JPH0848255A - ラックアンドピニオン式ステアリング装置 - Google Patents
ラックアンドピニオン式ステアリング装置Info
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- JPH0848255A JPH0848255A JP18378694A JP18378694A JPH0848255A JP H0848255 A JPH0848255 A JP H0848255A JP 18378694 A JP18378694 A JP 18378694A JP 18378694 A JP18378694 A JP 18378694A JP H0848255 A JPH0848255 A JP H0848255A
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- guide
- pinion
- housing
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明はラックガイドを用いてピニオン軸とラ
ックガイドとの安定した噛合を行う構成とされたラック
アンドピニオン式ステアリング装置に関し、ラックガイ
ドの円滑な移動と騒音の低減を共に実現することを目的
とする。 【構成】ハウジング10と、ピニオンギヤ18が形成される
と共にステアリングホイール2 の操作力が伝達されるピ
ニオン軸12と、ピニオンギヤ18と噛合するラックギヤ27
が形成されておりピニオン軸12の回転がピニオンギヤ18
を介してラックギヤ27に伝達されることにより直線移動
を行うラックバー14と、ラックバー14をピニオン軸12に
向け付勢するラックガイド15とを具備しており、ラック
ガイド15をハウジング10に対して離間状態を維持させつ
つ変位可能に支持する案内部材23,24 を設け、この案内
部材23,24 をハウジング10に対して相対変位可能となる
部位(ピニオン軸12)に固定する。
ックガイドとの安定した噛合を行う構成とされたラック
アンドピニオン式ステアリング装置に関し、ラックガイ
ドの円滑な移動と騒音の低減を共に実現することを目的
とする。 【構成】ハウジング10と、ピニオンギヤ18が形成される
と共にステアリングホイール2 の操作力が伝達されるピ
ニオン軸12と、ピニオンギヤ18と噛合するラックギヤ27
が形成されておりピニオン軸12の回転がピニオンギヤ18
を介してラックギヤ27に伝達されることにより直線移動
を行うラックバー14と、ラックバー14をピニオン軸12に
向け付勢するラックガイド15とを具備しており、ラック
ガイド15をハウジング10に対して離間状態を維持させつ
つ変位可能に支持する案内部材23,24 を設け、この案内
部材23,24 をハウジング10に対して相対変位可能となる
部位(ピニオン軸12)に固定する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はラックアンドピニオン式
ステアリング装置に係り、特にラックガイドを用いてピ
ニオン軸とラックガイドとの安定した噛合を行う構成と
されたラックアンドピニオン式ステアリング装置に関す
る。
ステアリング装置に係り、特にラックガイドを用いてピ
ニオン軸とラックガイドとの安定した噛合を行う構成と
されたラックアンドピニオン式ステアリング装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】例えば、自動車等の車両に使用されるス
テアリング装置(車両用操舵装置)は、ステアリングホ
イールの操作力(回転力)をステアリングコラムを介し
てステアリングギヤボックスに伝達させ、ステアリング
ギヤボックスにおいてステアリングホイールの回転力を
タイロッドの直線移動力に変換し、これによりタイロッ
ドに接続されたタイヤの向きを変化させる構成とされて
いる。
テアリング装置(車両用操舵装置)は、ステアリングホ
イールの操作力(回転力)をステアリングコラムを介し
てステアリングギヤボックスに伝達させ、ステアリング
ギヤボックスにおいてステアリングホイールの回転力を
タイロッドの直線移動力に変換し、これによりタイロッ
ドに接続されたタイヤの向きを変化させる構成とされて
いる。
【0003】この種の車両用操舵装置に採用されるステ
アリングギヤボックスの方式としては、一般にラックア
ンドピニオン式,ボールナット式,ウォーム・セクター
式,ウォーム・ピン式等が知られている。この各種方式
の内、近年では構造が簡単でかつハンドルの切れ味がシ
ャープであるラックアンドピニオン式のステアリングギ
ヤボックスが主流となっている。
アリングギヤボックスの方式としては、一般にラックア
ンドピニオン式,ボールナット式,ウォーム・セクター
式,ウォーム・ピン式等が知られている。この各種方式
の内、近年では構造が簡単でかつハンドルの切れ味がシ
ャープであるラックアンドピニオン式のステアリングギ
ヤボックスが主流となっている。
【0004】このラックアンドピニオン式のステアリン
グ装置として、例えば特開平3−59402号公報に開
示されたものがある。図5は、同公報に開示されたラッ
クアンドピニオン式ステアリング装置のラックとピニオ
ンの噛合部位近傍を示す図である。
グ装置として、例えば特開平3−59402号公報に開
示されたものがある。図5は、同公報に開示されたラッ
クアンドピニオン式ステアリング装置のラックとピニオ
ンの噛合部位近傍を示す図である。
【0005】同図に示されるラックアンドピニオン式ス
テアリング装置は車両のフレームに固定されるものであ
り、大略するとハウジング51と、ピニオンギヤ52が
形成されると共にステアリングホイール(図示せず)の
操作力が伝達されるピニオン軸53と、このピニオンギ
ヤ52と噛合するラックギヤ54が形成されたラックバ
ー55と、このラックバー55の移動方向を案内し、か
つラックバー55をラックガイドスプリング56の弾性
力によりピニオン軸53に向け付勢するラックガイド5
7等により構成されている。
テアリング装置は車両のフレームに固定されるものであ
り、大略するとハウジング51と、ピニオンギヤ52が
形成されると共にステアリングホイール(図示せず)の
操作力が伝達されるピニオン軸53と、このピニオンギ
ヤ52と噛合するラックギヤ54が形成されたラックバ
ー55と、このラックバー55の移動方向を案内し、か
つラックバー55をラックガイドスプリング56の弾性
力によりピニオン軸53に向け付勢するラックガイド5
7等により構成されている。
【0006】従って、運転者によりステアリングホイー
ルが回動操作されると、この操作力によりピニオン軸5
3は回動し、またピニオン軸53に形成されたピニオン
ギヤ52はラックバー55に形成されているラックギヤ
54と噛合しているため、ピニオン軸53の回動方向に
応じてラックバー55は紙面に対して鉛直上下方向に移
動する。このラックバー55の両側部にはタイロッド
(図示せず)を介してタイヤが接続されており、よって
ラックバー55が移動することによりタイロッドに接続
されたタイヤは向きを変化させる。
ルが回動操作されると、この操作力によりピニオン軸5
3は回動し、またピニオン軸53に形成されたピニオン
ギヤ52はラックバー55に形成されているラックギヤ
54と噛合しているため、ピニオン軸53の回動方向に
応じてラックバー55は紙面に対して鉛直上下方向に移
動する。このラックバー55の両側部にはタイロッド
(図示せず)を介してタイヤが接続されており、よって
ラックバー55が移動することによりタイロッドに接続
されたタイヤは向きを変化させる。
【0007】また、ラックガイド57はハウジング51
に形成された移動室58に図中矢印C1,C2方向に移
動可能に装着されている。また、ラックガイド57とハ
ウジング51に螺着されたスプリングキャップ59との
間にはラックガイドスプリング56が介装されている。
ラックガイド57の図中C1方向端部はラックバー55
と係合しており、またC2方向端部はラックガイドスプ
リング56と接続されている。
に形成された移動室58に図中矢印C1,C2方向に移
動可能に装着されている。また、ラックガイド57とハ
ウジング51に螺着されたスプリングキャップ59との
間にはラックガイドスプリング56が介装されている。
ラックガイド57の図中C1方向端部はラックバー55
と係合しており、またC2方向端部はラックガイドスプ
リング56と接続されている。
【0008】ラックガイド57はラックガイドスプリン
グ56の弾性力により常にC1方向に弾性付勢されてお
り、よってラックバー55はラックガイドスプリング5
6の弾性力によりラックガイド57を介してピニオン軸
53に押圧付勢される。このように、ラックバー55が
ピニオン軸53に押圧付勢されることにより、ピニオン
ギヤ52とラックギヤ54との間のバックラッシュを小
さくすることができ、ステアリングホイールの操作力を
確実にラックバー55に伝達することができる。
グ56の弾性力により常にC1方向に弾性付勢されてお
り、よってラックバー55はラックガイドスプリング5
6の弾性力によりラックガイド57を介してピニオン軸
53に押圧付勢される。このように、ラックバー55が
ピニオン軸53に押圧付勢されることにより、ピニオン
ギヤ52とラックギヤ54との間のバックラッシュを小
さくすることができ、ステアリングホイールの操作力を
確実にラックバー55に伝達することができる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来構
成のラックアンドピニオン式ステアリング装置では、ハ
ウジング51に形成された移動室58内をラックガイド
57が移動する構成とされていた。この時、ラックガイ
ド57が移動室58内を円滑に移動するためにはラック
ガイド57と移動室58の内壁との間に所定のクリアラ
ンスを設けておく必要がある。
成のラックアンドピニオン式ステアリング装置では、ハ
ウジング51に形成された移動室58内をラックガイド
57が移動する構成とされていた。この時、ラックガイ
ド57が移動室58内を円滑に移動するためにはラック
ガイド57と移動室58の内壁との間に所定のクリアラ
ンスを設けておく必要がある。
【0010】しかるに、車両が不整路等を走行した等に
より強い力(衝撃)が車両に作用し、ラックバー55か
らの逆入力によりラックガイド57が移動室58内で揺
動した場合には、ラックガイド57が移動室58の内壁
に衝突して大きなガタ打ち音が発生する。
より強い力(衝撃)が車両に作用し、ラックバー55か
らの逆入力によりラックガイド57が移動室58内で揺
動した場合には、ラックガイド57が移動室58の内壁
に衝突して大きなガタ打ち音が発生する。
【0011】上記のように、ラックアンドピニオン式ス
テアリング装置は車両のフレームに固定されているた
め、このガタ打ち音は容易に車両の外部から聞こえると
共にフレームを介して車内にも伝わる。このため、従来
のラックアンドピニオン式ステアリング装置では、車両
の外部及び車室内における騒音が増大してしまうという
問題点があった。
テアリング装置は車両のフレームに固定されているた
め、このガタ打ち音は容易に車両の外部から聞こえると
共にフレームを介して車内にも伝わる。このため、従来
のラックアンドピニオン式ステアリング装置では、車両
の外部及び車室内における騒音が増大してしまうという
問題点があった。
【0012】また、上記ガタ打ち音により騒音を低下さ
せるためには、ラックガイド57と移動室58との間に
形成されるクリアランスをなくしてしまう構成とするこ
とが考えられる。しかるに、クリアランスが全くない状
態では、ラックガイド57の移動が円滑に行わなれなく
なり、ピニオンギヤ52とラックギヤ54との間のバッ
クラッシュを低減することができなくなってしまう。従
って、良好なステアリング操作を維持するためにはラッ
クガイド57と移動室58との間に形成されるクリアラ
ンスは無くすことはできない。
せるためには、ラックガイド57と移動室58との間に
形成されるクリアランスをなくしてしまう構成とするこ
とが考えられる。しかるに、クリアランスが全くない状
態では、ラックガイド57の移動が円滑に行わなれなく
なり、ピニオンギヤ52とラックギヤ54との間のバッ
クラッシュを低減することができなくなってしまう。従
って、良好なステアリング操作を維持するためにはラッ
クガイド57と移動室58との間に形成されるクリアラ
ンスは無くすことはできない。
【0013】特に、上記クリアランスは車両の使用に伴
いラックガイド57と移動室58との間の摩擦により次
第に大きくなり、従って上記のガタ打ち音もクリアラン
スの増大に伴い経時的に大きくなってしまう。
いラックガイド57と移動室58との間の摩擦により次
第に大きくなり、従って上記のガタ打ち音もクリアラン
スの増大に伴い経時的に大きくなってしまう。
【0014】一方、上記のように車両に大きな衝撃が印
加された場合、この衝撃はタイヤに印加されるため、タ
イヤに接続されたタイロッドを介してラックバー55に
伝達される。このようにラックバー55に逆入力された
衝撃力は、ピニオン軸53の軸方向(図中矢印D1,D
2方向)に作用する。このように、逆入力された衝撃力
によりピニオンギヤ52とラックギヤ54とは相対移動
し、これに起因してガタ打ち音が発生するという問題点
もあった。
加された場合、この衝撃はタイヤに印加されるため、タ
イヤに接続されたタイロッドを介してラックバー55に
伝達される。このようにラックバー55に逆入力された
衝撃力は、ピニオン軸53の軸方向(図中矢印D1,D
2方向)に作用する。このように、逆入力された衝撃力
によりピニオンギヤ52とラックギヤ54とは相対移動
し、これに起因してガタ打ち音が発生するという問題点
もあった。
【0015】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、ラックガイドを車体に対して相対変位可能な構成
で移動可能に案内する案内部材を設けることにより、ラ
ックガイドの円滑な移動と騒音の低減を共に実現したラ
ックアンドピニオン式ステアリング装置を提供すること
を目的とする。
あり、ラックガイドを車体に対して相対変位可能な構成
で移動可能に案内する案内部材を設けることにより、ラ
ックガイドの円滑な移動と騒音の低減を共に実現したラ
ックアンドピニオン式ステアリング装置を提供すること
を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題は下記の手段を
講じることにより解決することができる。
講じることにより解決することができる。
【0017】請求項1の発明では、車体の所定位置に固
定されるハウジングと、このハウジング内に配設されて
おり、ピニオンギヤが形成されると共にステアリングホ
イールの操作力が伝達される構成とされたピニオン軸
と、上記ピニオンギヤと噛合するラックギヤが形成され
ており、上記ピニオン軸の回転がピニオンギヤを介して
ラックギヤに伝達されることにより、上記ハウジングに
対して直線移動を行うラックバーと、上記ハウジング内
に配設されており、上記ラックバーの移動方向を案内す
るラックガイドとを具備してなるラックアンドピニオン
式ステアリング装置において、上記ラックガイドを上記
ハウジングに対して離間状態を維持させつつ変位可能に
支持する案内部材を設けると共に、この案内部材をハウ
ジングに対して相対変位可能となる部位に固定したこと
を特徴とするものである。
定されるハウジングと、このハウジング内に配設されて
おり、ピニオンギヤが形成されると共にステアリングホ
イールの操作力が伝達される構成とされたピニオン軸
と、上記ピニオンギヤと噛合するラックギヤが形成され
ており、上記ピニオン軸の回転がピニオンギヤを介して
ラックギヤに伝達されることにより、上記ハウジングに
対して直線移動を行うラックバーと、上記ハウジング内
に配設されており、上記ラックバーの移動方向を案内す
るラックガイドとを具備してなるラックアンドピニオン
式ステアリング装置において、上記ラックガイドを上記
ハウジングに対して離間状態を維持させつつ変位可能に
支持する案内部材を設けると共に、この案内部材をハウ
ジングに対して相対変位可能となる部位に固定したこと
を特徴とするものである。
【0018】また、請求項2の発明では、上記案内部材
がラックバーを支持する構成とすると共に、この案内部
材を軸受け部材を介してピニオン軸に固定したことを特
徴とするものである。
がラックバーを支持する構成とすると共に、この案内部
材を軸受け部材を介してピニオン軸に固定したことを特
徴とするものである。
【0019】
【作用】上記の各手段は下記のように作用する。
【0020】請求項1記載の発明によれば、ハウジング
に対して離間状態を維持させつつラックガイドを変位可
能に支持する案内部材を設けることにより、ラックガイ
ドがハウジングに当接することによるガタ打ち音の発生
を防止することができる。
に対して離間状態を維持させつつラックガイドを変位可
能に支持する案内部材を設けることにより、ラックガイ
ドがハウジングに当接することによるガタ打ち音の発生
を防止することができる。
【0021】また、ラックガイドが案内部材に支持され
ることにより、車体に印加された外力がラック軸からの
逆入力としてラックガイドを揺動し、ラックガイドが案
内部材と当接することが考えられる。しかるに、案内部
材はハウジングに対して相対変位可能となる部位に固定
されているため、案内部材に生じた振動は直接ハウジン
グに伝達されることはなく、車室内にガタ打ち音が伝わ
るようなことはない。
ることにより、車体に印加された外力がラック軸からの
逆入力としてラックガイドを揺動し、ラックガイドが案
内部材と当接することが考えられる。しかるに、案内部
材はハウジングに対して相対変位可能となる部位に固定
されているため、案内部材に生じた振動は直接ハウジン
グに伝達されることはなく、車室内にガタ打ち音が伝わ
るようなことはない。
【0022】また、請求項2記載の発明によれば、ラッ
クガイドはラックバーを支持する構成とされているた
め、ラックバーがラックガイドに対して変位することを
規制することができる。
クガイドはラックバーを支持する構成とされているた
め、ラックバーがラックガイドに対して変位することを
規制することができる。
【0023】また、案内部材は軸受け部材を介してピニ
オン軸に固定された構成とされているため、ピニオン軸
の軸方向に対する案内部材の変位は規制されている。更
に、ラックガイドは案内部材を介してピニオン軸に固定
された構成であるため、ラックガイドもピニオン軸の軸
方向に対する変位は規制されている。
オン軸に固定された構成とされているため、ピニオン軸
の軸方向に対する案内部材の変位は規制されている。更
に、ラックガイドは案内部材を介してピニオン軸に固定
された構成であるため、ラックガイドもピニオン軸の軸
方向に対する変位は規制されている。
【0024】従って、ピニオン軸とラックバーとの間に
両者をピニオン軸の軸方向に相対移動させる方向に力が
作用しても、ピニオン軸とラックバーとの間の相対的移
動は抑制されるため、ラックバーとピニオン軸との間に
発生するガタ打ち音の発生を低減することができる。
両者をピニオン軸の軸方向に相対移動させる方向に力が
作用しても、ピニオン軸とラックバーとの間の相対的移
動は抑制されるため、ラックバーとピニオン軸との間に
発生するガタ打ち音の発生を低減することができる。
【0025】
【実施例】次に本発明の実施例について図面と共に説明
する。
する。
【0026】図1は本発明の第1実施例であるラックア
ンドピニオン式ステアリング装置30(以下、単にステ
アリング装置という)を示す断面図であり、図2はステ
アリング装置30を適用した車両用操舵装置1を示して
いる。先ず、図2を用いて車両用操舵装置1の概略構成
について説明する。
ンドピニオン式ステアリング装置30(以下、単にステ
アリング装置という)を示す断面図であり、図2はステ
アリング装置30を適用した車両用操舵装置1を示して
いる。先ず、図2を用いて車両用操舵装置1の概略構成
について説明する。
【0027】車両用操舵装置1は、大略するとステアリ
ングホイール2,チルト機構3,回転伝達機構13,及
び本発明の要部となるステアリング装置30等により構
成されている。また、本実施例ではパワーステアリング
を採用した例を示しており、図中22はパワーステアリ
ングを構成するパワーシリンダを示している。
ングホイール2,チルト機構3,回転伝達機構13,及
び本発明の要部となるステアリング装置30等により構
成されている。また、本実施例ではパワーステアリング
を採用した例を示しており、図中22はパワーステアリ
ングを構成するパワーシリンダを示している。
【0028】ステアリングホイール2はステアリングコ
ラム4に挿入された第1のステアリングシャフト5と接
続されており、よって運転者がステアリングホイール2
を回動操作すると、第1のステアリングシャフト5もス
テアリングホイール2と一体的に回動する。尚、本実施
例においてはチルト機構3が設けられているため、ステ
アリングホイール2の高さ位置をチルト機構3により調
整できる構成とされている。
ラム4に挿入された第1のステアリングシャフト5と接
続されており、よって運転者がステアリングホイール2
を回動操作すると、第1のステアリングシャフト5もス
テアリングホイール2と一体的に回動する。尚、本実施
例においてはチルト機構3が設けられているため、ステ
アリングホイール2の高さ位置をチルト機構3により調
整できる構成とされている。
【0029】上記第1のステアリングシャフト5は、回
転伝達機構13に接続されている。回転伝達機構13
は、第1のフック自在継手6,第2のフック自在継手
7,及びステアリングシャフト11等を具備した構成と
されている。このフック自在継手6,7は共に同一構成
とされており、入力側の中空軸8と出力側の中空軸9と
の間には図示しない十字軸が介在することにより、中空
軸8の軸方向と異なる方向に延出した中空軸9に回動力
を伝達しうる構成とされている。
転伝達機構13に接続されている。回転伝達機構13
は、第1のフック自在継手6,第2のフック自在継手
7,及びステアリングシャフト11等を具備した構成と
されている。このフック自在継手6,7は共に同一構成
とされており、入力側の中空軸8と出力側の中空軸9と
の間には図示しない十字軸が介在することにより、中空
軸8の軸方向と異なる方向に延出した中空軸9に回動力
を伝達しうる構成とされている。
【0030】第1のフック自在継手6の中空軸8には、
上記第1のステアリングシャフト5の端部が挿入されボ
ルト(図示せず)等の締め付けにより固定される。ま
た、出力側の中空軸9には第2のステアリングシャフト
11の上端部が同様の固定方法により固定される。ま
た、第2のステアリングシャフト11の下端部は第2の
フック自在継手7の入力側の中空軸8と固定され、出力
側の中空軸9はステアリング装置30に設けられた第3
のステアリングシャフト12(以下、このステアリング
シャフトを特にピニオン軸という)に固定される。
上記第1のステアリングシャフト5の端部が挿入されボ
ルト(図示せず)等の締め付けにより固定される。ま
た、出力側の中空軸9には第2のステアリングシャフト
11の上端部が同様の固定方法により固定される。ま
た、第2のステアリングシャフト11の下端部は第2の
フック自在継手7の入力側の中空軸8と固定され、出力
側の中空軸9はステアリング装置30に設けられた第3
のステアリングシャフト12(以下、このステアリング
シャフトを特にピニオン軸という)に固定される。
【0031】ステアリング装置30は、大略するとギヤ
ボックス20、前記したパワーシリンダ22、及びタイ
ロッド33,34等により構成されている。ギヤボック
ス20は本発明の要部となるものであり、内部にピニオ
ン軸12,ラックバー14,ラックガイド15等(図1
参照)が内設されている。尚、ギヤボックス20の具体
的構成については、説明の便宜上後述する。
ボックス20、前記したパワーシリンダ22、及びタイ
ロッド33,34等により構成されている。ギヤボック
ス20は本発明の要部となるものであり、内部にピニオ
ン軸12,ラックバー14,ラックガイド15等(図1
参照)が内設されている。尚、ギヤボックス20の具体
的構成については、説明の便宜上後述する。
【0032】このギヤボックス20に配設されたラック
バー14の両側部にはタイロッド33,34が接続され
ており、ラックバー14の図中矢印E1,E2方向の移
動に伴い同方向に直線移動しうる構成とされている。こ
の各タイロッド33,34にはタイヤ(図示せず)が接
続されており、よって各タイロッド33,34が図中矢
印E1,E2方向の移動することによりタイヤの向きが
変更され、これにより車両の操舵を行いうる構成とされ
ている。
バー14の両側部にはタイロッド33,34が接続され
ており、ラックバー14の図中矢印E1,E2方向の移
動に伴い同方向に直線移動しうる構成とされている。こ
の各タイロッド33,34にはタイヤ(図示せず)が接
続されており、よって各タイロッド33,34が図中矢
印E1,E2方向の移動することによりタイヤの向きが
変更され、これにより車両の操舵を行いうる構成とされ
ている。
【0033】上記構成の車両用操舵装置1において、運
転者がステアリングホイール2を回動操作すると、その
回動操作力は第1のステアリングシャフト5を介して回
転伝達機構13に伝達され、更に回転伝達機構13を介
してステアリング装置30のギヤボックス20に伝達さ
れる。ギヤボックス20では、伝達された回動操作力を
ラックバー14の直線移動力に変換し、よってタイロッ
ド33,34が図中B1,B2方向に移動することによ
りタイヤ(図示せず)の向きが変更される。
転者がステアリングホイール2を回動操作すると、その
回動操作力は第1のステアリングシャフト5を介して回
転伝達機構13に伝達され、更に回転伝達機構13を介
してステアリング装置30のギヤボックス20に伝達さ
れる。ギヤボックス20では、伝達された回動操作力を
ラックバー14の直線移動力に変換し、よってタイロッ
ド33,34が図中B1,B2方向に移動することによ
りタイヤ(図示せず)の向きが変更される。
【0034】続いて、ステアリング装置30について以
下詳述する。図1はステアリング装置30を構成するギ
ヤボックス20の断面図である。
下詳述する。図1はステアリング装置30を構成するギ
ヤボックス20の断面図である。
【0035】ギヤボックス20は、大略するとハウジン
グ10,ピニオン軸12,ラックバー14,ラックガイ
ド15,ラックガイドスプリング21,及び案内部材2
3,24等により構成されている。
グ10,ピニオン軸12,ラックバー14,ラックガイ
ド15,ラックガイドスプリング21,及び案内部材2
3,24等により構成されている。
【0036】ハウジング10は同図に示されるように断
面L字状の形状を有しており、車両に設けられるフレー
ムの所定位置に固設されるものである。このハウジング
10の縦方向に延在する部位はピニオン軸12が装着さ
れている。具体的には、ハウジング10の内部には離間
して一対のボールベアリング16,17が配設されてお
り、このボールベアリング16,17にピニオン軸12
は軸承された構成とされている。
面L字状の形状を有しており、車両に設けられるフレー
ムの所定位置に固設されるものである。このハウジング
10の縦方向に延在する部位はピニオン軸12が装着さ
れている。具体的には、ハウジング10の内部には離間
して一対のボールベアリング16,17が配設されてお
り、このボールベアリング16,17にピニオン軸12
は軸承された構成とされている。
【0037】ピニオン軸12は、その下端部にピニオン
ギヤ18が一体的に形成されると共に、上端部はハウジ
ング10の上部に突出し前記した回転伝達機構13と接
続される構成とされている。また、本実施例に係る車両
用操舵装置1はパワーステアリングを採用しているた
め、ピニオン軸12にはコントロールバルブ19が配設
されている。このコントロールバルブ19の配設位置
は、ピニオンギヤ18の形成部位より上部位置とされて
いる。
ギヤ18が一体的に形成されると共に、上端部はハウジ
ング10の上部に突出し前記した回転伝達機構13と接
続される構成とされている。また、本実施例に係る車両
用操舵装置1はパワーステアリングを採用しているた
め、ピニオン軸12にはコントロールバルブ19が配設
されている。このコントロールバルブ19の配設位置
は、ピニオンギヤ18の形成部位より上部位置とされて
いる。
【0038】このコントロールバルブ19は、図示しな
いオイルポンプから供給される高圧オイルを、ステアリ
ングホイール2の回動操作方向に応じてパワーシリンダ
22に形成されたシリンダ右室或いはシリンダ左室に選
択的に供給し、これによりステアリングホイール2の回
動操作をアシストする構成とされている。
いオイルポンプから供給される高圧オイルを、ステアリ
ングホイール2の回動操作方向に応じてパワーシリンダ
22に形成されたシリンダ右室或いはシリンダ左室に選
択的に供給し、これによりステアリングホイール2の回
動操作をアシストする構成とされている。
【0039】また、ピニオン軸12には案内部材23,
24が固定されている。この案内部材23,24は、ピ
ニオンギヤ18を間に挟むように離間した状態でピニオ
ン軸12に固定される。また、案内部材23,24のピ
ニオン軸12に固定される部位には軸受けとしてボール
ベアリング25,26が配設されており、よって案内部
材23,24をピニオン軸12に固定してもピニオン軸
12の回動が許容される構成とされている。
24が固定されている。この案内部材23,24は、ピ
ニオンギヤ18を間に挟むように離間した状態でピニオ
ン軸12に固定される。また、案内部材23,24のピ
ニオン軸12に固定される部位には軸受けとしてボール
ベアリング25,26が配設されており、よって案内部
材23,24をピニオン軸12に固定してもピニオン軸
12の回動が許容される構成とされている。
【0040】一方、ラックバー14はハウジング10に
対し直線移動しうるよう配設されており、具体的には図
1の紙面に対して鉛直上下方向(図2におけるE1,E
2方向)に移動するよう構成されている。このラックバ
ー14の所定位置にはラックギヤ27が形成されてお
り、このラックギヤ27はピニオン軸12に形成されて
いるピニオンギヤ18と噛合するよう構成されている。
また、ラックバー14は、図示されるように断面半月状
の形状とされている。
対し直線移動しうるよう配設されており、具体的には図
1の紙面に対して鉛直上下方向(図2におけるE1,E
2方向)に移動するよう構成されている。このラックバ
ー14の所定位置にはラックギヤ27が形成されてお
り、このラックギヤ27はピニオン軸12に形成されて
いるピニオンギヤ18と噛合するよう構成されている。
また、ラックバー14は、図示されるように断面半月状
の形状とされている。
【0041】従って、ピニオン軸12が回動すると、ピ
ニオンギヤ18とラックギヤ27との噛合によりピニオ
ン軸12の回動力はラックバー14の直線移動力に変換
され、これによりラックバー14は図1の紙面に対して
鉛直上下方向(図2におけるE1,E2方向)に直線移
動する。また、前記したようにラックバー14の両側部
にはタイロッド33,34を介してタイヤ(図示せず)
が接続されており、よってラックバー14が直線移動す
ることによりタイロッド33,34に接続されたタイヤ
は向きを変化させる。
ニオンギヤ18とラックギヤ27との噛合によりピニオ
ン軸12の回動力はラックバー14の直線移動力に変換
され、これによりラックバー14は図1の紙面に対して
鉛直上下方向(図2におけるE1,E2方向)に直線移
動する。また、前記したようにラックバー14の両側部
にはタイロッド33,34を介してタイヤ(図示せず)
が接続されており、よってラックバー14が直線移動す
ることによりタイロッド33,34に接続されたタイヤ
は向きを変化させる。
【0042】また、ラックバー14のラックギヤ27の
形成位置に対して反対側の位置にはラックガイド15が
配設されている。このラックガイド15のラックバー1
4と対向する部位には湾曲状の凹部15aが形成されて
おり、この凹部15a内に断面半月状のラックバー14
が係合した構成とされている。このようにラックバー1
4がラックガイド15に形成された凹部15aに係合す
るとにより、ラックバー14の図中矢印B1,B2方向
(ピニオン軸12の軸方向)の変位は規制されている。
形成位置に対して反対側の位置にはラックガイド15が
配設されている。このラックガイド15のラックバー1
4と対向する部位には湾曲状の凹部15aが形成されて
おり、この凹部15a内に断面半月状のラックバー14
が係合した構成とされている。このようにラックバー1
4がラックガイド15に形成された凹部15aに係合す
るとにより、ラックバー14の図中矢印B1,B2方向
(ピニオン軸12の軸方向)の変位は規制されている。
【0043】また、ラックガイド15の所定位置には貫
通孔28,29が形成されており、前記したピニオン軸
12に固定された案内部材23,24はこの貫通孔2
8,29に挿通される構成とされている。よって、ラッ
クガイド15は、貫通孔28,29が案内部材23,2
4に挿通された状態で案内部材23,24に変位可能に
支持される。また、上記の貫通孔28,29の内壁と案
内部材23,24の外周との間には所定のクリアランス
が設けられており、よってラックガイド15は案内部材
23,24に支持された状態で図中矢印A1,A2方向
に変位可能な構成となる。
通孔28,29が形成されており、前記したピニオン軸
12に固定された案内部材23,24はこの貫通孔2
8,29に挿通される構成とされている。よって、ラッ
クガイド15は、貫通孔28,29が案内部材23,2
4に挿通された状態で案内部材23,24に変位可能に
支持される。また、上記の貫通孔28,29の内壁と案
内部材23,24の外周との間には所定のクリアランス
が設けられており、よってラックガイド15は案内部材
23,24に支持された状態で図中矢印A1,A2方向
に変位可能な構成となる。
【0044】更に、ラックガイド15の外周と、このラ
ックガイド15と対向するハウジング10の内壁10a
との間には比較的大きなクリアランスが形成されるよう
構成されている。前記したように、ステアリング装置3
0が配設された車両が不整路等を走行すること等により
大きな衝撃が印加されると、この衝撃によりラックガイ
ド15が揺動することが知られている。
ックガイド15と対向するハウジング10の内壁10a
との間には比較的大きなクリアランスが形成されるよう
構成されている。前記したように、ステアリング装置3
0が配設された車両が不整路等を走行すること等により
大きな衝撃が印加されると、この衝撃によりラックガイ
ド15が揺動することが知られている。
【0045】上記のクリアランスの大きさは、車両の走
行時に想定される最大の衝撃が車両に印加されラックガ
イド15が揺動した場合においても、ラックガイド15
がハウジング10の内壁10aと当接しない大きさに設
定されている。従って、ラックガイド15は常にハウジ
ング10の内壁10aと離間した状態を維持しつつ、案
内部材23,24に支持されて移動する構成とされてい
る。
行時に想定される最大の衝撃が車両に印加されラックガ
イド15が揺動した場合においても、ラックガイド15
がハウジング10の内壁10aと当接しない大きさに設
定されている。従って、ラックガイド15は常にハウジ
ング10の内壁10aと離間した状態を維持しつつ、案
内部材23,24に支持されて移動する構成とされてい
る。
【0046】一方、ラックガイド15の凹部15aが設
けられた端面とは反対側の端面(図中矢印A1方向端
面)にはラックガイドスプリング21が配設されてい
る。このラックガイドスプリング21はラックガイド1
5をラックバー14方向(図中矢印A2方向)に弾性付
勢するものであり、前記したラックガイド15とスプリ
ングキャップ31との間に介装されている。また、スプ
リングキャップ31は案内部材23,24のピニオン軸
12に固定された端部とは反対側の端部(図中矢印A1
方向端部)にボルト32,33を用いて固定されてい
る。
けられた端面とは反対側の端面(図中矢印A1方向端
面)にはラックガイドスプリング21が配設されてい
る。このラックガイドスプリング21はラックガイド1
5をラックバー14方向(図中矢印A2方向)に弾性付
勢するものであり、前記したラックガイド15とスプリ
ングキャップ31との間に介装されている。また、スプ
リングキャップ31は案内部材23,24のピニオン軸
12に固定された端部とは反対側の端部(図中矢印A1
方向端部)にボルト32,33を用いて固定されてい
る。
【0047】従って、ラックガイドスプリング21はラ
ックガイド15を介してラックバー14をピニオン軸1
2に向けて押圧付勢するため、ピニオンギヤ18とラッ
クギヤ27との間におけるバックラッシュを常に適正な
値とするとができる。
ックガイド15を介してラックバー14をピニオン軸1
2に向けて押圧付勢するため、ピニオンギヤ18とラッ
クギヤ27との間におけるバックラッシュを常に適正な
値とするとができる。
【0048】ここで、ラックガイド15,ラックガイド
スプリング21,スプリングキャップ31,及び案内部
材23,24の取付け構造に注目すると、上記のように
ラックガイド15,ラックガイドスプリング21及びス
プリングキャップ31はハウジング10と離間する構成
とされており、よって案内部材23,24のみに支持さ
れた構成とされている。
スプリング21,スプリングキャップ31,及び案内部
材23,24の取付け構造に注目すると、上記のように
ラックガイド15,ラックガイドスプリング21及びス
プリングキャップ31はハウジング10と離間する構成
とされており、よって案内部材23,24のみに支持さ
れた構成とされている。
【0049】また、案内部材23,24は、その一端部
がボールベアリング25,26を用いてピニオン軸12
に固定された、いわゆる片持ち梁状の取付け構成となっ
ている。この案内部材23,24は可撓変形可能な材質
により形成されおり、よって案内部材23,24に対し
て図中上下方向に外力が作用すると、案内部材23,2
4は撓むことによりハウジング10内で移動する(以
下、この移動を可撓移動という)。
がボールベアリング25,26を用いてピニオン軸12
に固定された、いわゆる片持ち梁状の取付け構成となっ
ている。この案内部材23,24は可撓変形可能な材質
により形成されおり、よって案内部材23,24に対し
て図中上下方向に外力が作用すると、案内部材23,2
4は撓むことによりハウジング10内で移動する(以
下、この移動を可撓移動という)。
【0050】また案内部材23,24は、前記のように
ピニオン軸12に固定されており、ハウジング10に直
接固定された構成とはされていない。このため、上記案
内部材23,24の可撓移動はハウジング10に対して
係わりなく行われることとなり、よって案内部材23,
24はハウジング10に対して相対変位可能な構成とな
る。
ピニオン軸12に固定されており、ハウジング10に直
接固定された構成とはされていない。このため、上記案
内部材23,24の可撓移動はハウジング10に対して
係わりなく行われることとなり、よって案内部材23,
24はハウジング10に対して相対変位可能な構成とな
る。
【0051】尚、上記したラックバー14とハウジング
10の内壁10aとの間に形成されるクリアランスは、
案内部材23,24が可撓移動した場合においてもラッ
クバー14とハウジング10とが当接しない大きさとさ
れている続いて、上記構成とされたステアリング装置3
0において、車両が不整路等を走行すること等により大
きな衝撃が印加された場合におけるステアリング装置3
0の各構成要素の動作について以下説明する。
10の内壁10aとの間に形成されるクリアランスは、
案内部材23,24が可撓移動した場合においてもラッ
クバー14とハウジング10とが当接しない大きさとさ
れている続いて、上記構成とされたステアリング装置3
0において、車両が不整路等を走行すること等により大
きな衝撃が印加された場合におけるステアリング装置3
0の各構成要素の動作について以下説明する。
【0052】車両に大きな衝撃が印加されると、この衝
撃はフレームを介してギヤボックス20のハウジング1
0に伝達される。ハウジング10内に配設されているラ
ックガイド15も金属により形成された慣性体であるた
め、ハウジング10に衝撃印加されることによりハウジ
ング10内で揺動してしまう。
撃はフレームを介してギヤボックス20のハウジング1
0に伝達される。ハウジング10内に配設されているラ
ックガイド15も金属により形成された慣性体であるた
め、ハウジング10に衝撃印加されることによりハウジ
ング10内で揺動してしまう。
【0053】しかるに、ラックガイド15は案内部材2
3,24に支持された構成とされているため、ラックガ
イド15とハウジング10との間には比較的大きなクリ
アランスが形成されいる。このため、ラックガイド15
がハウジング10内で揺動してもラックガイド15がハ
ウジング10の内壁10aと当接することはなく、よっ
てラックガイド15がハウジング10に当接することに
よるガタ打ち音の発生を防止することができる。
3,24に支持された構成とされているため、ラックガ
イド15とハウジング10との間には比較的大きなクリ
アランスが形成されいる。このため、ラックガイド15
がハウジング10内で揺動してもラックガイド15がハ
ウジング10の内壁10aと当接することはなく、よっ
てラックガイド15がハウジング10に当接することに
よるガタ打ち音の発生を防止することができる。
【0054】また、ラックガイド15に揺動が発生した
場合、本実施例の構成ではラックガイド15に形成され
た貫通孔28,29と案内部材23,24との間にクリ
アランスが設けてあることより、ラックガイド15と案
内部材23,24との間でガタ打ち音の発生するおそれ
がある。
場合、本実施例の構成ではラックガイド15に形成され
た貫通孔28,29と案内部材23,24との間にクリ
アランスが設けてあることより、ラックガイド15と案
内部材23,24との間でガタ打ち音の発生するおそれ
がある。
【0055】このラックガイド15と案内部材23,2
4との間で発生するガタ打ち音は、案内部材23,24
の振動として伝達されるが、案内部材23,24はハウ
ジング10に対して相対的移動可能な構成とされている
ため、案内部材23,24の振動は案内部材23,24
が可撓移動することにより吸収されてしまう。よって案
内部材23,24に生じた振動は直接ハウジング10に
伝達されることはなく、即ち車室内にガタ打ち音が伝わ
るようなことはなく、騒音の低減を図ることができる。
4との間で発生するガタ打ち音は、案内部材23,24
の振動として伝達されるが、案内部材23,24はハウ
ジング10に対して相対的移動可能な構成とされている
ため、案内部材23,24の振動は案内部材23,24
が可撓移動することにより吸収されてしまう。よって案
内部材23,24に生じた振動は直接ハウジング10に
伝達されることはなく、即ち車室内にガタ打ち音が伝わ
るようなことはなく、騒音の低減を図ることができる。
【0056】尚、ラックガイド15とハウジング10と
の間に大きなクリアランスが形成されても、ラックガイ
ド15は案内部材23,24に支持された状態でA1,
A2方向に移動するため、ピニオンギヤ18とラックギ
ヤ27との間におけるバックラッシュを適正な値に維持
することができる。
の間に大きなクリアランスが形成されても、ラックガイ
ド15は案内部材23,24に支持された状態でA1,
A2方向に移動するため、ピニオンギヤ18とラックギ
ヤ27との間におけるバックラッシュを適正な値に維持
することができる。
【0057】一方、車両に大きな衝撃が印加され場合、
この衝撃がタイヤに印加されることによりタイロッド3
3,34を介してラックバー14に伝達され、このよう
に逆入力された衝撃力がピニオンギヤ18とラックギヤ
27とをピニオン軸12の軸方向(B1,B2方向)に
相対移動させるよう作用し、これに起因してガタ打ち音
の発生することは前記した通りである。
この衝撃がタイヤに印加されることによりタイロッド3
3,34を介してラックバー14に伝達され、このよう
に逆入力された衝撃力がピニオンギヤ18とラックギヤ
27とをピニオン軸12の軸方向(B1,B2方向)に
相対移動させるよう作用し、これに起因してガタ打ち音
の発生することは前記した通りである。
【0058】しかるに本実施例の構成では、上記のよう
にラックバー14が凹部15aに係合することによりラ
ックガイド15はラックバー14を支持する構成とされ
ている。このため、ラックバー14がラックガイド15
に対してピニオン軸12の軸方向(B1,B2方向)に
変位することを規制している。
にラックバー14が凹部15aに係合することによりラ
ックガイド15はラックバー14を支持する構成とされ
ている。このため、ラックバー14がラックガイド15
に対してピニオン軸12の軸方向(B1,B2方向)に
変位することを規制している。
【0059】また、案内部材23,24はボールベアリ
ング25,26を介してピニオン軸12に固定された構
成とされているため、ピニオン軸12の軸方向(B1,
B2方向)に対する案内部材23,24の変位も規制さ
れている。更に、ラックガイド15は案内部材23,2
4を介してピニオン軸12に固定された構成であるた
め、ラックガイド15もピニオン軸12の軸方向(B
1,B2方向)に対する変位が規制されている。
ング25,26を介してピニオン軸12に固定された構
成とされているため、ピニオン軸12の軸方向(B1,
B2方向)に対する案内部材23,24の変位も規制さ
れている。更に、ラックガイド15は案内部材23,2
4を介してピニオン軸12に固定された構成であるた
め、ラックガイド15もピニオン軸12の軸方向(B
1,B2方向)に対する変位が規制されている。
【0060】従って、ピニオン軸12とラックバー14
との間に、両者12,14をピニオン軸12の軸方向
(B1,B2方向)に相対移動させる方向に力が作用し
ても、ピニオン軸12とラックバー14との間の相対的
移動は規制(抑制)される。このため、ピニオン軸12
とラックバー14との間に発生するガタ打ち音の発生を
防止でき騒音の低減を図ることができる。
との間に、両者12,14をピニオン軸12の軸方向
(B1,B2方向)に相対移動させる方向に力が作用し
ても、ピニオン軸12とラックバー14との間の相対的
移動は規制(抑制)される。このため、ピニオン軸12
とラックバー14との間に発生するガタ打ち音の発生を
防止でき騒音の低減を図ることができる。
【0061】図3は本発明の第2実施例であるステアリ
ング装置40を示す断面図であり、また図4は図3にお
けるX−X線に沿う断面図を示している。尚、図3及び
図4に示す構成において、図1を用いて説明した第1実
施例に係るステアリング装置30と同一構成については
同一符号を付してその説明を省略する。
ング装置40を示す断面図であり、また図4は図3にお
けるX−X線に沿う断面図を示している。尚、図3及び
図4に示す構成において、図1を用いて説明した第1実
施例に係るステアリング装置30と同一構成については
同一符号を付してその説明を省略する。
【0062】第1実施例に係るステアリング装置30で
は、2本の案内部材23,24を用い、これをピニオン
軸12にピニオンギヤ18を挟むように離間して固定し
た構成とした。第2実施例に係るステアリング装置40
は、1本の案内部材41を用い、これにラックガイド4
2,ラックガイドスプリング21,スプリングキャップ
43等を配設したことを特徴とするものである。
は、2本の案内部材23,24を用い、これをピニオン
軸12にピニオンギヤ18を挟むように離間して固定し
た構成とした。第2実施例に係るステアリング装置40
は、1本の案内部材41を用い、これにラックガイド4
2,ラックガイドスプリング21,スプリングキャップ
43等を配設したことを特徴とするものである。
【0063】また、ピニオン軸12に形成されるピニオ
ンギヤ18の所定位置に小径部44を形成し、この小径
部44に軸受けとなるボールベアリング45を介して案
内部材41を固定した構成とされている。また、ラック
ガイド42及びラックバー46には挿通孔47,48が
穿設されており、案内部材41はこの挿通孔47,48
を貫通してA1,A2方向に延在する構成とされてい
る。
ンギヤ18の所定位置に小径部44を形成し、この小径
部44に軸受けとなるボールベアリング45を介して案
内部材41を固定した構成とされている。また、ラック
ガイド42及びラックバー46には挿通孔47,48が
穿設されており、案内部材41はこの挿通孔47,48
を貫通してA1,A2方向に延在する構成とされてい
る。
【0064】上記構成された第2実施例に係るステアリ
ング装置40においても、第1実施例に係るステアリン
グ装置30と同様にガタ打ち音の発生を防止することが
できる。また、案内部材41が1本で済むため、部品点
数の削減及び組み立て作業の簡単化を図ることができ
る。
ング装置40においても、第1実施例に係るステアリン
グ装置30と同様にガタ打ち音の発生を防止することが
できる。また、案内部材41が1本で済むため、部品点
数の削減及び組み立て作業の簡単化を図ることができ
る。
【0065】尚、上記実施例においては、いずれも案内
部材がピニオン軸に固定される構成とされていたが、請
求項1の発明のみを実施するのであれば、案内部材をピ
ニオン軸に固定することは必須ではない。案内部材は、
ハウジングに対して相対移動可能な部位に固定されてい
ればよく、例えばラックガイドスプリングに固定される
構成であってもよいのである。
部材がピニオン軸に固定される構成とされていたが、請
求項1の発明のみを実施するのであれば、案内部材をピ
ニオン軸に固定することは必須ではない。案内部材は、
ハウジングに対して相対移動可能な部位に固定されてい
ればよく、例えばラックガイドスプリングに固定される
構成であってもよいのである。
【0066】
【発明の効果】上述の如く本発明によれば、下記の種々
の効果を実現することができる。
の効果を実現することができる。
【0067】請求項1記載の発明によれば、ラックガイ
ドがハウジングに当接することによるガタ打ち音の発生
を防止することができると共に、ラックガイドが揺動す
ることにより案内部材に生じる振動が直接ハウジングに
伝達されることを抑制でき、車室内にガタ打ち音が伝わ
ることを防止することができる。
ドがハウジングに当接することによるガタ打ち音の発生
を防止することができると共に、ラックガイドが揺動す
ることにより案内部材に生じる振動が直接ハウジングに
伝達されることを抑制でき、車室内にガタ打ち音が伝わ
ることを防止することができる。
【0068】また、請求項2記載の発明によれば、車両
に印加される振動等によりピニオン軸とラックバーとの
間に両者をピニオン軸の軸方向に相対移動させる方向に
力が作用しても、ピニオン軸とラックバーとの間の相対
的移動は抑制されるため、ラックバーとピニオン軸との
間に発生するガタ打ち音の発生(騒音の発生)を低減す
ることができる。
に印加される振動等によりピニオン軸とラックバーとの
間に両者をピニオン軸の軸方向に相対移動させる方向に
力が作用しても、ピニオン軸とラックバーとの間の相対
的移動は抑制されるため、ラックバーとピニオン軸との
間に発生するガタ打ち音の発生(騒音の発生)を低減す
ることができる。
【図1】本発明の第1実施例であるステアリング装置の
ピニオン軸とラックバーとの噛合位置近傍を示す断面図
である。
ピニオン軸とラックバーとの噛合位置近傍を示す断面図
である。
【図2】本発明の一実施例であるステアリング装置が適
用させる車両用操舵装置の概略構成図である。
用させる車両用操舵装置の概略構成図である。
【図3】本発明の第2実施例であるステアリング装置の
ピニオン軸とラックバーとの噛合位置近傍を示す断面図
である。
ピニオン軸とラックバーとの噛合位置近傍を示す断面図
である。
【図4】図3におけるX−X線に沿う断面図である。
【図5】従来におけるステアリング装置のピニオン軸と
ラックバーとの噛合位置近傍を示す断面図である。
ラックバーとの噛合位置近傍を示す断面図である。
1 車両用操舵装置 10 ハウジング 12 ピニオン軸 14,46 ラックバー 15,42 ラックガイド 15a 凹部 18 ピニオンギヤ 20 ギヤボックス 21 ラックガイドスプリング 23,24,41 案内部材 25,26,45 ボールベアリング 27 ラックギヤ 30,40 ステアリング装置 33,34 タイロッド 44 小径部 47,48 挿通孔
Claims (2)
- 【請求項1】 車体の所定位置に固定されるハウジング
と、 該ハウジング内に配設されており、ピニオンギヤが形成
されると共にステアリングホイールの操作力が伝達され
る構成とされたピニオン軸と、 該ピニオンギヤと噛合するラックギヤが形成されてお
り、該ピニオン軸の回転が該ピニオンギヤを介して該ラ
ックギヤに伝達されることにより、該ハウジングに対し
て直線移動を行うラックバーと、 該ハウジング内に配設されており、該ラックバーの移動
方向を案内するラックガイドとを具備してなるラックア
ンドピニオン式ステアリング装置において、 該ラックガイドを該ハウジングに対して離間状態を維持
させつつ変位可能に支持する案内部材を設けると共に、 該案内部材を該ハウジングに対して相対変位可能となる
部位に固定したことを特徴とするラックアンドピニオン
式ステアリング装置。 - 【請求項2】 該ラックガイドが該ラックバーを支持す
る構成とすると共に、該案内部材を軸受け部材を介して
該ピニオン軸に固定したことを特徴とする請求項1記載
のラックアンドピニオン式ステアリング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18378694A JPH0848255A (ja) | 1994-08-04 | 1994-08-04 | ラックアンドピニオン式ステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP18378694A JPH0848255A (ja) | 1994-08-04 | 1994-08-04 | ラックアンドピニオン式ステアリング装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0848255A true JPH0848255A (ja) | 1996-02-20 |
Family
ID=16141914
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP18378694A Pending JPH0848255A (ja) | 1994-08-04 | 1994-08-04 | ラックアンドピニオン式ステアリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0848255A (ja) |
-
1994
- 1994-08-04 JP JP18378694A patent/JPH0848255A/ja active Pending
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