JPH08503951A - シクロデキストリンとポリマーを用いた薬剤供給系 - Google Patents

シクロデキストリンとポリマーを用いた薬剤供給系

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JPH08503951A JP6513478A JP51347894A JPH08503951A JP H08503951 A JPH08503951 A JP H08503951A JP 6513478 A JP6513478 A JP 6513478A JP 51347894 A JP51347894 A JP 51347894A JP H08503951 A JPH08503951 A JP H08503951A
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Abstract

(57)【要約】 水性媒質中に治療薬剤と、安定化に有効な量のカルボキシ含有ポリマーと、シクロデキストリンとを含有する薬剤組成物であって、このシクロデキストリンが変性または未変性のα−、β−およびγ−シクロデキストリンのヒドロキシプロピル、ヒドロキシエチル、グルコシル、マルトシルおよびマルトトリオシル誘導体よりなる群から選ばれたものである薬剤組成物;ならびに薬剤組成物中の治療薬剤を安定化および可溶化する方法であって、水性媒質中の該治療薬剤を、その安定化に有効な量のカルボキシ含有ポリマーおよび該治療薬剤を少なくとも部分的に可溶化するのに十分な量のシクロデキストリンと混合することからなり、このシクロデキストリンは変性または未変性のα−、β−およびγ−シクロデキストリンのヒドロキシプロピル、ヒドロキシエチル、グルコシル、マルトシルおよびマルトトリオシル誘導体よりなる群から選ばれたものである方法。

Description

【発明の詳細な説明】 シクロデキストリンとポリマーを用いた薬剤供給系 発明の分野 本発明はシクロデキストリンもしくはシクロデキストリン誘導体とカルボキシ 含有ポリマーと治療薬剤とを含有する薬剤組成物に関する。本発明はまた、治療 薬剤、特にアミノ置換ステロイド治療薬剤と、軽度に架橋したカルボキシ含有ポ リマーと、特定のシクロデキストリン誘導体とを含有する局所眼科用薬剤組成物 に関する。本発明はさらに、シクロデキストリン誘導体とカルボキシ含有ポリマ ーとを併用して、処方組成物中のアミノ置換ステロイド治療薬剤を安定化および 可溶化する方法にも関する。 背景技術 有用な治療薬剤(医薬)の中には、水中または体液中での安定性が低いため、 使用に困難をきたしているものがある。治療薬剤によっては、安定性の問題に加 えて刺激を生ずることがある。薬剤が不安定であると、これを含有する薬剤組成 物の保管寿命が短い、および/または保管条件の厳重な管理が必要といった理由 でその有用性が制限されることがある。一部の治療薬剤は不溶性であり、溶解度 が低いと生体利用性(bioavailability)が低くなることから、その化合物の可 能性を十分に利用する試みが著しく阻害されることがある。或る種のアミノステ ロイドは、体液のような水性環境中での溶解度が低く、また不安定になりがちで あるため、上記の問題点を示す。アミノステロイドの不安定性は、主にその抗酸 化性という特性の結果として生ずる。アミノステロイドは強い抗酸化剤であるの で、特に酸化による分解に敏感である。さらに、この種の化合物は加水分解によ る分解や転位も受け易い。従って、治療薬剤を、これを安定化および可溶化し、 かつ刺激性を改善する成分と一緒に含有する改善された薬剤組成物が求められて いる。治療薬剤を長時間にわたって標的部位に供給する組成物の提供も多くの特 許出願の目的となっている。 薬剤供給系、シクロデキストリン、ならびにシクロデキストリンもしくは賦形 剤(vehicle)と薬剤との組合わせに関しては多くの刊行物が存在する。しかし 、シクロデキストリン類とカルボキシ含有ポリマーとの併用が治療薬剤を安定化 および可溶化すること、ならびにこの両成分が互いに適合性があること、はこれ まで示唆されたことがない。また、国際出願公開公報WO 87/01706号および米国 特許第5,124,154号(後述)に開示されているアミノステロイド類が、カルボキ シ含有ポリマーとシクロデキストリンとの組合わせと適合性があること、或いは この組合わせにより安定化されることも知られていなかった。本発明の背景に関 連性がある刊行物を次に示す。 薬剤を眼、皮膚および体内のその他の部位に持続的に供給するための多様な組 成物がこれまでに処方されている。例えば、眼科用薬剤と高粘性のゲルを形成す る高分子量ポリマーとを含有する持効性眼科用組成物が、Schoenwaldらの1981年 6月2日発行の米国特許第4,271,143号およびSchoenwaldらの1983年10月4日発行の 米国特許第4,407,792号に記載されている。 1979年5月16日発行の英国特許出願公開公報GB 2007091 Aには、カルボキシビ ニルポリマー、水溶性塩基性物質、および眼科用薬剤を含有する、pH5〜8、20 ℃での粘度1,000〜100,000cpsのゲル状の眼科用薬剤組成物が記載されている。 1979年8月8日発行の英国特許出願公開公報GB 2013084 Aには、眼科用薬剤とカ ルボキシポリメチレン、カルボキシビニルおよびエチレン/無水マレイン酸ポリ マーなどのカルボン酸または無水物官能基を有し、分子量が1,000,000を超える ポリマーとを含有する、眼の結膜嚢に投与するための水性ゲル剤が記載されてい る。 Robinsonの1986年10月7日発行の米国特許第4,615,697号は、生体接着剤と抗炎 症剤などの治療薬剤とを利用した徐放性組成物とその使用方法を開示している。 生体接着剤は、反復単位の約80%が少なくとも1個のカルボキシ官能基を含有す る多数の反復単位とポリアルケニルポリエーテルを実質的に含有しない架橋剤と を有する、水膨潤性であるが水不溶性の繊維質架橋カルボキシ官能性ポリマーで ある。 本出願人に譲渡された1993年3月9日発行の米国特許第5,192,535号には、等積 球径(equivalent spherical diameter)で約50μm以下の粒度を有する軽度に 架橋されたポリマー、好ましくはカルボキシル含有モノエチレン性不飽和モノマ ー(例、アクリル酸など)少なくとも約90重量%を多官能性、好ましくは2官能 性の架橋剤[例、ジビニルグリコール(=3,4-ジヒドロキシ-1,5-ヘキサジエン )]約0.1〜5重量%と共に懸濁または乳化重合させて調製したポリマーを、眼科 用薬剤(例、ステロイドのフルオロメトロン)と共に水性媒質中の懸濁液とした 組成物であって、ポリマーの量が水性懸濁液の全重量に基づいて約0.1〜6.5重量 %、pHが約3.0〜6.5、浸透圧(浸透性または緊張性)が約10〜400 mOsMである 組成物が記載されている。この新規な局所眼科用薬剤供給系は、点眼形態で容易 に投与可能であり、従って一定した正確な用量で快適に投与できる適度に低い粘 度を持つ。この懸濁液は、眼の涙液と接触すると眼内で急速にゲル化して、粘度 が最初に導入された懸濁液の粘度より実質的に大きくなり、それにより眼内の適 所に長時間とどまり、眼科用薬剤を持続的に放出する。1992年1月9日発行の国際 出願公開公報WO 92/00044号および1989年8月10日発行の国際出願公開公報WO 89/ 06964号も参照されたい。 1987年3月26日発行の国際出願公開公報WO 87/01706号は、多数のアミノステロ イド類とその多様な状況下での治療用途、ならびに投与方法と用量について開示 しているが、眼の疾患および不調の治療または予防については開示がない。また 眼への局所投与や眼内注射による投与についても開示していない。 本出願人による米国特許第5,124,154号は、酸化的損傷に耐える眼の自然能力 を急性および慢性の両面で補うことにより、外傷、老化、手術、眼圧の増大によ る緑内障の兆候、斑変性(macular degeneratlon)の進行による視力低下の可能 性などに眼組織が応答する能力を高めるようにする方法および組成物を開示して いる。1側面において、この米国特許の発明は、治療薬剤(特に抗酸化剤)とし て機能する眼科学的有効量の或る種のアミノ置換ステロイドを不活性賦形剤中に 含有させた組成物を用いて眼の損傷過程(特に酸化過程)を阻止することにより 、眼内損傷(特に酸化的眼内損傷)を受け易く、眼内損傷による視覚機能低下の 予防または視覚機能の改善が必要な人または他の動物の眼の疾患または不調を予 防 または治療する方法と組成物を開示している。 本出願人による米国特許第5,124,154号はさらに、アミノステロイド類を眼の 疾患または不調の予防または治療用の適当な不活性賦形剤または担体と組合わせ た組成物にも関する。局所、眼内および全身の投与経路が記載されている。これ らの先願において、「不活性賦形剤」という用語は、アミノステロイドの眼組織 に関する治療的機能(特に抗酸化機能)に対して本質的に不活性な、佐剤(アジ ュバント)、保存剤、緩衝剤、粘滑剤その他のあらゆる物質を任意に包含すると いう広い意味で使用している。局所投与用組成物は、適当な高分子担体中にアミ ノ置換ステロイド治療薬剤を0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%の量で一 般に含有する。高分子担体としては、軽度に架橋したカルボキシ含有ポリマー( ポリカーボフィル等)、デキストラン、セルロース誘導体、ポリエチレングリコ ール400およびその他の高分子粘滑剤が挙げられる。この局所投与用組成物に含 有させることが望ましいとされている他の添加成分には、塩化ナトリウム、ED TA(エデト酸二ナトリウム)、界面活性剤、および BAK(塩化ベンザルコ ニウム)などの保存剤がある。 シクロデキストリンは環状オリゴ糖類である。最も普通のシクロデキストリン は、6個のグルコース残基の環からなるα−シクロデキストリン;7個のグルコー ス残基の環からなるβ−シクロデキストリン;および8個のグルコース単位の環 からなるγ−シクロデキストリンである。シクロデキストリンの内部空間は親油 性であり、シクロデキストリンの外側は親水性である。この特性の組合わせに着 目して、天然のシクロデキストリン類を特に薬剤と結び付けた広範な研究が行わ れており、薬剤との多くの包接化合物がこれまでに報告された。中でもβ−シク ロデキストリンは、その中空空間の寸法から特に関心を持たれてきたが、その水 溶性が比較的低く(25℃で約1.8% w/v)、腎毒性を伴うため、その医薬分野での 利用が制限されてきた。 天然シクロデキストリンの特性を変化させる研究の結果、ヘプタキス(2,6- ジ−O−メチル)−β−シクロデキストリン、ヘプタキス(2,3,6−トリ−O −メチル)−β−シクロデキストリン、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキス トリン、β−シクロデキストリン−エピクロロヒドリンポリマーなどが開発され た。シク ロデキストリンとその医薬研究における用途の包括的な解説については、S.D.B ruck編、制御された薬剤供給(Controlled Drug Delivery),Vol.I、CRSプレ ス(米国フロリダ州ボカラトン)発行(1983)の125-148頁に掲載されたPitha等 の論文を参照されたい。より最近の概説としては、Uekamaら,治療薬剤担体系の CRC論評(CRC Critical Reviews in Therapeutic Drug Carrier Systems) , Vol.3(1),1-40(1987);Uekama,1987年の薬学のトピックス(Topics in P harmaceutical Sciences in 1987) ,D.D.BreimerとP.Speiser編、Elsevier S cience Publishers B.V.(バイオメディカル部)1987年発行,181-194;および Pagington,英国の化学(Chemistry in Britain),1987年5月,455-458を参照 できる。 α−、β−またはγ−シクロデキストリンまたはこれらの混合物と多様な薬剤 との包接化合物がこれまで多くの研究者群により報告されており、この包接化合 物による各種の利点も明らかにされてきた。このような報告として、Bodorの米 国特許第4,983,586号および第5,024,998号に要約されている文献がある。この米 国特許の全体を参考文献として本明細書に組み込み、また準拠する。β−シクロ デキストリンそれ自体と多様なステロイドホルモン(副腎皮質ステロイド、アン ドロゲン、タンパク同化ステロイド、エストロゲン、およびプロゲストゲン)と の包接化合物について説明しているLipariの米国特許第4,383,992号も特に参照 することができる。これらの包接化合物は、水溶性が改善され、眼内での治療応 答が増大すると言われている。しかし、上述したように、β−シクロデキストリ ンは水溶性が低く(25℃で約1.8% w/v)、腎毒性を伴う。 ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンと、β−シクロデキストリンへ のプロピレンオキサイドの付加によるその製造は、20年以上も前にGrameraらの 米国特許第3,459,731号に報告された。(Grameraらはまた、β−シクロデキスト リンとのエチレンオキサイドの反応によるヒドロキシエチル−β−シクロデキス トリンの同様の製造についても報告した。)ずっと最近になり、Pithaとその共 同研究者は、このシクロデキストリン誘導体の改良された製造と各種薬剤分子の 溶解に及ぼすその影響について報告した。1986年6月24日発行のPithaの米国特許 第4,596,795号には、性ホルモン、特にテストステロン、プロゲステロンおよび エストラジオールと特定のシクロデキストリン、好ましくはヒドロキシプロ ピル−β−シクロデキストリンおよびポリ−β−シクロデキストリンとの包接化 合物が記載されている。この包接化合物により、性ホルモンを舌下またはバッカ ル経路から全身循環系にうまく供給することが可能となり、この供給の有効性は 「親水性のシクロデキストリン誘導体の高い溶解力、そのステロイド類との包接 化合物の凝集が起きない構造、およびその口腔組織の低い毒性および刺激性」に 基づくと考えられている。ポリ−γ−シクロデキストリンおよびヒドロキシプロ ピル−γ−シクロデキストリンを含む他のシクロデキストリン類による成功も、 このPithaの米国特許に述べられた。これと同じおよび関連する研究に関するPit haら,J.Pharm.Sci.,Vol.74,No.9,1985年9月,987-990も参照されたい。ま た、Pithaらは上記のJ.Pharm.Sci.の論文において、テストステロン/ヒドロ キシプロピル−β−シクロデキストリン包接化合物を含有する錠剤の貯蔵安定性 と、このシクロデキストリン誘導体それ自体に毒性がないこと、ならびにシクロ デキストリン誘導体とその薬剤との包接化合物が非晶質であることが溶解性の向 上に重要であることも述べている。 ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンの改善され、最適化された製造 および精製方法は、Pithaら,International Journal of Pharmaceutics29,7 3-82(1986)に記載されている。この論文において、著者らはヒドロキシプロピ ル−β−シクロデキストリンの濃厚(40〜50%)水溶液中における32種類の薬剤 の水溶性の増大について報告している。著者らが溶解性が改善されたと報告して いる薬剤の中には、デキサメタゾン、エストラジオール、エストリオール、エチ ニルエストラジオール−3−メチルエーテル、エチステロン、17−メチルテスト ステロン、ノルエチンドロン、プロゲステロン、スピロノラクトン、およびテス トステロンがある。著書らは、この報告が、ヒドロキシプロピル−β−シクロデ キストリンが人への性ホルモンの経口投与に有効であることを見出した以前の研 究の延長上にあることを指摘した。Pithaら,International Journal of Pharma ceutics29,73-82(1986)に報告された彼らのその後の研究は、Pithaの1988 年2月23日発行の米国特許第4,727,064号にも記載されている。この米国特許は、 シクロデキストリンと薬剤との非晶質包接化合物を含有する組成物、ならびに( 1)薬剤と包接化合物を形成することができる水溶性の複数のシクロデキストリ ン誘導体の本質的に非晶質の混合物を水に溶解し、そして(2)親油性薬剤を水 性媒質中に可溶化して溶液を形成し、可溶化薬剤/シクロデキストリン包接化合 物を形成することからなる、シクロデキストリン混合物と薬剤との安定な非晶質 包接化合物の製造方法とを特許請求している。この米国特許には、ヒドロキシプ ロピル−β−シクロデキストリンおよびヒドロキシプロピル−γ−シクロデキス トリン(後者はプロピレンオキサイドとγ−シクロデキストリンとの類似の縮合 反応により生成)を含む各種の置換非晶質シクロデキストリン類の製造が記載さ れている。 Uekamaら,治療薬剤担体系のCRC論評,Vol.3(1),1-40(1987)には、ヒ ドロキシプロピル−β−シクロデキストリンを含む各種シクロデキストリン類の 特性が記載されている。著者は、15mg/mLのヒドロキシプロピル−β−シクロデ キストリンの存在下で、カルモフール、ジアゼパム、ジギトキシン、ジゴキシン 、フルルビプロフェン、インドメタシン、イソソルビド硝酸、フェニトイン、プ レドニゾロン、プロゲステロンおよびテストステロンといった薬剤の水中溶解性 が改善されることを示すデータを提示した。Uekamaらは十分に高濃度のシクロデ キストリン類が溶血を生じ、メチル化シクロデキストリン類は天然シクロデキス トリン類より溶血作用が高いことを示した。ヒドロキシプロピル−β−シクロデ キストリンは4.5mM濃度から溶血を生じ始めると言われている。著者はさらに、 多量のシクロデキストリンの非経口投与は避けるべきであるが、「γ−シクロデ キストリンとヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンは粘膜用の注射液お よび液体製剤に対する薬剤の可溶化には有用であると思われる」と述べている。 JANSSEN PHARMACEUTICA N.V.の国際特許出願番号PCT/EP84/00417(1985年7 月4日、国際出願公開公報WO 85/02767号として公開)には、水中で不安定である か、または水に難溶性の薬剤と、ヒドロキシアルキル基と場合によりさらにアル キル基とを有する部分エーテル化β−シクロデキストリン誘導体との包接化合物 を含有する薬剤組成物が記載されている。使用可能なシクロデキストリン誘導体 にはヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンが含まれ、薬剤には非ステロ イド性の抗リウマチ薬、ステロイド、強心配糖体、ならびにベンゾジアゼピン、 ベンゾイミダゾール、ピペリジン、ピペラジン、イミゾールおよびトリアゾール の誘導体が含まれる。WO 85/02767号に記載されている薬剤組成物は、4〜10%の シクロデキストリン誘導体溶液を用いて各種薬剤を可溶化した、経口、非経口お よび局所投与用の処方例を含んでいる。10%ヒドロキシプロピル−β−シクロデ キストリンを用いたインドメタシン、ジギトキシン、プロゲステロン、デキサメ タゾン、ヒドロコルチゾン、およびジアゼパムの溶解性の改善が報告されている 。 2−ヒドロキシエチル−β−シクロデキストリン、3−ヒドロキシプロピル− β−シクロデキストリンおよび2−ヒドロキシプロピル−γ−シクロデキストリ ンを含む非晶質水溶性シクロデキストリン誘導体の製造方法は、イリエら,Phar maceutical Research ,Vol.5,No.11,1988 713-717に記載されている。この報 告はシクロデキストリン環のグルコース残基中の置換基の分布にも触れている。 β−シクロデキストリンのヒドロキシアルキルエーテル類の薬学的評価は、ヨ シダら,International Journal of Pharmaceutics46,1988,217-222に記載 されている。水溶性、表面活性、溶血活性、および局所刺激性について報告され ている。報告されたデータは、β−シクロデキストリンを製剤中に使用した場合 の望ましくない特性の多くが、ヒドロキシアルキル−β−シクロデキストリンに より克服されることを示唆している。 JANSSEN PHARMACEUTICA N.V.の欧州特許出願第86200334.0号(1986年10月15 日、EPO公報第0197571号として公開)には、C1〜C6アルキル、ヒドロキシC1〜C6 アルキル、カルボキシC1〜C6アルキル、もしくはC1〜C6アルキルオキシカルボニ ルC1〜C6アルキルにより置換されたγ−シクロデキストリンであるγ−シクロデ キストリン誘導体、またはこれらの2種以上のエーテル類の混合物が記載されて いる。列挙された具体的な誘導体の中に、ヒドロキシプロピル−γ−シクロデキ ストリンおよびヒドロキシエチル−γ−シクロデキストリンがある。このシクロ デ らの1988年8月16日発行の米国特許第4,764,604号も参照できる。 Uekama,1987年の薬学のトピックス,D.D.BreimerとP.Speiser編、Elsevier Science Publishers B.V.(バイオメディカル部)1987年発行,181-194には、 マルトシルおよびグルコシルシクロデキストリン誘導体、ならびにヒドロキシプ ロピルおよび他の親水性シクロデキストリン誘導体の、薬剤吸収の増大をはじめ とする生物薬剤学特性に及ぼす影響が報告されている。薬剤吸収増大のメカニズ ムが説明され、各種薬剤のβ−シクロデキストリン、ジメチル−β−シクロデキ ストリン、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンおよびマルトシル−β −シクロデキストリンとの包接化合物の見かけの安定性定数が示されている。こ れらのシクロデキストリン類と組合わせて検討された薬剤としては、プレドニゾ ロン、プロゲステロン、スピロノラクトンおよびテストステロンがある。 コイズミら,Chem.Pharm.Bull.35(8),3413-3418(1987)は、難水溶性 薬剤とグルコシルシクロデキストリン類、即ち、6−O−α−D−グルコシル− α−CD(G1−α−CD)、6−O−α−D−グルコシル−β−CD(G1−β−CD)、 および6A,6D−ジ−O−α−D−グルコシル−β−CD(2G1−β−CD)との包接 化合物について報告している。 オカダら,Chem.Pharm.Bull.36(6),2176-2185(1988)は、難水溶性薬 剤とマルトシルシクロデキストリン類、即ち、6−O−α−マルトシル−α−CD (G2−α−CD)、6−O−α−マルトシル−β−CD(G2−β−CD)、6−O−α− マルトシル−γ−CD(G2−γ−CD)、6−O−α−マルトトリオシル−α−CD(G3 −α−CD)、6−O−α−マルトトリオシル−β−CD(G3−β−CD)、6−O− α−マルトトリオシル−γ−CD(G3−γ−CD)との包接化合物について報告して いる。 ヤマモトら,International Journal of Pharmaceutics49,163-171(1989 )には、グルコシル−β−シクロデキストリン、マルトシル−β−シクロデキス トリンおよびジマルトシル−β−シクロデキストリンなどの分岐β−シクロデキ ストリン類の生理化学的特性と、これらの包接特性が記載されている。著者は、 これらの分岐β−シクロデキストリン類が、β−シクロデキストリンそれ自体に 比べて難水溶性薬剤の可溶化剤としてより良好であり、かつ溶血活性が低いこと を報告しており、またグルコシル−β−シクロデキストリンとマルトシル−β− シクロデキストリンが非経口製剤に特に有用であることを示唆している。 1988年6月7日発行の特開昭63−135402号公報(徳山曹達株式会社)には、マル トシル−β−シクロデキストリンとジギトキシン、ニフェジピン、フルルビプ ロフェン、イソソルビド硝酸、フェニトイン、プロゲステロンまたはテストステ ロンの少なくとも1種とからなる組成物が記載されている。この組成物は水溶性 が高く、赤血球破壊が少なく、人体に安全で、注射液、点眼剤、シロップ剤とし て、ならびに局所および粘膜投与用に使用することができる。 1987年12月7日発行の特開昭62−281855号公報(ダイキン工業株式会社)には 、マルトシル−β−シクロデキストリンと多様なビタミンおよびホルモン(例、 プレドニゾロン、ヒドロコルチゾンおよびエストリオールなどの性ホルモン)と の安定な水溶性包接化合物が記載されている。それにより、これらの親油性ビタ ミンおよびホルモンを水溶液として使用することが可能となる。 1988年2月17日発行の特開昭63−036793号公報(日研化学株式会社)には、ジ マルトシル−γ−シクロデキストリンの製造とその医薬における一般的用途が記 載されている。 1987年5月18日発行の特開昭62−106901号公報(日研化学株式会社)には、ジ グルコシル−β−シクロデキストリンの製造とその製薬における一般的用途が記 載されている。 1986年10月22日発行の特開昭61−236802号公報(日研化学株式会社)には、マ ルトシル−γ−シクロデキストリンの製造とその薬剤と組合わせた一般的用途が 記載されている。 1986年9月1日発行の特開昭61−197602号公報(日研化学株式会社)には、マル トシル−β−シクロデキストリンの製造とその医薬において期待される用途が記 載されている。 1986年4月11日発行の特開昭61−070996号公報(日研化学株式会社)には、マ ルトシル−α−シクロデキストリンの製造とその製薬における一般的用途が記載 されている。 1988年2月5日発行の特開昭63−027440号公報(三楽オーシャン)には、水に不 溶性または難溶性の薬剤をグルコシル化分岐シクロデキストリンと一緒に含有す る組成物が記載されている。列挙された薬剤の中には性ホルモンも含まれている 。 1987年7月21日発行の特開昭62−164701号公報(食品産業バイオ)には、ジグ ルコシル−α−シクロデキストリンの製造とその医薬における一般的用途が記載 されている。 1987年1月9日発行の特開昭62−003795号公報(徳山曹達株式会社)には、α− 、β−およびγ−シクロデキストリンのグルコースおよびマルトオリゴ糖(2〜4 グルコース単位)誘導体の製造と製薬用安定剤としてのその用途が記載されてい る。 Bodorの1991年3月26日発行の米国特許第5,002,935号および1991年5月21日発行 の米国特許第5,017,566号は、β−およびγ−シクロデキストリンのヒドロキシ プロピル、ヒドロキシエチル、グルコシル、マルトシルおよびマルトトリオシル 誘導体よりなる群から選ばれたシクロデキストリンとの包接化合物形成によ 系の還元型のジヒドロピリジン形態を安定化することに関する。形成された包接 化合物は、薬剤の初期の脳中/肺中濃度比を増大させる手段ともなり、毒性低下 につながる。特定の場合には、水溶性の増大もまた認められる。好適態様にあっ ては、上記レドックス系はレドックスキャリアー系であり、還元型のジヒドロピ リジン形態は[D−DHC]なる式で示すことができ、ここで[D]は中枢に作 クスキャリアーの生酸化性で血液脳関門を通過するリポイド(類脂質)性の還元 型形態を意味する。「中枢に作用する」薬剤種とは広義の意味であり、ステロイ ド、特にヒドロコルチゾン、ベタメタゾン、コルチゾン、デキサメタゾン、フル メタゾン、フルプレドニゾロン、メプレドニゾン、メチルプレドニゾロン、プレ ドニゾロン、プレドニゾン、トリアムシノロン、コルトドキソン、フルドロコル チゾン、フルランドレノロンアセトニド(フルランドレノリド)、パラメタゾン などの抗炎症性の副腎皮質ステロイド、を含む多種類の薬剤を包含する。「ジヒ ドロピリジンキャリアー」即ち[DHC]は、ジヒドロピリジン核からなるか、 これを持つか、または含んでいる任意の無毒なキャリアー部分と規定され、唯一 の基準は、BBBを通過して対応する第4級ピリジニウム塩に生体内酸化される 能力である。このBodorの米国特許に従ってシクロデキストリン類との包接化合 物形成に用いる具体的なレドックスキャリアー薬剤として、下記に示すデキサメ タゾンとヒドロコルチゾンの誘導体を含む多数のステロイド誘導体が挙げられて いる。 上記Bodorの米国特許は、上記ジヒドロピリジン含有レドックス化合物の欠点 である安定性の問題を克服する手段として、前節に列挙した特定のシクロデキス トリン誘導体との包接化合物形成を提案するものである。この米国特許には、乾 燥状態にあってもこのレドックス化合物は酸化および水の付加に非常に敏感であ ることが記載されている。この包接化合物形成は、Bodorの米国特許において、 注射部位または肺内で溶液からのレドックス化合物の析出を防止することにより 、この化合物の脳中/肺中濃度比を高くする手段としても提案されている。多数 のレドックス化合物の満足すべき可溶化が認められているが、Bodorはこの結果 は万能ではないと指摘している。例えば、エストラジオールの場合、レドックス 誘導体の50%ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン水溶液中での溶解度 は、原薬剤の溶解度とほぼ同じである。ノルエチンドロンの場合には、原薬剤が 示す50%ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン水溶液中の溶解度の1% よりさらに小さくなる。 Bodorの1991年1月8日発行の米国特許第4,983,586号および1991年6月18日発行 の米国特許第5,024,998号は、非経口用の薬剤組成物に関する。水に不溶性また は難溶性の、および/または水中で不安定な薬剤を、β−およびγ−シクロデキ ストリンのヒドロキシプロピル、ヒドロキシエチル、グルコシル、マルトシルお よびマルトトリオシル誘導体よりなる群から選ばれたシクロデキストリンと組合 わせた非経口用水溶液剤が、非経口投与後の注射部位および/または肺もしくは その他の器官内での薬剤析出に付随する問題を緩和する手段となる。この非経口 水溶液剤は約20〜50%の選択されたシクロデキストリンを含有する。薬剤は、 5号および第5,017,566号に関して上で説明したもの)のジヒドロピリジン形態で もよく、或いはステロイドを含む難溶性または不安定な他の多くの種類の薬剤で もよい。デキサメタゾン、ヒドロコルチゾンおよびプレドニゾロンなどの抗炎症 性ステロイドが挙げられている。 最近になり、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPβCD)の薬剤 に対する可溶化および安定化効果がThorsteinn Loftsson,Pharm.Ztg.Wiss,4 /136:5-10(1991)に論評された。HPβCDのとの包接化合物形成により多くの薬 剤の水中溶解度の増大が達成された。デキサメタゾンの溶解度は5,500倍増大し 、デキサメタゾン-HPβCD包接化合物の静脈内投与は、デキサメタゾン・リン酸 の 投与後に得られたものより高い初期デキサメタゾン血漿濃度を与えた。著者はさ らに、閉鎖系(occlusive systems)の副作用を避けるために、経皮/局所用の 非閉鎖水性賦形剤系が示唆されているが、HPβCD水溶液中で多くの親油性薬剤の 水溶解度が向上することから、このような非閉鎖系が可能になることを述べてい る。HPβCD水溶液に溶解させた17β−エストラジオール、ヒドロコルチゾンおよ びテストステロンといったステロイドの経皮供給が報告されている。デキサメタ ゾンを含む薬剤の水溶性に及ぼす2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキスト リンの影響と17β−エストラジオールの経皮供給について記載しているLoftsson ら,Acta Pharm.Nord.,1(4),185-193(1989)も参照できる。β−シクロデ キストリンのヒドロキシプロピル誘導体が、前述した国際出願公開公報WO 87/01 706号および米国特許第5,124,154号に開示されている種類のアミノ置換ステロイ ド治療薬剤の可溶化に有用であることも示唆されている。 既に述べたように、ヒドロキシアルキル化または分岐シクロデキストリン誘導 体が軽度に架橋されたカルボキシ含有ポリマーと適合性があること、またはこの 2種類の材料の組合わせを使用して治療薬剤の薬剤組成物を安定化および可溶化 させると、薬剤放出速度が細かく制御できる著しく安定な組成物が得られること はこれまで文献に示唆されたことがない。 発明の要約 本発明は、水性媒質中に治療薬剤、安定化有効量のカルボキシ含有ポリマー、 およびシクロデキストリンを含有する薬剤組成物を提供する。シクロデキストリ ンは変性または未変性のα−、β−およびγ−シクロデキストリンのヒドロキシ プロピル、ヒドロキシエチル、グルコシル、マルトシルおよびマルトトリオシル 誘導体よりなる群から選ばれる。 本発明はさらに、水性媒質中の治療薬剤を、安定化有効量のカルボキシ含有ポ リマー、および該治療薬剤を少なくとも部分的に可溶化するのに十分な量のシク ロデキストリンと混合することからなる、薬剤組成物中の治療薬剤の安定化およ び可溶化方法を提供する。シクロデキストリンは変性または未変性のα−、β− およびγ−シクロデキストリンのヒドロキシプロピル、ヒドロキシエチル、グル コシル、マルトシルおよびマルトトリオシル誘導体よりなる群から選ばれる。 本発明はさらに、水性媒質中のアミノ置換ステロイド治療薬剤を、安定化有効 量のカルボキシ含有ポリマー、および該治療薬剤を少なくとも部分的に可溶化す るのに十分な量のシクロデキストリンと混合することからなる、薬剤組成物中の 該治療薬剤の安定化および可溶化方法を提供する。シクロデキストリンは変性ま たは未変性のα−、β−およびγ−シクロデキストリンのヒドロキシプロピル、 ヒドロキシエチル、グルコシル、マルトシルおよびマルトトリオシル誘導体より なる群から選ばれる。 さらに別の側面において、本発明は、後に示す一般式XIで示されるC20〜C26ア ミノステロイド、ならびにその薬剤に許容される塩、水和物および溶媒和物より なる群から選ばれたアミノ置換ステロイド治療薬剤、安定化有効量のカルボキシ 含有ポリマー、および該治療薬剤を少なくとも部分的に可溶化するのに十分な量 のシクロデキストリン、を水性媒質中に含有する薬剤組成物を提供する。シクロ デキストリンは変性または未変性のα−、β−およびγ−シクロデキストリンの ヒドロキシプロピル、ヒドロキシエチル、グルコシル、マルトシルおよびマルト トリオシル誘導体よりなる群から選ばれる。 発明および好適態様の詳細な説明 本発明は、治療薬剤を供給するための賦形剤として、カルボキシ含有ポリマー と、分子包接という化学特性を有するシクロデキストリンまたはシクロデキスト リン誘導体、特にヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンとの組合わせを 含有する医薬製剤からなる。本発明の組成物に用いる薬剤は、難溶性の疎水性有 機化合物でよく、不安定なものであってもよい。薬剤はまた、組み替え法もしく は合成法により製造されたペプチドもしくはタンパク質、或いは水溶性薬剤であ ってもよい。しかし、水または体液中での溶解度が低い、および/または不安定 という問題点をかかえる薬剤に関して本発明の利点は特に明確となる。 本発明の組合わせは、両成分の不適合性という望ましくない結果を経ることな く得ることができる。例えば、ポリマーが薬剤と競合すると、本発明の溶解度向 上効果は得られなかったかもしれない。その場合、所望の溶解度、従って生体利 用性の向上が得られない上、望ましくない粒子の析出または凝集も起こったかも しれない。 本発明のメカニズムは完全には解明されておらず、治療薬剤が異なるとメカニ ズムも違ってくるかもしれない。しかし、シクロデキストリンによるその環内へ の薬剤分子の包接、または薬剤とシクロデキストリンとのイオン性吸引力により 薬剤の安定化を達成することができると考えられる。本発明のポリマー成分は、 多くの場合、安定化の影響を最高にする。或る種の薬剤、特に正電荷を持つもの では、薬剤とポリマーとの間にイオン性相互作用を生ずる場合もある。この相互 作用は薬剤の不安定な部分を安定化するかもしれない。 薬剤はヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンおよび/またはその他の 変性および未変性のシクロデキストリン類により部分的または完全に可溶化させ ることができる。部分的可溶化とは、その薬剤の通常の溶解度を超えた程度の可 溶化を意味する。治療薬剤の溶解度が高くなると、通常経験するような刺激も低 くなるのが普通である。可溶化の程度はシクロデキストリンの種類と重量分率な らびに用いる製造手法と処方により調節することができる。本発明は水中または 体液中の溶解度が高い薬剤にも適用することができるが、水中または体液中の溶 解度が低い薬剤に適用した場合に、シクロデキストリンの可溶化効果という利点 が最大限に実現されよう。 可溶性の薬剤は本発明の組成物を含有するゲルから拡散によって放出させるこ とができる。不溶性薬剤はシクロデキストリンにより可溶化させ、高分子ゲルか ら拡散させるか、または組成物の周囲成分の侵食に伴ってゲルから放出させるこ とができる。組成物中の薬剤の可溶化した部分と不溶性部分との比率のバランス をとることにより、供給系からのその薬剤の放出プロファイルを調整することが できる。 シクロデキストリン、カルボキシ含有ポリマー、および薬剤の量は、用途に応 じて変動させうる。pHおよび浸透圧などの他の特性も、その用途の要件に適合 するように調整しうる。しかし、一般に、安定化された可溶化薬剤供給系は、p Hが約3〜9、好ましくは約5〜8の水性懸濁液であろう。眼科用には、約10〜400m OsMの浸透圧が望ましい。一般に、組成物は、重量で懸濁液の約10%以下、 より好ましくは約0.1〜6.5%の軽度に架橋したカルボキシ含有ポリマーを含有し うる。シクロデキストリンは約1〜50%の量で存在しうる。本発明の懸濁液の粘 度は広範囲にわたるが、多くの組成物は約1,000〜100,000cpsの粘度を有する。 眼科用の場合、点眼剤では約1,000〜30,000cpsの粘度が、リボン剤(ribbons) では約30,000〜100,000cpsの粘度が好ましい。約100,000cpsより高い粘度は、眼 科用以外の局所投与経路、例えば、鼻、頬、直腸および膣などの局所および皮膚 経路には通常適しているが、これらの用途に対する粘度も、場合によっては100, 000cpsより低くなることがある。 本発明の局所投与用薬剤組成物において、ポリマーは約0.1〜10%、好ましく は約0.1〜6.5%、より好ましくは約0.5〜2%の範囲である。シクロデキストリン は、薬剤の含有量に応じて、約1〜50%、り好ましくは約5〜25%を占める。治療 薬剤(薬物)は、重量で組成物の約0.01〜10%、好ましくは約0.1〜5%を占める のが普通である。 本発明で用いる軽度に架橋したカルボキシ含有ポリマーは、アクリル酸などの 軽度に架橋したポリマーであり、一般に当技術分野では周知のものである。例え ば、前述したRobinsonの米国特許第4,615,697号および国際出願公開公報WO89/06 964号を参照されたい。このようなポリマーは米国特許第5,192,535号にも記載さ れている。 好適なポリマーは、存在するモノマーの全重量に基づいて重量で約90%以上、 好ましくは約95〜99.9%の量の1種または2種以上のカルボキシ含有モノエチレ ン性不飽和モノマーから製造されたものである。アクリル酸が好ましいカルボキ シル含有モノエチレン性不飽和モノマーであるが、メタクリル酸、エタクリル酸 、β−メチルアクリル酸(クロトン酸)、cis−α−メチルクロトン酸(アンゲ リカ酸)、trans−α−メチルクロトン酸(チグリン酸)、α−ブチルクロトン 酸、α−フェニルアクリル酸、α−ベンジルアクリル酸、α−シクロヘキシルア クリル酸、β−フェニルアクリル酸(桂皮酸)、クマリン酸(o-ヒドロキシ桂皮 酸)、ウンベル酸(p-ヒドロキシクマリン酸)などの他の重合性不飽和カルボキ シ含有モノマーも、アクリル酸に加えて、またはアクリル酸に代えて、使用する ことができる。最も好ましいポリマーは軽度に架橋したカルボキシポリマーであ る。し かし、本発明の開示から理解されるように、架橋していない可溶性のカルボキシ ポリマーも使用できる。架橋していない本発明の可溶性ポリマーの例としては、 ポリアクリル酸ポリマーおよびポリメタクリル酸ポリマーが挙げられる。このよ うなポリマーは公知の方法により製造しうる。 好ましいポリマーは、存在するモノマーの全重量に基づいて少量、即ち、約5 %以下、例えば、約0.01〜5%、好ましくは約0.2〜3%の量の多官能性架橋剤を 用いて軽度に架橋したものである。このような架橋剤に含まれるのは、非ポリア ルケニルポリエーテル型の2官能性架橋用モノマー、例えば、ジビニルグリコー ル、3,4−ジヒドロキシ−ヘキサ−1,5−ジエン、2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジ エン、ジビニルベンゼン、N,N−ジアリルアクリルアミド、N,N−ジアリルメタク リルアミドなどである。少なくとも3個のヒドロキシル基を有する炭素数4以上 の多価アルコールを臭化アリルなどのハロゲン化アルケニルでエーテル化するこ とにより製造した、1分子当たり2個以上のアルケニルエーテル基、好ましくは 末端H2C=C<基を含有するアルケニルエーテル基を含有するポリアルケニルポリ エーテル型架橋剤、例えば、ポリアリルスクロース、ポリアリルペンタエリスリ トールなども架橋剤に含まれる;例えば、Brownの米国特許第2,798,053号参照。 分子量約400〜8,000のジオレフィン系非親水性高分子架橋剤、例えば、ジオール およびポリオールの不溶性ジおよびポリアクリレートおよびメタクリレート、ジ イソシアネート−ヒドロキシアルキルアクリレートもしくはメタクリレート反応 生成物、ならびにポリエステルジオール、ポリエーテルジオールもしくはポリシ ロキサンジオールから誘導されたイソシアネート末端プレポリマーとヒドロキシ アルキルメタクリレートとの反応生成物なども架橋剤として使用できる;例えば 、Muellerらの米国特許第4,192,827号および第4,136,250号参照。 軽度に架橋したポリマーは、もちろん、存在するモノエチレン性不飽和モノマ ー成分として1種もしくは2種以上のカルボキシル含有モノマーのみを、1種も しくは2種以上の架橋剤と一緒に使用して製造することができる。また、カルボ キシル含有モノエチレン性不飽和モノマーの約40重量%まで、好ましくは約0〜2 0重量%を、生理学的(用途によっては眼科学的)に無害な置換基のみを含有す る1種もしくは2種以上の非カルボキシル含有モノエチレン性不飽和モノマー (例、メタクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、2−エチル ヘキシルアクリレート、メタクリル酸オクチル、2−ヒドロキシエチルメタクリ レート、3−ヒドロキシプロピルアクリレートなどのアクリル酸およびメタクリ ル酸エステル類、酢酸ビニル、N−ビニルピロリドンなど)に置換したポリマー を使用することもできる;かかる追加のモノエチレン性不飽和モノマーのより広 範囲のリストについてはMuellerらの米国特許第4,548,990号参照。特に好ましい ポリマーは、架橋用モノマーが2,3−ジヒドロキシヘキサ−1,5−ジエンまたは2, 5−ジメチルヘキサ−1,5−ジエンである軽度に架橋したアクリル酸ポリマーであ る。 本発明で使用するのに特に好ましい軽度に架橋したカルボキシ含有ポリマーは 、ポリカーボフィル(polycarbophil)、特にアクリル酸とジビニルグリコール の懸濁重合により製造されたカルボキシ含有ポリマーであるノベオン(NOVEON) AA-1である。ノベオンAA-1(カーボポール<Carbopol>976とも呼ばれる)は、B .F.Goodrich社から市販されている。本発明で使用するのに好ましい別の軽度に 架橋したカルボキシ含有ポリマーは、異なる多官能性架橋剤(ポリアルケニルポ リエーテル型の)を使用して製造されたカーボポール974Pである。 本発明の実施に用いる軽度に架橋したポリマーは、慣用のラジカル重合触媒を を用いてモノマーを、等積球径(equivalent spherical diameter)で約50μm 以下の乾燥粒度まで懸濁または乳化重合させて製造したものが好ましく、例えば 等積球径で約1〜30μm、好ましくは約3〜20μmの粒度範囲の乾燥ポリマー粒子 とする。一般に、かかるポリマーの分子量範囲は約250,000より大きく、好まし くは約2,000,000より大きいと推定される。 本発明で使用するシクロデキストリンは、β−シクロデキストリンのヒドロキ シプロピル、ヒドロキシエチル、グルコシル、マルトシル、およびマルトトリオ シル誘導体、ならびにγ−シクロデキストリンの対応する誘導体である。ヒドロ キシアルキル基は1または2以上のヒドロキシル基を含有するもの、例えば、ヒ ドロキシプロピル(2−ヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル)、ジヒ ドロキシプロピルなどでよい。グルコシル、マルトシル、およびマルトトリオシ ル誘導体は、1または2以上の糖残基を含有するもの、例えば、グルコシルもし くはジグルコシル、マルトシルもしくはジマルトシルでよい。これらのシクロデ キストリン誘導体の各種混合物、例えばマルトシル誘導体とジマルトシル誘導体 との混合物、も同様に使用できる。本発明で使用する具体的なシクロデキストリ ン誘導体としては、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(HPCDまたは HPBCD)、ヒドロキシエチル−β−シクロデキストリン(HEBCD)、ヒドロキシプ ロピル−γ−シクロデキストリン(HEGCD)、ヒドロキシエチル−γ−シクロデ キストリン(HEGCD)、ジヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン(2HPBC D)、グルコシル−β−シクロデキストリン(G1-β-CDまたはG1BCD)、ジグルコ シル−β−シクロデキストリン(2G1-β-CDまたは2G1BCD)、マルトシル−β− シクロデキストリン(G2-β-CDまたはG2BCD)、マルトシル−γ−シクロデキス トリン(G2-γ-CDまたはG2GCD)、マルトトリオシル−β−シクロデキストリン (G3-β-CDまたはG3BCD)、マルトトリオシル−γ−シクロデキストリン(G3-γ -CDまたはG3GCD)、およびジマルトシル−β−シクロデキストリン(2G2-β-CD または2G2BCD)、ならびにマルトシル−β−シクロデキストリン/ジマルトシル −β−シクロデキストリンのようなこれらの混合物が挙げられる。 本発明の組成物および方法に用いるヒドロキシプロピル−β−シクロデキスト リンは市販されている。或いは、公知の方法、特にPithaら,International Jou rnal of Pharmaceutics29,73-82(1986)の最適化された方法の使用、または Bodorの米国特許第5,017,566号および前述したBodorの関連米国特許に説明され ているその修正法によりヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンを製造す ることもできる。本発明で用いるその他のヒドロキシアルキルシクロデキストリ ン類も、例えば、PithaらまたはBodorが説明したような公知の方法により製造す ることができる。このようして得られたシクロデキストリンは本質的に非晶質混 合物である;Pithaら,J.Pharm.Sci.,Vol.74,No.9,1985年9月,987-990お よびPithaの米国特許第4,727,064号参照。 本発明で使用するその他のシクロデキストリン類、即ち、変性または未変性の α−、β−およびγ−シクロデキストリンのグルコシル、マルトシルおよびマル トトリオシル誘導体は、原料シクロデキストリンに比べて水溶性の高い分岐シク ロデキストリンである。これらの分岐シクロデキストリンは原料シクロデキスト リンから微生物学方法により製造することができる。グルコシル−β−シクロデ キストリンは、バシラス・オーベンシス(Bacillus ohbensis)シクロマルトデ キストリン・グルカノトランスフェラーゼによる大規模β−シクロデキストリン 合成の母液から得ることができる;コイズミら,Chem.Pharm.Bull.35(8) ,3413-3418(1987)とこの中で引用された参考文献を参照。マルトシルおよび マルトトリオシルβ−およびγ−シクロデキストリンは、シュードモナス(Pseu domonas)イソアミラーゼまたはクレブシエラ・エロゲネス(Klebsiella aeroge nes)プルラナーゼの逆作用(reverse action)により原料シクロデキストリン とマルトースまたはマルトトリオースとから製造することができ、一方グルコシ ル−γ−シクロデキストリンはマルトシル−γ−シクロデキストリンの酵素加水 分解により製造することができる;オカダら,Chem.Pharm.Bull.36(6),2 176-2185(1988)とこの中で引用された参考文献を参照。プルラナーゼの存在下 でマルトースをβ−シクロデキストリンと反応させることによるマルトシル−β −シクロデキストリンの製造は、1986年12月13日発行の特開昭61-287902号およ び1986年9月1日発行の特開昭61-197602号にも記載されている。マルトシル−β −シクロデキストリンと各種のジマルトシル−β−シクロデキストリンとの混合 物も好都合に使用できる。カイヌマらの1987年5月26日発行の米国特許第4,668,6 26号も参照できる。 本発明の組成物には多様な薬剤を使用することができる。有用な治療薬剤とし ては次に例示するものが挙げられるが、これらに制限されるものではない:粘滑 剤(「ドライアイ」の緩和用)、抗生物質、抗ウイルス薬、ステロイド、抗炎症 薬を含むアミノ置換ステロイド、ペプチド、ポリペプチド、強心薬、降圧薬、或 いは抗酸化薬、抗アレルギー薬、α−およびβ−アドレナリン作用性ブロッキン グ剤、さらには抗白内障薬、コラゲナーゼ阻害薬、抗緑内障薬および眼科用抗炎 症薬、眼科用滑剤、眼科用局所または局部用麻酔薬、抗網膜症薬などの眼科用薬 剤など。 本発明に使用するのに適していると考えられるより具体的な治療薬剤を列挙す ると、イドクスウリジン、カルバコール、ベタネコール、チモロール、アテノロ ール、ラベタロール、メトプロロール、ナドロール、オクスプレノロール、ピン ドロール、ソタロール、ベタキソロール、アセブトロール、アルプレノロール、 レボブノロール、p−アミノクロニジン、ジピベフリン、エピネフリン、フェニ レフリン、ホスホリン、アセクリジン、デメカリウム、シクロペントレート、ホ マトロピン、スコポラミン、ピロカルピン、エタクリン酸、フロセミド、アミロ ライド、バシトラシン、ネオマイシン、ポリミキシン、ポリミキシンB、グラミ シジン、ゲンタマイシン、ペニシリン類、エリスロマイシン、スルファセタミド 、トブラマイシン、トロスペクトマイシン、バンコマイシン、シプロフロキサシ ン、ペルフロキサシン、ノルフロキサシン、エノキサシン、塩酸ナファゾリン、 クリンダマイシン、イソフルロフェート、フルオロメトロン、デキサメタゾン、 ヒドロコルチゾン、フルオロシノロン、メドリゾン、メチルプレドニゾロン、プ ロピオン酸フルチカゾン、ベタメタゾン、エストラジオール、イブプロフェン、 フルルビプロフェン、ナプロキセン;イブプロフェン、フルルビプロフェン、ナ プロキセンのエステル類;ケトロラック、スプロフェン、インターフェロン類、 クロモリン、ガンシクロビール、アミノゾラミド、全trans-レチン酸(ビタミン A)などの薬剤、ならびにこれらの無毒で薬剤に許容される塩がある。プロドラ ッグ対応物質も本発明の範囲内である。 局所または局部麻酔薬としては、眼科手術またはその他の眼科処置時に使用さ れるもの、例えば、リドカイン、コカイン、ベノキシネート、ジブカイン、プロ パラカイン、テトラカイン、エチドカイン、プロカイン、ヘキシルカイン、ブピ バカイン、メピバカイン、プリロカイン、クロロプロカイン、ベンゾカイン、テ トラカインなど、ならびにそれらの酸形態のものが挙げられる。 投与可能な薬剤の中に、器官を通過して輪送できる無機および有機薬剤も含ま れる。その例としては次のものが挙げられる:催眠薬および鎮静薬、その混合物 などの中枢神経系に作用する薬剤、例えば、ペントバルビタールナトリウム、フ ェノバルビタール、セコバルビタール、チオペンタール等;ジオキソピペリジン 類およびグルタルイミド類などの複素環催眠薬;ジエチルイソバレラミドおよび ブロモイソバレリル尿素で代表されるアミドおよび尿素等の催眠および鎮静薬; および催眠および鎮静性のウレタン類およびジスルファン類;ナロキソンおよび シクラゾシンなどの麻酔拮抗薬;イソカルボキサジド、ニアラミド、フェネルジ ン、イミプラミン、トラニルシプロミンおよびパラギレンなどの精神賦活薬;ク ロロプロマジン、プロマジン、フルフェナジン、レセルピン、デセルピジンなど の精神安定薬;メプロバメート、およびクロルジアゼポキシドなどのベンゾジア ゼピン類;プリミドン、ジフェニルヒダントイン、エチルトイン、フェネツリッ ドおよびエトサクシミドなどの鎮痙薬;メフェネシン、メトカルバモール、トリ ヘキシルフェニジル、ビペリデンおよびレボドパ(L−ドパおよびL−β−3,4 −ジヒドロキシフェニルアラニンとも呼ばれる)などの筋弛緩薬および抗パーキ ンソン病薬;モルヒネ、コデイン、メペリジンおよびナロフィンなどの鎮痛薬; アスピリン、サリチルアミドおよびナトリウムサリチルアミドなどの解熱および 抗炎症薬;プロカイン、リドカリン、ネパイン、ピペロカイン、テトラカインお よびジブカイン等の局所麻酔薬;アトロピン、スコポラミン、メトスコポラミン 、オキシフェノニウム、パパベリンなどの鎮痙および抗潰瘍薬;PGE1、PGE2、PG F1a、PGF2aおよびPGAなどのプロスタグランジン類;ペニシリン、テトラサイク リン、オキシテトラサイクリン、クロルテトラサイクリン、およびクロラムフェ ニコール等の抗微生物薬;スルホンアミド類;4−アミノキノリン類、8−アミ ノキノリン類およびピリメタミンなどの抗マラリア薬;イドクスウリジンを含む 抗ウイルス薬;プレドニゾロン、酢酸プレドニゾロン、コルチゾン、コルチゾー ルおよびトリアムシノロンなどのホルモン剤;アンドロゲン性ステロイド、例え ば、メチルテストステロンおよびフルオキシメステロン;エストロゲン性ステロ イド、例えば17β−エストラジオールおよびエチニルエストラジオール;プロゲ ステロン性ステロイド、例えば、17α−酢酸ヒドロキシプロゲステロン、19−ノ ル−プロゲステロン、ノルエチンドロンおよびプルゲステロン;エピネフリン、 アンフェタミン、エフェドリンおよびノルエピネフリンなどの交感神経作用薬; 心血管薬、例えば、プロカインアミド、亜硝酸アミル、ニトログリセリン、ジピ リダモール、硝酸ナトリウム、および硝酸マンニトール;利尿薬、例えば、クロ ロチアジドおよびフルメチアジド;ベフェニウムヒドロキシナフトエート、ジク ロロフェン、ダプソーンおよびエニテーベスなどの駆虫薬;メクロルエタミン、 ウラシルマスタード、5−フルオロフラシル、6−チオグアニンおよびプロカル バジンなどの抗腫瘍薬;インスリン、イソフェンインスリン懸濁液、プロタミン 亜鉛インスリン懸濁液、グロビン亜鉛インスリン、持続型インスリン亜鉛懸濁液 、およびその他の動物から誘導されたまたは合成されたインスリン類(トルブタ ミド、アセトヘキサミド、トラザミドおよびクロルプロパミドを含む)などの血 糖濃度低下薬;栄養剤、例えば、アスコルビン酸などのビタミン、必須アミノ酸 、鉄などの必須元素、および必須脂肪;ピロカルピン塩基、塩酸ピロカルピン、 硝酸ピロカルピン、エゼリン、サリチル酸エゼリン、硫酸アトロピン、ホマトロ ピンおよびオイカトロピンなどの眼科用薬剤;ヒト表皮成長因子(hEGF)、aFGF 、bFGF、IL-lra、TGF-βおよびガンマーインターフェロンなどのタンパク質およ びペプチド。以上の薬剤の詳細は、Macmillan社発行のGoodmanとGilman編「治療 学の薬理学的基礎」に説明されている。 本発明において特に興味があると考えられる化合物としては、[4(N-ヒドロ キシアミノ)-2R-イソブチル-3S-(チエニル−チオメチル)スクシニル]-L-フ ェニルアラニン-N-チルアミド、((5)-4-メチル-2-[メチル-[4-(2-メチル イミダゾ[4,5-C]ピリジン-1-イルメチル)ベンゼンスルホニル]アセテート、 デキサメタゾン、エリスロマイシンおよびヒドロコルチゾンが挙げられる。 本発明において、使用するアミノ置換ステロイド治療薬剤は、国際出願公開公 報WO87/01706号公報および本出願人の米国特許第5,124,154号(これらは全ての 全体を参考文献として本明細書に組み込み、また準拠する)に記載の下記一般式 XIで示されるC20〜C26アミノステロイド(特に抗酸化機能を示すもの)である。 上記式中、 (A-I)R6はα-R61:β-R62、R10はα-R101:β-R102、そしてR7はα-H:β-H であり、ここでR61とR62の一方は-H、他方は-H、-FまたはC1〜C3アルキルであり 、R102は-CH3であり、R101とR5は一緒に-(CH22-C(=R33)-CH=または-CH-CH- CO-CH=であり、ここでR33は=Oまたはα-H:β-OR34またはα-OR34:β-Hであり 、ここでR34は-H、-P(=O)(OH)2、-CO-CH3、-CO-C2H5、-CO-C6H5、-CO-O-CH3 または-CO-O-C2H5である; (A-II)R5はα-R53:β-R54、R6はα-R63:β-R64、R10はα-R103:β-R104 、そしてR7はα-H:β-Hであり、ここでR63とR64の一方は-Hであり、他方はR53 とR54の一方と一緒になってC5とC6との間で第二の結合を形成し、R104は-CH3で あり、R103はR53とR54の他方と一緒に-(CH22-C(H)(OH)-CH2-または-(CH22-C[H][OP(=O)-(OH)2]-CH2-である; (A-III)R10とR5が一緒に=CH-CH=C(OR3)-CH=であり、ここでR3は-H、-P(= O)(OH)2、C1〜C3アルキル、-CO-H、C2〜C4アルカノイルまたはベンジルであ り、R6はα-R65:β-R66であり、ここでR65とR66の一方は-H、他方は-H、-Fまた はC1〜C3アルキルであり、R7はα-H:β-Hである; (A-IV)R5はα-R57:β-R58、R6はα-R67:β-R68、R7はα-H:β-H、そして R10はα-R107:β-R108であり、ここでR57とR58の一方は-Hであり、R107はR57と R58の他方と一緒に-(CH22-C(=R33)-CH2-であり、ここでR33は上に定義した 通りであり、R108は-CH3であり、R67とR68の一方は-H、他方は-H、-FまたはC1〜 C3アルキルである; (A-V)R6はR69:R610、R7はR79:R710、R10はα-R109:R1010であり、ここで R69とR610の一方は-Hであり、他方はR79とR710の一方と一緒になってC6とC7との 間で第二の結合を形成し、そしてR79とR710の他方は-H、R1010は-CH3、R109とR5 は一緒に-(CH22-C(=R33)-CH=または-CH=CH-CO-CH=であり、ここでR33は上 に定義した通りである; 上記式中、 (C-1)R11はα-R111:β-R112であり、ここでR111とR112の一方はR9と一緒に なってC9とC11との間で第二の結合を形成し、R111とR112の他方は-Hである; (C-II)R9は-Cl、そしてR11は=Oまたはα-H:β-R114であり、ここでR114 は-Clまたは-OHである; (C-III)R9は-Hまたは-F、そしてR11は=Oまたはα-R115:β-R116であり、こ こでR115とR116の一方は-Hであり、R115とR116の他方は-H、-OHまたはC1〜C12ア ルコキシである; (C-IV)R9は-Hまたは-F、そしてR11はα-O-CO-R117:β-Hであり、ここでR117 は、(A)C1〜C3アルキル、 (B)C1〜C12アルコキシ、 (C)フラニル、 (D)-NR122R123、ここでR122とR123の一方は-H、メチルまたはエチルであ り、他方は-H、C1〜C4アルキルまたはフェニルである、 (E)-X3-X1、ここでX3は-O-または原子価結合であり、X1はフェニルであり 、このフェニルは1〜2個の-Cl、-Br、C1〜C3アルコキシ、-COOH、-NH2、C1〜C3 アルキルアミノ、ジ(C1〜C3)アルキルアミノ(但し、2個のアルキル基は同 一でも異別でもよい)、1-ピロリジニル、1-ピペリジニル、1-ヘキサメチレンイ ミノ、1-ヘプタメチレンイミノ、C2〜C4アシルアミノ、もしくは-NH-CHOにより 、或いは1個の-Fまたは-CF3により置換されていてもよい; 上記式中、 (D-1)R16はR161:R162、そしてR17はR171:R172であり、ここでR161とR162 の一方は-Hまたは-CH3であり、他方はR171とR172の一方と一緒にC16とC17との間 で第二の結合を形成し、そしてR171とR172の他方は-C(=Z)-(CH2n-NR21R210 であり、ここでZは=O、-CH2またはR179:-Hであり、ここでR179は-Hまたは-CH3 であり、nは0〜6であり、ここで (A)R21は下記(1)〜(9)のいずれかであり、 (1)-(CH2m-NR211-X2(但し、mは2、3または4であり、R211は-HまたはC1 〜C3アルキルであり、X2は下記(a)〜(n)のいずれかである) [A] (a)ピリジン-2-、3-または4-イルまたはそのN-オキシド、但し、これは 1または2個のR212(同一でも異別でもよい)で置換されていてもよく、ここで R212は下記のいずれかである、 (i) -F、 (ii) -Cl、 (iii) -Br、 (iv) C1〜C5アルキル、 (v) -CH2-CH-CH2、 (vi) -X1(但し、X1は上に定義した通り)、 (vii) -NR213R213(但し、2個のR213は同一でも異別でもよく、- H、C1〜C3アルキルまたは-CH2-CH-CH2である)、 (Viiiα) *CH2-(CH2q-CH2-N*-(但し、星印(*)を付した原子は 互いに結合して環を形成しており、qは1〜5である)、(viiiβ) *CH2-CH2-(C H2c-G-(CH2d-CH2-CH2-N*-(但し、星印(*)を付した原子は互いに結合し て環を形成しており、Gは-O-、-S-、-SO-、-SO2-または-NHR214であり、ここでR214 は-HまたはC1〜C3アルキルであり、X1は上に定義した通りであり、Cとdは同 一でも異別でもよく、0〜2であり、環炭素原子の合計数は4、5または6であ る)、 [a] (ix) 3-ピロリン-1-イル、 [b] (x) ピロール-1-イル(C1〜C3アルキルで置換されていてもよい )、 [c] (xi) ピペリジン-1-イル(1〜2個のC1〜C3アルキルで置換され ていてもよい)、 [d] (xii) 1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-イル、 [e] (xiii) 3-か4-に二重結合、または3-と5-に2個の二重結合を含有 する1-ヘキサメチレンイミノ、 [f] (xiv) 4位が同一または異別の2個のC1〜C3アルキルで置換されて いる1,4-ジヒドロ-1-ピリジニル、 [g] (xv) -OH、 (xvi) C1〜C3アルコキシ、 (xvii) -NR217-(CH2e-Q(但し、Qは2-ピリジニルであり、R217 は-HまたはC1〜C3アルキルであり、eは0〜3である)、 (1) (xviii) ピリジン-2-、3-または4-イル、 (b)1,3,5-トリアジン-4-イルまたはそのN-オキシド(但し、これは2お よび/または6位が上に定義したR212で置換されていてもよい)、 (4) (c)ピリミジン-4-イルまたはそのN-オキシド(但し、これは2および/ または6位が上に定義したR212で置換されていてもよい)、 (5) (d)ピリミジン-2-イル(但し、これは4および/または6位が1または 2個の上に定義したR212で置換されていてもよい)、 (6) (e)ピラジン-2-イル(但し、これは1または2個の、上に定義したR212 で置換されていてもよい)、 (7) (f)イミダゾール-2-イル(但し、これは1位がC1〜C3アルキルまたは-X1 で置換されていてもよく、ここでX1は上に定義した意味であり、これはさらに 1または2個の上に定義したR212で置換されていてもよい)、 (8) (g)1,3,4-トリアゾール-2-イル(但し、これは1位がC1〜C3アルキルま たは-X1で置換されていてもよく、ここでX1は上に定義した意味であり、これは さらに上に定義したR212で置換されていてもよい)、 (9) (h)イミダゾール-4-または5-イル(但し、これは1位がC1〜C3アルキル または-X1で置換されていてもよく、ここでX1は上に定義した意味であり、これ はさらに1または2個の上に定義したR212で置換されていてもよい)、 (10) (i)ベンゾ[b]チエン-2-イル、 (12a) (j)インドール-2-イル、 (12b) (k)ベンゾ[b]チアゾール-2-イル、 (12c) (l)ベンゾイミダゾール-2-イル、 (12d) (m)4-[2-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピ ペラジニル]エチル]ピペラジニル、 (13) (n)1,2,4-トリアジン-3-イル(但し、これは5および/または6位が上 に定義したR212で置換されていてもよい)、 (14) (2)(1-ピペラジニル)(-C2〜C4)アルキル(但し、これは4位が上に定 義した-X1または-X2で置換されていてもよい)、 [B] (3) -X2(上に定義した通り)、 [0] (4) -(CH2m-X4(但し、mは上に定義した通りであり、X4は下記(a)〜 (c)のいずれかである)、 (a)-O-CH2CH2-Y (但し、YはC1〜C3アルキルアミノ、ジ(C1〜C3)ア ルキルアミノ(各アルキル基は同一でも異別でもよい)、またはC3〜C6アルキレ ンイミノであり、これらの基は1または2個のC1〜C3アルキルで置換されていて もよい)、 (b)-NR220CH2CH2-Y(但し、R220は-HまたはC1〜C3アルキルであり、Y は上に定義した通りである)、 (c)-(CH2g-N(R220)-X2(但し、gは2、3または4であり、R220お よびX2は上に定義した通りである)、 [H] (5) -(CH2m-NR222R223(但し、R222が-HまたはC1〜C3アルキルであっ て、R223が上に定義した-X1または-X2であるか、或いはR222とR223がこれらが結 合している窒素原子と一緒に飽和モノ窒素C3〜C6複素環を形成し、mは上に定義 した通りである)、 [I] (6) -(CHCH3b-(CH2f-R224(但し、bが0でfが1〜3であるか、bが 1でfが0〜3であり、R224は1〜3個の-OH、C1〜C3アルコキシ、または-NR225 R226で置換されたフェニルであり、ここで、R225とR226は同一または異別で、そ れぞれ-HまたはC1〜C3アルキルであるか、或いはR225とR226がこれらが結合して いる窒素原子と一緒にC4〜C7環状アミノ環を形成している)、 [J] (7) -(CH2i-X2(但し、iは1〜4であり、X2は上に定義した通りであ る)、 [K] (8)4位が-X2で置換された(1-ピペラジニル)アセチル(但し、X2は上に 定義した通り)、 [L] (9)4位が-X2で置換された(1-ピペラジニル)カルボニルメチル(但し、 X2は上に定義した通り)、 [M] (B)R210、は下記(1)〜(8)のいずれかであり、 (1)-H、 (2)C1〜C3アルキル、 (3)C5〜C7シクロアルキル、 (4)-(CH2m-NR211-X2(但し、m、R211およびX2は上に定義した通り)、 [A] (5)(1-ピペラジニル)(-C2〜C4)アルキル(但し、これは4位が上に定 義した-X1または-X2で置換されていてもよい)、 [B] (6)-(CH2m-X4(但し、mおよびX4は上に定義した通り)、 [H] (7)-(CH2m-NR222R223(但し、m、R222、およびR223は上に定義した通 り)、 [I] (8)-(CHCH3b-(CH2f-R224(但し、b、FおよびR224は上に定義した通 り)、 [J] (C)R21とR210は、これらが結合している窒素原子と一緒に下記(1)〜(9) よりなる群から選ばれた複素環を形成していてもよく、 (1)2-(カルボキシ)-1-ピロリジニル(但し、これはそのC1〜C3アルキル エステルまたは薬剤に許容される塩の形態であってもよい)、 [C-1] (2)2-(カルボキシ)-1-ピペリジニル(但し、これはそのC1〜C3アルキル エステルまたは薬剤に許容される塩の形態であってもよい)、 [C-2] (3)2-(カルボキシ)-1-ヘキサメチレンイミノ(但し、これはそのC1〜C3 アルキルエステルまたは薬剤に許容される塩の形態であってもよい)、 [C-3] (4)2-(カルボキシ)-1-ヘプタメチレンイミノ(但し、これはそのC1〜C3 アルキルエステルまたは薬剤に許容される塩の形態であってもよい)、 [C-4] (5)4位がR228-CO-(CH2j-で置換された1-ピペラジニル(但し、R228は -X1、-NR229X1または2-フラニルであり、ここでR229は-HまたはC1〜C3 アルキルであり、jは0〜3であり、X1は上に定義した通り)、 [D] (6)4位がX2-(CH2j-で置換された1-ピペラジニル(但し、X2およびjは 上に定義した通り)、 [E] (7)4位がX1-(CH2j-で置換された1-ピペラジニル(但し、X1およびjは 上に定義した通り)、 [F] (8)4位が上に定義したX1で置換された4-ヒドロキシ-1-ピペリジニル、 [G] (9)4位がX2-NR229-CO-(CH2i-で置換された1-ピペラジニル(但し、X2 、R229およびiは上に定義した通り) [N] (D-II)R16はα-R163:βR164であり、ここでR163とR164の一方は-H、他方は -H、-F、-CH3または-OHであり、R17は-CH-(CH2p-NR21R210あり、ここでpは1 または2であり、R21とR210は上に定義した通りである; (D-III)R16はα-R165:β-R166、R17はα-R175:β-R176であり、ここでR16 5 は-H、-OH、-F、または-CH3、R166は-H、-OH、-F、または-CH3であって、R165 とR166の少なくとも一方は-Hであり、R175-H、-OH、-CH3、-CH2CH3、C2〜C7アル カノイルオキシまたは-0-CO-X1(但し、X1は上に定義した通り)であり、R176は -C(=Z)-(CH2n-NR21R210(但し、Z、n、R21およびR210上に定義した通り) である; (D-IV)R165が-OH、R166が-H、R175が-OH、R176が-C(=Z)-(CH2n-NR21R2 10 (但し、Z、n、R21およびR210は上に定義した通り)である化合物の16,17-ア セトニド; ならびに、その薬剤に許容される塩、ならびにその水和物および溶媒和物;た だし、次の全般的な条件がある: (I)R161とR162の一方がR171とR172の一方と一緒になってC16とC17との間 で第二の結合を形成するのは、R10がα-R101:β-R102、α-R103:β-R104、α- R107:β-R108、またはα-R109:β-R1010である時だけである; (II)R17が-CH-(CH2p-NR21R210であるのは、R10がα-R101:β-R102、 α-R103:β-R104、α-R107:β-R108、またはα-R109:β-R1010である時だけ である; (III)R5とR10が一緒に=CH-CH=C(OR3)-CH=であるのは、R17がα-R175: β-R 176 であるか、R16がα-OH:β-HそしてR17がα-OH:β-C(=Z)-(CH2n-NR21R210 である化合物の16,17-アセトニドである時だけである; (IV)R5がα-R57:β-R58であるのは、R17がα-R175:β-R176であるか、α- OH:β-C(=Z)-(CH2n-NR21R210であるか、またはその16,17-アセトニドであ る時だけである。 より好ましいのは、一般式XIのC21アミノステロイドであり、中でも脂質過酸 化を阻害するものである。特に好ましいのは、21-[4-(置換-4-ピリミシニル) -1-ピペラジニル]-ステロイド類、例えばU-74006(21-[4-(2,6-ジピロリジニ ル-4-ピリミジニル)-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-ト リエン-3,20-ジオン、ならびに21-[4-(置換-2-ピリジニル)-1-ピペラジニル ]-ステロイド類、例えばU-74500(21-[4-[5,6-ビス(ジエチルアミノ)-2-ピ リジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,2 0-ジオンおよびU-75412(21-[4-(3-エチルアミノ-2-ピリジニル)-1-ピペラジ ニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオンであり、いず れも未製剤状態においては、好ましくは固体状で、好ましくは結晶質で、好まし くは比較的非吸湿性の薬剤に許容される塩の形態、例えば、U74006のメタンスル ホン酸塩(U-74006F)、U74500の塩酸塩(U-74500A)、ならびにU75412の塩酸塩 およびマレイン酸塩(それぞれU-75412AおよびU75412E)である。Braughlerら,Biochemical Pharmacology37:3853-3860(1988)参照。代表的な構造を次に 例示する。 上述した好ましいアミノステロイドは、いずれも21-置換-16α-メチルプレグ ナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオンとして例示されるものである。但し、こ れらのステロイド部分は、その好ましい性質を実質的に変化させずに変更するこ と ができる。従って、好ましい種類のC21アミノ置換ステロイドは、次の一般式I で示すことができる。 上記式中、 a’は、1,2-ジヒドロ(飽和)および1,2-デヒドロ(1,2-二重結合)の群から選 ばれ; b’は、6α-H、6α-メチルおよび6α-フルオロの群から選ばれ; C’は、9,11-ジヒドロ(飽和)、9(11)-デヒドロ(二重結合)、9α-H-11α-O H-11β-H、9α-H-11β-OH-11α-H、9α-H-11-ケト、9α-F-11β-OH-11α-H、お よび9α-F-11-ケトの群から選ばれ; d’は、16α-メチル-16β-H-17α-H、16β-メチル-16α-H-17α-H、16-H2-17α- H、16-H-16,17-デヒドロ(二重結合)、および16-メチル-16,17-デヒドロの群か ら選ばれる。あまり好ましくはないが、d’が16-H-16,17-デヒドロまたは16-メ チル-16,17-デヒドロでない時には17α-Hの代わりに17α-OH基が存在することも できる; 上記式中、 X’は下記の複雑な21-アミノ置換基X1’およびX2’から選ばれ、ここで そして 上記式中、e’およびf’は同一でも異別でもよく、-H,-NHR1’および-NR1’R2 ’よりなる群から選ばれ、ここでR1’およびR2’はC1〜C3低級アルキルであるか 、またはR1’とR2’がNと一緒に複素環、好ましくは1-エチレンイミノ、1-トリ メチレンイミノ、1-ピロリジニル、1-ピペリジニル、1-モルホリニル、または1- (4-メチル)ピペラジニルを構成している。 一般式(XI)で示されるアミノステロイドの薬剤に許容される塩は、その遊離 塩基形態に比べて、水溶性が高く、医薬用途により適した結晶を生ずることから 、遊離塩基より好ましいことが多い。好ましい塩は、一般式(XI)のアミノステ ロイドの遊離塩基をほぼ化学量論量の薬剤に許容される酸(例えば、塩酸、ヨウ 化水素酸、臭化水素酸、リン酸、硫酸、酢酸、クエン酸、乳酸、コハク酸、安息 香酸、パモ酸、サリチル酸、シクロヘキサンスルファミン酸、メタンスルホン酸 、p−トルエンスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、マレイン酸、シュウ酸、フ マル酸など)と反応させることにより得たものである。好ましい塩は塩酸、メタ ンスルホン酸、マレイン酸、およびフマル酸の塩である。 本発明の目的にとって一般式(XI)で示されるステロイドおよびその薬剤に許 容される酸付加塩と均等であるのは、その薬剤に許容される水和物または溶媒和 物であり、これらの形態でも単離することができる。 このアミノステロイドは、国際出願公開公報WO 87/01706号に記載されている ように、多様な症状の治療または予防のために多様な経路で投与することができ る。具体的な投与経路に対して、軽度に架橋したポリマーのある種の特性を慎重 に制御する必要がある。例えば、平均乾燥粒度が等積球径で約50μmよりかなり 大きな懸濁または乳化重合で得たポリマー粒子を含有する水性懸濁液は、その他 の点では同一組成であるが、等積球径が平均で約50μmより小さいポリマー粒子 を含有する懸濁液より、眼に投与した時の快適さに劣る。また、アクリル酸など の軽度に架橋したポリマーを等積球径で約50μmよりかなり大きな乾燥粒度にな るように製造した後、機械的な粉砕または摩砕により等積球径で約50μm以下の 乾燥粒度まで微細化したものは、懸濁または乳化重合により得たポリマーほど良 好には機能しないことが判明した。 本発明のある好適態様にあっては、粒子の80%以上、より好ましくは90%以上 、特に好ましくは95%以上を含む主要粒度分布が幅10μmの範囲内という狭い粒 度分布を粒子が有する。また、粒度が1μmより小さい微粒子は20%以下、好ま しくは10%以下、特に好ましくは5%以下である。このような微粒子が多量に存 在すると、眼と接触した時の望ましいゲル化を阻害することが判明した。これと は別に、単分散状態の粒子を使用すると、粘度が最大となり、同じ一定粒度で比 べた場合の眼科用薬剤供給系の眼内滞留時間が長くなる。粒度が30μm以下の単 分散粒子が特に好ましい。粒度分布が狭いと良好な粒子充填も助長される。 液体経口投与用の水溶液および水性懸濁液は、一般に約0.05〜5.0重量%、好 ましくは0.1〜2.0重量%のアミノ置換ステロイド治療薬剤を含有する。湿潤性お よび安定性を付与するための担体として使用可能な適当なアジュバントとしては 、プロピレングリコール、ポリカーボフィルなどの軽度に架橋したカルボキシ含 有ポリマー、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、およびメチル セルロースが挙げられる。エデト酸ナトリウム、メチルおよびプロピルパラベン 、香料、および着色剤を始めとする他の添加剤も所望により使用できる。本出願 人の先願および先先願の実施例7および8には、アミノステロイドU-74006F、U- 74500AもしくはU-75412Aとポリカーボフィル(ノベオンAA-1)とを含有する局所 投与用組成物の製造が詳述されている。実施例7において5,000cps以上の粘度が 認められている。塩化ナトリウム、EDTA、水酸化ナトリウム、および場合によっ て塩化ベンザルコニウム保存剤も組成物中に存在させる。 本発明にかかる安定した持効性アミノステロイド供給系は、1種もしくは2種 以上のカルボキシ含有モノエチレン性不飽和モノマーと、重合させるモノマーの 全重量に基づいて約5重量%以下の架橋剤とを重合させて得た軽度に架橋したカ ルボキシ含有ポリマーを、懸濁液の全重量に基づいて約0.1〜6.5重量%の量で含 有する、pH約3〜9(好ましくは5〜8)、浸透圧約10〜400mOsMの水性懸濁 液からなる。一般に、この懸濁液は初期粘度が約1,000〜30,000cpsであって 点眼形態で眼に投与可能であるか、或いは約30,000〜100,000cpsの粘度でリボン 形態で投与可能であるが、これよりかなり高粘度のものも眼以外の局所投与経路 (例、皮膚)、ならびに鼻、頬、直腸および膣などの局部経路用には許容される 。ポリマーは、等積球径で約50μm以下、好ましくは約30μm以下の平均粒度を 有する。局所眼科供給系の場合には、懸濁液のpHは約5〜9である。生成した 粘稠なゲルは、それに含まれるアミノステロイド治療薬剤を持続的に放出するよ うに、眼内に長時間とどまることができる。 ポリマーは好ましくは約50重量%以上、より好ましくは約90重量%以上の1種 もしくは2種以上のカルボキシ含有モノエチレン性不飽和モノマーから製造され る。望ましくは、ポリマーの製造は、アクリル酸と非ポリアルケニルポリエーテ ル型の2官能性架橋剤とを、等積球径で約50μm以下、好ましくは約30μm以下 の粒度に懸濁または乳化重合させることにより行う。好ましい架橋剤はジビニル グリコールである。カルボキシ含有モノエチレン性不飽和モノマーの約40重量% までを、生理学的に(かつ場合により眼科用に)無害な置換基のみを含有する、 1種もしくは2種以上の非カルボキシ含有モノエチレン性不飽和モノマーで置換 することが望ましいこともある。 所定の浸透圧は、懸濁液の全重量に基づいて約0.01〜1重量%の量の生理学的 に(かつ場合により眼科用に)許容される塩を用いて得ることが好ましい。好ま しい塩は塩化ナトリウムである。 一般式(XI)で示されるアミノステロイドは、所望の治療量、好ましくは懸濁 液の全重量に基づいて約0.01〜10重量%の量で存在させうる。好ましいアミノス テロイドとしては、U-74006、U-74500、U-75412、U-74006F、U-74500A、U-75412 AおよびU-75412Eならびに一般式Iで示されるアミノステロイドが挙げられる。 安定な持効性局所眼科用薬剤供給系の好適な製造方法において、前述した懸濁 液を調製し、点眼形態で眼に投与するために1,000〜30,000cpsの範囲内の所望粘 度でパッケージする。眼に投与すると、生成した粘稠なゲルが、これに捕捉され ているアミノステロイドを持続的に放出するように眼内に長時間とどまる。 従って、本発明は、点眼形態で投与可能という利点のみならず、点眼に適した 粘度で投与することによる分解の制限を受けない安定な眼科用薬剤供給系を提供 する。懸濁液が点眼形態で確実に投与できる粘度で投与を行い、懸濁液をこのよ うに投与した時に粘度が実際に増大することにより、アミノステロイド薬剤の放 出速度の制御が著しく高まる。 上述したように、30,000cpsを実質的に超える粘度は点眼用には一般に適当で はなく、また100,000cpsを超える粘度はリボンとして一般に適当ではない。粘度 が実質的に1,000cpsより低いと、涙液と接触した後ゲルがそのまま眼内にとどま る能力が阻害される。pH約3〜6.5、浸透圧約10〜400mOsMの懸濁液が涙液と接 触すると、pH変化によりゲル化が高まる。認められているように、涙液はpH が約7.2〜7.4とより高い。このpHの上昇により、カルボン酸(COOH)がナトリ ウム置換(COONaに)を受け、ナトリウム塩形態のものが解離して、ポリマーの 膨張を生ずる。 ポリマーの架橋度と粒度の関係が極めて重要な変動因子となりうる。ポリマー 粒子は懸濁状態で存在するので、架橋度はポリマーの実質的な溶解を避けるよう 十分に高くする必要がある。一方、pH変化の時点で急速なゲル化を達成するに は、架橋度はゲル化が可能となるよう十分に低くする必要がある。さらに、ポリ マー粒度が大きすぎると、誘起された膨潤が大粒子間の空隙を満たす傾向があり 、ゲル化を生ずる代わりに、大粒子が互いに接触する結果に終わることがある。 架橋剤/モノマーの比率が低すぎて架橋が不十分であった場合に起こりうるよ うに、ポリマーが溶解状態にあったなら、粒度は基本的には無関係となる。懸濁 液にあっては、粒度は不快感に関係することがある。しかし、本発明の薬剤供給 系においては、本発明の組成物が涙液と接触した場合のようにpH変化が起こる と、小さな粒度と軽度の架橋とが相乗的に作用して急速なゲル化が起こり、実質 的な粘度増大を生ずることが判明した。実際、粒度が50μmを超えると、この実 質的な粘度増大という利点は実現されない。さらに、50μm以下の粒度では、適 度の良好な眼の快適感も確保される。 本発明の特に好ましい形態では、粒子は上述した粒度の上限の制限を受けるだ けでなく、粒度分布が狭いという制限も受ける。このような単分散粒子の使用は 、粒子の充填を助長するため、懸濁液が涙と接触した時に最大限の粘度増大を生 じ、眼内の滞留時間が増大する。粒子の約80%以上、より好ましくは約90%以上 、特 に好ましくは約95%以上が、幅約10μm以下の主要粒度分布幅の範囲内に存在し 、全体として(即ち、この分布幅の範囲内と範囲外の両者の粒子を考慮して)微 粒子(即ち、粒度1μm未満の粒子)は約20%以下、好ましくは約10%以下、特 に好ましくは約5%以下である。また、平均粒度が上限の50μm、より好ましく は30μmから、例えば6μmといったより小さい粒度に下がるにつれて、主要粒 度分布の幅も、例えば5μmというように狭くなることが好ましい。主要粒度分 布幅の範囲内の粒子の好ましい粒度は約30μm以下、より好ましくは約20μm以 下、特に好ましくは約1〜5μmである。 上述した本発明の安定な持効性薬剤供給系が眼への投与に特異的によく適して いることは明らかであるが、この同じ薬剤供給系を、治療を必要とする組織(皮 膚、鼻、膣および直腸組織など)への局部塗布による皮膚または粘膜の局所治療 にも使用することができる。しかし、その場合には、意図した非眼科投与経路に 一層よく適合した薬剤供給系を生ずるように、眼への投与用に考えられた系の各 種条件を変更してもよい。例えば、より多量の架橋剤および/またはより高いp H水準を採用して、皮膚上または体腔内の保持時間を長くするのに適したより粘 稠なゲルを生ずるようにしてもよい。さらに、眼科用であろうと、他の投与経路 用であろうと、上述したアミノステロイド懸濁液の持効性と長い保持時間という 特長を、アミノステロイド溶液で得られるような即効性という特長と1つの組成 物内で並立させたい場合、或いは溶液剤により可能なより速い薬剤放出とより高 い浸透を単に得たい場合には、後でより詳しく説明するように、本発明の組成物 にさらに別の変更を加えてもよい。 上述したように、以上に詳述したようにして得られた安定な組成物は、アミノ ステロイドが懸濁状態にあることから、アミノステロイドの持続した放出を与え る。また、この組成物は、その粘度のために、投与部位での長時間の保持を容易 に与える。しかし、持効/長時間保持という特性と並立させて、またはそれに代 えて、アミノステロイドの即座の放出とより高い浸透(例、眼科または皮膚投与 の場合にはそれぞれ角膜または皮膚を通って)が求められる場合もある。本発明 では、この目標を達成するために上述した方法および組成物を変更しうる。具体 的には、アミノステロイドを少なくとも部分的に可溶化させるのに十分な量のシ クロデキストリン(上に詳しく定義および説明したもの)を使用して、アミノス テロイド/軽度に架橋したカルボキシ含有ポリマー組成物中においてアミノステ ロイドを部分的または完全に可溶化させることができる。シクロデキストリンの 添加により局所および眼の刺激が低減する。さらに、所望により、アミノステロ イドを実質的に完全に可溶化するのに十分なシクロデキストリンを利用すること ができる。可溶化の程度は調節することができ、生成した溶液/懸濁液の混合物 または完全な溶液は分解に対して安定である。使用するシクロデキストリンは、 前述したβ−およびγ−シクロデキストリンのヒドロキシアルキル化または分岐 誘導体のいずれでもよい。しかし、現時点ではヒドロキシプロピル−β−シクロ デキストリンが好ましい。 本発明の組成物が眼への投与用の懸濁液または処方組成物である場合、特に治 療薬剤を完全に可溶化する場合にはポリマーの粒度や粘度はあまり重要ではない こともある。本発明のシクロデキストリン含有組成物は、治療を必要とする組織 (皮膚、鼻、膣および直腸組織など)への局部塗布による皮膚または粘膜の局所 治療にも適用することができる。本発明の組成物の投与量は、薬剤組成物の処方 方法の当業者は熟知しているように、使用する薬剤の種類、選択した投与経路そ の他の因子に応じて変動することがある。 本発明によるアミノステロイドの安定化ならびに部分的もしくは完全な可溶化 のための代表的な方法においては、選択したシクロデキストリン(例、ヒドロキ シプロピル−β−シクロデキストリン)を最終組成物中のアミノステロイドの少 なくとも一部を可溶化するのに十分な量で使用する。即ち、シクロデキストリン の使用量は、使用するアミノステロイドの不溶性の程度、可溶化するアミノステ ロイドの量、および使用するシクロデキストリンの可溶化力に応じて、一般に組 成物全体の約1.0ないし約20.0重量%またはは30.0重量%であるが、完全に可溶 化させたい場合には、これよりかなり多量のシクロデキストリン(例、約50重量 %まで)を使用することもできる。シクロデキストリン:アミノステロイドの重 量比は約1:1から約500:1の範囲とすることができる。選択したポリマーは一 般に最終組成物の約0.1〜2重量%の範囲内の安定化に有効な量で使用するが、所 望によりそれ以上のポリマー(約6.5重量%まで)を存在させてもよい。この 量を、ポリマー:アミノステロイドの重量比で表すと、約1:10から約20:1の範 囲内でよい。一般に、まずシクロデキストリンを水に溶解し、次のその中にポリ マーを徐々に分散させ、攪拌する(普通には約15分〜2時間)。浸透圧を調整す るために塩化ナトリウム(約0〜0.9重量%の量)を加え、場合により金属イオン との錯体形成のためにEDTAを添加してもよい。得られた混合物を一般に約30〜90 分間加熱(例、オートクレーブ加熱)した後、冷却する。この混合物のpHを約 6以上に調整することが好ましい。これは水酸化ナトリウムなどの適当な塩基の 添加により実施できる。別に、アミノステロイド(組成物全体の約0.01〜10.0重 量%の量)を強酸溶液(例、塩酸水溶液)に溶解し、この溶液を上記のポリマー /シクロデキストリン溶液と混合し、pHを水酸化ナトリウムによりほぼpH6 〜7に調整し、必要により水を加えて、全体積を100%にする。このようにして 得られた組成物は、溶液または懸濁液/溶液混合物の形態をとりうる。可溶化の 程度はシクロデキストリン成分の濃度により調節される。後述する実施例1に記 載した方法で調製した、代表的なアミノステロイドであるU-74006Fを1% w/w濃 度で含有する(アミノステロイドの可溶化率=約75%)代表的な組成物は、室温 および40℃で3カ月の貯蔵期間にわたって安定である。いずれの温度でもアミノ ステロイドの濃度の顕著な低下は認められない。この場合、この安定性は、溶解 していないアミノステロイドの安定性、非シクロデキストリン組成物に対して上 に説明したアミノステロイドとポリマーとの相互作用、およびシクロデキストリ ンによるアミノステロイドの分子包接の結果として得られると考えられる。可溶 化はもちろん主にシクロデキストリンの存在に起因する。いずれの組成物でもア ミノステロイドが安定である主な理由は、架橋ポリマーの存在とそのアミノステ ロイドとのイオン性相互作用にあると思われる。 一般式(XI)で示されるアミノステロイドは、人を含む温血動物の多様な医学 症状の治療に有用である。本発明は、例えば国際出願公開公報WO 87/01706号お よび米国特許第5,124,154号からアミノステロイドが有効であることが知られて いる各種の症状の治療または予防において投与するための薬剤組成物を提供する 。簡略して述べると、かかる症状としては、脊髄外傷;頭部外傷(軽度、中度も しくは重度);くも膜下出血(付随する脳血管痙攣を含む);皮膚移植拒絶反応 ; 虚血性発作;粘液過剰分泌;喘息;筋ジストロフィー;ショック(出血性、腐敗 性もしくは外傷性);アドリアマイシンなどの抗癌剤により誘起される心臓毒性 ;パーキンソン症候群、アルツハイマー病およびその他の退行性の神経障害;重 度の火傷;ARDS;多発性硬化症;移植後の再灌流中に起こる器官障害;骨関節炎 、リューマチ様関節炎およびその他の炎症性疾患;炎症および乾癬などの皮膚障 害;免疫性ネフローゼ症候群;アレルギー反応;全身性エリテマトーデス;アテ ローム硬化症;気腫;転移および腫瘍増殖;ストレスに起因する群発性頭痛、腫 瘍;放射線障害、脳腫瘍、および心筋梗塞症後の障害の合併症;ならびに火傷お よび創傷(治癒促進のため)が挙げられる。アミノステロイドはまた、心肺蘇生 、心筋梗塞ならびに神経もしくは心臓血管手術の後の障害の予防;糖質コルチコ イド系薬剤が有効であることが知られている多くの症状(その幾つかは上に列挙 した)の治療および予防;ならびに白内障、緑内障もしくは眼圧の著しい上昇に 伴う緑内障の危険、炎症性の眼疾患、網膜の眼疾患、ぶどう膜炎による眼圧上昇 、梗塞後のアンボルス(ambolus)、外傷性眼損傷(鈍外傷、圧迫損傷、前房出 血、手術による外傷など)、非血管性または虚血性眼疾患(コンタクトレンズの 長期装用による角膜浮腫などの虚血を伴う眼の症状)、大水疱性角膜炎、乾性角 膜炎を含むドライアイ、アルカリ火傷ならびに眼細胞の移植により生ずる症状と いった眼疾患または眼障害の治療または予防、にも有効であることが知られてい る。 上の説明は、一般式(XI)で示されるアミノステロイドがいずれも上述した全 ての症状に有効であることを意味するものではない。しかし、当業者であれば、 例えば国際出願公開公報WO 87/01706号に説明されている分析法を利用して、ど のアミノステロイドがどの目的に有効であるかを容易に確認することができる。 投与経路、投与頻度および用量水準は、使用する治療薬剤の種類、治療する症 状、症状の程度、患者の体格、体重および性別、ならびにその他の周知の因子に より変動する。アミノステロイドの静脈内または筋肉内注射に対する一般的な用 量範囲は、1日1〜4回の投与で約0.05〜100mg/kg/日である。この用量は使用 する化合物により変動することはもちろんである。当然ながら、懸濁液および溶 液剤は、局所(例、眼、皮膚または膣)、眼内、鼻、および直腸投与を含む他の 経路からも同様に投与できる。 多くの皮膚症状、特に皮膚炎症および乾癬の治療には皮膚への局所投与が一般 に好ましいが、特に重症の皮膚症状では、全身投与がそれ単独でまたは局所治療 と併用して必要となることもある。この場合にも、使用する具体的な用量は、使 用する薬剤の種類およびその他の上述した因子に応じてある程度変動する。 眼科症状の場合、治療のターゲットが眼の前眼房内またはその付近にある時に は、局所投与が好ましい。これに対し、眼房水の流れは、小柱網およびシュレム 管を経て出るまでは、毛様体(虹彩の後ろの)から角膜に向かって前方に向かう 流れであるので、眼の前部に局所投与した場合に眼の後部への薬剤の浸透を生ず るには幾らかの困難を伴う。従って、ぶどう膜および網膜の疾患の治療に対して 薬剤を投与する場合には、全身経路(この場合、眼への接近は脈絡膜叢を経て起 こる)または硝子体内経路によるのがより有効であることが多い。より重症な眼 疾患では、局所経路で有効に治療することが困難なターゲットが冒されている場 合があり、視力の著しい低下または失明を伴うことがある。よって、局所投与は 患者個人の自己投与の便宜にとって好適であり、眼内経路および全身経路は手術 および手術前の投与に好適である。 手術が及ばない、或いは手術が完了した眼の後部に眼に十分な薬剤治療濃度を 保持するために、本発明は、治療有効量のアミノ置換ステロイド型抗酸化薬(塩 、水和物または溶媒和物を含む)を、簡便な局所経路または眼内注射に加えて、 経口または筋肉内経路で投与することにより、眼疾患の治療を行うことも包含す るものである。 例えば眼または皮膚への投与用の局所用薬剤組成物に対しては、水溶液、水性 懸濁液、軟膏、およびゲル剤を使用することが好ましい。水性組成物は、さらに 涙膜との接触のために溶解したアミノ置換ステロイド治療薬剤の貯槽を形成する ためのリポソームを含有していてもよい。局所用処方の中で特に好ましいのはゲ ル剤であり、これは、薬剤の角膜前での保持性を高め、軟膏に付随する視覚の不 便や低下を伴わずに、アミノ置換ステロイドを分解から保護する。 局所用薬剤組成物は、水性媒質中に、上述した量のポリマーおよび/またはシ クロデキストリンと共に、一般に0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%のア ミノ置換ステロイド治療薬剤を含有すべきである。 局所用薬剤組成物に含有させるのが望ましい他の添加剤には、塩化ナトリウム 、EDTA(エデト酸ニナトリウム)、pH調整剤、緩衝剤、界面活性剤、ならびに BAK(塩化ベンザルコニウム)などの保存剤がある。眼または皮膚への薬剤組成 物の投与は、治療する具体的な問題に応じて1日に1〜4回の間で行うのが普通 であろう。 眼への注射、筋肉内注射、経口投与およびその他の経路用の薬剤組成物は、薬 剤組成物の分野の当業者に周知の方法に従って処方・製造することができる。代 表的には、上述した量の治療薬剤、ポリマーおよびシクロデキストリンを水性媒 質中に含有させればよく、局所投与用の組成物の場合には他の添加剤も、これが 安定化(および必要であれば可溶化)を阻害せず、選択した投与経路に適当であ る限り、組成物中に含有させることができる。例えば、本出願人の上述した先願 米国特許、およびAlfonso R.Gennaro編、レミントン製薬学(Remington’s Pha rmaceutical Science ,Mack Publishing社,Easton,PA(1985)(その全体を参 考文献としてここに組み込み、準拠する)を参照。 以下の実施例は例示の目的のみで示すものであり、ここに開示し、特許請求す る本発明の主題を制限するものとしては決して解釈されるべきではない。 実施例1 次に述べるようにして薬剤組成物100gのバッチを調製することができる: 成 分 濃度(%w/w) アミノステロイドU-74006F 1.0% ポリカーボフィル976 (ノベオンAA-1) 1.0% 2-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン 20.0% EDTA 0.1% 塩酸、 0.2N 12.5% 水酸化ナトリウム、2N pH調整用 水(十分量)を加えて 100% 上記シクロデキストリン(20g)を約60gの注射用滅菌水に溶解する。このシ クロデキストリン溶液に上記ポリマーを分散させ、次いで得られた混合物を400r pmで約1時間攪拌する。その後、EDTA 0.1gを加え、15分間攪拌する。この混合 物を121℃で45分間オートクレーブ処理した後、室温まで放冷する。別に、上記 アミノステロイド(1g)を0.2N塩酸水溶液12.5gに溶解する。このアミノス テロイド溶液を上記のシクロデキストリン/ポリマー混合物に滅菌濾過により添 加する。2N水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを約7.2に調整し、滅菌濾過 により滅菌水を加えて組成物の最終重量を100gに調整する。得られた組成物を 濾過窒素のブランケット下でシールする。アミノステロイドは得られた組成物中 に高度に可溶化されているが、このステロイドの約25%は未溶解状態にとどまっ た。pHは生理学的であり、浸透圧はやや低張である。 得られた組成物は、眼科症状の局所治療用に特に好適である。上記操作におい て2−ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンを約30g使用すると、アミ ノステロイドは実質的に完全に可溶化されると予測される。 一般式(XI)の構造を持つC20〜C26アミノステロイド(特に抗酸化機能を示す もの)ならびにその薬剤に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物から選択した 1種もしくは2種以上の他のアミノステロイド治療薬剤に置き換えて、或いはこ れを併用して、上記の実施例を繰り返すことができる。かかる薬剤の1つはU-77 372Eである。U-77372Eの構造は、21-[4-(4,6-ビスー(2-ピリジル)トリアジン -2-イル)-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20 -ジオン・メタンスルホネートであり、これはBraughlerら,Biochemical Parmac ology,37: 3856(1988)に記載の方法により得ることができる。 実施例2 次に述べるようにして薬剤組成物100gのバッチを調製することができる: 成 分 濃 度 (5)-4-メチル-2-{メチル-[4-(2-メチルイミダゾ 0.3% [4,5-C]ピリジン-1-イルメチル)-ベンゼンスルホ ニル]アミノ}ペンタン酸エチルエーテル(BB-882) ポリカーボフィル(ノベオンAA-1) 1.3% 2-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン(HPBC) 15.0% EDTA 0.1% 塩酸、 0.2N 12.5% 水酸化ナトリウム、2N pH調整用 注射用水(十分量)を加えて 100% HPBC(15g)を約60gの注射用滅菌水に溶解する。このHPBC溶液に上記ポリマ ーを分散させ、次いで得られた混合物を400rpmで約1時間攪拌する。その後、ED TA 0.1gを加え、15分間攪拌する。この混合物を121℃で20分間オートクレーブ 処理した後、室温まで放冷する。BB-882は抗炎症性治療薬剤として有用なPAF拮 抗薬である。BB-882 (0.3g)を0.2N塩酸12.5gに溶解する。このBB-882溶液 を上記のHPBC/ポリマー混合物に混合しながら滅菌濾過により添加する。2N水 酸化ナトリウム溶液を加えてpHを約6.0に調整し、滅菌濾過により滅菌水を加 えて組成物の最終重量を100gに調整する。 実施例3 次に述べるようにして薬剤組成物100gのバッチを調製することができる: 成 分 濃 度 [4(N-ヒドロキシアミノ)-2R-イソブチル-3S-(チエ 0.3% ニル-チオメチル)-スクシニル]-L-フェニルアラニン- N-メチルアミド(BB-94) ポリカーボフィル(ノベオンAA-1) 1.3% 2-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン(HPBC) 15.0% EDTA 0.1% 塩酸、0.2N 12.5% 水酸化ナトリウム、2N pH調整用 注射用水(十分量)を加えて 100% HPBC(15g)を約60gの注射用滅菌水に溶解する。このHPBC溶液に上記ポリマ ーを分散させ、次いで得られた混合物を400rpmで約1時間攪拌する。その後、ED TA 0.1gを加え、15分間攪拌する。この混合物を121℃で20分間オートクレーブ 処理した後、室温まで放冷する。BB-94はコラゲナーゼ阻害薬である。BB-94(0. 3g)を0.2N塩酸12.5gに溶解する。このアミノステロイド溶液を、上記のHPBC /ポリマー混合物に滅菌濾過により添加する。2N水酸化ナトリウム溶液を加え てpHを約6.0に調整する。滅菌水を加えて組成物の最終重量を100gに調整する 。 実施例4 次に述べるようにして薬剤組成物100gのバッチを調製することができる: 成 分 濃 度 塩酸レボブノロール 1.0% ポリカーボフィル(ノベオンAA-1) 1.3% 2-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン(HPBC) 15.0% EDTA 0.1% 塩酸、0.2N 12.5% 水酸化ナトリウム、2N pH調整用 注射用水(十分量)を加えて 100% HPBC(15g)を約60gの注射用滅菌水に溶解する。このHPBC溶液に上記ポリマ ーを分散させ、次いで得られた混合物を400rpmで約1時間攪拌する。その後、ED TA 0.1gを加え、15分間攪拌する。この混合物を121℃で45分間オートクレーブ 処理した後、室温まで放冷する。塩酸レボブノロールは抗緑内障治療薬剤である 。塩酸レボブノロール(1g)をpH7.2の水12.5gに溶解する。この塩酸レボ ブノロール溶液を上記のHPBC/ポリマー混合物に滅菌濾過により添加する。滅 菌濾過により2N水酸化ナトリウム溶液を加えてpHを約6.0に調整する。滅菌 濾過により滅菌水を加えて組成物の最終重量を100gに調整する。 実施例5 次に述べるようにして薬剤組成物100gのバッチを調製することができる: 成 分 濃 度 L-アルパラギニル-L-ロイシル-グリシル-L- 1% バリル-S-アセタミドメチル-L-システイン アミド・アセテート(CBT-101) ポリカーボフィル(ノベオンAA-1) 1% グリココール酸ナトリウム 1% 2-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン(HPBC) 4% 塩化ナトリウム(NaCl) 0.34% エデト酸二ナトリウム(EDTA) 0.1% 水酸化ナトリウム、10N pH調整用 注射用水(十分量)を加えて 100% 上記ポリマーを約60gの注射用滅菌水に分散させ、400rpmで1時間攪拌する。 次いで、EDTA 0.1gを加えて15分間攪拌した後、NaCl 0.34gを加えて15分間攪 拌し、この混合物にグリココール酸ナトリウム1gを加え、15分間攪拌する。得 られた混合物を121℃で45分間オートクレーブ処理した後、室温まで放冷する。H PBC(4g)を注射用滅菌水15gに溶解し、次いでこのHPBC溶液にCBT-101 1g を加える。このCBT-101/HPBC溶液を上記のポリマー混合物に滅菌濾過により加 える。滅菌濾過により10N水酸化ナトリウム溶液を加えてpHを約7.0に調整す る。滅菌濾過により滅菌水を加えて組成物の最終重量を100gに調整する。CBT-1 01は緑内障の治療に有用である。 ここには好適態様のみを具体的に例示および説明したが、本発明の精神および 意図した範囲を逸脱せずに後述する請求の範囲の技術範囲内で上記説明に照らし て本発明の多くの変更および変形が可能であることは認められよう。 実施例6 次に述べるようにして薬剤組成物100gのバッチを調製することができる: 成 分 濃度(% w/w) アミノステロイドU-74006F 1.0% カーボポール910 2.0% 2-ヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリン 20.0% EDTA 0.1% 塩酸、0.2N 12.5% 水酸化ナトリウム、2N pH調整用 水(十分量)を加えて 100% 上記シクロデキストリン(20g)を約60gの注射用滅菌水に溶解する。このシ クロデキストリン溶液に上記ポリマーを分散させ、次いで得られた混合物を400r pmで約1時間攪拌する。その後、EDTA 0.1gを加え、15分間攪拌する。この混合 物を121℃で45分間オートクレーブ処理した後、室温まで放冷する。別に、上記 アミノステロイド(1g)を0.2N塩酸水溶液12.5gに溶解する。このアミノス テロイド溶液を上記のシクロデキストリン/ポリマー混合物に滅菌濾過により添 加する。2N水酸化ナトリウム水溶液を加えてpHを約7.2に調整し、滅菌濾過 により滅菌水を加えて組成物の最終重量を100gに調整する。得られた組成物を 濾過窒素のブランケット下でシールする。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI A61K 31/71 9454−4C 47/36 B 7433−4C (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,H U,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,LV,MG ,MN,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SK,UA,UZ,VN

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.水性媒質中に、治療薬剤、安定化に有効な量のカルボキシ含有ポリマー、お よびシクロデキストリンを含有する薬剤組成物であって、前記シクロデキストリ ンが変性または未変性のα−、β−およびγ−シクロデキストリンのヒドロキシ プロピル、ヒドロキシエチル、グルコシル、マルトシルおよびマルトトリオシル 誘導体よりなる群から選ばれたものである薬剤組成物。 2.シクロデキストリンが、該治療薬剤を少なくとも部分的に可溶化するのに十 分な量であって、組成物の全重量に基づいて約1〜50重量%の範囲内の量で存在 する、請求の範囲第1項記載の組成物。 3.シクロデキストリンが、組成物の全重量に基づいて約1〜25重量%の範囲内 の量で存在する、請求の範囲第2項記載の組成物。 4.ポリマーの量が組成物の約0.1〜10%である、請求の範囲第2項記載の組成 物。 5.ポリマーが軽度に架橋されており、組成物の約0.1〜6.5重量%の量である請 求の範囲第2項記載の組成物。 6.ポリマーの量が組成物の約0.5〜2%である請求の範囲第3項載の組成物。 7.シクロデキストリンがヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンである 請求の範囲第4項記載の組成物。 8.治療薬剤が、[4(N-ヒドロキシアミノ)-2R-イソブチル-3S-(チエニル− チオメチル)スクシニル]-L-フェニルアラニン-N-メチルアミド、(5)-4-メチ ル-2-{メチル-[4-(2-メチルイミダゾ[4,5-C]ピリジン-1-イルメチル)ベン ゼンスル ホニル]アミノ}ペンタン酸エチルエーテル、フルオロメトロン、酢酸プレドニ ゾロン、デキサメタゾン、エリスロマイシン、ヒドロコルチゾン、CBT-101、お よび塩酸レボブノロールよりなる群から選ばれたものである、請求の範囲第4項 記載の組成物。 9.治療薬剤が、[4(N-ヒドロキシアミノ)-2R-イソブチル-3S-(チエニル− チオメチル)スクシニル]-L-フェニルアラニン-N-メチルアミド、(5)-4-メチ ル-2-{メチル-[4-(2-メチルイミダゾ[4,5-C]ピリジン-1-イルメチル)ベン ゼンスルホニル]アミノ}ペンタン酸エチルエーテル、フルオロメトロン、酢酸 プレドニゾロン、デキサメタゾン、エリスロマイシン、ヒドロコルチゾン、CBT- 101、および塩酸レボブノロールよりなる群から選ばれたものである、請求の範 囲第7項記載の組成物。 10.ポリマーがポリカーボフィルである請求の範囲第9項記載の組成物。 11.ポリマーがカーボポール974Pである請求の範囲第8項記載の組成物。 12.エデト酸二ナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、香味料、およ び着色料よりなる群から選ばれた1種もしくは2種以上の添加剤をさらに含有す る請求の範囲第7項記載の組成物。 13.組成物が局所投与用に処方されている請求の範囲第4項記載の組成物。 14.粘度が約1,000〜100,000cpsであり、該シクロデキストリンがヒドロキシプ ロピル−β−シクロデキストリンである、眼への局所投与用に処方された請求の 範囲第13項記載の組成物。 15.粘度が約1,000〜30,000cpsである請求の範囲第14項記載の組成物。 16.pHが約3〜9であり、浸透圧が約10〜400mOsMである請求の範囲第14項の 組成物。 17.下記一般式(XI)で示されるC20〜C26アミノステロイドならびにその薬剤に 許容される塩、水和物および溶媒和物よりなる群から選ばれたアミノ置換ステロ イド治療薬剤と、安定化に有効な量の軽度に架橋されたカルボキシ含有ポリマー と、該治療薬剤を少なくとも部分的に可溶化するのに十分な量のシクロデキスト リンとを水性媒質中に含有する薬剤組成物であって、前記シクロデキストリンが 変性または未変性のα−、β−およびγ−シクロデキストリンのヒドロキシプロ ピル、ヒドロキシエチル、グルコシル、マルトシルおよびマルトトリオシル誘導 体よりなる群から選ばれたものである薬剤組成物。 上記式中、 (A-I)R6はα-R61:β-R62、R10はα-R101:β-R102、そしてR7はα-H:β-H であり、ここでR61とR62の一方は-H、他方は-H、-FまたはC1〜C3アルキルであり 、R102は-CH3であり、R101とR5は一緒に-(CH22-C(=R33)-CH=または-CH-CH- CO-CH=であり、ここでR33は=Oまたはα-H:β-OR34またはα-OR34:β-Hであり 、ここでR34は-H、-P(=O)(OH)2、-CO-CH3、-CO-C2H5、-CO-C6H5、-CO-O-CH3 または-CO-O-C2H5である; (A-II)R5はα-R53:β-R54、R6はα-R63:β-R64、R10はα-R103:β-R104 、そしてR7はα-H:β-Hであり、ここでR63とR64の一方は-Hであり、他方はR53 とR54の一方と一緒になってC5とC6との間で第二の結合を形成し、R104は-CH3で あり、R103はR53とR54の他方と一緒に-(CH22-C(H)(OH)-CH2−または -(CH22-C[H][OP(=0)-(OH)2]-CH2-である; (A-III)R10とR5が一緒に=CH-CH=C(OR3)-CH=であり、ここでR3は-H、-P(= O)(OH)2、C1〜C3アルキル、-CO-H、C2〜C4アルカノイルまたはベンジルであ り、R6はα-R65:β-R66であり、ここでR65とR66の一方は-H、他方は-H、-Fまた はC1〜C3アルキルであり、R7はα-H:β-Hである; (A-IV)R5はα-R57:β-R58、R6はα-R67:β-R68、R7はα-H:β-H、そして R10はα-R107:β-R108であり、ここでR57とR58の一方は-Hであり、R107はR57と R58の他方と一緒に-(CH22-C(=R33)-CH2-であり、ここでR33は上に定義した 通りであり、R108は-CH3であり、R67とR68の一方は-H、他方は-H、-FまたはC1〜 C3アルキルである; (A-V)R6はR69:R610、R7はR79:R710、R10はα-R109:R1010であり、ここで R69とR610の一方は-Hであり、他方はR79とR710の一方と一緒になってC6とC7との 間で第二の結合を形成し、そしてR79とR710の他方は-H、R1010は-CH3、R109とR5 は一緒に-(CH22-C(=R33)-CH=または-CH=CH-CO-CH=であり、ここでR33は上 に定義した通りである; 上記式中、 (C-1)R11はα-R111:β-R112であり、ここでR111とR112の一方はR9と一緒に なってC9とC11との間で第二の結合を形成し、R111とR112の他方は-Hである; (C-II)R9は-Cl、そしてR11は=Oまたはα-H:β-R114であり、ここでR114は- Clまたは-OHである; (C-III)R9は-Hまたは-F、そしてR11は=Oまたはα-R115:β-R116であり、こ こでR115とR116の一方は-Hであり、R115とR116の他方は-H、-OHまたはC1〜C12ア ルコキシである; (C-IV)R9は-Hまたは-F、そしてR11はα-O-CO-R117:β-Hであり、ここでR11 7 は、(A)C1〜C3アルキル、 (B)C1〜C12アルコキシ、 (C)フラニル、 (D)-NR122R123、ここでR122とR123の一方は-H、メチルまたはエチルであ り、他方は-H、C1〜C4アルキルまたはフェニルである、 (E)-X3-X1、ここでX3は-O-または原子価結合であり、X1はフェニルであり 、このフェニルは1〜2個の-Cl、-Br、C1〜C3アルコキシ、-COOH、-NH2、C1〜C3 アルキルアミノ、ジ(C1〜C3)アルキルアミノ(但し、2個のアルキル基は同 一でも異別でもよい)、1-ピロリジニル、1-ピペリジニル、1-ヘキサメチレ ンイミノ、1-ヘプタメチレンイミノ、C2〜C4アシルアミノ、もしくは-NH-CHOに より、或いは1個の-Fまたは-CF3により置換されていてもよい; 上記式中、 (D-1)R16はR161:R162、そしてR17はR171:R172であり、ここでR161とR162 の一方は-Hまたは-CH3であり、他方はR171とR172の一方と一緒にC16とC17との間 で第二の結合を形成し、そしてR171とR172の他方は-C(=Z)-(CH2n-NR21R210 であり、ここでZは=O、=CH2またはR179:-Hであり、ここでR179は-Hまたは-CH3 であり、nは0〜6であり、ここで (A)R21は下記(1)〜(9)のいずれかであり、 (1)-(CH2m-NR211-X2(但し、mは2、3または4であり、R211は-HまたはC1 〜C3アルキルであり、X2は下記(a)〜(n)のいずれかである) [A] (a)ピリジン-2-、3-または4-イルまたはそのN-オキシド、但し、これは 1または2個のR212(同一でも異別でもよい)で置換されていてもよく、ここで R212は下記のいずれかである、 (i) -F、 (ii) -Cl、 (iii) -Br、 (iV) C1〜C5アルキル、 (v) -CH2-CH=CH2、 (vi) -X1(但し、X1は上に定義した通り)、 (Vii) -NR213R213(但し、2個のR213は同一でも異別でもよく、- H、C1〜C3アルキルまたは-CH2-CH=CH2である)、 (Viiiα) *CH2-(CH2)q-CH2-N*-(但し、星印(*)を付した原子は 互いに結合して環を形成しており、qは1〜5である)、 (Viiiβ) *CH2-CH2-(CH2c-G-(CH2d-CH2-CH2-N*-(但し、 星印(*)を付した原子は互いに結合して環を形成しており、Gは-O-、-S-、-SO- 、-SO2-または-NHR214であり、ここでR214は-HまたはC1〜C3アルキルであり、X1 は上に定義した通りであり、cとdは同一でも異別でもよく、0〜2であり、環炭 素原子の合計数は4、5または6である)、 [a] (ix) 3-ピロリン-1-イル、 [b] (x) ピロール-1-イル(C1〜C3アルキルで置換されていてもよい )、 [c] (xi) ピペリジン-1-イル(1〜2個のC1〜C3アルキルで置換さ れていてもよい)、 [d] (xii) 1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-イル、 [e] (xiii) 3-か4-に二重結合、または3-と5-に2個の二重結合を含有 する1-ヘキサメチレンイミノ、 [f] (xiv) 4位が同一または異別の2個のC1〜C3アルキルで置換され ている1,4-ジヒドロ-1-ピリジニル、 [g] (xv) -OH、 (xvi) C1〜C3アルコキシ、 (xvii) -NR217-(CH2e-Q(但し、Qは2-ピリジニルであり、R217 は-HまたはC1〜C3アルキルであり、eは0〜3である)、 (1) (xviii) ピリジン-2-、3-または4-イル、 (b)1,3,5-トリアジン-4-イルまたはそのN-オキシド(但し、これは2お よび/または6位が上に定義したR212で置換されていてもよい)、 (4) (c)ピリミジン-4-イルまたはそのN-オキシド(但し、これは2および/ または6位が上に定義したR212で置換されていてもよい)、 (5) (d)ピリミジン-2-イル(但し、これは4および/または6位が1または 2個の上に定義したR212で置換されていてもよい)、 (6) (e)ピラジン-2-イル(但し、これは1または2個の、上に定義した R212で置換されていてもよい)、 (7) (f)イミダゾール-2-イル(但し、これは1位がC1〜C3アルキルまたは-X1 で置換されていてもよく、ここでX1は上に定義した意味であり、これはさらに 1または2個の上に定義したR212で置換されていてもよい)、 (8) (g)1,3,4-トリアゾール-2-イル(但し、これは1位がC1〜C3アルキルま たは-X1で置換されていてもよく、ここでX1は上に定義した意味であり、これは さらに上に定義したR212で置換されていてもよい)、 (9) (h)イミダゾール-4-または5-イル(但し、これは1位がC1〜C3アルキル または-X1で置換されていてもよく、ここでX1は上に定義した意味であり、これ はさらに1または2個の上に定義したR212で置換されていてもよい)、 (10) (i)ベンゾ[b]チエン-2-イル、 (12a) (j)インドール-2-イル、 (12b) (k)ベンゾ[b]チアゾール-2-イル、 (12c) (l)ベンゾイミダゾール-2-イル、 (12d) (m)4-[2-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラ ジニル]エチル]ピペラジニル、 (13) (n)1,2,4-トリアジン-3-イル(但し、これは5および/または6位が上 に定義したR212で置換されていてもよい)、 (14) (2)(1-ピペラジニル)-(C2〜C4)アルキル(但し、これは4位が上に定 義した-X1または-X2で置換されていてもよい)、 [B] (3)-X2(上に定義した通り)、 [O] (4)-(CH2m-X4(但し、mは上に定義した通りであり、X4は下記(a)〜 (c)のいずれかである)、 (a)-O-CH2CH2-Y(但し、YはC1〜C3アルキルアミノ、ジ(C1〜C3)アル キルアミノ(各アルキル基は同一でも異別でもよい)、またはC3〜C6アルキレン イミノであり、これらの基は1または2個のC1〜C3ア ルキルで置換されていてもよい)、 (b)-NR220CH2CH2-Y(但し、R220は-HまたはC1〜C3アルキルであり、Yは 上に定義した通りである)、 (c)-(CH2g-N(R220)-X2(但し、gは2、3または4であり、R220お よびX2は上に定義した通りである)、 [H] (5)-(CH2m-NR222R223(但し、R222が-HまたはC1〜C3アルキルであって 、R223が上に定義した-X1または-X2であるか、或いはR222とR223がこれらが結合 している窒素原子と一緒に飽和モノ窒素C3〜C6複素環を形成し、mは上に定義し た通りである)、 [I] (6)-(CHCH3b-(CH2f-R224(但し、bが0でfが1〜3であるか、bが1 でfが0〜3であり、R224は1〜3個の-OH、C1〜C3アルコキシ、または-NR225R2 26 で置換されたフェニルであり、ここで、R225とR226は同一または異別で、それ ぞれ-HまたはC1〜C3アルキルであるか、或いはR225とR226がこれらが結合してい る窒素原子と一緒にC4〜C7環状アミノ環を形成している)、 [J] (7)-(CH2i-X2(但し、iは1〜4であり、X2は上に定義した通りである )、 [K] (8)4位が-X2で置換された(1-ピペラジニル)アセチル(但し、X2は上に 定義した通り)、 [L] (9)4位が-X2で置換された(1-ピペラジニル)カルボニルメチル(但し、 X2は上に定義した通り)、 [M] (B)R210は下記(1)〜(8)のいずれかであり、 (1)-H、 (2)C1〜C3アルキル、 (3)C5〜C7シクロアルキル、 (4)-(CH2m-NR211-X2(但し、m、R211およびX2は上に定義した通り)、 [A] (5)(1-ピペラジニル)-(C2〜C4)アルキル(但し、これは4位が上に定 義した-X1または-X2で置換されていてもよい)、 [B] (6)-(CH2m-X4(但し、mおよびX4は上に定義した通り)、 [H] (7)-(CH2m-NR222R223(但し、m、R222、およびR223は上に定義した通り )、 [I] (8)-(CHCH3b-(CH2f-R224(但し、b、FおよびR224は上に定義した通 り)、 [J] (C)R21とR210は、これらが結合している窒素原子と一緒に下記(1)〜(9) よりなる群から選ばれた複素環を形成していてもよく、 (1)2-(カルボキシ)-1-ピロリジニル(但し、これはそのC1〜C3アルキル エステルまたは薬剤に許容される塩の形態であってもよい)、 [C-1] (2)2-(カルボキシ)-1-ピペリジニル(但し、これはそのC1〜C3アルキル エステルまたは薬剤に許容される塩の形態であってもよい)、 [C-2] (3)2-(カルボキシ)-1-ヘキサメチレンイミノ(但し、これはそのC1〜C3 アルキルエステルまたは薬剤に許容される塩の形態であってもよい)、 [C-3] (4)2-(カルボキシ)-1-ヘプタメチレンイミノ(但し、これはそのC1〜C3 アルキルエステルまたは薬剤に許容される塩の形態であってもよい)、 [C-4] (5)4位がR228-CO-(CH2j-で置換された1-ピペラジニル(但し、R228は -X1、-NR229X1または2-フラニルであり、ここでR229は-HまたはC1〜C3アルキル であり、jは0〜3であり、X1は上に定義した通り)、 [D] (6)4位がX2-(CH2j-で置換された1-ピペラジニル(但し、X2およびjは 上に定義した通り)、 [E] (7)4位がX1-(CH2j-で置換された1-ピペラジニル(但し、X1およびjは 上に定義した通り)、 [F] (8)4位が上に定義したX1で置換された4-ヒドロキシ-1-ピペリジニル、 [G] (9)4位がX2-NR229-CO-(CH2i-で置換された1-ピペラジニル(但し、X2 、R229およびiは上に定義した通り) [N] (D-II)R16はα-R163:β-R164であり、ここでR163とR164の一方は-H、他方 は -H、-F、-CH3または-OHであり、R17は-CH-(CH2P-NR21R210であり、ここでpは 1または2であり、R21とR210は上に定義した通りである; (D-III)R16はα-R165:β-R166、R17はα-R175:β-R176であり、ここでR16 5 は-H、-OH、-F、または-CH3、R166は-H、-OH、-F、または-CH3であって、R165 とR166の少なくとも一方は-Hであり、R175は-H、-OH、-CH3、-CH2CH3、C2〜C7ア ルカノイルオキシまたは-O-CO-X1(但し、X1は上に定義した通り)であり、R176 は-C(=Z)-(CH2n-NR21R210(但し、Z、n、R21およびR210は上に定義した通 り)である; (D-IV)R165が-OH、R166が-H、R175が-OH、R176が-C(=Z)-(CH2n-NR21R2 10 (但し、Z、n、R21およびR210は上に定義した通り)である化合物の16,17-ア セトニド; ただし、次の全般的な条件がある: (I)R161とR162の一方がR171とR172の一方と一緒になってC16とC17との間で 第二の結合を形成するのは、R10がα-R101:β-R102、α-R103:β-R104、α-R10 7 :β-R108、またはα-R109:β-R1010である時だけである; (II)R17が-CH-(CH2p-NR210R210であるのは、R10がα-R101:β-R102、α -R103:β-R104、α-R107:β-R108、またはα-R109:β-R1010である時だけで ある; (III)R5とR10が一緒に-CH-CH-C(OR3)-CH=であるのは、R17がα-R175:β- R176であるか、R16がα-OH:β-HそしてR17がα-OH:β-C(=Z)-(CH2n-NR21 R210である化合物の16,17-アセトニドである時だけである; (IV)R5がα-R57:β-R58であるのは、R17がα-R175:β-R176であるか、α- OH:β-C(=Z)-(CH2n-NR21R210であるか、またはその16,17-アセトニドであ る時だけである。 18.治療薬剤が一般式(XI)で示されるC21アミノステロイド、ならびにその薬 剤に許容される塩、水和物および溶媒和物よりなる群から選ばれたものである、 請求の範囲第17項記載の組成物。 19.皮膚投与用に処方された、請求の範囲第18項記載の組成物。 20.眼への局所投与用に処方された、請求の範囲第18項記載の組成物。 21.シクロデキストリンがヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンである 請求の範囲第18項記載の組成物。 22.シクロデキストリンが、組成物の全重量に基づいて約1〜50重量%の範囲内 の量で存在する、請求の範囲第17項記載の組成物。 23.ポリマーが軽度に架橋されており、組成物の約0.1〜6.5重量%の量である請 求の範囲第22項記載の組成物。 24.シクロデキストリンが、組成物の全重量に基づいて約1〜25重量%の範囲内 の量で存在する、請求の範囲第18項記載の組成物。 25.ポリマーの量が組成物の約0.1〜6.5重量%である請求の範囲第24項載の組成 物。 26.ポリマーの量が組成物の約0.5〜5重量%である請求の範囲第24項載の組成物 。 27.薬剤組成物中の治療薬剤を安定化および可溶化する方法であって、水性媒質 中の該治療薬剤を、その安定化に有効な量のカルボキシ含有ポリマーおよび該治 療薬剤を少なくとも部分的に可溶化するのに十分な量のシクロデキストリンと混 合することからなり、前記シクロデキストリンは変性または未変性のα−、β− およびγ−シクロデキストリンのヒドロキシプロピル、ヒドロキシエチル、グル コシル、マルトシルおよびマルトトリオシル誘導体よりなる群から選ばれたもの である方法。 28.シクロデキストリンが組成物の全重量に基づいて約1〜50重量%の範囲内の 量で存在する、請求の範囲第27項記載の方法。 29.シクロデキストリンが、組成物の全重量に基づいて約1〜25重量%の範囲内 の量で存在する、請求の範囲第28項記載の方法。 30.シクロデキストリンがヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリンである 請求の範囲第28項記載の方法。 31.ポリマーの量が組成物の約0.1〜10重量%である請求の範囲第30項記載の方 法。 32.ポリマーが軽度に架橋されており、組成物の約0.1〜6.5重量%の量である請 求の範囲第28項記載の方法。 33.ポリマーの量が組成物の約0.5〜5重量%である請求の範囲第33項載の方法。 34.治療薬剤が、[4(N-ヒドロキシアミノ)-2R-イソブチル-3S-(チエニル− チオメチル)スクシニル]-L-フェニルアラニン-N-メチルアミド、(5)-4-メチ ル-2-{メチル-[4-(2-メチルイミダゾ[4,5-C]ピリジン-1-イルメチル)ベン ゼンスルホニル]アミノ}ペンタン酸エチルエーテル、フルオロメトロン、酢酸 プレドニゾロン、デキサメタゾン、エリスロマイシン、ヒドロコルチゾン、CBT- 101、および塩酸レボブノロールよりなる群から選ばれたものである、請求の範 囲第29項記載の方法。 35.治療薬剤が、[4(N-ヒドロキシアミノ)-2R-イソブチル-3S-(チエニル− チオメチル)スクシニル]-L-フェニルアラニン-N-メチルアミド、(5)-4-メチ ル-2-{メチル-[4-(2-メチルイミダゾ[4,5-C]ピリジン-1-イルメチル)ベン ゼンスルホニル]アミノ}ペンタン酸エチルエーテル、フルオロメトロン、酢酸 プレドニゾロン、デキサメタゾン、エリスロマイシン、ヒドロコルチゾン、CBT- 101、お よび塩酸レボブノロールよりなる群から選ばれたものである、請求の範囲第31項 記載の方法。 36.ポリマーがポリカーボフィルである請求の範囲第32項記載の方法。 37.ポリマーがカーボポール974Pである請求の範囲第32項記載の方法。 38.該組成物がエデト酸ニナトリウム、メチルパラベン、プロピルパラベン、香 味料、および着色料よりなる群から選ばれた1種もしくは2種以上の添加剤をさ らに含有する請求の範囲第29項記載の方法。 39.薬剤組成物中のアミノ置換ステロイド治療薬剤を安定化および可溶化する方 法であって、水性媒質中の下記一般式(XI)で示されるC20〜C26アミノステロイ ドならびにその薬剤に許容される塩、水和物および溶媒和物よりなる群から選ば れたアミノ置換ステロイド治療薬剤を、その安定化に有効な量の軽度に架橋され たカルボキシ含有ポリマーおよび該治療薬剤を少なくとも部分的に可溶化するの に十分な量のシクロデキストリンと混合することからなり、前記シクロデキスト リンは変性または未変性のα−、β−およびγ−シクロデキストリンのヒドロキ シプロピル、ヒドロキシエチル、グルコシル、マルトシルおよびマルトトリオシ ル誘導体よりなる群から選ばれたものである方法。 上記式中、 (A-I)R6はα-R61:β-R62、R10はα-R101:β-R102、そしてR7はα-H:β-H であ り、ここでR61とR62の一方は-H、他方は-H、-FまたはC1〜C3アルキルであり、R1 02 は-CH3であり、R101とR5は一緒に-(CH22-C(=R33)-CH-または-CH-CH-CO-C H=であり、ここでR33は=Oまたはα-H:β-OR34またはα-OR34:β-Hであり、こ こでR34は-H、-P(=O)(OH)2、-CO-CH3、-CO-C2H5、-CO-C6H5、-CO-O-CH3また は-CO-O-C2H5である; (A-II)R5はα-R53:β-R54、R6はα-R63:β-R64、R10はα-R103:β-R104 、そしてR7はα-H:β-Hであり、ここでR63とR64の一方は-Hであり、他方はR53 とR54の一方と一緒になってC5とC6との間で第二の結合を形成し、R104は-CH3で あり、R103はR53とR54の他方と一緒に-(CH22-C(H)(OH)-CH2-またはー(CH22-C[H][OP(=O)-(OH)2]-CH2-である; (A-III)R10とR5が一緒に=CH-CH=C(OR3)-CH=であり、ここでR3は-H、-P(= O)(OH)2、C1〜C3アルキル、-CO-H、C2〜C4アルカノイルまたはベンジルであ り、R6はα-R65:β-R66であり、ここでR65とR66の一方は-H、他方は-H、-Fまた はC1〜C3アルキルであり、R7はα-H:β-Hである; (A-IV)R5はα-R57:β-R58、R6はα-R67:β-R68、R7はα-H:β-H、そして R10はα-R107:β-R108であり、ここでR57とR58の一方は-Hであり、R107はR57と R58の他方と一緒に-(CH22-C(=R33)-CH2-であり、ここでR33は上に定義した 通りであり、R108は-CH3であり、R67とR68の一方は-H、他方は-H、-FまたはC1〜 C3アルキルである; (A-V)R6はR69:R610、R7はR79:R710、R10はα-R109:R1010であり、ここで R69とR610の一方は-Hであり、他方はR79とR710の一方と一緒になってC6とC7との 間で第二の結合を形成し、そしてR79とR710の他方は-H、R1010は-CH3、R109とR5 は一緒に-(CH22-C(=R33)-CH-または-CH-CH-CO-CH-であり、ここでR33は上 に定義した通りである; 上記式中、 (C-1)R11はα-R111:β-R112であり、ここでR111とR112の一方はR9と一緒に なってC9とC11との間で第二の結合を形成し、R111とR112の他方は-Hである; (C-II)R9は−Cl、そしてR11は=Oまたはα-H:β-R114であり、ここでR114は -Clまたは-OHである; (C-III)R9は-Hまたは-F、そしてR11は=Oまたはα-R115:β-R116であり、こ こでR115とR116の一方は-Hであり、R115とR116の他方は-H、-OHまたはC1〜C12ア ルコキシである; (C-IV)R9は-Hまたは-F、そしてR11はα-O-CO-R117:β-Hであり、ここでR11 7 は、(A)C1〜C3アルキル、 (B)C1〜C12アルコキシ、 (C)フラニル、 (D)-NR122R123、ここでR122とR123の一方は-H、メチルまたはエチルであ り、他方は-H、C1〜C4アルキルまたはフェニルである、 (E)-X3-X、ここでX3は-O-または原子価結合であり、X1はフェニルであり 、このフェニルは1〜2個の-Cl、-Br、C1〜C3アルコキシ、-COOH、-NH2、C1〜C3 アルキルアミノ、ジ(C1〜C3)アルキルアミノ(但し、2個のアルキル基は同 一でも異別でもよい)、1-ピロリジニル、1-ピペリジニル、1-ヘキサメチレンイ ミノ、1-ヘプタメチレンイミノ、C2〜C4アシルアミノ、もしくは-NH-CHOにより 、或いは1個の-Fまたは-CF3により置換されていてもよい; 上記式中、 (D-1)R16はR161:R162、そしてR17はR171:R172であり、ここでR161とR162 の一方は-Hまたは-CH3であり、他方はR171とR172の一方と一緒にC16とC17との間 で第二の結合を形成し、そしてR171とR172の他方は-C(=Z)-(CH2n-NR21R210 であり、ここでZは=O、=CH2またはR179:-Hであり、ここでR179は-Hまたは-CH3 であり、nは0〜6であり、ここで (A)R21は下記(1)〜(9)のいずれかであり、 (1)-(CH2m-NR211-X2(但し、mは2、3または4であり、R211は-Hまた はC1〜C3アルキルであり、X2は下記(a)〜(n)のいずれかである) [A] (a)ピリジン-2-、3-または4-イルまたはそのN-オキシド、但し、これは 1または2個のR212(同一でも異別でもよい)で置換されていてもよく、ここで R212は下記のいずれかである、 (i) -F、 (ii) -Cl、 (iii) -Br、 (iv) C1〜C5アルキル、 (v) -CH2-CH=CH2、 (vi) -X1(但し、X1は上に定義した通り)、 (Vii) -NR213R213(但し、2個のR213は同一でも異別でもよく、-H 、C1〜C3アルキルまたは-CH2-CH=CH2である)、 (Viiiα) *CH2-(CH2q-CH2-N*-(但し、星印(*)を付した原子は 互いに結合して環を形成しており、qは1〜5である)、 (Viiiβ) *CH2-CH2-(CH2c-G-(CH2d-CH2-CH2-N*-(但し、星印 (*)を付した原子は互いに結合して環を形成しており、Gは-O-、-S-、-SO-、-S O2-または-NHR214であり、ここでR214は-HまたはC1〜C3アルキルであり、X1は上 に定義した通りであり、cとdは同一でも異別でもよく、0〜2であり、環炭素原子 の合計数は4、5または6である)、 [a] (ix) 3-ピロリン-1-イル、 [b] (x) ピロール-1-イル(C1〜C3アルキルで置換されていてもよい )、 [c] (xi) ピペリジン-1-イル(1〜2個のC1〜C3アルキルで 置換されていてもよい) [d] (xii) 1,2,3,6-テトラヒドロピリジン-1-イル、 [e] (xiii) 3-か4-に二重結合、または3-と5-に2個の二重結合を含有す る1-ヘキサメチレンイミノ、 [f] (xiv) 4位が同一または異別の2個のC1〜C3アルキルで置換されて いる1,4-ジヒドロ-1-ピリジニル、 [g] (xv) -OH、 (xvi) C1〜C3アルコキシ、 (xvii) -NR217-(CH2e-Q(但し、Qは2-ピリジニルであり、R217 は-HまたはC1〜C3アルキルであり、eは0〜3である)、 (1) (xviii) ピリジン-2-、3-または4-イル、 (b)1,3,5-トリアジン-4-イルまたはそのN-オキシド(但し、これは2 および/または6位が上に定義したR212で置換されていてもよい)、 (4) (c)ピリミジン-4-イルまたはそのN-オキシド(但し、これは2および/ または6位が上に定義したR212で置換されていてもよい)、 (5) (d)ピリミジン-2-イル(但し、これは4および/または6位が1または2個 の上に定義したR212で置換されていてもよい)、 (6) (e)ピラジン-2-イル(但し、これは1または2個の、上に定義したR212 で置換されていてもよい)、 (7) (f)イミダゾール-2-イル(但し、これは1位がC1〜C3アルキルまたは-X1 で置換されていてもよく、ここでX1は上に定義した意味であり、これはさらに1 または2個の上に定義したR212で置換されていてもよい)、 (8) (g)1,3,4-トリアゾール-2-イル(但し、これは1位がC1〜C3アルキル または-X1で置換されていてもよく、ここでX1は上に定義した意味であり、これ はさらに上に定義したR212で置換されていてもよい)、 (9) (h)イミダゾール-4-または5-イル(但し、これは1位がC1〜C3アルキル または-X1で置換されていてもよく、ここでX1は上に定義した意味であり、これ はさらに1または2個の上に定義したR212で置換されていてもよい)、 (10) (i)ベンゾ[b]チエン-2-イル、 (12a) (j)インドール-2-イル、 (12b) (k)ベンゾ[b]チアゾール-2-イル、 (12c) (l)ベンゾイミダゾール-2-イル、 (12d) (m)4-[2-[4-[2,6-ビス(1-ピロリジニル)-4-ピリミジニル]-1-ピペラ ジニル]エチル]ピペラジニル、 (13) (n)1,2,4-トリアジン-3-イル(但し、これは5および/または6位 が上に定義したR212で置換されていてもよい)、 (14) (2)(1-ピペラジニル)-(C2〜C4)アルキル(但し、これは4位が上に定 義した-X1または-X2で置換されていてもよい)、 [B] (3)-X2(上に定義した通り)、 [O] (4)-(CH2m-X4(但し、mは上に定義した通りであり、X4は下記(a)〜( c)のいずれかである)、 (a)-O-CH2CH2-Y(但し、YはC1〜C3アルキルアミノ、ジ(C1〜C3)アル キルアミノ(各アルキル基は同一でも異別でもよい)、またはC3〜C6アルキレン イミノであり、これらの基は1または2個のC1〜C3アルキルで置換されていてもよ い)、 (b)-NR220CH2CH2-Y(但し、R220は-HまたはC1-C3アルキルであり、Yは 上に定義した通りである)、 (c)-(CH2g-N(R220)-X2(但し、gは2、3または4であり、R220およ びX2は上に定義した通りである)、 [H] (5)-(CH2m-NR222R223(但し、R222が-HまたはC1〜C3アルキルであって 、R223が上に定義した-X1または-X2であるか、或いはR222とR223がこれらが結合 している窒素原子と一緒に飽和モノ窒素C3〜C6複素環を形成し、mは上に定義し た通りである)、 [I] (6)-(CHCH3b-(CH2f-R224(但し、bが0でfが1〜3であるか、bが1でf が0〜3であり、R224は1〜3個の-OH、C1〜C3アルコキシ、または-NR225R226で置 換されたフェニルであり、ここで、R225とR226は同一または異別で、それぞれ-H またはC1〜C3アルキルであるか、或いはR225とR226がこれらが結合している窒素 原子と一緒にC4〜C7環状アミノ環を形成している)、 [J] (7)-(CH2i-X2(但し、iは1〜4であり、X2は上に定義した通りである) 、 [K] (8)4位が-X2で置換された(1-ピペラジニル)アセチル(但し、X2は上に 定義した通り)、 [L] (9)4位が-X2で置換された(1-ピペラジニル)カルボニルメチル(但し、 X2は上に定義した通り)、 [M] (B)R210は下記(1)〜(8)のいずれかであり、 (1)-H、 (2)C1〜C3アルキル、 (3)C5〜C7シクロアルキル、 (4)-(CH2m-NR211-X2(但し、m、R211およびX2は上に定義した通り)、 [A] (5)(1-ピペラジニル)-(C2〜C4)アルキル(但し、これは4位が上に定 義した-X1または-X2で置換されていてもよい)、 [B] (6)-(CH2m-X4(但し、mおよびX4は上に定義した通り)、 [H] (7)-(CH2m-NR222R223(但し、m、R222、およびR223は上に定義した通 り)、 [I] (8)-(CHCH3b-(CH2f-R224(但し、b、FおよびR224は上に定義した通 り)、 [J] (C)R21とR210は、これらが結合している窒素原子と一緒に下記(1)〜(9) よりなる群から選ばれた複素環を形成していてもよく、 (1)2-(カルボキシ)-1-ピロリジニル(但し、これはそのC1〜C3アルキルエ ステルまたは薬剤に許容される塩の形態であってもよい)、 [C-1] (2)2-(カルボキシ)-1-ピペリジニル(但し、これはそのC1〜C3アルキルエ ステルまたは薬剤に許容される塩の形態であってもよい)、 [C-2] (3)2-(カルボキシ)-1-ヘキサメチレンイミノ(但し、これはそのC1〜C3 アルキルエステルまたは薬剤に許容される塩の形態であってもよい)、 [C-3] (4)2-(カルボキシ)-1-ヘプタメチレンイミノ(但し、これはそのC1〜C3 アルキルエステルまたは薬剤に許容される塩の形態であってもよい)、 [C-4] (5)4位がR228-CO-(CH2j-で置換された1-ピペラジニル(但し、R228は- X1、-NR229X1または2-フラニルであり、ここでR229は-HまたはC1〜C3アルキルで あり、jは0〜3であり、X1は上に定義した通り)、 [D] (6)4位がX2-(CH2j-で置換された1-ピペラジニル(但し、X2およびjは 上に定義した通り)、 [E] (7)4位がX1-(CH2j-で置換された1-ピペラジニル(但し、X1およびjは 上に定義した通り)、 [F] (8)4位が上に定義したX1で置換された4-ヒドロキシ-1-ピペリジニル、 [G] (9)4位がX2-NR229-CO-(CH2i-で置換された1-ピペラジニル(但し、X2 、R229およびiは上に定義した通り) [N] (D-II)R16はα-R163:β-R164であり、ここでR163とR164の一方は-H、他方 は-H、-F、-CH3または-OHであり、R17は-CH-(CH2p-NR21R210であり、ここでp は1または2であり、R21とR210は上に定義した通りである; (D-III)R16はα-R165:β-R166、R17はα-R175:β-R176であり、ここでR16 5 は-H、-OH、-F、または-CH3、R166は-H、-OH、-F、または-CH3であって、R165 とR166の少なくとも一方は-Hであり、R175は-H、-OH、-CH3、-CH2CH3、C2〜C7ア ルカノイルオキシまたは-O-CO-X1(但し、X1は上に定義した通り)であり、R176 は-C(=Z)-(CH2n-NR21R210(但し、Z、n、R21およびR210は上に定義した通 り)である; (D-IV)R165が-OH、R166が-H、R175が-OH、R176が-C(=Z)-(CH2n-NR21R2 10 (但し、Z、n、R21およびR210は上に定義した通り)である化合物の16,17-アセ トニド; ただし、次の全般的な条件がある: (I)R161とR162の一方がR171とR172の一方と一緒になってC16とC17との間で 第二の結合を形成するのは、R10がα-R101:β-R102、α-R103:β-R104、α-R1 07 :β-R108、またはα-R109:β-R1010である時だけである; (II)R17が-CH-(CH2p-NR21R210であるのは、R10がα-R101:β-R102、α- R103:β-R104、α-R107:β-R108、またはα-R109:β-R1010である時だけであ る; (III)R5とR10が一緒に=CH-CH=C(OR3)-CH=であるのは、R17がα-R175:β- R176であるか、R16がα-OH:β-HそしてR17がα-OH:β-C(=Z)-(CH2n-NR2 1 R210である化合物の16,17-アセトニドである時だけである; (IV)R5がα-R57:β-R58であるのは、R17がα-R175:β-R176であるか、α- OH:β-C(=Z)-(CH2n-NR21R210であるか、またはその16,17-アセトニドで ある時だけである。 40.該治療薬剤が一般式(XI)で示されるC21アミノステロイド、ならびにその 薬剤に許容される塩、水和物および溶媒和物よりなる群から選ばれたものである 、請求の範囲第39項記載の方法。 41.該治療薬剤が、下記一般式(I)で示されるC21アミノステロイドならびにそ の薬剤に許容される塩、水和物および溶媒和物よりなる群から選ばれたものであ る、請求の範囲第34項記載の方法。 上記式中、 a’は、1,2-ジヒドロ(飽和)および1,2-デヒドロ(1,2-二重結合)の群から 選ばれ: b’は、6α-H、6α-メチルおよび6α-フルオロの群から選ばれ; C’は、9,11-ジヒドロ(飽和)、9(11)-デヒドロ(二重結合)、9α-H-11α- OH-11β-H、9α-H-11β-OH-11α-H、9α-H-11-ケト、9α-F-11β-OH-11α-H、お よび9α-F-11-ケトの群から選ばれ; d’は、16α-メチル-16β-H-17α-H、16β-メチル-16α-H-17α-H、16-H2-17α- H、16-H-16,17-デヒドロ(二重結合)、および16-メチル-16,17-デヒドロの群 から選ばれ; さらに上記式中、 X’は下記の複雑な21−アミノ置換基X1’およびX2’から選ばれ、ここで そして 上記式中、e’およびf’は同一でも異別でもよく、-H,-NHR1’および-NR1’R2 ’よりなる群から選ばれ、ここでR1’およびR2’はC1〜C3低級アルキルであるか 、またはR1’とR2’がNと一緒に複素環を構成している。 42.e’およびf’が同一でも異別でもよく、これらが-H,-NHR1’および-NR1’R2 ’よりなる群から選ばれ、ここでR1’およびR2’はC1〜C3低級アルキルである か、またはR1’とR2’がNと一緒に、1-エチレンイミノ、1-トリメチレンイミノ 、1-ピロリジニル、1-ピペリジニル、1-モルホリニルおよび1-(4-メチル)ピペ ラジニルよりなる群から選ばれた複素環を構成している、請求の範囲第41項記 載の方法。 43.治療薬剤が、21-[4-(2,6-ジピロリジニル-4-ピリミジニル)-1-ピペラジ ニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、またはそ の薬剤に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物;21-[4-[5,6-ビス(ジエチ ルアミノ)-2-ピリジニル]-1-ピペラジニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9( 11)-トリエン-3,20-ジオン、またはその薬剤に許容される塩、水和物もしくは 溶媒和物;ならびに21-[4−(3-エチルアミノ-2−ピリジニル)-1-ピペラジニ ル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオン、またはその 薬剤に許容される塩、水和物もしくは溶媒和物よりなる群から選ばれたものであ る、請求の範囲第39項記載の方法。 44.治療薬剤が、21-[4-(2,6-ジピロリジニル-4-ピリミジニル)-1-ピペラジ ニル]-16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオンのメタンス ルホン酸 塩、21-[4-[5,6-ビス(ジエチルアミノ)-2-ピリジニル]-1-ピペラジニル] -16α-メチルプレグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオンの塩酸塩、ならび に21-[4-(3-エチルアミノ-2-ピリジニル)-1-ピペラジニル]-16α-メチルプ レグナ-1,4,9(11)-トリエン-3,20-ジオンの塩酸塩もしくはマレイン酸塩よ りなる群から選ばれたものである、請求の範囲第39項記載の方法。 45.シクロデキストリンがヒドロキシプロピル-β-シクロデキストリンである請 求の範囲第39項記載の方法。 46.シクロデキストリンを該組成物の全重量に基づいて約1〜50重量%の範囲内 の量で使用する、請求の範囲第39項記載の方法。 47.ポリマーが軽度に架橋されており、該組成物の約0.1〜6.5重量%の量である 請求の範囲第46項記載の方法。 48.シクロデキストリンを該組成物の全重量に基づいて約1〜25重量%の範囲内 の量で使用する、請求の範囲第42項記載の方法。 49.ポリマーの量が該組成物の約0.5〜2重量%である請求の範囲第43項載の方法 。
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