JPH08502965A - エステル化リシノール酸のようなエステル化ヒドロキシ脂肪酸を含有した固体非消化性ポリオールポリエステル - Google Patents

エステル化リシノール酸のようなエステル化ヒドロキシ脂肪酸を含有した固体非消化性ポリオールポリエステル

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JPH08502965A JP6511178A JP51117894A JPH08502965A JP H08502965 A JPH08502965 A JP H08502965A JP 6511178 A JP6511178 A JP 6511178A JP 51117894 A JP51117894 A JP 51117894A JP H08502965 A JPH08502965 A JP H08502965A
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Abstract

(57)【要約】 エステル基が(1)別の脂肪酸又は他の有機酸基でエステル化された少くとも1つのヒドロキシル基を有する脂肪酸基、及び (2)少くとも約15%の長鎖(C20以上)飽和脂肪酸基から本質的になる、固体非消化性ポリオールポリエステル。 (1):(2)のモル比は約0.1:7.9〜約3:5である。これらの固体非消化性ポリオールポリエステルは液体非消化性油にとり非常に効率的な受動的オイルロスコントロール剤である。これらの固体ポリオールポリエステルを含有する非消化性脂肪を含んだ食用脂肪含有製品は、受動的オイルロスコントロールに要する固体分の低いレベルのせいで低ロウ状味覚である。

Description

【発明の詳細な説明】 エステル化リシノール酸のようなエステル化ヒドロキシ脂肪酸を含有した固体非 消化性ポリオールポリエステル 技術分野 本発明は、液体調理及びサラダ油又はショートニング及びマーガリンのような 半固体油性製品を処方する上で液体食用油の増粘剤として有用である、新規の非 消化性固体脂肪様化合物に関する。本発明は更に、過度なロウ状の味覚なしに受 動的オイルロス(passive oil loss)コントロールを示す非消化性脂肪組成物を 供給する、これらの非消化性固体脂肪様化合物と液体非消化性油とのブレンドに 関する。 発明の背景 あるポリオール脂肪酸ポリエステルは、食品で用いられるトリグリセリド油脂 の低カロリー代替物として示唆された。例えば、少くとも4つの脂肪酸エステル 基を有して、各脂肪酸が8〜22の炭素原子を有する、非吸収性非消化性糖脂肪 酸エステル又は糖アルコール脂肪酸エステルは、低カロリー食品組成物で部分又 は全脂肪代替物として用いられてきた(Mattson & Volpenhein、米国特許第3 ,600,186号、1971年8月17日付発行参照)。これらのポリオール ポリエステルがトリグ リセリド油脂の一部又は完全代替物として特に有用である食品には、フライ揚げ で使用に適した製品がある。残念ながら、完全液体形のこれらポリオールポリエ ステルの中〜高レベルの日常的摂取は望ましくない受動的オイルロス、即ち肛門 括約筋からのポリエステルの漏出を生じることがある。対照的に、完全固体形の これらポリエステルは口内温度(例えば、92゜F)33.3℃)で十分に高い 固体含有分を有するため、それらは摂取時に口内でロウ状味覚又は印象を示す。 これらの完全液体又は完全固体非消化性/非吸収性ポリオールポリエステルの 代わりに、受動的オイルロスコントロールと同時に口内で低いロウ性を示すある 中間融点ポリオール脂肪酸ポリエステルが開発された (Bernhardt 、欧州特許出願第236,288号及び第233,856号、各々 1987年9月9日及び8月26日付公開参照)。これらの中間融点ポリオール ポリエステルは、残留液体部分と結合する最少レベルの固体分(例えば、約12 %以下)を含んだマトリックスをそれらが有するために、体温で独特なレオロジ ーを示す。結果として、これらの中間融点ポリオールポリエステルは受動的オイ ルロスコントロールを示す上で体温で十分に粘稠であり、しかも十分に高い液体 /固体安定性を有している。このような中間融点ポリオールポリエステルの例は 、完全に水素付加された(ハードストック)及び部 分的に水素付加された大豆油脂肪酸メチルエステルの55:45混合物でスクロ ースを実質上完全にエステル化することにより得られるエステルである(上記欧 州特許出願の例1及び2参照)。 これらの中間融点ポリオールポリエステルは、調理及びフライ油を含めた様々 な食品で、他の油脂の全又は一部代替物として使用できる。しかしながら、実質 レベル、特に約40%を超えるレベルでこれら非消化性中間融点ポリオールポリ エステルを含有したフライ脂肪で揚げられたポテトチップのようなある食品は、 非消化性ポリオールポリエステルが一部置き代わった消化性トリグリセリド油脂 で揚げられたポテトチップと比較して、有意に高いロウ性印象を示すことがわか った(物理的性質に関して、“ロウ性”とは脂肪組成物が口内でどのように感じ られるかに関し、特に比較的高レベルの固体分を有した製品の感覚に一部関する )。実際に、これらの中間融点ポリオールポリエステルに関するこの高ロウ性印 象は前記欧州特許出願第233,856号で認識されており、その出願では中間 融点ポリオールポリエステルの溶媒として作用するトリグリセリドと置換モノ及 びジグリセリドのような消化性食品物質を含有した脂肪組成物について開示して いる。しかしながら、低いロウ性を付与するようにトリグリセリドの割合が中間 融点ポリオールポリエステルに対して増加されると、フライ脂肪のカロリー 分もそれに応じて増加してゆく。加えて、約40%以上のこれら中間融点ポリオ ールポリエステルを含有したフライ脂肪は得られるフライド食品、特にポテトチ ップのフレーバー発現に悪影響を与えることがわかった。 上記欧州´288及び´856出願の場合のような中間融点ポリオールポリエ ステルで示されるロウ性印象は、特に典型的室温(即ち、70゜F、21.1℃ )〜体温(即ち、98.6゜F、37℃)で固体脂肪含有率(SFC)に関する それらの変化に少くとも一部起因していると考えられる。例えば、欧州特許出願 第233,856号及び第236,128号明細書の例2の中間融点スクロース ポリエステルは室温〜体温で約−1.3のSFC分布勾配(以下で定義される) を有する。換言すれば、これら中間融点ポリオールポリエステルのSFC分布勾 配は比較的急である。この比較的急なSFC分布勾配のために、これら中間融点 ポリオールポリエステルの固体含有分の変化は十分大きく、その結果このような 室温物質が最初に口内に置かれたとき高レベルの固体分が感じられ、それにより 高いロウ性感覚を出している。 好ましくはC10‐C22飽和脂肪酸でエステル化された完全に固体のポリオール ポリエステルハードストック(例えば、スクロースオクタステアレート)と完全 に液体のポリオールポリエステルとのブレンドも、受動的オイルロスコントロー ルを示すために提案された(例えば Jandacek、米国特許第4,005,195号;Jandacek/Mattson、米国特許第4 ,005,196号;双方とも1977年1月25日付発行参照)。これら液体 ポリオールポリエステル及び固体ポリオールポリエステルハードストックのブレ ンドは、典型的室温〜体温で比較的平坦なSFC分布勾配、即ち0〜約−0.3 、更に典型的には0〜約−0.1の勾配を有している。換言すれば、室温〜体温 でこれらブレンドの固体含有分にほとんど又は全く変化がない。 少くとも一時的な受動的オイルロスコントロールを示すが、上記米国´195 及び´196特許による液体ポリオールポリエステル及び固体ポリオールポリエ ステルハードストックのブレンドは必ずしも長期間にわたり受動的オイルロスコ ントロールを示さない。これらの固体ポリオールポリエステルハードストックは 液体ポリオールポリエステル中で大きな球晶粒子(典型的には約3〜約32ミク ロンの大きさ)を通常形成しがちであることがわかった。これらの大きな球晶粒 子は、このようなブレンドの貯蔵中に液体ポリオールポリエステルから相分離す る傾向がある。結果的に、2相系がその液体部分で生じて、最少でしか又は全く 受動的オイルロスコントロールを示さなくなる。 加えて、上記米国特許第4,005,195号及び第4,005,196号に よる液体ポリオールポリエステ ル及び固体ポリオールポリエステルハードストックのブレンドは必ずしも低ロウ 状味覚製品にならない。これらの特許明細書で示されるように、比較的高レベル の固体ポリオールポリエステルハードストックが受動的オイルロスコントロール を示す上で要求される。例えば、ハードストックは液体ポリオールポリエステル の約20〜約50重量%の量で用いられることが好ましい(米国特許第4,00 5,195号明細書の第9欄、65〜68行目参照)。体温で受動的オイルロス コントロールのために用いられるこのようなレベルの固体ポリオールポリエステ ルハードストックは、口内温度でも存在する比較的高レベルの固体分のせいで、 ロウ状味覚製品になることがある。 上記からみて、液体ポリオールポリエステル及び固体ポリオールポリエステル ハードストック粒子のブレンドを含んで、このようなブレンドが液体ポリオール ポリエステルからのハードストック粒子の相分離をほとんど又は全く示さない非 消化性脂肪組成物を提供することが望まれる。加えて、低ロウ状味覚製品を提供 するために、有効な受動的オイルロスコントロールに要求される固体ポリオール ポリエステルハードストックのレベルを減少できることが望まれる。 液体非消化性油と組み合わされたときに受動的オイルロスコントロール剤とし て有用であることに加えて、約 25℃以上の温度で固体であるあるポリオールポリエステルは慣用的消化性トリ グリセリド油用の増粘剤としても用いられてきた。例えば、これらの固体ポリオ ールポリエステルは、ショートニングのような処方と、脂肪及び無脂肪成分の組 合せを含有した他の食品、例えばマーガリン、マヨネーズ、冷凍乳デザート等に おいて、液体消化性又は非消化性油とブレンドするための“増粘剤”として用い られてきた(例えば、Jandacek及びLetton、米国特許第4,797,300号; 1989年1月10日付発行参照)。しかしながら、これら従来の増粘剤は10 〜25%のレベルで用いられねばならなかった。したがって、低ロウ状味覚製品 を提供するためにこのタイプの増粘剤のレベルを減少させることも望まれる。 発明の要旨 本発明は約25℃以上の完全融点を有する新規な非消化性ポリオールポリエス テルに関する。このようなポリオールポリエステルにおいて、ポリオール部分は 少くとも4つのヒドロキシル基を有し、ヒドロキシル基のうち少くとも4つはエ ステル化されている。これらポリオールポリエステルのエステル基には:(i) 少くとも約15%のC20以上飽和脂肪酸基、及び(ii)別の脂肪酸又は有機酸基 でエステル化された少くとも1つのヒドロキシル基を有する脂肪酸基である脂肪 ‐脂肪酸基の組合せを含んでいる。脂肪‐脂肪酸基対長鎖飽和脂肪酸基の平均モ ル比は約0.1:7.9〜約3:5の範囲である。 本発明は食品でトリグリセリド油脂の代替物として有用な非消化性脂肪組成物 にも関する。このような非消化性脂肪組成物は70〜98.6゜Fで0〜−0. 75%固体分/゜Fの固体脂肪含有率分布勾配を有している。このような組成物 は、ある前記固体ポリオールポリエステルの粒子(約37℃以上の融点)を分散 させた、約37℃以下の完全融点を有する液体非消化性油を含んでいる。このよ うな粒子は、これら非消化性脂肪組成物の摂取時に受動的オイルロスをコントロ ールするために十分な量で液体非消化性油に分散されている。 本発明は増粘剤として前記の非消化性ポリオールポリエステル物質の粒子を利 用した消化性脂肪組成物にも関する。このような組成物は約85〜約99%の消 化性食用油と約1〜約15%の非消化性固体ポリオールポリエステル粒子を含ん でいる。 本発明の固体ポリオールポリエステルは、それらが非常に低いレベルで用いら れたときに液体消化性又は非消化性油を増粘化させることから、従来の増粘剤よ りも大きな利点を示す。例えばそれらはこのような低いレベルで液体油をゲル化 させることから、これらの固体ポリオールポリエステルは液体非消化性油とブレ ンドされたときに特に効率的な受動的オイルロスコントロールを示す。しかも、 液体油の増粘化に要求される低レベルの固体分 の結果として、本発明の固体ポリオールポリエステルの使用から、これらの固体 ポリオールポリエステルを含有した低ロウ状味覚製品を得ることができる。 図面の簡単な説明 図1は、液体スクロースポリエステル中に分散された脂肪‐脂肪酸基から形成 されるエステル基を含んだ固体ポリオールポリエステルの粒子を示した顕微鏡写 真(倍率1000×)である。 発明の具体的な説明 A.定義 “非消化性”とは、こうして特徴付けられた物質の約70%以下だけが体で消 化されることを意味する。好ましくは、このような物質の約20%以下だけが消 化される。更に好ましくは、このような物質の約1%以下だけが消化されうる。 本明細書で用いられる“厚さ”という用語は、所定粒子の三寸法(長さ、幅、 高さ)のうち最少の慣用的意味で用いられる。 本明細書で用いられる“球晶”という用語は、実質上球形又は丸形で本質的に 三次元の粒子に関する。 本明細書で用いられる“小板様”という用語は、厚さよりも寸法が実質上大き い非折りたたみ平面的立体配置で長さ及び幅を有した、実質上平坦で本質的に二 次元タイプの粒子に関する。 本明細書で用いられる“フィラメント様”及び“棒様”という用語は、細長い 本質的に一次元の粒子に関する。 本明細書で用いられる“完全融点”という用語は、全固体成分が溶融する温度 に関する。本明細書で言及されるすべての融点は、下記のような示差走査熱量測 定(DSC)で測定される。 本明細書で用いられる“含む”という用語は、様々な成分又はステップが本発 明の非消化性脂肪組成物及びプロセスで一緒に使用できることを意味する。した がって、“含む”という用語は更に制限的な用語“から本質的になる”及び“か らなる”を包含している。 “ポリオール”とは、少くとも4つ、好ましくは4〜12、更に好ましくは4 〜8、最も好ましくは6〜8のヒドロキシル基を有する多価アルコールを意味す る。このため、ポリオールには糖(即ち、単糖、二糖及び三糖)、糖アルコール (即ち、アルデヒド又はケトン基がアルコールに還元された糖の還元産物)、他 の糖誘導体(例えば、アルキルグリコシド)、ポリグリセロール、例えばジグリ セロール及びトリグリセロール、ペンタエリトリトールとポリビニルアルコール がある。適切な糖、糖アルコール及び糖誘導体の具体例にはキシロース、アラビ ノース、リボース、キシリトール、エリトリトール、グルコース、メチルグルコ シド、マンノース、ガラクトース、フルクトース、ソルビトール、マルトース、 ラク トース、スクロース、ラフィノース及びマルトトリオースがある。好ましいポリ オールにはエリトリトール、キシリトール、ソルビトール及びグルコースがあり 、スクロースが特に好ましいポリオールである。 “ポリオールポリエステル”とは、少くとも4つの脂肪酸エステル基を有する ポリオールを意味し、即ち少くとも4つのヒドロキシル基が脂肪酸又は他の有機 酸でエステル化されている。3以下のエステル基を有するポリオールエステルは 常用トリグリセリド油脂と同様に腸管でかなり消化される(消化産物はそこから 吸収される)が、一方4以上のエステル基を有するポリオールエステルは通常人 体にとり実質上非消化性であり、そのため非吸収性である。ポリオールのすべて のヒドロキシル基がエステル化されることは不要であるが、二糖分子は、それら が非消化性とされるためには、3以下の非エステル化ヒドロキシル基を有するこ とが好ましく、2以下の非エステル化ヒドロキシル基を有することが更に好まし い。典型的には、ポリオールの実質上すべて(例えば、少くとも約85%)のヒ ドロキシル基がエステル化される。液体ポリオールポリエステルの場合には、好 ましくはポリオールのヒドロキシル基の少くとも約95%がエステル化される。 スクロースポリエステルの場合には、典型的には、ポリオールのヒドロキシル基 のうち約7〜8がエステル化される。 “エステル基”とはヒドロキシル基と有機酸又は酸誘導体との反応から形成さ れる部分を意味し、その部分は少くとも2つの炭素原子、典型的には少くとも8 つの炭素原子、更に典型的には少くとも12の炭素原子、最も典型的には少くと も16の炭素原子を有する脂肪酸及び/又は他の有機酸基を含んでいる。このよ うな脂肪酸及び他の有機酸基の代表例には酢酸、プロピオン酸、酪酸、カプリル 酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ミリストレイン酸、パルミチン酸 、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、エライジン酸、リシノール酸 (脂肪酸又は他の有機酸でエステル化された又はエステル化されていないヒドロ キシル基)、リノール酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、アラキジン酸、ア ラキドン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、エルカ酸及びセロチン脂肪酸基と、他 の有機酸基として安息香酸又はトルイル酸のような芳香族エステル形成基;イソ 酪酸、ネオオクタン酸又はメチルステアリン酸のような分岐鎖基;トリコサン酸 又はトリコセン酸のような超長鎖飽和又は不飽和脂肪酸基;シクロヘキサンカル ボン酸のような環状脂肪族基;ポリアクリル酸又はダイマー脂肪酸のようなポリ マー酸エステル形成基がある。これらの脂肪酸又は他の有機酸基は天然又は合成 酸から誘導することができる。酸基は飽和でも又は不飽和でもよく、位置又は幾 何異性体、例えばシス又はトランス異性体を含み、直鎖 又は分岐鎖脂肪族又は芳香族であり、すべてのエステル基について同一でも、又 は異なる酸基の混合物であってもよい。 すべてのパーセンテージ及び割合は、他で指摘されないかぎり重量による。 B.脂肪‐脂肪酸基から形成されたエステル基を有する 非消化性ポリオールポリエステル 本発明の新規非消化性ポリオールポリエステルは、約25℃以上(好ましくは 37℃以上、更に好ましくは約50℃以上、最も好ましくは約60℃以上)の完 全融点を有するポリオールポリエステルである。通常、これらのポリオールポリ エステルは2つの基本的タイプのエステル基を含んでいる。これらは (i)あ る長鎖飽和脂肪酸基から形成される基、及び(ii)脂肪‐脂肪酸基から形成され る基である。脂肪‐脂肪酸基対長鎖飽和脂肪酸基のモル比は約0.1:7.9〜 約3:5、好ましくは約0.5:7.5〜約1.75:6.25、更に好ましく は約1:7〜約1.5:6.5である。脂肪‐脂肪酸基対長鎖飽和脂肪酸基の典 型的に適切なモル比は約1:7である。 a)固体ポリオールポリエステルオイルロス コントロール粒子の長鎖飽和脂肪酸成分 本発明の固体ポリオールポリエステルのエステル基には、ある長鎖飽和脂肪酸 基から形成されるものを含んで いなければならない。特に、エステル基は少くとも約15%、好ましくは少くと も30%、更に好ましくは少くとも50%、最も好ましくは少くとも80%の長 鎖飽和脂肪酸基を含んでいるべきである。適切な長鎖飽和脂肪酸基には、少くと も20の炭素原子、好ましくは20〜26の炭素原子、最も好ましくは22の炭 素原子を含んだものがある。長鎖飽和脂肪酸基は全割合で単独で又は互いに混合 して用いることができる。加えて、直鎖(即ち、ノルマル)脂肪酸基が、本発明 の固体ポリオールポリエステル上でエステル基を形成する長鎖飽和脂肪酸基とし て典型的に用いられる。適切な長鎖飽和脂肪酸基の例はパルミテート、ステアレ ート、エイコサノエート(アラキデート)、ドコサノエート (ベヘネート)、 テトラコサノエート(リグノセレート)及びヘキサコサノエート (セロテート )である。 b)固体ポリオールポリエステルオイルロス コントロール粒子の脂肪‐脂肪酸成分 本発明の固体ポリオールポリエステルのエステル基には、脂肪‐脂肪酸基から 形成されるものも含んでいなければならない。本明細書で用いられる“脂肪‐脂 肪酸基”という用語は、別の脂肪酸又は有機酸でエステル化された少くとも1つ のヒドロキシル基を有する脂肪酸基に関する。 脂肪‐脂肪酸基を形成するために別の脂肪酸又は有機 酸でエステル化しうるヒドロキシル基を有した脂肪酸の例には、12‐ヒドロキ シ‐9‐オクタデセン酸(リシノール酸)、12‐ヒドロキシオクタデカン酸、 9‐ヒドロキシオクタデカン酸、9‐ヒドロキシ‐10,12‐オクタデカジエ ン酸、9,10‐ジヒドロキシドコサン酸、15,16‐ジヒドロキシテトラコ ンサン酸、9,10‐ジヒドロキシオクタデカン酸、12,12‐ジヒドロキシ エイコサン酸及び18‐ヒドロキシ‐9,11,13‐オクタデカトリエン酸( カモレン酸(kamolenic acid))がある。リシノール酸が好ましいヒドロキシ脂肪酸である。ヒマシ油が リシノール酸の好都合な供給源である。ヒドロキシ脂肪酸の他の供給源には水素 付加ヒマシ油、ストロファンツス種子油、カレンデュラ・オフィシナリス(Cale ndula officinalis)種子油、水素付加ストロファンツス種子油、水素付加カレ ンデュラ・オフィシナリス種子油、カルダミン・インパチエンス (cardamine impatiens)種子油、カマラ油、マロタス.ディスカラー(mallotu s discolor)油及びマロタス・クラオキシロイデス(mallolus claoxyloides) 油がある。 ヒドロキシ脂肪酸は、過マンガン酸カリウム、四酸化オスミウムのような酸化 剤及び過酢酸のような過酸を用いて、不飽和脂肪酸の酸化ヒドロキシル化により 合成することもできる。この方法を用いて、9,10‐ジヒドロキシオクタデカ ン酸がオレイン酸から、9,10, 12,13‐テトラヒドロキシオクタデカン酸がリノール酸から作ることができ る。10‐ヒドロキシ‐12‐シス‐オクタデセン酸及び10‐ヒドロキシ‐1 2‐シス,15‐シス‐オクタデカクテン酸のようなヒドロキシ脂肪酸を合成す る他の方法は、ノカルジア・コレステロリシム(Nocardia cholesteroliciim) のような微生物によるリノール酸及びリノレン酸のような脂肪酸の変換による。 ヒドロキシ脂肪酸基のヒドロキシル基上でエステル化に適したエステル基は合 成又は天然、飽和又は不飽和脂肪酸及び他の有機酸から誘導でき、位置及び幾何 異性体を含む。適切な好ましい飽和脂肪酸には、例えば酢酸、酪酸、カプロン酸 、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステア リン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、イソミリスチン酸、イソマルガリン酸及びヒ ドロキシステアリン酸がある。脂肪‐脂肪酸基の製造に適した好ましい不飽和脂 肪酸には、例えばミリストレイン酸、パルミトレイン酸、リシノール酸、リノレ ン酸、オレイン酸、エライジン酸、リノレン酸、エレオステアリン酸、アラキド ン酸、エルカ酸及びエリトロゲン酸がある。大豆油、パーム油、綿実油、サフラ ワー油、菜種油(高エルカ酸)、カノーラ油(低エルカ酸)及びコーン油に由来 する脂肪酸の混合物は、脂肪‐脂肪酸基の製造上特に好ましい。脂肪酸は“その まま”でも 及び/又は水素付加及び/又は異性化及び/又は精製後でも用いることができる 。例えば、菜種はC22脂肪酸の良好な供給源を提供する。C16‐C18脂肪酸は獣 脂、大豆油又は綿実油から供給できる。それより短鎖の脂肪酸はココナツ、パー ム核又はババスー油から供給できる。コーン油、ラード、オリーブ油、パーム油 、ピーナツ油、ヒマシ油、サフラワー種子油、ゴマ種子油及びヒマワリ種子油は 、ヒドロキシ脂肪酸基のヒドロキシル基上でエステル化されるこれら脂肪酸の供 給源として使える他の天然油の例である。 ヒドロキシル基を含む脂肪酸基上でエステル化し、それにより脂肪‐脂肪酸基 を形成するために適した他の有機酸基には、安息香酸又はトルイル酸のような芳 香族エステル形成基;イソ酪酸、ネオオクタン酸又はメチルステアリン酸のよう な分岐鎖基;トリコサン酸又はトリコセン酸のような超長鎖飽和又は不飽和脂肪 酸基;シクロヘキサンカルボン酸のような環状脂肪族基;ポリアクリル酸又はダ イマー脂肪酸のようなポリマー酸エステル形成基がある。 脂肪‐脂肪酸基は、ポリオール上でエステル化前に、ヒドロキシル基を各脂肪 酸又は脂肪酸エステルとエステル交換することにより製造できる。例えば、リシ ノール鎖の脂肪‐脂肪酸基はリシノール酸メチルエステルをベヘン酸メチルエス テルでエステル化することにより製造 できる。好ましくはリシノール酸12‐ヒドロキシル基の大部分がベヘン鎖でエ ステル化されるように、過剰のベヘン酸メチルエステルが用いられる。 脂肪‐脂肪酸基を製造する更に便利な方法は、ポリオールのエステル化前、又 は好ましくはその最中に、それらをその場で製造することである。例えば、スク ロース1当量、ヒマシ油メチルエステル1当量と水素付加された蒸留高エルカ酸 菜種メチルエステルからのメチルエステル7当量が、機能量の乳化剤及び塩基性 触媒と共に一緒に反応させることができる。これらの成分が真空下で加熱される とき、ヒドロキシ脂肪酸メチルエステル(主にリシノール酸メチルエステル)の エステル化はスクロースによる脂肪酸メチルエステルのエステル交換とほぼ同時 に起きる。脂肪酸メチルエステルの大部分がこの例においてベヘン酸メチルエス テルであるため、リシノール酸メチルエステル上における12‐ヒドロキシ基の ほとんどはベヘン酸メチルエステルとエステル化する。 c)脂肪‐脂肪酸基を有する固体ポリオール ポリエステルの製造 前記タイプの固体ポリオールポリエステルは、望ましいポリオールを必須タイ プのエステル形成基でエステル化することにより製造できる。実質量の長鎖飽和 又はヒドロキシ脂肪酸を含んだ油からの混合脂肪酸基は、本発明の化合物を製造 する上で脂肪酸基源として使用できる。 その油からの混合脂肪酸は、少くとも約30%(好ましくは少くとも約50%、 更に好ましくは少くとも約80%)の望ましい脂肪酸を含有しているべきである 。例えば、硬化(即ち、水素付加)高エルカ酸菜種油脂肪酸は20〜26の炭素 原子を有する各純粋長鎖飽和脂肪酸の混合物の代わりに使用できる。好ましくは 、C20以上の酸(又はそれらの誘導体、例えばメチルエステル)は例えば蒸留に より濃縮される。 本発明の固体ポリオールポリエステルは、ポリオールポリエステルを製造する 従来公知の方法に従い製造できる。スクロースポリエステルが本発明で使用上好 ましい固体ポリオールポリエステルであるため、このような製造はこれらの物質 で主に例示される。1つのこのような製造法では、好ましくは連続エステル化プ ロセスを用いて、望ましいエステル形成酸の酸塩化物又は酸無水物あるいは酸自 体をスクロースと反応させる。この連続エステル化プロセスにおいて、スクロー スは最初にヒドロキシ脂肪酸クロリドで部分的にエステル化され、その後この初 期反応生成物について長鎖飽和脂肪酸クロリドで完全に又は実質上完全にエステ ル化されるが、その順序どおりでも又は逆の順序でもよい(Letton、欧州特許第 311,154号、1989年4月12日付公開参照;参考のため本明細書に組 み込まれる)。 もう1つの製造方法は、脂肪酸石鹸及び炭酸カリウム のような塩基性触媒の存在下で、望ましいエステル形成酸のメチルエステルをス クロースと反応させるプロセスによる(例えば、Jandacekら、米国特許第4,7 97,300号、1989年1月10日付発行;Rizzi ら、米国特許第3,96 3,699号、1976年6月15日付発行;Volpenhein、米国特許第4,51 8,772号、1985年5月21日付発行;Volpenhein、米国特許第4,51 7,360号、1985年5月14日付発行;Letton、欧州特許第311,15 4号、1989年4月12日付公開参照;それらすべてが参考のため本明細書に 組み込まれる)。 本発明の固体ポリオールポリエステルを製造するためにメチルエステルルート を用いるとき、反応は2段階で行ってもよく、脂肪酸メチルエステルの一部が第 一段階で、脂肪酸メチルエステルの一部が第二段階で加えられる。第一段階の反 応は、ほとんど又は好ましくは全部のスクロースがスクロース低級エステルに変 換されるまで続けられる。反応の第一段階及び第二段階における脂肪酸メチルエ ステルは、ベヘン酸メチルエステルのような他のメチルエステルと一緒にされた ヒドロキシ脂肪酸メチルエステルの混合物である。一方、第一段階の脂肪酸メチ ルエステルはヒドロキシ脂肪酸メチルエステルを含有せずに、ヒドロキシ脂肪酸 メチルエステルは反応の第二段階中に加えてもよい。もう1つの代替法は、反応 を 3段階に分け、例えば第一段階でベヘン酸メチルエステルの一部、第二段階で更 にベヘン酸エステル、第三段階で(残りのベヘン酸メチルエステルと一緒に)ヒ ドロキシ脂肪酸メチルエステルを加えることである。 C.本固体ポリオールポリエステルを含有した 非消化性脂肪組成物 液体油を増粘化する本固体ポリオールポリエステルの高い能力は、このような 油の摂取に伴う受動的オイルロス問題をコントロール又は防止する上で、体温( 37℃)以上の融点を有する本発明のある化合物を液体非消化性油含有食品の処 方で特に有用にしている。したがって、本発明は食品でトリグリセリド油脂の代 替物として有用な非消化性脂肪組成物にも関する。これらの非消化性脂肪組成物 は: A.約37℃以下の完全融点を有する液体非消化性油;及び B.上記組成物の摂取時に受動的オイルロスをコントロールするために十分な 量で上記油中に分散された本発明のポリオールポリエステルの非消化性固体粒子 (そのポリオールポリエステル粒子は約37℃以上の完全融点を有する) を含んでいる。 1)本非消化性脂肪組成物の液体非消化性油成分 本発明の非消化性脂肪組成物の主要成分は、約37℃ 以下の完全融点を有した液体非消化性油である。本発明で使用に適した液体非消 化性食用油には、液体ポリオールポリエステル(Jandacek、米国特許第4,00 5,195号、1977年1月25日付発行参照);トリカルバリル酸の液体エ ステル(Hamm、米国特許第4,508,746号、1985年4月2日付発行参 照);マロン及びコハク酸の誘導体のようなジカルボン酸の液体ジエステル(Fu lcher、米国特許第4,582,927号、1986年4月15日付発行参照) ;α‐分岐鎖カルボン酸の液体トリグリセリド(Whyte、米国特許第3,579 ,548号、1971年5月18日付発行参照);ネオペンチル部分を有する液 体エーテル及びエーテルエステル(Minich、米国特許第2,962,419号、 1960年11月29日付発行参照);ポリグリセロールの液体脂肪ポリエーテ ル(Hunterら、米国特許第3,932,532号、1976年1月13日付発行 参照);液体アルキルグリコシドポリエステル(Meyerら、米国特許第4,84 0,815号、1989年6月20日付発行参照);2つのエーテル結合ヒドロ キシカルボン酸(例えば、クエン又はイソクエン酸)の液体ポリエステル(Huhn ら、米国特許第4,888,195号、1988年12月19日付発行参照); エポキシド伸長ポリオールの液体エステル(White ら、米国特許第4,861, 613号、1989年8月29日付発行参照);液体ポ リジメチルシロキサン(例えば、ダウ・コーニング社(Dow Corning Corporalio n)から入手できる液体シリコーン)がある。液体非消化性油成分について言及 する上記特許すべてが参考のため本明細書に組み込まれる。 好ましい液体非消化性油は、液体糖脂肪酸ポリエステル、液体糖アルコールポ リエステル及びそれらの混合物を含めた液体ポリオール脂肪酸ポリエステルであ る。これらの液体ポリオールポリエステルを製造する上で好ましい糖及び糖アル コールにはエリトリトール、キシリトール、ソルビトール及びグルコースがあり 、スクロースが特に好ましい。これらの液体ポリオールポリエステル用の糖又は 糖アルコール出発物質は、好ましくは8〜22の炭素原子、最も好ましくは8〜 18の炭素原子を有する脂肪酸でエステル化される。このような脂肪酸の適切な 天然源にはコーン油脂肪酸、綿実油脂肪酸、ピーナツ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、 カノーラ油(即ち、低エルカ酸菜種油に由来する脂肪酸)、ヒマワリ種子油脂肪 酸、ゴマ種子油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸、分別パーム油脂肪酸、パーム核油 脂肪酸、ココナツ油脂肪酸、獣脂脂肪酸及びラード脂肪酸がある。 液体であるポリオール脂肪酸ポリエステルとは、体温(即ち、98.6゜F、 37℃)で最少又は無固体分を有したものである。これらの液体ポリオールポリ エステルは、典型的には高割合でC12以下の脂肪酸基又は高割合 でC18以上の不飽和脂肪酸基を有したエステル基を含む。高割合で不飽和C18以 上脂肪酸基を有する液体ポリオールポリエステルのケースにおいて、ポリエステ ル分子中に組み込まれた脂肪酸の少くとも約半分は典型的には不飽和である。こ のような液体ポリオールポリエステルで好ましい不飽和脂肪酸はオレイン酸、リ ノール酸及びそれらの混合物である。 以下は本発明で使用に適した具体的な液体ポリオールポリエステルの非制限例 である:スクローステトラオレエート、スクロースペンタオレエート、スクロー スヘキサオレエート、スクロースヘプタオレエート、スクロースオクタオレエー ト、不飽和大豆油脂肪酸、カノーラ油脂肪酸、綿実油脂肪酸、コーン油脂肪酸、 ピーナツ油脂肪酸、パーム核油脂肪酸又はココナツ油脂肪酸のスクロースヘプタ 及びオクタエステル、グルコーステトラオレエート、ココナツ油又は不飽和大豆 油脂肪酸のグルコーステトラエステル、混合大豆油脂肪酸のマンノーステトラエ ステル、オレイン酸のガラクトーステトラエステル、リノール酸のアラビノース テトラエステル、キシローステトラリノレエート、ガラクトースペンタオレエー ト、ソルビトールテトラオレエート、不飽和大豆油脂肪酸のソルビトールヘキサ エステル、キシリトールペンタオレエートとそれらの混合物。 本発明で使用に適した液体ポリオールポリエステルは 当業者に知られる様々な方法により製造できる。これらの方法には:様々な触媒 を用いる、望ましい酸基を有したメチル、エチル又はグリセロールエステルによ るポリオール(即ち、糖又は糖アルコール)のエステル交換;酸クロリドによる ポリオールのアシル化;酸無水物によるポリオールのアシル化;及び望ましい酸 自体によるポリオールのアシル化がある(例えば、米国特許第2,831,85 4号、第3,600,186号、第3,963,699号、第4,517,36 0号及び第4,518,772号明細書参照;それらすべてが参考のため組込ま れる。これら特許のすべてがポリオール脂肪酸ポリエステルを製造する適切な方 法について開示している。) 2)本非消化性脂肪組成物のポリオールポリエステル 粒子成分 本発明の非消化性脂肪組成物の第二主要成分は、前記のあるポリオールポリエ ステル物質の比較的小さな非消化性固体粒子である。これらの粒子は受動的オイ ルロスをコントロール又は防止するために液体非消化性油に分散されている。こ れらの粒子は球晶、小板様、フィラメント様、棒様又はこれら様々な形状の組合 せを含めて様々な形態及び形状をとるが、典型的には球晶又は小板様である。こ れら粒子の厚さは典型的には約1ミクロン以下である。しかしながら、薄い粒子 の方が、本組成物の液体非消化性油成分のより効率的な受動的オイルロスコ ントロールを示す観点からは好ましい。したがって、これらの粒子は好ましくは 0.1ミクロン以下、更に好ましくは0.05ミクロン以下の厚さを有している 。これらの粒子は約37℃以上、好ましくは約50℃以上、更に好ましくは約6 0℃以上の完全融点を更に有している。 これらの非消化性粒子を形成するポリオールポリエステル物質は分析方法セク ションで記載された示差走査熱量測定(DSC)で測定されるような完全融点を 有しているべきであり、これは非消化性粒子が液体非消化性油に分散されたとき にこのような粒子自体が前記された特定の融点特徴を有するほど十分に高い。例 えば、37℃ちょうどの完全融点を有するポリオールポリエステル物質は、この ような粒子が液体非消化性油に分散されたときに、約37℃以上の完全融点を有 する固体粒子を形成しないことがある。このため、一部のケースでは、ニートな ポリオールポリエステル物質の完全融点は、このような粒子が液体非消化性油と 混合されたときに37℃の完全融点を有する固体粒子を形成する上で、37℃よ りやや高い、例えば約40℃以上でなければならない。 これらの非消化性粒子は液体非消化性油中で個別の非凝集物として通常分散す ることができる。しかしながら、これらの非消化性粒子は液体非消化性油に分散 されたかなり大きな凝集物を形成するように一緒に集合することもできる。これ は形態が小板様である非消化性粒子のと きに特に該当する。小板様非消化性粒子の凝集物は典型的には特性上多孔質であ る球晶形状をとり、このため有意量の液体非消化性油を捕捉することができる。 多量の液体非消化性油を捕捉するこの多孔質構造とその付随能力が、これらの凝 集小板様粒子が非凝集形態の粒子ほど効率的でないが非常に有効で効率的な受動 的オイルロスコントロールを示す理由であると考えられる。 本脂肪組成物で用いられる固体粒子を形成するポリオールポリエステル物質に は、約37℃以上の完全融点を有する前記固体ポリオールポリエステルの物質を 通常含む。 D.最少受動的オイルロスを示す非消化性脂肪組成物の 製造 最少受動的オイルロスを示す本発明の非消化性脂肪組成物を製造するために、 液体非消化性油は前記の固体ポリオールポリエステルの粒子と組み合わされる。 ポリオールポリエステル粒子は受動的オイルロスをコントロールするために十分 な量で用いられる。所定の脂肪組成物について“受動的オイルロスをコントロー ルするために十分な量”を構成するものには、そこで利用される具体的な固体ポ リオールポリエステル、望まれる具体的な受動的オイルロスコントロール効果と 、処方される非消化性脂肪組成物の具体的な最終製品使用にとり許容されうるロ ウ性口内印象のレベルに依存している。典型的には、 こうして形成される非消化性脂肪組成物は約60〜約99%の液体非消化性油と 約1〜約40%の固体ポリオールポリエステル粒子を含む。好ましくは、この混 合物は約80〜約99%の液体非消化性油と約1〜約20%の固体ポリオールポ リエステル粒子、更に好ましくは約85〜約99%の液体非消化性油と約1〜約 15%の固体ポリオールポリエステル粒子、更に一層好ましくは約90〜約99 %の液体非消化性油と約1〜約10%の固体ポリオールポリエステル粒子、最も 好ましくは約95〜約99%の液体非消化性油と約1〜約5%の固体ポリオール ポリエステル粒子を含む。より高レベルの液体非消化性油(即ち、より低レベル の固体ポリオールポリエステル粒子)の使用が、本発明の非消化性脂肪組成物の 固体成分により残されるロウ性印象を減少させる観点から望ましい。しかしなが ら、より高レベルの固体ポリオールポリエステル粒子(即ち、より低レベルの液 体非消化性油)は、このような液体非消化性油を含有した組成物の摂取に伴う受 動的オイルロスをコントロール又は防止する観点から望ましい。 液体非消化性油及び固体ポリオールポリエステルのこの組合せは、典型的には 液体及び固体成分を単純に一緒にミックスし、固体ポリオールポリエステル物質 が油中に溶解するまで混合物を加熱し、その後適切な結晶化温度、例えばポリオ ールポリエステル粒子を形成させる室 温まで混合物を冷却することにより形成される。 本発明の脂肪組成物で形成されるポリオールポリエステル粒子の具体的大きさ は、油及び溶解固体の加熱混合物が冷却される速度に依存する。本明細書で用い られる冷却速度とは、(a)加熱された油/溶解固体組合せと (b)冷却された結晶液体/固体粒子組合せとの温度差を、この温度差を作る上 で要した時間で割ったものとして定義される。通常、本発明の脂肪組成物を形成 する上で用いられる冷却速度が大きくなるほど、このような組成物中に分散され る固体ポリオールポリエステル物質の粒子は小さくなる。本発明の脂肪組成物を 形成する上で使用上望ましい冷却速度は、典型的には0.6℃/min(1゜F/min )以上、好ましくは2.8℃/min(5゜F/min)以上、更に好ましくは5.6℃/ min(10゜F/min)以上、最も好ましくは27.8℃/min(50゜F/min)以上 である。本発明の非消化性脂肪組成物がその場で、例えばそれらが一部を形成し ている食品内で形成されるとき、脂肪組成物成分のタイプ及び濃度は、食品によ る冷却特性が食品内で固体ポリオールポリエステル粒子の望ましい量及び大きさ を形成できるように選択されるべきである。 本発明による薄い非消化性粒子の形成は、得られた脂肪組成物で特に効率的な 受動的オイルロスコントロールを示す。このような効率化のおかげで、非消化性 脂肪の固体含有分を比較的低いレベル(例えば、約1〜約15 %)まで減少させることができる。典型的室温〜体温における固体分の最少/無 変化と一緒に、受動的オイルロスコントロールに要求される固体レベルのこの減 少のおかげで、低ロウ状味覚印象を有する非消化性脂肪を得ることができる。 液体非消化性油及び固体非消化性ポリオールポリエステル双方の成分と各濃度 は、ある一連の物理的特徴を有する非消化性脂肪組成物を提供するために選択さ れる。特に、本発明の非消化性脂肪は、典型的室温〜体温、即ち70゜F〜98 .6゜Fの温度範囲にわたり、比較的平坦な固体脂肪含有率(SFC)分布勾配 を示すべきである。これら2つの温度間のSFC分布勾配は0〜 約−0.75%固体分/゜F、好ましくは0〜−0.5%固体分/゜F)更に好ま しくは0〜約−0.3%固体分/゜F、最も好ましくは0〜−0.1%固体分/゜ Fであるべきである。本脂肪組成物のSFC分布勾配を決める方法は、後の分析 方法セクションで記載されている。 E.食用脂肪含有食品における非消化性脂肪組成物 の使用 本発明の非消化性脂肪組成物は、単独であるいは非消化性又は消化性油脂のよ うな他の物質と組合せて、食品、飲料及び医薬品を含めた様々な食用脂肪含有製 品で使用できる。特に、本発明の非消化性脂肪は、場合により消化性トリグリセ リド油脂と共に処方することができる。 通常、これらの処方物は約10〜100%の非消化性脂肪と0〜約90%の消化 性トリグリセリド油脂を含む。好ましくは、これらの処方物は35〜100%、 更に好ましくは約50〜約100%、最も好ましくは約75〜約100%の非消 化性脂肪と0〜約65%、更に好ましくは0〜約50%、最も好ましくは0〜約 25%の消化性トリグリセリド油脂を含む。これらトリグリセリド油脂で生じう るカロリーインパクトのために、それらが本発明の非消化性脂肪と組み合わされ るレベルを最少にすることが望ましい。 本明細書で用いられる“トリグリセリド油”という用語は約25℃以上で流体 又は液体であるトリグリセリド組成物に関する。必要性はないが、本発明で有用 なトリグリセリド油には25℃以下で流体又は液体であるものも含む。これらの トリグリセリド油はトリグリセリド物質から主になるが、モノ及びジグリセリド のような他の成分も残留レベルで含むことができる。25℃以下の温度で流体又 は液体性を留めるために、トリグリセリド油はそのトリグリセリド油が冷却され たときに固体分増加を制限するように約25℃より高い融点を有するグリセリド を最少量で含有する。トリグリセリド油は化学的に安定でかつ耐酸化性であるこ とが望ましい。 適切なトリグリセリド油は綿実油、大豆油、サフラワー油、コーン油、オリー ブ油、ココナツ油、パーム核油、 ピーナツ油、菜種油、カノーラ油(即ち、エルカ酸が少ない菜種油)、ゴマ種子 油、ヒマワリ種子油及びそれらの混合物のような天然液体植物油から誘導するこ とができる。例えば粒状化又は特定エステル交換、しかる後油の分離によりパー ム油、ラード及び獣脂から得られる液体油分画も適切である。不飽和酸のグリセ リドで主要な油はフレーバーを維持するために一部水素付加を要するが、25℃ 以上で溶融するグリセリドの量をあまり増加させない注意が払われるべきである 。望みよりも多量に融点25〜40℃の固体分を有する油が選択されるときには 、固体分を分離することが必要になることがある。例えば、精製してやや水素添 加された大豆油と、精製された綿実油が適切である。 本発明で用いられる“トリグリセリド脂肪”という用語は約25℃以上で固体 又は可塑性であるトリグリセリド組成物に関する。これらの固体又は可塑性脂肪 は植物又は動物に由来しても、あるいは食用合成油脂であってもよい。例えば、 室温で固体であるラード、獣脂、オレオ油、オレオストック、オレオステアリン 等のような動物脂肪が利用できる。トリグリセリド油、例えば不飽和植物油も、 液体油の易流動性を妨げる堅くからみ合った結晶構造を形成するために、油の脂 肪酸成分の不飽和二重結合の部分的水素付加、その後慣用的冷却及び結晶化技術 によるか、又は室温で固体である十分なトリグリセ リドとの適正な混合により、可塑性脂肪に変換できる。固体又は可塑性脂肪の追 加例に関して、Purvesら、米国特許第3,355,302号、1967年11月 28日付発行;Darragh ら、米国特許第3,867,556号、1975年2月 18日付発行(参考のため本明細書に組み込まれる)明細書参照。固体又は可塑 性脂肪はかなりなレベルの固体分を加えるため、それらの含有は本発明の食用脂 肪含有製品の官能的性質、特にロウ性に悪影響を与えることがある。 本発明の非消化性脂肪で有用なトリグリセリド油脂には、グリセロール分子の 1、2又は3つのOH基がアセチル、プロピォニル、ブチリル、カプロイル、カ プリリル又はカプリル基で置換され、グリセロール分子の残りのOH基(もしあ れば)が12〜24の炭素原子を有する飽和又は不飽和脂肪酸のアシル基で置換 されたあるトリグリセリドがある。 本発明の非消化性脂肪物質は、Ehrmanら、米国特許第4,888,196号、 1989年12月19日付発行及びSeiden、欧州特許第322,027号、19 89年6月28日付公開(双方とも参考のため本明細書に組み込まれる)明細書 で開示されるような、低カロリー中鎖及び混合中/長鎖トリグリセリドと組合せ て用いてもよい。 本発明の非消化性脂肪組成物はショートニング及び油 製品中で又はとして使用することもできる。ショートニング及び油製品はフレン チフライドポテト、ポテトスライス又は加工ポテトピースからのポテトチップ、 ポテトスティック、コーンチップ、トルチラチップ、ドーナツ、チキン、フィッ シュ及びフライドパイ(例えば、ターンオーバー)の製造のようなフライ適用に 用いることができる。ショートニング及び油製品はミックス、貯蔵安定性ベーク ド品及び冷凍ベークド品のようないずれかの形態でベークド品を製造する上でも 使用でき、これにはケーキ、グラノーラバー、ブラウニー、マフィン、バークッ キー、ウェハース、ビスケット、ペストリー、パイ、パイ皮と、サンドイッチク ッキー及びチョコレートチップクッキーを含めたクッキー、特にHongら、米国特 許第4,455,333号、1984年6月19日付発行明細書で開示されたよ うな貯蔵安定性二重質感クッキーがあるが、それらに制限されない。これらのベ ークド品はフルーツ、クリーム又は他のフィリングを含有することができる。他 のベークド品にはロールパン、クラッカー、プレツツエル、パンケーキ、ワッフ ル、アイスクリームコーン及びカップ、酵母ふくらませベークド品、ピザ及びピ ザ皮、ベークド澱粉質スナック食品と他のベークド塩味スナックがある。 本発明の非消化性脂肪組成物を含有した他の食用脂肪含有製品にはアイスクリ ーム、冷凍デザート、チーズ、 チーズスプレッド、肉、模造肉、チョコレート菓子、サラダドレッシング、マヨ ネーズ、マーガリン、スプレッド、サワークリーム、ヨーグルト、コーヒークリ ーマー、ピーナツバター、コーンカールのような押出スナック、コーンパフ、ペ レットスナック、半製品、コーン又は小麦、米等のような他の穀物に基づく他の 押出スナック、ローストナッツと、ミルクシェークのような飲料がある。 本発明の非消化性脂肪組成物を含有した食用脂肪含有製品は、単独で又は増量 剤と組合せて無カロリー又は低カロリー甘味料も含有することができる。これら の無カロリー又は低カロリー甘味料にはアスパルテーム、サツカリン、アリテー ム、タウマチン、ジヒドロカルコン類、アセスルフェーム及びシクラメート類が あるが、それらに限定されない。 本発明の非消化性脂肪組成物を含有した食用脂肪含有製品で有用である増量又 は増粘剤には、部分的又は全体的非消化性炭水化物、例えばポリデキストロース 及びセルロース又はセルロース誘導体、例えばD,L‐糖、カルボキシメチルセ ルロース、カルボキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチ ルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及び微結晶セルロースがあ る。他の適切な増量剤にはガム類(親水コロイド)、デンプン、デキストリン、 醗酵乳清、豆腐、マルトデキストリン、糖アルコールを含めたポリオール、例 えばソルビトール及びマンニトールと、炭水化物、例えばラクトースがある。 本発明の非消化性脂肪組成物を含有した食用脂肪含有製品は食物繊維も含有で きる。“食物繊維”とは、植物細胞壁及び海草でみられる炭水化物のような哺乳 動物酵素による消化に抵抗性の複合炭水化物と、微生物醗酵により生産されるも のを意味する。これら複合炭水化物の例はフスマ、セルロース、ヘミセルロース 、ペクチン、ガム類及び粘滑物、海草抽出物と生合成ガム類である。セルロース 繊維源には植物、果実、種子、穀物及び人造繊維(例えば、細菌合成による)が ある。精製植物セルロース又はセルロース粉のような市販繊維も使用できる。オ オバコのような天然繊維と全シトラス果皮、シトラスアルベド、テンサイ、シト ラス果肉及び小胞固形分、リンゴ、アプリコット及びスイカ外皮からの繊維も使 用できる。 これらの食物繊維は粗製又は精製形である。用いられる食物繊維は、単一タイ プ(例えば、セルロース)、複合食物繊維(例えば、セルロース及びペクチンを 含有したシトラスアルベド繊維)又は繊維のある組合せ(例えば、セルロース及 びガム)である。繊維は当業界で知られる方法により加工処理できる。 本発明の非消化性脂肪はビタミン及びミネラル、特に脂溶性ビタミンで強化す ることができる。脂溶性ビタミ ンにはビタミンA、ビタミンD及びビタミンEとそれらの前駆物質がある(ポリ オール脂肪酸ポリエステルを強化する上で有用な脂溶性ビタミンについて開示す る Mattson、米国特許第4,034,083号、1977年7月5日付発行明細書 参照;参考のため本明細書に組込まれる)。 脂肪製品中に典型的に存在する様々な他の成分も本発明の非消化性脂肪組成物 中に含有させることができる。これら他の成分には高温で酸化劣化から保護する 安定剤がある。シリコーン油、特にメチル及びエチルシリコーン油が、この目的 にとり有用である。メチルシリコーンはフライ時の油重合速度を減少させる上で 有効であることもわかった。少量の任意香味剤、乳化剤、抗飛散剤、抗粘着剤、 酸化防止剤等のような脂肪製品中で典型的に含有される他の添加剤も存在できる 。 F.本固体ポリオールポリエステルを含有した 消化性脂肪組成物 本発明の固体ポリオールポリエステルは、液体非消化性油のための受動的オイ ルロスコントロール剤であることに加えて、トリグリセリド油にとり有効な増粘 剤でもあることがわかった。したがって、これらの固体ポリオールポリエステル は、調理及びサラダ油、又はショートニングのような半固体食品と、脂肪及び無 脂肪成分の組合せを含有した他の食品、例えばマーガリン、マヨネー ズ、冷凍乳デザート等の処方において、液体消化性油と約1〜約40%(典型的 には約1〜約15%、最も典型的には約1〜約10%)の量でそれらをブレンド することにより“増粘剤”又は“ハードストック”として使用できる。これら組 成物のための油は綿実、コーン、カノーラ又は大豆のような常用消化性トリグリ セリド油、あるいは中又は中及び長鎖トリグリセリドである。 G.分析方法 本発明の要素を特徴付けるために用いられるいくつかのパラメーターが特定の 実験分析操作で定量される。これら操作の各々は下記のように詳細に記載される : 1.ポリオールポリエステルの脂肪酸組成 ポリオールポリエステルの脂肪酸組成(FAC)は、炎イオン化検出器及びヒ ューレット・パッカード (Hewlett-Packard)モデル7671A自動サンプラーを装備したヒューレット ・パッカードモデルS712Aガスクロマトグラフを用いて、ガスクロマトグラ フィーで調べられる。用いられるクロマトグラフィー方法は Official Methods and Recommended Practices of The American Oil Chemists Society,4th Ed.,1989, Procedure 1-Ce62で記載されている(参考のため本明細書に組み込まれる)。 2.スクロースポリエステルのエステル分布 スクロースポリエステルの個々のオクタ、ヘプタ、ヘ キサ及びペンタエステルと包括的なテトラ〜モノエステルの相対的分布は、標準 相高性能液体クロマトグラフィー(HPLC)を用いて調べることができる。シ リカゲル充填カラムがポリェステルサンプルを上記各エステル群に分けるために この方法で用いられる。ヘキサン及びメチルt‐ブチルエーテルを移動相溶媒と して用いる。各エステル群は質量検出器(即ち、蒸発光散乱検出器)を用いて定 量する。検出器応答を測定し、その後100%に対して換算する。各エステル群 は相対率として表示する。 3.゜Fで測定された非消化性脂肪の固体脂肪含有率 (SFC)分布の勾配 SFC値を決定する前に、非消化性脂肪のサンプルは少くとも30分間又はサ ンプルが完全に溶融されるまで140゜F(60℃)以上の温度に加熱される。 次いで溶融サンプルは下記のようにテンパリングされる:80゜F(26.7℃ )で15分間、32゜F(0℃)で15分間、80゜F(26.7℃)で30分間 、32゜F(0℃)で 15分間。テンパリング後、50゜F(10℃)、70゜F(21.1℃)、80゜ F(26.7℃)、92゜F (33.3℃)及び98.6゜F(37℃)の温度におけるサンプルのSFC値 が、各温度で30分間の平衡後にパルス核磁気共鳴(PNMR)で調べられる。 SFC分布の勾配は、98.6゜F(37℃)のSFC値から70゜ F(21.1℃)のSFC値を差し引き、その後 28.6で割ることにより計算される。PNMRで SFC値を決定する方法はJ.Amer.Oil Chem.Soc.,Vol.55(1978),pp.328-31( 参考のため本明細書に組み込まれる)及びA.0.C.S.Official Method Cd.16-81,O fficial Methods and Recommended Practices of The American Oil Chemisls S ociety,4th Ed.,1989(参考のため本明細書に組み込まれる)で記載されている 。 4.示差走査熱量測定(DSC)によるポリオール ポリエステルの完全融点 本発明で用いられるポリオールポリエステル物質又はポリオールポリエステル 含有粒子の完全融点は下記のようにDSCで決定できる:装置: コネチカット州,ノーウォークのパーキン‐エルマー(Perkin-Elmer)により 製造されたパーキン‐エルマー7シリーズ熱分析システム、モデルDSC7操作: 1.ポリオールポリエステル物質又はポリオールポリエステル含有ブレンドの サンプルをすべての目に見える固体分が溶融する温度より少くとも10℃高くま で加熱し、十分にミックスする。 2.サンプル10±2mgを秤量してサンプルパンにいれる。 3.走査はすべての目に見える固体分が溶融する温度より約10℃上から−6 0℃まで5℃/minで行う。 4.サンプルの温度を−60℃で3分間維持し、 −60℃から原出発温度(即ち、すべての目に見える固体分が溶融する温度より 約10℃上)まで5℃/minで走査する。 5.完全融点とはベースライン(即ち、特定のヒートライン)と最終(例えば 、最高温度)吸熱ピークの後縁に正接するラインとが交わる温度である。 5.固体ポリオールポリエステルの酸価 固体ポリオールポリエステルは、標準化KOHでフェノールフタレイン終点ま で滴定することができる。操作はOfficial Methods and Recommended Practices of The American Oil Chemists Society,4th Ed.,1989, Procedure Cd 3a-63で記載されている。ブランク(添加サンプルなし)も滴定す る。 次いで酸価が下記式に従い計算できる: AV=((A−B)×N×56.1)/W 上記式中A=サンプル滴定に要するKOH容量ml B=ブランク滴定に要するKOH容量ml N=KOHの規定度 W=サンプル重量g 6.固体ポリオールポリエステルのヒドロキシル価 サンプルの遊離ヒドロキシル基はピリジン中無水酢酸 で定量的にアセチル化することができる。アセチル化後、残留無水酢酸を過剰の 水で加水分解し、残留酢酸を標準化エタノール性KOHでフェノールフタレイン 終点まで滴定する。ブランク(添加サンプルなし)も操作でランし、滴定する。 操作は0fficial Methods and Recommended Practices of The American Oil ChemistsSociety,4th Ed.,1989,P rocedure Cd 13-60で記載されている。 次いでヒドロキシル価が下記式に従い計算される: HV=(((B−S)×N×56.1)/W)+AV 上記式中B=ブランク滴定に要するKOH容量ml S=サンプル滴定に要するKOH容量ml N=KOHの規定度 W=サンプルの酸価(前記) 7.固体ポリオールポリエステル粒子の厚さ (光学顕微鏡検査) 本発明の非消化性脂肪組成物で形成される固体ポリオールポリエステル粒子の 厚さは、下記方法に従い、ホフマン・モジュレーション・コントラスト(Hoffma n Modulation Contrast)(HMC)光学機器を用いて、ニコン・マイクロフォト (Nikon Microphot)ビデオ画質向上光学顕微鏡(VELM)により室温で評価 される: 1.少量(即ち、1〜10mg)の非消化性脂肪サンプルをその中に分散された 固体ポリオールポリエステル粒 子と共に顕微鏡スライド上にのせ、カバーする。スライドを顕微鏡下におく。 2.サンプルは10X接眼レンズと組合せて標準レンズとしてHMC100X オイル対物レンズを用いて検査する。 3.顕微鏡取付けビデオカメラ及び関連コントローラーを、サンプルとバック グラウンドとの差異を明確にする上で、ビデオ画質向上のために用いる。 4.固体ポリオールポリエステル粒子の厚さをμmで測定する。 この方法により、VELMの解像度(約0.2〜 0.5μm)内の厚さを有する粒子を識別できる。小さな寸法を有する粒子の粒 子厚さは、後記のフリーズフラクチャー法により決定できる。 (注意:特別なサンプル製造は、代表的サンプルを得ること以外、不要である 。サンプルは環境中で溶融及び冷却させるべきである。) 参照:Robert Hoffman,″The Modulation Contrast Microscope:Principle a nd Performances″(モジユレーション・コントラスト顕微鏡:原理及び性能), Journalof Microscopy,Vol.110,Pt 3,August 1977,pp.205-222 8.固体ポリオールポリエステル粒子の厚さ‐ フリーズフラクチャー透過型電子顕微鏡検査 ポリオールポリエステル粒子の三次元トポグラフィー 及びそれらの大きさは、フリーズフラクチャー透過型電子顕微鏡検査(ff-tem) 法により決定できる。 このフリーズフラクチャー法は下記のように実施される: 1.凍結容器の外腔を液体窒素で満たし、凍結容器の内部デュワーを液体エタ ン(−172℃の標準融点)で満たす。エタンを凍結させる。 2.少量(1〜2μn)の非消化性脂肪サンプルをその中に分散された固体ポ リオールポリエステル粒子と共に金メッキバルザーズ(Balzers)試料ホルダー のウェルにいれる(注意:全く液体のサンプルの場合、1〜2μβのサンプルを 金プランチェット(planchet)(バルザーズ)上におき、もう1つのプランチェ ットを最初のものの上においてサンドイッチを形成する)。 3.デュワー中ほとんどの凍結エタンは金属ヒートシンク(例えば、ピンセッ ト)をデュワー中に挿入することで溶融させる。 4.エタンの溶融直後に、非消化性脂肪サンプル含有の試料ホルダーをピンセ ットで摘み上げ、直ちに液体エタン中に投入する。 5.数秒後、試料ホルダーをエタンから取出し、ラクダ毛ブラシの先端に素早 く触れさせて過剰のエタンを除去し、直ちに液体窒素に浸漬してサンプルを冷却 させておく。 6.サンプルを液体窒素下でJEOL JFD-9000Cサンプルホルダーに移し、その後 JEOL JFD-9000Cフリーズフラクチャーユニットの室内に移す。そのユニットの温 度は約−175℃であるべきである。真空度は少くとも8× 10-7torrであるべきである。 7.ナイフを約−165℃の温度に冷却する。 8.サンプルは前冷却ナイフを用いてJEOL室内で分割する。 9.白金‐炭素を分割サンプル上に角度45°で 4.5秒間付着させ、その後炭素を角度900で25秒間付着させて、分割サン プルのレプリカを形成する。高電圧は2500V、電流は70mAである。 10.サンプルをフリーズフラクチャーユニットから取出し、その後3回のク ロロホルム洗浄で洗い落とす。 11.レプリカを300メッシュ銅EMグリッド上に摘み上げ、透過型電子顕 微鏡で調べる。 12.画像はネガフィルムに記録し、ポジプリントをネガから作る。 13.ポリオールポリエステル粒子の厚さをnmで測定する。 参考文献: Rash,J.E.及びHudson,C.S.,Freeze-Fraclure: Methods,Artifacts and Interpretations(フリーズフラクチヤー:方法、技術 及び解釈),New Haven Press, New York,1979 Stolinski及びBreathnach,Freeze Fracture Replication of Biological Tissues (生物組織のフリーズフラクチャー複製) ,Academic Press,London,1975 Steinbrect及びZierold,Cryotechniques in Biological Electron Microscopy(生物学的電子顕微鏡検査における低温技術) ,Springer-Verlag,Berlin,1987 H.具体例 本発明の固体ポリオールポリエステル及び脂肪組成物の製造は下記例により説 明される: 例I 固体スクロースポリエステル製造 リシノール酸メチルエステル製造 リシノール酸メチルエステルは、触媒としてナトリウムメトキシドを用いて、 メタノール溶媒分解によりヒマシ油から作る。ヒマシ油約420gをメタノール 約84g及びナトリウムメトキシド溶液約5.9g(メタノール中約25%ナト リウムメトキシド)と一緒に3lガラス反応器に加える。混合液を大気圧下約6 5℃で 約1.25時間加熱攪拌する。メタノールは還流コンデンサーで反応器に逆還流 する。水約50gを反応器に加え、混合液を攪拌し、その後攪拌を止め、混合液 を静置する。水、グリセリン及び未反応メタノールは単一相で反応器の底に沈降 し、この層を除去する。このメタノー ル溶媒分解及び水洗操作を更に2回繰返し、その後メチルエステルをフラッシュ 蒸留する。約2%最先留分のグリセリン、水及び他の軽沸点物質を真空蒸留によ り除去し、その後大部分のメチルエステルを中間留分としてフラッシュ蒸留し、 蒸留フラスコ中に約10%残留底留分が残る。中間留分は約87重量%のリシノ ール酸メチルエステルを含有している。この中間留分はスクロースポリエステル エステル交換で用いられる生成物である。 ベヘン酸メチルエステル製造 ベヘン酸メチルエステルは水素付加高エルカ酸菜種油から製造する。水素付加 高エルカ酸菜種油約870g、メタノール約174g及びナトリウムメトキシド 溶液約12.2g(メタノール中25%)を球形3Pガラス反応器に加える。反 応器は加熱マントル、温度計、温度コントローラー、還流コンデンサー、可変速 度攪拌器、減圧器(vacuum iake-off)及び底出口を有している。混合液を約6 5℃で約1.5時間反応させ、その間メタノールを還流する。攪拌を止め、グリ セリンを約30分間かけて沈降させる。グリセリンは反応器の底に沈み、底出口 から除去する。メタノール約30g及びナトリウムメトキシド溶液約5.2g( メタノール中25%)をガラス反応器に追加し、混合液を約65℃で約30分間 反応させる。攪拌を止め、グリセリンを約30分間かけて沈降させ、底出口から 除去する。水約100gを混合液に 加え、攪拌し、沈降させ、底出口から除去する。水洗操作を更に2回繰返す。還 流コンデンサーを取外し、真空を解除し、分別カラムを反応器に取り付ける。反 応器を約0.3〜1.0mmHgの真空度で約170〜200℃に加熱する。カラム から蒸発する第一物質の約50%を集めて、捨てる。カラムから蒸発する次の4 0%(大体)の物質は生成物として集める。この生成物はベヘン酸メチル約92 重量%である。 スクロースエステル化 この例でスクロースポリエステルを製造するために用いられる反応装置は、定 速攪拌機、温度計、マックロード(McLeod)ゲージ及び減圧器を装備した1lガ ラス反応フラスコである。加熱マントルが反応器を取り囲み、反応器の温度はサ ーモウォッチ(Thermowatch)により維持される。真空ポンプにより反応器を真 空にし、ドライアイストラップを反応器減圧器と真空ポンプとの間におき、反応 液を凝縮させて、メタノール副産物を集める。 リシノール酸メチルエステル約46.2gをベヘン酸メチルエステル約367 .5gと混合する。ヒマシ油メチルエステル対水素付加された蒸留菜種油メチル エステルのモル比は約1:7である。メチルエステル混合物約172.3gを粉 末スクロース約34.4g、ステアリン酸カリウム約24g及び粉末炭酸カリウ ム約1.4gと一緒に1l反応器に加える。反応物を約15mmHg絶対 真空度において約135℃で約1.5時間加熱する。次いで残りのメチルエステ ル(約241.4g)及び炭酸カリウム約1.4gを反応器に加える。反応液を 約1〜2mmHg絶対真空度下において約135℃で約5時間加熱する。 反応混合液を窒素下で約75℃に冷却し、水約30gを加えて、混合する。混 合液を約2500rpmで約2分間〔フィッシャー ・サイエンティフィック・モ デル・マラソン(Fischer Scientific Model Marathon)10K遠心機〕遠心し 、その後上澄生成物を石鹸及び水層からデカントする。シリカ約3.8gを生成 物に加え、混合液を濾過して、最後の微量の石鹸及びシリカを除去する。 過剰のメチルエステルは、その物質を2インチ(約5cm)ポープ(Pope)ワイ プド(wiped)フィルムエバポレーターに供給することで、スクロースポリエス テル生成物から蒸発させる。壁温度は約235℃であり、真空は約0.05mmHg 絶対真空度で維持する。エバポレーターの底からのスクロースポリエステル生成 物が最終生成物である。この固体スクロースポリエステル生成物は改善された油 増粘剤であり、液体スクロースポリエステルとブレンドされたときの受動的オイ ルロスコントロールに用いることができる。脂肪組成物製造 この固体スクロースポリエステル生成物約1〜10重 量%を、スクロースが綿実油の脂肪酸群で実質上完全にエステル化された液体ス クロースポリエステルに加えることができる。そのブレンドを固体スクロースポ リエステルの融点より高い温度まで加熱し、その後室温まで33.3゜F/minの 速度で逆冷却する。その冷却は、液体スクロースポリエステル中に分散された小 さな小板様粒子の形で固体スクロースポリエステル物質の結晶化を起こす。図1 は固体スクロースポリエステル粒子の二次元小板様構造を表した顕微鏡写真であ る。これらの粒子は、フリーズフラクチャー透過型電子顕微鏡検査により測定し たところ、約25nm以下の厚さを有していた。 液体スクロースポリエステル中に分散されたスクロースポリエステルの固体粒 子を含んだこの例Iの非消化性脂肪組成物は、分析方法セクションで前記された 方法により測定したところ、−0.1%固体分/゜FのSFC分布勾配を有して いた。この例I組成物は食品脂肪として使用に適し、液体スクロースポリエステ ルのみが食品脂肪として用いられたときに生じる受動的オイルロス問題を起こさ ない。しかも、例I脂肪組成物を製造するために用いられる低固体レベルの結果 として、この脂肪組成物から作られる食品は許容されないロウ状味覚ではない。 この例Iで用いられる液体スクロースポリエステルは、下記表Iで示された特 徴を有している。 例II 固体スクロースポリエステル製造 ヒマシ油メチルエステル約46.2gを水素付加された蒸留菜種油メチルエス テル約367.5gと混合する。 ヒマシ油メチルエステル対水素付加された蒸留菜種油メチルエステルのモル比は 約1:7である。このメチルエステル混合物約172.3gを粉末スクロース 約34.4g、粉末ステアリン酸カリウム約24g及び粉末炭酸カリウム約1. 4gと一緒に1l球形ガラス反応器に加える。反応器は加熱マントル、温度計、 温度コントローラー、可変速度攪拌機、減圧器及び底出口を有している。混合液 を約15mmHgにおいて約135℃で約1.5時間加熱攪拌する。約1.5時間後 に真空を窒素で解除して、残り241.4g(大体)のメチルエステル混合物を 炭酸カリウム約1.4gと一緒に反応混合液に加える。この混合液を約0.7〜 4.8mmHg真空度下において約135℃で約5時間反応させる。混合液を約75 ℃に冷却し、水約30gを混合液に加える。混合液をジャーに移し、約2500 rpmで約2分間(フィッシャー・サイエンティフィック・モデル・マラソン10 K遠心機)遠心する。次いでジャー中の液体をジャーの底にある石鹸層からデカ ントする。シリカ約5gをデカントした液体に加え、混合液を約75℃で約30 分間攪拌する。次いで混合液をブフナー(Buchner)漏斗を用いて濾紙で濾過す る。次いで濾液をポープ2インチ径ワイプドフィルムエバポレーターに約30g/ hrで供給し、未反応メチルエステルを蒸留する。エバポレーターは 約0.05〜0.07mmHg下において約235℃で操作 する。次いで生成物をエバポレーターから集め、環境温度まで冷却する。 固体スクロースポリエステル生成物は0.1の酸価及び33.2のヒドロキシ ル価を有している。 スクロースに結合したリシノール酸の12‐ヒドロキシ基は、それ自体が反応 中に脂肪酸でエステル化されている。これはINAPT〔偏向移動により特定さ れる非感受性核(Insensitive Nuclei Assigned by Polarization Transler)〕と称される多核NMR実験の使用により確認される 。操作はJohnson,L.Relaxation Times,7(1):4(1990)で記載されている。実験では広範囲ヘテロ核カップリン グ3JCHを検出する。このケースにおいて、プロトンスペクトルにおけるリシノ ール酸アシル基のC‐12メチン1H共鳴(TMSに対して 4.9ppmの化学シフト)は、炭素スペクトルにおける1つのカルボニル13C共 鳴(TMSに対して173.2ppmの化学シフト)とカップリングされる。この 独特なカルボニル共鳴はスクロースヘキサ、ヘプタ及びオクタベヘネートの混合 物のスペクトルに存在しない。それはリシノール酸アシル基のC12ヒドロキシル 基にエステル化された脂肪酸アシル基のカルボニルからきている。脂肪組成物製造 この固体スクロースポリエステル生成物約1〜10重量%を例Iで前記された 液体スクロースポリエステルに 加えることができる。そのブレンドを固体スクロースポリエステルの融点より高 い温度まで加熱し、その後室温まで33.3゜F/minの速度で逆冷却する。その 冷却は、液体スクロースポリエステル中に分散された小さな小板様粒子の形で固 体ポリオールポリエステル物質の結晶化を起こす。 液体スクロースポリエステル中に分散されたスクロースポリエステルの固体粒 子を含んだこの例IIの非消化性脂肪組成物は、分析方法セクションで前記された 方法により測定したところ、−0.1のSFC分布勾配を有していた。この例II 組成物は食品脂肪として使用に適し、液体スクロースポリエステルのみが食品脂 肪として用いられたときに生じる受動的オイルロス問題を起こさない。しかも、 例II脂肪組成物を製造するために用いられる低固体レベルの結果として、この脂 肪組成物から作られる食品は許容されないロウ状味覚ではない。 例III 固体スクロースポリエステル製造 この例IIIでは前記例と同様の装置及び操作を用いる。ヒマシ油メチルエステ ル約61.8gを水素付加された蒸留菜種油メチルエステル約304.4gと混 合する。ヒマシ油メチルエステル対水素付加された蒸留菜種油メチルエステルの モル比は約1.5/6.5である。このメチルエステル混合物約142.5gを 粉末スクロース 約34.4g、粉末ステアリン酸カリウム約24g及び粉末炭酸カリウム約1. 4gと一緒に1l球形ガラス反応器に加える。混合液を約15mmHg真空度におい て 約135℃で約1.5時間加熱攪拌する。約1.5時間後に真空を窒素で解除し て、残り223.7g(大体)のメチルエステル混合物を炭酸カリウム約1.4 gと一緒に反応混合液に加える。この混合液を約0.5〜 5.8mmHg真空度下において約135℃で約5時間反応させる。混合液を約75 ℃に冷却し、水約30gを混合液に加える。混合液をジャーに移し、約2500r pmで約2分間(フィッシャー ・サイエンティフィック・モデル・マラソン10 K遠心機)遠心する。次いでジャー中の液体をジャーの底にある石鹸層からデカ ントする。シリカ約5gをデカントした液体に加え、混合液を約75℃で約30 分間攪拌する。次いで混合液をブフナー漏斗を用いて濾紙で濾過する。次いで濾 液をポープ2インチ径ワイプドフィルムエバポレ−ターに約30g/hrで供給し、 未反応メチルエステルを蒸留する。エバポレーターは約0.05〜0.08mmHg 下において約235℃で操作する。次いで生成物をエバポレーターから集め、環 境温度まで冷却する。 最終固体ポリオースポリエステルは約58.1%のオクタエステル含有率を有 している。脂肪組成物製造 この固体スクロースポリエステル生成物4gと、例Iで記載された液体スクロ ースポリエステル96gとを混合し、すべての固体物が溶解するまで加熱する。 次いで混合液を室温まで33.3゜F/minの速度で逆冷却する。 得られた組成物は、−0.1%固体分/゜Fの固体脂肪含有率分布勾配を有し 、食品脂肪として使用に適している。それは液体スクロースポリエステルのみが 食品脂肪として用いられたときに生じる受動的オイルロスを起こさない。しかも 、脂肪組成物を製造するために用いられる低固体レベルと比較的平坦なSFC分 布勾配の結果として、この脂肪組成物から作られる製品はロウ状味覚ではない。 例IV 約0.052インチ(0.13cm)の厚さにスライスされたノーチップ(Norc hip)ポテトを用いる。スライスポテトを5ポンドバッチフライヤ一中365゜F (185℃)の温度で約3分間かけて揚げる。約225のポテトチップを例I、 II及びIIIの脂肪組成物の各々で揚げる。 非消化性脂肪組成物を含有したこれらポテトチップの摂取は受動的オイルロス を起こさず、ポテトチップは許容されないロウ状味覚ではない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C11C 3/02 9547−4H 3/04 9547−4H

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.25℃以上の完全融点を有する非消化性ポリオール脂肪酸ポリエステルで あって、 (a)少くとも4つのヒドロキシル基を有し、そのヒドロキシル基のうち少く とも4つはエステル化されているポリオール部分;及び (b)(i)少くとも15%のC20以上飽和脂肪酸基、及び (ii)ヒドロキシル基保有の脂肪酸基を含んだ脂肪‐脂肪酸基(上記ヒ ドロキシル基は脂肪酸基でそれ自体エステル化されている) から本質的になるエステル基(上記脂肪‐脂肪酸基対上記C20以上飽和脂肪酸基 の平均モル比は0.1:7.9〜3:5、好ましくは1:7〜1.5:6.5の 範囲である) を含むことを特徴とする、非消化性ポリオールポリエステル。 2.ポリオール部分が4〜8、好ましくは8つのヒドロキシル基を有し;脂肪 ‐脂肪酸基が1以上のヒドロキシル基を有する炭素原子12〜22の脂肪酸基、 好ましくはリシノール酸と、少くとも1つの上記ヒドロキシル基上でエステル化 された炭素原子12〜22の少くとも1つの脂肪酸基を含み;長鎖飽和脂肪酸基 が20〜26、好ましくは22の炭素原子を有する、請求項1に 記載の非消化性ポリオールポリエステル。 3.食品でトリグリセリド油脂の代替物として有用な非消化性脂肪組成物であ って、21.1〜37℃で0〜−1.26%固体分/℃の固体脂肪含有率分布勾 配を有することで特徴付けられ、 A.37℃以下の完全融点を有する液体非消化性油;及び B.上記組成物の摂取による受動的オイルロスをコントロールするために十分 な量で上記油中に分散されたポリオールポリエステルの非消化性固体粒子〔この 非消化性固体粒子は約37℃以上の完全融点を有し、上記粒子を形成するポリエ ステル物質は: (a)少くとも4つのヒドロキシル基を有し、そのヒドロキシル基のうち少く とも4つはエステル化されているポリオール部分;及び (b)(i)少くとも15%のC20以上飽和脂肪酸基、及び (ii)ヒドロキシル基保有の脂肪酸基を含んだ脂肪‐脂肪酸基(上記ヒ ドロキシル基は脂肪酸基でそれ自体エステル化されている) から本質的になるエステル基(上記脂肪‐脂肪酸基対上記C20以上飽和脂肪酸基 の平均モル比は0.1:7.9〜3:5、好ましくは1:7〜1.5:6.5の 範囲である) を含んでいる〕 を含んだ非消化性脂肪組成物。 4.固体ポリオールポリエステル物質が、4〜8、好ましくは8つのヒドロキ シル基を有したポリオール部分;1以上のヒドロキシル基を有する炭素原子12 〜22の脂肪酸基、好ましくはリシノール酸と、少くとも1つの上記ヒドロキシ ル基上でエステル化された炭素原子12〜22の少くとも1つの脂肪酸基を含む 脂肪‐脂肪酸基;20〜26、好ましくは22の炭素原子を有する長鎖飽和脂肪 酸基を含んでいる、請求項3に記載の非消化性脂肪組成物。 5.60〜99%、好ましくは85〜約99%の液体非消化性油と、1〜40 %、好ましくは約1〜約15%の固体ポリオールポリエステル粒子を含んだ、請 求項4に記載の非消化性脂肪組成物。 6.非消化性固体スクロース脂肪酸ポリエステル粒子が1ミクロン以下の厚さ を有する、請求項5に記載の非消化性脂肪組成物。 7.A.約25℃以下の完全融点を有する消化性食用油85〜99%;及び B.固体非消化性ポリオールポリエステル粒子1〜15%〔上記粒子は37℃ 以上の完全融点を有し、上記粒子を形成するポリオールポリエステル物質は: (a)少くとも4つのヒドロキシル基を有し、そのヒドロキシル基のうち少く とも4つはエステル化されている ポリオール部分;及び (b)(i)少くとも15%のC20以上飽和脂肪酸基、及び (ii)ヒドロキシル基保有の脂肪酸基を含んだ脂肪‐脂肪酸基(上記ヒド ロキシル基は脂肪酸基でそれ自体エステル化されている) から本質的になるエステル基(上記脂肪‐脂肪酸基対上記C20以上飽和脂肪酸基 の平均モル比は0.1:7.9〜3:5、好ましくは1:7〜1.5:6.5の 範囲である) を含んでいる〕 を含むことを特徴とする、増粘化消化性油製品。 8.消化性油がトリグリセリドであり、固体ポリオールポリエステル粒子物質 が、4〜8、好ましくは8つのヒドロキシル基を有したポリオール部分;1以上 のヒドロキシル基を有する炭素原子12〜22の脂肪酸基、好ましくはリシノー ル酸と、少くとも1つの上記ヒドロキシル基上でエステル化された炭素原子12 〜22の少くとも1つの脂肪酸基を含む脂肪‐脂肪酸基;20〜26、好ましく は22の炭素原子を有する長鎖飽和脂肪酸基を含んでいる、請求項7に記載の脂 肪組成物。
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