JPH0849488A - ロックビットおよびそのろう付方法 - Google Patents

ロックビットおよびそのろう付方法

Info

Publication number
JPH0849488A
JPH0849488A JP18441794A JP18441794A JPH0849488A JP H0849488 A JPH0849488 A JP H0849488A JP 18441794 A JP18441794 A JP 18441794A JP 18441794 A JP18441794 A JP 18441794A JP H0849488 A JPH0849488 A JP H0849488A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brazing
groove
center
bit
chip
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP18441794A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2943615B2 (ja
Inventor
Kazutomo Nishiuchi
一晁 西内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Electric Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Electric Industries Ltd filed Critical Sumitomo Electric Industries Ltd
Priority to JP18441794A priority Critical patent/JP2943615B2/ja
Publication of JPH0849488A publication Critical patent/JPH0849488A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2943615B2 publication Critical patent/JP2943615B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Earth Drilling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロックビット本体とチップのろう付部分の接
合強度を向上させて衝撃荷重対しても十分に耐え得るよ
うにする。 【構成】 中心部に中央孔14を有するセンターピース
15を取付けたビット本体11の端面に、上記中心孔1
4に向けて複数の溝13を形成し、この各溝13に硬質
金属からなるチップ17をはめ込む。センターピース1
5にはその中心孔14と各溝13とを連通するろう付材
料連絡路16を設け、ろう付け後に生じるひけ巣を中心
孔14内に発生させてチップ17の接合強度の低下を防
止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は複数個の硬質金属のビ
ット(刃)を有する地中掘さく用などのロックビットお
よびそのろう付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】クロスビットあるいはXビットと称する
ロックビットは、図10ないし図13に示すように硬質
金属(主としてタングステンカーバイト合金)からなる
複数のチップ1を炭素鋼、合金鋼などからなるビット本
体2の端部に設けた複数の溝3にはめ、中央には中心孔
4を有するセンターピース5をはめてろう付けにより固
定したものである。
【0003】上記複数の溝3はチップ1が所定の深さま
ではまり込むように設けてあり、中央にセンターピース
5をはめ、各溝3にチップ1をはめて仮位置決めしたあ
と、チップ1が収まった溝3の付近あるいは本体2の全
体を銀ろうなどのろう材が溶融する温度(一般的には7
50℃〜850℃)に加熱する。
【0004】一方、板状の銀ろうを所定の大きさの長方
形に切ったものを溝3の底に敷いたり、ワイヤ状にした
銀ろうを、加熱したチップ1と本体2の溝3の側面の間
の隙間に挿入するなどの手段で補給する。この銀ろう付
け作業は大気中またはN2 ガスなどの酸化を抑制するガ
ス中で行われる。
【0005】上記のように十分に補ろうを行うことによ
り毛細管現象でチップ1と溝3の隙間に銀ろうaが図1
2のように行きわたり、チップ1は本体2に固定され
る。そのあと、全体を炉に入れるなどの方法で徐冷す
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の工程でチップ1
をろう付けし、十分に冷却した本体2のろう付け部分を
切削して観察すると、図13のように中央部のセンター
ピース5に近い部分にろう付けされていない空間部分b
が生じている場合が多い。
【0007】ろう付作業中の銀ろうが高温に加熱されて
溶融している状態ではチップ1と溝3の間に生じる隙間
は全て銀ろうで満たされているが、この高温状態から常
温にまで冷却される過程において、銀ろうの固体化に伴
う体積の凝縮が始まり、縮小した体積の分だけの隙間
(ひけ巣)が生じ、これがろうのない空間部分bとな
る。
【0008】そして、このような空間部分bはロックビ
ットの中央部分に多く発生する。
【0009】上記のような空間部分bは接合されていな
い不完全ろう付部分で、欠陥部分であるから、このよう
な欠陥があると衝撃荷重を受けるロックビットではろう
付層破壊の起点となり易いという問題がある。
【0010】この発明の課題は上記のような従来のロッ
クビットのろう付部の問題点を解決してろう付材料の体
積縮小に伴うひけ巣が欠陥となるような部分に生じ難い
ようにすることである。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、この発明は中央部に中心孔を有するビット本体の
端面に、上記中心孔に向けて複数の溝を形成し、この各
溝に硬質金属からなるチップをはめ込み、この各チップ
を上記ビット本体にろう付けしたロックビットにおい
て、上記中心孔と上記各溝とを連通するろう付材料連絡
路を設けたロックビットおよび中央部にセンターピース
を有するビット本体の端面に、上記センターピースに向
けて複数の溝を形成し、この各溝に硬質金属からなるチ
ップをはめ込み、この各ビットを上記ビット本体にろう
付けしたロックビットにおいて、上記センターピース
に、その中心孔と、上記各溝とを連通するろう付材料連
絡路を設けたロックビットと、これらのロックビットの
ろう付方法を提供する。
【0012】
【実施例】図1ないし図3に示す実施例1において、1
1はビット本体で、その端面の中央に凹所12を設け、
本体11の端部外周から凹所12に向けて複数の溝13
を設ける。
【0013】また、上記凹所12には中心孔14を有す
るセンターピース15をはめるようになっており、この
ピース15に図3のように中心孔14の下部と各溝13
の内端下部を通じる複数の連絡路16を設ける。
【0014】上記連絡路16は図3および図4(I)の
ような直径2mm〜5mmの孔状の場合と、図4(II)
のようなピース15の底面に巾2mm〜5mmの溝を付
けた形状の場合と、図4(III )のように鋸で切り込ん
だような巾2mm〜5mmの深溝状にする場合などがあ
る。
【0015】また、上記本体11、センターピース15
などの材料としては従来と同様に炭素鋼、合金鋼などを
用いる。
【0016】上記のような本体11の各溝13に従来品
と同様の硬質合金からなるチップ17をはめ、中央には
センターピース15をはめて従来品と同様の手順でろう
付けを行う。
【0017】すなわち、中央の凹所12にセンターピー
ス15をはめ、各溝13にチップ17をはめて仮位置決
めしたあと、チップ17が収まった溝13の付近あるい
は本体11の全体を銀ろうが溶融する温度(一般的には
750℃〜850℃)に加熱する。
【0018】一方、板状の銀ろうを所定の大きさの長方
形に切ったものを各溝13の底に敷いたり、ワイヤ状に
した銀ろうを、加熱したチップ17と本体11の溝13
の側面の間の隙間に挿入するなどの手段で補給する。こ
の銀ろう付け作業は大気中またN2 ガスなどの酸化を抑
制するガス中で行われる。
【0019】上記のように十分に補ろうを行うことによ
り毛細管現象でチップ17と溝13の隙間に銀ろうaが
図5のように行きわたり、チップ17は本体11に固定
される。そのあと、全体を炉に入れるなどの方法で徐冷
する。
【0020】上記の実施例の場合、高温に加熱している
状態で、溶融した銀ろうaが各溝13と各チップ17の
間の隙間やセンターピース15と溝13の間や中心孔1
4内に充満しているように十分に補ろうする。
【0021】つぎに、加熱を止め、センターピース15
を中心とした付近に崩れない程度のほぼ一つかみのわら
灰やバーミキュライトなどの徐冷材cを図5のように載
せる。なお、小型のものでは徐冷材を載せない場合もあ
る。このあと、大気中での自然冷却あるいは炉内におけ
る徐冷などにより冷却を始める。
【0022】上記の徐冷材のかわりに中心孔14の部分
をガスバーナの炎などで後熱を加えて中心孔14の部分
の溶融ろうの冷却をおくらせる場合もある。この冷却に
より溶けていたろうは冷却の早い外表面に近いところか
ら凝固が始まり、徐々に内方へ固まっていく。そして最
後に冷えるのは中心部であるが、この実施例ではセンタ
ーピース15の中心孔14内の銀ろうは、早く冷えて凝
固する連絡路16の方向に移動して、図6のように中心
孔14内に充満していた銀ろうaが中心孔14内でひけ
巣となって空間部分bとなる。その結果、チップ17と
溝13の間の隙間部分のひけ巣は大巾に減少して接合強
度の低下を防止することができる。
【0023】図7ないし図9は別体のセンターピースを
用いない場合で、ビット本体11の端面周囲から形成し
た複数の溝13の内端の間に生じた中心部分21に中心
孔22を設け、この中心孔22の下端付近と各溝13の
内端下部を直径2mm〜5mm程度の孔からなる連絡路
23により連絡する。
【0024】この実施例2の場合も実施例1と同様に各
溝13にチップ17をはめて実施例1と同じ工程により
銀ろうaを十分に補給しながらろう付けを行うと、図9
のように中心孔22の部分に最大のひけ巣ができて空間
部分bとなり、その結果、ビット17と溝13の間の隙
間部分のひけ巣は大巾に減少して接合強度の低下を防止
することができる。
【0025】
【効果】この発明は上記のようにビット本体の端部中央
部の中心孔またはビット本体の端部中央にはめるセンタ
ーピースの中心孔と、ビット本体に設けたチップ装着用
溝の内端とを連絡路により連通させることにより、ひけ
巣の大部分を中心孔の部分に発生させることができる。
その結果ビット本体とチップとの接合強度に悪影響を与
える部分に生ずるひけ巣を大巾に減少させて、チップの
接合強度を大巾に向上させることができる。
【0026】また、ろう付における冷却工程において、
ビット本体端部の中心孔付近を徐冷材やバーナによる後
熱で冷却を遅らせると、中心孔内のひけ巣が大きくな
り、その結果としてチップの接合に悪影響を与える部分
のひけ巣をさらに大巾に減少させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の正面図
【図2】同上の側面図
【図3】同じく要部の拡大断面図
【図4】センターピースの各例を示す斜視図
【図5】同じく徐冷時の要部の拡大断面図
【図6】ろう付け後の要部の拡大断面図
【図7】実施例2の正面図
【図8】同上要部の縦断側面図
【図9】ろう付け後の要部の拡大断面図
【図10】従来例の正面図
【図11】同上の側面図
【図12】チップ固定部の拡大横断面図
【図13】図12のA−A断面図
【符号の説明】
11 ビット本体 12 凹所 13 溝 14 中心孔 15 センターピース 16 連絡路 17 チップ 21 中心部分 22 中心孔 23 連絡路 a 銀ろう b 空間部分 c 徐冷材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中央部に中心孔を有するビット本体の端
    面に、上記中心孔に向けて複数の溝を形成し、この各溝
    に硬質金属からなるチップをはめ込み、この各チップを
    上記ビット本体にろう付けしたロックビットにおいて、
    上記中心孔と上記各溝とを連通するろう付材料連絡路を
    設けたロックビット。
  2. 【請求項2】 中央部にセンターピースを有するビット
    本体の端面に、上記センターピースに向けて複数の溝を
    形成し、この各溝に硬質金属からなるチップをはめ込
    み、この各チップを上記ビット本体にろう付けしたロッ
    クビットにおいて、上記センターピースに、その中心孔
    と、上記各溝とを連通するろう付材料連絡路を設けたロ
    ックビット。
  3. 【請求項3】 中央部に中心孔を有するビット本体の端
    面に、上記中心孔に向けて複数の溝を形成し、この各溝
    に硬質金属からなるチップをはめ込み、この各チップと
    上記溝の間に溶融ろう材を流してろう付けする方法にお
    いて、上記中心孔と上記各溝とを連通するろう付材料連
    絡路を設けて、上記中心孔に溜めた溶融ろう材が流れ易
    くしたロックビットのろう付け方法。
  4. 【請求項4】 中央部にセンターピースを有するビット
    本体の端面に、上記センターピースに向けて複数の溝を
    形成し、この各溝に硬質金属からなるチップをはめ込
    み、この各チップと上記溝の間に溶融ろう材を流してろ
    う付けする方法において、上記センターピースに、その
    中心孔と上記各溝とを連通するろう付材料連絡路を設け
    て、上記センターピースの中心孔に溜めた溶融ろう材が
    流れ易くしたロックビットのろう付方法。
  5. 【請求項5】 上記ろう付方法における冷却工程におい
    て、ビット本体端面の中心孔付近に徐冷材を載せたり、
    バーナなどによる後熱を加えたりすることにより中心孔
    内の溶融ろう材の冷却を遅らせることを特徴とする請求
    項3または4記載のロックビットのろう付方法。
JP18441794A 1994-08-05 1994-08-05 ロックビットおよびそのろう付方法 Expired - Fee Related JP2943615B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18441794A JP2943615B2 (ja) 1994-08-05 1994-08-05 ロックビットおよびそのろう付方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP18441794A JP2943615B2 (ja) 1994-08-05 1994-08-05 ロックビットおよびそのろう付方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0849488A true JPH0849488A (ja) 1996-02-20
JP2943615B2 JP2943615B2 (ja) 1999-08-30

Family

ID=16152807

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP18441794A Expired - Fee Related JP2943615B2 (ja) 1994-08-05 1994-08-05 ロックビットおよびそのろう付方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2943615B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007013342A1 (ja) * 2005-07-25 2007-02-01 Sanoh Industrial Co., Ltd. 多重巻管の製造方法
JP2015231633A (ja) * 2014-06-10 2015-12-24 横浜ゴム株式会社 ろう付けを用いたワークの製造方法
CN105350916A (zh) * 2015-11-06 2016-02-24 中国水利水电第十六工程局有限公司 穿透钢筋混凝土高风压潜孔钻冲击器用钻头

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007013342A1 (ja) * 2005-07-25 2007-02-01 Sanoh Industrial Co., Ltd. 多重巻管の製造方法
JP2008253995A (ja) * 2005-07-25 2008-10-23 Sanoh Industrial Co Ltd 多重巻管の製造方法
JP2015231633A (ja) * 2014-06-10 2015-12-24 横浜ゴム株式会社 ろう付けを用いたワークの製造方法
CN105350916A (zh) * 2015-11-06 2016-02-24 中国水利水电第十六工程局有限公司 穿透钢筋混凝土高风压潜孔钻冲击器用钻头

Also Published As

Publication number Publication date
JP2943615B2 (ja) 1999-08-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2603422C (en) Method for manufacturing a cutting pick
US6148936A (en) Methods of manufacturing rotary drill bits
US4669522A (en) Manufacture of rotary drill bits
US5425288A (en) Manufacture of rotary drill bits
US4711144A (en) Drill bit and method of manufacture
US4605157A (en) Drill bit manufacturing method
WO2021139077A1 (zh) 一种金刚石截齿及其加工方法
JPH0849488A (ja) ロックビットおよびそのろう付方法
CN101578440A (zh) 筒体壁面的通孔制造方法及筒体结构
KR20070110836A (ko) 향상된 냉각 특성을 갖는 툴 및 이러한 툴을 생산하기 위한방법
JPS59118312A (ja) 分割式ピストンの溶接方法
KR102152036B1 (ko) 땜납 박판 구조체
JP3093969B2 (ja) Icパッケージの製造方法
JP2005342740A (ja) 溶接用裏当て材
JP2005527373A (ja) ろう箔により閉鎖された凹部を有する工作物及び凹部の閉鎖方法
CN112207515B (zh) 一种在薄壁组件上加工小直径深斜孔的方法
JP2007105988A (ja) ドリルビット及びその製造方法
JPH0523842A (ja) ろう付け方法
US20050022362A1 (en) Method for making a composite tool
JPH083520Y2 (ja) シールド掘削機のカツタビット
JPH11170035A (ja) ろう付け工具及びその製造方法
JPH08150465A (ja) 射出成形用ノズルの製造方法
JPH11323652A (ja) ノズルの製造方法
FI93386B (fi) Menetelmä kovametallinastojen kiinnittämiseksi porakruunuun ja porakruunu
JPH0353800Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees