JPH0847856A - 研磨装置 - Google Patents

研磨装置

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Publication number
JPH0847856A
JPH0847856A JP18348394A JP18348394A JPH0847856A JP H0847856 A JPH0847856 A JP H0847856A JP 18348394 A JP18348394 A JP 18348394A JP 18348394 A JP18348394 A JP 18348394A JP H0847856 A JPH0847856 A JP H0847856A
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polishing
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reciprocating
virtual
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JP18348394A
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Inventor
Toshihiro Noda
敏裕 野田
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Ryobi Ltd
Original Assignee
Ryobi Ltd
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Publication date
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  • Automatic Control Of Machine Tools (AREA)
  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 往復移動範囲を容易に調整することができ、
しかもこの往復移動範囲を必要最小限に抑えて研磨動作
の無駄を省き、研磨作業の効率を高めることができる研
磨装置の提供を目的としている。 【構成】 フレーム4上のテーブル2には刃物10が固
定されており、この刃物10を荒砥石11Kや仕上砥石
12Kで研磨する。研磨を行なう場合、テーブル2は所
定の往復移動範囲において、矢印92、93方向への往
復移動を繰り返す。この往復移動範囲の幅の制御は、検
出用バー20が基準状態検出スイッチ8に接した位置を
基準に行なわれ、この位置が検出された時点からタイマ
値Xを減算し、このタイマ値Xが「0」になった時にテ
ーブル2を逆方向に移動させるようにする。この場合の
タイマ値Xは、載置マーク6Pから作動対象として選択
されている砥石までのずれ量を加算または減算して求め
られる値である。このため、荒砥石11K、仕上砥石1
2Kに対し、必要最小限の範囲でテーブル2を往復移動
させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は研磨装置の構造に関し、
特に砥石等の研磨部に対する研磨対象物の往復移動範囲
を容易かつ正確に調整することができ、しかもこの往復
移動範囲を必要最小限に抑えて研磨動作の無駄を省き、
研磨作業の効率を高めることができる研磨装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】研磨装置の概略を、図21に基づいて説
明する。フレーム69にはレール(図示せず)が設けら
れており、このレールに沿ってテーブル60は矢印9
2、93方向に摺動可能に取り付けられている。テーブ
ル60の移動は、テーブル移動モータ(図示せず)が正
逆回転を行ない制御する。なお、このテーブル60上
に、刃物が置かれて固定される。
【0003】テーブル60上部には、荒砥石11K、仕
上砥石12Kが位置している。これら荒砥石11K、仕
上砥石12Kは、各々砥石回転モータ11、12によっ
て回転し、テーブル60上の刃物を研磨する。また、砥
石回転モータ11および荒砥石11K、砥石回転モータ
12および仕上砥石12Kは、それぞれ砥石昇降モータ
(図示せず)によって矢印90、91方向に昇降するよ
うになっている。
【0004】刃物を研磨する場合、まず荒砥石11Kを
回転させ、続いて砥石回転モータ11および荒砥石11
Kを矢印90方向に下降させ、荒砥石11Kと刃物を接
触させる。この場合、テーブル60は、テーブル移動モ
ータの正逆回転によって矢印92、93方向の往復移動
を繰り返している。テーブル60が往復移動することに
より、刃物は全長にわたって研磨される。
【0005】荒砥石11Kによる研磨が終了すると、荒
砥石11Kを矢印91方向に上昇させ、続いて砥石回転
モータ12、仕上砥石12Kを矢印90方向に下降させ
る。そして、同様にテーブル60を往復移動させなが
ら、仕上砥石12Kによる研磨を行なう。以上のように
して、荒砥石11K、仕上砥石12Kにより刃物を研磨
する。
【0006】テーブル60の往復移動を制御するための
従来例として、特開昭62−228358号公報に開示
されている研磨装置がある。この研磨装置は図22に示
すように、テーブル60にラックギア100が固定され
ており、ラックギア100にはピニオンギア105が噛
合している。このピニオンギア105は、モータ106
の駆動によって正逆回転する。なお、モータ106は制
御回路107によって制御されている。
【0007】テーブル60には作動杆60Tが設けられ
ており、テーブル60の両端側にはリミットスイッチ1
01、102が位置している。このリミットスイッチ1
01、102は、フレーム69(図21)に固定されて
いる。リミットスイッチ101、102は往復移動する
作動杆60Tの軌道上に位置しており、作動杆60Tと
の接触を検出する。
【0008】たとえば、テーブル60が図22に示す状
態から矢印92方向に移動した場合、作動杆60Tはリ
ミットスイッチ102と接する。そして、リミットスイ
ッチ102がONされ、このON信号はリード線108
を介して制御回路107に与えられる。制御回路107
はこれを受けてモータ106を逆回転させ、テーブル6
0を矢印93方向に移動させる。
【0009】そして、作動杆60Tがリミットスイッチ
101と接した時点で制御回路106は再びテーブル6
0を矢印92方向に移動させる。このように作動杆60
Tによるリミットスイッチ101、102の作動に基づ
いてテーブル60は矢印92、93方向への往復移動を
繰り返す。なお、図22において、砥石回転モータ1
1、12、荒砥石11K、仕上砥石12K等は省略され
ている。
【0010】また、テーブルを往復移動させる他の研磨
装置の従来例として図23に掲げるものがある。この研
磨装置はテーブル60の背面に近接させてリミットスイ
ッチ64が設けられている。そして、このリミットスイ
ッチ64の切り換えによってテーブル60の往復移動が
制御される。リミットスイッチ64には検出器63が接
続されており、この検出器63は図に示すようにV字型
のレバー63a、63bを有している。他方、テーブル
60には検出用バー61、62が設けられている。
【0011】図23に示す状態からテーブル60が矢印
92方向へ移動すると、検出用バー61のキック部61
Fはやがて検出器63のレバー63aに接し、V字型の
レバー63a、63bを矢印92方向に押し倒す。この
レバー63a、63bの切り換えによってリミットスイ
ッチ64がON状態になり、切り換え回路65を介して
テーブル移動モータに信号が与えられてテーブル60は
逆方向、すなわち矢印93方向へ移動する。
【0012】同様に、検出用バー62のキック部62F
がレバー63bを押し倒すと、リミットスイッチ64は
OFF状態になり、再びテーブル60は矢印92方向に
移動する。このように、検出用バー61、62の各キッ
ク部61F、62Fが、検出器63のレバー63a、6
3bを押圧することによって、テーブル60の往復移動
が行なわれる。
【0013】検出用バー61、62は、位置調整が可能
になっている。この検出用バー61、62の位置調整に
よってテーブル60の往復移動の幅、すなわち往復移動
範囲を調整することができる。検出用バー61の拡大図
を図24に示す。検出用バー61には調整用長孔61G
が形成されており、この調整用長孔61Gを通じて位置
決めボルト61Nがテーブル60に対して締め込まれて
いる。なお、検出用バー62も同様の構造を備えてい
る。
【0014】往復移動範囲を調整する場合は、この位置
決めボルト61Nを緩める。位置決めボルト61Nを緩
めると、検出用バー61は調整用長孔61Gの範囲で矢
印92、93方向に自在に摺動可能になる。そして、刃
物の大きさに応じて、検出用バー61を所望の箇所に位
置させた後、位置決めボルト61Nを締め込み、位置固
定を行なう。検出用バー62についても同様にして位置
調整を行なう。
【0015】このように検出用バー61、62の位置調
整を行なうことによって、テーブル60におけるキック
部61F、62Fの位置を変化させる。キック部61
F、62Fの位置調整により、検出器63のレバー63
a、63bの切り換え位置を制御して往復移動範囲を調
整することができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来の研磨装置には次
のような問題があった。まず、図22に示す研磨装置で
は、テーブル60の往復移動の幅を調整することができ
ない。研磨対象となる刃物の大きさは様々であり、たと
えば比較的、小さな刃物を研磨する場合は、テーブル6
0の往復移動の幅も小さくて十分である。図22の研磨
装置ではこの往復移動の幅を調整できないため、テーブ
ル60は必要以上の範囲で往復移動を行ない、無駄な動
作によって作業効率が悪くなるという問題がある。
【0017】図23に示す研磨装置は、検出用バー6
1、62の位置調整を行なうことによってテーブル60
の往復移動の幅を制御することができる。このため、刃
物の大きさによって往復移動範囲を調整することがで
き、必要以上の範囲の無駄な動作を行なうという問題は
ない。
【0018】しかし、この研磨装置では上記のように、
往復移動範囲を調整する場合、まず検出用バー61、6
2の位置決めボルト61N、62Nを緩め、検出用バー
61、62の位置調整を行なった後、位置決めボルト6
1N、62Nを締め込む必要がある。このため、往復移
動範囲の調整に手間がかかり、作業効率が低下するとい
う問題がある。また、この検出用バー61、62の位置
調整を行なう場合、研磨作業を中止し、装置を一旦停止
させなければならず、なおさら作業効率が低下する。
【0019】そこで本出願人は、上記の問題を解決する
ために、先に特願平6−125541号として図10に
示す研磨装置を提案した。この研磨装置のフレーム4に
は矢印92、93方向に移動可能なテーブル2が取り付
けられている。テーブル2には刃物取り付け台6が設け
られており、この刃物取り付け台6に研磨対象物である
刃物10が取り付けられ、固定される。
【0020】テーブル2はフレーム4上のレール(図示
せず)に沿って移動するようになっている。テーブル2
の底面には、ラックギア7が設けられており、ラックギ
ア7には送りモータ22の軸に固定されているピニオン
ギア24が噛合している。すなわち、テーブル2は、送
りモータ22の回転にしたがって矢印92、93方向に
移動する。なお、送りモータ22は、逆転信号が与えら
れると逆方向に回転するようになっている。
【0021】また、テーブル2の底面には検出用バー2
0が固定されており、テーブル2と一体的に移動してい
る。他方、フレーム4には検出スイッチ8が設けられて
おり、この検出用バー20を検出するようになってい
る。検出スイッチ8は、往復移動するテーブル2のほぼ
中心位置(基準位置)を検出する位置に設けられてい
る。
【0022】テーブル2上部には砥石台31、32が位
置しており、この砥石台31、32内には砥石回転モー
タ11、12が設けられている。そして、砥石回転モー
タ11、12にはそれぞれ荒砥石11K、仕上砥石12
Kが接続されており、砥石回転モータ11、12によっ
て回転して刃物10を研磨する。
【0023】また、砥石台31、32は昇降モータ3
3、34によって矢印90、91方向に昇降するように
なっている。昇降モータ33、34の回転軸部は昇降ネ
ジ33J、34Jとして形成されており、この昇降ネジ
33J、34Jが砥石台31、32に一体固定されたナ
ット31W、32Wに螺入している。昇降ネジ33J、
34Jとナット31W、32Wとの螺入により、昇降モ
ータ33、34の駆動にしたがって砥石台31、32は
昇降制御される。
【0024】以上のような研磨装置を用いて研磨作業を
行なう場合、まず、荒砥石11Kを矢印90方向に下降
させて刃物10に接触させる。そして、この状態でテー
ブル2を矢印92、93方向に往復移動させて研磨を行
なう。テーブル2の往復移動によって、刃物10は全長
にわたって研磨される。荒砥石11Kによる研磨終了
後、荒砥石11Kを矢印91方向に上昇させ、続いて仕
上砥石12Kを刃物10に接触させ、同様にテーブル2
を往復移動させて研磨を行なう。
【0025】刃物10の長さは様々であり、刃物10の
長さに応じてテーブル2の往復移動の往復移動範囲を制
御する必要がある。この往復移動範囲の制御は、上述の
検出スイッチ8、検出用バー20を用いて次のようにし
て行なわれる。検出スイッチ8が検出用バー20を検出
した時点、すなわち図10に示す状態にテーブル2が位
置した時点からのテーブル2の移動量をカウントする。
そして、このテーブル2の移動量と所定の設定値とが等
しくなったときにテーブル2を逆転させる。
【0026】たとえば、図10に示す状態からテーブル
2が矢印93方向に移動しているとする。この場合、矢
印93方向への移動量が設定値に達した時点でテーブル
2は逆方向(矢印92方向)へ移動する。そして、テー
ブル2は再び図10に示す状態に位置し、この時点から
再度、テーブル2の移動量のカウントを開始する。矢印
92方向への移動量が設定値に達したとき、テーブル2
は再び矢印93方向へ逆転移動する。
【0027】このように、検出スイッチ8による検出位
置を中心として、その両方向への移動量を設定値で制限
し、テーブル2を往復移動させる。そして、この設定値
をたとえば調整ダイヤル等で調整し自在に変化させれ
ば、所望の往復移動範囲でテーブル2を往復移動させる
ことが可能になる。
【0028】すなわち、オペレータが刃物10の長さに
応じて調整ダイヤルを操作し、その電圧値を変化させ
る。そして、この電圧値を取り込み、予め設定されてい
る演算式に基づいて設定値(タイマ値)を求め、テーブ
ル2の移動量が設定値に達した時点で逆転移動させる。
また、たとえばテーブル2の送りモータの回転数にした
がってテーブル2の逆転制御を行なうこともできる。こ
の場合、調整ダイヤルの電圧値を取り込み、予め設定さ
れている演算式に基づいて設定値(設定回数)を求め、
送りモータの回転数を検出してこの検出回転数が設定回
数に達した時点でテーブル2を逆転移動させる。
【0029】ところが、この往復移動範囲の制御では次
のような不都合が生じる。刃物10は荒砥石11K、仕
上砥石12Kの少なくとも2種類の砥石によって研磨が
行なわれ、この荒砥石11K、仕上砥石12Kは図10
に示すように、テーブル2の移動方向に向けて異なる位
置に配置されている。このため、荒砥石11K、仕上砥
石12Kのいずれの砥石で研磨する場合でも、刃物10
の全長にわたって研磨できるようにテーブル2の往復移
動範囲を確保しておく必要がある。
【0030】すなわち、図11の(ア)に示すように、
刃物10の端部10bが荒砥石11Kの外側ラインL1
を越え、また刃物10の端部10aが仕上砥石12Kの
外側ラインL4を越える範囲でテーブル2を往復移動さ
せる必要がある。この往復移動範囲で往復移動させてい
る限り、荒砥石11K、仕上砥石12Kのいずれの砥石
で研磨する場合でも、刃物10を全長にわたって確実に
研磨することができる。
【0031】しかし、荒砥石11Kで研磨を行なう場合
には、図11(イ)に示すように刃物10の端部10a
が荒砥石11Kの内側端部L2を越えれば刃物10の全
長を十分研磨できるはずであり、移動長さM1(図11
(ア))は荒砥石11Kの研磨には必要ない無駄な移動
である。また、仕上砥石12Kで研磨を行なう場合に
は、図11(ウ)に示すように刃物10の端部10bが
仕上砥石12Kの内側端部L3を越えれば刃物10の全
長を十分研磨できるはずであり、移動長さM2(図11
(ア))は仕上砥石12Kの研磨には必要ない無駄な移
動である。
【0032】このように、上記のテーブル2の往復移動
範囲の制御では、2種類の砥石間の移動長さだけ研磨動
作に無駄が生じ、研磨作業の効率を低下させるという不
都合がある。
【0033】そこで本発明は、往復移動範囲を容易に調
整することができ、しかもこの往復移動範囲を必要最小
限に抑えて研磨動作の無駄を省き、研磨作業の効率を高
めることができる研磨装置の提供を目的としている。
【0034】
【課題を解決するための手段】本発明に係る研磨装置
は、載置基準位置を備えており、当該載置基準位置に対
して位置決めされて研磨対象物が取り付けられるテーブ
ル、テーブルに取り付けられた研磨対象物を研磨する2
以上の研磨部であって、テーブルに取り付けられた研磨
対象物の異なる2以上の研磨位置に対して設けられてお
り、それぞれ独立して選択的に作動して研磨対象物を研
磨する2以上の研磨部、2以上の前記研磨位置の並び方
向に向けて、テーブルまたは研磨部を往復移動させる駆
動部であって、制御部からの逆転信号を受けて、テーブ
ルまたは研磨部の移動方向を逆方向に切り換え、テーブ
ルまたは研磨部を所定の往復移動範囲で往復移動させる
駆動部、研磨対象物の長さに応じた所定の往復移動範囲
が入力され、当該往復移動範囲に基づいて仮想移動範囲
設定値を設定する仮想移動範囲設定部、テーブルまたは
研磨部の基準状態を検出し、基準状態検出信号を出力す
る基準状態検出器、基準状態における載置基準位置から
2以上の研磨部までのそれぞれのずれ量を記憶している
ずれ量記憶部、前記基準状態検出信号によって起動し、
テーブルまたは研磨部の移動量を計数する移動量計数
部、を備えており、基準状態における載置基準位置から
作動対象として選択されている研磨部に向うずれ方向と
同一方向にテーブルが移動する場合は、仮想移動範囲設
定部に設定された仮想移動範囲設定値と、作動対象とし
て選択されている研磨部に対するずれ量とを加算して実
移動範囲設定値とし、当該実移動範囲設定値と、移動量
計数部の計数値とを比較し、両値が一致した時点で前記
駆動部に向けて逆転信号を出力し、前記ずれ方向と逆方
向にテーブルが移動する場合は、仮想移動範囲設定部に
設定された仮想移動範囲設定値から、作動対象として選
択されている研磨部についてのずれ量を減算して実移動
範囲設定値とし、当該実移動範囲設定値と、移動量計数
部の計数値とを比較し、両値が一致した時点で前記駆動
部に向けて逆転信号を出力する、ことを特徴としてい
る。
【0035】
【作用】本発明に係る研磨装置においては、基準状態に
おける載置基準位置から作動対象として選択されている
研磨部に向うずれ方向と同一方向にテーブルが移動する
場合は、仮想移動範囲設定部に設定された仮想移動範囲
設定値と、作動対象として選択されている研磨部に対す
るずれ量とを加算して実移動範囲設定値とし、この実移
動範囲設定値と、移動量計数部の計数値とを比較して、
両値が一致した時点で駆動部に向けて逆転信号を出力す
る。
【0036】また、ずれ方向と逆方向にテーブルが移動
する場合は、仮想移動範囲設定部に設定された仮想移動
範囲設定値から、作動対象として選択されている研磨部
についてのずれ量を減算して実移動範囲設定値とし、こ
の実移動範囲設定値と、移動量計数部の計数値とを比較
して、両値が一致した時点で駆動部に向けて逆転信号を
出力する。
【0037】このように、仮想移動範囲設定部に設定さ
れた仮想移動範囲設定値に基づいて逆転信号が出力さ
れ、テーブルまたは研磨部は逆方向に移動する。このた
め、所望の往復移動範囲を仮想移動範囲設定部を通じて
入力することによって、往復移動範囲を自在に制御する
ことができる。
【0038】また上述のように、ずれ方向に対するテー
ブルの移動方向にしたがって、仮想移動範囲設定値にず
れ量を加算し、または仮想移動範囲設定値からずれ量を
減算して、移動量計数部の計数値と比較し逆転信号を出
力する。このため、作動対象として選択されている研磨
部を基準として往復移動範囲を制御することができ、テ
ーブルまたは研磨部の往復移動範囲を必要最小限に抑え
ることが可能である。
【0039】
【実施例】本発明に係る研磨装置は、テーブル上の基準
位置から2以上の砥石に対するそれぞれのずれ量を予め
設定しておく。そして作動中の砥石を検出して、この砥
石に関するずれ量を、入力された往復移動範囲量に対し
て加減算して往復移動範囲を制御する。これによって、
研磨動作の無駄を省き、研磨作業の効率を高めようとす
るものである。以下に本発明に係る研磨装置の種々の実
施例を詳述する。
【0040】[第1の実施例]本発明に係る研磨装置の
第1の実施例を図面に基づいて説明する。図1に示すよ
うに、テーブル2に固定された刃物取り付け台6には、
載置基準位置である載置マーク6Pが形成されている。
本実施例では、この載置マーク6Pに刃物10の中心が
位置決めされて取り付けられる。
【0041】基準状態検出器としての基準状態検出スイ
ッチ8が検出用バー20を検出した場合、基準状態検出
信号を出力する。そして、この時点におけるテーブル2
の位置、すなわち図1に示す位置が基準状態である。ま
た、フレーム4には初期位置検出スイッチ5も設けられ
ており、検出用バー20を検出した時点で初期位置検出
信号を出力する。初期位置検出スイッチ5は、往復移動
するテーブル2の往復移動範囲外の刃物10の交換位置
を検出する位置に設けられている。なお、基準状態検出
スイッチ8、初期位置検出スイッチ5はリミットスイッ
チによって構成されている。
【0042】図3は、図1の研磨装置の操作盤4Hを示
している。自動運転釦36をONするとLED40が点
灯し、テーブル2は矢印92、93方向への往復移動を
開始する。仮想移動範囲設定部としての調整ダイヤル3
5は、テーブル2の往復移動の幅、すなわち往復移動範
囲を調整するためのものである。荒砥石制御用の釦とし
て、上昇釦31a、下降釦31b、回転釦31cが設け
られている。また、仕上砥石制御用の釦として、同様に
上昇釦32a、下降釦32b、回転釦32cが設けられ
ている。サイクル停止釦37をONすると、テーブル2
はレール(図示せず)の端部に移動して停止し、刃物1
0の交換等が行なわれる。
【0043】刃物10を研磨する場合の具体的な手順は
次の通りである。まず、テーブル2の刃物取り付け台6
に刃物10を取り付け固定する。この場合、上述のよう
に載置マーク6Pに刃物10の中心を位置決めして取り
付ける。そして、操作盤4Hの自動運転釦36をON
し、テーブル2の移動を開始する。以後、テーブル2は
基準状態検出信号に基づいて計数される計数値と、調整
ダイヤル35の電圧値に基づいて演算される設定値との
一致にしたがって出力される逆転信号によって、所定の
往復移動範囲において矢印92、93方向への往復移動
を繰り返す。
【0044】テーブル2の移動を開始した後、まず荒砥
石11Kによる研磨を行なう。この場合、操作盤4Hの
回転釦31cを押下し、荒砥石11Kを回転させる。続
いて、下降釦31bを押下し、砥石台31を矢印90方
向に下降させる。そして、刃物10と荒砥石11Kとが
接した時点で下降釦31bの押下を解除して砥石台31
の下降を停止させる。テーブル2は所定の移動範囲で往
復移動しており、この状態で研磨が行われる。
【0045】荒砥石11Kによる研磨が終了すると、上
昇釦31aを押下して砥石台31を矢印90方向に上昇
させる。そして回転釦31cを再度押下して荒砥石11
Kの回転を停止させる。続いて仕上砥石12Kによる研
磨を行う。仕上砥石12Kの研磨が終了すると、上昇釦
32aを押下し砥石台32を上昇させて再度回転釦32
cを押下し、仕上砥石12Kの回転を停止させる。この
ように、荒砥石11K、仕上砥石12Kは、それぞれ独
立して選択的に作動する。
【0046】研磨を終えた後、サイクル停止釦37を押
下する。このサイクル停止釦37の入力にしたがって、
テーブル2はレール(図示せず)の端部に復帰し、停止
する。本実施例では、上記テーブル2が往復移動を繰り
返す所定の往復移動範囲の幅を、操作盤4H上の調整ダ
イヤル35を操作して調整する。
【0047】図4に、本実施例における研磨装置のハー
ドウエア構成図を示す。バスライン50にはCPU5
1、ROM52、RAM53が接続されており、CPU
51はROM52に格納されているプログラムにしたが
って各部を制御する。図2で示した調整ダイヤル35、
自動運転釦36、サイクル停止釦37は、A/D変換器
54を介してバスライン50に接続されている。なお、
操作盤4Hに設けられているその他の各種の釦もA/D
変換器54に接続されているが、図4においては省略さ
れている。
【0048】CPU51には、入力ポート55を通じて
基準状態検出スイッチ8が接続されており、基準状態検
出スイッチ8が出力する基準状態検出信号はCPU51
に与えられる。この基準状態検出信号によって、CPU
51はテーブル2が図1に示す状態に位置したことを認
識する。入力ポート55には初期位置検出スイッチ5も
接続されている。
【0049】また、CPU51は出力ポート56を通じ
て昇降モータ33、34、砥石回転モータ11、12、
送りモータ22の回転を制御する。これらのモータの制
御は、操作盤4Hの各釦のON、OFF操作にしたがっ
て行われる。さらにCPU51には、CPU51内の移
動量計数部の計数値を進めるためのクロック58が接続
されており、このクロック58はクロック信号を出力し
ている。
【0050】さらにCPU51内には、荒砥石11Kと
仕上砥石12Kのうち、いずれが作動中であるかを検出
する作動研磨部検出部と、テーブル2の移動方向を検出
する移動方向検出部とが設けられている。
【0051】作動研磨部検出部は、たとえば荒砥石11
Kを回転させる砥石回転モータ11、または仕上砥石1
2Kを回転させる砥石回転モータ12に対して信号を出
力する出力ポート56の信号出力状態を認識していずれ
が作動中であるかを判別する。また、他の判別方法とし
ては、砥石回転モータ11、12の駆動を指示する回転
釦31c、32cの押下にしたがってフラグを立て、こ
のフラグに基づいて作動中の砥石を判別する方法や、砥
石回転モータ11、12にそれぞれ砥石回転検出器を設
け、この検出信号に基づいて作動中の砥石を判別する方
法等、公知の手段を用いることができる。
【0052】移動方向検出部は、送りモータ22に対す
る出力ポート56からの出力信号の状態を認識してテー
ブル2の移動方向を判別する。また、テーブル2の移動
方向にしたがって立てるフラグに基づいてテーブル2の
移動方向を判別することもできる。
【0053】図5、図6、図7、図8に、本実施例にお
ける往復移動範囲制御のフローチャートを示す。以下、
このフローチャートにしたがって、CPU51が実行す
る具体的な処理内容を説明する。CPU51は、まず自
動運転釦36(図3)が押下されているか否かを判別し
(ステップS2)、自動運転釦36が押下された時点で
テーブル2の矢印93方向(図1)への移動を開始しす
る(ステップS4)。
【0054】次に、CPU51は、基準状態検出スイッ
チ8から基準状態検出信号が与えられたか否かを判別す
る(ステップS6)。テーブル2が移動して図1に示す
位置に達し、基準状態検出スイッチ8が検出用バー20
を検出したとする。この場合、CPU51は入力ポート
55を介して基準状態検出信号を受けステップS8に進
む。
【0055】そして、ステップS8において、荒砥石1
1Kの回転釦31c(図2)が押下されているか否かを
作動研磨検出部によって判別する。今、仮に荒砥石11
Kの回転釦31cが押下されており、荒砥石11Kによ
る研磨が行なわれるとする。この場合、図6のステップ
S12に進み、荒砥石11Kに向うずれ方向にテーブル
2が移動しているか否かを移動方向検出によって判別す
る。この「ずれ方向」とは、テーブル2の基準状態(図
1に示す状態)における載置マーク6Pから、作動対象
として選択されている砥石(この場合、荒砥石11K)
に向う方向、すなわち図1の矢印93方向である。
【0056】今、仮にテーブル2が図1に示す基準状態
から、矢印93方向に移動しているとする。この場合、
ステップS12からステップS14に進み、調整ダイヤ
ル35が示す電圧値を取り込む。図3の操作盤4Hに示
される調整ダイヤル35は、オペレータによって刃物1
0の長さに応じて操作されて、その電圧値が変化する。
そしてこの電圧値から、仮想移動範囲設定値としての仮
想タイマ値X’を求める(ステップS16)。仮想タイ
マ値X’は、予め設定されている演算式にしたがって求
められる。
【0057】この仮想タイマ値X’を求める演算式の一
例を下記の「数1」に示す。なお、調整ダイヤル35に
よる電圧値の可変範囲は0V〜5Vであり、移動幅の調
整範囲は200mm〜500mmとする。そして、テー
ブル2は秒速100mmで移動する。
【0058】検出用バー20、基準状態検出スイッチ8
は、図1に示すテーブル2の基準状態を検出しており、
載置マーク6Pには刃物10のほぼ中心が位置決めされ
て取り付けられている。このため、たとえば刃物10の
長さに応じた往復移動範囲を200mmに設定する場合
は基準位置の検出から100mm移動した時点、すなわ
ち1秒経過後にテーブル2を逆転させればよい。
【0059】調整ダイヤル35によって可変される0V
〜5Vは、0〜255のデジタル値aとしてCPU51
に出力されるとする。また、後述のタイマ割込(図6参
照)は100msecの間隔で実行されるとする。
【0060】
【数1】
【0061】以上のような演算式に基づいて仮想タイマ
値X’を得た後、この仮想タイマ値X’に、荒砥石11
Kに対する外側ずれ量H1のずれ値a1を加算して、こ
の値を実移動範囲設定値としてのタイマ値Xとする(ス
テップS18)。ここで、荒砥石11Kに対する外側ず
れ量H1のずれ値a1とは、図2に示すように、基準状
態における載置マーク6Pから荒砥石11Kの外側ライ
ンL1までの距離を移動するのに必要なテーブル2の移
動時間である。このずれ値a1は、予めROM52(図
4)に設定されている。
【0062】すなわち、調整ダイヤル35は刃物10の
長さに応じた調整が行われている。このため、仮に仮想
タイマ値X’にのみ基づいてテーブル2を移動させると
移動長さH3しか矢印93方向に移動せず、外側ずれ量
H1の長さだけ、テーブル2の移動量が不足し、刃物1
0を全長にわたって研磨することができない。したがっ
て、ステップS18で外側ずれ量H1のずれ値a1を仮
想タイマ値X’に加算し、タイマ値Xを求める。
【0063】この後、タイマ割込処理を開始する(ステ
ップS20)。すなわち、検出用バー20が基準状態検
出スイッチ8に接し、基準状態検出信号が出力された時
点でタイマ割込処理がスタートする。タイマ割込では、
クロック58から出力されるクロック信号にしたがい、
タイマ値Xから「1」を減算し、新たなタイマ値Xとし
て記憶する(ステップS90)。
【0064】そして、CPU51はタイマ値Xが「0」
になったか否かを判別し(ステップS22)、「0」に
なった時点で図8のステップS24を介してタイマ割込
を停止する(ステップS26)。また、CPU51は出
力ポート56を介して送りモータ22に指令を与えてテ
ーブル2の移動を停止し(ステップS28)、続いて逆
転信号を出力して送りモータ22を逆回転させる(ステ
ップS30)。
【0065】すなわち、基準状態検出信号を受けた時点
からのクロック信号の変化量と、タイマ値Xとが等しく
なった時点で逆転信号を出力する。このため、テーブル
2は図2に示す「H3+H1」の長さ矢印93方向に移
動した時点で逆方向に移動することになる。したがっ
て、テーブル2上の刃物10を、荒砥石11Kによって
全長にわたって研磨した後、逆転移動させることができ
る。
【0066】こうしてテーブル2は矢印92方向に移動
し、再び基準状態に達して基準状態検出スイッチ8から
基準状態検出信号が出力される。この信号出力を図5の
ステップS8に戻って再度、認識し、ステップS10を
経て図6のステップS12に進む。今、テーブル2は矢
印92方向に移動しているため、テーブル2はずれ方向
(矢印93方向)に移動していないと判別され、ステッ
プS32に進んで調整ダイヤル35が示す電圧値を取り
込む。
【0067】そして上記の数1に基づき、この電圧値か
ら、仮想移動時間量を示す仮想タイマ値X’を求める
(ステップS34)。続いて、この仮想タイマ値X’か
ら、荒砥石11Kに対する内側ずれ量H2のずれ値a2
を減算して、この値をタイマ値Xとする(ステップS3
6)。ここで、荒砥石11Kに対する内側ずれ量H2の
ずれ値a2とは、図2に示すように、基準状態における
載置マーク6Pから荒砥石11Kの内側ラインL2まで
の距離を移動するのに必要なテーブル2の移動時間であ
る。このずれ値a2も、上述のずれ値a1と同様、予め
ROM52(図4)に設定されている。
【0068】たとえば、仮に仮想タイマ値X’にのみ基
づいてテーブル2を移動させると移動長さH3の距離、
移動することになり、内側ずれ量H2の長さだけ、テー
ブル2が余分に移動してしまう。このため、研磨動作に
無駄が生じてしまう。したがって、ステップS36で内
側ずれ量H2のずれ値a2を仮想タイマ値X’から減算
し、タイマ値Xを求める。
【0069】この後、タイマ割込処理を開始し(ステッ
プS20)、タイマ値Xが「0」になった時点で図8の
ステップS24を介してタイマ割込を停止する(ステッ
プS26)。また、CPU51は出力ポート56を介し
て送りモータ22に指令を与えてテーブル2の移動を停
止し(ステップS28)、続いて逆転信号を出力して送
りモータ22を逆回転させ(ステップS30)、再びテ
ーブル2を矢印93方向に移動させる。
【0070】すなわち、基準状態検出信号を受けた時点
からのクロック信号の変化量と、タイマ値Xとが等しく
なった時点で逆転信号を出力する。このため、テーブル
2は図2に示す「H3−H2」の長さ矢印92方向に移
動した時点で逆方向に移動することになる。したがっ
て、研磨動作に無駄を生じることなく、テーブル2上の
刃物10を研磨することができる。
【0071】以上のように、テーブル2が矢印92、9
3方向への往復移動を行なう往復移動範囲の幅は、タイ
マ値Xに応じて規制されることになる。そして、このタ
イマ値Xは、仮想タイマ値X’に対してずれ値a1、a
2を加算または減算して求められる値であり、仮想タイ
マ値X’は調整ダイヤル35が示す電圧値に基づいて決
定される。すなわち、調整ダイヤル35を回転させれば
タイマ値Xを変化させることができ、テーブル2が往復
移動を行なう往復移動範囲を容易に制御することが可能
になる。
【0072】テーブル2の往復移動を繰り返し、荒砥石
11Kによる研磨を終了した後、続いて仕上砥石12K
による研磨を行う。仕上砥石12Kによる研磨を行う場
合は、仕上砥石12Kの回転釦32c(図2)が押下さ
れる。このため、ステップS8から図7のステップS4
6に進み、テーブルが仕上砥石12Kに向うずれ方向に
移動しているか否かを移動方向検出部によって判別す
る。仕上砥石12Kに向うずれ方向とは、テーブル2の
基準状態(図1に示す状態)における載置マーク6Pか
ら、作動対象として選択されている砥石(この場合、仕
上砥石12K)に向う方向、すなわち図1の矢印92方
向である。
【0073】今、仮にテーブル2が図1に示す基準状態
から、矢印92方向に移動しているとする。この場合、
ステップS46からステップS48に進み、調整ダイヤ
ル35が示す電圧値を取り込み、上記数1にしたがって
仮想移動時間量を示す仮想タイマ値X’を求める(ステ
ップS50)。
【0074】次に、この仮想タイマ値X’に、仕上砥石
12Kに対する外側ずれ量H4のずれ値a4を加算し
て、この値をタイマ値Xとする(ステップS52)。仕
上砥石12Kに対する外側ずれ量H4のずれ値a4と
は、上記と同様、基準状態における載置マーク6Pから
仕上砥石12Kの外側ラインL4までの距離を移動する
のに必要なテーブル2の移動時間である。このずれ値a
4は、予めROM52(図4)に設定されている。
【0075】調整ダイヤル35は刃物10の長さに応じ
た調整が行われているため、仮に仮想タイマ値X’にの
み基づいてテーブル2を移動させると移動長さH3しか
移動せず、外側ずれ量H4の長さだけ、テーブル2の移
動量が不足し、刃物10を全長にわたって研磨すること
ができない。したがって、ステップS52で外側ずれ量
H4のずれ値a4を仮想タイマ値X’に加算し、タイマ
値Xを求める。
【0076】この後、タイマ割込処理を開始する(図
6、ステップS20)。すなわち、検出用バー20が基
準状態検出スイッチ8に接し、基準状態検出信号が出力
された時点でタイマ割込処理がスタートする。タイマ割
込では、クロック58から出力されるクロック信号にし
たがい、タイマ値Xから「1」を減算し、新たなタイマ
値Xとして記憶する(ステップS90)。
【0077】そして、CPU51はタイマ値Xが「0」
になったか否かを判別し(ステップS22)、「0」に
なった時点で図8のステップS24を介してタイマ割込
を停止する(ステップS26)。また、CPU51は出
力ポート56を介して送りモータ22に指令を与えてテ
ーブル2の移動を停止し(ステップS28)、続いて逆
転信号を出力して送りモータ22を逆回転させる(ステ
ップS30)。
【0078】すなわち、基準状態検出信号を受けた時点
からのクロック信号の変化量と、タイマ値Xとが等しく
なった時点で逆転信号を出力する。このため、テーブル
2は図2に示す「H3+H4」の長さ矢印92方向に移
動した時点で逆方向に移動することになる。したがっ
て、テーブル2上の刃物10を、仕上砥石12Kによっ
て全長にわたって研磨した後、逆転移動させることがで
きる。
【0079】こうしてテーブル2は矢印93方向に移動
し、再び基準状態に達して基準状態検出スイッチ8から
基準状態検出信号が出力される。この信号出力を図5の
ステップS8で再度、認識し、ステップS10を経て図
7のステップS46に進む。今、テーブル2は矢印93
方向に移動しているため、テーブル2はずれ方向(矢印
92方向)に移動していないと移動方向検出部によって
判別され、ステップS54に進んで調整ダイヤル35が
示す電圧値を取り込む。
【0080】そして上記の数1に基づき、この電圧値か
ら、仮想移動時間量を示す仮想タイマ値X’を求める
(ステップS56)。続いて、この仮想タイマ値X’か
ら、仕上砥石12Kに対する内側ずれ量H5のずれ値a
5を減算して、この値をタイマ値Xとする(ステップS
58)。仕上砥石12Kに対する外側ずれ量H5のずれ
値a5とは、上述のずれ値a4と同様、基準状態におけ
る載置マーク6Pから仕上砥石12Kの内側ラインL3
までの距離を移動するのに必要なテーブル2の移動時間
である。このずれ値a5は、予めROM52(図4)に
設定されている。
【0081】たとえば、仮に仮想タイマ値X’にのみ基
づいてテーブル2を移動させると移動長さH3の距離、
矢印92方向に移動することになり、内側ずれ量H5の
長さだけ、テーブル2が余分に移動してしまう。このた
め、研磨動作に無駄が生じてしまう。したがって、ステ
ップS58で内側ずれ量H5のずれ値a5を仮想タイマ
値X’から減算し、タイマ値Xを求める。
【0082】この後、タイマ割込処理を開始し(図6、
ステップS20)、タイマ値Xが「0」になった時点で
図8のステップS24を介してタイマ割込を停止する
(ステップS26)。また、CPU51は出力ポート5
6を介して送りモータ22に指令を与えてテーブル2の
移動を停止し(ステップS28)、続いて逆転信号を出
力して送りモータ22を逆回転させ(ステップS3
0)、再びテーブル2を矢印93方向に移動させる。
【0083】すなわち、基準状態検出信号を受けた時点
からのクロック信号の変化量と、タイマ値Xとが等しく
なった時点で逆転信号を出力する。このため、テーブル
2は図2に示す「H3−H5」の長さ矢印92方向に移
動した時点で逆方向に移動することになる。したがっ
て、研磨動作に無駄を生じることなく、テーブル2上の
刃物10を研磨することができる。
【0084】以上のように、荒砥石11K、仕上砥石1
2Kのそれぞれに対する外側ずれ値、内側ずれ値が予め
記憶されている。そして、調整ダイヤル35にしたがっ
て調整される仮想タイマ値X’に、この外側ずれ値、内
側ずれ値を加算または減算してタイマ値Xを求め、テー
ブル2の往復移動範囲を調整する。このため、刃物10
の長さに応じて調整ダイヤル35を一度調整するだけ
で、荒砥石11K、仕上砥石12Kのいずれの砥石で研
磨する場合でも、必要最小限の往復移動範囲でテーブル
2を往復移動させることが可能になる。
【0085】荒砥石11K、仕上砥石12Kによる研磨
作業を停止する場合、オペレータはサイクル停止釦37
(図3)を押下する。サイクル停止釦37が押下される
とCPU51はこれを認識し、図8のステップS24か
らステップS38に進んで、まずテーブル2が初期位置
に向って移動しているか否かを移動方向検出部によって
判別する。
【0086】テーブル2が矢印92方向に移動している
場合は初期位置に向って移動していると判別し、テーブ
ル2が矢印93方向に移動している場合はステップS2
6に進んで再度ステップS24までの処理を繰り返す。
そして、テーブル2の移動方向を逆転させ矢印92方向
に移動させる。
【0087】テーブル2が初期位置に向って矢印92方
向に移動していると判別した場合、初期位置検出信号が
与えられた時点でテーブル2の移動を停止する(ステッ
プS40)。上記のように初期位置信号は、初期位置検
出スイッチ5がテーブル2の端部位置を検出した場合に
出力されるものである。テーブル2が端部に位置した状
態が図9である。図9の状態で初期位置検出スイッチ5
から初期位置信号が出力され、CPU51は入力ポート
55を介してこの初期位置信号を取り込みテーブル2の
移動を停止する(ステップS42)。
【0088】サイクル停止釦37を押下した場合、テー
ブル2は図9に示すような端部位置で停止するため、刃
物10の取り外し、取り付けの交換作業に際して荒砥石
11K、仕上砥石12Kが障害にならず、作業性が良く
さらに安全性も確保できる。
【0089】なお、予め限界移動時間を設定しておき、
研磨動作の開始直後に時間計測を開始して、この計測時
間が限界移動時間に達した時点でテーブル2の移動を停
止してエラー表示を行うこともできる。これによって、
たとえば、基準状態検出スイッチ8に異常が生じてお
り、基準状態を検出できずに限界移動時間に達した場
合、テーブル2の移動を停止することができる。
【0090】[第2の実施例]次に図11に、本発明の
第2の実施例に係る研磨装置のハードウエア構成図を示
す。この実施例においては、バスライン50にタイマ回
路57が接続されており、このタイマ回路57にクロッ
ク58からのクロック信号が与えられている。CPU5
1は調整ダイヤル35の電圧値に基づいて仮想タイマ値
X’を求めた後、第1の実施例で説明したように、荒砥
石11K、仕上砥石12Kのそれぞれに対する外側ずれ
値、内側ずれ値を加算または減算してタイマ値Xを求め
る。そして、タイマ値Xをタイマ回路57に与える。
【0091】タイマ回路57の詳細を図12に掲げる。
CPU51からのタイマ値Xは、タイマ値記憶回路71
に取り込まれ記憶される。この時点でカウンタ73はリ
セットされ、クロック58からのクロック信号にしたが
ってカウントを開始する。そして、比較回路72はタイ
マ値記憶回路71に記憶されているタイマ値Xと、カウ
ンタ73の値を比較し、両者が一致した場合にCPU5
1に向けて一致信号を出力する。
【0092】CPU51はこの一致信号に基づいて逆転
信号を出力し、テーブル2を逆方向へ移動させる。本実
施例によれば、CPU51は図6に示すタイマ割込処理
を行なう必要がなくなり、処理内容が簡素化される。な
お、その他の機構、動作は第1の実施例と同様である。
【0093】[第3の実施例]次に本発明に係る研磨装
置の第3の実施例を示す。本実施例は上記第1の実施例
における調整ダイヤル35の代わりに、仮想移動範囲設
定部として図13に示す設定釦110、111、112
が操作盤4Hに設けられている。CPU51は入力ポー
ト55を通じて設定釦110、111、112の選択、
押下を認識し、これにしたがって各々往復移動範囲を2
00mm、300mm、400mmに設定する。
【0094】ROM52(図4)中には、予め各往復移
動範囲200mm、300mm、400mmに対応した
仮想タイマ値X’が設定、記憶されており、選択された
往復移動範囲の仮想タイマ値X’に基づいてタイマ値X
を求め、テーブル2の往復移動を制御する。なお、その
他の機構、動作は第1の実施例と同様である。
【0095】[第4の実施例]本発明に係る研磨装置の
第4の実施例を説明する。本実施例は上記第1の実施例
における調整ダイヤル35の代わりに、仮想移動範囲設
定部として図14に示す増加釦115、減少釦116が
操作盤4Hに設けられている。
【0096】増加釦115、減少釦116の押下を入力
ポート55を通じてCPU51は認識し、予めROM5
2(図4)中に記憶されている往復移動範囲を読み出し
て増減する。そして、この往復移動範囲をLED駆動回
路118を介して表示部117にLED表示する。この
表示部117も操作盤4Hに設けられている。
【0097】増加釦115、減少釦116の操作によっ
て入力された往復移動範囲の仮想タイマ値X’にしたが
って、CPU51はタイマ値Xを演算し、テーブル2の
往復移動を制御する。また、演算を実行する代わりに、
予めROM52に記憶されている換算テーブルに基づい
て、入力された往復移動範囲に対応する仮想タイマ値
X’を読み出し、これに基づいてタイマ値Xを求めてテ
ーブル2の往復移動を制御することもできる。なお、そ
の他の機構、動作は第1の実施例と同様である。
【0098】[第5の実施例]次に本発明に係る研磨装
置の第5の実施例を説明する。上記第1の実施例では、
オペレータは調整ダイヤル35により、所望の往復移動
範囲として移動時間を示す仮想タイマ値X’を設定し
た。これに対して、本実施例では調整ダイヤル35によ
り、送りモータ22の駆動数である仮想回転数Y’を設
定する。
【0099】オペレータは所望の往復移動範囲を上記第
1の実施例で示した調整ダイヤル35、第3の実施例で
示した設定釦110、111、112、または第4の実
施例で示した増加釦115、減少釦116を通じて入力
し、この入力に応じて仮想回転数Y’が算出される。
【0100】第1の実施例においてROM52にずれ値
a1、a2、a4、a5を設定したと同様に、本実施例
では基準状態における載置マーク6Pから荒砥石11K
または仕上砥石12Kの内、外側ラインまでの距離をて
ーぶる2が移動するのに必要な送りモータ22の設定回
転数b1、b2、b4、b5が設定されている。
【0101】すなわち、設定回転数b1とは図2に示す
荒砥石11Kについての外側ずれ量H1の移動に必要な
送りモータ22の回転数であり、設定回転数b2とは内
側ずれ量H2の移動に必要な送りモータ22の回転数で
ある。また、設定回転数b4とは仕上砥石12Kについ
ての外側ずれ量H4の移動に必要な送りモータ22の回
転数であり、設定回転数b5とは内側ずれ量H5の移動
に必要な送りモータ22の回転数である。
【0102】そして、算出された仮想回転数Y’に対
し、記憶されている設定回転数b1、b2、b4、b5
を加算または減算して回転数Yを求める。他方、送りモ
ータ22の回転数は検出回転数KYとして検出され、テ
ーブル2が基準状態に達した時点からの検出パスルス数
KYと回転数Yとが等しくなった時点でCPU51は送
りモータ22に向けて逆転信号を出力する。こうして回
転数Yにしたがって往復移動範囲の制御を行なう。
【0103】以下に図16、図17、図18、図19に
本実施例における処理のフローチャートを掲げる。基本
的な処理内容は第1の実施例と同様であるが、図17の
ステップS17では調整ダイヤル35が示す電圧値を仮
想回転数Y’に置き換える。この仮想回転数Y’を求め
る演算式の一例を下記の「数2」に示す。なお、調整ダ
イヤル35等による電圧値の可変範囲は0V〜5Vであ
り、移動幅の調整範囲は200mm〜500mmとす
る。そして、テーブル2が100mm移動する場合の回
転数は100パルスであるとする。
【0104】検出用バー20、基準状態検出スイッチ8
は、図1に示すテーブル2の基準状態を検出しており、
載置マーク6Pには刃物10のほぼ中心が位置決めされ
て取り付けられている。このため、たとえば刃物10の
長さに応じた往復移動範囲を200mmに設定する場合
は基準位置の検出から100mm移動した時点、すなわ
ち送りモータ22が100パルス分回転した後にテーブ
ル2を逆転させればよい。調整ダイヤル35によって可
変される0V〜5Vは、0〜255のデジタル値aとし
てCPU51に出力されるとする。
【0105】
【数2】
【0106】このようにして仮想回転数Y’を求めた
後、仮想回転数Y’に荒砥石11Kに対する外側ずれ量
H1の設定回転数b1を加算して、この値を回転数Yと
する(ステップS19)。また、ステップS37におい
ては、仮想回転数Y’から荒砥石11Kに対する内側ず
れ量H2の設定回転数b2を減算して、この値を回転数
Yとする。
【0107】さらに、図18に示すステップS53にお
いては、仮想回転数Y’に仕上砥石12Kに対する外側
ずれ量H4の設定回転数b4を加算して、この値を回転
数Yとする。また、ステップS59においては、仮想回
転数Y’から仕上砥石12Kに対する内側ずれ量H5の
設定回転数b5を減算して、この値を回転数Yとする。
【0108】以上のようにして回転数Yを求めた後、検
出回転数KYのカウントを開始する(図17、ステップ
S21)。送りモータ22の検出回転数KYは、たとえ
ば図15のような機構によって検出する。図15Aは送
りモータ22の側面図、図15Bは送りモータ22の背
面図である。
【0109】送りモータ22の背面側のモータ軸22J
には、検出孔22Kが形成されたスリット板22Mが固
定されている。そして、このスリット板22Mに近接し
て回転検出器23を設ける。この回転検出器23は発光
素子、受光素子を備えており、スリット板22Mを挟ん
で発光素子、受光素子が位置するよう設けられている。
すなわち、回転するスリット板22Mの遮光回数によっ
て送りモータ22の回転数を検知することができる。
【0110】回転検出器23からの検出信号は入出力変
換回路25を介してCPU51に取り込まれる。なお、
発光素子、受光素子の代わりに、リミットスイッチを設
けスリット板22Mの突起との接触をカウントしてもよ
い。また、磁石と磁気センサによって検出回転数KYを
カウントすることもできる。
【0111】ステップS21で検出回転数KYのカウン
トを開始した後、回転数Yと検出回転数KYとが等しく
なったか否かを判別し(ステップS23)、検出回転数
KYが回転数Yに達した時点でテーブル2の移動を停止
し(図19、ステップS28)、CPU51は逆転信号
を出力してテーブル2を逆方向に移動させる(ステップ
S30)。
【0112】以上のようにして回転数Yに基づいてテー
ブル2の往復移動の幅を制御する。図16、図17、図
18、図19のフローチャートにおけるその他の処理は
上記第1の実施例と同様である。なお検出回転数KY
は、出力ポート56(図4)からの送りモータ22への
出力信号数をCPU51が計数することによって求める
こともできる。
【0113】[その他の実施例]上記の各実施例では、
送りモータ22によってテーブル2を往復移動させ刃物
10を研磨している。しかし、刃物10が取り付けられ
たテーブル側を固定しておき、荒砥石11K、仕上砥石
12Kの研磨部を送りモータ22によって往復移動させ
研磨作業を行なこともできる。
【0114】また上記各実施例においては、検出用バー
20がテーブル2の中央付近に設けられ、基準状態検出
スイッチ8によって往復移動範囲のほぼ中央位置が検出
されている。他の実施例として、たとえば図1の検出用
バー20を取り付け位置20Eに、基準状態検出スイッ
チ8を取り付け位置8Eに設け、図1に示す基準状態を
検出してもよい。
【0115】さらに、図1に示す載置マーク6Pに対し
て刃物10の一端を位置決めして取り付けるようにして
もよい。たとえば、上記のように刃物10の中央を載置
マーク6Pに位置決めして取り付けようとすると、刃物
10の全長を計りその中央部を求めなければならず、取
り付け作業に手間がかかる。これに対して、刃物10の
一端を位置決めして取り付ければ、刃物10の取り付け
作業を容易することができる。
【0116】また上記の実施例では、基準状態検出器と
して検出用バー20およびリミットスイッチである基準
状態検出スイッチ8を用いている。しかし、この他たと
えば磁石と磁気センサ(ホール素子)、反射マークと光
センサ(発光素子および受光素子)等を用いて基準状態
を検出することもできる。また、初期位置検出スイッチ
についても同様に、磁石と磁気センサ、反射マークと光
センサ等を用いて初期位置を検出することもできる。
【0117】さらに、上記の各実施例では、研磨部とし
て荒砥石11K、仕上砥石12Kが設けられており、基
準状態検出器として基準状態検出スイッチ8が設けられ
ている。しかし、3以上の研磨部を備えた研磨装置に本
発明を適用することもできる。この場合は、これら3以
上の研磨部に対応するずれ量を予め記憶しておき、実移
動範囲設定値を算出する。
【0118】また、上記各実施例において用いられる移
動方向検出部として、図16に示すスリット板22に対
して、回転方向の異なる位置に複数の検出器を配置して
この検出信号の出力の順に基づいて回転方向、すなわち
テーブル2の移動方向を判別してもよい。この場合の検
出器としては、光センサ、磁気センサ、リミットスイッ
チ等を用いる。
【0119】さらに上記実施例では、タイマ値Xをタイ
マ割込処理によって減算し、タイマ値が「0」になった
時点で逆転信号を出力しているが、クロック58からの
クロック信号をカウンタに加算し、このカウンタ値がタ
イマ値Xと等しくなった時点で逆転信号を出力するとと
もに、カウンタをリセットするようにしてもよい。
【0120】また、上記の実施例においては、テーブル
2の移動方向が逆転するたびに、実移動範囲設定値を演
算している。しかし、たとえば第1の実施例において、
図5のステップS4以前に各々の実移動範囲設定値を演
算し、図6のステップS18、S36の「X’+a
1」、「X’−a2」、および図7のステップS52、
S58の「X’+a4」、「X’−a5」をRAM53
の異なるアドレスに予め格納しておくこともできる。
【0121】そして、ステップS18、S36、S5
2、S58で、それぞれ対応する実移動範囲設定値をR
AM53から読み出して処理を行なう。これによって、
テーブル2の移動方向が逆転するたびに行なう「調整ダ
イヤルが示す電圧値の取り込み」処理、「電圧値から仮
想移動範囲設定値を演算する」処理、および「この演算
値に対するずれ値の加減算」処理を省略することができ
る。このため、処理の迅速化、処理手順の簡略化を図る
ことができる。
【0122】なお、本発明は上記実施例に示すものに限
らず、テーブルの往復移動範囲を容易に調整することが
でき、さらに研磨動作の無駄を省いて研磨作業の効率を
高めることができるものであれば他の構成を採用しても
よい。さらに上記各実施例の組み合わせを採用しても良
い。
【0123】
【発明の効果】本発明に係る研磨装置においては、基準
状態における載置基準位置から作動対象として選択され
ている研磨部に向うずれ方向と同一方向にテーブルが移
動する場合は、仮想移動範囲設定部に設定された仮想移
動範囲設定値と、作動対象として選択されている研磨部
に対するずれ量とを加算して実移動範囲設定値とし、こ
の実移動範囲設定値と、移動量計数部の計数値とを比較
して、両値が一致した時点で駆動部に向けて逆転信号を
出力する。
【0124】また、ずれ方向と逆方向にテーブルが移動
する場合は、仮想移動範囲設定部に設定された仮想移動
範囲設定値から、作動対象として選択されている研磨部
についてのずれ量を減算して実移動範囲設定値とし、こ
の実移動範囲設定値と、移動量計数部の計数値とを比較
して、両値が一致した時点で駆動部に向けて逆転信号を
出力する。
【0125】このように、仮想移動範囲設定部に設定さ
れた仮想移動範囲設定値に基づいて逆転信号が出力さ
れ、テーブルまたは研磨部は逆方向に移動する。このた
め、所望の往復移動範囲を仮想移動範囲設定部を通じて
入力することによって、往復移動範囲を自在に制御する
ことができる。したがって、容易かつ正確に往復移動範
囲の調整を行なうことができる。
【0126】また上述のように、ずれ方向に対するテー
ブルの移動方向にしたがって、仮想移動範囲設定値にず
れ量を加算し、または仮想移動範囲設定値からずれ量を
減算して、移動量計数部の計数値と比較し逆転信号を出
力する。このため、作動対象として選択されている研磨
部を基準として往復移動範囲を制御することができ、テ
ーブルまたは研磨部の往復移動範囲を必要最小限に抑え
ることが可能である。したがって、研磨動作の無駄を省
き、研磨作業の効率を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研磨装置の第1の実施例を示す全
体構成図である。
【図2】研磨装置の荒砥石、仕上砥石と、往復移動する
刃物の位置関係を示す図である。
【図3】図1に示す研磨装置の操作盤を示す図である。
【図4】図1に示す研磨装置のハードウエア構成図であ
る。
【図5】図1に示す研磨装置における往復移動範囲調整
のプログラムを示すフローチャートである。
【図6】図1に示す研磨装置における往復移動範囲調整
のプログラムを示すフローチャートである。
【図7】図1に示す研磨装置における往復移動範囲調整
のプログラムを示すフローチャートである。
【図8】図1に示す研磨装置における往復移動範囲調整
のプログラムを示すフローチャートである。
【図9】図1に示す研磨装置においてテーブルが初期位
置に位置した状態を示す図である。
【図10】研磨装置を示す全体構成図である。
【図11】研磨装置の荒砥石、仕上砥石と、往復移動す
る刃物の位置関係を示す図である。
【図12】本発明に係る研磨装置の第2の実施例におけ
るハードウエア構成図である。
【図13】図11に示すタイマ回路の詳細を示す図であ
る。
【図14】本発明に係る研磨装置の第3の実施例におけ
る設定釦を示す図である。
【図15】本発明に係る研磨装置の第4の実施例におけ
る増加釦、減少釦、表示部を示す図である。
【図16】本発明に係る研磨装置の第5の実施例におけ
る送りモータの検出回転数の検出機構を示す図である。
【図17】第5の実施例における往復移動範囲調整のプ
ログラムを示すフローチャートである。
【図18】第5の実施例における往復移動範囲調整のプ
ログラムを示すフローチャートである。
【図19】第5の実施例における往復移動範囲調整のプ
ログラムを示すフローチャートである。
【図20】第5の実施例における往復移動範囲調整のプ
ログラムを示すフローチャートである。
【図21】従来の研磨装置を示す全体構成図である。
【図22】従来の研磨装置におけるテーブルの往復移動
の制御機構を示す図である。
【図23】従来の他の研磨装置を示す全体構成図であ
る。
【図24】図23に示す従来の研磨装置の検出用バーの
詳細を示す斜視図である。
【符号の説明】
2・・・・・テーブル 5・・・・・初期位置検出スイッチ 6P・・・・・載置マーク 8・・・・・基準状態検出スイッチ 10・・・・・刃物 11K・・・・・荒砥石 12K・・・・・仕上砥石 20・・・・・検出用バー 22・・・・・送りモータ 23・・・・・回転検出器 35・・・・・調整ダイヤル 36・・・・・自動運転釦 37・・・・・サイクル停止釦 51・・・・・CPU 52・・・・・ROM 58・・・・・クロック 110、111、112・・・・・設定釦 115・・・・・増加釦 116・・・・・減少釦

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】載置基準位置を備えており、当該載置基準
    位置に対して位置決めされて研磨対象物が取り付けられ
    るテーブル、 テーブルに取り付けられた研磨対象物を研磨する2以上
    の研磨部であって、テーブルに取り付けられた研磨対象
    物の異なる2以上の研磨位置に対して設けられており、
    それぞれ独立して選択的に作動して研磨対象物を研磨す
    る2以上の研磨部、 2以上の前記研磨位置の並び方向に向けて、テーブルま
    たは研磨部を往復移動させる駆動部であって、制御部か
    らの逆転信号を受けて、テーブルまたは研磨部の移動方
    向を逆方向に切り換え、テーブルまたは研磨部を所定の
    往復移動範囲で往復移動させる駆動部、 研磨対象物の長さに応じた所定の往復移動範囲が入力さ
    れ、当該往復移動範囲に基づいて仮想移動範囲設定値を
    設定する仮想移動範囲設定部、 テーブルまたは研磨部の基準状態を検出し、基準状態検
    出信号を出力する基準状態検出器、 基準状態における載置基準位置から2以上の研磨部まで
    のそれぞれのずれ量を記憶しているずれ量記憶部、 前記基準状態検出信号によって起動し、テーブルまたは
    研磨部の移動量を計数する移動量計数部、 を備えており、 基準状態における載置基準位置から作動対象として選択
    されている研磨部に向うずれ方向と同一方向にテーブル
    が移動する場合は、仮想移動範囲設定部に設定された仮
    想移動範囲設定値と、作動対象として選択されている研
    磨部に対するずれ量とを加算して実移動範囲設定値と
    し、当該実移動範囲設定値と、移動量計数部の計数値と
    を比較し、両値が一致した時点で前記駆動部に向けて逆
    転信号を出力し、 前記ずれ方向と逆方向にテーブルが移動する場合は、仮
    想移動範囲設定部に設定された仮想移動範囲設定値か
    ら、作動対象として選択されている研磨部についてのず
    れ量を減算して実移動範囲設定値とし、当該実移動範囲
    設定値と、移動量計数部の計数値とを比較し、両値が一
    致した時点で前記駆動部に向けて逆転信号を出力する、 ことを特徴とする研磨装置。
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