JPH08504443A - クロロフルオロエーテル組成物およびそれらの製造 - Google Patents

クロロフルオロエーテル組成物およびそれらの製造

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JPH08504443A JP6514405A JP51440594A JPH08504443A JP H08504443 A JPH08504443 A JP H08504443A JP 6514405 A JP6514405 A JP 6514405A JP 51440594 A JP51440594 A JP 51440594A JP H08504443 A JPH08504443 A JP H08504443A
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Abstract

(57)【要約】 1個または選ばれた混合物の過ハロゲン化クロロフルオロエーテル化合物からなるか、または本質的にその化合物からなる通常は液体のクロロフルオロエーテル組成物が、対応するクロロエーテルまたはクロロフルオロエーテル前駆物質の直接フッ素化により提供される。その組成物は、例えば、伝熱剤、血液代用品および溶媒として有用である。

Description

【発明の詳細な説明】 クロロフルオロエーテル組成物およびそれらの製造 本発明は、クロロフルオロエーテル組成物に関する。別の態様において、本発 明は、フッ素化可能なクロロエーテルまたはクロロフルオロエーテル前駆物質の 直接フッ素化によるクロロフルオロエーテル組成物の製造方法に関する。 高度にフッ素化された有機化合物またはフッ化化学薬品(例えば、ペルフルオ ロアルカン、ペルフルオロエーテルおよびペルフルオロアルキル第3級アミンの ような過フッ化化学薬品)は、本質的に化学的および薬学的に不活性であること が知られている。この不活性は、そのような化合物を、例えば、熱伝導剤のよう な多くの工業的用途に適するようにする。多くのそのような化合物(およびそれ らのエマルジョンおよび分散液)はまた、かなりの量の酸素を溶解し、輸送し、 そして生物学的および化学的に配布することもでき、そのような化合物を心臓発 作、博動、および他の血管の閉鎖症の治療に使用できる“血液代用品”として、 そして冠状の血管形成術、癌の放射線治療、および化学療法のための補助役とし て有用にする。 不活性に加えて、フッ化化学薬品の純度もまた生体臨床医学的応用および電子 的検査のような多くの用途に対して望ましくかつ重要であり、そして純度は利用 した合成方法によって変化する。フッ素による炭化水素類似体の水素原子の置換 を含んでいる、合成の置換方法(例えば、電子化学的フッ素化)は、しばしば使 用される。しかしながら、そのような方法はいくぶん“非選択性”であって、不 完全なフッ素化、開裂、および転位による予測不能な組成の混合物を生成する。 純度の高いフッ化化学薬品はオリゴマー化技術により得ることができるが、オリ ゴマー化は適当なフッ化出発化合物の入手可能性により制限される(K.C.Lowe ,“Perfluorochemicals in Medicine”,Chem.Ind.,Feb.4,1991,pages 8 3−88,およびR.E.Banks,Preparation,Properties,andIndustrial Applica tions of Organofluorine Compounds, pages93−95,John Wiley & Sons,New Y ork(1982)参照。) いろいろな分子構造(およびいろいろな技術により合成された)多数のフッ化 化学薬品が開発されてきたが、改良された性質を持つ新しいフッ化化学薬品に対 する探索が続いている。 米国特許第4,510,335号明細書(Lagow等)は、合成血液代用品およ びかん流媒体として有用な過フッ化分枝エーテル化合物を記載している。 米国特許第4,686,024号明細書(Scherer等)は、第2級塩素含有、 環状過ハロゲン化クロロフルオロエーテルおよびクロロフルオロアルカンを開示 していて、塩素含有過フッ化化学薬品は酸素運搬流体として望ましい性質を持つ と主張している。 国際特許出願発行番号WO 90/03409(Exfluor Research Corporati on)およびWO 90/03357(Exfluor Research Corporationおよび3M Corporation)と同様に、米国特許第5,053,536号明細書(Bierschen k等)は、直接フッ素化により合成されたペルフルオロポリエーテルおよび過ハ ロゲン化クロロフルオロポリエーテルを記載している。WO 90/03409 の組成物は、別々の分子量の単一分子種よりもむしろひとつの範囲の分子量を持 つ複数の分子種を含有する。 米国特許第3,739,033号明細書(Amello等)、同第4,104,31 4号明細書(Terrell)、および同第4,337,211号明細書(Ezzell等) は、新規のクロロフルオロエーテルを記載している。 要するに、1態様において、本発明は、少なくとも5個の炭素原子、1〜5個 のエーテル酸素原子、および少なくとも1個の塩素原子を有し、エーテル酸素原 子が少なくとも2個の懸垂炭素原子により分離され、そして塩素原子が第1級炭 素原子に結合されている(すなわち、−CF2Cl)過ハロゲン化クロロフルオロエ ーテルからなるかまたは本質的にそのものからなる通常は液体のクロロフルオロ エーテル組成物を提供する。したがって、その組成物は組成物中の単一分子種と して1個の過ハロゲン化クロロフルオロエーテル化合物からなるか本質的にその 化合物からなる。“選ばれた混合物”、すなわち、選ばれた化合物の前もって決 定された混合物が特定の用途のために望まれるならば、組成物は別々の、非無原 則的な分子量の過ハロゲン化クロロフルオロエーテル化合物の2つまたはそれ以 上 の混合物からなるかまたは本質的にその混合物からなり得て、選ばれた過ハロゲ ン化クロロフルオロエーテル化合物は、好ましくは補足的な性質(例えば、改良 されたエマルジョンの安定性を提供する)を有するものである。 本発明の別の態様において、クロロフルオロエーテル組成物は直接フッ素化に より、すなわち、過ハロゲン化クロロフルオロエーテル化合物の対応するフッ素 化可能なクロロエーテルまたはクロロフルオロエーテル前駆物質とフッ素を接触 させることにより合成される。(“フッ素化可能な”は、その前駆物質が、フッ 素で置換できてフッ素で飽和させうる不飽和を含有しうる炭素に結合した水素原 子を含有することを意味する。)得られた過ハロゲン価クロロフルオロエーテル 化合物は、それらの前駆体として本質的に同じ数および空間的な配列の炭素、酸 素および塩素原子を持つようになしうる。過ハロゲン化クロロフルオロエーテル 化合物の選ばれた混合物からなるかまたは本質的にその混合物からなるクロロフ ルオロエーテル組成物が望まれるならば、対応する前駆物質化合物の選ばれた混 合物はフッ素化でき、または代わりに、選ばれた前駆物質化合物は別々にフッ素 化されて次いで混合することができる。 フッ素化可能なクロロエーテルまたはクロロフルオロエーテル前駆物質の直接 フッ素化は、直接フッ素化に典型的に使用された温度、例えば、適度のまたは− 20℃〜+50℃のような周囲温度に近い温度で、純フッ素ガスの危険要素を最 小にまたは避けるためおよび前駆物質とフッ素の接触によって発生される熱の量 を制御するために、窒素のような不活性ガスで好ましくは希釈される、化学量論 的に過剰のフッ素ガスを使用して行なうことができる。フッ素化は好ましくは酸 素および水を含まない環境中で行なわれ、そして発生したフッ化水素副生物のた めの固体の、粒状体捕捉剤、例えば、フッ化ナトリウムの存在下に行なうことが できる。液相直接フッ素化を採用することができ、そして反応媒体として、フッ 化炭素またはクロロフルオロカーボン液のような、不活性液体を使用することを 包含する。所望するなら、捕捉剤と不活性液体反応媒体の両方が利用できる。フ ッ素化は、好ましくはフッ化水素捕捉剤の不在下に、フッ化水素副生物を揮発さ せるためおよびそれが発生されるときフッ素化帯域からそれの除去を可能にする のに十分な温度および不活性ガス流量を使用して、液相直接フッ素化により行な われる。 別の態様において、本発明は、フッ化化学薬品組成物の唯一の本質的なクロロ フルオロエーテル成分として上文に記載されたクロロフルオロエーテル組成物を 含有するフッ化化学薬品組成物を提供する。 直接フッ素化は、フッ素による水素原子の置換を含む置換方法であるけれども 、直接フッ素化は、電気化学的フッ素化および三フッ化コバルト法のような他の 置換方法よりも高い収率およびより純粋な生成物を提供する(例えば、米国特許 第5,093,432号明細書(Bierschenk等)参照)。本発明のクロロフルオ ロエーテル組成物の純度は、単一の前駆物質化合物またはそれらの選ばれた(無 原則よりもむしろ)混合物の使用により、そして第2級よりもむしろ、第1級の 塩素含有前駆物質(すなわち、第2級よりもむしろ、第1級の炭素原子だけに結 合される塩素原子を含有する前駆物質)の使用によりさらに高められる。第1級 塩素は、第2級塩素がするよりもフッ素化工程の間に開裂および他の結合位置へ 移動する傾向が小さい。(J.L.AdcockおよびW.D.Evans,J.Org.Chem.198 4,49,2719−23)。予測不能の組成物の混合物はそれにより最小化または避け られる。 その上に、第1級塩素は、第2級塩素または第1級臭素がそうであるよりも求 核試薬および還元剤に対して反応性が小さく、その結果本発明のクロロフルオロ エーテル組成物は、第2級塩素含有または第1級臭素含有クロロフルオロエーテ ル組成物がそうであるよりも人体内で反応性が小さそうであることが見出された 。本発明のクロロフルオロエーテル組成物は、酸素を溶解および輸送できて、そ の結果還元性で親核性の条件が存在する侵入性の医学的応用に潜在的に有用であ ると信じられるので、この特性は重要である。それらの不活性および純度のため に、この組成物はまた清澄剤、脱油剤、伝熱剤、例えば、気相ろう着け流体およ び電子試験流体、溶媒、水圧流体、および低温潤滑剤としても有用である。 たいていの用途に適する本発明のクロロフルオロエーテル組成物は、一般に、 約90〜約300℃の範囲内の温度で沸騰する過ハロゲン化クロロフルオロエー テル化合物を含有し、そして侵入性医学的用途に適する組成物は、低沸点の化合 物は非常に迅速に人体を出る傾向がありそして高沸点の化合物は望むよりも長く 残りうるので、約100〜約200℃、好ましくは約130〜約165℃の範囲 内の温度で沸騰する化合物を含有することが好ましい。 本発明の一群の標準的に液体のクロロフルオロエーテルは、その構成員が次の 代表的な一般式: Cl−Rf−(ORf′)n−ORf″−X I (式中、RfおよびRf″は各々独立的にC1〜C12、好ましくはC1〜C6線状ペ ルフルオロアルキレン、分枝が場合によっては1〜2個のエーテル酸素原子を含 有し、そして場合によっては第1級塩素を含む分枝ペルフルオロアルキレン、お よび非置換、置換基が場合によっては第1級塩素を含有するペルフルオロアルキ ル置換、ペルフルオロアルコキシ置換、またはペルフルオロアルキレン置換ペル フルオロシクロアルキレンよりなる群から選ばれ:各Rf′は独立的にC2〜C12 、好ましくはC2〜C6、線状ペルフルオロアルキレン、分枝が場合によっては1 〜2個のエーテル酸素原子を含有しそして場合によっては第1級塩素を含有する 分枝ペルフルオロアルキレン、および非置換、置換基が場合によっては第1級塩 素を含有するペルフルオロアルキル置換、ペルフルオロアルコキシ置換、または ペルフルオロアルキレン置換ペルフルオロシクロアルキレンよりなる群から選ば れ;Xはフッ素および第1級塩素よりなる群から選ばれ;nは0〜4、好ましく は0〜2の整数であり;そして化合物中のエーテル酸素原子の総数は1〜5であ り、エーテル酸素原子は少なくとも2個の懸垂炭素原子により分離されている) の範囲内に入る1個(または選ばれた混合物)の過ハロゲン化クロロフルオロエ ーテル化合物からなるかまたは本質的にその化合物からなるものである。化合物 中の炭素原子の総数は好ましくは5〜25、より好ましくは7〜10であり、そ して化合物中の塩素原子の総数は好ましくは1〜4、より好ましくは1〜2であ る。好ましくは、Rf、各Rf′、およびRf″は線状ペルフルオロアルキレンで あり、独立的に線状ペルフルオロアルキレンおよび非置換ペルフルオロシクロア ルキレンから選ばれ、または独立的に線状ペルフルオロアルキレンおよび分枝ペ ルフルオロアルキレンから選ばれる。 本発明のクロロフルオロエーテル組成物は、直接フッ素化のような既知のフッ 素化方法によりフッ素化可能である、それらの水素含有、飽和または不飽和クロ ロエーテル(非フッ素化)またはクロロフルオロエーテル(部分的にフッ素化さ れた)類似体から合成できる。(例えば、米国特許第4,755,567号明細 書、同第4,859,747号明細書、および同第5,093,432号明細書 (Bierschenk等)および国際特許出願発行番号WO 90/06296(Minnes ota Mining and Manufacturing Company)、これらはエーテルのフッ素化に有用 な直接フッ素化技術を開示している、参照)。過ハロゲン化クロロフルオロエー テル生成物は、1個または数個の残留水素原子を有する少量のフッ素化物質を含 有できるけれども、本発明のクロロフルオロエーテル組成物は、一般に約0.4 mg/gよりも少ない、好ましくは約0.1mg/gよりも少ない、0.01〜0. 05mg/gの残留炭素結合した水素含量を有して、本質的に完全にハロゲン化さ れ、すなわち、過ハロゲン化される。残留水素含量は、“研磨”仕上げ工程のよ うな、高められた温度、例えば150℃またはそれ以上でフッ素(または不活性 ガスで希釈されたフッ素)を使用する処理によって低下させるかまたは本質的に 完全に除去することができる。 本発明のクロロフルオロエーテル組成物を合成するために使用される一つの直 接フッ素化方法(“固体フッ素化技術”)において、前駆物質のクロロエーテル またはクロロフルオロエーテル出発物質は、ヘリウムまたは、好ましくは、窒素 のような不活性ガスで、約5〜25体積%、好ましくは約10〜15体積%のフ ッ素の低い初期濃度に、希釈されたフッ素と、好ましくは−20℃〜0℃である 低い初期温度で接触させられる。フッ素化反応が進行するにつれて、フッ素濃度 は徐々に50体積%までまたは100体積%までさへも増加し、そして反応温度 は、例えば40〜60℃に上昇し、そのような状態は前駆物質が過ハロゲン化さ れるまで維持される。前駆物質は、フッ化カリウムまたは、好ましくは、フッ化 ナトリウムのようなフッ化水素捕捉剤の存在下にフッ素化される。捕捉剤は、ペ レットまたは、好ましくは、粉体のような粒状体の形であってもよい。一般に、 フッ素化工程で発生したフッ化水素副生物の全てが捕捉されるのに十分な捕捉剤 が利用される。約1:1〜約20:1の捕捉剤:前駆物質の重量比が有用である ことがわかった。この方法を使用するなら、前駆物質は捕捉剤と混合またはその 上に被覆できて、混合物は固定金属管反応器、回転ドラム反応器、または流動床 反応器のようなフッ素化装置中でフッ素化され、この技術は一般に所望の化合物 の約15〜30モル%の収率が得られる。そのような収率を得るための典型的な 反応時間は、利用する反応装置次第であるが、約24〜約48時間に変化する。 本発明のクロロフルオロエーテル組成物を製造するために使用できるフッ素化 の別の方法(“液相フッ素化技術”)としては、使用されるフッ素化温度でフッ 素に対して比較的不活性である、液状反応媒体中の前駆物質の非常に稀薄な分散 液または、好ましくは、溶液を製造することが挙げられ、したがって出発物質の 濃度は、反応温度をより容易に制御できるように比較的低くなる。反応混合物は また、その中にフッ化ナトリウムのようなフッ化水素捕捉剤を含有または分散す ることもでき、捕捉剤:前駆物質の重量比は、例えば、約0.5:1〜7:1で ある。反応混合物は、フッ素ガスをその中に通気しながら激しく攪拌される。フ ッ素は好ましくは、窒素のような不活性ガスとの混合材の中に、攪拌機のような 使用される設備の効率および粒状体の出発物質によって決まるが、約5〜50体 積%、より好ましくは約10〜25体積%の、そしてフッ素化の間じゅう化学量 論的な過剰に維持される濃度で使用される。過ハロゲン化生成物の一般に約30 〜77モル%の範囲内の、経験的には65〜約80モル%と非常に高い収率がこ の方法により達成できる。 液相フッ素化技術の反応媒体として有用な好適な液体は、Freon(登録商標) 113、1,1,2−トリクロロトリフルオロエタン、およびFreon(登録商標 )11、フルオロトリクロロメタンのようなクロロフルオロカーボン;本発明の クロロフルオロエーテル組成物のようなクロロフルオロエーテル;Fluorinert( 登録商標)電子液FC−75、FC−72、およびFC−40;ペルフルオロペ ンタンおよびペルフルオロデカリンのようなペルフルオロアルカン;ペルフルオ ロポリエーテル;およびペルフルオロアセタールである。そのような液体の混合 物は、例えば、前駆物質および中間反応生成物の良好な分散液を得るために使用 できる。反応媒体は大気圧で便利に使用される。上記の群の反応媒体の低分子量 の構成員もまた使用できるが、高められた圧力が液相を与えるためにその時は必 要である。 液相フッ素化反応は一般に、フッ化水素捕捉剤が使用されるときは、フッ化水 素副生物を揮発させるのに十分である温度、約−10〜+50℃、好ましくは約 −10〜0℃、そしてそのような捕捉剤が使用されないときは、約0〜150℃ 、好ましくは約0〜50℃、最も好ましくは約10〜30℃の温度で、それが発 生されるフッ素化反応器から副生物のパージングをもたらすのに十分な速度で流 す不活性ガスの助力によって行なわれる。これらの温度で、反応媒体として利用 した液体は、希釈したフッ素と感知できるように反応しなくて本質的に不活性で ある。反応媒体および他の有機物質は、気体状反応流出液中にある程度まで存在 してもよく、凝縮器は気体状反応媒体および流出液中のそのような物質を凝縮す るために使用できて凝縮液を反応器に戻すことを可能にする。凝縮器は、フッ化 水素副生物の反応器への戻りを最小化または防止するように操作すべきである( 副生物はフッ素化の間に反応器中に残留することを許すならば、生成物の収率に 有害な効果を有する)。フッ化水素の戻りはフッ化水素が凝縮器を通過すること を可能にしながら有機物質の選択凝縮により、または分離容器中へのフッ化水素 と有機物質の両方の全凝縮、望むならば、続いて上部液相としてフッ化水素およ び下部液相の戻りの分離により、最小化または防止できる。 液相フッ素化技術は、前駆物質の全てが約10重量%までの前駆物質濃度を与 えるためにフッ素化に先立って液体に添加され、次いでフッ素含有ガスが前駆物 質含有液体中を通気される、バッチ様式で行うことができる。反応はまた、前駆 物質が、例えば約40〜120mL/分のフッ素流量で約150〜600mL/分の 不活性ガス流量でフッ素が通気される、例えば、400mLの液体反応混合物中へ の約1〜3g/時間の速度で、反応器中へ連続的にポンプ注入されるかまたは別 のやり方で正味の、または反応媒体として使用された型の適当な液体中の希薄溶 液または分散液として供給される、半連続様式で行なうこともできる。フッ素化 はまた、前駆物質(正味のまたは反応媒体として使用した型の適当な液体中に溶 解または分散した)が、上記のように、フッ素含有ガスが導入されるような反応 媒体を含有する反応容器中へ連続的にポンプ注入または別のやり方で供給され、 そして未反応フッ素、フッ化水素ガス、および不活性キャリヤーガスの流れが、 過ハロゲン化生成物、不完全にハロゲン化した前駆物質、および不活性液状反応 媒体からなる液体の流れとして、反応器から連続的に除去され、そして必要な分 離がクロロフルオロエーテルを回収するためになされる、連続法で行なうことも できる。反応器中の不活性液状媒体の量は、リサイクルしたまたは新鮮な液体の 添加により一定水準に維持できる。バッチ様式からの生成物は、一般にかなりの 残留水素、例えば、約7mg/gを有するが、一方連続または半連続様式により製 造された生成物は、一般により少ない残留水素、例えば、0.1mg/g以下を有 する。一般に、前駆物質の連続添加は好ましくてより高い収率、より良好な生成 物品質、およびフッ素のより効率的な使用を提供するけれども、“研磨”仕上げ 工程が使用されるならばバッチ様式は類似の利点を有する。 フッ素化反応の極度に高い発熱性によって、冷却した液体または氷浴が一般に 許容しうる速度の反応が達成できるために使用される。反応が完了するとき、反 応器はフッ素がパージされて反応器の内容物が取り出される。固体フッ素化技術 においては、反応器の内容物は溶媒Freon(登録商標)113またはFluorinert (登録商標)FC−72と混合され、得られたスラリーは濾過され、溶媒は例え ば真空蒸留によりストリッピングされて粗製生成物を与える。フッ素化がフッ化 水素捕捉剤の存在下に液相フッ素化技術により行なわれる場合、消費された捕捉 剤は液体反応器の内容物から濾過またはデカンテーションにより分離されて次い で後者は蒸留されて粗製生成物から反応媒体を分離する。フッ素化が捕捉剤の使 用なしに液相フッ素化技術により行なわれる場合は、反応生成物の混合物は蒸留 されて生成物を回収する。 粗製生成物は塩基、例えば、水酸化ナトリウム、またはフッ素(研磨仕上げ技 術により)を使用して処理されて水素化物の不純物を除去し、そしてそのように 処理した生成物は次いで蒸留される。これらの精製工程の順序は、最善の結果を 得るために変化することができる。 本発明のクロロフルオロエーテル組成物を合成するために使用される前駆物質 のクロロエーテルは、標準的な方法を使用してさまざまなやり方で合成できる。 例えば、クロロエーテルはエーテル酸素含有アルコール(またはテトラヒドロフ ランのようなエーテル)と塩化チオニル、五塩化リン、またはオキシ塩化リンの ような塩素含有試薬との反応により合成できる。前駆体のクロロエーテルもまた アルコールとα,ω−ジクロアルカンまたはα,ω−ブロモクロロアルカンとの 塩基性条件下の反応により、または金属、例えば、銀、エーテル酸の塩と塩素と の反応により合成できる。(過ハロゲン化クロロフルオロエーテルに対する代替 経路として、エーテル酸誘導体が直接フッ素化されて過フッ化エーテル酸を生成 し、その金属塩が次いで合成されて塩素化剤の存在下に脱カルボキシル化されて 過ハロゲン化クロロフルオロエーテルを得ることに注意されたし(M.Hudlicky ,Chemistry of Organic Fluorine Compounds,SecondEdition,pages225−26, Ellis Horwood,NewYork(1992)参照).) 望むならば、クロロフルオロエーテル、すなわち、部分的にフッ素化された前 駆物質は、本発明のクロロフルオロエーテル組成物を合成するために利用でき、 そしてこれらの前駆物質は既知のフッ素化技術によって得ることができる反応性 フッ化化学薬品中間体から合成できる。例えば、ある特定の部分的にフッ素化さ れた前駆物質は、クロロトリフルオロエチレンに対するアルコールの添加により 合成でき(Hudlicky,上記,409頁)、そして部分的にフッ素化されたエーテル 酸素含有アルコールおよび部分的にフッ素化されたアルコールは、クロロエーテ ルの前駆物質の合成のために上記の反応に利用できる。 本発明のクロロフルオロエーテル組成物の過ハロゲン化クロロフルオロエーテ ルへ直接フッ素化による転換のための有用な前駆物質のクロロエーテルおよびク ロロフルオロエーテルとしては、次の化合物およびそれらの選ばれた混合物が挙 げられる: 本発明のクロロフルオロエーテル組成物の過ハロゲン化クロロフルオロエーテ ルの代表的な例としては、上記に表示した前駆物質のクロロエーテルおよびクロ ロフルオロエーテルの過フッ素化(すなわち、本質的に全ての水素がフッ素で置 換された)相対物が挙げられる。前駆物質が不飽和を有する場合、対応する過ハ ロゲン化クロロフルオロエーテルは飽和される。 本発明のクロロフルオロエーテル組成物は洗浄剤、脱油剤、伝熱剤、例えば気 相はんだ付け流体および電子試験流体、溶媒、水圧流体、および低温潤滑剤とし て有用である。この組成物はまた酸素を溶解および輸送できると信じられ、それ ゆえ血管の閉鎖の治療において侵入的に使用できる血液代用品として、癌の放射 線治療または化学療法に対する補助薬として、および画像明度化剤として潜在的 に有用である。そのような用途のために、この組成物のエマルジョンは、例えば 、米国特許第3,911,138号明細書(Clark)および同第5,077,0 36号明細書(Long)に記載されているような方法により製造でき、その記載は 参照として本明細書へ組み込まれる。少量の随意の成分、例えば、界面活性剤は クロロフルオロエーテル組成物に添加してもよくて特定の用途に対して特定の望 ましい性質を付与する。 本発明はさらに次の実施例によって説明されるが、これらの実施例に列挙され た特定の物質およびそれらの量は、他の条件および詳細とともに、本発明を不当 に制限するために解釈されるべきではない。実施例 実施例 1 ペルフルオロ−4,4’−ジクロロブチルエーテル(Cl−C4F8−O−C4F8−Cl )の合成 前駆物質4,4’−ジクロロブチルエーテルは、オキシ塩化リン(POCl3)と の反応によってテトラヒドロフランから合成した。1Lの丸底フラスコに攪拌機 、温度計、還流凝縮器および滴下漏斗を取り付けた。フラスコに50gの濃硫酸 を仕込み、攪拌しながら95〜105℃に加熱した。80mLのテトラヒドロフラ ン中の30mLのPOCl3の混合物を、その温度を維持しながらフラスコにゆっくり 添加した。混合物の添加が完了後、得られた混合物を攪拌しながらさらに半時間 こ の温度に維持した。次いで、攪拌を継続して温度を維持しながら、約350mlの 水を添加して反応を停止した。フラスコの内容物を分液漏斗に移して塩化メチレ ンで抽出した。次いで抽出物を減圧下に蒸留して所望の4,4’−ジクロロブチ ルエーテルを得た。 内部攪拌機、ガス入口、温度計、有機物供給管、冷却ジャケット、および低温 凝縮器を備え付けた2Lの金属反応器に1.8LのFreon(登録商標)113を 仕込み窒素でパージした。反応器を約18.5℃に維持した。240mL/分のフ ッ素および1200mL/分の窒素のガス流を混合物に対して装入し、Freon(登 録商標)113を使用して260mLに希釈した100gの4,4’−ジクロロブ チルエーテル前駆物質の溶液を13mL/時間の速度で反応器に添加した。総添加 時間は20時間であった。反応器を窒素ガスでパージしてフッ素を除去後、内容 物を反応器から取り出し、Freon(登録商標)113を蒸留により分離し、残留 物を235g残した。残留物を強アルカリ性の溶液で加熱し、生成物を次いでさ らに6インチのビグリュー蒸留塔を使用して蒸留して(メインカット184g、 沸点146〜8℃)精製した。生成物の構造を19F NMRおよびGC/MSにより 確認した。実施例 2 ペルフルオロ−1,11−ジクロロ−3,6,9−トリオキサウンデカン(Cl −(C2F4O)3−C2F4−Cl)の合成 前駆物質Cl−(C2H4O)3−C2H4−Clを塩化チオニルによるテトラエチレングリ コールの処理により合成した。388.4gのテトラエチレングリコールを、攪 拌しながら、850mLの塩化チオニルを含有するフラスコに滴下様式で添加した 。添加が完了した後、ガスの発生がもはや観察されなくなるまで、得られた溶液 を100℃で数時間加熱した。過剰の塩化チオニルを次いで蒸留により除去し、 残留物を水で洗浄し、その残留物を次いで蒸留して所望のCl−(C2H4O)3−C2H4 −Cl前駆物質を得た。 この前駆物質をフッ素化、塩基で処理し、実施例1と本質的に同一の方法で蒸 留して122.6gのCl−(C2F4O)3−C2F4−Cl(沸点137℃)を得た。実施例 3 ペルフルオロ−1−クロロ−3,6−ジオキサデカン(C4F9−O−C2F4−O−C2 F4−Cl)の合成 前駆物質C4H9−O−C2H4−O−C2H4−Clを塩化チオニルによるブトキシエトキシ エタノール(ブチルカルビトール)の処理により合成した。145gの塩化チオ ニルを、攪拌しながら、179gのブチルカルビトールと2mLのジメチルホルム アミドを含有するフラスコに滴下様式で添加した。添加が完了した後、得られた 溶液を室温で一夜攪拌した。過剰の塩化チオニルを次いでロータリーエバポレー ターによって除去し、残留物を水中へ注ぎ入れた。得られた均質の溶液を等量の エーテルで抽出し、エーテル抽出物をKOH希薄(約5重量%)溶液で洗浄した 。洗浄したエーテル抽出物を次いで乾燥し、エーテルをロータリーエバポレータ ーを使用して除去し、残留物を8インチのビグリュー塔によって蒸留してC4H9− O−C2H4−O−C2H4−Cl(沸点0.15トールにて61〜66℃)を得た。 C4H9−O−C2H4−O−C2H4−Cl前駆物質をフッ素化し、塩基で処理し、実施例1 と本質的に同一の方法で蒸留した。得られた化合物、C4F9−O−C2F4−O−C2F4− Clの沸点は、114〜116℃であった。生成物の構造はGC/MS、IRおよ び19F NMRにより確認した。実施例 4 ペルフルオロ−1−クロロ−3−オキサノン(C6F13−O−C2F4−Cl)の合成 前駆物質C6H13OCF2CHFClをクロロトリフルオロエチレン(CTFE)へのn− ヘキサノールの塩基接触付加により合成した。1Lの丸底フラスコに攪拌機、ド ライアイス凝縮器およびガス入口を取り付けた。フラスコに102gのn−ヘキ サノール、3.93gの粉体化KOHおよび250mLのTHFを仕込み、フラス コの内容物を55〜60℃に加熱した。CTFEをガス入口からフラスコへ添加 し、発熱を生じさせた。発熱の後、追加の2.4gのKOHをフラスコに添加し 、続いてCTFEをゆっくり添加した。生じた発熱がひいた後、フラスコの内容 物を濾過して白色の沈殿を除去し、次いで追加の6.3gのKOHを炉液に添加 し、続いて再度CTFEを添加した。総計120gのCTFEを使用した。GL Cは、未反応ヘキサノールと所望の生成物、C6H13−O−CF2CHFClの1:4混合物 であることを示した。混合物を約1Lの水で急冷し、塩化メチレンで2回抽 出し、次いで乾燥および蒸留を行なって未反応n−ヘキサノールと所望の生成物 、C6H13−O−CF2CHFClの粗製生成物の混合物を得た。 粗製生成物の混合物を過剰の塩化アセチルで処理して未反応n−ヘキサノール を酢酸n−ヘキシルに転換した。C6H13−O−CF2CHFClおよび酢酸n−ヘキシルを 含有する、得られた混合物を次いでフッ素化(本質的に実施例1におけるように )しそして蒸留した。得られた粗製のC6F13−O−C2F4−Clを次いで塩基で処理し て、本質的に実施例1におけるように蒸留した(0.15torrにおける沸点29 ℃)。生成物の構造をGC/MSにより確認した。実施例 5 ペルフルオロ−1−クロロ−3,6−ジオキサドデカン(C6F13−O−C2F4−O −C2F4−Cl)の合成 前駆物質C6H13OC2H4OC2H4Clを塩化チオニルによるヘキシロキシエトキシエタ ノール(ヘキシルカルビトール)の処理により合成した。130.9gの塩化チ オニルを、攪拌しながら、190gのブチルカルビトールと2mLのジメチルホル ムアミドを含有するフラスコに滴下様式で添加した。添加が完了した後、得られ た溶液を還流で2時間加熱した。過剰の塩化チオニルをアスピレーターの圧力下 に除去した。残存している残留物を約250mLのFreon(登録商標)113中に 溶解して水で洗浄した。Freon(登録商標)をアスピレーターの圧力下に除去し 、洗浄した残留物を蒸留して所望の生成物(沸点0.9torrにて95〜100℃ )を得た。 C6H13OC2H4OC2H4Cl前駆物質をフッ素化し、塩基で処理し、本質的に実施例1 におけるように蒸留して206.5gの生成物、C6F13−O−C2F4−O−C2F4−Cl (沸点146〜148℃)を得た。生成物の構造を19F NMR、IR、およびGC /MSにより確認した。実施例 6 ペルフルオロ−1,10−ジクロロ−3,6−ジオキサデカン(Cl−C2F4−O −(CF24−OC2F4−Cl)の合成 34.8gの工業試薬級(85%)のHO−C2H4−O−CH2−C≡C−CH2−O−C2H4 −OHをメタノール中で0.4gの10%Pd/C触媒を使用して還元した。 混合物を濾過して触媒を除去し、メタノールをアスピレーターの圧力下に除去し て34.9gの粗製ジオール、HO−C2H4−O−(CH24−O−C2H4−OHを得た。こ れを塩化メチレン約50mL中に溶解し、この溶液を加熱および攪拌しながら塩化 チオニル40mLに滴下様式で添加した。溶液の完全な添加によって得られた混合 物を、約80℃で8時間加熱した。混合物の蒸留で、20.9gの、沸点が0. 6torrで95℃の主留分を得た。この留分は、GC/MSにより主にCl−C2H4− O−(CH24−O−C2H4−Clであると同定した。この手順を本質的に同一のやり方 であるが大規模に繰返して続くフッ素化のために十分な物質を生成した。 100gのCl−C2H4−O−(CH24−O−C2H4−Clを本質的に実施例1における のと同一の方法でフッ素した。Freon(登録商標)113溶媒を次いで蒸留して 222gの粗製生成物を得て、それを塩基で処理して次いで共沸蒸留して140 .2gの留分を得た。この留分を水で洗浄し、MgSO4上で乾燥し、蒸留して14 0〜2℃で沸騰する主留分を得た。この主留分の19F NMRは、95%以下の所望 のCl−C2F4−O−(CF24−OC2F4−Cl生成物であることを示した。生成物の異性 体的純度は99.5%であった。比較例 1 9.0gのCl−C4F8−O−C4F8−Clのクロロ異性体、2.0gの粉体化NaOH、 および40mLのテトラグライムの出発混合物を、還流で20時間攪拌した。得ら れた異性体生成物の混合物を500mLの水を添加して回収し、続いて低部のフッ 化化学薬品相を分離し、異性体分布を19F NMRにより測定した。出発混合物中お よび得られた生成物の混合物中の異性体の分布を以下の表1に示す。 これらのデータは、第2級塩化物は第1級塩化物よりもNaOH親核試薬に対して より反応性であったことを示す。比較例 2 9.0gのn−C8F17−Br、1.0gの(C4F9OC2F4O)2CF2、0.19gの 18−クラウン−6エーテル、2.0gの粉体化NaOH、および20mLのテトラグ ライムの混合物を還流で29時間加熱した。冷却後、希硫酸(約5重量%)を混 合物に添加し、混合物の相分離を生じた。相分離した混合物の低部フッ化化学薬 品相をかん流により単離した。単離した相の19F NMRは92%n−C8F17Hおよび 8%(C4F9OC2F4O)2CF2であることを示し、第1級臭化物が類似の条件下に比較 例1の第1級塩化物よりもNaOH親核試薬に対してより反応性であったことを証明 する。 本発明のさまざまな変更および代替が、本発明の範囲および精神から離れるこ となく、当業者に明らかになるであろう。
【手続補正書】特許法第184条の8 【提出日】1994年12月19日 【補正内容】 西ドイツ特許第2,319,971号明細書は、炭素数4以上のフッ素化有機 化合物、例えば、(ClCF22CFO(CF24OCF(CF2Cl)2のミクロエマルジョンを 開示している。 米国特許第3,435,078号明細書は、炭素数が少なくとも10のα,− ビス(フルオロペルハロイソプロポキシ)ペルフルオロアルカンに関するもので ある。比較例 1 9.0gのCl−C4F8−O−C4F8−Clのクロロ異性体、2.0gの粉体化NaOH、 および40mLのテトラグライムの出発混合物を、還流で20時間撹拌した。得ら れた異性体生成物の混合物を500mLの水を添加して回収し、続いて低部のフッ 化化学薬品相を分離し、異性体分布を19F NMRにより測定した。出発混合物中お よび得られた生成物の混合物中の異性体の分布を以下の表1に示す。 これらのデータは、第2級塩化物は第1級塩化物よりもNaOH親核試薬に対して より反応性であったことを示す。比較例 2 9.0gのn−C8F17−Br、1.0gの(C4F9OC2F4O)2CF2、0.19gの 18−クラウン−6エーテル、2.0gの粉体化NaOH、および20mLのテトラグ ライムの混合物を還流で29時間加熱した。冷却後、希硫酸(約5重量%)を混 合物に添加し、混合物の相分離を生じた。相分離した混合物の低部フッ化化学薬 品相をかん流により単離した。単離した相の19F NMRは92%n−C8F17OHおよび 8%(C4F9OC2F4O)2CF2であることを示し、第1級臭化物が類似の条件下に比較 例1の第1級塩化物よりもNaOH親核試薬に対してより反応性であったことを証明 する。 請求の範囲 1.式 Cl−Rf−ORf″−X I (式中、RfおよびRf″は各々独立的にC1〜C6線状ペルフルオロアルキレン、 分枝が場合によっては第1級塩素を含有する分枝ペルフルオロアルキレン、およ び非置換、置換基が場合によっては第1級塩素を含有するペルフルオロアルキル 置換、またはペルフルオロアルキレン置換ペルフルオロアルキレンから選ばれ; Xは第1級塩素原子であり;化合物中の炭素原子の総数は7〜10である)によ り表わされる過ハロゲン化クロロフルオロエーテル化合物の1個または選ばれた 混合物から本質的になる、通常は液体のクロロフルオロエーテル組成物。 2.式 C8F16Cl2O を有する、クロロフルオロエーテル化合物。 3. ClCH2O(CH27Cl Cl(CH22O(CH26Cl Cl(CH23O(CH25Cl Cl(CH24O(CH24Cl ClCH2C(CH32CH2O(CH23Cl よりなる群から選ばれる前駆物質化合物のフッ素化により製造された、クロロフ ルオロエーテル化合物。 ClCF2O(CF27Cl Cl(CF22O(CF26Cl Cl(CF23O(CF25Cl Cl(CF24O(CF24Cl ClCF2C(CF32CF2O(CF23Cl よりなる群から選ばれたクロロフルオロエーテル化合物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,H U,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,MG,MN ,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU, SD,SE,SK,UA,VN (72)発明者 ムーア,ジョージ ジー.アイ. アメリカ合衆国 55133―3427 ミネソタ 州セント ポール,ポスト オフィス ボ ックス 33427 (72)発明者 フリン,リチャード エム. アメリカ合衆国 55133―3427 ミネソタ 州セント ポール,ポスト オフィス ボ ックス 33427 (72)発明者 カウフマン,ロバート ジェイ. アメリカ合衆国 63130 ミズーリ州ユニ バーシティ シティ,スタンフォード ア ベニュー 8129 (72)発明者 リチャード,トーマス ジェイ. アメリカ合衆国 63132 ミズーリ州ユニ バーシティ シティ,ローランド 8607

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.少なくとも5個の炭素原子、1〜5個のエーテル酸素原子および少なくと も1個の塩素原子を有し、前記エーテル酸素原子が少なくとも2個の懸垂炭素原 子により分離され、かつ前記塩素原子が第1級炭素原子に結合されている、過ハ ロゲン化クロロフルオロエーテル化合物の1個または選ばれた混合物から本質的 になる、通常は液体のクロロフルオロエーテル組成物。 2.前記化合物の沸点が約90〜約300℃の範囲内にある、請求の範囲第1 項に記載の組成物。 3.前記の各化合物が、式 Cl−Rf−(ORf′)n−ORf″−X I (式中、RfおよびRf″は各々独立的にC1〜C12線状ペルフルオロアルキレン 、分枝が場合によっては1〜2個のエーテル酸素原子を含有し、そして場合によ っては第1級塩素を含む分枝ペルフルオロアルキレン、および非置換、置換基が 場合によっては第1級塩素を含有するペルフルオロアルキル置換、ペルフルオロ アルコキシ置換、またはペルフルオロアルキレン置換ペルフルオロシクロアルキ レンよりなる群から選ばれ;各Rf′は独立的にC1〜C12線状ペルフルオロアル キレン、分枝が場合によっては1〜2個のエーテル酸素原子を含有しそして場合 によっては第1級塩素を含有する分枝ペルフルオロアルキレン、および非置換、 置換基が場合によっては第1級塩素を含有するペルフルオロアルキル置換、ペル フルオロアルコキシ置換、またはペルフルオロアルキレン置換ペルフルオロシク ロアルキレンよりなる群から選ばれ;Xはフッ素および第1級塩素よりなる群か ら選ばれ;nは0〜4の整数であり;そして前記の各化合物中のエーテル酸素原 子の総数は1〜5であり;エーテル酸素原子は少なくとも2個の懸垂炭素原子に より分離されている)により表わされる、請求の範囲第1項に記載の組成物。 4.RfおよびRf″が各々独立的にC1〜C6線状ペルフルオロアルキレン、分 枝ペルフルオロアルキレンおよび非置換ペルフルオロシクロアルキレンよりなる 群から選ばれ:各Rf′が独立的にC2〜C6線状ペルフルオロアルキレン、分枝 ペルフルオロアルキレンおよび非置換ペルフルオロシクロアルキレンよりな る群から選ばれる、請求の範囲第3項に記載の組成物。 5.前記の各化合物中の炭素原子の総数が5〜25である請求の範囲第3項に 記載の組成物。 6.前記の各化合物中の塩素原子の総数が1〜4である、請求の範囲第3項に 記載の組成物。 7.nが0〜2の整数である、請求の範囲第3項に記載の組成物。 8.前記の各化合物が、 ペルフルオロ−4,4’−ジクロロブチルエーテル、 ペルフルオロ−1,11−ジクロロ−3,6,9−トリオキサウンデカン、 ペルフルオロ−1−クロロ−3,6−ジオキサデカン、 ペルフルオロ−1−クロロ−3−オキサノナン、 ペルフルオロ−1−クロロ−3,6−ジオキサドデカン、および ペルフルオロ−1,10−ジクロロ−3,8−ジオキサデカン よりなる群から選ばれる、請求の範囲第3項に記載の組成物。 9.前記の化合物が、ペルフルオロ−4,4’−ジクロロブチルエーテルであ る、請求の範囲第3項に記載の化合物。 10.対応するフッ素化可能なクロロエーテルまたはクロロフルオロエーテル前 駆物質をフッ素と接触させて前記の前駆物質をハロゲン化することからなる、請 求の範囲第1項に記載の組成物を製造する方法。
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