150mgをゆっくりと加え、室温で 1時間反応させる。終了したら、無水酢酸 0.5mlを補い、30分間反応さ せる。次いで、保護化合物を除去するためにピペリジン 1mlを加え、室温で 18時間反応させ、10倍量のアセトン中で沈殿させ、乾燥する。 次いで、得られた化合物を1M Na2CO3中に溶解し、1時間60℃に保つ 。透析し、2.5mlに濃縮して5倍量のアセトンで沈殿させる。 次に化合物をメタノール中で平衡させたS−セファロースカラム(H+型) に通す。メタノールで洗い、次いでメタノール中の10nM NH4Clでデアシ ルGD1aを溶解する。化合物を乾燥し、再び水に溶解し、0.01N NaOH でpHを10にして 再び透析した後、凍結乾燥する。 三酸化硫黄−ピリジン錯体 20mgを加え、室温で15分間反応させる。反 応が完了したら、H2Oで透析し、0.5mlに濃縮し、10倍量のアセトンで 沈殿させる。 得られた化合物:225mg クロロホルム/メタノール/CaCl2 0.3% 60/35/8を用いるシ リカゲルプレート上のクロマトグラフィーにより、Rf=0.12(GD1a=0 .37)の単一の化合物を得る。 実施例 6:N,N'−ジスルホ−N,N'−ジリゾ GM1 N,N'−ジリゾGM1250mg(0.20mM)を0.2MNa2CO35 ml中に溶解した後、三酸化硫黄/ピリジン錯体300mgを加え、室温で反応 させる。終了したら、H2Oで透析し、100mgに濃縮し、10倍量のアセト ン中で沈殿させる。 クロロホルム/メタノール/H2O 60/30/6を用いるシリカゲルプレー ト上のクロマトグラフィーにより、純粋な画分を集め、濃縮してアセトン中で沈 殿させる。 得られた化合物:110mg クロロホルム/メタノール/CaCl2 0.3% 60/35/8を用いるシ リカゲルプレート上のクロマトグラフィーにより、Rf=0.13(N,N'− ジリゾ−GM1=0.29)の単一の化合物を得る。 実施例 7:N'−スルホ−GM3 GM3 100mg(0.084mM)を1N NaOH10mlに溶解し、9 0℃で15時間反応させる。反応が完了したら、1N HClで中和し、5倍量 のクロロホルム/メタノール2/1で分配する。 有機相を0.2M Na2CO3 15mlで乾燥し、三酸化硫黄−ピリジン錯体 200mg(スルホン化剤/ガングリオシド比:2/1)と、室温で3時間反応 させる。 濃縮し、蒸留水で透析する。乾燥し、クロロホルム/メタノール/NH3 5N 60/25/4を用いるシリカゲルプレート上のクロマトグラフィーに付す。 得られた化合物:70mg クロロホルム/メタノール/NH3 5N 60/35/8を用いるシリカゲル プレート上のクロマトグラフィーにより、Rf=0.56(GM3=0.67、 デアセチル−GM3=0.48)の単一の化合物を得る。 実施例 8:N−アセチル,N'−スルホ−ジリゾ GM1 N−アセチル−N,N'−ジリゾ GM1 500mg(0.37mM)を0.2 M Na2CO3 20ml中に溶解し、三酸化硫黄/ピリジン錯体 250mg( スルホン化剤/ガングリオシド比:20/1)と、室温で3時間反応させる。 濃縮し、蒸留水で透析する。乾燥し、クロロホルム/メタノール/NH3 5N 60/35/8を用いるシリカゲルプレート上のクロマトグラフィーに付す。 得られた化合物:325mg クロロホルム/メタノール/NH3 5N 60/35/8を用いるシリカゲル プレート上のクロマトグラフィーにより、Rf=0.58(デ−N'アセチル, N−アセチル−ジリゾ GM1=0.28)の単一の化合物を得る。 実施例 9:N−4−クロロベンゼンスルホニル−リゾGM1 N−リゾ GM1 500mg(0.39mM)をジメチルホルムアミド25m lに溶解する。トリエチルアミン 2ml(14.4mM)を加えた後、4−ク ロロベンゼンスルホニルクロリド1.6g(7.58mM)を加える。室温で2 4時間反応させる。酢酸ナトリウム1gを加え、回転式エバポレーターによって 乾燥し、1N炭酸ナトリウムで再懸濁し、70℃で18時間けん化する。 得られる粗製の化合物をH2Oで透析し、乾燥し、水中の3.2%クロロホル ム /メタノール/炭酸アンモニウム、60/25/4を用いるシリカゲルクロマト グラフィーにより精製する。 純粋な画分を集め、乾燥し、1N炭酸ナトリウムで再懸濁し、蒸留水で透析し た後、アセトン100mlで沈殿させる。 得られた化合物:120mg クロロホルム/メタノール/CaCl2 0.3%60/35/8を用いるシリ カゲルプレート上のクロマトグラフィーにより、Rf=0.30(GM1=0. 40,N−デアシル−リゾ GM1=0.17)の単一の化合物を得る。 実施例10:N−ベンゼンスルホニル−リゾ GM1 N−リゾ GM1 500mg(0.39mM)をジメチルホルムアミド10m 1に溶解する。溶液を0℃にする。トリエチルアミン0.118ml(0.84 mM)を加えた後、ベンゼンスルホニルクロリド0.106g(0.83mM) を加える。室温で24時間反応させる。酢酸ナトリウム1gを加え、回転式エバ ポレーターによって乾燥する。 得られる粗製の化合物をH2Oで透析し、乾燥し、水中の3.2%クロロホル ム/メタノール/炭酸アンモニウム、60/25/4を用いるシリカゲルクロマ トグラフィーにより精製する。 純粋な画分を集め、乾燥し、1N炭酸ナトリウムで再懸濁し、蒸留水で透析し た後、アセトン100mlで沈殿させる。 得られた化合物:150mg クロロホルム/メタノール/CaCl20.3%60/35/8を用いるシリ カゲルプレート上のクロマトグラフィーにより、Rf=0.30(GM1=0. 40,N−デアシル−リゾ GM1=0.17)の単一の化合物を得る。 実施例11:N−メタンスルホニル−リゾ GM1 N−リゾ GM1 500mg(0.39mM)をジメチルホルムアミド10m lに溶解する。メタンスルホニルイミダゾール112ml(0.76mM)を加 える。室温で72時間反応させる。酢酸ナトリウム1gを加え、回転式エバポレ ーターによって乾燥し、1N炭酸ナトリウムで再懸濁し、70℃で18時間けん 化する。 得られる粗製の化合物をH2Oで透析し、乾燥し、水中の3.2%クロロホル ム/メタノール/炭酸アンモニウム、60/25/4を用いるシリカゲルクロマ トグラフィーにより精製する。 純粋な画分を集め、乾燥し、1N炭酸ナトリウムで再懸濁し、蒸留水で透析し た後、アセトン100mlで沈殿させる。 得られた化合物:100mg クロロホルム/メタノール/CaCl20.3% 60/35/8を用いるシリ カゲルプレート上のクロマトグラフィーにより、Rf=0.20(GM1=0. 40,N−デアシル−リゾ GM1=0.17)の単一の化合物を得る。 実施例12:N−2−ブロモエタンスルホニル−リゾ GM1 N−デアシル−リゾ GM1 500mg(0.39mM)をジメチルホルムア ミド10mlに溶解する。トリエチルアミン316μl(2.2mM)、2−ブ ロモエタンスルホン酸ナトリウム塩 160mg(0.76mM)及びクロロメ チルピリジンヨージド194mg(0.76mM)を加える。室温で72時間反 応させる。酢酸ナトリウム1gを加え、回転式エバポレーターによって化合物を 乾燥し、1N炭酸ナトリウムで再懸濁し、70℃で18時間けん化する。 得られる粗製の化合物をH2Oで透析し、乾燥し、水中の3.2%クロロホル ム/メタノール/炭酸アンモニウム、60/25/4を用いるシリカゲルクロマ トグラフィーにより精製する。 純粋な画分を集め、乾燥し、1N炭酸ナトリウムで再懸濁し、蒸留水で透析し た後、アセトン100mlで沈殿させる。 得られた化合物:126mg クロロホルム/メタノール/CaCl2 0.3% 60/35/8を用いるシ リカゲルプレート上のクロマトグラフィーにより、Rf=0.22(GM1=0 . 40,N−デアシル−リゾ GM1=0.17、N'−デアシル−リゾ GM1=0 .20)の単一の化合物を得る。 実施例13:N−ヘキサデカンスルホニル−リゾ GM1 N−リゾ GM1 500mg(0.38mM)をジメチルホルムアミド2.5 mlに溶解する。室温でトリエチルアミン316μl(2.28mM)、ヘキサ デカンスルホン酸ナトリウム塩7mg(0.83mM)及びジメチルホルムアミ ド2.5mlに溶解したクロロメチルピリジンヨージド194.2mg(0.7 6mM)を加える。 室温で18時間反応させる。 アセトン100ml中で沈殿させる。濾過及び乾燥する。クロロホルム/メタ ノール/H2O 60/30/6を用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより精 製する。 純粋な画分を集め、乾燥し、1NNa23で再懸濁し、蒸留水で透析して5m lに濃縮し、アセトン100ml中で沈殿させる。 得られた化合物:265mg クロロホルム/メタノール/CaCl2 0.3% 60/35/8を用いるシ リカゲルプレート上のクロマトグラフィーにより、Rf=0.38(GM1=0 .40,N−デアシル−リゾ GM1=0.17)の単一の化合物を得る。 実施例14:N−ピリジンスルホニル−リゾ GM1 N−リゾ GM1 500mg(0.38mM)をジメチルホルムアミド 2.5 mlに溶解する。室温でトリエチルアミン316μl(2.28mM)、ピリジ ンスルホン酸 132mg(0.83mM)及びジメチルホルムアミド2.5m lに溶解したクロロメチルピリジンヨージド194.2mg(0.76mM)を 加える。 室温で18時間反応させる。 アセトン100ml中で沈殿させる。濾過及び乾燥する。クロロホルム/メタ ノール/H2O 60/30/6を用いるシリカゲルクロマトグラフィーにより 精製する。 純粋な画分を集め、乾燥し、1NNa2CO3で再懸濁し、蒸留水で透析し、次 いで5mlに濃縮してアセトン 50ml中で沈殿させる。 得られた化合物:240mg クロロホルム/メタノール/CaCl2 0.3% 60/35/8を用いるシ リカゲルプレート上のクロマトグラフィーにより、Rf=0.35(GM1=0 .43,N−デアシル−リゾ GM1=0.24)、プレート−蛍光波長254n mの単一の化合物を得る。 実施例15:N−O−スルホ−リゾ GM1 N−スルホ−リゾ GM1 500mg(0.36mM)をジメチルホルムアミ ド5mlに溶解する。室温でトリエチルアミン0.5ml(3.6mM)、及び 三酸化硫黄/ジメチルホルムアミド錯体 276mg(1.8mM)を加える。 攪拌しながら室温で5時間反応させる。アセトン10ml中で沈殿させる。得 られる粗製の化合物を1% Na2CO3 50ml中に溶解し、H2Oで透析して 凍結乾燥する。 得られた化合物:650mg クロロホルム/メタノール/CaCl2 0.3% 60/35/8を用いるシ リカゲルプレート上のクロマトグラフィーは、Rfの範囲0.09〜0.15を 示す。硫酸基/ノイラミン酸のモル比は5/1(イオンクロマトグラフィーによ る硫酸基の測定及びレゾルシノール法によるノイラミン酸の測定)I.R.の特 定吸収はS=O基:120cm-1(KRb)。 実施例16:N'−O−スルホ−リゾ GM1 N'−スルホ−リゾ GM1 500mg(0.31mM)を無水ジメチルホルム アミド5mlに溶解する。室温でトリエチルアミン0.43ml(3.1mM) 、及び三酸化硫黄/ジメチルホルムアミド錯体 237mg(1.55mM)を 加え る。 攪拌しながら室温で5時間反応させ、5倍量のアセトン中で沈殿させる。得ら れる粗製の化合物を1% Na2CO3 5Oml中に溶解し、H2Oで透析して凍 結乾燥する。 得られた化合物:620mg クロロホルム/メタノール/CaCl2 0.3% 60/35/8を用いるシ リカゲルプレート上でクロマトグラフする。硫酸基/ノイラミン酸のモル比は5 /1(イオンクロマトグラフィーによる硫酸基の測定及びレゾルシノール法によ るノイラミン酸の測定)I.R.の特定吸収はS=O基:1260cm-1(KR b)。 実施例17:注射用医薬品製剤 〈製剤 第1番〉 2mlバイアル1本に以下のものが含まれる: 活性成分 5 mg 塩化ナトリウム 16 mg クエン酸緩衝液 pH=6 注射用水を適宜加えて2m1とする。 〈製剤 第2番〉 2mlバイアル1本に以下のものが含まれる: 活性成分 50 mg 塩化ナトリウム 16 mg クエン酸緩衝液 pH=6 注射用水を適宜加えて2mlとする。 〈製剤 第3番〉 4mlバイアル1本に以下のものが含まれる: 活性成分 100 mg 塩化ナトリウム 32 mg クエン酸緩衝液 pH=6 注射用水を適宜加えて4mlとする。 実施例18:バイアル2本の医薬品製剤 これらの製剤は、2本のバイアルに調製する。1本目のバイアルは、グリシン またはマンニトールといったような製薬的に許容し得る賦形剤と共に、凍結乾燥 粉末の形態をとる活性成分を10%から90%まで色々変えた量で含む。2本目 のバイアルは、塩化ナトリウムおよびクエン酸緩衝液といったような溶媒を含む 。 両方のアンプルの含有物を投与する直前によく混合して、凍結乾燥させた活性 成分を素早く溶解すると、結局的に注射用溶液が得られる。 〈方法 第1番〉 a.凍結乾燥粉末の入った2mlバイアル1本に以下のものが含まれる: 活性成分 5 mg グリシン 30 mg b.溶媒の入った2mlバイアル本に以下のものが含まれる: 塩化ナトリウム 16 mg クエン酸緩衝液 注射用水を適宜加えて2mlとする。 〈方法 第2番〉 a.凍結乾燥粉末の入った3mlバイアル1本に以下のものが含まれる: 活性成分 5 mg マンニトール 40 mg b.溶媒の入った2mlバイアル1本に以下のものが含まれる: 塩化ナトリウム 16 mg クエン酸緩衝液 注射用水を適宜加えて2mlとする。 〈方法 第3番〉 a.凍結乾燥粉末の入った3mlバイアル1本に以下のものが含まれる: 活性成分 50 mg グリシン 25 mg b.溶媒の入った3mlバイアル1本に以下のものが含まれる: 塩化ナトリウム 24 mg クエン酸緩衝液 注射用水を適宜加えて3mlとする。 〈方法 第4番〉 a.凍結乾燥粉末の入った3mlバイアル1本に以下のものが含まれる: 活性成分 50 mg マンニトール 20 mg b.溶媒の入った3mlバイアル1本に以下のものが含まれる: 塩化ナトリウム 24 mg クエン酸緩衝液 注射用水を適宜加えて3mlとする。 〈方法 第5番〉 a.凍結乾燥粉末の入った5mlバイアル1本に以下のものが含まれる: 活性成分 150 mg グリシン 50 mg b.溶媒の入った4mlバイアル1本に以下のものが含まれる: 塩化ナトリウム 32 mg クエン酸緩衝液 注射用水を適宜加えて4mlとする。 〈方法 第6番〉 a.凍結乾燥粉末の入った5mlバイアル1本に以下のものが含まれる: 活性成分 100 mg マンニトール 40 mg b.溶媒の入った4mlバイアル1本に以下のものが含まれる: 塩化ナトリウム 32 mg クエン酸緩衝液 注射用水を適宜加えて4mlとする。 〈方法 第7番〉 a.凍結乾燥粉末の入った3mlバイアル1本に以下のものが含まれる: 活性成分 微細化、滅菌(Micronized,sterile) 40 mg b.溶媒の入った3mlバイアル1本に以下のものが含まれる: ツイーン 80(商標) 10 mg 塩化ナトリウム 24 mg リン酸緩衝液 注射用水を適宜加えて3mlとする。 〈方法 第8番〉 a.凍結乾燥粉末の入った5mlバイアル1本に以下のものが含まれる: 活性成分 微細化、滅菌 100 mg b.溶媒の入った4mlバイアル1本に以下のものが含まれる: Tween 80(商標) 15 mg 大豆レシチン 5 mg 塩化ナトリウム 36 mg クエン酸緩衝液 注射用水を適宜加えて4mlとする。 実施例 19:経皮投与のための医薬品製剤 〈製剤 第1番〉 包帯剤(bandage)に以下のものが含まれる: 活性成分 100 mg グリセロール 1.6 g ポリビニルアルコール 200 mg ポリビニルピロリドン 100 mg 経皮透過を増大するための賦形剤 20 mg 水 1.5 g 〈製剤 第2番〉 軟膏剤100gに以下のものが含まれる: 活性成分(リン脂質リポソーム5g中) 4.0 g ポリエチレングリコールモノステアレート 1.5 g グリセロール 1.5 g β−オキシ安息香酸エステル 125 mg 水 72.9 g 実施例 20:経口投与のための医薬品製剤 〈製剤 第1番〉 錠剤に以下のものが含まれる: 活性成分 20 mg 単結晶セルロース 150 mg ラクトース 20 mg デンプン 10 mg ステアリン酸マグネシウム 5 mg 〈製剤 第2番〉 丸剤に以下のものが含まれる: 活性成分 30 mg カルボキシメチルセルロース 150 mg デンプン 15 mg ラクトース 10 mg スクロース 35 mg 着色剤 0.5 mg 〈製剤 第3番〉 ゼラチンカプセル剤に以下のものが含まれる: 活性成分 40 mg ラクトース 100 mg 胃耐性被覆剤(Gastroresistant covering) 5 mg 〈製剤 第4番〉 軟ゼラチンカプセル剤に以下のものが含まれる: 活性成分 50 mg 植物油 200 mg ミツロウ 20 mg ゼラチン 150 mg グリセロール 50 mg 着色剤 3 mg 本発明をこのように記載したが、これらの方法を様々な方法で変更することが できることは明らかである。そのような変更態様は、本発明の精神および目的そ のものから逸脱するものとして見なされるべきではない。該分野の専門家に明白 であろうと思われる全ての変更態様は、以下の請求の範囲内に含まれる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CN,CZ,DE,DK,ES,FI,G B,HU,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,LV ,MG,MN,MW,NL,NO,NZ,PL,PT, RO,RU,SD,SE,SK,UA,US,UZ,V N (72)発明者 マネブ,ハリ アメリカ合衆国ペンシルバニア15228、ピ ッツバーグ、クレセント・ドライブ2番 (72)発明者 ファッチ,ラウラ イタリア、ビツェンツァ36100ビアーレ・ リビエラ・ベリカ、203エー番

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.N−スルホ−,N−ヒドロカルビル−スルホニル−,及びN−ヒドロカル ビルオキシ−スルホニル−N,N'−ジリゾ−ガングリオシド及びそれらのN'− アシル誘導体、N'−スルホ−,N'−ヒドロカルビルスルホニル−及びN'−ヒ ドロカルビルオキシ−スルホニル−N,N'−ジリゾ−ガングリオシド及びそれ らのN−アシル誘導体、N,N'−ジ又はポリスルホ−N,N'−ジ−又はポリ− リゾ−ガングリオシド、N,N'−ジ−又はポリ−ヒドロカルビルスルホニル− N,N'−ジ−又はポリ−リゾ−ガングリオシド及びN,N'−ジ−又はポリヒド ロカルビルオキシ−N,N'−ジ−又はポリ−リゾ−ガングリオシド、及びそれ らの官能基誘導体から選択されるガングリオシドの半合成アナログ、及びこれら 化合物の塩。 2.ヒドロカルビル基が24個までの炭素原子を有するアルキル、24個まで の炭素原子を有するアリール、24個までの炭素原子を有するアラルキル、及び 24個までの炭素原子を有するシクロアルキルからなる群から選択される請求項 1に記載のガングリオシドアナログ。 3.ヒドロカルビルが最大で24個の炭素原子を有するアルキル基である請求 項2に記載のガングリオシドアナログ。 4.アルキル基が、ヒドロキシル、アミノ及びハロゲンからなる群から選択さ れる官能基で置換される請求項3に記載のガングリオシドアナログ。 5.アルキル基の炭素鎖がヘテロ原子によって中断されている請求項4に記載 のガングリオシドアナログ。 6.アルキル基が最大で6の炭素原子を有する請求項3に記載のガングリオシ ドアナログ。 7.アルキル基が飽和又は不飽和であって、14〜22個の炭素原子を有する 請求項3に記載のガングリオシドアナログ。 8.アリール基が最大で12個の炭素原子を有する請求項2に記載のガングリ オシドアナログ。 9.アリール基が置換されていない、あるいは1〜3個のC1-4アルキル基で 置換されているフェニル基である請求項8に記載のガングリオシドアナログ。 10.アラルキル基が最大で12個の炭素原子を有する請求項2に記載のガング リオシドアナログ。 11.アラルキル基がC2-4アルキレン基及び置換されていない、あるいは1〜 3個のC1-4アルキル基又はC1-4アルコキシ基で置換されているフェニル基によ って形成される芳香族部分により形成されている請求項10に記載のガングリオ シドアナログ。 12.シクロアルキル基がシクロプロピル、シクロヘキシル、シクロブチル、シ クロペンチル及びC1-4アルキル基で置換されたこれらの同族体の1つからなる 群から選択される請求項2に記載のガングリオシドアナログ。 13.スフィンゴシンN又はノイラミン酸のN'おいて誘導体を形成しているア シル基が、ガングリオシド中に存在する基の1つである請求項1〜12のいずれ かにに記載のガングリオシドアナログ。 14.スフィンゴシンN又はノイラミン酸のN'において誘導体を形成している アシル基が、天然のガングリオシドに存在するような混合物である請求項13に 記載のガングリオシドアナログ。 15.スフィンゴシンN又はノイラミン酸のN'において誘導体を形成している アシル基が、最大で24個の炭素原子を有する脂肪族の三から誘導される請求項 1〜12のいずれかに記載のガングリオシドアナログ。 16.アシル基がハロゲン、遊離又はエステル化された水酸基、及び遊離又はエ ステル化されたメルカプタン基からなる群から選択された極性単位で置換されて いる請求項15に記載のガングリオシドアナログ。 17.スフィンゴシンN又はノイラミン酸のN'において誘導体を形成している アシル基が、安息香酸、又はC1-4アルキル、C1-4アルコキシ、アミノ、C1-4 −アルキルアミノ及びジ(C1-4アルキル)アミノからなる群から選択された1 〜3個の置換基でフェニル基が置換されている安息香酸又はその同族体から誘導 される請求項1〜12のいずれかに記載のガングリオシドアナログ。 18.スフィンゴシンN又はノイラミン酸のN'において誘導体を形成している アシル基が、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、アミノ、C1-4−アルキルアミ ノ及びジ(C1-4アルキル)アミノからなる群から選択された1〜3個の置換基 でフェニル基が置換されている芳香族部分及びC2-4脂肪族−アルキレン鎖を有 するアリール脂肪族の酸から誘導される請求項1〜12のいずれかに記載のガン グリオシドアナログ。 19.スフィンゴシンN又はノイラミン酸のN'において誘導体を形成している アシル基がシクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン又はシクロヘキサン カルボン酸から誘導される請求項1〜12のいずれかに記載のガングリオシドア ナログ。 20.スフィンゴシンN又はノイラミン酸のN'において誘導体を形成している アシル基が1つの複素環、並びに−O−、−N=、−NH−、及び−S−からな る群から選択された1つのヘテロ原子の連結を有し、芳香族酸又は脂肪族酸のい ずれかの性質を有する複素環の酸から誘導される請求項1〜12のいずれかに記 載のガングリオシドアナログ。 21.最大で12個の炭素原子を有する脂肪族アルコールから、又は置換されて いない若しくは1〜3個のC1-4アルキル基で置換されたベンゼン環と脂肪族鎖 に最大で4個の炭素原子を有するアリール脂肪族アルコールから誘導されたカル ボキシルエステルである請求項1〜20のいずれかに記載のガングリオシドアナ ログ。 22.アンモニウム又は最大で12個の炭素原子を有する脂肪族アミンから誘導 されたカルボキシルアミドである請求項1〜20のいずれかに記載のガングリオ シドアナログの官能基誘導体。 23.水酸基での硫酸エステルである請求項1〜20のいずれかに記載のガング リオシドアナログの官能基誘導体。 24.位置異性体混合物の形の部分エステルである請求項23に記載のの官能基 誘導体。 25.全エステルである請求項23に記載のの官能基誘導体。 26.水酸基での有機酸のエステルである請求項1〜20のいずれかに記載のガ ングリオシドアナログの官能基誘導体。 27.エステルがペルアシル化化合物であって、そのアシル基が最大で24個の 炭素原子を有する脂肪族酸から、又は脂肪族部分がC2-4アルキレン基であり、 フェニル部分が場合により1〜3個のメチル又はメトキシ基で置換されているア リール脂肪族の酸から誘導される請求項26に記載の官能基誘導体。 28.次式: [式中、R=H又はSO3H、 2=−(CH2n−CH3、但しn=12〜14 R3=H、アシル又はSO25、但し少なくとも1つはSO25 5=アルキル、アリール又はOX(X=H、アルキル、アリール)] の化合物。 29.N−エチル−スルホニル−N'−アセチル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−プロピル−スルホニル−N'−アセチル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−n−ブチル−スルホニル−N'−アセチル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−n−ペンチル−スルホニル−N'−アセチル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−n−ヘキシル−スルホニル−N'−アセチル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−n−ヘプチル−スルホニル−N'−アセチル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−n−オクチル−スルホニル−N'−アセチル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−n−デシル−スルホニル−N'−アセチル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−2−ブロモエチル−スルホニル−N'−アセチル−N,N'−ジリゾ−GM1 、 N−ヘキサデシル−スルホニル−N'−アセチル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−3−クロロプロピル−スルホニル−N'−アセチル−N,N'−ジリゾ−GM1 、 N−6−ブロモヘキシル−スルホニル−N'−アセチル−N,N'−ジリゾ−GM1 、 N−ベンジル−スルホニル−N'−アセチル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−4−クロロベンジル−スルホニル−N'−アセチル−N,N'−ジリゾ−GM1 、 N−4−アミノベンジル−スルホニル−N'−アセチル−N,N'−ジリゾ−GM1 、 N−3,4,5−トリメトキシベンジル−スルホニル−N'−アセチル−N,N' −ジリゾ−GM1、及び N−スルホ−N'−アセチル−N,N'−ジリゾ−GM1 からなる群から選択される化合物。 30.N'−スルホ−N'−リゾ−GM1、及びその、エチルアルコール、プロピ ルアルコール、n−ブチルアルコール、n−ペンチルアルコール、n−ヘキシル アルコール、n−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコール、n−デシルア ルコール、2−ブロモエチルアルコール、ヘキサデシルアルコール、3−クロロ プロピルアルコール、6−ブロモヘキシルアルコール、ベンジルスルホニルアル コール、4−クロロベンジルアルコール、4−アミノベンジルアルコール、及び 3,4,5−トリメトキシベンジルアルコールからなる群から選択されたアルコ ールとのエステルからなる群から選択される化合物。 31.N,N'−ジ−スルホ−N,N'−ジ−リゾGM1、及びその、エチルアル コール、プロピルアルコール、n−ブチルアルコール、n−ペンチルアルコール 、 n−ヘキシルアルコール、n−ヘプチルアルコール、n−オクチルアルコール、 n−デシルアルコール、2−ブロモエチルアルコール、ヘキサデシルアルコール 、3−クロロプロピルアルコール、6−ブロモヘキシルアルコール、ベンジル− スルホニルアルコール、4−クロロベンジルアルコール、4−アミノベンジルア ルコール、及び3,4,5−トリメトキシベンジルアルコールからなる群から選 択されたアルコールとのエステルからなる群から選択される化合物。 32.そのアシル基が酢酸、クロロ酢酸、ジクロロ酢酸、プロピオン酸、バレリ アン酸、トリメチル−酢酸、カプロン酸、カプリン酸からなる群から選択された 酸から誘導される、 N−エチル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−プロピル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−n−ブチル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−n−ペンチル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−n−ヘキシル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−n−ヘプチル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−n−オクチル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−n−デシル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−2−ブロモエチル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−ヘキサデシル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−3−クロロプロピル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジ'リゾ−GM1 、 N−6−ブロモヘキシル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1 、 N−ベンジル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−4−クロロベンジル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1 、 N−4−アミノベンジル−スルホニル−N'−アシル−N,N'−ジリゾ−GM1 、 N−3,4,5−トリメトキシベンジル−スルホニル−N'−アシル−N,N'− ジリゾ−GM1、 N−アシル−N'−エチル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−アシル−N'−プロピル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−アシル−N'−n−ブチル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−アシル−N'−n−ペンチル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−アシル−N'−n−ヘキシル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−アシル−N'−n−ヘプチル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−アシル−N'−n−オクチル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−アシル−N'−n−デシル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−アシル−N'−2−ブロモエチル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−アシル−N'−ヘキサデシル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−アシル−N'−3−クロロプロピル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1 、 N−アシル−N'−6−ブロモヘキシル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1 、 N−アシル−N'−ベンジル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1、 N−アシル−N'−4−クロロベンジル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1 、 N−アシル−N'−4−アミノベンジル−スルホニル−N,N'−ジリゾ−GM1 、 及びN−アシル−N'−3,4,5−トリメトキシベンジル−スルホニル−N, N'−ジリゾ−GM1 からなる群から選択される化合物。 33.請求項1〜32に記載の化合物のいずれか1つの、薬学的に許容し得る金 属又は塩基の塩。 34.ナトリウム塩である請求項33に記載の塩。 35.治療上有用な医薬組成物の製造における、請求項1に記載の半合成ガング リオシドアナログの使用。 36.活性成分として、少なくとも1つの請求項1に記載の化合物を含有する、 治療に使用するための医薬組成物。 37.神経系の病的状態の治療のための請求項36に記載の医薬組成物。 38.ヒト細胞の表面上に存在するCD4決定因子の調節のための請求項36に 記載の医薬組成物。 39.病因因子がヒト免疫不全(HIV)のウイルスの科に属する微生物である 感染の、及び器官特異的自己免疫疾患における治療のための請求項38に記載の 医薬組成物。 40.N,N'−ジ−リゾ−ガングリオシド又はそのN−又はN'−アシル−誘導 体を硫酸、ヒドロカルビルオキシ−硫酸又はヒドロカルビル−スルホン酸、又は それらの反応性誘導体で処理し、所望ならN−又はN'−部分のアミノ基をアシ ル化し、及び所望なら生成した基中の2つのアシル化されたアミノ基の1つを遊 離のアミノ基に加水分解し、及び所望なら遊離のカルボキシル基又は遊離の水酸 基をそれらの官能性誘導体に変換し、場合により、得られた化合物をそれらの金 属又は有機塩基の塩若しくは酸の付加塩に変換することを含んでなる、請求項1 に記載のガングリオシドアナログの製造方法。 41.薬学的に許容し得る賦形剤とともに、請求項1に記載の化合物を必要とす る患者に投与することからなる、興奮性アミノ酸によって誘発される神経毒性に 関連する状態の治療の方法。 42.請求項1に記載の化合物を必要とする患者に投与することからなる、ヒト 免疫不全(HIV)のウイルスの科に属する微生物に起因する感染を治療する方 法。
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