JPH08505212A - ガス管路用の安全閉止装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 本発明の課題はガス管路用の安全閉止装置であって、弁体の支承面に摩擦がなく該支承面の保守が不要であり、また最小限の流れ抵抗のみを有する装置を提供するにある。また本安全閉止装置を、何らの外部シール無しに機能するものとする。本装置は既存のガス管路中に、管継手或は構造変更なしに容易に適応及び組込みできるものに構成する。該発明課題は弁座（１）に対し圧接させ得る弁体（６）を備え、スプリング力に抗して弁体（６）が弁座（１）の軸線方向に可動であるガス管用安全閉止装置において、弁体をスプリングのみによってガイドさせ、他には何ら支承されることなく自在に動き得るようにすることで、解決される。本発明はガス管路においてパイブの破損とかホースの破裂のような損傷が起きた時にガス管路を閉止し、抑制されないガスの逸散とそれよりする危険を防止する安全閉止装置に係る。

Description

【発明の詳細な説明】 ガス管路用の安全閉止装置技術分野 この発明は請求の範囲第１項の前提部分に従った弁体及び弁座を備えた、ガス 管路用の安全閉止装置に関するものである。 本タイプの安全閉止装置は、例えばパイプの破損或はホースの破裂のような損 傷が起きた時にガス管路を閉止して、抑制されないガスの逸散とそれよりする危 険を防止するために使用される。技術の現状 ガス主管と消費者間の管路に、例えばパイプの破損或はホースの破裂が起きた 時に管路を確実に閉止するように挿入設置される安全閉止装置は、既に公知であ る。 例えばＷＯ ９２／０１１８４には管路系に損傷が起きた時にそれを閉止し、 しかも消費者が自己の管路に対応するガス量を長期間にわたり確保できるよう、 早まった管路閉止を避けさせることとする安全閉止装置が開示されている。この 安全閉止装置においてはバルブが、管状のハウジング内にスプリングの力に抗し 軸線方向に移動し得るように配置されたポペット弁である。このポペット弁をハ ウジング内に設置するためには軸線方向の支承部を有するデイスクが用いられて おり、このデイスクは周縁部にガスを流動させるための貫通路を有する。ハウジ ングは両端部に、パイプ配管或は他の管継手に対し接続するためのねじを備えて いる。 本公知例は弁頭の動きが支承部によりガイドされるといった不具合を有する。 損傷時の閉鎖動を指令する、弁頭に加わる圧力は数ミリバールといった僅かなも のであるので、安全閉止装置が作動すべき流量値を決定するスプリング力は著し く小さい。支承部の摩擦により該流量値が相当偏らされ再現性がない。 この不具合は特に常態ではバルブが作動せしめられず、したがって支承部中で 不動の弁杆がガス流れに伴う汚染にさらされる点を考慮すると、重大である。し かもこの種安全閉止装置は地下に埋設されたガス管に付設されるので、例えば数 十年といった長期間にわたり保守なしに安全機能を維持することが必要である。 さらに次の問題点、すなわちガス管路中にバルブを挿入すると２つの新たなシ ール必要箇所が外部に生じる問題点、及び安全閉止装置を例えばゲート弁等の他 の管継手と組合わせると構造長さの拡大が生じる問題点がある。既存の施設に組 込む場合、既存のガス管路を対応して短縮することが不可欠である。 ポペット弁を支承するために用いられる穿孔デイスクはさらに、追加の圧力損 失を生じさせる。 接続用のねじ及び組込みに基づき、全体としてみて高価な装置となる。発明の説明 この発明は弁体を摩擦及び保守の必要性なく支承し、また流れ抵抗の発生を最 小限に抑制する、ガス管路用の安全閉止装置を提供することを、基本的な課題と する。この安全閉止装置はまた、外部のシール必要部を有しないものであるべき である。同装置はさらに容易に設置でき、既存のガス管路或は管継手中にそれを 変更することなしに設置できるものであるべきである。 本課題はこの発明に従って、弁体をスプリングによってのみガイドさせ他には 何ら支承されることなく自在に動き得るものとすることによって、解決される。 これにより「技術の現状」の項で詳述した問題点と結び付く他の支承部が無くさ れる。 この発明の有利な実施態様は、請求の範囲の他の請求項に記載されている。管 状の安全閉止装置がその周縁に、取付け並びに内部シールのために同時に用いら れる１個又は複数個のシールリングを備えており、それにより安全閉止装置をガ ス管路中或はガス継手管の入口又は出口中に押込むことができ、また該シールリ ングの直径がガス管或はガス継手管の入口又は出口の内径よりも大きいので、外 部からの追加のシール接続なしに且つ容易に、組込むことが可能とされる。シー ルリングは、安全閉止装置の管状弁座に連ねた環状凸縁と一体であるのが好まし い。 弾性シール要素を装備しない状態での弁体の外径がそれと組合わされる弁座の 内径よりも小さく、弾性シール要素を装備する弁体の外径が同内径よりも大きい ので、そして弁座の該内径部分が環状肩部に連なり該肩部のガス流れ方向側に管 状端管部が連なっていて、該端管部の長さを、弁体がシール要素を装備している と安全閉止装置の閉鎖状態でストップ要素が管状端管部から突出せず、シール要 素を装備しないとすると弁体が弁座中へ、ストップ要素が管状端管部から突出す ることとなるまで深く押込まれ得るように、設定してあるので、シール要素を装 備しない状態で弁体を付勢用スプリングと共に弁座中へ、該弁体のガス流れ方向 側に設けた弁杆上にストップ要素を問題なく取付け得ることとなるまで挿入する ことによって、組込みを極く簡単に行える。次にシール要素を組付ける。 弁杆はねじ付け部を有するのが好ましく、該ねじ付け部上には例えばワイヤ・ スターラップ（あぶみ状ワイヤ・クリップ）に形成したストップ要素を固定設置 できると共に弁杆の軸線方向で位置調整可能とできる。 また勿論、弁体のガス流れ方向側にねじ付け弁杆を螺着して弁座の肩部に接当 するストップ要素をねじ付け弁杆上に固定設置することも、可能である。 弁体をスプリング上で自在に揺動可能であるデイスクとし、該デイスクをその 開放位置で、弁座と一体であることが好ましいノッチに弾性的に嵌め込まれた、 放射方向で弾性変形可能なストッパに接当させる構成が、特に有利であることが 判明している。この場合ストッパは例えば開脚したサークリップ、又は周方向で 規則的に配置した３個の放射方向内向きの突起を有するものであるのが好ましい 、一部で開環した円環から形成でき、これによって流路断面積の減少を実質的に 回避できる。本実施態様は特に重量が小さく、組込み場所に依存して生じ得る重 量の作用、例えば湾曲とか力の平衡に対する影響、したがってまた閉鎖過程に対 する影響を僅かとする長所を有する。 流路断面積を変更することなく調整を可能とするため弁体側を向く、スプリン グ端用の支持肩部を、例えば該肩部を弁座とねじを介し結合することにより、軸 線方向で位置調整可能とするのが、有利である。この位置調整可能な肩部により 安全閉止装置を、流路断面積の変更を伴うことなく調整可能であることを見出し た。 弾性シール要素を付加することなく極めて高度のシール作用を得るためには弁 体及び弁座を、弁体のシール領域を凸の球面状とするか弁座のシール面の領域を 凹の球面状とするように、形成する。 アクセスするのが困難であるガス管路、例えば地下に埋設されたガス管路に付 設する安全閉止装置の場合、安全閉止装置の閉鎖を生じさせた破損の修理後に該 装置が自動的に開放することとするため、弁体にリーク孔を設けておくのがよい 。 市販のガス遮断コックないしガスゲート弁と組合わせて使用するものでは特に 、ガスゲート弁の入口中に挿入設置する安全閉止装置のデイスクにおけるスプリ ング側の面に杆状の突起を設け、この突起を、安全閉止装置の閉鎖状態では該装 置から突出し開放状態では該装置内にとどまるものに形成するのが、有利である 。弁座をガスゲート弁の入口と一体に形成することも勿論、可能である。この場 合、安全閉止装置はガスゲート弁の入口中に、安全閉止装置の閉鎖状態で杆状突 起がガスゲート弁の閉鎖部材の回動領域中に突入することとなるように、配置さ れる。本構成によると安全閉止装置を完全に密封閉鎖させ得ると共に、安全閉止 装置の自動的な再開放のためのリーク孔が必要でなくなる。破損の修理時、例え ばホースの交換時に通例のようにガスゲート弁を閉鎖することにより杆状突起が 軸線方向で押され、それにより安全閉止装置が再開放されるので、破損の修理後 のガスゲート弁の開放後ガスが再び流れることができる。 ＰＥ（ポリエチレン）ハイプから成るガス管は多くの場合、いわゆる電気溶接 管継手を用いて接続される。電気溶接管継手と組合わせて該管継手中に挿入設置 される安全閉止装置は特に、管状の弁座の外径がガス管の外径と等しく、またシ ールリングを用いるべきである時は自明な通り、シールリングの直径がガス管の 外径よりも大であるように、形成される。弁座を電気溶接管継手と一体的に結合 することも勿論、可能である。 弁座の外径を拡大すること、ないしは一体化構造を採用することにより、安全 閉止装置の内径も拡大でき、それにより安全閉止装置中で生じる圧力損失を最小 限とできる。 ガス管との接続のための溶接長さを両端に確保する必要上で生じる構造長さの 拡大を小さく維持するため安全閉止装置にその流出端で、ガス管の内径よりも外 径を小とするカラー部を付加するのが有利である。実施例 この発明を実施例についてより詳細に説明する。図面において、 図１はこの発明に従ったガス管路用の安全閉止装置を、開放状態で示す断面図 である。 図２はこの発明に従ったガス管路用の安全閉止装置を、閉鎖状態で示す断面図 である。 図３はこの発明に従ったガス管路用の安全閉止装置を、弾性シール要素の組込 み前の状態で示す断面図である。 図４はこの発明に従ったガス管路用の安全閉止装置の他の実施例を、開放状態 で示す断面図である。 図５は図４の矢印Ａに沿って見て画いた本発明安全閉止装置の正面図である。 図６は弾性シール要素を有しない、本発明のガス管路用安全閉止装置のさらに 他の実施例を、開放状態で示す断面図である。 図７は自在に浮動する弁体（６）を有する、本発明のガス管路用安全閉止装置 の別の実施例を、開放状態で示す断面図である。 図８は図７の矢印Ｂに沿って見て画いた本発明安全閉止装置の正面図である。 図９は図７の矢印Ｂに沿って見て画いた本発明安全閉止装置の正面図で、スプ リング用の変更された支えを設けている。 図１０は調整可能な、本発明のガス管路用安全閉止装置の他の実施例を、開放 状態で示す断面図である。 図１１はガスゲート弁のガス入口中に挿入された本発明のガス管路用安全閉止 装置を、閉鎖状態で示す断面図である。 図１２はガスゲート弁のガス入口中で一体化された本発明のガス管路用安全閉 止装置を、ガスゲート弁により強制的に開放された状態で示す断面図である。 図１３は電気溶接管継手中に挿入された本発明のガス管路用安全閉止装置を、 開放状態で示す断面図である。 図１４は電気溶接管継手中で一体化された本発明のガス管路用安全閉止装置を 、閉鎖状態で示す断面図である。 図１５は電気溶接管継手中での使用状態を示す正面図である。 図１に示した本発明のガス管路用安全閉止装置は管状の弁座１を備え、この弁 座１はいくつかの図では図示していないガス管２６の内径よりも小さな外径を有 すると共に、ガス管２６の内径よりも大きな外径を有する環状凸縁２を有する。 本発明の安全閉止装置をガス管２６中に容易に押込めることとするために、環状 凸縁２にガイド斜面３を設けるのが好ましい。また環状凸縁２の高さを拡大して 該凸縁２の弾性を高めるため、環状の溝４を設けることが有利であることも判明 している。 矢印で示す流れ方向の反対側の面には、凹の球曲状のシール面５を設けてある 。弁座１の内部には軸線方向に可動の弁体６を配設してあり、この弁体６は、弾 性シール要素として機能する円形リング７を支承する環状溝を有する。弁体６と 円形リング７の寸法は、円形リング７がないとすると弁体６の外径は弁座１の内 径よりも小さく、円形リング７を装着した弁体６の外径は弁座１の内径よりも大 であるように設定されている。 弁体６における流れ方向側の面には該弁体６を開放位置に保持する、圧縮ばね であるのが好ましいスプリング８を接当させてある。このスプリング８の反対側 の端は、弁座１において弁体６を配設してある内径部に連ねて形成してある環状 肩部９に受けさせてある。 スプリング８をカイドするため弁体６は円形の鍔１０を有し、この鍔１０の流 れ方向側に連ねて弁杆１１を設けてある。この弁杆１１はその端部に貫通穴１２ を有し、この貫通穴１２は、本実施例ではピンに形成されているストップ要素１ ３を装着するために用いられている（図１）。弁杆１１の長さと弁座１における 肩部９に連なる端管部１４の長さ間の相互関係は、弁体６が円形リング７を装着 した状態では安全閉止装置の閉鎖状態におきストップ要素１３が端管部１４から 突出せず（図２）、円形リング７を装着しない状態では弁体６が弁座１中へ、ス トップ要素１３が端管部１４から突出することとなるまで深く押込まれ得るよう に（図３）、設定されている。 若干の変形を施した他の実施例を、図４に示してある。本実施例では弁杆１１ がねじ付け部を有し、ストップ要素１３として機能するワイヤ・スターラップ（ あぶみ状ワイヤ・クリップ）１５を、弁杆１１に対しねじ係合させ得るものに形 成している（図５）。 図６にはさらに他の実施例を示してある。本実施例は弁体６と弁杆１１とが２ 個の部材に別形成され、弁体６がねじを有する軸線方向の穴１６を備えていて、 その穴１６に流れ方向に突出するねじ付け弁杆１１をねじ込んで弁体６に装着し ている。弁杆１１には、弁座１の肩部９に接当するストップ要素１３を固定支持 させてある。必要なシールを確保し同時にねじれを阻止するため弁杆１１と穴１ ６間には通例の手段、本実施例では市販のＰＴＦＥ（ポリテトラフルオロエチレ ン）テープ１７、を介在させてある。本実施例では弾性シール要素を設けていな い。所望の密封度を得るために弁体６は球面状のものに形成され、シール面５は 斜面に形成されている。スプリング８を受け入れ同時に重量を減らすため、弁体 ６にはさらに凹溝２７を設けてある。 図７に示す本発明安全閉止装置の別の実施例では弁座１の端部に設けた環状凸 縁２を、前述実施例におけるよりもずっと強固なものに形成し、前述実施例の場 合同様にガイド斜面３を設けている。弁座１の本形状は図７に例示するように、 ＰＥ（ポリエチレン）パイプから成るガス管２６中に組込むのに特に適している 。この安全閉止装置は、例えばＰＥパイプから成るガス管２６を加熱することに よって組込まれる。この場合に屈曲するのは環状凸縁２ではなくガス管２６であ る。 弁体はスプリング８上で自在に揺動するデイスク１８から成り、このデイスク １８は開放位置で、放射方向で弾性変形可能なストッパに対し接当する。本実施 例で同ストッパは図８から明瞭に理解されるように、弁座１内面の環状ノッチ１ ９に弾性的に嵌め込まれた、開脚したサークリップ２０から成る。 開脚サークリップ２０に代えて他の形状のストッパを使用することもできる。 例えば図９に示すようにストッパを、一部を欠除して開環した円環２４に形成す ることもでき、この円環２４は周方向で規則的に配置した放射方向内向きの突起 ２５を有するのが好ましい。ここで注意すべきことは、流路断面積を減らすこと となるストッパ面を極力小さく維持することである。 所望の密封度を得るためにデイスク１８の周面上に円形リング７（図７）を設 けてあり、弁座１のシール面５は凹の球面状のものに形成されている。 ＰＥパイプから成るガス管路は一般に地下に埋設され安全閉止装置にアクセス するのが困難であるので、デイスク１８には限定された漏れ流れを許容する周知 のリーク孔２３（図７）を設けてあり、これによって安全閉止装置を閉鎖させた ところの破損の修理後に同装置が自動的に開放することとなる。 図１０に示す実施例では、図７について前述した安全閉止装置に次の変形を加 えてある。すなわち別部分に形成した支持肩部２１を弁座１とねじ２２を介して 、軸線方向で位置調整可能に結合している。これによって流路断面積を変更する ことなく肩部２１の位置を調整できることとなっている。 この発明に従った安全閉止装置を市販のガス遮断コックないしガスゲート弁２ ９と組合わせて使用する方法を、図１１及び図１２に示してある。図１１の使用 例では安全閉止装置をガスゲート弁２９の入口中に挿入設置してあり、図１２の 例では弁座１をガスゲート弁２９の入口と一体化してある。これらの両実施例に おいて安全閉止装置のデイスク１８はスプリング８側の面上に、軸線方向に沿う 杆状の突起２８を有する。この突起２８は安全閉止装置の閉鎖状態（図１１）で 該閉止装置から突出し、安全閉止装置の開放状態では逆に該閉止装置内にとどま る。それにより安全閉止装置はガス入口内に、安全閉止装置の閉鎖状態で杆状突 起２８がガスゲート弁２９の閉鎖部材３２の回動領域中に突入することとなるよ うに、配置されている。破損が起こると通常のようにガスゲート弁２９が閉鎖さ れる時、対応する端部形状を有するものとされている杆状突起２８は軸線方向で 押され（図１２）、これにより安全閉止装置がスプリング８の作用により完全に 再開放され、そのため破損の修理後ガスゲート弁２９が開放されると再びガスが 流れることができる。 ＰＥパイプから成るガス管２６は多くの場合、いわゆる電気溶接管継手３０を 用いて接続される。この場合に有利である安全閉止装置を、図１３及び図１４に 示してある。図１３の実施例では安全閉市装置を電気溶接管継手３０中に挿入設 置してあり、図１４の実施例では弁座１を管継手３０と一体化してある。テイス ク１８用のストッパ３３を簡単に得るため、図９に図示のストッパ機能の開環し た円環２４に前記突起２５の他に電気溶接管継手３０に対し食い込む歯３４（図 １５）を、外周面上に当配分して設けている。 図１３，１４から見てとれるように安全閉止装置がガス管２６の外部に位置す ることからして同装置の内径を拡大でき、それによって安全閉止装置中で生じる 圧力損失を減少させることができる。 ガス管２６との接続のための溶接長さを両端に確保ずる必要上生じる構造長さ の拡大を小さく維持する上で、デイスク領域よりも流路断面積を大とする安全閉 止装置流出端に、ガス管２６の内径よりも外径を小とするカラー部３１を付加す るのが有利である。 本項に記載した個別的な実施例は請求の範囲を何ら制限するものではない。例 えば前述実施例における個別的な要素を、請求の範囲を逸脱することなしに相互 に交換することが可能である。符号の説明

【手続補正書】特許法第１８４条の８ 【提出日】１９９４年１２月１９日 【補正内容】 （特許法第１８４条の５第１項の規定による書面に添付した明細書の翻訳文の第 １頁第１行−第５頁第３行対応部分の補正） 明細書 ガス管用の安全閉止装置技術分野 この発明は請求の範囲第１項の前提部分に従った弁体及び弁座を備えた、ガス 管路用の安全閉止装置に関するものである。 本タイプの安全閉止装置は、例えばパイプの破損或はホースの破裂のような損 傷が起きた時にガス管路を閉止して、抑制されないガスの逸散とそれよりする危 険を防止するために使用される。技術の現状 ガス主管と消費者間の管路に、例えばパイプの破損或はホースの破裂が起きた 時に管路を確実に閉止するように挿入設置される安全閉止装置は、既に公知であ る。 米国特許Ｎｏ．４，８３０，０４６から次のような安全閉止装置、すなわちボ ールに形成された弁体が両端に接続用のねじを有するハウジング内で弁座に対し 圧接可能であり、該弁体が弁座の軸線方向でスプリングの力に抗して閉鎖方向に 移動可能である安全閉止装置が、公知である。上記弁体は開放位置でスプリング の作用によりストッパに対し接当し、閉鎖運動中には該スプリングによってのみ ガイドされる。 本公知例は開放位置での弁体のストッパとして機能するねじ込み構造要素によ り、また同様にねじ込み構造要素に形成されているスプリング用の支えにり、追 加の圧力損失を生じさせる流路絞り部が生じるといった不具合を備えている。し たがって所期の流量を確保するために、より大きな構造容積を受忍しなければな らない。さらにガス管路中に弁を挿入設置すると２つの新たなシール必要部が外 部に生じ、また安全閉止装置を例えばガスゲート弁のような他の管継手と組合わ せる際に構造長さが拡大するといった問題点が生じる。既存の施設に後で組込む ときには、既存のガス管路を短縮することが不可欠である。 接続用のねじ及び組込み構造要素によって、全体としてみて高価につく装置と なる。 ＷＯ ９２／０１１８４には管路系に損傷が起きた時にそれを閉止し、しかも 消費者が自己の管路に対応するガス量を長期間にわたり確保できるよう、早まっ た管路閉止を避けさせることとする別の安全閉止装置が開示されている。この安 全閉止装置においてはバルブが、管状のハウジング内にスプリングの力に抗し軸 線方向に移動し得るように配置されたポペット弁である。このポペット弁をハウ ジング内に設置するためには軸線方向の支承部を有するデイスクが用いられてお り、このデイスクは周縁部にガスを流動させるための貫通路を有する。ハウジン グは両端部に、パイプ配管或は他の管継手に対し接続ずるためのねじを備えてい る。 本公知例は弁頭の動きが支承部によりガイドされるといった不具合を有する。 損傷時の閉鎖動を指令する、弁頭に加わる圧力は数ミリバールといった僅かなも のであるので、安全閉止装置が作動すべき流量値を決定するスプリング力は著し く小さい。支承部の摩擦により該流量値が相当偏らされ再現性がない。 この不具合は特に常態ではバルブが作動せしめられず、したがって支承部中で 不動の弁杆がガス流れに伴う汚染にさらされる点を考慮すると、重大である。し かもこの種安全閉止装置は地下に埋設されたガス管路に付設されるので、例えば 数十年といった長期間にわたり保守なしに安全機能を維持することが必要である 。 さらに次の問題点、すなわちガス管路中にバルブを挿入すると２つの新たなシ ール必要箇所が外部に生じる問題点、及び安全閉止装置を例えばゲート弁等の他 の管継手と組合わせると構造長さの拡大が生じる問題点がある。既存の施設に組 込む場合、既存のガス管路を対応して短縮することが不可欠である。 ポペット弁を支承するために用いられる穿孔デイスクはさらに、追加の圧力損 失を生じさせる。 接続用のねじ及び組込みに基づき、全体としてみて高価な装置となる。発明の説明 この発明は弁体を摩擦及び保守の必要性なく支承し、また流れ抵抗の発生を最 小限に抑制する、ガス管路用の安全閉止装置を提供することを、基本的な課題と する。この安全閉止装置はまた、外部のシール必要部を有しないものであるべき である。同装置はさらに容易に設置でき、既存のガス管路或は管継手中にそれを 変更することなしに設置できるものであるべきである。 本課題はこの発明に従って、弁体をスプリング上で自在に揺動可能であるデイ スクとし、該デイスクをその開放位置で、弁座と一体であることが好ましいノッ チに弾性的に嵌め込まれた、放射方向で弾性変形町能なストッパに接当させる構 成よって、解決される。本構造は特に重量が小さく、組込み場所に依存して生じ 得る重量の作用、例えば湾曲とか力の平衡に対する影響、したがってまた閉鎖過 程に対する影響を僅かとする長所を有する。 この発明の有利な実施態様は、請求の範囲の他の請求項に記載されている。 上記ストッパは例えば開脚したサークリップ、又は周方向で規則的に配置した ３個の放射方向内向きの突起を有するものであるのが好ましい、一部で開環した 円環から形成でき、これによって流路断面積の減少を実質的に回避できる。 流路断面積を変更することなく調整を可能とするため弁体側を向く、スプリン グ端用の支持肩部を、例えば該肩部を弁座とねじを介し結合することにより、軸 線方向で位置調整可能とするのが、有利である。この位置調整可能な肩部により 安全閉止装置を、流路断面積の変更を伴うことなく調整可能であることを見出し た。 市販のガス遮断コックないしガスゲート弁と組合わせて使用するものでは特に 、ガスゲート弁の入口中に挿入設置する安全閉止装置のデイスクにおけるスプリ ング側の面に杆状の突起を設け、この突起を、安全閉止装置の閉鎖状態では該装 置から突出し開放状態では該装置内にとどまるものに形成するのが、有利である 。弁座をガスゲート弁の入口と一体に形成することも勿論、可能である。この場 合、安全閉止装置はガスゲート弁の入口中に、安全閉止装置の閉鎖状態で杆状突 起がガスゲート弁の閉鎖部材の回動領域中に突入することとなるように、配置さ れる。本構成によると安全閉止装置を完全に密封閉鎖させ得ると共に、安全閉止 装置の自動的な再開放のためのリーク孔が必要でなくなる。破損の修理時、例え ばホースの交換時に通例のようにガスゲート弁が閉鎖されることにより杆状突起 が軸線方向で押され、それにより安全閉止装置が再開放されるので、破損の修理 後のガスゲート弁の開放後ガスが再び流れることができる。 弾性シール要素を装備しない状態での弁体の外径がそれと組合わされる弁座の 内径よりも小さく、弾性シール要素を装備する弁体の外径が同内径よりも大きい ように設定し、かつ弁座の該内径部分が環状肩部に連なり該肩部のガス流れ方向 側に管状端管部が連なっていて、該端管部の長さを、弁体がシール要素を装備し ていると安全閉止装置の閉鎖状態でストップ要素が管状端管部から突出せず、シ ール要素を装備しないとすると弁体が弁座中へ、ストップ要素が管状端管部から 突出することとなるまで深く押込まれ得るように、設定する構成が特に有利であ り、この場合には、シール要素を装備しない状態で弁体を付勢用スプリングと共 に弁座中へ、該弁体のガス流れ方向側に設けた弁杆上にストップ要素を問題なく 取付け得ることとなるまで挿入することによって、組込みを極く簡単に行える。 次にシール要素を組付ける。 弁杆はねじ付け部を有するのが好ましく、該ねじ付け部上には例えばワイヤ・ スターラッブ（あぶみ状ワイヤ・クリップ）に形成したストップ要素を固定設置 できると共に弁杆の軸線方向で位置調整可能とできる。 また勿論、弁体のガス流れ方h南りにねじ付け弁杆を螺着して弁座の肩部に接 当するストップ要素をねじ付け弁杆上に固定設置することも、可能である。実施例 （請求の範囲の補正） 請求の範囲 １．弁座（１）に対し圧接可能な弁休（６）を備え、この弁体（６）がスプリ ング（８）によってのみガイドされ、それより他には何ら支承されることなく自 在に動き得ると共に、弁座（１）の軸線方向で該スプリング（８）の力に抗して 閉鎖方向に移動可能である、ガス管路用の安全閉止装置であって、前記弁体（６ ）が前記スプリング（８）上で自在に揺動可能なデイスク（１８）であり、該デ イスクをその開放位置で、前記弁座（１）と一体であることが好ましいノッチ（ １９）に弾性的に嵌め込まれた、放射方向で弾性変形可能なストッパに支持させ るように構成したことを特徴とするガス管路用安全閉止装置。 ２．前記ストッパを、開脚したサークリップ（２０）により形成したことを特 徴とする請求項１のガス管路用安全閉止装置。 ３．前記ストッパを、周方向で規則的に配置した３個の放射方向内向きの突起 （２５）を有するものであるのが好ましい、一部で開環した円環（２４）により 形成したことを特徴とする請求項１のガス管路用安全閉止装置。 ４．弁体（６）側を向く、スプリング（８）端用の支持肩部（２１）を、好ま しくは該肩部を弁座（１）とねじ（２２）を介し結合することにより、軸線方向 で位置調整可能としたことを特徴とする、請求項１から３までの何れか１項に記 載のガス管路用安全閉止装置。 ５．前記デイスク（１８）におけるスプリング（８）側の面が軸線方向に沿う 杆状の突起（２８）を備えており、この突起を、安全閉止装置の閉鎖状態では該 装置から突出し安全閉止装置の開放状態では該装置内にとどまるものに形成した ことを特徴とする、請求項１から４までの何れか１項に記載のガス管路用安全閉 止装置。 ６．前記弁座（１）を、それ自体は公知のガスゲート弁（２９）の入口と一体 に形成したことを特徴とする請求項５のガス管路用安全閉止装置。 ７．前記弁体（６）が弾性シール要素（７）を備えており、該シール要素（７ ）が無い状態での弁体（６）の外径が前記弁座（１）の内径よりも小さくシール 要素（７）を有する弁体（６）の外径が同内径よりも大きいこと、及び弁座（１ ）の該内径部分が環状肩部（９）に連なり、この肩部のガス流れ方向反対側の面 に前記スプリング（８）を支持させてあり、該肩部（９）のガス流れ方向側の向 に、安全閉止装置の開放状態で弁体（６）が、該弁体に設けた弁杆（１１）に結 合してあるストップ要素（１３）を介して係合ずるように構成されていて、前記 肩部（９）がガス流れ方向側で前記弁座（１）の管状端管部（１４）に連なり、 該管状端管部の長さを、弁体（６）が前記シール要素（７）を装備していると安 全閉止装置の閉鎖状態で前記ストップ要素（１３）が管状端管部（１４）から突 出せず、シール要素（７）を装備していないとすると前記弁体（６）が弁座（１ ）中へ、ストップ要素（１３）が管状端管部（１４）から突出することとなるま で深く押込まれ得るように、設定したことを特徴とする、請求項１に記載のガス 管路用安全閉止装置。 ８．前記ストップ要素（１３）を、ワイヤ・スターラップ（１５）に形成した ことを特徴とする請求項７のガス管路用安全閉止装置。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 Ｇ９３１９９１０．４Ｕ (32)優先日 1993年12月24日 (33)優先権主張国 ドイツ（ＤＥ） (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＤＥ， ＤＫ，ＥＳ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，ＩＴ，ＬＵ，Ｍ Ｃ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＢＧ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＺ，Ｆ Ｉ，ＨＵ，ＪＰ，ＫＲ，ＮＯ，ＰＬ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＫ ，ＵＡ，ＵＳ

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １．弁座（１）に対し圧接可能な弁体（６）を備え、この弁体（６）が弁座（ １）の軸線方向でスプリング（８）の力に抗して閉鎖方向に移動可能である、ガ ス管路用の安全閉止装置であって、前記弁体（６）が前記スプリング（８）によ ってのみガイドされ、それより他には何ら支承されることなく自在に動き得るこ とを特徴とするガス管路用安全閉止装置。 ２．管状の前記弁座（１）がガス管（２６）の内径よりも小さな外径上で、該 ガス管（２６）の内径よりも大きな直径を有する少なくとも１個のシールリング （２）を備えていることを特徴とする請求項１のガス管路用安全閉止装置。 ３．管状の前記弁座（１）の外径が、ガス管（２６）の外径と等しいことを特 徴とする請求項１のガス管路用安全閉止装置。 ４．管状の前記弁座（１）がその外径上で、ガス管（２６）の外径よりも大き な直径を有する少なくとも１個のシールリング（２）を備えていることを特徴と する請求項３のガス管路用安全閉止装置。 ５．前記弁座（１）をそれ自体は公知の電気溶接管継手（３０）と一体的に結 合し、ガス管（２６）との接続に必要な溶接長さを両端に与えるように該弁座の 長さを拡大したことを特徴とする請求項１のガス管路用安全閉止装置。 ６．安全閉止装置の流出端に、ガス管（２６）の内径よりも小さな外径を有す るカラー部（３１）を付加したことを特徴とする、請求項３から５までの何れか １項に記載のガス管路用安全閉止装置。 ７．前記シールリングが、管状の前記弁座（１）と結合した環状凸縁（２）と 一体であることを特徴とする請求項２又は４のガス管路用安全閉止装置。 ８．前記弁体（６）が弾性シール要素（７）を備えており、該シール要素（７ ）が無い状態での弁体（６）の外径が前記弁座（１）の内径よりも小さくシール 要素（７）を有する弁体（６）の外径が同内径よりも大きいこと、及び弁座（１ ）の該内径部分が環状肩部（９）に連なり、この肩部のガス流れ方向反対側の面 に前記スプリング（８）を支持させてあり、該肩部（９）のガス流れ方向側の面 に弁体（６）が安全閉止装置の開放状態で、該弁体に設けた弁杆（１１）に結合 してあるストップ要素（１３）を介して係合するように構成したことを特徴とす る、請求項１から７までの１項又は複数の項に記載のガス管路用安全閉止装置。 ９．前記弁杆（１１）がねじ付け部を有し、このねじ付け部上に前記ストップ 要素（１３）を、弁杆（１１）の軸線方向に沿い位置調整可能に固定設置したこ とを特徴とする請求項８のガス管路用安全閉止装置。 １０．前記ストップ要素（１３）を、ワイヤ・スターラップ（１５）に形成し たことを特徴とする請求項９のガス管路用安全閉止装置。 １１．前記肩部（９）がガス流れ方向側で前記弁座（１）の管状端管部（１４ ）に連なり、該管状端管部の長さを、弁体（６）が前記シール要素（７）を装備 していると安全閉止装置の閉鎖状態で前記ストップ要素（１３）が管状端管部（ １４）から突出せず、シール要素（７）を装備していないとすると前記弁体（６ ）が弁座（１）中へ、ストップ要素（１３）が管状端管部（１４）から突出する こととなるまで深く押込まれ得るように、設定したことを特徴とする、請求項８ から１０までの何れか１項に記載のガス管路用安全閉止装置。 １２．前記弁体（６）にガス流れ方向側でねじ付け弁杆（１１）を螺着して、 該弁杆上に、弁座（１）の肩部（９）に接当するストップ要素（１３）を固定設 置したことを特徴とする、請求項１から７までの１項又は複数の項に記載のガス 管路用安全閉止装置。 １３．前記弁体（６）が前記スプリング（８）上で自在に揺動可能なデイスク （１８）であり、該デイスクをその開放位置で、前記弁座（１）と一体であるこ とが好ましいノッチ（１９）に弾性的に嵌め込まれた、放射方向で弾性変形可能 なストッパに支持させるように構成したことを特徴とする、請求項１又は請求項 １と請求項２から７までの１項又は複数の項とに記載のガス管路用安全閉止装置 。 １４．前記ストッパを、開脚したサークリップ（２０）により形成したことを 特徴とする請求項１３のガス管路用安全閉止装置。 １５．前記ストッパを、周方向で規則的に配置した３個の放射方向内向きの突 起（２５）を有するものであるのが好ましい、一部で開環した円環（２４）によ り形成したことを特徴とする請求項１３のガス管路用安全閉止装置。 １６．弁体（６）側を向く、スプリング（８）端用の支持肩部（２１）を、好 ましくは該肩部を弁座（１）とねじ（２２）を介し結合することにより、軸線方 向で位置調整可能としたことを特徴とする、請求項１３から１５までの何れか１ 項に記載のガス管路用安全閉止装置。 １７．前記デイスク（１８）におけるスプリング（８）側の面が軸線方向に沿 う杆状の突起（２８）を備えており、この突起を、安全閉止装置の閉鎖状態では 該装置から突出し安全閉止装置の開放状態では該装置内にとどまるものに形成し たことを特徴とする、請求項１３から１６までの何れか１項に記載のガス管路用 安全閉止装置。 １８．前記弁座（１）を、それ自体は公知のガスゲート弁（２９）の入口と一 体に形成したことを特徴とする請求項１７のガス管路用安全閉止装置。 １９．前記弁体（６）のシール面領域を凸の球面状に形成するか、又は前記弁 座（１）のシール面（５）の領域を凹の球面状に形成したことを特徴とする、請 求項１から１８までの１項又は複数の項に記載のガス管路用安全閉止装置。 ２０．前記弁体（６）がリーク孔（２３）を備えていることを特徴とする、請 求項１から１６までの１項又は複数の項又は請求項１９に記載のガス管路用安全 閉止装置。