JPH06329575A - グリオキサールの製造方法とその触媒 - Google Patents

グリオキサールの製造方法とその触媒

Info

Publication number
JPH06329575A
JPH06329575A JP5282226A JP28222693A JPH06329575A JP H06329575 A JPH06329575 A JP H06329575A JP 5282226 A JP5282226 A JP 5282226A JP 28222693 A JP28222693 A JP 28222693A JP H06329575 A JPH06329575 A JP H06329575A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
silver
reaction
glyoxal
ethylene glycol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5282226A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuto Sudou
和冬 須藤
Kazuo Wakimura
和生 脇村
Masao Tanaka
将夫 田中
Toshio Miura
俊夫 三浦
Hatsuo Inoue
初男 井上
Masato Yamazaki
正人 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsui Toatsu Chemicals Inc filed Critical Mitsui Toatsu Chemicals Inc
Priority to JP5282226A priority Critical patent/JPH06329575A/ja
Publication of JPH06329575A publication Critical patent/JPH06329575A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P20/00Technologies relating to chemical industry
    • Y02P20/50Improvements relating to the production of bulk chemicals
    • Y02P20/52Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】少なくとも50重量%の銀を担体に担持させた
銀触媒の存在下に、エチレングリコールを500〜70
0℃において酸化脱水素させてグリオキサールを製造す
る方法、それに使用する銀触媒。 【効果】これらの製造方法及び触媒を用いることによ
り、触媒の焼結がなく、触媒の寿命を長期に維持でき、
しかも副生成物の生成を抑えて高収率でグリオキサール
を製造することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はグリオキサールの製造方
法及びそれに用いる触媒に関する。さらに詳しくは、特
定の銀触媒の存在下、エチレングリコールを酸化脱水素
させてグリオキサールを製造する方法、及びその触媒に
関する。
【0002】
【従来の技術】グリオキサールは、繊維加工剤、紙加工
剤、土壌硬化剤、またその他有機合成中間体として非常
に有用な化合物である。
【0003】従来、グリオキサールの製造方法として
は、対応するアルコール化合物、グリコールアルデヒド
等を酸化させる方法が一般的に知られており、これらの
方法の中で銀触媒の存在下にエチレングリコールを酸化
脱水素させる方法については多くの方法が提案されてい
る。
【0004】例えば、特公昭61−54011号公報に
記載された方法は、一定の粒径(0.1〜2.5mm)の
銀結晶の存在下で酸化を行う方法であり、その実施例1
においては、反応温度870°Kで反応させ、転化率9
7.8%、グリオキサール収率55%、空時収率14.
6g−グリオキサール(GX)/cm3 −cat ・hrの成績
を得ている。しかしながら、転化率が低くグリオキサー
ルとの分離が困難な未反応のエチレングリコールが残留
して目的のグリオキサールに混入するため、品質のよい
製品を工業的に生産する方法としては満足のいく方法で
はない。USP4,555,583号(特公平2−49
292号に対応)には、気化するリン化合物の共存下で
エチレングリコールを銀結晶で接触酸化する方法が開示
されており、そのEXAMPLE 2 においては反応温度501
℃で反応させ、エチレングリコール転化率100%、グ
リオキサール選択率80.4%、グリコールアルデヒド
選択率1.3%の成績を得ている。しかしながら、この
方法もグリオキサールの収率は高いものの、不純物のグ
リコールアルデヒドが多すぎるという難点がある。グリ
コールアルデヒドの生成量は触媒として細かい銀粒子を
使用することで低減することができる(EXAMPLE 1 )
が、触媒層の圧力損失が上昇するので好ましくない。特
開昭58ー59933号には、気化するリン化合物の共
存下でリンを添加した銀触媒と接触酸化する方法が開示
されており、その実施例1では粒状銀触媒にリン酸アン
モニウムを添加した触媒にリン酸第1アンモニウムを添
加したエチレングリコールを反応させ、グリオキサール
収率80%を11日間維持させているが、空時収率が低
いことが難点である。
【0005】これらの提案のうちで工業的に実施されて
いる方法として、電解により得られた銀粒子を触媒とし
てエチレングリコールの酸化脱水素を行う方法がある。
この方法によれば空時収率も高く、未反応エチレングリ
コール、中間生成物であるグリコールアルデヒドも少な
い反応生成液が得られる。
【0006】しかしながら、この方法で得られた銀粒子
は高温で焼結しやすいので、反応を継続した場合触媒の
銀粒子どうしは焼結し、触媒層の圧力損失が経時的に上
昇する。その結果、原料等のガスを所定量供給できなく
なる。又、工業的規模で反応を行う場合、反応器に充填
した触媒層の経時収縮及び固結、団塊化がおこり、この
現象が進むにつれ、触媒床において反応器管壁との間隙
の発生や銀結晶層の亀裂の発生などが起こるという問題
がある。
【0007】又、担体に担持させた銀触媒を用いてジア
ルデヒドを製造する方法も種々提案されており、そのよ
うな触媒の銀の担持量は5〜30重量%と低い量であ
る。例えば、Izv. Akad. Nauk. SSSR, Ser. Khim. 641
−643(1964) においては、アルミナ担持銀触媒(Ag担
持量32重量%)を用い反応温度600℃で反応させて
いるが、収率20%、空時収率23.8kg−GX/m3
cat ・hrの低い成績しか得られていない。特公昭63ー
4816号の実施例2では、アルミナ担持銀触媒(Ag
担持量10重量%)を用いて反応温度400℃で反応さ
せて、転化率98%、選択率65%、空時収率120kg
−GX/m3−cat ・ hrの成績を得ているが、空時収率が
不満足である。特開昭58ー38227号の実施例3で
は、シリコンカーバイドに銀を担持させ、リンとして2
00ppm のリン酸アンモニウムを含有する銀触媒(Ag
担持量8重量%)によりエチレングリコール転化率97
%、選択率74%の成績を得ているが、空時収率は
(0.26kg−GX/kg−cat・ hr)と低い。
【0008】特開昭63ー156739号の実施例3で
は、銀被覆ステアタイト球を触媒として用い温度360
℃で反応を行い、転化率92.1%、選択率67%、グ
リコールアルデヒド収率2.7%、空時収率40kg−G
X/m3−cat ・hrの成績を得ている。この方法は、収率
は高いが未反応エチレングリコール、グリコールアルデ
ヒドが多く、また空時収率が低いという欠点がある。更
には、Journal of Catalysis, 142, 729-734(1993)で
は、炭化珪素担持銀触媒(Ag担持量5重量%、8重量
%)により550℃で反応させて、転化率98.5%、
選択率73%、空時収率920kg−GX/m3−cat ・hr
の成績を得ているが、未反応エチレングリコールが多
く、空時収率が低いという欠点がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】触媒に使用される銀粒
子は高価であるために、使用された触媒から銀が回収さ
れ再利用される。例えば、使用済の触媒を硝酸で溶解
し、濃縮して、再結晶により硝酸銀結晶として回収し、
硝酸銀溶液を電気分解することにより、銀を再生する方
法、あるいは使用済銀触媒をそのまま電極として、電解
液中で電気分解し、銀粒子として析出させる方法等が知
られており、工業的に触媒として使用されている。しか
し、このような銀触媒は、長期間使用し固結、団塊化し
たものを何回も再生すると、未反応エチレングリコー
ル、不純物のグリコールアルデヒドが多くなり、銀触媒
の調製上大きな問題であった。さらに、担持触媒の調製
においては、調製ロットが異なったり、調製スケールが
異なったりすると、同様な条件でエチレングリコールを
反応させても、不純物のグリコールアルデヒドが増加す
るなど、再現性の良い触媒の調製が困難であった。
【0010】繊維加工剤、紙加工剤としてグリオキサー
ルを用いる場合は、グリコールアルデヒドなどの不純物
が多いと黄変などの問題が起こり好ましくないので、こ
れら不純物をできる限り少なくすることが必要である。
また、製品であるグリオキサール水溶液中の未反応エチ
レングリコール、反応中間体のグリコールアルデヒドは
グリオキサールから分離、除去させることは困難である
ので、酸化脱水素反応工程において原料エチレングリコ
ールが残らないことあるいは反応中間体のグリコールア
ルデヒドが生成しないようなきびしい製造条件、適切な
触媒の選択が要求される。
【0011】触媒としての銀、銅などの金属やこれらの
合金は、反応の収率を上げるためにある程度以上の接触
面積が必要である。また、銀触媒としては表面近傍の銀
だけが反応に有効であり、内部に存在する銀は反応には
関与していないので無駄な存在である。従って、金属塊
を旋盤等で切削した削り屑やあるいはこれらを線材化
し、コイル状に加工したり、さらに編んで金網に加工す
るなどして使用されていたが、これらの金属の加工には
莫大な費用がかかっていた。
【0012】これらの加工における問題を解決する方法
として電気分解法により生成する銀結晶を触媒とするこ
とが提案されているが、反応の収率を上げるためにはあ
る程度以上の接触面積が必須であり、このために銀粒子
の粒径は小さくする必要がある。しかし、小粒径の銀粒
子は高温における反応において次第に焼結し、反応ガス
の流通が悪くなり圧力損失の上昇に伴いプラントの操業
が不可能となったり、それに至らないまでも流通ガス量
の低下により生産性の大幅な低下をまねく。あるいは経
時収縮及び固結、団塊化が進み、それにつれ反応器管壁
との間隙の発生や銀結晶層の亀裂が発生し、短期間のう
ちに初期の収率が維持出来なくなり、触媒が使用不可能
になる。
【0013】更に、繰り返し使用、再生することによる
銀触媒の劣化や、前記した調製上の原因にもとずく触媒
能の低下という問題がある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、エチレン
グリコールの気相酸化によるグリオキサールの製造方法
において、従来法の欠点を克服するため鋭意検討を重ね
た結果本発明を完成したものである。
【0015】すなわち、本発明のうちの第1の発明は、
少なくとも50重量%の銀を担体に担持させた銀触媒の
存在下、エチレングリコールを500〜700℃におい
て酸化脱水素させることを特徴とするグリオキサールの
製造方法である。また、本発明の第2の発明は、少なく
とも50重量%の銀を担体に担持させたグリオキサール
製造用の銀触媒である。
【0016】第1の発明の特徴は、触媒担体を用い、触
媒全体に対する銀の担持量を50重量%以上にすること
にある。銀の担持量を50重量%以上にするということ
は従来の技術からは常識をはずれており、担持量をこの
ような量にすることにより、従来の銀触媒粒における焼
結の発生が無く、触媒寿命を長期に維持しながら、エチ
レングリコールの転化率やグリオキサールの選択率も共
に高く確保することが可能となり、従来の技術からすれ
ば驚くべきことである。
【0017】本発明に用いられる触媒の担体としては、
通常、触媒の担体として用いられるものであれば特に制
限はないが、それ自身では触媒としての活性がほとんど
ないものであって、比表面積が比較的小さく、また粒径
が比較的細かいものが好ましく用いられる。担体の種類
としては、酸化物、窒化物、炭化物又はそれらの中間組
成物、その他不活性な無機化合物が例示される。
【0018】これらの中で、例えば、比表面積が5m2
g以下、より好ましくは0.01〜2.0m2/gで、粒
径が10〜1000μm、より好ましくは40〜500
μmであるシリカ、比表面積が5m2/g以下、より好ま
しくは0.03〜2.0m2/gで、粒径が10〜500
μm、より好ましくは25〜500μmであるα−アル
ミナ、あるいは比表面積が10m2/g以下、より好まし
くは0.01〜5.0m2/gで、粒径が10〜500μ
m、より好ましくは25〜500μmである酸化物(上
記シリカ、α−アルミナを除く)、窒化物、炭化物また
はそれらの中間組成物などが特に好ましく使用される。
【0019】比表面積の高い担体に銀を担持すると、反
応が不安定になって反応が継続できなかったり、有機
酸、一酸化炭素、二酸化炭素等の不純物の生成が多くな
ったりして好ましくない。一方、粒径が大きいと反応ガ
スとの接触面積が小さくなるため触媒充填量を多くする
必要があり好ましくない。
【0020】更に、酸化チタン、炭化珪素などの酸化
物、窒化物、炭化物またはそれらの中間組成物で且つ高
い比誘電率の物質を担体として用いた場合は、理由は不
明であるが、担体と銀との濡れ性がさらに良くなるため
担体表面を銀が均一に被覆し、触媒の寿命が長くなると
ともに銀の使用量も低減することができる。この場合、
比誘電率が25以上の物質が好ましく使用される。
【0021】本発明の銀触媒は、銀塩溶液に前述のシリ
カ、アルミナなどの触媒担体を混合し乾燥後、加熱処理
して銀塩を熱分解させる等の方法により担体に銀を担持
させたものである。銀塩溶液としては、硝酸銀、乳酸銀
等の銀塩の水溶液、アルコール等の溶液あるいはそれら
の混合溶液やアンモニア等との銀錯イオン溶液が使用で
きる。銀塩溶液と触媒担体との混合による銀触媒は、例
えば銀塩溶液に触媒担体を懸濁させてから濾別したり、
銀塩溶液が沁み出さない程度に触媒担体に銀塩溶液をゆ
っくり添加混合した後、乾燥、加熱、還元処理して調製
される。通常、銀の担持量を高くするために、銀塩溶液
と触媒担体との混合、乾燥、加熱、還元、粉砕の一連の
処理工程が数回繰り返される。
【0022】前記のようにして調製された銀触媒は、S
EM(走査型電子顕微鏡)、XMA(X線マイクロアナ
ライザー)等の分析から、銀触媒どうしの凝集がほとん
どなく、触媒担体の表面を金属銀が被覆していることが
確認される。
【0023】本発明に用いられる酸化物、窒化物、炭化
物またはそれらの中間組成物を担体とする銀触媒の銀の
担持量は、最終の完成した触媒全体に対して50重量%
以上であればよいが、好ましくは50〜95重量%、さ
らに好ましくは50〜90重量%の範囲で使用される。
銀はこれら用いられる担体に比較して十分高い比重を有
するために、95重量%においても担体表面がやっと完
全に覆われる程度である。また、担持量を大幅に増加さ
せても本発明は達成されるが、グリオキサールの生成量
は余り増加しないし、銀塩溶液と触媒担体との混合、乾
燥、加熱の各処理の繰り返し回数が増し必要以上に繁雑
になる。
【0024】逆に銀担持量が50重量%よりも少ない場
合、選択率を上げるために300〜500℃の低い反応
温度で触媒負荷を低くして反応させることにより、グリ
オキサールの選択率を高めることができるが、転化率が
低いためグリオキサールの収率は低くなってしまう。ま
た収率を高めるため触媒負荷を上げた場合は、未反応エ
チレングリコール、グリコールアルデヒドが増加し、ま
た、反応温度を高くするとCO、CO2 の生成が多くな
りグリオキサールの生成量も低下するため、好ましくな
い。さらには、Agの焼結が進行し、反応が不安定にな
り、継続できなくなる。
【0025】本発明においては、金属単体または合金の
粉粒体にも銀を担持させることができる。金属単体ある
いは合金の担体は、粒度が大き過ぎると反応ガスとの接
触面積が小さくなり、触媒充填量を多くする必要があ
り、また逆に粒度が小さ過ぎると、銀を担持する工程に
おいて、凝集して大粒子となってしまうので、通常、粒
度10〜500μm、より好ましくは25〜500μm
の粒径のものが用いられる。
【0026】触媒担体となる金属単体あるいは合金の粉
粒体としては、電気分解法によって生成した電解銅や噴
霧急冷法によって得られたステンレス粉末などが使用で
きる。金属単体あるいは合金の粉粒体への銀の担持量
は、最終の完成した触媒全体に対して50重量%以上で
あればよいが、通常50〜95重量%の範囲で好ましく
使用される。担持量を大幅に増加させても本発明は達成
されるが、グリオキサールの生成量は余り増加しない。
また銀担持量が少ないと、グリオキサールの生成量も低
下し、収率を高めるために反応温度を高くすれば反応が
不安定になり、反応を継続することができなくなる。
【0027】上記の担体に銀塩溶液を含浸、乾燥、焼
成、粉砕などの工程で調製した担持銀触媒を、銀と反応
しない酸で処理することにより、触媒活性表面の不純物
を除去して触媒性能をより向上させることができる。酸
としては、塩酸、酢酸などが例示される。酸処理に続い
て更に、不純物を除去するためにアルカリで処理するこ
ともできる。アルカリとしてはアンモニア、アルカリ金
属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、アルカリ土類金属
の水酸化物、炭酸塩または炭酸水素塩の水溶液を使用す
ることができる。処理の仕方は触媒粒子を酸の溶液に含
浸させたり、あるいは触媒粒子を充填した層に酸の溶液
を通過させる方法などがあるが、触媒中の不純物が酸に
より除去できる方法であれば特に制限はない。また、酸
処理の後、水洗したり、アルカリ処理の後、水洗したり
することも差し支えない。特に、アンモニア水で処理す
る場合には水洗を省くことも可能である。
【0028】担持銀触媒の不純物は、主に解砕あるいは
粉砕、分級などの操作において触媒活性表面を汚染する
物質である。不純物としては、例えば、Fe、Ni、C
r、Siなどがあり、前記の処理により、不純物の量が
それぞれ、10ppm 以下になれば触媒性能はさらに向上
する。
【0029】銀触媒に含有される不純物量が多くなる
と、不純物の少ない銀触媒と比べて、同じ条件で運転し
ても原料であるエチレングリコールのリーク量も増加
し、反応中間体であるグリコールアルデヒド量も増加す
る。これらの未反応原料あるいは反応中間体を低下させ
るために高温で酸化脱水素反応させると、グリオキサー
ルの収率が低下するので好ましくない。
【0030】本発明の銀触媒は、エチレングリコールの
酸化脱水素反応に使用してもほとんど焼結しないので簡
単に再生できる。すなわち、使用した触媒層を軽く解砕
し、分級するだけで再使用できる。又、触媒表面に付着
した有機物、炭素を除去するために空気中で焼成した
り、前述のような銀と反応しない酸に浸漬処理すること
により再生できる。さらに銀塩溶液に含浸、乾燥、焼
成、分級処理を追加することにより、一層安定した触媒
性能を得ることができる。
【0031】本発明の銀触媒は、前記の賦活処理により
触媒の活性が向上し、未反応エチレングリコール及びグ
リコールアルデヒドを低減させることができるととも
に、さらに再現性よくグリオキサールを製造することが
できる。
【0032】これらの方法で調製された担持による銀触
媒の特徴は、理由は確かでないが、耐熱性が高く、高温
での使用において固結、団塊化が少ないことである。E
SCA(Electron Spectroscopy for Chemical Analysi
s )などの表面分析によるとエチレングリコールの酸化
脱水素反応を行った後の銀担持触媒の表面には酸化状態
の銀が存在する。又、SEMイメージなどの観察による
と、担体表面に銀が積層し多結晶化して多くの粒界が観
察でき、これらの粒界の形成や酸化銀被膜の形成が焼
結、すなわち銀粒子の成長を防止していると考えられ
る。
【0033】銀担持量の少ない銀触媒は、これを用いて
エチレングリコールの酸化脱水素反応を継続した場合、
触媒活性が急激に低下する。反応に使用したこの銀触媒
をSEMで観察すると、担体表面の露出が多くなってお
り、しかも銀粒子が担体表面で球状に成長していること
がわかる。このことから、銀担持量の少ない銀触媒で
は、酸化脱水素反応につれて反応に有効な銀の表面が少
なくなり、従って触媒活性が低下するものと考えられ
る。
【0034】また、純銀である電解銀を触媒としてエチ
レングリコールの酸化脱水素反応を継続した場合は、触
媒層の圧力損失が短時間で増大する。電解銀は実質的に
単結晶であるので、多結晶銀で構成される本発明の銀触
媒に比べて焼結し易いものと考えられる。
【0035】本発明において、エチレングリコールの酸
化脱水素反応には分子状酸素が用いられる。分子状酸素
としては、純酸素を用いてもよいし、空気を用いてもよ
いが経済的には後者が用いられる。また、グリオキサー
ルを高収率で得るために、エチレングリコール及び分子
状酸素を不活性ガスで希釈して反応を行わせる方法も用
いられる。不活性ガスとしては窒素、ヘリウム、アルゴ
ンなどの希ガス、炭酸ガス又は水蒸気などが用いられ
る。
【0036】本発明の方法による気相酸化は反応温度5
00〜700℃、好ましくは530〜660℃である。
500℃より低温での反応は未反応のエチレングリコー
ルやグリコールアルデヒドが多くなり、また700℃よ
り高温での反応ではホルムアルデヒド、一酸化炭素、二
酸化炭素の生成が多くなりグリオキサールの生成量も低
下するので好ましくない。
【0037】本発明において、リン又はリン化合物の共
在下でエチレングリコールの酸化脱水素反応を行えば、
グリオキサールの収率が向上するので好ましい。リン又
はリン化合物の添加量は、好ましくはエチレングリコー
ルに対してリンとして0.01〜10.0ppm の範囲で
ある。リンまたはリン化合物はあらかじめエチレングリ
コールに所定量混合しておいて反応に供してもよいし、
エチレングリコールとは別に単独あるいは溶液として反
応系に添加してもよい。リン化合物としては、モノ、ジ
又はトリメチルホスフィンなどの第一ないし第三ホスフ
ィン、亜リン酸メチル、亜リン酸エチルなどの亜リン酸
エステル、メチルホスホン酸ジメチルエステル、エチル
ホスホン酸ジエチルエステルなどの各種有機燐化合物が
有効に使用できるものとしてあげられる。
【0038】しかしながら、沸点の高いリン化合物は、
蒸発器温度を特に高くする必要を生じさせ、或いは蒸発
器にこれらのリン化合物が滞留して分解、蓄積すること
により装置材料の腐食を生じさせ、発生した鉄錆などが
反応層に飛来し、反応に悪影響をおよぼす可能性がある
ため、好ましくは、比較的低沸点の有機リン化合物、例
えば、亜リン酸メチル、亜リン酸エチル、リン酸メチ
ル、リン酸エチル等が用いられる。リン又はリン化合物
の添加により、これらを添加しない場合に比べて、一酸
化炭素、二酸化炭素のような酸化生成物及びホルムアル
デヒドのような分解生成物の生成が著しく抑制され、目
的生成物であるグリオキサールの収得率が著しく向上す
る。
【0039】本発明の銀触媒を使用すれば、空時収率を
従来の銀担持触媒を使用した場合の空時収率(0.26
〜920kg−GX/m3−cat ・hr)に比べて飛躍的に高
めることができ、エチレングリコールやグリコールアル
デヒドをさらに低減させるようなきびしい条件において
も電解銀触媒の場合と同等もしくはそれ以上の空時収率
(数千kg−GX/m3−cat ・hr以上)を得ることができ
る。
【0040】本発明における銀触媒の寿命とは、通常の
触媒活性の低下を意味するほかに、反応を継続した場合
の、触媒層の焼結に原因する圧力損失の上昇にも関連し
ている。すなわち、このことは、工業的規模で生産する
場合、圧力損失の上昇に伴い原料ガスを所定量流すこと
ができなくなることであり、直接的には生産量の低下を
意味し、更に間接的にはガス量の低下は滞留時間が長く
なることによる後反応(after reaction)によりグリコ
ールアルデヒドその他の増加を意味する。
【0041】一般に反応の進行にともない、触媒層の圧
力損失は大きくなる。この経時的に上昇する圧力損失の
大きさは、触媒の寿命と反比例する。例えば、ある触媒
が他の触媒に対して、同じ反応時間において、触媒層の
圧力損失が2倍であれば、触媒の寿命は他の触媒のほぼ
1/2倍に相当する。本発明の触媒、特に担持銀触媒は
従来の銀触媒に較べて、触媒の寿命は2〜3倍であり、
従来の触媒よりも長期にわたって反応を維持することが
できる。また、本発明の触媒を使用し、エチレングリコ
ールを酸化脱水素する方法によれば、副生成物の生成を
抑えて高収率でグリオキサールを製造することができ、
産業に利するところ極めて大である。
【0042】
【実施例】以下に本発明を実施例によって具体的に例示
するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものでは
ない。
【0043】実施例1 比表面積が0.09m2/gで、粒度400〜250μm
を10重量%、250〜150μmを15重量%、15
0〜105μmを29重量%、105〜75μmを33
重量%、75〜25μmが残り13重量%の粒度分布の
シリカ100gに硝酸銀溶液(硝酸銀200g+水10
0gで調製)50gを含浸、混合し、100℃で混合し
ながら乾燥した。該乾燥粉を大気中にて600℃で30
分熱処理した後、冷却し粉砕した。更に、同様な含浸、
乾燥、熱処理、粉砕を数回繰り返し銀担持量88重量%
の触媒を調製した。得られた担持銀触媒を分級し、粒度
が500〜250μmである触媒5mlを、内径27.4
mmのステンレススチール製反応器の最も下の層に充填
し、続いてその触媒層の上に、粒度が250〜150μ
mである触媒4mlを充填し、さらに、最も上の層として
粒度が150〜105μmである触媒3mlを充填した。
【0044】このように充填された反応器に、亜リン酸
トリメチルをエチレングリコールに対してリンとして
1.0ppm 添加したエチレングリコールを300g/h
r、水を300g/hr、空気を570リットル/hr、そ
して窒素を1,300リットル/hrで、蒸発器と予熱器
を通して下向流で供給した。
【0045】1日間、反応温度620℃で反応を続け
た。反応ガスを冷却したのち、吸収剤として水を用いた
吸収塔にて生成物を分離し、捕集した。この時の触媒層
の圧力損失は0.35kg/cm2 であった。 反応開始後
1日目の結果は、エチレングリコール転化率98.0
%、グリオキサール選択率62.5%、ホルムアルデヒ
ド選択率12.6%、グリコールアルデヒド選択率0.
46%であった。空時収率は14.3g−GX/cm3
cat ・hrであった。
【0046】エチレングリコール300g/hr、水30
0g/hr、空気570リットル/hr及びリンとして1.
0ppm の亜リン酸トリメチルの供給量を一定にし、反応
温度620℃になるように窒素ガス量を制御した。反応
開始30日後、反応温度620℃を保つための窒素ガス
量は1日目と同じ1,300リットル/hrであり、触媒
層の圧力損失は0.36kg/cm2 であった。
【0047】本発明のエチレングリコールの酸化脱水素
反応は発熱反応であり、温度の制御は窒素ガスの導入に
より行われるが、このように窒素ガス量が1日目と同じ
であることから、反応が一定しており、従って触媒の活
性は初期とほとんど変化していないと考えられる。 反
応の結果は、エチレングリコール転化率97.8%、グ
リオキサール選択率62.8%、ホルムアルデヒド選択
率11.2%、グリコールアルデヒド選択率0.39%
であった。触媒層圧力損失、反応成績ともに初期の結果
とほとんど変化なかった。
【0048】比較例1 通常の電気分解法で得られた銀粒子のうち、粒度が50
0〜250μmである銀粒子5mlを、内径27.4mmの
ステンレススチール製反応器の最も下の層に充填し、続
いてその触媒層の上に、粒度が250〜150μmであ
る銀粒子5mlを充填し、更に、最も上の層として粒度が
150〜105μmである銀粒子5mlを充填した。
【0049】このように充填された反応器に、亜リン酸
トリメチルをエチレングリコールに対してリンとして
3.0ppm 添加したエチレングリコールを125g/h
r、水を125g/hr、空気を235リットル/hr、そ
して窒素を400リットル/hrで、蒸発器と予熱器を通
して下向流で供給した。
【0050】1日間、反応温度575℃で反応を続け
た。反応ガスを冷却したのち、吸収剤として水を用いた
吸収塔にて生成物を分離し、捕集した。この時の触媒層
の圧力損失は0.16kg/cm2 であった。反応開始後1
日目の結果は、エチレングリコール転化率99.9%、
グリオキサール選択率60.7%、ホルムアルデヒド選
択率8.6%、グリコールアルデヒド選択率0.36%
であった。空時収率は4.7g−GX/cm3 −cat ・hr
であった。
【0051】エチレングリコールを125g/hr、水を
125g/hr、空気を235リットル/hr、リンとして
3.0ppm の亜リン酸トリメチルを添加し、この条件を
一定にして反応温度575℃になるように窒素ガス量を
制御した。反応開始15日後、窒素ガス量400リット
ル/hr、触媒層の圧力損失は0.24kg/cm2であった。
窒素ガス量は400リットル/hrで1日目の反応の場合
と同様であるので、触媒活性は1日目と同じであった。
【0052】反応開始30日後、窒素ガス量390リッ
トル/hr、触媒層の圧力損失は0.33kg/cm2 であっ
た。反応開始45日後、窒素ガス量は380リットル/
hr、触媒層の圧力損失は0.41kg/cm2 であった。反
応の結果は、エチレングリコール転化率99.8%、グ
リオキサール選択率59.9%、ホルムアルデヒド選択
率8.2%、グリコールアルデヒド選択率0.45%で
あった。
【0053】反応成績は初期の結果とほとんど変わらな
いが、触媒層圧力損失が大きくなっていった。工業的規
模でグリオキサールを生産する場合、このように圧力損
失が上昇すると所定量のガスを供給することが困難にな
り、供給ガス量の低下すなわち生産量の減少になるので
好ましくない。
【0054】実施例2 比表面積が82m2/gで、粒度が350〜75μmのシ
リカ100gに硝酸銀溶液(硝酸銀200g+水100
g)50gを含浸、混合し、100℃で混合しながら乾
燥させた。該乾燥粉を大気中にて600℃で30分熱処
理した後、冷却し、粉砕した。更に、同様な含浸、乾
燥、熱処理、粉砕を数回繰り返し、銀担持量51重量%
の触媒を調製した。得られた担持銀触媒を分級し、粒度
が500〜250μmである触媒10mlを、内径27.
4mmのステンレススチール製反応器の最も下の層に充填
し、続いてその触媒層の上に、粒度が250〜150μ
mである触媒10mlを充填し、さらに、最も上の層とし
て粒度が150〜105μmである触媒10mlを充填し
た。
【0055】このように充填された反応器に、亜リン酸
トリメチルをエチレングリコールに対してリンとして
0.5ppm 添加したエチレングリコールを136g/h
r、水を136g/hr、空気を270リットル/hr、そ
して窒素を700リットル/hrで、蒸発器と予熱器を通
して下向流で供給した。
【0056】1日間、反応温度620℃で反応を続け
た。反応ガスを冷却したのち、吸収剤として水を用いた
吸収塔にて生成物を分離し、捕集した。この時の触媒層
の圧力損失は0.30kg/cm2 であった。反応開始後1
日目の結果は、エチレングリコール転化率99.2%、
グリオキサール選択率46.3%、ホルムアルデヒド選
択率13.4%、グリコールアルデヒド選択率0.42
%であった。空時収率は2.0g−GX/cm3 −cat ・
hrであった。
【0057】更に、窒素ガスを制御し、温度620℃に
保持してから反応開始10日後、窒素ガス量は470リ
ットル/hr、触媒層の圧力損失は0.21kg/cm2 であ
り反応はやや不安定であった。反応の結果は、エチレン
グリコール転化率97.5%、グリオキサール選択率4
2.8%、ホルムアルデヒド選択率12.5%、グリコ
ールアルデヒド選択率0.76%であった。
【0058】実施例3 比表面積が82m2/gで、粒度が350〜75μmのシ
リカを1100℃で1時間加熱処理し、比表面積0.2
m2/g の触媒担体を得た。実施例1と同様の方法によ
り、銀担持量52重量%の触媒を調製した。得られた担
持触媒のうち、粒度が500〜250μmのもの10ml
を、内径27.4mmのステンレススチール製反応器の最
も下の層に充填し、続いてその触媒層の上に、粒度が2
50〜150μmのもの10mlを充填し、さらに、最も
上の層として粒度が150〜105μmのもの10mlを
充填した。
【0059】このように充填された反応器に、亜リン酸
トリメチルをエチレングリコールに対してリンとして
0.5ppm 添加したエチレングリコールを136g/h
r、水を136g/hr、空気を270リットル/hr、そ
して窒素を640リットル/hrで、蒸発器と予熱器を通
して下向流で供給した。1日間、反応温度620℃で反
応を続けた。反応ガスを冷却したのち、吸収剤として水
を用いた吸収塔にて生成物を分離し捕集した。この時の
触媒層の圧力損失は0.28kg/cm2 であった。
【0060】反応開始後1日目の結果は、エチレングリ
コール転化率99.8%、グリオキサール選択率54.
6%、ホルムアルデヒド選択率10.4%、グリコール
アルデヒド選択率0.28%であった。空時収率は2.
3g−GX/cm3 −cat ・hrであった。
【0061】更に、窒素ガスを制御し、温度620℃に
保持してから反応開始30日後、窒素ガス量は620リ
ットル/hr、触媒層の圧力損失は0.27kg/cm2 であ
った。反応の結果は、エチレングリコール転化率99.
6%、グリオキサール選択率55.1%、ホルムアルデ
ヒド選択率10.5%、グリコールアルデヒド選択率
0.26%であった。触媒層圧力損失、反応成績ともに
初期の結果とほとんど変化なかった。
【0062】実施例4 比表面積が1.3m2/g で、粒度405〜150μmが
10重量%、150〜105μmが26重量%、105
〜75μmが35重量%、75〜44μmが29重量%
の粒度のα−アルミナを担体として用い、実施例1と同
様な方法により銀担持量75重量%の触媒を調製した。
得られた担持触媒のうち、粒度が355〜250μmの
もの5mlを、内径27.4mmのステンレススチール製反
応器の最も下の層に充填し、続いてその触媒層の上に、
粒度が250〜150μmのもの5mlを充填し、さら
に、最も上の層として粒度が150〜105μmのもの
5mlを充填した。
【0063】このように充填された反応器に、亜リン酸
トリメチルをエチレングリコールに対してリンとして
2.0ppm 添加したエチレングリコールを140g/h
r、水を140g/hr、空気を255リットル/hr、そ
して窒素を510リットル/hrで、蒸発器と予熱器を通
して下向流で供給した。
【0064】反応温度590℃で、1日間反応を続け
た。反応ガスを冷却したのち、吸収剤として水を用いた
吸収塔にて生成物を分離し、捕集した。この時の触媒層
の圧力損失は0.19kg/cm2 であった。反応開始後1
日目の結果は、エチレングリコール転化率99.8%、
グリオキサール選択率61.4%、ホルムアルデヒド選
択率11.6%、グリコールアルデヒド選択率0.37
%であった。空時収率は3.2g−GX/cm3 −cat ・
hrであった。
【0065】エチレングリコール140g/hr、水14
0g/hr、空気255リットル/hr及びリンとして2.
0ppm の亜リン酸トリメチルの供給量を一定にし、反応
温度590℃になるように窒素ガス量を制御した。反応
開始30日後、窒素ガス量は500リットル/hr、触媒
層の圧力損失は0.21kg/cm2 であった。
【0066】反応開始60日後、窒素ガス量は480リ
ットル/hr、触媒層の圧力損失は0.20kg/cm2 であ
った。さらに、反応開始90日後、窒素ガス量は460
リットル/hr、触媒層の圧力損失は0.20kg/cm2
あった。反応温度590℃を保つための窒素ガス量は9
0日後も初期とほとんど変わらなかったので、触媒の活
性は初期と同じと考えられる。反応の結果は、エチレン
グリコール転化率99.7%、グリオキサール選択率5
9.1%、ホルムアルデヒド選択率12.2%、グリコ
ールアルデヒド選択率0.24%であった。触媒層圧力
損失、反応成績ともに初期の結果とほとんど変化なかっ
た。
【0067】比較例2 実施例4と同様なアルミナに、同様な含浸、乾燥、熱処
理を行い、銀担持量29重量%の触媒を調製した。得ら
れた担持触媒のうち、粒度が355〜250μmのもの
10mlを、内径27.4mmのステンレススチール製反応
器の最も下の層に充填し、続いてその触媒層の上に、粒
度が250〜150μmのもの10mlを充填し、さら
に、最も上の層として粒度が150〜105μmのもの
20mlを充填した。
【0068】このように充填された反応器に、亜リン酸
トリメチルをエチレングリコールに対してリンとして
2.0ppm 添加したエチレングリコールを20g/hr、
水を20g/hr、空気を40リットル/hr、そして窒素
を180リットル/hrで、蒸発器と予熱器を通して下向
流で供給した。反応温度580℃で、1日間反応を続け
た。反応ガスを冷却したのち、吸収剤として水を用いた
吸収塔にて生成物を分離し、捕集した。この時の触媒層
の圧力損失は0.10kg/cm2 であった。
【0069】反応開始後1日目の結果は、エチレングリ
コール転化率97.9%、グリオキサール選択率70.
3%、ホルムアルデヒド選択率9.4%、グリコールア
ルデヒド選択率0.75%であった。空時収率は0.3
2g−GX/cm3 −cat ・hrであった。
【0070】次に、エチレングリコール100g/hr、
水100g/hr、空気200リットル/hr及び窒素60
0リットル/hrを下向流で供給し、リンとして2.0pp
m の亜リン酸トリメチルを添加し、反応温度580℃で
反応させた。反応ガスを冷却させた後、生成物を水吸収
塔にて分離、捕集した。触媒層の圧力損失は0.28kg
/cm2 であった。反応の結果は、エチレングリコール転
化率93.6%、グリオキサール選択率55.3%、ホ
ルムアルデヒド選択率12. 4%、グリコールアルデヒ
ド選択率1.83%であった。空時収率は1.2g−G
X/cm3 −cat・hrであった。
【0071】実施例5 比表面積が0.2m2/gで、粒度1000〜500μm
を10重量%、500〜250μmを24重量%、25
0〜150μmを29重量%、150〜105μmを2
5重量%、105〜75μmを残り12重量%とした粒
度の炭化珪素に実施例1と同様な含浸、乾燥、熱処理、
粉砕を数回繰り返し銀担持量61重量%の触媒を調製し
た。得られた担持触媒のうち、粒度が500〜250μ
mのもの5mlを、内径27.4mmのステンレススチール
製反応器の最も下の層に充填し、続いてその触媒層の上
に、粒度が250〜150μmのもの5mlを充填し、さ
らに、最も上の層として粒度が150〜105μmのも
の5mlを充填した。
【0072】このように充填された反応器に、亜リン酸
トリエチルをエチレングリコールに対してリンとして
2.5ppm 添加したエチレングリコールを150g/h
r、水を150g/hr、空気を280リットル/hr、そ
して窒素を600リットル/hrで、蒸発器と予熱器を通
して下向流で供給した。反応温度570℃で、1日間反
応を続けた。反応ガスを冷却したのち、吸収剤として水
を用いた吸収塔にて生成物を分離し、捕集した。反応開
始後1日目の結果は、エチレングリコール転化率99.
8%、グリオキサール選択率62.1%、ホルムアルデ
ヒド選択率10.1%、グリコールアルデヒド選択率
0.35%であった。空時収率は5.8g−GX/cm3
−cat ・hrであった。この時の触媒層の圧力損失は0.
24kg/cm2 であった。
【0073】更に、反応を30日継続させても触媒層圧
力損失(0.25kg/cm2 )、エチレングリコール転化
率(99.8%)、グリオキサール選択率(61.8
%)などはほとんど変化はなかった。
【0074】比較例3 実施例5と同様な炭化珪素で粒度500〜250μmの
ものに実施例1と同様な含浸、乾燥、熱処理、粉砕を数
回繰り返し、銀担持量10重量%の触媒を調製した。得
られた担持触媒のうち、粒度が500〜250μmのも
の50mlを、内径27.4mmのステンレススチール製の
反応器に充填した。
【0075】このように充填された反応器に、亜リン酸
トリメチルをエチレングリコールに対してリンとして
1.0ppm 添加したエチレングリコールを10g/hr、
水を12g/hr、空気を25リットル/hr、そして窒素
を120リットル/hrで、蒸発器と予熱器を通して下向
流で供給した。反応温度500℃で、反応させた。反応
ガスを冷却したのち、吸収剤として水を用いた吸収塔に
て生成物を分離し、捕集した。この時の触媒層の圧力損
失は0.09kg/cm2 であった。この結果は、エチレン
グリコール転化率92.9%、グリオキサール選択率7
5.6%、ホルムアルデヒド選択率5.4%、グリコー
ルアルデヒド選択率0.67%であった。空時収率は
0.16g−GX/cm3 −cat ・hrであった。
【0076】次に、反応器を加熱し反応温度600℃で
反応させた。反応ガスを冷却させた後、生成物を水吸収
塔にて分離捕集した。触媒層の圧力損失は0.11kg/
cm2であった。この結果は、エチレングリコール転化率
98.2%、グリオキサール選択率45.3%、ホルム
アルデヒド選択率10.1%、グリコールアルデヒド選
択率0.52%であった。
【0077】以上の実施例はビーカースケールの触媒調
製であったので、プラスチック製、ガラス製の容器など
を使用した。以下の実施例、比較例は触媒調製のスケー
ルアップの例である。
【0078】実施例10 比表面積0. 15m2/gで、粒度分布として、400〜
150μm のものが26重量%、150〜105μm が
35重量%、105〜75μm が29重量%、75〜3
5μmが10重量%であるシリカ10kgに、硝酸銀水溶
液(硝酸銀5kg+水2.5kgで調製) を含浸し、ニーダ
ー(反応器、撹拌羽ともステンレススチール製)で攪拌
混合しながら95℃で12時間乾燥した。該乾燥粉を磁
製ルツボに入れ、電気マッフル炉で大気中600℃で3
0分間熱処理したのち冷却し、グラニュレータ(解砕
網、撹拌羽ともステンレススチール製)で解砕し分級し
た。更に同様な含浸、乾燥、熱処理、解砕、分級の各操
作を数回繰り返し、銀担持量55重量%で比表面積、粒
度分布が原料の状態に近い触媒を調製した。該触媒10
gを4N−HClの100mlに一晩浸漬した。この上澄
液を分析した所、該触媒中の不純物はFeとして75pp
m 、Niとして16ppm 及びCrとして11ppm であっ
た。
【0079】この担持触媒のうち、粒度が400〜25
0μmのもの10mlを、内径27.4mmのステンレスス
チール製反応器の最も下の層に充填し、続いてその触媒
層の上に、粒度が250〜150μmのもの10mlを充
填し、その上に粒度が150〜105μmのもの5mlを
充填し、さらに、最も上の層として粒度が105〜75
μmのもの5mlを充填した。
【0080】このように充填された反応器に、亜リン酸
トリメチルをエチレングリコールに対してリンとして
1.0ppm 添加したエチレングリコールを100g/h
r、水を100g/hr、空気を180リットル/hr、そ
して窒素を450リットル/hrで、蒸発器と予熱器を通
して下向流で供給した。
【0081】反応温度600℃で、1日間反応させた。
反応ガスを冷却したのち、吸収剤として水を用いた吸収
塔にて生成物を分離し、捕集した。この時の触媒層の圧
力損失は0.31kg/cm2 であった。反応開始後1日目
の結果は、エチレングリコール転化率98.5%、グリ
オキサール選択率54.2%、ホルムアルデヒド選択率
12.4%、グリコールアルデヒド選択率1.12%で
あった。空時収率は1.7g−GX/cm3 −cat ・hrで
あった。
【0082】実施例11 実施例10で調製した触媒を4N−HClに6時間浸漬
し、水洗した。更に、4N−NH3 に6時間浸漬し、水
洗、乾燥した。該触媒中の不純物はFeとして2ppm 、
NiおよびCrは0.1ppm 以下であった。これらの処
理をおこなった担持銀触媒のうちの、粒度400〜25
0μmのものを10ml、250〜150μmを10ml、
150〜105μmを5ml、105〜75μmを5ml
を、内径27. 4mmのステンレススチール製の反応器に
下層から順に充填した。
【0083】このように充填された反応器に、亜リン酸
トリメチルをエチレングリコールに対してリンとして
1.0ppm 添加したエチレングリコールを100g/h
r、水を100g/hr、空気を180リットル/hr、そ
して窒素を550リットル/hrで、蒸発器と予熱器を通
して下向流で供給した。
【0084】反応温度600℃で反応させた。反応ガス
を冷却したのち、吸収剤として水を用いた吸収塔にて生
成物を分離し、捕集した。この時の触媒層の圧力損失は
0.32kg/cm2 であった。この結果は、エチレングリ
コール転化率99.8%、グリオキサール選択率55.
4%、ホルムアルデヒド選択率11.7%、グリコール
アルデヒド選択率0.26%であった。空時収率は1.
7g−GX/cm3 −cat ・hrであった。
【0085】実施例12 比表面積18m2/gのシリカ球(0.3mmφ)に銀アン
モニア錯イオン溶液を含浸、混合し、80℃で攪拌しな
がら乾燥した。更に、同様な含浸、乾燥処理を数回繰り
返し、600℃で焼成し、銀担持量63重量%の触媒を
調製した。得られた担持銀触媒40mlを内径27.4mm
の反応器に充填した。このように充填された反応器に、
エチレングリコールを100g/hr、水を100g/h
r、空気を200リットル/hr、そして窒素を430リ
ットル/hrで、蒸発器と予熱器を通して下向流で供給し
た。
【0086】反応温度620℃で、1日間反応を続け
た。反応ガスを冷却したのち、吸収剤として水を用いた
吸収塔にて生成物を分離し、捕集した。この時の触媒層
の圧力損失は0.09kg/cm2 であった。反応開始後1
日目の結果は、エチレングリコール転化率99.0%、
グリオキサール選択率39.8%、ホルムアルデヒド選
択率7.2%、グリコールアルデヒド選択率0.48%
であった。
【0087】更に、反応開始後2日目、亜リン酸トリメ
チルをリンとして2ppm 添加し、エチレングリコール1
00g/hr、水100g/hr、空気200リットル/hr
及び窒素410リットル/hrを下向流で供給し、反応温
度605℃で反応させた。触媒層の圧力損失は0.09
kg/cm2 であった。
【0088】反応の結果は、エチレングリコール転化率
98.7%、グリオキサール選択率51.7%、ホルム
アルデヒド選択率6.6%、グリコールアルデヒド選択
率0.51%であった。空時収率は1.2g−GX/cm
3 −cat ・hrであった。
【0089】エチレングリコール(100g/hr)、水
(100g/hr)、空気(200リットル/hr)及び亜
リン酸トリメチル(リンとして2ppm )の供給量を一定
に保ち、反応温度605℃になるように窒素ガス量を調
節して反応を継続させた。反応開始30日後、反応温度
605℃を保つのに必要な窒素ガス量は410リットル
/hrであった。2日目の窒素ガス量と同じであることか
ら触媒の活性は30日後も初期と変わらないと考えられ
る。このときの触媒層の圧力損失は0.09kg/cm2
あり、反応の結果は、エチレングリコール転化率98.
9%、グリオキサール選択率52.1%、ホルムアルデ
ヒド選択率6.7%、グリコールアルデヒド選択率0.
47%であった。
【0090】
【発明の効果】本発明の銀触媒を使用すれば、空時収率
を従来の銀担持触媒を使用した場合の空時収率(0.2
6〜920kg−GX/m3−cat ・hr)に比べて飛躍的に
高めることができ、エチレングリコールやグリコールア
ルデヒドをさらに低減させるようなきびしい条件におい
ても電解銀触媒の場合と同等もしくはそれ以上の空時収
率(数千kg−GX/m3−cat ・hr以上)を得ることがで
きる。また、リン又はリン化合物の添加により、これら
を添加しない場合に比べて、一酸化炭素、二酸化炭素の
ような酸化生成物及びホルムアルデヒドのような分解生
成物の生成が著しく抑制され、目的生成物であるグリオ
キサールの収得率が著しく向上する。
【0091】本発明における銀触媒の寿命とは、通常の
触媒活性の低下を意味するほかに、反応を継続した場合
の、触媒層の焼結に原因する圧力損失の上昇にも関連し
ている。すなわち、このことは、工業的規模で生産する
場合、圧力損失の上昇に伴い原料ガスを所定量流すこと
ができなくなることであり、直接的には生産量の低下を
意味し、更に間接的にはガス量の低下は滞留時間が長く
なることによる後反応(after reaction)によりグリコ
ールアルデヒドその他の増加を意味する。
【0092】一般に反応の進行にともない、触媒層の圧
力損失は大きくなる。この経時的に上昇する圧力損失の
大きさは、触媒の寿命と反比例する。例えば、ある触媒
が他の触媒に対して、同じ反応時間において、触媒層の
圧力損失が2倍であれば、触媒の寿命は他の触媒のほぼ
1/2倍に相当する。本発明の触媒、特に担持銀触媒は
従来の銀触媒に較べて、触媒の寿命は2倍以上であり、
従来の触媒よりも長期にわたって反応を維持することが
できる。また、本発明の触媒を使用し、エチレングリコ
ールを酸化脱水素する方法によれば、副生成物の生成を
抑えて高収率でグリオキサールを製造することができ、
産業に利するところ極めて大である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (31)優先権主張番号 特願平5−63603 (32)優先日 平5(1993)3月23日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 三浦 俊夫 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 井上 初男 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内 (72)発明者 山崎 正人 大阪府高石市高砂1丁目6番地 三井東圧 化学株式会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも50重量%の銀を担体に担持さ
    せた銀触媒の存在下、エチレングリコールを500〜7
    00℃において酸化脱水素させることを特徴とするグリ
    オキサールの製造方法。
  2. 【請求項2】酸化脱水素反応をリン化合物の共存下で行
    う請求項1記載のグリオキサールの製造方法。
  3. 【請求項3】担体が、酸化物、窒化物、炭化物またはそ
    れらの中間組成物、または不活性な無機化合物の粉粒体
    である、請求項1記載のグリオキサールの製造方法。
  4. 【請求項4】担体が、金属単体または合金の粉粒体であ
    る請求項1記載のグリオキサールの製造方法。
  5. 【請求項5】リン化合物の添加量が、エチレングリコー
    ルに対して、リンとして0.01〜10.0ppmであ
    る、請求項2記載のグリオキサールの製造方法。
  6. 【請求項6】酸化物が、シリカまたはα−アルミナであ
    る請求項3記載のグリオキサールの製造方法。
  7. 【請求項7】酸化物、窒化物、炭化物またはそれらの中
    間組成物、または不活性な無機化合物の粉粒体が、比表
    面積10.0m2 /g以下、粒径が実質的に10〜50
    0μmであり、かつ比誘電率が25以上である請求項3
    記載のグリオキサールの製造方法。
  8. 【請求項8】少なくとも50重量%の銀を担体に担持さ
    せたグリオキサール製造用の銀触媒。
  9. 【請求項9】担体が、酸化物、窒化物、炭化物またはそ
    れらの中間組成物、または不活性な無機化合物の粉粒体
    である請求項8記載のグリオキサール製造用の銀触媒。
  10. 【請求項10】単体が、金属単体または合金の粉粒体で
    ある請求項8記載のグリオキサール製造用の銀触媒。
  11. 【請求項11】酸化物が、シリカまたはα−アルミナで
    ある請求項9記載のグリオキサール製造用の銀触媒。
  12. 【請求項12】酸化物、窒化物、炭化物またはそれらの
    中間組成物または不活性な無機化合物の粉粒体が、比表
    面積10.0m2 /g以下、粒径が実質的に10〜50
    0μmであり、かつ比誘電率が25以上である請求項9
    記載のグリオキサール製造用の銀触媒。
JP5282226A 1992-11-12 1993-11-11 グリオキサールの製造方法とその触媒 Pending JPH06329575A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5282226A JPH06329575A (ja) 1992-11-12 1993-11-11 グリオキサールの製造方法とその触媒

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30226992 1992-11-12
JP33200092 1992-12-11
JP33730892 1992-12-17
JP4-302269 1993-03-23
JP4-337308 1993-03-23
JP4-332000 1993-03-23
JP6360393 1993-03-23
JP5-63603 1993-03-23
JP5282226A JPH06329575A (ja) 1992-11-12 1993-11-11 グリオキサールの製造方法とその触媒

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06329575A true JPH06329575A (ja) 1994-11-29

Family

ID=27523795

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5282226A Pending JPH06329575A (ja) 1992-11-12 1993-11-11 グリオキサールの製造方法とその触媒

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06329575A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009001943A1 (ja) 2007-06-28 2008-12-31 Midori Hokuyo Co., Ltd.
WO2009139194A1 (ja) 2008-05-16 2009-11-19 ミドリホクヨー株式会社 トップコート
JP2010227893A (ja) * 2009-03-30 2010-10-14 Yamaguchi Univ カルボン酸エステルのアルデヒドへの還元に用いる銀担持触媒
CN113666811A (zh) * 2021-09-13 2021-11-19 盐城市春竹香料有限公司 一种电解银连续催化异戊醇氧化制备异戊醛的方法

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009001943A1 (ja) 2007-06-28 2008-12-31 Midori Hokuyo Co., Ltd.
WO2009139194A1 (ja) 2008-05-16 2009-11-19 ミドリホクヨー株式会社 トップコート
JP2010227893A (ja) * 2009-03-30 2010-10-14 Yamaguchi Univ カルボン酸エステルのアルデヒドへの還元に用いる銀担持触媒
CN113666811A (zh) * 2021-09-13 2021-11-19 盐城市春竹香料有限公司 一种电解银连续催化异戊醇氧化制备异戊醛的方法
CN113666811B (zh) * 2021-09-13 2024-04-30 盐城市春竹香料有限公司 一种电解银连续催化异戊醇氧化制备异戊醛的方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2702864B2 (ja) 触媒の再生方法
CN110639549A (zh) 一种制备高稳定性贵金属单原子催化剂的普适性方法
US4786743A (en) Silver catalyst and a process for preparing same
EP0076504B1 (en) Silver catalyst and method for the manufacture of ethylene oxide
JPH0326101B2 (ja)
JPH08141401A (ja) ニトリル製造用触媒
JPH06329575A (ja) グリオキサールの製造方法とその触媒
EP0171297A2 (en) A method for preparing dual colloid catalyst compositions
TW201228724A (en) Promoted copper/zinc catalyst for hydrogenating aldehydes to alcohols
JPH07285908A (ja) メチルグリオキサールの製造方法とその触媒
CN114870894A (zh) 一种自支撑层状双金属氢氧化物衍生的镍基催化剂及其制备方法和用途
JP4069242B2 (ja) 金属粒子担持体及びカルボン酸エステルの製造方法
JP3246979B2 (ja) 触媒の処理方法、処理された触媒およびそれを使用したグリオキサールの製造方法
US5689011A (en) Process for the production of glyoxals and catalysts therefor
EP0597454A1 (en) A method for preparing glyoxal and a catalyst for use in it
JP2912443B2 (ja) グリオキザールの製造方法
JPH0848646A (ja) グリオキサール類の製造方法及びその触媒
JP4296020B2 (ja) 劣化触媒の再生方法
JPH06234688A (ja) グリオキサールの製造方法とその触媒
WO2024012352A1 (zh) 粗对苯二甲酸加氢精制催化剂及其制备方法和应用
JP2003192632A (ja) 不飽和カルボン酸エステルと不飽和カルボン酸の混合物の製造方法
JP2001321669A (ja) グリオキサールの製造方法とその触媒
JPH0764781B2 (ja) 酢酸アリルの製造法
JP4014287B2 (ja) 3−アシロキシシクロヘキセンの製造方法
US5900513A (en) Production method of 2-cyclohexene-1-ol