JPH0636798U - カッタ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【目的】 連続用紙を切断して単票を成形するに際し用
紙上に単票の切断位置を予め表示することが出来る表示
装置を備えたカッタを提供する。 【構成】 連続用紙１０と概ね同一の幅だけ離して左右
縁部に配置された一対の第１のステップモータ３０の出
力軸から連続用紙１０の進行方向に伸びるリードスクリ
ュー３２、リードスクリュー３２の先端部に取り付けら
れた固定ボックス３６、その上部に載置されている第２
のステップモータ３８、４０と、各ステップモータ３
８、４０の出力軸に取り付けられた駆動用のプーリ４
６、４８に架け渡されたベルト５４、５６と、これらの
下側走行部分に取り付けられたスポットｃ，ｄ，ｅ，ｆ
を照射するそれぞれ一個の表示器５８、６０と、スポッ
トの位置に連動して単票を切断形成するカッタの位置を
同時に移動する制御系とを有している。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、連帳媒体即ち連続用紙を切断することによって単票を作るカッタ装 置に関し、より詳細には該連続用紙を切断する際に当該用紙上に単票の切断位置 を予め表示することが出来る装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】

一般にコンピュータ等によって処理した請求書、領収書、株券、各種の証書そ の他の情報を連続用紙に連続的に印字する印字装置、当該連続用紙に印字した情 報を送り先毎に分別するために該連続用紙を切断して単票を形成するカッタ装置 、等は知られている。しかして公知のカッタ装置を使って連続用紙から単票を打 抜く場合には、通常、ユーザーが指定する単票の長さ方向及び幅方向の寸法に基 づいてカッタの切断幅寸法を設定し、その後、実際にカッタ装置を稼動して試し 切りを行いながら更に必要な微調整を行ない、微調整が完了した後に本稼動によ って大量の切断作業を実行していた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかしながらこのような公知の方法によると、本稼動によって連続用紙からそ の一部を打抜くことによって所定の単票を連続的に大量に形成する作業を実行す るまでには、最初にカッタの切断幅寸法を設定し、次いで実際にカッタ装置を稼 動して連続用紙を試し切りしながら連続用紙の所定の部分が切断され所望の単票 が形成されているか否かを確認し、必要なら試し切りを行いながらカッタの幅や カット位置等について微調整を行ない、こうして単票の連続切断作業を開始する ことを決定することが不可欠であった。しかして、連続用紙の試し切りのために 要する用紙長さ及び微調整のために要する用紙長さは、カッタ装置の速度によっ ては、５０メートル以上に達することも珍しいことではなく、それだけ用紙の無 駄が発生していた。このことは、微細な印刷がなされた単票を打抜き形成する場 合には、更にその調整に時間がかかり、このため用紙の無駄が更に多く発生する 結果となっていた。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記課題を解消するために、ユーザーが所望する単票の長さ方向及び 幅方向の寸法が確定した後、カッタの切断寸法を設定する場合に、予じめ、連続 用紙の被切断表面上に、当該単票の長さ方向及び幅方向の寸法に一致した寸法形 状を光線によって表示し、これによって単票を打抜く部分を予じめ当該連続用紙 の切断表面上に特定し、これにより微調整に必要な時間を大幅に節約出来る様に したものである。

【０００５】

【作用】

本考案の手段によれば、ユーザーが所望する単票の長さ方向及び幅方向の寸法 に基づいてカッタの切断寸法を設定する際に、同時に連続用紙の被切断表面上に 当該カッタが切断することにより形成される単票打抜き位置を光線によって表示 することが出来る。

【０００６】

【実施例】

図１において、符号１０は幅Ｌの連帳媒体即ち連続用紙を示す。この用紙１０ の両側端には該用紙を矢印１２方向に供給するため図示していない公知の搬送モ ータにより駆動される供給装置の供給爪が入り込む用紙供給用の一連の穴１４が 設けてある。この用紙にはコンピュータ等によって処理した請求書、領収書、株 券、各種の証書その他の情報が、図示していない公知の印字装置によって連続的 に印字されている。印字された連続用紙１０は、通常は、ミシン目線１６に沿っ て交互に折返されている。しかし、ミシン目線を付与することなく該用紙１０を ロール状に巻いておくことも出来る。

【０００７】 この連続用紙１０上にはユーザーによって希望された単票の縦方向即ち長手方 向の寸法ａび横方向即ち幅方向の寸法ｂに対応した寸法の切断位置の四隅ｃ，ｄ ，ｅ，ｆが点光源によってスポット１８される。これらの縦方向（ｃ−ｅ，ｄ− ｆ）び横方向（ｃ−ｄ，ｅ−ｆ）の位置は現実に該用紙１０を切断するそれ自体 公知のカッタの切断作動位置に対応している。従ってこれらの点スポット１８を それぞれ線２０にて連結すると、現実にカッタによって切断される単票２２の大 きさ及び位置が適確に認識出来るのである。勿論、これらの点光源を線光源とす るならば、線２０の部分は直接光線によって形成されることとなる。

【０００８】 図２及び図３は本考案において使用するのに適した光源幅調整機構及び該機構 とカッタ位置とを同期制御するフローチャートを示す。

【０００９】 図２において、図１に示す連続用紙１０の幅Ｌと概ね同一の幅だけ離して左右 一対の第１のステップモータ３０、３０が設置してある。これらのステップモー タ３０、３０の出力軸にはそれぞれ図１に示す矢印１２方向に伸びるリードスク リュー３２、３２が取付けてある。これらのリードスクリュー３２、３２の中間 部分にはそれぞれ可動ボックス３４、３４が螺合している。更にこれらリードス クリュー３２、３２の先端部のねじ無し部分にはそれぞれ固定ボックス３６、３ ６が取り付けてある。

【００１０】 これらのボックス３４、３４、３６、３６の上部には第２のステップモータ３ ８、３８、４０、４０がそれぞれ載置されている。又、これらの左右の第２ステ ップモータ３８、３８；４０、４０間にはそれぞれレバー４２、４４が架け渡し てある。これらのレバー４２、４４は、ボックス３４、３４；３６、３６の間隔 を一定に保持している。各ステップモータ３８、３８、４０、４０の出力軸には 駆動用のプーリ４６、４６；４８、４８が取り付けてある。更に、前記レバー４ ２、４４の中央部分にはそれぞれプーリ５０、５０；５２、５２が設けてある。 各プーリ４６ー５０、４６ー５０；４８ー５２、４８ー５２間にはベルト５４、 ５４；５６、５６がかけられている。各ベルトの下側走行部分にはそれぞれスポ ットｃ，ｄ，ｅ，ｆを照射する一個の表示器５８、５８；６０、６０が取り付け てある。

【００１１】 本考案において、切断すべき単票２２の縦横の寸法ａ，ｂを操作パネル６２に よって入力する。これらの寸法に関する情報はインターフェース６４へ送られる 。この情報が適性値か否かをＲＯＭ，ＲＡＭ，ＣＰＵの助けを借りて確認し、入 力した情報値が不適性値である場合にはエラー信号が発生する。適性であるなら 、原点センサ６６により感知されている各原点位置から各モータ駆動回路を介し てステップモータ３０、３０；３８、３８；４０、４０を駆動すると共に、表示 器５８、５８；６０、６０を点灯する。

【００１２】 ステップモータ３０、３０が駆動すると、リードスクリュー３２、３２が回転 する。リードスクリューの回転に伴って移動ボックス３４、３４は矢印６８方向 に移動する。一方、固定ボックス３６、３６はリードスクリューが回転しても、 矢印６８方向に移動することはなく、所定位置に停止したままである。ステップ モータ３０、３０は前後の表示器５８、６０；５８、６０の距離がａになるまで 可動ボックス３４、３４を固定ボックス３６、３６の方向に縦方向即ち長手方向 の移動調節をする。

【００１３】 更に、第２のステップモータ３８、３８；４０、４０も好ましくは同時に作動 し、表示器５８、５８；６０、６０がそれぞれｂの間隔になるまで矢印７０の方 向に横方向即ち幅方向の移動調節をする。これと共に、単票２２の縦方向部分を 切断する図示していない縦方向切断カッタも望ましくはこれと同期してそれぞれ ｃ−ｅ線：ｄ−ｆ線の位置まで移動する。

【００１４】 このような調整により、切断されるべき単票２２の四隅位置が連続用紙１０上 に表示器５８、５８、６０、６０によって表示されると同時に、実際に用紙を切 断するカッタの切断寸法の調整が完了する。

【００１５】 即ち、通常定位置の設けてある例えば せん断カッタ等から成る単票２２の 横方向部分を切断する図示していない横方向切断カッタはスポットｃ−ｄ線に沿 った位置にて用紙１０を切断することができるようになっている。このため上記 可動ボックス３４、３４の位置が規定されｅ−ｆ線の位置が特定されると、それ に応じ用紙１０の送り量も規定される。これによって、初めにｃ−ｄ線に沿って 横方向切断カッタが用紙１０を切断する。次いで用紙のｅ−ｆ線の位置がｃ−ｄ 線の位置まで供給された時点で用紙送りが停止し前記横方向切断カッタが再度作 動してｅ−ｆ線の位置を切断することとなるのである。一方、縦方向切断カッタ は第２ステップモータの作動に同期して所定位置まで移動するので、表示器５５ 、５５、６０、６０の位置が特定されると同時に該カッタ位置も特定され、単票 ２２の両長手方向部分はｃ−ｅ線，ｄ−ｆ線に沿って同時に切断作業が行われる のである。

【００１６】 このため本考案においては、操作パネル６２又はコンピュータからの情報例え ば連帳の長さや幅、単票の長さや幅又はオフセット量等についての情報に基づき 、ＣＰＵが演算を行い、指示された所までモータを駆動させることにより、表示 器（ＬＥＤ）を移動させて該表示器を点灯させると共に、ユーザーはその位置の 初期値等について、長さ方向の微調整量を単票の長さとして初期情報に反映させ ながら操作パネルを用いて僅かに微調整を行うだけで容易に量産態勢に入ること が出来る。

【００１７】 上述の本考案においては、４個の表示器５８、５８、６０、６０を使用した実 施例について述べたが、本考案はこれに限定されず、例えば、図２において、一 対の固定ボックス３６、３６と、これに載置された一対のステップモータ４０、 ４０、該ステップモータに取り付けられた駆動プーリ４８、４８、該ステップモ ータ間に配置されたレバー４４、該レバーに取り付けられた一対のプーリ５２、 ５２、前記プーリ４８、５２；４８、５２間を移動する一対のベルト５６、５６ 、及び該ベルトに取り付けられた一対の表示器６０、６０から構成される機構に よっても、本件考案の目的は達成出来る。

【００１８】 即ち、初めにこれら一対の表示器６０、６０を連続用紙上の単票として切断さ れるべき部分の前縁部分（線ｃ−ｄ上）に位置決めし、その部所を表示する。次 いで該前縁部分（線ｃ−ｄ上）において当該一対の表示器６０、６０の幅方向位 置を左右に調整し、該表示器６０、６０間距離をｂとし、こうして表示器を切断 すべき単票の両側前縁部分（ｃ，ｄ）に位置付ける。

【００１９】 その後、表示器６０、６０でスポットを照射しながら連続用紙１０を所定の長 手方向距離（ａ）だけ前進して停止する。この停止した連続用紙１０の位置が該 単票２２の両側後縁部分を表示することとなる。従ってこのような手段によって も該後縁部の位置確認が可能であり、必要なら該後縁部の調整を行うことも出来 る。

【００２０】

【考案の効果】

このように連続用紙１０の切断される部分を予め目視により確認出来ることに より、現実に該用紙を切断することなく、得るべき単票２２の切断位置状態を知 ることが出来、これにより、試し切りの必要性が極端に減少しまた微調整を容易 にし、そのための時間を著しく節約することが出来るのである。

【図面の簡単な説明】

【図１】連続用紙の平面図でありその進行方向と当該連
続用紙上に照射された単票の位置及びその形状を示す。

【図２】本件考案を実施するための装置の一例を示す。

【図３】本件考案を実施する装置を制御するブロック線
図を示す。

【符号の説明】

１０ 連続用紙 １８ 点光源ス
ポット ２２ 単票 ３０ ステップ
モータ ３２ リードスクリュー ３４ 可動ボッ
クス ３６ 固定ボックス ３８、４０ ス
テップモータ ４２、４４ レバー ５８、６０ 表
示器 ６２ 操作パネル ６４ インター
フェース ６６ 原点センサ

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一定方向に送給される連続用紙の所定部
   所を切断することによって単票を作るカッタ装置におい
   て、矩形の単票を形成すべき少なくとも前方の二隅を連
   続用紙上に調整自在に表示すると共に、その表示された
   位置に従って連続用紙を切断するカッタの幅方向切断位
   置が調整されることを特徴とするカッタ装置。
2. 【請求項２】 連続用紙１０の進行方向１２に直交する
   方向に配置された一対の固定ボックス３６、３６と、こ
   れらのボックスに載置された一対のステップモータ４
   ０、４０と、該ステップモータにより駆動されるプーリ
   ４８、４８と、該ステップモータ間に配置されたレバー
   ４４と、該レバーに取り付けられた一対のプーリ５２、
   ５２と、前記プーリ４８、５２；４８、５２間を移動す
   る一対のベルト５６、５６と、該ベルトに取り付けられ
   た一対の表示器６０、６０と、連続用紙の幅方向切断カ
   ッタの位置を該表示器の位置に連動して同時に移動する
   制御系と、から構成されていることを特徴とする請求項
   １のカッタ装置。
3. 【請求項３】 連続用紙の所定位置を切断することによ
   って単票を作るカッタ装置において、矩形の単票を形成
   すべき四隅の点を連続用紙上に調整自在に表示すると共
   に、その表示された位置に従って連続用紙を切断するカ
   ッタの少なくとも幅方向の切断位置が調整されることを
   特徴とするカッタ装置。
4. 【請求項４】 連続用紙１０の幅Ｌと概ね同一の幅だけ
   離して該連続用紙の左右縁部に配置された一対の第１の
   ステップモータ３０、３０と、これらのステップモータ
   ３０、３０の出力軸から連続用紙の進行方向に伸びるリ
   ードスクリュー３２、３２と、これらのリードスクリュ
   ー３２、３２の中間部分において該リードスクリューに
   螺合している可動ボックス３４、３４と、これらリード
   スクリュー３２、３２の先端部のねじ無し部分に取り付
   けられた固定ボックス３６、３６と、これらのボックス
   ３４、３４、３６、３６の上部に載置されている第２の
   ステップモータ３８、３８、４０、４０と、これらの第
   ２ステップモータ３８、３８；４０、４０間に架け渡さ
   れたレバー４２、４４と、これらのレバー４２、４４の
   中央部分に設けられているプーリ５０、５０；５２、５
   ２と、各ステップモータ３８、３８、４０、４０の出力
   軸に取り付けられた駆動用のプーリ４６、４６；４８、
   ４８と、各プーリ４６ー５０、４６ー５０；４８ー５
   ２、４８ー５２間に架け渡されたベルト５４、５４；５
   ６、５６と、これらのベルトの下側走行部分に取り付け
   られたスポットｃ，ｄ，ｅ，ｆを照射するそれぞれ一個
   の表示器５８、５８；６０、６０と、スポットの位置に
   連動して前記単票を切断形成する縦横のカッタの位置を
   同時に移動する制御系と、を有していることを特徴とす
   る請求項３のカッタ装置。