JPH08502506A - ペクチナタス(Pectinatus)細菌のタンパク断片 - Google Patents

ペクチナタス(Pectinatus)細菌のタンパク断片

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JPH08502506A
JPH08502506A JP6510741A JP51074194A JPH08502506A JP H08502506 A JPH08502506 A JP H08502506A JP 6510741 A JP6510741 A JP 6510741A JP 51074194 A JP51074194 A JP 51074194A JP H08502506 A JPH08502506 A JP H08502506A
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Abstract

(57)【要約】 本発明は、抗原決定基が、Ala Ala Asn Pro Phe SerAsp Val Pro Ala Asp Ser Ser Ala TyrAsp Ala Val Ser Lys Leu Ala Ala AspAsp Ser Val;Ala Leu Val Val Lys AsnAsn Met Ser Ala Leu Asn Thr Leu AsnIle Met Ser Lys Asn Asn Lys Asn LeuAla;または、Met Ile Lys Pro Leu Gly AspGln Xaa Val Ile Gln Asp Ser Glu:あるいはこれらの配列の部分配列または誘導体であるペプチドに関する。さらに本発明は、このペプチドの抗原としての使用、このペプチドに対して産生させた抗体、およびこの抗体を用いてペクチナタス細菌を検出する方法に関する。

Description

【発明の詳細な説明】 ペクチナタス(Pectinatus)細菌のタンパク断片 発明の分野 本発明は、ペクチナタス(Pectinatus)細菌の検出と同定に有用な 、ペクチナタス細菌のタンパク断片すなわちペプチドに関する。本発明はまた、 このペプチドに対して産生させた抗体、この抗体を用いるペクチナタス細菌の検 出方法、および本発明によるペプチドの抗原としての使用に関する。 技術的背景 ペクチナタスは、1978年に初めて記載された(リー・エス・ワイ(Lee S.Y.)ら、1978年、Int.J.Syst.Bacteriol.、2 8、582−594)、グラム陰性、桿状、嫌気性細菌である。この細菌は、濁 ったビールから単離され、その後、世界の別の地域でもビール醸造所で発見され ている。これは醸造所における恐ろしい、有害な汚染物質である。ペクチナタス の特徴は、細胞の片側だけに鞭毛を持つことである。このペクチナタス細菌は、 ビールの風味を損ねる有機酸(例えばプロピオン酸)やイオウ化合物を産生する 。 混入雑菌を一掃してその出所をつきとめるためには、汚染物を検出して同定で きることが重要である。この目的のために、特にペクチナタス細菌のタンパクの 型が研究されてきた。この細菌細胞を希塩酸溶液で抽出して細胞の表面層を取り 除き、次にこの抽出物をSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PA GE)にかけた。22kDaのタンパクの有無を基に、このペクチナタス細菌は 2つの大きなグループに分類された。他の主要なタンパクに基づいて、これらの グループはさらに少なくとも5つのサブグループに分類された。見掛け分子量、 約48から53kDaおよび約16kDaを有するタンパクのような、全てのグ ループに共通のタンパクも存在する(ハカレート・イー(Hakalehto E.)ら、1984年、Food Microbiology、、209−2 16)。 ペクチナタスの主要なグループは、最近2つの種、すなわちペクチナタス・フ リシンジエンシス(Pectinatus frisingiensis)とペ クチナタス・セレビシイフィラス(Pectinatus cerevisii philus)に分類された(シュライファー・ケー・エィチ(Schleif er K.H)ら、1990年、Int.J.Syst.Bacteriol.40 、19−27)。 ペクチナタス細菌の表面層の成分の抗原性についても研究検討されている。こ れらの結果に基づいても、ペクチナタス細菌は2つの主要なグループに分類でき る:1つのグループの主要な抗原成分の大きさは、株により約55から78kD aであり、他方のグループでは約22から25kDaである(ハカレート・イー とフィン・ジェイ(Hakalehto E.and Finne J.)、1 990年、FEMS Microbiology Letters 67、30 7−312)。 発明の要約 約48から53kDa、約55から78kDaおよび約16kDaの大きさを 有する上述のタンパクのN−末端断片が、全てのペクチナタスの株の検出に有用 な、有効な抗原であることが、予想外に発見された。48−53kDaのタンパ クは非変性タンパクとして抗原性が見い出されておらず、55−78kDaのタ ンパクはP.フリシンジエンシスでのみ抗原として作用するため、これは特に驚 くべきことである。これに引き換えN−末端断片は、両方のペクチナタスの種に 共通な抗原として作用する。さらに、48−53kDaのタンパクのN−末端断 片は、別のビール損傷性細菌すなわちメガスファエラ(Megasphaera )の40−50kDaのタンパクのN−末端配列と非常に似ているため、交差反 応性抗体が生じることが見い出された。配列表において、48−53kDaのタ ンパクの決定されたN−末端配列は配列番号1、55−78kDaのタンパクの N−末端配列は配列番号2、そして16kDaのタンパクのN−末端配列は配列 番号6である。 本発明によるペプチドの特徴は、その抗原決定基が、Ala Ala Asn Pro Phe Ser Asp Val Pro Ala Asp Ser Ser Ala Tyr Asp Ala Val Ser Lys Leu Ala Ala Asp Asp Ser Val (配列番号1)、またはそ の部分配列または誘導体;または、Ala Leu Val Val Lys Asn Asn Met Ser Ala Leu Asn Thr Leu Asn Ile Met Ser Lys Asn Asn Lys Asn Leu Ala (配列番号2)、またはその部分配列または誘導体;または、 Met Ile Lys Pro Leu Gly Asp Gln Xaa Val Ile Gln Asp Ser Glu (配列番号6)、またはそ の部分配列または誘導体であることである。本明細書中で使用されるアミノ酸の 3文字略語は、以下のように読む: Ala=アラニン Asn=アスパラギン Asp=アスパラギン酸 Cys=システイン Gln=グルタミン Glu=グルタミン酸 Gly=グリシン Ile=イソロイシン Leu=ロイシン Lys=リジン Met=メチオニン Phe=フエニルアラニン Pro=プロリン Ser=セリン Thr=スレオニン Tyr=チロシン Val=バリン Xaa=バリンまたはイソロイシン 抗原決定基として上述の配列を有するペプチドに付け加えて、本発明はさらに 抗原決定基として上記配列の抗原的に活性な部分配列を有するペプチドに関する 。 最初の約15個のN−末端アミノ酸よりなる部分配列が有用である。上記アミノ 酸配列またはその部分配列中の少数のアミノ酸が、同じ型のアミノ酸または化学 的誘導体により欠失、付加または置換されても、このペプチドの抗原性に必ずし も影響しないことは明白なため、本発明はさらに抗原決定基として上記配列また はその部分配列の抗原的に活性な誘導体を有するペプチドに関する。抗原的に活 性という用語は、抗体を産生させることのできる化合物を意味する。抗原決定基 は、抗体と反応する分子の部分である。 上述のペプチドは、抗原として使用でき、従ってペクチナタス細菌の免疫学的 検出に有用な抗体を得ることができる。次に分析される試料を抗体と反応させて 、直接にあるいは抗体または抗体結合性分子を用いて従来法で、反応性抗体の量 を測定する。抗体の結合は、細菌の存在を示す。すなわち本発明はまた、抗原と してのペプチドの使用、このペプチドに対して産生される抗体、およびペクチナ タスを含有することが疑われる試料をこの抗体と反応させることによりペクチナ タス細菌を検出する方法に関する。配列番号1およびその部分配列と誘導体に関 しては、さらにメガスファエラ細菌を検出することが可能である。目的の抗体は 、本発明によるペプチドを担体分子に結合させて、次に得られた複合体を用いて 免疫して抗体を産生させることができる。ペプチド Ala Leu Val Val Lys Asn Asn Met Ser Ala Leu Asn Thr Leu Asn (配列番号4)、あるいはその部分配列または誘導体 も、そのままこのような免疫原の担体分子として使用することができる。本発明 は、以下にさらに詳細に記載される。 発明の詳細な説明 ペクチナタスの株を嫌気的に増殖させて、細胞を回収し、洗浄し、HCIで抽 出して表面層を取り除いた。この細胞破砕物を分離して、ハカレート・イーとフ ィン・ジエイ(Hakalehto E.and Finne J.)、199 0年、FEMS Microbiology Letters 67、307− 312に記載されたように、この抽出物にSDS−PAGEを実施した。48か ら53kDa(平均で約51kDa)、55から78kDa(平均で約63kD a)および16kDaのタンパクを同定して、これらのN−末端配列を自動 シーケンサーにより決定した。16kDaタンパクのサイト9を除いて、検討し た全ての株が同一の配列であった。次にN−末端配列によるペプチドを、固相法 により合成した。当然ながら、液相合成または組み換えDNA技術などの別の従 来法によって、このペプチドを合成することも可能である。このペプチドをこの まま、またはキーホール・リンペット・ヘモシアニン(keyhole lim pet hemocyanin)と結合させてウサギに注射することにより、抗 血清の産生のために使用した。免疫後、この血清を回収した。 異なるペクチナタスの株を用いてイムノブロット法により、得られた抗体の反 応性を検討した(ハカレート・イーとフィン・ジェイ(Hakalehto E .and Finne J.)、1990年、FEMS Microbiolo gy Letters 67、307−312)。48−53kDaのタンパク 、55−78kDaのタンパクおよび16kDaのタンパクのN−末端断片は有 効な抗原として作用し、これらの抗原がP.フリシンジ工ンシスとP.セレビシ イフィラスの株の両方に存在することが見い出された。 本発明は、以下の制限されることのない実施例により説明される。 本特許出願に引用される全ての刊行物は、参考のため本明細書中に引用されて いる。 実施例1 P.フリシンジエンシスの株のATCC 33332、VTT−E−8114 I、VTT−E−80121、VTT−E−83170、VTT−E−8720 5、VTT−E−88310およびVTT−E−87295、およびP.セレビ シイフィラスの株のDSM 20466およびATCC 29359を、嫌気性 ガス・パック・ジャー(Gas Pak jars)中のPYGブロス(1%の ペプトン、1%の酵母抽出物および2%のグルコース)で30℃で3から4日間 増殖させた。インキュベーションの前に、煮沸によりブロスから酸素を除去した 。ハカレート・イー(Hakalehto E.)ら、1984年、Food Microbiology、、209−216に記載されるように、遠心分離 により細胞を回収し、0.05Mの塩酸で処理して表面層を剥がして除去した。 0.05MのNaOHで中和後、試料を電気泳動試料緩衝液中で10分間煮沸し て、次にラエムリ(Laemmli)に記載される(ラエムリ、英国、1970 年、Nature(London)227、680−685)ように、8−12 %のポリアクリルアミドゲルを使用して、SDS−PAGEを実施した。クマシ ー・ブリリアント青(Coomassie Brilliant Blue)に より染色されたPVDF膜(インモビロンP(Immobilon P)(登録 商標)、ミリポア社(Millipore))にゲルをブロットして、48−5 3kDa、55−78kDaおよび16kDaのタンパクを切り抜き、配列決定 用にアセトニトリルに溶解した。 実施例2 アプライド・バイオシステムズ社(Applied Biosystems) のペプチドシーケンサーを使用して、エドマン分解(Edman degrad ation)により、実施例1で単離したタンパクのN−末端配列を決定した。 ATCC 33332株の48−53kDaのタンパクの、最初の27個のN− 末端アミノ酸を決定した。これらは以下のとおりであった:Ala Ala A sn Pro Phe Ser Asp Val Pro Ala Asp S er Ser Ala Tyr Asp Ala Val Ser Lys L eu Ala Ala Asp Asp Ser Val (配列番号1)。V TT−E−80121、DSM 20466、VTT−E−87295およびV TT−E−88310株の、最初の20個のN−末端アミノ酸は、 ATCC 33332株の最初の20個のアミノ酸と同一であり、VTT−E−83170 株の最初の10個のN−末端アミノ酸もまた、上記株のものと同一であった。 ATCC 33332株の55−78kDaのタンパクの、最初の25個のN −末端アミノ酸を決定した。これらは以下のとおりであった:A1a Leu Val Val Lys Asn Asn Met Ser Ala Leu Asn Thr Leu Asn Ile Met Ser Lys Asn Asn Lys Asn Leu Ala (配列番号2)。DSM 2046 6とVTT−E−81141株の最初の20個のアミノ酸、VTT−E−801 21とVTT−E−83170株の最初の15個のアミノ酸、VTT−E−88 310株の最初の11個のアミノ酸、およびVTT−E−87295とATCC 29359株の最初の10個のアミノ酸は、ATCC 33332株のそれぞ れのアミノ酸と同一であった。 P.セレビシイフィラスの株ATCC 29359とDSM 20466の1 6kDaのタンパクの最初の15個のN−末端アミノ酸は、Met Ile L ys Pro Leu Gly Asp Gln Val Val Ile G ln Asp Ser Glu (配列番号7)であって、そしてP.フリシン ジエンシスの株VTT−E−80121、VTT−E−83170、VTT−E −87205およびVTT−E−88310の同一タンパクの、最初の10個の N−末端アミノ酸は、サイト9(ここでは種に依存して差異があった、すなわち このアミノ酸はValの代わりにIleであった)を除いては同一であった。 実施例3 固相法を利用したペプチド合成機(アプライド・バイオシステムズ431A自 動ペプチド合成機(Applied Biosystems 431Aauto mated Peptide Synthesizer))とFmoc戦略を使 用して、48−53kDaのタンパク、55−78kDaのタンパク、および1 6kDaのタンパク中の最初の15個のN−末端アミノ酸を含有するタンパク断 片、すなわち以下のペプチドを合成した:以下でペプチドA、ペプチドBおよび ペプチドCとして呼ばれる、Ala Ala Asn Pro Phe Ser Asp Val Pro Ala Asp Ser Ser Ala Tyr (配列番号3)、Ala Leu Val Val Lys Asn Asn Met Ser Ala Leu Asn Thr Leu Asn (配列 番号4)、および Met Ile Lys Pro Leu Gly Asp Gln Val Val Ile Gln Asp Ser Glu (配列 番号7)。 実施例4 実施例3で合成し、キーホール・リンペット・ヘモシアニンと結合させたペプ チド(A,BおよびC)を、すでに記載されたように(リウ・エフ・ティー(L iu,F.T.)ら、1979年、Biochemistry 18、69 0−697)、ウサギの皮下と筋肉内に注射した。複合体生成のため、固相ペプ チド合成機によりペプチドのC−末端にシステインを1つ結合させた。ペプチド Bは、このように複合体化せず、そのままで注射した。約0.5から1mgのペ プチド/ウサギで、2週間の間隔で4から5回、ウサギを免疫した。最初の注射 から1から4ケ月後に、血清を回収した。 驚くべきことに、Ca2+−およびMg2+−非含有のリン酸緩衝化食塩水溶液( CMF−PBS)中で、ペプチドBは急速に沈殿することが見い出された。この 沈殿物は、極めて不溶性であった。電子顕微鏡写真で観察すると、沈殿物がフィ ブリルであることが見い出され、これはアルツハイマー病の患者の脳内に検出さ れるβA4−アミロイドペプチドの断片により形成されるフィブリルの外観と似 ていた(フレーザー・ピー(Fraser,P.)ら、1992年、J.Neu rochem.、59、1531−1540)。このペプチドBの調製物も、担 体なしにそのまま免疫原として使用されて、これがキーホール・リンペット・ヘ モシアニンに結合したペプチドBと同じ型の抗体を産生させることが見い出され た。ペプチドBが他の抗原の担体として作用できることは明白である。 実施例5 実施例4で得られた抗体を、ウェスタンブロット法による免疫ブロットに使用 した。実施例1で述べたように、表1に示す株の塩酸抽出物についてSDS−P AGEを実施した。バイオ−ラッド社(Bio−Rad)のトランス−ブロット セル装置(Trans−Blot(登録商標) Cell apparatus )にゲルを移行させ、ここでゲルに含有されるタンパクは、電流(90mA)に より緩衝液中でイモビロン−P(Immobilon(登録商標)−P)膜(ミ リポア社(Milipore))に移行した。約60分間流した後、プレインキ ュベーションのために、この膜を0.5%のツイン20および1%の粉末ミルク を含有するpH7.4のカルシウム−およびマグネシウム−非含有のリン酸緩衝 化食塩水(CMF−PBS)に移行させた。この膜を、0.05%のツイン20 および1%の粉末ミルクを含有するCMF−PBS中で洗浄し、次に実施例4で 得られ、上記のCMF−PBSで希釈した抗体と一緒に80分間インキュベート し、続いてこの膜を上記のように再洗浄した。この膜を2次 抗体溶液(P217、ダコーイムノグロブリン(Dako−immunoglo bulins))中に60分間移行させ、洗浄を繰り返した。過酸化水素(15 μlの30%過酸化水素/30ml)の存在下で、ジアミノベンジジン(15m g/30ml)で染色した。ペプチドAとBの結果を表1に示す。比較のため、 この表には細胞全体により産生させた抗体についての、非変性タンパクの抗体反 応も示す。これらの抗体は、上述のように調製された(ハカレート・イーとフィ ン・ジエイ(Hakalehto E.and Finne J.)、1990 年、FEMS Microbiology Letters 67、307−3 12)。 表1の結果は、試験した全ての株でペプチドAとBの両方とも抗原性を有し、 このペプチドの抗体が、ペプチドが断片化したもとのタンパクと特異的に反応す ることを示す。たとえ非変性タンパク自体は、P.フリシンジエンシス株の抗体 を分析するときだけ抗原として作用する(55−78kDa)か、または抗原と して全然作用しない(48−53kDa)としても、このことはP.フリシンジ エンシスとP.セレビシイフィラス株の両方の天然タンパクについて事実である 。 ペプチドCで免疫されたウサギから得られた抗血清は、各々1:5,000と 1:500に希釈したときでさえ、P.セレビシイフィラスDSM 20466 の16kDaバンド、およびP.フリシンジエンシスATCC 33332のそ のバンドと強い特異的な反応をした。これらの結果は、ペプチドCが両方のペク チナタスの株の検出に有用であることを示す。 実施例6 メガスファエラ・セレビシア(Megasphaera cerevisia e)ATCC 43254をPYGブロス中で増殖させて、回収した細胞の表面 層を除去して、実施例1で記載したようにゲル電気泳動を行った。約40−50 kDa(平均で約46.5kDa)に、強いタンパクのバンドが得られた。実施 例5によるウェスタンブロットで、驚くべきことにそのバンドは、ペプチドA( 配列番号3)に対して調製した抗体と強く交差反応することが見い出された。こ のタンパクを単離して精製し、実施例2によりN−末端配列を以下のように決定 した: Ala Asn Pro Phe Val Asp Val Pro Ala Asp Ser Ser Ala Tyr Lys Ser Asp (配列番 号5)。 この配列は、4つの部位のみが異なる、配列番号1の部分配列である。 実施例3に記載したように、配列番号5を有するペプチドを合成して、これを キーホール・リンペット・ヘモシアニンに結合する前に、ペプチドのC−末端に システインを結合させた。実施例4に記載したように、このペプチドに対する抗 体を調製して、1:100−1:1000の血清希釈をして、実施例5のように イムノブロットを行った。この抗体は、この配列のもとになったメガスファエラ 株ATCC 43254の40−50kDaのタンパクとだけでなく、ペクチナ タス株ATCC 33332とDSM 20466の48−53kDaのタンパ クとも強く特異的に反応した。 配列表 (1)一般情報: (i)出願人: (A)名前:エリアス・ハカレート(Elias Hakalehto) (B)通り:カサルミカツ 12 C 1(Kasarmikatu 1 2 C 1) (C)市:クオピオ(KUOPIO) (E)国:フィンランド (F)郵便番号(ZIP):70110 クオピオ (A)名前:ジュッカ・フィン(Jukka Finne) (B)通り:カタジャノカンランタ 3 A 5(Katajanoka nranta 3 A 5) (C)市:ヘルシンキ (E)国:フィンランド (F)郵便番号(ZIP):00160 ヘルシンキ (ii)発明の名称:ペクチナタス細菌のタンパク断片 (iii)配列の数:7 (iv)コンピューターで読める形式: (A)媒体型:フロッピーディスク (B)コンピューター:IBM PC コンパチブル (C)オペレーティング・システム:PC−DOS/MS−DOS (D)ソフトウエア:パテントイン・リリース#1.0、バージョン#1 .25(Patentln Release ♯1.0,Version ♯1 .25)(EPO) (v)現出願データ: 出願番号:FI 924835 (2)配列ID番号:1の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:27アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:未知 (ii)分子の型:タンパク (v)断片の型:N−末端 (vi)起源: (A)生物名:ペクチナタス・フリシンジエンシス(Pectinatu s frisingiensis) (B)株名:ATCC 33332 (xi)配列の記載:配列ID番号:1: (2)配列ID番号:2の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:25アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:未知 (ii)分子の型:タンパク (v)断片の型:N−末端 (vi)起源: (A)生物名:ペクチナタス・フリシンジエンシス (B)株名:ATCC 33332 (xi)配列の記載:配列ID番号:2: (2)配列ID番号:3の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:15アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:未知 (ii)分子の型:ペプチド (xi)配列の記載:配列ID番号:3: (2)配列ID番号:4の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:15アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:直鎖状 (ii)分子の型:ペプチド (xi)配列の記載:配列ID番号:4: (2)配列ID番号:5の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:17アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:未知 (ii)分子の型:タンパク (v)断片の型:N−末端 (vi)起源: (A)生物名:メガスファエラ・セレビシア(Megasphae ra cerevisiae) (B)株名:ATCC 43254 (xi)配列の記載:配列ID番号:5: (2)配列ID番号:6の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:15アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:未知 (ii)分子の型:ペプチド (xi)配列の記載:配列ID番号:6: (2)配列ID番号:7の情報: (i)配列の特徴: (A)長さ:15アミノ酸 (B)型:アミノ酸 (D)トポロジー:未知 (ii)分子の型:タンパク (v)断片の型:N−末端 (vi)起源: (A)生物名:ペクチナタス・セレビシイフィラス(Pectinatu s cerevisiiphilus) (B)株名:ATCC 29359とDSM 20466 (xi)配列の記載:配列ID番号:7:
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,H U,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,LV,MG ,MN,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,RO, RU,SD,SE,SK,UA,US,UZ,VN (72)発明者 フインネ ユッカ フィンランド国エフアイエヌ ― 00160 ヘルシンキ,カタヤノカンランタ 3 エー 5

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 抗原決定基が、Ala Ala Asn Pro Phe Ser A sp Val Pro Ala Asp Ser Ser Ala Tyr A sp Ala Val Ser Lys Leu Ala Ala Asp A sp Ser Val (配列番号1);Ala Leu Val Val L ys Asn Asn Met Ser Ala Leu Asn Thr L eu Asn Ile Met Ser Lys Asn Asn Lys A sn Leu Ala (配列番号2);または Met Ile Lys P ro Leu Gly Asp Gln Xaa Val Ile Gln A sp Ser Glu (配列番号6);あるいはこれらの配列の部分配列また は誘導体であるペプチド。 2. 抗原決定基が、Ala Ala Asn Pro Phe Ser A sp Val Pro Ala Asp Ser Ser Ala Tyr ( 配列番号3);または Ala Leu Val Val Lys Asn A sn Met Ser Ala Leu Asn Thr Leu Asn ( 配列番号4):あるいはこれらの配列の部分配列または誘導体である、請求項1 に記載のペプチド。 3. アミノ酸配列、Ala Ala Asn Pro Phe Ser A sp Val Pro Ala Asp Ser Ser Ala Tyr ( 配列番号3)、または抗原的に活性なこれの誘導体を有する、請求項1に記載の ペプチド。 4. アミノ酸配列、Ala Leu Val Val Lys Asn A sn Met Ser Ala Leu Asn Thr Leu Asn ( 配列番号4)、またはその抗原的に活性な誘導体を有する、請求項lに記載のペ プチド。 5. アミノ酸配列、Ala Asn Pro Phe Val Asp V al Pro Ala Asp Ser Ser Ala Tyr Lys S er Asp (配列番号5)、またはその抗原的に活性な誘導体を有する、 請求項1に記載のペプチド。 6. アミノ酸配列、Met Ile Lys Pro Leu Gly A sp Gln Val Val Ile Gln Asp Ser Glu ( 配列番号7)、またはその抗原的に活性な誘導体を有する、請求項1に記載のペ プチド。 7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のペプチドに対する抗体。 8. 請求項1から6のいずれか1項に記載のペプチドを担体分子と結合させ て、抗体を産生させるために、得られた複合体を免疫感作に使用することにより 調製される、請求項7に記載の抗体。 9. ペクチナタス(Pectinatus)細菌の含有が疑われる試料を、 請求項7に記載の抗体と反応させることからなる、ペクチナタス細菌を検出する 方法。 10. ペクチナタスおよび/またはメガスファエラ属(Megasphae ra)細菌を検出する方法であって、これらの細菌の含有が疑われる試料を、請 求項3または5のペプチドに対して産生させた抗体と反応させる、上記方法。 11. 請求項1から6のいずれか1項に記載のペプチドの、抗原としての使 用。 12. ペプチド、Ala Leu Val Val Lys Asn As n Met Ser Ala Leu Asn Thr Leu Asn (配 列番号4)、あるいはその部分配列または誘導体の、免疫原性担体分子としての 使用。
JP6510741A 1992-10-23 1993-10-21 ペクチナタス(Pectinatus)細菌のタンパク断片 Pending JPH08502506A (ja)

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