JP6238291B2 - スリッタ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、段ボールの両側端部を搬送方向にトリミングする機能を有するスリッタを制御する制御装置に関する。詳細には、段ボールの両側端部をトリミングしながら、オーダに応じた丁取り幅で丁取り数の正規シートと、余剰幅の余剰シートとに、段ボールを裁断するように、複数のスリッタ刃の位置を制御するスリッタ制御装置に関する。
従来、段ボールの両側端部を搬送方向にトリミングする機能を有するスリッタが種々提案されている。たとえば、特許文献1に記載のスリッタは、段ボールの両側端部を均等の耳幅でトリミングするときに発生するトリム片の耳幅が所定の幅以上である場合には、幅狭のトリム片と、幅広のトリム片とが発生するように、段ボールの両側端部を搬送方向に裁断する。幅狭のトリム片は、吸引ダクトにより吸引されるが、幅広のトリム片は、吸引ダクトを閉鎖することにより搬送方向の下流に搬送される。幅広のトリム片は、正規シートとともに、スタッカのパレットなどに積載される。幅広のトリム片は、隙間材に利用されたり、場合によっては、幅狭の段ボールシートの生産のために使用される。
特許文献1に記載のスリッタにより裁断された幅広のトリム片は、丁取り数の正規シートの傍らに積載される。幅広のトリム片の幅は、幅狭のトリム片よりは広いことから、パレット上で崩れ難い利点がある。しかし、幅広のトリム片の幅は、オーダに応じて種々の幅に設定され、正規シートに比べれば極めて狭い。このため、スタッカにより積載されている間、または、スタッカから他の場所に運搬される間に、幅広のトリム片の積載状態が乱れ、場合によっては、積載された幅広のトリム片が崩れるおそれがある。
特許第3618164号公報
そこで、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、オーダに応じた丁取り数の正規シートのうち、隣接する2つの正規シートの間に余剰幅の余剰シートが配置されるように複数のスリッタ刃の位置を制御することにより、余剰シートが2つの正規シートの間に積載されることを可能にするスリッタ制御装置を提供することを目的とする。
[第1の発明態様とその具体的態様]
上記の目的を達成するために、請求項1に係る発明態様は、所定幅の段ボールの両側端部を搬送方向にトリミングしながら、オーダに応じた丁取り幅で丁取り数の正規シートに段ボールを裁断する複数のスリッタ刃を備えたスリッタを制御する制御装置であって、段ボールの所定幅から丁取り数の正規シートの丁取り幅の合計値を差し引いた値が、所定閾値を超える場合に、段ボールの両側端部をそれぞれトリミングして生ずる2つのトリム片について、各トリム片の幅を所定閾値の半分以下のトリム幅に設定するトリム幅設定部と、2つのトリム片について設定されたトリム幅の合計値と、丁取り数の正規シートの丁取り幅の合計値とを段ボールの所定幅から差し引いた値を、余剰シートの余剰幅として設定する余剰幅設定部と、丁取り数の正規シートのうち、隣接する2つの正規シートの間に余剰幅の余剰シートが配置されるように段ボールを裁断するとともに、段ボールの両側端部をトリム幅でトリミングするために、搬送方向と直交する幅方向において複数のスリッタ刃の位置を制御する制御部とを備える構成である。
本発明態様において、スリッタ制御装置は、1台のスリッタを制御する構成でもよいし、搬送方向に配列された複数台のスリッタを制御する構成でもよい。
本発明態様において、トリム幅設定部および余剰幅設定部は、各オーダの段ボールの仕様に関する情報を受け取ったときに設定動作を実行する構成でもよいし、各オーダの段ボールの仕様に関する情報を受け取った後であって各オーダの実行が指令されたときに設定動作を実行する構成でもよい。
本発明態様において、余剰幅の余剰シートが配置される位置は、段ボールの中央位置近傍に配置される隣接する2つの正規シートの間には限定されず、その中央位置から外れて配置される隣接する2つの正規シートの間であってもよい。
本発明態様において、トリム幅設定部は、各トリム片の幅が所定閾値の半分以下である限り、2つのトリム片について、異なるトリム幅を設定する構成でもよいし、同じトリム幅を設定する構成でもよい。
請求項2に係る具体的態様では、制御部が、搬送方向と直交する幅方向において段ボールの中央位置近傍に配置される隣接する2つの正規シートの間に余剰幅の余剰シートが配置されるように段ボールを裁断するために、複数のスリッタ刃の位置を制御する。
本具体的態様では、丁取り数が偶数である場合には、余剰シートは段ボールの中央位置に配置される。丁取り数が奇数である場合には、余剰シートは、段ボールの中央位置に最も近い隣接する2つの正規シートの間に配置される。
請求項3に係る具体的態様では、スリッタが、各トリム片を吸引して回収する回収手段を備え、所定閾値が、回収手段が吸引可能な各トリム片の最大幅の2倍の値に基いて予め定められる。
本具体的態様では、回収手段が吸引可能な各トリム片の最大幅は、回収手段の機械的構造および最大吸引力、段ボールの紙質および坪量などの種々の要因に基いて決定される。
請求項4に係る具体的態様では、段ボールのフルートの種類に対応して所定閾値を記憶する記憶部を備え、トリム幅設定部が、各オーダにより生産される段ボールのフルートの種類に対応する所定閾値を記憶部から読み出す。
本具体的態様では、所定閾値が、段ボールのフルートの種類と、他の要因との組み合わせに対応して記憶されてもよい。たとえば、他の要因としては、回収手段が吸引可能なトリム片の最大幅を決定する決定要因である段ボールの紙質および坪量が考えられる。
請求項5に係る具体的態様では、スリッタが、搬送方向と直交する幅方向における一方の側に配置される操作部を備え、トリム幅設定部が、段ボールの両側端部をそれぞれトリミングして生ずる2つのトリム片のうち、他方の側で生ずるトリム片のトリム幅が、一方の側で生ずるトリム片のトリム幅より大きくなるように設定する。
本具体的態様では、他方の側で生ずるトリム片のトリム幅は、一定の幅に設定されてもよいし、段ボールの所定幅から丁取り数の正規のシートの丁取り幅の合計値を差し引いた値に応じて変化する幅に設定されてもよい。
請求項6に係る具体的態様では、複数のスリッタ刃のうち、搬送方向と直交する幅方向において最も接近することができる2つの特定のスリッタ刃が段ボールを余剰幅の余剰シートに裁断するように、制御部が、複数のスリッタ刃の位置を制御する。
本実施形態では、2つの特定のスリッタ刃が最も接近したときの両スリッタ刃の間隔は、両スリッタ刃を回転可能にそれぞれ支持する2つの支持機構および2つの駆動モータなどの機械的な配置により定められる。
本発明態様において、制御部が、隣接する2つの正規シートの間に余剰幅の余剰シートが配置されるように段ボールを裁断するとともに、段ボールの両側端部をトリム幅でトリミングするために、複数のスリッタ刃の位置を制御する。この結果、余剰シートが2つの正規シートの間に積載されることを可能にする。余剰シートが2つの正規シートの間に積載されることにより、スタッカにより積載されている間、または、スタッカから他の場所に運搬される間に、余剰シートの積載状態が乱れることを軽減することができる。
請求項2の具体的態様において、制御部が、段ボールの中央位置近傍に配置される隣接する2つの正規シートの間に余剰幅の余剰シートが配置されるように段ボールを裁断するために、複数のスリッタ刃の位置を制御する。この結果、段ボールの中央位置を基準にして、搬送方向と直交する幅方向において正規シートおよび余剰シートの積載状態を可能な限り均等にすることができ、余剰シートの積載状態が乱れることを一層軽減することができる。
請求項3の具体的態様において、所定閾値が、回収手段が吸引可能な各トリム片の最大幅の2倍の値に基いて予め定められる。この結果、各トリム片の幅が、回収手段により吸引できないほど大きな幅である場合には、各トリム片の幅は、トリム幅設定部により設定されるトリム幅となり、回収手段により吸引できる幅となるとともに、隣接する2つの正規シートの間で余剰シートが裁断される。
回収手段が吸引可能な各トリム片の幅は、段ボールのフルートの種類を1つの要因として定められると考えられる。そこで、請求項4の具体的態様において、トリム幅設定部は、各オーダにより生産される段ボールのフルートの種類に対応する所定閾値を記憶部から読み出す。この結果、トリム幅設定部は、トリム幅の設定動作を行うか否かを、読み出された所定閾値を基に決定することにより、回収手段が吸引困難なトリム片の発生を抑制することができる。
一般に、作業者は、操作部が配置される一方の側でスリッタの裁断状況を監視することから、一方の側で生ずるトリム片の幅を近くで見て確認することができるが、他方の側で生ずるトリム片の幅を確認することは困難である。そこで、請求項5の具体的態様において、トリム幅設定部が、段ボールの両側端部をそれぞれトリミングして生ずる2つのトリム片のうち、他方の側で生ずるトリム片のトリム幅が、操作部が配置される一方の側で生ずるトリム片のトリム幅より大きくなるように設定する。この結果、作業者が他方の側で生ずるトリム片のトリム幅を逐次確認しなくても、他方の側での段ボールのトリミングを確実に行うことができる。
請求項6の具体的態様において、制御部が、最も接近することができる2つの特定のスリッタ刃が段ボールを余剰幅の余剰シートに裁断するように、複数のスリッタ刃の位置を制御する。この結果、2つの特定のスリッタ刃が最も接近することができる間隔に相当する狭い幅まで、余剰シートの余剰幅を設定することができる。
本発明の一実施形態に係るコルゲートマシン1の加工エンドの全体的構成を示す正面図である。 本実施形態におけるスリッタスコアラ30のスリッタ33の全体的構成を示す左側面図である。 図2に一点鎖線で示すA−A線に従って切断したスリッタヘッドS5の構成を拡大して示す断面図である。 本実施形態に係るコルゲートマシン1の加工エンドに関係する電気的構成を示すブロック図である。 本実施形態のスリッタスコアラ制御装置242およびスリッタ駆動装置252Bの詳細な電気的構成を示すブロック図である。 本実施形態における管理装置200のスリッタ位置決め制御プログラムの前半部分を示すフローチャートである。 上記スリッタ位置決め制御プログラムの後半部分を示すフローチャートである。 通常裁断モードにおける2丁取りの段ボールの裁断状態を示す説明図である。 余剰裁断モードにおける2丁取りの段ボールの裁断状態を示す説明図である。 余剰裁断モードにおける3丁取りの段ボールの裁断状態を示す説明図である。 本実施形態におけるパレット54に積載された段ボールシートの積載状態を示す説明図である。
[実施形態]
本発明のスリッタ制御装置をコルゲートマシンに適用した一実施形態について、添付図面を参照して以下に説明する。一般に、コルゲートマシンは、連続する両面段ボールを生産する生産エンドと、両面段ボールを加工する加工エンドとを備える。生産エンドは、ミルロールスタンド、シングルフェーサおよびダブルフェーサなどの多数の生産装置のラインから構成され、加工エンドは、ロータリーシャ、スリッタスコアラ、カットオフ装置およびスタッカ装置などの多数の加工装置のラインから構成される。コルゲートマシンの構成は、特開2009−160797号公報などにより公知であるので、その詳細な説明は省略する。本実施形態のコルゲートマシン1については、段ボールの搬送方向FDにおいて、ダブルフェーサ10より下流側に配置された加工エンドのみを図1に示して説明する。本明細書および図面において、上下方向および左右方向は図1に矢印で示す方向を示し、搬送方向FDは、図1において、右側から左側に搬送される方向を表す。
《全体的構成》
図1は、本実施形態のコルゲートマシン1における多数の加工装置の全体的構成を示す正面図である。図1において、コルゲートマシン1の加工エンドは、ダブルフェーサ10の出口から下流側に延びる搬送路に沿って、ロータリーシャ20、スリッタスコアラ30、カットオフ装置40、およびスタッカ装置50を備える。ダブルフェーサ10は、シングルフェーサにより生産された片面段ボールに表ライナを貼り合わせて両面段ボールを形成する。ダブルフェーサ10は、上部ベルト11および下部ベルト12を備え、両ベルトにより両面段ボールを上下から挟持して搬送する。上部ベルト11および下部ベルト12は、図示佐内駆動モータに連結された上部プーリ13および下部プーリ15によりそれぞれ駆動される。
〈加工エンドの構成〉
ロータリーシャ20は、ダブルフェーサ10の下流側に配置されており、オーダ変更時に、両面段ボールを搬送方向FDと直交する幅方向に切断する。ロータリーシャ20は、上下に対向配置されたナイフシリンダ21、22を備える。それぞれのナイフシリンダ21、22の周面には、幅方向に延びる上ナイフおよび下ナイフが設けられる。両シリンダ21、22が回転すると、上ナイフと下ナイフとが係合して両面段ボールが幅方向に切断される。ロータリーシャ20は、両面段ボールを送出するコンベア23を備える。コンベア23は図示しない駆動モータにより駆動される。
スリッタスコアラ30は、所定の幅で両面段ボールを搬送方向FDに切断すると共に、搬送方向FDに延びる罫線を施す。スリッタスコアラ30は、搬送方向FDに沿って配列された第1スコアラ31および第2スコアラ32を備える。各スコアラは、上下に対向配置された上罫線ロールと下罫線ロールとの組を幅方向に多数組有する。上罫線ロールおよび下罫線ロールはそれぞれ幅方向および上下方向に移動可能に構成される。両スコアラ31、32は、図示しない駆動モータにより駆動される。
第2スコアラ32の下流側には、スリッタ33が配置される。スリッタ33は、上下に対向配置された上スリッタナイフと下スリッタナイフとの組を幅方向に多数組有する。上スリッタナイフおよび下スリッタナイフはそれぞれ幅方向および上下方向に移動可能に構成される。スリッタ33の上スリッタナイフと下スリッタナイフとは、図示しない駆動モータにより回転駆動される。
各オーダに従う所定幅に両面段ボールを切断するために多数組の上下スリッタナイフ対の中の複数組の上下スリッタナイフ対が選択的に作動され、幅方向において位置決めされる。また、各オーダに従う幅方向の間隔で罫線を加工するために多数の上下罫線ロール対の中の複数組の上下罫線ロール対が選択的に作動され、幅方向において位置決めされる。各上下罫線ロール対は、各オーダ通りの深さの罫線を加工するために上下方向においても位置決めされる。両スコアラ31、32およびスリッタ33が回転駆動されると、各オーダに応じて位置決めされた幅方向の所定位置に、切断および罫線の加工が両面段ボールに施される。なお、スリッタ33の詳細な構成については、後述する。
カットオフ装置40は、スリッタスコアラ30によって搬送方向FDに切断された両面段ボールを幅方向に切断し、板状の段ボールシートを形成する。カットオフ装置40は、上下に対向配置された上ナイフシリンダ41および下ナイフシリンダ42を有する。両ナイフシリンダ41、42が図示しない駆動モータにより回転されてナイフが噛合うことにより、両面段ボールが幅方向に切断される。
カットオフ装置40は、供給側コンベア43および送出側コンベア44を有する。供給側コンベア43は、連続する両面段ボールを両ナイフシリンダ41、42に供給し、送出側コンベア44は両ナイフシリンダのナイフにより切断された段ボールシートを送出する。供給側コンベア43、および送出側コンベア44は、図示しない駆動モータにより駆動される。
スタッカ装置50は、送出側コンベア44から搬送コンベア51により搬送された段ボールシートを積み上げ、搬出コンベア52により製品として機外に搬出する。搬送コンベア51、および搬出コンベア52は、図示しない駆動モータにより駆動される。スタッカ装置50は、昇降可能なリフタテーブル53を備える。リフタテーブル53は、図示しない駆動モータにより昇降される。パレット54が、リフタテーブル53に載置されて昇降する。パレット54としては、各オーダに従うサイズの段ボールシートを積載するために最適なサイズのパレットが選択される。本実施形態では、スタッカ装置50は、段ボールシートがパレット54に積み上げられる度に、リフタテーブル53が下降する構成、すなわちダウンスタッカの構成を有する。ダウンスタッカの構成は、特開平11−21003号公報などにより公知である。通常、段ボールシートがカットオフ装置40の送出側コンベア44からスタッカ装置50の搬送コンベア51に移動するときに、先の段ボールシートの後端部分の上に次の段ボールシートの先端部分が重ねられ、各段ボールシートが搬送コンベア51により搬送される。
ロータリーシャ20からカットオフ装置40までの間において、連続する両面段ボールを搬送するためにサクションコンベア群55が配置される。サクションコンベア群55は、第1および第2のサクションコンベア56、57からなる。第1のサクションコンベア56は、ロータリーシャ20とスリッタスコアラ30との間に配置され、第2のサクションコンベア57は、スリッタスコアラ30とカットオフ装置40の供給側コンベア43との間に配置される。各サクションコンベアは、コンベアユニットと、ブロアユニットとを有する。両サクションコンベア56、57の両コンベアユニットは、図示しない駆動モータにより駆動され、両面段ボールを搬送する。
〈スリッタ33の詳細な構成〉
図2は、スリッタ33の全体的構成を示す左側面図である。スリッタ33は、搬送される段ボールを、その搬送方向に沿って裁断する装置で、その構成はよく知られている。本実施形態のスリッタ33では、5組のスリッタヘッドS1乃至S5が、前後方向に並んで配置される。各組のスリッタヘッドは、スリッタ刃受けユニットと、スリッタ刃ユニットとから構成される。たとえば、スリッタヘッドS5は、上方にスリッタ刃受けユニットR5を備え、下方にスリッタ刃ユニットN5を備える。スリッタ33は、トリム片を吸引して回収する2つの回収ユニットを備える。2つの回収ユニットは、スリッタヘッドS4、S5の近傍にそれぞれ配置される。
図2において、スリッタ33は、前後に対向する一対のフレーム60、61を有する。上方梁62、および下方梁63が、両フレーム60、61の間にそれぞれ架設される。上方ガイド体64、および下方ガイド体65が、両フレーム60、61の間にそれぞれ架設される。上方ガイド体64は、スリッタ刃受けユニットR1を含む5つのスリッタ刃受けユニットを前後方向である横方向に案内する。下方ガイド体65は、スリッタ刃ユニットN1を含む5つのスリッタ刃ユニットを前後方向である横方向に案内する。上方ねじ軸66が、前後方向に延び、上方ガイド体64に固定される。下方ねじ軸67が、前後方向に延び、下方ガイド体65に固定される。上方回転駆動軸68、および下方回転駆動軸69が、両フレーム60、61の間にそれぞれ架設される。回転駆動モータ70が、フレーム61に固定される。両回転駆動軸68、69は、回転駆動モータ70に公知のタイミングベルトおよび歯車機構からなる動力伝達機構を介して連結される。
図2および図3を参照して5組のスリッタヘッドS1乃至S5の構成を説明する。図3は、図2に一点鎖線で示すA−A線に従う拡大断面図である。各組のスリッタヘッドのスリッタ刃受けユニットとスリッタ刃ユニットとは、両ガイド体64、65に沿って、独立して前後方向に移動可能に設けられる。各組のスリッタヘッドは同じ構成を有するので、以下、スリッタヘッドS1を例にして説明する。
(スリッタ刃受けユニットR5の構成)
図3において、スリッタ刃受けユニットR5は、支持ブロック80を備える。支持ブロック80は、上方ガイド体64に前後方向に移動可能に取り付けられる。延出部81が、支持ブロック80の下端部に固定される。上方回転駆動軸68が、延出部81に形成された貫通孔に挿通される。揺動レバー82が、上方回転駆動軸68を中心に揺動するように延出部81に支持される。回転軸83が、揺動レバー82の先端部に回転可能に支持される。回転軸83は、公知の歯車列を介して上方回転駆動軸68に連結される。
横移動サーボモータ84が、支持ブロック80内に固定される。横移動サーボモータ84は、公知の同期型のACサーボモータから構成され、位置検出器を内蔵する。駆動プーリ85が、横移動サーボモータ84の出力軸に固定される。回転体86が、支持ブロック80に回転可能に支持される。回転体86は、上方ねじ軸66と螺合するナット部と、プーリ部とを備える。従動プーリ87が、支持ブロック80に回転可能に支持される。タイミングベルト88が、駆動プーリ85、回転体86のプーリ部、および従動プーリ87に張設される。回転体86は、横移動サーボモータ84の回転に伴って回転する。この回転体86の回転により、支持ブロック80は、そのサーボモータ84の回転方向に従って前方または後方に、サーボモータ84の回転量に相当する横移動量だけ移動する。
エアシリンダ89が、支持ブロック80の左側部に揺動自在に支持される。エアシリンダ89の作動棹89Aが、揺動レバー82の先端部に連結される。円形のスリッタ刃受け90が、回転軸83に取り付けられる。エアシリンダ89の作動棹89Aが突出したときに、スリッタ刃受け90の外周が、搬送方向FDに搬送される段ボールの上面近傍のロード位置に、スリッタ刃受け90が位置決めされる。エアシリンダ89の作動棹89Aが引っ込んだときに、スリッタ刃受け90の外周が、搬送方向FDに搬送される段ボールの上面から離間するアンロード位置に、スリッタ刃受け90が位置決めされる。
(スリッタ刃ユニットN5の構成)
図3において、スリッタ刃ユニットN5は、支持ブロック95を備える。支持ブロック95は、下方ガイド体65に前後方向に移動可能に取り付けられる。延出部96が、支持ブロック95の上端部に固定される。下方回転駆動軸69が、延出部96に形成された貫通孔に挿通される。揺動レバー97が、下方回転駆動軸69を中心に揺動するように延出部96に支持される。回転軸98が、揺動レバー97の中間部分に回転可能に支持される。回転軸98は、公知の歯車列を介して下方回転駆動軸69に連結される。
横移動サーボモータ99が、支持ブロック95内に固定される。横移動サーボモータ99は、公知の同期型のACサーボモータから構成され、位置検出器を内蔵する。駆動プーリ100が、横移動サーボモータ99の出力軸に固定される。回転体101が、支持ブロック95に回転可能に支持される。回転体101は、下方ねじ軸67と螺合するナット部と、プーリ部とを備える。従動プーリ102が、支持ブロック95に回転可能に支持される。タイミングベルト103が、駆動プーリ100、回転体101のプーリ部、および従動プーリ102に張設される。回転体101は、横移動サーボモータ99の回転に伴って回転する。この回転体101の回転により、支持ブロック95は、そのサーボモータ99の回転方向に従って、図2に示された前方または後方に、サーボモータ99の回転量に相当する横移動量だけ移動する。
一対の支持突部104、105が、支持ブロック95の左側部に形成される。垂直ねじ軸106が、上下方向に延び、両支持突部104、105に回動可能に支持される。昇降サーボモータ107が、支持ブロック95の下端部に固定される。昇降サーボモータ107は、公知の同期型のACサーボモータから構成され、位置検出器を内蔵する。昇降サーボモータ107の出力軸は、垂直ねじ軸106に連結される。上下移動体108は、垂直ねじ軸106と螺合するナット部を有する。連結棹109は、上下移動体108と、揺動レバー97の中間部分とを連結する。
スリッタ刃110は、薄い円盤状の刃物と、一対の保持板とを備える。一対の保持板は、刃物を挟持した状態で、回転軸98に取り付けられる。上下移動体108は、昇降サーボモータ107の回転に伴って上下方向に移動する。この上下移動体108の移動により、揺動レバー97は、そのサーボモータ107の回転方向に従って上方または下方に、サーボモータ107の回転量に相当する角度だけ揺動する。これにより、スリッタ刃110の刃物の刃先とスリッタ刃受け90との噛合い量が調整される。
図3において、支持板111が、搬送方向FDに搬送される段ボールを支持するために、延出部96の上端部に固定される。支持板111は、段ボールの下面に接触するように、左右方向に延びて形成される。本実施形態では、段ボールを支持する支持板111の上面高さが、ペーパライン位置HPLである。
図2に示すように、他のスリッタヘッドS1乃至S4も、スリッタ刃受けユニットR1乃至R4と、スリッタ刃ユニットN1乃至N4とを備える。スリッタ刃受けユニットR5が横移動サーボモータ84およびエアシリンダ89を備えると同様に、スリッタ刃受けユニットR1乃至R4も、横移動サーボモータおよびエアシリンダを備える。また、スリッタ刃ユニットN5が横移動サーボモータ99および昇降サーボモータ107を備えると同様に、スリッタ刃ユニットN1乃至N4も、横移動サーボモータおよび昇降サーボモータを備える。
図2に示すように、スリッタヘッドS1、S3、S5のスリッタ刃受け90およびスリッタ刃110は、各ヘッドの前方側に配置される。一方、スリッタヘッドS2、S4のスリッタ刃受け90およびスリッタ刃110は、各ヘッドの後方側に配置される。本実施形態では、隣接する2つのスリッタヘッドのうちで、スリッタヘッドS1のスリッタ刃受け90およびスリッタ刃110と、スリッタヘッドS2のスリッタ刃受け90およびスリッタ刃110とが、最も接近して位置決めすることができる。隣接する2つのスリッタヘッドS1、S2以外の隣接する2つのスリッタヘッドについては、各ヘッドの前後方向の寸法により、両ヘッドのスリッタ刃110が最も接近することができる間隔が制限される。
(回収ユニットTS2の構成)
トリム片を吸引して回収する2つの回収ユニットTS1、TS2は、図2に二点鎖線で示すように、スリッタヘッドS4、S5の近傍にそれぞれ配置される。両回収ユニットは同じ構成であるので、スリッタヘッドS5の近傍に配置される回収ユニットTS2のみについて説明する。
回収ユニットTS2は、支持ブロック95により支持され、横移動サーボモータ99によりスリッタ刃ユニットN5と共に前後方向に移動可能である。回収ユニットTS2は、吸引口120と、吸引ダクト121とを備える。吸引口120が、スリッタ刃110の近傍に配置され、スリッタ刃110により裁断されるトリム片を吸引することができる。吸引ダクト121は、負圧を生じさせる公知のブロアに連結される。
両スコアラ31、32の複数組の上下罫線ロール対を幅方向において位置決めする機構は、図3に示すスリッタ33の複数組の上下スリッタナイフ対を幅方向において位置決めする機構とほぼ同じ構成であるので、その詳細な説明は省略する。
《電気的構成》
本実施形態のコルゲートマシン1の電気的構成について、添付図面を参照して以下に説明する。図4は、コルゲートマシン1の電気的構成を示すブロック図である。図4において、管理装置200は、両面段ボールシートを生産するために、生産エンドおよび加工エンドの各装置の動作全般を監視して、連続する複数のオーダについて両面段ボールシートの生産数量を管理する装置である。生産エンドの各装置の制御動作は、すでに公知であり、本発明と関係しないことから、生産エンドの各装置を制御する制御装置の構成について、その説明を省略し、図4には示されていない。
〈メモリの構成〉
プログラムメモリ210は、管理装置200がコルゲートマシン1の全体を制御するための主制御プログラム、図6および図7に示すスリッタ30の位置決め制御プログラムなどを固定記憶するメモリである。作業メモリ220は、管理装置200がプログラムを実行する際に処理した演算処理結果を一時記憶するメモリである。管理装置200は、プログラムメモリ210および作業メモリ220などの記憶手段と共にコンピュータを構成する。データメモリ230は、連続する複数のオーダの生産管理計画、および所定の設定値などを書き換え可能に固定記憶するメモリであり、ハードディスクから構成される。たとえば、生産管理計画は、各オーダに使用する段ボールのフルートの種類、段ボールの紙幅WS、生産する段ボールシートの丁取り数NT、および丁取り幅WFなどの情報を各オーダに対応付けて収録したものである。所定の設定値は、作動される隣接するスリッタヘッドから不作動となるスリッタヘッドが幅方向に離間する最小距離DS、余剰裁断モードにおいて設定されるトリム幅WTなどである。
また、データメモリ230は、回収ユニットTS1、TS2の各々が吸引可能なトリム片の最大幅に基いて予め定められた閾値SHを、段ボールのフルートの種類に対応付けて記憶する。各回収ユニットが吸引可能なトリム片の最大幅は、各回収ユニットの吸引口120の大きさ、吸引ダクト121の配置形状、ブロアの吸引能力などの各回収ユニットの固有値とともに、加工される段ボールのフルートの種類、紙質、坪量などの段ボールの固有値により定まるものと考えられる。本実施形態では、各回収ユニットの固有値はオーダに関係なく一定であるので、吸引可能なトリム片の最大幅は、主要な要因であるフルートの種類に対応付けて記憶される。閾値SHは、フルートの種類に応じて定まる段繰率が小さいほど、大きな値に設定される。
〈制御装置および駆動装置の構成〉
ダブルフェーサ10、ロータリーシャ20、スリッタスコアラ30、カットオフ装置40、およびスタッカ装置50を駆動または停止すると共に、その駆動速度を個別に制御するために、ダブルフェーサ制御装置240、ロータリーシャ制御装置241、スリッタスコアラ制御装置242、カットオフ制御装置243、およびスタッカ制御装置244が備えられる。また、サクションコンベア群55、および、その他のコンベア23、43、44、51、52を含むコンベア群58を駆動または停止すると共に、その駆動速度を個別に制御するために、コンベア制御装置245が備えられる。これらの制御装置240乃至245は、管理装置200からの指令に従って制御動作を行うと共に、現在の制御状態を管理装置200に通知するために管理装置200にそれぞれ接続される。ダブルフェーサ駆動装置250、ロータリーシャ駆動装置251、スコアラ駆動装置252A、スリッタ駆動装置252B、カットオフ駆動装置253、スタッカ駆動装置254、およびコンベア駆動装置255は、制御装置240乃至245からの制御命令に従って、ダブルフェーサ10、ロータリーシャ20、スリッタスコアラ30、カットオフ装置40、スタッカ装置50、サクションコンベア群55およびコンベア群58をそれぞれ駆動するもので、駆動モータおよび位置決めサーボモータを備える。ダブルフェーサ駆動装置250は、上部プーリ14および下部プーリ15を駆動する駆動モータを備える。スコアラ駆動装置252Aは、第1および第2のスコアラ31、32を駆動する駆動モータ、および横移動サーボモータなどを備える。スリッタ駆動装置252Bは、スリッタ33を駆動する駆動モータ、および横移動サーボモータなどを備える。スタッカ駆動装置254は、リフタテーブル53を昇降される駆動モータを備える。コンベア駆動装置255は、コンベア23、43、44、51、52、および第1および第2のサクションコンベア56、57を駆動する駆動モータを備える。なお、スリッタスコアラ制御装置242、およびスリッタ駆動装置252Bの詳細な構成については、後述する。
(スリッタスコアラ制御装置242などの詳細な構成)
図5を参照して本実施形態のスリッタスコアラ制御装置242、およびスリッタ駆動装置252Bの詳細な電気的構成を説明する。図5は、スリッタスコアラ制御装置242などの電気的構成を示すブロック図である。図5において、スリッタスコアラ制御装置242は、管理装置200からの指令に従って制御動作を行うと共に、現在の制御状態を管理装置200に通知するために管理装置200に接続される。
プログラムメモリ300は、スリッタスコアラ30の加工動作を制御する加工制御プログラムと、予め定められた各種の設定値とを固定記憶する。作業メモリ301は、管理装置200から供給された制御指令および各種情報を一時記憶し、また制御プログラムの実行により処理された結果を一時記憶する。
操作パネル302が、スリッタスコアラ制御装置242に各種の指令を入力するために設けられる。操作パネル302は、図2において、回転駆動モータ70が配置されたフレーム61とは反対側のフレーム60の前面に配置される。一般に、フレーム60が配置される側は操作側と呼ばれ、フレーム61が配置される側は駆動側と呼ばれる。
スリッタ刃受けのための横移動位置検出器群303A乃至303Eが、スリッタスコアラ制御装置242に接続され、5組のスリッタヘッドS1乃至S5における5つのスリッタ刃受けユニットの前後方向の位置である横移動位置をそれぞれ検出するために設けられる。位置検出器群303A乃至303Eは、横移動サーボモータ84を含む5つの横移動サーボモータにそれぞれ内蔵された5つの位置検出器から構成される。スリッタ刃のための横移動位置検出器群304A乃至304Eが、スリッタスコアラ制御装置242に接続され、5組のスリッタヘッドS1乃至S5における5つのスリッタ刃ユニットの前後方向の位置である横移動位置を検出するために設けられる。位置検出器群304A乃至304Eは、横移動サーボモータ99を含む5つの横移動サーボモータにそれぞれ内蔵された5つの位置検出器から構成される。昇降位置検出器群305A乃至305Eが、スリッタスコアラ制御装置242に接続され、5つのスリッタ刃ユニットにおける5つの上下移動体の上下方向の位置である昇降位置をそれぞれ検出するために設けられる。位置検出器群305A乃至305Eは、昇降サーボモータ107を含む5つの昇降サーボモータにそれぞれ内蔵された5つの位置検出器から構成される。
位置切換回路306が、スリッタスコアラ制御装置242に接続され、スリッタスコアラ制御装置242からの指令に従って、5つのスリッタ刃受けユニットR1乃至R5における5つのエアシリンダの作動をそれぞれ制御する。図5において、エアシリンダ89を含む5つのエアシリンダは、エアシリンダ群307として示され、スリッタ刃受け90を含む5つのスリッタ刃受けは、スリッタ刃受け群308として示される。横移動駆動回路309は、スリッタスコアラ制御装置242に接続され、スリッタスコアラ制御装置242からの指令に従って、5つの横移動サーボモータの回転方向、回転量、および回転速度を制御する。図5において、横移動サーボモータ84を含む5つの横移動サーボモータは、横移動サーボモータ群310として示される。
昇降駆動回路311は、スリッタスコアラ制御装置242に接続され、スリッタスコアラ制御装置242からの指令に従って、5つのスリッタ刃ユニットN1乃至N5における5つの昇降サーボモータの回転方向、回転量、および回転速度を制御する。図5において、昇降サーボモータ107を含む5つの昇降サーボモータは、昇降サーボモータ群312として示され、スリッタ刃110を含む5つのスリッタ刃は、スリッタ刃群313として示される。横移動駆動回路314は、スリッタスコアラ制御装置242に接続され、スリッタスコアラ制御装置242からの指令に従って、5つの横移動サーボモータの回転方向、回転量、および回転速度を制御する。図5において、横移動サーボモータ99を含む5つの横移動サーボモータは、横移動サーボモータ群315として示される。
表示部316が、スリッタスコアラ制御装置242に接続され、スリッタスコアラ制御装置242からの指令に従って、操作パネル302から入力された情報、およびエラーメッセージなどの各種の情報を表示する。表示部316は、フレーム60の前面において操作パネル302の近傍に配置される。
《実施形態の動作および作用》
本実施形態のコルゲートマシン1の動作および作用について以下に説明する。図6および図7は、スリッタヘッドS1乃至S5を幅方向に位置決めするためのスリッタ位置決め制御プログラムを示すフローチャートである。管理装置200は、連続する複数のオーダの実行を管理し、現在実行されているオーダの次に実行されるオーダについて、スリッタ位置決め制御プログラムを実行する。生産管理計画中の最初のオーダを実行する際には、スリッタ位置決め制御プログラムは、その最初のオーダの実行前に実行される。図6および図7に示す各ステップSTの処理は、管理装置200が実行する処理である。
本実施形態では、スリッタヘッドS1乃至S5により、図8に示すように段ボールから余剰シートを裁断しないモードを通常裁断モードと呼び、図9に示すように段ボールから余剰シートSY1を裁断するモードを余剰裁断モードと呼ぶ。図8および図9は、段ボールを2丁取りで裁断する状態を示し、図中の破線は両スコアラ31、32により施される罫線を示す。
スリッタ位置決め制御プログラムの実行が開始されると、ST1において、トリム片の幅合計値STMが算出される。具体的には、管理装置200は、スリッタ位置決め制御の対象となるオーダに関して、段ボールの紙幅WS、丁取り数NT、および丁取り幅WFなどの情報を、データメモリ230に記憶される生産管理計画から読み出す。トリム片の幅合計値STMは、丁取り数NTと丁取り幅WFとを乗算した値を、紙幅WSから差し引いた値(WS−NT×WF)として算出される。
ST2において、幅合計値STMが閾値SHより大きいか否かが判断される。具体的には、管理装置200は、スリッタ位置決め制御の対象となるオーダに関して、段ボールのフルートの種類を、データメモリ230に記憶される生産管理計画から読み出し、そのフルートの種類に対応する閾値SHをデータメモリ230から読み出す。ST1において算出された幅合計値STMが、読み出された閾値SHより大きいか否かが判断される。幅合計値STMが閾値SHより大きいと判断される場合(ST2:YES)、図7に示すST11に処理が進み、余剰裁断モードが実行される。幅合計値STMが閾値SHより大きいと判断されない場合(ST2:NO)、ST3に処理が進み、通常裁断モードが実行される。
〈通常裁断モード〉
ST3において、丁取り数NTが「1」であるか否かが判断される。丁取り数NTが「1」であると判断される場合(ST3:YES)、ST4に処理が進む。丁取り数NTが「1」であると判断されない場合(ST3:NO)、ST5に処理が進む。
ST4において、スリッタヘッドS1乃至S5の幅方向の位置PS1乃至PS5が設定されるとともに、スリッタヘッドS1乃至S5の作動および不作動を指令する制御指令CS1乃至CS5が設定される。本実施形態では、ダブルフェーサ10から搬送路上を搬送される段ボールの幅方向の中央位置を原点として、スリッタ33の操作側に向かう方向を正方向とし、駆動側に向かう方向を負方向として、スリッタヘッドS1乃至S5の位置PS1乃至PS5が設定される。たとえば、PS1=0により、スリッタヘッドS1を原点に位置決めすることが指令される。PS5=−WF/2により、スリッタヘッドS5を原点から駆動側にWF/2だけ離れた位置に位置決めすることが指令される。また、CS1=0により、スリッタヘッドS1を不作動にすることが指令される。CS5=1により、スリッタヘッドS5を作動させることが指令される。たとえば、スリッタヘッドS1の不作動は、エアシリンダ89の作動棹89Aを引っ込ませてスリッタ刃受け90をアンロード位置に位置決めするとともに、スリッタ刃110がペーパライン位置HPLから下降するように昇降サーボモータ107を回転駆動した状態である。反対に、スリッタヘッドS1の作動は、エアシリンダ89の作動棹89Aを突出させてスリッタ刃受け90をロード位置に位置決めするとともに、スリッタ刃110がペーパライン位置HPLから上昇するように昇降サーボモータ107を回転駆動した状態である。また、ST4において、位置PS1乃至PS5と制御指令CS1乃至CS5とが、スリッタ位置決め制御の対象となるオーダに対応付けて、データメモリ230に記憶される。
ST5において、丁取り数NTが「2」であるか否かが判断される。丁取り数NTが「2」であると判断される場合(ST5:YES)、ST6に処理が進む。丁取り数NTが「2」であると判断されない場合(ST5:NO)、ST7に処理が進む。
ST6において、スリッタヘッドS1乃至S5の幅方向の位置PS1乃至PS5が設定されるとともに、スリッタヘッドS1乃至S5の作動および不作動を指令する制御指令CS1乃至CS5が設定される。具体的には、図8に示す2丁取りの裁断を行うために、スリッタヘッドS5の位置PS5、スリッタヘッドS3の位置PS3、スリッタヘッドS1の位置PS1、スリッタヘッドS2の位置PS2、およびスリッタヘッドS4の位置PS4が、−WF、−WF/2、「0」(原点)、WF/2、およびWFにそれぞれ設定される。スリッタヘッドS5の制御指令CS5、スリッタヘッドS1の制御指令CS1、およびスリッタヘッドS4の制御指令CS4が、作動を示す「1」にそれぞれ設定され、スリッタヘッドS3の制御指令CS3、およびスリッタヘッドS2の制御指令CS2が、不作動を示す「0」にそれぞれ設定される。図8に示すように、段ボールは、実線で示すスリッタヘッドS5、S1、S4により裁断され、2枚の正規シートSF11、SF12が生産されるとともに、2つのトリム片TM11、TM12が生ずる。2枚の正規シートSF11、SF12の幅WF11、WF12は、オーダに従って設定された丁取り幅WFである。トリム片TM11、TM12の幅WT11、WT12は、幅合計値STMの半分の幅である。また、ST6において、位置PS1乃至PS5と制御指令CS1乃至CS5とが、スリッタ位置決め制御の対象となるオーダに対応付けて、データメモリ230に記憶される。
ST7において、丁取り数NTが「3」であるか否かが判断される。丁取り数NTが「3」であると判断される場合(ST7:YES)、ST8に処理が進む。丁取り数NTが「3」であると判断されない場合(ST7:NO)、ST9に処理が進む。
ST8において、スリッタヘッドS1乃至S5の幅方向の位置PS1乃至PS5が設定されるとともに、スリッタヘッドS1乃至S5の作動および不作動を指令する制御指令CS1乃至CS5が設定される。具体的には、3丁取りの裁断を行うために、スリッタヘッドS5の位置PS5、スリッタヘッドS3の位置PS3、スリッタヘッドS1の位置PS1、スリッタヘッドS2の位置PS2、およびスリッタヘッドS4の位置PS4が、−WF×NT/2、−WF/2、WF/2、WF/2+DS、およびWF×NT/2にそれぞれ設定される。スリッタヘッドS5の制御指令CS5、スリッタヘッドS3の制御指令CS3、スリッタヘッドS1の制御指令CS1、およびスリッタヘッドS4の制御指令CS4が、作動を示す「1」にそれぞれ設定され、スリッタヘッドS2の制御指令CS2が、不作動を示す「0」に設定される。不作動となるスリッタヘッドS2の位置PS2は、作動されるスリッタヘッドS1の位置PS1から最小距離DSだけ離れて設定される。また、ST8において、位置PS1乃至PS5と制御指令CS1乃至CS5とが、スリッタ位置決め制御の対象となるオーダに対応付けて、データメモリ230に記憶される。
ST9において、丁取り数NTが「4」であるか否かが判断される。丁取り数NTが「4」であると判断される場合(ST9:YES)、ST10に処理が進む。丁取り数NTが「4」であると判断されない場合(ST9:NO)、スリッタ位置決め制御が終了する。
ST10において、スリッタヘッドS1乃至S5の幅方向の位置PS1乃至PS5が設定されるとともに、スリッタヘッドS1乃至S5の作動および不作動を指令する制御指令CS1乃至CS5が設定される。具体的には、4丁取りの裁断を行うために、スリッタヘッドS5の位置PS5、スリッタヘッドS3の位置PS3、スリッタヘッドS1の位置PS1、スリッタヘッドS2の位置PS2、およびスリッタヘッドS4の位置PS4が、−WF×2、−WF、「0」(原点)、WF、およびWF×2にそれぞれ設定される。スリッタヘッドS5の制御指令CS5、スリッタヘッドS3の制御指令CS3、スリッタヘッドS1の制御指令CS1、スリッタヘッドS2の制御指令CS2、およびスリッタヘッドS4の制御指令CS4の全てが、作動を示す「1」にそれぞれ設定される。また、ST10において、位置PS1乃至PS5と制御指令CS1乃至CS5とが、スリッタ位置決め制御の対象となるオーダに対応付けて、データメモリ230に記憶される。
〈余剰裁断モード〉
ST2において幅合計値STMが閾値SHより大きいと判断されると(ST2:YES)、図7に示すST11に処理が進み、余剰裁断モードの実行が開始される。ST11において、トリム幅WTが設定される。本実施形態では、スリッタ33の操作側および駆動側で裁断されるトリム片TMの幅は、同じ幅とされ、トリム幅WTに設定される。トリム幅WTは、閾値SHの半分より小さい幅である。たとえば、閾値SHが140mmである場合、トリム幅WTは、140mmの半分より小さい幅、25mmに設定される。
ST12において、余剰幅WYが算出される。具体的には、余剰幅WYは、丁取り数NTと丁取り幅WFとを乗算した値と、トリム幅WTの2倍の値との合計値を、紙幅WSから差し引いた値(WS−NT×WF−WT×2)として算出される。
ST13において、丁取り数NTが「1」であるか否かが判断される。丁取り数NTが「1」であると判断される場合(ST13:YES)、図6に示すST3に処理が進む。丁取り数NTが「1」であると判断されない場合(ST13:NO)、ST14に処理が進む。
ST14において、丁取り数NTが「2」であるか否かが判断される。丁取り数NTが「2」であると判断される場合(ST14:YES)、ST15に処理が進む。丁取り数NTが「2」であると判断されない場合(ST14:NO)、ST16に処理が進む。
ST15において、スリッタヘッドS1乃至S5の幅方向の位置PS1乃至PS5が設定されるとともに、スリッタヘッドS1乃至S5の作動および不作動を指令する制御指令CS1乃至CS5が設定される。具体的には、図9に示す2丁取りの裁断を行うために、スリッタヘッドS5の位置PS5、スリッタヘッドS3の位置PS3、スリッタヘッドS1の位置PS1、スリッタヘッドS2の位置PS2、およびスリッタヘッドS4の位置PS4が、−(WF+WY/2)、−(WY/2+DS)、−WY/2、WY/2、およびWF+WY/2にそれぞれ設定される。スリッタヘッドS5の制御指令CS5、スリッタヘッドS1の制御指令CS1、スリッタヘッドS2の制御指令CS2、およびスリッタヘッドS4の制御指令CS4が、作動を示す「1」にそれぞれ設定され、スリッタヘッドS3の制御指令CS3が、不作動を示す「0」に設定される。図9に示すように、段ボールは、実線で示すスリッタヘッドS5、S1、S2、S4により裁断され、2枚の正規シートSF21、SF22が生産されるとともに、2つのトリム片TM21、TM22が生ずる。さらに、余剰シートSY1が2枚の正規シートSF21、SF22の間に生産される。2枚の正規シートSF21、SF22の幅WF21、WF22は、オーダに従って設定された丁取り幅WFである。トリム片TM21、TM22の幅WT21、WT22は、ST11において設定されたトリム幅WTである。余剰シートSY1の余剰幅WY1は、ST12において算出された余剰幅WYである。図9に示すように、不作動となるスリッタヘッドS3の位置PS3は、作動されるスリッタヘッドS1の位置PS1から最小距離DSだけ離れて設定される。また、ST15において、位置PS1乃至PS5と制御指令CS1乃至CS5とが、スリッタ位置決め制御の対象となるオーダに対応付けて、データメモリ230に記憶される。
ST16において、丁取り数NTが「3」であるか否かが判断される。丁取り数NTが「3」であると判断される場合(ST16:YES)、ST17に処理が進む。丁取り数NTが「3」であると判断されない場合(ST16:NO)、ST18に処理が進む。
ST17において、スリッタヘッドS1乃至S5の幅方向の位置PS1乃至PS5が設定されるとともに、スリッタヘッドS1乃至S5の作動および不作動を指令する制御指令CS1乃至CS5が設定される。具体的には、図10に示す3丁取りの裁断を行うために、スリッタヘッドS5の位置PS5、スリッタヘッドS3の位置PS3、スリッタヘッドS1の位置PS1、スリッタヘッドS2の位置PS2、およびスリッタヘッドS4の位置PS4が、−(WF×NT+WY)/2、−(WF×NT+WY)/2+WF、−(WF×NT+WY)/2+WF×2、(WF×NT+WY)/2−WF、および(WF×NT+WY)/2にそれぞれ設定される。スリッタヘッドS5の制御指令CS5、スリッタヘッドS3の制御指令CS3、スリッタヘッドS1の制御指令CS1、スリッタヘッドS2の制御指令CS2、およびスリッタヘッドS4の制御指令CS4の全てが、作動を示す「1」にそれぞれ設定される。図10に示すように、段ボールは、スリッタヘッドS1乃至S5により裁断され、3枚の正規シートSF31、SF32、SF33が生産されるとともに、2つのトリム片TM31、TM32が生ずる。さらに、余剰シートSY2が2枚の正規シートSF31、SF32の間に生産される。3枚の正規シートSF31、SF32、SF33の幅WF31、WF32、WF33は、オーダに従って設定された丁取り幅WFである。トリム片TM31、TM32の幅WT31、WT32は、ST11において設定されたトリム幅WTである。余剰シートSY2の余剰幅WY2は、ST12において算出された余剰幅WYである。また、ST17において、位置PS1乃至PS5と制御指令CS1乃至CS5とが、スリッタ位置決め制御の対象となるオーダに対応付けて、データメモリ230に記憶される。
ST18において、丁取り数NTが「4」であるか否かが判断される。丁取り数NTが「4」であると判断される場合(ST18:YES)、ST19に処理が進む。丁取り数NTが「4」であると判断されない場合(ST18:NO)、スリッタ位置決め制御が終了する。
ST19において、エラーメッセージが表示部316に表示される。具体的には、余剰裁断モードにおいて、4丁取りの裁断は不可能である旨のエラーメッセージが表示部316に表示される。作業者は、エラーメッセージを見て、オーダの丁取り数などの仕様を確認することができる。
(スタッカ装置50における段ボールシートの積載状態)
本実施形態において、2丁取りのオーダと、3丁取りのオーダとが、余剰裁断モードで順次実行された場合について説明する。一般に、トリム片の幅が大きくなる場合でも、原紙の交換時間を削減するために、同じ紙幅の原紙を使用して段ボールを生産することがある。たとえば、2丁取りのオーダと、3丁取りのオーダとが、同じ紙幅WSの段ボールを使用して順次実行される場合、まず、2丁取りのオーダに従って段ボールは図9に示すように裁断される。2丁取りのオーダに従うシート枚数の段ボールシートがカットオフ装置40により切断された後に、3丁取りのオーダに従って段ボールは図10に示すように裁断される。3丁取りのオーダに従うシート枚数の段ボールシートがカットオフ装置40により切断される。各オーダの実行に際して、スリッタヘッドS1乃至S5は、データメモリ230に記憶された位置PS1乃至PS5と制御指令CS1乃至CS5とに従って、幅方向に位置決めされるとともに、その作動および不作動が制御される。スリッタヘッドS1乃至S5が位置決めされるときに、両スコアラ31、32の多数の上下罫線ロール対も、スリッタヘッドS1乃至S5の位置に合わせて、幅方向に位置決めされる。
カットオフ装置40により切断された段ボールシートは、スタッカ装置50に搬送されて積載される。図11は、パレット54上に段ボールシートが積載された状態を示す。図11において、2丁取りに裁断された段ボールシートがパレット54上に積載され、その上に、3丁取りに裁断された段ボールシートが積載される。余剰シートSY1は、正規シートSF21、SF22に挟まれて積載される。余剰シートSY2は、正規シートSF31、SF32に挟まれて積載される。
《実施形態の効果》
本実施形態では、段ボールの中央位置近傍に配置される隣接する2つの段ボールシートの間に、余剰シートSY1、SY2が配置されることから、スタッカ装置50により積載されている間、および搬出コンベア52により搬送されている間でも、段ボールシートおよび余剰シートSY1、SY2の積載状態が装置およびコンベアの振動などにより崩れることを低減することができる。また、板状の段ボールシートが、カッタオフ装置40の送出側コンベア44からスタッカ装置50の搬出コンベア51にかけて、重ねられつつ搬送される間においても、余剰シートSY1、SY2が2つの正規シートの間に位置した状態であることにより、余剰シートSY1、SY2の整列姿勢を確実に保つことができる。
本実施形態では、スリッタヘッドS1乃至S5のうちで、隣接するスリッタヘッドS1とスリッタヘッドS2との間の間隔を最も小さい間隔にすることができる構成である。余剰シートSY1、SY2は、両スリッタヘッドS1、S2のスリッタ刃により裁断されることから、余剰シートSY1、SY2の幅をスリッタ33により裁断可能な最小の幅まで小さい幅に設定することができる。
本実施形態では、管理装置200が、現在実行されているオーダの次のオーダについて、図6に示すスリッタ位置決め制御プログラムを実行することから、現在のオーダが終了した後に直ちに次のオーダの実行を開始することができる。
[本発明と実施形態との構成の対応関係]
スリッタ33、およびスリッタヘッドS1乃至S5のスリッタ刃110が、本発明のスリッタ、およびスリッタ刃の一例である。管理装置200が、本発明のスリッタ制御装置の一例である。回収ユニットTS1、TS2が、本発明の回収手段の一例である。データメモリ230が、本発明の記憶部の一例である。操作パネル302が、本発明の操作部の一例である。管理装置200、およびST2、ST11の処理が、本発明のトリム幅設定部の一例である。管理装置200、およびST12の処理が、本発明の余剰幅設定部の一例である。管理装置200、およびST15、ST17の処理が、本発明の制御部の一例である。
[変形例]
本発明の実施形態について以上説明したが、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において当業者であれば種々の変形を加えることができる。
(1)本実施形態では、スリッタスコアラ30は、単一のユニットのスリッタスコアラから構成されるが、この構成に限定されない。たとえば、スリッタスコアラが、搬送方向FDに沿って配列された第1のユニットと第2のユニットとから構成され、一方のユニットが稼動中に、他方のユニットについて、図6に示すスリッタ位置決め制御プログラムが実行される構成でもよい。
(2)本実施形態では、管理装置200が、図6および図7に示すスリッタ位置決め制御プログラムであるが、この構成に限定されない。たとえば、スリッタスコアラ制御装置242が、管理装置200から各オーダに関する段ボールの紙幅WS、丁取り数NT、丁取り幅WFなどの情報を受け取り、スリッタ位置決め制御プログラムを実行する構成でもよい。この変形例では、スリッタスコアラ制御装置242のプログラムメモリ300が、スリッタ位置決め制御プログラムを記憶することになる。
(3)本実施形態では、スタッカ装置50は、ダウンスタッカの構成を有するが、これに限定されない。たとえば、スタッカ装置は、段ボールシートを搬入するコンベアが段ボールシートの搬入の度に上昇する構成、すなわちアップタッカの構成であってもよい。アップスタッカの構成は、特許第5234264号公報などにより公知である。
(4)本実施形態では、5組のスリッタヘッドS1乃至S5が備えられ、余剰裁断モードでは、3丁取りの裁断が実行される構成であるが、この構成に限定されない。たとえば、6組以上のスリッタヘッドが備えられ、余剰裁断モードでは、4丁取り以上の裁断が実行される構成でもよい。
(5)本実施形態では、余剰裁断モードで裁断される2つのトリム片TM21、TM22のトリム幅WT21、WT22が同じ幅に設定される構成であるが、この構成に限定されない。たとえば、スリッタ33の駆動側で生ずるトリム片TM22のトリム幅WT22が、操作側で生ずるトリム片TM21のトリム幅WT21より大きく設定される構成でもよい。この変形例では、トリム幅WT22は、段ボールが搬送方向FDに搬送されている間に搬送方向FDと直交する幅方向に蛇行したとしても、駆動側の段ボールの側端部を確実にトリミングすることができるように余裕をもった幅に設定される。一方、作業者は、操作側で生ずるトリム片TM21のトリム幅WT21を直接見て監視することができるので、トリム幅WT21はトリム幅WT22より小さく設定される。
(6)本実施形態では、回収ユニットTS1、TS2が、2つのトリム片を吸引する構成であるが、この構成に限定されない。たとえば、特許文献1に記載される細裁断機構を回収ユニットの上流側に配置して、少なくとも一方の回収ユニットが、細裁断機構により細かく裁断されたトリム片を吸引する構成でもよい。この変形例では、閾値SHは、細裁断機構により裁断可能なトリム片の最大幅に基いて予め定められることになる。
(7)本実施形態では、管理装置200は、現在のオーダが実行されている間に、次のオーダについて図6および図7に示すスリッタ位置決め制御プログラムを実行する構成であるが、この構成に限定されない。たとえば、作業者がオーダ開始ボタンなどの操作部を操作してオーダの開始を管理装置200に指示したときに、スリッタ位置決め制御プログラムの実行が開始される構成でもよい。
(8)本実施形態では、スリッタヘッドS1、S2により、1つの余剰シートSY1、SY2が裁断される構成であるが、余剰シートSY1、SY2の数は1つに限定されない。たとえば、スリッタヘッドが6組設けられ、3丁取りの裁断を実行する場合に、段ボールの中央に位置する正規シートの両側において2つの余剰シートが裁断される構成でもよい。
(9)本実施形態では、管理装置200が、現在実行されているオーダの次のオーダについて、図6および図7に示すスリッタ位置決め制御プログラムを実行する構成であるが、この構成に限定されない。たとえば、現在実行されているオーダより後に実行される複数のオーダについて、スリッタ位置決め制御プログラムを事前にまとめて実行し、各スリッタヘッドの幅方向の位置情報、および、各ヘッドの作動または不作動を指令する制御情報を、データメモリ230に記憶する構成でもよい。
(10)本実施形態では、スリッタヘッドS1乃至S5のうちで、スリッタヘッドS1、S2が最も接近することができる構成であり、余剰シートSY1、SY2はスリッタヘッドS1、S2のスリッタ刃により裁断される構成であるが、この構成に限定されない。たとえば、スリッタヘッドS1、S2以外の隣接する2つのスリッタヘッドが最も接近することができる構成であっても、余剰シートSY1、SY2は、段ボールの中央位置近傍に配置されるスリッタヘッドS1、S2のスリッタ刃により裁断される構成であってもよい。
1 コルゲートマシン
33 スリッタ
50 スタッカ装置
90 スリッタ刃受け
110 スリッタ刃
200 管理装置
210 プログラムメモリ
230 データメモリ
S1乃至S5 スリッタヘッド
R1乃至R5 スリッタ刃受けユニット
N1乃至N5 スリッタ刃ユニット
TS1、TS2 回収ユニット
SF21、SF22、SF31、SF32、SF33 正規シート
TM21、TM22、TM31、TM32 トリム片
SY1、SY2 余剰シート
WS 段ボールの紙幅
WF21、WF22、WF31、WF32、WF33 丁取り幅
WT21、WT22、WT31、WT32 トリム幅
WY1、WY2 余剰幅

Claims (6)

  1. 所定幅の段ボールの両側端部を搬送方向にトリミングしながら、オーダに応じた丁取り幅で丁取り数の正規シートに段ボールを裁断する複数のスリッタ刃を備えたスリッタを制御する制御装置であって、
    段ボールの所定幅から丁取り数の正規シートの丁取り幅の合計値を差し引いた値が、所定閾値を超える場合に、段ボールの両側端部をそれぞれトリミングして生ずる2つのトリム片について、各トリム片の幅を所定閾値の半分以下のトリム幅に設定するトリム幅設定部と、
    2つのトリム片について設定されたトリム幅の合計値と、丁取り数の正規シートの丁取り幅の合計値とを段ボールの所定幅から差し引いた値を、余剰シートの余剰幅として設定する余剰幅設定部と、
    丁取り数の正規シートのうち、隣接する2つの正規シートの間に余剰幅の余剰シートが配置されるように段ボールを裁断するとともに、段ボールの両側端部をトリム幅でトリミングするために、搬送方向と直交する幅方向において複数のスリッタ刃の位置を制御する制御部とを備えるスリッタ制御装置。
  2. 制御部は、搬送方向と直交する幅方向において段ボールの中央位置近傍に配置される隣接する2つの正規シートの間に余剰幅の余剰シートが配置されるように段ボールを裁断するために、複数のスリッタ刃の位置を制御する請求項1に記載のスリッタ制御装置。
  3. スリッタは、各トリム片を吸引して回収する回収手段を備え、
    所定閾値は、回収手段が吸引可能な各トリム片の最大幅の2倍の値に基いて予め定められる請求項1または請求項2に記載のスリッタ制御装置。
  4. 段ボールのフルートの種類に対応して所定閾値を記憶する記憶部を備え、
    トリム幅設定部は、各オーダにより生産される段ボールのフルートの種類に対応する所定閾値を記憶部から読み出す請求項1乃至3のいずれかに記載のスリッタ制御装置。
  5. スリッタは、搬送方向と直交する幅方向における一方の側に配置される操作部を備え、
    トリム幅設定部は、段ボールの両側端部をそれぞれトリミングして生ずる2つのトリム片のうち、他方の側で生ずるトリム片のトリム幅が、一方の側で生ずるトリム片のトリム幅より大きくなるように設定する請求項1乃至4のいずれかに記載のスリッタ制御装置。
  6. 複数のスリッタ刃のうち、搬送方向と直交する幅方向において最も接近することができる2つの特定のスリッタ刃が段ボールを余剰幅の余剰シートに裁断するように、制御部は、複数のスリッタ刃の位置を制御する請求項1乃至5のいずれかに記載のスリッタ制御装置。

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