JPH08504570A - 治療用抗hivオリゴヌクレオチドと薬剤 - Google Patents
治療用抗hivオリゴヌクレオチドと薬剤Info
- Publication number
- JPH08504570A JPH08504570A JP6509354A JP50935494A JPH08504570A JP H08504570 A JPH08504570 A JP H08504570A JP 6509354 A JP6509354 A JP 6509354A JP 50935494 A JP50935494 A JP 50935494A JP H08504570 A JPH08504570 A JP H08504570A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- oligonucleotide
- hiv
- seq
- oligonucleotides
- nucleotides
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N15/00—Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
- C12N15/09—Recombinant DNA-technology
- C12N15/11—DNA or RNA fragments; Modified forms thereof; Non-coding nucleic acids having a biological activity
- C12N15/113—Non-coding nucleic acids modulating the expression of genes, e.g. antisense oligonucleotides; Antisense DNA or RNA; Triplex- forming oligonucleotides; Catalytic nucleic acids, e.g. ribozymes; Nucleic acids used in co-suppression or gene silencing
- C12N15/1131—Non-coding nucleic acids modulating the expression of genes, e.g. antisense oligonucleotides; Antisense DNA or RNA; Triplex- forming oligonucleotides; Catalytic nucleic acids, e.g. ribozymes; Nucleic acids used in co-suppression or gene silencing against viruses
- C12N15/1132—Non-coding nucleic acids modulating the expression of genes, e.g. antisense oligonucleotides; Antisense DNA or RNA; Triplex- forming oligonucleotides; Catalytic nucleic acids, e.g. ribozymes; Nucleic acids used in co-suppression or gene silencing against viruses against retroviridae, e.g. HIV
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/70—Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
- A61K31/7088—Compounds having three or more nucleosides or nucleotides
- A61K31/7105—Natural ribonucleic acids, i.e. containing only riboses attached to adenine, guanine, cytosine or uracil and having 3'-5' phosphodiester links
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K31/00—Medicinal preparations containing organic active ingredients
- A61K31/70—Carbohydrates; Sugars; Derivatives thereof
- A61K31/7088—Compounds having three or more nucleosides or nucleotides
- A61K31/7125—Nucleic acids or oligonucleotides having modified internucleoside linkage, i.e. other than 3'-5' phosphodiesters
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61P—SPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
- A61P31/00—Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
- A61P31/12—Antivirals
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61K—PREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
- A61K38/00—Medicinal preparations containing peptides
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C12—BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
- C12N—MICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
- C12N2310/00—Structure or type of the nucleic acid
- C12N2310/30—Chemical structure
- C12N2310/31—Chemical structure of the backbone
- C12N2310/315—Phosphorothioates
Landscapes
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Genetics & Genomics (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Virology (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Biotechnology (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
- Zoology (AREA)
- Wood Science & Technology (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Physics & Mathematics (AREA)
- Public Health (AREA)
- Plant Pathology (AREA)
- Biophysics (AREA)
- AIDS & HIV (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Microbiology (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Pharmacology & Pharmacy (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Oncology (AREA)
- Communicable Diseases (AREA)
- Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
- Medicines That Contain Protein Lipid Enzymes And Other Medicines (AREA)
Abstract
(57)【要約】
本発明は、HIV−1ゲノムの保存されたgag領域の少なくとも324から348までのヌクレオチドに対してハイブリッド形成するヌクレオチド配列を有するオリゴヌクレオチドを開示するものである。これらのオリゴヌクレオチドは、少なくとも1つの非リン酸ジエステルのヌクレオチド間連鎖により結合された25から30個のヌクレオチドを有し、それらによりヌクレアーゼ消化に対する抵抗力がついている。さらに、このようなオリゴヌクレオチドを使用した治療用組成物、ならびに哺乳類におけるHIV−1の増殖阻害方法とHIV−1感染治療方法も本発明に含まれる。
Description
【発明の詳細な説明】
治療用抗HIVオリゴヌクレオチドと薬剤発明の分野
本発明は、HIV−1感染の治療に関するものである。より具体的にいえば、
本発明はアンチセンスオリゴヌクレオチドと呼ばれる化学療法薬、およびそのよ
うなオリゴヌクレオチドを含有する薬剤の組成に関するものである。本発明は、
そのようなアンチセンスオリゴヌクレオチドを使用したHIV複製の阻害方法お
よびHIV−1感染治療方法にも関係する。発明の背景
ヒトT細胞リンパ球性ウイルスIII型(HTLV−III)は、現在ではヒ
ト免疫不全ウイルス1型(HIV−1)としてよりよく知られているが、後天性
免疫不全症候群(AIDS)の原因ウイルスと考えられている。このウイルスは
、Retroviridaie(レトロウイルス)科に属し、この科のウイルスはRNAゲノ
ムと逆転写酵素活性を有する。レトロウイルスはその成長周期中で、自らのRN
AをプロウイルスのDNAにコピーする。プロウイルスDNAは、宿主細胞の染
色体DNAに組み込むことができ、そこで宿主細胞の転写および翻訳の機構を利
用してウイルスのRNAと蛋白を発現する。ウイルスは細胞質膜から出芽して細
胞から放出される。HIV−1の場合、ウイルスが複製されると、ヘルパーT細
胞宿主細胞の死を招き、その結果、重度の免疫不全状態にな
り、様々な悪性腫瘍や日和見感染を生じ、最終的には感染した生物は死亡してし
まう。
AIDSの発生率は多くの国で大流行ともいうべき勢いで伸びているが、長期
的に効果を示せる予防療法や治療法は開発されていない。これまで処方されてき
た数少ない治療薬としては、ヌクレオシド類似体の3’−アジド−3’−デオキ
シチミジン(AZT)、ジデオキシイノシン(ddI)、ジデオキシシトシン(
ddC)があるが、いずれも限られた成果しか挙げていない。その理由の一部は
これらの薬剤の細胞毒性である。さらに、ウイルスの中には突然変異のためこれ
らの薬剤に対して不感性になるため、また、ウイルスが宿主のゲノムに入り込む
能力があるために抗ウイルス作用が困難となるために、薬剤の作用からのがれて
しまうものがある。したがって、より効果的なAIDSの治療薬や予防療法の必
要性が、長い間認識されてきた。
最近、細胞および異種DNAの発現を調整することができる新しい化学療法薬
が開発されてきている。これらの薬剤はアンチセンスオリゴヌクレオチドと呼ば
れ、ワトソン・クリックまたはフーグスティーンの塩基対の規則に従って標的で
ある1本鎖核酸分子に結合し、そうすることで1ないし複数の機構を通じて標的
の機能を損なう。その機構とは、正常な翻訳または転写に必要な因子の結合を防
止すること、またmRNAが標的の場合には、リボヌクレアーゼHが出すメッセ
ージの酵素による破壊
をトリガーすることによって、あるいはアンチセンスオリゴヌクレオチドに直接
付着している反応群を通じて標的を破壊することによるものである。
HIV−1や他のウイルスの発現を特異的に阻害するためのものとして、アン
チセンスオリゴデオキシヌクレオチドが考案されてきた(たとえば、アグラワル
によるTrends in Biotechnology 10巻152〜158頁(1992年)、アグラワルらによ
るGene Regulation: Biology of Antisense RNA and DNA(エリクソンとイザン
ト編)Raven Press Ltd、New York 273〜283頁(1992年)、松倉らのProspects
for Antisense Nucleic Acid Therapy of Cancer and AIDS,Wiley-Liss,Inc.
159〜178頁(1992年)、およびアグラワルのProspects for Antisense Nucleic
Acid Therapy for Cancer and AIDS(ウイックストローム編)Liss,New York、
145〜148頁(1991年)を参照)。たとえば、修飾されていないリン酸ジエステル
・ヌクレオシド間結合とゲノムHIV−1リボ核酸(RNA)と相補的な配列を
有するアンチセンスオリゴヌクレオチドが、早期感染細胞においてウイルス複製
を阻害することが明らかにされている(ザメクニックらによるProc.Acid.Sci
.USA 83巻4143〜4147頁(1986年)、グッドチャイルドらによるProc.Natl.Ac
ad.Sci USA 85巻5507〜5511頁(1988年))。ただし、これらの分子は慢性的に
感染した細胞でのウイルス複製を阻害する能力はそれほどなく(アグラワルらに
よるProc.Natl.Acad.
Sci USA 86巻7790〜7794頁(1989年))、これは主としてヌクレアーゼに対する
感受性が原因である(ウイックストロームによるJ.Biochem.Biolphys.Meth.
13巻97〜102頁(1986年))。したがって、化学的に修飾された、ヌクレアーゼ
に対して抵抗性のある類似体が開発され、それらは組織培養においてHIV−1
の複製阻害に効果を示している(サリンらによるProc.Natl.Acad.Sci.USA 8
5巻7448〜7451頁(1988年)、アグラワルらによるProc.Natl.Acad.Sci.USA
85巻7079〜7083頁(1988年)、松倉によるGene 72巻343〜347頁(1988年))。
これらの類似体には、ヌクレアーゼ抵抗性チオリン酸ヌクレオチド間連鎖を有す
るオリゴヌクレオチドがあり、これらはHIV−1複製を急性感染でも(アグラ
ワルらによるProc.Natl.Acad.Sci USA 86巻7790〜7794頁(1989年))、慢性
的に感染した細胞系でも阻害することが明らかになっている(アグラワルらによ
るGene Regulation:Biology of Antisense RNA(エリックソンら編、Raven Pre
ss,New York)273〜284頁(1991年)、ビッカーズらによるNucleic Acids Res
.19巻3359〜3368頁(1991年)、松倉らによるProc.Natl Acad.Sci.86巻4244
〜4248頁(1989年)、アグラワルらによるProc.Natl.Acad.Sci.USA 85巻707
9〜7083頁(1988年))。しかし、治験効果を持ちながら、細胞毒性が小さいか
もしくはまったくない、より有効な抗HIVオリゴヌクレオチドがなお必要とさ
れている。発明の概要
HIV−1複製を阻害する新たな化学療法薬が考案されている。これらの薬剤
は合成オリゴヌクレオチドで、非リン酸ジエステルのヌクレオチド間連鎖、なら
びにHIV−1ゲノムの保存gag領域の部分に相補的なヌクレオチド配列を有
する。gagは、HIV−1の構造遺伝子の一部であり、あらゆるレトロウイル
スに共通する。gag開始コドンの周辺におかれた配列は、ウイルスのパッケー
ジングにとって必須のものであることがわかっている。アンチセンスオリゴヌク
レオチド薬は、標的DNAまたはRNAに結合することで作用し、それによりD
NA複製とDNA発現の開始を阻害し、またそのDNAの二次構造を崩壊させる
ことでウイルスパッケージングを阻害する。
本発明のオリゴヌクレオチドは、HIV−1複製を阻害するために考え出され
た他の多くの化学療法薬に比べて、より特異性が高く、毒性が少なく、ヌクレア
ーゼに対する抵抗性が大きい。特に、本発明による化合物は、非リン酸ジエステ
ル連鎖を有し、リン酸ジエステル連鎖のみを有する化合物に比べて核酸分解変性
に対する抵抗性がより大きい。さらに、ウイルス複製阻害作用も、324から3
48までのHIV−1 gag領域よりも少ない配列に対して相補的なヌクレオ
チド配列を含有する他の既知のアンチセンスオリゴヌクレオチドに比べてより大
きい。
一言でいえば、本発明はHIV−1のgag領域の少なくとも324から34
8までのヌクレオチドに対してハイブリッド形成する25から30個のヌクレオ
チドの配列を有するアンチセンスオリゴヌクレオチドについて述べたものである
。本発明の好ましい実施例の1つは、少なくとも1つのチオリン酸ヌクレオチド
間連鎖を有するオリゴヌクレオチドである。このようなチオリン酸連鎖のために
は酸素を硫黄で置換するので、これによりオリゴヌクレオチドに核酸分解変性に
対する抵抗性がつく。
本発明のもう1つの実施例は、少なくとも1つのチオリン酸ヌクレオチド間連
鎖により結合した25のヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチドである。この
オリゴヌクレオチドを「25量体」と呼ぶ。この25量体のヌクレオチド配列は
、配列リストでSEQ ID NO:1として定められている。本発明のその他
の実施例としては、26、27、28、29、または30のヌクレオチドを有す
るチオリン酸オリゴヌクレオチドがあるが、これらの配列は他の隣接ヌクレオチ
ドに加えてHIV−1のヌクレオチド324から348までに相補的である。望
ましい2種の26量体の配列は、配列リストの中ではSEQ ID NO:2お
よびNO:3として、また27量体の配列はSEQ ID NO:4、28量体
の配列はSEQ ID NO:5およびNO:6、29量体の配列はSEQ I
D NO:7、30量体の配列はSEQ ID NO:8およびNO:9として
示す。
本発明では、前記のオリゴヌクレオチドを生理学的に受け入れられる担体の形
で使用する治療処方、ならびにこれらの処方を使用して哺乳類におけるHIV−
1の増殖を阻害する方法とHIV−1感染を治療する方法も明らかにする。図面の簡単な説明
本発明の前記のものをはじめとする目的、その様々な特性、ならびに発明それ
自体については、添付の図とともに下記の説明を読めばよりよく理解できるであ
ろう。
図1は、HIV−1ゲノムの標的となるgag開始領域、ならびに本発明のア
ンチセンスチオリン酸ヌクレオチドがそれに対して相補的であることを図式化し
たものである。
図2は、標的gag開始領域と本発明の25量体を図式化したものである。
図3は、標的gag開始領域と松倉らの28量体を図式化したものである。
図4は、標識gag開始領域と本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドが対
象とする部位を図式化したものである。
図5は、表でp24発現の阻害率(%)として示したHIV−1活性をグラフ
にしたものである。
図6は、表でCPEの減少率(%)として示したHIV−1活性をグラフにし
たものである。
図7は、長期保護実験の結果をグラフにしたもので、
17日目までのp24発現阻害における25量体の有効性とddCの無効性を実
証している。好ましい実施例の詳細な説明
本発明は、非リン酸ジエステル・ヌクレオチド間連鎖を有するアンチセンスオ
リゴヌクレオチドであって、HIV−1の複製阻害に特によく働き、しかもリン
酸ジエステル・ヌクレオチド間連鎖を有するオリゴヌクレオチドに比べてヌクレ
アーゼ消化に対する抵抗性がより大きく、かつ他の抗HIV化学療法薬よりも細
胞毒性が小さいものである。これらのオリゴヌクレオチド(SEQID NO:
1〜9)は、HIV−1ゲノムのgag開始コドン周囲の領域を標的とする。こ
の領域に置かれている配列は、ウイルスパッケージングにとって必須であること
がすでに立証されている。これらの配列は安定した二次構造を形成する(ハリソ
ンらによるRNA Tumor Viruses(コツフィンら編)Cold Spring Harbor Laborato
ry、Cold Spring Harbor、NY 235頁(1991年))。本発明のオリゴヌクレオチド
は、この領域に結合するように作られており、それによってその自然の安定性を
崩し、その結果として最終的にはウイルスパッケージングとgag mRNAの
翻訳を阻害する。
オリゴヌクレオチドは少なくともHIV−1のgag領域(SEQ ID N
O:11)の324から348までの配列に対して相補的である(図2)(ミュ
ーシングらによるNature(ロンドン)313巻450〜458頁(1985
年))。配列324〜348は、表1に示すように、HIV−1の様々な株で非
常によく保存される。
このような保存領域をアンチセンスオリゴヌクレオチドの標的とすると、活性
状態の遺伝子が「逃避突然変異体」を生成することなくHIV増殖を効率よく阻
害できるようになる。逃避突然変異体は、アンチセンスオリゴヌクレオチドが標
的とするゲノムの領域で生じる。これは、蛋白質をコード化する領域よりも非コ
ーディング領
域(HIV−1のSA領域など)のほうでより高い頻度で生じる。
本発明のオリゴヌクレオチドのヌクレオチド配列はそれぞれ、HIV−1ゲノ
ムの少なくともヌクレオチド324〜348の配列に対して相補的である。本発
明の1つの側面は、基本的にこの配列から成るオリゴヌクレオチドであり、これ
については今後25量体と呼ぶ。25量体の配列は、配列リストでSEQ ID
NO:1として示す。HIV−1複製を阻害する能力を有する請求項の他のオ
リゴヌクレオチドには、HIV−1の324から348までの領域に隣接するヌ
クレオチドに相補的なヌクレオチドを追加することにより、25量体の3’また
は5’またはその両者の方向に、隣接された配列を含む。これらのオリゴヌクレ
オチドの配列は表2に、また配列リストでSEQ ID NO:2〜9として示
す。比較のために20量体の配列(アグラワルらによるGene Regulation: Biol
ogy of Antisense DNA and RNA (エリクソンとイザント編)Raven Press,Ltd
.、New York、273〜283頁(1992年)(SEQ ID NO:10))も列挙す
る。
本発明のオリゴヌクレオチドを修飾したものもHIV−1増殖の阻害薬として
有用であり、これにはチオリン酸連鎖以外の人工的なヌクレオチド間連鎖が含ま
れる。その他の既存の人工連鎖としては、リン酸メチル、ホスホルアミデート、
ジチオエート、架橋チオリン酸、架橋ホスホルアミデート、スルホン、硫酸、ケ
トース、リン酸エステル、ホスホルブチルアミンがある(例えば、フアン・デル
・クロルらによるBiotech 6巻958〜976頁(1988年)およびウルマンらによるChe
m.Rev.90巻543〜585頁(1990年)を参照)。さらに、チオリン酸およびそ
の他の人工オリゴヌクレオチドでヌクレアーゼ抵抗性をもたらす追加構造を有す
るものも有用であり、これには3’キャップ末端または5’キャップ末端あるい
はその両者(たとえば、米国特許出願番号第07/698,568号、レシンジャーらによ
るBiochem 86巻6553〜6556頁(1989年)、およびリードらによるBioconjugate C
hem.2巻217〜225頁(1991年)を参照)、ならびにキメラオリゴヌクレオチド
(米国特許第5,149,797号、これにはRNAおよびDNA領域を有するハイブリ
ッドオリゴヌクレオチドも含まれる)がある。この他に本発明のオリゴヌクレオ
チドにヌクレアーゼ抵抗性をもたらす修飾としては、互いに内部相補的な3’末
端配列があり、これにより構造の末端で二重鎖ループが形成される。もちろんこ
れ以外にもヌクレアーゼ抵抗性、特異性、活性を増強し、かつ細胞毒性を低下さ
せるようなオリゴヌクレオチドの修飾も行うことができる。
本発明のオリゴヌクレオチドは、既存の様々な手順で合成することができ、た
とえばホスホルアミデートまたはH−リン酸化学品を利用した固相法(たとえば
、アグラワルらによるAnn.New York Acad.Sci.(1992年印刷中)、アグラワ
ルらによるTIBTECH 10巻152〜158頁(1991年)参照)があり、また既存の逆相ま
たはイオン交換HPLCもしくはハイブリダイゼーションアフィニティークロマ
トグラフィー法(たとえば、メトレヴとアグラワルによるAnal.Biochem.200巻
342〜346頁(1992年)
を参照)により精製できる。
アンチセンスオリゴヌクレオチドのウイルス複製阻害の機構と有効性は、いく
つかのインビトロ系で効率よく調べることができる。1つの系はCEM細胞など
慢性的に感染したヒトTリンパ球を使用する。このような試験系では、感染細胞
を本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドが存在しない場合、および様々な濃
度で存在する場合について、様々な期間で培養する。本発明のオリゴヌクレオチ
ドとは異なり、AZT、ddI、およびddCなどのヌクレオチド類似体はこの
系ではHIV複製を阻害しない。
ただし慢性的感染細胞はCD4−なので再感染は起こらない。したがって、こ
のようなインビトロ培養はHIV感染者で実際に生じているインビボの条件をそ
のまま表しているわけではない。感染者の体内ではCD4+細胞のごく一部のみ
が感染してウイルスを産生しているのである。インビボ条件により肉薄した薬剤
試験モデルは、急性で多様性が比較的少ない感染(MOI)による細胞培養であ
る。この系では、細胞集団の一部のみにウイルスが宿り、他の細胞は感染されず
かつCD4+である。CEMまたはH9(ATCC HTP 176)などのヒ
トT細胞系をHIVに1ないし数時間感染させ、それからオリゴヌクレオチドが
ない場合と様々な濃度でオリゴヌクレオチドがある場合について様々な期間で培
養する。
オリゴヌクレオチドのHIV−1複製阻害能は、HIV発現レベルおよび感染
細胞に対するオリゴヌクレオチドの細胞毒性作用を調べることで測定できる。H
IVの発現は、シンシチウム形成、p24発現、p17発現、および逆転写酵素
活性など多数のパラメーターによってモニターすることができる(アグラワルら
によるAdv.Drug Delivery Rev.6巻251〜270頁(1991年)、サリンらによるBi
ochem.Pharmacol.34巻4075〜4079頁(1985年)、サリンらによるJ.Natl.Can
cer Inst.78巻663〜666頁(1987年)参照)。オリゴヌクレオチドによるウイル
ス寒冷曝露作用(CPE)の阻害については、MTTまたはトリパンブルー除外
法により調べることができる。
本発明のオリゴヌクレオチドを使って、感染細胞におけるHIV−1の増殖を
阻害することもできる。この方法では、本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチ
ドを使用する治療処方を、生理学的に受け入れられる担体により提供する。それ
からHIV−1感染細胞を、感染細胞におけるHIV−1プロウイルスDNAま
たはmRNAあるいはその両者のgag領域にオリゴヌクレオチドを結合させる
のに十分な量で処置する。このようにして、HIV−1 DNAまたはmRNA
にオリゴヌクレオチドを結合させることで、ウイルスの発現や複製を阻害する。
本発明のオリゴヌクレオチドを使って、哺乳類におけ
るHIV−1感染を治療することもできる。この方法では、本発明のアンチセン
スオリゴヌクレオチドを使用する治療処方を、生理学的に受け入れられる担体に
より提供する。それから哺乳類を、感染細胞におけるHIV−1プロウイルスD
NAまたはmRNAあるいはその両者のgag領域にオリゴヌクレオチドを結合
させるのに十分な量で処置する。このようにオリゴヌクレオチドを結合させるこ
とで、HIV−1 DNAの発現およびウイルスの複製を阻害する。
ここでいう「生理学的に受け入れられる担体」には、あらゆる溶媒、分散媒、
被覆剤、抗菌薬と抗真菌薬、等張液や薬剤の作用を遅らせる吸収薬などがある。
このような媒体や薬剤を薬剤活性物質に使用することは、一般によく知られてい
る技法である。従来の媒体または薬剤が有効成分と並存できないのでない限り、
治療薬組成に使用することは予期されている。補助的活性成分も、組成に含める
ことができる。
AIDS治療におけるオリゴヌクレオチドの有効量および有効な投与法は、通
常の実験により明らかにできる。注射するのに適した剤形としては、滅菌水性溶
液または分散薬、および滅菌注射溶液または分散薬の即時調合薬用滅菌粉末があ
る。いずれの場合も、滅菌した形でなければならない。製造および貯蔵の条件下
で安定していなければならず、また細菌や真菌などの微生物の汚染作用から保護
しなければならない。担体は溶媒でも分散媒で
もよい。様々な抗菌薬や抗真菌薬により微生物の作用を防ぐことができる。吸収
を遅くするような薬剤組成を用いることで、注射用治療薬の吸収時間を長くする
ことができる。
担体中のオリゴヌクレオチドは、静注または腹腔注、あるいは経鼻、経口、経
皮、皮下投与することができる。
滅菌注射用液は、必要量のオリゴヌクレオチドを適当な溶媒に入れてから濾過
滅菌して調製する。
HIVは突然変異率が高いので、アンチセンスオリゴヌクレオチドをはじめウ
イルス感染治療のためのあらゆる薬剤は、逃避突然変異体をもたらす可能性があ
る。この問題を克服するために、HIV感染患者の治療には併用化学療法が提案
されている。この療法では、たとえば逆転写酵素インヒビターとプロテアーゼイ
ンヒビターを組み合わせるなど、異なる標的に向けた複数の薬剤を使用する。そ
の代わりとして、異なる配列を標的とするアンチセンス治療法を併用したり、あ
るいは順次投与するスケジュールで実施することもでき、これは結果としてウイ
ルスに対して逃避突然変異体を作製する時間をほとんど与えないように様々な選
択的な圧力を与えるものとなる。したがって、最初の治療では本発明のオリゴヌ
クレオチドの混合物を使用し、次いでHIV−1ゲノムの他の保存領域を標的と
するオリゴヌクレオチドを順次投与する。
以下の実施例は本発明についてさらに理解を深めるた
めのものであり、これによって限定されるものではない。
実施例1
チオリン酸オリゴデオキシヌクレオチドの合成
チオリン酸で修飾したオリゴデオキシヌクレオチドを、H−リン酸化学品を用
いて自動化合成装置(Millipore8700、Bedford、MA)で5〜10ミリモルのスケー
ルで合成する。必要な配列を作製した後に、CPGと結合したオリゴヌクレオチ
ドH−リン酸を、ピリジン/トリエチルアミン/二硫化炭素中で硫黄で酸化し、
チオリン酸連鎖を生成する。濃アンモニア中で40℃で48時間かけて脱保護を
完了する。分取逆相クロマトグラフィー、次いでイオン交換クロマトグラフィー
を行って精製する。最後に、精製されたオリゴヌクレオチドを水で透析し、凍結
乾燥する。チオリン酸オリゴヌクレオチドの純度をHPLCおよびPAGEによ
りチェックする(アグラワルらによるProc.Natl.Acad.Sci USA 86巻7790〜77
94頁(1989年))。
これらの実験で比較のために使用するオリゴヌクレオチドは、チオリン酸20
量体であり、そのヌクレオチド配列(SEQ ID NO:10)はHIV−1
ゲノムのgag領域の部分(ヌクレオチド番号327〜346)(SEQ ID
NO:11参照)に対して相補的である。本発明のオリゴヌクレオチドと同様
に、この20量
体にはチオリン酸ヌクレオチド間連鎖がある。ただし、後に例示する実験でわか
るように、20量体は本発明のオリゴヌクレオチドに比べてHIV−1阻害活性
が小さい。
実施例2
アンチセンスオリゴヌクレオチドと
対照オリゴヌクレオチドの特異性
アンチセンスオリゴヌクレオチドの特異性を明らかにするために、既知の細胞
遺伝子またはウイルス遺伝子に対して相補的でない同一サイズにしたオリゴヌク
レオチドと生物学的作用を比較することができる。ここで使用する非特異的対照
オリゴヌクレオチドとして3種類を選んだが、そのうちの1つは「ランダム」配
列を持っていて理論的に最良である。ランダム配列は、各段階で4つのヌクレオ
チドの混合物をカップリングすることにより縮重オリゴヌクレオチドとして合成
され(理論的には428=7.2×1016配列を含む)、したがって、配列の非特
異的阻害の程度を測定できる。
実施例3
HIV−1阻害アッセイ
以下のアッセイを使用して、本発明のオリゴヌクレオチドのHIV−1複製阻
害能を測定した。
A.シンシチウム・アッセイ
組織培養における本発明のオリゴヌクレオチドのHIV−1複製阻害能、いい
かえればシンシチウム生成能を、アグラワルとサリン(前出、1991年)の方法に
従ってT細胞培養で試験する。簡単に説明すると、まずCEM細胞を37℃で1
時間、HIV−1ビリオン(0.01〜0.1 TCID50/細胞)に感染させ
る。1時間後に吸収されていないビリオンを洗い流し、感染細胞を24のウエル
プレートのウエルに分割する。感染細胞に適当な濃度の(原液からの)オリゴヌ
クレオチドを加え、2ml媒体中で必要な濃度にする。それからその細胞を3日
間培養する。3日目の終わりに、シンシチウムが生成されていないか目視検査す
るか、あるいはトリパンブルーまたはCTTで染色して細胞変性効果を決定する
。
B.p24発現アッセイ
HIV発現は、CEM細胞におけるウイルス蛋白p24発現のレベルを測定す
ることで明らかにでき、これについては基本的にアグラワルとサリンが述べたと
おりである(Adv.Drug Delivery Rev.6巻251〜270頁(1991年))。簡単に説
明すると、まず細胞をペレット化し、それから約106/mlの濃度でリン酸塩
液中で再懸濁する。細胞をトキソプラスマスライドに点滴し、空気乾燥させてか
ら室温(RT)で15分間、メタノール/アセトン(1:1)を使って固定する
。それからスライドを室温で30分間10%正常ヤギ血清とインキュベート
し、リン酸緩衝塩液(PBS)で洗浄する。各ウエルに抗p24モノクロナール
抗体を加えてから、スライドを37℃の加湿室でインキュベートする。スライド
をヤギ抗マウスIgGで30分間標識してから、PBSで一晩洗浄する。オリゴ
ヌクレオチド処理した細胞と未処理細胞の細胞蛍光率を比較する。
C.細胞変性効果(CPE)
HIVが誘発する細胞変性効果を、感染後の生存細胞数減少を測定して明らか
にする。細胞にMTTまたはトリパンブルー染料を加え、染料を取り込んだ(死
亡した)細胞がどのくらいあるか調べて細胞数を計数する。このアッセイは3回
行う。
D.逆転写酵素アッセイ
このアッセイは、基本的にはアグラワルらの述べる方法(Adv.Drug Delivery
Rev.6巻251〜270頁(1991年))に従って実施する。オリゴヌクレオチドが存
在した場合と存在しない場合とでウイルス感染した培養物から得た上清液を採取
し、ウイルス粒子をポリ(エチレングリコール)で沈澱させる。ウイルスペレッ
トをトリス−HCl(pH6.8)50mM、ジチオトレイトール(DTT)5
mM、KCl 250mM、および25%トリトン X−100を含有する緩衝
液300μlに懸濁する。溶解したペレットにおける逆転写酵素活性を、トリス
−HCl(pH7.8)50mM、DTT 5mM、KCl 100mM、0.
01%トリトン X−100、
テンプレートプライマーとしてdt15.rAn 5μg、MgCl2 10m
M、[3H]dTTP 15μM(15Ci/mmol)、および崩壊したウイ
ルスの懸濁液10μlを含有する反応混合液50μlでアッセイした。37℃で
1時間インキュベートした後に酵母tRNA 50μgを加えてから、βシンチ
レーションカウンタで計数して冷トリクロロ酢酸不溶性DNA画分への取込み量
をアッセイする。
実施例3
インビトロにおける25量体による
HIV−1複製の阻害
多数の確立された細胞系における本発明のアンチセンスオリゴヌクレオチドの
HIV−1感染阻害能は、以下に述べる短期(急性感染)および長期アッセイを
実施することで確定できる。
A.短期(急性感染)アッセイ
1.CEM細胞
CEM細胞(5×104細胞/ml)を、37℃で4時間HIV−1(HTL
V IIIB株)に感染させる。それから感染細胞と未感染細胞を、25量体な
どのオリゴヌクレオチドまたは活性のない対照オリゴヌクレオチド(たとえば、
SEQ ID NO:10を有する20量体)が存在する場合と存在しない場合
とで、37℃で
最高6日間培養する(3回実施)。試験する25量体の濃度は0.32μg/m
l(0.05μM)、1.00μg/ml(0.2μM)、3.2μg/ml(
0.04μM)、10μg/ml(1.5μM)、32μg/ml(4μM)お
よび100μg/ml(10.5μM)である。ウイルス複製を50%阻害する
ための有効濃度(EC50)をグラフから求める。実験の後で、HIV−1発現レ
ベルを、シンシチウム生成アッセイ(表3A)およびp24発現アッセイ(表3
B)で測定する。前記のようにウエルにMTTを加えた後に比色分析により細胞
毒性を測定する(表3C)。
これらの結果から、本発明のオリゴヌクレオチドである25量体は、20量体
に比べてより低い濃度(1.00μg/ml)でシンシチウム生成を一部(30
%)阻害することがわかる。さらに、ウイルス複製を50%阻害するオリゴヌク
レオチドの有効濃度(EC50)は、20量体の場合よりも25量体のほうが低く
、25量体のほうがより活性が強かった。
25量体は20量体よりも低い濃度で、p24発現をほぼ50%減少させるこ
とができた。さらに、より高い濃度(100μg/ml)では、25量体は20
量体の2倍も有効にp24発現を減少させることができ、HIV−1発現の阻止
にあたって活性が強いことが示唆された。
表3C
ウイルスの細胞変性効果を低下させるのに必要な25量体のEC50は、実施し
た3種類の実験のいずれにおいても20量体に比べて有意に低く、20量体より
も細胞毒性が弱いことがわかった。
2.H9細胞
H9細胞を、0.01−0.1 TCID50/細胞のHIV−1(HTLVI
IIB株またはHTLVIIIMM株)に37℃で1時間感染させる。TCID50
はウイルスの限界希釈によって、H9細胞を感染させてから2週間培養して決定
した。HIV−1の10倍希釈で4つの培養物を用意する。感染させた後に、吸
収されていないビリオンは洗い流す。感染細胞を様々な濃度(0.005、0.
02、0.13、および0.6μM)のオリゴヌクレオチドの存在下で、37℃
で3ないし4日間培養する。モノクロナール抗体に基づくp24抗原捕捉試験(
デュポン)で上清液中のp24を測定することで、HIV−1発現のレベルをモ
ニターする。結果は表4にまとめて示す。未感染細胞を25量体とともに3ない
し4日間培養し、コールターカウンターで細胞を計数して細胞毒性を調べる。結
果は同じく表4および図5に示す。
表4
これらの結果から、25量体はAZTに比べてより低い濃度でp24発現の阻
害に、したがってHIV−1複製の阻害に有効である。
3.慢性感染CEM細胞
慢性感染したCEM細胞を、200、64および20μg/mlの濃度の25
量体存在下で培養する。それから細胞を37℃で培養する。24時間および48
時間処置してから、処置済み細胞の上清液を取り除き、サリン
ら(J.Natl.Cancer Inst.78巻663〜666頁(1987年))が述べる方法で逆転写
酵素(RT)活性のレベルを定量する。そのレベルを対照未処置感染細胞のRT
レベルと比較する。結果を表5に示す。
ヌクレオチド類似体が慢性感染細胞になんら影響を及ぼさないようであるのに
対して、25量体はこのインビボ系では2日経った後にもRT活性を阻害できた
。
B.長期感染アッセイ
H9細胞を、0.01〜0.1 TCID50/細胞で2時間HIV−1(HT
LVIIIB)で感染させ、吸収されなかったビリオンを洗い流し、2×105細
胞/mlまで希釈し、37℃で培養する。3ないし4日毎に細胞を2×105/
mlに希釈してから、25量体また
はddCを5μg/ml(0.7μM)含有する新鮮培地で培養する。細胞分割
時に上清液を取り、坑原捕捉アッセイ(デュポン)によりp24発現レベルを測
定する。結果を図7に図示し、また表6にまとめて示す。
これらの結果から、25量体はddCに比べてより有効にp24発現を阻害で
きる、すなわちHIV−1複製を阻害でき、長期(>10日)にわたってddC
よりもはるかに活性が強いことがわかる。これは、ヌクレオチド類似体はチオリ
ン酸連鎖を有するオリゴヌクレオチド
に比べてヌクレアーゼ消化をより受けやすいためであろう。
したがって、本発明のオリゴヌクレオチドは、HIV−1複製を阻害するため
に考案された他の多くの化学療法薬に比べてより特異的で毒性が少なく、ヌクレ
アーゼに対する抵抗性が大きい。さらに、HIV−1の324から348までの
gag配列よりも少ない配列を含有する他の既知のアンチセンスオリゴヌクレオ
チドに比べてウイルス複製阻害活性がより強い。たとえば、配列リストでSEQ
ID NO:10と示されている20量体は、本発明の25量体よりも活性が
弱い。さらに、松倉ら(Prospects for Antisense Nucleic Acid Therapy of Ca
ncer and AIDS、Wiley-Liss,Inc.、159〜178頁(1991年))が記述している2
8量体(図3)は、gag領域のうち324〜348の領域にオーバーラップす
る部分に対して相補的であるが、やはりはるかに活性が弱い。これは、リボソー
ム結合部位(AUG)とそれを隣接する領域が、少なくとも25ヌクレオチドの
長さがある本発明のオリゴヌクレオチドによってしっかりとマスクされるためだ
ろう。同様に、この領域でハイブリッド形成すると、本発明のオリゴヌクレオチ
ドはリボソームによって容易に置換されることはなく、したがってHIV感染を
妨げる。さらに、このgag領域が保存される結果、逃避突然変異体の生成が回
避される。本発明のオリゴヌクレオチドを他の抗HIVオリゴヌクレオチドま
たは抗HIV薬と併用すると、この効果をさらに増強することができる。
関連技術の当業者であれば、通常の実験の範囲を超えるものを使わなくても、
ここで述べた個々の物質や手順と同等のものを多数認識するか、もしくは得られ
るであろう。そのような均等物も本発明の対象範囲と思想の範囲内にあると考え
られ、本請求の範囲に入る。
配列リスト
(1)一般情報:
(i)出願人:アグラワル、スジール
(ii)発明の名称:治療用抗HIV抗ウイルスオリゴ
ヌクレオチドとその薬剤処方
(iii)配列の数:11
(iv)連絡先住所:
(A)住所:アルグレッティ アンド ウィット
コフ社
(B)通り:10 サウス ウォッカー ドライブ、
3000号室
(C)市:シカゴ
(D)州:イリノイ
(E)国:アメリカ合衆国
(F)郵便番号:60606
(v)電算機読取可能形式:
(A)媒体の種類:フロッピー・デイスク
(B)コンピュータ:IBM PC 互換機
(C)オペレーティング・システム:
PC−DOS/MS−DOS
(D)ソフトウェア:PatentIn リリー
ス#1.0、バージョン#1.25
(vi)出願データ:
(A)出願番号:US
(B)出願日:
(C)分類:
(viii)弁理士/代理人に関する情報:
(A)氏名:アン ルイス カーナー
(B)登録番号:33,523
(C)参照/登録簿番号:92,623
(ix)電話連絡に関する情報:
(A)電話番号:617−345−9100
(B)ファックス番号:617−345−9111
(2)SEQ ID NO:1に関する情報
(i)配列の特徴
(A)長さ:25塩基対
(B)種類・核酸
(C)鎖:1本
(D)位相:線形
(ii)分子の種類:cDNA
(iii)仮説的:いいえ
(iv)アンチセンス:はい
(ix)特性
(A)名称:GEM 90
(B)場所:HIV−1 DNAの塩基対324
−348に相補的
(xi)配列記述:SEQ ID NO:1:
CTCTCGCACC CATCTCTCTC
CTTCT
(2)SEQ ID NO:2に関する情報
(i)配列の特徴
(A)長さ:26塩基対
(B)種類:核酸
(C)鎖:1本
(D)位相:線形
(ii)分子の種類:cDNA
(iii)仮説的:いいえ
(iv)アンチセンス:はい
(ix)特性
(B)場所:HIV−1 DNAの塩基対323
−348に相補的
(xi)配列記述:SEQ ID NO:2:
CTCTCGCACC CATCTCTCTC
CTTCTA
(2)SEQ ID NO:3に関する情報
(i)配列の特徴
(A)長さ:26塩基対
(B)種類・核酸
(C)鎖:1本
(D)位相:線形
(ii)分子の種類:cDNA
(iii)仮説的:いいえ
(iv)アンチセンス:はい
(ix)特性
(B)場所:HIV−1 DNAの塩基対324
−349に相補的
(xi)配列記述:SEQ ID NO:3:
GCTCTCGCAC CCATCTCTCT
CCTTCT
(2)SEQ ID NO:4に関する情報
(i)配列の特徴
(A)長さ:27塩基対
(B)種類:核酸
(C)鎖:1本
(D)位相:線形
(ii)分子の種類:cDNA
(iii)仮説的:いいえ
(iv)アンチセンス:はい
(ix)特性
(B)場所:HIV−1 DNAの塩基対323
−349に相補的
(xi)配列記述:SEQ ID NO:4:
GCTCTCGCAC CCATCTCTCT
CCTTCTA
(2)SEQ ID NO:5に関する情報
(i)配列の特徴
(A)長さ:28塩基対
(B)種類:核酸
(C)鎖:1本
(D)位相:線形
(ii)分子の種類:cDNA
(iii)仮説的:いいえ
(iv)アンチセンス:はい
(ix)特性
(B)場所:HIV−1 DNAの塩基対322
−349に相補的
(xi)配列記述:SEQ ID NO:5:
GCTCTCGCAC CCATCTCTCT
CCTTCTAG
(2)SEQ ID NO:6に関する情報
(i)配列の特徴
(A)長さ.28塩基対
(B)種類:核酸
(C)鎖:1本
(D)位相:線形
(ii)分子の種類:cDNA
(iii)仮説的:いいえ
(iv)アンチセンス:はい
(ix)特性
(B)場所:HIV−1 DNAの塩基対323
−350に相補的
(xi)配列記述:SEQ ID NO:6:
CGCTCTCGCA CCCATCTCTC
TCCTTCTA
(2)SEQ ID NO:7に関する情報
(i)配列の特徴
(A)長さ:29塩基対
(B)種類:核酸
(C)鎖:1本
(D)位相:線形
(ii)分子の種類:cDNA
(iii)仮説的:いいえ
(iv)アンチセンス:はい
(ix)特性
(B)場所:HIV−1 DNAの塩基対322
−350に相補的
(xi)配列記述:SEQ ID NO:7:
CGCTCTCGCA CCCATCTCTC
TCCTTCTAG
(2)SEQ ID NO:8に関する情報
(i)配列の特徴
(A)長さ:30塩基対
(B)種類:核酸
(C)鎖:1本
(D)位相:線形
(ii)分子の種類:cDNA
(iii)仮説的:いいえ
(iv)アンチセンス:はい
(ix)特性
(B)場所:HIV−1 DNAの塩基対321
−350に相補的
(xi)配列記述:SEQ ID NO:8:
CGCTCTCGCA CCCATCTCTC
TCCTTCTAGC
(2)SEQ ID NO:9に関する情報
(i)配列の特徴
(A)長さ:30塩基対
(B)種類:核酸
(C)鎖:1本
(D)位相:線形
(ii)分子の種類:cDNA
(iii)仮説的:いいえ
(iv)アンチセンス:はい
(ix)特性
(B)場所:HIV−1 DNAの塩基対322
−351に相補的
(xi)配列記述:SEQ ID NO:9:
ACGCTCTCGC ACCCATCTCT
CTCCTTCTAG
(2)SEQ ID NO:10に関する情報
(i)配列の特徴
(A)長さ:20塩基対
(B)種類:核酸
(C)鎖:1本
(D)位相:線形
(ii)分子の種類:cDNA
(iii)仮説的:いいえ
(iv)アンチセンス:はい
(ix)特性
(A)名称:GEM 90
(B)場所:HIV−1 DNAの塩基対327
−346に相補的
(xi)配列記述:SEQ ID NO:10:
CTCGCACCCA TCTCTCTCCT
(2)SEQ ID NO:11に関する情報
(i)配列の特徴
(A)長さ:70塩基対
(B)種類:核酸
(C)鎖:1本
(D)位相:線形
(ii)分子の種類:ゲノムRNAに対するcDNA
(iii)仮説的:いいえ
(iv)アンチセンス:いいえ
(vi)由来:HIV−1
(viii)ゲノムにおける位置:311−380
(xi)配列記述:SEQ ID NO:11:
ACTAGCGGAG GCTAGAAGGA
GAGAGATGGG TGCGAGAGCG
TCAGTATTAA GCGGGGGAGA
ATTAGATCGA
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI
C12Q 1/68 A 9453−4B
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M
C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG
,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN,
TD,TG),AU,BB,BG,BR,BY,CA,
CZ,FI,HU,JP,KP,KR,KZ,LK,L
V,MG,MN,MW,NO,NZ,PL,RO,RU
,SD,SK,UA,US,VN
(72)発明者 タン、 ジン−ヤン
アメリカ合衆国 01604 マサチューセッ
ツ州 ワーセスター ナンバー2エル ウ
ェルズ ストリート 16
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1. HIV−1ゲノムの保存gag領域の少なくとも324から348までの ヌクレオチドに対してハイブリッド形成するヌクレオチド配列を有するオリゴヌ クレオチドで、オリゴヌクレオチドは少なくとも1つの非リン酸ジエステルのヌ クレオチド間連鎖により連結される約25から30のヌクレオチドを有するオリ ゴヌクレオチドであって、その連鎖によりヌクレアーゼ消化に対する抵抗性がも たらされているオリゴヌクレオチド。 2. 非リン酸ジエステルのヌクレオチド間連鎖の少なくとも1つがチオリン酸 連鎖である、請求の範囲第1項に記載のオリゴヌクレオチド。 3. オリゴヌクレオチドが25のヌクレオチドである、請求の範囲第2項に記 載のオリゴヌクレオチド。 4. 配列リストでSEQ ID NO:1として示されるヌクレオチド配列を 有する、請求の範囲第3項に記載のオリゴヌクレオチド。 5. オリゴヌクレオチドが26のヌクレオチドである、請求の範囲第2項に記 載のオリゴヌクレオチド。 6. 配列リストでSEQ ID NO:2として示されるヌクレオチド配列を 有する、請求の範囲第5項に記載のオリゴヌクレオチド。 7. 配列リストでSEQ ID NO:3として示されるヌクレオチド配列を 有する、請求の範囲第5項に記 載のオリゴヌクレオチド。 8. オリゴヌクレオチドが27のヌクレオチドである、請求の範囲第2項に記 載のオリゴヌクレオチド。 9. 配列リストでSEQ ID NO:4として示されるヌクレオチド配列を 有する、請求の範囲第8項に記載のオリゴヌクレオチド。 10. オリゴヌクレオチドが28のヌクレオチドである、請求の範囲第2項に 記載のオリゴヌクレオチド。 11. 配列リストでSEQ ID NO:5として示されるヌクレオチド配列 を有する、請求の範囲第10項に記載のオリゴヌクレオチド。 12. 配列リストでSEQ ID NO:6として示されるヌクレオチド配列 を有する、請求の範囲第10項に記載のオリゴヌクレオチド。 13. オリゴヌクレオチドが29のヌクレオチドである、請求の範囲第2項に 記載のオリゴヌクレオチド。 14. 配列リストでSEQ ID NO:7として示されるヌクレオチド配列 を有する、請求の範囲第13項に記載のオリゴヌクレオチド。 15. オリゴヌクレオチドが30のヌクレオチドである、請求の範囲第2項に 記載のオリゴヌクレオチド。 16. 配列リストでSEQ ID NO:8として示されるヌクレオチド配列 を有する、請求の範囲第15項に記載のオリゴヌクレオチド。 17. 配列リストでSEQ ID NO:9として示 されるヌクレオチド配列を有する、請求の範囲第15項に記載のオリゴヌクレオ チド。 18. 生理学的に受け入れられる担体中における請求の範囲第1項に記載のオ リゴヌクレオチドから成る治療用組成物。 19. 生理学的に受け入れられる担体中における請求の範囲第4項に記載のオ リゴヌクレオチドから成る治療用組成物。 20. 第1および第2の抗HIV−1アンチセンスオリゴヌクレオチドから成 る治療用組成物で、第1のオリゴヌクレオチドが請求の範囲第1項に記載のオリ ゴヌクレオチドである治療用組成物。 21. HIV−1の増殖を阻害する方法であって、 (a)生理学的に受け入れられる担体中における請求の範囲第1項に記載のオ リゴヌクレオチドから成る治療用組成物を提供する段階と; (b)感染細胞のあらゆるHIV−1プロウイルスDNAまたはmRNAのg ag領域にオリゴヌクレオチドを結合させるのに十分な量の治療用組成物によっ てHIV−1感染細胞を処置し、それによってHIV−1 DNAまたはmRN Aに結合したオリゴヌクレオチドがHIV−1の増殖を阻害する段階と; を備えるHIV−1の増殖を阻害する方法。 22. 治療用組成物を提供する段階が、少なくとも1つのチオリン酸連鎖によ り結合された25のヌクレオチ ドを有するオリゴヌクレオチドであって、オリゴヌクレオチドの配列は配列リス トでSEQ ID NO:1として示されているオリゴヌクレオチドを提供する ことを備えている請求の範囲第21項に記載のHIV−1の増殖を阻害する方法 。 23. 哺乳類におけるHIV−1感染を治療する方法であって、 (a)生理学的に受け入れられる担体中における請求の範囲第1項に記載のオ リゴヌクレオチドから成る治療用組成物を提供する段階と; (b)感染細胞のあらゆるHIV−1プロウイルスDNAまたはmRNAのg ag領域にオリゴヌクレオチドを結合させるのに十分な量の治療用組成物でHI V−1感染細胞を処置し、それによってHIV−1 DNAまたはmRNAに結 合したオリゴヌクレオチドが哺乳類におけるHIV−1 DNAの発現および複 製を阻害する段階と; を備える哺乳類におけるHIV−1感染を治療する方法。 24. 治療用組成物を提供する段階が少なくとも1つのチオリン酸連鎖により 結合された25のヌクレオチドを有するオリゴヌクレオチドであって、オリゴヌ クレオチドの配列が配列リストでSEQ ID NO:1として示されているオ リゴヌクレオチドを提供することを備えている請求の範囲第23項に記載の哺乳 類におけるHIV−1感染を治療する方法。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US95813592A | 1992-10-05 | 1992-10-05 | |
US958,135 | 1992-10-05 | ||
PCT/US1993/009392 WO1994008004A1 (en) | 1992-10-05 | 1993-10-04 | Therapeutic anti-hiv oligonucleotide and pharmaceutical |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08504570A true JPH08504570A (ja) | 1996-05-21 |
Family
ID=25500631
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6509354A Pending JPH08504570A (ja) | 1992-10-05 | 1993-10-04 | 治療用抗hivオリゴヌクレオチドと薬剤 |
Country Status (19)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US5684147A (ja) |
EP (1) | EP0664833B1 (ja) |
JP (1) | JPH08504570A (ja) |
KR (1) | KR950704482A (ja) |
AT (1) | ATE146819T1 (ja) |
AU (1) | AU678415B2 (ja) |
BR (1) | BR9307191A (ja) |
CA (1) | CA2146364A1 (ja) |
CZ (1) | CZ85495A3 (ja) |
DE (1) | DE69306969T2 (ja) |
DK (1) | DK0664833T3 (ja) |
ES (1) | ES2096343T3 (ja) |
FI (1) | FI951600A (ja) |
GR (1) | GR3022315T3 (ja) |
HU (1) | HUT72400A (ja) |
NO (1) | NO951307L (ja) |
NZ (1) | NZ257434A (ja) |
PL (1) | PL308261A1 (ja) |
WO (1) | WO1994008004A1 (ja) |
Families Citing this family (44)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6207646B1 (en) | 1994-07-15 | 2001-03-27 | University Of Iowa Research Foundation | Immunostimulatory nucleic acid molecules |
US6239116B1 (en) | 1994-07-15 | 2001-05-29 | University Of Iowa Research Foundation | Immunostimulatory nucleic acid molecules |
US20030026782A1 (en) | 1995-02-07 | 2003-02-06 | Arthur M. Krieg | Immunomodulatory oligonucleotides |
US5733781A (en) * | 1994-07-19 | 1998-03-31 | Gen-Probe Incorporated | Oligonucleotides and methods for inhibiting propagation of human immunodeficiency virus |
US6776986B1 (en) | 1996-06-06 | 2004-08-17 | Novartis Ag | Inhibition of HIV-1 replication by antisense RNA expression |
US6610539B1 (en) * | 1997-07-10 | 2003-08-26 | Genesense Technologies, Inc. | Antisense oligonucleotide sequences as inhibitors of microorganisms |
EP1584681A3 (en) * | 1997-07-10 | 2005-11-09 | GeneSense Technologies Inc. | Antisense oligonucleotide sequences as inhibitors of microorganisms |
ES2255732T3 (es) | 1997-08-19 | 2006-07-01 | Idera Pharmaceuticals, Inc. | Oligonucleotidos especificos de vih y procedimientos para su utilizacion. |
SI1077722T1 (sl) | 1998-05-22 | 2007-02-28 | Ottawa Health Research Inst | Metode in produkti za induciranje sluznicne imunosti |
JP4854853B2 (ja) | 1998-11-12 | 2012-01-18 | ライフ テクノロジーズ コーポレーション | トランスフェクション薬剤 |
US6977245B2 (en) * | 1999-04-12 | 2005-12-20 | The United States Of America As Represented By The Department Of Health And Human Services | Oligodeoxynucleotide and its use to induce an immune response |
ATE456677T1 (de) | 1999-07-09 | 2010-02-15 | Gen Probe Inc | Hiv-1 detektion mittels nukleinsäureamplifizierung |
AU780116B2 (en) * | 1999-12-23 | 2005-03-03 | Board Of Regents, The University Of Texas System | Inhibition of cellular proteases |
EP1322655B1 (en) * | 2000-01-14 | 2007-11-14 | The Government of the United States of America, as represented by the Secretary of the Department of Health and Human Services | Oligodeoxynucleotide and its use to induce an immune response |
US6582920B2 (en) | 2000-09-01 | 2003-06-24 | Gen-Probe Incorporated | Amplification of HIV-1 RT sequences for detection of sequences associated with drug-resistance mutations |
JP2002125687A (ja) * | 2000-10-30 | 2002-05-08 | Tosoh Corp | Hiv−1検出のためのオリゴヌクレオチドおよび検出法 |
US7666674B2 (en) | 2001-07-27 | 2010-02-23 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Department Of Health And Human Services | Use of sterically stabilized cationic liposomes to efficiently deliver CPG oligonucleotides in vivo |
US7354909B2 (en) | 2001-08-14 | 2008-04-08 | The United States Of America As Represented By Secretary Of The Department Of Health And Human Services | Method for rapid generation of mature dendritic cells |
US8834900B2 (en) | 2001-08-17 | 2014-09-16 | University Of Iowa Research Foundation | Combination motif immune stimulatory oligonucleotides with improved activity |
US8466116B2 (en) | 2001-12-20 | 2013-06-18 | The Unites States Of America As Represented By The Secretary Of The Department Of Health And Human Services | Use of CpG oligodeoxynucleotides to induce epithelial cell growth |
WO2003054161A2 (en) | 2001-12-20 | 2003-07-03 | The Government Of The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Department Of Health And Human Services | USE OF CpG OLIGODEOXYNUCLEOTIDES TO INDUCE ANGIOGENESIS |
US8263091B2 (en) | 2002-09-18 | 2012-09-11 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Department Of Health And Human Services | Method of treating and preventing infections in immunocompromised subjects with immunostimulatory CpG oligonucleotides |
NZ540098A (en) | 2002-10-29 | 2008-09-26 | Coley Pharmaceutical Group Ltd | Use of CPG oligonucleotides in the treatment of hepatitis C virus infection |
CA2502015A1 (en) | 2002-12-11 | 2004-06-24 | Coley Pharmaceutical Group, Inc. | 5' cpg nucleic acids and methods of use |
EP1627563A1 (en) | 2004-08-10 | 2006-02-22 | Academisch Medisch Centrum bij de Universiteit van Amsterdam | Means and methods for producing a stabilized cell of interest |
EP1647595A1 (en) * | 2004-10-15 | 2006-04-19 | Academisch Medisch Centrum bij de Universiteit van Amsterdam | Nucleic acids against viruses, in particular HIV |
US8399423B2 (en) * | 2005-10-12 | 2013-03-19 | Idera Pharmaceuticals, Inc. | Immune regulatory oligonucleotide (IRO) compounds to modulate toll-like receptor based immune response |
WO2007058527A2 (en) | 2005-11-17 | 2007-05-24 | Academisch Medisch Centrum | Inducible expression systems |
USRE49583E1 (en) | 2005-11-17 | 2023-07-18 | Tet Systems Gmbh & Co. Kg | Inducible expression systems |
CA2633157C (en) | 2005-12-09 | 2018-10-09 | Academisch Medisch Centrum Bij De Universiteit Van Amsterdam | Means and methods for influencing the stability of antibody producing cells |
WO2007067032A1 (en) | 2005-12-09 | 2007-06-14 | Academisch Medisch Cemtrum Bij De Universiteit Van Amsterdam | Means and methods for influencing the stability of cells |
EP2454283B1 (en) | 2009-07-15 | 2018-03-14 | AIMM Therapeutics B.V. | Means and methods for producing high affinity antibodies |
CA2793959C (en) | 2010-03-25 | 2019-06-04 | Oregon Health & Science University | Cmv glycoproteins and recombinant vectors |
WO2012072814A1 (en) | 2010-12-02 | 2012-06-07 | Aimm Therapeutics B.V. | Means and methods for producing high affinity antibodies |
EP2691530B1 (en) | 2011-06-10 | 2018-03-07 | Oregon Health & Science University | Cmv glycoproteins and recombinant vectors |
US20130189754A1 (en) | 2011-09-12 | 2013-07-25 | International Aids Vaccine Initiative | Immunoselection of recombinant vesicular stomatitis virus expressing hiv-1 proteins by broadly neutralizing antibodies |
ES2631608T3 (es) | 2012-06-27 | 2017-09-01 | International Aids Vaccine Initiative | Variante de la glicoproteína Env del VIH-1 |
WO2015027334A1 (en) * | 2013-08-26 | 2015-03-05 | The Royal Institution For The Advancement Of Learning / Mcgill University | Antisense-based small rna agents targeting the gag open reading frame of hiv-1 rna |
US20150065381A1 (en) | 2013-09-05 | 2015-03-05 | International Aids Vaccine Initiative | Methods of identifying novel hiv-1 immunogens |
EP2873423B1 (en) | 2013-10-07 | 2017-05-31 | International Aids Vaccine Initiative | Soluble hiv-1 envelope glycoprotein trimers |
WO2015115892A1 (en) | 2014-01-31 | 2015-08-06 | Aimm Therapeutics B.V. | Means and methods for producing stable antibodies |
WO2016011203A1 (en) | 2014-07-15 | 2016-01-21 | Life Technologies Corporation | Compositions with lipid aggregates and methods for efficient delivery of molecules to cells |
US10174292B2 (en) | 2015-03-20 | 2019-01-08 | International Aids Vaccine Initiative | Soluble HIV-1 envelope glycoprotein trimers |
EP3072901A1 (en) | 2015-03-23 | 2016-09-28 | International Aids Vaccine Initiative | Soluble hiv-1 envelope glycoprotein trimers |
Family Cites Families (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
ATE208813T1 (de) * | 1988-02-16 | 2001-11-15 | Greatbatch Gen Aid Ltd | Modifizierte zellen mit resistenz gegen retroviralinfektionen |
JPH04501052A (ja) * | 1988-02-26 | 1992-02-27 | ザ・ウスター・フアウンデーシヨン・フオー・バイオメデイカル・リサーチ | 外来性オリゴヌクレオチドによるhtlv―3の抑制 |
-
1993
- 1993-10-04 HU HU9500995A patent/HUT72400A/hu unknown
- 1993-10-04 ES ES93924289T patent/ES2096343T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1993-10-04 AT AT93924289T patent/ATE146819T1/de not_active IP Right Cessation
- 1993-10-04 EP EP93924289A patent/EP0664833B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1993-10-04 NZ NZ257434A patent/NZ257434A/en unknown
- 1993-10-04 WO PCT/US1993/009392 patent/WO1994008004A1/en not_active Application Discontinuation
- 1993-10-04 PL PL93308261A patent/PL308261A1/xx unknown
- 1993-10-04 DK DK93924289.7T patent/DK0664833T3/da active
- 1993-10-04 BR BR9307191A patent/BR9307191A/pt not_active Application Discontinuation
- 1993-10-04 CZ CZ95854A patent/CZ85495A3/cs unknown
- 1993-10-04 JP JP6509354A patent/JPH08504570A/ja active Pending
- 1993-10-04 AU AU54028/94A patent/AU678415B2/en not_active Ceased
- 1993-10-04 CA CA002146364A patent/CA2146364A1/en not_active Abandoned
- 1993-10-04 KR KR1019950701317A patent/KR950704482A/ko not_active Application Discontinuation
- 1993-10-04 DE DE69306969T patent/DE69306969T2/de not_active Expired - Fee Related
-
1994
- 1994-10-07 US US08/319,823 patent/US5684147A/en not_active Expired - Lifetime
-
1995
- 1995-04-04 FI FI951600A patent/FI951600A/fi not_active Application Discontinuation
- 1995-04-04 NO NO951307A patent/NO951307L/no unknown
-
1997
- 1997-01-17 GR GR960403507T patent/GR3022315T3/el unknown
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
PL308261A1 (en) | 1995-07-24 |
EP0664833B1 (en) | 1996-12-27 |
FI951600A (fi) | 1995-05-10 |
WO1994008004A1 (en) | 1994-04-14 |
FI951600A0 (fi) | 1995-04-04 |
NZ257434A (en) | 1997-01-29 |
DE69306969D1 (de) | 1997-02-06 |
NO951307L (no) | 1995-06-01 |
EP0664833A1 (en) | 1995-08-02 |
GR3022315T3 (en) | 1997-04-30 |
CA2146364A1 (en) | 1994-04-14 |
DK0664833T3 (da) | 1997-04-14 |
ES2096343T3 (es) | 1997-03-01 |
BR9307191A (pt) | 1999-03-30 |
ATE146819T1 (de) | 1997-01-15 |
CZ85495A3 (en) | 1996-03-13 |
HUT72400A (en) | 1996-04-29 |
US5684147A (en) | 1997-11-04 |
NO951307D0 (no) | 1995-04-04 |
KR950704482A (ko) | 1995-11-20 |
DE69306969T2 (de) | 1997-05-07 |
AU5402894A (en) | 1994-04-26 |
AU678415B2 (en) | 1997-05-29 |
HU9500995D0 (en) | 1995-06-28 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JPH08504570A (ja) | 治療用抗hivオリゴヌクレオチドと薬剤 | |
WO1994008004A9 (en) | Therapeutic anti-hiv oligonucleotide and pharmaceutical | |
EP1007657B1 (en) | Hiv-specific oligonucleotides and methods of their use | |
Zerial et al. | Selective inhibition of the cytopathic effect of type A influenza viruses by oligodeoxynucleotides covalently linked to an intercalating agent | |
Agrawal et al. | Oligodeoxynucleoside phosphoramidates and phosphorothioates as inhibitors of human immunodeficiency virus. | |
JP2798305B2 (ja) | アンチセンスオリゴヌクレオチドおよびヒト免疫不全ウイルス感染におけるその使用 | |
AU674158B2 (en) | Hybrid oligonucleotide phosphorothioates | |
US6372427B1 (en) | Cooperative oligonucleotides | |
WO1996040710A1 (en) | Triplex-forming antisense oligonucleotides having abasic linkers targeting nucleic acids comprising mixed sequences of purines and pyrimidines | |
JPH06501841A (ja) | サイトメガウイルス感染の作用を変調するオリゴヌクレオチド | |
JP3307944B2 (ja) | ヒト・免疫不全ウイルスの増殖阻害化合物および方法 | |
EP1966376B1 (en) | Prevention of retroviral infectivity through interference with ppt | |
CA2211877A1 (en) | Human immunodeficiency virus transcription inhibitors and methods of their use | |
Barker Jr et al. | Plasmodium falciparum: Effect of Chemical Structure on Efficacy and Specificity of Antisense Oligonucleotides against Malariain Vitro | |
US20240240186A1 (en) | Comb shaped antivirals ending with or without chain terminating bases | |
Kusunoki et al. | Antisense oligodeoxynucleotide complementary to CXCR4 mRNA block replication of HIV-1 in COS cells | |
AU2003236659B2 (en) | Cooperative oligonucleotides | |
JPWO2006022249A1 (ja) | レトロウイルス組込み標的核酸 | |
CA2283684C (en) | Down-regulation of gene expression by colorectal administration of synthetic oligonucleotides | |
Miller | Antisense nucleic acid analogues as potential antiviral agents | |
EP1248631A1 (en) | Methods for inhibiting/treating hiv infections and aids related symptoms |