JPH08507015A - ウインドシールドワイパシステムの２つの作動ロッドを作動するための同軸状駆動軸受 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明は、ワイパアームを作動する２つの作動ロッド（５，１０）がモータのクランク（１）で駆動されるウインドシールドワイパシステム用の装置に関する。２つのロッドの駆動力を１の平面内で伝達し、これにより組立てスペースを節約するために、本発明の実施例では、２つの軸受は、一方が他方の内部に嵌合される。有益な実施例は、作動部材に対する各軸受部材の関連および軸受面の構造に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 ウインドシールドワイパシステムの２つの作動ロッドを 作動するための同軸状駆動軸受 本発明は、ウインドシールドワイパ作動用の作動ロッドを駆動軸に連結するた めの装置に関する。ウインドシールドのワイパにおいては、２つのワイパアーム を共通の電動モータで作動することが望ましいことがある。電動モータの駆動軸 は回転運動を行うため、この回転運動をワイパアームを作動するための揺動運動 に変換する必要がある。一般に、これは、１あるいは複数のクランクレバーとこ れに設けられた作動ロッドにより行われている。 欧州特許出願公報EP-OS 399 811号は、共通の電動モータにより２つのワイパ アームを平行に作動することを教示する。ドイツ特許出願公開公報DP-OS 3 347 411号によると、２つの球状ボルト（Kugelbolzen;ball bolt）がクランクロッド に設けられる。対応する構造が欧州特許出願公報EP-OS 316832号に提案されてお り、プッシュロッドをレバーにヒンジ止めする作用をなす複式球状ボルトを開示 する。 上述の形式による構造の不都合な点は、このような複式球状ボルトが比較的大 きな組立ておよび作動スペースを必要とし、このようなスペースは特に自動車の 前部構造部で得にくいことである。更に、従来の複式球状ボルトは２つの異なる 方向に突出し、レバーの力を受けるための手段を必要とする。 したがって、本発明は、請求項１の前段部分に記載の形式の装置から出発する ものである。本発明の目的は、特に平坦で、したがって組立ておよび作動スペー スを節約する構造を備えた上記形式の装置を提供することにある。更に、可能な 限り、複数のワイパアームを駆動するための力を、ワイパ駆動装置の負荷を減少 する一点にのみ集中させ、これにより、可能なかぎり、作動ロッドの力を１の平 面内で作用させる状態とすることにある。 この問題は請求項の後段部分の特徴を組合わせることにより解消される。した がって、本発明は、基本的には２つのワイパアームを作動するために必要な力を 、共通点から引出すことにある。したがって、共通平面内の作動ロッドを介して 力を分散することができ、これにより、必要なスペースが減少し、更に、パワー 達に悪影響を与えやすいレバー力を防止する。 互いにほぼ同様な作用をなす２つの作動ロッドが設けられる特に簡単な解決手 段が請求項２の特徴を組合わせることにより提供され、作動ロッドの２つの軸受 リングが相互に中央部で嵌合され（centrally nested）、モータクランクに固定 された軸受ボルト上に一体的に装着される。 形状的にこの形式の配置が可能でない場合は、本発明の改善された実施例を形 成する請求項３の特徴の組合わせることが望ましく、この場合には、２つの作動 ロッドの一方が軸受ボルトを装架し、一方、モータクランクは外側の軸受リング 上に配置するのが好ましく、これにより、第２の作動ロッド の軸受リングを囲む。いうまでもなく、本発明の実施にあたっては、モータクラ ンクと第２の作動ロッドとの関連を変更することができ、この場合には、内側の 軸受リングをモータクランクに結合し、外側の軸受リングは第２の作動ロッドに 接続することができる。 多くの場合、これらの軸受リングが互いにあるいは球状ボルトのみを部分的に 囲むことが好適であり、これにより、装置を簡単に組立てることができる。装置 が強い力を収容することを意図する場合には、本発明の他の実施例を形成する請 求項４の特徴を組合わせることが望ましい。この点に関して、２つの軸受リング の対称面が対応せること、及び／又は、閉じたリング内で軸受ブッシュが軸受ボ ルト及び第２の軸受ブッシュを囲むことの特徴を選択して用いることができる。 特に簡単な態様により、軸受ボルトの長手方向に作用する力を収容し、これに よりこの方向に作用する別個のロックを不要とするため、本発明の他の実施例を 形成する請求項５の特徴を組合わせることが好ましい。この実施例によると、軸 受面は、軸受ボルトの軸方向に湾曲して形成され、したがって、ボルトの軸方向 に湾曲した態様で、第１軸受リングが軸受ボルトを囲み、第２軸受リングが軸受 リンクを囲み、これにより、ボルトの長手方向に面を形成し、この面は軸受ボル トと第１軸受リングの外面とをアンダーカットし（hinterschneien;undercut） 、したがって、軸受ボルトの軸方向に作用する力を受ける。 請求項５により形成される軸受の特に簡単な実施例は、請 求項６の特徴を用いることにより得られる。軸受面は、球状面に環状部を形成す る。 以下、本発明について図面を参照しつつ説明する。ここに、 第１図は、本発明の実施例の第１の形態を示し、 第２図は、本発明の実施例の第２の形態を示す。 図面を参照すると、第１図はモータクランク１の外側端部を示し、このモータ クランク１には軸受ボルト２が好適かつ取外し不能に固定され、したがってモー タクランクと軸受ボルトとは機械的ユニットを形成する。この軸受ボルトはボル トシャフト３をモータクランク１に挿通させ、モータクランク１から離隔するそ の端部領域にほぼ球状のボルトヘッド４を配置する。 第１作動ロッド５は、第１軸受リング６に好適な態様で結合され、この第１軸 受リングはボルトヘッド４を環状に囲む。第１軸受リング５の内側軸受面はボル トヘッド４の球状面に対応して湾曲し、ボルトヘッドに対する第１作動ロッド５ の所定の揺動運動を可能とし、更に、軸受リング６をボルトヘッド４からボルト シャフト３の長手方向に移動しようとする力に対するロック作用をなす。第１図 に示す実施例の形態では、作動ロッド５は第１軸受リング６と一体的に鋳造され ている。しかし、本発明においては、他の形式の取外し不能の固定手段を用いる ことも可能である。 更に、第１軸受リング６は、第２軸受リング９に対する軸受面として作用する 球状の外面を有する。第２軸受リング９の球状の内面の曲率は、第２軸受リング ９が第１軸受リング を同じ平面内で完全に囲んだ状態で、第１軸受リング６の外面の曲率に対応する 。ボルトヘッド４に対する第１軸受リング６の関係についても、同じことがあて はまる。 第２作動ロッド１０は、第２軸受リングに鋳造により取外し不能に結合されて いる。第２軸受リングの強さを増大し、複式軸受をシールするために、蓋１１が 第２軸受リング９と一体的に形成されている。 第１図に示すように、第１，第２作動ロッド５，１０は、ほぼ同じ平面Ｅ内に 配置されている。 これは第２図の実施例の形態にもあてはまる。第１図と第２図との構造上の相 違は、第２図では、モータクランク１が第２軸受リング９にすなわち軸受の最も 外側で係合するのに対し、第１図では、モータクランク１が内側の軸受ボルト２ に結合されていることである。本実施例では、第１軸受リング６は常時作動ロッ ドに接続されている。しかし、これは本発明の実施に不可欠のものではない。必 要な場合には、モータクランク１が第１軸受リング６に係合することも可能であ る。本発明においては、クランクと作動ロッドとの間の関係についても、他の観 点から適宜に変更することができ、例えば第２作動ロッド１０が軸受ボルト２に 係合し、第１作動ロッド５が第１軸受リング６に係合するようにすることもでき る。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ファイン、ペーター ドイツ連邦共和国、71229 レオンベルク、 ホフマンシュトラーセ 177 (72)発明者 クリナー、ロベルト ドイツ連邦共和国、74321 ビーティッヒ ハイム ― ビッシンゲン、コメニウス ― シュトラーセ ３

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １． クランクレバー（１）とこのクランクレバーに固定された２つの軸受（２ ，６，９）とを介して２つのワイパアームの作動ロッド（５，１０）を駆動する 、特にモータ軸である駆動軸に、ウインドシールドワイパアームを作動する作動 ロッドを連結するための装置であって、前記２つの軸受（２，６；６，９）は一 方が他方の内部に嵌合されることを特徴とする装置。 ２． 前記モータクランク（１）は、第１作動ロッド（５）駆動用の第１軸受リ ング（６）で囲まれた軸受ボルト（２）を有し、第２作動ロッド（１０）駆動用 の第２軸受リング（９）が第１軸受リング（６）を囲むことを特徴とする請求項 １に記載の装置（第１図）。 ３． 前記第１作動ロッド（５）に、軸受ボルト（２）が固定され、この軸受ボ ルトが、第２作動ロッド（１０）に固定された第１軸受リング（６）で囲まれ、 クランクレバー（１）に結合された第２軸受リング（９）が第１軸受リング（６ ）を囲むことを特徴とする請求項１に記載の装置。 ４． 前記軸受ボルト（２）が第１軸受リング（６）で囲まれ、この第１軸受リ ングは第２軸受リング（９）により同心状、特に閉リングの状態に囲まれること を特徴とする請求項１から３のいずれか１に記載の装置。 ５． 前記軸受ボルト（４）および互いに関連する２つの軸受リング（６，８） の軸受面（７，８）は、それぞれ凸状お よび凹状に湾曲していることを特徴とする請求項１から４のいずれか１に記載の 装置。 ６． 前記凸状および凹状の軸受面（４，７，８）は球状に湾曲していることを 特徴とする請求項５に記載の装置。