JPH0847891A - スリッタの運転制御方法 - Google Patents

スリッタの運転制御方法

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JPH0847891A
JPH0847891A JP20454994A JP20454994A JPH0847891A JP H0847891 A JPH0847891 A JP H0847891A JP 20454994 A JP20454994 A JP 20454994A JP 20454994 A JP20454994 A JP 20454994A JP H0847891 A JPH0847891 A JP H0847891A
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slitter
sheet
speed
gear
blade
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Kazuo Mukoyama
和男 向山
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Isowa Industry Co Ltd
Isowa Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 段ボールシートの構成要件や周囲環境が相違
しても、常に良好な切口を保つ。 【構成】 ナイフ支持ユニット18の移動部材20に、
駆動軸25が摺動自在に挿通されると共に、駆動軸25
と同軸でホルダ26が傾動自在に配設される。ホルダ2
6に配設された第1歯車27が、駆動軸25に一体的に
回転可能でかつ軸方向への移動が許容された状態で外嵌
される。ホルダ26に、第1歯車27と噛合する第2歯
車28、および第2歯車28と噛合する第3歯車29が
回転自在に枢支される。ホルダ26に、第3歯車29と
一体的に回転するようスリッタ刃15が配設される。駆
動軸25は、可変速制御可能な駆動モータにより回転さ
れる。駆動モータは、段ボールシートの種類、原紙の材
質、フルートの種類、周囲温度、周囲湿度等の各種条件
に基づき、制御手段により可変速制御される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、連続する段ボールシ
ートを一枚のスリッタ刃で給送方向に切断するよう構成
したスリッタの運転制御方法に関するものである。
【0002】
【従来技術】コルゲータラインで連続的に製造される段
ボールシートは、当該ラインの最終工程付近でスリッタ
により給送方向に沿って切断(截断)されて複数の丁取り
がなされると共に、必要に応じて横罫線加工(スコアリ
ング)が行なわれる。このスリッタは、段ボールシート
の給送ラインを挟む上下の関係で一対のスリッタ刃を備
え、両スリッタ刃は相互に反対方向に回転されるように
なっている。両スリッタ刃は、その刃先を所定長さだけ
重なるように位置決めされ、両スリッタ刃の間に段ボー
ルシートを水平に供給することにより、該シートは給送
方向に沿って切断される。
【0003】前記スリッタ刃は肉厚が大きいため、上下
の刃の重なり部の長さ寸法が段ボールシートの厚み寸法
に対して最適に設定されていないと、段ボールシートを
切断する際に、当該スリッタ刃によりシートの切口を押
し潰ぶしてしまい、切口が鋭利さを欠いて汚なくなり、
品質低下を来たす難点があった。すなわち、段ボールシ
ートの切口を鮮鋭にして良好な切断を行なうには、シー
トの厚み寸法に合わせて上下のスリッタ刃の重なり部の
長さ寸法の調節を精度良く行なう必要があるが、この作
業は熟練を要する極めて煩雑な作業であった。また、両
スリッタ刃の重なり部における間隔は、段ボールシート
の切口の良否に大きな影響を与えるため、極めて厳密に
設定する必要があり、この調節作業に時間が掛かる難点
も指摘される。
【0004】そこで、前述した問題に対処するものとし
て、肉厚の極めて薄い(2mm以下)一枚の円盤状スリッ
タ刃を、段ボールシートの給送速度の1.5〜2倍程度
の高い周速で回転させることにより、段ボールシートの
切断を行なうスリッタが提案されている。このスリッタ
では、一枚のスリッタ刃を使用するので、段ボールシー
トに対するスリッタ刃の調節作業を簡略化することがで
きる。またスリッタ刃は極めて薄いため、段ボールシー
トの切口が潰れるのを防止し得るものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記薄形のスリッタ刃
により段ボールシートを切断する構造では、前述したよ
うにシート給送速度の1.5〜2倍程度の高い周速でス
リッタ刃を回転させることが、シートの切口の鋭利さを
保つ要件となっている。しかし、スリッタ刃の周速を例
えばシート給送速度の2倍に設定していても、段ボール
シートの構成要件の相違、例えば片面段ボール、両面
段ボールまたは複両面段ボール等の段ボールシートの種
類の相違、段ボールシートを構成する中芯やライナ等
の原紙の材質の相違、A段、B段、C段等のフルート
の種類の相違等、あるいは周囲温度や周囲湿度等の
周囲環境の相違によって、段ボールシートの切口が鋭利
さを欠く問題があった。
【0006】そして、前述したようにシート切口の鋭利
さを欠くと、多くの紙粉が発生し、該紙粉がシートに付
着して後工程での印刷が良好に行なわれなくなる問題を
招く。また切断端部が潰れると、後工程の製函機におけ
る給紙部において、段ボールシートが整列して積層され
ず、給紙ミスや斜め給紙を生ずる難点もある。
【0007】
【発明の目的】そこで、本件出願人は前述した問題を解
決するべく実験を重ねた結果、前記段ボールシートの構
成要件や周囲環境の相違に応じてスリッタ刃の周速を可
変することにより、常に段ボールシートの切口の鋭利さ
を保ち得ることをつきとめた。
【0008】すなわち本発明は、前述したスリッタに内
在している課題に鑑み、これを好適に解決するべく提案
されたものであって、段ボールシートの構成要件や周囲
環境が相違しても、常に良好な切口を得られるスリッタ
の運転制御方法に関するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記課題を克服し、所期
の目的を達成するため本発明に係るスリッタの運転制御
方法は、コルゲータラインで製造される段ボールシート
を、シート給送速度より高い周速で回転される一枚のス
リッタ刃により給送方向に切断するようにしたスリッタ
において、前記段ボールシートの構成要件や周囲環境等
の諸条件に応じて、コルゲータスピードに対し独立して
前記スリッタ刃の回転周速を可変するようにしたことを
特徴とする。
【0010】また前記目的を達成するため本願の別の発
明に係るスリッタの運転制御方法は、コルゲータライン
で製造される段ボールシートを、シート給送速度より高
い周速で回転される一枚のスリッタ刃により給送方向に
切断するようにしたスリッタにおいて、前記スリッタ刃
を回転駆動する可変速制御可能な独立の駆動モータを、
前記段ボールシートの構成要件や周囲環境等の諸条件に
応じて、コルゲータスピードに対し独立して可変速制御
するようにしたことを特徴とする。
【0011】
【実施例】次に、本発明に係るスリッタの運転制御方法
につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しなが
ら以下説明する。なお、実施例ではスリッタおよびスコ
アラを直列に併設したスリッタスコアラを挙げて説明す
るが、本願は、スリッタ単独機であっても実施し得るも
のである。
【0012】図示のスリッタスコアラ10は、段ボール
シートの給送方向と交差する駆動側と操作側とに離間し
て対向する一対のフレーム11,11(一方のみ図示)間
において、シート給送方向上流側に2基のスコアラ1
2,13を備えると共に、その下流側に1基のスリッタ
14を備えている。
【0013】(スリッタについて)前記スリッタ14は、
図1に示す如く、段ボールシートのパスラインPLの上
方に、薄形の円盤状スリッタ刃15を、段ボールシート
の幅方向に複数備えている(図3参照)。またパスライン
PLの下方には、段ボールシートの幅方向に延在する受
け部材16が配設され、各スリッタ刃15と受け部材1
6との間に段ボールシートを供給することにより、該シ
ートは給送方向に切断される。各スリッタ刃15は、段
ボールシートを切断する作動位置と、該シートから離間
する非作動位置との間を昇降移動可能に構成され、また
各スリッタ刃15は、幅方向に相互に移動自在に配設さ
れて、オーダ変更による丁取り数や丁取り幅の変更に応
じて位置決め調整されるようになっているので、その構
成につき説明する。なお、前記受け部材16は、全ての
スリッタ刃15に共通的に使用されるようになってい
る。
【0014】前記フレーム11,11間には、前記段ボ
ールシートのパスラインPLより上方にビーム17が架
設され、このビーム17に、スリッタ刃15を支持する
複数のナイフ支持ユニット18が移動自在に配設されて
いる。各ナイフ支持ユニット18は、ビーム17に平行
に配設した一対のガイドレール19,19に摺動自在に
配設した移動部材20を備え、この移動部材20に配設
したナット21に、両フレーム11,11間に架設固定
したねじ軸22が螺挿されている。また、移動部材20
には可変速制御可能なサーボモータ23が配設され、該
サーボモータ23によりナット21を回転させることに
より、該ナット21とねじ軸22との協働作用下に移動
部材20をガイドレール19,19に沿って移動させる
よう構成してある。なお、各ナイフ支持ユニット18の
サーボモータ23は、後述する制御手段24により夫々
個別に駆動制御される。
【0015】前記移動部材20の下部には、両フレーム
11,11間に回転自在に枢支された駆動軸25が摺動
自在に挿通されると共に、この駆動軸25と同軸でホル
ダ26が傾動自在に配設される。そして、ホルダ26の
内部に配設された第1歯車27が、図2に示す如く、前
記駆動軸25に一体的に回転可能でかつ軸方向への移動
が許容された状態で外嵌されている。またホルダ26に
は、第1歯車27と噛合する第2歯車28、および第2
歯車28と噛合する第3歯車29が回転自在に枢支さ
れ、第1歯車27の回転が第2歯車28を介して第3歯
車29に伝達されるようになっている。そして、この第
3歯車29と一体的に回転するように、薄形の円盤状ス
リッタ刃15がホルダ26に配設される。前記駆動軸2
5の一端部にプーリ30が配設され、該プーリ30と、
可変速制御可能な駆動モータ31の出力軸に配設したプ
ーリ32との間に無端ベルト33が巻掛けられている
(図3,図4参照)。すなわち、駆動モータ31を駆動す
ることにより、ホルダ26に配設した歯車列を介してス
リッタ刃15が所要の周速で回転される。なお、駆動モ
ータ31としては、インバータモータやサーボモータ等
が好適に使用される。
【0016】前記駆動モータ31は、段ボールシート
の種類、原紙の材質、フルートの種類、周囲温
度、周囲湿度等の各種条件に基づき、前記制御手段2
4によりコルゲータスピード(シート給送速度)に対し独
立して可変速制御されるよう構成される。すなわち、
〜の条件の変化に応じて駆動モータ31により回転さ
れるスリッタ刃15の周速が可変されて、常に段ボール
シートの良好な切断を達成するようになっている。
【0017】前記移動部材20にシリンダ34が傾動可
能に配設され、該シリンダ34のピストンロッド34a
を、ホルダ26に枢支してある。すなわち、シリンダ3
4を正逆方向に付勢してホルダ26を傾動させることに
より、前記スリッタ刃15を、段ボールシートを切断す
る作動位置と、パスラインPLから上方に離間する非作
動位置とに位置決めし得るよう構成される。なお、受け
部材16の下方には図示しない吸引源に接続するダクト
35が配設され、スリッタ刃15で段ボールシートを切
断することにより生ずる紙粉を吸引除去するようになっ
ている。
【0018】前記スリッタ14の下流側には、段ボール
シートのパスラインPLより下側において、最外側のス
リッタ刃15と対応する位置に、図示しない吸引源に接
続されたトリムダクト36が配設される。そしてこのト
リムダクト36で、当該のスリッタ刃15により切断さ
れて段ボールシートから生ずるトリム片を吸引除去する
ようになっている。なお、トリムダクト36で吸引され
た長尺なトリム片は、図示しないカッタ装置により短尺
な片に切断された後に廃棄される。前記トリムダクト3
6は、最外側のスリッタ刃15と一体的に移動し、常に
トリム片を吸引除去し得るよう構成される。すなわち、
段ボールシートの丁取り数その他丁取り幅が変更された
際に、トリムダクト36はスリッタ刃15と一体的に移
動し、トリム片を確実に吸引除去する。
【0019】(スコアラについて)前記フレーム11,1
1間に配設した2基のスコアラ12,13の構成は同一
であるので、上流側のスコアラ12の構成につき説明
し、下流側のスコアラ13の同一部材には同一の符号を
付して詳細説明は省略するものとする。
【0020】前記スコアラ12は、図1に示す如く、前
記パスラインPLを挟んで上下の関係で、相互に反対方
向に回転する対をなす罫線ロール37,38からなるロ
ール組39を、段ボールシートの幅方向に複数組備えて
いる(図3参照)。そして、対をなす罫線ロール37,3
8の間に段ボールシートを供給することにより、該シー
トには給送方向にスコアリングが施される。各ロール組
39の罫線ロール37,38は、段ボールシートにスコ
アリングを施す作動位置と、該シートにスコアリングを
施さない非作動位置との間を昇降移動可能に構成され、
また各ロール組39は、幅方向に相互に移動自在に配設
されて、オーダ変更による丁取り数や丁取り幅の変更に
応じて位置決め調整されるようになっているので、その
構成につき説明する。
【0021】前記フレーム11,11の間には、前記段
ボールシートのパスラインPLを挟む上下に所定間隔離
間して一対のビーム40,41が平行に架設されてい
る。そして上側のビーム40に、罫線ロール37を支持
する複数の上部ロール支持ユニット42が移動自在に配
設されている。上部ロール支持ユニット42は、ビーム
40に平行に配設した一対のガイドレール43,43に
摺動自在に配設した移動部材44を備え、この移動部材
44に配設したナット(図示せず)に、両フレーム11,
11に架設固定したねじ軸45が螺挿されている。ま
た、移動部材44には可変速制御可能なサーボモータ4
6が配設されており、該サーボモータ46によりナット
を回転させることにより、該ナットとねじ軸45との協
働作用下に移動部材44をガイドレール43,43に沿
って移動させるよう構成される。なお、各上部ロール支
持ユニット42のサーボモータ46は、前記制御手段2
4により夫々個別に駆動制御されるようになっている。
【0022】前記移動部材44の下部に、ホルダ47が
傾動自在に配設され、該ホルダ47に円盤状の罫線ロー
ル37が回転自在に配設されている。そして、この罫線
ロール37は、後述する駆動機構を介してシート給送速
度(コルゲータのライン速度)と略同速の周速で回転され
るようになっている。また移動部材44にシリンダ48
が傾動可能に配設され、該シリンダ48のピストンロッ
ド48aをホルダ47に枢支してある。すなわち、シリ
ンダ48を正逆方向に付勢してホルダ47を傾動させる
ことにより、前記罫線ロール37を、段ボールシートに
スコアリングを施す作動位置と、パスラインPLから上
方に離間する非作動位置とに位置決めし得るよう構成さ
れる。
【0023】前記下側のビーム41には、上側のビーム
40に配設した各上部ロール支持ユニット42と対応し
て上下に対称となる構成の下部ロール支持ユニット49
が配設され、該支持ユニット49に罫線ロール38が支
持されている。そして、対応する上下のユニット42,
49における作動位置に位置決めした罫線ロール37,
38の間に段ボールシートを供給することにより、該シ
ートにはスコアリングが施される。また、下部ロール支
持ユニット49の罫線ロール38は、段ボールシートに
スコアリングを施す作動位置からパスラインPLより下
方の非作動位置に退避可能に設定される。なお、下部ロ
ール支持ユニット49の各部材については、上部ロール
支持ユニット42の対応する同一部材と同じ符号を付し
てある。
【0024】図3に示す如く、前記上流側のスコアラ1
2における上部ロール支持ユニット群に、フレーム1
1,11間に回転自在に枢支された上部駆動軸50が摺
動自在に挿通されると共に、下部ロール支持ユニット群
に下部駆動軸51が摺動自在に挿通され、各駆動軸5
0,51により各罫線ロール37,38が所要方向に回転
されるよう構成される。また同様に、下流側のスコアラ
13における上部ロール支持ユニット群に上部駆動軸5
0が摺動自在に挿通されると共に、下部ロール支持ユニ
ット群に下部駆動軸51が摺動自在に挿通されている。
そして、両上部駆動軸50,50の軸端に、図4に示す
如く、歯車52,52が一体回転可能に配設されると共
に、両歯車52,52は、フレーム11に回転自在に枢
支した上部大径歯車53に共通的に噛合している。ま
た、両下部駆動軸51,51の軸端に配設した歯車54,
54が、フレーム11に回転自在に枢支した下部大径歯
車55に共通的に噛合している。
【0025】前記上下の大径歯車53,55は、フレー
ム11に回転自在に枢支した一対の小径歯車56,56
を介して噛合するよう構成される。またフレーム11に
は、下方の小径歯車56に噛合する歯車57が回転自在
に枢支されると共に、該歯車57にはプーリ58が一体
回転するよう配設されている。更に、図4に示す如く、
このプーリ58と、駆動モータ59により回転されるプ
ーリ60とに無端ベルト61が巻掛けられている。すな
わち、駆動モータ59を駆動することにより、前述した
歯車列を介して4本の駆動軸50,50,51,51が所
要方向に回転し、上下の罫線ローラ37,38は相互に
反対方向に回転する。なお、駆動モータ59は、罫線ロ
ーラ37,38の周速をシート給送速度と略同速となる
ように、前記制御手段24により制御される。
【0026】図5は、実施例に係るスリッタスコアラに
使用される制御回路の一例を、ブロック図で略示したも
のである。この制御回路における制御手段24には、キ
ーボード等の外部入力手段62により、段ボールシー
トの種類、原紙の材質、フルートの種類、周囲温
度、周囲湿度等の各種データ(条件)が入力され、この
データに基づき選択された速度指令が、スリッタ刃15
の駆動モータ31に与えられるようになっている。な
お、制御手段24には、シート給送速度の1.5〜3倍
の間で、かつ前記〜のデータに応じて最適なシート
切断を達成し得るスリッタ刃15の周速が予め入力記憶
されている。
【0027】
【実施例の作用】次に、実施例に係るスリッタスコアラ
の作用につき説明する。コルゲータラインで製造された
段ボールシートがスリッタスコアラ10に供給される
と、該シートには、前記2基のスリッタ12,13にお
ける作動位置に臨む各罫線ロール37,38の間を通過
する際に所要のスコアリングが施される。また、下流側
のスリッタ14における作動位置に臨むスリッタ刃15
と受け部材16との間を段ボールシートが通過すること
により、該シートは給送方向に切断される。
【0028】前記段ボールシートにオーダ変更を生ずる
場合は、前述した〜のデータを外部入力手段62を
介して入力すると共に、周囲温度や周囲湿度も併せ
て入力する。前記制御手段24では、入力データに基づ
いてスリッタ刃15の最適な周速を選択し、前記駆動モ
ータ31を可変速制御する。これにより、スリッタ刃1
5による段ボールシートの良好な切断が達成される。
【0029】なお、前記〜の各条件の変更に際して
は、例えば以下のようにスリッタ刃15の周速が設定変
更される。 段ボールシートの種類の変更により該シートの厚みが
大きくなるのに応じて、スリッタ刃15の周速は増速す
る方向に変更される。 原紙の材質が軟質のものから硬質のものに変更される
場合は、スリッタ刃15の周速は増速する方向に変更さ
れる。 フルートの種類の変更により段が低いものから高いも
のに変更される場合は、スリッタ刃15の周速は増速す
る方向に変更される。 周囲温度が高温から低温となった場合は、スリッタ刃
15の周速は増速する方向に変更される。 周囲湿度が低い状態から高い状態となった場合は、ス
リッタ刃15の周速は増速する方向に変更される。
【0030】すなわち、段ボールシートはその構成要件
および周囲環境に合った周速で回転されるスリッタ刃1
5により給送方向に切断されるので、その切口を常に鋭
利に保つことができる。これにより、紙粉の発生を減少
させると共に、該紙粉による印刷不良の発生も防止し得
る。また、切口は鋭利であるので、後工程での製函機に
おいて確実な給紙が達成されると共に、斜め給紙も防止
し得る。
【0031】なお、構成要件の相違する各種の段ボール
シートのデータを予め外部入力手段62により入力して
記憶させておき、オーダ変更に際しては該当する種別番
号等の入力により対応する速度指令が駆動モータ31に
出力されるようにしてもよい。また、前記周囲温度や湿
度に関しては、制御手段24に温度センサや湿度センサ
を接続し、これらセンサから入力された検出値を基にス
リッタ刃15の周速を設定変更することが可能である。
【0032】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係るスリッ
タの運転制御方法によれば、段ボールシートの構成要件
や周囲環境の相違に応じてスリッタ刃の周速を可変する
ことにより、段ボールシートの切口を潰すことなく鋭利
さを保つことができ、高品質のシートを提供し得る。ま
た、紙粉の発生を防止し得ると共に、該紙粉のシートへ
の付着による印刷不良の発生を防止することができる。
更に、製函機における給紙部での給紙ミスや斜め給紙等
の発生を未然に防ぐことが可能となる。
【0033】また、独立した駆動モータによりスリッタ
刃を回転させるので、コルゲータスピードに対し独立し
て該スリッタ刃の周速を簡単に変更し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係るスリッタスコアラの全体を示す概
略縦断側面図である。
【図2】スリッタスコアラにおけるスリッタのみを示す
概略縦断側面図である。
【図3】スリッタスコアラの概略構成を示す斜視図であ
る。
【図4】スリッタおよびスコアラの駆動系を示す説明図
である。
【図5】スリッタスコアラの制御回路を示すブロック図
である。
【符号の説明】
15 スリッタ刃 31 駆動モータ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コルゲータラインで製造される段ボール
    シートを、シート給送速度より高い周速で回転される一
    枚のスリッタ刃(15)により給送方向に切断するようにし
    たスリッタにおいて、 前記段ボールシートの構成要件や周囲環境等の諸条件に
    応じて、コルゲータスピードに対し独立して前記スリッ
    タ刃(15)の回転周速を可変するようにしたことを特徴と
    するスリッタの運転制御方法。
  2. 【請求項2】 コルゲータラインで製造される段ボール
    シートを、シート給送速度より高い周速で回転される一
    枚のスリッタ刃(15)により給送方向に切断するようにし
    たスリッタにおいて、 前記スリッタ刃(15)を回転駆動する可変速制御可能な独
    立の駆動モータ(31)を、前記段ボールシートの構成要件
    や周囲環境等の諸条件に応じて、コルゲータスピードに
    対し独立して可変速制御するようにしたことを特徴とす
    るスリッタの運転制御方法。
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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007326184A (ja) * 2006-06-08 2007-12-20 Canon Inc 切断装置およびその制御方法
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