JPH08501699A - 免疫応答修飾におけるまたはそれに関する改善 - Google Patents

免疫応答修飾におけるまたはそれに関する改善

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Abstract

(57)【要約】 疾患マーカーに対する免疫応答を調節するための免疫調節組成物を調製するための方法であって、患者からの適切な試料を分析することにより疾患マーカーをコードする核酸配列を同定して、それから細胞外でクローン化するステップと、前記核酸を適切なベクターに挿入するステップと、免疫系と相互作用する形で疾患マーカーを発現させるように前記ベクターを患者に投与するステップとを含む方法が開示される。個体の免疫応答を変える方法およびこの方法を実行する際に用いる組成物も開示される。

Description

【発明の詳細な説明】免疫応答修飾におけるまたはそれに関する改善 発明の分野 本発明は、個体の免疫応答を修飾する方法に関連し、また、本発明の方法を実 施するための新規な組成物および前記組成物を生産する方法に関する。発明の背景 レトロウィルスベクターに詰込まれたDNAの哺乳動物宿主への導入を記載す る幾つかの報告がこれまでにあった。より最近では、Wolffら(1990 Science 29 7 ,1465-1468)が、RNAおよびDNA発現ベクター(クロラムフェニコールア セチルトランスフェラーゼ[CAT]、ルシフェラーゼ、およびβ−ガラクトシ ダーゼのようなレポーター遺伝子を運搬する)をウィルス性のパッケージベクタ ーを使用せずにマウスの骨格筋に注入した実験を報告した。様々なアッセイによ って、レポーター遺伝子が筋肉細胞の幾つかに発現されたことが示された。 続いて、FelgnerおよびRhodes(1991Nature 349,351-352)が外 来遺伝子の発現を導くために注入されるDNA(パッケージされたものおよびそ のままのものの両方)の使用を伴った様々な実験の結果を追試験し、免疫調節の ために注入DNAを用いる考えを示唆した。特定的には彼らは、「ヒト免疫不全 ウィルスgp120タンパク質の分泌形のための遺伝子を含み、かつサイトメガ ロウィルス[CMV]プロモーターによって駆動されるプラ スミドを用いることによって、これらのコンセプトの幾つかが試験された。」と 述べた。彼らは、DNAの単なる注入が外来性タンパク質に対して高いIgG抗 体力価を誘発したことを発見した。 1992年にTangら(Nature 356,152-154)は「遺伝子免疫感作」の概念をさ らに発展させた。彼らはプラスミドDNAで被覆された金微粒子を用いて、ヒト β−アクチンまたはCMVプロモーターのいずれかの制御下でヒト成長ホルモン (hGH)の発現をコードする遺伝子をマウスに導入した。マウスはこの後hG Hに対する血清抗体反応を発生したことが示された。 まとめると、強い免疫原性のある外来性タンパク質に対する免疫応答をマウス に発生させるのに、遺伝子免疫感作を用いることが可能であることが示された。 これまでは、実質的に免疫原性のない「自己」または「変更された(部分的に変 えられた)自己」のポリペプチドに対する免疫応答を調節するのにそのような方 法が用いられ得るということは示唆もされなければ可能であるとも考えられてい なかった。発明の概要 第1の局面においてこの発明は、個体の免疫系と相互作用する形態で前記自己 のまたは変更された(部分的に変えられた)自己のポリペプチドの発現を導く核 酸配列をインビボで生きた細胞に配達することを含む、自己のまたは変 更された自己のポリペプチドに対する個体の免疫応答を修飾する方法を提供する 。 好ましくは核酸配列は細胞外てクローン化されたものである。 自己のまたは変更された自己のポリペプチドは(たとえばグリコシル化によっ て)合成後に処理されるポリペプチドであってもよい。 この明細書のために、自己のポリペプチドは、同じ種の少なくともある割合の 個体のゲノムに通常存在する核酸配列によってコードされるポリペプチドとして 定義される。そのような自己のポリペプチドはたとえば(B細胞リンパ腫の表面 で発現される)免疫グロブリンのイディオタイプ抗原決定基であってもよい。 変更された自己のポリペプチドは、個体において、インビボで生じる、前記自 己のポリペプチドをコードする核酸配列を変更させるプロセスによって、自己の ポリペプチドから誘導される。このようなプロセスはたとえば、欠失、付加、置 換および転座を含むであろう。典型的には、変更された自己のポリペプチドは腫 瘍結合抗原である。 好ましくは核酸配列はそれが配達される個体から得られたサンプルからクロー ン化される。 好ましくは核酸配列はキャプシドに被包されていない(つまり、ウィルス粒子 または他のパッケージ内に封じ込められていない)形態で配達される。しかしな がら、核酸 はパッケージまたは粒子(たとえばリポソーム)の外表面と結合してもよい。 個体への配達の後、自己のまたは変更された自己のポリペプチドは独自に発現 されてもよい。しかしながらより好ましくは、自己のまたは変更された自己のポ リペプチドは、さらなる免疫調節ポリペプチドとともに、同時に発現されるかま たは融合として発現される。 自己のまたは変更された自己のポリペプチドに対する免疫応答をさらに調節す る目的で、さらなる免疫調節ポリぺプチドの発現を導く、個体への第2の核酸配 列の配達を、この方法がさらに含むことは、したがってこの発明の好ましい特徴 である。この第2の核酸配列は第1の核酸配列と同じ核酸配列分子上で構成され てもよく、または第2の核酸分子に存在してもよい。 このさらなる免疫調節ポリペプチドはたとえばサイトカインまたは外来性ポリ ペプチド(たとえばウィルスエンベロープタンパク質)であってもよい。 第1および第2の核酸配列が両方とも同じ核酸分子に存在する場合には、自己 のまたは変更された自己のポリペプチドおよびさらなる免疫調節ポリペプチドの 両方を含む融合ポリペプチドの発現を与えるように配列が構成されてもよい。 第1および第2の核酸分子が異なる分子に存在する場合には、構成は好ましく は、自己のまたは変更された自己の ポリペプチドが個体に導入された場合同時に発現されるような構成である。さら に構成は、自己のまたは変更された自己のポリペプチドおよびさらなる免疫調節 ポリペプチドが同じ個体で発現される場合には(間接的にまたは直接的に)結合 するであろうような構成であってもよい。典型的には核酸配列はデオキシリボ核 酸配列である。 特定の自己のまたは変更された自己のポリペプチドに対する免疫応答を促進ま たは抑制するためにこの発明の方法が用いられてもよいことは当業者にとって明 らかである。自己のまたは変更された自己のポリペプチドが腫瘍関連抗原である 場合には、腫瘍の増殖を停止または低減するよう、抗原に対する免疫応答を促進 することが明らかに望ましい。以下の自己のまたは変更された自己のポリペプチ ド、つまり、B細胞悪性腫瘍の表面に発現される免疫グロブリン上のイディオタ イプ抗原決定基、T細胞悪性腫瘍の表面に発現されるT細胞レセプター(TCR )のイディオタイプ抗原決定基、腫瘍の表面に発現される突然変異した癌遺伝子 または他の自己のポリペプチド、および胎児腫瘍性抗原、に対する免疫応答の促 進が好ましいであろう。 しかしながら、特定の自己のまたは変更された自己のポリペプチドに対する免 疫応答を減少させることを望むような状況に直面することもさらにあり得る。た とえば、自己のポリペプチドは有害な自己免疫疾患(たとえば、リウマチ様関節 炎、多発硬化症、糖尿病)となる不適当な免疫応 答の対象となり得る。代替的には、治療の効力を下げる、治療タンパク質(たと えば、抗体、糖尿病患者に投与されるインシュリン、血友病患者に与えられる第 VIII因子)への免疫応答を患者が起こすこともあり得る。さらなる可能性はMH C抗原に対する免疫応答の抑制であり、それによって移植片拒絶反応に伴う問題 が減少し、MHC不適合性バリアを超えた移植の可能性が与えられるであろう。 サイトカイン、インターロイキン−10(IL−10)は免疫抑制効果を発揮す ることが示され、したがって、この発明の方法に基づいて患者に自己のまたは変 更された自己のポリペプチドをIL−10を用いて同時に発現することは望まし いアプローチであるかもしれない。 第2の局面において、この発明は、疾患マーカーに対して免疫応答を調節する ために免疫調節組成物をつくる方法を提供し、それは、患者からの適当なサンプ ルの分析によって疾患マーカーをコードする核酸配列を同定しそれから細胞外で クローン化するステップと、前記核酸配列を適当なベクターに挿入し前記ベクタ ーを患者に投与して、免疫系と相互作用する形態で疾患マーカーの発現を引き起 こすステップとを含む。 この明細書のために、疾患マーカーはポリペプチドを意味することが意図され 、その発現および/またはそれに対する免疫応答は個体における疾患または感染 を示す。 好ましくは疾患マーカーは自己のまたは変更された自己 のポリペプチドである。典型的には前記疾患マーカーをコードする核酸はPCR によって患者からクローン化される。 典型的には、疾患マーカーは、B細胞悪性腫瘍の表面に発現される免疫グロブ リンからのイディオタイプ抗原決定基かまたはT細胞悪性腫瘍の表面に発現され るT細胞レセプターからのイディオタイプ抗原決定基である。代替的には疾患マ ーカーは(胎児腫瘍性抗原のような)別の腫瘍関連抗原であってもよい。 第3の局面において、この発明は、自己のまたは変更された自己のポリペプチ ドに対する個体の免疫応答を修飾するためにインビボで生きた細胞に配達するた めの組成物を提供し、その組成物は、個体の免疫系と相互作用する形態で自己の または変更された自己のポリペプチドの発現を導く核酸配列を含む。 特定の具体例において、この発明は、悪性腫瘍ヒトB細胞の表面に提示される イディオタイプ抗体の重鎖および軽鎖可変領域を含むタンパク質をコードするイ ディオタイプマーカーを提示する形質転換されたヒトリンパ球に対して免疫応答 を誘発するのに使用されることができるワクチン核酸を提供する。 この発明は例によって、および以下の図面への参照によってさらに記載される 。 図1は、scFvを発現するPCRアセンブリの方法の概略図である。 図2は、scFvイディオタイプ免疫グロブリンを発現し精製するのに用いら れるベクターの配列を示す。 図3は、プラスミドpNipenvを生成するのに用いられる方法の概略図で ある。 図4は、プラスミド構成物pNipenv、pSV2Nipenv、pSV2 Nipストップenv、およびpSV2 BCLenvの概略図である。 図5は、ベクターpVAC1のHindIII−XbaIフラグメントの配列を 示す。 図6は、免疫感作実験の結果を示すグラフである。 図7は、ベクターpVAC1の全体の配列を示す。 図8は、pVAC1制限地図を示す。 図9は、pVAC1の主な特徴の概略図を示す。 図10は、免疫感作実験の結果を示すグラフである。 図11(a,b)はFACS分析の結果を示す。 あるタイプのB細胞非(Non)ホジキン(Hodgkin’s)リンパ腫( NHL)に発現される表面免疫グロブリンのイディオタイプ抗原決定基は独自の 腫瘍特異抗原である。したがって、それらは様々な免疫治療の抗リンパ腫戦略の ための適当な標的であるはずである。B細胞NHLのイディオタイプ抗原決定基 に対して生成されたネズミのモノクロナール抗体(MAb)はヒトの治療の試み において与えた抗力は限られたものであった。部分的なおよび完全な応答が観察 されたが、ネズミMAbはヒトのエフェ クター機能を非効率的に回復させる傾向にあり、かつそれ自体がヒト抗マウス抗 体反応の標的である。さらに、表面Igネガティブリンパ腫細胞の派生が治療の 後に観察された。これらの制限を、個々の患者のためのMAbを発生する費用お よび不便さと併せて考えて、このアプローチは広く採用されてこなかった。しか しながら、抗イディオタイプ抗体がB細胞NHLにおいて治療上の可能性を有す ることは明らかである。 受動的抗イディオタイプ免疫血清療法に対する1つの代替法は、寛容を破り患 者における強い抗イディオタイプ抗体反応を誘発することを目的とする能動的免 疫感作である。このアプローチのさらなる利点は、リンパ腫に対してT細胞媒介 免疫応答を刺激する可能性をさらに有することである。問題は、寛容を破り有効 な抗リンパ腫免疫応答を剌激するのに、どのように抗原(イディオタイプ抗体) を最もよく提示するかということである。調節された腫瘍細胞ワクチンを用いて 細胞免疫性を刺激する努力は限られた成功しかみなかった。免疫原性の高い担体 タンパク質に化学的に結合されるイディオタイプ免疫グロブリンを用いることに 基づく特定のワクチンは、動物モデルで予防および治療効果の両方を与えること においてより成功することがわかつた(GeorgeおよびStevenson,1989 Intern. Rev.Immunol.4,271-310)。 免疫グロブリンをほとんど分泌しないリンパ腫にとって、 イディオタイプをつくることは大きな問題である。本発明者は、イディオタイプ 免疫グロブリンの遺伝子を同定するためPCRおよびDNA配列決定法を用いて 、個々の患者ごとにつくることのできる単純で効果的なワクチンを開発するため の様々な戦略を調べた。 特定の具体例において、この発明は、BまたはT細胞、抗体またはTCR、イ ディオタイプマーカーを提示するヒトリンパ球に対して免疫応答を誘発するのに 用いられる核酸ワクチンを提供し、そこにおいて、該核酸は、両方の可変領域( VH/VL;Va/Vb;Vg/Vd)を含むポリペプチドをコードする。 B細胞リンパ腫の細胞表面免疫グロブリン(Ig)において発現されるイディ オタイプ抗原決定基は腫瘍結合抗原として作用し得る(追試験のためにGeor geおよびStevenson,1989を参照されたい)。同様に、細胞表面 TCRはT細胞リンパ腫において腫瘍結合抗原としてさらに作用し得る(Janson ら、1989 Cancer Immunol.Immunother.28,225-232)。したがって、それらは 、患者に対する受動的抗イディオタイプ抗体の投与に対して顕著に、治療のため の魅力的な標的を提示する(Millerら、1982 New Engl.J.Med.306,517-522 )。標的悪性腫瘍B細胞の体細胞突然変異は、標的が抗イディオタイプ抗体から 逃避する結果となり得るが(Levyら、1987 J.Immunol.Rev.96,43-;Gahler およびLevy,1992 PNAS 89,6770-6 774)、免疫グロブリン発現の完全な欠如は稀である(MeeKerら、1985 New Eng l.J.Med.312,1658-1665;ZelentZら、1990 Ann.Oncol.2,115-122)。別の アプローチは能動的免疫療法のためにイディオタイプ抗原決定基を用いることで あり、つまり、腫瘍細胞からのイディオタイプIgで腫瘍を有する宿主を免疫処 置し、それによって自己抗イディオタイプ応答を発生させることである(George およびStevenson,1989を参照されたい)。この応答はポリクロナールであるた め、標的B細胞が選択を逃避することはより困難であり、さらに、この応答は継 続的に提示され、後遺の疾患を制御することができるかもしれない。事実、腫瘍 攻撃前のイディオタイプIgでの能動的免疫感作は、動物において典型的なB細 胞腫瘍を抑制することにおいて有効であり(StevensonおよびGordon,1983 J.I mmunol.130,970-973;Georgeら、1987 J.Immunol.138,628-634;Campbell ら、1987 J.Immunol.139,2825-2833)、初期腫瘍を有する動物を治療するの に有効であることがわかっている(Georgeら、1988 J.Immunol.141,2168-217 4)。さらに、リンパ腫を有する患者から分離されたヒトIgでのイディオタイ プ免疫感作は持続的な腫瘍退縮と関連している(KwaKら、1992 New Engl.J.M ed.327,1209-1215)。しかしながら、非ホジキンリンパ腫に関してイディオタ イプヒト抗体を分離することは困難でかつ時間がかかり、それはリンパ球の表面 にあるものの、免疫グロブリ ンをほとんど分泌しない。免疫感作のための十分なイディオタイプ抗体をつくる ために、ヘテロハイブリドーマがマウス細胞系との融合によって調製され、その 抗体は精製されなければならない(Carrollら、1985 J.Immunol.Methods 89, 61-67)。この収率は低いことがしばしばであり、この結果、融合がヒトB細胞 腫瘍に由来することを確認しなければならない。 特定の具体例においては、この発明は、腫瘍抗体のイディオトープ(およびパ ラトープ)を発現するために、腫瘍B細胞からのV遺伝子の分離を必要とする。 したがってまず患者からのB細胞のサンプルで、重鎖および軽鎖の両方の再配列 されたV遺伝子が、ポリメラーゼ連鎖反応および「万能」プライマーを用いて増 幅される(Orlandiら、1989 PNAS 86,3833-3837;Marksら、1991 J.Mol.Biol .222,581-597;表1Seq.ID Nos.1-48をさらに参照されたい)。増幅された V遺伝子はクローン化されて配列決定される(Sangerら、1977 PNAS 74,5463-5 467)。悪性腫瘍B細胞からのV遺伝子は反復VHおよびVL遺伝子配列として 同定される。何人かの患者では、重鎖および軽鎖の両方に関し、共通の反復配列 を同定することが可能であった。これらの配列はこのあと、3人の患者の例にお いて、ヘテロハイブリドーマから遺伝子を配列決定することによって確認された 。重鎖および軽鎖の組合せは腫瘍のイディオトープを明らかにする(例1)。原 理的には、イディオ トープを明らかにする連結された重鎖および軽鎖配列の主な組合せを同定するた めに、同じ細胞内で再配列されたV遺伝子を増幅し連結することも可能であろう が(Embletonら、1992 Nucl.Acids Res.20,3831-3837)、ここではVHおよ びVLは別々に同定されPCRアセンブリによって連結される。VHおよびVL 遺伝子は、機能抗体フラグメント、たとえば連結された単鎖Fvフラグメントと してのVドメインの両方の発現のため、ベクターにクローン化される(以下を参 照されたい)。 以前の研究では、リンパ腫のためのマウスのモデルにおいて、腫瘍イディオタ イプのV遺伝子は、細菌において軽鎖および重鎖の融合タンパク質としてクロー ン化され発現された。この後分離している鎖が免疫原として用いられた。しかし ながら、分離した鎖は変性され、任意の例において、抗体のパラトープを与える よう同時発現されなかった。事実、著者らは「組換えFvタンパク質を精製する のに、細菌におけるVHおよびVL遺伝子の同時発現がそうであろうように、天 然タンパクに存在するエピトープと同様の固定された立体配置を有するペプチド に関するさらなる研究は有用であることがわかるであろう。」と示唆した(Camp bellら、1987、上記に引用される)。しかしながら、著者らはイディオトープの V遺伝子をどのようにして分離するかを教示しなかった。さらに著者らは組換え Fvフラグメントをワクチンにどのように組入れるかも教示しなかった。 理想的には、ワクチンは、抗原特異B細胞、細胞障害性Tリンパ球(CTL)、 およびへルパーT細胞を刺激することができるべきである。B細胞刺激は、目的 とする抗原がB細胞表面上の特異的抗原レセプター(表面Ig)と十分に高い親 和性をもって結合することを必要とする。ある多価抗原はB細胞増殖を直接、よ り頻繁に、刺激することができるが、有効な既応反応を与えるために、ヘルパー T細胞によって与えられる付加的なシグナルが要求される(以下を参照されたい )。 CTLのT細胞レセプター(TCR)は標的細胞表面で提示される特定のMH CクラスI結合ペプチドを認識する。このようなペプチドは一般的には、標的細 胞内で製造されるより大きなポリペプチドまたはタンパク質の処理によって誘導 される。したがって、効率的なCTL剌激のためには、標的抗原はMHCクラス I発現細胞において細胞内で合成されるべきである。発現のレベルは、通常はM HCペプチド結合溝で(恐らくは高い親和性を持って)結合されるそれらの自己 のペプチドを置換するために十分なペプチドを発生するよう、十分に高いもので あるべきである(Ohno,1992 PNAS 89,4643-4647)。抗原特異的B細胞と同様 、増殖および増大される細胞障害能力のために、CTLは抗原認識の後に(サイ トカインの形態での)付加的なシグナルを必要とし、それらはヘルパーT細胞に よって与えられる。 T細胞ヘルパーは最適B細胞およびCTL反応のために必要とされる。CD4 −ポジティブヘルパーT細胞は(それらの独自のTCRを介して)特定の細胞表 面MHCクラスII結合ペプチドと相互作用し、そのようなペプチドは一般には、 分化した抗原提示細胞(APC)によって内在化されるタンパク質抗原のタンパ ク質開裂によって誘導される。マクロファージ、樹枝状細胞、およびBリンパ球 は、このような方法で抗原を提示することができる細胞の一部である。したがっ て、Bリンパ球はそれらの表面Igに結合される抗原を内在化して処理し、続い てMHCクラスII結合誘導ペプチドを提示する。表面ペプチドを認識するCD4 −ポジティブTヘルパー細胞は様々な免疫刺激サイトカインを放出し、さらなる B細胞活性化、増殖および抗体生成を剌激することができる。同様に、局所的炎 症反応の部位に存在するマクロファージは、食作用を受けた抗原を処理しTヘル パー細胞によるサイトカイン放出を刺激し得て、局所的に存在するCTLの活性 化、増殖、および細胞障害性を促進するに至る。 したがってワクチン抗原は理想的には、1)MHCクラスIポジティブ宿主細 胞によって細胞内で合成され、2)宿主細胞クラスI MHCによって提示され ると、TCRを介して宿主CTLのサブセットを刺激することができるペプチド を生じさせ、3)宿主細胞クラスII、MHCによって提示されると、TCRを介 して宿主ヘルパーT細胞の サブセットを刺激することのできるペプチドを生じさせ、4)マクロファージお よび抗原特異的B細胞の両方を含む宿主APCによって内在化され処理され、5 )天然の形態で、宿主Bリンパ球との相互作用のために利用可能であるべきであ る。 さらなる特定の具体例では、この発明は、哺乳動物細胞内での腫瘍抗体のイデ ィオトープの再配列されたVHおよびVL遺伝子の発現を与え、宿主MHCと組 合せて細胞表面上での提示のための、および(折り畳まれた抗体フラグメントと しての)パラトープの提示(または分泌)のためのペプチドの生成を可能にして 、抗イディオタイプ抗体の生成を誘発する。抗体フラグメントはそれをコードす る組換えウィルスの感染によって哺乳動物細胞に導入されてもよい。原理的には 、抗体フラグメントは、感染された(形質移入)された細胞の表面上にそれらを 分泌または提示するためのシグナル配列を与えられてもよい。代替的にはフラグ メントは、たとえばウィルスの被覆タンパク質のような、例2に記載されるよう な細胞の表面上に提示される別のタンパク質と連結されてもよい。(単鎖Fvフ ラグメントとしての)抗体フラグメントはウィルスの被覆タンパク質に付加され る機能形態で提示されて、それらはさらに折り畳まれ、かつ感染された細胞の表 面に天然の形態であることを示す(Russellら、1993 Nucl.Acids Res.21,108 1-1085)。抗体フラグメントはそれをコードする核酸を用 いて哺乳動物細胞にさらに導入されてもよい。例としては、(上述のような)ウ ィルスの被覆タンパク質と抗体フラグメントとの間の融合タンパク質をコードす る遺伝子が(皮下にまたは筋肉内に、例3を参照)直接注入によってマウスを免 疫処置するのに用いられた。 (以下の)例は主としてリンパ球悪性腫瘍におけるイディオタイプマーカーの 分離に関連するものであるが、もしV遺伝子対を同定することが可能であれば、 同じ方法で、自己免疫疾患に伴われるBおよびT細胞イディオタイプに対して免 疫処置を行なうことがさらに可能であるはずである。もちろん、自己抗原に対し て反応性を有するモノクロナール抗体が自己免疫疾患患者のB細胞から既に作ら れている。恐らく、B細胞内で重鎖および軽鎖の組合せをともに連結し(Emblet onら、1992)、その後、ファージにクローン化し(McCaffertyら、1992 Nature 348 ,552-554)、続いて自己特異性を有するファージのための選択により、関連 する抗体の同定が容易となり、抗イディオタイプ療法のためのそれらの使用が可 能となる。他の自己免疫疾患では、あるTCR族が過剰に示されることが知られ ており(Marguerieら、1992Immunol.Today 13,336-338)、したがって配列決 定の後の細胞内PCRアセンブリは、関連するレセプターを同定し、かつ抗(T CR)イディオタイプ免疫感作のためにそれらを引続いて使用することを可能に するはずである。 例1−B細胞リンパ腫の生検からのV遺伝子の同定 生検材料の調製 病理学的に確認された濾胞性リンパ腫を有する5人の患者から生検試料が得ら れた。それらは通常の診断法の間に得られた。軽鎖は免疫組織化学によってカッ パまたはラムダとして同定された。悪性でないコントロールとして、クローン病 を有する患者からの小腸リンパ節と、脾摘出を行なった患者からの脾臓のサンプ ルとが得られた。生検材料は単細胞懸濁物として調製され、細胞はこの後凍結さ れて−70℃で保存された。 PCRのためのDNAの調製 PCRのために、DNAは簡単なプロテイナーゼ K/トゥイーン(Tween) 20溶解法を用いて調製された(Innisら、1990 PCR Protocols:A Guide to Me thods and Applications;Academic Press Inc.,p147)。簡単に言うと、細 胞はマイクロ遠心分離機で13,000rpmでの20秒間の遠心分離によって ペレット化された。この後細胞は、K−緩衝液(10mM トリスCl(pH8 .3)、50mM KCl、1.5mM MgCl2、0.5% トゥイーン2 0、100mg/ml プロテイナーゼK)中で約106/mlで再懸濁される 前に、1mlPBSで2度洗浄されて、細胞を溶解させてDNAを放出 するために56℃で60分間インキュベートされた。プロテイナーゼKはこの後 95℃での30分間のインキュベーシヨンによって不活性化された。こうして放 出されたDNAはPCR反応に直接用いられ、またはそれに続く使用のために− 20℃で保存された。 PCRプライマー PCRプライマーは再配列された重鎖カッパおよびラムダ軽鎖遺伝子を増幅す るよう設計された。5’プライマーはV遺伝子のフレームワーク1に基づく。V HおよびVkプライマーはMarksら(1991)によって記載されるものと 同様である。しかしながら、(cDNAに対立するものとしての)ゲノムDNA からの増幅では、3’末端で塩基1つ分短くされたプライマーが用いられた場合 は、生成物はよりクリアであることがわかった(データは示さず)。加えて、使 用されるプライマーの数は同様のプライマーを1つのコンセンサスプライマーと して組み合わせることによって減少された。JHプライマーにおける1つの変化 を除いて、共通のBstEII部位を導入するために、制限部位を導入するため の変化はなされなかった。Vλプライマーをベースとする制限DNA配列の情報 は利用可能であったが、プライマーは利用可能な配列データからVλ1、Vλ2 、Vλ3、およびVλ4族に作られた(Songsivilaiら、1990 Eur.J.Immunol .20,2661-2666;Ale xandreら、1989 Nucl.Acids Res.17,3975;Bernardら、1990 Nucl.Aclds Re s.18,7139;Chuchanaら、1990 Eur J.Immunol.20,1317-1325)。他の族も 存在することが知られているが(Chuchanaら、1990)、利用可能なヌクレオチド 配列データがなく、プライマーは作られなかった。J領域プライマーは重鎖(Ra vetchら、1981 Cell 27、583-591)、カッパ鎖(Hieterら、1982 J.Biol.Chem .257,1516-1522)およびラムダ鎖(UdeyおよびBlomberg 1987 Immunogenetics 25,63-70;Dariavach 1987 PNAS 84,9074-9078;BauerおよびBlomberg 1991 J.Immunol.146,2813-2820;CombriatoおよびKlobeck、1991 Eur.J.Immunol .21,1513-1522;Frippiat,1990 Nucl.Acids Res.18,7134)のための生殖 細胞系J領域のゲノム配列に対して相補的に作られた。Jλ遺伝子はそれらのそ れぞれのCλ遺伝子と組合わされ、Cλ4、Cλ5(Dariavach,1987)および 恐らくCλ6(BauerおよびBlomberg、1991;CombriatoおよびKlobeck、1991) は偽遺伝子であるため、それらは発現されるタンパク質としては現われないはず である。この結果、これらのJλ遺伝子に対するプライマーは作られなかった。 2つのJ領域プライマーを組合せることによって、全部で3つのJ1プライマー Jλ1、Jλ2/3、Jλ7が作られた。表1は最初のPCRプライマーの完全 なリストを示す。 再配列された免疫グロブリン可変領域のPCR増幅 V遺伝子族およびJ領域プライマーは表1に示される個別のプライマーの等モ ル混合物として用いられた。VHBACKおよびJHFORは重鎖PCR反応の ために用いられた。同様の混合物がカッパまたはラムダ鎖PCR増幅のために用 いられた。PCR増幅は50μl容量でハイベイド・サーマル・リアクタ(Hyba id Thermal Reactor) (ハイベイド(Hybaid))を用いて行なわれた。 反応混合物は1 x PCR緩衝液(プロメガ(Promega)、10mM トリスCl [Ph 8.8]、50mM KCl、1.5mM MgCI2、0.1% トリトン(Triton)X-100)中 に20pmolの各々のプライマー混合物、250μMの dNTP(ファルマシア(Pharmac ia)、ウプサラ(Uppsala)、スウェーデン(Sweden))を含む。いかなる汚染 の危険性をも最小限にするために、さらに注意が払われた。混合物はPCR反応 をセットアップするために特に指定された室内で層流フードにセットアップされ た。この後サンプルはUVオーブン(アンプリラッド(Amplirad)、ジエネテッ イクリサーチ(Genetic Research)、ダンモウ(Dunmow)、イギリス(UK))で 5分間UV処理された。この後鋳型(5μl)が加えられ、反応混合物を鉱油( シグマ(Sigma))で覆い、サンプルは94℃で5分間加熱された。この段階で 、TaqDNAポリメラーゼ(プロメガ)、2.5ユニットが添加された。増幅 は35サイクルで、94℃1分、65℃、1分アニール;72 ℃1分伸長で行なわれた。増幅された可変領域は1.5%LMPアガロース/T AEゲルで分析され、臭化エチジウムを用いて視覚化された。サイズ320/3 50塩基対のバンドが摘出され、製造業者の指示に基づいてジェネクリーン(G ENECLEAN)IIキット(バイオ(Bio)101)を用いて精製された。 V領域の少なくとも2つの独立したPCR増幅がすべての患者のサンプルから行 なわれ、リンパ節DNAのPCRがヘテロハイブリドーマからの対応するPCR の前に行なわれた。 PCR生成物のクローン化および配列決定 Marchukによって記載されるTベクタークローン化システム(MarchuK ら、1991 Nucl.Acids Res.19,1154)が用いられた。簡単にいうと、ベクター が、pプルースクリプト(pBluescript)IIKS+ストラタジーン( Stratagene))から、平滑末端を生成するための(NBLからの)E coRVを用いた消化、およびその後の、2mMのdTTPを含むPCR緩衝液 (プロメガ)中での70℃で2時間のTaqDNAポリメラーゼ(プロメガ)を 用いての処理によって調製された。精製されたV遺伝子PCR生成物はTベクタ ーに結合され、受容能のあるE.coli株TG1に形質転換された(Gibson、 1984 博士号論文、ケンブリッジ大学(University of Cambridge)、英国(Uni ted Kingdom))。組換えクロ ーンはイソプロピル−β−チオガラクトシドピラノシド(IPTG、シグマ)を 用いて青色/白色選別によって同定された。ランダムな組換えクローンが採取さ れ、ssDNAがヘルパーファージ(M13KO7、ストラタジーン)を用いた 重複感染の後に調製された(VieiraおよびMessing、1987 Methods Enzymol.153 、3-11)。クローンはジデオキシ法(Sangerら、1997)によってT7 DNAポ リメラーゼ(Sequenase、USB、クリーブランド(Cleveland)、アメリカ合衆国 (USA)を用いて配列決定された。各患者からの多数のクローンが配列決定され 、その配列が比較された。 scFvとしての腫瘍V遺伝子のアセンブリ 図1に示されるアセンブリ法はDavisらによって記載されるそれに基づく (1991 Bio/Technology 9、165-169)。アセンブリプロセスはプライマーの第2 のセットを用いる。VHSfiBAKプライマーはSfiIクローン化部位をコ ードし、さらにVHBAKプライマーの元のセットと交雑する。scJHFOR およびscVk/VλBAKプライマーはそれらのそれぞれの初期プライマリー と交雑するのみならず、scリンカーをコードして単鎖Fv(scFv)の生産 を可能にする(Hustonら、1988 PNAS 85、5879-5883)。NotJk/lFOR プライマーはそれらのそれぞれの初期プライマーと交雑するのみならず、 NotI制限部位を含む。これらのプライマーは表1にさらにまとめられる。ア センブリは2つの段階で実行される。まず、V遺伝子(重鎖および軽鎖)がオリ ゴヌクレオチドの新しいセットを用いて配列決定鋳型から増幅された。PCR混 合物は上述のようにして作られたが、使用されたプライマーは前の配列決定によ って同定される関連のV遺伝子族およびJ領域プライマーのみであった。鋳型は 100ngのssDNA配列決定鋳型であった。PCRの条件は、10サイクル の増幅で、94℃で1分間、50℃で1分間、74℃で1分間であった。PCR の完了時に、さらなるdNTP(5μlの2.5mM原液)がクレノウ(Klenow )ポリメラーゼ(Boehringer、2.5ユニット)とともに添加され、その後平滑末 端を生成するために20℃で15分間インキュベートされた。このステップの後 、生成物は上述のようにゲル精製され、25μlの水中で再懸濁された。この後 、重鎖生産物からの5μlと軽鎖生産物からの5μlとがアセンブリに用いられ た。このプロセスでは、PCR反応は2つのステップで実行された。まず、プラ イマーは添加されず、94℃で1分間、50℃でI分間、74℃で1分間のサイ クルが7サイクルで用いられて重鎖および軽鎖を連結した。上述の第2のPCR の間に、重鎖および軽鎖は単鎖リンカーをコードするプライマーとともにタグ( Tag)を付けられる。このタグは、互いに相補的な重鎖および軽鎖の各々に1 5のヌクレオチドを含み、それら を互いにアニールさせることができる。延長反応の間に、全長が連結されたsc Fv分子が形成される。これらの7サイクルの終わりで、温度は94℃で3分間 維持され、関連の外側プライマー(SfiVHBACK/NotJFOR)が「 通過(pull-through)」増幅のために添加される。この増幅は94℃で1分間、 74℃で2分間の10サイクルからなり、形成された少量の連結された生産物を 増幅する働きをする。 発現のためのクローン化ならびにscFvの発現および精製 アセンブリの後、scFvは記載されるようにSfiI/NotIで消化され (MarKsら、1992)、pUC119に基づいて(VieiraおよびMessing、1987)s cFv発現ベクター(Hawkinsら、1992 J.Mol.Biol.226、889-896)にクロー ン化された。金属アフィニティークロマトグラフィーを用いての精製を可能にす る、ヘキサヒスチジンタグによって置換されたMycタグを有する新しい発現ベ クターpRH2が作られた。これは突然変異誘発に向けられる反転PCR部位に よって作られた(Hemsleyら、1989 Nucl.Acids Res.17、6545-6551)。このベ クターは図2に示される(配列ID番号59−62)。 全長scFvの発現をチェックするために、個々のコロニーが取られ、30℃ で1ml 2xTY/0.1%グル コース/100mg/mlアンピシリン(Ampicillin)中で恒常的に 振とうする状態で4時間増殖させられた。この段階でIPTGが1mMの最終濃 度で添加され、振とうは18時間継続された。5分間のマイクロ遠心分離機にお ける13,000rpmでの遠心分離によって上清が採収された。細菌ペレット がプラスミドDNAの調製のために−20℃で凍結され、上清は9E10抗My c抗体を用いてウエスタンブロッティング法によって分析された(Wardら、1989 Nature 341、544-546)。この後プラスミドDNAはコロニーの細菌ペレットか ら調製され、全長scFvを発現することが示された。このプラスミド調製物か ら、scFvはSfiI/NotIフラグメントとしてpRH2にサブクローン 化された。1リットルの細菌培養物が恒常的な振とうでもって、2xTY/0. 1%グルコース/100mg/mlアンピシリンを含む2リットルのフラスコで 、30℃において、0.9のA600nmまで増殖させられた。この段階で、I PTGが1mMの最終濃度で添加され、インキュベーシヨンはさらに4時間継続 された。この後細菌は遠心分離によってペレット化され、周辺質のフラクション が、スカーラ(Skerra)ら(1991 Bio/Technology 9、273-278)により記 載されるようにして調製された。 scFv抗体フラグメントはヘキサヒスチジンタグ(標識)を利用して周辺質 のフラクションから精製された。こ の方法はスカーラらによって記載される方法に基づく(SKerraら、上記を引用) が、6つのヒスチジンおよびニッケルの使用のほうが5つのヒスチジンおよび亜 鉛よりもむしろ好ましいことがわかった(データは示さず)。1リットル培養物 からの周辺質調製物が、製造業者の指示に基づいてニッケルイオンと前もって結 合されたキレート化セファロースファストフロー(Chelating Sepharose Fast F low)(ファーマシア)の1mlカラムにかけられた。カラムはこの後10ml のPBS/1M NaCl(pH7.2)で洗浄され、続いて5ml PBS/ 1M NaCl/75mM イミダゾール(Imidazole)(pH7.2 )で洗浄された。保持されたscFvはこの後5ml PBS/1M NaCl /300mMイミダゾール(pH7.2)で溶離され、1mlフラクションとし て捕集された。ピークタンパク質フラクシヨンはA280nmを測定することに よって同定され、これらはこの後、SDS−PAGEによる分析前にPBSに対 して透析された。 濾胞性リンパ腫および正常なリンパ節からのV遺伝子のPCR、クローン化およ び配列決定 生検試料のDNAからのPCR増幅は、患者番号5番からのラムダ軽鎖を別に して、すべての例において成功した。各患者からの多数のクローンが配列決定さ れた。反応性リンパ節および正常な脾臓由来の配列の分折から、反復配列 は全くないことが明らかにされた。腫瘍を有するリンパ節の各々からは、単一の 反復配列があった。配列決定結果をまとめたものが表2に示される。反復配列の 中で、PCRエラーから生じたと推定される2つまでの塩基の変化があった。し かしながら、コンセンサス配列は容易にはっきりとなり、各例においてこのコン センサス配列を有するクローンが存在した。この配列を確認するために、第2の 独立した増幅が行なわれ、さらなるV遺伝子が配列決定された。同じコンセンサ ス配列が同定された。反復V遺伝子配列はクローン伸長を示唆し、したがって腫 瘍V遺伝子を明らかにする。ここで分析された5つの腫瘍生検のうち3つに関し て、ヘテロハイブリドーマが利用可能であった。PCR増幅、クローン化および 配列決定はリンパ節から直接同定される配列を確認した。 腫瘍に由来するV遺伝子の絶対百分率にはばらつきがあり、これにはいくつか の理由がある。第1に、生検は(ここで検査されるすべての例では悪性腫瘍P細 胞は存在する全細胞の>50%を構成するが、)腫瘍侵入の度合においてばらつ きがある。第2に、プライマーは任意の特定の遺伝子を増幅する有効性において ばらつきがあり、極端な例では患者4のラムダ軽鎖の場合のように鎖は全く増幅 されないかもしれない。第3に、いくつかの偽遺伝子がこれらのプライマーによ って増幅される可能性があり、このことは腫瘍由来のV遺伝子の全体の百分率を 下げるかもしれな い。 アセンブリ、発現および精製 PCRアセンブリの使用はV遺伝子を内的部位で切断するかもしれない複数の 制限酵素の使用を回避する。ここで用いられるこのプロセスは有効なようであり 、リンカーフラグメントの別々の調製を必要としない(ClacKsonら、1991 Natur e 352、624-628)。アセンブリプロセスをチェックするために、連結された生産 物はMycタグを含む発現ベクターにクローン化された(図2)。ランダムに取 られたクローンが既に記載されたように増殖させられ誘導された(Hawkinsおよ びWinter、1992)、Mycタグに対してモノクロナール抗体9E10を用いたウ エスタンブロッティング法(Wardら、1989)は、クローンの80%が正しく発現 されたことを示した。精製を容易にするために、scFvフラグメントはヘキサ ヒスチジンタグを含む発現ベクターpRH2にサブクローン化された。患者5か らのクローンが、周辺質から精製されたscFvフラグメント1L容量中で成長 させられた。収率は、1mg/ml溶液に対して1.4のA280nmに基づき 0.5mg/L/OD600と推定された。 例2−融合タンパク質の構成 プラスミドの構成 中間プラスミドpenvBam/Claを生成するため に、pCRIP(O.Danos,Danos & Mulligan 1988 PNAS 85,6460-6464からの 寄贈)からのBamHI/ClaIenvフラグメント(nt6537-7674、Shinnic k他、1981 Nature 293,543-548からのnt番号付け)をpZipNeoSV(X )(R.Mulligan,Cepko他、1984 Cell 37,1053-1062からの寄贈)のBamH I/ClaIバックボーンフラグメントにクローン化した。 成熟MoMLVenvポリペプチドにおいてリーダーぺプチド配列を超えて( N−末端から)6番目および7番目のアミノ酸に対応するコドンの間にSfiI /NotIクローニング部位を導入した。オリゴヌクレオチド対envNotr ev(5′−CTG CAG GAG CTC GAG ATC AAA CG G GCG GCC GCA CCT CAT CAA GTC TAT AA T ATC−3′、配列ID No.49、NotI部位をコードする33nt 5′オーバーハングとともにMoMLV env nts5894−5914に 相補的なもの、およびenvSfiforの5′テールに相補的な21nt)お よびenvseq7(5′−GCC AGA ACG GGG TTT GGC C−3′、配列ID No.50、MoMLV env nts6581−6 600の逆相補体)を、envコドン6の739bpフラグメント下流の(プラ スミドpCRIPからの)最初の増幅に用いた。第2のオリゴヌクレオチド対、 envSfifor (5′−TTT GAT CTC GAG CTC CTG CAG GGC CGG CTG GGC CGC ACT GGA GCC GGG CGA AGC AGT−3′、配列ID No.51、SfiI部位をコードする36 nt5′オーバーハングとともにMoMLV env nts5873−589 3の逆相補体、およびenvNotrevの5′テールに相補的な21nt)お よびrevMLVpol(5′−AAT TAC ATT GTG CAT A CA GAC CC−3′、配列IDNo.52、MoMLV pol nts 5277−5249に相補的なもの)を、envコドン7の702bpフラグメ ント上流の(pCRIPからの)最初の増幅に用いた。Ventポリメラーゼを 用いて増幅を行ない、反応物を94℃で1分間、60℃で1分間、および72℃ で1分間のPCRサイクルに15サイクルさらした。702および739bpの ゲル精製されたPCR生成物の相補的な21ntテールによりPCR連鎖が可能 となり、所望の位置にSfiI/NotIクローニング部位を組込むenv遺伝 子フラグメントを生成した。2つのフラグメントを混合し、PCRサイクル(9 4℃で1分間、40℃で1分間、72℃で2分間)に3回さらし、その後オリゴ ヌクレオチドenvseq7およびBglenvrev(5′−TAA TCA CTA CAG ATC TAG ACT GAC ATG GCG CGT −3′、配列ID No. 53、BglII制限部位を組込む5′テールとともにMoMLV polヌク レオチド5766−5785に相補的なもの)を添加してからさらなる増幅サイ クル(94℃で1分間、60℃で1分間、72℃で2分間)に17回さらした。 生成物の905bpフラグメントをBglIIおよびBamHIで消化し、順方 向の配向でpenvBam/ClaのBamHI部位(上を参照)にクローン化 すると、プラスミドpSfi/Notenvが得られた。このプラスミドの正し いアセンブリを、制限分析およびジデオキシ配列決定法(Sanger他,1977 PNAS 74 ,5463-5467)によって確認した。その後、機能的B1.8scFv抗体を、 SfiI/NotIフラグメントとしての原核発現ベクター(HawKins他,1992 J.Mol,Biol.226,889-896)からpSfi/Not.EnvのSfiI/No tIクローニング部位にサブクローン化し、プラスミドpNIP.envを生成 した(図3)。pNIPenvの結合部の配列は、図4に示されている(配列I D No.63−66、ヌクレオチド配列の翻訳を含む)。 最後に、修飾されたレトロウィルスエンベロープ発現カセットをHindII I/EcoRIフラグメントとして修飾されたpSV2Neoプラスミド(Asho k Venkitaraman,MRC Centre,Cambridge)からの寄贈)にサブクローン化し、 プラスミドpSVNIPenvを生成した(図4)。 細胞のトランスフェクシン NIH3T3繊維芽細胞およびエコトロピックなレトロウィルスパッケージ細 胞系psi2(Mann他,1983 Cell33,153-159)を、60μg/mlのベンジル ペニシリンと100μg/mlのストレプトマイシンを補足したDMEM/10 %FBSにおいて37℃、5%CO2の雰囲気中で維持した。単層を破壊するた めにトリプシンなしのEDTAを用いてこれらの細胞を毎週1回ずつ2回にわた って再プレート培養した。 リン酸カルシウムの沈澱により、プラスミドpNIPenvを(pDCneo 、ネオマイシン耐性マーカーを含むプラスミドで)psi2細胞にトランスフェ クトした。簡単にいうと、2×105個の細胞を90mmの組織培養プレート( Nunc)に置き、一晩培養し、洗浄して、10mlの新しい培地を与えた。1 0μlのプラスミドDNAと50μlの2M CaCl2(0.2μmでろ過処 理済)とを、400μlの体積になるまで滅菌した水で希釈した。CaCl2/ DNA混合物を同じ体積の0.2μmでろ過処理済の2×HEPES緩衝生理食 塩水(280mMのNaCl、10mMのKCl、1.5mMのNa2HPO4. 2−H2O、12mMのデキストロース、50mMのHEPES、pHを0.5 NのNaOHで7.05に調製した)に1滴ずつ加え、室温で20分間放置した 。16時間培養し、洗浄し、再び培地を与えた細胞に、トランスフェクション溶 液(800ml)を添加した。24時間 後にG418選別(1mg/ml)を開始し、約2週間継続した。 表面B1.8一本鎖抗体を発現するトランスフェクトされたコロニーを、NI P.BSA被覆ビーズを用いたパンニング(panning)によって同定した。簡単 にいうと、トシル活性化常磁性ビーズ(Dynal,Oslo,Norway、製品番号14004) を、NIP10.BSA(ウシ血清アルブミン分子の各々に結合された約10個 のNIP−カプロエート−O−スクイシンイミド分子、HawKins他,1992)で被 覆し、PBS中で広範囲に洗浄し、DMEM/10%FBSでブロックした。5 0にのぼるG418耐性psi2コロニーを含む90mmの組織培養プレートを 40℃で1時間静かに振とうし、その後5mlのDMEM/10%FBSにおい て2×107個(50μl)のビーズを加え室温で1時間振とうした。PBS中 で5回洗浄すると、陽性コロニー(常磁性ビーズで高度に被覆されている)は簡 単に同定され、それを個々に移して細胞上清のさらなる増殖、凍結保存および採 収を行なった。 したがって、抗体の特異性が細胞表面に提示され、ゆえに抗体が折り畳まれる ことがわかった。 可溶性タンパク質発現ベクターの構成 可溶性発現ベクターを形成するために、抗体遺伝子とMoMLVエンベロープ 遺伝子の3′部分との間にストップコドンとフレームシフト変異とを挿入した。 B1.8sc Fvフラグメントを、SfiVHBAK(5′−TAC TCG CGG CC C AAC CGG CCA TGG CCC AGG TSM ARC TG C AGS AGT C−3′、配列ID No.54)とストップコドンおよ びNotI部位のフレームシフト5′を生成するためのヌクレオチド挿入物をコ ードする前進プライマNot.STOP(5′−AAC AGT TTC TG C GGC CGC CTC CTC AGA GGA C−3′、配列ID No.55)とを用いてPCRで増幅した(94℃で1分間、55℃で1分間、 74℃で1分間を10サイクル)。その後、このフラグメントをSfiI/No tIで消化し、pSfi/Not.Envにクローン化し、プラスミドpNIP stopを形成した(図4)。B1.8scFvを、BCL1マウスリンパ腫か らPCRによりクローン化されたコントロールscFv遺伝子と置き換えること によって、pSVNIPenvからプラスミドpSVBCLenv(図4)を誘 導した。VHおよびVλ遺伝子をPCRによりクローン化し、標準的なプロトコ ルを用いて、BCLから誘導されたDNAから組立てた。 プラスミドDNAの調製 プラスミドをE.coli株TG1(Gibson,1984)において増幅し、アルカ リ溶解によって抽出し、商標プロネガ・マジック・マクシプレップス(Promega Magic Maxipreps)DNA精製システム(Promega,Madison,WI,USA)を 用いてカラム精製した。DNAを水において溶離した。プラスミド調製物の純度 を、アガロースゲル電気泳動によって、およびA260nm/A280nm比( いずれの場合もこの比は1.7を上回った)を測定することによって確認した。 精製されたプラスミドを−20℃で貯蔵した。プラスミドを、用いる前に、20 0mMのNaCl中160mg/mlとなるように調整した。 B1.8scFvタンパク質の調製 バクテリア発現のため、B1.8scFv遺伝子をPstI/NotIフラグ メントとしてベクターpRH2にクローン化した。フラグメントは、6つのヒス チジンの尾部をscFvのC−末端に結合し、逆PCR突然変異誘発によって誘 導されたものである。このプラスミドを、E.coli株TG1に形質転換し、 scFvタンパク質を発現させ、上述のようにNP−セファロースカラムで精製 した(HawkinsおよびWinter,1922 Eur.J.Immunol.22,867-870)。精製され たタンパク質は、上述のELISA(HawkinsおよびWinter,1992)を用いてN IP−BSAに強く結合したことが示されている。陰性のコントロールscFv D1.3(HawKins他,1992)を発現ベクターpRH2にクローン化し、発現さ せ、その後HawKins他によって示されるようなリゾチームカラム(1992、上で引 用)で精製した。 予防接種プロトコル 10週間のオスのBALB/cマウスを免疫感作のために用いた。免疫感作前 の血液試料は、尻尾から採血することによって得たものである。この血液をマイ クロ遠心分離機において2分間13,000rpmで遠心分離し、血清を分離し た。その後、この血清を−20℃で貯蔵し、その後アッセイを行なった。2つの グループのマウスを、何匹かをDNAで、何匹かをタンパク質で免疫処置した。 これらの2つのグループのマウスの免疫処置法は以下のとおりである。 a) タンパク質ワクチン:B1.8scFvタンパク質をPBS中250μ g/mlの濃度に調整し、同じ体積のCFAと混合した。マウスの2つの別々の 部位にこのワクチン100ml(12.5μgのscFv)を皮下注射した。2 週間後と4週間後とに同じ追加免疫を投与した。最後の追加免疫の十日後に、尻 尾から200μlの採血を行なった。その血液サンプルを上述のように処理した 。 b) DNAワクチン:50μl(8μg)のDNAを用いて、1つのグルー プが3匹のマウスからなる2つのグループのマウスに、両脇腹に皮下(sc)経 路で、または筋内(im)経路で(右および左の四頭筋、各マウスの関する全D NAは16μgである)免疫性のテストをした。1週間おきに2回同一の追加免 疫接種を行なった。最初の免疫性テスト、2回目の免疫性テスト、および3回目 の免疫性テストの直前と、最後の追加免疫の1週間後とに尻尾 から200μlの採血を行なった。血清を分離し上述のように貯蔵した。 免疫応答の分析 フレキシブルな96ウェルアッセイプレート(Falcon 3912 MicroTest III) で底部が平坦になった個々のウェルを、室温で一晩PBS中25μg/mlのB 1.8.Hisまたはコントロール(D1.3.His抗リゾチーム)scFv タンパク質で被覆した。ヒスチジン標識(タグ)を付けられたscFvを用いて プレートを被覆すると、より多くのタンパク質がその抗原結合能を保持すること が発見された。プレートをPBS中で3回洗浄し、37℃で2時間PBS中3% のBSAでブロックし、PBS中で3回洗浄した。テスト血清を添加し(PBS /3%BSA中1:100または1:1000に希釈)、室温で1時間インキュ ベートした。プレートをPBS中で3回洗浄し、1:1000の希釈で第2層H RP−結合ポリクローンヤギ抗マウスFc抗体(Sigma,cat.no.AO168)を用 いて室温で1時間インキュベートした。プレートをPBS中で4回洗浄し、AB TSで展開し、30分後に商標テルモマックス(Thermomax)マイクロプレート リーダー(Moleculardevices,Menlo Park,USA)を用いてA405nmを測定 した。 結果 タンパク質ワクチンに対する免疫応答 最初は、マウスにCFAにおけるscFvネズミ抗体で免疫性のテストを行な う際に、マウスに効果的な抗イディオタイプ体液性免疫応答が得られるかどうか を確証しようとする努力がなされた。6匹のマウスに、CFA中25μgのB1 .8抗NIPscFvを皮下注射し、2週間後と4週間後とに追加免疫を行なっ た。最後の接種の10日後に、これらの動物からの血清は、1:100の血清希 釈において陽性のELISAシグナルを示すのには不十分な抗B1.8抗体を含 んでいた。 DNAワクチンに対する免疫応答 プラスミドpNIPenv(図3、構成の詳細に関する材料および方法参照) は、N−末端から6つのアミノ酸を挿入したscFv抗NIP抗体フラグメント (Kd 4×10−8M)とともにエコトロピックMoMLVエンベロープポリ ペプチドPr80envから構成されるキメラ融合タンパク質をコードする。3 3アミノ酸MoMLV envリーダー配列が、リーダー開裂部位が破壊される ことなく保持される。scFvは、MoMLVエンベロープタンパク質からの6 つのN−末端アミノ酸だけではなく、N−末端に残存するpe1Bリーダーに由 来する6つのアミノ酸をさらに有する。発現は、5′MoMLVロング・ターミ ナル・リピート(LTR)においてプロモータ/エンハンサー配列から駆動され る。3′MoMLV LTRによって、ポリアデニル化シグナル配列が得られる 。pNIP envは、マウスの繊維芽細胞(上で説明した)にトランスフェクトされると、 MoMLVenvタンパク質と融合した機能的B1.8scFvが細胞表面で安 定して発現することが発見された。 200mMのNaCl中16μgのpSVNIPenvをマウスに皮下経路( 3匹のマウス)または筋内経路(3匹のマウス)で注射し、1週間後と2週間後 とに追加免疫を行なった。コントロールマウスにpSVBCLenvでワクチン 注射をした。ワクチン注射の前と、追加免疫の前と、ワクチン注射の1週間後と に、ELISAによって血清サンプルのB1.8scFvに対する体液性応答を テストした。2回目の追加免疫の前に、pSVNIPenvでワクチン注射され た6匹のマウスのうちの3匹、すなわち筋内経路で接種された2匹のマウス、お よび皮下経路で接種された1匹のマウスにおいて、1:100の血清希釈におい て抗B1.8scFv抗体が検出された。2回目の追加免疫の1週間後、6匹の マウスすべてに関して、D1.3scFvと交差反応しない抗B1.8scFv 抗体を容易に検出できた。コントロールであるpBCLenvでワクチン接種さ れたマウスからの血清は、抗B1.8ELISAにおいて陰性のままであった。 DNAワクチン後のタンパク質ワクチンに対する既往症反応 8週間後に、pSVNIPenvで免疫処置されたマウ スの抗B1.8抗体の力価が低下した。この時点で、最初にpNIPenvを筋 内注射した3匹のマウスに、PBS中20μgの精製されたB1.8scFvを 皮下注射した。5日後、これらのマウスからの血清における抗B1.8抗体の力 価はかなり増加しており、平均上昇率は12倍で、すべてのマウスの抗体は1: 1000希釈で明らかに検出できた。 可溶性scFv発現ベクター(pNIpstop)を用いた二次免疫 可溶性タンパク質発現ベクターで二次免疫注射しても抗体の力価が増加するか どうかをテストするために、マウスにpNIPstopを接種した。最初の免疫 処置の10週間後に、pNIPenvを用いて皮下経路で免疫処置した3匹のマ ウスに、200mMのNaCl中8μgを皮下経路で、8μgを筋内経路で接種 した。追加免疫の5日後に、テスト血液を取出し抗体活性について検定した。血 清の力価は平均で10倍増加しており、それらはこの場合もすべて1:1000 希釈において陽性であった。 一次免疫応答の発生の際の可溶性pNIPstopおよびpNIPenvの比較 免疫応答を高めるために融合タンパク質がどれほど重要であるかを示すために 、本発明者は、一次免疫応答を刺激する際の2つのベクターの効果を比較するた めのコントロール実験を行なった。1つのグループが2匹のBALB/ cマウスから構成される2つのグループのマウスを以前と同様に用いた。以前と 同様に血清は尻尾の採血によって得られ、その後マウスに適切なプラスミドを週 に1回ずつ3週間にわたって接種した。免疫処置開始から28日後に、尻尾の採 血により再び血清を取出し、抗B1.8活性に関して検定した。pNIPenv プラスミドを接種したグループのうち2/2は1:100希釈において陽性であ り、pNIPstopを接種したグループのうち2/2は陽性であった。明らか に、免疫応答を刺激するのにenvタグ(標識)は必要でない。 免疫応答が本来の抗原を認識することの確認 融合されていないBCL1 scFvフラグメントをコードするDNA(pS V2−BCL1)で4回免疫処置した5匹のマウスからなるグループも、ELI SAにおいてBCL1 IgMフラグメントに結合させることによって検出され るように、イディオタイプに対して体液性応答を生じた(図示せず)。さらに、 治療に必要な形態の本来の抗原を認識するそれらの能力を明確に示すものとして 、FACS分析によって、これらの抗イディオタイプ抗血清が表面BCL1 I gを有するリンパ腫細胞に結合することが示された。BCL1細胞を1:20希 釈の血清で予めインキュベートした後にFITC結合抗マウスIgG(Sigma) で着色し、その後FACS分析を行なった。実際に、その免疫応答は、CFA中 のBCL1 IgM抗体につい ての免疫応答に匹敵するものであった(図11)。これは、BCL1リンパ腫に 弱くしか結合しないpSV2−B1.8で免疫処置されたマウス由来の抗血清と は対照的であった(図11)。 例3−ヒト受容体に用いるのに適切なベクターの構成 ベクターの構成 例2に用いた最初のベクターは、モロニー(Moloney)ネズミ白血病ウィルス ベクターに基づくものであり、長く伸びる修飾されていないウィルス配列(Russ ell他,1993Nucl.Acids Res.21,1081-1085)を含む。これらのベクターが抗 イディオタイプ応答を増加させるのに効果的であることが示されており、接種し たマウスに不都合な影響を与えなかった。そのようなベクターがヒトに対して危 険であるという証拠はないが、いかなる潜在的なリスクをも防ぐためにベクター を修飾することにした。最初のベクターの2つの特徴、すなわち、レトロウィル スエンベロープ遺伝子(理論的には別のレトロウィルスに再結合され、その親和 性を変える可能性があるような)と、パッケージングシグナル(注入したDNA を既存のヒトレトロウィルスにパッケージングし得るような)とに関してはいく らか懸念があった。ベクターを変えながら、ヒトに用いるためのベクターを改良 する変化を組込むことにした。すなわち、イディオタイプscFvの発現を駆動 するために用いたプロモータを、直接ヒト以外の霊長類の筋肉に注射すると発現 す ることがわかっているようなラウス肉腫ウィルス(RSV)プロモーターに変え た(Jiao他,1992 Hum.Gene Ther 3,21-33)。本発明者は、患者に注射する前 に、ベクターのscFv部(その個々の患者に特異的である)の配列決定を促進 するssDNAを生産できるようにするため、バクテリアの1本鎖複製オリジン を含むベクターも用いた。用いたベクターは、市販のベクターpRc/RSV( British Biotechnology/Invitrogen)に基づくものである。 このベクターのバックボーンを遺伝子免疫処置に適切なベクターに変えるため には、リーダー配列および終止シグナルを導入し、融合タンパク質の生産ができ るようにすることが望ましい。融合タンパク質は抗イディオタイプ応答を得るの に必要であるようには見えないが、免疫応答を高めるための一つの方法としては 、適切なタンパク質、おそらくは外来タンパク質またはおそらくはサイトカイン (Tao & Levy,1993 Nature 362,755-758)を付着させることが可能である。融 合タンパク質が動物のモデルにおいては必要でなかったため、ヒトの最初のテス トでは短いペプチドタグ(標識)しか用いないが、これは将来なされる可能性の あるプロトコルの変更のための1領域にすぎない。 pelBリーダーを、アミノ酸配列を変えずにSfiIクローニング部位のコ ード化を可能にするヒト免疫グロブリンVH1リーダー配列と置き換えるよう、 ベクターpSfi/Not.Taglを修飾した。これをHindI I1/Pst Iクローニング部位を用いてオリゴヌクレオチドとともに導入し 、配列決定方法よって確認した。 その後、これをEcoRI/Blunt−HindIIIフラグメントとして Not I/Blunt−HindIII切断ベクターpRc/RSVにクロー ン化し、図5に示されるようなHindIII/XbaI部位間の配列(配列I D No.56)を得た。個々の患者に関してscFvを∧で示される部位に挿 入することができる。 その後ベクターを以下に示す2つの方法でテストした。 (i) scFvB1.8をベクターにクローン化し、その後、結果として得 られた構造物を2つの細胞系、すなわちNSO(骨髄細胞系)およびNIH3T 3(繊維芽細胞系)にトランスフェクトした。pRc/RSVにおけるネオマイ シン耐性遺伝子を用いて、安定した形質転換体を分離し、上清のscFv B1 .8抗原結合活性を検定した。どちらの場合にも、抗体フラグメントが発現し、 ハプテンNIP、モノクローナル抗体B1.8によって認識される抗原に結合し た。クローンはNSOトランスフェクトされた細胞から分離し、消費された培養 上清において1−3mg/Lの機能的scFvを生成することがわかった。 (ii) プラスミドを遺伝子免疫処置実験において用い、pSV2−B1.8 と比較した。それらは同等の結果を示し、Not IとXba I部位との間の Fdバクテリオファージ遺伝子8をコードするさらなるベクターよりも優 れていると思われる(図6)。これに対する説明として、トランスフェクション の実験において、scFv B1.8−遺伝子8の融合に関する発現のレベルが 10−100倍低かったということをあげることが可能である。ウィルスタンパ ク質に対する免疫応答を高めるために遺伝子免疫処置を用いると発現のレベルと 免疫応答との間に強い相関関係があることが他の研究者により発見されている( G.Rhodes,personal communication)。したがって、抗イデイオタイプ免疫応 答を高めるには短いペプチドタグ(標識)で十分であるように思われ、本発明者 のテストにおいてもそのようなペプチドタグ(標識)を用いようと考えている。 このタグは、細胞培養における発現に関するテストにも有用であろう。現在まで 用いられているタグ(標識)はウィルス由来またはヒト由来のいずれかであり、 それらが不可欠なものであってそれらの間に確かに違いがないことは明らかでは ない。起こり得るいかなる危険をも防ぐために、インビトロでの発現を検出する のに有用であろうと思われるため、ストレプトアビジンを結合するように誘導さ れた合成標識を用いる(Schmidt & Skerra,1993 Protein Engineering 6,109- 122)。上述のように、これは、必要であればサイトカイン等の他のタンパク質 を含むように容易に変更できる1つの特徴である。 図6(RSVプロモータを用いたベクターによるマウスの免疫処置)は、sc Fv B1.8に対するイディオタ イプ免疫処置の結果を示している。個々のマウスの応答を1:100の血清希釈 においてELISAにより判断したものを示している。0週目、1週目、および 2週目にマウスに筋内経路で免疫処置を行なった。ストップベクター(pSV2 −B1.8)で免疫処置を行なった1匹のマウスの応答は乏しく、遺伝子8融合 ベクターで免疫処置を行なったマウスの応答も乏しく(VIII1およびVII I2)、一方、ペプチドタグ(標識)で免疫処置を行なったマウスの応答はとも に優れたものであった(Tag1およびTag2)ことに注目されたい。 最終ベクターpVAC1の配列(配列ID No.58)を図7に示しており 、それとともにその独自の制限部位の地図を示している(図8)。図7の小文字 で示した配列は、図5に示した配列から2つのストップコドンまでに対応する。 ベクターpVAC1は本発明者(the Cambridge Centre for Protein Engineeri ng,Cambridge,United Kingdom)から入手可能である。 図9は、ベクターpVAC1を示しており、重要な制限部位と重要な遺伝子と を示している。 図10は、(DNAの直接の注入によって)B1.8scfvを発現するpV ACベクター(pVAC1.B1−8)で免疫処置を行なったオスおよびメスの マウスに関する時間対O.D.(405nm)のグラフである。このグラフは、 個々のマウスに関して、免疫処置を行なった後に 明らかに力価が増加したことを示している。 ネオマイシン耐性遺伝子はインビトロでのテストに有用であるが、ヒトの免疫 処置には必要でない。ネオマイシン耐性遺伝子を駆動するのに用いられるSV4 0プロモーターも、他の強いプロモーターと同じ危険性を伴っている。したがっ て、ヒトにおけるテストのために用いるべきプラスミドでは、SfiI/Bst BIで消化した後、連結反応を行なうことによってネオマイシン遺伝子を欠失 させる。これにより、いかなるそのような危険性をも防ぐことができる。 議論 本発明者は、1本鎖ネズミ抗体/レトロウィルスエンベロープ融合タンパク質 をコードするプラスミドワクチンがBALB/cマウスにおける抗体成分に対し て強い体液性免疫応答を引起こし、完全フロイントアジュバントと混合した精製 されたscFvタンパク質でワクチン接種を行なっても検出可能な応答が得られ ないことを示している。可溶性タンパク質または可溶性scFv発現ベクターで 追加免疫を行なう際に生じると思われるB細胞メモリーの誘導は、抗体の力価を 急速に上昇させるのに効果的であった。 プラスミドワクチンによってコードされるタンパク質に対して体液性免疫応答 があれば、細胞による摂取とプラスミドの発現とがインビボで起こったはずであ るということを意味している。筋肉に直接接種された遺伝子の発現に関 しては以前に論証されているが(上で引用したWolff他,1990)、本発明者の知 る限りでは、これはそのままのDNAを直接注入した後の自己または変更した自 己のポリペプチドに対する免疫応答に関する最初の証拠である。DNAを金粒子 の上に被覆し粒子銃によって組織に入れると、細胞摂取および遺伝子の発現が増 加する(以前に引用したTang他,1992)。さらに関連する遺伝子導入法には、ウ ィルスベクターを用いること、DNAをリポソーム内にカプセル化すること、お よびDNAを陽イオンリポソームまたはウィルスの外側に結合することが含まれ る(Miller,1992Nature 357,45-46参照)。これらの方法には、転移の効率が よくなるという利点があるが、精製されたプラスミドDNAの直接の注入と比較 すると、これらの代替的なアプローチはいくぶん複雑であり安全面に関する問題 がより大きくなる。 プラスミドワクチンpNIPenvに対する体液性抗B1.8応答は、完全フ ロイントアジュバントと混合した精製されたB1.8scFvタンパク質に対し て増加したものよりも明らかに優れていた。ここに開示したアプローチにはいく つかの利点がある。遺伝子導入の後、おそらく標的抗原が絶えず供給され、何日 間または何週間にわたって減少し、注入されたタンパク質の半減期は非常に短く なるかもしれない。プラスミドワクチンを用いると、B1.8scFvは少なく とも部分的に細胞表面に固定され、おそ らくオリゴマーenvタンパク質構造に組込まれるであろう。MoMLV en vの2つの成分(p15TMおよびgp70SU)間の結合はその大部分が疎水 的相互作用によって安定化され、gp70SUをp15TMから解離することが できる。したがって、遺伝子導入の後、融合タンパク質は、オリゴマー多価(1 細胞当たり複数のコピー)細胞結合抗原として、または可溶性抗原として免疫系 に提示される。このように新しく合成された抗原に長い間さらすことは、最適な 免疫応答を得るのに重要であり、この議論は死滅したウィルスワクチンと比べて 生きたウィルスワクチンのほうが優れていることを説明するのに用いられてきた 。 抗原特異的Tヘルパー細胞は、直接的な細胞相互作用によって、および適切な 刺激サイトカインを与えることによって体液性免疫応答および細胞免疫応答を増 幅することができる。プラスミドワクチンがより効率的にヘルパーT細胞を回復 し得るいくつかの機構を考えることができるが、そのうちの1つに特に言及する 価値がある。抗原特異的Tヘルパー細胞の活性化および増殖は、Bリンパ球、マ クロファージおよび他の抗原を与える細胞の表面に提示されるMHCクラスII 結合ペプチドによって引起こされる。MHCクラスII結合ペプチドは、接種さ れた抗原から得られる。B1.8scFvにおいて特異的にエピトープを認識す るB細胞は、抗原を取入れ、ペプチドを生成して表面 で提示するように処理する。B1.8scFvをウィルスエンベロープタンパク 質に融合すると、いかなるB1.8特異的B細胞も、ヘルパーT細胞を回復でき るペプチド(その多くは免疫原性の高いenvタンパク質から得られる)を生成 するための余地をより多く有するであろう。そのようなアプローチに関しては免 疫原性の弱いB1.8に対するT細胞記憶が向上せず、その結果既往症免疫が弱 いまたはそれがない体液性免疫応答しか得られないかもしれないということが懸 念される。しかしながら、これは、皮下経路で与えられる可溶性scB1.8F vタンパク質および抗体の力価を急速に上昇させたプラスミド、pNIPsto p可溶性発現ベクターと同様に問題ではなかった。 細胞障害性T細胞は、腫瘍およびウィルスに対する細胞媒介免疫において重要 である可能性があり(GreenburgおよびRiddell,1992 J.Natl.Cancer Inst.8 4 ,1059-1061参照)、ここでも、この研究において用いたタンパク質ベースのワ クチンとプラスミドワクチンとの間に潜在的に重要な違いがある。MHCクラス I陽性形質導入細胞は、種々の形態で融合タンパク質を発現させる(上を参照) だけではなく、細胞障害性Tリンパ球によって認識できる範囲のB1.8scF vおよび/またはenv由来のMHCクラスI結合ペプチドを提示する。これは 、効果的な抗原特異的細胞障害性T細胞応答を刺激するのに役立つはずである。 必要な機構にかかわらず、この研究に用いるワクチン接 種戦略により、免疫原性の低い1本鎖抗体フラグメントに対する強い体液性免疫 応答が得られ、この戦略は精製されたタンパク質にアジュバントを加えたもので ワクチン接種するよりも優れていた。この研究に用いたscFv遺伝子を、免疫 原性の低い自己または変更した自己のタンパク質をコードする種々の遺伝子また は遺伝子フラグメントと置き換えることもできる。そのような治療のための最初 の適切な標的抗原は、独自の細胞表面免疫グロブリンならびにあるB細胞および T細胞悪性腫瘍によって発現されるT細胞レセプターに対する患者に特定のワク チンである。細胞表面免疫グロブリン陽性ヒトB細胞リンパ腫組織からの抗体V HおよびVL遺伝子の急速なPCRクローニングおよびアセンブリは既に論証さ れている。1本鎖T細胞レセプターもクローン化されかつ発現されており(Soo Hoo他,1992 PNAS 89,4759-4763)、そのため、原則としては、そのようなアプ ローチもT細胞悪性腫瘍に適用できるであろう。T細胞およびおそらくB細胞の レセプターの用途が多発性硬化症、リューマチ様関節炎等の自己免疫疾患に制限 されることが確認されれば、悪性でない疾患にもそのようなアプローチを用いる ことが可能であるかもしれない(Marguerie他,1992 Immunol.Today13,336-33 8参照)。そうすれば、細胞内PCRアセンブリ(Embleton他,1992Nucl.Acids Res.20,3831-3837)を用いて、B/T細胞レセプターにおけるオリゴクロー ンの使用を確認し、した がって適切なワクチンを生成することが可能であるかもしれない。このアプロー チはまた、HIV−1、インフルエンザウィルス等の可変性の大きいウィルスに 対する株特異的ワクチンをすみやかに生成するためにも有用であろう。 抗原に対する細胞障害性T細胞応答の生成はこのアプローチを用いれば理論的 に可能であるはずであり、これから研究を続けていくための課題でもある。この ことが可能であることが証明されれば、さらなる用途も考えられる。ますます、 成長調節タンパク質は突然変異された形で、または悪性細胞における融合タンパ ク質(トランスロケーションの結果生じる)として発見されている(Urbanおよ びSchreiber,1992 Ann.Rev.Immunol.10,617-644参照)。そのような異常な 細胞内タンパク質は、細胞障害性T細胞に対して潜在的に腫瘍特異的な標的であ る(GreenburgおよびRiddell,1992、上で引用)。いずれかの個々の腫瘍にお いて影響を受けている1つ以上のガン遺伝子を有する変化のスペクトルがしばし ば発見される。したがって、突然変異遺伝子のPCRクローニングおよびここに 示すようなベクターの使用は、個々の患者ごとに腫瘍特異的T細胞免疫を発生さ せる実用的な方法であり得る。 ここに記載した構造物に対する改良例がいくつか可能である。この研究ではM oMLV envタンパク質との融合を用いたが、他の免疫原性タンパク質を融 合相手として置き換えることも可能である。他の包み込まれたウィルス および免疫原性細胞表面の被覆タンパク質、またはいかなる病原性生物もしくは ヒト以外の種から得られる分泌タンパク質も適切な代替物として可能である。実 際には、融合タンパク質の免疫原性の高い部分が最終的に真の(免疫原性の低い )標的抗原に対するいかなる応答をも圧倒し得るという免疫応答の理論的な問題 を解消するのに役立つよう、いくつかの抗原融合相手を用いることが重要である 。 ワクチン接種の遺伝子的アプローチにおける1つの利点は、このアプローチに より抗原を提示する本来の方法を効率的に用いることが潜在的に可能であり、こ れが広範囲のエフェクター系を保証するはずであることである。さらに、得られ る応答を操作したり向上させたりすることが比較的容易であるはずであり、たと えば、免疫原とともに同時的刺激活性を用いて分子を発現させることによってT 細胞に抗原をより効率的に与えることが可能である。同時的刺激に伴う1つの重 要な分子はB7であり、これはT細胞によって発現されるCD28と相互作用し 、それによってT細胞活性化のための補助信号を与える(Galvin他,1992 J.Im munol.12,3802-3808)。B7およびイディオタイプIgを発現させる新しいベ クターが構成されるであろう。マウスおよびヒトのB7の配列が公表されており (Freeman他,1989 J.Immunol.8,2714-2722)、遺伝子はPCRによってクロ ーン化される。その後、イディオタイプ配列を発現させる本発明者のベクターに 発現カセットを挿入する。 抗原をより効果的に与えることができるようにするための多数のサイトカイン が既知であり、サイトカイン遺伝子を含む発現ベクターを直接的に配達すること によりワクチンの効力を高めることができるであろう。インターフェロンガンマ は、MHC発現が増加するように調節するその特性のため有用であろう一例であ る(Gaczynska他,1993 Nature 365,264-267)。遺伝子は別々のベクターにお いてコードされることが可能であり、その量をベクターに応じて変えることが可 能である。 EBVまたはパポーバウィルスベースのベクター等のエピソームベクターは現 在のベクターよりも有利な点を有し得る。これらのエピソームベクターを用いる ことによりエピソームの転写数の大きい複製を得ることができるはずであり、よ り効果的となる。pVAC1 Hin dIII/Xbal挿入を用いた新しい ベクターが、複製のEBVオリジンおよびEBNAを含む発現プラスミドpCE P4(インビトロゲン)を用いて構成されている。これらの新しいベクターによ り、ヒトの骨肉腫系791Tを用いた細胞培養実験において発現のレベルが向上 しかつ発現の安定性がより大きくなっており、さらに、これらの新しいベクター はヒトに用いる場合新たな安全性の問題を引起こすがインビボではより効率的で ある。リポソーム媒介配達、レセプター媒介配達等のより効率的な形質転換法に よっても、プロセスの効率を向上させることができる。 直接的なDNA配達は柔軟性がありかつ単純であるため、上で提案したような 種々の戦略をより迅速にテストすることができる。この直接的な配達を、抗体の 生成を理解するために現在もなされている進歩と組合せると、活性な抗腫瘍免疫 を発生させることがさらにできるようになるはずである。このアプローチには明 らかに非常に柔軟性があり、多数の他の腫瘍抗原を用いて免疫処置するのに有用 である。これらの腫瘍抗原は、頸管ガン腫に含まれるヒトのパピローマウィルス E6/E7タンパク質、多くのガンに含まれる突然変異体p53/ras、およ びおそらくはガン胎児性抗原等の腫瘍胎児抗原を含み得る。さらに、ここに示し たアプローチは、インビボで高い割合で突然変異を起こし個体間でコードされる 抗原にかなりのばらつきが生じるHIV等のウィルスに有用であろう。 要するに、本発明は、免疫原性の低い自己または変更した自己のタンパク質を 用いて免疫処置するための単純で効果的なワクチン戦略を提供する。特定の具体 例では、標的遺伝子にPCR増幅(およびアセンブリ)を行なった後、PCR生 成物を制限し、適切に消化された発現プラスミドにクローン化する。その後、結 果として得られるプラスミドDNAの大量の調製物をそのまま接種のために用い る。発現プラスミドは、他の免疫調節ポリペプチドとの融合または結合の際に疾 患マーカーを生成して、治療上の目標を達成するように免疫応答を調節すること ができる。コスト が高いインビトロでのタンパク質発現および精製システムは必要でなくなり、種 々の疾患、特に個々の患者または同様な症状の患者のサブグループにあわせて、 ワクチンを作らなければならない疾患のためのワクチンの開発が促進される。 上述において、配列ID NO.49−66は、以下のリストに示す2番目の 配列リストにおいて配列ID No.1−18として示している。 配列リスト (1) 一般情報 (2) SEQ ID NO:1に関する情報 (i) 配列の特性: (A) 長さ:22塩基対 (B) タイプ:核酸 (C) 鎖の状態:1本鎖 (D) トポロジー:線状 (ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム) (iii) 仮説:なし (iii) アンチセンス:なし (xi) 配列の記載:SEQ ID NO:1: (2) SEQ ID NO:2に関する情報: (i) 配列の特性: (A) 長さ:22塩基対 (B) タイプ:核酸 (C) 鎖の状態:1本鎖 (D) トポロジー:線状 (ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム) (iii) 仮説:なし (iii) アンチセンス:なし (xi) 配列の記載:SEQ ID NO:2: (2) SEQ ID NO:3に関する情報: (i) 配列の特性: (A) 長さ:22塩基対 (B) タイプ:核酸 (C) 鎖の状態:1本鎖 (D) トポロジー:線状 (ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム) (iii) 仮説:なし (iii) アンチセンス:なし (xi) 配列の記載:SEQ ID NO:3: (2) SEQ ID NO:4に関する情報: (i) 配列の特性: (A) 長さ:22塩基対 (B) タイプ:核酸 (C) 鎖の状態:1本鎖 (D) トポロジー:線状 (ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム) (iii) 仮説:なし (iii) アンチセンス:なし (xi) 配列の記載:SEQ ID NO:4: (2) SEQ ID NO:5に関する情報: (i) 配列の特性: (A) 長さ:22塩基対 (B) タイプ:核酸 (C) 鎖の状態:1本鎖 (D) トポロジー:線状 (ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム) (iii) 仮説:なし (iii) アンチセンス:なし (xi) 配列の記載:SEQ ID NO:5: (2) SEQ ID NO:6に関する情報: (i) 配列の特性: (A) 長さ:22塩基対 (B) タイプ:核酸 (C) 鎖の状態:1本鎖 (D) トポロジー:線状 (ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム) (iii) 仮説:なし (iii) アンチセンス:なし (xi) 配列の記載:SEQ ID NO:6: (2) SEQ ID NO:7に関する情報: (i) 配列の特性: (A) 長さ:24塩基対 (B) タイプ:核酸 (C) 鎖の状態:1本鎖 (D) トボロジー:線状 (ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム) (iii) 仮説:なし (iii) アンチセンス:なし (xi) 配列の記載:SEQ ID NO:7: (2) SEQ ID 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───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI C12Q 1/68 Z 9453−4B (81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE, DK,ES,FR,GB,GR,IE,IT,LU,M C,NL,PT,SE),OA(BF,BJ,CF,CG ,CI,CM,GA,GN,ML,MR,NE,SN, TD,TG),AT,AU,BB,BG,BR,BY, CA,CH,CZ,DE,DK,ES,FI,GB,H U,JP,KP,KR,KZ,LK,LU,MG,MN ,MW,NL,NO,NZ,PL,PT,RO,RU, SD,SE,SK,UA,US,VN (72)発明者 スティーブンソン,フレダ・キャサリン イギリス、エス・オー・1 7・エイ・デ ィ サウサンプトン、バセット、メドーヘ ッド・ロード、9 (72)発明者 ウィンター,グレゴリー・ポール イギリス、シィ・ビィ・1 4・ユー・テ ィ ケンブリッジ、カーベンディッシュ・ アベニュ、64

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.疾患マーカーに対する免疫応答を調節するための免疫調節組成物調製法であ って、患者からの適切な試料を分析することにより疾患マーカーをコードする核 酸配列を同定して、そこから細胞外でクローン化するステップと、前記核酸を適 切なベクターに挿入するステップと、免疫系と相互作用する形で疾患マーカーを 発現させるように前記ベクターを患者に投与するステップとを含む、免疫調節組 成物調製法。 2.疾患マーカーは自己または変更した自己のポリペプチドである、請求項1に 記載の方法。 3.前記疾患マーカーをコードする核酸配列はPCRにより患者からクローン化 される、請求項1または請求項2に記載の方法。 4.疾患マーカーは、BまたはT細胞悪性腫瘍の表面に発現されるイディオタイ プ決定基である、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の方法。 5.請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の方法によって作られる、組成物 。 6.自己または変更した自己のポリペプチドに対する個体の免疫応答を変えるた めにインビボで生きた細胞に配達するための組成物であって、個体の免疫系と相 互作用する形で自己または変更した自己のポリペプチドの発現を引き起こす核酸 配列を含む、組成物。 7.図7に示す配列のヌクレオチド606〜716の核酸配列を実質的に含む、 ベクター。 8.図7に示す配列のヌクレオチド606〜780のヌクレオチド配列を実質的 に含む、請求項7に記載のベクター。 9.図7に示す配列のヌクレオチド775〜1(5′から3′への方向)のヌク レオチド配列を実質的に含む、ベクター。 10.図7に示すpVAClのヌクレオチド配列を実質的に含む、請求項7、8 または9のいずれかに記載のベクター。 11.自己または変更した自己のポリペプチドに対する個体の免疫応答を変える ための方法であって、個体の免疫系と相互作用する形で前記自己または変更した 自己のポリペプチドの発現を引き起こす核酸配列をインビボで生きた細胞に配達 するステップを含む、方法。 12.前記核酸配列は、前記個体から得られた試料から細胞外でクローン化され る、請求項11に記載の方法。 13.核酸はキャプシドに包まれない形で配達される、請求項11または12に 記載の方法。 14.前記自己または変更した自己のポリペプチドに対する個体の免疫応答をさ らに調節するために、さらなる免疫調節ポリペプチドの発現を引き起こすように 第2の核酸配列を個体に配達するステップをさらに含む、請求項11、12また は13のいずれかに記載の方法。 15.前記第2の核酸配列は、請求項11に記載の核酸配列と同じ核酸分子から 構成される、請求項14に記載の方法。 16.前記自己または変更した自己のポリペプチドおよび前記さらなる免疫調節 ポリペプチドは、個体において同時に発現するまたは融合ポリペプチドとして発 現する、請求項14または15に記載の方法。 17.前記さらなる免疫調節ポリペプチドは、サイトカインまたは外来アミノ酸 配列を含む、請求項14、15または16のうちのいずれかに記載の方法。 18.前記核酸配列または前記第2の核酸配列は、前記自己または変更した自己 のポリペプチドおよび/または前記さらなる免疫調節ポリペプチドを膜結合性に させる配列を含む、請求項11ないし17のいずれかに記載の方法。 19.前記核酸配列および/または前記第2の核酸配列はDNAを含む、請求項 11ないし18のいずれかに記載の方法。 20.自己または変更した自己のポリペプチドは、B細胞の表面に提示される免 疫グロブリン分子からのイディオタイプ決定基、T細胞レセプターからのイディ オタイプ決定基、突然変異した腫瘍遺伝子生成物、または腫瘍胎児抗原を含む、 請求項11ないし19のいずれかに記載の方法。 21.自己または変更した自己のポリペプチドに対する個体の免疫応答が高めら れる、請求項11ないし26のいず れかに記載の方法。
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