JP4011105B2 - 免疫応答修飾におけるまたはそれに関する改善 - Google Patents

免疫応答修飾におけるまたはそれに関する改善 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、個体の免疫応答を修飾する方法に関連し、また、本発明の方法を実施するための新規な組成物および前記組成物を生産する方法に関する。
発明の背景
レトロウィルスベクターに詰込まれたDNAの哺乳動物宿主への導入を記載する幾つかの報告がこれまでにあった。より最近では、Wolffら(1990 Science 297, 1465−1468)が、RNAおよびDNA発現ベクター(クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ[CAT]、ルシフェラーゼ、およびβ−ガラクトシダーゼのようなレポーター遺伝子を運搬する)をウィルス性のパッケージベクターを使用せずにマウスの骨格筋に注入した実験を報告した。様々なアッセイによって、レポーター遺伝子が筋肉細胞の幾つかに発現されたことが示された。
続いて、FelgnerおよびRhodes(1991 Nature 349, 351-352)が外来遺伝子の発現を導くために注入されるDNA(パッケージされたものおよびそのままのものの両方)の使用を伴った様々な実験の結果を追試験し、免疫調節のために注入DNAを用いる考えを示唆した。特定的には彼らは、「ヒト免疫不全ウィルスgp120タンパク質の分泌形のための遺伝子を含み、かつサイトメガロウィルス[CMV]プロモーターによって駆動されるプラスミドを用いることによって、これらのコンセプトの幾つかが試験された。」と述べた。彼らは、DNAの単なる注入が外来性タンパク質に対して高いIgG抗体力価を誘発したことを発見した。
1992年にTangら(Nature 356, 152-154)は「遺伝子免疫感作」の概念をさらに発展させた。彼らはプラスミドDNAで被覆された金微粒子を用いて、ヒトβ−アクチンまたはCMVプロモーターのいずれかの制御下でヒト成長ホルモン(hGH)の発現をコードする遺伝子をマウスに導入した。マウスはこの後hGHに対する血清抗体反応を発生したことが示された。
まとめると、強い免疫原性のある外来性タンパク質に対する免疫応答をマウスに発生させるのに、遺伝子免疫感作を用いることが可能であることが示された。これまでは、実質的に免疫原性のない「自己」または「変更された(部分的に変えられた)自己」のポリペプチドに対する免疫応答を調節するのにそのような方法が用いられ得るということは示唆もされなければ可能であるとも考えられていなかった。
発明の概要
第1の局面においてこの発明は、個体の免疫系と相互作用する形態で前記自己のまたは変更された(部分的に変えられた)自己のポリペプチドの発現を導く核酸配列をインビボで生きた細胞に配達することを含む、自己のまたは変更された自己のポリペプチドに対する個体の免疫応答を修飾する方法を提供する。
好ましくは核酸配列は細胞外でクローン化されたものである。
自己のまたは変更された自己のポリペプチドは(たとえばグリコシル化によって)合成後に処理されるポリペプチドであってもよい。
この明細書のために、自己のポリペプチドは、同じ種の少なくともある割合の個体のゲノムに通常存在する核酸配列によってコードされるポリペプチドとして定義される。そのような自己のポリペプチドはたとえば(B細胞リンパ腫の表面で発現される)免疫グロブリンのイディオタイプ抗原決定基であってもよい。
変更された自己のポリペプチドは、個体において、インビボで生じる、前記自己のポリペプチドをコードする核酸配列を変更させるプロセスによって、自己のポリペプチドから誘導される。このようなプロセスはたとえば、欠失、付加、置換および転座を含むであろう。典型的には、変更された自己のポリペプチドは腫瘍結合抗原である。
好ましくは核酸配列はそれが配達される個体から得られたサンプルからクローン化される。
好ましくは核酸配列はキャプシドに被包されていない(つまり、ウィルス粒子または他のパッケージ内に封じ込められていない)形態で配達される。しかしながら、核酸はパッケージまたは粒子(たとえばリポソーム)の外表面と結合してもよい。
個体への配達の後、自己のまたは変更された自己のポリペプチドは独自に発現されてもよい。しかしながらより好ましくは、自己のまたは変更された自己のポリペプチドは、さらなる免疫調節ポリペプチドとともに、同時に発現されるかまたは融合として発現される。
自己のまたは変更された自己のポリペプチドに対する免疫応答をさらに調節する目的で、さらなる免疫調節ポリペプチドの発現を導く、個体への第2の核酸配列の配達を、この方法がさらに含むことは、したがってこの発明の好ましい特徴である。この第2の核酸配列は第1の核酸配列と同じ核酸配列分子上で構成されてもよく、または第2の核酸分子に存在してもよい。
このさらなる免疫調節ポリペプチドはたとえばサイトカインまたは外来性ポリペプチド(たとえばウィルスエンベロープタンパク質)であってもよい。
第1および第2の核酸配列が両方とも同じ核酸分子に存在する場合には、自己のまたは変更された自己のポリペプチドおよびさらなる免疫調節ポリペプチドの両方を含む融合ポリペプチドの発現を与えるように配列が構成されてもよい。
第1および第2の核酸分子が異なる分子に存在する場合には、構成は好ましくは、自己のまたは変更された自己のポリペプチドが個体に導入された場合同時に発現されるような構成である。さらに構成は、自己のまたは変更された自己のポリペプチドおよびさらなる免疫調節ポリペプチドが同じ個体で発現される場合には(間接的にまたは直接的に)結合するであろうような構成であってもよい。典型的には核酸配列はデオキシリボ核酸配列である。
特定の自己のまたは変更された自己のポリペプチドに対する免疫応答を促進または抑制するためにこの発明の方法が用いられてもよいことは当業者にとって明らかである。自己のまたは変更された自己のポリペプチドが腫瘍関連抗原である場合には、腫瘍の増殖を停止または低減するよう、抗原に対する免疫応答を促進することが明らかに望ましい。以下の自己のまたは変更された自己のポリペプチド、つまり、B細胞悪性腫瘍の表面に発現される免疫グロブリン上のイディオタイプ抗原決定基、T細胞悪性腫瘍の表面に発現されるT細胞レセプター(TCR)のイディオタイプ抗原決定基、腫瘍の表面に発現される突然変異した癌遺伝子または他の自己のポリペプチド、および胎児腫瘍性抗原、に対する免疫応答の促進が好ましいであろう。
しかしながら、特定の自己のまたは変更された自己のポリペプチドに対する免疫応答を減少させることを望むような状況に直面することもさらにあり得る。たとえば、自己のポリペプチドは有害な自己免疫疾患(たとえば、リウマチ様関節炎、多発硬化症、糖尿病)となる不適当な免疫応答の対象となり得る。代替的には、治療の効力を下げる、治療タンパク質(たとえば、抗体、糖尿病患者に投与されるインシュリン、血友病患者に与えられる第VIII因子)への免疫応答を患者が起こすこともあり得る。さらなる可能性はMHC抗原に対する免疫応答の抑制であり、それによって移植片拒絶反応に伴う問題が減少し、MHC不適合性バリアを超えた移植の可能性が与えられるであろう。サイトカイン、インターロイキン−10(IL−10)は免疫抑制効果を発揮することが示され、したがって、この発明の方法に基づいて患者に自己のまたは変更された自己のポリペプチドをIL−10を用いて同時に発現することは望ましいアプローチであるかもしれない。
第2の局面において、この発明は、疾患マーカーに対して免疫応答を調節するために免疫調節組成物をつくる方法を提供し、それは、患者からの適当なサンプルの分析によって疾患マーカーをコードする核酸配列を同定しそれから細胞外でクローン化するステップと、前記核酸配列を適当なベクターに挿入し前記ベクターを患者に投与して、免疫系と相互作用する形態で疾患マーカーの発現を引き起こすステップとを含む。
この明細書のために、疾患マーカーはポリペプチドを意味することが意図され、その発現および/またはそれに対する免疫応答は個体における疾患または感染を示す。
好ましくは疾患マーカーは自己のまたは変更された自己のポリペプチドである。典型的には前記疾患マーカーをコードする核酸はPCRによって患者からクローン化される。
典型的には、疾患マーカーは、B細胞悪性腫瘍の表面に発現される免疫グロブリンからのイディオタイプ抗原決定基かまたはT細胞悪性腫瘍の表面に発現されるT細胞レセプターからのイディオタイプ抗原決定基である。代替的には疾患マーカーは(胎児腫瘍性抗原のような)別の腫瘍関連抗原であってもよい。
第3の局面において、この発明は、自己のまたは変更された自己のポリペプチドに対する個体の免疫応答を修飾するためにインビボで生きた細胞に配達するための組成物を提供し、その組成物は、個体の免疫系と相互作用する形態で自己のまたは変更された自己のポリペプチドの発現を導く核酸配列を含む。
特定の具体例において、この発明は、悪性腫瘍ヒトB細胞の表面に提示されるイディオタイプ抗体の重鎖および軽鎖可変領域を含むタンパク質をコードするイディオタイプマーカーを提示する形質転換されたヒトリンパ球に対して免疫応答を誘発するのに使用されることができるワクチン核酸を提供する。
この発明は例によって、および以下の図面への参照によってさらに記載される。
図1は、scFvを発現するPCRアセンブリの方法の概略図である。
図2は、scFvイディオタイプ免疫グロブリンを発現し精製するのに用いられるベクターの配列を示す。
図3は、プラスミドpNipenvを生成するのに用いられる方法の概略図である。
図4は、プラスミド構成物pNipenv、pSV2 Nipenv、pSV2 Nipストップenv、およびpSV2 BCLenvの概略図である。
図5は、ベクターpVAC1のHindIII−XbaIフラグメントの配列を示す。
図6は、免疫感作実験の結果を示すグラフである。
図7は、ベクターpVAC1の全体の配列を示す。
図8は、pVAC1制限地図を示す。
図9は、pVAC1の主な特徴の概略図を示す。
図10は、免疫感作実験の結果を示すグラフである。
図11(a,b)はFACS分析の結果を示す。
あるタイプのB細胞非(Non)ホジキン(Hodgkin’s)リンパ腫(NHL)に発現される表面免疫グロブリンのイディオタイプ抗原決定基は独自の腫瘍特異抗原である。したがって、それらは様々な免疫治療の抗リンパ腫戦略のための適当な標的であるはずである。B細胞NHLのイディオタイプ抗原決定基に対して生成されたネズミのモノクロナール抗体(MAb)はヒトの治療の試みにおいて与えた抗力は限られたものであった。部分的なおよび完全な応答が観察されたが、ネズミMAbはヒトのエフェクター機能を非効率的に回復させる傾向にあり、かつそれ自体がヒト抗マウス抗体反応の標的である。さらに、表面Igネガティブリンパ腫細胞の派生が治療の後に観察された。これらの制限を、個々の患者のためのMAbを発生する費用および不便さと併せて考えて、このアプローチは広く採用されてこなかった。しかしながら、抗イディオタイプ抗体がB細胞NHLにおいて治療上の可能性を有することは明らかである。
受動的抗イディオタイプ免疫血清療法に対する1つの代替法は、寛容を破り患者における強い抗イディオタイプ抗体反応を誘発することを目的とする能動的免疫感作である。このアプローチのさらなる利点は、リンパ腫に対してT細胞媒介免疫応答を刺激する可能性をさらに有することである。問題は、寛容を破り有効な抗リンパ腫免疫応答を刺激するのに、どのように抗原(イディオタイプ抗体)を最もよく提示するかということである。調節された腫瘍細胞ワクチンを用いて細胞免疫性を刺激する努力は限られた成功しかみなかった。免疫原性の高い担体タンパク質に化学的に結合されるイディオタイプ免疫グロブリンを用いることに基づく特定のワクチンは、動物モデルで予防および治療効果の両方を与えることにおいてより成功することがわかった(GeorgeおよびStevenson, 1989 Intern. Rev. Immunol. 4, 271-310)。
免疫グロブリンをほとんど分泌しないリンパ腫にとって、イディオタイプをつくることは大きな問題である。本発明者は、イディオタイプ免疫グロブリンの遺伝子を同定するためPCRおよびDNA配列決定法を用いて、個々の患者ごとにつくることのできる単純で効果的なワクチンを開発するための様々な戦略を調べた。
特定の具体例において、この発明は、BまたはT細胞、抗体またはTCR、イディオタイプマーカーを提示するヒトリンパ球に対して免疫応答を誘発するのに用いられる核酸ワクチンを提供し、そこにおいて、該核酸は、両方の可変領域(VH/VL;Va/Vb;Vg/Vd)を含むポリペプチドをコードする。
B細胞リンパ腫の細胞表面免疫グロブリン(Ig)において発現されるイディオタイプ抗原決定基は腫瘍結合抗原として作用し得る(追試験のためにGeorgeおよびStevenson,1989を参照されたい)。同様に、細胞表面TCRはT細胞リンパ腫において腫瘍結合抗原としてさらに作用し得る(Jansonら、1989 Cancer Immunol. Immunother. 28,225-232)。したがって、それらは、患者に対する受動的抗イディオタイプ抗体の投与に対して顕著に、治療のための魅力的な標的を提示する(Millerら、1982 New Engl. J. Med. 306,517-522)。標的悪性腫瘍B細胞の体細胞突然変異は、標的が抗イディオタイプ抗体から逃避する結果となり得るが(Levyら、1987 J. Immunol. Rev. 96, 43-;GahlerおよびLevy, 1992 PNAS 89, 6770-6774)、免疫グロブリン発現の完全な欠如は稀である(Meekerら、1985 New Engl. J. Med. 312, 1658-1665;Zelentzら、1990 Ann. Oncol.2, 115-122)。別のアプローチは能動的免疫療法のためにイディオタイプ抗原決定基を用いることであり、つまり、腫瘍細胞からのイディオタイプIgで腫瘍を有する宿主を免疫処置し、それによって自己抗イディオタイプ応答を発生させることである(GeorgeおよびStevenson, 1989を参照されたい)。この応答はポリクロナールであるため、標的B細胞が選択を逃避することはより困難であり、さらに、この応答は継続的に提示され、後遺の疾患を制御することができるかもしれない。事実、腫瘍攻撃前のイディオタイプIgでの能動的免疫感作は、動物において典型的なB細胞腫瘍を抑制することにおいて有効であり(StevensonおよびGordon, 1983 J. Immunol. 130, 970-973;Georgeら、1987 J. Immunol. 138, 628-634;Campbellら、1987 J. Immunol. 139, 2825-2833)、初期腫瘍を有する動物を治療するのに有効であることがわかっている(Georgeら、1988 J. Immunol.141, 2168-2174)。さらに、リンパ腫を有する患者から分離されたヒトIgでのイディオタイプ免疫感作は持続的な腫瘍退縮と関連している(Kwakら、1992 New Engl. J. Med. 327, 1209-1215)。しかしながら、非ホジキンリンパ腫に関してイディオタイプヒト抗体を分離することは困難でかつ時間がかかり、それはリンパ球の表面にあるものの、免疫グロブリンをほとんど分泌しない。免疫感作のための十分なイディオタイプ抗体をつくるために、ヘテロハイブリドーマがマウス細胞系との融合によって調製され、その抗体は精製されなければならない(Carrollら、1985 J. Immunol. Methods 89, 61-67)。この収率は低いことがしばしばであり、この結果、融合がヒトB細胞腫瘍に由来することを確認しなければならない。
特定の具体例においては、この発明は、腫瘍抗体のイディオトープ(およびパラトープ)を発現するために、腫瘍B細胞からのV遺伝子の分離を必要とする。したがってまず患者からのB細胞のサンプルで、重鎖および軽鎖の両方の再配列されたV遺伝子が、ポリメラーゼ連鎖反応および「万能」プライマーを用いて増幅される(Orlandiら、1989 PNAS 86, 3833-3837;Marksら、1991 J. Mol. Biol. 222, 581-597;表1 Seq. ID Nos. 1-48をさらに参照されたい)。増幅されたV遺伝子はクローン化されて配列決定される(Sangerら、1977 PNAS 74, 5463-5467)。悪性腫瘍B細胞からのV遺伝子は反復VHおよびVL遺伝子配列として同定される。何人かの患者では、重鎖および軽鎖の両方に関し、共通の反復配列を同定することが可能であった。これらの配列はこのあと、3人の患者の例において、ヘテロハイブリドーマから遺伝子を配列決定することによって確認された。重鎖および軽鎖の組合せは腫瘍のイディオトープを明らかにする(例1)。原理的には、イディオトープを明らかにする連結された重鎖および軽鎖配列の主な組合せを同定するために、同じ細胞内で再配列されたV遺伝子を増幅し連結することも可能であろうが(Embletonら、1992 Nucl. Acids Res. 20, 3831-3837)、ここではV、HおよびVLは別々に同定されPCRアセンブリによって連結される。VHおよびVL遺伝子は、機能抗体フラグメント、たとえば連結された単鎖FvフラグメントとしてのVドメインの両方の発現のため、ベクターにクローン化される(以下を参照されたい)。
以前の研究では、リンパ腫のためのマウスのモデルにおいて、腫瘍イディオタイプのV遺伝子は、細菌において軽鎖および重鎖の融合タンパク質としてクローン化され発現された。この後分離している鎖が免疫原として用いられた。しかしながら、分離した鎖は変性され、任意の例において、抗体のパラトープを与えるよう同時発現されなかった。事実、著者らは「組換えFvタンパク質を精製するのに、細菌におけるVHおよびVL遺伝子の同時発現がそうであろうように、天然タンパクに存在するエピトープと同様の固定された立体配置を有するペプチドに関するさらなる研究は有用であることがわかるであろう。」と示唆した(Campbellら、1987、上記に引用される)。しかしながら、著者らはイディオトープのV遺伝子をどのようにして分離するかを教示しなかった。さらに著者らは組換えFvフラグメントをワクチンにどのように組入れるかも教示しなかった。理想的には、ワクチンは、抗原特異B細胞、細胞障害性Tリンパ球(CTL)、およびヘルパーT細胞を刺激することができるべきである。B細胞刺激は、目的とする抗原がB細胞表面上の特異的抗原レセプター(表面Ig)と十分に高い親和性をもって結合することを必要とする。ある多価抗原はB細胞増殖を直接、より頻繁に、刺激することができるが、有効な既応反応を与えるために、ヘルパーT細胞によって与えられる付加的なシグナルが要求される(以下を参照されたい)。
CTLのT細胞レセプター(TCR)は標的細胞表面で提示される特定のMHCクラスI結合ペプチドを認識する。このようなペプチドは一般的には、標的細胞内で製造されるより大きなポリペプチドまたはタンパク質の処理によって誘導される。したがって、効率的なCTL刺激のためには、標的抗原はMHCクラスI発現細胞において細胞内で合成されるべきである。発現のレベルは、通常はMHCペプチド結合溝で(恐らくは高い親和性を持って)結合されるそれらの自己のペプチドを置換するために十分なペプチドを発生するよう、十分に高いものであるべきである(Ohno, 1992 PNAS 89, 4643-4647)。抗原特異的B細胞と同様、増殖および増大される細胞障害能力のために、CTLは抗原認識の後に(サイトカインの形態での)付加的なシグナルを必要とし、それらはヘルパーT細胞によって与えられる。
T細胞ヘルパーは最適B細胞およびCTL反応のために必要とされる。CD4−ポジティブヘルパーT細胞は(それらの独自のTCRを介して)特定の細胞表面MHCクラスII結合ペプチドと相互作用し、そのようなペプチドは一般には、分化した抗原提示細胞(APC)によって内在化されるタンパク質抗原のタンパク質開裂によって誘導される。マクロファージ、樹枝状細胞、およびBリンパ球は、このような方法で抗原を提示することができる細胞の一部である。したがって、Bリンパ球はそれらの表面Igに結合される抗原を内在化して処理し、続いてMHCクラスII結合誘導ペプチドを提示する。表面ペプチドを認識するCD4−ポジティブTヘルパー細胞は様々な免疫刺激サイトカインを放出し、さらなるB細胞活性化、増殖および抗体生成を刺激することができる。同様に、局所的炎症反応の部位に存在するマクロファージは、食作用を受けた抗原を処理しTヘルパー細胞によるサイトカイン放出を刺激し得て、局所的に存在するCTLの活性化、増殖、および細胞障害性を促進するに至る。
したがってワクチン抗原は理想的には、1)MHCクラスIポジティブ宿主細胞によって細胞内で合成され、2)宿主細胞クラスI MHCによって提示されると、TCRを介して宿主CTLのサブセットを刺激することができるペプチドを生じさせ、3)宿主細胞クラスII、MHCによって提示されると、TCRを介して宿主ヘルパーT細胞のサブセットを刺激することのできるペプチドを生じさせ、4)マクロファージおよび抗原特異的B細胞の両方を含む宿主APCによって内在化され処理され、5)天然の形態で、宿主Bリンパ球との相互作用のために利用可能であるべきである。
さらなる特定の具体例では、この発明は、哺乳動物細胞内での腫瘍抗体のイディオトープの再配列されたVHおよびVL遺伝子の発現を与え、宿主MHCと組合せて細胞表面上での提示のための、および(折り畳まれた抗体フラグメントとしての)パラトープの提示(または分泌)のためのペプチドの生成を可能にして、抗イディオタイプ抗体の生成を誘発する。抗体フラグメントはそれをコードする組換えウィルスの感染によって哺乳動物細胞に導入されてもよい。原理的には、抗体フラグメントは、感染された(形質移入)された細胞の表面上にそれらを分泌または提示するためのシグナル配列を与えられてもよい。代替的にはフラグメントは、たとえばウィルスの被覆タンパク質のような、例2に記載されるような細胞の表面上に提示される別のタンパク質と連結されてもよい。(単鎖Fvフラグメントとしての)抗体フラグメントはウィルスの被覆タンパク質に付加される機能形態で提示されて、それらはさらに折り畳まれ、かつ感染された細胞の表面に天然の形態であることを示す(Russellら、1993 Nucl. Acids Res. 21,1081-1085)。抗体フラグメントはそれをコードする核酸を用いて哺乳動物細胞にさらに導入されてもよい。例としては、(上述のような)ウィルスの被覆タンパク質と抗体フラグメントとの間の融合タンパク質をコードする遺伝子が(皮下にまたは筋肉内に、例3を参照)直接注入によってマウスを免疫処置するのに用いられた。
(以下の)例は主としてリンパ球悪性腫瘍におけるイディオタイプマーカーの分離に関連するものであるが、もしV遺伝子対を同定することが可能であれば、同じ方法で、自己免疫疾患に伴われるBおよびT細胞イディオタイプに対して免疫処置を行なうことがさらに可能であるはずである。もちろん、自己抗原に対して反応性を有するモノクロナール抗体が自己免疫疾患患者のB細胞から既に作られている。恐らく、B細胞内で重鎖および軽鎖の組合せをともに連結し(Embletonら、1992)、その後、ファージにクローン化し(McCaffertyら、1992 Nature 348, 552-554)、続いて自己特異性を有するファージのための選択により、関連する抗体の同定が容易となり、抗イディオタイプ療法のためのそれらの使用が可能となる。他の自己免疫疾患では、あるTCR族が過剰に示されることが知られており(Marguerieら、1992 Immunol. Today 13, 336-338)、したがって配列決定の後の細胞内PCRアセンブリは、関連するレセプターを同定し、かつ抗(TCR)イディオタイプ免疫感作のためにそれらを引続いて使用することを可能にするはずである。

例1−B細胞リンパ腫の生検からのV遺伝子の同定
生検材料の調製
病理学的に確認された濾胞性リンパ腫を有する5人の患者から生検試料が得られた。それらは通常の診断法の間に得られた。軽鎖は免疫組織化学によってカッパまたはラムダとして同定された。悪性でないコントロールとして、クローン病を有する患者からの小腸リンパ節と、脾摘出を行なった患者からの脾臓のサンプルとが得られた。生検材料は単細胞懸濁物として調製され、細胞はこの後凍結されて−70℃で保存された。
PCRのためのDNAの調製
PCRのために、DNAは簡単なプロテイナーゼ K/トゥイーン(Tween)20溶解法を用いて調製された(Innisら、1990 PCR Protocols:A Guide to Methods and Applications;Academic Press Inc., p147)。簡単に言うと、細胞はマイクロ遠心分離機で13,000rpmでの20秒間の遠心分離によってペレット化された。この後細胞は、K−緩衝液(10mM トリスCl(pH8.3)、50mM KCl、1.5mM MgCl2、0.5% トゥイーン20、100mg/ml プロテイナーゼK)中で約106/mlで再懸濁される前に、1ml PBSで2度洗浄されて、細胞を溶解させてDNAを放出するために56℃で60分間インキュベートされた。プロテイナーゼKはこの後95℃での30分間のインキュベーションによって不活性化された。こうして放出されたDNAはPCR反応に直接用いられ、またはそれに続く使用のために−20℃で保存された。
PCRプライマー
PCRプライマーは再配列された重鎖カッパおよびラムダ軽鎖遺伝子を増幅するよう設計された。5’プライマーはV遺伝子のフレームワーク1に基づく。VHおよびVkプライマーはMarksら(1991)によって記載されるものと同様である。しかしながら、(cDNAに対立するものとしての)ゲノムDNAからの増幅では、3’末端で塩基1つ分短くされたプライマーが用いられた場合は、生成物はよりクリアであることがわかった(データは示さず)。加えて、使用されるプライマーの数は同様のプライマーを1つのコンセンサスプライマーとして組み合わせることによって減少された。JHプライマーにおける1つの変化を除いて、共通のBstEII部位を導入するために、制限部位を導入するための変化はなされなかった。Vλプライマーをベースとする制限DNA配列の情報は利用可能であったが、プライマーは利用可能な配列データからVλ1、Vλ2、Vλ3、およびVλ4族に作られた(Songsivilaiら、1990 Eur. J. Immunol. 20, 2661-2666;Alexandreら、1989 Nucl. Acids Res. 17, 3975;Bernardら、1990 Nucl. Acids Res. 18, 7139;Chuchanaら、1990 Eur J. Immunol. 20, 1317-1325)。他の族も存在することが知られているが(Chuchanaら、1990)、利用可能なヌクレオチド配列データがなく、プライマーは作られなかった。J領域プライマーは重鎖(Ravetchら、1981 Cell 27、583-591)、カッパ鎖(Hieterら、1982 J. Biol. Chem. 257, 1516-1522)およびラムダ鎖(UdeyおよびBlomberg 1987 Immunogenetics 25, 63-70;Dariavach 1987 PNAS 84, 9074-9078;BauerおよびBlomberg 1991 J. Immunol. 146, 2813-2820;CombriatoおよびKlobeck、1991 Eur. J. Immunol. 21, 1513-1522;Frippiat, 1990 Nucl. Acids Res. 18, 7134)のための生殖細胞系J領域のゲノム配列に対して相補的に作られた。Jλ遺伝子はそれらのそれぞれのCλ遺伝子と組合わされ、Cλ4、Cλ5(Dariavach, 1987)および恐らくCλ6(BauerおよびBlomberg、1991;CombriatoおよびKlobeck、1991)は偽遺伝子であるため、それらは発現されるタンパク質としては現われないはずである。この結果、これらのJλ遺伝子に対するプライマーは作られなかった。2つのJ領域プライマーを組合せることによって、全部で3つのJ1プライマーJλ1、Jλ2/3、Jλ7が作られた。表1は最初のPCRプライマーの完全なリストを示す。
再配列された免疫グロブリン可変領域のPCR増幅
V遺伝子族およびJ領域プライマーは表1に示される個別のプライマーの等モル混合物として用いられた。VHBACKおよびJHFORは重鎖PCR反応のために用いられた。同様の混合物がカッパまたはラムダ鎖PCR増幅のために用いられた。PCR増幅は50μl容量でハイベイド・サーマル・リアクタ(Hybaid Thermal Reactor)(ハイベイド(Hybaid))を用いて行なわれた。反応混合物は1 x PCR緩衝液(プロメガ(Promega)、10mM トリスCl[Ph 8.8]、50mM KCl、1.5mM MgCl2、0.1% トリトン(Triton)X-100)中に20pmolの各々のプライマー混合物、250μMのdNTP(ファルマシア(Pharmacia)、ウプサラ(Uppsala)、スウェーデン(Sweden))を含む。いかなる汚染の危険性をも最小限にするために、さらに注意が払われた。混合物はPCR反応をセットアップするために特に指定された室内で層流フードにセットアップされた。この後サンプルはUVオーブン(アンプリラッド(Amplirad)、ジェネテッィクリサーチ(Genetic Research)、ダンモウ(Dunmow)、イギリス(UK))で5分間UV処理された。この後鋳型(5μl)が加えられ、反応混合物を鉱油(シグマ(Sigma))で覆い、サンプルは94℃で5分間加熱された。この段階で、TaqDNAポリメラーゼ(プロメガ)、2.5ユニットが添加された。増幅は35サイクルで、94℃1分、65℃、1分アニール;72℃1分伸長で行なわれた。増幅された可変領域は1.5%LMPアガロース/TAEゲルで分析され、臭化エチジウムを用いて視覚化された。サイズ320/350塩基対のバンドが摘出され、製造業者の指示に基づいてジェネクリーン(GENECLEAN)IIキット(バイオ(Bio)101)を用いて精製された。V領域の少なくとも2つの独立したPCR増幅がすべての患者のサンプルから行なわれ、リンパ節DNAのPCRがヘテロハイブリドーマからの対応するPCRの前に行なわれた。
PCR生成物のクローン化および配列決定
Marchukによって記載されるTベクタークローン化システム(Marchukら、1991 Nucl. Acids Res. 19, 1154)が用いられた。簡単にいうと、ベクターが、pブルースクリプト(pBluescript)IIKS+ストラタジーン(Stratagene))から、平滑末端を生成するための(NBLからの)EcoRVを用いた消化、およびその後の、2mMのdTTPを含むPCR緩衝液(プロメガ)中での70℃で2時間のTaqDNAポリメラーゼ(プロメガ)を用いての処理によって調製された。精製されたV遺伝子PCR生成物はTベクターに結合され、受容能のあるE.coli株TG1に形質転換された(Gibson、1984 博士号論文、ケンブリッジ大学(University of Cambridge)、英国(United Kingdom))。組換えクローンはイソプロピル−β−チオガラクトシドピラノシド(IPTG、シグマ)を用いて青色/白色選別によって同定された。ランダムな組換えクローンが採取され、ssDNAがヘルパーファージ(M13KO7、ストラタジーン)を用いた重複感染の後に調製された(VieiraおよびMessing、1987 Methods Enzymol. 153、3-11)。クローンはジデオキシ法(Sangerら、1997)によってT7 DNAポリメラーゼ(Sequenase、USB、クリーブランド(Cleveland)、アメリカ合衆国(USA)を用いて配列決定された。各患者からの多数のクローンが配列決定され、その配列が比較された。
scFvとしての腫瘍V遺伝子のアセンブリ
図1に示されるアセンブリ法はDavisらによって記載されるそれに基づく(1991 Bio/Technology 9、165-169)。アセンブリプロセスはプライマーの第2のセットを用いる。VHSfiBAKプライマーはSfiIクローン化部位をコードし、さらにVHBAKプライマーの元のセットと交雑する。scJHFORおよびscVk/Vλ BAKプライマーはそれらのそれぞれの初期プライマリーと交雑するのみならず、scリンカーをコードして単鎖Fv(scFv)の生産を可能にする(Hustonら、1988 PNAS 85、5879-5883)。NotJk/lFORプライマーはそれらのそれぞれの初期プライマーと交雑するのみならず、NotI制限部位を含む。これらのプライマーは表1にさらにまとめられる。アセンブリは2つの段階で実行される。まず、V遺伝子(重鎖および軽鎖)がオリゴタクレオチドの新しいセットを用いて配列決定鋳型から増幅された。PCR混合物は上述のようにして作られたが、使用されたプライマーは前の配列決定によって同定される関連のV遺伝子族およびJ領域プライマーのみであった。鋳型は100ngのssDNA配列決定鋳型であった。PCRの条件は、10サイクルの増幅で、94℃で1分間、50℃で1分間、74℃で1分間であった。PCRの完了時に、さらなるdNTP(5μlの2.5mM原液)がクレノウ(Klenow)ポリメラーゼ(Boehringer、2.5ユニット)とともに添加され、その後平滑末端を生成するために20℃で15分間インキュベートされた。このステップの後、生成物は上述のようにゲル精製され、25μlの水中で再懸濁された。この後、重鎖生産物からの5μlと軽鎖生産物からの5μlとがアセンブリに用いられた。このプロセスでは、PCR反応は2つのステップで実行された。まず、プライマーは添加されず、94℃で1分間、50℃で1分間、74℃で1分間のサイクルが7サイクルで用いられて重鎖および軽鎖を連結した。上述の第2のPCRの間に、重鎖および軽鎖は単鎖リンカーをコードするプライマーとともにタグ(Tag)を付けられる。このタグは、互いに相補的な重鎖および軽鎖の各々に15のヌクレオチドを含み、それらを互いにアニールさせることができる。延長反応の間に、全長が連結されたscFv分子が形成される。これらの7サイクルの終わりで、温度は94℃で3分間維持され、関連の外側プライマー(SfiVHBACK/NotJFOR)が「通過(pull-through)」増幅のために添加される。この増幅は94℃で1分間、74℃で2分間の10サイクルからなり、形成された少量の連結された生産物を増幅する働きをする。
発現のためのクローン化ならびにscFvの発現および精製
アセンブリの後、scFvは記載されるようにSfiI/NotIで消化され(Marksら、1992)、pUC119に基づいて(VieiraおよびMessing、1987)scFv発現ベクター(Hawkinsら、1992 J.Mol.Biol.226、889-896)にクローン化された。金属アフィニティークロマトグラフィーを用いての精製を可能にする、ヘキサヒスチジンタグによって置換されたMycタグを有する新しい発現ベクターpRH2が作られた。これは突然変異誘発に向けられる反転PCR部位によって作られた(Hemsleyら、1989 Nucl.Acids Res.17、6545-6551)。このベクターは図2に示される(配列ID番号59−62)。
全長scFvの発現をチェックするために、個々のコロニーが取られ、30℃で1ml 2xTY/0.1%グルコース/100mg/mlアンピシリン(Ampicillin)中で恒常的に振とうする状態で4時間増殖させられた。この段階でIPTGが1mMの最終濃度で添加され、振とうは18時間継続された。5分間のマイクロ遠心分離機における13,000rpmでの遠心分離によって上清が採収された。細菌ペレットがプラスミドDNAの調製のために−20℃で凍結され、上清は9E10抗Myc抗体を用いてウエスタンブロッティング法によって分析された(Wardら、1989 Nature 341、544-546)。この後プラスミドDNAはコロニーの細菌ペレットから調製され、全長scFvを発現することが示された。このプラスミド調製物から、scFvはSfiI/NotIフラグメントとしてpRH2にサブクローン化された。1リットルの細菌培養物が恒常的な振とうでもって、2xTY/0.1%グルコース/100mg/mlアンピシリンを含む2リットルのフラスコで、30℃において、0.9のA600nmまで増殖させられた。この段階で、IPTGが1mMの最終濃度で添加され、インキュベーションはさらに4時間継続された。この後細菌は遠心分離によってペレット化され、周辺質のフラクションが、スカーラ(Skerra)ら(1991 Bio/Technology 9、273-278)により記載されるようにして調製された。
scFv抗体フラグメントはヘキサヒスチジンタグ(標識)を利用して周辺質のフラクションから精製された。この方法はスカーラらによって記載される方法に基づく(Skerraら、上記を引用)が、6つのヒスチジンおよびニッケルの使用のほうが5つのヒスチジンおよび亜鉛よりもむしろ好ましいことがわかった(データは示さず)。1リットル培養物からの周辺質調製物が、製造業者の指示に基づいてニッケルイオンと前もって結合されたキレート化セファロースファストフロー(Chelating Sepharose Fast Flow)(ファーマシア)の1mlカラムにかけられた。カラムはこの後10mlのPBS/1M NaCl(pH7.2)で洗浄され、続いて5ml PBS/1M NaCl/75mM イミダゾール(Imidazole)(pH7.2)で洗浄された。保持されたscFvはこの後5ml PBS/1M NaCl/300mMイミダゾール(pH7.2)で溶離され、1mlフラクションとして捕集された。ピークタンパク質フラクションはA280nmを測定することによって同定され、これらはこの後、SDS−PAGEによる分析前にPBSに対して透析された。
濾胞性リンパ腫および正常なリンパ節からのV遺伝子のPCR、クローン化および配列決定
生検試料のDNAからのPCR増幅は、患者番号5番からのラムダ軽鎖を別にして、すべての例において成功した。各患者からの多数のクローンが配列決定された。反応性リンパ節および正常な脾臓由来の配列の分析から、反復配列は全くないことが明らかにされた。腫瘍を有するリンパ節の各々からは、単一の反復配列があった。配列決定結果をまとめたものが表2に示される。反復配列の中で、PCRエラーから生じたと推定される2つまでの塩基の変化があった。しかしながら、コンセンサス配列は容易にはっきりとなり、各例においてこのコンセンサス配列を有するクローンが存在した。この配列を確認するために、第2の独立した増幅が行なわれ、さらなるV遺伝子が配列決定された。同じコンセンサス配列が同定された。反復V遺伝子配列はクローン伸長を示唆し、したがって腫瘍V遺伝子を明らかにする。ここで分析された5つの腫瘍生検のうち3つに関して、ヘテロハイブリドーマが利用可能であった。PCR増幅、クローン化および配列決定はリンパ節から直接同定される配列を確認した。
腫瘍に由来するV遺伝子の絶対百分率にはばらつきがあり、これにはいくつかの理由がある。第1に、生検は(ここで検査されるすべての例では悪性腫瘍P細胞は存在する全細胞の>50%を構成するが、)腫瘍侵入の度合においてばらつきがある。第2に、プライマーは任意の特定の遺伝子を増幅する有効性においてばらつきがあり、極端な例では患者4のラムダ軽鎖の場合のように鎖は全く増幅されないかもしれない。第3に、いくつかの偽遺伝子がこれらのプライマーによって増幅される可能性があり、このことは腫瘍由来のV遺伝子の全体の百分率を下げるかもしれない。
アセンブリ、発現および精製
PCRアセンブリの使用はV遺伝子を内的部位で切断するかもしれない複数の制限酵素の使用を回避する。ここで用いられるこのプロセスは有効なようであり、リンカーフラグメントの別々の調製を必要としない(Clacksonら、1991 Nature 352、624-628)。アセンブリプロセスをチェックするために、連結された生産物はMycタグを含む発現ベクターにクローン化された(図2)。ランダムに取られたクローンが既に記載されたように増殖させられ誘導された(HawkinsおよびWinter、1992)、Mycタグに対してモノクロナール抗体9E10を用いたウエスタンブロッティング法(Wardら、1989)は、クローンの80%が正しく発現されたことを示した。精製を容易にするために、scFvフラグメントはヘキサヒスチジンタグを含む発現ベクターpRH2にサブクローン化された。患者5からのクローンが、周辺質から精製されたscFvフラグメント1L容量中で成長させられた。収率は、1mg/ml溶液に対して1.4のA280nmに基づき0.5mg/L/OD600と推定された。
例2−融合タンパク質の構成
プラスミドの構成
中間プラスミドpenvBam/Claを生成するために、pCRIP(O.Danos,Danos & Mulligan 1988 PNAS 85,6460-6464からの寄贈)からのBamHI/ClaI envフラグメント(nt6537-7674、Shinnick他、1981 Nature 293,543-548からのnt番号付け)をpZipNeoSV(X)(R.Mulligan,Cepko他、1984 Cell 37,1053-1062からの寄贈)のBamHI/ClaIバックボーンフラグメントにクローン化した。
成熟MoMLVenvポリペプチドにおいてリーダーペプチド配列を超えて(N−末端から)6番目および7番目のアミノ酸に対応するコドンの間にSfiI/NotIクローニング部位を導入した。オリゴヌクレオチド対envNotrev(5′−CTG CAG GAG CTC GAG ATC AAA CGG GCG GCC GCA CCT CAT CAA GTC TAT AAT ATC−3′、配列ID No.49、NotI部位をコードする33nt5′オーバーハングとともにMoMLV env nts5894−5914に相補的なもの、およびenvSfiforの5′テールに相補的な21nt)およびenvseq7(5′−GCC AGA ACG GGG TTT GGC C−3′、配列ID No.50、MoMLV env nts6581−6600の逆相補体)を、envコドン6の739bpフラグメント下流の(プラスミドpCRIPからの)最初の増幅に用いた。第2のオリゴヌクレオチド対、envSfifor(5′−TTT GAT CTC GAG CTC CTG CAG GGC CGG CTG GGC CGC ACT GGA GCC GGG CGA AGC AGT−3′、配列ID No.51、SfiI部位をコードする36nt5′オーバーハングとともにMoMLV env nts5873−5893の逆相補体、およびenvNotrevの5′テールに相補的な21nt)およびrevMLVpol(5′−AAT TAC ATT GTG CAT ACA GAC CC−3′、配列ID No.52、MoMLV pol nts5277−5249に相補的なもの)を、envコドン7の702bpフラグメント上流の(pCRIPからの)最初の増幅に用いた。Ventポリメラーゼを用いて増幅を行ない、反応物を94℃で1分間、60℃で1分間、および72℃で1分間のPCRサイクルに15サイクルさらした。702および739bpのゲル精製されたPCR生成物の相補的な21ntテールによりPCR連鎖が可能となり、所望の位置にSfiI/NotIクローニング部位を組込むenv遺伝子フラグメントを生成した。2つのフラグメントを混合し、PCRサイクル(94℃で1分間、40℃で1分間、72℃で2分間)に3回さらし、その後オリゴヌクレオチドenvseq7およびBglenvrev(5′−TAA TCA CTA CAG ATC TAG ACT GAC ATG GCG CGT−3′、配列ID No.53、BglII制限部位を組込む5′テールとともにMoMLV polヌクレオチド5766−5785に相補的なもの)を添加してからさらなる増幅サイクル(94℃で1分間、60℃で1分間、72℃で2分間)に17回さらした。生成物の905bpフラグメントをBglIIおよびBamHIで消化し、順方向の配向でpenvBam/ClaのBamHI部位(上を参照)にクローン化すると、プラスミドpSfi/Notenvが得られた。このプラスミドの正しいアセンブリを、制限分析およびジデオキシ配列決定法(Sanger他,1977 PNAS 74,5463-5467)によって確認した。その後、機能的B1.8scFv抗体を、SfiI/NotIフラグメントとしての原核発現ベクター(Hawkins他,1992 J.Mol,Biol.226,889-896)からpSfi/Not.EnvのSfiI/NotIクローニング部位にサブクローン化し、プラスミドpNIP.envを生成した(図3)。pNIPenvの結合部の配列は、図4に示されている(配列ID No.63−66、ヌクレオチド配列の翻訳を含む)。
最後に、修飾されたレトロウィルスエンベロープ発現カセットをHindIII/EcoRIフラグメントとして修飾されたpSV2Neoプラスミド(Ashok Venkitaraman,MRC Centre,Cambridge)からの寄贈)にサブクローン化し、プラスミドpSVNIPenvを生成した(図4)。
細胞のトランスフェクシン
NIH3T3繊維芽細胞およびエコトロピックなレトロウィルスパッケージ細胞系psi2(Mann他,1983 Cell 33,153-159)を、60μg/mlのベンジルペニシリンと100μg/mlのストレプトマイシンを補足したDMEM/10%FBSにおいて37℃、5%CO2の雰囲気中で維持した。単層を破壊するためにトリプシンなしのEDTAを用いてこれらの細胞を毎週1回ずつ2回にわたって再プレート培養した。
リン酸カルシウムの沈澱により、プラスミドpNIPenvを(pDCneo、ネオマイシン耐性マーカーを含むプラスミドで)psi2細胞にトランスフェクトした。簡単にいうと、2×105個の細胞を90mmの組織培養プレート(Nunc)に置き、一晩培養し、洗浄して、10mlの新しい培地を与えた。10μlのプラスミドDNAと50μlの2M CaCl2(0.2μmでろ過処理済)とを、400μlの体積になるまで滅菌した水で希釈した。CaCl2/DNA混合物を同じ体積の0.2μmでろ過処理済の2×HEPES緩衝生理食塩水(280mMのNaCl、10mMのKCl、1.5mMのNa2HPO4.2−H2O、12mMのデキストロース、50mMのHEPES、pHを0.5NのNaOHで7.05に調製した)に1滴ずつ加え、室温で20分間放置した。16時間培養し、洗浄し、再び培地を与えた細胞に、トランスフェクション溶液(800ml)を添加した。24時間後にG418選別(1mg/ml)を開始し、約2週間継続した。
表面B1.8一本鎖抗体を発現するトランスフェクトされたコロニーを、NIP.BSA被覆ビーズを用いたパンニング(panning)によって同定した。簡単にいうと、トシル活性化常磁性ビーズ(Dynal,Oslo,Norway、製品番号14004)を、NIP10.BSA(ウシ血清アルブミン分子の各々に結合された約10個のNIP−カプロエート−O−スクイシンイミド分子、Hawkins他,1992)で被覆し、PBS中で広範囲に洗浄し、DMEM/10%FBSでブロックした。50にのぼるG418耐性psi2コロニーを含む90mmの組織培養プレートを40℃で1時間静かに振とうし、その後5mlのDMEM/10%FBSにおいて2×107個(50μl)のビーズを加え室温で1時間振とうした。PBS中で5回洗浄すると、陽性コロニー(常磁性ビーズで高度に被覆されている)は簡単に同定され、それを個々に移して細胞上清のさらなる増殖、凍結保存および採収を行なった。
したがって、抗体の特異性が細胞表面に提示され、ゆえに抗体が折り畳まれることがわかった。
可溶性タンパク質発現ベクターの構成
可溶性発現ベクターを形成するために、抗体遺伝子とMoMLVエンベロープ遺伝子の3′部分との間にストップコドンとフレームシフト変異とを挿入した。B1.8scFvフラグメントを、SfiVHBAK(5′−TAC TCG CGG CCC AAC CGG CCA TGG CCC AGG TSM ARC TGC AGS AGT C−3′、配列ID No.54)とストップコドンおよびNotI部位のフレームシフト5′を生成するためのヌクレオチド挿入物をコードする前進プライマNot.STOP(5′−AAC AGT TTC TGC GGC CGC CTC CTC AGA GGA C−3′、配列ID No.55)とを用いてPCRで増幅した(94℃で1分間、55℃で1分間、74℃で1分間を10サイクル)。その後、このフラグメントをSfiI/NotIで消化し、pSfi/Not.Envにクローン化し、プラスミドpNIPstopを形成した(図4)。B1.8scFvを、BCL1マウスリンパ腫からPCRによりクローン化されたコントロールscFv遺伝子と置き換えることによって、pSVNIPenvからプラスミドpSVBCLenv(図4)を誘導した。VHおよびVλ遺伝子をPCRによりクローン化し、標準的なプロトコルを用いて、BCLから誘導されたDNAから組立てた。
プラスミドDNAの調製
プラスミドをE.coli株TG1(Gibson,1984)において増幅し、アルカリ溶解によって抽出し、商標プロネガ・マジック・マクシプレップス(Promega Magic Maxipreps)DNA精製システム(Promega,Madison,WI,USA)を用いてカラム精製した。DNAを水において溶離した。プラスミド調製物の純度を、アガロースゲル電気泳動によって、およびA260nm/A280nm比(いずれの場合もこの比は1.7を上回った)を測定することによって確認した。精製されたプラスミドを−20℃で貯蔵した。プラスミドを、用いる前に、200mMのNaCl中160mg/mlとなるように調整した。
B1.8scFvタンパク質の調製
バクテリア発現のため、B1.8scFv遺伝子をPstI/NotIフラグメントとしてベクターpRH2にクローン化した。フラグメントは、6つのヒスチジンの尾部をscFvのC−末端に結合し、逆PCR突然変異誘発によって誘導されたものである。このプラスミドを、E.coli株TG1に形質転換し、scFvタンパク質を発現させ、上述のようにNP−セファロースカラムで精製した(HawkinsおよびWinter,1922 Eur.J.Immunol.22,867-870)。精製されたタンパク質は、上述のELISA(HawkinsおよびWinter,1992)を用いてNIP−BSAに強く結合したことが示されている。陰性のコントロールscFvD1.3(Hawkins他,1992)を発現ベクターpRH2にクローン化し、発現させ、その後Hawkins他によって示されるようなリゾチームカラム(1992、上で引用)で精製した。
予防接種プロトコル
10週間のオスのBALB/cマウスを免疫感作のために用いた。免疫感作前の血液試料は、尻尾から採血することによって得たものである。この血液をマイクロ遠心分離機において2分間13,000rpmで遠心分離し、血清を分離した。その後、この血清を−20℃で貯蔵し、その後アッセイを行なった。2つのグループのマウスを、何匹かをDNAで、何匹かをタンパク質で免疫処置した。これらの2つのグループのマウスの免疫処置法は以下のとおりである。
a) タンパク質ワクチン:B1.8scFvタンパク質をPBS中250μg/mlの濃度に調整し、同じ体積のCFAと混合した。マウスの2つの別々の部位にこのワクチン100ml(12.5μgのscFv)を皮下注射した。2週間後と4週間後とに同じ追加免疫を投与した。最後の追加免疫の十日後に、尻尾から200μlの採血を行なった。その血液サンプルを上述のように処理した。
b) DNAワクチン:50μl(8μg)のDNAを用いて、1つのグループが3匹のマウスからなる2つのグループのマウスに、両脇腹に皮下(sc)経路で、または筋内(im)経路で(右および左の四頭筋、各マウスの関する全DNAは16μgである)免疫性のテストをした。1週間おきに2回同一の追加免疫接種を行なった。最初の免疫性テスト、2回目の免疫性テスト、および3回目の免疫性テストの直前と、最後の追加免疫の1週間後とに尻尾から200μlの採血を行なった。血清を分離し上述のように貯蔵した。
免疫応答の分析
フレキシブルな96ウェルアッセイプレート(Falcon 3912 MicroTest III)で底部が平坦になった個々のウェルを、室温で一晩PBS中25μg/mlのB1.8.Hisまたはコントロール(D1.3.His抗リゾチーム)scFvタンパク質で被覆した。ヒスチジン標識(タグ)を付けられたscFvを用いてプレートを被覆すると、より多くのタンパク質がその抗原結合能を保持することが発見された。プレートをPBS中で3回洗浄し、37℃で2時間PBS中3%のBSAでブロックし、PBS中で3回洗浄した。テスト血清を添加し(PBS/3%BSA中1:100または1:1000に希釈)、室温で1時間インキュベートした。プレートをPBS中で3回洗浄し、1:1000の希釈で第2層HRP−結合ポリクローンヤギ抗マウスFc抗体(Sigma,cat.no.A0168)を用いて室温で1時間インキュベートした。プレートをPBS中で4回洗浄し、ABTSで展開し、30分後に商標テルモマックス(Thermomax)マイクロプレートリーダー(Molecular devices,Menlo Park,USA)を用いてA405nmを測定した。
結果
タンパク質ワクチンに対する免疫応答
最初は、マウスにCFAにおけるscFvネズミ抗体で免疫性のテストを行なう際に、マウスに効果的な抗イディオタイプ体液性免疫応答が得られるかどうかを確証しようとする努力がなされた。6匹のマウスに、CFA中25μgのB1.8抗NIPscFvを皮下注射し、2週間後と4週間後とに追加免疫を行なった。最後の接種の10日後に、これらの動物からの血清は、1:100の血清希釈において陽性のELISAシグナルを示すのには不十分な抗B1.8抗体を含んでいた。
DNAワクチンに対する免疫応答
プラスミドpNIPenv(図3、構成の詳細に関する材料および方法参照)は、N−末端から6つのアミノ酸を挿入したscFv抗NIP抗体フラグメント(Kd 4×10-8M)とともにエコトロピックMoMLVエンベロープポリペプチドPr80envから構成されるキメラ融合タンパク質をコードする。33アミノ酸MoMLV envリーダー配列が、リーダー開裂部位が破壊されることなく保持される。scFvは、MoMLVエンベロープタンパク質からの6つのN−末端アミノ酸だけではなく、N−末端に残存するpelBリーダーに由来する6つのアミノ酸をさらに有する。発現は、5′MoMLVロング・ターミナル・リピート(LTR)においてプロモータ/エンハンサー配列から駆動される。3′MoMLV LTRによって、ポリアデニル化シグナル配列が得られる。pNIPenvは、マウスの繊維芽細胞(上で説明した)にトランスフェクトされると、MoMLVenvタンパク質と融合した機能的B1.8scFvが細胞表面で安定して発現することが発見された。
200mMのNaCl中16μgのpSVNIPenvをマウスに皮下経路(3匹のマウス)または筋内経路(3匹のマウス)で注射し、1週間後と2週間後とに追加免疫を行なった。コントロールマウスにpSVBCLenvでワクチン注射をした。ワクチン注射の前と、追加免疫の前と、ワクチン注射の1週間後とに、ELISAによって血清サンプルのB1.8scFvに対する体液性応答をテストした。2回目の追加免疫の前に、pSVNIPenvでワクチン注射された6匹のマウスのうちの3匹、すなわち筋内経路で接種された2匹のマウス、および皮下経路で接種された1匹のマウスにおいて、1:100の血清希釈において抗B1.8scFv抗体が検出された。2回目の追加免疫の1週間後、6匹のマウスすべてに関して、D1.3scFvと交差反応しない抗B1.8scFv抗体を容易に検出できた。コントロールであるpBCLenvでワクチン接種されたマウスからの血清は、抗B1.8ELISAにおいて陰性のままであった。
DNAワクチン後のタンパク質ワクチンに対する既往症反応
8週間後に、pSVNIPenvで免疫処置されたマウスの抗B1.8抗体の力価が低下した。この時点で、最初にpNIPenvを筋内注射した3匹のマウスに、PBS中20μgの精製されたB1.8scFvを皮下注射した。5日後、これらのマウスからの血清における抗B1.8抗体の力価はかなり増加しており、平均上昇率は12倍で、すべてのマウスの抗体は1:1000希釈で明らかに検出できた。
可溶性scFv発現ベクター(pNIPstop)を用いた二次免疫
可溶性タンパク質発現ベクターで二次免疫注射しても抗体の力価が増加するかどうかをテストするために、マウスにpNIPstopを接種した。最初の免疫処置の10週間後に、pNIPenvを用いて皮下経路で免疫処置した3匹のマウスに、200mMのNaCl中8μgを皮下経路で、8μgを筋内経路で接種した。追加免疫の5日後に、テスト血液を取出し抗体活性について検定した。血清の力価は平均で10倍増加しており、それらはこの場合もすべて1:1000希釈において陽性であった。
一次免疫応答の発生の際の可溶性pNIPstopおよびpNIPenvの比較
免疫応答を高めるために融合タンパク質がどれほど重要であるかを示すために、本発明者は、一次免疫応答を刺激する際の2つのベクターの効果を比較するためのコントロール実験を行なった。1つのグループが2匹のBALB/cマウスから構成される2つのグループのマウスを以前と同様に用いた。以前と同様に血清は尻尾の採血によって得られ、その後マウスに適切なプラスミドを週に1回ずつ3週間にわたって接種した。免疫処置開始から28日後に、尻尾の採血により再び血清を取出し、抗B1.8活性に関して検定した。pNIPenvプラスミドを接種したグループのうち2/2は1:100希釈において陽性であり、pNIPstopを接種したグループのうち2/2は陽性であった。明らかに、免疫応答を刺激するのにenvタグ(標識)は必要でない。
免疫応答が本来の抗原を認識することの確認
融合されていないBCL1 scFvフラグメントをコードするDNA(pSV2−BCL1)で4回免疫処置した5匹のマウスからなるグループも、ELISAにおいてBCL1 IgMフラグメントに結合させることによって検出されるように、イディオタイプに対して体液性応答を生じた(図示せず)。さらに、治療に必要な形態の本来の抗原を認識するそれらの能力を明確に示すものとして、FACS分析によって、これらの抗イディオタイプ抗血清が表面BCL1 Igを有するリンパ腫細胞に結合することが示された。BCL1細胞を1:20希釈の血清で予めインキュベートした後にFITC結合抗マウスIgG(Sigma)で着色し、その後FACS分析を行なった。実際に、その免疫応答は、CFA中のBCL1 IgM抗体についての免疫応答に匹敵するものであった(図11)。これは、BCL1リンパ腫に弱くしか結合しないpSV2−B1.8で免疫処置されたマウス由来の抗血清とは対照的であった(図11)。
例3−ヒト受容体に用いるのに適切なベクターの構成
ベクターの構成
例2に用いた最初のベクターは、モロニー(Moloney)ネズミ白血病ウィルスベクターに基づくものであり、長く伸びる修飾されていないウィルス配列(Russell他,1993 Nucl.Acids Res. 21,1081-1085)を含む。これらのベクターが抗イディオタイプ応答を増加させるのに効果的であることが示されており、接種したマウスに不都合な影響を与えなかった。そのようなベクターがヒトに対して危険であるという証拠はないが、いかなる潜在的なリスクをも防ぐためにベクターを修飾することにした。最初のベクターの2つの特徴、すなわち、レトロウィルスエンベロープ遺伝子(理論的には別のレトロウィルスに再結合され、その親和性を変える可能性があるような)と、パッケージングシグナル(注入したDNAを既存のヒトレトロウィルスにパッケージングし得るような)とに関してはいくらか懸念があった。ベクターを変えながら、ヒトに用いるためのベクターを改良する変化を組込むことにした。すなわち、イディオタイプscFvの発現を駆動するために用いたプロモータを、直接ヒト以外の霊長類の筋肉に注射すると発現することがわかっているようなラウス肉腫ウィルス(RSV)プロモーターに変えた(Jiao他,1992 Hum.Gene Ther3,21-33)。本発明者は、患者に注射する前に、ベクターのscFv部(その個々の患者に特異的である)の配列決定を促進するssDNAを生産できるようにするため、バクテリアの1本鎖複製オリジンを含むベクターも用いた。用いたベクターは、市販のベクターpRc/RSV(British Biotechnology/Invitrogen)に基づくものである。
このベクターのバックボーンを遺伝子免疫処置に適切なベクターに変えるためには、リーダー配列および終止シグナルを導入し、融合タンパク質の生産ができるようにすることが望ましい。融合タンパク質は抗イディオタイプ応答を得るのに必要であるようには見えないが、免疫応答を高めるための一つの方法としては、適切なタンパク質、おそらくは外来タンパク質またはおそらくはサイトカイン(Tao & Levy,1993 Nature 362,755-758)を付着させることが可能である。融合タンパク質が動物のモデルにおいては必要でなかったため、ヒトの最初のテストでは短いペプチドタグ(標識)しか用いないが、これは将来なされる可能性のあるプロトコルの変更のための1領域にすぎない。
pelBリーダーを、アミノ酸配列を変えずにSfiIクローニング部位のコード化を可能にするヒト免疫グロブリンVH1リーダー配列と置き換えるよう、ベクターpSfi/Not.Tag1を修飾した。これをHindIII/Pst Iクローニング部位を用いてオリゴヌクレオチドとともに導入し、配列決定方法よって確認した。
その後、これをEcoRI/Blunt−HindIIIフラグメントとしてNot I/Blunt−HindIII切断ベクターpRc/RSVにクローン化し、図5に示されるようなHindIII/XbaI部位間の配列(配列ID No.56)を得た。個々の患者に関してscFvを∧で示される部位に挿入することができる。
その後ベクターを以下に示す2つの方法でテストした。
(i) scFv B1.8をベクターにクローン化し、その後、結果として得られた構造物を2つの細胞系、すなわちNSO(骨髄細胞系)およびNIH3T3(繊維芽細胞系)にトランスフェクトした。pRc/RSVにおけるネオマイシン耐性遺伝子を用いて、安定した形質転換体を分離し、上清のscFv B1.8抗原結合活性を検定した。どちらの場合にも、抗体フラグメントが発現し、ハプテンNIP、モノクローナル抗体B1.8によって認識される抗原に結合した。クローンはNSOトランスフェクトされた細胞から分離し、消費された培養上清において1−3mg/Lの機能的scFvを生成することがわかった。
(ii) プラスミドを遺伝子免疫処置実験において用い、pSV2−B1.8と比較した。それらは同等の結果を示し、Not IとXba I部位との間のFdバクテリオファージ遺伝子8をコードするさらなるベクターよりも優れていると思われる(図6)。これに対する説明として、トランスフェクションの実験において、scFv B1.8−遺伝子8の融合に関する発現のレベルが10−100倍低かったということをあげることが可能である。ウィルスタンパク質に対する免疫応答を高めるために遺伝子免疫処置を用いると発現のレベルと免疫応答との間に強い相関関係があることが他の研究者により発見されている(G.Rhodes,personal communication)。したがって、抗イディオタイプ免疫応答を高めるには短いペプチドタグ(標識)で十分であるように思われ、本発明者のテストにおいてもそのようなペプチドタグ(標識)を用いようと考えている。このタグは、細胞培養における発現に関するテストにも有用であろう。現在まで用いられているタグ(標識)はウィルス由来またはヒト由来のいずれかであり、それらが不可欠なものであってそれらの間に確かに違いがないことは明らかではない。起こり得るいかなる危険をも防ぐために、インビトロでの発現を検出するのに有用であろうと思われるため、ストレプトアビジンを結合するように誘導された合成標識を用いる(Schmidt & Skerra,1993 Protein Engineering 6,109-122)。上述のように、これは、必要であればサイトカイン等の他のタンパク質を含むように容易に変更できる1つの特徴である。
図6(RSVプロモータを用いたベクターによるマウスの免疫処置)は、scFv B1.8に対するイディオタイプ免疫処置の結果を示している。個々のマウスの応答を1:100の血清希釈においてELISAにより判断したものを示している。0週目、1週目、および2週目にマウスに筋内経路で免疫処置を行なった。ストップベクター(pSV2−B1.8)で免疫処置を行なった1匹のマウスの応答は乏しく、遺伝子8融合ベクターで免疫処置を行なったマウスの応答も乏しく(VIII1およびVIII2)、一方、ペプチドタグ(標識)で免疫処置を行なったマウスの応答はともに優れたものであった(Tag1およびTag2)ことに注目されたい。
最終ベクターpVAC1の配列(配列ID No.58)を図7に示しており、それとともにその独自の制限部位の地図を示している(図8)。図7の小文字で示した配列は、図5に示した配列Lから2つのストップコドンまでに対応する。ベクターpVAC1は本発明者(the Cambridge Centre for Protein Engineering,Cambridge,United Kingdom)から入手可能である。
図9は、ベクターpVAC1を示しており、重要な制限部位と重要な遺伝子とを示している。
図10は、(DNAの直接の注入によって)B1.8scfvを発現するpVACベクター(pVAC1.B1−8)で免疫処置を行なったオスおよびメスのマウスに関する時間対O.D.(405nm)のグラフである。このグラフは、個々のマウスに関して、免疫処置を行なった後に明らかに力価が増加したことを示している。
ネオマイシン耐性遺伝子はインビトロでのテストに有用であるが、ヒトの免疫処置には必要でない。ネオマイシン耐性遺伝子を駆動するのに用いられるSV40プロモーターも、他の強いプロモーターと同じ危険性を伴っている。したがって、ヒトにおけるテストのために用いるべきプラスミドでは、SfiI/Bst BIで消化した後、連結反応を行なうことによってネオマイシン遺伝子を欠失させる。これにより、いかなるそのような危険性をも防ぐことができる。
議論
本発明者は、1本鎖ネズミ抗体/レトロウィルスエンベロープ融合タンパク質をコードするプラスミドワクチンがBALB/cマウスにおける抗体成分に対して強い体液性免疫応答を引起こし、完全フロイントアジュバントと混合した精製されたscFvタンパク質でワクチン接種を行なっても検出可能な応答が得られないことを示している。可溶性タンパク質または可溶性scFv発現ベクターで追加免疫を行なう際に生じると思われるB細胞メモリーの誘導は、抗体の力価を急速に上昇させるのに効果的であった。
プラスミドワクチンによってコードされるタンパク質に対して体液性免疫応答があれば、細胞による摂取とプラスミドの発現とがインビボで起こったはずであるということを意味している。筋肉に直接接種された遺伝子の発現に関しては以前に論証されているが(上で引用したWolff他,1990)、本発明者の知る限りでは、これはそのままのDNAを直接注入した後の自己または変更した自己のポリペプチドに対する免疫応答に関する最初の証拠である。DNAを金粒子の上に被覆し粒子銃によって組織に入れると、細胞摂取および遺伝子の発現が増加する(以前に引用したTang他,1992)。さらに関連する遺伝子導入法には、ウィルスベクターを用いること、DNAをリポソーム内にカプセル化すること、およびDNAを陽イオンリポソームまたはウィルスの外側に結合することが含まれる(Miller,1992 Nature 357,45-46参照)。これらの方法には、転移の効率がよくなるという利点があるが、精製されたプラスミドDNAの直接の注入と比較すると、これらの代替的なアプローチはいくぶん複雑であり安全面に関する問題がより大きくなる。
プラスミドワクチンpNIPenvに対する体液性抗B1.8応答は、完全フロイントアジュバントと混合した精製されたB1.8scFvタンパク質に対して増加したものよりも明らかに優れていた。ここに開示したアプローチにはいくつかの利点がある。遺伝子導入の後、おそらく標的抗原が絶えず供給され、何日間または何週間にわたって減少し、注入されたタンパク質の半減期は非常に短くなるかもしれない。プラスミドワクチンを用いると、B1.8scFvは少なくとも部分的に細胞表面に固定され、おそらくオリゴマーenvタンパク質構造に組込まれるであろう。MoMLV envの2つの成分(p15TMおよびgp70SU)間の結合はその大部分が疎水的相互作用によって安定化され、gp70SUをp15TMから解離することができる。したがって、遺伝子導入の後、融合タンパク質は、オリゴマー多価(1細胞当たり複数のコピー)細胞結合抗原として、または可溶性抗原として免疫系に提示される。このように新しく合成された抗原に長い間さらすことは、最適な免疫応答を得るのに重要であり、この議論は死滅したウィルスワクチンと比べて生きたウィルスワクチンのほうが優れていることを説明するのに用いられてきた。
抗原特異的Tヘルパー細胞は、直接的な細胞相互作用によって、および適切な刺激サイトカインを与えることによって体液性免疫応答および細胞免疫応答を増幅することができる。プラスミドワクチンがより効率的にヘルパーT細胞を回復し得るいくつかの機構を考えることができるが、そのうちの1つに特に言及する価値がある。抗原特異的Tヘルパー細胞の活性化および増殖は、Bリンパ球、マクロファージおよび他の抗原を与える細胞の表面に提示されるMHCクラスII結合ペプチドによって引起こされる。MHCクラスII結合ペプチドは、接種された抗原から得られる。B1.8scFvにおいて特異的にエピトープを認識するB細胞は、抗原を取入れ、ペプチドを生成して表面で提示するように処理する。B1.8scFvをウィルスエンベロープタンパク質に融合すると、いかなるB1.8特異的B細胞も、ヘルパーT細胞を回復できるペプチド(その多くは免疫原性の高いenvタンパク質から得られる)を生成するための余地をより多く有するであろう。そのようなアプローチに関しては免疫原性の弱いB1.8に対するT細胞記憶が向上せず、その結果既往症免疫が弱いまたはそれがない体液性免疫応答しか得られないかもしれないということが懸念される。しかしながら、これは、皮下経路で与えられる可溶性scB1.8Fvタンパク質および抗体の力価を急速に上昇させたプラスミド、pNIPstop可溶性発現ベクターと同様に問題ではなかった。
細胞障害性T細胞は、腫瘍およびウィルスに対する細胞媒介免疫において重要である可能性があり(GreenburgおよびRiddell,1992 J.Natl.Cancer Inst. 84,1059-1061参照)、ここでも、この研究において用いたタンパク質ベースのワクチンとプラスミドワクチンとの間に潜在的に重要な違いがある。MHCクラス1陽性形質導入細胞は、種々の形態で融合タンパク質を発現させる(上を参照)だけではなく、細胞障害性Tリンパ球によって認識できる範囲のB1.8scFvおよび/またはenv由来のMHCクラスI結合ペプチドを提示する。これは、効果的な抗原特異的細胞障害性T細胞応答を刺激するのに役立つはずである。
必要な機構にかかわらず、この研究に用いるワクチン接種戦略により、免疫原性の低い1本鎖抗体フラグメントに対する強い体液性免疫応答が得られ、この戦略は精製されたタンパク質にアジュバントを加えたものでワクチン接種するよりも優れていた。この研究に用いたscFv遺伝子を、免疫原性の低い自己または変更した自己のタンパク質をコードする種々の遺伝子または遺伝子フラグメントと置き換えることもできる。そのような治療のための最初の適切な標的抗原は、独自の細胞表面免疫グロブリンならびにあるB細胞およびT細胞悪性腫瘍によって発現されるT細胞レセプターに対する患者に特定のワクチンである。細胞表面免疫グロブリン陽性ヒトB細胞リンパ腫組織からの抗体VHおよびVL遺伝子の急速なPCRクローニングおよびアセンブリは既に論証されている。1本鎖T細胞レセプターもクローン化されかつ発現されており(Soo Hoo他,1992 PNAS 89,4759-4763)、そのため、原則としては、そのようなアプローチもT細胞悪性腫瘍に適用できるであろう。T細胞およびおそらくB細胞のレセプターの用途が多発性硬化症、リューマチ様関節炎等の自己免疫疾患に制限されることが確認されれば、悪性でない疾患にもそのようなアプローチを用いることが可能であるかもしれない(Marguerie他,1992 Immunol.Today 13,336-338参照)。そうすれば、細胞内PCRアセンブリ(Embleton他,1992 Nucl.Acids Res. 20, 3831-3837)を用いて、B/T細胞レセプターにおけるオリゴクローンの使用を確認し、したがって適切なワクチンを生成することが可能であるかもしれない。このアプローチはまた、HIV−1、インフルエンザウィルス等の可変性の大きいウィルスに対する株特異的ワクチンをすみやかに生成するためにも有用であろう。
抗原に対する細胞障害性T細胞応答の生成はこのアプローチを用いれば理論的に可能であるはずであり、これから研究を続けていくための課題でもある。このことが可能であることが証明されれば、さらなる用途も考えられる。ますます、成長調節タンパク質は突然変異された形で、または悪性細胞における融合タンパク質(トランスロケーションの結果生じる)として発見されている(UrbanおよびSchreiber,1992 Ann.Rev.Immunol. 10,617-644参照)。そのような異常な細胞内タンパク質は、細胞障害性T細胞に対して潜在的に腫瘍特異的な標的である(GreenburgおよびRiddell,1992、上で引用)。いずれかの個々の腫瘍において影響を受けている1つ以上のガン遺伝子を有する変化のスペクトルがしばしば発見される。したがって、突然変異遺伝子のPCRクローニングおよびここに示すようなベクターの使用は、個々の患者ごとに腫瘍特異的T細胞免疫を発生させる実用的な方法であり得る。
ここに記載した構造物に対する改良例がいくつか可能である。この研究ではMoMLV envタンパク質との融合を用いたが、他の免疫原性タンパク質を融合相手として置き換えることも可能である。他の包み込まれたウィルスおよび免疫原性細胞表面の被覆タンパク質、またはいかなる病原性生物もしくはヒト以外の種から得られる分泌タンパク質も適切な代替物として可能である。実際には、融合タンパク質の免疫原性の高い部分が最終的に真の(免疫原性の低い)標的抗原に対するいかなる応答をも圧倒し得るという免疫応答の理論的な問題を解消するのに役立つよう、いくつかの抗原融合相手を用いることが重要である。
ワクチン接種の遺伝子的アプローチにおける1つの利点は、このアプローチにより抗原を提示する本来の方法を効率的に用いることが潜在的に可能であり、これが広範囲のエフェクター系を保証するはずであることである。さらに、得られる応答を操作したり向上させたりすることが比較的容易であるはずであり、たとえば、免疫原とともに同時的刺激活性を用いて分子を発現させることによってT細胞に抗原をより効率的に与えることが可能である。同時的刺激に伴う1つの重要な分子はB7であり、これはT細胞によって発現されるCD28と相互作用し、それによってT細胞活性化のための補助信号を与える(Galvin他,1992 J.Immunol.12,3802-3808)。B7およびイディオタイプIgを発現させる新しいベクターが構成されるであろう。マウスおよびヒトのB7の配列が公表されており(Freeman他,1989 J.Immunol.8,2714-2722)、遺伝子はPCRによってクローン化される。その後、イディオタイプ配列を発現させる本発明者のベクターに発現カセットを挿入する。
抗原をより効果的に与えることができるようにするための多数のサイトカインが既知であり、サイトカイン遺伝子を含む発現ベクターを直接的に配達することによりワクチンの効力を高めることができるであろう。インターフェロンガンマは、MHC発現が増加するように調節するその特性のため有用であろう一例である(Gaczynska他,1993 Nature 365,264-267)。遺伝子は別々のベクターにおいてコードされることが可能であり、その量をベクターに応じて変えることが可能である。
EBVまたはパポーバウィルスベースのベクター等のエピソームベクターは現在のベクターよりも有利な点を有し得る。これらのエピソームベクターを用いることによりエピソームの転写数の大きい複製を得ることができるはずであり、より効果的となる。pVACl HindIII/Xba1挿入を用いた新しいベクターが、複製のEBVオリジンおよびEBNAを含む発現プラスミドpCEP4(インビトロゲン)を用いて構成されている。これらの新しいベクターにより、ヒトの骨肉腫系791Tを用いた細胞培養実験において発現のレベルが向上しかつ発現の安定性がより大きくなっており、さらに、これらの新しいベクターはヒトに用いる場合新たな安全性の問題を引起こすがインビボではより効率的である。リポソーム媒介配達、レセプター媒介配達等のより効率的な形質転換法によっても、プロセスの効率を向上させることができる。
直接的なDNA配達は柔軟性がありかつ単純であるため、上で提案したような種々の戦略をより迅速にテストすることができる。この直接的な配達を、抗体の生成を理解するために現在もなされている進歩と組合せると、活性な抗腫瘍免疫を発生させることがさらにできるようになるはずである。このアプローチには明らかに非常に柔軟性があり、多数の他の腫瘍抗原を用いて免疫処置するのに有用である。これらの腫瘍抗原は、頸管ガン腫に含まれるヒトのパピローマウィルスE6/E7タンパク質、多くのガンに含まれる突然変異体p53/ras、およびおそらくはガン胎児性抗原等の腫瘍胎児抗原を含み得る。さらに、ここに示したアプローチは、インビボで高い割合で突然変異を起こし個体間でコードされる抗原にかなりのばらつきが生じるHIV等のウィルスに有用であろう。
要するに、本発明は、免疫原性の低い自己または変更した自己のタンパク質を用いて免疫処置するための単純で効果的なワクチン戦略を提供する。特定の具体例では、標的遺伝子にPCR増幅(およびアセンブリ)を行なった後、PCR生成物を制限し、適切に消化された発現プラスミドにクローン化する。その後、結果として得られるプラスミドDNAの大量の調製物をそのまま接種のために用いる。発現プラスミドは、他の免疫調節ポリペプチドとの融合または結合の際に疾患マーカーを生成して、治療上の目標を達成するように免疫応答を調節することができる。コストが高いインビトロでのタンパク質発現および精製システムは必要でなくなり、種々の疾患、特に個々の患者または同様な症状の患者のサブグループにあわせて、ワクチンを作らなければならない疾患のためのワクチンの開発が促進される。
上述において、配列ID NO.49−66は、以下のリストに示す2番目の配列リストにおいて配列ID No.1−18として示している。
配列リスト
(1) 一般情報
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:1に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:22塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi)配列の記載:SEQ ID NO:1:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:2に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:22塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:2:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:3に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:22塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:3:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:4に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:22塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:4:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:5に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:22塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:5:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:6に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:22塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:6:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:7に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:24塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:7:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:8に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:24塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:8:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:9に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:24塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:9:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:10に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:24塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:10:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:11に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:23塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:11:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:12に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:23塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:12:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:13に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:23塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:13:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:14に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:23塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:14:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:15に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:24塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:15:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:16に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:24塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:16:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:17に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:24塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(xi) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:17:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:18に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:26塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:18:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:19に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:26塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:19:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:20に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:26塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:20:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:21に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:26塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:21:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:22に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:24塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:22:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:23に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:24塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:23:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:24に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:24塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:24:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:25に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:41塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:25:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:26に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:41塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:26:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:27に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:41塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:27:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:28に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:41塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:28:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:29に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:41塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:29:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:30に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:41塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:30:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:31に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:50塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:31:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:32に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:50塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:32:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:33に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:50塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:33:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:34に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:50塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:34:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:35に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:48塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:35:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:36に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:49塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:36:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:37に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:49塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:37:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:38に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:48塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:38:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:39に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:41塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:39:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:40に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:41塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:40:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:41に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:41塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:41:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:42に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:48塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:42:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:43に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:48塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:43:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:44に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:48塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:44:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:45に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:49塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:45:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:46に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:41塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:46:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:47に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:41塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:47:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:48に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:41塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:48:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:49に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:54塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:49:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:50に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:19塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:50:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:51に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:57塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:51:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:52に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:23塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:52:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:53に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:33塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:53:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:54に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:46塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:54:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:55に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:31塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:55:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:56に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:172塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:56:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:57に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:47アミノ酸
(B) タイプ:アミノ酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:ペプチド
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(v) フラグメントのタイプ:インターナル
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:57:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:58に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:4341塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:環状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:58:
Figure 0004011105
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:59に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:189塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:59:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:60に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:48アミノ酸
(B) タイプ:アミノ酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:ペプチド
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(v) フラグメントのタイプ:インターナル
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:60:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:61に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:174塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:61:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:62に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:43アミノ酸
(B) タイプ:アミノ酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:ペプチド
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(v) フラグメントのタイプ:インターナル
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:62:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:63に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:57塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:63:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:64に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:19アミノ酸
(B) タイプ:アミノ酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:ペプチド
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(v) フラグメントのタイプ:インターナル
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:64:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:65に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:36塩基対
(B) タイプ:核酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:DNA(ゲノム)
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:65:
Figure 0004011105
(2) SEQ ID NO:66に関する情報:
(i) 配列の特性:
(A) 長さ:12アミノ酸
(B) タイプ:アミノ酸
(C) 鎖の状態:1本鎖
(D) トポロジー:線状
(ii) 分子のタイプ:ペプチド
(iii) 仮説:なし
(iii) アンチセンス:なし
(v) フラグメントのタイプ:インターナル
(xi) 配列の記載:SEQ ID NO:66:
Figure 0004011105
Figure 0004011105

Claims (14)

  1. 個体の免疫系と相互作用する形で腫瘍関連抗原の発現を引き起こす核酸配列を含有する、該腫瘍関連抗原に対する個体の免疫応答を調節するための免疫調節組成物であって、前記腫瘍関連抗原がB細胞リンパ腫由来のイディオタイプ決定基であり、前記核酸配列がVHおよびVLドメインの両方を発現するものである、免疫調節組成物。
  2. 前記核酸はキャプシドに包まれない形である、請求項1に記載の免疫調節組成物。
  3. 前記腫瘍関連抗原に対する個体の免疫応答をさらに調節するために、さらなる免疫調節ポリペプチドの発現を引き起こす第2の核酸配列をさらに含む、請求項1または2に記載の免疫調節組成物。
  4. 前記第2の核酸配列は、請求項1に記載の核酸配列と同じ核酸分子上に構成されたものである、請求項3に記載の免疫調節組成物。
  5. 前記腫瘍関連抗原および前記さらなる免疫調節ポリペプチドは、個体において同時に発現するまたは融合ポリペプチドとして発現する機能を有する、請求項3または4に記載の免疫調節組成物。
  6. 前記さらなる免疫調節ポリペプチドは、サイトカインまたは外来アミノ酸配列を含む、請求項3〜5のいずれかに記載の免疫調節組成物。
  7. 前記核酸配列または前記第2の核酸配列は、前記腫瘍関連抗原および/または前記さらなる免疫調節ポリペプチドを膜結合性にさせる配列を含む、請求項3〜6のいずれかに記載の免疫調節組成物。
  8. 前記核酸配列および/または前記第2の核酸配列はDNAを含む、請求項3〜7のいずれかに記載の免疫調節組成物。
  9. 腫瘍関連抗原をコードする核酸配列と、配列番号58に示す配列のヌクレオチド606〜716の核酸配列を含むベクターを含む、請求項1に記載の免疫調節組成物
  10. 前記ベクターが、配列番号58に示す配列のヌクレオチド606〜780のヌクレオチド配列を含む、請求項9に記載の免疫調節組成物
  11. 腫瘍関連抗原をコードする核酸配列と、配列番号58に示す配列のヌクレオチド775〜1(5′から3′への方向)のヌクレオチド配列を含むベクターを含む、請求項1に記載の免疫調節組成物
  12. 前記ベクターが、配列番号58に示すpVAC1のヌクレオチド配列を含む、請求項9〜11のいずれかに記載の免疫調節組成物
  13. 患者からの好適な試料を分析することにより腫瘍関連抗原をコードする核酸配列を同定するステップと、そこから前記腫瘍関連抗原を細胞外でクローン化するステップと、前記核酸配列を適切なベクターに挿入するステップとを含み、前記腫瘍関連抗原がB細胞リンパ腫由来のイディオタイプ決定基であり、前記核酸配列がVHおよびVLドメインの両方を発現するものである、請求項1に記載の免疫調節組成物の製造方法。
  14. 前記腫瘍関連抗原をコードする核酸配列はPCRにより患者からクローン化されたものである、請求項13に記載の免疫調節組成物の製造方法。
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