JPH08487Y2 - クーリングチャンネル付ピストン - Google Patents

クーリングチャンネル付ピストン

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JPH08487Y2
JPH08487Y2 JP1990008158U JP815890U JPH08487Y2 JP H08487 Y2 JPH08487 Y2 JP H08487Y2 JP 1990008158 U JP1990008158 U JP 1990008158U JP 815890 U JP815890 U JP 815890U JP H08487 Y2 JPH08487 Y2 JP H08487Y2
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JP
Japan
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piston
cooling channel
inlet port
oil
air
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JP1990008158U
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JPH03102024U (ja
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仁 橋岡
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、内燃機関に使用されるピストンに関し、特
にその冷却のために頂面の厚肉部内にクーリングチャン
ネルと呼ばれるオイル通路を有し、スカート部の下方か
らオイルノズルによって噴射されるエンジンオイルを受
け入れる入口ポートからエンジンオイルをクーリングチ
ャンネル内へ流すことにより、頂面の厚肉部を冷却する
ようになっているところの、クーリングチャンネル付ピ
ストンに関する。
〔従来の技術〕
この種の従来技術の一般的なものが、実開昭60-12255
2号公報に従来例として記載されている。第4図に示す
ように、ピストンに設けられてそのクーリングチャンネ
ルに通じている入口ポート1に対してエンジンオイルの
噴流(ジェット)2を供給し得るように、シリンダブロ
ック側にはオイルノズル3が固定されており、オイルポ
ンプによって加圧されたエンジンオイルの一部が、入口
ポート1を狙って噴射され、入口ポート1によって受け
とめられたエンジンオイルは、クーリングチャンネル内
を流れる間にピストンの頂面の厚肉部を冷却する。
この冷却作用は、オイルの中に空気を吹き込んで泡が
混入している状態のものをクーリングチャンネルに供給
すると一層効果的となることが判明し、本出願人は先に
実願平1-12524号としてその考案を出願した。先願の考
案の構成は第2図、第3図、及び第5図に示されてお
り、4はピストン、5は頂面の厚肉部、6はクーリング
チャンネル、7及び8はその入口及び出口を示す。入口
ポート1′は予めピストン4とは別体のものとして製作
され、溶接等の方法によってピストン4の所定位置に取
付けられる。入口ポート1′には絞り部9が形成されて
おり、更に絞り部9に開口するようにポート壁10を半径
方向に貫通する空気孔11が設けられる。
第5図に示すように、先願の考案による入口ポート
1′にオイルノズル3からエンジンオイルの噴流2を供
給すると、入口ポート1′には絞り部9が設けられてい
るために、噴流は絞られて速度を増し、その分だけ減圧
されるから、半径方向の空気孔から空気が流入してエン
ジンオイルの噴流に合流し、気泡状に分散する。空気の
泡を多量に含むエンジンオイルは入口7からクーリング
チャンネル6に流入し、その中を流れる間に、ピストン
4の頂面厚肉部5が燃焼ガスから受ける熱を吸収して出
口8からオイルパン上に流下する。
空気をオイルジェットに混入した場合の効果を確かめ
るために、前述の従来技術のような、エンジンオイルを
そのまま入口ポート1からクーリングチャンネルに供給
する場合と、更に、ピストンにクーリングチャンネルを
設けず、オイルジェットをピストンの頂面厚肉部の下面
に向って直接噴射して冷却する、古くから行なわれてい
る冷却方法をとった場合とを比較対象として実験した結
果が第6図に示されている。この実験は燃焼によらず
に、モータリングによって内燃機関を駆動し、加熱され
たエンジンオイルをオイルノズル3から供給して、経過
時間に対応するピストン4の温度上昇の状況を測定した
ものである。したがって、温度上昇が大きいほど伝熱効
率が大であって、エンジンオイルによる冷却の際には、
逆に良く冷却されるということになる。
第6図から明らかなように、ピストン4の温度上昇
は、クーリングチャンネル6を設けた場合には、それを
設けないオイルジェットのみの場合よりも著しく良くな
り、クーリングチャンネル6が設けてある場合には第4
図のようにただオイルだけを流すよりも、第5図のよう
にオイルに空気を泡状に混入して流した場合の方が良い
ことが判かる。
〔考案が解決しようとする課題〕
先願の考案が優れた効果をもたらすことは前述の通り
であるが、実施に当って若干の問題がないとはいえな
い。
前述のように、先願の考案による入口ポート1′はピ
ストン4とは別体として製作し、溶接等の方法によって
一体化されるが、溶接という工程が加わることと、入口
ポート1′が絞り部9を有する比較的複雑な形状を有し
ており、製作に困難が伴なうし、空気孔11も予め穿孔し
ておく必要があり、溶接によって一体化したあとは、ピ
ストン4のスカート部12やピンボス等が邪魔になって、
空気孔11を機械加工することはできないという不便な点
もある。したがって入口ポート1′を予め製作し、それ
をピストン4と一体化するために多くの工程数と部品点
数を必要とし、コストも上昇するという問題がある。
本考案は、先願の考案と同程度の効果を奏するもので
あって、しかもこれらの問題点を解消することを考案の
課題としている。
〔課題を解決するための手段〕
本考案は前記の課題を解決するための手段として、ピ
ストンの頂面の厚肉部に形成されたクーリングチャンネ
ルと、前記ピストンの内部に一体に形成され前記クーリ
ングチャンネルに連通する開口を有する入口ポート部
と、前記ピストンのピストンリングのためのリング溝に
穿孔されるオイル戻し口の延長上において、前記入口ポ
ート部の前記開口に対してそれと交わるように、前記オ
イル戻し口と同時に穿孔された空気孔とを具えているこ
とを特徴とするクーリングチャンネル付ピストンを提供
する。
〔作用〕
本考案のクーリングチャンネル付ピストンは前記手段
の項に記載したような構成を有するから、製造に当って
は入口ポート部が始めから一体のものとして形成され、
ピストンリングのためのリング溝に穿孔されるオイル戻
し口を加工する時に、その延長として、同時に入口ポー
ト部の開口と交わる空気孔が穿孔される。
このようにして極めて少ない工程数と部品点数によっ
て形成された入口ポート部に、オイルノズルからエンジ
ンオイルを噴射してクーリングチャンネル内へ供給する
とき、入口ポート部の開口をオイルジェットが流れるこ
とによる減圧によって、この開口と交わっている空気孔
を通って空気が開口へ吸い込まれ、オイルジェットに泡
の形で混入する。
空気の泡が混入したエンジンオイルは、クーリングチ
ャンネルを流れるときに、オイルのみの流れと違って流
路の表面に境界層が形成されず、激しく撹乱された流れ
となって流れる上に、混入された空気によって流れが増
量されているから熱容量が大となっていて、効率よく流
路の壁面から熱を吸収し、ピストンの頂面厚肉部を冷却
する。
したがって、本考案によるピストンは熱負荷の高い状
態での使用にも耐えることができ、高い機関性能を引き
出すことを可能とする。
〔実施例〕
本考案の実施例を示す第1図において、ピストン20は
先願の考案の場合と同様に、頂面厚肉部5内にクーリン
グチャンネル6を有し、出口8も備えている。本考案の
一つの特徴として、この実施例の場合、入口ポート部21
はピストン20と始めから一体に、鋳造、ダイキャスト等
の手段によって成形される。ただし、空気孔22は、その
ような成形法によっては始めから設けることが困難であ
るから、成形の際には設けられていない。入口ポート部
21の開口23はオイルノズル3に向って拡開する形状と
し、特にベンチュリ形の絞り部は設けない。これは入口
ポート部21をピストン20と一体成形する必要上そのよう
にしたものであって、開口23からクーリングチャンネル
6に接続する入口24にかけて縮小する通路が絞り部とし
ての作用をなす。
本考案の他の一つの特徴として、空気孔22は、ピスト
ンリング(図示しない)が嵌められるリング溝25内に穿
孔される通常オイル戻し口と呼ばれる孔26を機械加工に
よって設ける際に、その延長として同時に穿孔して形成
する。したがって、空気孔22を特別に機械加工によって
設けたり、ピストン20の鋳造の際に複雑な鋳型や中子等
を使用して同時に成形する必要はなく、空気孔22のない
単に開口23や入口24を有する入口ポート部21を一体に形
成するだけであるから、開口23が拡開形でその方向とピ
ストン20のスカート部12の方向が一致していることもあ
って、一体鋳造は比較的容易である。
なお、場合によっては、入口ポート部21はピストン20
の内腔の単なる突起状のものとして一体成形し(クーリ
ングチャンネル6は管の鋳込みによって形成する。)、
後で機械加工によって開口23、入口24、出口8等を一度
に穿孔して通路を形成することも可能である。この場合
も、空気孔22はピストンリングのリング溝25のオイル戻
し口26と同時に穿孔して形成するから、別の工程を必要
としない。
〔考案の効果〕
本考案のピストンは、クーリングチャンネルの入口ポ
ート部を別体として製作する必要がない上に、空気孔も
ピストンリング溝に穿孔されるオイル戻し口の延長とし
て同時に穿孔形成されるから、部品点数や工程数が少な
くて済み、製造上のコストも低くすることができる。
そして、簡単な構成でありながら、クーリングチャン
ネルを流れるエンジンオイルに空気の泡を十分に混入さ
せることができるから、高い冷却効率が得られ、ピスト
ンを高い熱負荷の下で使用することを可能として、機関
の性能を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の実施例を示す一部断面図、第2図は比
較対象としての先願の考案を示す一部断面図、第3図は
その要部の拡大断面図、第4図は従来例の、そして第5
図は前記先願の要部の作動状態を示す一部断面図、第6
図は伝熱性能の実験結果を比較して示す線図である。 1,1′……入口ポート、2……オイルの噴流(ジェッ
ト)、3……オイルノズル、4……ピストン(先願)、
5……頂面厚肉部、6……クーリングチャンネル、7…
…入口、8……出口、9……絞り部、10……ポート壁、
11……空気孔、12……スカート部、20……ピストン(本
考案)、21……入口ポート部、22……空気孔、23……開
口、24……入口、25……リング溝、26……オイル戻し
口。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】ピストンの頂面の厚肉部に形成されたクー
    リングチャンネルと、前記ピストンの内部に一体に形成
    され前記クーリングチャンネルに連通する開口を有する
    入口ポート部と、前記ピストンのピストンリングのため
    のリング溝に穿孔されるオイル戻し口の延長上におい
    て、前記入口ポート部の前記開口に対してそれと交わる
    ように、前記オイル戻し口と同時に穿孔された空気孔と
    を具えていることを特徴とするクーリングチャンネル付
    ピストン。
JP1990008158U 1990-02-01 1990-02-01 クーリングチャンネル付ピストン Expired - Lifetime JPH08487Y2 (ja)

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JP1990008158U JPH08487Y2 (ja) 1990-02-01 1990-02-01 クーリングチャンネル付ピストン

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JPH03102024U JPH03102024U (ja) 1991-10-24
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JPS60100543U (ja) * 1983-12-15 1985-07-09 トヨタ自動車株式会社 内燃機関のピストン構造

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