JPH085025B2 - ロボット・ハンド - Google Patents
ロボット・ハンドInfo
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- JPH085025B2 JPH085025B2 JP3157701A JP15770191A JPH085025B2 JP H085025 B2 JPH085025 B2 JP H085025B2 JP 3157701 A JP3157701 A JP 3157701A JP 15770191 A JP15770191 A JP 15770191A JP H085025 B2 JPH085025 B2 JP H085025B2
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- finger
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- gripping
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ロボット・ハンド、特
に簡単な構成で把持、押圧及び回転の各作用力を検出出
来るロボット・ハンドに関する。
に簡単な構成で把持、押圧及び回転の各作用力を検出出
来るロボット・ハンドに関する。
【0002】
【従来技術】図7の(a)は、把持力検出機能を有する
2指型ロボット・ハンドの一例を示す図である。フィン
ガ1及び2の略中央付近にストレーン・ゲージの如き歪
感応型抵抗素子3及び4が貼付されている。このような
ロボット・ハンドでワークを把持すると、把持力に比例
して素子3及び4が変形し、その変形量に応じてこれら
歪感応抵抗素子の抵抗値も変化する。これら歪感応抵抗
素子3及び4と既知の抵抗器5及び6を用いて図7の
(b)に示すようにブリッジ回路を構成すれば、ロボッ
ト・ハンドの把持力に応じて素子3及び4の抵抗値が変
化するので、このブリッジ回路の2点a及びb間の電位
差の変化を検出することにより、把持力を検出すること
が可能である。
2指型ロボット・ハンドの一例を示す図である。フィン
ガ1及び2の略中央付近にストレーン・ゲージの如き歪
感応型抵抗素子3及び4が貼付されている。このような
ロボット・ハンドでワークを把持すると、把持力に比例
して素子3及び4が変形し、その変形量に応じてこれら
歪感応抵抗素子の抵抗値も変化する。これら歪感応抵抗
素子3及び4と既知の抵抗器5及び6を用いて図7の
(b)に示すようにブリッジ回路を構成すれば、ロボッ
ト・ハンドの把持力に応じて素子3及び4の抵抗値が変
化するので、このブリッジ回路の2点a及びb間の電位
差の変化を検出することにより、把持力を検出すること
が可能である。
【0003】また、別の歪感応素子をフィンガの先端部
に貼付してフィンガによる押圧力を検出したり、更に他
の歪感応素子をロボット・ハンドの適当な位置に貼付す
ることにより回転力(トルク力)を検出するように構成
し得る。
に貼付してフィンガによる押圧力を検出したり、更に他
の歪感応素子をロボット・ハンドの適当な位置に貼付す
ることにより回転力(トルク力)を検出するように構成
し得る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、1つの
ロボット・ハンドで把持力、押圧力及び回転力等の種々
の作用力を検出しようとすると、各々の作用力を検出す
る為の回路を別々に設ける必要があり、回路構成が複雑
になる上、各検出回路毎に検出電圧が得られるので、こ
れら検出電圧に応じてロボット・ハンドの種々の動作を
夫々制御するマイクロプロセッサのソフトウェアも全面
的に書換える必要が生じる。また、各作用力の検出用歪
感応抵抗素子間に相互作用が働くと、例えば把持動作に
伴って押圧力又は回転力の検出用抵抗素子に歪が生じて
各作用力を正確に測定することが困難になる。
ロボット・ハンドで把持力、押圧力及び回転力等の種々
の作用力を検出しようとすると、各々の作用力を検出す
る為の回路を別々に設ける必要があり、回路構成が複雑
になる上、各検出回路毎に検出電圧が得られるので、こ
れら検出電圧に応じてロボット・ハンドの種々の動作を
夫々制御するマイクロプロセッサのソフトウェアも全面
的に書換える必要が生じる。また、各作用力の検出用歪
感応抵抗素子間に相互作用が働くと、例えば把持動作に
伴って押圧力又は回転力の検出用抵抗素子に歪が生じて
各作用力を正確に測定することが困難になる。
【0005】従って、本発明の目的は、簡単な構成で把
持力、押圧力及び回転力等の種々の作用力を検出し得る
ロボット・ハンドを提供することである。
持力、押圧力及び回転力等の種々の作用力を検出し得る
ロボット・ハンドを提供することである。
【0006】本発明の他の目的は、把持力及び押圧力等
の特定の作用力のみを独立して正確に検出出来るロボッ
ト・ハンドを提供することである。
の特定の作用力のみを独立して正確に検出出来るロボッ
ト・ハンドを提供することである。
【0007】
【課題を解決する為の手段】本発明のロボット・ハンド
は、ワークに対して把持、押圧及び回転等の動作が可能
な従来のロボット・ハンドにおいて、簡単な構成を付加
するのみで把持力、押圧力及び回転力等の作用力を効果
的に検出する機能を付加したものである。即ち、本発明
の第1の構成は、ワークを把持するフィンガの一部分に
形成され、該フィンガと中心軸が略共通の肉薄部と、把
持動作における該肉薄部の主歪面に略平行に隔離され、
両端が上記フィンガに固着された可撓性薄板体と、該薄
板体上に貼付された歪感応抵抗素子とを具えることを特
徴とする把持力感応型ロボット・ハンドである。
は、ワークに対して把持、押圧及び回転等の動作が可能
な従来のロボット・ハンドにおいて、簡単な構成を付加
するのみで把持力、押圧力及び回転力等の作用力を効果
的に検出する機能を付加したものである。即ち、本発明
の第1の構成は、ワークを把持するフィンガの一部分に
形成され、該フィンガと中心軸が略共通の肉薄部と、把
持動作における該肉薄部の主歪面に略平行に隔離され、
両端が上記フィンガに固着された可撓性薄板体と、該薄
板体上に貼付された歪感応抵抗素子とを具えることを特
徴とする把持力感応型ロボット・ハンドである。
【0008】
【実施例】図1は、本発明の好適実施例のブロック図で
ある。複合ブリッジ回路10は、2指型ロボット・ハン
ドに貼付された歪感応抵抗素子で構成されている。これ
ら歪感応抵抗素子は、把持力検出用のG1及びG2、押圧
力検出用のP1及びP2、並びに回転力(トルク力)検出
用のT1、T2、T3及びT4である。このように把持力及
び押圧力の検出用に2つずつ、回転力検出用に4つの歪
感応抵抗素子を用いているが、本発明はこの実施例に限
定されるものではないことは明白であり、最小構成では
各作用力毎に1つの歪感応抵抗素子を用いれば良い。複
合ブリッジ回路10の1対の出力電圧は、差動増幅器1
2の差動入力端に夫々供給され、この差動増幅器12の
出力電圧がアナログ・デジタル変換器(ADC)14に
より対応するデジタル・データに変換される。このデジ
タル・データがマイクロプロセッサを含む制御装置16
に供給され、このデータに基づいて制御装置16は、ロ
ボット・ハンドの駆動装置18を制御する。
ある。複合ブリッジ回路10は、2指型ロボット・ハン
ドに貼付された歪感応抵抗素子で構成されている。これ
ら歪感応抵抗素子は、把持力検出用のG1及びG2、押圧
力検出用のP1及びP2、並びに回転力(トルク力)検出
用のT1、T2、T3及びT4である。このように把持力及
び押圧力の検出用に2つずつ、回転力検出用に4つの歪
感応抵抗素子を用いているが、本発明はこの実施例に限
定されるものではないことは明白であり、最小構成では
各作用力毎に1つの歪感応抵抗素子を用いれば良い。複
合ブリッジ回路10の1対の出力電圧は、差動増幅器1
2の差動入力端に夫々供給され、この差動増幅器12の
出力電圧がアナログ・デジタル変換器(ADC)14に
より対応するデジタル・データに変換される。このデジ
タル・データがマイクロプロセッサを含む制御装置16
に供給され、このデータに基づいて制御装置16は、ロ
ボット・ハンドの駆動装置18を制御する。
【0009】この複合ブリッジ回路10における各歪感
応抵抗素子の配置は、ロボット・ハンドにどのように貼
付したかによって決定すべきである。例えば、回転力検
出用のT1、T2、T3及びT4のみで構成されたブリッジ
回路について考えてみると、T1は、T4に対して対向関
係に配置され、T2及びT3に対して隣接関係に配置され
ている。この場合、回転力をハンドに加えたとき、対向
位置にあるT1及びT4の抵抗値は同一方向に変化し、隣
接位置にあるT1及びT2、又はT1及びT3の抵抗値は互
いに逆方向に変化するようにハンドに貼付するべきであ
る。このように歪感応抵抗素子を配置すれば、ブリッジ
回路の出力電圧(V1−V2)は、回転力の変化に比例し
て最も敏感に変化し、測定精度を向上することが出来
る。これと同様に、把持力検出用のG1及びG2並びに押
圧力検出用のP1及びP2が互いに対向位置に配置されて
いるのは、これらG1及びG2並びにP1及びP2の抵抗値
が把持力及び押圧力の変化に応じて夫々同一方向に変化
するように貼付されているからである。また、図1のブ
リッジ回路10ではP1及びT1、P2及びT4、G1及び
T2、並びにG2及びT3が夫々互いに並列接続されてい
るが、これらの素子を互いに直列接続して複合ブリッジ
回路を構成しても各作用力を検出することが可能である
ことに留意されたい。
応抵抗素子の配置は、ロボット・ハンドにどのように貼
付したかによって決定すべきである。例えば、回転力検
出用のT1、T2、T3及びT4のみで構成されたブリッジ
回路について考えてみると、T1は、T4に対して対向関
係に配置され、T2及びT3に対して隣接関係に配置され
ている。この場合、回転力をハンドに加えたとき、対向
位置にあるT1及びT4の抵抗値は同一方向に変化し、隣
接位置にあるT1及びT2、又はT1及びT3の抵抗値は互
いに逆方向に変化するようにハンドに貼付するべきであ
る。このように歪感応抵抗素子を配置すれば、ブリッジ
回路の出力電圧(V1−V2)は、回転力の変化に比例し
て最も敏感に変化し、測定精度を向上することが出来
る。これと同様に、把持力検出用のG1及びG2並びに押
圧力検出用のP1及びP2が互いに対向位置に配置されて
いるのは、これらG1及びG2並びにP1及びP2の抵抗値
が把持力及び押圧力の変化に応じて夫々同一方向に変化
するように貼付されているからである。また、図1のブ
リッジ回路10ではP1及びT1、P2及びT4、G1及び
T2、並びにG2及びT3が夫々互いに並列接続されてい
るが、これらの素子を互いに直列接続して複合ブリッジ
回路を構成しても各作用力を検出することが可能である
ことに留意されたい。
【0010】図2は、図1の制御装置16内のマイクロ
プロセッサがロボット・ハンドの把持、押圧及び回転の
各動作に応じて各作用力を検出及び制御する為の手順の
一実施例を示す流れ図である。先ず、ステップ20にお
いて制御装置16はロボット・ハンドの動作を制御プロ
グラムに基づいて制御する。次のステップ22でADC
14からの作用力のデータを測定し、次の判断ステップ
24において把持動作を実行中か否かを判断する。把持
動作の実行中ならば、ステップ26にて把持力を所望の
値に調整するように増減制御する。ステップ22で把持
動作中でないと判断されると、ステップ28で押圧動作
中か否かが判断され、イエスならステップ30で押圧力
が調整され、ノーならばステップ32で回転動作中か否
かが判断される。ステップ32でイエスならばステップ
34で回転力が適宜制御される。ステップ26、30及
び34の各制御の実行後、ステップ20に戻って再度ロ
ボット・ハンドの動作を制御する。ステップ32でノー
ならば、ステップ36でロボット・ハンドの所定の動作
が終了したか否かが判断され、イエスと判断されるまで
上述の動作を繰り返す。
プロセッサがロボット・ハンドの把持、押圧及び回転の
各動作に応じて各作用力を検出及び制御する為の手順の
一実施例を示す流れ図である。先ず、ステップ20にお
いて制御装置16はロボット・ハンドの動作を制御プロ
グラムに基づいて制御する。次のステップ22でADC
14からの作用力のデータを測定し、次の判断ステップ
24において把持動作を実行中か否かを判断する。把持
動作の実行中ならば、ステップ26にて把持力を所望の
値に調整するように増減制御する。ステップ22で把持
動作中でないと判断されると、ステップ28で押圧動作
中か否かが判断され、イエスならステップ30で押圧力
が調整され、ノーならばステップ32で回転動作中か否
かが判断される。ステップ32でイエスならばステップ
34で回転力が適宜制御される。ステップ26、30及
び34の各制御の実行後、ステップ20に戻って再度ロ
ボット・ハンドの動作を制御する。ステップ32でノー
ならば、ステップ36でロボット・ハンドの所定の動作
が終了したか否かが判断され、イエスと判断されるまで
上述の動作を繰り返す。
【0011】図3は、本発明に係る把持力検出機能付き
の2指型ロボット・ハンドの構成を示す図である。2本
のフィンガ(指)40及び40′は、回動軸41及び4
1′によりハンド本体42に回動自在に接続されてい
る。これら2本のフィンガの終端部には、プーリー44
及び44′が夫々設けられ、これら2つのプーリーは、
駆動装置により往復駆動される駆動棒46の先端のテー
パー面47に適当な圧力で当接するようにバネ48がフ
ィンガ間に係合されている。駆動棒46が往復運動する
ことにより、プーリー44及び44′がテーパー面47
上を回動してフィンガ40及び40′の把持動作が制御
される。フィンガ40及び40′には、更に略中央部に
夫々肉薄部50及び50′が形成されている。これら肉
薄部の内側面51及び51′に略平行に離間するように
可撓性の薄板52及び52′の両端がフィンガ40及び
40′に夫々固定されている。これら薄板52及び5
2′上には歪感応抵抗素子54及び54′が貼付されて
いる。フィンガ40及び40′の先端部でワーク55を
把持した場合、その把持力に比例してフィンガの肉薄部
50及び50′が弾性変形し、その際特に肉薄部におい
て内側表面51及び51′が最も変形する主歪面とな
る。これら主歪面51及び51′と略平行に離間した薄
板52及び52′はより大きく変形するので薄板上に貼
付された歪感応抵抗体54及び54′は把持力に比例し
て変形し、これら歪感応抵抗体で構成したブリッジ回路
の出力電圧は、把持力に比例して極めて敏感に変化す
る。これら歪感応抵抗素子54及び54′は、図1のブ
リッジ回路10におけるG1及びG2に対応し、把持力に
比例して抵抗値が同方向に変化するのでブリッジ回路1
0の対向位置に配置すべきである。また、フィンガ40
及び40′の先端部でワークを押圧した場合に肉薄部が
変形しないように、フィンガ40及び40′の中心軸と
肉薄部50及び50′の中心軸とは一致させておくこと
が望ましい。以上の構成により図3のロボット・ハンド
は把持力のみを敏感に検出することが出来る。
の2指型ロボット・ハンドの構成を示す図である。2本
のフィンガ(指)40及び40′は、回動軸41及び4
1′によりハンド本体42に回動自在に接続されてい
る。これら2本のフィンガの終端部には、プーリー44
及び44′が夫々設けられ、これら2つのプーリーは、
駆動装置により往復駆動される駆動棒46の先端のテー
パー面47に適当な圧力で当接するようにバネ48がフ
ィンガ間に係合されている。駆動棒46が往復運動する
ことにより、プーリー44及び44′がテーパー面47
上を回動してフィンガ40及び40′の把持動作が制御
される。フィンガ40及び40′には、更に略中央部に
夫々肉薄部50及び50′が形成されている。これら肉
薄部の内側面51及び51′に略平行に離間するように
可撓性の薄板52及び52′の両端がフィンガ40及び
40′に夫々固定されている。これら薄板52及び5
2′上には歪感応抵抗素子54及び54′が貼付されて
いる。フィンガ40及び40′の先端部でワーク55を
把持した場合、その把持力に比例してフィンガの肉薄部
50及び50′が弾性変形し、その際特に肉薄部におい
て内側表面51及び51′が最も変形する主歪面とな
る。これら主歪面51及び51′と略平行に離間した薄
板52及び52′はより大きく変形するので薄板上に貼
付された歪感応抵抗体54及び54′は把持力に比例し
て変形し、これら歪感応抵抗体で構成したブリッジ回路
の出力電圧は、把持力に比例して極めて敏感に変化す
る。これら歪感応抵抗素子54及び54′は、図1のブ
リッジ回路10におけるG1及びG2に対応し、把持力に
比例して抵抗値が同方向に変化するのでブリッジ回路1
0の対向位置に配置すべきである。また、フィンガ40
及び40′の先端部でワークを押圧した場合に肉薄部が
変形しないように、フィンガ40及び40′の中心軸と
肉薄部50及び50′の中心軸とは一致させておくこと
が望ましい。以上の構成により図3のロボット・ハンド
は把持力のみを敏感に検出することが出来る。
【0012】図3のロボット・ハンドのフィンガ部分を
改良すれば、容易に押圧力を検出し得るロボット・ハン
ドを実現出来る。図4は、押圧力を効果的に検出するの
に好適なフィンガの構造の一実施例を示している。図4
の(a)、(b)及び(c)は、1本のフィンガの側面
図、平面図及び底面図を夫々示している。フィンガ先端
部60とフィンガ本体部62との間は、3本のシャフト
63、64及び65で接続されている。中央のシャフト
63は、フィンガ先端部60に一端部が固着され、他端
側がフィンガ本体部62とスライド自在に形成され、フ
ィンガ本体部の中央に形成された中空部66の内部に突
き出た他端部にストッパー68が設けられ、フィンガ先
端部60が抜け落ちることがない。シャフト64及び6
5は、一端部がフィンガ本体部62に固着され、他端側
がフィンガ先端部60とスライド自在に夫々形成されて
いる。更に、可撓性薄板70の一端部がフィンガ本体部
62の底面部に固定され、他端部がフィンガ先端部60
の端面に当接している。この可撓性薄板70上に押圧力
検出用の歪感応抵抗素子72が貼付されている。図4の
フィンガはフィンガ先端部60でワークを押圧して少々
先端部がフィンガ本体側に後退した状態を示している。
この押圧力に比例して可撓性薄板70が弾性変形し、そ
の変形量に応じて歪感応抵抗素子72により押圧力を検
出出来る。フィンガの押圧動作が終了すると、可撓性薄
板70の弾性復原力によりフィンガ先端部60は、スト
ッパー68で停止する位置までスライド移動する。この
ようなフィンガを2本用いてロボット・ハンドを構成し
た場合、2つの歪感応抵抗素子は押圧力に応じて同方向
に変形するので、ブリッジ回路10のP1及びP2のよう
にブリッジ回路の対向位置に配置することにより敏感に
押圧力を検出出来る。また、この構造では、把持力又は
回転力による影響は殆ど無く、押圧力のみを正確に検出
可能である。
改良すれば、容易に押圧力を検出し得るロボット・ハン
ドを実現出来る。図4は、押圧力を効果的に検出するの
に好適なフィンガの構造の一実施例を示している。図4
の(a)、(b)及び(c)は、1本のフィンガの側面
図、平面図及び底面図を夫々示している。フィンガ先端
部60とフィンガ本体部62との間は、3本のシャフト
63、64及び65で接続されている。中央のシャフト
63は、フィンガ先端部60に一端部が固着され、他端
側がフィンガ本体部62とスライド自在に形成され、フ
ィンガ本体部の中央に形成された中空部66の内部に突
き出た他端部にストッパー68が設けられ、フィンガ先
端部60が抜け落ちることがない。シャフト64及び6
5は、一端部がフィンガ本体部62に固着され、他端側
がフィンガ先端部60とスライド自在に夫々形成されて
いる。更に、可撓性薄板70の一端部がフィンガ本体部
62の底面部に固定され、他端部がフィンガ先端部60
の端面に当接している。この可撓性薄板70上に押圧力
検出用の歪感応抵抗素子72が貼付されている。図4の
フィンガはフィンガ先端部60でワークを押圧して少々
先端部がフィンガ本体側に後退した状態を示している。
この押圧力に比例して可撓性薄板70が弾性変形し、そ
の変形量に応じて歪感応抵抗素子72により押圧力を検
出出来る。フィンガの押圧動作が終了すると、可撓性薄
板70の弾性復原力によりフィンガ先端部60は、スト
ッパー68で停止する位置までスライド移動する。この
ようなフィンガを2本用いてロボット・ハンドを構成し
た場合、2つの歪感応抵抗素子は押圧力に応じて同方向
に変形するので、ブリッジ回路10のP1及びP2のよう
にブリッジ回路の対向位置に配置することにより敏感に
押圧力を検出出来る。また、この構造では、把持力又は
回転力による影響は殆ど無く、押圧力のみを正確に検出
可能である。
【0013】図5は、押圧力検出機能付きフィンガ部分
の他の実施例の側面図である。図5の(a)のフィンガ
は、フィンガ本体部に空隙部82が形成され、この空隙
部82の内部をシャフト84が貫通し、このシャフト8
4の先端部は、フィンガ先端部とスライド自在に形成さ
れている。可撓性薄板87の一端部がフィンガ先端部8
6の底面部に固着され、薄板87の他端部は、空隙部の
中のシャフト84とスライド自在に形成されている。更
に、空隙部82内のシャフト84の周囲にはバネ88が
圧縮された状態で設けられ、このバネ88の一端と空隙
部82の内壁面との間で可撓性薄板87の他端部が挟持
されている。また、薄板87上に押圧力検出用の歪感応
抵抗素子89が貼付されている。このフィンガの先端部
86でワークを押圧すると、可撓性薄板87の他端部が
空隙部の内壁面とバネ88の間でで挟持されているの
で、押圧力Fpがバネ88から薄板87が受ける力Fsに
達するまでは、薄板87が押圧力に比例して弾性変形
し、歪感応抵抗素子89により押圧力を検出出来る。フ
ィンガの押圧力FpがFsを超えると、可撓性薄板87だ
けでなくバネ88も縮むので、フィンガ先端部86は押
圧力Fpに応じて後退し、押圧動作に対するコンプライ
アンス機能付きの押圧力検出フィンガとなる。
の他の実施例の側面図である。図5の(a)のフィンガ
は、フィンガ本体部に空隙部82が形成され、この空隙
部82の内部をシャフト84が貫通し、このシャフト8
4の先端部は、フィンガ先端部とスライド自在に形成さ
れている。可撓性薄板87の一端部がフィンガ先端部8
6の底面部に固着され、薄板87の他端部は、空隙部の
中のシャフト84とスライド自在に形成されている。更
に、空隙部82内のシャフト84の周囲にはバネ88が
圧縮された状態で設けられ、このバネ88の一端と空隙
部82の内壁面との間で可撓性薄板87の他端部が挟持
されている。また、薄板87上に押圧力検出用の歪感応
抵抗素子89が貼付されている。このフィンガの先端部
86でワークを押圧すると、可撓性薄板87の他端部が
空隙部の内壁面とバネ88の間でで挟持されているの
で、押圧力Fpがバネ88から薄板87が受ける力Fsに
達するまでは、薄板87が押圧力に比例して弾性変形
し、歪感応抵抗素子89により押圧力を検出出来る。フ
ィンガの押圧力FpがFsを超えると、可撓性薄板87だ
けでなくバネ88も縮むので、フィンガ先端部86は押
圧力Fpに応じて後退し、押圧動作に対するコンプライ
アンス機能付きの押圧力検出フィンガとなる。
【0014】図5の(b)は、(a)の実施例と類似し
ているが、空隙部82′は、フィンガ先端部86′に形
成され、シャフト84′の周囲に設けられたバネ88′
と空隙部82′の内壁面との間で可撓性薄板87′の一
端部が挟持され、薄板87′の他端部はフィンガ本体部
80′の底面部に固定されている。シャフト84′は一
端側がフィンガ先端部の空隙部82′を貫通してフィン
ガ先端部86′に固定され、シャフトの他端部がフィン
ガ本体部80′とスライド自在に形成されている。この
(b)のフィンガの動作は、(a)のフィンガの動作と
全く同様である。上述の図5(a)及び(b)の実施例
では、可撓性薄板87及び87′の一部分が空隙部の内
壁面とバネとの間で挟持されており、フィンガ先端部が
抜け落ちる心配がないのでストッパーは必要ない。
ているが、空隙部82′は、フィンガ先端部86′に形
成され、シャフト84′の周囲に設けられたバネ88′
と空隙部82′の内壁面との間で可撓性薄板87′の一
端部が挟持され、薄板87′の他端部はフィンガ本体部
80′の底面部に固定されている。シャフト84′は一
端側がフィンガ先端部の空隙部82′を貫通してフィン
ガ先端部86′に固定され、シャフトの他端部がフィン
ガ本体部80′とスライド自在に形成されている。この
(b)のフィンガの動作は、(a)のフィンガの動作と
全く同様である。上述の図5(a)及び(b)の実施例
では、可撓性薄板87及び87′の一部分が空隙部の内
壁面とバネとの間で挟持されており、フィンガ先端部が
抜け落ちる心配がないのでストッパーは必要ない。
【0015】図6は、回転力(トルク力)検出機能付き
のロボット・ハンドの一実施例を示しており、(a)が
側面図、(b)が線分X−Yに沿って切断した際の断面
図である。ハンド部90と駆動部92との間は、4本の
円柱状支持シャフト93で結合されている上に、更に可
撓性薄板94及び95の両端部が夫々固定されている。
これら可撓性薄板94上には歪感応抵抗素子96及び9
7が文字X状に交差貼付されている。同様に、可撓性薄
板95上にも歪感応抵抗素子98及び99が交差貼付さ
れている。これら歪感応抵抗素子96、97、98及び
99は、図1のブリッジ回路10のT1、T2、T3及び
T4に夫々対応し、回転力が駆動部92からハンド部9
0に伝達されたとき、例えばT1及びT4が伸びるとT2
及びT3が縮むように貼付されている。これによって回
転力に対して極めて敏感な測定機能を有するロボット・
ハンドが容易に実現出来る。また、把持力及び押圧力に
対しては図6の検出機構は殆ど反応せず、回転力のみを
正確に検出出来る。
のロボット・ハンドの一実施例を示しており、(a)が
側面図、(b)が線分X−Yに沿って切断した際の断面
図である。ハンド部90と駆動部92との間は、4本の
円柱状支持シャフト93で結合されている上に、更に可
撓性薄板94及び95の両端部が夫々固定されている。
これら可撓性薄板94上には歪感応抵抗素子96及び9
7が文字X状に交差貼付されている。同様に、可撓性薄
板95上にも歪感応抵抗素子98及び99が交差貼付さ
れている。これら歪感応抵抗素子96、97、98及び
99は、図1のブリッジ回路10のT1、T2、T3及び
T4に夫々対応し、回転力が駆動部92からハンド部9
0に伝達されたとき、例えばT1及びT4が伸びるとT2
及びT3が縮むように貼付されている。これによって回
転力に対して極めて敏感な測定機能を有するロボット・
ハンドが容易に実現出来る。また、把持力及び押圧力に
対しては図6の検出機構は殆ど反応せず、回転力のみを
正確に検出出来る。
【0016】以上の図3〜図6までの実施例を組み合わ
せることにより、把持力、押圧力及び回転力を夫々検出
する機能を有するロボット・ハンドを容易に実現出来
る。そして、各作用力を検出する歪感応抵抗素子を図1
の複合ブリッジ回路10のように構成し、図2で示した
流れ図の手順で制御することにより単一の電圧検出回路
により容易且つ正確に各作用力を検出することが可能に
なる。
せることにより、把持力、押圧力及び回転力を夫々検出
する機能を有するロボット・ハンドを容易に実現出来
る。そして、各作用力を検出する歪感応抵抗素子を図1
の複合ブリッジ回路10のように構成し、図2で示した
流れ図の手順で制御することにより単一の電圧検出回路
により容易且つ正確に各作用力を検出することが可能に
なる。
【0017】
【発明の効果】本発明のロボット・ハンドは、把持力を
独立にかつ正確に検出する機構を簡単な構成で実現して
いる。
独立にかつ正確に検出する機構を簡単な構成で実現して
いる。
【図1】本発明の一実施例の構成を示すブロック図であ
る。
る。
【図2】図1の制御装置の動作の一例を示す流れ図であ
る。
る。
【図3】把持力検出機能付きのロボット・ハンドの一実
施例を表す図である。
施例を表す図である。
【図4】押圧力検出に好適なロボット・ハンド用フィン
ガの一実施例の図である。
ガの一実施例の図である。
【図5】押圧力検出に好適なロボット・ハンド用フィン
ガの他の実施例の図である。
ガの他の実施例の図である。
【図6】回転力検出に好適なロボット・ハンドの一実施
例の構成を表す図である。
例の構成を表す図である。
【図7】従来の把持力検出機能付きロボット・ハンドの
例を示す図である。
例を示す図である。
40 フィンガ 50 肉薄部 52 可撓性薄板体 54 歪感応抵抗素子 60 フィンガ先端部 62 フィンガ本体部 63、64、65 シャフト 70 可撓性薄板体 72 歪感応抵抗素子 82 空隙部 84 シャフト 87 可撓性薄板体 88 弾性手段 89 歪感応抵抗素子 93 支持手段 94 可撓性薄板体 96、97、98、99 歪感応抵抗素子
Claims (1)
- 【請求項1】 ワークを把持するフィンガの一部分に形
成され、該フィンガと中心軸が略共通の肉薄部と、 把持動作における該肉薄部の主歪面に略平行に隔離さ
れ、両端が上記フィンガに固着された可撓性薄板体と、 該薄板体上に貼付された歪感応抵抗素子とを具えること
を特徴とする把持力感応型ロボット・ハンド。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3157701A JPH085025B2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | ロボット・ハンド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3157701A JPH085025B2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | ロボット・ハンド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04354690A JPH04354690A (ja) | 1992-12-09 |
JPH085025B2 true JPH085025B2 (ja) | 1996-01-24 |
Family
ID=15655492
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3157701A Expired - Lifetime JPH085025B2 (ja) | 1991-05-31 | 1991-05-31 | ロボット・ハンド |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH085025B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005018883A1 (ja) * | 2003-08-21 | 2005-03-03 | Tmsuk Co., Ltd. | 警備ロボット |
JP5929271B2 (ja) | 2012-02-07 | 2016-06-01 | セイコーエプソン株式会社 | ロボットハンドおよびロボット |
JP2018199171A (ja) * | 2017-05-25 | 2018-12-20 | 株式会社Soken | 把持装置 |
JP2021053755A (ja) * | 2019-09-30 | 2021-04-08 | 日本電産株式会社 | ロボットハンド |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58130006A (ja) * | 1981-11-14 | 1983-08-03 | ビ−ユ−エスエム カンパニ− リミテツド | 湿分硬化可能組成の塗膜を有する製品の処理装置と処理方法 |
JPS60123974A (ja) * | 1983-12-09 | 1985-07-02 | Hitachi Ltd | 多段階視野認識方式 |
JPS60161085A (ja) * | 1984-01-30 | 1985-08-22 | 三菱電機株式会社 | 部品取り出し装置 |
JPS6150030A (ja) * | 1984-08-18 | 1986-03-12 | Omron Tateisi Electronics Co | 薄型力検出装置 |
-
1991
- 1991-05-31 JP JP3157701A patent/JPH085025B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04354690A (ja) | 1992-12-09 |
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