JPH0847645A - 発熱体 - Google Patents

発熱体

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JPH0847645A
JPH0847645A JP6207945A JP20794594A JPH0847645A JP H0847645 A JPH0847645 A JP H0847645A JP 6207945 A JP6207945 A JP 6207945A JP 20794594 A JP20794594 A JP 20794594A JP H0847645 A JPH0847645 A JP H0847645A
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Akira Kitada
明 北田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 不快な悪臭ガスを効率よく吸着し、酸化分解
性に優れ、かつ長期に亘り安定した高脱臭能を持続する
ことができる発熱体を安価に提供することを目的とす
る。 【構成】 通電により発熱する発熱部材1を内部に備え
たガラス管等のケーシング3の外周面に、酸化分解性脱
臭触媒層4が付与する。この酸化分解性脱臭触媒は、活
性二酸化マンガンと、銅イオン担持ゼオライトと、銅酸
化物とを有効成分とするものであり、望ましくは、その
組成比を重量比率として1:0.5〜1:0.05〜
0.5の範囲とする。この酸化分解性脱臭触媒は、メチ
ルメルカプタン等の硫黄系悪臭ガスを吸着する。発熱部
材1を発熱させることにより、ケーシング3を介して酸
化分解性脱臭触媒層4を加熱することができ、この加熱
下にて、触媒に吸着された悪臭ガスは、酸化能力の高い
活性二酸化マンガンにより容易に分解反応され、触媒層
4の脱臭能が容易に回復再生する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた持続性を保有す
る発熱体、更に詳しくは、主として暖房器具、給湯機
器、乾燥器、調理器、冷蔵庫、炬燵、空調機器などの民
生用電化製品の発熱体として使用することができ、使用
に際して、人体に不快な悪臭成分ガスを効果的に吸着
し、かつその脱臭能を安定して持続することのできる発
熱体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】脱臭剤として従来から汎用されている活
性炭は、物理吸着である関係で吸着能が劣化した場合に
は新たなものと交換する必要がある。このため、有効性
や交換などの管理が煩雑であるうえ、長期的な使用コス
トが高くなる欠点がある。これに代わる化学的な脱臭手
段として、近時、オゾンガスを用いて悪臭ガスを酸化分
解する方法が実用化されているが、この脱臭操作にはオ
ゾン発生機が必要であり、またオゾン自体に不快具があ
るため余剰のガス処理に問題がある。このほか、過マン
ガン酸カリ系、沃素酸カリ系あるいは次亜塩素酸塩系な
どの酸化剤からなる脱臭剤、逆に還元剤を用いた脱臭剤
等も知られているが、高度の安全性が求められる民生用
脱臭剤としては使用範囲が極めて限定される。
【0003】このような背景から、安全性に優れ再生使
用が可能な酸化分解触媒の開発が盛んに進められてい
る。この種の酸化分解を利用する触媒系脱臭剤として
は、例えばゼオライトを主剤とするもの(特開平5−9
8185号公報)、ゼオライトと貴金属担持酸化物を主
剤とするもの(特開平5−96176号公報)、ゼオラ
イトと珪酸マグネシウム、あるいはこれらの1種以上と
白金族金属塩を主剤とするもの(特開平5−98194
号公報、特開平5−98185号公報)、ゼオライトと
銅またはマンガンの酸化物を主剤とするもの(特開平1
−151938号公報)、銀やマンガンあるいはその化
合物を多孔質単体に担持したもの(特開平4−1147
44号公報)、銀とマンガンの複合酸化物を主剤とする
もの(特開平4−200638号公報)等が提案されて
おり、また、特開平5−96178号公報においては、
ゼオライトと貴金属担持酸化物を主剤とする触媒系脱臭
剤を発熱体のケーシングの表面に形成することが開示さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来技
術による酸化分解触媒系の脱臭剤には、全般的な脱臭能
が十分でない、例えばメチルメルカプタン等の硫黄系悪
臭ガスのような特定ガスに対する脱臭能が劣る、酸化分
解が不十分で長期間の脱臭能が持続されない、あるいは
再生化が容易でない、等のいずれかの問題を抱えてお
り、改良すべき課題が残されている。又、銀、白金など
の貴金属を主剤とするものは、原材料費が高く、高価な
ものとなってしまう。
【0005】本発明は、上記の事実を艦みて開発された
もので、その目的とするところは、不快な悪臭ガスを効
率よく吸着し、酸化分解性に優れ、かつ長期に亘り安定
した高脱臭能を持続することができる発熱体を安価に提
供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は、ケーシングと、このケーシング内に配位
された電気抵抗部材等の発熱部材とを備え、このケーシ
ングの表面に活性二酸化マンガン、銅イオン担持ゼオラ
イトおよび銅酸化物を有効成分とした酸化分解性脱臭触
媒を付与したことを特徴とする発熱体を提供する。
【0007】本発明において、ケーシングには、石英や
ガラス体から構成された管状や球状のものを採用するこ
とができる。発熱部材としては、電気抵抗部材等の通電
によって発熱し得る部材を適宜選択して用いることがで
きる。具体例を上げると、この発熱部材1は、通常、図
1に示すように、碍子又は耐熱ゴム製の保持端部2によ
って支持された状態で、ケーシング3内に配位される。
そして、このケーシング3の外周面に、酸化分解性脱臭
触媒層4が付与される。この付与の方法は自由である
が、酸化分解性脱臭触媒を塗料形態にして実施すること
により、ケーシング3の外周面に塗装するだけで、容易
に且つ能率的に配位することができる。塗装の方法は自
由であり、浸漬塗装、スプレー塗装、静電塗装、ナイフ
やロールコータ法、スクリーン印刷等、適宜方法を採用
し得る。尚、ケーシング3に対する酸化分解性脱臭触媒
層4の付着性を向上させるために、ケーシング表面に小
さな凹凸を形成したり、或いは、ケーシングを構成する
石英やガラス体の表面を脱脂しておいてもよい。
【0008】本発明において、活性二酸化マンガンと
は、マンガン塩を少なくとも湿式酸化分解して得られる
比表面積が大きな多孔質の二酸化マンガンを指し、電池
用のような電解酸化で得られた比重の大きなものとは材
質が異なるものである。したがって、一般式MnOX
表したとき、多くの場合1.8<x<2.0の範囲にあ
って、必ずしもMnO2 とはならないことを理解すべき
である。かかる活性二酸化マンガンの組成性状として
は、窒素吸着比表面積(BET)が50m2 /g以上、
好ましくは200〜1000m2 /gのものが好適に使
用される。
【0009】このような活性二酸化マンガンは、例えば
2価のマンガン塩を加水分解したのち酸化処理する方
法、2価マンガン塩と過マンガン酸塩との反応生成物、
銅塩と2価マンガン塩との混液を中和して金属水酸化物
と共沈させ、これを酸化処理する方法、該酸化処理に過
マンガン酸塩を用いて生成する方法などによって、得る
ことができる。また、本発明者の経験によると、活性二
酸化マンガンとして、銅イオンを担持した活性二酸化マ
ンガンを用いることが好ましいと思われる。
【0010】銅イオン担持ゼオライトは、ゼオライトの
イオン交換能を利用して銅イオンをゼオライトカチオン
と置換担持させたものである。担体となるゼオライトと
しては、ゼオライトA、ゼオライトL、ゼオライトX、
ゼオライトY、ゼオライトP、クリノプチロライト、モ
ルデナイト、その他のハイシリカゼオライトなどを挙げ
ることができるが、性能およびコストの面からゼオライ
トAを用いることが好ましい。銅イオンは、通常Cu2+
であるが、錯イオンであっても差し支えない。銅イオン
の担持量は、特に限定的ではないが、ゼオライトのカチ
オン交換容量に対して少なくとも30%以上であること
が望ましい。
【0011】銅酸化物としては、酸化銅、亜酸化銅、水
酸化銅、塩基性酸化銅などが挙げられる。このうちで
は、酸化銅が好ましく用いられる。
【0012】上記成分の組成比はそれぞれの物性ならび
に使用目的に応じて変化させることができる。しかし、
本発明の目的には活性二酸化マンガン:銅イオン担持ゼ
オライト:銅酸化物の組成比が重量比率として1:0.
5〜1:0.05〜0.5の範囲にあることが好まし
い。
【0013】本発明に係る酸化分解性脱臭触媒は、上記
の三成分を所定の組成比に配合し、乾式もしくは湿式系
で均一混合して調製される。ケーシング表面に付与する
形態は自由であるが、ケーシングへの付与の容易性や脱
落防止の観点からは、混合粉末のままよりも、これを所
望の形状に成形した成形体としてケーシングの外周に装
着するか、またはスラリー状の塗料として塗布すること
が望ましい。
【0014】上記のように使用形態を成形体あるいは塗
料とする場合には、有効成分となる活性二酸化マンガ
ン、銅イオン担持ゼオライトおよび銅酸化物の三成分系
に、必要に応じて、例えば樹脂、シリカゾルなどの有機
質または無機質バインダー、塗料ビヒクル等を適宜に添
加して調製される。
【0015】
【作用】本発明の発熱体に用いられる酸化分解性脱臭触
媒は、微量な複合汚染悪臭ガスに対して極めて効率的な
脱臭効果を示す。この脱臭機構の詳細については未だ解
明するに至っていないが、触媒を構成する三成分系が相
互に機能して脱臭効率を高める作用に基づくものと推測
され、特に活性二酸化マンガンおよび銅イオン担持ゼオ
ライトは相乗してメチルメルカプタン等の硫黄系悪臭ガ
スの除去に優れた脱臭機能を発揮する。
【0016】また、本発明では、発熱部材を内蔵したケ
ーシングの表面に酸化分解性脱臭触媒を付与したため、
発熱部材を発熱させることにより、ケーシングを介して
酸化分解性脱臭触媒を加熱することができる。そして、
触媒体に吸着された悪臭ガスは、上記の加熱下にて、酸
化能力の高い活性二酸化マンガンにより容易に分解反応
が促進され、脱臭能を容易に回復再生することができ
る。例えば、トリメチルアミンなどの窒素系悪臭ガスに
対しては、NO2 まで酸化されて、効果的に脱臭能が再
生される。
【0017】本発明の発熱体は、従来の各種の発熱体に
替えて用いることができ、特に、ストーブや炬燵等の暖
房器具用の発熱体、給湯機器の加熱用発熱体、乾燥器の
加熱用発熱体、調理器のグリル用発熱体、冷蔵庫の霜取
り用発熱体、空調機器の加熱殺菌用用発熱体などの各種
民生用電化製品に装着される発熱体として使用すること
ができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を比較例と対
比して説明する。 実施例1 (1) 酸化分解性脱臭触媒塗料の調製 CuOを25重量%含有する窒素吸着比表面積(BE
T)290m2 /gの活性二酸化マンガン60重量部
に、銅イオン担持ゼオライトA(CuOとして11.0
重量%担持、平均粒径2.35μm)50重量部および
酸化銅10重量部を配合し、水100重量部を加えて十
分に湿式混合した。ついで、シリカゾル(SiO:30
重量%)50重量部と共にボールミルに入れ、均一とな
るまで混合操作を行って酸化分解性脱臭触媒の塗料を調
製した。この塗料を、全長326mm、外径10.5mmの
ガラス管内に、140Wの発熱用電気抵抗体を配位した
発熱体のガラス管表面の中央に、258mmの範囲に渡っ
てスプレー塗りで2回塗布し、ついで4000Cの温度で
1時間乾燥して酸化分解性脱臭触媒の被覆層を形成し
た。
【0019】(2) 脱臭能の評価 上記実施例の発熱体につき、下記の試験方法によりメチ
ルメルカプタンおよびトリメチルアミンの脱臭試験を行
い、脱臭能を評価した。その結果を表1に示した。 メチルメルカプタン脱臭試験方法:10リットルガス捕
集袋に実施例の発熱体を入れ、ガス捕集袋内のメチルメ
ルカプタン濃度を20ppmに調製した。その後、1時
間後のガス捕集袋内のメチルメルカプタン濃度をガステ
ック検知管で測定し、その残存率を求めた。酸化分解性
脱臭触媒で被覆しない発熱体を入れ、同様に測定しブラ
ンクとした。 トリメチルアミン脱臭試験方法:10リットルガス捕集
袋に実施例の発熱体を入れ、ガス捕集袋内のトリメチル
アミン濃度を20ppmに調製した。その後、1時間後
のガス捕集袋内のトリメチルアミン濃度をガステック検
知管で測定し、その残存率を求めた。また、酸化分解性
脱臭触媒で被覆しない発熱体を入れ、同様に測定し、ブ
ランクとした。
【0020】実施例2 活性二酸化マンガン(比表面積246m2 /g)70重
量部、銅イオン担持ゼオライトX(CuOとして11.
7重量%担持、平均粒径2.76μm)45重量部およ
び酸化銅5重量部の組成比とし、その他は実施例1と同
一条件により酸化分解性脱臭触媒の塗料を調製した。こ
の塗料を実施例1と同様の発熱体のガラス管の表面に同
様の塗布条件で付与し、脱臭能の評価を行い、結果を表
1に併載した。
【0021】実施例3 CuOを21重量%含有する窒素吸着比表面積(BE
T)268m2 /gの活性二酸化マンガン65重量部
に、銅イオン担持ゼオライトA(CuOとして8.6重
量%担持、平均粒径2.56μm)50重量部および亜
酸化銅(平均粒径2.25μm)5重量部の組成比と
し、その他は実施例1と同一条件により酸化分解性脱臭
触媒の塗料を調製した。この塗料を実施例1と同様の発
熱体のガラス管の表面に同様の塗布条件で付与し、脱臭
能の評価を行い、結果を表1に併載した。
【0022】比較例1 実施例1で使用した銅イオン担持ゼオライトA100重
量部を水20重量部を加えて湿式混合し、ついでシリカ
ゾル(SiO2 :30重量%)30重量部を加えてボー
ルミルで十分均一に混合処理して塗料を調製した。この
塗料を実施例1と同様の発熱体のガラス管の表面に同様
の塗布条件で付与し、脱臭能の評価を行い、結果を表1
に併載した。
【0023】比較例2 活性二酸化マンガン(比表面積228m2 /g)70重
量部、ゼオライトAを50重量部に水90重量部を加え
て比較例1と同様にして塗料を調製した。この塗料を実
施例1と同様の発熱体のガラス管の表面に同様の塗布条
件で付与し、脱臭能の評価を行い、結果を表1に併載し
た。
【0024】比較例3 酸化銅5重量部、ゼオライトAを100重量部に水40
重量部を加え、比較例1と同様に処理して塗料を調製し
た。この塗料を実施例1と同様の発熱体のガラス管の表
面に同様の塗布条件で付与し、脱臭能の評価を行い、結
果を表1に併載した。
【0025】比較例4 活性二酸化マンガン(比表面積256m2 /g)60重
量部、酸化銅10重量部、ゼオライトAを50重量部に
水50重量部を加え、比較例1と同様に塗料を調製し
た。この塗料を実施例1と同様の発熱体のガラス管の表
面に同様の塗布条件で付与し、脱臭能の評価を行い、結
果を表1に併載した。
【0026】
【表1】
【0027】表1の結果から、実施例による発熱体は比
較例に比べて優れた脱臭効果を示すことが認められた。
【0028】実施例4〜11 実施例1と同一の活性二酸化マンガン、銅イオン担持ゼ
オライトAおよび酸化銅を、表2に示す重量部割合で配
合し、実施例1と同様にして酸化分解性脱臭触媒の塗料
を調製した。
【0029】
【表2】
【0030】調製した各塗料を実施例1と同様の発熱体
のガラス管の表面に同様の塗布条件で付与し、この発熱
体につき下記の方法によりメチルメルカプタンおよびト
リメチルアミンの脱臭試験を行った。その結果を表3に
示した。 メチルメルカプタン脱臭試験方法:500×500×5
00mmのアクリル板内の中央に実施例の発熱体を設置
し、密閉されたアクリル板内のメチルメルカプタン濃度
を20ppmに調製した。そして2時間常温にて吸着さ
せた。その時の濃度をガステック検知管にて測定し、そ
の残存率を求めた。 トリメチルアミン脱臭試験方法:実施例の発熱体に温度
コントローラを装着して、500×500×500mm
のアクリル板内の中央に設置し、外部の電源と結線し、
密閉されたアクリル板内のトリメチルアミン濃度を20
ppmに調製し、2時間常温にて吸着させ、その時のト
リメチルアミンの濃度をガステック検知管で測定し、そ
の残存率を求めた。ついで、電気ヒーターに通電して、
発熱体の温度を3000Cまで上昇させ、吸着したアミン
を1時間酸化分解させ、その時の一酸化窒素、二酸化窒
素の濃度をガステック検知管で測定し、一酸化窒素と二
酸化窒素の割合を調べた。
【0031】
【表3】
【0032】表3の結果から、本発明による酸化分解性
脱臭触媒は優れた脱臭効果ならびに酸化分解による再生
化が可能であることが認められたが、実施例4および実
施例11は成分組成が適性範囲(活性二酸化マンガン:
銅イオン担持ゼオライト:銅酸化物=1:0.5〜1:
0.05〜0.5)を外れるため、前者ではメチルメル
カプタン残存率が、また後者ではトリメチルアミン残存
率が多くなる傾向を示した。
【0033】実施例12 実施例1で調製した酸化分解性脱臭触媒の塗料を、前述
と同一の条件で塗布した発熱体を、10リットルガス捕
集袋に入れ、ガス捕集袋内のメチルメルカプタン濃度を
20ppmに調製した。その後、1時間を経過した後の
ガス捕集袋内のメチルメルカプタン濃度をガステック検
知管で測定した。ついで、発熱体を取り出し、電気ヒー
ターに通電して、発熱体の温度を3000Cまで上昇させ
た状態で30分間通電を続け、次に通電を停止して大気
中で30分放冷した。再び発熱体を10リットルガス捕
集袋に入れ、ガス捕集袋内のトリメチルアミン濃度を2
0ppmに調製し、1時間後、ガス捕集袋内のトリメチ
ルアミン濃度をガステック検知管で測定してその残存率
を求めた。ついで、上記と同一の条件で通電と放熱を行
った。この実験を20回繰り返し、このようにして処理
した結果を表4に示した。
【0034】表4の結果から、発熱体表面の酸化分解性
脱臭触媒は、これに吸着されたメチルメルカプタンガス
及びトリメチルアミンガスを、電気ヒーターによる発熱
により容易に酸化分解して無臭ガスに変化させて脱着す
るものであることが確認され、繰り返しの操作による脱
臭能の低下は認められなかった。したがって、吸着ガス
成分を酸化分解し、無臭ガスに変化して脱着することに
より長期間に渡り安定した脱臭能を維持出来ることが確
認された。
【0035】
【表4】
【0036】実施例13 実施例1で調製した酸化分解性脱臭触媒の塗料を、前述
と同一の条件で塗布した発熱体を、清浄な30リットル
デシケータに入れ、30分間電気ヒーターに定格通電し
た後、デシケータ内で30分放冷した。その後、デシケ
ータ内にメチルメルカプタンを濃度100ppmとなる
ように注入し、30分経過後のデシケータ内のメチルメ
ルカプタン濃度をガスクロマトグラフで測定した(第1
回測定)。ついで、電気ヒーターに通電して、発熱体の
温度を2000Cまで上昇させた状態で10分間通電を続
けた後のデシケータ内のメチルメルカプタン濃度をガス
クロマトグラフで測定した(第2回測定)。その後、非
通電の状態の発熱体をデシケータに入れた状態を維持
し、30分間経過後のメチルメルカプタン濃度をガスク
ロマトグラフで測定した(第3回測定)。また、メチル
メルカプタンに代えて、ジメチルサルファイド濃度10
0ppmにより同様の試験を行った。メチルメルカプタ
ン及びジメチルサルファイドの測定結果と、残存率を表
5に示した。
【0037】
【表5】
【0038】表5の結果から、電気ヒーターによる発熱
により、メチルメルカプタン及びジメチルサルファイド
に対して優れた脱臭能が発揮出来ることが確認された。
【0039】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば不快感を
与える悪臭ガスを効率よく吸着することができ、発熱部
材の発熱により、吸着したガス成分を容易に酸化分解し
て実質的に除去し、長期間安定した高脱臭能を持続する
発熱体を安価に提供することができる。したがって、こ
れを民生用電化製品の発熱体として用いることにより、
発熱作用を行いつつ、民生用電化製品の内部やその周辺
の脱臭を行うことが可能となったものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る発熱体の構造説明図で
ある。
【符号の説明】
1 発熱部材 2 保持端部 3 ケーシング 4 酸化分解性脱臭触媒層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01J 35/02 G H05B 3/44 7512−3K

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシングと、このケーシング内に配位
    された電気抵抗部材等の発熱部材とを備え、このケーシ
    ングの表面に活性二酸化マンガン、銅イオン担持ゼオラ
    イトおよび銅酸化物を有効成分とした酸化分解性脱臭触
    媒を付与したことを特徴とする発熱体。
  2. 【請求項2】 活性二酸化マンガン、銅イオン担持ゼオ
    ライトおよび銅酸化物の組成比が、重量比率として1:
    0.5〜1:0.05〜0.5の範囲にあることを特徴
    とする請求項1記載の発熱体。
  3. 【請求項3】 活性二酸化マンガンが銅イオン担持活性
    二酸化マンガン、銅イオン担持ゼオライトが銅イオン担
    持ゼオライトA、銅酸化物が酸化銅である請求項1又は
    2に記載の発熱体。
  4. 【請求項4】 酸化分解性脱臭触媒が、少なくとも無機
    質バインダーを配合した塗料形態をなし、この塗料形態
    の酸化分解性脱臭触媒をケーシングの表面に塗布したこ
    とを特徴とする請求項1、2又は3に記載の発熱体。
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