JPH0848924A - 油性赤色インキ組成物 - Google Patents

油性赤色インキ組成物

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JPH0848924A
JPH0848924A JP18575094A JP18575094A JPH0848924A JP H0848924 A JPH0848924 A JP H0848924A JP 18575094 A JP18575094 A JP 18575094A JP 18575094 A JP18575094 A JP 18575094A JP H0848924 A JPH0848924 A JP H0848924A
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 式、 【化1】 [式中、R1およびR2は、それぞれ独立して水素原子、ア
ルキル基またはヒドロキシアルキル基であり、Xはメト
キシ基もしくはエトキシ基であり、そしてYは、式 【化2】 (式中、R3は水素原子またはアルキル基であり、R4およ
びR5は、それぞれ独立してヒドロキシ基、ハロゲン原
子、シアノ基、またはアルキル基であり、aは1〜4の
整数である。)で示す塩基性基であり、A-は有機酸でな
る対アニオンであり、nは1以下の数値である。]で示
す塩基性染料塩を含有する油性赤色インキ組成物。 【効果】 温度および湿度のような環境条件が変化した
場合の経時溶解安定性、および筆跡の堅牢性(耐光性お
よび耐水性)に優れる油性赤色インキ組成物が提供され
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は油性インキ組成物に関
し、詳しくは、筆記具用インキ、インクジェット記録用
インキ、スタンプ用インキ等に用いるアルコールおよび
グリコールのような有機溶剤に可溶性の赤色インキ組成
物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、紙のような被記録材に記録を
行うための筆記具用およびインクジェット記録用イン
キ、またはスタンプ用インキとして、種々のインキ組成
物が利用されている。
【0003】このなかで、酸性染料や直接染料を用いた
水性インキは、水などの水性液媒体に染料を溶解するこ
とで比較的容易にインキを調製できる利点を有する。し
かしながら、この種の水性インキにおいては、染料が経
時的に析出し易く、また、印字の際の乾燥性が遅い、に
じみが生じる、記録文字の堅牢性が十分でないなど解決
すべき課題が多い。
【0004】一方、油溶性染料を有機溶剤に溶解した油
性インキは、印字の際の乾燥性が良い、にじみが生じな
い、樹脂製フィルムなどに記録できる、記録文字や筆跡
が堅牢であるなど長所がある。しかしながら、キシレン
溶解型の油性インキには臭気や溶剤毒性の問題があり、
近年ではエチルアルコールやプロピレングリコールモノ
メチルエーテルのような低毒性溶剤に対する溶解性に優
れた染料が求められている。
【0005】このような要求を満足し得る染料として
は、例えば塩基性染料と酸性染料の造塩体(例、C.I.Sol
vent RED 81,109)、塩基性染料の有機酸塩(例、C.I.Bas
ic RED1の有機酸塩)、スルホン基など水可溶性基を有
する含金属アゾ錯塩染料、酸性染料を有機アミンで処理
したものなど種々のアルコール可溶性染料が知られてい
る。
【0006】しかしながら、従来の染料塩タイプのアル
コール可溶性染料を用いた油性インキは、温度および湿
度のような環境条件が変化した場合の経時溶解安定性、
および筆跡の堅牢性(耐光性および耐水性)などが共に不
十分である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来の
問題を解決するものであり、その目的とするところは、
温度および湿度のような環境条件が変化した場合の経時
溶解安定性、および筆跡の堅牢性(耐光性および耐水性)
に優れる油性赤色インキ組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、式
【0009】
【化6】
【0010】[式中、R1およびR2は、それぞれ独立して
水素原子、C1〜C4のアルキル基またはC1〜C4のヒドロキ
シアルキル基であり、XはC1またはC2のアルコキシ基で
あり、そしてYは、式
【0011】
【化7】
【0012】(式中、R3は水素原子またはC1〜C4のアル
キル基であり、R4およびR5は、それぞれ独立してヒドロ
キシ基、ハロゲン原子、シアノ基、またはC1〜C4のアル
コキシ基で置換されていてもよいC1〜C4のアルキル基で
あり、aは1〜4の整数である。)で示す塩基性基であ
り、A-は有機酸でなる対アニオンであり、nは1以下の
数値である。]で示す塩基性染料塩を含有する油性赤色
インキ組成物、および式、
【0013】
【化8】
【0014】[式中、Yは、式
【0015】
【化9】
【0016】(式中、R3は水素原子またはC1〜C4のアル
キル基であり、R4およびR5は、それぞれ独立してヒドロ
キシ基、ハロゲン原子、シアノ基、またはC1〜C4のアル
コキシ基で置換されていてもよいC1〜C4のアルキル基で
あり、aは1〜4の整数である。)で示す塩基性基であ
り、Qは、式
【0017】
【化10】
【0018】(式中、R6およびR7は、それぞれ独立して
メチル基またはメトキシ基であり、lおよびmは、それぞ
れ独立して0〜2の整数である。)で示す連結部分であ
り、A-は有機酸でなる対アニオンであり、nは1以下の
数値である。]で示す塩基性染料塩を含有する油性赤色
インキ組成物を提供するものであり、そのことにより上
記目的が達成される。
【0019】本明細書において「塩基性染料ベース」とは
遊離の塩基性基を有する状態の塩基性染料をいう。「塩
基性染料塩」とは塩基性染料ベースに有機酸を加えるこ
とにより形成される塩の状態の塩基性染料をいう。
【0020】式(I)で示す塩基性染料塩を得るために本
発明で用いる塩基性染料ベースは、式
【0021】
【化11】
【0022】[式中、R1、R2およびXは、上記と同意義
である。]で示す置換アミンを常法によりジアゾ化し、
【0023】
【化12】
【0024】[式中、R3、R4、R5およびaは、上記と同
意義である。]で示す置換ナフトールとカップリングし
て得られる。
【0025】この置換ナフトール(b)は、2-ヒドロキシ-
3-ナフトエ酸を塩化チオニルで酸クロリド(-COCl)と
し、式
【0026】
【化13】
【0027】[式中、R3、R4、R5およびaは、上記と同
意義である。]で示すアミン化合物と反応させることに
より得られる。
【0028】また別の方法として、溶剤中、2-ヒドロキ
シ-3-ナフトエ酸メチルと上記アミン化合物(c)とを65〜
100℃に加熱することによっても得られる。
【0029】ここで、本発明で好適に用いうる置換アミ
ン(a)の具体例としては、2-メトキシアニリン-5-スルホ
ジメチルアミド、2-メトキシアニリン-5-スルホジエチ
ルアミド、2-エトキシアニリン-5-スルホジメチルアミ
ド、2-エトキシアニリン-5-スルホジエチルアミド、お
よび2-エトキシアニリン-5-スルホ-ジ-(β-オキシエチ
ル)アミド等が挙げられる。
【0030】本発明で好適に用いうる置換ナフトール
(b)における置換基 -CONR3-(CH2)a-NR4R5 の具体例としては、-CONH-(CH2)3-N(CH3)2、-CONH-(C
H2)3-N(C2H5)2、-CON(C2H5)-(CH2)3-N(C2H5)2、-CONH-
(CH2)3-N(C3H7)2、-CONH-(CH2)3-N(C4H9)2、-CONH-(C
H2)3-N(C2H4OH)2、-CONH-(CH2)3-N(C2H4Cl)2、-CONH-(C
H2)3-N(C2H4CN)2、-CONH-(CH2)3-N(C2H4OCH3)2、-CONH-
(CH2)2-N(C2H5)2、および-CONH-(CH2)4-N(CH3)2等が挙
げられる。
【0031】式(II)で示す染料塩を得るために本発明で
用いる塩基性染料ベースは、次式(d)又は(e)
【0032】
【化14】
【0033】で示される化合物1モルを常法によりテト
ラゾ化し、上記置換ナフトール(b)2モルとカップリ
ングして得られる。
【0034】化合物(d)は、例えば、ベンズアルデヒド
1モルとアニリン誘導体(例、アニリン、o-トルイジ
ン、2,5-キシリジン、o-アニシジン)2モルを用いて、
塩酸水液中、反応温度90〜120℃、15〜20時間の条件下
で縮合し、有機溶剤で精製して得られる。化合物(e)
は、例えば、シクロヘキサノン1モルとアニリン誘導体
(例、アニリン、o-トルイジン、2,5-キシリジン、o-ア
ニシジン)2モルを用いて、塩酸水液中、反応温度100〜
120℃、20〜25時間の条件下で縮合し、有機溶剤で精製
して得られる。
【0035】ジアゾ化・カップリング反応は、上記ジア
ゾ成分を常法によりジアゾ化またはテトラゾ化した後、
置換ナフトール(b)の水酸化ナトリウム水溶液中に注加
して、反応温度5〜15℃、反応pH10〜11、反応時間3〜
5時間撹拌し、次いで40〜60℃に加熱、冷却、濾過、水
洗乾燥する。本発明に用いる塩基性染料ベースを得る。
【0036】本発明に用いる塩基性染料ベースは、一般
の周知の全ての方法で有機酸を用いて中和することによ
り塩基性染料塩とすることができる。本発明では、塩基
性染料塩を単離することなく、インク溶剤中、塩基性染
料ベースの溶解助剤として作用するアニオン性化合物で
ある有機酸を用いて、直接染料塩としてインキ化する方
法を採用した。この方法により、塩基性染料ベースの量
に対する有機酸の添加量を任意に調整でき、各種用途の
赤色インキを効果的に調整できる。ただし、塩基性染料
ベースの塩基性基対して当量を越えない量とすることが
好ましい。筆跡の乾燥性および耐水性が低下するからで
ある。
【0037】なお、式(I)の本発明の染料塩に用いる塩
基性染料ベースは、エチルアルコールの場合5%程度溶
解する。また、式(II)の本発明の染料塩に用いる塩基性
染料ベースは、エチルアルコールに殆ど溶解しない。
【0038】本発明に用いる有機酸の例としては、染料
ベースの色彩に悪影響を及ぼさない無色性の種々の有機
アニオン付与剤が挙げられる。有機アニオン付与剤は、
有機酸の塩またはエステルの形であってもよく、「12093
の化学商品」、化学工業日報社、第1079〜1087頁に記載
のアニオン界面活性剤であってもよい。
【0039】例えば、N-アシルアミノ酸およびその塩、
アルキルエーテルカルボン酸塩およびアシル化ペプチド
のようなカルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸
塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスル
ホン酸の塩(Na,K,Li,Ca)ホルマリン重縮合物、メラミン
スルホン酸の塩(Na,Ca)ホルマリン重縮合物、ジアルキ
ルスルホコハク酸エステル塩、アルキルスルホ酢酸塩、
α-オレフィンスルホン酸塩およびN-アシルメチルタウ
リンのようなスルホン酸塩、硫酸化油、高級アルコール
硫酸エステル塩、第2高級アルコール硫酸エステル塩、
アルキルエーテル硫酸塩、第2高級アルコールエトキシ
サルフェート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ
ーテル硫酸塩、モノグリサルフェートおよび脂肪酸アル
キロールアマイドの硫酸エステル塩のような硫酸エステ
ル塩、アルキルエーテルリン酸エステル塩およびアルキ
ルリン酸エステル塩のようなリン酸エステル塩が挙げら
れる。
【0040】具体的には、ドデシルベンゼンスルホン酸
(アルカリ金属塩)のようなアルキルアリールスルホン酸
(塩)、スルホコハク酸エステル(塩)、アルキル燐酸エス
テルのような燐酸エステル系アニオン界面活性剤、乳
酸、プロピオン酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル
酸、ベンジル酸、オレイン酸およびステアリン酸のよう
なカルボン酸化合物、二塩基酸のモノエステル、或いは
2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸
のようなスルホン化紫外線吸収剤など好適に使用でき
る。これらは、1種または2種以上混合して用いられ
る。有機酸は炭素数3〜20、特に4以上のアルコール易
溶性の有機酸であることが好ましい。耐水性染料塩が得
られるからである。
【0041】上記方法で得られる本発明のインキ組成物
に用いるのに好ましい塩基性染料塩の具体例を表1およ
び表2に示す。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】本発明のインキ組成物は、塩基性染料塩が
インキ全量に対して重量%で1〜25%の範囲で含まれる
よう調製される。この際の塩基性染料ベースとアニオン
付与剤Aとの比率(配合比)は、基本的には化学量論量で
よいが、塩基性染料ベースの溶解性を考慮して、好まし
くは、塩基性染料ベースとアニオン付与剤との比率が重
量比で10:1〜10:10の範囲で使用するのがよい。
【0045】本発明は、上述の式(I)または式(II)で表
される塩基性染料塩を含有する油性赤色インキ組成物を
提供する。
【0046】本発明インキに用い得る油性液媒体は、ア
ルコール系および/またはグリコール系(グリコールのモ
ノエーテルまたはモノエステルを含む。)の有機溶剤で
あることが好ましい。インキ液媒体がアルコール性溶剤
を主体とする無公害インキを提供できるからである。
【0047】本発明の油性液媒体に用い得るアルコール
系有機溶剤としては、1価のアルコール(例えばエタノ
ール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノー
ル、アミルアルコール、ベンジルアルコール、シクロヘ
キサノール、ジアセトンアルコ-ル等のアルコール類;
エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリ
コールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ
メチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエー
テル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプ
ロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコール
類のモノアルキルエーテル;エチレングリコールモノア
セテート、プロピレングリコールモノアセテート等のグ
リコール類のモノアセテート)、2価のアルコール(例え
ば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリ
メチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラ
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ブタンジオール等のグリコー類)、な
ど挙げられる。
【0048】本発明では、特に低毒性乃至無毒性のエタ
ノール、n-プロパノール、イソプロパノール、ベンジル
アルコール、エチレングリコール、フェニルグリコー
ル、プロピレングリコールモノC1〜C2アルキルエーテ
ル、更には乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、γブ
チロラクトン等の有機溶剤を適宜混合して、環境衛生上
問題のないインキを調製できる。
【0049】また、N-(2-ヒドロキシエチル)-2-ピロリ
ドン、N-メチルピロリドン、2-ピロリドンなどのピロリ
ドン化合物をインキ組成物の全重量に対して15重量%を
下回る量で併用できる。
【0050】本発明のインキ組成物は、インキ組成物全
重量に対して、本発明の塩基性染料塩1〜25重量%、好
ましくは5〜20重量%を、上記の有機溶剤60〜90重量
%、好ましくは75〜85重量%および樹脂1〜15重量%、
好ましくは3〜12重量%からなる液媒体に(加熱)溶解
後、濾過して得られる。この際必要であれば、アルカノ
ールアミンのようなpH調整剤、粘度調整剤、防錆剤など
の添加剤が加えられてもよい。
【0051】塩基性染料塩の含有量はインキの用途によ
り異なり限定的でない。一般にボールペン用としては、
15〜25重量%、マーキングペン用としては、5〜15重量
%、インクジェット記録用としては、3〜10重量%であ
る。
【0052】本発明のインキ組成物に好適に使用できる
樹脂としては、アルコール可溶性樹脂の殆どが使用でき
る。例えば、この種のインキ用樹脂として汎用されるケ
トン樹脂、フェノール樹脂、ビニルピロリドンの低縮合
物、アルキッド樹脂、アクリル樹脂、スチレンマレイン
酸樹脂およびロジン樹脂など例示できる。
【0053】
【実施例】つぎに、実施例および比較例を挙げて本発明
をさらに詳しく説明する。なお、特に断らない限り「部」
は重量部である。
【0054】
【アルコールマーカーペン用インキの調製】実施例1 表1の染料例(1) ・・・ 7部 ドデシルベンゼンスルホン酸(アニオン界面活性剤) ・・・ 1部 (商品名:ABS100、第一工業産業社製) エタノール ・・・ 65部 ベンジルアルコール ・・・ 5部 乳酸エチル ・・・ 10部 ケトン樹脂 ・・・ 7部 (商品名:SYNTHETIC RESIN SK、ヒュルス社製) フェノール樹脂(商品名:タマノール510、荒川化学社製) ・・・ 5部
【0055】上記の配合物を密閉容器で50〜60℃、3時
間撹拌し均一に混合溶解し、メンブランフィルターで濾
過して赤色インキを調製した。このインキの経時安定
性、筆跡の耐水性および耐光性の評価結果を表3に示
す。
【0056】実施例2 表2の染料例(12) ・・・ 7部 アルキルリン酸エステル(アニオン界面活性剤) ・・・ 5部 (商品名:ホスファノール RA-600、東邦化学社製) グリコール酸 ・・・ 1部 エタノール ・・・ 60部 ベンジルアルコール ・・・ 5部 乳酸エチル ・・・ 10部 ケトン樹脂(商品名:ハイラック、日立化成社製) ・・・ 7部 フェノール樹脂(商品名:ヒタノール1501、日立化成社製) ・・・ 5部
【0057】上記の配合物を実施例1と同様にして赤色
インキを得た。このインキの経時安定性、筆跡の耐水性
および耐光性の評価結果を表3に示す。
【0058】比較例1 造塩タイプの染料(塩基染料有機塩) ・・・ 7部 (商品名:VALIFAST RED #1308、オリヱント化学工業社製) エタノール ・・・ 66部 ベンジルアルコール ・・・ 5部 乳酸エチル ・・・ 10部 ケトン樹脂(商品名:ハイラック、日立化成社製) ・・・ 7部 フェノール樹脂(商品名:タマノール510、荒川化学社製) ・・・ 5部
【0059】実施例1と同様にしてアルコールマーカー
ペン用赤色インキを得た。このインキの経時安定性、筆
跡の耐水性および耐光性の評価結果を表3に示す。
【0060】実施例3 表1の染料例(2) ・・・ 7部 2-ヒト゛キシ-4-メトキシヘ゛ンソ゛フェノン-5-スルホン酸 ・・・ 3部 プロピレングリコールモノメチルエーテル ・・・ 63部 エタノール ・・・ 10部 ベンジルアルコール ・・・ 5部 ケトン樹脂(商品名:ハイラック、日立化成社製) ・・・ 7部 フェノール樹脂(商品名:ヒタノール1501、日立化成社製) ・・・ 5部
【0061】上記の配合物を密閉容器で60〜70℃、3時
間撹拌し均一に混合溶解し、メンブランフィルターで濾
過して赤色インキを調製した。このインキの経時安定
性、筆跡の耐水性および耐光性の評価結果を表3に示
す。
【0062】比較例2 造塩タイプの染料(塩基染料有機塩) ・・・ 6部 (商品名:VALIFAST RED #1308、オリヱント化学工業社製) 造塩タイプの染料(酸性染料アミン塩) ・・・ 1部 (商品名:VALIFAST YELLOW #1101、オリヱント化学工業社製) プロピレングリコールモノメチルエーテル ・・・ 66部 エタノール ・・・ 10部 ベンジルアルコール ・・・ 5部 ケトン樹脂(商品名:ハイラック、日立化成社製) ・・・ 7部 フェノール樹脂(商品名:タマノール510、荒川化学社製) ・・・ 5部
【0063】実施例3と同様にしてグリコールマーカー
ペン用赤色インキを得た。このインキの経時安定性、筆
跡の耐水性および耐光性の評価結果を表3に示す。
【0064】
【油性ボールペン用赤色インキの調製】実施例4 表2の染料例(11) ・・・ 8部 アルキルリン酸エステル(アニオン界面活性剤) ・・・ 5部 (商品名:ホスファノール RA-600、東邦化学社製) 造塩タイプの染料(含金属染料アミン塩) ・・・ 14部 (商品名:VALIFAST ORANGE #2210、オリヱント化学工業社製) フェニルグリコール ・・・ 39部 ベンジルアルコール ・・・ 10部 ポリビニルピロリドン ・・・ 3部 ケトン樹脂(商品名:ハイラック、日立化成社製) ・・・ 21部
【0065】上記の配合物を密閉容器中、80〜90℃、3
時間撹拌溶解し、ケイソード濾過して赤色インキを調製
した。このインキの経時安定性、筆跡の耐水性および耐
光性の評価結果を表3に示す。
【0066】比較例3 造塩タイプの染料(塩基性染料有機塩) ・・・ 8部 (商品名:VALIFAST RED #1360、オリヱント化学工業社製) 造塩タイプの染料(含金属染料アミン塩) ・・・ 14部 (商品名:VALIFAST ORANGE #2210、オリヱント化学工業社製) アルキルリン酸エステル(アニオン界面活性剤) ・・・ 5部 (商品名:ホスファノール RA-600、東邦化学社製) フェニルグリコール ・・・ 39部 ベンジルアルコール ・・・ 10部 ポリビニルピロリドン ・・・ 3部 ケトン樹脂(商品名:ハイラック、日立化成社製) ・・・ 21部
【0067】実施例4と同様にしてボールペン用赤色イ
ンキを得た。このインキの経時安定性、筆跡の耐水性お
よび耐光性の評価結果を表3に示す。
【0068】
【工業用インクジェット記録用インキの調製】実施例5 表2の染料例(9) ・・・ 6部 ドデシルベンゼンスルホン酸(アニオン界面活性剤) ・・・ 2部 (商品名:ABS100、第一工業産業社製) リンゴ酸 ・・・ 1部 エタノール ・・・ 72部 乳酸エチル ・・・ 10部 2-ピロリドン ・・・ 5部 ケトン樹脂(商品名:ハイラック、日立化成社製) ・・・ 5部
【0069】上記の配合物を密閉容器で70〜80℃、3時
間撹拌し均一に混合溶解した後、1μメンブランフィル
ターで濾過して赤色インキを調製した。
【0070】実施例6 表2の染料例(11) ・・・ 7部 アルキルリン酸エステル(アニオン界面活性剤) ・・・ 5部 (商品名:ホスファノール RA-600、東邦化学社製) エタノール ・・・ 53部 乳酸エチル ・・・ 10部 ベンジルアルコール ・・・ 20部 ケトン樹脂(商品名:ハイラック、日立化成社製) ・・・ 5部
【0071】実施例5と同様にして赤色インキを得た。
【0072】比較例4 実施例6で用いた染料例(11)をローダミン6GCP(ベース)
7部に変えた他は、実施例6と同様にして工業用インク
ジェット記録用インキを得た。このインキの経時安定
性、筆跡の耐水性および耐光性の評価結果を表3に示
す。
【0073】得られた工業用インクジェット記録用イン
キについては、Mattheus社製の商品名:JET-A-MARを使
用して中性紙(ゼロックス社製の商品名:P(A-4))および
ダンボール紙に印字して、筆記具用インキと同様に耐水
性および耐光性試験を行ない評価した。評価結果を表3
に示す。
【0074】
【経時安定性試験および評価】上記実施例で調製したそ
れぞれのインキ30mlをガラス瓶に採り、低温/高温器(商
品名「INCUBATOR」、三洋電機社製)にて、3ケ月間テスト
(温度範囲-10〜50℃、60分間隔で繰返し)した後、固形
分の析出の有無を観察した。
【0075】評価基準 固形分の析出無し ○ 固形分の析出有り ×
【0076】
【耐水性試験および評価】上記実施例で調製したそれぞ
れのインキを各種用途のインキ容器にセットし、東洋濾
紙No.2、ゼロックス紙またはダンボール紙に筆記して、
水に1時間浸漬し、引き上げ風乾後、筆跡を観察し、評
価した。
【0077】評価基準 5:試験前の筆跡が100〜90%残る。 4:試験前の筆跡が90〜70%残る。 3:試験前の筆跡が70〜50%残る。 2:試験前の筆跡が50〜30%残る。 1:試験前の筆跡が30〜10%残る。 0:試験前の筆跡が10〜0%残る。
【0078】
【耐光性試験および評価】インキを各種用途のインキ容
器にセットし、JIS-S-6016展色紙と アート紙(アート
ポスト240、神埼製紙社製)、ゼロックス紙またはダンボ
ール紙に筆記して、フェードメータ (カーボンアーク
式)中で、5時間光照射して、筆跡を観察し、耐水性試
験と同様の基準で評価した。
【0079】
【表3】 耐光性 耐水性 経時 色彩 インキ A B C D C D E 安定性 アルコールマーカーヘ゜ン 用 実施例1 2 4 4 ○ 鮮明赤 実施例2 2 3 5 ○ 鮮明赤 比較例1 0 1 3 ○ 鮮明赤ク゛リコールマーカー ぺン用 実施例3 2 3 5 ○ 鮮明赤 比較例2 0 1 3 × 鮮明赤ホ゛ール ぺン用 実施例4 3 4 5 ○ 鮮明赤 比較例3 2 3 4 ○ 赤インクシ゛ェット 記録用 実施例5 2 3 5 5 ○ 赤 実施例6 3 4 5 5 ○ 鮮明赤比較例4 0 1 2 2 ○ 赤 表中、Aはアート紙;Bは展色紙;Cはゼロックス紙;Dは
ダンボール紙;そしてEは東洋濾紙No.2に印字して評価
した。
【0080】
【発明の効果】
(i)本発明のインキ組成物は、塩基性基を有する赤色塩
基性染料ベースと、該染料ベースと塩を形成し得る有機
酸とからなる染料塩を含み、溶剤にアルコールやグリコ
ールエーテルを用いる無公害インキを提供できる。
【0081】(ii)本発明のインキ組成物は、従来の造塩
タイプ染料に比べ、温度や湿度等の変化に対する耐環境
安定性、経時安定性に優れ、且つ筆跡の堅牢性(耐水性
および耐光性)に優れる。
【0082】(iii)所望により筆記具用インキ、(工業
用)インクジェット記録用インキ、スタンプ用インキな
どの各種用途の速乾性赤色インキに適用できる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式、 【化1】 [式中、R1およびR2は、それぞれ独立して水素原子、C1
    〜C4のアルキル基またはC1〜C4のヒドロキシアルキル基
    であり、Xはメトキシ基もしくはエトキシ基であり、そ
    してYは、式 【化2】 (式中、R3は水素原子またはC1〜C4のアルキル基であ
    り、R4およびR5は、それぞれ独立してヒドロキシ基、ハ
    ロゲン原子、シアノ基、またはC1〜C4のアルコキシ基で
    置換されていてもよいC1〜C4のアルキル基であり、aは
    1〜4の整数である。)で示す塩基性基であり、A-は有
    機酸でなる対アニオンであり、nは1以下の数値であ
    る。]で示す塩基性染料塩を含有する油性赤色インキ組
    成物。
  2. 【請求項2】 式、 【化3】 [式中、Yは、式 【化4】 (式中、R3は水素原子またはC1〜C4のアルキル基であ
    り、R4およびR5は、それぞれ独立してヒドロキシ基、ハ
    ロゲン原子、シアノ基、またはC1〜C4のアルコキシ基で
    置換されていてもよいC1〜C4のアルキル基であり、aは
    1〜4の整数である。)で示す塩基性基であり、Qは、式 【化5】 (式中、R6およびR7は、それぞれ独立してメチル基また
    はメトキシ基であり、lおよびmは、それぞれ独立して0
    〜2の整数である。)で示す連結部分であり、Aは有
    機酸でなる対アニオンであり、nは1以下の数値であ
    る。]で示す塩基性染料塩を含有する油性赤色インキ組
    成物。
  3. 【請求項3】 前記塩基性染料塩を1〜25重量%含有す
    る請求項1または2記載の油性赤色インキ組成物。
  4. 【請求項4】 前記有機酸が3〜20個の炭素原子を有す
    る請求項1または2記載の油性赤色インキ組成物。
  5. 【請求項5】 前記有機酸がアニオン界面活性剤である
    請求項1または2記載の油性赤色インキ組成物。
  6. 【請求項6】 油性液媒体としてアルコール系有機溶剤
    を用いる請求項1または2記載の油性赤色インキ組成
    物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015067758A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 ぺんてる株式会社 ボールペン用油性インキ

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