JPH0850352A - 感光性組成物及び感光性平版印刷版並びにその処理方法 - Google Patents

感光性組成物及び感光性平版印刷版並びにその処理方法

Info

Publication number
JPH0850352A
JPH0850352A JP15402195A JP15402195A JPH0850352A JP H0850352 A JPH0850352 A JP H0850352A JP 15402195 A JP15402195 A JP 15402195A JP 15402195 A JP15402195 A JP 15402195A JP H0850352 A JPH0850352 A JP H0850352A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
printing plate
photosensitive
lithographic printing
silicate
photosensitive lithographic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP15402195A
Other languages
English (en)
Inventor
Katsuhiko Tono
克彦 東野
Yasuhisa Sugi
泰久 杉
Koji Takagi
宏司 高木
Shinichi Matsubara
真一 松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp, Konica Minolta Inc filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP15402195A priority Critical patent/JPH0850352A/ja
Publication of JPH0850352A publication Critical patent/JPH0850352A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明の目的は、感度低下を起こすことなくイ
ラジエーション(ハレーション)を防止してフィルム原
版に対する網点面積の減少(点減り)を抑制することが
できる小点再現性の良好な感光性組成物及び感光性平版
印刷版並びにその処理方法を提供することにある。 【構成】本発明は、o−キノンジアジド化合物、アルカ
リ可溶性樹脂及び300〜600nmの光に光学的に不
活性な染料を含有する感光性組成物、及び該感光性組成
物層を支持体上に有する感光性平版印刷版、並びに画像
露光した感光性平版印刷版を、珪酸塩[SiO]/ア
ルカリ金属[M]比(但し、珪酸塩[SiO]、アル
カリ金属[M]はモル濃度を示す。)が0.15〜0.
5であり、珪酸塩[SiO]濃度が総重量に対して1
〜4重量%であるアルカリ金属珪酸塩の水溶液からなる
現像液を用いて現像処理する感光性平版印刷版の処理方
法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は感光性組成物及び感光性
平版印刷版の処理方法に関するものであり、特に感度低
下を起こすことなくイラジエーション(ハレーション)
を防止してフィルム原版に対する網点面積の減少(点減
り)を抑制することができるポジ型の感光性組成物及び
感光性平版印刷版並びにその処理方法に関するものであ
る。
【0002】
【発明の背景】予め砂目立てし、陽極酸化処理されたア
ルミニウム支持体上にポジ型感光性樹脂組成物の層を設
けてなるポジ型感光性平版印刷版(以下、ポジ型PS版
という。)は、ポジ透明原画を通して露光すると、露光
部分において現像液に対する溶解性が増し、これをポジ
型感光性樹脂組成物の現像液で処理すると感光層の露光
部分が除去されて支持体の親水性表面が露出され、かく
してポジ画像が形成されることは知られている。
【0003】このようにして得られた平版印刷版を使用
した場合、印刷によって網点の太りを生じてしまう。こ
れを防止するため、製版時、露光を十分に行って版上で
の網点を細らせておいたり、また特公昭59−2647
9号公報に開示されているような中心線表面粗さ(H
a)が0.6〜1.2μm、表面反射率が50%以上で
あるようなアルミニウム支持体を使用したりしていた。
【0004】ところが近年オリジナルフィルムの作成に
おいて、スキャナーの使用により、フィルムでの網点面
積を減少させることができるようになり、点減りさせる
必要がなくなってきた。さらにベタ濃度の低いリスフィ
ルムにおいては、点減りさせると最小網点が消失してし
まうこととなる。また、最小網点を出すため、露光量を
減少させた場合、フィルムのエッジ部分は光が散乱(ハ
レーション)されるため、その部分の不要画像が版上に
形成され、現像後、消去液にて消失する必要が生じる。
このため、キノンジアジド化合物を感光体とする従来の
ポジ型PS版では、どうしても点減りが起きてしまい小
点再現性が悪くなってしまっていた。
【0005】
【発明の目的】従って本発明の目的は、感度低下を起こ
すことなくイラジエーション(ハレーション)を防止し
てフィルム原版に対する網点面積の減少(点減り)を抑
制することができる小点再現性の良好な感光性組成物及
び感光性平版印刷版並びにその処理方法を提供すること
にある。
【0006】
【発明の構成】本発明の上記目的は、 1.o−キノンジアジド化合物、アルカリ可溶性樹脂及
び300〜600nmの光に光学的に不活性な染料を含
有することを特徴とする感光性組成物、
【0007】2.前記染料が、吸収波長が420〜52
0nmの間に吸光度0.1以上の吸収極大が存在し、且
つ該吸収極大の最大値が吸収波長400nmにおける吸
光度の値の2倍以上であることを特徴とする前記1記載
の感光性組成物、
【0008】3.前記染料が、pH12〜14、25℃
のアルカリ水溶液に30g/l以上溶解することを特徴
とする前記2記載の感光性組成物、
【0009】4.o−キノンジアジド化合物、アルカリ
可溶性樹脂及び300〜600nmの光に光学的に不活
性な染料を含有する感光性組成物層を支持体上に有する
ことを特徴とする感光性平版印刷版、
【0010】5.前記感光性組成物層に含有される染料
が、吸収波長が420〜520nmの間に吸光度0.1
以上の吸収極大が存在し、且つ該吸収極大の最大値が吸
収波長400nmにおける吸光度の値の2倍以上である
ことを特徴とする前記4記載の感光性平版印刷版、
【0011】6.前記感光性組成物層に含有される染料
が、pH12〜14、25℃のアルカリ水溶液に30g
/l以上溶解することを特徴とする前記5記載の感光性
平版印刷版、
【0012】7.前記感光性平版印刷版の支持体が、砂
目立て処理及び陽極酸化処理を行った支持体の表面上
に、有機ホスホン酸基を有する化合物からなる親水層を
設けた支持体であることを特徴とする感光性平版印刷
版、
【0013】8.前記7記載の感光層を溶解する溶剤と
して、該溶剤中にプロピレングリコールモノメチルエー
テル、メチルエチルケトン、乳酸メチル、ジエチレング
リコールジエチルエーテルより選ばれた少なくとも一つ
を含有することを特徴とする感光性平版印刷版、
【0014】9.画像露光した感光性平版印刷版を、珪
酸塩[SiO]/アルカリ金属[M]比(但し、珪酸
塩[SiO]、アルカリ金属[M]はモル濃度を示
す。)が0.15〜0.5であり、珪酸塩[SiO
濃度が総重量に対して1〜4重量%であるアルカリ金属
珪酸塩の水溶液からなる現像液を用いて現像処理するこ
とを特徴とする感光性平版印刷版の処理方法、
【0015】10.画像露光した感光性平版印刷版を、
珪酸塩[SiO]/アルカリ金属[M]比(但し、珪
酸塩[SiO]、アルカリ金属[M]はモル濃度を示
す。)が0.10〜0.5であり、珪酸塩[SiO
濃度が総重量に対して1〜4重量%であるアルカリ金属
珪酸塩の水溶液からなる現像補充液を補充して現像処理
することを特徴とする前記9記載の感光性平版印刷版の
処理方法、
【0016】11.前記感光性平版印刷版に設けられた
感光性組成物層に含有される染料が、吸収波長が420
〜520nmの間に吸光度0.1以上の吸収極大が存在
し、且つ該吸収極大の最大値が吸収波長400nmにお
ける吸光度の値の2倍以上であることを特徴とする前記
9または10記載の感光性平版印刷版の処理方法、
【0017】12.前記感光性平版印刷版に設けられた
感光性組成物層に含有される染料が、pH12〜14、
25℃のアルカリ水溶液に30g/l以上溶解すること
を特徴とする前記11記載の感光性平版印刷版の処理方
法、の各々により達成される。
【0018】
【発明の具体的説明】以下、本発明を詳細に説明する。
先ず、感光性平版印刷版の支持体としては、通常の平版
印刷版にセットできるたわみ性と印刷時に加わる荷重に
耐えるものが好ましく、例えばアルミニウム、マグネシ
ウム、珪素、亜鉛、クロム、鉄、銅、ニッケル等の金属
板、及びこれらの金属の合金板等が挙げられ、更にはク
ロム、亜鉛、鉛、マンガン、ビスマス、銅、ニッケル、
アルミニウム及び鉄等がメッキまたは蒸着によって被覆
されている金属板でもよい。これらのうち好ましい支持
体は、アルミニウムまたはその合金である。
【0019】本発明に好ましく用いられる支持体には、
この技術分野において通常使用されている脱脂処理、砂
目立て処理及び陽極酸化処理等の処理が施されるが、少
なくとも砂目立て処理及び陽極酸化処理がこの順で行わ
れた支持体を用いることが好ましい。
【0020】アルミニウム表面の圧延油を除去するため
の脱脂処理としてはトリクレン、シンナー等による溶剤
脱脂、ケロシンとトリエタノール等によるエマルジョン
脱脂等がある。また、脱脂のみでは除去できない汚れや
自然酸化皮膜を除去するために、濃度1〜15%の苛性
ソーダ等のアルカリ溶液に、20〜90℃で5秒〜10
分浸漬し、次いで濃度10〜20%の硝酸または硫酸等
の酸性溶液に10〜50℃で5秒〜5分浸漬し、アルカ
リエッチング後の中和及びスマットの除去を行う方法等
が挙げられる。
【0021】感光層との密着性を良好にし、かつ保水性
を改善するために行われる砂目立て処理方法としては、
機械的に表面を粗面化する、いわゆる機械的粗面化法
と、電気化学的に表面を粗面化する、いわゆる電気化学
的粗面化法がある。機械的粗面化法には例えばボール研
磨、ブラシ研磨、ブラスト研磨、バフ研磨等の方法があ
る。また電気化学的粗面化法には、例えば塩酸または硝
酸等を含む電解液中で交流或いは直流によって支持体を
電解処理する方法等がある。この内のいずれか1つ、も
しくは2つ以上の方法を併用することにより、支持体を
砂目立てすることができる。
【0022】前述のような砂目立て処理して得られた支
持体の表面には、スマットが生成しているので、このス
マットを除去するために適宜水洗あるいはアルカリエッ
チング等の処理を行うことが一般に好ましい。このよう
な処理としては、例えば特公昭48−28123号公報
に記載されているアルカリエッチング法や特開昭53−
12739号公報に記載されている硫酸デスマット法等
の処理方法が挙げられる。
【0023】本発明に好ましく用いられる支持体には、
通常、耐摩耗性、耐薬品性、保水性を向上させるため
に、陽極酸化によって酸化被膜を形成させる。この陽極
酸化では一般的に、硫酸および/またはリン酸等を10
〜50%の濃度で含む水溶液を電解液として電流密度1
〜10A/dmで電解する方法が好ましく用いられる
が、他に米国特許第1,412,768号明細書に記載
されている硫酸中で高電流密度で電解する方法や米国特
許第3,511,661号明細書に記載されている燐酸
を用いて電解する方法等がある。
【0024】本発明に好ましく用いられる支持体は、陽
極酸化処理の後、封孔処理が施されることが好ましい。
封孔処理としては、沸騰水処理、水蒸気処理、珪酸ソー
ダ処理、重クロム酸塩水溶液処理、亜硝酸塩処理、酢酸
アンモン処理等が挙げられる。
【0025】更に本発明に好ましく用いられる支持体
は、親水性下塗層を設けてもよい。親水性下塗層として
は、米国特許第3,181,461号明細書に記載のア
ルカリ金属珪酸塩、米国特許第1,860,426号明
細書に記載の親水性セルロース、特開昭60−1494
91号公報、同63−165183号公報に記載のアミ
ノ酸及びその塩、特開昭60−232998号公報に記
載の水酸基を有するアミン類及びその塩、特開昭62−
19494号公報に記載の燐酸塩、特開昭59−101
651号公報に記載のスルホ基を有するモノマー単位を
含む高分子化合物、また、有機ホスホン酸基を有する化
合物等が挙げられる。有機ホスホン酸基を有する化合物
とは具体的に、芳香族、複素環式、脂肪族及び脂環式、
低分子量の及び高分子量のホスホン酸基及びその誘導体
である。これらは例えば、ビニルホスホン酸、ポリビニ
ルホスホン酸、2−ホスホノ−エタン−1−スルホン
酸、3,3−ジホスホノ−ピメリン酸、ビニルホスホン
酸モノメチルエステル、4−クロルフェニルホスホン
酸、4−クロル−3−ニトロ−フェニルホスホン酸及び
ビニルホスホン酸とアクリル酸及び/または酢酸ビニル
との水溶性コポリマーを包含する。これらの中でポリビ
ニルホスホン酸が特に優れている。
【0026】次に、上記表面処理された支持体上に、感
光性組成物を含む感光層を塗布することにより本発明に
好ましく用いられる感光性平版印刷版が得られる。この
感光層中に用いられる感光性物質としては特に限定され
るものはなく、例えば、下記するような通常、感光性平
版印刷版に用いられている種々のものを用いることがで
きる。
【0027】o−キノンジアジド化合物を含む感光性組
成物 本発明において使用されるo−キノンジアジド化合物を
含む感光性組成物においては、o−キノンジアジド化合
物とアルカリ可溶性樹脂を併用することが好ましい。o
−キノンジアジド化合物としては、例えばo−ナフトキ
ノンジアジドスルホン酸と、フェノール類及びアルデヒ
ドまたはケトンの重縮合樹脂とのエステル化合物が挙げ
られる。
【0028】前記フェノール類としては、例えば、フェ
ノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾ
ール、3,5−キシレノール、カルバクロール、チモー
ル等の一価フェノール、カテコール、レゾルシン、ヒド
ロキノン等の二価フェノール、ピロガロール、フロログ
ルシン等の三価フェノール等が挙げられる。前記アルデ
ヒドとしてはホルムアルデヒド、ベンズアルデヒド、ア
セトアルデヒド、クロトンアルデヒド、フラフラール等
が挙げられる。これらのうち好ましいものはホルムアル
デヒド及びベンズアルデヒドである。前記ケトンとして
はアセトン、メチルエチルケトン等が挙げられる。
【0029】前記重縮合樹脂の具体的な例としては、フ
ェノール・ホルムアルデヒド樹脂、m−クレゾール・ホ
ルムアルデヒド樹脂、m−、p−混合クレゾール・ホル
ムアルデヒド樹脂、レゾルシン・ベンズアルデヒド樹
脂、ピロガロール・アセトン樹脂等が挙げられる。前記
o−ナフトキノンジアジド化合物のフェノール類のOH
基に対するo−ナフトキノンジアジドスルホン酸の縮合
率(OH基1個に対する反応率)は、15〜80%が好
ましく、より好ましいのは20〜45%である。
【0030】更に本発明に用いられるo−キノンジアジ
ド化合物としては特開昭58−43451号公報に記載
のある以下の化合物も使用できる。即ち、例えば1,2
−ベンゾキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−
ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、1,2−ベ
ンゾキノンジアジドスルホン酸アミド、1,2−ナフト
キノンジアジドスルホン酸アミドなどの公知の1,2−
キノンジアジド化合物、更に具体的にはジェイ・コサー
ル(J.Kosar)著「ライト−センシティブ・シス
テムズ」(Light−Sensitive Syst
ems)第339〜352頁(1965年)、ジョン・
ウィリー・アンド・サンズ(JohnWilley &
Sons)社(ニューヨーク)やダブリュ・エス・デ
ィ・フォレスト(W.S.De Forest)著「フ
ォトレジスト」(Photoresist)第50巻
(1975年)、マックローヒル(Mc Graw H
ill)社(ニューヨーク)に記載されている1,2−
ベンゾキノンジアジド−4−スルホン酸フェニルエステ
ル、1,2,1´,2´−ジ−(ベンゾキノンジアジド
−4−スルホニル)−ジヒドロキシビフェニル、1,2
−ベンゾキノンジアジド−4−(N−エチル−M−β−
ナフチル)−スルホンアミド、1,2−ナフトキノンジ
アジド−5−スルホン酸シクロヘキシルエステル、1−
(1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル)−
3,5−ジメチルピラゾール、1,2−ナフトキノンジ
アジド−5−スルホン−4´−ヒドロキシジフェニル−
4´−アゾ−β−ナフトール−エステル、N,N−ジ−
(1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニル)−
アニリン、2´−(1,2−ナフトキノンジアジド−5
−スルホニルオキシ)−1−ヒドロキシ−アントラキノ
ン、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン−
2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンエステル、1,2
−ナフトキノノジアジド−5−スルホン酸−2,3,4
−トリヒドロキシベンゾフェノンエステル、1,2−ナ
フトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリド2モルと
4,4´−ジアミノベンゾフェノン1モルとの縮合物、
1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸クロリ
ド2モルと4,4´−ジヒドロキシ−1,1´−ジフェ
ニルスルホン1モルとの縮合物、1,2−ナフトキノン
ジアジド−5−スルホン酸クロリド1モルとプルプロガ
リン1モルとの縮合物、1,2−ナフトキノンジアジド
−5−(N−ジヒドロアビエチル)−スルホンアミド等
の1,2−キノンジアジド化合物を例示することができ
る。また、特公昭37−1953号、同37−3627
号、同37−13109号、同40−26126号、同
40−3801号、同45−5604号、同45−27
345号、同51−13013号、特開昭48−965
75号、同48−63802号、同48−63803号
各公報に記載された1,2−キノンジアジド化合物も挙
げることができる。
【0031】上記o−キノンジアジド化合物のうち、
1,2−ベンゾキノンジアジドスルホニルクロリド又は
1,2−ナフトキノンジアジドスルホニルクロリドをピ
ロガロール・アセトン縮合樹脂又は2,3,4−トリヒ
ドロキシベンゾフェノンと反応させて得られるo−キノ
ンジアジドエステル化合物が特に好ましい。本発明に用
いられるo−キノンジアジド化合物としては上記化合物
を各々単独で用いてもよいし、2種以上組合せて用いて
もよい。
【0032】o−キノンジアジド化合物の感光性組成物
中に占める割合は、6〜60重量%が好ましく、特に好
ましいのは、10〜50重量%である。アルカリ可溶性
樹脂としては、ノボラック樹脂、フェノール性水酸基を
有するビニル系重合体、特開昭55−57841号公報
に記載されている多価フェノールとアルデヒド又はケト
ンとの縮合樹脂等が挙げられる。
【0033】本発明に使用されるノボラック樹脂として
は、例えばフェノール・ホルムアルデヒド樹脂、クレゾ
ール・ホルムアルデヒド樹脂、特開昭55−57841
号公報に記載されているようなフェノール・クレゾール
・ホルムアルデヒド共重合体樹脂、特開昭55−127
553号公報に記載されているようなp−置換フェノー
ルとフェノールもしくは、クレゾールとホルムアルデヒ
ドとの共重合体樹脂等が挙げられる。
【0034】前記ノボラック樹脂の分子量(ポリスチレ
ン標準)は、好ましくは数平均分子量Mnが3.00×
10〜7.50×10、重量平均分子量Mwが1.
00×10〜3.00×10、より好ましくはMn
が5.00×10〜4.00×10、Mwが3.0
0×10〜2.00×10である。上記ノボラック
樹脂は単独で用いてもよいし、2種以上組合せて用いて
もよい。
【0035】上記ノボラック樹脂の感光性組成物中に占
める割合は5〜95重量%である。又、本発明に好まし
く用いられるフェノール性水酸基を有するビニル系共重
合体としては、該フェノール性水酸基を有する単位を分
子構造中に有する重合体であり、下記一般式[I]〜
[V]の少なくとも1つの構造単位を含む重合体が好ま
しい。
【0036】
【化1】
【0037】[式中、RおよびRはそれぞれ水素原
子、アルキル基又はカルボキシル基、好ましくは水素原
子を表わす。Rは水素原子、ハロゲン原子又はアルキ
ル基を表わし、好ましくは水素原子又はメチル基、エチ
ル基等のアルキル基を表わす。Rは水素原子、アルキ
ル基、アリール基又はアラルキル基を表わし、好ましく
は水素原子を表わす。Aは窒素原子又は酸素原子と芳香
族炭素原子とを連結する、置換基を有していてもよいア
ルキレン基を表わし、mは0〜10の整数を表わし、B
は置換基を有していてもよいフェニレン基又は置換基を
有してもよいナフチレン基を表わす。]
【0038】本発明に用いられる重合体としては共重合
体型の構造を有するものが好ましく、前記一般式[I]
〜一般式[V]でそれぞれ示される構造単位と組合せて
用いることができる単量体単位としては、例えばエチレ
ン、プロピレン、イソブチレン、ブタジエン、イソプレ
ン等のエチレン系不飽和オフィレン類、例えばスチレ
ン、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−ク
ロロスチレン等のスチレン類、例えばアクリル酸、メタ
クリル酸等のアクリル酸類、例えばイタコン、マレイン
酸、無水マレイン酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸類、
例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル
酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ド
デシル、アクリル酸−2−クロロエチル、アクリル酸フ
ェニル、α−クロロアクリル酸メチル、メタクリル酸メ
チル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸エチル等のα
−メチレン脂肪族モノカルボン酸のエステル類、例えば
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル
類、例えばアクリルアミド等のアミド類、例えばアクリ
ルアニリド、p−クロロアクリルアニリド、m−ニトロ
アクリルアニリド、m−メトキシアクリルアニリド等の
アニリド類、例えば酢酸ビニル、プロピアン酸ビニル、
ベンゾエ酸ビニル、酢酸ビニル等のビニルエステル類、
例えばメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、
イソブチルビニルエーテル、β−クロロエチルビニルエ
ーテル等のビニルエーテル類、塩化ビニル、ビニリデン
クロライド、ビニリデンシアナイド、例えば1−メチル
−1−メトキシエチレン、1,1−ジメトキシエチレ
ン、1,2−ジメトキシエチレン、1,1−ジメトキシ
カルボニルエチレン、1−メチル−1−ニトロエチレン
等のエチレン誘導体類、例えばN−ビニルピロール、N
−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビ
ニルピロリデン、N−ビニルピロリドン等のN−ビニル
系単量体がある。これらのビニル系単量体は、不飽和二
重結合が開裂した構造で高分子化合物中に存在する。
【0039】上記の単量体のうち脂肪族モノカルボン酸
のエステル類、ニトリル類が本発明の目的に対して優れ
た性能を示し、好ましい。これらの単量体は、本発明に
用いられる重合体中にブロックまたはランダムのいずれ
かの状態で結合していてもよい。
【0040】本発明に用いられるビニル系重合体の感光
性組成物中に占める割合は0.5〜70重量%である。
ビニル系重合体は、上記重合体を単独で用いてもよい
し、又2種以上組合せて用いてもよい。又、他の高分子
化合物等と組合せて用いることもできる。
【0041】本発明1〜6並びに9及び10において
は、300〜600nmの光に光学的に不活性な染料が
含有される。尚、光学的に不活性とは、光により構造等
が何ら変化しないということをいう。
【0042】さらに本発明2、5及び9においては、前
記染料が、吸収波長が420〜520nmの間に吸光度
0.1以上、好ましくは0.2以上、より好ましくは
0.3以上の吸収極大が存在し、且つ該吸収極大の最大
値が吸収波長400nmにおける吸光度の値の2倍以
上、好ましくは2.5倍以上、より好ましくは3倍以上
である。尚、最大値は存在する染料の物性によって定ま
る範囲内である。
【0043】本発明3、6及び10においては、前記染
料が、pH12〜14、25℃のアルカリ水溶液に30
g/l以上、好ましくは50g/l以上、より好ましく
は100g/l以上溶解するものである。尚、最大値は
用いる染料の溶解可能な量の範囲である。
【0044】このような化合物としては、三菱化成社製
ダイアレジン・ブリリアント・イエロー6G、ダイアレ
ジン・イエロー3G、ダイアレジン・イエローF、ダイ
アレジン・レッドZ、ダイアレジン・イエローH2G、
ダイアレジン・イエローHG、ダイアレジン・イエロー
HC、ダイアレジン・イエローHL、ダイアレジン・オ
レンジHS、ダイアレジン・オレンジG、ダイアレジン
・レッドGG、ダイアレジン・イエローGR、ダイアレ
ジン・レッドS、ダイアレジン・レッドHS、ダイアレ
ジン・レッドA、ダイアレジン・レッドH、ダイアシッ
ド・ライト・イエロー2G、日本化薬社製カヤセット・
イエローK−RL、カヤセット・イエローK−CL、カ
ヤセット・イエローE−G、カヤセット・イエローE−
AR、カヤセット・イエローA−G、カヤセット・イエ
ローGN、カヤセット・イエロー2G、カヤセット・イ
エローSF−G、カヤセット・オレンジK−RL、カヤ
セット・オレンジG、カヤセット・オレンジA−N、カ
ヤセット・オレンジSF−R、カヤセット・フラビンF
N、カヤセット・フラビンFG、カヤセット・レッドK
−BL、Kayacryl Golden Yello
w GL−ED等の黄色またはオレンジ色の染料が挙げ
られる。
【0045】上記本発明の化合物は、感光性組成物中に
0.1〜10重量%、さらに0.5〜5重量%含有され
ることが好ましい。また、上記範囲内であれば二種以上
組み合わせて用いることもできる。
【0046】尚、以上説明した感光性組成物には、露光
により可視画像を形成させるプリントアウト材料を添加
することはできる。プリントアウト材料は露光により酸
もしくは遊離基を生成する化合物と相互作用することに
よってその色調を変える有機染料よりなるもので、露光
により酸もしくは遊離基を生成する化合物としては、例
えば特開昭50−36209号公報に記載のo−ナフト
キノンジアジド−4−スルホン酸ハロゲニド、特開昭5
3−36223号公報に記載されているo−ナフトキノ
ンジアジド−4−スルホン酸クロライドと電子吸引性置
換基を有するフェノール類、またはアニリン酸とのエス
テル化合物またはアミド化合物、特開昭55−7774
2号公報、特開昭57−148784号公報等に記載の
ハロメチルビニルオキサジアゾール化合物及びジアゾニ
ウム塩等が挙げられる。
【0047】また感光性組成物には、上記の素材の他、
必要に応じて可塑剤、界面活性剤、有機酸、酸無水物な
どを添加することができる。
【0048】更に感光性組成物には、該感光性組成物の
感脂性を向上するために例えば、p−tert−ブチル
フェノールホルムアルデヒド樹脂やp−n−オクチルフ
ェノールホルムアルデヒド樹脂や、あるいはこれらの樹
脂がo−キノンジアジド化合物で部分的にエステル化さ
れている樹脂などを添加することもできる。
【0049】これらの各成分を下記の溶媒に溶解させ、
支持体表面に塗布乾燥させることにより、感光層を設け
て、感光性平版印刷版を製造することができる。
【0050】本発明の感光性組成物を溶解する際に使用
し得る溶媒としては、メチルセロソルブ、メチルセロソ
ルブアセテート、エチルセロソルブ、エチルセロソルブ
アセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチ
レングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコー
ルメチルエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチ
ルエーテル、ジエチレングリコールモノイソプロピルエ
ーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコール
モノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコール
モノメチルエーテル、プロピレングリコールモノブチル
エーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールジカルボン酸メチルエーテ
ル、ジプロピレングリコールメチルエチルエーテル、ギ
酸エチル、ギ酸プロピル、ギ酸ブチル、ギ酸アミル、酢
酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、プ
ロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル、酪酸メチル、
酪酸エチル、乳酸メチル、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルスルホキシド、ジオキサン、アセトン、メチルエチ
ルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノ
ン、ジアセトンアルコール、アセチルアセトン、γ−ブ
チロラクトン等が挙げられる。特に好ましくは、ジエチ
レングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコー
ルモノメチルエーテル、乳酸メチル、メチルエチルケト
ンを挙げることができる。これらの溶媒は、単独あるい
は2種以上混合して使用することができる。
【0051】感光性組成物を支持体表面に塗布する際に
用いる塗布方法としては、従来公知の方法、例えば、回
転塗布、ワイヤーバー塗布、ディップ塗布、エアーナイ
フ塗布、ロール塗布、ブレード塗布及びカーテン塗布等
が用いられる。この際塗布量は用途により異なるが、例
えば固形分として0.05〜5.0g/mの塗布量が
好ましい。こうして得られた感光性平版印刷版の使用に
際しては、従来から常用されている方法を適用すること
ができ、例えば線画像、網点画像などを有する透明原画
を感光面に密着して露光し、次いでこれを適当な現像液
を用いて非画像部の感光性層を除去することによりレリ
ーフ像が得られる。露光に好適な光源としては、水銀
灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ、ケミカル
ランプ、カーボンアーク灯などが使用される。
【0052】次に本発明に用いられる現像液について説
明する。本発明に使用される現像液としては、アルカリ
水溶液が好ましく、例えば、珪酸ナトリウム、珪酸カリ
ウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、第三リン酸
ナトリウム、第二リン酸ナトリウム、炭酸ナトリウム、
炭酸カリウム等の水溶液のようなアルカリ水溶液があ
る。このときのアルカリ水溶液の濃度は、感光性組成物
及びアルカリの種類により異なるが、概して0.1〜1
0重量%の範囲が適当であり、又酸アルカリ水溶液には
必要に応じ界面活性剤やアルコール等のような有機溶媒
を加えることもできる。
【0053】有機溶媒としては、例えば、ベンジルアル
コール、2−ブトキシエタノール、トリエタノールアミ
ン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン、グリ
セリン、エチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ポリプロピレングリコール等がある。このような有
機溶剤は、本発明の現像方法に使用される現像液中に総
重量に対して5重量%以下の範囲に維持されるような範
囲で、現像液または補充液中に含有させておくことがで
きる。
【0054】本発明に使用される現像液または補充液に
は、さらに界面活性剤を含有させることができる。これ
により現像液の処理能力(単位容積の現像液が溶解除去
できる感光層の量)を向上させることができ、さらに最
適な結果を与える現像条件(温度及び処理時間等)の巾
を広げることができる。このような界面活性剤の好まし
いものには、アニオン界面活性剤と両性界面活性剤に含
まれる。アニオン界面活性剤の好ましい具体例には、例
えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのような
アルキルベンゼンスルホン酸塩類(該アルキル基の炭素
原子数8〜18、より好ましくは12〜16)、例え
ば、イソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウムのよ
うなアルキルナフタレンスルホン酸塩類(該アルキル基
の炭素数は3〜10)、ナフタレンスルホン酸塩のホル
マリン縮合物、ジアルキルスルホこはく酸塩類(該アル
キル基の炭素数は2〜18)、ジアルキルアミドスルホ
ン酸塩類(該アルキル基の炭素数は11〜17)等が含
まれる。両性界面活性剤の好ましい具体例には、イミダ
ゾリン誘導体、例えば、N−アルキル−N,N,N−ト
リス(カルボキシメチル)アンモニウム(該アルキル基
の炭素数は12〜18)、N−アルキル−N−カルボキ
シメチル−N,N−ジヒドロキシエチルアンモニウム
(該アルキル基の数は12〜18)等ベタイン型化合物
が含まれる。かかる界面活性剤の使用量は特に制限はな
いが、一般的には使用時の現像液の総重量に対して約
0.003〜約3重量%、より好ましくは0.006〜
1重量%の範囲内に維持されるように現像液及び補充液
中に含有させられる。
【0055】本発明に使用される現像液及び補充液に
は、さらに消泡剤を含有させることができる。好適な消
泡剤には、米国特許3,250,727号、同3,54
5,970号、英国特許1,382,901号、同1,
387,713号等の各明細書に記載されている化合物
がある。これらの内でも有機シラン化合物は好ましい。
【0056】本発明の現像方法においては、ポジ型PS
版が処理されることによって消費された現像液中の成
分、処理されたポジ型PS版に付着して持ち出された現
像液及び/または空気中の炭酸ガスにより中和された現
像液中のアルカリ成分を補償するような量の補充液が添
加される。例えば、使用されている現像液1リットルが
処理し得るポジ型PS版の量が2mである場合には、
2m/lのポジ型PS版が処理された度毎に所定量の
補充液を加える方法、被処理PS版の面積を1枚毎に測
定し、それに見合う量の補充液をPS版が1枚処理され
る度毎に加える方法等がある。
【0057】現像液の現像能力は次のようにして決せら
れるのが一般的である。即ち、ステップタブレット(例
えば、第1段の光学濃度が0.10で、1段の濃度差が
0.15であり、21段あるもの。)を通して露光した
PS版を現像した際に、新鮮な現像液で処理した場合の
ベタ段数(現像液に解かされていない段数の最低段数)
と疲労現像液で処理した場合のベタ段数を比較したと
き、1段低い場合、その現像液中の処理能力は限界に来
たとされる。従って、このように処理能力が限界となっ
た現像液が元通りのベタ段数を現像し得るような補充液
の量を知れば、補充液を現像液に加えるべき時期及びそ
の添加量を知ることができる。
【0058】また上記の処理能力の限界に達した現像液
のpHと新鮮な現像液のpHを知れば、例えば、自動現
像機の現像タンクにpH測定器を組み込んでおき、常に
新鮮な現像液が示すpHを維持するように補充液が加え
られるような手段を講じることもできる。
【0059】どのような手段により補充液が加えるかは
ともかく、ポジ型PS版を現像することにより、及び/
または経時による、現像液の成分の変化を補償するよう
に及び/または現像されたPS版と共に持ち出される量
の現像液を補うように補充液が加えられる。
【0060】更に本発明7、9、10において用いられ
る現像液としては、珪酸塩[SiO]/アルカリ金属
[M]比(但し、珪酸塩[SiO]、アルカリ金属
[M]はモル濃度を示す。)が0.15〜0.5であ
り、本発明8、9、10において用いられる現像補充液
としては、珪酸塩[SiO]/アルカリ金属[M]比
(但し、珪酸塩[SiO]、アルカリ金属[M]はモ
ル濃度を示す。)が0.10〜0.5であり、該現像液
及び現像補充液の珪酸塩[SiO]濃度が総重量に対
して1〜4重量%であるアルカリ金属珪酸塩の水溶液か
らなるものである。アルカリ金属珪酸塩としては、珪酸
カリウム、珪酸リチウム、珪酸ナトリウム、メタ珪酸ナ
トリウム等が挙げられ、好ましくは珪酸カリウム、珪酸
ナトリウムである。また、アルカリ金属水酸化物として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ム等が挙げられ、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化
カリウムである。更に他のアルカリ剤を併用してもよ
い。
【0061】
【実施例】以下に実施例を挙げて、本発明を更に具体的
に説明する。
【0062】支持体の作成 厚さ0.3mmのアルミニウム板(材質1050、調質
H16)を5%水酸化ナトリウム水溶液中で65℃で1
分間脱脂処理した後、水洗し、10%硫酸水溶液中で2
5℃で1分間浸漬し、中和した後、水洗した。このアル
ミニウム板を1.0wt%の塩酸水溶液中において温度
25℃、交流電流密度100A/dmで60秒間電解
粗面化を行った後、5%水酸化ナトリウム水溶液中で6
0℃で10秒間のデスマット処理を行い、その後、20
%硫酸溶液中で温度20℃、電気密度3A/dmの条
件で1分間、陽極酸化処理した。次に1%酢酸アンモン
水溶液中に80℃で30秒間浸漬し、水洗後、80℃で
3分間乾燥した。更にポリビニルホスホン酸(PVP
A)の水溶液(濃度0.1wt%)85℃30秒浸漬し
た後、80℃で5分間乾燥して支持体を作成した。
【0063】実施例1 試料1−1の作成 上記のようにして作成した支持体に次の組成を有する感
光液1をワイヤーバーを用いて塗布し、80℃で2分間
乾燥して、感光層を有する感光性平版印刷版試料1−1
を得た。乾燥後の塗布膜の膜厚は2.0g/mであっ
た。
【0064】 [感光液1] ノボラック樹脂(フェノール/m−クレゾール/p−クレゾールのモル比が1 0/54/36でMwが4000) 6.7g ピロガロールアセトン樹脂(Mw3000)とナフトキノンジアジド−5−ス ルホニルクロライドの縮合物(エステル化率30%) 1.5g ポリエチレングリコール#2000 0.2g ビクトリアピュアブルーBOH(保土谷化学社製) 0.08g 2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシスチリル)−s−ト リアジン 0.15g フッ素系界面活性剤FC−430(住友3M社製) 0.03g cis−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸 0.2g カヤセット・フラビンFG(日本化薬社製) 0.2g プロピレングリコールモノメチルエーテル/メチルエチルケトン=70/30 100ml
【0065】試料1−2の作成 前記感光液1中のカヤセット・フラビンFGをカヤセッ
ト・オレンジAN(日本化薬社製)に代えた以外は前記
試料1−1と同様にして試料1−2を得た。
【0066】試料1−3の作成 前記感光液1中のカヤセット・フラビンFGをダイアシ
ッド・ライト・イエロー2G(三菱化成社製)に代えた
以外は前記試料1−1と同様にして試料1−3を得た。
【0067】試料1−4の作成 前記感光液1中のカヤセット・フラビンFGをカヤセッ
ト・イエローK−CL(日本化薬社製)に代えた以外は
前記試料1−1と同様にして試料1−4を得た。
【0068】上記試料1−1〜1−4について、下記条
件で露光及び現像を行い、版上におけるFOGRA細線
の再現性(評価A)、及び50%網点の原稿を用いた時
の版上の網点面積率再現性をマクベス反射濃度計RD−
918により測定(評価B)し、評価した。結果を表1
に示す。
【0069】露光量:コダックステップタブレット、ク
リア4段相当 露光機:4kwメタルハライドランプ、距離60cm 現 像:コニカ社製自動現像機PSU−820、コニカ
社製現像液SD−32
【0070】比較例1 試料1−5の作成 前記感光液1中のカヤセット・フラビンFGを除いた以
外は前記試料1−1と同様にして試料1−5を得、該試
料1−5について、前記実施例1の試料1−1〜1−4
と同様の条件で露光及び現像を行い評価した。結果を表
1に示す。
【0071】試料1−6の作成 前記感光液1中のカヤセット・フラビンFGをKaya
nol・Milling・Green5WGに代えた以
外は前記試料1−1と同様にして試料1−6を得た。
【0072】試料1−7の作成 前記感光液1中のカヤセット・フラビンFGをKaya
nol・Blue NRに代えた以外は前記試料1−1
と同様にして試料1−7を得た。
【0073】上記試料1−4〜1−7について、前記試
料1−1〜1−4と同様の条件で露光及び現像を行い評
価した。結果を表1に示す。
【0074】
【表1】
【0075】実施例2 試料2−1の作成 上記のようにして作成した支持体に次の組成を有する感
光液2をワイヤーバーを用いて塗布し、80℃で2分間
乾燥して、感光層を有する感光性平版印刷版試料2−1
を得た。乾燥後の塗布膜の膜厚は2.0g/mであっ
た。
【0076】 [感光液2] ノボラック樹脂(フェノール/m−クレゾール/p−クレゾールのモル比が1 0/54/36でMwが4000) 6.7g ピロガロールアセトン樹脂(Mw3000)とナフトキノンジアジド−5−ス ルホニルクロライドの縮合物(エステル化率30%) 1.5g ポリエチレングリコール#2000 0.2g ビクトリアピュアブルーBOH(保土谷化学社製) 0.08g 2,4−ビス(トリクロロメチル)−6−(p−メトキシスチリル)−s−ト リアジン 0.15g フッ素系界面活性剤FC−430(住友3M社製) 0.03g cis−1,2−シクロヘキサンジカルボン酸 0.2g Kayacryl Golden Yellow GL−ED(溶解度300 ) 0.2g プロピレングリコールモノメチルエーテル/メチルエチルケトン=70/30 100ml
【0077】上記試料2−1について、実施例1と同様
の条件により露光を行い、更に実施例1と同様の自動現
像機を用い、現像液A及び現像補充液Aとして下記表2
の如く調製した珪酸カリウム(日本化学工業社製)水溶
液を用いて現像を行い、浴底の堆積物及び印刷時の汚れ
について評価した。浴底の堆積物は、300m処理し
た後、2〜3日おいた時の現像浴の堆積物の有無を目視
で下記の基準により評価した。印刷時の汚れは、300
処理した後、刷版を作成し、ハイデルベルグ社製印
刷機GTOにかけて印刷を行い、汚れの有無を目視で下
記の基準により評価した。結果を表3に示す。
【0078】
【表2】
【0079】[浴底の堆積物評価] ◎:堆積物が全く見られない ○:堆積物が僅かに見られるが実用上全く問題の程度で
ある ×:堆積物が多く見られる ××:堆積物がかなり多く見られる
【0080】[印刷時の汚れ評価] ◎:全く汚れていない ○:僅かに汚れが見られるが実用上全く問題のない程度
である ×:かなり汚れている
【0081】試料2−2の作成 前記試料2−1と同一の試料を作成して試料2−2と
し、該試料2−2について前記試料2−1と同様の条件
で露光を行い、現像液A及び現像補充液Aを前記表2の
如く調製した珪酸カリウム(日本化学工業社製)水溶液
を用いた現像液B及び現像補充液Bに代えて現像を行い
評価した。結果を表3に示す。
【0082】試料2−3の作成 前記試料2−1と同一の試料を作成して試料2−3と
し、該試料2−3について、前記試料2−1と同様の条
件で露光を行い、現像補充液Aを前記表2の如く調製し
た珪酸カリウム(日本化学工業社製)水溶液を用いた現
像補充液Cに代えて現像を行い評価した。結果を表3に
示す。
【0083】試料2−4の作成 前記試料2−1と同一の試料を作成して試料2−4と
し、該試料2−4について、前記試料2−1と同様の条
件で露光を行い、現像補充液Aを前記表2の如く調製し
た珪酸カリウム(日本化学工業社製)水溶液を用いた現
像補充液Dに代えて現像を行い評価した。結果を表3に
示す。
【0084】比較例2 試料2−5の作成 前記感光液2中のKayacryl Golden Y
ellow GL−ED(溶解度300)をKayan
ol Milling Red BRW(溶解度10)
に代えた以外は前記試料2−1と同様にして試料2−5
を得、前記試料2−1と同様の条件で露光及び現像を行
い評価した。結果を表3に示す。
【0085】試料2−6の作成 前記試料2−1と同一の試料を作成して試料2−6と
し、該試料2−6について、前記試料2−1と同様の条
件で露光を行い、現像液Aを前記表2の如く調製した珪
酸カリウム(日本化学工業社製)水溶液を用いた現像液
Cに代えて現像を行い評価した。結果を表3に示す。
【0086】試料2−7の作成 前記試料2−1と同一の試料を作成して試料2−7と
し、該試料2−7について、前記試料2−1と同様の条
件で露光を行い、現像液Aを前記表2の如く調製した珪
酸カリウム(日本化学工業社製)水溶液を用いた現像液
Dに代えて現像を行い評価した。結果を表3に示す。
【0087】
【表3】
【0088】
【発明の効果】本発明によれば、感度低下を起こすこと
なくイラジエーション(ハレーション)を防止してフィ
ルム原版に対する網点面積の減少(点減り)を抑制する
ことができる小点再現性の良好な感光性組成物及び感光
性平版印刷版並びにその処理方法を提供することができ
る。特に本発明7〜10の感光性平版印刷版の処理方法
によれば、長期間に亘る繰り返し現像処理においても現
像性が良好であり、現像浴中への析出物の発生を抑制す
ることができるという効果を有している。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高木 宏司 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内 (72)発明者 松原 真一 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】o−キノンジアジド化合物、アルカリ可溶
    性樹脂及び300〜600nmの光に光学的に不活性な
    染料を含有することを特徴とする感光性組成物。
  2. 【請求項2】前記染料が、吸収波長が420〜520n
    mの間に吸光度0.1以上の吸収極大が存在し、且つ該
    吸収極大の最大値が吸収波長400nmにおける吸光度
    の値の2倍以上であることを特徴とする請求項1記載の
    感光性組成物。
  3. 【請求項3】前記染料が、pH12〜14、25℃のア
    ルカリ水溶液に30g/l以上溶解することを特徴とす
    る請求項2記載の感光性組成物。
  4. 【請求項4】o−キノンジアジド化合物、アルカリ可溶
    性樹脂及び300〜600nmの光に光学的に不活性な
    染料を含有する感光性組成物層を支持体上に有すること
    を特徴とする感光性平版印刷版。
  5. 【請求項5】前記感光性組成物層に含有される染料が、
    吸収波長が420〜520nmの間に吸光度0.1以上
    の吸収極大が存在し、且つ該吸収極大の最大値が吸収波
    長400nmにおける吸光度の値の2倍以上であること
    を特徴とする請求項4記載の感光性平版印刷版。
  6. 【請求項6】前記感光性組成物層に含有される染料が、
    pH12〜14、25℃のアルカリ水溶液に30g/l
    以上溶解することを特徴とする請求項5記載の感光性平
    版印刷版。
  7. 【請求項7】前記感光性平版印刷版の支持体が、砂目立
    て処理及び陽極酸化処理を行った支持体の表面上に、有
    機ホスホン酸基を有する化合物からなる親水層を設けた
    支持体であることを特徴とする感光性平版印刷版。
  8. 【請求項8】請求項7記載の感光層を溶解する溶剤とし
    て、該溶剤中にプロピレングリコールモノメチルエーテ
    ル、メチルエチルケトン、乳酸メチル、ジエチレングリ
    コールジエチルエーテルより選ばれた少なくとも一つを
    含有することを特徴とする感光性平版印刷版。
  9. 【請求項9】画像露光した感光性平版印刷版を、珪酸塩
    [SiO]/アルカリ金属[M]比(但し、珪酸塩
    [SiO]、アルカリ金属[M]はモル濃度を示
    す。)が0.15〜0.5であり、珪酸塩[SiO
    濃度が総重量に対して1〜4重量%であるアルカリ金属
    珪酸塩の水溶液からなる現像液を用いて現像処理するこ
    とを特徴とする感光性平版印刷版の処理方法。
  10. 【請求項10】画像露光した感光性平版印刷版を、珪酸
    塩[SiO]/アルカリ金属[M]比(但し、珪酸塩
    [SiO]、アルカリ金属[M]はモル濃度を示
    す。)が0.10〜0.5であり、珪酸塩[SiO
    濃度が総重量に対して1〜4重量%であるアルカリ金属
    珪酸塩の水溶液からなる現像補充液を補充して現像処理
    することを特徴とする請求項9記載の感光性平版印刷版
    の処理方法。
  11. 【請求項11】前記感光性平版印刷版に設けられた感光
    性組成物層に含有される染料が、吸収波長が420〜5
    20nmの間に吸光度0.1以上の吸収極大が存在し、
    且つ該吸収極大の最大値が吸収波長400nmにおける
    吸光度の値の2倍以上であることを特徴とする請求項9
    または10記載の感光性平版印刷版の処理方法。
  12. 【請求項12】前記感光性平版印刷版に設けられた感光
    性組成物層に含有される染料が、pH12〜14、25
    ℃のアルカリ水溶液に30g/l以上溶解することを特
    徴とする請求項11記載の感光性平版印刷版の処理方
    法。
JP15402195A 1994-05-30 1995-05-29 感光性組成物及び感光性平版印刷版並びにその処理方法 Pending JPH0850352A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP15402195A JPH0850352A (ja) 1994-05-30 1995-05-29 感光性組成物及び感光性平版印刷版並びにその処理方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP13940894 1994-05-30
JP6-139408 1994-05-30
JP15402195A JPH0850352A (ja) 1994-05-30 1995-05-29 感光性組成物及び感光性平版印刷版並びにその処理方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0850352A true JPH0850352A (ja) 1996-02-20

Family

ID=26472230

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15402195A Pending JPH0850352A (ja) 1994-05-30 1995-05-29 感光性組成物及び感光性平版印刷版並びにその処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0850352A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH0850352A (ja) 感光性組成物及び感光性平版印刷版並びにその処理方法
JP3644771B2 (ja) 感光性平版印刷版
JP2000089460A (ja) 感光性平版印刷版
JPH08320557A (ja) 感光性組成物及び感光性平版印刷版
JPH09319076A (ja) 感光性平版印刷版
JPH0627646A (ja) 感光性平版印刷版
JPH08314135A (ja) 感光性組成物及び感光性平版印刷版
JPH0798500A (ja) 感光性平版印刷版
JPH0798498A (ja) 感光性平版印刷版
JPH08202032A (ja) ポジ型感光性組成物及び感光性平版印刷版の製造方法
JPH0895256A (ja) ポジ型感光性平版印刷版用現像液・現像補充液及びポジ型感光性平版印刷版の現像方法
JPH07333831A (ja) 感光性平版印刷版
JPH09311454A (ja) 感光性平版印刷版
JPH04244896A (ja) 感光性平版印刷版
JPH07114178A (ja) 感光性平版印刷版及び製版方法
JPH0619131A (ja) 感光性組成物
JPH08292557A (ja) 感光性平版印刷版及びその製造方法
JPH0764279A (ja) 感光性平版印刷版
JPH05221177A (ja) 感光性平版印刷版
JP2005222085A (ja) 感光性平版印刷版
JPH08160611A (ja) 感光性組成物及び感光性平版印刷版
JPH08334896A (ja) 感光性平版印刷版
JPH08305016A (ja) 感光性組成物及び感光性平版印刷版
JPH08320556A (ja) 感光性組成物及び感光性平版印刷版
JPH08314136A (ja) 感光性組成物及び感光性平版印刷版

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20050201

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A02 Decision of refusal

Effective date: 20050531

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02