JPH0848631A - 血管透過性亢進抑制剤 - Google Patents

血管透過性亢進抑制剤

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JPH0848631A
JPH0848631A JP13461895A JP13461895A JPH0848631A JP H0848631 A JPH0848631 A JP H0848631A JP 13461895 A JP13461895 A JP 13461895A JP 13461895 A JP13461895 A JP 13461895A JP H0848631 A JPH0848631 A JP H0848631A
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JP
Japan
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substituent
inhibitor according
hydrogen atom
alkyl
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Withdrawn
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JP13461895A
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Inventor
Akinobu Nagaoka
明伸 永岡
Tetsuji Imamoto
哲治 今本
Tsuneo Asano
常夫 浅野
Yoshihiro Sugiura
義弘 杉浦
Giichi Goto
義一 後藤
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Takeda Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Takeda Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 優れた血管透過性亢進抑制剤の提供 【構成】 一般式 【化1】 〔式中、Aはハロゲン、−X−R3 (XはO、S、NH
又はNHNH、R3 はH、アシル、炭化水素基又は芳香
族複素環基)、又は−Y=R4 (YはN又はNHN、R
4 は2価の炭化水素基)、R1 はH、ハロゲン、炭化水
素基、複素環基、又は−Z−R5 (ZはO、S又はN
H、R5 はH、炭化水素基又は芳香族複素環基)、R2
はH、ハロゲン、炭化水素基又は複素環基、Bは−W−
6 (WはCH2 、CO又はCS、R6 はOH、アルコ
キシ、アシルオキシ、アルキルスルフィニル、アルキル
スルホニル、リン酸又はアミノ)、またはBとEが一緒
になって環状リン酸エステル、D及びEはH、アミノ、
アジド、ハロゲン又はOHを示す。〕で表される化合物
又はその塩を含有する血管透過性亢進抑制剤。 【効果】 脳血管障害に起因する脳浮腫、脳内出血、脳
梗塞の再発の予防、治療

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた血管透過性亢進
抑制作用を有する化合物を含有する脳浮腫、脳内出血
(特に脳内出血の再発など)、脳梗塞の予防および治療
剤に関する。
【0002】
【従来の技術】脳血管障害により出現する病態として脳
卒中があり、脳卒中には脳浮腫、脳内出血、脳梗塞、一
過性虚血発作、クモ膜下出血などがあり、それぞれに多
くの原因疾患がある。脳血管障害急性期に発生する脳浮
腫は、頭部外傷による場合を含み、大脳が損傷されるこ
とによって血液脳関門が乱され、脳組織の体液成分が増
加して脳の体積が増大する現象であり、一般的にステロ
イド剤の短期間大量投与や、マンニトール、グリセリン
などの高張液の静注などの薬物療法が行われている。脳
梗塞は脳血管の血流障害により、脳組織が壊死を起こす
ことをいい、血流障害の原因として、脳血栓、脳塞栓に
よることが多い。一方、現在までに数多くの核酸誘導体
が合成され、それらの薬理活性が調べられてきた。そし
て、ある種のアデノシン誘導体は冠状血管拡張作用を有
し、冠不全、狭心症、心筋梗塞などの虚血性心疾患や高
血圧症の治療薬として有用であるとの報告がある(特公
昭49−35635、特開昭54−61194、特開昭
54−61195、特開昭56−145300、特開昭
58−83698など)。さらに、EP−052686
6−A1(1993年2月10日公開)には、5’−デ
オキシ−5’−メチルチオアデノシン(MTA)などの
5’−デオキシ−5’−アルキルチオアデノシンが虚血
の治療に用いることができるとの記載があり、ウサギの
心虚血モデルによる実験結果が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】現在、脳浮腫の治療剤
として用いられているステロイド剤は、消化管出血、電
解質代謝異常、糖代謝異常、感染症の合併などの副作用
があり、高張液の投与においても、投与を中止すると再
び脳圧が上昇するなどの現象が起こるので、最近はあま
り用いられていない。また、脳内出血の薬物療法は対症
療法であり、脳内出血の再発を予防できる効果的な薬剤
はない。脳梗塞についても同様である。このような状況
から、脳浮腫、脳内出血及び脳梗塞の予防および治療に
おいて効果の面あるいは副作用の面で満足のいくものは
ない。従って、脳浮腫、脳内出血及び脳梗塞、特に再発
を予防・治療できる医薬製剤の開発が望まれている。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、脳卒中自然発症ラット(SHRSP)から、
5’−デオキシ−5’−メチルチオアデノシン(MT
A)を抽出し、このMTAが強力な血管透過性亢進作用
を示すこと、そしてこのMTAに化学構造が類似する一
般式
【0005】
【化1】
【0006】〔式中、Aは(i) ハロゲン原子、(ii)−X
−R3 (−X−は−O−、−S−、−NH−または−N
HNH−、R3 は水素原子、アシル基、置換基を有して
いてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい
芳香族複素環基を示す)または(iii) −Y=R4 (Yは
−N=または−NHN=、R4 は置換基を有していても
よい2価の炭化水素基を示す)、R1 は(i) 水素原子、
(ii)ハロゲン原子、(iii) 置換基を有していてもよい炭
化水素基、(iv)置換基を有していてもよい複素環基また
は(v) −Z−R5 (−Z−は−O−、−S−または−N
H−、R5 は水素原子、置換基を有していてもよい炭化
水素基または置換基を有していてもよい芳香族複素環基
を示す)、R2 は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有
していてもよい炭化水素基または置換基を有していても
よい複素環基、Bは−W−R6 (−W−は−CH2 −、
>C=Oまたは>C=S、R6 はヒドロキシル基、また
は、それぞれ置換基を有していてもよいアルコキシ、ア
シルオキシ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニ
ル基、リン酸またはアミノ基を示す)、またはBとEが
一緒になって環状リン酸エステルを形成していてもよ
く、DおよびEはそれぞれ水素原子、置換基を有してい
てもよいアミノ基、アジド基、ハロゲン原子または保護
されていてもよいヒドロキシル基を示す。〕で表される
化合物(以下、化合物(I)と略記)またはその塩が、
予想外にもMTAとは全く逆に選択的に血管透過性亢進
を強力に抑制すること、そして脳浮腫、脳内出血、脳梗
塞の予防および治療に安全に用い得ることを見い出し、
これらの知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0007】すなわち、本発明は、(1)化合物(I)
またはその塩を含有する血管透過性亢進抑制剤、(2)
血管透過性亢進抑制剤が脳血管障害の予防および治療剤
である前記(1)記載の抑制剤、(3)脳血管障害が脳
浮腫、脳内出血または脳梗塞である前記(2)記載の抑
制剤、(4)脳血管障害が外傷性の脳浮腫または脳内出
血である前記(2)記載の抑制剤、(5)Aが(i) −X
−R3 (−X−は−O−、−S−、−NH−または−N
HNH−、R3 は水素原子、アシル基、置換基を有して
いてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい
芳香族複素環基を示す)または(ii)−Y=R4 (−Y=
は−N=または−NHN=、R4 は置換基を有していて
もよい2価の炭化水素基を示す)、R1 が(i) 水素原子
または(ii)−Z−R5 (−Z−は−O−、−S−または
−NH−、R5 が水素原子、置換基を有していてもよい
炭化水素基または置換基を有していてもよい芳香族複素
環基を示す)、R2 が水素原子、ハロゲン原子または置
換基を有していてもよい炭化水素基、DおよびEはそれ
ぞれ水素原子、アミノ基、アジド基、ハロゲン原子また
は保護されていてもよいヒドロキシル基である前記
(1)記載の抑制剤、(6)2価の炭化水素基が有して
いてもよい置換基が、置換基を有するアミノ基、置換基
を有していてもよいアリール基または置換基を有してい
てもよい芳香族複素環基である前記(1)または(5)
記載の抑制剤、(7)−X−が−NH−または−NHN
H−、およびR3 が(i) 水素原子、(ii)アシル基、(ii
i) 置換基を有していてもよいC1-6 アルキル基、(iv)
置換基を有していてもよいC6-14アリール基または(v)
置換基を有していてもよい5ないし14員の単環式また
は縮合多環式芳香族複素環基である前記(1)または
(5)記載の抑制剤、(8)R4 が(i) モノ−またはジ
−C1-6 アルキルアミノ、(ii)置換基を有していてもよ
いC6-14アリールおよび(iii) 置換基を有していてもよ
い5ないし14員の単環式または縮合多環式芳香族複素
環基から選ばれる1個の置換基を有していてもよい2価
の低級脂肪族炭化水素基である前記(1)または(5)
記載の抑制剤、(9)Aが−NHNH−R3a(R3aはア
ミノ、モノ−C1-6 アルキルアミノ、ジ−C1-6 アルキ
ルアミノ、アニリノ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ
ル、C1-6アルキル、C1-6 アルコキシ、C1-6 アルキ
ル−カルボニル、カルバモイル、モノ−C1-6 アルキル
カルバモイル、ジ−C1-6 アルキルカルバモイル、モノ
−またはジ−C6-14アリールカルバモイルおよびフェニ
ルから選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよ
い5ないし14員の単環式または縮合多環式芳香族複素
環基である前記(1)または(5)記載の抑制剤、(1
0)Aが−NH2 である前記(1)または(5)記載の
抑制剤、(11)−Z−が−O−または−NH−、およ
びR5 が(i) 置換基を有していてもよいC1-6 アルキル
基、(ii)置換基を有していてもよいC6-14アリール基ま
たは(iii) 置換基を有していてもよい5ないし14員の
単環式または縮合多環式芳香族複素環基である前記
(1)または(5)記載の抑制剤、(12)R1 が水素
原子である前記(1)または(5)記載の抑制剤、(1
3)R1 が−NH−R5a(R5aはアミノ、モノ−C1-6
アルキルアミノ、ジ−C1-6 アルキルアミノ、アニリ
ノ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C1-6アルキ
ル、C1-6 アルコキシ、C1-6 アルキル−カルボニル、
5または6員複素環−カルボニル、カルバモイル、モノ
−C1-6 アルキルカルバモイル、ジ−C1-6 アルキルカ
ルバモイルおよびモノ−またはジ−C6-14アリールカル
バモイルから選ばれる1ないし3個の置換基を有してい
てもよいC6-14アリール基である前記(1)または
(5)記載の抑制剤、(14)R2 が水素原子である前
記(1)または(5)記載の抑制剤、(15)R6 がヒ
ドロキシル基、C6-14アリール−カルボニルオキシ基、
1-6アルキルチオ基、アミノ基、モノ−C1-6 アルキ
ルアミノ基、ジ−C1-6 アルキルアミノ基またはアニリ
ノ基である前記(1)または(5)記載の抑制剤、(1
6)Wが>C=O、およびR6 がモノ−またはジ−C
1-6 アルキルアミノ基である前記(1)または(5)記
載の抑制剤、(17)Bが−CH2 OHである前記
(1)または(5)記載の抑制剤、(18)DおよびE
がそれぞれ保護されていてもよいヒドロキシル基である
前記(1)または(5)記載の抑制剤、(19)保護さ
れていてもよいヒドロキシル基の保護基が、ホルミル、
1-6 アルキル−カルボニル、ベンゾイル、ニコチノイ
ル、C1-6 アルキル、ベンジル、C3-6 シクロアルキル
−カルボニル、2’,3’−O−(C1-6 アルキリデ
ン)、2’,3’−O−(C1-6 アルコキシ−C1-6
ルキリデン)または2’,3’−O−(C4-7 シクロア
ルキリデン)である前記(18)記載の抑制剤、(2
0)保護されていてもよいヒドロキシル基の保護基が、
2’,3’−O−(C1-6 アルコキシ−C1-6 アルキリ
デン)である前記(18)記載の抑制剤、(21)Dお
よびEがヒドロキシル基である前記(1)または(5)
記載の抑制剤、 (22)Aが−NHNH−R3b(R3bはC1-6 アルキ
ル、アミノおよびフェニル基から選ばれる1ないし3個
の置換基を有していてもよい5ないし14員の単環式ま
たは縮合多環式芳香族複素環基を示す)、R1 およびR
2 が水素原子、Bが−CH2 OH、およびDおよびEが
それぞれ保護されていてもよいヒドロキシル基である前
記(1)記載の抑制剤、(23)Aが−NH2 、R1
よびR2 が水素原子、Bが
【0008】
【化2】
【0009】(R7aおよびR8aはそれぞれ(i) 水素原
子、(ii)C1-6 アルキル基、(iii) ホルミル基、(iv)C
1-6 アルキル−カルボニル基、(v) C7-16アラルキル−
カルボニル基または(vi)ニコチノイル基、あるいはR7a
およびR8aは一緒になって隣接する窒素原子と共に5ま
たは6員含窒素複素環基を示す)、およびDおよびEが
それぞれ保護されていてもよいヒドロキシル基である前
記(1)記載の抑制剤、(24)DおよびEがヒドロキ
シル基である前記(22)または(23)記載の抑制
剤、(25)一般式
【0010】
【化3】
【0011】〔式中、Aa は(i) −NH2 または(ii)−
NHNH−R3b(R3bはC1-6 アルキル、アミノおよび
フェニル基から選ばれる1ないし3個の置換基を有して
いてもよい5ないし14員の単環式または縮合多環式芳
香族複素環基を示す)、R1aは(i) 水素原子または(ii)
−NH−R5a(R5aはアミノ、モノ−C1-6 アルキルア
ミノ、ジ−C1-6 アルキルアミノ、アニリノ、ハロゲ
ン、シアノ、ヒドロキシル、C1-6 アルキル、C1-6
ルコキシ、C1-6 アルキル−カルボニル、5または6員
複素環−カルボニル、カルバモイル、モノ−C1-6 アル
キルカルバモイル、ジ−C1-6 アルキルカルバモイルお
よびモノ−またはジ−C6-14アリールカルバモイルから
選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC
6-14アリール基を示す)、Ba は−CO−R6a(R6a
モノ−またはジ−C1-6 アルキルアミノ基を示す)、 R9 およびR10はそれぞれ水素原子、C1-6 アルキル
基またはC1-6 アルコキシ基を示す。〕で表される化合
物またはその塩を含有する前記(1)記載の抑制剤、
(26)6−〔2−(9H−プリン−6−イル)ヒドラ
ジノ〕ネブラリンを含有する前記(1)記載の抑制剤、
(27)6−〔2−(4−アミノ−s−トリアジン−2
−イル)ヒドラジノ〕ネブラリンを含有する前記( 1)
記載の抑制剤、(28)2−〔p−(モルホリノカルボ
ニル)アニリノ〕アデノシンを含有する前記(1)記載
の抑制剤、(29)2’,3’−O−(1−エトキシエ
チリデン)アデノシン−5’−(N−エチルカルボキサ
ミド)を含有する前記(1)記載の抑制剤に関する。
【0012】本明細書中で用いられる用語「ハロゲン原
子」とは、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素などを表
す。本明細書中で用いられる用語「アシル基」とは、通
常カルボン酸から誘導されるアシル基であり、例えばホ
ルミル基、C1-6 アルキル−カルボニル基(例えば、ア
セチル、プロピオニル、ブチリルなど)、C3-6 シクロ
アルキル−カルボニル基(例えば、プロピルカルボニ
ル、ブチルカルボニル、ペンチルカルボニル、ヘキシル
カルボニルなど)、C6-14アリール−カルボニル基(例
えば、ベンゾイルなど)、ニコチノイル基などを表す。
【0013】このようなC1-6 アルキル−カルボニル、
3-6 シクロアルキル−カルボニル、C6-14アリール−
カルボニル、ニコチノイル基は、置換可能な位置に、例
えばC1-6 アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシなど)、ヒドロキシル
基、アミノ基、ニトロ基、ハロゲン原子(例えば、フッ
素、塩素、臭素、ヨウ素など)などから選ばれる1ない
し3個の置換基を有していてもよい。ただし、その置換
基数が2個以上の場合は同一または異なっていてもよ
い。
【0014】本明細書中で用いられる用語「置換基を有
していてもよい炭化水素基」の「炭化水素基」とは、例
えば (1)鎖状炭化水素基: a) C1-6 アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec −ブチ
ル、tert−ブチルなど)、 b) C2-6 アルケニル基(例えば、ビニル、アリル、イ
ソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、sec −ブテニ
ルなど)、 c) C2-6 アルキニル基(例えば、プロパルギル、エチ
ニル、ブチニル、1−ヘキシルなど)、 (2)環状炭化水素: a) C3-6 シクロアルキル基(例えば、シクロプロピ
ル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルな
ど)、 b) C6-14アリール基(例えば、フェニル、トリル、キ
シリル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニル、2
−インデニル、2−アンスリルなど)、 c) C7-16アラルキル基(例えば、ベンジル、フェネチ
ル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、1−ナフ
チルメチル、2−ナフチルメチル、2−ジフェニルエチ
ル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−
フェニルペンチルなど)などを表す。
【0015】該「炭化水素基」は、例えばアミノ基、ニ
トロ基、モノ−C1-6 アルキルアミノ基(例えば、メチ
ルアミノ、エチルアミノなど)、ジ−C1-6 アルキルア
ミノ基(例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノな
ど)、アニリノ基、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素など)、スルホ基、シアノ基、ヒドロ
キシル基、C1-6 アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c −ブチル、tert−ブチルなど)、C1-6 アルコキシ基
(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロ
ポキシなど)、オキソ基、カルボキシル基、C1-6 アル
コキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、
エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロ
ポキシカルボニル、ブトキシカルボニルなど)、ホルミ
ル基、C1-6 アルキル−カルボニル基(例えば、アセチ
ル、プロピオニルなど)、C3-6 シクロアルキル−カル
ボニル基(例えば、シクロプロピルカルボニル、シクロ
ブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロ
ヘキシルカルボニルなど)、5または6員複素環−カル
ボニル基(例えば、モルホリノカルボニル、1−ピロリ
ジニルカルボニル、ピペリジノカルボニル、ニコチノイ
ルなど)、カルバモイル基、モノ−C1-6 アルキル−カ
ルバモイル基(例えば、メチルカルバモイル、エチルカ
ルバモイルなど)、ジ−C1-6 アルキル−カルバモイル
基(例えば、ジメチルカルバモイル、ジエチルカルバモ
イルなど)、C6-14アリール−カルバモイル基(例え
ば、フェニルカルバモイル、1−ナフチルカルバモイ
ル、2−ナフチルカルバモイル、トリルカルバモイルな
ど)およびメルカプト基などから選ばれる1ないし5
個、好ましくは1ないし3個の置換基を有していてもよ
い。これらの置換基は、炭化水素基上の置換可能な位置
に置換されていればよく、その置換基数が2個以上の場
合は同一または異なっていてもよい。また、該「炭化水
素基」は、1個の置換基を有していてもよい複素環基
(例えば下記で表されるものなど)または1個の置換基
を有していてもよいアリール基(例えば下記で表される
ものなど)などで置換されていてもよい。
【0016】本明細書中で用いられる用語「置換基を有
していてもよい芳香族複素環基」の「芳香族複素環基」
とは、例えば炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および
硫黄原子から選ばれる1種または2種、好ましくは1個
ないし4個のヘテロ原子を含む5ないし14員の単環式
または縮合多環式芳香族複素環基などを示す。該「5な
いし14員の単環式または縮合多環式芳香族複素環基」
とは、例えば1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリ
ル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、2−チエニ
ル、3−チエニル、3−フリル、3−イソチアゾリル、
3−イソオキサゾリル、2−ピリジル、3−ピリジル、
4−ピリジル、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、
5−ピリミジニル、2−ピラジニル、3−ピラジニル、
3−ピリダジニル、4−ピリダジニル、s−トリアジン
−2−イル、1,2,4−トリアジン−3−イル、1,
2,4−トリアジン−5−イル、9H−プリン−6−イ
ル、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、1−
イソキノリル、3−イソキノリル、4−イソキノリル、
1−インドリル、2−インドリル、3−インドリル、1
−インダゾリル、1H−3−インダゾリル、1−ベンズ
イミダゾリル、1H−3−ベンズイミダゾリル、1−ベ
ンゾトリアゾリルなどが挙げられる。
【0017】好ましくは、例えば炭素原子以外に1ない
し4個の窒素原子を含む5ないし10員の単環式または
縮合2環式芳香族複素環基などが汎用され、具体的に
は、例えば1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリ
ル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、2−ピリジ
ル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、
4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、2−ピラジニ
ル、3−ピラジニル、3−ピリダジニル、4−ピリダジ
ニル、s−トリアジン−2−イル、1,2,4−トリア
ジン−3−イル、1,2,4−トリアジン−5−イル、
9H−プリン−6−イル、2−キノリル、3−キノリ
ル、4−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリ
ル、4−イソキノリル、1−インドリル、2−インドリ
ル、3−インドリル、1−インダゾリル、1H−3−イ
ンダゾリル、1−ベンズイミダゾリル、1H−3−ベン
ズイミダゾリル、1−ベンゾトリアゾリルなどが挙げら
れる。該「芳香族複素環基」が有していてもよい置換基
としては、例えば該「炭化水素基」が有していてもよい
置換基と同様のものなどが用いられる。これらの置換基
は、芳香族複素環基上の置換可能な位置に置換されてお
ればよく、その置換基の数は1ないし3個である。ただ
し、その置換基数が2個以上の場合は同一または異なっ
ていてもよい。
【0018】本明細書中で用いられる用語「2価の炭化
水素基」とは、炭化水素から2個の水素原子を除去して
得られる基であり、特に同一の炭素原子から2個の水素
原子を除去して得られる基が好ましい。このような2価
の炭化水素基としては、例えばメチレン、エチリデンな
どのC1-6 アルキリデン基、例えばビニリデンなどのC
2-6 アルケニリデンなどの例えば2価の低級脂肪族炭化
水素基などが用いられる。
【0019】
【化4】
【0020】などの2価のC1-6 脂肪族炭化水素基など
が好ましい。該「2価の炭化水素基」は、例えば置換基
を有するアミノ基(例えば、下記のものなど)、置換基
を有していてもよいアリール基(例えば下記のものな
ど)および置換基を有していてもよい芳香族複素環基
(例えば前記のものなど)などから選ばれる置換基を有
していてもよく、その個数は通常1個のものが好まし
い。これらの置換基は、2価の炭化水素基上の置換可能
な位置に置換されていればよい。
【0021】該「置換基を有するアミノ基」とは、例え
ばC1-6 アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピ
ル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec −ブチ
ル、tert−ブチルなど)、C1-6 アルコキシ基(例え
ば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ
など)、C6-14アリール基(例えば、フェニル、トリ
ル、キシリル、1−ナフチル、2−ナフチル、ビフェニ
ル、2−インデニル、2−アンスリルなど、特に例えば
フェニル、1−ナフチル、2−ナフチルなど)、アシル
基(例えば前記と同様のもの)およびハロゲン原子(例
えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素など)から選ばれる
1または2個の置換基を有するアミノ基などを表す。
【0022】本明細書中で用いられる用語「置換基を有
していてもよいアリール基」の「アリール基」とは、例
えばフェニル、トリル、キシリル、1−ナフチル、2−
ナフチル、ビフェニル、2−インデニル、2−アンスリ
ルなどのC6-14アリール基などを表し、特に例えばフェ
ニル、1−ナフチル、2−ナフチルなどが汎用される。
【0023】該「アリール基」は、例えばアミノ基、ニ
トロ基、モノ−C1-6 アルキルアミノ基(例えば、メチ
ルアミノ、エチルアミノなど)、ジ−C1-6 アルキルア
ミノ基(例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノな
ど)、アニリノ基、ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩
素、臭素、ヨウ素など)、スルホ基、シアノ基、ヒドロ
キシル基、C1-6 アルキル基(例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c −ブチル、tert−ブチルなど)、C1-6 ルコキシ基
(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロ
ポキシなど)、オキソ基、カルボキシル基、C1-6 アル
コキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、
エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロ
ポキシカルボニル、ブトキシカルボニルなど)、C1-5
アシル基(例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル
など)、5または6員複素環−カルボニル基(例えば、
モルホリノカルボニル、1−ピロリジニルカルボニル、
1−ピペジニルカルボニル、ニコチノイルなど、特にモ
ルホリノカルボニルなど)およびメルカプト基などから
選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい。こ
れらの置換基は、アリール基上の置換可能な位置に置換
されていればよく、その置換基数が2個以上の場合は同
一または異なっていてもよい。
【0024】本明細書中で用いられる用語「置換基を有
していてもよい複素環基」の「複素環基」とは、例えば
炭素原子以外に窒素原子、酸素原子および硫黄原子から
選ばれる1種または2種、好ましくは1個ないし4個の
ヘテロ原子を含む5ないし14員の単環式または縮合多
環式複素環基などを示す。
【0025】具体的には、例えば1−ピロリル、2−ピ
ロリル、3−ピロリル、2−イミダゾリル、4−イミダ
ゾリル、2−チエニル、3−チエニル、3−フリル、3
−イソチアゾリル、3−イソオキサゾリル、2−ピリジ
ル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、
4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、2−ピラジニ
ル、3−ピラジニル、3−ピリダジニル、4−ピリダジ
ニル、s−トリアジン−2−イル、1,2,4−トリア
ジン−3−イル、1,2,4−トリアジン−5−イル、
9H−プリン−6−イル、2−キノリル、3−キノリ
ル、4−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリ
ル、4−イソキノリル、1−インドリル、2−インドリ
ル、3−インドリル、1−インダゾリル、1H−3−イ
ンダゾリル、1−ベンズイミダゾリル、1H−3−ベン
ズイミダゾリル、1−ベンゾトリアゾリルなどの5ない
し14員の単環式または縮合多環式芳香族複素環基な
ど、および例えば1−ピロリジニル、2−ピロリジニ
ル、3−ピロリジニル、1−イミダゾリジニル、2−イ
ミダゾリジニル、4−イミダゾリジニル、1−ピラゾリ
ジニル、2−ピラゾリジニル、3−ピラゾリジニル、1
−ピペリジル、2−ピペリジル、3−ピペリジル、4−
ピペリジル、1−ピペラジニル、2−ピペラジニル、3
−ピペラジニル、2−モルホリニル、3−モルホリニ
ル、4−モルホリニル、2−チオモルホリニル、3−チ
オモルホリニル、4−チオモルホリニル、1H−ヘキサ
ヒドロアゼピン−1−イル、1H−ヘキサヒドロアゼピ
ン−2−イル、1H−ヘキサヒドロアゼピン−3−イ
ル、1H−ヘキサヒドロアゼピン−4−イル、2−オキ
サゾリジニル、2−チアゾリジニル、1−インドリニ
ル、2−インドリニル、3−インドリニル、1−イソイ
ンドリニル、2−イソインドリニル、2,3,4,5−
テトラヒドロベンズアゼピン−1−イル、1,2,4,
5−テトラヒドロベンズアゼピン3−イルなどの5ない
し14員の単環式または縮合多環式非芳香族複素環基な
どが挙げられる。
【0026】好ましくは、例えば炭素原子以外に1ない
し4個の窒素原子を含む5ないし10員の単環式または
縮合2環式芳香族複素環基などが汎用され、具体的に
は、例えば1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリ
ル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、2−ピリジ
ル、3−ピリジル、4−ピリジル、2−ピリミジニル、
4−ピリミジニル、5−ピリミジニル、2−ピラジニ
ル、3−ピラジニル、3−ピリダジニル、4−ピリダジ
ニル、s−トリアジン−2−イル、1,2,4−トリア
ジン−3−イル、1,2,4−トリアジン−5−イル、
9H−プリン−6−イル、2−キノリル、3−キノリ
ル、4−キノリル、1−イソキノリル、3−イソキノリ
ル、4−イソキノリル、1−インドリル、2−インドリ
ル、3−インドリル、1−インダゾリル、1H−3−イ
ンダゾリル、1−ベンズイミダゾリル、1H−3−ベン
ズイミダゾリル、1−ベンゾトリアゾリル、1−ピロリ
ジニル、2−ピロリジニル、3−ピロリジニル、1−イ
ミダゾリジニル、2−イミダゾリジニル、4−イミダゾ
リジニル、1−ピラゾリジニル、2−ピラゾリジニル、
3−ピラゾリジニル、1−ピペリジル、2−ピペリジ
ル、3−ピペリジル、4−ピペリジル、1−ピペラジニ
ル、2−ピペラジニル、3−ピペラジニル、1H−ヘキ
サヒドロアゼピン−1−イル、1H−ヘキサヒドロアゼ
ピン−2−イル、1H−ヘキサヒドロアゼピン−3−イ
ル、1H−ヘキサヒドロアゼピン−4−イル、1−イン
ドリニル、2−インドリニル、3−インドリニル、1−
イソインドリニル、2−イソインドリニル、2,3,
4,5−テトラヒドロベンズアゼピン−1−イル、1,
2,4,5−テトラヒドロベンズアゼピン3−イルなど
が挙げられる。
【0027】該「複素環基」が有していてもよい置換基
としては、例えば該「炭化水素基」が有していてもよい
置換基と同様のものが用いられる。これらの置換基は、
複素環基上の置換可能な位置に置換されていてもよく、
その置換基は1ないし3個である。ただし、その置換基
数が2個以上の場合は同一または異なっていてもよい。
【0028】本明細書で用いられる用語「置換基を有し
ていてもよいアルコキシ基」の「アルコキシ基」とは、
例えばC1-6 アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキ
シ、プロポキシ、イソプロポキシなど)などを表す。本
明細書で用いられる用語「置換基を有していてもよいア
シルオキシ基」の「アシルオキシ基」とは、例えばC
1-6 アルキル−カルボニルオキシ基(例えば、メチルカ
ルボニルオキシ、エチルカルボニルオキシなど)、C
3-6 シクロアルキル−カルボニルオキシ基(例えば、シ
クロプロピルカルボニルオキシ、シクロブチリルカルボ
ニルオキシなど)、C6-14アリール−カルボニルオキシ
基(例えば、ベンゾイルなど)、ニコチノイル基などを
表す。本明細書中で用いられる用語「置換基を有してい
てもよいアルキルスルフィニル基」の「アルキルスルフ
ィニル基」とは、例えばC1-6 アルキルスルフィニル基
(例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、
プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニルな
ど)などを表す。本明細書中で用いられる用語「置換基
を有していてもよいアルキルスルホニル基」の「アルキ
ルスルホニル基」とは、例えばC1-6 アルキルスルホニ
ル基(例えば、メタンスルホニル、エタンスルホニル、
プロパンスルホニル、イソプロパンスルホニルなど)な
どを表す。
【0029】該「アルコキシ基」、「アシルオキシ
基」、「アルキルスルフィニル基」および「アルキルス
ルホニル基」が有していてもよい置換基としては、例え
ば該「炭化水素基」が有していてもよい置換基と同様の
ものが用いられる。これらの置換基は、置換可能な位置
に置換されておればよく、その置換基数が2個以上の場
合は同一または異なっていてもよい。
【0030】本明細書中で用いたれる用語「置換基を有
していてもよいリン酸基」が有していてもよい置換基と
しては、例えばC1-6 アルキル基(例えば、メチルエチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、se
c −ブチル、tert−ブチルなど)が用いられる。
【0031】本明細書中で用いられる用語「置換基を有
していてもよいアミノ基」とは、例えば
【0032】
【化5】
【0033】(R7 およびR8 はそれぞれ水素原子、ア
シル基、置換基を有していてもよい炭化水素基、または
7 とR8 が一緒になって隣接する窒素原子と共に5ま
たは7員含窒素複素環基を示す)などを表す。
【0034】該「隣接する窒素原子と共に示される含窒
素複素環基」としては、例えば
【0035】
【化6】
【0036】(R11は水素または置換基を有していても
よい炭化水素基を示す)などの炭素原子以外に窒素原
子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる1ないし3個
を有していてもよい5または6員の含窒素複素環基など
が用いられる。
【0037】これらの含窒素複素環基は、例えば該「炭
化水素基」が有していてもよい置換基と同様の置換基を
有していてもよい。これらの置換基は、隣接する窒素原
子と一緒になって示される含窒素複素環基上の置換可能
な位置に置換されていればよく、その置換基の数は1な
いし3個である。ただし、その置換基数が2個以上の場
合は同一または異なっていてもよい。
【0038】本明細書中で用いられる用語「保護されて
いてもよいヒドロキシル基」における「保護基」とは、
例えば糖の分野において一般的に用いられる保護基など
が用いられる。DおよびEが共にヒドロキシル基である
場合には、それらを同時に保護する基であってもよい。
具体的には、例えばホルミル基、C1-6 アルキル−カル
ボニル基(例えば、アセチル、プロピオニル、ブチリル
など)、C3-6 シクロアルキル−カルボニル基(例え
ば、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニ
ル、シクロペンチルカルボニルなど)、C6-14アリール
−カルボニル基(例えば、ベンゾイルなど)、C7-16
ラルキル基(例えば、ベンジル、フェネチル、1−ナフ
チルメチル、2−ナフチルメチルなど)、ニコチノイル
基、C1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec −ブチ
ル、tert−ブチルなど)、C1-6 アルキリデン基(例え
ば、メチリデン、エチリデン、プロピリデンなど)、C
1-4 アルコキシ−C1-6 アルキリデン基(例えば、メト
キシメチリデン、エトキシメチリデン、1−メトキシエ
チリデン、1−エトキシエチリデンなど)、C4-7 シク
ロアルキリデン(例えば、シクロペンチリデン、シクロ
ヘキシリデンなど)などが汎用される。前記式中、Aは
(i) ハロゲン原子、(ii)−X−R3 (−X−は−O−、
−S−、−NH−または−NHNH−、R3 は水素原
子、アシル基、置換基を有していてもよい炭化水素基ま
たは置換基を有していてもよい芳香族複素環基を示す)
または(iii) −Y=R4 (−Y=は−N=または−NH
N=、R4 は置換基を有していてもよい2価の炭化水素
基を示す)を示す。好ましいAとしては、例えば(i) −
X−R3 (−X−は−O−、−S−、−NH−または−
NHNH−、R3 は水素原子、アシル基、置換基を有し
ていてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよ
い芳香族複素環基を示す)または(ii)−Y=R4 (−Y
=は−N=または−NHN=、R4 は置換基を有してい
てもよい2価の炭化水素基を示す)などが汎用される。
【0039】前記式中、R1 は(i) 水素原子、(ii)ハロ
ゲン原子、(iii) 置換基を有していてもよい炭化水素
基、(iv)置換基を有していてもよい複素環基または(v)
−Z−R5 (−Z−は−O−、−S−または−NH−、
5 は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基
または置換基を有していてもよい芳香族複素環基を示
す)を示す。好ましくは、R1 としては、例えば(i) 水
素原子または(ii)−Z−R5 (−Z−は−O−、−S−
または−NH−、R5 は水素原子、置換基を有していて
もよい炭化水素基または置換基を有していてもよい芳香
族複素環基を示す)などが汎用される。
【0040】前記式中、R2 は水素原子、ハロゲン原
子、置換基を有していてもよい炭化水素基または置換基
を有していてもよい複素環基を示す。好ましくは、R2
としては、例えば水素原子、ハロゲン原子または置換基
を有していてもよい炭化水素基などが汎用される。
【0041】前記式中、Bは−W−R6 (−W−は−C
2 −、>C=Oまたは>C=S、R6 はヒドロキシル
基、またはそれぞれ置換基を有していてもよいアルコキ
シ、アシルオキシ、アルキルスルフィニル、アルキルス
ルホニル、リン酸またはアミノ基を示す)を示すか、ま
たはBとEが一緒になって環状リン酸エステルを形成し
ていてもよい。前記式中、DおよびEはそれぞれ水素原
子、置換基を有していてもよいアミノ基、アジド基、ハ
ロゲン原子または保護されていてもよいヒドロキシル基
を示す。好ましくは、DおよびEとしては、例えばそれ
ぞれ水素原子、アミノ基、アジド基、ハロゲン原子また
は保護されていてもよいヒドロキシル基などが汎用され
る。
【0042】−X−は、例えば−NH−または−NHN
H−などが好ましい。R3 は、例えば(i) 水素原子、(i
i)アシル基、(iii) 置換基を有していてもよいC1-6
ルキル基、(iv)置換基を有していてもよいC6-14アリー
ル基、(v) 置換基を有していてもよい5ないし14員の
単環式または縮合多環式芳香族複素環基などが好まし
い。
【0043】−Y=は、例えば−NH=などが好まし
い。R4 は、例えば(i) モノ−またはジ−C1-6 アルキ
ルアミノ基、(ii)置換基を有していてもよいC6-14アリ
ール基および(iii) 置換基を有していてもよい5ないし
14員の単環式または縮合多環式芳香族複素環基などか
ら選ばれる1個の置換基を有していてもよい2価の低級
脂肪族炭化水素基などが好ましい。
【0044】Aは、例えば−NHNH−R3a(R3aはア
ミノ、モノ−C1-6 アルキルアミノ、ジ−C1-6 アルキ
ルアミノ、アニリノ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシ
ル、C1- 6 アルキル、C1-6 アルコキシ、C1-6 アルキ
ル−カルボニル、カルバモイル、C1-6 アルキルカルバ
モイル、C6-14アリールカルバモイルおよびフェニルか
ら選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい5
ないし14員の単環式または縮合多環式芳香族複素環基
などが好ましい。また、Aとしては−NH2 も好まし
い。−Z−としては、例えば−O−または−NH−など
が好ましく、特に−NH−が汎用される。
【0045】R5 としては、例えば(i) 置換基を有して
いてもよいC1-6 アルキル基、(ii)置換基を有していて
もよいC6-14アリール基、(iii) 置換基を有していても
よい5ないし14員の単環式または縮合多環式複素環基
などが好ましい。R1 としては、水素原子が好ましい。
また、R1 としては、例えば−NH−R5a(R5aはアミ
ノ、モノ−C1-6 アルキルアミノ、ジ−C1-6 アルキル
アミノ、アニリノ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、
1-6 アルキル、C1-6 アルコキシ、C1-6 アルキル−
カルボニル、5または6員複素環−カルボニル、カルバ
モイル、モノ−C1-6 アルキルカルバモイル、ジ−C
1-6 アルキルカルバモイルおよびC6-14アリールカルバ
モイルから選ばれる1ないし3個の置換基を有していて
もよいC6-14アリール基などが汎用される。R2 として
は、例えば水素原子またはハロゲン原子などが好まし
く、特に水素原子などが汎用される。
【0046】Wとしては、例えば−CH2 −または>C
=Oなどが好ましい。R6 としては、例えばヒドロキシ
ル基、C6-14アリール−カルボニルオキシ基、C1-6
ルキルスルフィニル基、アミノ基、モノ−C1-6 アルキ
ルアミノ基、ジ−C1-6 アルキルアミノ基またはアニリ
ノ基などのときが好ましく、特に例えばヒドロキシル
基、C1-6 アルキルスルフィニル基、モノ−C1-6 アル
キルアミノ基、ジ−C1-6 アルキルアミノ基などが汎用
される。Wが>C=Oのとき、R6 はモノ−またはジ−
1-6 アルキルアミノ基などが汎用される。
【0047】Bとしては、例えば−CH2 OHなどが好
ましい。DおよびEとしては、例えば保護されていても
よいヒドロキシル基などが好ましい。保護されていても
よいヒドロキシル基の保護基としては、例えばホルミ
ル、C1-6 アルキル−カルボニル、ベンゾイル、ニコチ
ノイル、C1-6 アルキル、ベンジル、C3-6 シクロアル
キル−カルボニル、2’,3’−O−(C1-6 アルキリ
デン)、2’,3’−O−(C1-6 アルコキシ−C1-6
アルキリデン)または2’,3’−O−(C4-7 シクロ
アルキリデン)などが汎用される。好ましくは2’,
3’−O−(C1-6 アルコキシ−C1-6 アルキリデン)
である。DおよびEとしては、例えばヒドロキシル基な
どが汎用される。
【0048】化合物(I)またはその塩の好ましいもの
としては、前記式(I)において、例えば: (1)Aが−NHNH−R3b(R3bはC1-6 アルキル、
アミノおよびフェニル基から選ばれる1ないし3個の置
換基を有していてもよい5ないし14員の単環式または
縮合多環式芳香族複素環基を示す)、R1 およびR2
水素原子、Bが−CH2 OH、およびDおよびEがそれ
ぞれ保護されていてもよいヒドロキシル基であるとき、
(2)Aが−NH2 、R1 およびR2 が水素原子、Bが
【0049】
【化2】
【0050】(R7aおよびR8aはそれぞれ(i) 水素原
子、(ii)C1-6 アルキル基、(iii) ホルミル基、(iv)C
1-6 アルキル−カルボニル基、(v) C6-14アリール−カ
ルボニル基、(vi)ニコチノイル基、あるいはR7aおよび
8aは一緒になって隣接する窒素原子と共に5または6
員含窒素複素環基を示す)、およびDおよびEがそれぞ
れ保護されていてもよいヒドロキシル基であるとき、ま
たは(3)一般式
【0051】
【化3】
【0052】〔式中、Aa は(i) −NH2 または(ii)−
NHNH−R3b(R3bはC1-6 アルキル、アミノおよび
フェニル基から選ばれる1ないし3個の置換基を有して
いてもよい5ないし14員の単環式または縮合多環式芳
香族複素環基を示す)、R1aは(i) 水素原子または(ii)
−NH−R5a(R5aはアミノ、モノ−C1-6 アルキルア
ミノ、ジ−C1-6 アルキルアミノ、アニリノ、ハロゲ
ン、シアノ、ヒドロキシル、C1-6 アルキル、C1-6
ルコキシ、C1-6 アルキル−カルボニル、5または6員
複素環−カルボニル、カルバモイル、モノ−C1-6 アル
キルカルバモイル、ジ−C1-6 アルキルカルバモイルお
よびC6-14アリールカルバモイルから選ばれる1ないし
3個の置換基を有していてもよいC6-14アリール基を示
す)、Ba は−CO−R6a(R6aはモノ−またはジ−C
1-6 アルキルアミノ基を示す)、 R9 およびR10はそれぞれ水素原子、C1-6 アルキル
基またはC1-6 アルコキシ基を示す。〕で表される化合
物またはその塩などが好ましい。
【0053】本発明で用いられる化合物(I)またはそ
の塩は、例えば特公昭49−35635、特開昭54−
61194、特開昭54−61195、特開昭56−1
45300、特開昭58−83698、DE−2632
951、DE−2941592、アンナレン デル ケ
ミエ,ユスツス リエビヒス(Annalen der Chemie,Jus
tus Liebigs), 656巻, 158 頁(1962 年) 、バイオキミ
カ エト バイオフィジカ アクタ(Biochimica et Bi
ophysica Acta),65巻,558 頁(1962 年) 、ジャーナル
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,98巻,1699頁(1965 年) 、武田研究所報,44巻,220
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レティン(Chemical and Pharmaceutical Bulletin), 2
3 巻, 759 頁(1975 年) 、ケミストリー オブ ヌクレ
オサイズ アンド ヌクレオタイズ(Chemistry of Nuc
leosides and Nucleotides), 1巻, 2 巻(1988 年) 、ヌ
クレイック アシッズ イン ケミストリー アンド
バイオロジー(Nucleic Acids in Chemistry and Biolo
gy), (1990年) 、「核酸化学 上」、水野義久 著 朝
倉書店(1974年)などに記載の方法またはこれらに準じ
た方法によって製造することができる。
【0054】本発明で用いられる化合物(I)の塩とし
ては、例えば医学的に許容される酸付加塩などが好まし
い。このような塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸
塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩などの無機塩、
酢酸塩、シュウ酸塩、コハク酸塩、アスコルビン酸塩、
マレイン酸塩、乳酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、メタン
スルホン酸塩、安息香酸塩などの有機酸塩、アルカリ金
属(例えば、カリウム、ナトリウムなど)、アンモニア
などの塩などが用いられる。本発明の血管透過性亢進抑
制剤は、化合物(I)またはその塩をそのままあるいは
医学的に許容される担体と混合して、それ自体公知の方
法により、例えば錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング
錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤(マイクロカプ
セル、ソフトカプセルを含む)、液剤、注射剤、坐剤、
徐放剤などとして製造される。
【0055】化合物(I)またはその塩の本発明製剤中
の含有量は、通常製剤全体の約0.1ないし100重量
%である。本発明の製剤は、例えば日本薬局方記載の方
法などに従って調製される。例えば、錠剤の製造法は、
医薬品をそのまま、あるいはこれに賦形剤、結合剤、崩
壊剤もしくはその他の適当な添加剤を加えて均等に混和
したものを、適当な方法で顆粒とした後、滑沢剤などを
加え、圧縮成型するかまたは医薬品をそのまま、あるい
は賦形剤、結合剤、崩壊剤もしくはその他の適当な添加
剤を加えて均等に混和したものを直接圧縮成型するなど
して製造することができる。また、本剤は、必要に応じ
て着色剤、矯味剤などを加えることができる。さらに本
剤は、適当なコーティング剤で剤皮を施すこともでき
る。例えば、注射剤の製造法は、医薬品の一定量を水性
溶剤の場合は注射用水、生理食塩水、リンゲル液など、
非水性溶剤の場合は通常、植物油などに溶解、懸濁もし
くは乳化して一定量とするか、または医薬品の一定量を
取り、注射用の容器に密封して製造することができる。
【0056】医薬的に許容される担体としては、製剤素
材として慣用の各種有機あるいは無機担体物質が用いら
れ、固形製剤における賦形剤、滑沢剤、結合剤、崩壊
剤;液状製剤における溶剤、溶解補助剤、懸濁化剤、等
張化剤、緩衝剤、無痛化剤などとして配合される。また
必要に応じて、防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤など
の添加物を用いることもできる。賦形剤の好適な例とし
ては、例えば乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプ
ン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸などが挙げられ
る。滑沢剤の好適な例としては、例えばステアリン酸マ
グネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイ
ドシリカなどが挙げられる。結合剤の好適な例として
は、例えば結晶セルロース、白糖、D−マンニトール、
デキストリン、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロ
キシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン
などが挙げられる。崩壊剤の好適な例としては、例えば
デンプン、カルボキシメチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロースカルシウム、クロスカルメロースナトリ
ウム、カルボキシメチルスターチナトリウムなどが挙げ
られる。溶剤の好適な例としては、例えば注射用水、ア
ルコール、プロピレングリコール、マクロゴール、ゴマ
油、トウモロコシ油などが挙げられる。溶解補助剤の好
適な例としては、例えばポリエチレングリコール、プロ
ピレングリコール、D−マンニトール、安息香酸ベンジ
ル、エタノール、トリスアミノメタン、コレステロー
ル、トリエタノールアミン、炭酸ナトリウム、クエン酸
ナトリウムなどが挙げられる。懸濁化剤の好適な例とし
ては、例えばステアリルトリエタノールアミン、ラウリ
ル硫酸ナトリウム、ラウリルアミノプロピオン酸、レシ
チン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、モ
ノステアリン酸グリセリン、などの界面活性剤;例えば
ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボ
キシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、
ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロ
ース、ヒドロキシプロピルセルロースなどの親水性高分
子などが挙げられる。等張化剤の好適な例としては、例
えば塩化ナトリウム、グリセリン、D−マンニトールな
どが挙げられる。緩衝剤の好適な例としては、例えばリ
ン酸塩、酢酸塩、炭酸塩、クエン酸塩などの緩衝液など
が挙げられる。無痛化剤の好適な例としては、例えばベ
ンジルアルコールなどが挙げられる。防腐剤の好適な例
としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル類、クロ
ロブタノール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコ
ール、デヒドロ酢酸、ソルビン酸などが挙げられる。抗
酸化剤の好適な例としては、例えば亜硫酸塩、アスコル
ビン酸などが挙げられる。
【0057】
【作用】本発明の製剤は、低毒性で、かつ選択的な優れ
た血管透過性亢進抑制作用を有し、哺乳動物(例えば、
ヒト、マウス、ラット、ウサギなど)に対して安全に使
用でき、脳血管障害に起因する脳浮腫、脳内出血(特に
再発)、脳梗塞の予防および治療薬として有用である。
さらに、外傷性の脳浮腫や脳内出血の予防・治療にも有
用である。また、本発明の製剤は、前記疾患によって惹
起される情緒障害(うつ、不安、睡眠障害など)、知的
障害(健忘症、痴呆など)、精神障害(てんかん、精神
分裂症など)等の寛解にも有用である。本製剤は、経口
的または非経口的(例えば局所、直腸、静脈投与など)
に安全に投与することができ、その投与量は、投与対
象、投与ルート、症状などによっても異なるが、例え
ば、成人の脳浮腫患者に経口的に投与する場合、化合物
(I)またはその塩に換算して、約0.1ないし20m
g/kg、好ましくは約0.5ないし10mg/kgを
1日1ないし数回に分けて投与するのがよい。
【0058】
【実施例】本発明はさらに下記の実施例および実験例で
詳細されるが、これらの例は単なる実例であって、本発
明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱し
ないで変化させてもよい。 実施例1 (1)6−〔2−(9H−プリン−6−イル)ヒドラジノ〕 ネブラリン 10.0mg (2)乳糖 60.0mg (3)コーンスターチ 35.0mg (4)ゼラチン 3.0mg(5)ステアリン酸マグネ シウム 2.0mg 110.0mg/錠 6−〔2−(9H−プリン−6−イル)ヒドラジノ〕ネ
ブラリン10.0mgと乳糖60.0mgおよびコーン
スターチ35.0mgの混合物を10重量%ゼラチン水
溶液0.03ml(ゼラチンとして3.0mg)を用
い、1mmメッショの篩を通して顆粒化した後、40℃
で乾燥し再び篩過した。得られた顆粒をステアリン酸マ
グネシウム2.0mgと混合し、圧縮した。得られた中
心錠を蔗糖,二酸化チタン,タルクおよびアラビアゴム
水懸濁液による糖衣でコーティングした。コーティング
が施された錠剤をミツロウで艶出してコート錠を得た。
【0059】実施例2 (1)6−〔2−(9H−プリン−6−イル)ヒドラジノ〕 ネブラリン 10.0mg (2)乳糖 70.0mg (3)コーンスターチ 50.0mg (4)可溶性デンプン 7.0mg(5)ステアリン酸マグネ シウム 3.0mg 140.0mg/錠 6−〔2−(9H−プリン−6−イル)ヒドラジノ〕ネ
ブラリン10.0mgとステアリン酸マグネシウム3.
0mgを可溶性デンプンの水溶液0.07ml(可溶性
デンプンとして7.0mg)で顆粒化した後、乾燥し、
乳糖70.0mgおよびコーンスターチ50.0mgと
混合した。混合物を圧縮して錠剤を得た。
【0060】実施例3 (1)6−〔2−(9H−プリン−6−イル)ヒドラジノ〕 ネブラリン 5.0mg (2)食塩 20.0mg (3)蒸留水 全量2ml 6−〔2−(9H−プリン−6−イル)ヒドラジノ〕ネ
ブラリン5.0mgおよび食塩20.0mgを蒸留水に
溶解させ、蒸留水を加えて全量2.0mlとした。溶液
を濾過し、無菌条件下に2mlのアルプルに充填した。
アルプルを滅菌した後、密封し注射用溶液を得た。
【0061】実験例1 血管透過性亢進抑制作用 雄性ウィスターラット(10〜11週齢)を用い、ペン
トバルビタール麻酔後、下記の表1及び表2に示した化
合物を腹腔内(ip)に投与した。30分後1%エバンス
ブルーを体重100mgあたり0.2mlを左大腿静脈
内に投与した。5分後血管透過性亢進因子である5′−
デオキシ−5′−メチルチオアデノシン(MTA)3μ
gを腹部皮内に注入し、8分後にエバンスブルーの漏出
程度を調べて、次式により血管透過性亢進抑制作用を求
め、その結果を表1、表2にまとめた。コントロールと
しては、前記ラットにMTAのみを投与したものを用い
【0062】
【数1】
【0063】
【表1】
【0064】
【表2】
【0065】〔表1〕、〔表2〕は、本発明の化合物
(I)またはその塩が優れた血管透過性亢進抑制作用を
示すことを明らかにしている。
【0066】実験例2 脳卒中予防効果 雄性SHRSPを用い、8週齢より食塩3%含有試料に
2’3’−O−(1−エトキシエチリデン)−アデノシ
ン−5’−(N−エチルカルボキサミド)(化合物番号
29)を0.3または1.0mg/kg/日 相当量を
混餌にて投与した。投与60日まで動脈血圧、体重、摂
食量を測定し、さらに神経症状を観察した。その結果、
化合物投与群2群共投与終了時には降圧を示さなかっ
た。また各群における脳卒中発症時期及び頻度を表3に
示した。
【0067】
【表3】
【0068】該化合物は用量依存的に脳卒中発症時期を
遅延させ、発症頻度を減少させた。これにより、化合物
(I)またはその塩は脳卒中予防効果を有することが明
らかである。
【0069】
【発明の効果】本発明によれば、化合物(I)またはそ
の塩を含有する安全な血管透過性亢進抑制剤を提供し、
脳血管障害に起因する例えば脳浮腫、脳内出血(特に再
発)、脳梗塞の予防、治療に役立てることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 義一 大阪府豊能郡豊能町光風台5丁目6番地の 11

Claims (29)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 【化1】 〔式中、Aは(i) ハロゲン原子、(ii)−X−R3 (−X
    −は−O−、−S−、−NH−または−NHNH−、R
    3 は水素原子、アシル基、置換基を有していてもよい炭
    化水素基または置換基を有していてもよい芳香族複素環
    基を示す)または(iii) −Y=R4 (−Y=は−N=ま
    たは−NHN=、R4 は置換基を有していてもよい2価
    の炭化水素基を示す)、R1 は(i) 水素原子、(ii)ハロ
    ゲン原子、(iii) 置換基を有していてもよい炭化水素
    基、(iv)置換基を有していてもよい複素環基または(v)
    −Z−R5 (−Z−は−O−、−S−または−NH−、
    5 は水素原子、置換基を有していてもよい炭化水素基
    または置換基を有していてもよい芳香族複素環基を示
    す)、R2 は水素原子、ハロゲン原子、置換基を有して
    いてもよい炭化水素基または置換基を有していてもよい
    複素環基、Bは−W−R6 (−W−は−CH2 −、>C
    =Oまたは>C=S、R6 はヒドロキシル基、または、
    それぞれ置換基を有していてもよいアルコキシ、アシル
    オキシ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、
    リン酸またはアミノ基を示す)、またはBとEが一緒に
    なって環状リン酸エステルを形成していてもよく、Dお
    よびEはそれぞれ水素原子、置換基を有していてもよい
    アミノ基、アジド基、ハロゲン原子または保護されてい
    てもよいヒドロキシル基を示す。〕で表される化合物ま
    たはその塩を含有することを特徴とする血管透過性亢進
    抑制剤。
  2. 【請求項2】 血管透過性亢進抑制剤が脳血管障害の予
    防および治療剤である請求項1記載の抑制剤。
  3. 【請求項3】 脳血管障害が脳浮腫、脳内出血または脳
    梗塞である請求項2記載の抑制剤。
  4. 【請求項4】 脳血管障害が外傷性の脳浮腫または脳内
    出血である請求項2記載の抑制剤。
  5. 【請求項5】 Aが(i) −X−R3 (−X−は−O−、
    −S−、−NH−または−NHNH−、R3 は水素原
    子、アシル基、置換基を有していてもよい炭化水素基ま
    たは置換基を有していてもよい芳香族複素環基を示す)
    または(ii)−Y=R4 (−Y=は−N=または−NHN
    =、R4 は置換基を有していてもよい2価の炭化水素基
    を示す)、R1 が(i) 水素原子または(ii)−Z−R5
    (−Z−は−O−、−S−または−NH−、R5 が水素
    原子、置換基を有していてもよい炭化水素基または置換
    基を有していてもよい芳香族複素環基を示す)、R2
    水素原子、ハロゲン原子または置換基を有していてもよ
    い炭化水素基、DおよびEがそれぞれ水素原子、アミノ
    基、アジド基、ハロゲン原子または保護されていてもよ
    いヒドロキシル基である請求項1記載の抑制剤。
  6. 【請求項6】 2価の炭化水素基が有していてもよい置
    換基が、置換基を有するアミノ基、置換基を有していて
    もよいアリール基または置換基を有していてもよい芳香
    族複素環基である請求項1または5記載の抑制剤。
  7. 【請求項7】 −X−が−NH−または−NHNH−、
    およびR3 が(i) 水素原子、(ii)アシル基、(iii) 置換
    基を有していてもよいC1-6 アルキル基、(iv)置換基を
    有していてもよいC6-14アリール基または(v) 置換基を
    有していてもよい5ないし14員の単環式または縮合多
    環式芳香族複素環基である請求項1または5記載の抑制
    剤。
  8. 【請求項8】 R4 が(i) モノ−またはジ−C1-6 アル
    キルアミノ基、(ii)置換基を有していてもよいC6-14
    リール基および(iii) 置換基を有していてもよい5ない
    し14員の単環式または縮合多環式芳香族複素環基から
    選ばれる1個の置換基を有していてもよい2価の低級脂
    肪族炭化水素基である請求項1または5記載の抑制剤。
  9. 【請求項9】 Aが−NHNH−R3a(R3aはアミノ、
    モノ−C1-6 アルキルアミノ、ジ−C1-6 アルキルアミ
    ノ、アニリノ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C
    1-6 アルキル、C1-6 アルコキシ、C1-6 アルキル−カ
    ルボニル、カルバモイル、モノ−C1-6 アルキルカルバ
    モイル、ジ−C1-6 アルキルカルバモイル、モノ−また
    はジ−C6-14アリールカルバモイルおよびフェニルから
    選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい5な
    いし14員の単環式または縮合多環式芳香族複素環基で
    ある請求項1または5記載の抑制剤。
  10. 【請求項10】 Aが−NH2 である請求項1または5
    記載の抑制剤。
  11. 【請求項11】 −Z−が−O−または−NH−、およ
    びR5 が(i) 置換基を有していてもよいC1-6 アルキル
    基、(ii)置換基を有していてもよいC6-14アリール基ま
    たは(iii) 置換基を有していてもよい5ないし14員の
    単環式または縮合多環式芳香族複素環基である請求項1
    または5記載の抑制剤。
  12. 【請求項12】 R1 が水素原子である請求項1または
    5記載の抑制剤。
  13. 【請求項13】 R1 が−NH−R5a(R5aはアミノ、
    モノ−C1-6 アルキルアミノ、ジ−C1-6 アルキルアミ
    ノ、アニリノ、ハロゲン、シアノ、ヒドロキシル、C
    1-6 アルキル、C1-6 アルコキシ、C1-6 アルキル−カ
    ルボニル、5または6員複素環−カルボニル、カルバモ
    イル、モノ−C1-6 アルキルカルバモイル、ジ−C1-6
    アルキルカルバモイルおよびモノ−またはジ−C6-14
    リールカルバモイルから選ばれる1ないし3個の置換基
    を有していてもよいC6-14アリール基である請求項1ま
    たは5記載の抑制剤。
  14. 【請求項14】 R2 が水素原子である請求項1または
    5記載の抑制剤。
  15. 【請求項15】 R6 がヒドロキシル基、C6-14アリー
    ル−カルボニルオキシ基、C1-6 アルキルスルフィニル
    基、アミノ基、モノ−C1-6 アルキルアミノ基、ジ−C
    1-6 アルキルアミノ基またはアニリノ基である請求項1
    または5記載の抑制剤。
  16. 【請求項16】 Wが>C=O、およびR6 がモノ−ま
    たはジ−C1-6 アルキルアミノ基である請求項1または
    5記載の抑制剤。
  17. 【請求項17】 Bが−CH2 OHである請求項1また
    は5記載の抑制剤。
  18. 【請求項18】 DおよびEがそれぞれ保護されていて
    もよいヒドロキシル基である請求項1または5記載の抑
    制剤。
  19. 【請求項19】 保護されていてもよいヒドロキシル基
    の保護基が、ホルミル、C1-6 アルキル−カルボニル、
    ベンゾイル、ニコチノイル、C1-6 アルキル、ベンジ
    ル、C3-6 シクロアルキル−カルボニル、2’,3’−
    O−(C1-6 アルキリデン)、2’,3’−O−(C
    1-6 アルコキシ−C1-6 アルキリデン)または2’,
    3’−O−(C4-7 シクロアルキリデン)である請求項
    18記載の抑制剤。
  20. 【請求項20】 保護されていてもよいヒドロキシル基
    の保護基が、2’,3’−O−(C1-6 アルコキシ−C
    1-6 アルキリデン)である請求項18記載の抑制剤。
  21. 【請求項21】 DおよびEがヒドロキシル基である請
    求項1または5記載の抑制剤。
  22. 【請求項22】 Aが−NHNH−R3b(R3bはC1-6
    アルキル、アミノおよびフェニル基から選ばれる1ない
    し3個の置換基を有していてもよい5ないし14員の単
    環式または縮合多環式芳香族複素環基を示す)、R1
    よびR2 が水素原子、Bが−CH2 OH、およびDおよ
    びEがそれぞれ保護されていてもよいヒドロキシル基で
    ある請求項1記載の抑制剤。
  23. 【請求項23】 Aが−NH2 、R1 およびR2 が水素
    原子、Bが 【化2】 (R7aおよびR8aはそれぞれ(i) 水素原子、(ii)C1-6
    アルキル基、(iii) ホルミル基、(iv)C1-6 アルキル−
    カルボニル基、(v) C7-16アラルキル−カルボニル基ま
    たは(vi)ニコチノイル基、あるいはR7aおよびR8aは一
    緒になって隣接する窒素原子と共に5または6員含窒素
    複素環基を示す)、およびDおよびEがそれぞれ保護さ
    れていてもよいヒドロキシル基である請求項1記載の抑
    制剤。
  24. 【請求項24】 DおよびEがヒドロキシル基である請
    求項22または23記載の抑制剤。
  25. 【請求項25】 一般式 【化3】 〔式中、Aa は(i) −NH2 または(ii)−NHNH−R
    3b(R3bはC1-6 アルキル、アミノおよびフェニル基か
    ら選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい5
    ないし14員の単環式または縮合多環式芳香族複素環基
    を示す)、R1aは(i) 水素原子または(ii)−NH−R5a
    (R5aはアミノ、モノ−C1-6 アルキルアミノ、ジ−C
    1-6 アルキルアミノ、アニリノ、ハロゲン、シアノ、ヒ
    ドロキシル、C1-6 アルキル、C1-6 アルコキシ、C
    1-6 アルキル−カルボニル、5または6員複素環−カル
    ボニル、カルバモイル、モノ−C1-6 アルキルカルバモ
    イル、ジ−C1-6 アルキルカルバモイルおよびモノ−ま
    たはジ−C6-14アリールカルバモイルから選ばれる1な
    いし3個の置換基を有していてもよいC6-14アリール基
    を示す)、Ba は−CO−R6a(R6aはモノ−またはジ
    −C1-6 アルキルアミノ基を示す)、 R9 およびR10はそれぞれ水素原子、C1-6 アルキル
    基またはC1-6 アルコキシ基を示す。〕で表される化合
    物またはその塩を含有する請求項1記載の抑制剤。
  26. 【請求項26】 6−〔2−(9H−プリン−6−イ
    ル)ヒドラジノ〕ネブラリンを含有する請求項1記載の
    抑制剤。
  27. 【請求項27】 6−〔2−(4−アミノ−s−トリア
    ジン−2−イル)ヒドラジノ〕ネブラリンを含有する請
    求項1記載の抑制剤。
  28. 【請求項28】 2−〔p−(モルホリノカルボニル)
    アニリノ〕アデノシンを含有する請求項1記載の抑制
    剤。
  29. 【請求項29】 2’,3’−O−(1−エトキシエチ
    リデン)アデノシン−5’−(N−エチルカルボキサミ
    ド)を含有する請求項1記載の抑制剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008546653A (ja) * 2005-06-16 2008-12-25 ズェジャン メディシン カンパニー リミテッド シンチャン ファーマシューティカル ファクトリー N2−キノリン又はイソキノリン置換のプリン誘導体及びその製造方法並びにその用途
JP2010524862A (ja) * 2007-04-20 2010-07-22 ヂェ ジィァン メディスン カンパニー リミテッド シィンシャン ファーマシューティカル ファクトリー 2,6−ジ含窒素置換したプリン誘導体及びその製造方法と使用

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