JPH0848646A - グリオキサール類の製造方法及びその触媒 - Google Patents
グリオキサール類の製造方法及びその触媒Info
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- JPH0848646A JPH0848646A JP7130709A JP13070995A JPH0848646A JP H0848646 A JPH0848646 A JP H0848646A JP 7130709 A JP7130709 A JP 7130709A JP 13070995 A JP13070995 A JP 13070995A JP H0848646 A JPH0848646 A JP H0848646A
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- silver
- catalyst
- phosphorus
- glyoxal
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 金、白金、ロジウム、パラジウムからなる群
より選ばれた少なくとも一種の元素と銀とからなる銀系
触媒及びリンもしくはリン化合物の存在下に、グリコー
ル類を400〜700℃で酸化脱水素させることを特徴
とするグリオキサール類の製造方法及び前記銀系触媒。 【効果】 これらの製造方法及び触媒を用いることによ
り、未反応原料や、反応中間体であるグリコールアルデ
ヒド及びアセトールの副生が少なく、高い収率で工業的
に有利に、かつ高品質なグリオキサール類を製造するこ
とができる。
より選ばれた少なくとも一種の元素と銀とからなる銀系
触媒及びリンもしくはリン化合物の存在下に、グリコー
ル類を400〜700℃で酸化脱水素させることを特徴
とするグリオキサール類の製造方法及び前記銀系触媒。 【効果】 これらの製造方法及び触媒を用いることによ
り、未反応原料や、反応中間体であるグリコールアルデ
ヒド及びアセトールの副生が少なく、高い収率で工業的
に有利に、かつ高品質なグリオキサール類を製造するこ
とができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はグリオキサール類の新規
な製造方法及びそのための触媒に関する。更に詳しく
は、特定の触媒を用いたグリコール類の気相酸化脱水素
反応によるグリオキサール類の製造方法及びその触媒に
関する。
な製造方法及びそのための触媒に関する。更に詳しく
は、特定の触媒を用いたグリコール類の気相酸化脱水素
反応によるグリオキサール類の製造方法及びその触媒に
関する。
【0002】
【従来の技術】グリコール類を酸化脱水素して、繊維加
工剤、紙加工剤、土壌硬化剤、又その他有機合成中間体
として非常に有用な化合物であるグリオキサール類を製
造する方法については種々の提案がある。
工剤、紙加工剤、土壌硬化剤、又その他有機合成中間体
として非常に有用な化合物であるグリオキサール類を製
造する方法については種々の提案がある。
【0003】例えば、Cu及び/又はAgとリンからな
る触媒を使用する方法(特公昭48−1364号)、一
定の粒径(0.1〜2.5mm)の銀結晶の存在下で酸
化を行う方法(特公昭61−54011号)、気化する
リン化合物の共存下で銀結晶と接触酸化する方法(特公
平2−49292号)、0.1〜2.5mmの一定粒径
のAg結晶及び/又はCu結晶を触媒として用い、ジケ
トンを製造する方法(特公昭63−56214号)、
0.1mm以下の粒径のAg結晶を触媒として用い、メ
チルグリオキサールを製造する方法(特公平4−403
36号)、さらに、特開昭63−156739号に示さ
れるCu又はAgを含有する触媒により、あるいは特開
昭63−258829号に示されるCu及びAgを含有
する触媒により、ジケトンを製造する方法なども提案さ
れている。
る触媒を使用する方法(特公昭48−1364号)、一
定の粒径(0.1〜2.5mm)の銀結晶の存在下で酸
化を行う方法(特公昭61−54011号)、気化する
リン化合物の共存下で銀結晶と接触酸化する方法(特公
平2−49292号)、0.1〜2.5mmの一定粒径
のAg結晶及び/又はCu結晶を触媒として用い、ジケ
トンを製造する方法(特公昭63−56214号)、
0.1mm以下の粒径のAg結晶を触媒として用い、メ
チルグリオキサールを製造する方法(特公平4−403
36号)、さらに、特開昭63−156739号に示さ
れるCu又はAgを含有する触媒により、あるいは特開
昭63−258829号に示されるCu及びAgを含有
する触媒により、ジケトンを製造する方法なども提案さ
れている。
【0004】又、担体に担持した銀触媒を用いてジアル
デヒドを製造する方法も提案されている。例えば、Izv.
Akad. Nauk. SSSR, Ser. Khim. 641-643(1964)には、
アルミナ担持銀触媒(Ag担持量32%)を用いて反応
温度600℃で反応させているが、収率20%、空時収
率23.8kg−GX/m3−cat・Hrの低い成績
しか得られていない。更に、特公昭63−4816号な
どに記載の方法があるが、希釈したエチレングリコール
を使用すること、未反応エチレングリコールが多いこと
などの欠点がある。また特公昭53−10570号に示
される酸化銀―酸化亜鉛からなる触媒を使用する方法な
どが提案されている。このようにエチレングリコールを
銅触媒あるいは銀触媒の存在下で酸化脱水素してジアル
デヒドを製造する方法は公知である。
デヒドを製造する方法も提案されている。例えば、Izv.
Akad. Nauk. SSSR, Ser. Khim. 641-643(1964)には、
アルミナ担持銀触媒(Ag担持量32%)を用いて反応
温度600℃で反応させているが、収率20%、空時収
率23.8kg−GX/m3−cat・Hrの低い成績
しか得られていない。更に、特公昭63−4816号な
どに記載の方法があるが、希釈したエチレングリコール
を使用すること、未反応エチレングリコールが多いこと
などの欠点がある。また特公昭53−10570号に示
される酸化銀―酸化亜鉛からなる触媒を使用する方法な
どが提案されている。このようにエチレングリコールを
銅触媒あるいは銀触媒の存在下で酸化脱水素してジアル
デヒドを製造する方法は公知である。
【0005】例えば、繊維助剤、製紙助剤としてグリオ
キサールあるいはメチルグリオキサールを用いる場合
は、グリコールアルデヒドあるいはアセトール等の不純
物が多いと黄変などの問題が起こり好ましくない。又、
染料、医薬、香料などの中間原料としてグリオキサール
あるいはメチルグリオキサールを用いる場合でも、アセ
トール等の不純物が多いと副反応などが起こり好ましく
ないので、これら不純物は少ないことが必要である。
キサールあるいはメチルグリオキサールを用いる場合
は、グリコールアルデヒドあるいはアセトール等の不純
物が多いと黄変などの問題が起こり好ましくない。又、
染料、医薬、香料などの中間原料としてグリオキサール
あるいはメチルグリオキサールを用いる場合でも、アセ
トール等の不純物が多いと副反応などが起こり好ましく
ないので、これら不純物は少ないことが必要である。
【0006】製品であるグリオキサールあるいはメチル
グリオキサール水溶液中における未反応エチレングリコ
ールあるいはプロパンジオール、反応中間体であるグリ
コールアルデヒドあるいはアセトールの分離、除去は困
難であるので、酸化脱水素反応工程において原料のエチ
レングリコールあるいはプロパンジオールが残らないこ
と、あるいは反応中間体のグリコールアルデヒド、ある
いはアセトールが生成しないようにする必要がある。し
たがって、きびしい製造条件、適切な触媒を選択しなけ
ればならず、そのため収率を犠牲にして不純物を低下さ
せていた。
グリオキサール水溶液中における未反応エチレングリコ
ールあるいはプロパンジオール、反応中間体であるグリ
コールアルデヒドあるいはアセトールの分離、除去は困
難であるので、酸化脱水素反応工程において原料のエチ
レングリコールあるいはプロパンジオールが残らないこ
と、あるいは反応中間体のグリコールアルデヒド、ある
いはアセトールが生成しないようにする必要がある。し
たがって、きびしい製造条件、適切な触媒を選択しなけ
ればならず、そのため収率を犠牲にして不純物を低下さ
せていた。
【0007】また触媒に使用される銀粒子は高価である
ために、使用された触媒から銀が回収され再利用され
る。例えば、使用済みの触媒を硝酸で溶解し、濃縮し
て、再結晶により硝酸銀結晶として回収し、硝酸銀溶液
を電気分解することにより、銀を再生する方法、あるい
は使用済銀触媒をそのまま電極として、電解液中で電気
分解し、銀粒子として析出させる方法等が知られてお
り、工業的に触媒として使用されている。
ために、使用された触媒から銀が回収され再利用され
る。例えば、使用済みの触媒を硝酸で溶解し、濃縮し
て、再結晶により硝酸銀結晶として回収し、硝酸銀溶液
を電気分解することにより、銀を再生する方法、あるい
は使用済銀触媒をそのまま電極として、電解液中で電気
分解し、銀粒子として析出させる方法等が知られてお
り、工業的に触媒として使用されている。
【0008】しかし、このような銀触媒は、長期間使用
し固結、団塊化したものを何回も再生すると、未反応の
原料、反応中間体不純物が多くなり、銀触媒の調製上大
きな問題であった。さらに、担持触媒の調製において
は、調製ロットが異なったり、調製スケールが異なった
りすると、同様な条件で原料を反応させても、不純物の
グリコールアルデヒドあるいはアセトールが増加するな
ど、再現性の良い触媒の調製が困難であった。
し固結、団塊化したものを何回も再生すると、未反応の
原料、反応中間体不純物が多くなり、銀触媒の調製上大
きな問題であった。さらに、担持触媒の調製において
は、調製ロットが異なったり、調製スケールが異なった
りすると、同様な条件で原料を反応させても、不純物の
グリコールアルデヒドあるいはアセトールが増加するな
ど、再現性の良い触媒の調製が困難であった。
【0009】グリオキサール類の種々の製造方法のう
ち、例えば、特公昭48−1364号ではエチレングリ
コールあるいは1,2−プロパンジオールの供給速度
(1.333g−プロパンジオール/cm3−cat・
hr)が著しい制限を受け、1,2−プロパンジオール
の転化率(93%)及びメチルグリオキサールの空時収
率が低く、アセトール収率(7%)が高い。
ち、例えば、特公昭48−1364号ではエチレングリ
コールあるいは1,2−プロパンジオールの供給速度
(1.333g−プロパンジオール/cm3−cat・
hr)が著しい制限を受け、1,2−プロパンジオール
の転化率(93%)及びメチルグリオキサールの空時収
率が低く、アセトール収率(7%)が高い。
【0010】特開昭58−59933号には、グリコー
ル類を気化するリン化合物の共存下でリンを添加した銀
触媒と接触酸化する方法が開示されており、その実施例
1では粒状銀触媒にリン酸アンモニウムを添加した触媒
を用い、リン酸第1アンモニウムを添加したエチレング
リコールを反応させ、グリオキサール収率80%を11
日間維持させているが、それでも空時収率が低いという
難点がある。
ル類を気化するリン化合物の共存下でリンを添加した銀
触媒と接触酸化する方法が開示されており、その実施例
1では粒状銀触媒にリン酸アンモニウムを添加した触媒
を用い、リン酸第1アンモニウムを添加したエチレング
リコールを反応させ、グリオキサール収率80%を11
日間維持させているが、それでも空時収率が低いという
難点がある。
【0011】特公昭61−54011号に記載された方
法は、高いグリオキサール収率(55〜66.4%)、
高い空時収率(9.4〜14.6g−グリオキサール/
cm3−cat・hr)の成績を得ている。しかしなが
ら、転化率が97.8〜98%と低く、グリオキサール
との分離が困難な未反応のエチレングリコールが残留し
て目的のグリオキサールに混入するため、品質のよい製
品を工業的に生産する方法としては満足のいく方法では
ない。
法は、高いグリオキサール収率(55〜66.4%)、
高い空時収率(9.4〜14.6g−グリオキサール/
cm3−cat・hr)の成績を得ている。しかしなが
ら、転化率が97.8〜98%と低く、グリオキサール
との分離が困難な未反応のエチレングリコールが残留し
て目的のグリオキサールに混入するため、品質のよい製
品を工業的に生産する方法としては満足のいく方法では
ない。
【0012】USP4,555,583号(特公平2−
49292号に対応)には、気化するリン化合物の共存
下でエチレングリコールを銀結晶で接触酸化する方法が
開示されており、そのExample 2においては反応温度5
01℃で反応させ、エチレングリコール転化率100
%、グリオキサール選択率80.4%、グリコールアル
デヒド選択率1.3%の成績を得ている。しかしなが
ら、この方法もグリオキサールの収率は高いものの、不
純物のグリコールアルデヒドが多すぎるという難点があ
る。グリコールアルデヒドの生成量は触媒として細かい
銀粒子を使用することで低減することができる(Exampl
e 1)が、触媒層の圧力損失が上昇するので好ましくな
い。
49292号に対応)には、気化するリン化合物の共存
下でエチレングリコールを銀結晶で接触酸化する方法が
開示されており、そのExample 2においては反応温度5
01℃で反応させ、エチレングリコール転化率100
%、グリオキサール選択率80.4%、グリコールアル
デヒド選択率1.3%の成績を得ている。しかしなが
ら、この方法もグリオキサールの収率は高いものの、不
純物のグリコールアルデヒドが多すぎるという難点があ
る。グリコールアルデヒドの生成量は触媒として細かい
銀粒子を使用することで低減することができる(Exampl
e 1)が、触媒層の圧力損失が上昇するので好ましくな
い。
【0013】特公平4−40336号では、転化率(9
9.9%)、収率(63.8〜66.1%)、触媒負荷
(3.33g−プロピレングリコール/g−cat・h
r)及び空時収率(2.09g−メチルグリオキサール
/g−cat・hr)ともに高い結果を得ているが、ア
セトールなどの不純物の記載はない。また、触媒として
細かい銀を使用するために触媒床の圧損が大きくなる欠
点がある。又、細かい銀は、製造方法として硝酸銀水溶
液の電気分解法あるいは真空蒸着法によっても、取得率
が低い欠点もある。
9.9%)、収率(63.8〜66.1%)、触媒負荷
(3.33g−プロピレングリコール/g−cat・h
r)及び空時収率(2.09g−メチルグリオキサール
/g−cat・hr)ともに高い結果を得ているが、ア
セトールなどの不純物の記載はない。また、触媒として
細かい銀を使用するために触媒床の圧損が大きくなる欠
点がある。又、細かい銀は、製造方法として硝酸銀水溶
液の電気分解法あるいは真空蒸着法によっても、取得率
が低い欠点もある。
【0014】特公昭63−56214号では、n−ヘキ
サンジオール−2,5あるいは2,3−ブタンジオール
の酸化において転化率(100〜95%)、収率(8
4.2〜76%)、触媒負荷(0.8〜1.6ton/
m2−cat・hr)及び空時収率(33.4〜57g
/cm3−cat・hr)の結果を得ているが、反応中
間体であるへキサノール−2−オン−5(2.8%、
8.5%)あるいはブタン−3−オール−2−オン
(7.1%)の生成が多い。しかも、グリオキサールあ
るいはメチルグリオキサールの製造が具体的に示されて
いない。
サンジオール−2,5あるいは2,3−ブタンジオール
の酸化において転化率(100〜95%)、収率(8
4.2〜76%)、触媒負荷(0.8〜1.6ton/
m2−cat・hr)及び空時収率(33.4〜57g
/cm3−cat・hr)の結果を得ているが、反応中
間体であるへキサノール−2−オン−5(2.8%、
8.5%)あるいはブタン−3−オール−2−オン
(7.1%)の生成が多い。しかも、グリオキサールあ
るいはメチルグリオキサールの製造が具体的に示されて
いない。
【0015】特開昭63−156739号あるいは特開
昭63−258829号では、グリオキサールの製造例
が開示されており、特開昭63−156739号のグリ
オキサールの製造の例ではグリオキサール収率(77.
1%)は高いが、原料転化率(94.2%)及び製品空
時収率(0.092g−グリオキサール/cm3−ca
t・hr)は低く、特開昭63−258829号のグリ
オキサールの製造の例でもグリオキサール収率(71.
5%)は高いが、原料転化率(99%)及び製品空時収
率(0.082g−グリオキサール/cm3−cat・
hr)は低い。しかも、メチルグリオキサールの製造例
は開示されていない。
昭63−258829号では、グリオキサールの製造例
が開示されており、特開昭63−156739号のグリ
オキサールの製造の例ではグリオキサール収率(77.
1%)は高いが、原料転化率(94.2%)及び製品空
時収率(0.092g−グリオキサール/cm3−ca
t・hr)は低く、特開昭63−258829号のグリ
オキサールの製造の例でもグリオキサール収率(71.
5%)は高いが、原料転化率(99%)及び製品空時収
率(0.082g−グリオキサール/cm3−cat・
hr)は低い。しかも、メチルグリオキサールの製造例
は開示されていない。
【0016】又、担体に担持させた銀触媒を用いてジア
ルデヒドを製造する方法も種々提案されており、そのよ
うな触媒の銀の担持量は5−30重量%であり、担持量
としては低い量である。例えば、Izv. Akad. Nauk. SSS
R, Ser. Khim. 641-643(1964)においては、アルミナ担
持銀触媒(Ag担持量32重量%)を用い反応温度60
0℃で反応させているが、収率20%、空時収率23.
8kg−グリオキサール/m3−cat・hrであり、
低い成績しか得られていない。特公昭63−4816号
の実施例2では、アルミナ担持銀触媒(Ag担持量10
重量%)を用いて反応温度400℃で反応させて、転化
率98%、選択率65%、空時収率120kg−グリオ
キサール/m3−cat・hrの成績を得ているが、空
時収率が低く、満足のいく方法ではない。
ルデヒドを製造する方法も種々提案されており、そのよ
うな触媒の銀の担持量は5−30重量%であり、担持量
としては低い量である。例えば、Izv. Akad. Nauk. SSS
R, Ser. Khim. 641-643(1964)においては、アルミナ担
持銀触媒(Ag担持量32重量%)を用い反応温度60
0℃で反応させているが、収率20%、空時収率23.
8kg−グリオキサール/m3−cat・hrであり、
低い成績しか得られていない。特公昭63−4816号
の実施例2では、アルミナ担持銀触媒(Ag担持量10
重量%)を用いて反応温度400℃で反応させて、転化
率98%、選択率65%、空時収率120kg−グリオ
キサール/m3−cat・hrの成績を得ているが、空
時収率が低く、満足のいく方法ではない。
【0017】特開昭58−38227号の実施例3で
は、炭化珪素に銀を担持させ、リンとして200ppm
のリン酸アンモニウムを含有する銀触媒(Ag担持量8
重量%)によりエチレングリコール転化率97%、選択
率74%の成績を得ているが、空時収率は(0.26k
g−グリオキサール/m3−cat・hr)と低い。特
開昭63−156739号の実施例3では、銀被覆ステ
アタイト球を触媒として用い温度360℃で反応を行
い、転化率92.1%、選択率67%、グリコールアル
デヒド収率2.7%、空時収率40kg−グリオキサー
ル/m3−cat・hrの成績を得ている。この方法
は、収率は高いが未反応エチレングリコール、グリコー
ルアルデヒドが多く、また空時収率が低いという欠点が
ある。
は、炭化珪素に銀を担持させ、リンとして200ppm
のリン酸アンモニウムを含有する銀触媒(Ag担持量8
重量%)によりエチレングリコール転化率97%、選択
率74%の成績を得ているが、空時収率は(0.26k
g−グリオキサール/m3−cat・hr)と低い。特
開昭63−156739号の実施例3では、銀被覆ステ
アタイト球を触媒として用い温度360℃で反応を行
い、転化率92.1%、選択率67%、グリコールアル
デヒド収率2.7%、空時収率40kg−グリオキサー
ル/m3−cat・hrの成績を得ている。この方法
は、収率は高いが未反応エチレングリコール、グリコー
ルアルデヒドが多く、また空時収率が低いという欠点が
ある。
【0018】更には、Journal of Catalysis, 142, 729
-734(1993)では、炭化珪素担持銀触媒(Ag担持量5重
量%、8重量%)により550℃で反応させて、転化率
98.5%、選択率73%、空時収率920kg−グリ
オキサール/m3−cat・hrの成績を得ているが、
未反応エチレングリコールが多く、空時収率が低いとい
う欠点がある。
-734(1993)では、炭化珪素担持銀触媒(Ag担持量5重
量%、8重量%)により550℃で反応させて、転化率
98.5%、選択率73%、空時収率920kg−グリ
オキサール/m3−cat・hrの成績を得ているが、
未反応エチレングリコールが多く、空時収率が低いとい
う欠点がある。
【0019】特公昭53−10570号では、シリカあ
るいはアルミナに担持した酸化銀−酸化亜鉛からなる触
媒ではメチルグリオキサールの空時収率は比較的に高く
(1,768〜8,071g−メチルグリオキサール/
リットル−cat・hr)なる。しかし、1,2−プロ
パンジオールの転化率(96.3〜86.9%)が低
く、アセトールなどの不純物が多く(5.0〜11.3
%)、まだ満足できる方法ではない。比較例として、A
gを40wt%担持したアルミナゾルを触媒として反応
させた例では、反応収率(48.4%)、空時収率
(1.3g−メチルグリオキサール/cm3−cat・
hr)が低く、アセトール(2.4%)、アセトアルデ
ヒド(8.2%)などの不純物が多い結果であったこと
が記述されている。
るいはアルミナに担持した酸化銀−酸化亜鉛からなる触
媒ではメチルグリオキサールの空時収率は比較的に高く
(1,768〜8,071g−メチルグリオキサール/
リットル−cat・hr)なる。しかし、1,2−プロ
パンジオールの転化率(96.3〜86.9%)が低
く、アセトールなどの不純物が多く(5.0〜11.3
%)、まだ満足できる方法ではない。比較例として、A
gを40wt%担持したアルミナゾルを触媒として反応
させた例では、反応収率(48.4%)、空時収率
(1.3g−メチルグリオキサール/cm3−cat・
hr)が低く、アセトール(2.4%)、アセトアルデ
ヒド(8.2%)などの不純物が多い結果であったこと
が記述されている。
【0020】すなわち、グリオキサール類の製造方法に
おいて具体的に転化率・選択率・空時収率共に高く、不
純物を少なくする銀触媒はいまだ開発されていない。
おいて具体的に転化率・選択率・空時収率共に高く、不
純物を少なくする銀触媒はいまだ開発されていない。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、転化
率・選択率・空時収率共に高く、不純物の少ない新規な
グリオキサール類の製造方法を提供することにある。
率・選択率・空時収率共に高く、不純物の少ない新規な
グリオキサール類の製造方法を提供することにある。
【0022】又、本発明は、この方法に使用される新規
の触媒を提供することにある。
の触媒を提供することにある。
【0023】本発明者らは、グリコール類の気相酸化に
よるグリオキサール類の製造方法において、従来法の欠
点を克服するため鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成
したものである。
よるグリオキサール類の製造方法において、従来法の欠
点を克服するため鋭意検討を重ねた結果、本発明を完成
したものである。
【0024】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明のグリオキ
サール類の製造方法は、金、白金、ロジウム、及びパラ
ジウムからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素と
銀とからなる銀系触媒及び、リン又はリン化合物の存在
下に、反応温度400〜700℃でグリコール類を酸化
脱水素することを特徴とするものである。
サール類の製造方法は、金、白金、ロジウム、及びパラ
ジウムからなる群より選ばれた少なくとも一種の元素と
銀とからなる銀系触媒及び、リン又はリン化合物の存在
下に、反応温度400〜700℃でグリコール類を酸化
脱水素することを特徴とするものである。
【0025】以下、本発明について詳細に説明する。
【0026】本発明において、原料として使用されるグ
リオキサール類は、次式(I)で定義されるものである
リオキサール類は、次式(I)で定義されるものである
【0027】
【化1】 〔式(I)中、nは0から10の整数、好ましくは0又
は1であり、R1,R2は水素原子又はアルキル基、好ま
しくは水素原子又はメチル基であり、同一でも異なって
いても良い。〕
は1であり、R1,R2は水素原子又はアルキル基、好ま
しくは水素原子又はメチル基であり、同一でも異なって
いても良い。〕
【0028】また、本発明の目的物質であるグリオキサ
ール類は次式(II)で示される。
ール類は次式(II)で示される。
【0029】
【化2】 〔式(II)中、nは0から10の整数、好ましくは0又
は1であり、R3,R4は水素原子又はアルキル基、好ま
しくは水素原子又はメチル基であり、同一でも異なって
いても良い。〕
は1であり、R3,R4は水素原子又はアルキル基、好ま
しくは水素原子又はメチル基であり、同一でも異なって
いても良い。〕
【0030】本発明に用いられる銀系触媒は、銀を主成
分とし、金、白金、ロジウム及びパラジウムのうち少な
くとも一種の元素を銀に添加したもの、あるいは不活性
担体に銀を担持させたものに前記元素を添加したもの
で、銀触媒として硝酸銀水溶液の電気分解法等で得られ
る銀結晶粒子、銀地金の削り屑、溶融金属の噴霧急冷粒
子、あるいは担持銀を使用することができる。
分とし、金、白金、ロジウム及びパラジウムのうち少な
くとも一種の元素を銀に添加したもの、あるいは不活性
担体に銀を担持させたものに前記元素を添加したもの
で、銀触媒として硝酸銀水溶液の電気分解法等で得られ
る銀結晶粒子、銀地金の削り屑、溶融金属の噴霧急冷粒
子、あるいは担持銀を使用することができる。
【0031】本発明に用いられる触媒の担体としては、
通常、触媒の担体として用いられるものであれば特に制
限はないが、それ自身では触媒としての活性がほとんど
ないものであって、比表面積が比較的小さく、また粒径
が比較的細かいものが好ましく用いられる。担体の種類
としては、酸化物、窒化物、炭化物又はそれらの中間組
成物、その他不活性な無機化合物が例示される。これら
の中で、例えば、比表面積が5m2/g以下、好ましく
は0.01〜2.0m2/gで、粒径が25〜1000
μm、より好ましくは50〜500μmであるシリカ、
アルミナ、ジルコニア、窒化珪素及び炭化珪素が挙げら
れる。
通常、触媒の担体として用いられるものであれば特に制
限はないが、それ自身では触媒としての活性がほとんど
ないものであって、比表面積が比較的小さく、また粒径
が比較的細かいものが好ましく用いられる。担体の種類
としては、酸化物、窒化物、炭化物又はそれらの中間組
成物、その他不活性な無機化合物が例示される。これら
の中で、例えば、比表面積が5m2/g以下、好ましく
は0.01〜2.0m2/gで、粒径が25〜1000
μm、より好ましくは50〜500μmであるシリカ、
アルミナ、ジルコニア、窒化珪素及び炭化珪素が挙げら
れる。
【0032】これらの担体に銀化合物水溶液を、含浸・
混合・乾燥・焼成・粉砕・分級の各操作を繰り返し、所
望の銀含有量の担持触媒を調製することができる。
混合・乾燥・焼成・粉砕・分級の各操作を繰り返し、所
望の銀含有量の担持触媒を調製することができる。
【0033】銀の担持量は、担持した銀と不活性担体の
合計量に対して50〜95wt%が好ましい。
合計量に対して50〜95wt%が好ましい。
【0034】金、白金、ロジウム及びパラジウムからな
る群より選ばれた少なくとも一種の元素の添加量は、銀
に対し元素として好ましくは0.001〜10wt%、
さらに好ましくは0.01〜5wt%、最も好ましくは
0.01〜2wt%であり、元素の添加方法としては、
添加すべき元素を銀とともに融解し、その融液を凝固さ
せ線材や削り屑状に加工した物、あるいは融液を噴霧急
冷することにより得られる粒状物を使用することができ
る。また、銀触媒に金、白金、ロジウム及びパラジウム
のうち少なくとも一種の化合物の水溶液などを、含浸・
混合・乾燥・焼成・粉砕・分級の各操作を行い、銀触媒
にこれらの元素を添加、担持させることができる。
る群より選ばれた少なくとも一種の元素の添加量は、銀
に対し元素として好ましくは0.001〜10wt%、
さらに好ましくは0.01〜5wt%、最も好ましくは
0.01〜2wt%であり、元素の添加方法としては、
添加すべき元素を銀とともに融解し、その融液を凝固さ
せ線材や削り屑状に加工した物、あるいは融液を噴霧急
冷することにより得られる粒状物を使用することができ
る。また、銀触媒に金、白金、ロジウム及びパラジウム
のうち少なくとも一種の化合物の水溶液などを、含浸・
混合・乾燥・焼成・粉砕・分級の各操作を行い、銀触媒
にこれらの元素を添加、担持させることができる。
【0035】これらの添加される金属元素は、銀を部分
的に被覆する形態で存在させることが好ましい。
的に被覆する形態で存在させることが好ましい。
【0036】また、電解銀や担持銀などの銀触媒を金、
白金、ロジウム及びパラジウムのうち少なくとも一種の
元素を含む化合物の水溶液に懸濁し、アンモニアなどで
アルカリ性にして、ホルマリン、ヒドラジン等の還元剤
あるいは水素ガスの流通により還元することにより触媒
とすることができる。
白金、ロジウム及びパラジウムのうち少なくとも一種の
元素を含む化合物の水溶液に懸濁し、アンモニアなどで
アルカリ性にして、ホルマリン、ヒドラジン等の還元剤
あるいは水素ガスの流通により還元することにより触媒
とすることができる。
【0037】前記の銀系触媒を酸化脱水素反応の使用に
先立って、さらに、還元雰囲気下あるいは不活性ガス雰
囲気下で200〜700℃で加熱処理をして使用すれ
ば、より好ましい成績が得られる。
先立って、さらに、還元雰囲気下あるいは不活性ガス雰
囲気下で200〜700℃で加熱処理をして使用すれ
ば、より好ましい成績が得られる。
【0038】本発明は、銀触媒にこれらの元素を添加す
ることにより、従来の銀触媒に較べて、未反応の原料や
反応中間体のグリコールアルデヒド、アセトール、アセ
トアルデヒドなどの生成が少なく、触媒寿命を長期に維
持しながら、エチレングリコールや1,2−プロパンジ
オール等のグリコール類の転化率、グリオキサールやメ
チルグリオキサール等のグリオキサール類の選択率も確
保できる。
ることにより、従来の銀触媒に較べて、未反応の原料や
反応中間体のグリコールアルデヒド、アセトール、アセ
トアルデヒドなどの生成が少なく、触媒寿命を長期に維
持しながら、エチレングリコールや1,2−プロパンジ
オール等のグリコール類の転化率、グリオキサールやメ
チルグリオキサール等のグリオキサール類の選択率も確
保できる。
【0039】本発明の方法は分子状酸素による酸化脱水
素反応であり、分子状酸素としては純酸素を用いても空
気を用いてもよいが、経済的には後者を用いるのがよ
い。また、グリオキサール類を高収率で得るために、グ
リコール類及び分子状酸素を不活性ガスで希釈して反応
を行わせる。不活性ガスとしては窒素、ヘリウム、アル
ゴンなどの希ガス、炭酸ガス又は水蒸気などが用いられ
る。
素反応であり、分子状酸素としては純酸素を用いても空
気を用いてもよいが、経済的には後者を用いるのがよ
い。また、グリオキサール類を高収率で得るために、グ
リコール類及び分子状酸素を不活性ガスで希釈して反応
を行わせる。不活性ガスとしては窒素、ヘリウム、アル
ゴンなどの希ガス、炭酸ガス又は水蒸気などが用いられ
る。
【0040】低温での反応は未反応のグリコール類やア
セトールが多くなる傾向があり、また高温での反応では
ホルマリン、一酸化炭素、二酸化炭素の生成が多くなる
傾向があるため、グリオキサール類の生成量が低下す
る。従って、本発明の方法における好ましい反応温度は
400〜700℃である。
セトールが多くなる傾向があり、また高温での反応では
ホルマリン、一酸化炭素、二酸化炭素の生成が多くなる
傾向があるため、グリオキサール類の生成量が低下す
る。従って、本発明の方法における好ましい反応温度は
400〜700℃である。
【0041】本発明においては、リン又はリン化合物の
共存下に酸化脱水素反応を行う。リン又はリン化合物は
あらかじめ原料に所定量混合しておいて反応に供してよ
いし、原料とは別に単独あるいは溶液として反応系に添
加してもよい。リン又はリン化合物の添加量は原料グリ
コール類に対して、リンとして通常は0.05〜10p
pmが適当である。リン化合物としては、モノ、ジ又は
トリメチルホスフィン等の第一ないし第三ホスフィン、
亜リン酸メチル、亜リン酸エチルなどの亜リン酸エステ
ル、メチルホスホン酸ジメチルエステル、エチルホスホ
ン酸ジエチルエステルなどの各種有機燐化合物が有効に
使用できるものとして挙げられる。
共存下に酸化脱水素反応を行う。リン又はリン化合物は
あらかじめ原料に所定量混合しておいて反応に供してよ
いし、原料とは別に単独あるいは溶液として反応系に添
加してもよい。リン又はリン化合物の添加量は原料グリ
コール類に対して、リンとして通常は0.05〜10p
pmが適当である。リン化合物としては、モノ、ジ又は
トリメチルホスフィン等の第一ないし第三ホスフィン、
亜リン酸メチル、亜リン酸エチルなどの亜リン酸エステ
ル、メチルホスホン酸ジメチルエステル、エチルホスホ
ン酸ジエチルエステルなどの各種有機燐化合物が有効に
使用できるものとして挙げられる。
【0042】しかしながら、沸点の高いリン化合物は、
蒸発器温度を特に高くする必要を生じさせ、あるいは蒸
発器にこれらのリン化合物が滞留して分解、蓄積するこ
とにより装置材料の腐食を生じさせ、発生した鉄錆など
が反応層に飛来し、反応に悪影響をおよぼす可能性があ
るため好ましくない。したがって、比較的低沸点の有機
リン化合物、例えば、亜リン酸メチル、亜リン酸エチ
ル、リン酸メチル、リン酸エチルなどがより好ましく用
いられる。これらのリン化合物の添加により、これらを
添加しない場合に比べて、一酸化炭素、二酸化炭素のよ
うな酸化生成物及びホルムアルデヒドのような分解生成
物の生成が著しく抑制され、目的生成物であるグリオキ
サールやメチルグリオキサール等のグリオキサール類の
収得率が著しく向上する。
蒸発器温度を特に高くする必要を生じさせ、あるいは蒸
発器にこれらのリン化合物が滞留して分解、蓄積するこ
とにより装置材料の腐食を生じさせ、発生した鉄錆など
が反応層に飛来し、反応に悪影響をおよぼす可能性があ
るため好ましくない。したがって、比較的低沸点の有機
リン化合物、例えば、亜リン酸メチル、亜リン酸エチ
ル、リン酸メチル、リン酸エチルなどがより好ましく用
いられる。これらのリン化合物の添加により、これらを
添加しない場合に比べて、一酸化炭素、二酸化炭素のよ
うな酸化生成物及びホルムアルデヒドのような分解生成
物の生成が著しく抑制され、目的生成物であるグリオキ
サールやメチルグリオキサール等のグリオキサール類の
収得率が著しく向上する。
【0043】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に例示
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0044】実施例1 (触媒調製) a.電気分解法で得られた銀粒子のうち、粒度が500
〜105μmである銀粒子50gを、銀に対して0.0
05wt%の白金を含む塩化白金酸水溶液500mlに
浸漬し、攪拌しながら、37%ホルマリンを50ml添
加し、更に、アンモニア水を添加してpHが10になる
ように調整した。ホルマリンによる還元を50℃、2時
間行った後、ろ過・水洗・乾燥した。この触媒を触媒A
とした。
〜105μmである銀粒子50gを、銀に対して0.0
05wt%の白金を含む塩化白金酸水溶液500mlに
浸漬し、攪拌しながら、37%ホルマリンを50ml添
加し、更に、アンモニア水を添加してpHが10になる
ように調整した。ホルマリンによる還元を50℃、2時
間行った後、ろ過・水洗・乾燥した。この触媒を触媒A
とした。
【0045】b.電気分解法で得られた銀粒子のうち、
粒度が500〜105μmである銀粒子50gを、銀に
対して0.05wt%の白金を含む塩化白金酸水溶液に
浸漬し、触媒Aと同様なホルマリン還元を行なった。こ
の触媒を触媒Bとした。
粒度が500〜105μmである銀粒子50gを、銀に
対して0.05wt%の白金を含む塩化白金酸水溶液に
浸漬し、触媒Aと同様なホルマリン還元を行なった。こ
の触媒を触媒Bとした。
【0046】c.電気分解法で得られた銀粒子のうち、
粒度が500〜105μmである銀粒子50gを、銀に
対して0.5wt%の白金を含む塩化白金酸水溶液に浸
漬し、触媒Aと同様なホルマリン還元を行なった。この
触媒を触媒Cとした。
粒度が500〜105μmである銀粒子50gを、銀に
対して0.5wt%の白金を含む塩化白金酸水溶液に浸
漬し、触媒Aと同様なホルマリン還元を行なった。この
触媒を触媒Cとした。
【0047】d.電気分解法で得られた銀粒子のうち、
粒度が500〜105μmである銀粒子50gを、銀に
対して0.2wt%の金を含む塩化金酸水溶液に浸漬
し、触媒Aと同様なホルマリン還元を行なった。この触
媒を触媒Dとした。
粒度が500〜105μmである銀粒子50gを、銀に
対して0.2wt%の金を含む塩化金酸水溶液に浸漬
し、触媒Aと同様なホルマリン還元を行なった。この触
媒を触媒Dとした。
【0048】e.電気分解法で得られた銀粒子のうち、
粒度が500〜105μmである銀粒子50gを、銀に
対して0.2wt%のロジウムを含む塩化ロジウム水溶
液に浸漬し、触媒Aと同様なホルマリン還元を行なっ
た。この触媒を触媒Eとした。
粒度が500〜105μmである銀粒子50gを、銀に
対して0.2wt%のロジウムを含む塩化ロジウム水溶
液に浸漬し、触媒Aと同様なホルマリン還元を行なっ
た。この触媒を触媒Eとした。
【0049】f.電気分解法で得られた銀粒子のうち、
粒度が500〜105μmである銀粒子50gを、銀に
対して0.2wt%のパラジウムを含むジニトロジアン
ミンパラジウムの硝酸水溶液に浸漬し、触媒Aと同様な
ホルマリン還元を行なった。この触媒を触媒Fとした。
粒度が500〜105μmである銀粒子50gを、銀に
対して0.2wt%のパラジウムを含むジニトロジアン
ミンパラジウムの硝酸水溶液に浸漬し、触媒Aと同様な
ホルマリン還元を行なった。この触媒を触媒Fとした。
【0050】(反応)上記の各触媒粒子について、内径
27.4mmのステンレススチール製反応器の最も下の
層に粒度が500〜250μmのものを6ml充填し、
次いでその触媒層の上に粒度が250〜150μmのも
のを5mlを充填し、更に、最も上の層として粒度が1
50〜105μmのものを4mlを充填した。
27.4mmのステンレススチール製反応器の最も下の
層に粒度が500〜250μmのものを6ml充填し、
次いでその触媒層の上に粒度が250〜150μmのも
のを5mlを充填し、更に、最も上の層として粒度が1
50〜105μmのものを4mlを充填した。
【0051】このように充填された反応器に、1,2−
プロパンジオールに対してリンとして3ppmの亜リン
酸トリメチルを添加した1,2−プロパンジオールを1
25g/hr、水を125g/hr、空気を190リッ
トル/hr、そして窒素を500リットル/hrで、蒸
発器と予熱器を経由して下向流で供給し、所定の反応温
度で10日間反応を継続した後、反応ガスを冷却し、吸
収剤として水を用いた吸収塔にて生成物を分離し捕集し
た。反応成績を表1に示す。
プロパンジオールに対してリンとして3ppmの亜リン
酸トリメチルを添加した1,2−プロパンジオールを1
25g/hr、水を125g/hr、空気を190リッ
トル/hr、そして窒素を500リットル/hrで、蒸
発器と予熱器を経由して下向流で供給し、所定の反応温
度で10日間反応を継続した後、反応ガスを冷却し、吸
収剤として水を用いた吸収塔にて生成物を分離し捕集し
た。反応成績を表1に示す。
【0052】実施例2 触媒Dを実施例1と同様に各粒度別の層に分けて内径2
7.4mmのステンレススチール製反応器に充填し、次
いで水素ガスを流通し、400℃で1時間還元処理を行
った後、実施例1で行なったと同様に反応ガスを流通し
反応を行なった。反応成績を表1に示す。
7.4mmのステンレススチール製反応器に充填し、次
いで水素ガスを流通し、400℃で1時間還元処理を行
った後、実施例1で行なったと同様に反応ガスを流通し
反応を行なった。反応成績を表1に示す。
【0053】比較例1 電気分解法で得られた銀粒子を実施例1と同様に各粒度
別の層に分けて内径27.4mmのステンレススチール
製反応器に充填し、実施例1と同様に反応ガスを流通し
反応を行なった。反応成績を表1に示す。
別の層に分けて内径27.4mmのステンレススチール
製反応器に充填し、実施例1と同様に反応ガスを流通し
反応を行なった。反応成績を表1に示す。
【0054】比較例2 触媒A−Fを実施例1と同様に各粒度別の層に分けて内
径27.4mmのステンレススチール製反応器に充填
し、リンを添加しない以外は実施例1と同様に反応ガス
を流通し反応を行なった。反応成績を表1に示す。
径27.4mmのステンレススチール製反応器に充填
し、リンを添加しない以外は実施例1と同様に反応ガス
を流通し反応を行なった。反応成績を表1に示す。
【0055】
【表1】 注:PGは1,2−プロパンジオールを、MGXはメチルグリオキサールを示 す。
【0056】実施例3 触媒E及びFを、実施例1と同様に各粒度別の層に分け
て内径27.4mmのステンレススチール製反応器に充
填した。このように充填された反応器に、エチレングリ
コールに対してリンとして3ppmの亜リン酸トリメチ
ルを添加したエチレングリコールを150g/hr、水
を150g/hr、空気を280リットル/hr、そし
て窒素を650リットル/hrで、蒸発器と予熱器を通
して下向流で供給した。10日間反応を継続した後、反
応ガスを冷却し、吸収剤として水を用いた吸収塔にて生
成物を分離し捕集した。反応成績を表2に示す。
て内径27.4mmのステンレススチール製反応器に充
填した。このように充填された反応器に、エチレングリ
コールに対してリンとして3ppmの亜リン酸トリメチ
ルを添加したエチレングリコールを150g/hr、水
を150g/hr、空気を280リットル/hr、そし
て窒素を650リットル/hrで、蒸発器と予熱器を通
して下向流で供給した。10日間反応を継続した後、反
応ガスを冷却し、吸収剤として水を用いた吸収塔にて生
成物を分離し捕集した。反応成績を表2に示す。
【0057】比較例3 電気分解法で得られた銀粒子を実施例3と同様に各粒度
別の層に分けて内径27.4mmのステンレススチール
製反応器に充填し、実施例3と同様に反応ガスを流通し
反応を行った。反応成績を表2に示す。
別の層に分けて内径27.4mmのステンレススチール
製反応器に充填し、実施例3と同様に反応ガスを流通し
反応を行った。反応成績を表2に示す。
【0058】
【表2】 注:EGはエチレングリコールを、GXはグリオキサールを、G−CHOはグ リコールアルデヒドを示す。
【0059】実施例4 (触媒調製) g.比表面積が1.2m2/gで、粒度400〜250
μmのものが、10重量%、250〜150μmが15
重量%、150〜105μmが29重量%、105〜7
5μmが33重量%、75〜50μmが残り13重量%
の粒度分布を有するシリカ100gに硝酸銀溶液(硝酸
銀200g + 水100gで調製)50gを含浸、混
合し、100℃で混合しながら乾燥した。該乾燥粉を大
気中にて600℃で30分熱処理し銀担持量78重量%
の触媒を調製した。この担持触媒を触媒Gとした。
μmのものが、10重量%、250〜150μmが15
重量%、150〜105μmが29重量%、105〜7
5μmが33重量%、75〜50μmが残り13重量%
の粒度分布を有するシリカ100gに硝酸銀溶液(硝酸
銀200g + 水100gで調製)50gを含浸、混
合し、100℃で混合しながら乾燥した。該乾燥粉を大
気中にて600℃で30分熱処理し銀担持量78重量%
の触媒を調製した。この担持触媒を触媒Gとした。
【0060】h.上記担持触媒Gの50gに、銀に対し
て0.5wt%の金を含む塩化金酸水溶液を含浸し、1
00℃で混合しながら乾燥した。該乾燥粉を大気中にて
500℃で30分間熱処理した後、冷却・粉砕・分級し
た。この触媒を触媒Hとした。
て0.5wt%の金を含む塩化金酸水溶液を含浸し、1
00℃で混合しながら乾燥した。該乾燥粉を大気中にて
500℃で30分間熱処理した後、冷却・粉砕・分級し
た。この触媒を触媒Hとした。
【0061】i.担持触媒Gの50gに、銀に対して
0.5wt%の白金を含む塩化白金酸アンモニウム水溶
液を含浸し、100℃で混合しながら乾燥した。該乾燥
粉を大気中にて500℃で30分熱処理した後、冷却・
粉砕・分級した。この触媒を触媒Iとした。
0.5wt%の白金を含む塩化白金酸アンモニウム水溶
液を含浸し、100℃で混合しながら乾燥した。該乾燥
粉を大気中にて500℃で30分熱処理した後、冷却・
粉砕・分級した。この触媒を触媒Iとした。
【0062】j.担持触媒Gの50gに、銀に対して
0.5wt%のロジウムを含む塩化ロジウム水溶液を含
浸し、100℃で混合しながら乾燥した。該乾燥粉を大
気中にて500℃で30分熱処理した後、冷却・粉砕・
分級した。この触媒を触媒Jとした。
0.5wt%のロジウムを含む塩化ロジウム水溶液を含
浸し、100℃で混合しながら乾燥した。該乾燥粉を大
気中にて500℃で30分熱処理した後、冷却・粉砕・
分級した。この触媒を触媒Jとした。
【0063】k.担持触媒Gの50gに、銀に対して
0.5wt%のパラジウムを含む硝酸パラジウム水溶液
を含浸し、100℃で混合しながら乾燥した。該乾燥粉
を大気中にて500℃で30分熱処理した後、冷却・粉
砕・分級した。この触媒を触媒Kとした。
0.5wt%のパラジウムを含む硝酸パラジウム水溶液
を含浸し、100℃で混合しながら乾燥した。該乾燥粉
を大気中にて500℃で30分熱処理した後、冷却・粉
砕・分級した。この触媒を触媒Kとした。
【0064】(反応)担持触媒H〜Kの各々について分
級し、内径27.4mmのステンレススチール製反応器
の最も下の層に粒度が500〜250μmである触媒5
mlを充填し、次いでその触媒層の上に粒度が250〜
150μmである触媒5mlを充填し、さらに、最も上
の層として粒度が150〜105μmである触媒5ml
を充填した。
級し、内径27.4mmのステンレススチール製反応器
の最も下の層に粒度が500〜250μmである触媒5
mlを充填し、次いでその触媒層の上に粒度が250〜
150μmである触媒5mlを充填し、さらに、最も上
の層として粒度が150〜105μmである触媒5ml
を充填した。
【0065】このように充填された反応器に、エチレン
グリコールに対してリンとして3ppmの亜リン酸トリ
メチルを添加したエチレングリコールを150g/h
r、水を150g/hr、空気を280リットル/h
r、そして窒素を650リットル/hrで、蒸発器と予
熱器を通して下向流で供給した。10日間反応を続行し
たのち、反応ガスを冷却し、吸収剤として水を用いた吸
収塔にて生成物を分離し捕集した。反応成績を表3に示
す。
グリコールに対してリンとして3ppmの亜リン酸トリ
メチルを添加したエチレングリコールを150g/h
r、水を150g/hr、空気を280リットル/h
r、そして窒素を650リットル/hrで、蒸発器と予
熱器を通して下向流で供給した。10日間反応を続行し
たのち、反応ガスを冷却し、吸収剤として水を用いた吸
収塔にて生成物を分離し捕集した。反応成績を表3に示
す。
【0066】比較例4 担持触媒Gを、実施例3と同様に反応器に充填し、反応
を行なった。反応成績を表3に示す。
を行なった。反応成績を表3に示す。
【0067】比較例5 担持触媒H〜Kを実施例4と同様に反応器に充填し、リ
ンを添加しない以外は実施例4と同様に反応ガスを流通
し反応を行った。反応成績を表3に示す。
ンを添加しない以外は実施例4と同様に反応ガスを流通
し反応を行った。反応成績を表3に示す。
【0068】
【表3】 注:EGはエチレングリコールを、GXはグリオキサールを、G−CHOはグ リコールアルデヒドを示す。
【0069】実施例5 (触媒調製) l.比表面積が0.13m2/gで、粒度500〜25
0μmのものが14重量%、250〜150μmが30
重量%、150〜105μmが32重量%、105〜7
5μmが16重量%、75〜50μmが残り8重量%の
粒度分布を有するα−アルミナ100gを触媒Gの場合
と同様な方法により処理し、銀担持量56重量%の触媒
を調製した。この担持触媒を触媒Lとした。
0μmのものが14重量%、250〜150μmが30
重量%、150〜105μmが32重量%、105〜7
5μmが16重量%、75〜50μmが残り8重量%の
粒度分布を有するα−アルミナ100gを触媒Gの場合
と同様な方法により処理し、銀担持量56重量%の触媒
を調製した。この担持触媒を触媒Lとした。
【0070】m.上記担持触媒Lの50gに、銀に対し
て1.0wt%の白金を含む塩化白金酸水溶液を含浸
し、100℃で混合しながら乾燥した。該乾燥粉を大気
中にて500℃で30分熱処理した後、冷却・粉砕・分
級した。この触媒を触媒Mとした。
て1.0wt%の白金を含む塩化白金酸水溶液を含浸
し、100℃で混合しながら乾燥した。該乾燥粉を大気
中にて500℃で30分熱処理した後、冷却・粉砕・分
級した。この触媒を触媒Mとした。
【0071】n.担持触媒Lの50gに、銀に対して
1.0wt%のパラジウムを含むジニトロジアンミンパ
ラジウム硝酸水溶液を含浸し、100℃で混合しながら
乾燥した。該乾燥粉を大気中にて500℃で30分熱処
理した後、冷却・粉砕・分級した。この触媒を触媒Nと
した。
1.0wt%のパラジウムを含むジニトロジアンミンパ
ラジウム硝酸水溶液を含浸し、100℃で混合しながら
乾燥した。該乾燥粉を大気中にて500℃で30分熱処
理した後、冷却・粉砕・分級した。この触媒を触媒Nと
した。
【0072】o.担持触媒Lの50gに、銀に対して
1.0wt%の白金を含む塩化白金酸水溶液を含浸し、
100℃で混合しながら乾燥した。該乾燥粉を水素ガス
雰囲気下にて300℃で1時間加熱還元処理した後、冷
却・粉砕・分級した。この触媒を触媒Oとした。
1.0wt%の白金を含む塩化白金酸水溶液を含浸し、
100℃で混合しながら乾燥した。該乾燥粉を水素ガス
雰囲気下にて300℃で1時間加熱還元処理した後、冷
却・粉砕・分級した。この触媒を触媒Oとした。
【0073】p.担持触媒Lの50gに、銀に対して
1.0wt%のパラジウムを含む硝酸パラジウム水溶液
を含浸し、100℃で混合しながら乾燥した。該乾燥粉
を水素ガス雰囲気下にて500℃で1時間加熱還元処理
した後、冷却・粉砕・分級した。この触媒を触媒Pとし
た。
1.0wt%のパラジウムを含む硝酸パラジウム水溶液
を含浸し、100℃で混合しながら乾燥した。該乾燥粉
を水素ガス雰囲気下にて500℃で1時間加熱還元処理
した後、冷却・粉砕・分級した。この触媒を触媒Pとし
た。
【0074】(反応)担持触媒M〜Pの各々について分
級し、内径27.4mmのステンレススチール製反応器
の最も下の層に粒度が500〜250μmである触媒5
mlを充填し、次いでその触媒層の上に粒度が250〜
150μmである触媒5mlを充填し、さらに、最も上
の層として粒度が150〜105μmである触媒5ml
を充填した。
級し、内径27.4mmのステンレススチール製反応器
の最も下の層に粒度が500〜250μmである触媒5
mlを充填し、次いでその触媒層の上に粒度が250〜
150μmである触媒5mlを充填し、さらに、最も上
の層として粒度が150〜105μmである触媒5ml
を充填した。
【0075】このように充填された反応器に、1,2−
プロパンジオールに対してリンとして3ppmの亜リン
酸トリメチルを添加した1,2−プロパンジオールを1
40g/hr、水を140g/hr、空気を220リッ
トル/hr、そして窒素を400リットル/hrで、蒸
発器と予熱器を通して下向流で供給した。10日間反応
を続行した後、反応ガスを冷却し、吸収剤として水を用
いた吸収塔にて生成物を分離し、捕集した。反応成績を
表4に示す。
プロパンジオールに対してリンとして3ppmの亜リン
酸トリメチルを添加した1,2−プロパンジオールを1
40g/hr、水を140g/hr、空気を220リッ
トル/hr、そして窒素を400リットル/hrで、蒸
発器と予熱器を通して下向流で供給した。10日間反応
を続行した後、反応ガスを冷却し、吸収剤として水を用
いた吸収塔にて生成物を分離し、捕集した。反応成績を
表4に示す。
【0076】比較例6 担持触媒Lを分級し、実施例5と同様に反応器に充填
し、反応を行なった。反応成績を表4に示す。
し、反応を行なった。反応成績を表4に示す。
【0077】比較例7 担持触媒M〜Pを実施例5と同様に反応器に充填し、リ
ンを添加しない以外は実施例5と同様に反応ガスを流通
し反応を行なった。反応成績を表4に示す。
ンを添加しない以外は実施例5と同様に反応ガスを流通
し反応を行なった。反応成績を表4に示す。
【0078】
【表4】 注:PGは1,2−プロパンジオールを、MGXはメチルグリオキサールを示す 。
【0079】以上、表1〜4から明らかなように、本発
明の方法では、原料の転化率、空時収率が高く、副成物
が少なく、高収率にグリオキサール類を製造することが
できる。
明の方法では、原料の転化率、空時収率が高く、副成物
が少なく、高収率にグリオキサール類を製造することが
できる。
【0080】
【発明の効果】本発明の方法及び触媒によれば、1,2
−プロパンジオール、エチレングリコール等のグリコー
ル類を原料とし、対応するグリオキサール類を製造する
にあたり、銀の使用量が少なく、触媒の寿命を長くする
ことができ、気相酸化反応の安定性が優れ、しかも原料
転化率が高く、高収率でメチルグリオキサール、グリオ
キサールなどのグリオキサール類を製造でき、産業に利
するところ極めて大である。
−プロパンジオール、エチレングリコール等のグリコー
ル類を原料とし、対応するグリオキサール類を製造する
にあたり、銀の使用量が少なく、触媒の寿命を長くする
ことができ、気相酸化反応の安定性が優れ、しかも原料
転化率が高く、高収率でメチルグリオキサール、グリオ
キサールなどのグリオキサール類を製造でき、産業に利
するところ極めて大である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C07B 61/00 300 (72)発明者 井上 初男 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 岩根 伸久 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内
Claims (10)
- 【請求項1】 金、白金、ロジウム及びパラジウムから
なる群より選ばれた少なくとも一種の元素と銀とからな
る銀系触媒及びリンもしくはリン化合物の存在下に、グ
リコール類を400〜700℃で酸化脱水素させること
を特徴とするグリオキサール類の製造方法。 - 【請求項2】 グリコール類がエチレングリコール又は
1,2−プロパンジオールであり、かつグリオキサール
類が対応するグリオキサール又はメチルグリオキサール
である請求項1記載の製造方法。 - 【請求項3】 銀系触媒が、該酸化脱水素反応に使用す
るに先立って還元処理して使用される請求項1記載の製
造方法。 - 【請求項4】 リンもしくはリン化合物の添加量が、グ
リコール類に対してリンとして0.05〜10ppmで
ある請求項1記載の製造方法。 - 【請求項5】 元素の含有量が、銀に対して0.001
〜10wt%である請求項1記載の方法。 - 【請求項6】 元素の含有量が、銀に対して0.001
〜10wt%であり、リンもしくはリン化合物の添加量
が、グリコール類に対してリンとして0.05〜10p
pmであり、かつグリコール類がエチレングリコール又
は1,2−プロパンジオールであり、かつグリオキサー
ル類が対応するグリオキサール又はメチルグリオキサー
ルである請求項1記載の製造方法。 - 【請求項7】 銀系触媒が、銀及び該元素を不活性担体
に担持させた形態の触媒である請求項1記載の製造方
法。 - 【請求項8】 不活性担体の比表面積が0.01〜5m
2/g、粒径が25〜1000μmであり、銀の担持量
が、担持した銀と不活性担体の合計量に対して50〜9
5wt%であり、元素の含有量が、銀に対して0.01
〜5wt%であり、リンもしくはリン化合物の添加量
が、グリコール類に対してリンとして0.05〜10p
pmであり、かつグリコール類がエチレングリコール又
は1,2−プロパンジオールであり、かつグリオキサー
ル類が対応するグリオキサール又はメチルグリオキサー
ルである請求項7記載の製造方法。 - 【請求項9】 金、白金、ロジウム及びパラジウムから
なる群より選ばれた少なくとも一種の元素と銀とからな
る銀系触媒であり、該元素の割合が銀に対して0.00
1〜10wt%であるグリオキサール類製造用触媒。 - 【請求項10】 銀系触媒が、銀及び該元素を不活性担
体に担持させた形態の触媒であり、不活性担体の比表面
積が0.01〜5m2/g、粒径が25〜1000μm
であり、かつ担持した銀と不活性担体の合計量に対して
50〜95Wt%の銀の担持量を有する請求項9記載の
グリオキサール類製造用触媒。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7130709A JPH0848646A (ja) | 1994-05-30 | 1995-05-29 | グリオキサール類の製造方法及びその触媒 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6-116980 | 1994-05-30 | ||
JP11698094 | 1994-05-30 | ||
JP7130709A JPH0848646A (ja) | 1994-05-30 | 1995-05-29 | グリオキサール類の製造方法及びその触媒 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0848646A true JPH0848646A (ja) | 1996-02-20 |
Family
ID=26455189
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7130709A Pending JPH0848646A (ja) | 1994-05-30 | 1995-05-29 | グリオキサール類の製造方法及びその触媒 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0848646A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6147027A (en) * | 1997-09-24 | 2000-11-14 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Alloy catalyst and process for producing the same |
CN111437843A (zh) * | 2020-04-22 | 2020-07-24 | 杭州富阳永星化工有限公司 | 用于乙二醇气相氧化制乙二醛的催化剂及其合成方法 |
-
1995
- 1995-05-29 JP JP7130709A patent/JPH0848646A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6147027A (en) * | 1997-09-24 | 2000-11-14 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Alloy catalyst and process for producing the same |
CN111437843A (zh) * | 2020-04-22 | 2020-07-24 | 杭州富阳永星化工有限公司 | 用于乙二醇气相氧化制乙二醛的催化剂及其合成方法 |
CN111437843B (zh) * | 2020-04-22 | 2023-04-18 | 杭州富阳永星化工有限公司 | 用于乙二醇气相氧化制乙二醛的催化剂及其合成方法 |
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